エロゲ最萌ロリトーナメント!! Round19!!

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>727 より 続
雅文(仮名)と三美少女は、屋敷の中へ入った。どこかかび臭さと埃の匂いが漂う。
破れた窓から射し込む光で、薄暗くはあったが、充分に視界は効いた。雅文(仮名)
が、あたりを注意深く見渡す。玄関ホールのような、ガランとした空間。
がっしりした造りの木造家屋。そんな印象だった。家屋というより三階もある高さから
屋敷というほうがふさわしい。古びて老朽化の進んだ内部は、よくあるB級ホラーや、
館モノエロゲーと呼ばれるPCゲームにでも出てきそうな感じだ。かつては豪華だった
ことを偲ばせる洋風の内装は、今や逆に荒廃の影を浮き立たせている。
「お、お兄ちゃん・・・」
さすがに気味悪さは隠せない。まいな を始め、三人の少女は、雅文(仮名)の傍に
じっと固まっていた。
・・・・・・ミシッ!
「「ひっ!?」」
どこかから響いてきた物音に、観月姉妹が愛らしい顔をひきつらせる。雅文(仮名)
の顔にも緊張が走った。その時・・・。ミシリ・・・ガシャッ・・・ミシッ・・・ガッシャン!
「な、なななな、な、なになになになにぃ!?」
まいな の泣きそうな声と共に、二階へと通じるらしい曲線を描いた階段の上に、不
気味な影が現れた。ガッション・・・バキッ・・・ガシャンッ・・・ミシッ・・・。
「・・・! う、うわ?!」
思わず、雅文(仮名)ものけぞる。階上の暗がりから踊り場に現れたのは、中世の
騎士・・・、いや、その騎士たちを思わせる西洋風の全身板金鎧。装飾でよく置かれ
ている、無骨なアレだ。遠目でよくは見えないが、錆の浮いているらしい胸甲に白く
四角いものがヒラヒラと揺れている。バキッ・・・ガシャンッ・・・ミシッ・・・。
大仰な音を響かせながら、甲冑は右手の剣を正眼に構えて、階段の中間あたりに
仁王立ちになった。
「どうやら・・・、こいつが次の関門ってわけらしい・・・」
雅文(仮名)は、怯える少女たちを気遣いながら、ゆっくりと階段の下に歩いていく。
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雅文(仮名)は、立ちつくす甲冑の胸で踊る張り紙を目で追う。
「                    告
 この甲冑が、諸君の ゆうなちゃんへの萌えを試す。 もちろん、倒せな
 ければ、次へは進めない。
 朝倉ゆうな嬢を助けたいと想い、先へ進もうとするなら、雅文(仮名)
 おにいちゃん(たち)の、ゆうなちゃんへの 投票15票分 の萌えを使用
 したまえ。 それがここのルールだ。
                         炉利伊多仮面          」
雅文(仮名)が、ぎりりっと奥歯をかみ締めた。
「どうやら、そういうことらしいな・・・。まいなちゃん・・・?」
まいなが、ゆうな に投じられた票を数えなおす。先ほど、屋敷の扉を開くのに使っ
た票と、そこから立ち上る「ゆうなちゃんへの萌え力」、更に、その後投じられた票
を足すが、まだ、足りなかった。
「 >730、>733、>734、>737・・・お兄ちゃん、どうしよう・・・。」
「>731と>732のネタ支援が強い力をくれているが・・・、しかたない、少し待とうか。」
だが、甲冑のほうは待つ気はないようだった。雅文(仮名)たちの力が足りないと
見るや、おもむろに構えた剣を振り回しながら、階段を下って迫ってきた。
「な!? やる気か! み、みんな、下がって!」
雅文(仮名)は、咄嗟に足元に転がっていた角材の切れ端を手に、少女たちを庇う。
慌てて三人は、部屋の隅へと移動した。 ガシィッ! 振り下ろされた剣を、かろうじ
て受け流す雅文(仮名)。しかしその緩慢な動きとは裏腹に、剣の一撃は、しびれる
ような重みを伴っていた。
「くっ! みんな、こっちに来るんじゃないぞ! そ、それから まいなちゃん!一度
僕の病院に戻って! あ、あれを!あの本を取って来て!」
雅文(仮名)の指示を受けた まいなが、兎のように飛び出す。・・・間に合うのか?