永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 29

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499名無しさん@初回限定:2008/08/03(日) 00:24:22 ID:Pr6DApXzO
前提が違うけど保管庫の人気投票も…ゲフンゲフン……刑事さん全てゲロします。
俺、2時間ごとに投票してました……。だって、だってエスがぁ……。


あ、今見れないのよね。
500金烏 ◆f.DQhHGo4M :2008/08/03(日) 01:14:56 ID:xyhtEtrr0
>>494
確かに、そちらの方が気楽ですね

「ンな暇あったらSS書けやぁ!!」ですし…

因みに、SSは現在ルーズリーフに執筆中…(この時点で進行具合は約半分です)
さ〜て、今日も頑張っていきまっしょいっ!!
501名無しさん@初回限定:2008/08/03(日) 11:46:00 ID:QxK7jGSp0
>>493
どこを突っ込めばいいんだおbsn

ここまで
エスペリア:夜のわたくし、とことこ、マグネシウムリボン
なし
502名無しさん@初回限定:2008/08/03(日) 14:18:56 ID:Pr6DApXzO
よるのわたくし 床々 燃え上がる
503名無しさん@初回限定:2008/08/03(日) 16:17:25 ID:dfwbbVH90
再生のオルファ:永遠のロリ、ロリでも主導権を握ってます、精神面での成長が見られます
深遠の翼のウルカ:貧乏生活、同棲時代、普通の恋愛観を持ちました
504名無しさん@初回限定:2008/08/03(日) 18:09:10 ID:rwMUACxp0
永遠のアセリア:ポゼッション、オーラフォトンバリア、マタニティーリムーバー
505月野陽介:2008/08/04(月) 01:43:46 ID:yQthOddg0
こんにちは。パソの画面が完璧に壊れて新しいのをやっと買いました。
前にアホな主張したくせにずいぶん自分の駄文は何故ここまで惹かれあう事になったかが
凄く曖昧だなと思ったので一章プラスして急遽補完のようなものを。
明らかに遅すぎだろと言う友人のつっこみをアイスバニッシャーで無効化して
流れを無視して、ぶった切ってやはり投下いたします。
前の仮を返上して6章の前編としてスピたん〜幻のナナルゥルート〜。いざ。
5066章 これもひとつのあいのうた。前編:2008/08/04(月) 01:46:21 ID:yQthOddg0
あの人は、自分とこのような関係になって、喜んでくれているのだろうか。
自分があの人と、否、誰かとこのような関係となる事など想像もしなかった。
いまだにこの状況に戸惑いを感じるが、不快な気持ちは微塵もない。
ただ、うれしい。あの人の事をこのように想えるという事が。そう思える様になった自分が。
(幸せ、とは、今のような気持ちを、言うのでしょうか…?)
自分は、変わったのだろうか。
あの、何も感じず、何も思わなかった、戦争時代の自分と比べて。
ここまで来るのは、本当に危ない綱渡りだったような気がする。
もし、自分があの戦場で散っていたなら。
もし、自分に大切と思う人が一人もいなかったら。
もし、自分が完全に絶望して、『消沈』に全てを委ねてしまっていたら。
もし、あの人と逢う事がなかったなら。
ほんの少しでも歯車が狂えば、自分はどうなっていたかと思うと怖気が走る。

―そういえば昔、そんな記憶もないのに、自分の在り方に、この世界に憤った人がいたような―

もしかしたら、自分は誰であろうと構わなかったのかもしれない。
自分を認めてくれるのであれば。自分の空ろな部分を満たしてくれる人であれば。
だけど、なんとも勝手な言い分かも知れないが、
もう、あの人以外では駄目なのだ。
いつからこんな風に想ったかはよくわからない。
方舟に来て、絶望の中であの人の言葉を聞いた時か。あの人の手の温かさを感じた時か。
いや、はっきりとそう意識した瞬間は無かったのかもしれないけど。
まだ、あの人と出会って半年と少ししか経っていなくて、その間、特に劇的な何かがあった訳でもないけど。
気が付けば、あの人の存在が自分の中でどんどん大きくなっていった。
あの人の声を、笑顔を、手の温かさを思い浮かべるだけで、自分の空虚な部分が満たされる気がする。
自分は、あの人が好きなのだ。誰よりも誰よりも、あの人が。
おそらく今後、どのような人に出会おうとも、あの人以上に想う事は不可能だろうと思う。
この想いが、自分の独りよがりでなく、あの人もそうであったらいいと想うのは、我侭すぎるだろうか?
5076章 これもひとつのあいのうた。前編2:2008/08/04(月) 01:49:43 ID:yQthOddg0
「ナナルゥさん、お風呂ですか?」
「はい。少々遅くなってしまいましたが。」
「あ、夕食の後片付けしてたんですね。でもさっき、ロティさんが浴室に入って行きましたよ?」
「そうですか…それでは、また後に致します。」
「! 待って下さい!これはチャンスですよナナルゥさん!」
「はい?」
「いいですか、恋人ならこういうときは…」

「ご指導、感謝します。では、早速実戦に入ろうと思います。」
「はい!頑張ってくださいねっ!」

―どうか、あの人に、喜んでもらえますように―

「…つ、疲れたぁ…」
その後。
あまり語りたくない(何度もいうが、嫌ではない)ナナルゥとのやり取りが色々あって。
今、僕は遅めのお風呂に入っている。
「嬉しいんだけど、やっぱり恥ずかしいなぁ…」
身体を洗いながら、今日の夕食の事を思い返して見る。

今日の夕食は、ナナルゥが料理当番であって。僕の隣に座って、
「どうぞ、ロティ様。」と。
それが当然と言うように、自分の作った料理を箸で摘んで、僕の口元にもっていく。
「……ありがとう。いただき、ます。」
ここで変に拒否すると、またナナルゥは泣きそうになるだろう。
ナナルゥの泣き顔は見たくないのであって、
決して意思が弱い訳ではないと自分に言い聞かせてナナルゥの料理を頂く。
「…うん、おいしいよ。ありがとう、ナナルゥ。」
少し耐性がついてきたのか、今日はちゃんと味がわかった。
「…ありがとうございます。」
5086章 これもひとつのあいのうた。前編2:2008/08/04(月) 01:50:51 ID:yQthOddg0
そういってナナルゥがわずかに口元を綻ばせる。それが嬉しいのだと解釈するのは、考え過ぎではないだろう。
そしてナナルゥは僕が口をつけた箸で、それが当然というように料理を自分の口に入れる。
…やっぱり恥ずかしい。更にみんなの視線が痛い。
生暖か〜い視線、好奇の視線、いたたまれないという様な視線、約一名の冷た〜い視線は黙殺する。
更にその後調子に乗ったヨーティアさんが恋人同士なら口移しで食ってみろと言い出し、
みんながまたもや料理を吹き出し、ナナルゥはそれを実践しようとしたが、流石に僕も断り。
涙目になったナナルゥを僕、セリアさん、ヒミカさんの三人で全身全霊で説得し、なんとか納得してもらえた。
ナナルゥには悪いが、流石に僕もそこまで神経が図太くできていない。
…まぁ、興味が…ない訳ではないが…。

「まあ、ナナルゥが…感情が表に出せるようになってきてるって事かな…」
誰にいう訳でもなく、虚空に向かって一人呟いてみる。
半年前、ラキオスの軍に入り、ナナルゥと出会ったときの事が脳裏に蘇る。

「…ナナルゥ・ラスフォルトです。」

その姿を見たとき、比喩でなく背筋が凍ったと思った。
スピリットらしいその美貌は一切感情が伺えず、
整った顔立がまるでよくできた人形の様な不気味さを醸し出していた。
その瞳は冷たいと言うよりは、何も写さない曇った硝子玉のようだった。
それまでにヘリオンやネリー達と会い、町中でもたまに出会うスピリット達を見てきただけに、ショックは大きかった。
神剣に取り込まれたスピリットの事は、話としては聞いていたが、
完全にとり込まれたのではないにせよ、そう言うスピリットを実際に見た事はなかった。
エトランジェのハーフと言う事がばれ、
やり場のない怒りを周囲にぶちまけたりしていた自分など全然甘かった。
怒る事さえできない、そもそも怒るという事が分からない。
悲しいや悔しいという感情さえ持つ事ができなかったのだと。
一体、どうなったらあの様になってしまうのだろう。
戦争が終わったいま、ナナルゥはどう思っているのだろう。
5096章 これもひとつのあいのうた。前編4:2008/08/04(月) 01:57:33 ID:yQthOddg0
「あ、あの、ナナルゥさんは少しずつ、感情を取り戻してきてるんです。
その、無表情に見えるかもしれませんが、凄くいい人ですから!
だから、その、えっと…すぐ、仲良くなれますから!」
ヘリオンはそう言ったが、初めはどう接していいか分からず、ナナルゥとまともに顔を合わせる事もできなかった。
ネリーやシアー達がナナルゥに気さくに話しかけ、ナナルゥが淡々とそれに応じる光景を見つめ、
ナナルゥがみんなに好かれている事を感じ、まともに話せない自分に苛立ちを覚えた。
なかなかナナルゥと打ち解けないまま、出会って一週間経ち、その日の夜―

