現実で立ったフラグを追いかけるスレ SaveData24

このエントリーをはてなブックマークに追加
13414 ◆CMi0/tEVGI
「腹減ったー。ご飯ーー」
カバンを二階の自分の部屋へ置くと、一階の食卓へ降りていった。
仕事から帰った後の夕飯。既に時計は23時を回っていた。
「アンタ、ちゃんと手洗ったの? うがいは?」
「いや、やったってば。子供じゃないんだから」
「だってアンタが子供の頃はいつも手を洗わないで食べてたから、
 その度に注意してたじゃない」
「そんな昔のこと、忘れてよ……」
起きていた母の言葉に苦笑しつつ、椅子へ座り、食事を始めた。
なんだかんだ言っても、家の食事が一番うまい。
……と、母が向かいの席に座り、じっと俺の方を見ているのに気がつく。
「美味しい?」
「あー、美味いッス」
「そう、良かった。───ところでアンタ、お見合いする気、ない?」
「………………はあ?」
時が、止まった。


 『第壱話 フラグ話、襲来』


「お隣のおばさんの知り合いの娘さんが、ちょうどいい年頃なんだって。どう?」
そして再び動き出した時の中、浮き浮きした顔で話を勝手に進める母親。
対照的に、黙々とお刺身を食す俺。
「どうっていわれてもなー」
「何よ、乗り気じゃないの?」
「……というか、実感ない」
これが正直な感想だった。俺が見合い? エロゲオタの俺が見合い?
見合いというと、アレか、「後は若い者同士で……、オホホホホ」とか
言っちゃうあれか? アレですか? この俺が? 何かの間違いか?