オーバーフローの奈川碧と雑談したい人のスレ23

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111名無しさん@初回限定
第7夜「ネットで死ぬということ」
今日はちょびっと暗い話になるかもしれません
本当は
近頃とんと日記も書いてないし カウンターも伸び悩んでいるから
ここらでドドーンとでっかいえろえろ花火でも打ち上げて
一気に流れを引き寄せたい(意味不明)なぁ
などと策略をもくろんでいたのですが・・・
今日はちょこっと真面目な話につきあっていただけたらなと思います
今回する話は、ネット上とはいえ全くの架空の話ではありません
いや、いままでの日記だってどれもこれも結構マジバナだったりはしたのですが
今回ばかりは深刻な話題も含みますので ちょっと気を使って書いていこうと思ってます
あたしの愛していた人が死にました・・・
いきなりこれだけ言われても わからない人にとっては
ハァ( ゚Д゚) ?
でしょうし
わかってる人達の間にもいろいろ物議をかもし出すであろう事は想像に堅くありません
わからない人にもわかるように書くと
いろいろ本人のプライベートな事まで踏み込まなくてはならなくなりますし
だからと言ってあたしにとってこの問題は 書かずにはいられなかったのです
実際をかいつまんで言えばこういう話です
ネットで 2ちゃんねるで
あたしが勝手に一方的にあこがれ尊敬し愛していた人がいました
その人は2ちゃんのネタ師としても一流で
あたしなんかとは比べ物にならないくらいの多くの人達から愛されていました
知っている方は知っているように
あたしは去年の初頭から妄想引きこもり集団によって粘着されて
結局は2ちゃんを後にしましたが
2ちゃんを去る時も
その後ここ(ごあさんサイト)に姐コンテンツを構えるようになった時も
その人はあたたかく見守っていてくれました
112名無しさん@初回限定:03/05/01 13:43 ID:iWohOOID
その人紡ぎ出していた
決してウェットにならない でもレスの行間から滲ませてくれた「繋がり」は
あの一件で傷つき冷え切ったあたしの魂を 本当に救ってくれました
あたしが去った後もその人はずっと2ちゃんで人気者でした
あの人とレスを並べたい
あたしはそういう動機だけで2ちゃんに戻りたいと思った時期もありました
そんなあたしの弱さを知ってか その人ははるばるあたしのスレにまで来てくれて
下らないエロネタと気まぐれだけが支配していたあたしのスレに
いつも灯りをともしてくれていました・・・
その人が
10月を境にぱったりとネットから姿を消しました
なんの前兆も挨拶もなしに・・・
御存知のようにあたしはちょっとこのころは
「茄子」としてのネットからは遠ざかっていました
自分の茄子板(茄子姐ちゃんねる)は放置状態で
2ちゃんねるも殆ど(特に以前茄子で常駐していた板)覗いていませんでした
そして今年の春になり
姐ちゃんねるでまたはしゃぎ始めたあたしのスレに
一つのレスが書き込まれました
それはその人の訃報を連想させる書き込みでした
正直に言います
そのレスを目にした時は、たちの悪い悪戯だと思いました
そんな馬鹿な話があるわけないじゃない
こいつは荒らしか?以前の粘着軍団の新しいかく乱戦法か?
あたしがあまりにもサイトやスレで
「妄想粘着に勝った勝った♪」とはしゃぐものだもんで
悔しくって嫌がらせのデマでも書き込みにきたのか?
