エロゲ最萌ロリトーナメント!! Round09!!

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93支援…すか? ◆YOSOURanTc
乃絵美嬢支援SS…だろう(ちょっと自信ついた)
銀色の夢1/5

※またも激しく妄想入ってるので、設定と違うところが多々あります。
  ご了承ください(ペコリ)

初雪は、いつの間にか積もっていた。
朝起き、窓を開けたその瞬間。
銀色の世界が広がっていた。
「こりゃ、寒いわな」
震える体に鞭打ち、着替えて部屋を出る。
『あ』
同時に声があがった。
「おはよう」
「おはよう、お兄ちゃん」
制服姿の乃絵美が同時に部屋から出てきたのだ。
「雪、積もってるな」
「うん、そうだね」
そんな話をしながら、リビングへと移動する。
94支援…すか? ◆YOSOURanTc :02/11/03 21:46 ID:9pWWuYJY
2/5

「そんなに多くはない、か」
十センチといったところか。昼には溶けているだろう。
「雪だるま、作れないね」
「そうだな」
妙に残念そうな乃絵美と一緒に学校へと向かう。
「あ……」
やはり来た。
「人型……だよね?」
「まるわかりだろう……」
ご丁寧に雪を集めた上に、倒れこんだ跡がある。
人型からして、これは、
「ミャーコちゃんだよね」
「そうだな……」
あの角のような跡は、絶対そうだ。
「楽しかった……のかな?」
「まあ、そうなんだろう……」
沈黙が、流れた(プロジェクトX風ナレーション)
95支援…すか? ◆YOSOURanTc :02/11/03 21:47 ID:9pWWuYJY
3/5

夕方には、ほぼ全部の雪が解け去っていた。
「そんなところ、か」
部活を終え、帰路についた時には、もう銀色の道はない。
ところどころに雪が残っているが、ほんのわずかのみ。
小さな白銀の塊を追いながら、いつもの道を行く。

半分ほど来たときだ。
「お兄ちゃん」
振り返ると、買い物袋を抱えた乃絵美がいた。
「買い物か?」
「うん、それに、もう一度雪を見てみたくて」
「ほとんど溶けてるけどな」
「そうだね……」
しょんぼりとうつむく乃絵美。
「まあ、また積もるだろうな」
「そのときは、雪だるま作ろうね」
「そうだな」
「うん」
うれしそうな乃絵美の顔を見て、こっちの気持ちも暖かくなった気がした。
96支援…すか? ◆YOSOURanTc :02/11/03 21:49 ID:9pWWuYJY
4/5

手に冷たさ。
「あ……」
空を見上げた。
「雪だ……」
「降ってる……」
二人して、馬鹿みたいに空を見上げていた。
「積もるかな?」
「ずっと降ればな」
とは言ったものの、この調子だと積もりそうだ。
「くしょん」
突然に乃絵美がくしゃみをする。
「風邪か?」
「風邪じゃないけど……」
薄着だから、と小さな声で言う。
「馬鹿だな」
上着を脱いで、かけてやる。
「ありがとう、お兄ちゃん」
と言っておきながら、またくしゃみをした。
97支援…すか? ◆YOSOURanTc :02/11/03 21:54 ID:9pWWuYJY
5/5

「手袋が必要だな」
「そうだね」
手をこすり合わせ、息をかけ暖めながら乃絵美が言う。
「寒そうだな」
「ちょっと……」
また息を吹きかける。
「……貸してみ」
手を取る。
「冷たいな」
「……うん」
息をかけ、手をさする。
「お兄ちゃん……」
「なんだ?」
「恥ずかしいよ……」
「…………」
答えずに――正確には答えられなかったのだが――さらに暖める。
「も、もういいよ」
どれくらいそうしていただろう、乃絵美が手を引いた。
「あったまったか?」
「うん」
「……帰るか」
「うん」
並んで歩く。
「でも、もう少ししてもらってもよかったかな」
小さく呟いた声を、聞き取ることはできなかった。