某Aさんのエロゲークリエイター体験記

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151名無しさん@初回限定
某Aさんのエロゲークリエイター体験記42

AさんはD社長たちと共に、開発室である202号室へと移動した。
元はD社長の自宅であった、202号室。
間取りは、203と全く同じだが、隣りの事務所と比べて、綺麗に片付けられている。
奥の二部屋に机が五つ並んでいる。壁には、エロゲーやアニメのポスター。

「おーい。一旦作業止めて集まって」

と、D氏が呼びかけると。奥の部屋から二人の女性がのそのそとやってきた。
一人は、背の高い細身の女性。
ぼさぼさの髪にこけた頬。ずんぐりと座った目が、怖い。
もう一人は、ぽっちゃりとした女の子。かなり年は若そうだ。
どちらも、ルックスは標準以下だが、Aさんは女性従業員がいることにまず驚いた。
「今日から、入ってくれることになったA君」
「……よろしくお願いします」

Aさんは、ぺこりとおじぎした。
背の高い女性は、背骨ソフトの原画。H子さん。年は、社長と同じ。
もう一人の女性は、Iちゃん。チーフグラフィッカー……。
驚くべきことにまだ二十歳らしい。

リアル女性に免疫のないAさんは、どぎまぎしながら二人を見比べた。
この二人が背骨ソフトのグラフィック部門の中枢(といってもこの二人だけだが……)
なのかと思うと、凄く不思議な感じがする。
男のためのエロゲーなのに、女性が……しかも、まだ二十歳そこそこのIちゃんが彩色を統括。
エロ絵をこのH子さんが描いていたなんて…。

一通り、紹介が終わるとH子さんとIちゃんは作業に戻っていった。