エロゲ最萌ロリトーナメント!! Round19!!

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>829 より続
ずずっ・・・ずるっ・・・。力なく床に落ちようとする、雅文(仮名)の体。
「お兄ちゃん! 死んじゃやだあああっ!」
「「おにいちゃん! 雅文(仮名)おにいちゃん!!」」
三人の美少女の叫びと共に、開け放たれた部屋の扉から、光の束が飛び込んで来た。
>800に先導されるように、慌てた動きの>802、そして戸惑ったような>805-807。>813と
>814も熱く光りながら続く。それらの票と支援が、床に落ちかかった雅文(仮名)の体を
すんでの所で受け止めた。まいな、しおり、さおりが、雅文(仮名)に走りよる。
「お兄ちゃん、しっかりしてよ!まいなのこと、わかる?ねえ、お兄ちゃん!」
体を揺さぶって呼びかける まいな。だが、どうしたことか、その声は、雅文(仮名)の耳
に届いていないかのようだ。正に。雅文(仮名)は怪物から攻撃を受けた。その一撃は
彼の肉体によりも、その心の内に痛手を与えている。朦朧とした意識の中で、雅文(仮
名)の心が揺れる。痛めつけられた彼の心に、どす黒い何かが囁きかけていた。
「ナンノタメニ・・・
「ナンノタメニ ソレホドムチュウニナル? ショセンハソウゾウノサンブツ・・・オマエガ
イクラアガコウト ノゾモウト ソノアツイハダヲダキシメルコトモ カナワヌノニ・・・
「ゲンジツノセカイヲ カギリアルオマエノジカンヲ ギセイニシテマデ ツクスカチナド
アルワケガナイ・・・
「コノママネムレ・・・ソシテ ワスレテシマエ・・・ワスレテ ツギニメザメタトキニハ・・・
ソノクダラナイ もえ ナドトイウオモイヲステサリ ゲンジツニ キカンスルガヨイ・・・
オマエガホンライアルベキ セカイニ・・・ ミジメナオマエガ ノタウチナガライキル
ソレデモ オマエガノガレルコトナド カナワヌセカイニ カエレ!カエレ!カエレ!!」
混濁した意識が、ぐるぐると頭の中で鳴り続ける嫌な声に翻弄される。うっすらと目を
開きながら、雅文(仮名)であるはずの者は、視線をさまよわせる。
誰か・・・、いや、何かが、自分に呼びかけているようだ。だが声は聞こえない。その
何か、自分を揺さぶりながら呼びかける小さな女の子のようなものも、次第に輪郭
がぼやけていく。眠りたい・・・、そうだ、これは、夢? 現実じゃないのでは・・・。
8579の2/4:03/01/13 15:58 ID:evDFofVK
再び目を閉じようとする雅文(仮名)に、三人の美少女が必死に声をかけている。
「お兄ちゃん! まいなを置いていかないで! お兄ちゃん!」
「雅文(仮名)お兄ちゃん!お兄ちゃんってば!」
「お、おにいちゃん!? おにいちゃん!」
ざりっ・・・ずずずっ・・・ぐしゃ・・・。
彼女たちの背後から、件の怪物がにじり寄る。頭と思しき隆起に、暗い光が宿って
いる。邪な欲望を感じさせる暗い色。お前たちなど、この重みの前でひねりつぶして
やると言うような、底意地の悪い光。まいなが、しおりが、さおりが、ぱっと振り返り
倒れたままの雅文(仮名)を庇うように立ち上がった。
「こ、来ないでよ! ま、まいなと ゆうなちゃんのお兄ちゃんに近づかないで!」
「あたしたちに触らないでよ!」
「だ、だめなんだよ! お、おにいちゃんは、雅文(仮名)おにいちゃんも、宏(仮名)
おにいちゃんも、わ、渡さないんだよ!」
怯え、目に涙を浮かべながらも、必死に怪物の前に立ちふさがる三人。その想いは。
(守って! まいなたちを、しおりちゃんと、さおりちゃんを!お兄ちゃん!)
(お兄ちゃん! 助けて!あたしたちを!ゆうなちゃんを!)
(おにいちゃん!こ、こわいよぅ!こわいけど、い、いっしょに、いっしょに!ずっと!)
ずああああっ! 怪物がついにその醜い腕を、小さな少女たちに振り上げた。三人
から、絶望にも似た吐息が漏れる。だが。ビカッ!ビシッ!
