エロゲ最萌ロリトーナメント!! Round19!!

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741ゆうな・鈴蘭W支援1/6
この対決は、2日前以上に悩んだ。るすいしゃ合わせて最萌えのゆうなタンと、
水月最炉の鈴蘭…どちらかだけを支援するなんて事は、できそうにありません。
…投票では、白黒つけます。だから、支援はこういう形で。掟破りのW支援、参る。

『トーナメント・開戦前の一幕』

〜ゆうなサイド〜
「おにいちゃ〜ん、早く早く! ドア、しまっちゃうよぉ」
「うわっとっと…ま、待った、ゆうなちゃん!」
最萌ロリトーナメント、Aブロック決勝日。僕はゆうなちゃんを連れて、会場へと
向かう電車に揺られていたんだけど…緊張して昨夜は眠れなかった僕達は、
揃ってうたた寝。ふと気がついた時は、もう会場最寄の駅だった。

プシュー…

『早く早く』とホームでぱたぱた手招きするゆうなちゃんの目の前で、無常にも
ドアが閉まろうとしている。僕は全速力でダッシュしたが、
「ぐえ!」
思いっきり体をドアに挟まれて、情けない叫び声を上げてしまった。
「お、おにいちゃん! だいじょうぶ!?」
「な、何とかね…でも、く、この…」
どうにか体を引っ張り出す事には成功したものの、左手をがっちりと挟まれて
しまった。手首の細くなっている所にドアが食い込んで、い、痛い…。
「つぅ…くっ…」
「おにいちゃん、ゆうなもひっぱる!」
そう言ってゆうなちゃんが僕の腕を掴み、思いっきり引っ張った。でも、非力な
ゆうなちゃんの力で何とかなるほど、電車のドアは甘くない。
「車掌さんや駅員さんは…気付いてくれないか」
間が悪い事に、ここはホームの真ん中あたり。駅員さんと車掌さん、どちらが
気づくにしても時間がかかりそうだ。
742ゆうな・鈴蘭W支援2/6:03/01/13 02:10 ID:i4aX3xOA
「ゆ、ゆうなちゃん…誰か、呼んできて…」
「やだぁ! ゆうながおにいちゃんをたすけるの!」
僕以上に落ち着きを失ったゆうなちゃんは、必死に僕の手を引っ張り出そうと
半泣きになって僕の腕を引っ張っている。
「く…ど、どうしよう…」


〜鈴蘭サイド〜
「わはー…透矢ちゃん、着いたねー…」
「うん…さ、会場に向かおうか、鈴蘭ちゃん」
最萌ロリトーナメント、Aブロック決勝日。鈴蘭ちゃんと一緒に電車で会場に
向かった僕は、長いこと電車に揺られた体をコキコキとほぐしながら電車を
降りた。僕の隣で『うーん』と伸びをしていた鈴蘭ちゃんが、早速僕の体を
よじ登る。
「えへー…しゅっぱーつ!」
「ははは…よし、行こうか!」
元気よく掛け声を上げる鈴蘭ちゃんを微笑ましく思いながら返事を返し、僕は
ホームを歩き出した。…と、その時。
「…ん? どうしたんだろう、あの人達?」
ホームの反対側で、電車のドアの前に立ち尽くしている人達がいる。男の人と
小さな女の子だけど、一体何を…。
「透矢ちゃん…あの人たち、何してるんだろーね?」
「…まさか、体のどこかがドアに挟まってるのかな?」
「よーし、れすきゅーだよ、透矢ちゃん!」
言われなくても、そのつもりだ。僕は鈴蘭ちゃんを頭の上にのせたまま、2人の方に
ダッシュで向かった。近付いてみると、やっぱり僕達の予想通り、男の人が手を
ドアに挟んでしまっている。小さな女の子が一生懸命引っ張って手を外そうと
しているみたいだけど、非力な女の子の力じゃ無理みたいだ。
「大丈夫ですか? 今、こじ開けますから!」
ヘタに引っ張ると、腕を怪我しかねない。とっさにそう判断した僕は、指をドアに
差し込むと、全力を込めてこじ開けた。
743ゆうな・鈴蘭W支援3/6:03/01/13 02:11 ID:i4aX3xOA
「く、くくく…」
「透矢ちゃん、がんばって!」
頭の上から飛び降りた鈴蘭ちゃんが、僕を応援してくれる。ぬぬぬ…。
顔が真っ赤になるくらい力を込めると、ドアが弾かれたように左右に開いた。
「う、うわ!」
「きゃん!?」
手を挟まれていた男の人が反動でひっくり返り、その腕を引っ張っていた
女の子も一緒に倒れてしまう。あ、と思った瞬間、男の人が無事な方の手を
伸ばして女の子を抱き寄せ、自分の体をクッションにして転倒した。

