ピンク・バトルロワイアル【仕切りなおし】

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1PBR運営委員会

「このゲームを、有利に進めたい方は、他の参加者をイカせなさい」

エロゲーヒロイン40人による、情け無用のイカせあい。
血と悲鳴、喘ぎと淫液に満ちたピンク・バトルロワイアルの開幕です!

本家と違い、こっちはエロエロ全開ということで。

<関連スレ>
ピンク・ロワの方 寄り合って色々(会議・検討用スレ)
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi?bbs=erog&key=1012701866

ピンク・バトル・ロワイアル【こっちはピンク】(dat落ちした前スレ)
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi?bbs=erog&key=1010768929

規約・参加者一覧などは>>2-4辺りに。
2PBR運営委員会:02/05/14 19:04 ID:ku43JmAe
参加者一覧

一般参加者(狩られる側)
1.御門紗絵(学園お嬢様奇譚@C's.ware)
2.由女(大悪司@アリスソフト)
3.北畠蝶子(女郎蜘蛛/女郎蜘蛛真伝@PIL/STONE HEADS)
4.綺堂さくら(とらいあんぐるハート@JANIS/ivory)
5.高屋敷青葉(家族計画@D.O.)
6.白河さやか(水夏@サーカス)
7.芳野雨音(果てしなく青い、この空の下で…。@TOPCAT)
8.タイガーライム (Only you〜リ・クルス〜@アリスソフト)
9.アリエッタ(かえるにょ・ぱにょ〜ん@アリスソフト)
10.マルーシュ(王道勇者@アリスソフト)
11.奈川碧(ピュアメール@オーバーフロー)
12.遠野秋葉(月姫@TYPE MOON)      【肉奴隷化(主人:モーラ)】
13.御陵透子(Sense Off@Otherwise)    【消滅】
14.土方歳江(行殺新撰組@ライアーソフト)
15.ライム・リーガン(恋愛CHU!@SAGA PLANETS)
16.ミア(奴隷市場@ルーフ)
17.なぎさ(Maid in Heaven@PIL/STONEHEADS)
18.月姫(デアボリカ@アリスソフト)
19.桜姫(デアボリカ@アリスソフト)
20.筒井朝顔(大悪司@アリスソフト)    【死亡】
21.高井さやか(Pia・キャロットへようこそ!3@F&C)
22.大須薫(帝都のユリ@Sweet Basil)
23.春日せりな(あしたの雪之丞@エルフ)
24.モーラ(吸血殲鬼ヴェドゴニア@Nitro+)
25.涼宮茜厨房ver.(君が望む永遠@age)
26.樹クレア(DOUBLE@ちぇりーそふと)
27.神咲 薫(とらいあんぐるハート2@JANIS/ivory)
28.マリア・カスタード(ランスシリーズ@アリスソフト)
29.ナナス(ママトト@アリスソフト)
30.アルファ(Pure Heart〜世界で一番アナタが好き〜@SAGA PLANETS)
31.加賀野アイ(魔法少女アイ@colors)
32.野々村 小鳥(とらいあんぐるハート@JANIS/ivory)
33.瑞海和樹(大悪司@アリスソフト)
34.比良坂初音(アトラク=ナクア@アリスソフト)
35.梁瀬かおり(VGシリーズ@戯画)
36.神埼七海(恋愛CHU!@SAGA PLANETS)
3PBR運営委員会:02/05/14 19:05 ID:ku43JmAe
ハンター(狩る側)
1.カレラ(VIPERシリーズ@Sogna)
2.小野郁美将門憑き<切り替え(Re-leaf@C's Ware)
3.御堂遼子(カオスQUEENシリーズ@SCOOP)
4.坂口晃(院内感染シリーズ@ZyX)
5.山本悪司(大悪司@アリスソフト)
6.佐藤純(鬼門妖異譚@ちぇりーそふと)
7.比良坂先生(夜勤病棟@Mink)


狩られる側の残り四人、狩る側の残り十一人(最大値。これ以下でも問題なし)は、
現在フリー枠になっています。
書き手さんの誰かが登場させた時点で参加者として認定されますが、 投入前に
一応会議スレで相談しておくことを推奨します。
(少なくともキャラ紹介くらいは向こうに書き込んで下さい)
4PBR運営委員会:02/05/14 19:05 ID:ku43JmAe
◆作中ルールについて

舞台はどことも知れない廃村。
廃村は特殊な結界に守られており、ヒロイン達はここから出ると死(バッド
エンド)を迎えることになる。

ヒロインは40人。
ハンターは現在7人が判明しているが、管理者である頼子・実奈美(螺旋回廊@Will)
を含めて総計20人程度いると思われる。
ハンターに捕まったヒロインはゲームオーバーとなり、慰み者にされる。
またヒロイン達は特殊な首輪を嵌められており、「イッた」ことを感知されても
ゲームオーバーになる。
他のヒロインをイカせてゲームオーバーにした場合、「アイテム」「他の
参加者の情報」「自分の狩った参加者を肉奴隷として飼う」のいずれかの
報酬を得ることができる。

最後までゲームオーバーにならずに残ったヒロインには、「バッドエンドの
原因となったフラグの排除」(時間の巻き戻し)が報酬として与えられる。
その際に肉奴隷化していたヒロイン達の運命は不明。

>>6-7辺りを参照すると、もう少し詳しく分かるかも。

◆投稿について

当スレへのUP前に、検討スレで宣言しておくことを推奨します。
半日程度の間は空けた方がいいでしょう。
また当スレへの書き込みは、基本的に長文が続くため、sageを推奨します。
ageる際には、直前レス10件が長文でないことを確認してからにしましょう。

死者が出た際には改行して「番号  キャラ名 死亡」 と書きこんで
ください。
なお、当委員会が不定期に死亡者の名を列挙します。

知らないキャラについては無理せず、書くのを控えましょう。

基本的にレスのついたレスを本筋としてください。
二つくらい同時についた場合は任意に選択し続きを書いてください。
半角で >X とうち、どの続きを書いているかを必ず明示してください。

他の人が読んでも楽しめる文章を心がけてください。
情景・心理の描写があるとよいかと思われます。
「〜が〜を殺した。」のような文章はやめましょう。

本家との差別化を図るため、エロエロな展開を推奨します。
ただし強制ではありませんので、面白くなると思ったら殺伐とした展開
でもまったく問題なしです。
5試合開始(1):02/05/14 19:07 ID:ku43JmAe
(嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!)

 綺堂さくらの絶叫は音にならなかった。
 全てが無限の闇の中に消えていったような感触。いや……。
 これはそう、真夜中に目を覚まし、悪夢が霧散して、でもじっとりと肌を
衝くイヤな汗の感覚だけが残った、そんな感触だ。
「ここは……?」
 思わずケモノ耳をピンと立てたくなる。
(だめ……)
 頭は朦朧としているが「あの時」のような忘我は感じない。さくらは己に、
冷静になれ、冷静になれと言い聞かせる。
 自分は、どこか狭い空間で眠っていたらしい。足の間にイヤな湿り気を
感じる。髪の毛が乱れててほっぺたに疼痛がある。
 いやだな……さくらは思う。感覚とともに忘れたい過去も戻ってきた。
 そしてこの状況。
 頭の深い所で「拉致」というシグナルが点滅する。やはり「あれ」は現実
だったのだ。
 身体を這い回る手。生暖かい肉と肉と肉と肉と腐肉の匂い。自分はその果てに
「お持ち帰り」されてしまっているのかもしれない。
(それなら)
 逃げなきゃ!
 ギィ……。
(え?……)
 刹那、闇の世界が反転した。

 綺堂さくらは、奇妙な棺桶のような物の中から身を起こした。
 一体自分がどういう状況に置かれているのか理解できないまま周りを見渡す。
 周りには、薄暗い部屋の中に、同じように蓋の開いた棺桶のようなものが多数
横たわっており、中からは彼女のように身を起こした女の子が周囲をきょろきょろ
と眺め回していた。
(あ、あの人……確か、野々村先輩……)
 最後方に、よく見知った顔があるのを見つける。
6試合開始(2):02/05/14 22:15 ID:ku43JmAe
 時同じくして、北畠蝶子もまた自分が収められていた棺桶から身を起こした。
 突如浴びせられた光、暗闇の生活に慣れた蝶子はあまりの眩しさに再び目を
閉じてしまった。……もっともそれは、テニスコート大の部屋を6本の蛍光灯が
照らす、非常に弱弱しいものに過ぎなかったが。
「え……」
 その水が零れ落ちた時、蝶子は自分の身に起きた変化を信じることが出来なかった。
 涙。
「私……泣いてるの?……」
 何も後悔してないのに。
 目を瞑ると、引き離された我が子の顔が浮かんでくる。
 あれは鉄哉様のご命令だった。だから……だから、何も、後悔してないはず
なのに。

 由女は、自分の身がまだ五体満足であることが信じられなかった。
 奇妙なガラスケースの中に収められていた、変色した人体のパーツの山。
 そして、自分の目の前にさし出された、鋭利な、解剖用のメス。
 自分の敏感な部分を、手術用の薄いゴム手袋をはめた手がゆるゆると這い
回っていき、やがてその手が止まって、メスが光ととも翻り自分の身体を突き
刺していった……。
「それなのに生きている……」
 どこも痛くない。自分の置かれた状況さえ無視できれば五体満足であるといって
いい。
「あ……」
 由女はふと自分の下半身に目を移し、顔を赤らめた。
 彼女の身体の状態を主張するかの如く、そこは、ムクリと力強い隆起を見せて
いた。
「朝立ち……しちゃった……」

