私の名前は岳画殺。殺すと書いてさつと読む。

キリカの部屋。キリカの前に、鞭を持ってラバーボンディージ姿の鹿の子、セーラー
服の上から緊縛された春風がうなだれている。

「そう。それでは萌えないと。お父さまの趣味と違いましたか。難しいものですね。
　・・・あなた達でだめなら誰を送ろうと同じこと。
　もはや、手段を問う場合ではありません。これだけはしたくなかったのだけれど」

（もう終りね、支倉の家も。いえ、私がしっかりしなくては。お父さまを正気に戻
　せないなら、いっそのこと。そう、それしかない）

支倉家大広間。キリカの前に、桃メイドが十数人集結してコスプレをしている。ランドセルを
背負った天使、アンテナ付きアンドロイド、白いプラグスーツ、猫耳ブルマー娘、巫女さん、
魔女っ子、レースクイーン、セーラー服お嬢様（首輪付き）など。もはやなんだかわからない状態。

「みなさん。今日から我が家でのメイド服はこのようにします。
　なお、絶対に屋敷に人を近づけてはなりません。わかりましたね」

（これが何の解決にもならないことはわかっている。でも、これなら、せめてお父さまが外に出
歩くことはないはず。ううっ情けない。お父さまはキリカにどこまでさせるおつもりですか）