エロゲ最萌ロリトーナメント!! Round08!!

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921支援しますか ◆YOSOURanTc
乃絵美嬢支援SS(なのか?)
願うこと、叶うこと 1/4

※またも激しく妄想入ってるので、設定と違うところが多々あります。
  ご了承ください(ペコリ)

「あれ、お兄ちゃんどうしたの?」
放課後の図書室。出迎えてくれたのは、乃絵美だった。
「委員の仕事か?」
「うん」
見ると、本を積んだカートがある。返却本を整理しているのだろう。
「お兄ちゃんは、何の用事?宿題?」
するどい。
「まあ、そんなとこ」
でも、今はそれより……
「大変そうだな。手伝おうか?」
カートにどっさり乗った本に目が行く。
「別に、いつものことだし……」
遠慮がちに言う乃絵美。でも、
「この兄の性格は知ってますよねぇ?」
「もう、お兄ちゃんの意地悪……」
頬を膨らませ抗議する乃絵美の横に立ち、カートから本を取り出す。
「ほら、仕事しましょうよ、図書委員さん」
922支援しますか ◆YOSOURanTc :02/11/03 03:19 ID:hTZXBssD
2/4

「これで、最後だな」
本を取り出す。これでカートは空だ。
「ありがとう、お兄ちゃん」
「これ終わらせてからな」
手にある本を見る。
「あ、この本は私がやるよ」
と、乃絵美が本をとる。
「お兄ちゃんは、資料探さなきゃいけないんでしょ」
言われてみれば、そうだった。
「任せるよ」
笑いながら(心で焦りながら)その本棚を後にする。
「……あ、あれがいいかな?」
あたりを探してみて、一つよさそうな本を見つけた。
「乃絵美、梯子貸してくれ」
いつの間にか、元からほとんどいなかった人も消え、図書室には二人だけだ。
気兼ねなく大声で呼べる。
「どの本?私が取るよ」
最期の本を戻した乃絵美が、梯子を持ってやってきた。
「あそこのやつだけど……頼めるか?」
「もちろん」
923支援しますか ◆YOSOURanTc :02/11/03 03:20 ID:hTZXBssD
3/4

下から眺めるのはマナー違反だろう。
梯子のぎしぎし言う音にどぎまぎしながら、乃絵美を待つ。
――ぎしっ
「きゃ」
何かのきしむ音と共に、悲鳴。
「危ないっ!」
梯子からバランスを崩し落ちてくる乃絵美を受け止める。
俗に言う、お姫様だっこ、のような体制になってしまった。
「…………」
気まずい空気。沈黙の一時。
「お兄ちゃん……」
呼ばれて、乃絵美の顔を見る。
透き通るような瞳。引き込まれそうだ。
「…………」
見詰め合ったまま、またしばし沈黙。
「あ、ごめん」
正気に戻り、乃絵美を下ろした。
「もうすこし、あのままでも……」
「ん?」
「なんでもないよ」
まだ、空気は少し気まずいようだった。
924支援しますか ◆YOSOURanTc :02/11/03 03:21 ID:hTZXBssD
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「そういえば」
帰り道、乃絵美が問う。
「陸上部はどうしたの?」
「今日は臨時休み。明日はあるよ」
顧問が会議かなんからしい。
「ふーん」
わかったのか、わからなかったのか、乃絵美は空を見上げていた。
横顔に夕日が当たり、はっきりとした輪郭を浮かび上がらせる。
なぜか、恥ずかしくなってしまう。
「?どうしたの?」
「いや」
「変なの」
くすりと笑い、走り出す乃絵美。途中でくるっと振り向く。
「また、手伝ってね」
「もちろん」
即答。それを聞いて乃絵美はまた笑う。
「よし、家まで競争しよっ」
前を走り出す。髪が揺れ、陽光を反射して輝いていた。
「陸上部の俺に挑戦か?」
走る妹を追いかける。すぐに追いつく。
「本気でいくぞ」
「あ、待ってよ、お兄ちゃん」
夕暮れに、影法師二つ―――