 部屋には、50近い棺桶が安置されていた。
 そこから一人、また一人と少女が目を覚ましていく。
 年端も行かない、整った顔立ちの少女が多い。みな自分の身に起きたことが
理解できず、呆然とした表情を浮かべている。
 全ての棺桶の蓋が開くまでに2分ほどの時間があった。
 最後に開いた棺桶から金髪碧眼の、どこか神秘的な容貌をした少女が身を起こす。
 抜けるような白い肌に喪服のような黒いドレスが良く似合っている。まるで
小さな夜の精のようだ。
 ザザッ!ぷぅぅぅぅーん……
 少女達が全員目を覚ますと、それを待っていたかのようなタイミングで、部屋
の片側の壁がぱっと光った。
7試合開始(3):02/05/14 22:16 ID:ku43JmAe
 ザッ……ぷぅーん……。
「皆様、お目覚めになられたかしら?」
 電子的なノイズの混じった、若い女性の声が聞こえてくる。
「不思議?、そうね……本来ならバッドエンドを迎えて、漸く安らかな眠りに
つくはずだったのにね」
 眼鏡の下で、どこか狂的な瞳がくるめく、ひどく印象的な顔の女だった。
 それが目の前の100インチはあろうかという大モニターにアップになっている。
「……あの」
 メイド服を着た巨乳の少女が立ち上がった。
「あら、17番、なぎささんですね。何でしょう?」
 巨乳の少女は自分の問いかけに反応があったことに驚きながらも先を続けた。
「あの、バッドエンドってなんのことですか?」
「うふふふふ。あなたの場合はね……実奈美、持ってきて」
 カメラが寄りから引きになる。薄ぐらい画面の端を、ぴこぴこと少女らしき
細い影が動いてくるのが見えた。
「頼子さーん。これ重いんですよー。手伝ってくださいよー」
「あら、少しは軽くしたはずなのに……おかしいわね」
 やがて画面に現れたセーラー服に三つ編みお下げという、なんとも平和そう
な格好をした少女は、何か厚手のビニールでできた大きな、黒い寝袋みたいな
ものを抱えていた。
 頼子が「それ」の方に寄り、実奈美と呼ばれた少女はフレームから姿を消す。
 カメラが再び頼子に寄っていって、丁度画面の半分を頼子、残る半分を黒い
寝袋が占拠する。
「なぎささん、これの中身が何であるか、おわかりになりますか?」
「え?……えっと……」
 寝袋らしき黒いビニール袋は不自然に盛り上がってる。長さは大体1bと
いったところだろうか?。寝袋とはいえ、大人が入るには小さすぎるように思える。
「えっと……りとるぐれい?」
「……何?」
 女……頼子と呼ばれていた女の顔に不審の色が浮かぶ。
「あ、あの、お兄ちゃんとその、特番で、えっと矢追レポーターで韮澤編集長が」
「……」
 頼子は、付き合いきれないと思ったのか袋の上部についていたジッパーに手を
かけ、ぎゅっと横に引いた。
8試合開始(4):02/05/14 22:17 ID:ku43JmAe
「きゃあああああああああ」
 まだジッパーが十分開かないうちに、少女の誰かが叫び、すぐに何人かが唱和した。
 なぎさは呆然と目の前を眺める。
 今や半分方開けられた袋の中から、「いつか家を買わせる!」と心に誓って
いた「お兄ちゃん」の顔がのぞけていた。
「嘘」
 いつもは必要以上に健康で万年発情期の「お兄ちゃん」は顔を青白く変色
させてしまっていた。血が流れすぎてしまっているのだ。なぜなら……。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「そのこと」が認識できた時、今度こそなぎさは悲鳴を上げた。
「お兄ちゃん」は、まだ生きていた。手足を切断された、達磨のような姿で。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!ご主人様!」
 頼子は、なぎさの錯乱に愉悦の笑みを向けると、「お兄ちゃん」の胸を
いとおしむかのように撫で回した。
「うふふふふ、なぎささんが、錯乱されてしまわれたので、このまま説明を
続けます」
 頼子の動きに合わせてカメラが動き、手足の無い人間の入った袋がフレームの
端に切れていった。
「皆さんにはこれから、敗者復活戦をしてもらいます」
9試合開始(5):02/05/14 22:20 ID:ku43JmAe
 筒井朝顔(20番)は黙して頼子の説明を聞いていた。
 ここは絶海の孤島で廃村が一つあること、ここには頼子とその後に控える
ものを含めて60人いること、今から一人につき一つのアイテムがランダムに
与えられること、彼女達はそのアイテムを持って廃村に解き放たれるのだと
いうこと。
「それから」
 カメラが頼子の左の空間に流れ、薄暗い空間を写していく。そこには7人
の人間が隠れていたらしい。
 最初にモニターに映ったのは、何かのコスプレなのか、やたら露出の高い
格好をしたダイナマイトボディだった。
 次にセーラー服に皮手袋という、これまた少々奇抜な格好の少女が映り、
次にボディコンに白衣の怪しげな女医が映る。
 その次に白衣は同じだが眼鏡が知的な印象を与える男性、その次も白衣の
男性。3人目の白衣は卑屈な笑みを浮かべ、手入れの行き届いていない髪を
掻き毟っていた。
 次に野性的な眉毛が印象的な男性、そして最後にガクランを着た、美形と
いっていい少年が映った。
「紹介しましょう。皆さんの運命を握る、ハンターの方々です。」
 朝顔は野性的な眉毛の男性に見覚えがあった。自分を捕え、誰の目にも
止まらない地下室に監禁したうえ、扱いに困って銃殺刑に処した男……。
(???)
 朝顔の頭の中でハテナマークが阿波踊りを踊った。
(……に監禁したうえ、扱いに困って銃殺刑に処した男……)
(扱いに困って銃殺刑に処した男)
(銃殺刑に処した)
(???)
 すごーく、すごーく痛かったような気がする。
「皆さんは、自分の望まない結末を経て、ここに召喚されているはずです。
もっとも、なぎささんだけは、少々強引な手を使わせていただきましたけれど」
(???)朝顔はまだ混乱していた。
「これから、皆さんは、廃村の中を、このハンターの方々の追っ手から逃げて
もらいます」
 朝顔は自分のこめかみを確かめた。
「ハンターにつかまると、ゲームオーバーになります。その場合、皆さんは
ハンターの方々の、慰みものにされてしまいます。」
 健康的な肌が柔らかさを返した。
「皆さんが廃村から出ることは出来ません。外に出ようとすると、皆さんの
身体に、ある変化が起きます」
10試合開始(6):02/05/15 07:31 ID:LZkEA4sx
(……)朝顔はまだ混乱していた。とりあえず自分は五体満足で肌はいつも
通り綺麗なピンク色のつるつるすべすべ。そして、よくよく考えるとまわり
には40人からなる人の山、山、山……。
「変化というよりも、元に戻ると表現するべきでしょうか?皆さんの身体は、
廃村を被う、特殊な結界に守られていて……」
 そこまで聞いたとき、筒井朝顔はやおら立ち上がり、頼子の言葉を遮って
言った。
「見てーーーーーー!」
 そういうが早いか、彼女は瞳を炯炯と輝かせ、自分の着ていたピンクのコート
の前をはだけてみせた。そしてモニターの前に陣取り、陰鬱な顔の一同に己の
身体を晒してみせる。
「見てーーーーーー!」
 あっけに取られる一同を尻目に、朝顔の小ぶりな胸がプルンと揺れる。
「……予想通り……といったところかしら。実奈美、20番を強制終了」
 頼子の声に、姿の見えない実奈美が応えた。
「はーい。えっとぉ。20番の、CTRLとALTとDELETEを同時押し〜」
(???)朝顔は自分の頭部に違和感を感じた。
「きゃあああああああ!」
 部屋を再び、高いソプラノの唱和が包む。
(なんか!すごーく、すごーく……すごーくすごくすごくすごくすごく痛い!)
 朝顔の思考はそこで止まった。
 ドサッ!
 惜しげも無く裸身を晒していた少女が前のめりに倒れる。こめかみから噴水
のような血が噴き出していた。
 モーラ(24番)は、思わず自分の目を疑った。少女の傷は、銃創のようだった
が、その銃声は彼女の鋭い聴覚をもってさえ捉えることができなかった。まるで
撃たれた瞬間だけ意図的にカットされた映像を見せられた気分だ。
 誰もがこの得体の知れぬ現象を前にいいしれぬ恐怖を感じた。
「結界の無い場所に行くとこうなります」
 頼子はそれ以上の説明を省いた。
「その代わり、最後まで、ハンターの魔の手から逃れられた方には、賞品が
与えられます。皆さんの悲劇の元になったフラグの解除……平たく言えば、
皆さんの身に降りかかった悲劇を私達の力で解決して差し上げます」
 頼子に異論をはさむものは既になかった。しんとした空気が部屋を支配する。
11試合開始(7):02/05/15 07:32 ID:LZkEA4sx
「それと……このゲームを、有利に進めたい方は、他の参加者をイカせなさい。
そしてそれを申告するの」
 少女の何人かが、ひっ、と息を呑む。
 恐ろしい言葉が、次々に頼子から吐き出される。
「皆さんの首に巻かれている首輪は通信機になってます。」
 何人かの少女が首をまさぐり、戒めの感触を確かめる。
 首輪は皮製で物理的な拘束力のほとんど無かった。だが少女達を恐怖させる
にはそれで充分だった。
「誰か他の参加者を、自分の手でイカせたら、首輪を通じて合図を送りなさい。
最寄のハンターが、獲物の収集に向かいます」
 頼子の言葉からは、明らかに参加者同士の潰し合いを狙う意図が感じられた。
「後は……実奈美。お願い」
 頼子は呟くと、すっ、と画面から退出した。
「はーい。それでは説明を引き継ぎまーす」
 代わって、無邪気な顔をした少女、実奈美が画面に登場する。
「えーと。イカされた方は、その場で失格になりまーす。イカされた方がその後
どうなるかと言いますと〜……えーっと多分想像通りだと思います。きゃは」
 実奈美という少女は、かなりマイペースな性格をしているらしい。自分の妄想
に自分で赤面しながら話を進めていく。
「「狩り」を成功させた方には特典が与えられます。特典は、@アイテム、
A他の参加者の情報、B自分の狩った参加者を肉奴隷として「飼う」権利。
この中から1つを選択してもらいまーす。」
 「肉奴隷」という単語に、数人の少女が体を震わせる。もっとも実奈美は
それを、まるで小学生がペットショップで犬を呼ぶ時ような無邪気さで発音
したのだが。
12試合開始(8):02/05/15 07:32 ID:LZkEA4sx
「@は、私達が問題ないと判断するものなら、なーんでもいいです。お風呂や
お食事でもいいんですよね?」
 画面に見えない頼子に向かって尋ねる実奈美。すぐに頷いてもらえたのか、
実奈美は満面の笑みを浮かべた。
「Aは生存状況、現在地、所持アイテム等の情報です。でもでも〜、一回に
つき一人分の情報に限定しまーす。……で」
 実奈美はしばらく押し黙り、溜めを作った。
「Bは……狩られた参加者を私達が肉奴隷に調教して引き渡します。いらなければ
捨てちゃっても構いませーん。こちらで廃品回収に行きまーす。でもでも〜。
せっかくだか有効利用してね〜。どのように使っちゃっても構いません〜」
 実奈美の話はそれで終りのようだった。心底嬉しそうな顔をしたままスキップで
画面から退出していく。
「さて」
 入れ替わるように頼子が画面に戻ってくる。そして観察者の視線で少女達を見渡す。
 少女達の間には、どこかよそよそしい空気が流れてていた。少女達は、お互いに
相手の目を見ないよう俯きあい、あからさまに手で胸を隠してるものさえいた。
 無理もない。手足のない人間に始まって、たった10数分の間に、人為を超えた
脅威を次々と見せられてしまったのだ。
 そこに来てこのルール。楽観的になれる方がどうかしている。
 少女達は一様に重い空気をまとっていた。
 頼子はそれを満足そうに見渡すと、死神のように宣告した。
「それでは皆さん。試合開始です」
                 ↓
                         No,20 筒井朝顔死亡
                           ―――残り39人。
13『世界の読み替え』――:02/05/15 20:12 ID:LZkEA4sx
少女は教卓に縛られ、浣腸液を注入されていた。
特大の注入器は少女の陶磁器のように白い臀部に禍々しく突き刺さり、
既に400_g以上のグリセリン溶液を注ぎ込んでいた。
 「浣腸液を注入されることが」
 「狩られるということ?」
少女は現在自分が置かれている状況がまるでわかっていないような涼しげな口ぶりで、
浣腸液を一心不乱に注入する不潔な白衣男に問う。
 「いやいやいや、透子くん。
  これはまだ、ホンの始まりにすぎないよ」

