気位の高い彼のこと。時には人間らしい最期を迎えてみたかったのかも知れませんね。ふふ・・・こう言っては彼に叱られてしますが・・・」
亀裂が床を蛇のように這い、一刀の足元へ及んだ。
「そろそろ終りですね、北郷一刀。せいぜい悔いの無い終焉を迎えてください」
干吉は言い終わると、嘆息して天を仰いだ。
「これが死か・・・・待ち侘びたよ・・・・」
神殿の床が崩れ落ちると共に、干吉の姿はその中へ消えていった。
それに呼応するように、一刀の足元を取り巻いていた亀裂が一気に瓦解した。
「しま・・・っ!」
不意を突かれた一刀の身体は、落ち行く孤島となった地面の破片に完全に取り残されてしまった。重力を見失った身体は思うままの反応を許しはしない。一抹の希望を込めてやっと伸ばした腕は無残にも空を切った。
愛紗達が・・・みんなが守ってくれたのに・・・・
一刀の頭に死の一文字が浮かんだ。
「ご主人様ぁ!」
自分を呼ぶ少女の叫び声。瞬間、伸ばした右手に感触が蘇った。
「朱里!」
絶対に離しはしない。そんな想いを両腕に込め、朱里は一刀の右腕に食らいついた。
「消えちゃダメですご主人様!私達を置いて行かないでぇ――!」
「朱里!危ない!」
泣き叫びながら一刀の腕にしがみ付く朱里。しかしその小さな身体の大部分は、既に床の淵からこちら側へと投げ出されていた。
なにこの厨丸出しの貼り方。
レスの無駄遣いも甚だしい。
1レスたったの数行とか演出とも考えにくい意味不明で無駄な事せずに書き込む前に整理してから貼れよ・・・
二人とも落ちてしまう。自らの身を投げ出してまで自分を救おうとしてくれた朱里。そんな彼女を巻き込んでしまった己の鈍重さを、一刀は心底叱り付けてやりたかった。
その時、朱里が絡みついた一刀の右腕を、長く逞しい豪腕が掴み取った。
「偉いわねんおチビちゃん。私より気付くの早かったじゃな〜い♪」
二人とも落ちてしまう。自らの身を投げ出してまで自分を救おうとしてくれた朱里。そんな彼女を巻き込んでしまった己の鈍重さを、一刀は心底叱り付けてやりたかった。
その時、朱里が絡みついた一刀の右腕を、長く逞しい豪腕が掴み取った。
「偉いわねんおチビちゃん。私より気付くの早かったじゃな〜い♪」
相変わらずの口調と共に、貂蝉は軽々と一刀と朱里を持ち上げ、床へ降ろした。
「ありがとう貂蝉」
「やだん♪家臣として当然の事をしたまでよん」
「ご主人様・・・ご無事でよかったですぅ・・・」
涙を滲ませて抱き付いてくる朱里。一刀はその思いに応えるように優しく抱き返す。
「ありがとう朱里。よく来てくれたね」
朱里が何か言い返しているが、泣き声と混じってよく聞き取れない。一刀は笑って朱里の頭を撫で回した。
「ご主人様!御怪我はありませんか」
「あーーー朱里ずるいのだ!」
「まんまと抜け駆けされてしまったな」
「相変わらず鈍くせえなぁご主人様。心臓に悪いよもう」
「あらあら・・・・・」
恋姫†無双 オフィシャル通販特典小冊子
一刀の元へ駆けつける愛紗、鈴々、星、翠、紫苑。皆一様に安堵の表情を浮かべている。
しかし、皆は既に確信していた。この世界が。この瞬間が。あとわずかで終りを告げることを・・・・。
「皆無事か。怪我はしてないか」
「賊に遅れは採りませぬよ」
星が笑って応えた。
「左慈は討ち取りました。どうぞご安心を」
愛紗が粛と跪き、戦果を報告する。
一刀はゆっくりと口を開いた。
