俺は美咲先生の読んでいる本を見ようと思い、先生の机に飛び乗った。
本をちらりと見ると、それに気づいた先生が本を慌てて閉じてしまった。
何か「処女」って単語が見えたけど…
「牧野くん…見ちゃいました?」
「にゃー(見てません)」
「そうですか…見ちゃいましたか…」通じてなかった。
「あの…では…風祭さんは…えと」はっきりしない。
「しょ、しょ、しょ」?
「処女なんでしょうか?」先生は顔を真っ赤にして言う。
「えと、えとそうじゃなくて、じゅ、順番が、順番が」先生落ち着いて。
俺は先生を落ち着かせようと、手を握った…無理でした。
握る心持ちで、前足を先生の手に乗せた。
「えっとですね、牧野くんと風祭さんは、そのお付き合いをされているのですか?」
幾分落ち着きを取り戻した先生は、そんなことを言う。
さっき本に書いてあった処女に関連することか…
俺は「にゃー」と鳴きながらうなずいた。
「て言うことは、そのえええHなことも、ととと当然していて…」先生がチラっとこちらを見る。
俺は恥ずかしかったが、再度うなずいた。
「では駄目ですね…」がっくりと肩を落とす先生。
そうか、俺が人間に戻るために必要なキーワードなんだな!処女は!
そんなことを考えていると、ふと鷺沼のセリフを思い出した。
「僕らくらいの年齢なら、誰もが経験していることだし(うろ覚え)」
これはひょっとしてやばいのかもしれない。子猫の処女は俺が散らしてしまった。
他に仲の良い女子は…かりん(※)と亜弥乃さんくらいか…あ、あとエリカもいた。
(※この話は子猫ルート後なので、かりんとはしてません)
まさか、皆俺の知らないところで…(((((;゚Д゚)))))ガクブル
絶望的だった。
つづく