―――今を去ること15分前。

ハンターの1人である比良坂竜二医師は、他のハンターが全て出払ってから行動を
開始していた。
小心者の彼は、恐ろしげな他のハンターに遠慮していたのだ。
 「こんな恐ろしい奴らばかりじゃ、ぼくが実験材料を手に入れられる確率なんて、
  オカモトラテックスの精漏率くらいのもんじゃないか」
グチをこぼしながら、とぼとぼと肩を落とし校舎を歩く医師。
そんな折、なんの気はなしに教室に目をやると、そこに1人の少女がいた。
少女は、窓枠に腰掛け、放心したかの様な面持ちで、夜空を見上げていた。
参加者No.13・御陵透子。
月光に浮かび上がる彼女の姿はとても幻想的で淡く、触れたら泡の様に消えてしまい
そうだった。
 「いやいや、残り物には福があると、昔の人はよく言ったもんだ」
しかし、そんなわびさびを思う感受性など、この男は持ち合わせていないようだ。
医師は、にんまりと笑いながら、透子に襲い掛かった―――
14幸福な男・比良坂竜二は:02/05/15 20:13 ID:LZkEA4sx
―――そして今。

 「ほうら見てみたまえ透子くん。
  君の上品なすぼまりは、500_gものグリセリン溶液を飲み込んでしまったよ」
比良坂医師は、喜悦に満ちた表情で空になった注入器を透子の眼前に運ぶ。
 「ククク……お上品な顔をして、なんて貪欲な肛門なんだろうね」
空いている方の手は、円を描くように透子の下腹部を撫でさすっている。
 「もうそろそろだ。そろそろ、君の美しい肌は苦悶の汗にまみれることになるんだ。
  蠕動運動が始まるからね……
  月の淡い光を受け、ぬめぬめとうごめく真っ白な肉体は、さぞ美しいことだろう」
 「蠕動運動を」
 「起こすのね?」
彼女がそう口にした途端、木目の細かい下腹部にさざなみが生じる。
ぐるぐるぐる…
医師の耳にまで直接届くような音量で、透子の直腸―――おそらくは大腸も―――が
音を鳴らす。
 「聞こえるかい、透子くん、君のおなかがグルグルと音を立ててるいるのが。
  蠕動運動の音だよ。今、君の直腸は、凄い勢いで浣腸液を吸収しているんだ」
 「…そうね」
下腹部にあった医師の手が肛門に移動し、そこを執拗に弄りだす。
明らかに排便欲求を促す動きだ。
 「苦しいか?苦しいだろう透子くん。
  どこまで我慢できるか」

 ぶっ

肛門に軽く第一関節までを突っ込み、ピタピタと弄んでいた医師の人差し指が、
激しい内圧によって外に弾き飛ばされる。
 「おおっ!?」

 ぶびびびびびびびびべべっべっぼぼぼぼふっ!!

透子は憚ることなく、溶液まみれの大便を勢い良く噴出した。
 ぶばびびびい……
 べぼぼべべぼ……
その表情一つ変えることなく。
 「素晴らしい……」
薄茶色の液体まみれになり、放心と恍惚の表情をしばし浮かべていた比良坂医師は、
天を仰いでそう呟いた。
それから透子に向き直り、
 「素晴らしいじゃないか透子くん!生理的欲求に反することなく排泄するとは!」
興奮に声を上ずらせながら賞賛する。
 「しかも、その顔色一つ変えない……」
比良坂医師は顔をしとどに濡らす透子の排泄物をその手でぬぐうと、
 れろれろれろ……
 ちゅばちゅばちゅば……
それがさも美味しい蜜であるかのように、嘗め回す。
 「これで」
 「『狩り』は終わり?」
相変わらずの気怠い声で、透子は医師に問う。
 「終わりなものかね、透子くん!!
  実験は今まさに始まったばかりだよ。
  君は実に興味深い実験材料だ……研究意欲を大いにそそられる」
 「そう」
 「まだなの」
 「よし、ぼくは決めたぞ。
  実験のテーマを『羞恥心』とし、あらゆる行為を試してやる。
  透子くん、必ず君を恥じらいに身悶えさせてあげようじゃないか」
医師は持参した角張った黒い鞄の口を開け、次なる実験道具を吟味し始めた。
その時。

 ブーーーーーーー

どこからとも無く、ブザーが鳴り響いた。
16最後まで知らずにいた。:02/05/15 20:14 ID:LZkEA4sx
状況は医師の思い通りには進まなかった。
鳴り響いたブザーは、狩りの完了―――すなわち透子のGAMEOVERを意味していたから。
 「どうしたことだ!?」
透子の元々希薄な存在感が、さらに薄れてゆく。
そしてその体も、足元から徐々に失われてゆく。

 「なるほど……」
 「狩りが終了したのね」
自身の消滅を感じた透子はイヤリングを外し、自らの特殊能力を発動させる。
世界の読み替え―――神の如き力。
『我々は世界に従い、世界は透子に従う』
認識力学の祖にして透子の研究者でもある青砥氏のこの言葉どおり、
世界の全てを意のままに変容させることが出来るのだ。