「・・・、ああっ!?」
雅文(仮名)が握り締めていた「ゆうなちゃんへの票と支援」、それらが形をなして
怪物に向かっていく。戸惑うように揺れていた>805-807が、少女たちの祈りに反応
したように、決然たる輝きをまとい、怪物に覆いかぶさった。ギリリリッ! 軋みを
上げて、怪物の動きが封じられる。バリンッ!部屋の扉を吹き飛ばしながら、>808
の支援が飛び込んで来た。ブワッと空気をなぎ払いながら、>808の投入した支援画
が怪物の前に、少女たちを守る盾のように広がる。その動きに、雅文(仮名)の手
にあった>752と>797も、支援画像を展開した。
8589の3/4:03/01/13 15:59 ID:evDFofVK
三つの ゆうなの姿を映した画像が、空中で合わせ鏡のように、怪物を中心にして
正三角形の陣を成して取り囲む。刹那、三つの ゆうなの姿から白くまばゆい光が
互いに走り、怪物を光の檻に閉じ込めた。
「あ、ああ、お、お兄ちゃん、お兄ちゃんたち・・・。」
支援画像から雷光のように迸る力の奔流が、捉えた怪物を打ち据えていく。怪物
が思わず膝を屈したその時、>755、>759、>767、>770、791の支援AAたちが実体
を伴い、怪物に殴りかかった。ドスッ バキッ! ガリッ!
みるみるうちに、怪物の体が、日常の惨めな残骸が削り取られ、打ち捨てられて
いく。怪物の動きは弱まっていくが、なお、頑強に抵抗して、支援画像、AAたちを
打ち砕こうとしていた。 はっと我に返った まいなと観月姉妹が、倒れたままでいる
雅文(仮名)に再び飛びすがった。
「お兄ちゃん! 起きて!起きて、お兄ちゃん!まいなたちと一緒に、ゆうなちゃん
を助けてくれるんでしょ!」
「おにいちゃん! いっしょに、みんなで、さいごまでいっしょに!」
「お兄ちゃん!あ、あ、あたしの分まで、ゆうなちゃんのためにがんばってよ!!」
「う・・・、あ!? まいな、ちゃん? ・・・しおりちゃん、さおりちゃん!」
「お兄ちゃん、は、早く! あ、あいつを!」
雅文(仮名)は意識を取り戻し、三人の美少女の声をしっかりと受け止めた。ああ、
間違いじゃない。ここに、僕は、僕たちは、確かにいる!雅文(仮名)の意識が、
急速に覚醒した。
「す、すまない。三人とも、下がって! ・・・、みんな、力を!共に戦い抜く力を!」
オオオオオオオオンンンンッ!!!
雅文(仮名)の元に新たな支援、投票が力を貸しに来る。>809、>813、>814、>815、
>816、>818、>846、>849、>853・・・
「お、おおおおおおっ!」
ゆうなのために重ねられる票が、支援が、荒々しいまでの力となって剣に宿る。
859名無しさん@初回限定:03/01/13 16:00 ID:1nax8T5y
彼女の満面の笑みが全てです。
<<大和鈴蘭>>に一票。
8609の4/4:03/01/13 16:00 ID:evDFofVK
雅文(仮名)が、その力に振り回されるように震え、それでも皆の想いを一つに
するべく、傷ついた体を更に酷使する。
「やってやる・・・やってやる!やってやるぞおおおっ!」
下段に構え直した剣をぎりりと握り締め、だっと大きく踏み出すと、あらん限りの
力をこめて骨も砕けよと真一文字に斬り上げる。ザバアアアアアッ! ビチッ!
ヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲーーーッ・・・・・・。
虚ろな叫びを上げて、怪物ががくりと揺らぐ。下腹から反対の肩向こうに向けて
逆袈裟に切り裂かれた傷口から、薄汚れた煙が立ち昇る。音を立てて右の腕が
床に落ちた。そこへ、>834が>835-845の強烈な支援を伴って飛び掛かり、怪物
の醜く膨れた体を押しつぶした。
「お、兄ちゃん? や、やった・・・の?」
おずおずと、まいな と観月姉妹が歩み出る。
「あ、ああ、なんとか・・・やったみたい・・・、! ああ!危ない!」
「? っきゃあああっ!!」
あろうことか、切り落とされた怪物の腕が、別の生き物のよう跳ね上がり、三人
の美少女に襲い掛かる。虚を突かれて、雅文(仮名)も少女たちも動きが取れ
ない。誰もが、痺れたように動きを止めたその時!バッシイイイイイッ!
「あ!」
物陰から、>741-743&746-748が飛び出し、少女たちに迫る怪物の腕を弾き飛
ばした。びちびちと、音を上げながら、怪物の腕が床にのたうつ。
「ヲ、ヲ、ヲヲヲ・・・、カ、カエレ・・・、ゲンジツニ、カエッテシマエ! もえ ナド・・・
オマエニハ フ ヨウダ・・・」
気味の悪い声が、その腕からか、虚ろに響き渡る。深い怨嗟、侮蔑、誹謗・・・。
と、新たに飛び込んで来た>820と>830が、一瞬、剣をかすめると、猛烈な勢い
で、腕に突っ込んだ。「じゃかましい!現実だけがオレタチの時間じゃあねえ!」
腕は、ずたずたに引き裂かれ、沈黙した。