【SS投稿スレッド@エロネギ板 #4】

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353ヴェド話(1/2)
無事、ヴェドゴニアもクランクアップした後の温泉街のとある民宿。
打ち上げも兼ねて、ヴェドゴニア登場キャラ全員での宴が行われていた。
未成年かどうかはともかく酒もどんどん進んでの宴も酣(たけなわ)。
今回の目玉、登場キャラ達による一発芸も佳境へと入っていた。
「じゃあ、次は弥沙子(みさこ)の番ね」
司会役を勤めていた香織が、白柳弥沙子に声をかける。
数名からのおこる拍手。
「あっ!は、はいっ……」
一人ずつ芸をやる度に、あと何人で自分の番になるかと数えてた弥沙子。
ついにこの時が来たと、背筋をぴんと伸ばし小走りに前へと出てくる。
改めて宴会場にいる参加者の面々を見る。
リァノーンはともかく、ギーラッハ、ウピエル、ナハツェーラー。
そして、スタントマン兼やられ役だった多数のキメラヴァンプたち。
……明らかに人間の方が少ない宴会場はかなり異様な光景だった。
吸血鬼の芸の多くはやれ内臓を出しますとか、ナイフ投げで頭に命中とか。
はっきりいって人間の域を越えた芸で大いに沸いていた。
そんな中、普通の人間である弥沙子が芸をやっても満足してもらえるのか。
「あ、あのっ……実は……」
結局いい芸が思いつかずに、今もみんなの前でおどおどするだけだった。
「ほら、適当でいいからに何かやっちゃいな」
香織も横から、手助けというよりも司会の立場として急かしてくる。
弥沙子は追い詰められつつあった。
354ヴェド話(2/2):03/03/12 19:14 ID:Ixjb7dxC
そんな中、遂に弥沙子は顔を真っ赤にしながら意を決し大きな声で言った。
「あ、あのっ……じゃあ、メ、メガネを取りますっ!」
その台詞にピクッと反応を示す野郎共キャラが数名。
弥沙子にそう言われてみて、はたと気付く。
ファントム、鬼哭街、"Hello,World."と他もニトロ作品もかなり出たが、
攻略可能なキャラでメガネをしているキャラって弥沙子一人なのでは?
メガネっ子……
それは、近頃の野郎を騒がすキーワードの一つとして市民権を得た。
ある意味で、弥沙子は今のところ唯一の存在でもあった。
しかもエロゲーのお約束として普段は美人じゃないメガネキャラは、
メガネを取ると美人ってのは暗黙の了解となっている。
……ざわざわ……ざわざわ……
ちなみに某キャラの存在は恥ずかしがりな弥沙子からの要請もあり、
絡んだ関係者以外、つまり多くの人には同じ人物と知らされていない。
場内の野郎共の多くはメガネを取った弥沙子の顔に想いを馳せる。
顔を真っ赤にした弥沙子はおろおろとメガネと外す。
「おおっ!」
その歓声の直後、期待はすぐに落胆に変わる。
メガネを外したとしても弥沙子は髪型とかの影響で泥臭さは抜けていない。
それに怒った野郎どもは、こんなの芸じゃないとブーイングしかけた瞬間。
ていっ!
弥沙子は外したメガネを投げ放ち、騒然とする場内の中おろおろと床を探す。
「メガネ……メガネっ……」
「横山■すし(故)ネタかぃっ!!」