「あ、せんぱーい」
「よっ、容疑者@」
「……え゛?」
「年齢は?」
美希はにんまりした。
「15さいでーす」
「年齢を言えないだと? 理由は?」
「いったじゃねーか」
「え……あ、そうか」
「ちょっと後遺症があるようですな」
「うむ、お恥ずかしい」
「15歳です」
お辞儀。
「17歳です」
お辞儀。
「じゅうごさいです」
「じゅうななさいです」
お辞儀。
「セブンティーン!」
「ヒフティーン!」
ぺこぺこ。
「ぶっちゃけ未成年です」
「あっしもです」
「ばんざーい、ばんざーい!!」
「ばんざーい!」
「あははははははは」
「あははははははは」
超楽しい。
「ついでに教えてくれ。君は高校生で女子高生と女子校生で生徒手帳なのではないのかね?」
「そのとおりです!」
「そうか……では最後に年齢は?」
「十五歳です」
俺は美希の瞳を見つめた。
美希も俺を見つめ返してきた。
手と手を合わせる
くるくる回る。ダンス。
「アハハ」
「ウフフ」
そこには共感があった。
理解も、解放も、喜怒哀楽もあった。
二人はいつまでも踊り明かすことができた。
ここで霧がトイレから出てきた。