〜ゆうなサイド〜
「あいっつつつ…ひどい目にあった…」
真っ赤になった手首を振りながら、僕は体を起こす。右手で抱き止めていた
ゆうなちゃんを立たせてから、僕は立ち上がった。
「ぐす…おにいちゃん…よかったよぉ…」
泣きじゃくるゆうなちゃんが、僕の体にしがみついてくる。
「もう大丈夫だよ、ゆうなちゃん…心配かけて、ごめん…」
「う…ひっく…」
「ほらほらゆうなちゃん、これからトーナメントに出るんだろう? だったら、
 泣いていちゃダメだ。笑って? ね?」
「…あのー…」
声をかけられて振り返ると、さっきドアをこじ開けてくれた人が立っていた。
ああ…そういえばお礼も言ってなかったっけ。
「助けてくれてありがとう。ええと、君は…」
「あ、瀬能透矢です。透矢でいいですよ?」
そう言って気さくに微笑む、僕より10センチほど背の高い彼は…高校生だろうか?
そのくらいの年齢に見える。
「ええと、それじゃ透矢君、改めてありがとう。僕は上村雅文だ」
ゆうなちゃんを抱きかかえていた右手を離し、握手を求める。透矢君も手を伸ばし、
ぎゅっと力強く僕の手を握り返してきた。
744名無しさん@初回限定:03/01/13 02:11 ID:ZsT6G7R8
[[LOLI13-LfmymCUR-Ax]]
どっちもずっと応援してきたから悩むなぁ

ううううううう・・・・・・・・・<<朝倉ゆうな>>に
お世話になった回数の多い方ということで(こら)

AirHからです
745名無しさん@初回限定:03/01/13 02:11 ID:79QBn7+R
ゆうなたんのラブレター読むシーンで悶えたものの・・・やっぱり<<大和鈴蘭>>に1票。
http://www.bj.wakwak.com/~a_sato/img-box/img20030113015531.jpg

      _
    , '´  ヽ ,,,  ’ ∴’   ∧_∧
    !l  !ノノハ!!! ミ ’;・∵ <;`ш´>
    !l //(ノ ノ;・∴:*★:∵
    ノノノ_´/(_ノ ‘( 超  )’;・
   ノノ∠__`」   / /   /
    く_ノ、)  (__(__./
746ゆうな・鈴蘭W支援4/6:03/01/13 02:13 ID:i4aX3xOA
〜鈴蘭サイド〜
「わはー、『おとこのゆうじょう』って感じだね〜」
「鈴蘭ちゃん、茶化しちゃダメだよ?」
「ぶー、ボクちゃかしてなんかないもん! いいもーんだ! 女の子は
 女の子と友情を深めるんだもんね!」
そう言って、鈴蘭ちゃんは雅文さんの方にトコトコと寄っていき、雅文さんの体に
しがみついている女の子をちょんちょんとつっついた。
「ぐすっ…。 …?」
不思議そうな顔をして、女の子が振り返る。
「えへー」
にぱっ、と笑いかけて、鈴蘭ちゃんが自分のハンカチを差し出す。
「はい。これでお顔拭いてね?」
「う、うん…」
きょとんとした顔で、女の子が鈴蘭ちゃんの顔とハンカチを見比べた。
「ほらほら、泣いてちゃダメだよー。お兄さん、困っちゃうよ?」
やおら鈴蘭ちゃんはハンカチを握りなおすと、ぐしぐしと女の子の顔を
拭き取り始めた。
「うぷ…んんん〜」
「じっとしててね〜…えへー、終わりだよ?」
「ぷあっ…ふ、ふふふ…」
「わはー♪」
ハンカチが離れた時の自分の声がおかしかったのか、女の子がクスクスと
笑う。それに合わせて鈴蘭ちゃんが笑い…いつの間にか二人は揃って
笑い声を立てていた。
「参ったな…あっという間にゆうなちゃんの涙を止める子がいるなんて…」
雅文さんがつぶやき、鈴蘭ちゃんと女の子の方を見やる。『誰とでもすぐに
仲良くなれる』という鈴蘭ちゃんの特技は、こんな所でも健在だった。
「ゆうなちゃんって…やっぱり…」
僕はポケットからトーナメントの組合せ表を取り出し、鈴蘭ちゃんの対戦相手の
欄を見る。『朝倉ゆうな』…そこには確かにそう書かれていた。
747ゆうな・鈴蘭W支援5/6:03/01/13 02:13 ID:i4aX3xOA
〜ゆうなサイド〜
ポケットから紙を取り出して眺めていた透矢君が、ふうっとため息をつく。
『鈴蘭ちゃん』という名前を聞いた所で僕には分かっていたんだけど…
彼も気づいたみたいだな、目の前にいる女の子が対戦相手だって。
「僕を助けない方がよかった…とは思ってない顔だね?」
「やめて下さいよ…だいたい、助けなかったら鈴蘭ちゃんが怒ります。
 痛いんですよ、彼女のパンチは…」
「元気そうだからね、あの子は…」
目を細めて、少し離れた所ではしゃぐゆうなちゃんと鈴蘭ちゃんを見守る。

