SS投稿スレッド@エロネギ板 #2

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227名無しさん@初回限定
いまから、「エロゲーブランド最萌トーナメント」用の支援SSを投下します。
支援対象ブランドは、ライアーソフトです。
「サフィズムの舷窓」というレズゲーソフトのSSです。では。
228タイトル「初夜」:02/01/22 19:00 ID:TITpIUTP
登場人物
杏里・アンリエット 通称「レズの王子様」。豪華船上学園の二年生。
ニコル・ジラルド  杏里に惹かれている、一年生の美少女ギャンブラー。

シチュエーション
 純愛シリアスの十八禁。女あいてに初夜を迎えるニコルが、シャワーを浴びて
抱かれる準備を整える場面。



(……ジャックのスリーカード、か)

 ニコル・ジラルドは眼前に明かされた敵札の役に、口唇をかんだ。
 かみながらそっと掌で心臓を押さえる。この期に及んでポーカーフェイスなど
お呼びではなかったのだ。
 身体が熱い。鼓動は早鐘を打っている。
 一世一代の大勝負に、負けた――それとも勝ったのだろうか?
 この女に抱かれる初体験は、じぶんにどんな新世界をもたらすのだろうか?

「ニコル?」

 いつものように気さくな軽口もとばさず、黙りこんだままカードを明かさない
『したたかギャンブラー』ニコルに、いぶかしんだ問い掛けがなげかけられる。
 テーブルをはさんだ向かい側には、賭けポーカーの相手、「レズの王子様」
杏里・アンリエットの真剣きわまりないおもざしがあった。
 いつしか見馴れはじめてきた、バカで陽気な笑顔と声ではない。
ニコルがはじめて目の当たりにする、頬がひき緊まって優美な鹿をおもわせる鋭さだ。
229タイトル「初夜」:02/01/22 19:01 ID:TITpIUTP
(そんな表情もできるんだ、あんたは……)

 バカで陽気で、いっしょに歩いていて楽しい相手――
 そんな男なら、故郷のイタリアにだっていくらでもいたけれど。

「あたしの負けだ、センパイ」

 なにか言いかけていた杏里にかぶせるように、ニコルは手荒にトランプのカードを
投げ出した。
 汗に濡れた手許がすべり、2,3枚がテーブルを舞い落ちる。
 杏里とのポーカー勝負――賭けていたのは、ニコル自身の貞操だ。

「あたしはシックスのスリーカード。666か。
 これで、あたし自身を景品にした勝負の決着は、ついたってわけだよな。
 約束どおり、センパイがいってる『仔猫ちゃん』ってののひとりになるぜ。
 あたしは今夜、センパイに抱かれる。シャワー浴びたらな」

「……とりあえず、ボクをセンパイって呼ぶのも変えてくれるかな。ニコル」

 あまりに普段とはかけはなれた雰囲気な今夜のニコル・ジラルドに、杏里は
 ――あのおしゃべりな杏里が――無駄口をたたかなかった。
 万感の想いをこめたようにそのひとことだけ、ささやく。
 ふたりきりの静かな部屋にひびくその呼びかけに、ニコルはわずかに眉根を寄せた。
230タイトル「初夜」:02/01/22 19:02 ID:TITpIUTP
「……
 抱かれ終わったらな。あと、シャワーはひとりで浴びたいから乱入はカンベン」

「わかった。けどあとひとつね。
 ニコルは、景品なんかじゃないよ。
 キミは、ただボクの持ち物になってしまうそんな景品なんかじゃない。
 キミこそが手に入れるんだよ、ボクの愛を。そのちいさな身体に杏里・アンリエットの
捧げる両腕いっぱいの熱情と愛を受けとめるんだ。
 ……受けとめてくれるかな?」

 大仰な、熱烈な告白――およそ杏里以外のだれが語っても、悪ふざけのお芝居にしか
感じられなかっただろう。

「どうだかな」

 それへ短く、冷淡そうに言い捨てて、ニコルはバスルームのドアを後ろ手に閉めた。
 そうして杏里のすがたが見えなくなり、ひとりきりになったとたん―― 
 前髪の下の表情が豹変した。
 柄でもないハードボイルドの冷淡さが、拭ったように消え失せたのだ。
 かわってやるせない恋慕の波打つわななきが、骨細の肩をふるわす。
 そして制服を脱ぎはじめた。
そなえつけの籐カゴにシルクの肌着を投げいれながら、ささやかな吐息まじりにひとりごちる。

「杏里……」
231タイトル「初夜」:02/01/22 19:08 ID:JPQ+A/Ap
「杏里……」

 激しい水音のなか、ふたたびニコルはつぶやく。
 あまり量感豊かとはいいがたい胸の谷間を、ぬるぬるするシャワーの温水がむなしく流れていく。
 この豪華学園船のバスルームでは、ノズルからほとばしる温水には、あらかじめ
ボディーソープが溶かしこんであるのだ。
 むろん、ふつうのお湯もボタン操作で簡単に出てくるし、学園標準のボディーソープの
香りをきらってお気に入りのブランドで身体を清める者も多い。
 だが、ニコルにそのたぐいのこだわりはない。
 ひかえめにいって、育ちと年齢のわりにはそれほど身だしなみに気をつかう少女では
なかった。
 すくなくとも、杏里と出逢う以前のニコルは。

(早く洗い終わってシャワー、とめなきゃな)

 ふくらみに乏しい裸身をすべりおちてゆく温水に、ふと溜息をこぼす。
 すでに髪も身体のあらかたも洗った。あと、まだなのは――

(ここと、ここだよな。やっぱし……)

 ためらいをおしころして、とりあえず左掌を後ろ腰にまわした。
 そして立ったまま、こころもち脚をひらき、
 二本の指に力を渾めてゆっくりと尻の双丘をおしひらき、明るみにさらす。
 ふだんは秘めやかにけっして外気にさらされない、双丘の谷間の処女地。
 その部分の清楚さは、ニコルのみならずこの船のお嬢様たち全員に共通する属性
だったかもしれない。
 ニコルがどれほど蓮っ葉なはねっかえり娘であろうと、また父親がイタリアン・
マフィアの首領であろうと、
 それでも、この豪華学園船の在校生である限り、れっきとした箱入り娘には違いない。
 資産も名声もありあまっている上流階級の令嬢しか入学できないのが、この秘密の花園なのだ。
 いまだ男を知らない、咲き初めの花一輪のニコル・ジラルド。
その尻の双丘の谷間がたちこめる湯気にじっとりと汗ばみはじめていて、そして、

「くふうっ……」

 指を妖しく尻の谷間にくわえこんだまま、ニコルは鼻息を洩らした。
232タイトル「初夜」:02/01/22 19:09 ID:JPQ+A/Ap
 こころもち背がそらされて腰を突き出す。
 指先に触れたむずかゆいような感覚に、わずかに戦慄が奔(はし)ったのだ。
 むずかゆさは、浴びているシャワーのもたらす異和感だった。
 温水がおしひらいた尻の谷間に沿って這い落ちてきて、ぬるぬると指先に――そしてまた、
触れているひっそりと息づくすぼまりに、執拗にまとわりついてくるのだ。
 不可解な感覚だった。まったく、我ながら緊張しきっている。
 使い慣れてきたはずのシャワーの温水が、今夜にかぎって、まるで杏里の舌であるかの
ように錯覚してしまうなんて。
 もちろん、ニコルは他人に肌を舐められた経験などない。
 ないのだが、つい生々しく想像してしまうのだ。
 杏里のあのつづけざまに愛の言葉をつむいできた舌づかいが、ベッドの上でも雄弁に
語りかけてきておのれを鳴かせる、その有様を。