彼女の正体、脳に潜む情報生命体にとって、透子という体は器以上の意味は無かった。
だから彼女はあえて狩人に捕まり、『狩り』がいかなる行為かを
十分把握してから行動をリセットし、
その後でゲームに本格的に取り組むつもりでいた。
(必ず)
(あの人を失った宇宙船の落下事故以前に戻って)
(故障を未然に防ぐ)
相変わらずの飄々とした無関心な顔立ちの彼女だが、その実、胸のうちは熱く猛り立っていたのだ。

―――だが。
「なぜ?」
「世界の読み替えが」
「効かない……」
思いも空しく、透子は驚きの表情のままこの世界から消滅した。
鬼畜ゲーマンセーも含むこのゲームの主催者たちの総合意思は、彼女のルール違反を許さなかったのだ。

「なんだ、これからがいいところだったのに……
 ぼくは残念だ、実に残念だよ、透子くん」
比良坂医師は浣腸器をオキシドールをたっぷり沁みこませたガーゼで丹念にふき取ると、
それを鞄の中に入れ、教室を後にする。
                 ↓
                         No,13 御陵透子 消滅
                           ―――残り38人。
17笑う女(1):02/05/16 07:24 ID:AsruhxxY
寂れた村中を金髪・ショートカットの女が音もなく歩く。
黒い軍用のコートを羽織り、眉間にしわを寄せている。
不機嫌な顔つきだ。
(蝦夷地で最期を遂げたはずだが、これは一体どういうことだ)
両手で彼女に配布されたアイテムを抱きながら考える。
胸元にあるそれは招き猫、月の光を浴びて暗闇の中に
不気味にその姿を浮かび上がらせている。
(あの物狂いの女の言うことが事実だとすれば…)
苦虫を噛み潰したような顔が酷薄な笑みへと変わる。
(巧くやれば、新撰組を再興できるということか。)
18笑う女(2):02/05/16 07:24 ID:AsruhxxY
街灯すらないこの村では夜は真の闇夜である。
あの女とその僕の言うところを踏まえた上で
雲がかかり月が隠れる。
組を再興するためには…こうだ。
@ 狩る側に捕まらない
A それ以外のものをハンターに引き渡す
B 最後まで生き残る
(現段階でもっとも困難なのは@か。
しかし、引渡しの際には望む武器を渡すといっていたな。
短筒、あるいは刀があれば生存率も高まる。
要するに、最優先にすべきなのはAということか。)
19笑う女(3):02/05/16 07:25 ID:AsruhxxY
「女の相手もして、気をやらせねばならんのか。」
一人ごちる。
「所詮、人間の体などからくり仕掛けのようなもの。
新撰組のため、何をためらうことがあるというのだ。」
夜風が吹き、サワサワと葉が鳴る。
雲間から月が顔を出し、あたりをほの白く照らし出す。
道に面したあばら屋から物音がする。
(最初のエモノ、か)
土方はほくそえむ。
                 ↓
20名無しさん@初回限定:02/05/16 07:27 ID:AsruhxxY
sage失敗……スマソ。
21タイトル不明(1):02/05/16 19:06 ID:AsruhxxY
「やれやれ,戦地から帰ってきてやっと民華さんに会えると思ったら,
今度はこんな下らんゲームに参加させられちまうとはな。」
敷き詰められた石畳の合間に茂るハコベを踏みしめながら悪態をついてみる。
男の名前は山本悪司,オオサカの地域管理を任されている「わかめ組」の組長,の息子である。
「まぁ,いいさ。要はこのゲームに参加して女をコマしゃあいい話だ。」
幼いころからあらゆる性技を習得してきたこの男の手にかかられば,
女は股を開くようになる。
それが彼の経験則だ。
「とにかく女を捕まえなくちゃ話にならねぇ。」
22タイトル不明(2):02/05/16 19:07 ID:AsruhxxY
カラフルな征服に身を包んだ少女が川沿いの道を歩いている。
見た目には幼さを残した顔立ちではあるが,その眦は険しい。
彼女は戸惑っている。だから不機嫌な顔をしているのだ。
かつての彼女なら,躊躇なく狩る側としてゲームに参加しただろうが,
あの少年との出会いを通じて彼女は変わってしまった。
雲に隠れてしまった星空を見上げてみる。
違和感を感じた彼女は耳を済ませてみる。
(誰か,いる)
右手の茂みに隠れているものの存在を察知した彼女はそれとなく身構える
23タイトル不明(3):02/05/16 19:07 ID:AsruhxxY
(あれが最初の女か,見たとこ普通の学生ってとこだな。)
茂みの中に潜み最初のターゲットを観察する。
少女の身のこなしが変わる。
(ン?何だ,あの動き玄人か?
フン,面白いじゃねぇか。最初に一発お見舞いしてやるか。)
そうして彼の必殺技である「大悪司」を放たんと丹田に気をため始めたとき,
少女は突然叫んだ。
「翔輝!!」
彼女の姿が光に包まれ,身にまとう衣服が瞬時に変わる。
「翠龍装填!!」
続いて空間から棒状の何かが出現する。
わずかな距離をおいて対峙する少女は
今やこちらの茂みに向かって鋭い殺気を発している。
「出てきな,隠れても無駄だよ。」
24タイトル不明(4):02/05/16 22:53 ID:AsruhxxY
「バレバレってわけか。」
「アンタみたいなチンピラの気配を嗅ぎ分けられないやつに
戦士はつとまらないんだ…よッッ」
言うが早いか,悪司に対して鋭い斬撃を繰り出す。
わずかに身を引き紙一重でかわしきる。
「面白ぇじゃねぇか。」
続いて切りかかる敵に向かってまっすぐに蹴りを放つ。
棒で受け流されざまに三度刃が闇夜に閃く。
「光疾!!」
「なッッ。」
足と接したままの棒が青白く光ったかと思うと,全身がしびれる。
25タイトル不明(5):02/05/16 22:53 ID:AsruhxxY
慌てて足を引くが残された左足を払われて倒れてしまう。
眼前には今まさに振り落とされようとしている刃がぎらぎらと目に付くが,
そんなことにはかまわず仰向けのまま悪司はしばし考える。
(何だ,この女。滅茶苦茶強えーじゃねえか。
どうする?
もう一発さっきの電撃を喰らっちまったら,今度は間違いなくアウトだ。
とすればだ。
『大悪司』を叩き込んで一発でけりをつけるか…)
考えながらもくるりと転がる。
「とどめだっ!!」
ヒュンッ
空をきる音がして先ほどまで悪司が倒れていた場所に少女の武器がめり込む。
「チッ!」と舌打ちする音が聞こえる。
(痺れた足をひきづって逃げきれるような相手でもなさそうだな。
と,するとやっぱ…)
ズボッ
翠龍と呼んでいた武器が引き抜かれると同時に悪司は跳ね起きる。
                 ↓
26吸血狩人(1):02/05/17 07:48 ID:sFGmpfUt
「……そろそろ顔を見せたらどうなの?」
 ゲーム開始地点である校舎を離れ、十分ほども歩いただろうか。
適当な廃屋の壁に背中を向けて、遠野秋葉(12番)は冷たい口調で呟いた。
 彼女の目の前には、ただ深甚たる闇だけが広がっている。
 月明かり以外に照らすもののない闇の中。だが、秋葉の鬼種としての
感覚は、その奥から吹きつけてくる強烈な殺意をはっきりと感じ取って
いた。
 それは、ほとんど物質として肌に感じられるほどに、色濃く煮詰められた
殺気。
