ファヌル編F
目覚めると、元の不思議空間だった。
至が何故、5度のループを行ったのか・・・その意味を至が自分で理解したときに道は拓かれる。
「人としての因果を果たしたとき、新しい因果の列に加わる」と神が告げた。
至の因果とは「自分の中にある愛情をどう果たすか」を求めるものだった。
痛みを知り、痛みを受け入れた至はファヌルと同じ因果の列に加わることを望む。
神は至に新しい名を与える。
「汝、愛と執心を司る天使、報われぬ情愛を紡ぐ者、汝の名はヤンデル!天使ヤンデルなり!」
至の体に傷が付くたびに、情愛が生まれ、情愛に死すものが生まれ
痛みを乗り越えて結ばれる恋人が生まれる・・・らしいぞ。
大きな翼を広げた二人は、天使としての職務を果たすために旅立とうとする。
その直前、至はファヌルにガラスの破片(至の天使としての象徴)を渡す。
「どうするか、分かるよな?」
「ああ、その前に聞いておくが、刺すのか刺されるのか・・・どっちだ?」
答えは一つだ・・・さぁ始めようか 〜END〜