―傷口から血が滴り落ちる。それが地面に落ちる前に金色の霧になり、消えた。
傷口からも金色の霧が立ち上がり、周囲の視線が驚愕から忌避と恐怖に変わる。
その日から全てが変わった。祖父が、友達が、家の使用人が、町の全てが敵になった。
いや、自分が敵に回した。敵なのだと、決めた。

(化物の証だ)

だまれ。
そう言った奴を殴った。言ったと思う奴を殴った。そう思ってそうな奴を殴った。

(エトランジェのハーフ)
(不貞の娘の子)
(家督の恥)

五月蝿い。うるさい。うるさいウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイ。
自分の何が悪い。母さんを馬鹿にするな。父さんを化け物なんて言うな。

―やめてくれ。またあの夢なんだ。頼むからもう覚めてくれ。
これ以上、続きを見せないでくれ。僕にあんな事を考えさせないでくれ。
早く覚めろ。早く。 はやく―

何で自分がこんな目に遭うんだ。何で自分が化物なんて言われなきゃいけないんだ。

―やめろ。その先を言うな―
5106章 これもひとつのあいのうた。前編5:2008/08/04(月) 02:01:58 ID:yQthOddg0
何で父さんは普通の人じゃなくてエトランジェなんて奴なんだ。
何で母さんは父さんなんかと結婚したんだ。

―違う!僕はこんな事思っていない!!
僕は父さんと母さんが好きだった。
三人で過ごした時間は僅かで、裕福じゃなかったけど、決して不幸なんて思わなかった―

本当にそうか?ならなんで自分は父さんの顔が思い出せないんだ。

―それは、僕が幼かったから―

そうか?自分が忘れたかったからじゃないのか?化物が父親だって認めたくないから…

―違う!!違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!
やめろ!!もう言うな!!頼むから、その先を言うな―

何で自分はこんな風に生まれたんだ。
化物に生まれてきたくなんかなかった。二人の間に生まれたくなかった。

「やめろぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーっ!!!!!!!」

絶叫と共に跳ね起き、自分が物凄い汗を書いている事に気付いた。
「…はあ、はあっ…」
今のは夢であり、時計は午前2時前。ここは自分のあてられた部屋であり、僕はベットの上だ。
「…また、あの夢か…。」
ここ数年、たまに見てしまう夢。
正体がばれ、周りにやつあたりしていたあの時のこと。
そして頭に響くどす黒い感情。やり場のない怒り、悔しさ、憤り、そして―
「…やめろ。それ以上考えるな…!」あれは僕の本心じゃない。
僕は。僕、は…
5116章 これもひとつのあいのうた。前編6:2008/08/04(月) 02:04:13 ID:yQthOddg0
「…こ、降参…。」
「…わかりました。しばらく休憩にしましょう。」
朝の夢のせいで悶々とした気持ちを抱えつつ、僕は初めてナナルゥと模擬戦をしてみた。
結果は惨敗。永遠神剣を持ち、毎日訓練を欠かさないナナルゥにコテンパンにされてしまった。
「どうぞ。」ナナルゥが瓶に詰まった水をを差し出してきた。
「あ、ありがとう…はあ…」2口で水を飲み干して大の字に寝転び、一息つく。
「…その、やっぱり強いね、ナナルゥは。」
「いえ、私は神剣魔法による戦法を重視しているため、白兵戦はそれほど長けている訳ではありません。」
「そ、そっか…」謙遜なのかフォローなのかわからないが、どちらにせよ更に傷つく。

「…ふ、あぁぁ…」
あの夢のあと結局朝まで眠る事ができず、横になると急激に眠気が襲ってきた。
「ごめん…寝不足で、少し眠ってもいいかな…?」
「了解しました。15分程度の仮眠は効率的です。時間がきたら起こすと言う事で構いませんか?」
「うん、ありがとう。お願い、する、よ…。」
表情が変わらないからわかりにくいけど、親切なんだな…
そう思いながら、意識が闇に沈みゆく―

キライだ。みんなみんな、この世の全部、だいっきらいだ。

祖父も、町の奴らも、この世界も、こんな風に生まれた自分も

こんな風に生んだ母さんも、その理由になった父さんも、ぜんぶ

―嫌だ。こんな事思いたくない。
こんな自分は嫌だ。こんな情けない自分はいやだ。こんな汚い自分はいやだ。
嫌だ、イヤだ、いや

「ロティ様!」
5126章 これもひとつのあいのうた。前編7:2008/08/04(月) 02:21:29 ID:yQthOddg0
「ロティ様!」
「っ…!あ……!!」
「…大丈夫ですか?いきなりうなされだしたものですから…。」
ナナルゥが珍しく、少し焦った顔をして僕を覗き込んでいた。
「…ごめん、大丈夫。ちょっと…嫌な夢を見ちゃって…。」
「…夢、ですか。…事情を、聞く訳にはいきませんか?」
「……そうだね。なんでもないとは、言えないよね…」
気付いたら、僕の口は勝手に言葉を紡ぎ出していた。
何故あんなに簡単に話してしまったのだろうか。
あの、僕が密かにずっと悩んでたことは、先生にさえ話した事がなかったのに。
いや、違う。
多分僕は、ずっと誰かにあの事を相談したかったのだと思う。
「…僕が、エトランジェのハーフだっていうのは知ってる?」
「…はい。ミュラー様から、聞いております。」
「そっか。…僕の父親は、エトランジェだったんだ。
父親は、僕が物心つく前に死んで、顔も覚えていない。
母親は、貴族の一人娘らしかったけど、父親と駆け落ちして、
父親が死んだ跡、生活は苦しかったけど、必死に僕を育ててくれた。
だけどある日、怪我をしたときにエトランジェの子だってばれちゃってね。」
ああ、それから、全てが変わった。
「僕と母親はそれから爪弾きにされて、結局母親は実家に戻って再婚したんだ。
新しい子供もできて、もう何年も会っていない。
あと、両親の結婚に反対してた祖父が、僕を軍に売り込むために、僕を鍛えてたっけ。」
皮肉だが、そのおかげで今この軍に入る事ができるようになったのだろう。
「それから先生に会うまで、僕は凄く荒んでいたんだ。
目に入るもの全てが敵に見えて、みんなが僕を嫌な目で見てる、
みんなが僕の悪口を言ってる様に思えて、力に任せて何の意味もなくみんなをぶっ飛ばしたり、
物を壊したりして。…気を引きたかったのかな。いっそのこと、罵ってくれても構わなかった。
何も言わずに遠ざかって欲しくなかった。見て見ぬふりをされたくなかった。何か僕に反応してくれたら、
僕はそれでやめれるのにってね。…当然みんなますます僕を遠ざけて、更に僕は荒んでいった。」
今思えば愚かだったと思うが、その時はそれ以外に方法が見つからなかった。
5136章 これもひとつのあいのうた。前編8:2008/08/04(月) 02:23:14 ID:yQthOddg0
「それで、ある日町にやってきた先生と鉢合わせしてね。難癖つけて喧嘩を吹っかけて
ぼこぼこにのされちゃってね。それから何度も突っかかって、何度も倒されて、
先生が剣聖ミュラーだって分かって、そのまま弟子にしてくれって頼んだんだ。
…変な言い方かもしれないけど、あの時僕は嬉しかったんだ。
どんな形であれ、先生は僕を、見て見ぬふりをせずにちゃんと見てくれたから。」
そして、先生は今のこの名前をくれた。
今での自分をやり直す為の。
ナナルゥは僕が話す間、僕の隣に腰掛けて一言も話さずこちらに顔を固定していた。
できれば相槌の一つくらいは打って欲しいものだが、ちゃんと聞いてくれているというのは分かった。