(う……なにあたしってば妄想してるん)

 ニコルは首を振って、鮮明すぎるヴィジョンをかき消そうと努めた。
 すぼまりに押し当てた指に、わずかに圧力を加える。
 やらないで後悔するよりも、とにかくやってみて自爆してから後悔する――それが彼女の
長年の信条だった。

(洗っといたほうがいいんだろうな、奥まで。
 まあ、バージンのあたし相手にソコまで無茶しかけてくるとはさすがに考えられねえ
けど、やっぱいちおう。
 ……それに、こっちもだな)

 あいていた右掌を前にまわして、下腹部からまばらな柔毛(にこげ)の茂る秘所に
這わせる。
 まだ指を差しこむ気はない。
 二本の爪を唇にひっかけてドアをひらき、指先の触感で女としての微妙な体調を
おしはかる。
 そうやって立ち尽くしたままひどく無防備に、あられもなくおのれの指で二輪の初花の
蕾(つぼみ)をほころばせながら、
 湯気で曇った大鏡のまえで、生まれたままのすがたのニコルは、ぼやけたおのれ自身へ
苦笑を投げかけた。
233タイトル「初夜」:02/01/22 19:10 ID:JPQ+A/Ap
 明日から――いや、今夜から、じぶんは杏里の恋人になる。
 ずっと待ち望んでいたのだ。あの浮気性の無邪気な純粋バカに身をまかせ、おなじ
ひとつのベッドで朝を迎えるのを。

(……とりあえず、ボクをセンパイって呼ぶのも変えてくれるかな。ニコル)

 ついさきほどの、杏里の懇願が思い出される。
 他のどんな上級生にむかっても、ニコルは先輩よばわりなどしない。
 年上や教師相手でもタメ口しか叩けない、そんな性分が他人に好かれもし、また鼻持ち
ならない高慢さと嫌われる理由でもある。
 それは承知なのだが、持ったが病で治せないのだ。
 実際のところ、彼女はこれと見込んだ連中には、言葉尻でなく語調や話す内容で敬意を
伝えていた。
 その言葉遣いの乱暴さに憤るのは、真の礼儀正しさというものをはきちがえていたり、
何年か早く生まれたというだけの根拠で他人に隷従を求めたり、ひとりの少女の尊敬に
値しないおのれ自身の醜悪さに逆恨みを抱いてしまったりする、
 そんな躾のなってないお嬢さまがきわめて多い。
 だが、ニコル当人はまだ、そこまで気づくだけの眼力なり世間知なりを育ててはいない。
赤の他人に関心を覚えられる年齢ではないのだ。
 気づいているのは、杏里に惹かれている自分。
 それにもかかわらず本質はレズビアンではありえない自分。
 だからこれまで故意のセンパイよばわりによって、無言のうちに女である杏里の求愛を
かわしつづけてきた、自分。
 だがもはや、自分を偽るのは限界だった。

(あたしってば、杏里に惚れてやがる……)

234タイトル「初夜」:02/01/22 19:11 ID:JPQ+A/Ap
 しかも、本気の恋だ。
 女子校でありがちだという、魅力ある上級生へのほのかな憧れ――
 そのような甘やかな代物ではない。
 それは、杏里あいて以前にも恋の経験があるからよくわかる。かつての恋心といまの
それ、たがいのボルテージの高さを比較して判断できるのだ。
 この年齢で初恋というほど、晩稲(おくて)なニコルではなかった。
 そして、かつての恋の対象はいずれも男だったのだ。
 だからこそ断言できる、自分がレズビアンでないと。

「杏里……」

 みたび、ニコルはちいさく囁く。
 これからしでかす秘め事を、おのれにさえ認めたくないというように、ちいさく潤んだ
声音で。

(抱かれるまえに丁寧に洗い清めとくのは、礼儀ってもんだろ……)

 立ったまま右脚を白大理石のバスタブのへりにかけ、洗いやすいようおおきく膝を
立てる。
 ――煽情的なポーズだ。
 だがこれが掛け値なしにもっとも、少女の部分を洗いやすい姿勢なのだ。あまり
認めたくもないが。
 いつも想いを馳せてしまうのだが、今後なにもかもうちとけた恋人ができても、
シャワーシーンだけはのぞかれたくない。
 身体を洗うという至極真っ当な営みのために、じぶんを含めた少女たちがどれほど
あられもない姿態をとらざるをえないか知っているから。
 やけどを避けてお湯の温度を慎重に下げながら、ニコルは髪と同色の淡い亜麻色の翳り
に、シャワーを当てた。
 軽く腰をひねって、流水が奥まで届くようはからう。
235タイトル「初夜」:02/01/22 19:14 ID:D7Q+ekZ8
 右掌でシャワーのノズルを握り、左掌で若草をかきわけつつ指をくぐらせて泡立てる――
もちろん破瓜をおそれて奥深くまで荒々しく抉りはしない。
 ほとばしるぬるりとしたボディーソープ混じりの温水だけが、あますところなく未通の
胎内を浸し、溢れて内腿をつたっていく。
 そのむずかゆさをこらえて二本の指先をこねあわせ、水音を立てつつ内壁をこすり
つづける。
 細かな襞(ひだ)すべてを丁寧に洗うのは結構まどろっこしい作業だ。
 指が届きにくい辺りを清拭するには、片膝を立てたまま腰をあおり、いろいろと
シャワーの角度を変えたりしなければならない。
 それは恋人どころかおなじ女にさえ、のぞかれたくないシチュエーションの第一だった。
 そうこうしているうちに、いつものように狭くて柔らかい粘膜のすべりが次第に良く
なっていった。
 浅い胎内で泡がはじけ、とろりと流れ出るむずかゆさが勢いを増す。
 ――いや、いつもとは違うと知っている。本当は。
 昨日までと変わらぬ指づかいの清洗をくりかえしていても、今日という夜はただ一度
なのだ。恋の相手と、はじめて肌をかさねる夜なのだ。
 初夜の怖れと期待に身を震わせる花嫁さながらに、秘肉は奥から疼いて熱くせわしない
吐息を洩らしつづけていた。
 いつもより胎内の空気が火照っているのが、指にはっきりと感じとれる。
 昂奮しているのだ、心も身体も。

「くうっ……」

 にじみでてくる快楽のシロップをおしとどめようと、つよく下唇をかみしめた。
 オナニーすら初体験だと、そんな嘘っぱちの綺麗事をつこうとは思わない。
 だがシャワーなど毎日浴びているのだし、そのたびごとに指遊びに興じるほど酔狂
でもなかった。
 ありていにいって、のるかそるかの船倉賭博のほうが、このいっぱしのギャンブラーに
とってはずっと深い陶酔を味わえたのだ、きのうまでは。
 そう、杏里と結ばれる覚悟を決めた、きのうまでは。

236タイトル「初夜」:02/01/22 19:15 ID:D7Q+ekZ8
 紅く勃ちあがりかけているクリトリスに伸びようとする指を、危うく意志の力で
ひっこめる。
 これほど敏感で傷つきやすい箇所ならば、洗うときも爪など立てず慎重に、丹念に指の
腹でこすりあげていくしかないのだが、
 ……そうすれば、どうしたってニコルの幼い性感は刺激されてしまう。
 処女とはいえその手の快楽にまったく無知なわけではないとは、先にも述べた。
 つまり、しばらくそうして指の抽送をくりかえしていくうちに、
 ――ちろちろとくすぶり悶える性火が、清らかな身体の芯をとろかしはじめてしまう
のだ。
 挿しこまれた指は、弱電流の電極をおもわせた。腰の中心からくすぐったいような
快感のスパークがはじけ、じんわりと思考が麻痺してゆく。
 浴室にたちこめる湯気より濃密なもやが脳裡にただよいはじめ、指のうごめきがより
遠慮なく快楽をむさぼるものにかわろうとするのを必死でおしとどめねばならない。
 そこへシャワーのゆるやかな刺激が拍車をかける。
 へそが、下腹が不規則にへこみ、内腿がひきつって脚がバスタブから滑りそうになる。
 指をカギ型に曲げたときの骨関節の硬さが焦れったい。
 そして大粒の汗がふきだし、がくがくと膝が笑いはじめる。

(……あたしはっ、身体洗いにきたんだろココにっ)

 叫びたてる理性の主張が、次第にどうでもいいたわごとに聞こえてきてならないのだ。
 ――シャワーの水流のぬるさが気に食わない。
 コックを全解放してもっと熱く、勢いよく責められたいのだ。ノズルを直接股間に
押しつけたいのだ。いやそれだけではまだ足りない、もっと奥へ、奥へねじこんで――

(って……マジヤバすぎっ!)