「見てたよ・・・。皆ありがとう。俺を守ってくれて。朱里もありがとうな」
あふれる涙を両袖で懸命にぬぐいながら、朱里は小さく「はい」と頷いた。
一刀はふと空を見上げた。そこにあったのは、薄暗い神殿の天井や壁ではなく、視界一面に広がる真っ白な空間だった。
そして気付いた。この世界の存在が既に、一刀達の周りのみにしか残っていないことを。
「皆消えてしまったのか・・・・」
壮大に拡がる純白の世界。あまりの無機質さに、嫌でも意識させられる。この世界に存在している命は、もはや自分達だけなのだと。
「華琳・・・・蓮華・・・・」
消えてしまった仲間たちの名を一刀は噛み締めるように呟く。
「ごめん月・・・詠・・・恋・・・霞・・・必ず帰るって言ったのに・・・・」
願わくば永遠にこの世界に残って、皆と幸せに暮らしたい。
そんな一縷の希望を込めて、城に残った彼女達と交わした約束。
しかしそれを果すことはできなかった。
存在が消えてゆく中、彼女達は何を想ったのだろうか。
俺を恨んだだろうか。
憎んだだろうか。
痛くはなかっただろうか。
苦しくはなかったろうか。
泣いてはいなかっただろうか・・・・・
450越え
946 :
名無しさん@初回限定:2007/04/10(火) 19:35:20 ID:d7m6VSgaO
なんか左慈と于吉かわいそう…うぅ
ID:GK2dHxLl0が荒らしにしか見えない
投下に対してはGJしたいのは山々なんだけど
GJなんだが、整理してくれりゃもっといい
スレを立てたことがないからガクブルなのだけど、次スレ作成に
貂蝉もとい挑戦してみようかと思う
>>949の内容でいいだろうか?ご意見求む
恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの外史演義〜 3
題名はこれでいいのかな
いいんじゃね
まだ早いんじゃないか?
あまり早く立てすぎるとこのスレ立てた時みたいに新スレばかりに書き込まれたりするよ
それでなくても過疎ってるんだしさ
テンプレのはあくまで目安だし
>>953 むむむ……確かに
ここはテンプレ案までに留めて順次*0の人にお願いすべきだろうか
それと最近投下されたSSに続きがありそうなのが幾つかあって気になってる
まだ出来てないのかもだけど…読みたいっす
謝謝無双CD早くこないかな?
投稿した話の続き結局3末に間に合わなかったから
ここにあげたいけど採用されてなかったらやばい
ちょっとずつ活気戻ってきたことが俺は嬉しいぞ
はわわ、この勢い大切にしましょう!
大長編銅鑼えもん 〜延太のドキッ☆乙女だらけの三国志演義〜
学校からの帰り道、脛夫、蛇威庵、静香ちゃんと延太
脛「実はこないだ恋姫無双を買ったんだ。しかも初回特典と特製テレカもついてるんだ。
今から家にくれば見せてあげるよ」
蛇「おお、すげえな。もちろん見に行くぜ」
静「脛夫さん、年齢的にも問題あるのにすごいわ」
延「ボクもみたいみたーい」
脛「残念だけどママに見つかるわけにはいかないから部屋でみるしかないんだ。
ボクもいれて3人しか入れないから、延太はダメ」
延「そんなあ〜」
泣いて帰る延太
の「銅鑼えも〜ん!ボクも恋姫無双や〜りた〜いよ〜」
銅「またスネ夫にハムられたんだね、のび太君。かわいそうに……よし、もっとすごい奴で楽しもう」
