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片恋いの月:
「片恋いの月」
[舞台である十六夜市とその地の不思議]
名前はかつて十六夜という神がこの地を治めていたことに由来する。山と海に囲まれ、古くからの伝統を
重視する人たちが多く住む。古い建物も大切にされており、懐古的な雰囲気を求めて観光客がやってくる
という。
十六夜市では近年時間に関する異常事態が起こっている。過去にタイムスリップする過去見(うしろみ)、
時間ループ、他にも時間が停止する現象など。総称して時惑い(ときまどい)と呼ぶ。これらの事象の原因は、
かつて十六夜の地を治めていた神がいなくなったあと、『時』(見た目としては、巨大な砂時計を核として
古今東西の時計が集合したもの)が十六夜の地の管理システムとして存在するようになったためである。
しかし核砂時計の砂が尽きかけているのと、人が増えすぎたため管理が行き届かず、『時』は崩壊する寸前。
オペレータ補佐として適合する香津美を就かせることによって、崩壊を防ごうとしている。
[主人公の設定]
母は小さい頃亡くなり、父は海外に単身赴任中で一人暮らしをしている主人公。父はエリート志向であり、主人公を
所謂"よい学校"進学させようとしていたが、生粋の十六夜市民である主人公はそのことに反対して地元の学校に
進学した。よって父とは折り合いが悪い。学校では十六夜民族風俗研究会に所属しており副部長。生活費を稼ぐため
喫茶店でバイトをしている。中学の頃は荒れていたが今はまともになっている。香津美とは幼なじみ。
物語は夏休み直前からスタートする。