 おもわず、ニコルはノズルをほうりだしてしまった。
 膨れあがって脈打つ妄想に、本能で危険を感じたのだ。
237タイトル「初夜」:02/01/22 19:16 ID:D7Q+ekZ8
 同時に腰が砕けてしりもちをつき、くわえこんだままの指がとんでもない部分を弾いて
ぐちゅん! と甘露にぬめる。
 おもわず手の甲に爪を立てた。
 さらにもうひとつ不意を突かれて、ついにこらえていた、うわずった呻きが甲走る。
 一糸まとわぬ火照った尻でぺたりと座り込んだ大理石の床の、その冷たさに電流をうち
こまれたのだ。
 うわずった、甘やかな呻き――嬌声。喘ぎ声。罪深い手淫と女どうしの快楽を求めてやま
ぬ発情期の猫のさかり声。

(この指が杏里のだったら)

 甲走った喘ぎは杏里を求めていた。とどろく耳鳴りは、たったひとり杏里の名だけを
叫んでいた。唐突な性感の激発に理性のタガがゆるみ、本心が猛り吼えた。
 杏里が欲しい。
 ただ、欲しくてたまらないのだ。
 それが掛け値なしに唯一の渇望だったのだ。
 心のひと欠片(かけら)、身体をめぐる血の一滴にいたるまでなにもかもが、そのひとの
ために存在しているように信じられたのだ。
 すべてを求め、捧げたかったのだ。
 だれともこれまで結ばれた絆のない処女にとり、初めての相手はすなわち全世界と等価
である。
 理屈ではない。こらえきれなかった呻きがすなわち、杏里を恋せずにはいられなかった
ニコル・ジラルドの懊悩と至福の象徴だったのだ――。
 そう、懊悩と至福――性嗜好きわめてノーマルなはずのニコルが同性の杏里を恋する、
そのことの真の意味。

(なんでひとりHなんだろ。なんで女どうしなんだろ……)

 壁へもたれかかって荒い吐息をつきながら、ふと底深い疑問が脳裡をよぎる。
だがそれも一瞬だった。
 ――おのれの想念に気をとめていちいち考察する習慣は、この少女にはない。
238タイトル「初夜」:02/01/22 19:17 ID:D7Q+ekZ8
(で、おつぎは、こっちかよ……)

 とろんと混濁しかかった意識で、ためらいすら忘れてそこに指をあてがう。
 それまでかろうじて堪え忍んできた快楽の喘ぎをあっけなく「おもらし」してしまい、
もともと軋(きし)んでいた理性の首枷に音立てて亀裂が入ったのだ。
 ハスキーヴォイスが昂ぶるわななきは麻薬の異様な快美感をもって、ニコルの理性を
根底から揺さぶった。
 おのれの咽喉からさえずりでた、聴き馴れない他人の声――
 それはどうしようもなく初々しくそして艶めかしく、震えおののく衝迫力をもって
日常性を破壊したのだ。
 熱したバターさながらにいつもの自分が濃厚にとろけてゆく、そんな忘我の悦楽を
もって。
 ほころんで半開きに舌の覗いた口唇から、そして独白が呟かれる。
だれにも、ニコル本人にさえ聞きとれない、熱に浮かされた淫蕩なうわごとが。

(…………)

 そうなのだ。杏里に抱かれる準備に、身体のあらゆる部位を洗い清めなくてはならない。
相思相愛の恋人に抱かれる準備として。
 壁にもたれかかったまま、素裸の両膝をひらいて立てる。
 口許をゆがめて鏡に映ったその姿態を見やり、夢うつつにまだ開脚ぐあいが足りないと
断じた。腰が引けている。

 もっとだ――

239タイトル「初夜」:02/01/22 19:20 ID:O8LAZaKF
 ひとことそう呟き、透明な蜜に濡れそぼったおのれのサーモンピンクに魅入られている
かすんだ青瞳は、すでに正気を踏み外しかけていた。
 踏み外したその先は、色道のちまただ。ニコルは恋に堕ちていたのだ、みずから望んで。
 奈落の果てまで杏里とともに堕ちてゆきたい。
 マフィアの首領の家柄もちっぽけなプライドもなにもかも放り出して、杏里の大勢の
恋人のひとり――『仔猫ちゃん』の一匹に落ちぶれたい。
 そうして報いのすくない恋に身を焦がしていたいのだ。
 それでも後悔などけっしてしない。杏里・アンリエットはそれだけの価値のある女なの
だから。
 だから、もっともっともっと内奥をさらせ。すべてを晒せ。なにもかも曝せ。
 初夜におもむく恋人の愛欲のまえに、なにひとつ隠す怯惰は赦されない。
いまからその心構えが必要なのだ。
 誰にも人目に触れさせたことのない陰微なひそまりを、どうしても目を背けてしまう
恥じらいに責め苛まれてももっとすべてを露わに。
 そう、こんなふうに――

 こんなふうに、
 へたりこんで片膝を立てたまま脚を左右に投げ出し、もたれた壁をなかばずり落ちて、
 腰に敷いたその掌の中指を、無毛の幼女をおもわせる尻のすぼまりに深々と突き立て、
抉り、
 そして泡まみれの抜き差しに時折しゃくりあげる痴態をひとり、繰りひろげながら。

240タイトル「初夜」:02/01/22 19:21 ID:O8LAZaKF
(杏里ぃ……)

 きらめく鏡は、一点の曇りもない冷徹さをたたえてあからさまに浴室のあるじの艶姿を
注視している。
 こびりついた湯気は、すでにニコル自身の手で拭われていた。
 そのなかに映る、すぼまりを清める指――柔らかに紅潮した双丘の奥処を泡だて、
揉みほぐし、マッサージして清める細く骨ばった硬い指肉。
 ぐちゅぐちゅと、あぶくまみれに容赦なく後ろの粘膜をこすりたてるその抜き差しが、
はっきりと見てとれる――視野をさまたげるわずらわしい柔毛は、そこには茂っていない
から。
 あたかも幼女の股間のごとくすべらかに肌理(きめ)こまかいちいさな尻のそのすぼま
りに、
 ぐねぐねと鎌首をもたげる小蛇の指がぬめらかに根元まで喰いこみ、清めつくすさまが
見える。
 掌に全体重をあずけて深々と喰いこんでいる、あてがった中指――

「くううっ……ん!」

 一声放って、ずるりと中指を抜き出す。
 もう充分だ。
 指で後ろを弄ったのはこれがはじめてなのに、杏里を想っていると天井知らずに性感が
沸騰しそうで怖い。
 それにうっかり処女膜を破る心配もいらないその部分への激しい抽送に、おぼれこんで
しまうためらいも覚えたのだ。