((=゚Д゚=)つ☆☆恋姫無双妄想器(初回限定版)〜☆☆
銅「これは22世紀の祖父地図で朝から並んで買ってきた特別製だよ。
いま売っている物よりすぐれてて、本当に一刀になりきることができるんだ。
リアルさ、キャラ数、尺の長さに実用性も段違い。さ、男なら迷わず逝ってきなよ」
延「ありがとう!じゃ、逝ってきまーす!華琳はボクの嫁〜」
そのころ脛夫宅
声「私をいじめた悪い子……ん……ちゅぷ……れろ……」
蛇「すげえな、さすがバッ○ョだぜ」
静「本当に×△※□ね」
脛「静香ちゃん、今のはやばいね。伏せとくよ。それはそうと、なかなかの当たりだろ」
ガラッ
マ「脛ちゃま〜?メンマを持ってきたわよ……」
暗転、そして銅鑼を頼って延太の家にいく3名
蛇「おう延太、銅鑼えもん、頼みがある」
脛「僕等にも未来の恋姫無双をやらせてくれよ。ママに見つかってPC沈められちゃったんだ」
静「あれじゃ中途半端だわ」
銅「よし、皆でできるマルチプレイに切り替えよう。お〜い、延太く〜ん」
延「嫌ならやめるよ華琳、ハァハァ……えっ、今いい所だったのに〜」
無双OROCHIの蜀5章の台詞を恋姫キャラに置き換えたりしてみたりして♪
袁紹「あのブ男とわたくしを間違えるなんて…あなた方は格というものをご存知ありませんの?」
まぁ良いですわ。これからはわたくしが名を連ねるにふさわしい軍になるよう、心がけなさいな」
愛紗「…」
文醜「お…おいおい、そんな怖い顔するなって!」
顔良「実は私達、獄中で北郷さんの居場所を聞いたんです」
愛紗「な、何!?本当か!?ご主人様はどこにおられる!?」
文醜「えーと確かね……あれ?どこだっけ??」
袁紹「残念ですけど、忘れてしまいましたわ。
でも、忌むべき地を離れれば思い出すこともあるでしょう」
ランダム台詞
春蘭「…やれやれ」
大喬「…今ほど力が欲しいと思ったことは…」
小喬「…まじめに聞いてたのにー!」
紫苑「…ここまで来ると清々しいですね」
恋「…いつか…殴る…!」
月「…呆れちゃいました…」
スレサイズ的に見ても次スレは、短編や雑談ばかりなら>980、長編SSが投稿されれば>970で問題ないか
ダレモイナイ・・
| \ SSハルナラ イマノウチ
|Д`)
|⊂
|
ランタ ランタ
ランタ タン
ランタ タンタ
♪ Å タン
♪ / \
ヽ(´Д`;)ノ
( へ)
く
ランタ ランタ
ランタ タン
ランタ タンタ
♪ Å タン
♪ / \
ヽ(;´Д`)ノ
(へ )
>
|彡サッ [SS]
光に包まれる。
――本当に気に入らない奴だ。
再び襲う喪失感。あの時の恐怖が蘇る。
ゆっくりと消えゆく、全ての感覚。
――もう貴様と会うこともないだろう。
圧倒的な何かに引き寄せられるような……宙を飛ぶような感覚。
足場を失い、支えの全てを奪われるような……奈落に落ちるような感覚。
――だが、俺はお前という存在を許しはしない。
失いたくない。必死で手を伸ばし、求める。
精一杯の叫びも声にならない。
――光り輝く世界で、絶望の中に生きるがいい。
過ごしてきた時間全てが、走馬灯となって頭をよぎる。
俺は……皆を。
――いっそ、潰れてしまえ。
自分はこれほどに小さく、無力な存在であったのか。
どれだけ皆に支えられていたのか。
――その方が、楽になる。
残された力で振り絞る魂の叫び。
離れたくない。
――それがお前という存在への、俺からの罰だよ!