そう思い込みたかったんです
113名無しさん@初回限定:03/05/01 13:46 ID:iWohOOID
そうとでも思わなければ あたしはあたしを救ってくれた大切な人に
何も恩返しもできないまま さようならも言えなかった事になるから・・・
泣いた
ぐじゃぐじゃに泣いて無人の部屋で当り散らした
仕事に出ても心に深い闇がかかった状態が数日間続いた
当然その書き込みがなされたスレでも動揺の輪が広がり始めた
その騒ぎを収束させるため
あたしはその人の消息関係話題をメールのみに限定させてもらった
その日からあたしのメールボックスは
その人の消息を求めるメールで連日連夜一杯になった
そのほとんどはその人の生死に関する情報の問合せだった
まだなにもわからない
情報を隠してるわけじゃない
心配なのは誰だって同じなの
あたしは必死になって応対した
中には情報を寄せてくれる人もいたけれど
あたしの不安を払拭してくれる情報は一つもなく
与えられた情報の断片は全て最悪の可能性を示唆していた
そして数日後
決定的なメールがあたしのところに届く

あたしは愛する人をまた一人失ったのかもしれない・・・
インターネットがもてはやされるようになって はや数年が過ぎた
元々が軍事用に開発された国際回線は 世界中で人と人を繋ぎ
そこに愛だの憎しみだの連帯だの様々な物を産み落としてきた・・・
あたしも遅まきながら20代半ばでネットにはまり
そこでいろいろな人間模様を見てきた
ネットが仮想空間ってのは今更ながら上手い言い回しだなぁって思う
ネットでHNを持つ人が全てそうであるように
あたしも「茄子」という「もう一つの自分を表す記号」としてネットで生きている
114名無しさん@初回限定:03/05/01 13:47 ID:iWohOOID
あたしと茄子は やはり確信犯的にどこかが違っていて致命的に変えられない部分もある
自分に一番近くて遠い存在 それがあたしにとっての「茄子姐御」
人はネットを知って慣れていく過程で
もう一つの新しい人格を手に入れるんだって事を我が身を持って知った
スカラー波が普及して音声メッセンジャーやIP電話が開発されてなお
ネットの基本は文字
そこで「モニターのこちら側の自分」を文字だけで伝えようとすると
普段のしゃべり口調や話し言葉では伝えきれない部分がどうしても残ってしまう
しかもネットでの自分を普段とは意図的に変えて発信しようとする人だって多い
あたしだってリアルでここまで饒舌じゃないし
実社会ではもうちょっと話題は選ぶ
でもそれでも今まで日記やスレやチャットやメッセで口にしてきた言葉は
どれもこれも茄子でもありリアル本人でもあるあたしの本音ばかりだ
つまり人はネットでは
自分で思ったほどリアルのままの自分を伝えきれはしないし
自分で思ったほど上手く別人格にもなりきれないのだろう
でも
人はそもそも現実の社会の中で生きていくべき存在であり生物
声と表情と口調全てで自分の想いを伝え・・・
目にした光景と匂いと音と吹く風で 自分が生きる環境を感じる・・・
他の生き物の命を口にして自らの命を生かし・・・
人を愛する時にはできれば直接その体温を感じたいと願う・・・
人ってそういう生き物だよね?本来
じゃああたしはネットを否定するのかって言われたら別にそうじゃないけど
でもネットというのは人が生きていく社会としては致命的にカタワな世界だとは思ってる
つまり
人は現実社会だけで生きていく事は可能だけれども
ネットだけで生きていくのは不可能
AIや人工知能が人の感情や思考を完璧に再現できていないように
ネット社会は人間が生きていける条件を完全には満たしていない
115名無しさん@初回限定:03/05/01 13:49 ID:iWohOOID
だからこそ の楽しみや良さや
「ネットならでは」があるっていう意見にもあたしはちゃんと同意する
ネット歴が長い人達やネットを「巧く」自分の生活に溶け込ませている人達から
あたしが必ず言われる言葉がある
それはネットでのあたしの生き様を眺めていて
不安を覚えた人があたしにかけてくれる忠告の数々・・・
「ネットはしょせんフォントの応酬にすぎない 
そこにあるのはモニターと機械だけ」
「ネットで生の感情に支配されるようでは駄目
常に自分を外側から見つめよ」
「ネットには確かな物なんてなにもないし
そもそもあるわけがないのだから
それを追い求めるのは愚か者のする事
敵も味方も作るべきではない 中立に徹せよ」
「ネットでの全ての感情や思考は
全てバーチャルでしかないのだから
それに引き摺られてしまってはいけない」
どれも正しいしどれも真理だと今では思う
そもそも人は逃げることができない現実社会で
数え切れないしがらみや苦しみや悲しみを背負って生きている
それらから解放されるはずのネットであえてそれらを好き好んで背負うとする人は
現実から逃げている人間か 現実をなめている人間だろう
少なくとも他人からそう判断されても文句は言えないはずだ
あたしのように・・・
ネットが生身の人間が生きるべき社会として不完全であるのなら
そこに生きる人間が自戒を持って向き合うべきだろうから
だからあたしはネットでの人のあるべき姿は
前述の忠告通りであるってのは理解しているつもり・・・
「その人の死」という問題を突きつけられて 苦しみ悲しんだあたしにも
そういう言葉で慰めてくれる人は多かった
116名無しさん@初回限定:03/05/01 13:52 ID:iWohOOID
「あまり心がのめり込んでしまうのはよくない
ネットにそこまで感情移入してはいけない」
そうなのよねとは自分ではわかってるつもり
人がその存在の全てを委ねてはいけないはずのネットに
それでも全ての感情や存在をぶつけちゃったからこそ
去年の粘着問題であたしは体も壊したし仕事も失った
それは後悔もしているし 反省もしている
でも
今あの人の為に流す涙だけは後悔したくはない
ネットには確かな物なんて何もない
だからもしかしたら(押井守の映画のように)あたしにもたらされた情報は全てが偽りで
実はあの人はちゃっかり生きているのかもしれない
つーかさらにひょっとしたら そもそもあの人は存在しなかったのかもしれない
あたしが目にしたのはその人の署名付きのフォントとAAだけだったのだから
もしかしたらどこぞの誰かさんみたいに
複数の人の共有HNとしてのみの存在だったのかもしれないし
誰にもその真偽はわからない・・・
でも
あたしが目にしたのは確かにその人の
書き込みというフォントの羅列
でしかなかったのかもしれないけれど
確かにあたしはその人の存在と魂と体温を
その人の書き込みから受け取っていたつもりだ・・・
電波って言われたっていいよ
思い込みが激しい性格なのは生まれつきだし
でもお願いだから
一度だけ・・・
考えて欲しい
もしもモニターの向こう側を感じられなかったとして・・・
ネットなんてしょせんちょっと出来の良い人工知能みたいなもんさと嘯いて
117名無しさん@初回限定:03/05/01 13:53 ID:iWohOOID
それで済ましていたとして・・・
そこですごす時間になんの意味があるっていうのだろう・・・?
