エロゲ最萌ロリトーナメント!! Round17!!

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846〜秋〜(1/4) ◆Mew/2O4uWo
秋といえば、皆さんは何を思い浮かべます?

読書の秋?
確かに二人とも、相変わらず絵本を読むのは大好きのようです。
・・・もう何十回と読んであげてるから、僕のほうとしてはちょっと食傷気味だけれども。

スポーツの秋?
この間シノブさんからもらった、怪しげなエクササイズのビデオがよく棚から消えている。
また最近、ダイエットでも始めたんだろうか・・・

芸術の秋?
うん、相変わらず二人してアバンギャルドな絵を描いて、僕を困らせてくれるのは確かです・・・。

そんな秋のある日。

「ご主人さま〜・・・ミュウ、おなかが痛いにゃぁ・・・」
ミュウが、おなかを押さえて居間に入ってきた。
どことなく、顔もつらそうだ。
「どうしたの? 風邪でも引いたかな・・・最近少し冷えてきたからね」
「ミュウ、どしたの?」
マァウも心配そうな顔をする。
「うーん・・・わかんない・・・け・・・ど・・・」

ふらっ・・・バタン!

「ミュ・・・ミュウ!?」
えっ・・・?
ミュウが・・・突然倒れた!?
い、一体どうしたんだろう!?
落ち着け、落ち着くんだ・・・
えーと、こんなときは・・・そうだ、医者を呼ぶんだ!
847〜秋〜(2/4) ◆Mew/2O4uWo :03/01/02 09:12 ID:9UIuo2xO
あわてて、この村で唯一のお医者さん、カオルさんの診療所に電話をした。

トゥルルルルル・・・
トゥルルルルル・・・

ガチャッ。

『はい、こちら診療所・・・っと、おまえさんか。 どうした? 体の調子でも悪いのか?』
「カオルさん!? ミュウが、ミュウが大変なんです!」
『なんだなんだ? ミュウが大変って・・・また料理を爆発させでもしたのかぁ?』
「カオルさん、茶化さないでください! なんだかよく分からないんですけど、おなかが痛いって言って、突然倒れちゃったんです!」
『なっ・・・倒れたぁ!? それを早く言え、このバカ者!』
「茶化しはじめたのはそっちです! えっと・・・とにかく、来てもらえますか!?」
『当然だ! すぐに飛んでくからちょっと待ってな! あー、一応ミュウをベッドに運んどいてやってくれ』

ふぅ、カオルさんがいてくれて良かった。
それにしても・・・一体、ミュウはどうしたんだろう・・・
「ミュウ・・・だいじょうぶ?」
マァウが不安げな声を上げる。
「大丈夫・・・大丈夫だよ、カオルさんも来てくれるし」
僕は、僕自身にも言い聞かせるようにそう言った。


十分も経たないうちに、カオルさんがいつものバイクに乗って、息せき切らしやってきた。
「ふぅ、悪い。 待たせたな」
「いえ、そんなこと・・・ミュウはこっちです」
「カオル・・・」
マァウが、期待と不安の入り混じった顔でカオルさんを見つめる。
「マァウ、おまえも心配してるんだな・・・大丈夫、ミュウは元気になるよ」
と、カオルさんがマァウの頭をわしゃわしゃしつつ答える。
「さて・・・早くミュウの様子を見てやらないと!」
848〜秋〜(3/4) ◆Mew/2O4uWo :03/01/02 09:12 ID:9UIuo2xO
ミュウとマァウの部屋。
部屋の主の片割れは、力なくベッドに横たわっている。
本当に・・・急に、どうしたんだろう?

「ふーむ・・・」
胸に聴診器を当てたり、お腹を触診したり。
何も出来ない自分がもどかしい・・・。
「どう・・・ですか?」
「静かにしててくれ。 気が散る」
「あ・・・すいません」
ぎゅっと口をつぐむ。
隣のマァウを見ると、マァウも両手で口を押さえていた。

「うーん・・・?」
カオルさんが、不思議そうな表情をこちらに向ける。
「正直言って、『健康そのもの!』って感じなんだが・・・」
「えっ!?」
健康、そのもの? じゃあ何で急に倒れたりしたんだろう?
「・・・となると、考えられる原因はただ一つ」
ただ、一つ? それは一体・・・

「 た だ の 食 べ 過 ぎ だ 」

・・・。
・・・へっ?

「一応、コレ胃腸薬。 目が覚めたら飲ましてやるように。 ・・・まぁ何でもなくて良かったよ」
と、カオルさんが救急箱の中から胃腸薬を取り出しつつ言った。

・・・ミュウ?
・・・お腹が痛くて倒れちゃうくらい食べるって・・・一体どんだけ食べたのさ?
・・・あきれた。
849〜秋〜(4/4) ◆Mew/2O4uWo :03/01/02 09:13 ID:9UIuo2xO
「・・・どうも、わざわざすいませんでした」
「カオル、ありがとー」
僕ともども、マァウもぺこりとお辞儀をした。
「なぁに、良いってことよ。 アタシは医者なんだから、病人のいるところに駆けつけるのは当然なんだからさ」
「本当に、ありがとうございました」
「カオル、ばいにゃー」
「それじゃ、お大事になー。 おまえさんも、少しは節制させるように気を使ってやるなりしなさいな」
そう言って、カオルさんは帰っていった。


その後、二、三時間はミュウはそのまま寝ていたけれど・・・起きてきて、開口一番になんとこう言った。
「あ、ご主人さま、おはようにゃ〜。 ・・・おなかすいたにゃ・・・」
「・・・なぁ、ミュウ?」
「なぁに?」
「・・・今の今まで、食べ過ぎてて身体の調子おかしくしてたんじゃないの?」
「・・・ソレとコレとは話が別にゃ。 とにかく、おなかすいたにゃ」
いったいどういう身体の構造してるんだろう・・・?
こんなに小っちゃい身体のどこに、食べたものが入るスペースが?
「早く何か食べたいにゃ〜! おなかと背中がくっつくにゃ〜!」
・・・ホントに、どうなってるんだ。


・・・結局のところ、うちのミュウの場合・・・
「食欲の秋」なんですね、これが・・・。

「ご主人さま〜! おなかすいたにゃ〜!」
「おとたま、ごはん・・・」
「・・・二人とも、ついさっきご飯食べたでしょ〜!」

・・・マァウも、なのか?
・・・とほほ。