手を、伸ばして。
今日も変わらぬ聖フランチェスカの光景。
学生達が世を謳歌し、学園の構えも相まって正に壮麗と言うに相応しい。
その学園の中心にある本校舎、その屋上。
華やいだ世界にあって唯一静寂が支配する場所。
そこに北郷一刀は佇んでいた。
風はなく、薄く雲った空。そんな鬱々とした午後。
どうしたことか、今の彼の瞳にかつての輝きはない。
しかしそれも今のうちだけ。あと少しもすればいつもの彼に戻らねばならない。
皆を不安にさせるわけにはいかない。そして彼にはそれが出来てしまうから。
刻を知らせる鐘の音が重く響く。一刀にはそれが己を喧騒へと追いやるように聞こえた。
「ご主人様ー! やっと見つけた」
そう言いながら一刀の元へ駆けてくる翠と、それに続く鈴々、愛紗。
「お兄ちゃん、一緒に帰るのだー」
鈴々が元気一杯に抱きつく。満面の笑みは何よりも輝いて見える。
「これ鈴々、人目がある中でなんとはしたない事を」
妹をたしなめつつ、愛紗は話しかける。
「ご主人様、この後のご都合は如何ですか? もしよろしければ、朱里や星も誘って紫苑の家へ行こうかと」
「そろそろ落ち着いたみたいだし、顔出しとこうと思ってさ。紫苑もご主人様に会いたがってたぜ」
話はすでに決まっているようなものだ。一刀も断る理由はない。
「そうだな、璃々ちゃんとの約束もあるし。皆で行こう」
「おーなのだ!」
一刀の優しい笑顔。何時も変わらなく見えるそれは、どれだけ彼女達を支えてきた事か。
皆が口にこそ出さずとも、その想いは決して違えることはない。
そして一刀もそれを十分知っているから、そう振舞える。
求める物を与えれば。その奥にある、気付かせたくない……気付きたくないものは誤魔化せる。そう思った。
永い旅の中、図らずも一刀が手に入れていた、天性の境地。
ただ一刀でいるだけで、一刀がそこにいるだけでこの世界は回る。
そう、できている。
それから数日後。
いつものように一緒に登校する月と詠。
詠はこの世界に大いに興味を示した。世に溢れる知識を真綿の如く吸収し、噛み砕いて月に話して聞かせる。
詠は本当に楽しそうに話し、そして月はそれを楽しそうに聞いている。
二人の関係はこれからも変わらないと信じられる雰囲気……ではあるのだが。
「詠ちゃん〜、転ばないようにね」
「ん?」
そう月が言った途端、派手に転ぶ詠。遅れて空を舞う黄色い物体。
もはや詠の代名詞となった登校時のバナナ滑り。
いつも清掃されている筈の通学路で、必ず彼女はこの憂き目に遭う。
「大丈夫……? 詠ちゃん……」
「っつぅ〜……ホントもうなんなのよ、毎日毎日」
赤くなった鼻をさすりながら、そんな話をして玄関へ向かう。
そして詠がロッカーを開けた時、最上段から落ちた分厚い辞書が詠の頭を直撃する。
その拍子にシンプルな外装をした一通の手紙がはらりと舞い落ちる。
頭を抱えてうずくまる詠を心配しつつ、落ちた手紙を拾う月。
またラブレターかな、と思いながらそれを詠に手渡す。
月もそうだが、詠もその堂々とした振舞いに同性から惚れ込まれることが多い。すでに過去に何度かあった事だ。
もっとも月一筋の詠には興味も無い事だが……しかし手紙の裏にある見知った名前に、詠はぎょっと目を開く。
北郷一刀。
隣で月も目を丸くしている。が、誰かの悪戯に違いない、と詠は考えた。
「は。あのちん○こがこんな回りくどい事をする筈が。犯人は誰だ……ろ………」
手紙を見た詠の声が小さくなっていく。月もそれを覗き込む。
そこにはただ、昼に屋上にきて欲しい、とだけ書いてあった。
他ならぬ、一刀本人の字で。
今日は風が強いな……そんなことを一刀は考えていた。
最近の彼はここに来る事が多くなっていた。
学園も広く、例え一刀の姿が見えなくとも彼を知る者は皆、どこかで誰かに振り回されているに違いない、と考える。