いるんだよ ちゃんと
人が
何も確かな物がないのがネットなんだったのだとしても
あなたのモニターに表示されているフォントを入力しているのは
最高性能のAIでも
人として成り立てないフランケンシュタインの怪物みたいなエロゲキャラでも
なんか「みつけた!」とか言っちゃう猫耳女パソコンでも
どれでもない・・・
そこにいるのは
あなたとおんなじ弱い人
一人が寂しくて でも人と分かり合うのが不器用で 世間をまだまだ知れなくて
机の前からどこへでも行けて何でも出来るネットが大好きな
そんなそんな あなたとおんなじどこにでもいる普通の弱い人
ネットはあなただけの為に用意されたゲームシステムじゃない
そこにあなたがいるように
ここにあたしはいます
そして
人は死ぬんです
あたしのスレでも書いたけど
ネットで人が死ぬと言う事は多様な意味合いを持ちます
例えばゲーム的感覚で 自分が演じていたキャラを殺す時もあるでしょう
急にパソコンが使えなくなったりリアルの事情でいきなりネットから去る行為も
ネットでの死であるとは言えます
つまりネットでの「死」はリアルでの人間の消滅を 必ずしもは前提にしていないのです
ネットで消えたからといって リアルでは元気に過ごす人も多いでしょう
ネットよりも面白いものをリアルで見つけたのならばそれは素敵な事です
でも
リアルでの死は、100%ネットでの自分を道連れにします
118名無しさん@初回限定:03/05/01 13:56 ID:iWohOOID
さっきも例えたように複数の人間で同一のネット人を演じている場合でも
その中の一人が死んでしまえば 確実に残されたネット人の人格にも影響するはずです
ネットは不完全な社会ですから
リアル人に道連れにされて心中させられたネット人の動向を
ネットでしか繋がっていない周囲が窺い知る事は難しいのです
リアルで人が死ぬ際に事前に周囲にもたらされるであろう情報は
ネットでは基本的に欠如している上に
その死が突発的に起こった時に後追いで流される
情報の脈路が「人の繋がり」であると仮定した場合
個人レベルのネットの繋がりはそこまで家族や周囲には浸透してはいないでしょう
つまり
ネット人は(オフやリアルで繋がっていない限り)
その本体であるリアル人が死んでしまうと
ある日突然存在そのものが消滅してしまい
それが「死」によるものだったのかどうかすら
残された人々には窺い知る術もない
という事なのです
ネット歴が長い方に言わせれば「何をいまさら」なのでしょう
でも
あたしはこれからも見苦しくネットで生きていくでしょう
あの人が死んでしまったのかもしれないという不確かな情報に
涙を流し胸を痛めつけられながら・・・
人との出会いに本気で一喜一憂しながら
あたしを愛し あたしが愛した皆の事を
誰一人欠ける事なく想い続けながら・・・・・・
実は生きていたあの人が何事もなかったようにひょっこり表れて
あたしは笑い者になるのかもしれない
出会った誰かをまた本気で信じて愛して裏切られて・・・
ボロボロになって泣くのかもしれない
あたしは昔仕事で多くの「人の死」を見てきました
119名無しさん@初回限定:03/05/01 14:00 ID:iWohOOID
でもそれでもその「死」が持つ意味にはまだまだたどり着けそうにはありません
そんなあたしが 更に迷宮の中にしかない「ネットの死」を
どう受け止めればいいのかなんてわかるはずもありません
でも
でもいまのあたしに出来る事はこれしかない
語り継ぐのでもなく
バーチャルに蘇らせるのでもない
あたしに出来るたった一つの事
それはリアルでもネットでも変わらない 人の行い
決して忘れないこと・・・

    ,. -― 、
   く_, '⌒⌒ヽ     
   ,ィf、 i ノノ)))〉    
  ((,.ィリ(l.゚ ヮ゚ノ))   コピぺしますた
   ~  f]つつ    
     く/_|〉  
      し'ノ