「…町の事は、もう今はいいんだ。僕も悪い所もあったし、納得できないところもあるけど、
今は憎んだりしてない。…だけどさ」

待て。これ以上言ってしまっていいのか?
これ以上言えば、言葉にしてしまえば、僕は―
「…僕は、両親の事が、嫌いなのかもしれないって。」
ああ。言ってしまった。
言い出したらもう止まれない。面白いくらいに抑えていた言葉が溢れ出す。
「…両親が、僕を大切だと思ってくれてたんだろうなとは思うんだ。
貴族だった母さんが慣れない家事や仕事を頑張ったのも僕のためだった。
再婚した事だって別にいいんだ。顔を合わせる気にはならないけど、
今…母さんが幸せって思っているのならそれでいい。」
今、母さんはどうしているだろうか。幸せ、なのか?
「父さんが、エトランジェが差別される事が悔しくてたまらなかった。
何も父さんは悪い事をしてないのになぜ化物なんて言われないといけないんだって。
…うん。僕も、2人が好きだった。
その、筈だった、けど…」
だけどそれは、そう思いたかっただけだった。
ただ自分の醜い感情を、包み隠していたかっただけだったんだ。
5146章 これもひとつのあいのうた。前編9:2008/08/04(月) 02:24:39 ID:yQthOddg0
「…夢の中で、昔の僕の声が聞こえるんだ。…何でこんな風に生まれてきたんだって。
父さんがエトランジェじゃなかったらよかったのに、母さんが父さんを選ばなかったら、
普通の人に生まれてきたらよかったのにと。
そんな事ない、自分は二人とも好きなんだって思いたかったけど、
…否定、しきれないんだ。そんな風に思っている自分がやっぱりいるんだ…!」
そうだ。ずっとそんな事を密かに考えてる自分が許せなかった。
結局僕は、あの町の人達と変わらない―
「戦争が終わって、差別らしい差別は無くなったけど、そんなのは関係ない。
結局僕は、本当の所は、二人の事を疎んじて、嫌いで―」

「…そんな事は、ないと思います。」
「…え?」
「…私にはいまだに人の感情がよく理解できません。
それに、スピリットには両親というものがありません。
したがってロティ様の過去について私が何かをいう資格など無いかもしれません。
しかし、ロティ様がお二方を本当に嫌っているのなら最初から悩みなどしないのではないでしょうか?」
「…どうして?本当に好きなら、こんな事悩みもしないんじゃ―」
「いいえ。私見ですが、大切に思うからこそ、その様に悩めるのではないでしょうか?
その人の全ての部分が好きになる事は、不可能だと思います。
…たとえ、そのような事を密かに考えていようと、
それでもお二方が好きという事でいいのではないでしょうか?」
「―あ―」
―そう、なのかな?そういうことにして、いいのかな?
好きだったという事でいいですか―
「……私には明確に誰かを大切と思う、好きと思う感情がよく分かりません。
失いたくない、守りたいというような想いはありますが、その理由を問われると言葉にできません。
しかし、いつか自信を持って大切と思う人を認識できるようになりたい。
…今は、そう思っています。
私には、ロティ様がそういう感情を含んだ上でも、お二方が好きなように見えます。」
それは、自分を納得させたいだけと言えばそれまでかもしれない。
でも、僕はずっと抱えていたしこりがとれた気がした。
5156章 これもひとつのあいのうた。前編10:2008/08/04(月) 02:35:16 ID:yQthOddg0
「―ロティ様?」
「…大丈夫。これは、嬉し泣き、だから。
そっか。僕はちゃんと、父さんと、母さんの事が好きだったのか―」
自然と、涙が出た。泣いている事も気付かずに馬鹿みたいに涙があふれた。
どす黒い感情が、流れ落ちていくようだった。
「…休憩時間を、もう少し延ばしましょうか?」
「ん…。」
しばらく涙が出るのに任せて、ようやく止まったところでナナルゥにお礼を言う。
「…ありがとう、ナナルゥ。それとごめん。…ナナルゥも、辛い思いをしてきたのに、
自分一人だけ不幸だみたいな言い方しちゃって。」
「いえ、私が聞いた事ですから。…こちらこそ、ありがとうございます。」
「え?」
「…ロティ様の過去を話していただき、そして、私の意見を真剣に受け止めていただきました。
…それが、不謹慎かもしれませんが、嬉しい、と感じます。」
そう言ったナナルゥがほんの少し、微笑んだように見えた。
瞬きする間に元の表情に戻っていて、見間違いと言っても仕方ないのだけど、
それでも、あのときナナルゥは僕に笑顔を向けてくれたのだと思っている。
僕は思わず、ナナルゥの手を握っていた。
ナナルゥの手は意外とひんやりとしていて、だけど今の僕には心地よかった。
―そう言えば、手の冷たい人って、心が温かいっていうんだっけ―
「ナナルゥは、優しいね。」
「優しい、ですか?…自分には、よく分かりませんが…」
「ナナルゥは優しいよ。本当に、ありがとう。」
それから僕は、あの夢を見る事はなくなった。

ヘリオンが言った事が、スピリット隊のみんながナナルゥを好いている理由が、少しわかった気がした。
それと同時に、悲しかった。
こんなに優しい人が、戦争に駆り出され、命を奪わなければならなかったという事に。
こんなになるまで、感情を表に出せなくなるほど省みられる事が無かった事に。
それが、当然だった世界に。
5166章 これもひとつのあいのうた。前編11:2008/08/04(月) 02:38:45 ID:yQthOddg0
力になりたいと思った。これからの時代で、ナナルゥ自身が幸せになって欲しい。
楽しい事がいっぱいあって、そのときに笑えるようになって欲しい。
そのための手助けが少しでもできたらいい。
そして、もしできる事なら―

(ナナルゥの目一杯の笑顔が、見たいな…)
―ひょっとしたら、僕はあの時から、ナナルゥに惹かれていたのかもしれない―

「ナナルゥは…僕とこうなって、喜んでくれてるのかな…。」
今、ナナルゥは幸せだと思えるだろうか。
僕は、その手助けができたのだろうか。
…ナナルゥは、もし僕がいなかったとしてもいずれ幸せというものを感じれるようになったと思う。
ナナルゥの周りにはナナルゥが大切に思う人がいて、ナナルゥを大切と思う人がいて。
僕でなくてもその人達か、あるいはこれから会う人達がきっとナナルゥを支えていったのだろう。
たまたま、それが僕だったというだけかもしれない。僕でなくてもよかったかもしれない。
だけど、どんな偶然や幸運だろうと自分がナナルゥの大切な人になれたのなら。
ナナルゥが僕がいる事で喜んでくれるのなら。
「ふふ…だとしたら…やっぱり、嬉しいなぁ…」
そうつぶやいた瞬間―

「…ロティ様、失礼します。」
「!!!!!!!????????」

はい、前編はここまで。微妙に二章とかぶってる?
…ええ、そうですね。手遅れですよね意味不明ですよね見苦しいですよね…。わかっています…。
…さて、後半はどんなのやろうかと考えてたら自分の脳内偉人(或いは変人)が
エロいのをやれというのでエロアホ展開にしてしまいます。前半の繋がりほとんどなし。
いいかげんにしやがれと言う友人の罵詈雑言をエーテルシンクで封じ込めつつ
続きを書いていきます。シチュは…前に言ってた2、4、他でいきます。
頭痛薬、胃薬、精神安定剤等を用意しておく事をお勧めします。では!(逃走)
517金烏 ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 12:33:53 ID:abKnXDB60
土日がゴタゴタしてたモンで、遅れてしまいました
と言う事で、早速SS(1〜14)を投下致します
出来れば、支援の程お願い致します
518Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 12:38:59 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(1)

「良〜し、出来たぞ」
「これがハイ・ペリアのご飯なの?ユート様」
「わくわく〜♪」
 夕食時の第二詰所の食堂で、エプロンに身を包んだ悠人は大皿に盛られた特製のナポリタン・スパゲティーをテーブルの上にどん、と置いた。
 材料はファンタズマゴリアのものを使用したが、元々見た目や味は似通った食材が多い為、悠人の世界のものと遜色の無い程の出来である。
 湯気と共に立ち昇る香りが漂い、否応無しに空腹感を誘ってきた。
「それじゃ、冷めない内に食べような?」
「うんっ」
「どきどき〜♪」
 悠人の言葉に頷くと、三人は早速大皿から適当に取り分け、顔の前で揃って手を合わせた。
「頂きます」
「イタダキマ〜スっ」
「イタダキマス…」
 悠人に倣い、ネリーとシアーも食事の挨拶を済ませると二人は元気良くナポリタンを食べ始めた。
「美味し〜!!ユート様、このハクゥテすっごく美味しいよ!!」
「うん、美味しいよ。ユート様」
「腕に縒りを掛けて作ったからな。喜んでくれたんなら、作った甲斐が有ったってもんだ」
 はぐはぐ、とナポリタンを頬張る二人を眺めながら、悠人は満足そうに微笑んだ。
「あら?確か今日は私たちが当番の筈だったんだけど…?」
「何だか美味しそうな匂いがしますね〜」
 聞こえてきた声に三人が振り返ると、エプロンに身を包んだセリアとハリオンが丁度食堂に入って来るところであった。
「よ。二人とも今戻って来たのか?」
「あ、セリア、ハリオンお帰んなさ〜い」
「お帰りなさ〜い」
 一旦食事の手を止め、三人がそれぞれの挨拶で二人を迎えた。
「あの、ユート様。これは一体…?」
「悪い。今日は勝手に俺が作らせて貰ったんだ」
「まぁ、それは別に構いませんが…」
「あらあら〜、有難うございます〜。ユート様〜」
 仕事を奪ってしまった悠人が決まり悪そうに返事をしたが、それよりもセリアにとっては悠人に料理が出来ると言う事が驚きであった。
519Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 12:42:43 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(2)