 闇の向こうで、殺気の主が身じろぎする気配がした。微かな衣擦れの音、
そして何か液体がこぼれるぱちゃぱちゃという音が聞こえてきた。
 だが、秋葉はそれらの動きを全て黙殺する。両腕を胸の前で組み合わせ、
視線だけを油断なく周囲に這わせながら、彼女は黙って相手の動きを待った。
(――何か液体を撒いている。油?)
 小さな疑念が脳裏に浮かぶ。秋葉の唇に、酷薄な笑みが浮かび上がった。
(そう。それならば好都合)
 人間以外の――鬼種の血を引く秋葉の『能力』にとって、炎は極めて対処
しやすい脅威だった。こちらの能力が振るえる状況でさえあれば、脅威と
呼ぶにも値しない。
 飛んで火に入る何とやら――声には出さずに秋葉が呟いたとき、闇の奥
から殺気の主が姿を現した。
27吸血狩人(2):02/05/17 07:48 ID:sFGmpfUt
 白い――余りにも白すぎる、雪石膏のような肌の少女。どう見ても小学生
にしか見えない華奢な体格とは不釣合いな、大振りのナイフがその右手に
握られている。
 少女の姿を見て、秋葉は小さく眉を顰めた。
 それは、彼女の予想していた追っ手とはまるで違う相手だったからだ。
「たしか、モーラとか言ったわね。私に何かご用?」
 切りつけるような口調で、優に頭二つ分は小さい少女に問いかける。
 だが、モーラはその問いには答えず、逆に己の疑問を秋葉に叩きつけた。
「あなたは人間ではない……違う?」
 秋葉は何も答えない。ただその目が、刃物の光を宿して静かに細められた。
 それを肯定ととったのか――或いは始めから答えなど必要としていなかった
のか、モーラは淡々とした口調で言葉を紡ぎ続ける。
「私には分かる。あなたは吸血鬼。人の血を啜って穢れた生命を繋ぐ、
 許されない化け物の一匹」
 その言葉が空気を震わせた、瞬間。
「――はッ!」
 秋葉の髪が、一瞬のうちに真紅に染まっていた。
 彼女の心の中で、何かが確信を持って囁く。この少女は敵だ。それも、
こんな茶番めいた大会とは無関係に、何処であっても殺しあう以外の選択肢
を持てない、不倶戴天の仇敵。
「そう。そこまで分かるなんて……思ったとおり、貴女も同類だったようね」
 秋葉の体から放出される人外の気配が、夜気を重苦しく染め上げていく。
そこは既に、この世の中にある空間ではない。物理的には世界の中にありながら、
世界の外の理によって統べられる領域。秋葉の鬼気は、瞬く間にその周囲を
異種の世界へと変えてしまっていた。
 常人ならば恐怖に凍りつくしかない世界にあって、しかしモーラの視線に
籠められた力は微塵も揺るがない。
 ゆっくりと、金属同士を軋り合わせるかのような力を籠めて、モーラは続く
言葉をはっきりと口にした。
「そう、私はダンピール。そして……吸血鬼の、狩人」
28吸血狩人(3):02/05/17 07:49 ID:sFGmpfUt
 その声の残滓が空に消えるより早く、モーラの手にしたナイフが宙を飛んで
秋葉の眉間に襲い掛かった。
「甘いッ!」
 秋葉が叫ぶと同時、きしっ、と澄んだ音が響いて、ナイフは文字通り霧散する。
跡形も残さず消滅したナイフを無視して、秋葉はモーラに視線をやったが、その
時には半吸血鬼の少女は既に木の陰に逃げ込んでいた。
 だが――
「甘いと言ったでしょう!?」
 再び澄んだ音がして、モーラの盾にした樹が粉々に崩れ去る。冗談のように
バラバラにされた破片は、地面に落ちるより速く分解し風に洗われて、何の痕跡
も残さないまま消え失せた。
 ――これこそが、秋葉の能力『略奪』だった。
 視界内に存在するあらゆる物質の熱量を奪い、凍結させる死神の一瞥。全ての
熱を奪われ尽くした物質は、氷結するに留まらず、分子単位にまで分解されて
消失する。完全な闇の中のような戦場ならばともかく、視界に頼った戦闘を行う
場においては、ほとんど無敵の能力であった。
 崩れ去った木立の向こうで、モーラが愕然とした顔を浮かべている。その目が
固く閉ざされているのは、或いは死を覚悟して祈りでも思い浮かべているのか。
 秋葉は微塵の容赦もなくモーラに視点を合わせ、その体内の熱量を略奪した。
 ――いや、そうする筈だった。
「――くあああぁぁっ!?」
 夜気を切り裂く、甲高い悲鳴。
 それは、秋葉の口から漏れたものだった。
 秋葉は両目を掌で押さえ、ぼろぼろと涙を溢している。痛みに耐えるように
前屈みになったその姿は、一瞬前までの様子が嘘のように隙だらけだった。
「な、何を――!?」
 混乱しきった声を上げながら、秋葉は反射的に後ろに跳んでモーラとの距離を
稼ごうとする。
 だが、その脚が地面から離れるより一瞬早く、モーラの手にしたナイフの柄が
秋葉の水月に突き刺さっていた。
「かは――」
 死に体に陥った体は、モーラの腕力に耐え切ることはできなかった。何が
起こったのか理解する暇もなく、秋葉の意識は体から弾き出される。
 意識が闇に閉ざされる最後の瞬間まで、秋葉は自分が何に敗れたのか、まったく
理解できなかった。
29吸血狩人(4):02/05/17 07:50 ID:sFGmpfUt
 秋葉の体が力を失って、大地に倒れこむ。
 その髪の毛が紅色を失って元の黒髪に戻っていくところまでを目にして、
モーラは再び両目を閉ざした。
 水月を打つためのほんの一瞬で、既に目に刺すような痛みを覚えている。
 モーラは手探りで秋葉の体を掴むと、それを引きずってゆっくりと戦場から
離れていった。
(それにしても)
 と、重い体を引きずりながら思う。
(こんな強力な力を持っていたなんて――危ないところだった。もし違う種類
 の罠だったら、きっと私が死んでいた)
 モーラの仕掛けた罠は、単純なものだった。
 とある廃屋の物置で見つけた、幾種類かの洗剤と薬品。それらを混ぜ合わせて
刺激性の強いガスを発生させ、相手の視界を奪う。自分は遮蔽物の陰で目を閉じて
おき、一瞬の隙をついて、一撃で相手を無力化する。
 改めて考えてみれば、呆れるしかない程に単純な作戦だ。
 だが、十分な装備もないこの状況では、そんな博打じみた方法に頼るしか
吸血鬼と戦う方策はなかった。
(――だけど、私は賭けに勝った)
 そう。
 いかに危ない橋だろうと、自分は無事に渡りきったのだ。ならば、これ以上
考えることもあるまい。吸血鬼と思しき者たち――自分の狩るべき獲物たちは、
まだ残っているのだから。
 しばらく歩き、もうガスの影響範囲からは抜けたと確信できる所まで移動して
モーラは足を止めた。
 目を開ければ、足下には意識を失った秋葉の体が横たわっている。
 配布されたナイフは失ったが、手近な枝の一本も折り取れば即席の杭には
なるだろう。意識を失ったこの吸血鬼を仕留めることは、けして難しくはない。
 だが――
(――彼女は、戦力として役に立つ)
 主催者側は『肉奴隷として飼うことができる』と言っていた。もしそれが
事実ならば、彼女を忠実な手駒にすることができる。あの必殺の視線があれば
今後の吸血鬼ハントがどれだけ有利になることか。
 同性を奴隷に堕とす嫌悪感はない。相手は汚らわしい吸血鬼だ。
 問題は――どの方法が、最も効率よく吸血鬼ハントを行えるか、だ。
 月光に照らし出された秋葉の肢体を眺めながら、モーラはしばし己の考えに
没頭していた。