それもあって彼はこうして一人になることも出来る。
空は曇り、まるで彼の心を映した銅鏡。最近はこんな天気が続く。
そこへ錆びついた扉が開く音が聞こえ、詠と、その後ろに月がついてやってくるのが見える。
「……来てやったわよ。月も一緒だけど、別に問題はないでしょ」
憮然と言い放つ。
「今日はせっかくランチメニューに大好きな……まあいいわ。で、何なの」
いつもと雰囲気が異なる一刀に只ならぬものを感じ取ったのか、少し態度を変える詠。
後ろで月も不安そうに一刀を見つめる。
「……月も来たのか」
少し困ったような顔でそう呟く一刀に、月が顔を曇らせる。詠はそれを感じ取り
「ちょっと、ボクの月にそんな事言うと許さないわよ! 月だって、あんたを心配してきたんだから」
「ご迷惑、ですか…?」
へぅ、とすでに泣きそうな月。ここ最近は一刀と話す機会も少なく、楽しみにしていた所を砕かれた形だ。
「あ……いや、ごめん。そういうつもりじゃなかったんだ」
一刀の煮え切らない態度に詠はいらついた様子で
「だから、なんなのよ! 月泣かせといて下らないことだったら殺すわよ」
「詠ちゃん……そんなこと言わないで……」
「でも!」
「謝るよ。ごめん、月。許してくれ……そんなつもりじゃなかった。月にも、聞いて欲しい」
「いえ……大丈夫です。それより、何かあったんですか……?」
いつになく暗い一刀。こんな姿はあちらの世界でも見たことはない。詠も黙って一刀の言葉を待つ。
「二人は……最近、どう?こっちにはもう慣れたかな。いや、誤魔化すわけじゃない。聞きたいんだ」
「ん……まあ、そうね。慣れてきたとは思うわ」
「私も……です」
「そうか……それは良かった。それじゃ」
一瞬の躊躇いを見せて、続ける。
「……俺がいなくても、平気か?」
その言葉に再び動揺する月をなだめ、再び一刀に火を噴く詠の口が収まるまでしばしの時。
一刀は言葉を搾り出すように続ける。
「嫌になったわけじゃない。皆と一緒にいられるのは幸せなことだって、わかってる。
ただ……気付いてしまったんだ。俺がどこか無理をしてることに。
俺はどこか気負っていたのかもしれない。この世界は皆より俺の方がよくわかってる。
だから皆を不安にさせちゃいけない、今度は俺が皆を守る、てね」
まるで自分に語るように、言葉を紡ぐ。
「どこか、守ってもらってばかりだったことに劣等感があったのかもしれない。
今度は俺が皆を守る……そうすることで、自分を高めて見せたかったのかもしれない。
だけど、それは間違っていた。俺には皆を支えられるほどの力は無いって気付いてしまったんだ。
一人の人間が、出来る事なんてたかが知れてる」
何かを言い出しそうな月を、詠が止める。
「このままじゃ、きっと持たない。あの時の左慈の声が聞こえるようだよ。潰れてしまえ、ってさ。
だから、話したかったんだ。誰かに聞いて欲しかった。でも、それで誰かを不安にはさせたくない。
悪いとは思ったけど詠ならきっと、聞いてくれると思ったんだ」
そこまでを一刀に言わせ……詠が突然、口を開く。
「そこまででいい?」
「え?」
一刀は詠の言葉の意味が掴めなかった。
「本当にあんたは馬鹿ね。これだから、あんたは本当に馬鹿なのよ」
「詠ちゃん……」
「全く、どこから突っ込めばいいのか迷うわよ。とりあえずあんたは本物の馬鹿だわ。
いい?そりゃ初めは不安だったわよ。でも、もう誰も不安になんて思ってない。
それはあんたと貂蝉のおかげよ。それは言える。
そしてこれからは皆自分で歩いていくのよ。ボクも、月も。そこにはあんたは必ずしも必要じゃない。
これまでだって皆生きてきたんだから、あんまり天下の名将達を舐めないで欲しいわね。
あんたの役割は、ここにいること。ここにいさえすれば、それで世界は回るのよ。
それは皆があんたにそばにいて欲しいと願ったから。この世界はその願いが叶った世界でしょ?