「セリア、ハリオン。ユート様のハクゥテすっごく美味しいんだよ」
「酸っぱくて、塩っぱくて、苦いけど、美味しいんだよ〜?」
 一体、それはどんな美味しさなのだろうか。
 第二詰所の厨房に立つ二人としては、ネリーとシアーの感想に大きく興味がそそられた。
「俺の世界の『ナポリタン』って言う料理を、こっちの材料で作ってみたんだけど…?」
 二人の前に、大皿から取り分けられた悠人の料理が並べられた。
 まだホカホカと湯気が立ち昇り、ハクゥテに絡んだソースからの酸味を思わせる芳香が鼻腔を擽ってゆく。
 これが伝説と謳われるハイ・ペリアの、悠人たちの世界の料理なのだろう。
「そうね。それじゃあ、私も頂こうかしら…」
「そうですね〜。折角のユート様の手料理ですし〜」
 エプロンを畳むと、セリアとハリオンはテーブルに就いた。
「『イタダキマス』だよ?セリア、ハリオン」
「『イタダキマス』?」
「聞き慣れない言葉ですね〜。どう言う意味なんでしょう〜?」
 始めて聞いたネリーの言葉に、セリアとハリオンが首を傾げた。
「ユート様がね、食べる時には手を合わせて、そして感謝の言葉を言うんだって」
 シアーの説明にセリアとハリオンが得心の表情を浮かべた。
「解ったわ。『イタダキマス』…。これで良いのかしら?」
「『イタダキマス』です〜」
 手を合わせて一礼を捧げると、二人は悠人のナポリタンを肉叉に絡め始めた。
「自分で言うのも何だけど、結構上手に出来たと思う」
 そんな二人の『頂きます』を見届けると、悠人は二人が料理を口に運ぶ様を期待に満ちた表情で眺めた。
「確かに、始めて食べる味だけど、美味しいと思うわ」
「と〜っても美味しいですよ〜。ユート様〜」
「ほ、本当か?」
 二人の感想に、悠人は確認する様に言葉を漏らした。
520Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 13:00:57 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(3)

「こんな事で、嘘を言ってどうするんですか…」
「うふふ〜。でも、本当に美味しいですよ〜。ユート様は〜、お料理がお上手だったんですね〜」
「いや、これ以外はそんなに得意ってわけじゃないんだけどな?でも、二人が美味しいって言ってくれると何か自信が付きそうだよ」
 照れる悠人の表情に、セリアとハリオンの表情が思わず緩んだものになった。
 本人は気付いているかどうかは知らないが、こんな時の悠人はとても無防備で幼い表情を浮かべて嬉しがるのだ。
 母性と言うものがスピリットにあるのかどうかは判らないが、あったとすれば恐らくこの様な感覚なのだろう。
 そんな思いを抱かせる表情であった。
「あれ?もう夕飯の準備出来てるの?」
「今までの如何なる料理にも該当しません…。初めて目にする料理です…」
「わわっ!?ユート様がエプロンを着ていらっしゃいます!?も、若しかして、今日の夕食はユート様がお作りになられたんですか!?」
「何?今日の夕飯はユートが作ったの?」
「こ、こら。ニム。ちゃんとユート『様』ってお呼びしなさいって言っているでしょう?」
 と、残りの第二詰所のメンバーが遅れて食堂に集まって来た。
 皆、訓練を終えて空腹なのか、大皿に盛られた料理に早くも関心が向けられている。
「あぁ。俺の世界の料理を作ってみたんだ。良かったら皆も食べてみてくれ」
 皆の皿を用意しながら、悠人が嬉しそうに給仕を始めた。
「そ、そんな。ユート様がそんな事なさらなくても…」
「分量の調節でしたら、お任せ下さい…」
「そ、そうですよ。後は私たちが自分でしますから、ユート様はゆっくりしていて下さいっ」
「ほら、ニム。お皿を並べるのを一緒に手伝いましょう?」
「メンドい…」
 俄かに沸き立つ食堂であったが、悠人は皆をやんわりと制した。
「何言ってるんだよ?今日はもう皆上がって仕事は終わりなんだろ?だったら俺も今は皆と同じ家族なんだから、これくらいの仕事はさせて貰っても罰は当たらないよ」
521Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 13:08:05 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(4)

「まぁ、ユート様がそう仰るのでしたら…」
「うぅ…。何も言えなくなっちゃいます…」
「了解しました。それでは暫く待機します…」
「ま、ユートもここに来たからにはそれが当然だけど…」
「もう、ニムったら」
「はは、良いよファーレーン。それに、ニムみたいに考えてくれる方が俺には嬉しいからさ。サンキュ、ニム」
「う、五月蝿いっ…」
 ぷい、と横を向くニムントールであったが、耳が赤い事について悠人は黙って微笑んだ。
 個性豊かな大所帯の第二詰所であったか、誰もが優しくて温かかった。
 実は、第二詰所での生活に少し不安を抱いていた悠人であったが、今ではそんな事は杞憂なのだと思った。
 紛れも無い悠人の『家族』が、ここにちゃんと存在してくれているのだ。

「むぅ…」
「む〜…」
 そして、そんな悠人を中心に盛り上がる食堂で、少し離れてむくれた視線を送る二人の視線があった。
「あら、どうしたの?二人とも」
「お料理が冷めちゃいますよ〜?」
「う…ん…」
「そう、だけど…」
 セリアとハリオンが声を掛けるものの、ネリーとシアーはもごもごと歯切れの悪い言葉の返事をした。
 そんな二人の様子にセリアはやれやれとした、ハリオンは何処か嬉しそうな表情で眺めた。
(まぁ、これも仕様が無いと言えばそうなのかもしれないのだけれど…)
(あらあら〜。私はお二人とも可愛くて〜、良い事だと思いますよ〜?)
「うぅ〜…」
「にぅ〜…」
 ナポリタンを絡めた肉叉を齧りながら唸る二人を、セリアとハリオンはそっと見守るのであった。
522Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 13:18:42 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(5)

「う…ん…」
 部屋を照らす窓からの陽の光と、朝を謳歌する小鳥たちの囀りが悠人の意識を掬い上げた。
 瞼がゆっくりと開くと、漸く慣れてきた新しい天井が悠人の視界に映った。
 他の部屋より一回り大きい第二詰所の賓客室。それが、割り当てられた悠人の新しい自室であった。
「ん?」
 と、身を起こそうとした悠人は両腕に違和感を覚えた。
 一瞬、昨日の夕飯で給仕を張り切り過ぎて疲れが残っているのかと思ったが、直後にそうではないと判断した。
 何と言うか、疲れた云々以前に腕の感覚が痺れて無くなってしまっていたのだ。
「アレ?」
 天井を眺めながら、悠人は混乱した。
 横を向いて寝ていたのならば、下敷きになってしまった腕が痺れてしまっていても何ら不思議ではない。
 しかし、仰向けに寝ている今の悠人の両の腕が痺れてしまっているのは如何なる為か。
「くぅくぅ…」
「すぅすぅ…」
 布団に混じる別の温かさとその重さに導かれ、悠人は首だけを動かして見下ろした。
「………」
 悠人の両脇辺りに、布団を押し上げて寝息を漏らして上下する二つの小山がこんもりと出来ていた。
 成程。両腕が痺れていたのは、いつの間にか潜り込んで来ていた二人の所為か。
 と、それぞれの上腕に乗せられた青い頭を眺めながら悠人は思わず苦笑を漏らした。
「こら、二人とも。起きろって…」
「うん…?」
「んゅ…?」
 悠人が肩を揺らせて声を掛けると、反応したネリーとシアーが身を捩って唸った。
「あぅ…、ユートさま…?」
「う〜…、ユートさま〜…?」
 目に映るものの判別が付くくらいには覚醒したのか、二人は確認する様に悠人の名前を呟いた。
「あぁ、俺だよ。それよりも、腕が痺れて動けないから二人ともちょっと退い――、うわっ!?」
「ユートさま〜♪」
「さま〜♪」
 目に映るものの判別が付くくらいしか覚醒していなかった二人が、ぽわぽわと寝惚けた状態で左右から悠人の体を這い上がってきたのであった。
523Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 13:26:52 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(6)