        ↓ 
30堕ちた赤珠(1):02/05/18 00:07 ID:ywODVAkg
 ――蟲がいる。
 遠野秋葉(12番)が朦朧とした意識の中で感じたのは、そんな些細なことだった。
 ――蟲。
 ――たくさんの蟲が私の身体に集っている。
 目は開かない。
 身じろぎさえもできない。
 光も音もない世界の中、棒切れのようにただ横たわっているだけの自分。
 それが死なのだと、秋葉は信じた。
 だが、その死は断じて無ではない。
 ――蟲。
 ――蟲が私の身体を食べている。
 生温かいものが身体の表面を這い回る、おぞましい感覚。
 痛みはなく、ただ皮膚の上を粘性の物体が這っていく気味の悪さだけがあった。
 ――蟲が皮膚を齧っている。
 ――いつか肉まで喰われていく。
 そうなったら、この意識も消えてしまうのだろうか。
 それとも、骨だけになってもこのまま在り続けるのだろうか。
 だとすれば――此処こそが地獄だ。
 蟲が肌の中を這っていく。首から始まり、胸へ、腹へ、そして下腹部へと。
 肉を食い破られるのを感じた。
 蟲が肌を貫いて、肉の中へと潜り込んでくる。ずぬり、と湿った音が聞こえた。
 ぴちゃぴちゃと、湿った肉を掻き分ける音が続いた。
 蟲が肉を喰らっていく。
 腸が内から喰われていく。
 聞こえる。
 自分が喰われていく音が。
 ――いや、待て。
 骸同然となっていた秋葉の意識に、何かが触れた。
 ――音が聞こえる?
 ――何故。
 死人に音が届くのだろうか。
 否。そんなことはあり得ない。
 音が聞こえるというのなら、それが死である筈はない。
 ならば、これは幻覚か。
 でなければ――私は死んでいないのか。
 そこに考えが至った時。秋葉の意識は、眠りの淵から蘇った。
31堕ちた赤珠(2):02/05/18 00:09 ID:ywODVAkg
「ん……」
 樹に縛り付けた獲物が呻くのを感じて、モーラ(24番)は秋葉の女芯に埋めて
いた舌を引き戻した。
 白い肌とは不釣合いなほど紅い舌の先からは、粘液の糸が伸びて月明かりに
きらきらと光を映している。唾液とは明らかに異質なその糸は、秋葉の股間へと
繋がっていた。
 下着まで剥ぎ取られた秋葉の下半身は、淡い陰りも、その下でいやらしく濡れ
光る秘裂も、何もかも曝け出している。その更に下、女として最も見られたくない
排泄口さえも、月光の下に無防備に晒されてしまっていた。
 秋葉の身体は、モーラが捩り合わせた蔦で樹に固く縛り付けられている。
両腕は後ろ手に拘束され、両脚は大きく開かれた上で高く吊り上げられていた。
 俗にM字開脚と呼ばれる、幼女が用を足すときの格好にも似た体勢である。
 モーラは薄く笑うと、まるで前に突き出されたようになっている秋葉の恥丘に
指を当て、秘裂の中に深々と人差し指を付き入れた。
「ひぐっ!」
 まだ十分に濡れていない粘膜を指で擦られ、秋葉が悲鳴を上げる。
「ようやく目覚めたようね、吸血鬼」
 氷のように底冷えのする、モーラの声。その声を聞いて、秋葉の意識は完全に
覚醒した。
 殺意と屈辱が、秋葉の中で瞬時に沸騰する。
「っ! その声はさっきの――!」
「ええ。貴女を狩った狩人よ」
 対するモーラの声は、どこまでも冷たい。
 凍りついた笑いを浮かべ、モーラは秋葉の顔にその指を這わせた。彼女の
両眼を覆う目隠しを、愛しげとさえ言える動きで撫で回す。
「だけど、貴女を殺しはしない。貴女には、私の駒として働いてもらうことに
 したのだから」
「何を――っ! この私が、貴女如きに従うとでも思っているの!?」
「ええ、そのつもりよ」
 モーラの白い指が、秋葉の肌の上を這っていく。先ほど舌でなぞった道筋を
上書きするように、首から胸、下腹部へと降りていき――
「――こういう方法があるのだから」
 その指は、秋葉の尻穴へと潜り込んだ。
32堕ちた赤珠(3):02/05/18 00:10 ID:ywODVAkg
「ひゃうっ!?」
 甲高い声を上げて、秋葉の身体がびくんと震えた。
 くすくすと悪意に満ちた笑い声を上げながら、モーラは秋葉の直腸の中で
指を掻き回し、柔らかい尻穴を弄ぶ。
「ひ……だめ! そんなっ……きたない……っ!」
 排泄のための器官であったはずのそれは、モーラの指を容易く受け入れ、
まるで抜かないでくれと言わんばかりに締めつける。涎のように次々と
溢れてくる腸液で、モーラの指は瞬く間に濡れていった。それが潤滑油と
なって、指の動きを一層活発にしていく。
「な……うぁ……! い、いや……そこは……どうして、こんな……!?」
 秋葉の口からは、混乱しきった声が途切れ途切れに漏れてくる。
 秋葉とて、性的な知識に欠けているわけではない。しかし、尻穴で快楽を
得るなどという背徳的な行為は、これまで想像したことさえなかった。
 それなのに、今の有様はどうだ。
 自分の半分程度の年齢にしか見えない少女に尻穴を嬲られ、まるで牝犬の
ように浅ましく喘ぎ声を上げている。声を抑えようとしても、背筋を這い
上がってくる快感は、とても抑えきれるようなものではなかった。モーラの
指が動くたびに脳髄を焼かれるような快感が襲い、身体が勝手に動き出す。
 視界を封じられ、敏感になった耳にずちゅずちゅと湿った音がはっきりと
聞こえる。自分の尻穴が嬲られている音、そして蜜で濡れた秘裂が擦れて
立てている音だ。
 死にたくなるほどの屈辱に、秋葉の眼から涙が零れる。だが、今の秋葉に
とっては、その羞恥さえも快楽を増す要因となっていた。
 嘲りを含んだモーラの声が、秋葉の耳に届いた。
「さすがは人間外の化け物ね。性生活も背徳的なものがお好みということ
 かしら?」
「ち、ちがっ……! そんなこと、ない……!」
「そう? それなら、これはどういうこと!?」
「ひぎぃぃぃぃぃっ!」
 陰核を強く摘み上げられた刺激に、秋葉の脳裏で白い火花が散った。予想
もしなかった激痛と、それにも関わらず襲ってくる快楽に、意識がどこかへ
飛んでいく。
33堕ちた赤珠(4):02/05/18 08:29 ID:ywODVAkg
 だが、秋葉には意識を失うことも許されなかった。
 秋葉が完全に意識を失う寸前、モーラは尻穴に差し入れたままの指を大きく
割り開いた。括約筋が限界まで押し広げられ、文字通り身を裂かれる痛みが
秋葉の意識を強制的に呼び戻す。
「うぐぁ……ッ!」
「まだ気絶してもらっては困るわね。貴女がイッたと完全に認められ、回収者が
 来るまでは付き合ってもらうのだから」
 二本の指で肛門を乱暴に抉りながら、モーラが冷たく告げた。
「うあ……か……っ」
 モーラの指の動きに合わせて、秋葉は荒く息をつく。まともに声を上げる
余裕さえないのか、その口から意味のある音が出ることはなく、代わりに
だらだらと零れる唾液が秋葉の味わっている苦痛を示していた。
 開きっぱなしになった口から赤い舌が、まるで死にかけた犬のように
だらしなく垂れ下がっていた。
 その惨めな姿を見て、モーラは、くつくつと心底愉快そうに喉を鳴らした。
「あら? 声も出ないくらい気持ちいいのかしら?」
「ひ……ひがぅ……やぁ、やぇれぇ……」
 弱々しく首を左右に振って、秋葉は拒絶の意思を伝えた。
 だが、そのことに十分に気づいていながら、モーラは敢えて惚けてみせる。
「そう、そんなに嬉しいの。それなら、もっとしてあげる……」
 言うと同時に、尖りきった陰核の包皮を指で剥くと、痛々しいほどに充血
したそれに思い切り爪を立てた。
「ひ、ひぎぃぃぃぃぃぃぃっ! ち、ちぎれるぅぅぅぅぅ……っ!」
 ダンピールの怪力で敏感な突起を押し潰され、秋葉は口から泡を吹いて
絶叫した。爪を食い込まされた陰核は、千切れてこそいないものの、たらたら
と真っ赤な血を流してモーラの指先を濡らしていく。
「痛い? ねえ、痛い?」
 目隠しに覆われた秋葉の顔を見上げながら、モーラはいっそ無邪気といって
いい口調で問いかけた。
 だがその口調とは裏腹に、彼女の右手は哀れな獲物の尻穴を限界まで押し
開き、左手の指は陰核をいたぶって、秋葉の苦痛を最大限に引き出そうと
動き回っている。
(こ……このまま、殺される……?)
34堕ちた赤珠(5):02/05/18 08:32 ID:ywODVAkg
 痛みに朦朧となった意識の中、秋葉の背筋に冷たいものが走った。
 死の予感――それも身動きも取れないまま嬲り殺しにあうという予感に、
心臓が凍りつくような恐怖を感じる。
 だが、三本目の指が尻穴に侵入してきた途端、その悪寒は一瞬のうちに
弾け飛んだ。限界まで開ききった肛門から、苦痛とそれに比例して大きな
快感が立ち上ってくる。
(どうしてぇ……っ!? どうして、いたいのに……いたいのに、こんなに
 気持ちいいの……っ!? お、おしりが……おしりのあなが、変に……
 へんになる……ッ!)
 わけの分からない快楽に、秋葉の意識が惑乱する。
 強すぎる刺激を受け、エビのように反り返る秋葉の身体を両手で抱きとめ
ながら、モーラは微かに潤んだ声で呟いた。
「綺麗な身体をしているのね……羨ましいわ」
 秋葉の陰核をいじくり廻していた左手を離し、整った身体の線をなぞる
ようにその手を上へと上げていく。同時に、右手はモーラ自身の身体を
股間から胸元へとゆっくりと撫で上げていく。
 敏感な粘膜を二箇所同時に責められる苦行から解放され、秋葉が安堵の
息をついた。
 秋葉の肉体はお世辞にも豊満とは言えなかったが、引き締まった身体の
ラインは男の欲望をそそるのに十分な美しさを備えていた。対するモーラ
の身体は、どう贔屓目に見ても発育の遅れた小学生といったところだ。
 モーラ自身の掌に伝わる感触が、その差をまざまざと伝えてくる。
 自嘲めいた歪んだ笑みを浮かべると、モーラは秋葉の制服を掴み、胸元
