エロゲ最萌ロリトーナメント!! Round19!!

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巨大匿名掲示板 「2ちゃんねる」。それは時代と混迷の生んだ徒花か。
その「外郭団体」と位置づけられたBBSpinkは、主に風俗関連や下ネタ、
余り公然とは話題にしにくい趣味を持つものが時にひっそりと、またある
時は開き直って、集い、同好を語る。
エロゲネタ&業界板と名づけられた板は、その中でも更に奇妙な、そして
マイナーな場所と言っていい。しかし、このエロゲネタ&業界板、通称「葱」
と呼ばれる板では、ここ数ヶ月、「最萌ロリ トーナメント」と称したエロゲー
登場ヒロインたちの人気投票祭が開催されていた。

ここは、その「最萌ロリ トーナメント」会場。今日、2003年1月13日。この
会場ではブロック決勝と位置づけられた、一つの対戦が執り行われる。
対戦者は、「はじめてのおいしゃさん」ヒロインの一人、「朝倉ゆうな」嬢。
もう一人は「水月」の最年少(?)ロリ担当ヒロイン「大和鈴蘭」嬢。この祭に
参加している住人たちの大半からは本大会屈指の好カードと見られていた。
事実、去る1月11日の対戦では、全く同じ「はじシリーズ の 観月さおり」
と「水月 の 香坂アリス」が、今大会史上にも残ると言われるほどの熾烈
な対戦を演じた。その結果、13日の対戦者を支える支援両陣営には今日
の対戦がそのリターンマッチであるかのような空気さえ漂っていたのだ。
だが・・・・・・・・・。

「ゆうなちゃんは? どこ? お兄ちゃん!」
「そ、それが・・・、これ>>706 。」
小柄な、小学生かと見える桃色の長髪をなびかせた美少女が、青年医師
に詰め寄る。雅文(仮名)という名の青年は、馴染みの少女、朝倉まいなに
一つのレスNo.を示した。
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まいな は、今日の対戦出場者、朝倉ゆうな の双子の妹だ。己の半身とも
いえる姉に起こったらしい事態に、今ひとつ実感が持てていない。それは
そうだろう。いきなり「この会場から 誘拐されました」と言われて、すぐに
どう反応していいのか。雅文(仮名)も、同じ気持ちのようだ。だが、これは
紛れもない、事実である。
と、そこに二人の美少女がやってきた。背丈は まいな とほとんど変わらな
い。どことなく目鼻立ちや雰囲気も似ている。何よりもその二人はわずかな
違いを除いて瓜二つだった。まいな の友達である、観月しおりと、さおりの
姉妹。彼女たちも双子だ。活発な感じのある、妹の さおり が声を掛ける。
「あらっ ゆうなちゃん、いないの?」
きょとんとした さおり に、まいなと雅文(仮名)が揃って先ほどのレスNo.を
指し示した。
「「え? ええええっ!? 誘拐???」」
かわいらしい観月姉妹の声が重なる。
「と、とにかく、この犯人(?)の指定場所に行ってみないと!」
雅文(仮名)が、部屋を飛び出していく。三人の美少女も慌てて後を追った。

最萌ロリ トーナメント会場にほとんど隣接するように立っている古い、廃屋。
雅文(仮名)と三人の美少女は建物の正面で、3階と思しき高さのバルコニー
に立つ、見るからに怪しい仮面の人物と対峙していた。
「よく来たな、雅文(仮名)。いや、腰抜けおにいちゃん、とでも呼よぼうか?」
「な、なんだと 貴様!」
「いいから聞け。貴様のかわいい ゆうなちゃんは、ワタシが預かった。助け
たければ、ここまで来るがいい。但し!この屋敷には当然、仕掛がしてある。
貴様(たち)の、ゆうなちゃんへの想いが強ければ、突破してこられようが。」
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悠然と言い放つ、仮面の人物に、腰抜けと言われた雅文(仮名)が聞き返す。
「お、お前、何者だ!第一、こんなことが許されるとでも・・・!」
「許されるのさ!ここは『葱板』、レスッた者の勝ちだ。ワタシが>706を出した
ことで、この誘拐は、事実になった。後は・・・、貴様が ゆうなちゃん を助け
出せるか、見殺しにするか、その結果だけを楽しむゲームの始まりだ。ああ、
そうそう、この屋敷の仕掛をなめないほうがいい。今回は、ワタシの優秀な
友人が強力してくれているからね。では、諸君の健闘を祈る!はははっ!」
「あ! ま、待てっ!」
仮面の人物は、「友人」と呼んだ黒づくめの人影と共に、屋内へ消えていた。
雅文(仮名)の抗議の声が、むなしく響いた。呆然とする雅文(仮名)の前に
眉をつりあげた まいな が詰め寄る。
「お兄ちゃん!なにしてるの!ゆうなちゃんを、あんなヘンタイさんの自由に
させるつもりじゃないでしょうね!」
「・・・ま、まいなちゃん」
「そうよ!まいなちゃんの言うとおり!ゆうなちゃんをお兄ちゃんの手で救い
ださなきゃダメなのよ!」
「あ、あの、えとえと、と、とにかく、行ってみようよ 中へ」
「・・・・・・。よし、行こう! 僕の萌えを捧げた ゆうなちゃんを助けるために」
美少女たちと共に、雅文(仮名)は敢然と屋敷の扉に向かった。 が・・・。
「                    告
 この扉は、普通の方法では開かない。もし、朝倉ゆうな嬢を助けたいと
 想い、先へ進もうとするなら、雅文(仮名)おにいちゃんの、ゆうなちゃん
 への 投票 7票分 の萌えを使用したまえ。 それがここのルールだ。
                         炉利伊多仮面         」
「・・・・・・。な、なななな、なんじゃあ! こりゃあああ!!」
雅文(仮名)の絶叫が響き渡る。彼は、いや、ゆうなちゃんのおにいちゃん
(たち)は、ここを突破して ゆうなちゃん の元にまでたどり着けるのか?