 緩慢な動きの二人であったが、生憎と両腕の痺れている悠人には逃れる手立ては無かった。
 やがて二人は悠人の首に齧り付くと、まるで匂い付けをするかの様にスリスリと頬擦りを始めた。
「んふふふ〜♪ユートさまのにおいがする〜♪」
「いいにおい〜♪」
 悠人の耳元で聞こえてくる程に大きく息を吸い込み、二人は恥ずかし気も無く悠人の匂いを楽しみ始めた。
「〜〜っ…!!」
 一方の悠人も、二人から漂う寝汗の混じった体臭や、寝巻き越しに伝わってくる柔らかな感触にかなり悶絶させられていた。
 血が昇ると言うか、集まると言うか…。双子に感付かれない様、悠人はそっと膝を立てるのであった。
「んむぅっ!?」
「えへへへへ〜♪」
「ぎゅうぅ〜っ♪」
 悠人の匂いに中てられたのか、二人は更に這い上がってそのちくちくとした頭を胸に抱き込んできた。
 それだけではない、何と二人はまだ痺れている腕を股に挟むとまるで全身で悠人の感触を味わう様にぐりぐりと押し付けてきたのであった。
 頬に感じる慎ましさやら、腕に感じるその形やら…。血が集まり過ぎると痛みを覚えるのだと、悠人は知った。
(って、落ち着け…!!二人は寝惚けているだけなんだ…!!)
 自分に言い聞かせ、悠人は声を掛けようとして二人の胸から顔を上げた。
「んゃうっ!?」
「ふゃぁっ!?」
 悠人の動きに合わせて、二人が大きく身を強張らせた。
「あ、あれ…?」
「ゆ、ユート様…?」
 驚いた表情の二人が、腕の中の悠人と目が合った。
「えっと、お、お早う…。二人とも…」
「お、お早う…。ユート様…」
「お、お早う〜…」
 割と緊急事態に陥っている悠人に対して、何故か腰を引かせた二人の気拙そうな挨拶であった。
「お、おおお、お早うございますっ!!ユート様っ!!今日は、わ、私が起こしに参りまし――た…?」
 そして、そんなベッドの上の三人を見て、起こしに来たヘリオンの表情が凍り付いた。
「し、しし、失礼しました〜っ!!」
 何故か赤面し、疾風の如き素早さで走り去るヘリオン。その妙に重苦しくも清々しい朝の雰囲気の中で、部屋の隅に立て掛けられた『求め』が人知れずに妖しく輝きを放っていた。
524Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 16:33:39 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(7)

 ぬちゃ、ぬちゃ、と粘り付く水音が響いていた。
 踏み伏せられた幼い体躯がはしたなく両足を開けさせられ、その中心の雪の様な白い肉の丘に荒ぶった悠人の剛直が突き立てられていた。
『ユート様ぁ…。気持ち良いよぅ…』
 長く蒼い髪を背中に広げ、見上げてくる瞳がもっともっと、と切なそうに訴えていた。
 その浅ましいおねだりに応じて挿出を激しくすると、途端に肉の悦びが戦慄いた。
『ひゃあぅんっ!?あっ、あぅっ、い、良いよぅ…』
 ずりゅ、ずりゅっ、と粘膜が擦れ合う度に焼ける様な快感が腰から広がっていった。
 引き擦り込まれる様に無数の襞が吸い付き、まるで生き物の様に絡み付いてきた。
 腰を掴み、猛った逸物で奥まで一気に突き通すと、みっちりと咥え込まれた肉の隙間から白く濁った粘液がぐじゅっ、と泡を立てて逆流してきた。
『ひゃあぁぁあぁっ!?』
 びくびく、と全身が震え、それに合わせて中の蠕動がきゅうきゅうと断続的に締まった。
 奥からじわりと、更に熱い露が零れてきた。
『あは、は…。ユートさまぁ…』
 法悦の表情を浮かべ、無意識にか、それでも更に快楽を求め様とくい、くいと腰が悠人を咥えて誘っていた。
 繋がっている秘所は、混ざり合った互いの体液で溢れ返り、シーツには尻と膝を伝って垂れて出来た大きな染みが強烈な性臭を撒き散らせていた。
『ユートさまぁ…。もっと、もっといっぱい…』
 手を伸ばし、蕩けた表情で求めてくる。
 望み通り、まだ十分な硬度を保ったモノで悠人は挿出を再開した。
『ひ、あ、あ…。だ、抱っこ…。抱っこして…、ぎゅう〜って…して…』
 強く絡み付いてきた四肢に応じる様に抱き返すと、肩に乗せられた顎から『うふぅ…』と、熱っぽい吐息が首筋に掛かってきた。
525Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 16:39:49 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(8)

 密着した薄い胸からは、桜色の硬いしこりと小さな体には不釣合いな程の大きな鼓動が感じ取れた。
 少し離れて見つめ合うと、いつもの得意そうな表情ではない、牝の色を帯びた蟲惑的な表情がそこにあった。
 はぁ、はぁ、と獣の様な荒い息遣いが悠人の顔に掛かる。
『あ、あ…。や…、だ、ダメ…。あぅ、あ…』
 容赦無く中を掻き回す動きに腕の中で小さな体が跳ね、その細い喉から我慢出来ずに甘い嬌声が漏れ出した。
 やがて、その声に切実な響きが混じり始め、二人の腰使いにも余裕の無いあからさまな卑猥な動きになる。
 しがみ付いてくる小さな体が、絶対に離さないと組み付いてきた。
『ユートさま、ユートさま、ユートさま…』
 譫言の様に、ひたすらに繰り返されるその言葉を聞く度に悠人の脳髄が甘く痺れた。
 責めながら、絹よりも滑らかな髪を撫でてやると、見上げてくる瞳がふにゃりと綻んだ。
『あ、あ、あ、あっ…』
 迫る限界が近いのか、声のトーンが高くなった。
 悠人も中の激しい肉のうねりや、根元まで呑み込まれる張りのある肉厚な丘のフニフニとした感触にじわじわと疼痛を覚え始めていた。
『んあぁぁあぁぁ〜っ!!』
『くぅっ…!!』
 絶頂と同時に、中の粘膜が悠人に襲い掛かった。
 扱かれ、吸い上げられるその感覚に耐え切れず、悠人は堪らず滾った精を迸らせた。
『あぁ…。ユートさまのが出てる…』
 胎内に広がる熱さを、悠人が満足してくれた証であると、そして自分へのご褒美であると言う様な恍惚とした表情であった。
『ユート様…。大好き…』
 幸せそうに、ネリーが呟いた。
526名無しさん@初回限定:2008/08/04(月) 16:52:25 ID:Mcql9q5l0
サポートするよ!
527Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 18:45:51 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(9)

『はあぁぁぁ…。ユートさまぁ…』
 形の良い眉を悩まし気に寄せ、大きな瞳がトロンと悠人を見上げていた。
『ユートさまのが、いっぱいだよぅ…』
 くちゃ、くちゃと腰を揺らす度に、胡坐を掻いた悠人の膝で串刺しになった部分から粗相でもしたかの様な大量の粘液が漏れていた。
 白磁の如き肌は桜色に染まり、汗ばんでしっとりと吸い付いてきた。
 未熟さが残るものの、膨らみ始めた胸や腰回りからは牡を誘う牝の色香が漂わせている。
 薄いが、それでも柔らかく張りのある尻を掴んで突き上げると、ごり、と先端が最奥の壁に当たった。
『ふやぁあぁっ!?ふ、深いよぅ…』
 啜り泣く声を上げながらも、快楽を感じる腰は貪欲に悠人に押し付けられていた。
 茹でられた卵の様な、今にも弾けそうな盛り上がったプニプニとした肉の扉が、むっちりと悠人を根元まで挟み込んでいた。
 手を滑り込ませ、指でその扉をめち、と開くと、限界まで広がった入り口とその上の膨れた突起の鮮やかな朱色が粘液に塗れてぬらぬらと光っていた。
『やぁん!!い、いきなりはダメだよぅ…』
 与えられた刺激が強過ぎたのか、びくん、と大きく身を震わせると拗ねた様な表情を浮かべてきた。
 今度は指の腹で、突起を包皮の上からそっと撫で上げると、それに合わせて中の動きがきゅっ、きゅっ、と締まる。
528Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 18:50:21 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(10)