の生地を一気に引き裂いた。
「や……! な、なにをっ!?」
 布切れと化した制服とブラの破片が地面に落ち、小振りな乳房が月明かり
に晒される。浮き出した汗のせいで白く光って見える双丘は、秋葉の大人
びたイメージとは対照的に、モーラの小さな手でも一掴みにできそうな
慎ましやかなものだった。
「思ったよりも、可愛らしいのね」
「な――っ!」
 憫笑を含んだモーラの言葉に、秋葉の顔が朱に染まる。
35堕ちた赤珠(6):02/05/18 08:32 ID:ywODVAkg
「ああ、ごめんなさい。別に馬鹿にしているわけではないの。だって……
 私にとっては、それでも羨ましいんだもの」
 そう言いながら、モーラは先ほどまでとは打って変わった優しい動きで
秋葉の乳房を掌に包み込んだ。
 既に勃起している乳首を指で愛撫しながら、柔らかい肉が手の中でこねくり
廻されて様々に形を変える感触を楽しむ。
「や……んっ、どこをさわっ、て……」
「貴女には成長の可能性がある。時に忘れられた私と違って……」
 尻穴を抉られる激しい陵辱とは違った、甘い痺れるような快感が胸から秋葉
の身体中に広がっていく。
「ひぁ……やめて……やめなさい……」
 モーラの突然の変化に戸惑いながらも、秋葉は身を捩って逃れようとする。
だが、固く拘束された身体は僅かに揺れる程度が限界で、それ以上の動きを
許されていない。
「ねえ、自分でマッサージしたことはある? もっと胸が大きかったら
 よかったのに、そう思ったことは?」
 両手で秋葉の乳房を揉みながら、モーラは艶を含んだ声で囁き続ける。
 桜色の乳首を指先で押し潰し、色の薄い乳輪を爪で掻くように愛撫し、
なだらかな丘を搾り上げるように握りしめる。
 その度に秋葉の口から漏れる甘い吐息に、モーラは楽しそうに聞き惚れて
いた。
「それとも、子供でもできれば胸も大きくなるのかしら? こんな小さな
 胸だと、赤ん坊が大変でしょうから。そう思わない?」
「んん……そ、そんなこと……知るわけ、ないでしょう……っ」
「そう。けれど、貴女はまだ生める身体なのでしょう?」
 そう言いながら、モーラは秋葉の胸に顔を寄せた。赤い唇が僅かに開いて、
震えている乳首を咥え込む。
「んっ、んむ……ふふ、美味し……はむ……」
 ぴちゃぴちゃと卑猥な水音を立てて、赤ん坊のような仕草で、モーラは
秋葉の胸を吸う。
 セーラー服の切れ端を身に纏わり付かせた少女の胸に、石膏のように白い
幼女が吸いついている。その光景はひどく倒錯的で、それだけにまた淫猥な
ものでもあった。
36堕ちた赤珠(7):02/05/18 08:33 ID:ywODVAkg
 モーラの赤い舌は唾液と汗にまみれ、ぬらぬらと濡れ光っている。それが
ヒルのように肌の上を這いまわるたび、秋葉の身体が震え、興奮に大きく
張りつめた乳房がふるふると揺れた。
「やめなさい……この、変態……っ、んっ!」
「あら……」
 秋葉の胸に埋めていた顔を離し、モーラは首を傾げた。
 秋葉の乳房から伸びた唾液の糸が、ちゅるりと音を立てて唇の中に吸い
込まれていく。
「その言われ様は心外ね。変態と言うなら、貴女の方こそそうじゃないの?
 胸はこんなに可愛らしいのに、こっちは淫乱なんだから――!」
 言うが早いか、モーラの指は秋葉の身体を駆け下り、大きく開かれたままの
両脚の付け根に滑り込んだ。
「ひぃあ――っ!」
 油断していたところに不意打ちで快楽を与えられ、秋葉は白い喉を晒して
大きく仰け反った。
 吸血鬼が喉を晒している、という皮肉に口の端を歪めて、モーラは柔らかく
ほぐされきった尻穴を二本の指でほじり抜く。
「気持ちいい?……でも、それももう終わり。貴女にはこのままイッて、私の
 肉奴隷になってもらう」
 尻から引き抜いた指を秋葉の制服の裾で拭きながら、冷酷にモーラが告げた。
「それなら……意地でも、イくものですか……!」
 声だけを頼りにモーラの方に顔を向け、秋葉は歯を剥いて唸った。
 モーラの狙いは分かった。自分をイカせることで、主催者からの特典――
どうやら自分を奴隷として「飼う」つもりらしいが――を得るつもりなのだ。
 そうと分かった以上は、意地でも堪えてみせる。
 荒い息を必死に整えながら、秋葉は固く決意した。
 火照った身体の奥に、痺れるような疼きがまだ残っている。
 固く尖った乳首が下着とこすれるたびに快感が背筋を走り、だらしなく口を
開けた秘裂は風に撫でられるだけで新たな蜜を吐き出していく。
 だが、それでも、所詮は自分の肉体なのだ。
 肉の刺激だけで魂までも自由にされるなどということが、あってたまるものか。
37堕ちた赤珠(8):02/05/18 14:58 ID:ywODVAkg
「……そう。ひょっとして、とは思っていたけれど、貴女はまだ気づいて
 なかったのね」
 だが、秋葉の決意に水を差すかのように、モーラは冷めた口調で呟いた。
その口調のまま、まるで独り言のように淡々と言葉を続ける。
「貴女は、自分が与えられたアイテムを確かめてみたのかしら? さしずめ、
 アンプルであることだけ確認して、それきり気にも留めていなかったのでは
 ない?」
 図星を指されて、秋葉は黙り込んだ。
 自分の『能力』に絶対の自信を持っていた秋葉は、それゆえにアイテムを軽視
してしまっていたのだ。
 だが、それがどうしたと言うのか?
 小さく溜息をついて、モーラは続けた。
「貴女はアンプルを確認してみるべきだった……そうすれば、それが強力な
 媚薬だったことに気づいたでしょうに」
「――!?」
 愕然として、秋葉は身を震わせた。
 冷たい恐怖が彼女の背中を走りぬけた。
 それなら、先ほどからの奇妙な快感の説明もつく。
 だが、もしそうなら――薬の影響なのだとしたら、それは意思力だけで耐え
られるようなものなのだろうか。
 身体の疼きは未だに抜けきっておらず、乳首も陰核も、痛いほどに勃起した
ままの状態だと言うのに。
 いや、それ以上に……散々嬲られた尻穴が未だにひくひくと物欲しげに動いて
いる、そんな状態だと言うのに。
「さて。それじゃあ急ぎましょうか。そう――せっかくだから、二本目も
 使わせてもらうわね」
 モーラの声と同時に、ごそりと衣擦れの音がした。おそらく、ポケットか
どこかから二本目の媚薬を取り出したのだ。
 だが、目隠しで視界を奪われた秋葉には、それを確認する術はない。
 何も見えないという状況が、恐怖となって秋葉にのしかかってくる。
 剥き出しの尻を撫でる風が、恐ろしく冷たく感じられる。秘裂も尻穴も、自分
の恥ずかしい所を隠すモノは何もない。
 今の自分は、俎板の上の鯉だ。狩人がその気になれば、何だってすることが
できる。野犬を連れてきてけしかけられたとしても、自分には何もできない。
犬に犯され、子宮を獣の精液で汚されたところで、抗う術は何もないのだ。
 秋葉の身体が小刻みに震え始めた。
38堕ちた赤珠(9):02/05/18 14:59 ID:ywODVAkg
 恐ろしかった。泣き叫んで許しを請いたくなるほどに、絶望的な恐怖が秋葉
を包んでいた。
 だがそれでも、秋葉は唇を噛んで、悲鳴を必死に押し殺した。遠野家当主と
しての最後の誇りが、秋葉に投降を許さなかった。
 不意に、冷たい感触が秋葉の尻に触れた。
「そうやって口を閉ざしても無駄よ。この媚薬は、粘膜からでも吸収される
 から」
 感情のない、モーラの声。
 冷たいガラスが秋葉の尻穴を割り、無慈悲に直腸へと侵入してくる。
得体の知れない液体に腸内を蹂躙される感触に、秋葉は悲鳴を噛み殺した。
 冷たい感触は、すぐに秋葉の身体から抜き去られる。
「せめてもの情けに、処女だけは奪わないでおいてあげる」
 その言葉に、秋葉は一人の青年の顔を思い浮かべた。
 義兄として育ち、今では戸籍上は自分の実兄となっている青年。どこか
抜けている癖に、いざという時には異常なまでに行動力のあるお人好し。
叶うことのない想いだと知りながら、秋葉は彼だけをずっと見つめていた。
けれど、それももう――
39堕ちた赤珠(10):02/05/18 14:59 ID:ywODVAkg
「――けれど、吸血鬼には木の杭がお似合いだわ」
 尻に当てられたそれが何か、秋葉は直感で理解した。
 一握りほどの太さのある、木製の杖。それが、秋葉の無防備に晒された尻穴
に突き付けられている。
 肉の奥から熱い疼きが立ち上ってくる。媚薬の力が意識を掻き乱し、秘裂
からはまるで涎のように愛液が次々と溢れ出している。
「いや……そんなの、いや……」
 弱々しく首を振って、秋葉は拒絶の言葉を口にした。
 杖を当てられた尻穴からは、入れられてもいないのに痺れるような快楽が
身体中に伝わってくる。秋葉自身の意思に反して、尻穴が柔らかく緩みきって
いるのが分かる。
 モーラが手を僅かに動かせるたび、涎のように際限なく溢れてくる腸液が、
杖の先端を濡らしていく。
 ――これを入れられたら、私は狂ってしまう。
 ただの木の棒を相手に腰を振り、快感に涙を流してよがり狂う。理性は
消し飛び、より深い快楽のためならどんな恥ずかしいことでも悦んでして
しまうようになるだろう。
 そのことが秋葉には分かった。
 それは、人間として耐えられない恥辱だった。
「これ以上は、止めなさい……やめて……」
 震え声で、秋葉が言う。
 だが、モーラは止まらない。
「いや……お願い……や、やめてぇ……」
 子供のように首を振って、涙混じりに哀願する秋葉。耐え切れなくなった
のか、嗚咽がその唇から漏れ始める。 熱いものが頬を伝う。
 その全てを無視して、モーラは、杖を握る手に力を込め――
「いや……いやああああああああああああああああああああああっ!!」



