エロゲ最萌ロリトーナメント!! Round17!!
6月になったにゃ。
最近はあったかくなってきて、ずいぶん過ごしやすいにゃ。
おやつのホットケーキを食べてるときに、ミュウは気付いたんだにゃ。
「あれ? このカレンダーの印はなんだろ?」
『15』のところに、赤で丸く印が付けられていたんだにゃ。
「ねーねーご主人さま? この印はなぁに?」
「え・・・それ? ・・・えーと・・・別になんでもないよ」
・・・ご主人さま、絶対に何かを隠してるにゃ・・・
「マァウも知らない?」
マァウにも訊いてみる。
「マァウ、しらない」
・・・だめにゃあ。
6月15日・・・なんの日だろう?
それからしばらく経って。
なんだか最近、ご主人さまが家を空けることが多いのにゃ。
しかも、なぜかミュウをおいてマァウと一緒に出かけるのにゃ。
何をしてるのかは分からないけど、なんだかとっても寂しいのにゃ・・・
ご主人さま、一体何をしてるんにゃ?
それになんだか最近、ヒカルやシノブ、カオルたちもなんだかよそよそしい気がするのにゃ・・・
ミュウ、寂しいにゃ・・・
そして、アカマルジルシの日、6月15日になったにゃ。
今日も、お昼を食べた後、ご主人さまとマァウが出かけて行ってしまったにゃ。
うにゃぁ〜・・・いくらミュウでも、そろそろガマンの限界にゃ!
今日という今日は、ご主人さまが帰ってきたら問い詰めてやるにゃ!
おやつのドーナツをかじりながら、ミュウはそう決意したにゃ。
そのとき、ドーナツの入ったかごの中に、手紙が入っていたのに気がついたのにゃ。
『ミュウへ 今日の18時に、ナイチンゲールに来てください』
これは・・・ご主人さまの字? なんなんだろう・・・いったい。
とにかく、手紙に書かれていたとおり、ミュウは18時にナイチンゲールに行くことにしたのにゃ。
夕方、18時。 ミュウが「ナイチンゲール」に入ると、中は真っ暗だったにゃ。
「ご主人さま、いるの〜? ミュウ、来たよ〜?」
そう声を掛けると、パチンという音がして、突然電気がついたにゃ。
「うわ〜っ・・・キレイにゃー・・・」
明かりのついたお店の中は、いつも以上にキレイに、ピカピカに飾られていたのにゃ。
テーブルには・・・ご主人さまも、マァウも、ヒカルも、シノブも、カオルも、みんながいた。
おいしそうな料理も、たくさん並んでいたにゃ。
「ミュウ、いらっしゃい!」
「ミュウ、ようこそなの」
「ミュウちゃん、いらっしゃい」
「ふっふっふっ、ミュウよ、よくぞここまで辿り着いた」
「・・・シノブ、それは違うだろ」
「え? え? 何がどうなっているのにゃ? 何で、みんな集まってるのにゃ?」
「ねぇ、ミュウ? 今日が何の日か、わかる?」
「えっ・・・?」
「今日はね・・・僕がミュウがうちに来て、ちょうど一年の日だよ」
あっ・・・。
そうだったにゃ・・・。
ちょうど一年前。
公園でボロボロになってたミュウを、ご主人さまが見つけてくれたんだったにゃ・・・
「今日は、そのおめでとうパーティー」
「ミュウ、おめでとなの」
『おめでとう、ミュウちゃん!』
うれしくって。とっても、うれしくって。
気がついたら、ミュウはご主人さまに抱きついてたのにゃ。
「うわぁぁん、ご主人さまぁ〜!」
「ゴメンね、ミュウ。 このパーティーの準備をするので、最近家を空けがちだったから・・・」
「ミュウ、寂しかったんだよ!? とぉっても、寂しかったんだよ〜!?」
「おーおー、泣かせちゃってぇ、この色男!」
「・・・カオルさん、止めてくださいよぉ・・・」
寂しかった涙もいっぱい。でも、うれし涙ももっといっぱい。
しばらくの間、涙が止まらなくなっちゃったにゃ・・・。
「ひっく・・・えぐっ」
5分くらい、泣きっぱなしだったかにゃ・・・?
「さぁ、料理が冷める前に食べましょう?」と、ヒカル。
「マァウ、おなかすいた・・・」
『それじゃ、いただきまーす!』
そのときの料理の味は、ミュウは一生忘れないにゃ。
「猫は忘れっぽい」とか言うけれど・・・ミュウは絶対に忘れないにゃ!
ミュウが生まれてから今までに食べてきた、どんなミルクより、どんなケーキより、おいしかったにゃ・・・。
「・・・ミュウ、これ、プレゼント」
食事も終わりに近づいたころ、ご主人さまがそう言った。プレゼントまでもらえるなんて。あぁ、また涙が出てきそうにゃぁ・・・
「ありがとう、ご主人さま・・・ねぇ、開けてもいい?」
結構大きな包み。何が入っているのかにゃ?
「もちろんだよ。ミュウのためのプレゼントだもの」
「うにゃっ!」
ドキドキしながら、包みを開ける。中に入っていたのは・・・
ドレス、だったにゃ。
ミュウの髪の色と同じ、薄いピンク色のドレス。キレイだにゃぁ・・・
「シノブさん、着させてやってもらえます? 僕にはちょっと無理そうなんで」
「了解ですわぁ。じゃ、ミュウちゃん、ちょっとあっちで着替えましょうね」
「ミュウちゃん、あなたのご主人様には感謝しなきゃだめよ?」
「えっ?」ドレスを着させてくれながら、シノブが言う。
「ドレスを探しに、街のほうまで行ったりしたんだから・・・」
なんだか・・・また、とってもうれしくなってきた。
「はい、これで大丈夫よ。うん、とぉってもよく似合ってるわ」
「シノブ、ありがとにゃー」
「いえいえ。さあ、みんなにお披露目してあげないとね」
シノブと二人、お店のほうへと戻ると。
「おっ! ミュウ、かわいいなぁ!」カオル。
「ミュウちゃん、とってもかわいいですよ」ヒカル。
「ミュウ、きれーい」マァウ。
「ミュウ・・・ほんとに綺麗だ。絵本の中のお姫様みたいだよ」・・・ご主人さま。
みんな、ホントにありがとにゃ・・・
たまらなくなって、ミュウはご主人さまに駆け寄ったにゃ。
そしてそのまま、ご主人さまのほっぺたに・・・キスをしたにゃ。
「ミュ・・・ミュウ?」
「ご主人さま、大好きにゃ・・・ずっと、ずぅっと、一緒にいようね!」