『はぁ、はぁ…。んっ…、そうだよぉ…。お豆さんは、んっ、とっても感じるから、優しくして…。はぅん…』
 その儘手を離して弄るのを止めると、今度は悠人の腹部に押し付ける様に腰を擦り付け始めてきた。
 滴る涎で、悠人の下半身は忽ち汚された。
『ん……。ちゅっ…。むぅ…』
 互いの息が掛かる程に見つめ合うと、どちらとも無く唇が重ねられた。
 絡み合う舌が口腔で激しく暴れ、ぴちゃ、ぴちゃ、とはしたない音を立てた。
 擦れ合う知覚器官が食欲にも似た性感を齎し、零れた涎が二人の顎を伝っていった。
『ぷ、はぁ…。はぁ、はぁ…。ユートさまの味ぃ…』
 口から伝う糸を切り、啜った口の中のものを嚥下するとうっとりとした面持ちでそう呟いた。
『うむぅっ!?むぅっ!?』
 その口を強引に塞ぐと、今度は下の口を遠慮無しに荒々しく小突き始めた。
『ひむっ!?むぁっ!?んふぅっ!?』
 逃げようとする体を抑え込み、絶頂の痙攣にも構わずに我武者羅にその欲望で蹂躙していった。
 じゅぶじゅぶと、掻き出された粘液が泡立って垂れ、二人の膝をベタベタと粘つかせた。
『ぷぁっ!!ユートさま、ユートさま…!!もっと、もっとだよぉ…!!』
 喘ぎ声に急かされる様に、互いに激しく腰を打ち付けあった。
 ぱん、ぱん、と肉の音が粘液を散らせて響き渡る。
 一突き毎に駆け上ってくる愉悦が、悠人の理性を削り取っていった。
『あ、あ…!!くる、くるよぅ…!!ユートさま!!ユートさまぁ〜っ!!』
 遂に奔流が決壊し、ぎちぎち、と痛い程に悠人を締め付けた。
『はぁぅんっ!?出てる、ユート様のがいっぱい出てるよぅ…!!』
 ドロドロに熔けた悠人の獣欲が子宮にぶちまけられるのを感じ、肉体的にも精神的にも最大のオルガスムスが駆け抜けていった。
『えへへ…。もっといっぱいエッチして欲しいな…。ユート様…』
 悠人の胸に倒れながら、シアーが目を細めて甘えてきた。
529Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 19:28:03 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(11)

「はぁ…」
 汚れた下着を洗いながら、悠人は大きな溜息を吐いた。
 第二詰所に移って来て三週間(15日)程経ったが、ここ最近は何故か淫夢を見る事が多くなっていた。
 悠人とて健康な年頃の男であるので、性欲を持つ事も持て余す事も別段珍しい事でも無い。
 発散しなければ、そんな結果が訪れてしまっても仕方の無い事であった。
 しかし、それが特定の人物たちの淫夢であれば、それは一体何の意味があるのだろうか。
 ネリーとシアー。
 この二人が夢に出てきた時は、必ずと言って良い程にまぐわり合う夢を見ていた。
 最初は普通に夢を見ていた悠人であったが、先々週のナポリタンを皆に振舞って以来、急に彼女たちの淫夢を見る様になってしまっていた。
(それが契約者の『求め』ではないのか?)
 悠人の頭の中に、諭す様な『求め』の声が響いてきた。
「ふざけるなよ。バカ剣。どうせお前が見せている夢なんだろうが…!!」
 悠人の言葉に、『求め』から肯定とも取れる笑いの気配が伝わってきた。
(その割には、契約者も随分と満足している様だが…?)
「くっ…!!」
 悠人の顔が、耳迄赤く染まった。
 朝一番で、まだ誰も居ない洗い場で下着を洗わねばならない今の状況が、悠人の羞恥心を更に煽った。
(犯せば良かろう…。あの妖精たちも、契約者の事を憎からず思っている様だ…)
「また、あの二人に何かしようって言うのか…?」
 凍て付いた声で、悠人は呟いた。
(ふっ、何かするのは契約者ではないのか…?)
「何だと…?」
 いつぞやの、激しい怒りが悠人の中で首を擡げ始めた。
 だが、その気配を気にするでも無く、寧ろ挑発する様に『求め』は悠人に囁き始めた。
(汝もあの妖精たちに惹かれているのだろう…。ならば、何を躊躇う事があるのだ…?)
「はっ!!だから、俺にあんな夢を見させて二人を襲わせようってか?そんな事、誰も『求め』ちゃいないぜ?」
(クハハハハハッ…!!)
 皮肉を込めた悠人の台詞に対し、返ってきたのは『求め』からの哄笑であった。
530Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 19:38:26 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(12)

(我は確かに汝の『求め』を聞いた。あの妖精たちを悲しませたくないのであろう…?)
「あぁ、バカ剣が見せたくだらない夢みたいに、俺の欲望で傷つけたりはな…!!」
(契約者よ…。汝はそう思っているかもしれぬが、あの妖精たちも同じとは思わぬ事だ…。我は『求め』…。純粋なる『求め』に応じ、代償によってその願望を実現させる存在…)
 その言葉に、今度は悠人が笑い返した。
「あの二人が、俺にあんな夢をみたいな事を望んでいるって?それこそ有り得ないだろ?焼きが回ったんじゃないのか?バカ剣」
 仔犬の様に懐いてくる二人が、夢の中の様な痴態を晒す事など妄想も甚だしかった。
 血は繋がっていなくとも、二人はもう悠人にとって大切な家族なのだ。
 義妹の佳織に恋愛感情や劣情を抱かないのと同様に、二人に対してもそんな感情を持つなど考えもしなかった。
「良いか?バカ剣。二人は俺の妹みたいなモンで、俺は二人のお兄ちゃんなんだよ。だから、そんな間違いは起きないし、俺が起こさせない」
 二人を悲しませたくないと誓った悠人が、二人を傷付けられる筈が無かった。
「頭を撫でたり、抱き締めた事も有ったけど、それは守るべき仲間で大切な家族だからやったんだ。俺の欲望なんかで汚しちゃ駄目なんだよ」
 洗い終わった下着を絞ると、悠人は他の洗濯物と一緒に洗濯紐に吊るし始めた。
 『求め』から何故か呆れた様な気配が伝わってきたが、これ以上は何も言う気が無いと感じた悠人は黙って部屋へと戻って行った。

 悠人が去った後、別の出入り口から洗濯籠を抱えた二人の人影が現れた。
「参ったわね…」
「まぁまぁ〜。ユート様だってお年頃なんですから〜、仕方が無いじゃないですか〜」
 ハリオンのあんまりな言い方に、セリアが思わず気を抜かれた。
「ハリオン?えっと、今のユート様の言葉をちゃんと聞いていたのかしら?」
「はい〜。『求め』の所為で〜、ユート様がムラムラきちゃうんですよね〜?」
「ムラムラって…。それは、まぁ…、そうなんでしょうけど…」
 実際には、ラキオスの命運が懸かった重大な事態なのだが、ハリオンにしてみればその程度の事なのかもしれない。
531Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 19:44:39 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(13)

 しかし、性格的にハリオンの様に楽観出来るセリアではない。
 ないのだが、
「まぁまぁ〜。ユート様でしたら〜、きっと大丈夫だと私は思いますよ〜」
 ずい、と笑顔のハリオンがセリアに迫ってきた。
「で、でも…。一応、上に報告して、何かしらの対策を立てておいた方が…」
「セリアは〜、ユート様の事を信じていないんですか〜?」
「そ、そう言うわけじゃないけど…」
 さも心外だと言う表情で覗き込んでくるハリオンに、セリアも思わず曖昧な態度で返してしまった。
「それじゃあ〜、この事は私とセリアだけの秘密ですね〜」
「そ、それは…」
「ね〜?」
 ニコニコと笑顔を崩さないハリオンに、セリアは降参とばかりに溜息を吐いた。
「解ったわ…。ユート様を信じましょう、ハリオン…」
「有難うございます〜。セリア〜」
 胸の前で指を組み、ハリオンはセリアに満面の笑みを浮かべた。
 それを見たセリアも、内に湧いていた己の安堵に気付いて少しだけ頬を緩めた。
 頭ではそれが希望的な判断であると理解していたが、本当は何よりも信じたかったのだ。
 悠人の強さと優しさを…。
「それに〜、ユート様でしたら襲われても嬉しい気もしますし〜」
 ハリオンのトンでもない台詞に、洗い場に向かおうとしていたセリアは盛大に籠を落とした。
「ち、ちょっとハリオン!?」
「だって〜、私たち緑スピリットは皆さんを回復する時にはマナを使うんですよ〜?それならユート様にマナを吸われちゃうのもあんまり変わりませんよね〜?」
「貴女、何を言っているの!?」
「ですから〜、ユート様にマナを吸われる時の話ですよ〜。どうせ疲れちゃうんでしたら〜、気持ちが良い方が良いですよね〜?」
 頬を染めるハリオンであったが、潔癖の気があるセリアには素で答える余裕など無かった。
「し、知らないわ!!そんなの…!!」
「あらあら〜?半分くらいは冗談でしたのに〜」
「半分は本気なのね…?」
「はい〜。ユート様が〜、私を選んで下さればですけどね〜」
532Twinkle fairies ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 19:50:40 ID:abKnXDB60
三章:誰(たれ)が『求め』…(14)