「へー、とうやさんって、すずらんちゃんのおにいちゃんじゃないんだぁ?」
「えへー、ボクのお兄ちゃんは庄ちゃんだよー。透矢ちゃんはボクの恋人さん
 なんだぞー」
「ゆ、ゆうなのおにいちゃんも、ゆうなのこいびとさんだよぉ…あ、でもぉ、んと、
 んとね、ホントは、ゆうなとまいなちゃんのこいびとさんなんだぁ…」
「ほえ? まいなちゃんって誰?」
「ゆうなのふたごのいもうとだよぉ」
「わはー、ボクのお友達にも双子の女の子がいるよー。アリスちゃんとマリアちゃんって
 言うんだー」
「わぁ…すごいねぇ、ぐうぜんだねぇ…」

「…楽しそうだね、二人とも」
「ええ。これから投票で戦うっていうのに、のん気だなぁ…」
透矢君は鈴蘭ちゃん達を見て、微笑みを浮かべている。多分僕の顔にも、彼と
同じような微笑みが浮かんでいる事だろう。
「そうだね…でも、それがいいんじゃないかと思うよ。ケンカを始めるような子だったら、
 お互いに好きにならなかったんじゃないかな?」
「そうですね…優しい鈴蘭ちゃんだから、僕も好きになったんです」
「僕もさ…優しいゆうなちゃんが、大好きだ」
ふ、と視線をを交し合い、僕達は微笑んだ。
748ゆうな・鈴蘭W支援6/6:03/01/13 02:13 ID:i4aX3xOA
〜鈴蘭サイド〜
「月並みな言い方ですけど…譲れない戦い、ですね?」
「ああ…でも、負けても胸を張って帰れる相手だって事はよく分かったよ。
 あの子にだったら、ゆうなちゃんが負けても夢を託せる」
…僕と全く同じ事を考えていたんだな、雅文さん。あの子なら…ゆうなちゃんなら、
鈴蘭ちゃんに勝っても祝福できる。
「…さあ。そろそろ会場に向かわないと、遅刻してしまう。行こうか、透矢君?」
「はい…鈴蘭ちゃん? そろそろ、行くよ?」
「はーい! えへー…」
ゆうなちゃんと手を繋いで僕たちのそばにやってきた鈴蘭ちゃんが、よじよじと
僕の体をよじ登る。
「わはー♪ やっぱり透矢ちゃんの上は最高だねー…」
「…そこが、鈴蘭ちゃんの指定席なのかい?」
「はい…まあ、好きな子とくっついていられるのは悪くないですよ?」
「いーなー…おにいちゃん、んと、ゆうなも…」
「はいはい…」
苦笑した雅文さんが、僕と同じようにゆうなちゃんを肩車する。
「えへへ…たかぁい…」
ゆうなちゃんが雅文さんの肩の上で鈴蘭ちゃんと笑みを交わす。
「えへー…それじゃあ、会場にしゅっぱつー!」
「しゅっぱつー!」
元気のいい掛け声に背中を押され、僕と雅文さんは会場に向かって歩き出した…。