それだけで十分。……ボクは別にあんたなんかいなくても月がいればいいけどね。
でも月は、ここにいて欲しいと思ってる。だから……仕方が無いから、あんたはここにいなさい。
いなくなったりするのは許さない。けど、それ以上は無理強いなんかしない。
うじうじ考えてないで仲良しの関羽達に言ってみなさいよ、キツイって。
誰もあんたを見限ったりしないわよ、これ以上。そんなことで勝手に潰れられても誰も喜びやしないんだからね」
饒舌な詠に、一刀が呆然と聞いている。
「そのマヌケな面。そんでもって、どうしようもないちん○こ馬鹿。あんたはそんなもんよ。
大体一人でなんでも出来るなんて思うほうが可笑しいわよ。誰だって、一人じゃやっていけないわ。
あれだけ人数いたからあんたみたいなちん○こ太守でも三国を統一できたんでしょうが。
いまさらへこむなんてあんたらしくもない。あれだけどついても気にしなかった鈍感野郎のくせに」
悪口なんだか励ましなんだかわからない言葉だが、その全てが一刀の心につき刺さり、そして素直に染み入る。
「馬鹿なんだから考えすぎても良い事ないわよ、あんたは。誰もあんたにそこまで依存なんかしてない。
自由が欲しいなら、それこそ今まで通りに好き勝手やればいいじゃない。誰にでも手を出すのはあんたの
専売特許みたいなものなんだから。だからって月にちょっかいだしたら殺すけどね。
前の世界で学んだことを少しは思い出したら?あの時も今も、そう変わってないわ」
詠はそこまで言って、月が微笑みながらこっちを見ていた事に気付いて動揺したのか
「こ、これだけ言っても不安なら、呉の孫権にでも相談することね。似たような事、相談に乗ってあげてたんでしょ」
と後を濁す。
「詠ちゃん、真剣にご主人様のこと心配してるんだね」
「ゆ、月! ボクは別にこんな奴心配なんかしてないんだからね!」
「……ご主人様、私も、詠ちゃんと同じ気持ちです。もしここにいたら誰だって同じ事を言うと思います。
私達はご主人様に救ってもらったんです。だから今度はこっちの世界で、私達がご主人様の力になって差し上げたいんです。
今日だけじゃなくて、何時だって相談してください。私じゃ力になれないかもしれませんけど、聞いて差し上げるくらい
なら出来ますから……詠ちゃんだって、そうだよね?」
「月ぇ〜、どうしてそうなるの〜」
先程までの勢いとは一転、月には頭の上がらない詠。
「変わらない……か」
その様子を見て思わず吹き出してしまう一刀。
「何よ! 笑ったりして。……あ〜もうこれだからあんたとは関わりたくないのよ〜」
「そう言うなよ……ありがとな、詠。月も、そう言ってくれるとは思ってなかった。本当に嬉しかった。
俺、なんでこんな事考えてたんだろう。らしくないよな。ごめん。心配させちゃったな」
一刀はまるで光が差し込むように感じた。風が吹き、心の曇りが晴れてゆく。
「いえ……私も嬉しいです。ご主人様が不安を打ち明けて下さって……」
「ボクは迷惑よ! ちょっと真剣になってやったらすぐこれだもの。ボクが馬鹿みたいじゃない」
「いや、二人と話せて良かった……じゃなきゃ、こんな風にすぐには立ち上がれなかった」
月は本当に嬉しそうに、一刀と言葉を交わす。
そしてゆっくりとだが、かつての笑顔に戻りつつある一刀を見て、詠は呟く。
「……もしかしたらボクは早まったことをしたのかもしれないわ」
曇っていた空から、一筋の光が彼らに降り注いだ。
左慈は呪った。一刀の強さを封じて。
そうして復讐は果たせるかに思えた。
だが、その暗雲を吹き飛ばしたのはまたしても彼を支える多くの仲間。
そして、風を呼び込んだのは他ならぬ一刀自身の弱さ。
969 :
完:2007/04/13(金) 02:11:56 ID:XRrl/qXL0
[ヒネリ真End後、詠(&月)] お終いです。
黒左慈の呪いで一刀を軽く鬱にさせてみました。
最初は一刀のあっちの強さも呪われる話のつもりでしたが、シュールに破綻したのでこうなりました。
えちぃSSを書こうとすると一刀に殺意が湧くので困ります。
では( ´∀`)ノシ
>>969 なかなか良かった、詠が実に素晴らしい。
あっちが呪われるとどうなるんだ?早くなるのかw
970だけどやり方わからんので980か誰か次スレ立てお願い
972 :
名無しさん@初回限定:2007/04/13(金) 06:16:10 ID:jpvKYYWR0
>>1000は柏原芳恵とセックスできる。
>1000は競泳水着姿の柏原芳恵とセックスできる。