(早く、いかなくっちゃ……)

 丹念に泡を洗い流して、濡れた身体に下ろしたてのバスローブを羽織り、よろめき
ながらニコルは脱衣所のドアをあけた。
241タイトル「初夜」あとがきもどき:02/01/22 19:25 ID:O8LAZaKF
以上です。
僕はライアー信者なんで、ついはじめてのSS投稿なんてやってしまいました。
あんまりいい出来じゃないかもしれませんが。
242またまた家族計画1:02/01/24 18:29 ID:n71iif5l
 高屋敷司、自室で休養中。
 窓から見える外の景色が次第に闇を帯びてくる。
 いつもは何かと騒がしい高屋敷家だが、たまにはなにも起こらない
 平凡な日もある。
 ちょうど、今日のような日だ。
 こういう日は出来る事なら最後まで穏やかでいて欲しいのだが、
 そう上手くいくものかどうか。
 ……あ、そうそう、あらかじめ断っときます。
 俺はロリコンだ。
 俺はペドフィリアかもしれん。
 俺は変態と言われてもそれを否定する事は出来ない。
 何故なら、俺は高屋敷家の末っ子こと高屋敷末莉に、並々ならぬ
 劣情……いや、愛情を抱いているからである!
司「ぐああ」
 情けなくも認めざるを得ない現実に一人悶える。
 俺ってば、ロリータコンプレックスだったんだよ。
 世間が言う所の『真性』なんだよ。
 もう劉さんや寛を変態呼ばわりも出来ないんだよ。
 しかし。
 それでもなお、『変態』と言うレッテルを貼られてもなお、俺の
 末莉に対する欲ぼ……いやいや、想いは微塵たりとも変わらない。
 ……まあいいさ。
 一度認めちまえば楽なものよ。
 しょーがねーべさー、ええものはええんよ。
 たまらんのよ。
 あの不純物0%の白をさらに漂白したような、美しい肌。
 小動物並みの胆力で精一杯自己の存在を主張し、いらん子にならん
 よう努力するあの健気な姿。
 一時期鬱陶しいと思ってた自分にデンプシーロールでもお見舞い
 したいくらいだ。
 そして、何はなくともあの瞳。
 憂い、儚さ、尊さ、慈しみ、愛らしさ、思慕。
 様々な苦しみや悲しみを乗り越えは出来ずとも、必死で頑張ってきた
 からこそ宿る偽りなき魅力。
 何者をも惹き付ける、揺るぎ無き魔力。
 その瞳で見つめられたら、上目遣いで見つめられたら。
 ああっ、俺は、俺はあっ……!
末莉「おにーさん?」
司「うわああああああああああああああああ!?」
末莉「ひあああああああああああああああああっ!?」
 突然の、あまりに突然の末莉の声に断末魔の声かとさえ思われる声を
 上げた俺に驚いて断末魔の声かとさえ思われる声を上げる末莉の図。
青葉「やかましいわよ!」
 住民からの苦情。
 もっとも、声だけで姿はなかったが。
司「ま、末莉。部屋入る時はノック」
末莉「したのですが……」
司「え、マジ?」
 全然気付かなかった。
 やはり、自室とは言え、さらには妄想内とは言え暴走はよくないな。
 以後要注意だ。
 下手に思った事を口走ってしまい、家族の皆から既知外扱いされる
 のは勘弁願いたい所だし。
243またまた家族計画2:02/01/24 18:31 ID:n71iif5l
末莉「ところでですね」
司「あ、ああ。何だ?」
 秘めたる想いとは裏腹に、クールな態度。
 今はまだ、いろんな意味でこれが正解だと思う。
 今はまだ……な(←意味深な笑み、ただし表情には出さず)。
末莉「おにーさんは暇でいらっしゃいますか?」
司「ん、まあ暇といえば暇だが」
 妄想<実物。
末莉「でしたらその……御一緒して欲しいのですが」
司「ん? どこか行くのか?」
末莉「はっ、買い物に」
司「ふむ……」
 すでに答えは決まっているのだが、思案するかっこよさげな俺を
 見せる為にあえて悩むフリなどをしてみる。
末莉「……」
 不安と期待の入り混じった顔。
 ああっ、この不安定さがたまらん。
 父性の部分と淫靡な部分の両方をくすぐられたような気分になる。
司「ま、いいだろ」
 たっぷりとその気分を堪能した後、俺は快諾の意をクールに唱えた。

 買い物を終え、帰宅途中。
末莉「安く買えてよかったです」
司「そうだな」
 ニコニコと笑う末莉の斜め後ろ14.5°のポジション(←横顔及び
 全身が横目ではっきり見えるギリギリの角度)常にキープしつつ、
 足取りも軽やかに歩く。
末莉「あのー」
司「ん?」
 末莉が横目で俺を見る。
 その顔に少し赤みがさしているのをこの俺が見逃すはずもなかった。
末莉「公園に寄って行きませんか?」
司「え? あ、ああ」
 たまに、俺はある一つの仮定を限りなく事実に近いと実感する
 事がある。
 こういう時もそうだ。
 買い物による荷物を全部持つ俺を休ませようという心遣い。
 そして、一秒でも長く俺と二人っきりになりたいという健気な心。
 俺は、末莉に慕われている。
 つまり、俺たちは相思相愛なんだ!
 『妹よ 君の瞳に 恋してる』
 昔の月9ドラマのタイトルをを繋ぎ合わせて作った川柳を心で詠い
 つつ、俺は末莉と共に公園へと向かった。
244またまた家族計画3:02/01/24 18:34 ID:n71iif5l
 公園は夜になるとカップルの住処となるはずなのだが、
 人気は余りなかった。
末莉「今日は人が少ないですねー」
司「そうだな」
 まるで俺たちの為に席を空けてくれたかのようだ。
末莉「座りましょうか」
司「うむ」
 ベンチに腰掛ける。
司「……」
末莉「……」
 沈黙。
 しかし、気まずさは微塵もない。
 何故なら、俺は興奮しているからだ。
 意味不明?
 バカ言っちゃいけませんよ奥さん。
 夜。
 野外。
 二人っきり。
 そして、末莉。
 劣情を催すキーワードは幾らでも転がってる。
 だが、それを表面には出さない。
 最後に残った僅かな理性が必死で戦っているからだ。
 今はまだ我慢だ、司。
 いずれ然るべき時が来れば、一気に……そう、一気に爆発させるんだ。
 マグマのように煮えたぎるあの博諾駅(←倫理的圧力による矯正
 変換)を、末莉のあどけなさと端正さを兼ね備えた顔に、胸に、
 哀香便(←同上、ただし若干の卑猥さが残る)に……。
末莉「あ、さっき買ったバナナでも食べましょうか」
 バナ〜ナ!?
 食べるんですか?
 あれを、末莉があれを、まだぎこちない舌使いで舐めるんですか?
 (妄想による暴走)
司「よし食べよう今すぐにだ」
末莉「はい!」
 末莉は元気よく返事すると、俺の足元にある買い物袋に手を伸ばそう
 として、
末莉「うあっ」
 バランスを崩した。
 結果、俺の膝元に倒れこむ。
司「……おおうっ」
 鼻腔を揺さ振るフローラルな香りが、末莉の『女』を否が応でも
 意識させる。
末莉「あ、あの……」
 真っ赤な顔で俺を見つめる末莉。
 ゴクッ。
 思いがけず、いい雰囲気になった。
 末莉の目がみるみる内に潤んでくる。
 魔力に満ち溢れる。
司「な、何だイ?」
 もう思考が会話に入る余地がなくなってきた。
 本能がそのまま言葉になる。
末莉「わ、わたし、その、おにーさんが……」
司「……」
 言うのか?
 言っちゃうのか?
 俺の頭の中にある、理性の残兵どもが次々と敗走していく。
 よし!
 こうなったらもうなるようになれだ。
 俺は、お前の全てを受け止めて……。
245またまた家族計画4:02/01/24 18:36 ID:n71iif5l
景「さーわーむーらーくん!」
司「にょぴゃあっ!?」
景「うわ、なんつー珍妙な叫び声」
 声を掛けてきたのは久美だった。
 Shit!
 こんないい所で邪魔が入るとは!
 せっかく末莉が……。
末莉「おにーさんが、好きです!」
司「……」
景「……」
 なにーっ!?
 末莉は恥ずかしさのあまり目を瞑っていた。
 発する言葉に全てを集中させていたので耳も聞こえてなかった。
 結果、久美の登場に気付かなかったという訳だ。
末莉「おにーさんは……わ、わたたっ!?」
 末莉を無理やりひっ捕えて退散を試みる。
景「待ちな」
 ガシィッ!
司「うおおっ!?」
 ものすごい握力が俺の肩を掴んで離さない。
景「さ〜わ〜む〜ら〜く〜ん!?」
司「ま、待て! これは違うんだとにかく違うんだ」
景「ほほー、この恋する乙女の目を見てもまだそんな戯言を?」
 久美は末莉の目を指した。
 きらきらり〜ん。
司「おああっ」
 あまりの眩しさに目を覆う。
 まさに、恋する乙女の眼差しだった。
景「さあて、詳しい事は署で聞こうじゃないの。大人しくついて
  らっしゃい」
司「犯罪者っスか!? 俺って犯罪者なんスか!?」
景「来いやオラ#」
司「ノーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
 俺は久美に連行された。
末莉「ああっ、何がなにやら」
末莉「おにーさーん! 何処へ〜っ!?」
 末莉にはあたふたするだけしか出来なかった。