 秋葉の絶叫と同時に。
 GAME OVERを告げるブザーの音が、夜気の中に響き渡った。

        ↓ 
           【モーラ:No.24】
           【スタンス:吸血鬼を狩る】
            ターゲット:4.綺堂さくら、18.月姫、19.桜姫
           【所持アイテム:媚薬】
           【肉奴隷:遠野秋葉】

           No.12 遠野秋葉 調教完了・肉奴隷化(GAME OVER)
                      ―――残り37人
40名無しさん@初回限定:02/05/22 19:08 ID:6iUQJSk3
保全してみる。
41(1):02/05/24 21:15 ID:UBuzMpbc
「あ〜あ、私は一体ここで何をやってんだろ・・・・」
派手な改造制服を着て、月明かりの下を歩いているのは1番・御門紗絵だ。
イカレたメガネの頼子とかいう女の言葉を鵜呑みにすれば、
どうやら自分はバッドエンドなるものを迎えたらしい。
そして、このゲームに勝てばそれを取り消すと言う。
まったくもって信じられるような話しではない。
「第一、この容姿端麗、才色兼備にして豪華絢爛たる
この天才陰陽師・御門紗絵がバッドエンドなんてものを迎えるわけが無いじゃない!」
おーほっほっほっほっほとお嬢様笑いが月下に木霊する。
「ごほんごほん・・・あ〜やっぱ、お嬢様笑いは喉に悪いわ〜」
そう一人ごちるもその目は笑っていなかった。
確かに自分が土屋姉妹に敗北した記憶が明確に残っている。
それは認めざるを得ない事実であったし、紗絵自身もそれを現実として認知していた。
(そう・・・私は負けたわ。それがバッドエンドというなら、あの眼鏡の言うことは真実・・・)
そう、思わざるを得ない。あの敗北後の記憶は無いし、あの戦闘のことを
知っている人間などあの場にいた者でしかないとわからないはずだ。
それをこちらに悟られもせずに調べることなど、御門家の力を考えれば到底不可能。
だが、それをあの頼子という女はやってのけている。
それが頼子の言うことに現実味を与えていた。
反抗するのは簡単だが、バッドエンドの取り消しと
あの露出狂の少女が原因不明の死に方したことを考えれば、
今は黙って従っておく方が利口であると紗絵は判断した。
なにより、自分以外の女性をイカせれば勝ちというルールは
レズである紗絵にとってこの上なく有利であったし、
可愛い女性を相手できるということは紗絵にとって願ったり叶ったりだった。
戦闘になったとしても陰陽師たる自分に勝てるものはザラにいるはずがないだろう。
そう、紗絵にとってゲームに乗って損することは一つも無いのだ。
42(2):02/05/24 21:16 ID:UBuzMpbc
(可愛い女の子も多かったし・・・ここは乗せられるのが得策ね。
そういえば・・・)
紗絵はゴソゴソとバックを漁る。
予想通りならバックの中には”その手”の道具が支給されているはずだ。
水の入ったペットボトル、食料、地図・・・そして、なにやら硬いものに手が触れる。
(ビンゴ!)
紗絵は手に取った瞬間それが何かわかった。
掴んだ感触からいって間違いなく”バイブ”である。
「ん、ちょっと長いわね・・・こ、これは!!」
バックからずるりと長いプラスチックの塊が出てくる。
長かった。長さは60センチはある。
そしてなにより特徴的なのは通常のバイブと違いその両端に頭がついていることだった。
「ツインバイブ・・・・」
女性二人だけでも挿入できるように開発されたそのバイブを
レズである紗絵が知らないわけが無い。
「でも、これを使って私がイったら元も子もないわね」
紗絵はあまり役に立ちそうに無い道具にため息をつきながら
ツインバイブを軽く弄ぶ。
「あれ、でもちょっとコレ・・・細いわね。」
竿の部分に手を這わしてすぐに紗絵は違和感を覚えた。
手にしたツインバイブは紗絵の知っているものより細かったのだ。
(別に普段、極太をつかっているか細く感じるわけじゃないわよ)
と、誰もいないのに言い訳をしながら、細身のツインバイブを
観察する紗絵はバイブの中央部に何か文字が書かれているのに気付いた。
月明かりを照らしてみる。どうやら英語のようだ。
TWIN ANAL VIBRATOR

「ぐはっ!これでイきまくれって・・・私は2ちゃんねらーかい!」
右手にツインアナルバイブを握り締め、左手の中指を突き上げながら、
天才陰陽時・御門紗絵は月に吼えた。

        ↓
43名無しさん@初回限定:02/05/28 09:14 ID:XrIisoWV
保守
44名無しさん@初回限定:02/06/03 18:41 ID:PEYwtraz
死守
45名無しさん@初回限定:02/06/05 03:21 ID:rdJaPnyM
本当に仕切りなおしたのか小一時間(略)
46あぼーん:あぼーん
あぼーん
47名無しさん@初回限定:02/06/07 22:30 ID:YCuzKXPP
そろそろ続きはないのかと小一時間(略)
48名無しさん@初回限定:02/06/13 20:47 ID:QCxO6fps
だめぽ?
49名無しさん@初回限定:02/06/18 05:48 ID:vBVOmBxv
メンテage
50名無しさん@初回限定:02/06/27 18:35 ID:pBmYIXUG
終わりレスか?
51名無しさん@初回限定:02/07/05 06:29 ID:d+cIzrye
まだだ、まだ終わらんよ!
……と期待を込めて保守。
52名無しさん@初回限定:02/07/08 06:31 ID:dW5ONV2T
……保守……。
53名無しさん@初回限定:02/07/15 21:50 ID:VquA5Bdv
ほーしゅー。
54名無しさん@初回限定:02/07/22 20:24 ID:sr6RlUq7
青葉姐さんのエロキボンヌ、と言いながら保守
55名無しさん@初回限定:02/08/02 01:49 ID:ZpceY6bb
薫モナー、と言いつつ保守
56名無しさん@初回限定:02/08/14 22:09 ID:kmqSszpr
秋葉の続きー、と叫びつつ保守
57名無しさん@初回限定:02/08/17 05:28 ID:VPXjMx5O
もう諦めようよ…
58名無しさん@初回限定:02/09/03 19:44 ID:SlbBCImA
まだ、終わってないよね。。。
59名無しさん@初回限定:02/09/08 22:38 ID:7/PXyRgt
60名無しさん@初回限定:02/09/18 21:01 ID:JQldUBDY
祈りをこめて保守
61名無しさん@初回限定:02/10/14 23:30 ID:FvC+CdB8
まだ残ってたか…
とりあえず保守
62名無しさん@初回限定:02/10/29 14:43 ID:1jn6c4ov
      /´      ̄`ヽ,
            / 〃  _,ァ---‐一ヘヽ
         i  /´       リ}
          |   〉.   -‐   '''ー {!
          |   |   ‐ー  くー |
           ヤヽリ ´゚  ,r "_,,>、 ゚'}
         ヽ_」     ト‐=‐ァ' !
          ゝ i、   ` `二´' 丿
              r|、` '' ー--‐f´
         _/ | \    /|\_
       / ̄/  | /`又´\|  |  ̄\
皇太子様が自らageに来たようです
63名無しさん:02/10/29 14:49 ID:JF0aRcr7
64名無しさん@初回限定:02/10/29 16:01 ID:FYwQVD9T
65名無しさん@初回限定:02/11/15 18:00 ID:VkBqpukJ
罰としてオナニーさせてお仕置き。指でクリちゃんをイジりながら昇天する現役コン
パニオン!
http://guest.hamedori.net/sample/sam14/s09.html
66 :02/11/15 18:02 ID:BovYdY6V
67名無しさん@初回限定:02/11/26 02:29 ID:07L/+k/x
起死回生!
68名無しさん@初回限定:02/12/07 03:07 ID:usCDqIMw
そろそろ保守っとかないと消えそう・・・
69名無しさん@初回限定:02/12/13 03:46 ID:9zd9cHoA
もう一回仕切りなおすか、抜本的な見直しが必要かと思われ。
70名無しさん@初回限定:03/01/05 18:39 ID:PlfF1J2o
保全age
71vv:03/01/05 22:08 ID:FejCCkNO
◆◇◆◇◆最新情報◆◇◆◇◆
http://yahooo.s2.x-beat.com/linkvp/linkvp.html
72山崎渉:03/01/12 07:14 ID:uL96XDZq
(^^)
73名無しさん@初回限定:03/01/12 15:56 ID:mSxHXgTg
今なら書ける気がするが気持ちだけかもしれないきっとそうなんだ。
74山崎渉:03/01/17 07:04 ID:W9UpuMic
(^^;
75お迎え天使 ◆MAGICQ9QCc :03/01/29 15:07 ID:ODtWHseQ
        ;*     * ; ⊂⊃
  +    ; パプー♪  ';∧∧       *
     * ;'         ( m m
     ⊂⊃       ▽⊂、 ノ
     ∧∧         L ゝ  *
 *    ( ゚д゚)  *   *  ;
    m/⊃▽         ';
    ∠ 丿     *  + ';
  +  ;'   プピー♪     ';*    *
     ;'              ';
     ;'   このスレに      ';
    ;'                ';
    ;'  お迎えが参りました♪  ';
   ;'                   ';
76名無しさん@初回限定:03/02/01 12:54 ID:rPPBKU8y
お迎え・・・させません
77名無しさん@初回限定:03/02/01 13:12 ID:A/AHQ9IW
78名無しさん@初回限定:03/03/15 14:47 ID:A9lfj9vg
観察する紗絵はバイブの中央部に何か文字が書かれているのに気付いた。
月明かりを照らしてみる。どうやら英語のようだ。
TWIN ANAL VIBRATOR
79山崎 渉
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)