晴れた日には天使が見える (pianissimo)
この作品は新時代のまったく新しいエロゲである。
何がまったく違うのか?
それはやってみなければ分からない事なのか?
否。
必要スペック表を見るだけで分かるのである。
無機質な数字は何よりも説得力のある情報なのである。
そこには恣意的な感情など一切入り込まない、純粋な事実があるのみである。
ではその必要スペックをひとつひとつ見ていこう。
・対応OS:P3-600MHz以上
P3-600MHz以上のバージョンのOSが必要なのである。
新時代のエロゲである。
既存のOSでは対処できない処理をやっているに違いないのである。
おそらく、pianissimoは自社OSを開発し、その上でゲームを動かしているのであろう。
これはすごい。
エロゲ専用OS、その響きだけでプロジェクト(SE)Xに推薦したいものがある。
・CPU :128MB以上
CPUなのに128MBとはこれいかに?と思われるかもしれない。
しかし、CPUにもByteという単位で表せる部分があるのをご存知だろうか?
そう、レジスタや、L1、L2などのキャッシュメモリである。
キャッシュの種類が明示されていないのは気になるが、
とりあえず、レジスタと各種キャッシュメモリの総容量が128MB以上になるシステムを要求しているのであろう。
ちかごろのCPUだと2MBのL2キャッシュを搭載しているものもある。(サーバー用途CPUは除外)
これにL1、レジスタの容量を足してもせいぜい2.1MBくらいだろう。
ということは、最低64個のCPUが必要なのである。
これはすごい。
そんなにもすごい処理をするのか、はたまたOSがすごいのか?
おそらく、キャッシュメモリの高速性に着目したpianissimoは、
主要な機能が書かれたコードを、メインメモリではなくキャッシュメモリにおいて実行させるようにしているのだろう。
それゆえにこのような大容量のメモリ容量がCPUに求められているのであろう。
わずかな処理速度下落をも認めないpianissimoは、まさに技術者集団のカガミである。
・メモリ :600MB以上
なんだか中途半端な容量ではあるが、実測値で最低600MB必要な事を計測しての事だろう。
安易に512MBや1GBなどと、大雑把な区切りで必要スペックを求めない事に、
pianissimoのお客様重視の丁寧な姿勢がうかがえるだろう。
これはすごい。
pianissimoはエロゲブランドでありながら、この細やかな姿勢を貫いているのである。
細かい事ではあるが、こういうところの積み重ねでほかと差がついているのである。
・HDD :800x600
これは800GBのHDDをRAID0+0+0・・・0(300)構成、総勢600台連結した状態を最低スペックとして求めているのである。
これはすごい。
800GBのHDDというだけですごいのに、それを惜しげもなくRAID0+0+0+・・・構成で使用せよとは。
容量もスピードも極限を求める、まさに新世代のエロゲの姿であろう。
単位が無いことに不安を感じる人がいるかもしれないが、
HDDの単位といえばGBが標準的であるので、あえて説明するまでも無いだろう。
お客様重視のpianissimoといえども、間違いはある。
1回だけなら誤記かもしれない。
ここはひとつあったかーい目(・・・のつもり)で見てはもらえないだろうか。
・解像度 :ハイカラー以上
解像度なのに色の指定とは?と思われるかもしれない。
しかし、色解像度という言葉もある。
ちょっと立ち止まって言葉の意味を考える必要もあるのではないか?
ユーザーの過剰なツッコミで、大切なブランドを貶めてはならない。
そういうことがこのスペック表から読み取れると思う。