 ちょこっとだけ月日が流れ……。
 俺は家族と少数の知人から『ペドフィリア沢村(←すでに他人扱い)』
 などと呼ばれ、あまり口を利いてもらえなくなっていた。
 それでも、
末莉「私は……幸せですよ?」
 そう言ってくれる末莉の笑顔がある限り、俺はあえてその汚名を
 称号と呼ぼう。
 俺の名はペドフィリア沢村。
 褐色の弾丸となって、21世紀の荒波を裸一貫で駆け抜ける男。
246もいっちょ家族計画1:02/01/24 18:39 ID:n71iif5l
 西暦2×××年。
 人が集い、人が戯れ、人が支配するとある世界に一つの異変が起こった。
 ――支配者の陥落。
 それは即ち、新たなる世界の幕開けを意味していた。
 このような事態は今に始まった事ではない
 人は世につれ世は人につれ、時代が変われば自ずと最高権力者も変わる。
 ただ、世界のTOPに君臨する者が『人間』以外であるというのは、実に
 数百万年ぶりの事だった。
 その支配者の名は『フォーゲル』。
 人と同じ姿格好をしているが、人ではない存在。
『魔物』と呼ばれる種族だ。
 人よりも総じて身体能力に優れ、人を狩り、人を貪る。
 彼らが人の世に蔓延るようになった事で、人は生態系ピラミッドの
 頂点から零れ落ちた。
 捕食される側に回ったのだ。
 勿論、そこで黙ってその存在に甘んじるほど、人は潔いものではない。
 徹底抗戦。
 それが、数百万年という期間この世界の王として君臨していた『人間』
 という種族の出した、愚かしくも勇敢な回答だった……。

 沢村司。
 年齢――二十歳、趣味――特になし、特技――料理・ツッコミ。
 ……職種――フリーター。
 それが、俺こと沢村司の主なパーソナルデータだ。
司「……はぁ」
 自分の事を正直に書いただけなのに、ちょっとブルーが入る。
 いい年こいてフリーターなのはこの際いいとしよう。
 趣味もまあ……なくていいとは言わんが、特に問題はない。
 そう、問題なのは、この『特技』という欄だ。
 ここは絶好のアピールチャンスだというのに!
司「嘘は泥棒の始まり、か」
 誰から教わったかなどとうの昔に忘れてしまったが、ひどくありふ
 れた諺を口にしてみる。
司「……ま、いっか」
 泥棒の始まりならまだ後でどうにでも矯正できるだろ。
 問題なのは、現在なのだから。
 よく解らないこじ付けで自分を納得させた俺は、特技の欄に
 『功夫(クンフー)』と付け加えた。
247もいっちょ家族計画2:02/01/24 18:45 ID:n71iif5l
 魔物危機対策委員会、通称『MMC』。
 日本における魔物に関した問題はすべてこの組織が受け持っている。
 もっとも、日本国の魔物に対する対応は世界のそれから大幅に遅れを
 取っており、その組織規模は決して巨大とは言い難い。
  理由は簡潔。
 現在の日本における魔物の被害・損害の数は決して大きくはない、
 と言う事だ。
 人間が起こす犯罪に比べれば、それこそ物の数ではない。
 そして、その戦力も対人間用に構えた自衛技術で十分フォロー
 出来得る範囲のものなのだ。
 何の事はない。
 MMCはその存在を必要とされていないのだ。
 では何故このような組織が存在しているのかと言うと、つまる所
 ……世界に対する体裁。
 それだけだ。
 魔物の被害件数及びその生息数は国によってまちまちだが、世界一の
 経済を誇るアメリカ、世界一の国土と人口を誇る中国をはじめとした
 強国は軒並み莫大な損失を受けている。
 特にアメリカは事実上侵略されたと言ってもよいぐらいだ。
 だが、日本にはほとんどその害が見られないのは何故なのか。
 理由は二つ。
 一つは、この国は経済や技術こそ世界有数の強国であるが、それ以外
 の、特に自然に関した部分では非常に粗である、と言う事だ。
 魔物は日本を貧弱な土地と判断したのだ。
 それ故の優先度の低さがこの国の侵略を遅らせている。
 魔物が現れて以来、始めの内こそ緊張感を保っていたが、数年、十数年
 と経つ内にすっかりそれがなくなってしまった。
 そして、もう一つの理由があるのだが……これはまた別の機会に記す
 としよう。
 MMCは日本における魔物に関した問題を全て受け持っている。
 ……額面上は。
 しかしほとんど予算の回って来ない現状では、せいぜい相談や街の
 パトロール、小規模の戦闘による標的の打破が精一杯だった。
 後一つ。
 有志の募集――。