 悠人が選ぶ。
 神剣に操られているのではなく、自分の意思で、男として。
 それならば、確かに納得がいくのかもしれない。
 たとえ如何なる結果になったとしても。
 と、セリアは思い至った。
「本当、参ったわね…」
 セリアは米噛みを押さえて唸った。
 口伝に拠れば、『求め』は破壊とマナ、そしてスピリットの身体を欲していると言われている。
 破壊とマナについては、スピリットたれば神剣の欲求として理解出来た。
 では、身体を求めるとはどんな意味がそこにあるのか。
 それは恐らく、スピリットとエトランジェの身体の構造に起因するのであろう。
 必要に応じて周囲のマナを吸収して体内でエーテルに変化させる両者の身体は、いわば天然のマナ収束装置であり、精製装置でもあった。
 そして、身体に蓄えられたマナを吸収するには二通りの方法が存在していた。
 一つはマナと詰まった器ごと神剣で破壊して吸収するやり方。
 そしてもう一つが、両者の肉体を繋げ、そこから流れ込んでくるマナを得るやり方であった。
 前者は危険を伴うものの、破壊衝動を満たして簡便にマナを得る事が出来、後者は手間さえ掛かるものの、良質のマナを持続的に得る事が可能であった。
 恐らく、『求め』が悠人に要求してきたのは後者の筈である。
 そして、それがどの様な行為を以って行われるか、当然悠人は知ってしまっているだろう。
 だが、その行為が神剣の意思では無い純粋なものであっても、悠人は警戒して拒絶してしまうかもしれない。
 大事に思うが故に、悠人は距離を置いて離れるに違い無かった。
 二人の前途を思い、セリアは再び大きな溜息を吐くのであった。
533金烏 ◆f.DQhHGo4M :2008/08/04(月) 19:58:11 ID:abKnXDB60
途中で用事が急に入ったり、今回の投下に限って何でこんなに忙しかったのでしょう…
しかし、ここにきて漸くのサービスシーンの挿入…
夢と本番でのネタが被らない様に四苦八苦しました…

目を汚したのでしたらスイマセン…
でも、話の流れ的にそろそろ必要カシラ?と思い立ったわけです…
挿絵は…、描けないですね流石に…
しかし、オイラのルーズリーフには双g(以下、検閲削除)
534次スレテンプレ案:2008/08/04(月) 22:41:51 ID:EQDVB6lM0
お二方とも乙でした。
残りが少ないので取り急ぎ。
……つか、勝手ながら建ててしまった方がよさげな残り容量かも。

日々精進です。レベルが上がりました。レベルが上がりました。
日々精進レベレベルが新たなスキ日々精レベルが上がレベル日々……

つぎ込まれるエーテル。加速する噛み噛みボイス。
しかし、ソーン・リーム台地玄関口ニーハス仮設訓練所に響き渡る声も何時かは消える。
マナも、エーテルも決して尽きてはいない。
けれど、それを受け入れる器には限界があった。
未知のクラス、未知のスキル、未知のボイス……
それらを残したまま、伝説の訓練士までもが音を上げる。
だが。だがしかし。限界を超える術は用意されている。
選ぶのは、我々雑魚スピ者。

    Nomal
    Hard
   Super Hard

永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 30

前スレ:永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 29
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1213891998
発売元:Xuse【本醸造】公式サイト
http://www.xuse.co.jp/
外部板:雑魚スピスレ保管庫 (初代スレ〜29スレ)
http://etranger.s66.xrea.com/
外部板:雑魚スピスレ避難所@MiscSpirits
http://www.miscspirits.net/Aselia/refuge/
535名無しさん@初回限定:2008/08/04(月) 23:02:44 ID:EQDVB6lM0
建ててきました。不備がありましたら申し訳ありません。
二代目保管庫が今スレにて終了(>>37)のため追記または削除しております。

永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 30
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1217857554/
536名無しさん@初回限定:2008/08/04(月) 23:09:10 ID:heoYPPGD0
>>533
内容に関しては何も言わないけど、
支援してくれって言って、支援してくれた人が居るのに一言もないってのはどうなの?
537名無しさん@初回限定:2008/08/04(月) 23:17:25 ID:Mcql9q5l0
>>536
まぁ気にする必要も無いと思うんだぜ!
…支援の必要性あんま理解できてないし


>>533
>しかし、オイラのルーズリーフには双g
oと3Pですね?わかります
538名無しさん@初回限定:2008/08/05(火) 00:50:14 ID:ZJu+avOu0
責はないとはいえ最近は大長編のコンボが続くので、そろそろもたれて来た…。
口直しというか箸休めというか、軽くてアッサリ味の超SSも投下せねばなぁ。

>>537
支援されないと連投規制を誘発してしまい普通の投稿すら阻害されるから、
投下者にとってはけっこうな恩恵になるんだよ。
539金烏 ◆f.DQhHGo4M :2008/08/05(火) 10:20:32 ID:fol4b7H50
>>536
確かに、義理を欠く行為でした
支援して下さった方にはこの場を借りて謝意とお詫びを申し上げます

>>537
支援は有り難いです…
お礼を言うのを忘れて、身勝手な事をしてしまいました

>>578
どなたかの投稿を発見すると、支援せずにはいられないですね

因みに、知人に読ませている方では規制の為に今回の濡れ場(7〜10)は切ってます
でも、6→11でも繋がるので問題は無い筈…

>大長編
マロリガン編はまた色々と長いですから…
540名無しさん@初回限定:2008/08/05(火) 11:59:53 ID:A3cMIyAp0
>>538
なるほど。ありがとう

もう一つついでに教えてもらいたいんだが
何レス毎に、なんて目安はあったりするかな?
541名無しさん@初回限定:2008/08/05(火) 12:57:13 ID:fol4b7H50
>>540
2,3分しか間を置かないと3回目くらいで「連続投稿ですか?」で干されて
一時間内に10回以上(?)で「やはりあなたは連投しすぎです」で暫く干される
前者は10分くらいで解除、後者は分からないけど1時間も待っていれば解除される

この間は「荒らしてねぇよぅ!!」と叫びたくなる
気持ちを切り替えて、規制を続きを推敲する時間に当てたりすると暇が潰せる、かも…
542名無しさん@初回限定:2008/08/05(火) 13:18:47 ID:A3cMIyAp0
それじゃ可能なら2レス毎に・・ってことでいいのかね
ありがとさー
543月野陽介:2008/08/05(火) 14:25:51 ID:4mA+nT8Z0
こんにちわ。前の後編投下しようと思います。
>>381 の2,4をもとにしたシチュでエロシーン投下して行きます。
不快な表現がでる危険性大なのでスピたんと言うかロティ嫌いじゃ!
と言う人はみないほうがいいです。
もしOKなひとはお薬を用意しといてください。
スピたん〜幻のナナルゥルート〜6章後編。参る!
5446章 これもひとつのあいのうた。後編:2008/08/05(火) 14:28:33 ID:4mA+nT8Z0
反射的に振り返ると、裸身にタオルを巻きつけたナナルゥが浴室に入ってきた。
「………ナナルゥ?」
サッとタオルで大事な所を隠し、表面上冷静に呼びかける。
「……お背中、お流しいたします。」
あははははははなんですかこのお約束的な台詞は。夢ですか幻ですか作者の趣味ですか
「あーーーーー。ナナルゥ。これは誰かから聞いたのかな?」
「ヘリオンから聞きました。曰く、『これこそ愛する二人の王道ですっ!』とのことです。」
「…ヘリオン…。」
ああなぜか頭が痛い。おかしいな、『紡ぎ』は持ってきてないのに。
「…?あの、嫌ですか?」
そう言って僕の顔を覗き込んだナナルゥは意外と恥ずかしそうな表情で、
更に不安が混じったなんともいえない表情でああそんな顔されたら僕はもう…!
「え、いや、その、えっと…じゃあ、手足洗ったので、背中洗ってください。」
おいこら状況に流されるなさっきの綺麗な思い出はどこいったと言うもう一人の自分を払いのける。
やっぱり僕も男っていうか。あはは、嬉しいです、ありがとうヘリオン。
「了解しました。」
そう言って後ろからなぜか布が落ちる音とナナルゥが石鹸を泡立てる音が聞こえ、
「うひゃあっ!!??」
ヌルッとした感触と同時に柔らかいものが背中に押し付けられた。
首を回してなんとか後ろを見ると、ナナルゥが泡だらけの胸を僕の背中に押し付けている。
「な、ナナルゥサン!?」なぜか片言になってしまった。
「…女の人が男の人を洗うときはこうするとの事です。」
…誰が言ったのかとは、もうあえて聞くまい。
「あ、うわぁ…。」
「んっ…。動かないで、ください…。」
ナナルゥがゆっくりと、押し付けた胸を擦りつけるように動かしてゆく。
「…いかかですか?ロティ様…。」
「は、はひっ!も、もう最高でございまする!」もう呂律が回んない。
「そう、ですか…。んっ、んっ…ふぅ、はあぁ…。」
5456章 これもひとつのあいのうた。後編2:2008/08/05(火) 14:30:14 ID:4mA+nT8Z0
ああああああああああああああああやばいまずいヤヴァイ
胸が柔らかいよ先っぽが硬くなってきてそこが擦れてくすぐったい
首筋あたりにナナルゥの熱い吐息がかかってむず痒くて動くななんてもう拷問ですよ
僕の愚息がタオルを押し上げてテントを張り出したああああああああああああああ

