法月編エンド
ここまで、か――。
法月自身もそう思っていたし、アリィに至ってはそれは確信だった。
警備隊の銃口が至近距離から狙いを定める。
その先にあるのは勿論――。
「な、んだと…っ」
アリィの表情が歪む。
「…どうしてここに?」
静かに法月が問う。
「いや、そりゃこっちの台詞ですって先生。
弱小レジスタンスの記念すべき決起行動の日に
連絡なんてくれるもんだからバレてんのかと思って
ビビっちゃいましたよ。いやあ、参った参った。」
全ての銃口は法月将臣を通り越してアリィ・ルルリアント・法月に向けられていた
何が起きている?
何処で間違った?
目深に被った帽子の鍔を指先で持ち上げて陽気そうに男が口を開く。
「まさか先生の口から「最愛の人」なんて単語が聞けるとはねえ。」
リーダー格らしいその男が法月の肩をバンバン叩きながら
朗らかにまくし立てる。
明らかに場にそぐわない。
こんな事があってはならない
アリィが呻くように呟いた。
「森田…賢一…っ!」