司「すいませーん」
 仰々しい建物の中に入ると、そこはひどく寂れていた。
 閑古鳥が鳴くとはこのような場所を言うのだろう。
 横に長く伸びた窓口にはほとんど受付人はおらず、待機用のパイプ
 椅子には紙くずが乗っていたり軽くサビが見受けられたりした。
 場末の職安……。
 そんな感じだった。
 いや、行った事ないけど。
司「すいませーん!」
 さっきより強めの声で人を呼ぶ。
 そして待つ事数十秒。
?「……」
 男は返事もせずのそのそとやって来た。
 五十代ぐらいか、白髪混じりの髪を短く刈り上げている。
 太い眉はいつぞやの総理大臣を連想させた。
 こいつが受付人って事か。
司「あの、ここで受け付けているって聞いたものですから……」
 そう言ってあらかじめ記述しておいた申込書を見せる。
『魔物危機対策委員会 入会申込書』
 簡単な履歴と顔写真を載せたその紙は、とても薄っぺらかった。
248もいっちょ家族計画3:02/01/24 18:47 ID:n71iif5l
?「……」
 男は無言でそれを受け取る。
 何か言えよ。
 こっちはわざわざ今のバイトを辞めてまで来たんだぞ。
 そんな態度で、こんな場所でじゃ……後悔しちまいそうだ。
男「……動機は?」
司「……は?」
 待望の一言目は意味が不明瞭だった。
男「委員会に入りたいっていう理由だ」
 吐き捨てるようなその声でようやく理解する。
 動機。
 勿論用意してある。
司「昔、両親を亡くしました」
 これだけ言えば解るだろう。
 特に深い傷がある訳でもないが、堂々と言うのも同情を買うようで
 気が引けた。
男「……」
 男は表情を変えない。
 一貫して、つまらなそうな、覇気のない面。
男「くだらねぇ、な」
 そのままの顔でそう吐き捨てた。
司「……」
 ムカッときた。
 けど、そこで突っかかるほどガキじゃない。
 一応、それなりの覚悟で来たつもりだ。
 ギリギリではあるが予測の範囲内だ。
司「くだらない、ですか」
男「ああ、くだらん。実に不愉快な理由だ」
 男の顔が少し赤らんでいる事に、そこで気付いた。
 怒り、か?
男「敵討ちで就職活動? 馬鹿馬鹿しい。お前は一体いつの人間だ。
  情けなくないのか?」
司「なっ……」
男「いいか、はっきり言ってやる。ここを見りゃ解ると思うが、
  この組織は決して裕福な職場じゃない。無駄飯食らいの無能職員
  なんぞ雇う余裕なんて、ノミの心臓サイズもありゃしないんだよ」
 淡々と、そして嫌悪を隠しもせず、男はそう言葉を紡いだ。
 無駄飯食らいの無能職員だと?
司「まだ職員にもなってない人間にいう事じゃないと思いますが」
 言葉に明らかな不快感を乗せたのは久しぶりだ。
 だが、男はまったく同じない。
 ガキの戯言と言わんばかりに。
249もいっちょ家族計画4:02/01/24 18:49 ID:bsrA9Vrl
司「俺がそうなる、と言いたいんでしょうけど」
男「解ってるじゃないか」
司「なりませんよ。ちゃんと働きます」
男「敵討ち、と言う理由でか?」
 男は笑った。
 勿論、嘲りを込めて。
男「なら聞こうじゃないか。もしお前の両親を殺害した魔物を見つけ
  たら、お前はどうする?」
司「……」
 その問いの趣旨に若干思う所があった。
 だから、即答を避けた。
男「なるほど、少しは頭が回る」
 これは面接だ。
 この男は今、俺と言う人間を試している。
 挑発とも取れたあの笑いから、それを汲み取った。
男「質問を変えよう。お前さんは人を殺せるかい?」
司「どういう……事ですか?」
 今度は真意の全く読めない質問。
 戸惑いが言葉に出た瞬間、僅かに後悔した。
男「言葉のままの意味だ。お前さんに人を殺せるか、と聞いてるんだ」
 男の表情に揺らぎはない。
 ただ静かに、こちらの答えを待っている。
司「……場合によります」
 少しの時間で考えをまとめ、簡略に答えた。
男「ほお。ならその場合とやらはどのような?」
司「自分が殺され掛けた時、自分の大切なものが壊されかけた時です」
 端から持っている思想だった。
男「ふ、ははは!」
 男は笑う。
 今度は本当に愉快そうに。
男「なら、それ以外の時は殺せないと?」
司「ええ」
男「笑わせるな!」
 初めて見せた、解りやすい感情。
 怒。
男「人を殺せない者に魔物が殺せると思っているのか!? いいか、
  奴らは俺達と同じ格好をしているケースがままあるんだ。それを、
  人と同じ顔、同じ身体をした奴らをお前はどうやって殺すんだ!?」
司「……」
 反論の余地がないほどの正論。
 そして、真意をついた言葉にはいつだって棘がある。
 真実とは、過酷なものだから。
男「……帰れ」
 男は静かに宣告した。
250もいっちょ家族計画5:02/01/24 18:54 ID:bsrA9Vrl
司「待ってくれ」
 俺は、その宣告を拒否した。
 これから言う言葉は、おそらくひどく幼稚。
 そして、情けないほど真実の俺だ。
 己を晒す覚悟に呼吸を一つ。
 そして、真摯な目を男に向けた。
司「両親を殺された事は……恨めしい。けど、それは大した理由じゃ
  ない。体裁のいい理由を挙げただけだ」
男「理由は他にある、と?」
司「ああ」
 一度不正解を出されたから別の理由を慌てて考えた。
 そう取られているだろう。
 それがないとは言わない。
 そして、それは俺の未熟さを雄弁に語っている事も否定しない。
 けど、これが俺の本当なのだから仕方ない。
男「いいだろう、話せ」
 何かを察したのだろう。
 男は態度を多少緩めた。
 よし。
 後は、強い決意と説得力を表現する。
司「俺は世界平和とか権力奪回とか、そういうのはどうでもいいと
  思ってる。どうでもよくないのは、理不尽な事だ」
男「理不尽……?」
 MMCのコンセプトとも言えるものの放棄より、男はそっちに
 興味を示した。
 勝機は、ある。
司「奴らが何の目的で人を襲い、人を食らうのは、俺達が牛や豚に
  やってる事と同じならば納得がいく。理屈では。けど、その結果、
  『俺』が両親を失ったのは納得いかない」
男「……」
司「顔も見た事の無い奴の不幸なんてどうでもいい。けど、自分の不幸は
  腹が立つ。それが逆らう事の出来ない強い力なら尚更だ」
男「保身……だな?」
司「その言葉が一番適当かもな」
 MMCに入れば、跳ね上がるリスクを条件に魔物に対抗する力を得られる。
司「襲われる確率は低いが教われたらアウト。襲われる確率は高いが襲わ
  れても抗う事が出来る。俺は、後者を選ぶ。一人で生きて行く為に」
 一人で生きる力をつける為に。
司「人は一人で生きて行ける。けど、それには条件が必要だ。それをここ
  で手に入れたい」
 屁理屈、だ。
 日本代表に選ばれる為に強いチームに移籍するサッカー選手と似ている。
 組織が求めるものと俺が求めるものとの間に接点は一つ。
 手足となる代わりに頑丈な手袋と靴を得る。
 そんな所か。
251もいっちょ家族計画6:02/01/24 18:56 ID:bsrA9Vrl
司「だから、自分にとって必要なら、例え相手が人の形態をしていた
  としても殺す。そうじゃなければ殺さない」
男「命令でも、か?」
司「命令を無視したらクビ、と言うのなら殺す」
 子供のような応答。
男「……っ、ははははははははっ!」
 咳を切ったかのように、男は笑い出した。
 さっきまでとは明らかに違う、楽の感情がそこに見えた。
男「そう言うのを世間で何というのか教えてやろうか?」
司「身勝手。もしくは我侭、だな」
男「或いは阿呆、だ」
 その通りだと思った。
男「なるほど、ようやく解った」
司「?」
男「いや、こっちの話だ。ははははは!」
 何がそこまで愉快なのかは解らないが、男は笑い続けた。
 そしてひとしきり笑い終えた後、
男「不採用」
 そう結論を唱えた。
252もいっちょ家族計画7:02/01/24 19:00 ID:bsrA9Vrl
司「……へビィだ」
 建物を出た所で、俺は一人嘆息した。
 世間が冷たいのは知ってる。
 一大決心だったんだ。
 賃金の高い今の職場を辞めたのも。
 一時期とは言え組織に身を置こうとしたのも。
 だが、一度拒否→本心を暴露→和解&採用という俺の目論みが
 成就する事はなかった。
 これで、職なし男決定。
 もう元の職場にも戻れまい。
 どうやって生活しようか。
司「……へビィだ」
 そう呟く俺の横を長身の女が横切った。
 長い黒髪。
 スラッとした、でもメリハリのある身体。
 そして、ゾッとするほど美しい顔。
司「……」
 少し、気になった。
 その女が向かっていったのが先ほどまで俺がいた、『魔物危機対策
 委員会 ○×支部』と銘打つ場所だったからだ。
 けれど、それが後をつけるほどの好奇心に発展する事はない。
 他人事だ。
 あの女が採用されようがされまいが、どうでもいい事だ。
 興味はない。
司「コンビニに寄ってかないとな」
 別の仕事を探さなきゃいけない。
 情報誌を購入する必要があった。
 暫くの間収入がなくなるが、まあ蓄えはそこそこあるし、大丈夫だろ。
司「……はぁ」
 ため息一つ。
 暫くやりきれない気持ちを整理して、整理がつきそうにもない事を
 確認したので歩き出す。
 その一歩を踏み出した時。
男「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
司「……?」
 遥か後ろからけたたましい悲鳴。
 さっきの男の声だ。
 何かあった?
司「……」
 俺は無言で踵を返した。
 今度の事象はそれほどの好奇心に発展したからだ。
 早足で先ほどの建物へと引き返す。
 重い足取りだった所為で殆ど進んでなかった為、すぐ現場に向かう
 事が出来た。
 しかし。
 その事が、俺のこれから先……人生すらも左右しかねない大事に至る
 事など、この時の俺には知る由もなかった。