>1000はメイドさんの柏原芳恵とセックスできる。
>1000は秘書スーツ姿の柏原芳恵とセックスできる。
>1000はブルマー姿の今の柏原芳恵とセックスできる。
>1000はスクール水着姿の今の柏原芳恵とセックスできる。
>1000は亞里亞のコスプレをした今の柏原芳恵とセックスできる。
>1000はバニーのコスプレをした柏原芳恵とセックスできる。
>1000はハイレグレオタード姿の柏原芳恵とセックスできる。
>1000は真宮寺さくらのコスプレをした柏原芳恵とセックスできる。
>1000は長門有希のコスプレをした柏原芳恵とセックスできる。
>1000はセーラ服のコスプレをした今の柏原芳恵とセックスできる。
>1000は水銀燈のコスプレをした今の柏原芳恵とセックスできる。
>1000はミニスカポリスのコスプレをした柏原芳恵とセックスできる。
>1000はスチュワーデスのコスプレをした柏原芳恵とセックスできる。
>1000はキュティーハニーのコスプレをした今の柏原芳恵とセックスできる。
>1000は真紅さまのコスプレをした今の柏原芳恵にアナルセックスしてもらえる。
>1000は不知火舞のコスプレをした柏原芳恵が俺の乳首を弄りながらフェラしてもらえる。
>1000はFateのライダーのコスプレをした今の柏原芳恵にディープキスをされながら手コキしてもらえる。
>1000はコギャル姿の柏原芳恵が俺のアナルを舐め、乳首を刺激しながらローション付きで手コキしてもらえる。
>1000は攻殻機動隊の草薙素子のコスプレをしペニバンを装着した柏原芳恵にアナルを調教してもらえる。
>1000はヴァリスの優子のコスプレをした今の柏原芳恵が立ちバックでセックスできる。
>1000は戦国ブレード暴れん坊巫女のこよりのコスプレをした危険日の柏原芳恵が種付けセックスさせてくれる。
>1000は遠坂凛のコスプレをした柏原芳恵が触手プレイさせてくれる。
>>1000は柏原芳恵と結婚してしてもらえて、四六時中、淫らなセックスで御奉仕してもらえる。
そして
>>1000の遺伝子で柏原芳恵が孕んでくれる!
※拒否や無効化はできません。
24時間以上レスなしってさすがに駄目だろ
土曜なのに人居ないにもほどがあるw
投下なくしてレスつかぬは道理
嗚呼、官軍は何をしておるのじゃ
腑抜けきった官軍に何が出来るというのだ
今こそ黄天の世を(ry
もう立っちゃってるけど次スレから990、480KBくらいでスレ立てとしておいた方がいいみたいだな
これはもう埋めかもわからんね
dat落ちさせるよりは埋めたほうがいいな。
梅昆布茶
遠くから彼がやってくるのが見える。
いつものように、彼のそばには多くの少女が競って纏わりついている。
そこは、私が心から求める安息の場所。そしてもはや叶うことのない夢、幻。
私は自分が何者かを知っている。生まれ落ちた、その理由さえも。
それ故に。私にはそこにいることは許されない事だと解ってしまってもいる。
全てが否定する。私が存在する理由も、体も、何もかもが―――私の、この心を。
幾度も忘れようと思った。けれどそうするほどに、私は自分の心という物をつくづく思い知らされた。
もう、耐えられない。
私のこの心は、私を苦しめるものでしかない。
そしてこの心こそ、私が私でいる理由。
導き出された答えはたったひとつ。もう彼の笑顔が、決して私に向けられないのなら。
ゆっくりと、柵を乗り越える。
迷いがないと言えば嘘になる。けれど、もう。
恋焦がれ、引き換えに全てを失ってもいいと思える、彼の元へ。
彼女は、その身を躍らせる。
「ご主人様、umeの木が咲き誇る公園があるそうなのです。一緒に行きませんか?」
「また抜け駆けかよー。ホントそういう所はしっかりしてるよな」
「ぬ、抜け駆けとは人聞きの悪い。私はただな」
「喧嘩はするなよ。皆で行けばいいじゃないか。そっちの方がきっと楽しいぞ」
「そう言われるのでしたら……私に否はありません」
「はは、また埋め合わせはするよ。それじゃ、また後で」
「……はい! ご主人様。それではこれで」
「また放課後な。……ん、なんだ? 急に暗く……」
「……っ! ご主人様、避けて! 危ない!」
「え?」
「…………いやあぁぁ!!」
〜病姫†無双 貂蝉 BAD END 完〜
新スレの方も寂しいな
>>981 最後まで貂蝉のSSだとわからなかった・・・
>>982 謝謝無双が送られ始めたら活性化するさ
とは言っても発送時期が今春なんて未定と言ってるようなものだからなぁ