身悶えしてるうちに背中にまんべんなく石鹸が塗りたくられた。
「っ…はぁ…。ロティ様、次は…前、洗いますね…。」
ナナルゥが前に回りこんできて、再び胸に泡立てた石鹸を塗りなおす。
やば、見てるだけで、もう変なものに目覚めて し ま
「…失礼します。」
「はわうあぁっ!!」
僕の方に手を置き、僕の胸板にナナルゥの胸が押し付けられる。
ナナルゥもこれは結構恥ずかしいらしく、珍しく頬を染め、若干固めの表情になっている。
「…行きます…。」
「ううぅ、うううううううう〜〜…。」

まずいです大変です危険です非常事態ですエマージェンシーですっ!!
ナナルゥの切なそうな顔が眼前にせまってるだけでもやばいのに
大きくて柔らかい胸が僕の胸に押し付けられて自在に形を変えて
しこった胸の先っぽがくすぐってきて
ああもう僕はどうすればっ!?
「んっ…はぁ…何故でしょう…?身体がどんどん熱くなって、切ないです…!」
ボンッ!!
その言葉で僕の頭の回線が焼ききれました☆本当に意識して言ってないのか?
「きゃっ…!ああ…!」
たまらずナナルゥを抱きしめてもうビンビンの愚息をナナルゥに押し付ける。
「あぁ…これは、あの、ロティ様?」
「…その、ナナルゥを見てたら、我慢できなくなって、今、したい、です…」
「…あ、ロティ様が、私、で…。…あぅ……。」
ナナルゥの顔が更に赤くなり、うつむいた。ああ、可愛いなぁ…。
「わ、わかり、ました…。…あの、最初は、その、これを、お願いします・・・。」
そう言ってナナルゥが目を閉じ、唇を突き出してきた。これで聞き返すのは野暮だろう。
5466章 これもひとつのあいのうた。後編3:2008/08/05(火) 14:37:09 ID:4mA+nT8Z0
「わかった。んっ…。」
「んむ、ふぅ、ちゅ、んっん、れる…」
ナナルゥの唇を奪って、舌を絡め合い、互いの唾液を交換する。
「んっ、ちゅ、んむぅ!?ん、ううぅ〜〜〜っ!!」
キスに夢中になっているナナルゥの胸を両手で揉みしだく。
石鹸で滑りがよくなっていて、さわり心地が更によくなっている。
手に収まりきらない柔肉が、僕が指に力を込める度に形を変え、胸の先端が僕の手の平を突く。
硬くしこった乳首を指で摘んだ瞬間、耐えられなくなったナナルゥの唇が離れた。
「ぷはっ、あ、やぁ!駄目です、それは、ひゃうん!」
唇が離れ、僕はナナルゥの乳首に吸い付く。
石鹸の苦さが少ししたが、気にせずに舌で転がし、甘噛みする。
「やっあ、ひゃんっ!ふぁぁああ、はあ、ロティ、さまぁ・・・!」
悶えるナナルゥの声を聞き、もっと感じて欲しくなって空いた手をナナルゥの秘所に這わせる。
うっすらと濡れている一本のすじをなぞり、その間も胸を弄るのはやめない。
「っ〜〜〜〜!!!んああ、あぁん!や、駄目、駄目です!それは嫌、嫌ぁん!!」
…その声を聞いて、少し危険な嗜虐心が芽生えた。
(もう少し、ナナルゥを困らせてみたいな…。)

「…そっか、ナナルゥは嫌なんだ。」
「えっ…」
「じゃあ、やめようか。嫌なら無理矢理したくないしね。」
「え?そ、そんな…!」
「嫌なんだよね?」
「あ、あぅ…いえ、あの、嫌では、ない、です、その、むしろ、いいです…。」
「ん?何がいいのかな?」
「え…、あの、それは、」
「はっきり言わないと判んないな。何がいいのか、言って?」
「そ、それは、あぅ、うううぅぅ〜〜〜〜〜〜……。」
ナナルゥの顔がこれまでにないくらい赤くなり、両手で顔を覆う。
そのしぐさにたまらないもの感じる自分は、もしかしなくてもやばい気がする。
5476章 これもひとつのあいのうた。後編4:2008/08/05(火) 14:38:45 ID:4mA+nT8Z0
「そ、そのっ!ロティ様に、キスされるのが、胸とか、股間を、身体を触られるのが、
たまらなくて、きっ、気持ちよくてっ、嬉しい、ですっ…!
だから、や、やめないで、ください・・・。」
「ん、わかった。」
その声を聞いて愛撫を再開する。すじをなぞり、秘所を割り開いて指を一本入れる
「っ!…あ…」
しっとりと濡れているナナルゥの中の熱い媚肉を押しのけ、ゆっくり抜き差しする。
緩慢に指を上下左右に動かし、淫靡な水音を鳴らしながらきつく締め付けてくるナナルゥの中を味わう。
「うあ、あっ、あ、ああああ!やん、ひっ、ふああ…!」
次第に緩慢な指使いに焦れて来たのか、ナナルゥが自分から腰を動かし、秘所に僕の指を押し付ける。
「・・・ナナルゥ、自分から腰動いてるよ。」
「えっ?あ、やぁ、あの、これは…。」
「…もっと激しくして欲しい?」
「そ、そんなこと、いっ、いえな」
「じゃあこのままでいいかな?」
「そ、それは…あの、もっと激しく、弄って欲しいですっ…っ!」
どんどん自分の人格が崩壊していく気がするが、止まらない。
いつも冷静で無表情なナナルゥが困って、恥ずかしい表情を見せる。
それがたまらなくが可愛く見てしまう自分は、脳が湧いていると思う。
「じゃあ、激しくするね…。」
そういって秘所に入れる指をもう一本増やし、一気に一番奥に突き入れる。
「っああぁ!んああああ〜〜っ!!」
瞬間、ナナルゥが絶叫し、びくんと身体が跳ねる。
だけど手を休めず、更にもう片方の手で少し上にある突起を弄る。
「〜〜〜!!駄目、駄目です!そこは、うぁ、駄目、ん〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
「…どうして駄目なのかな?ナナルゥは気持ちよさそうだけど。」
ナナルゥの抗議を聞かず、更に突起を摘み、乳首を弄ったときのように指で転がす。
5486章 これもひとつのあいのうた。後編5
「駄目ぇ!だめらめらめらめらめぇっっっ!!!ひゃ、あ、あ、あああ、
ふああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
これ以上ないほどナナルゥの身体が弓なりに反り、ナナルゥが達する。
倒れないようにナナルゥの身体を支えると、脱力したナナルゥが倒れこんできた。
「んっ、は、あぁ…ろ、ロティ様、あの、もう、そろそろ、ロティ様のを…」
「うん、僕も、我慢できないや…。」

「こ、この体位で、するの、ですか…?」
「うん。嫌、かな?」
「いえ…。その、恥ずかしいです…。」
ナナルゥには四つんばいになってもらい、こちらに向かってお尻を突き出してもらっている。
「…でも、恥ずかしがってるナナルゥは、可愛いよ?」
「…! きょ、今日のロティ様は、なんだか意地悪ですっ…!」
「…う。ご、ごめん…。」反論できない。実際楽しんでいたし。
「えっと、でもその、ナナルゥは、大好きなんだけど、恥ずかしがるナナルゥが
ほんとに可愛いというか、だからついそうしたくなるというか」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!やっぱり意地悪ですっ!!」
「か、重ね重ねごめん…。」更に墓穴を掘ってしまった。いまさらながら自己嫌悪する。
「…いいです。…そういうロティ様も、私は嫌いじゃありませんから…。」
「…あ、ありがとう…。」
結局僕は、許してもらえると信じてナナルゥの愛情に甘えてるんだろうな。
「…お願いします。」
「うん。…できるだけ、ナナルゥも気持ちよくするから…。」
先刻の反省を兼ねて焦らさずにナナルゥの腰を掴み、隆起したものを秘所にあてがって
「っ!!!!!う、あ……!!」
一気にナナルゥを貫いた。同時に膣内が強烈に僕のものを抱きしめる。
「っ!っは、きつい、すご…。」
思わず射精してしまいそうな締め付けに耐え、もう一度腰を打ち込む。
「っあ!あっ!うぁ、ん〜〜〜っ!」
ナナルゥの尻肉が僕のお腹に当たる。燃えるような赤い長髪を振り乱してナナルゥが乱れる。
「っは、ああ、いい、ロティ様の、気持ちいいです、ふああぁ!
ロティ様は、私の感じ、いい、ですかっ…?」