(To be continued……?)
253名無しさん@初回限定:02/01/24 19:07 ID:bsrA9Vrl
>>242-245
題「21世紀を駆け抜ける褐色の弾丸、ペドフィリア沢村の苦悩と悦楽」
>>246-252
題「FAMILY PLOJECT」

前作、前々作を読んでくださった方、感想を書いてくださった方
どうもありがとうございます。
今回は短いのを2作まとめて投稿させていただきました。前2作とは
傾向を変えてみましたが、読んでもらえると嬉しいです。
254某スレなりきりさん:02/01/24 22:35 ID:hbyO/X7c
久しぶりに投稿します。鬼畜もの?なんで嫌いな人は見ないでくださいね。
特に純愛マンセーな人は……。

ちなみにCanvasネタです。
255〜Canvas black heart〜:02/01/24 22:38 ID:hbyO/X7c
プロローグ

「大輔ちゃん、まってよ〜」
 後から追いかける天音がオレを呼び止める。
 いつもいつも、こいつを起こしに行くと遅刻ギリギリだな。
 いくら幼い頃からの腐れ縁とはいえ、そろそろきちんと起きてもらいたいものだ。
 まあ、今は単なる幼なじみの関係ではないのだが……。
「大輔ちゃん、走るの速いよ。もっとゆっくり走って……」
「お前が遅いだけだ。そんなにいうならもっと早く起きたらどうだ。そうしたらオレの
 負担も楽になる」
 オレの言葉に、天音は少し頬を膨らませて抗議の表情を浮かべた。
「だって起きられないんだもん。しょうがないよ。でもあんな起こしかたするなんて。
 うう、ヌルヌルして気持ち悪いよぉ」
「なに言ってんだ、あんなに声を出してよがってた分際で。オレは別にしてやら
 なくても良いんだぞ。相手はお前だけじゃないしな」
 そう言いながら、先程までの行為を思い出していた。

 いくら起こそうとしても起きなかった天音。
 まあ、いつものことで馴れてはいる。
 起きない天音にしびれを切らして布団の潜り込み、天音のパジャマの下だけを
脱がすとそのまま挿入してやった。
 女の体というのは寝ている間にも多少は濡れているものだ。
 日頃から何度も抱いているせいか、以外にすんなりと中に収まる。
 しかし普段とは違い愛液が少ない分、かなりの摩擦感があり気持ちよかった。
 異変に気付いた天音は、目を覚ますと多少の驚きの表情を見せたが、すぐに
いつも通りの可愛い声を上げ始める。
 その声を聴きながら、ただ自らの射精感を味わうために腰を動かし、しばらくして
天音の奥深くに放つ。
 そして、中に残ったそのままで下着を履かせ、撫子学園の制服に着替えさせた。
 男の目から見て可愛い部類には入るだろう天音の下着が、男のものによって汚れているとは誰も思いはしないだろう。
 その秘密を知る優越感にほくそ笑む。
256〜Canvas black heart〜:02/01/24 22:39 ID:hbyO/X7c
「ねえ、大輔ちゃん。さっきのお母さんに気付かれなかったかなぁ?」
 心配そうに天音が尋ねる。
 だが、そんな心配は無用だ。
 天音は知らないが、オレの初めての相手は天音の母親だ。
 ○学6年の時、天音の母親を抱いた。
 それ以来天音の父親の留守を見計らっては幾度と無く抱き、今ではオレの体無しではいられないほどに調教済み。
 自分の娘である天音に対しても対抗意識を持っているらしく、天音との行為を告げると、オレから捨てられるのを恐れてか今まで以上に従順な奴隷となった。
 天音への調教がもう少し進めば、親子揃って調教するという楽しみがあるな。
「大丈夫だろ。それより急ぐぞ」
「ああ、ま、待ってよ大輔ちゃん。ちょっと垂れてきちゃったよ」
 天音の言葉に振りかえると、確かに言葉通り天音の柔らかな腿を伝って白濁の液が流れ落ちつつある。  
 それを天音が慌ててハンカチで拭いていた。
 まわりには同じく学校へ急ぐ人共がいる。
 どうやらバレてはいないようだ。
「本当に遅刻するぞ。ほら、急げよ」
「うん。でも走ったらまた流れ出ちゃうよ」 
「ったく、しょうがないな。ほら、あの路地に入って下着を脱げ。そして、その下着で
 拭き取れよ」
「えっ……、で、でも。」
「これは命令だ。お前は自分の立場わかってるんだろ。あの誓いを忘れたのか?」
 困惑したような天音の表情。
 その天音に対して有無を言わせぬ口調で告げる。
「う、うん。大輔ちゃん命令だもん。わたし言うこときくよ」
 そう言ってそそくさと天音は路地裏に入っていく。
「ちなみに今日一日ノーパンで過ごせよ。あんパン娘がノーパンか。くくく」
 オヤヂ臭い発想に思わず声を漏らして笑ってしまう。
「うう……誰かにみられたらどうしよう」
 恨めしそうな顔をしながらも下着を下ろす。
 自らの指先で閉ざされている花弁を開くと、また新たな白濁があふれ出してくる。
257〜Canvas black heart〜:02/01/24 22:40 ID:hbyO/X7c
 ポトリと乾いた路面に白濁の液が落ちていく。
 黒いアスファルトと白い精液のコントラスト。
 さわやかな朝の一コマの中での非日常。
 オレの目の前にいるのは……そう、オレの奴隷。
「ほら、きちんと指を中に入れて掻き出せよ。残ってると困るだろ。きちんとオレから
 見えるようにしてやれよ」
「うん。大輔ちゃんの言うとおりにするから……」
 わざと意地悪く言うオレの言葉に従い、スカートの裾を腰のベルトに挟み込む。
 局部がオレの前に晒らされる。
 天音の顔は羞恥のためか、それとも興奮のためか赤らんでいる。
 そして、二本の指をゆっくりと自分の中へと入れていく。
「あ……あん」
 天音が鼻にかかった甘ったるい声を漏らす。
 既に濡れているのかクチュクチュと言う音も聞こえる。
 膣壁に付着した精液をこそぎ落とすたび、ポタポタとアスファルトに精液が流れ
落ちていく。
 その光景を見て、先程出したばかりというのにオレのモノが既に熱くなっている。
「天音、ちょっとしゃがめ。指動かすのは止めるなよ」
 ズボンの中から既にいきり立ったオレのモノをとりだし、命令通りにしゃがんだ顔の前に差し出す。
 天音は何も言わず、それを口に含んだ。
 それから口をすぼめ、ゆっくりと顔を前後に動かし始めた。
 だが興奮の最高潮にいるオレにとって、その刺激は弱すぎる。
 天音の頭を両手で押さえ、激しく喉の奥の粘膜を叩く様に激しく腰を打ち付けた。
 天音が何度かむせいで咳き込むがそんなことは気にしない。
 より強い刺激を求め、ただ夢中で腰を動かす。
 程なくして、天音の喉の奥深くに二度目とは思えぬほどの量を放出した。
「こぼさず飲めよ。………天音、結局遅刻だな」
 ぽつりとこぼす。
「うん。そうだね大輔ちゃん」
 オレのモノを飲み込んだ天音が答える。

 また、日常へと帰る。
 ただ、退屈な日常へと。 

(つづく)
258某スレなりきりさん:02/01/24 22:50 ID:hbyO/X7c
>255-257
〜Canvas black heart〜 プロローグ
ちなみに続き物です。

最近いろいろな人が投稿してくれて盛況ですね、ここのスレ。

Canvas DVD版を買いました。まだコンプはしてませんが……
とりあえず書いてみました。

NAKED BLUEの鬼畜おにいちゃんがお気に入りなんで鬼畜モードで
書いてます。

良かったら感想をお待ちしてます。
259名無しさん@初回限定:02/01/24 23:01 ID:8ldmgLQD
>>258
退屈な日常をぶち壊したいみたいな感じ?
260名無しさん@初回限定:02/01/24 23:02 ID:8ldmgLQD
 ageちまった・・・・・鬱だ・・・・・・・吊ろう・・・・・・・・
261名無しさん@初回限定:02/01/24 23:20 ID:f3AGMIEF
「初夜」エロかったです。
浴室内でのちょっと滑稽な動作を上手く取り入れているところとか。
原典は未プレイですが、このSSの後のレズ本番がゲーム中で観れるんでしょうか?
また、「初夜」の淫微な文体を「サフィズムの舷窓」本編に期待しても大丈夫でしょうか?
262227:02/01/25 08:12 ID:sIuAPE+Z
>261氏
えーと、このSSは本編で描写されなかったシーンを
妄想したものなんで、つまりニコルのロストバージンシーンは
ゲームでは観られません。
また、文体に関しては、ゲームのシナリオライター氏と
僕の文体では、結構ちがいます。
というか、一画面に三行の文しか表示できないADVで、
このように地の文が長い「小説の文体」はとれないのだと思います。
エロに関しては、僕はレズ属性があるんで充分実用になりましたが、
ほかの人にとっても使えるかというと、正直わかりません。

このゲームは、基本的にストーリーと日常会話の楽しさ、
それにキャラ萌えを楽しむものではと思っています。
それらの要素は、このゲームはかなり高いレベルだと感じました。
ですが、これも信者の言うことなので、
ご自分の目で確かめてみるのが一番だと思います。

ttp://www.liar.co.jp/saphizm.html

上のURLからOHPのソフト紹介へ飛べます。
ここのキャラ紹介をのぞいて、それで興味がもてたら買う、
というスタンスがもっとも適切なのではと。

長文すいません。
263名無しさん@初回限定:02/01/25 21:19 ID:QyVkvBzY
>某スレなりきりさん
あ、早い。続き物なんですね。いっつも楽しみにしています。
CANVAS買わないとだめかな。
264へたれSS書き@保管サイト”管理”人:02/01/25 22:56 ID:D/BhAHwx
http://members.tripod.co.jp/hokaess/
お待たせしました、保管サイト更新です。
なお、米塩のアカウントはデリ食らったので、ブックマークの変更を
お願いします。

更新内容は以下の通りです
【更新】
○美奈の恋愛研究日誌
○なちゅらるきゃろっと2

【新規追加】
○〜Canvas black heart〜
○「あの人のいる日々」
○家族計画 「FAMILY PLOJECT」

【新規追加<完結>】
○初夜
○さくらの挑戦
○「睦月には祭りもパーティーもない訳だが」
○「茜色の絆」
○「21世紀を駆け抜ける褐色の弾丸、ペドフィリア沢村の苦悩と悦楽」


更新したSSのインデックスは上の方に移動させてみたんですけど、
どーッスかね?
265名無しさん@初回限定:02/01/25 23:23 ID:nyKLWvhF
>227さんへ
凄い丁寧なレス、ありがとうございました。
OHP逝ってきます〜。
266名無しさん@初回限定:02/01/25 23:28 ID:4tIetd69
某女子高のトイレに隠しカメラを設置しました。
無防備なピチピチマ○コをのぞき放題!
まずは2日間の無料体験をご利用ください(2日以内に解約すれば一切料金は発生しません)。
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モー娘。・松浦亜弥などのお宝画像満載!
こちらのサイトは完全無料です。
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267EXILE:02/01/27 00:36 ID:VzFh/cB8
「ブラッドロイヤル」ではあったらしいのに、「EXILE」ではなくなってた
レズ調教、レズEND。なわけで妄想してみました。

でも章題にした相互破瓜までも辿り着かなかったり(w
続きはいつになるやら〜。
268名無しさん@初回限定:02/01/27 00:37 ID:VzFh/cB8
EXILEレズルート妄想SS

「EXILE 導きの神」


絶海の孤島にそびえる、美しい城ひとつ。
その一画の寝室。
灯りは落とされ、すでに室内は闇の底に沈んでいる。
月光がひとすじだけ窓から差し、美姫ふたり、
女同士の許されぬ肉の絡み合いの情景を、闇の中に浮かべ上げている……。

「桜様……ああ、桜様……! 次は……、どうすれば…よろしいです…?」
「ん……次は右の方をしてくれ……あふっ……カレン……!」
豊かなプラチナの髪の姫、カレンが、その裸体を桜の身体にまとわりつかせている。
下になっている、美しく長い黒髪の姫、桜も、同じく一糸纏わぬ裸体だ。
あどけない顔で、同性の右の乳首を咥えるカレン。
上気した顔を左右に振り、同性の与えてくれる快楽に身悶える桜。
「あぁ……んぅ……あっ……あ、あ……!」
カレンが顔をあげて唇を近づけると、気付いた桜の方から、カレンの唇をついばむ。
「んんぅっ」
舌と舌を情熱的にからめあう。ディープキス。寝室に、唾液の音が響く…。
「カレン……さっきのを…今度はあなたがしてくれ……」
シーツの衣擦れの微音とともに、桜が闇の中に白い裸身を起こす。
そして、寝そべっているカレンの眼前に、おのれの足の間を、晒す。
カレンは、目を閉じながら小さな割れ目に舌を這わした──。
「はっ! はぁぁっ! ううっっ!! ……く」
同じ性、同じ肉体の持ち主であるカレンの顎に、
性器から溢れ出す恥液を伝い落とし、汚す桜。
269EXILE:02/01/27 00:39 ID:VzFh/cB8
「んは……。ふふ……想像もしませんでした。桜様と。こんなこと」
「私だって、そうだ……んんん、痺れる……」
やがてカレンの舌での奉仕に充分満足した桜は、体勢を変えた。
カレンの両腿を手で押し開くと、いままで舐めてもらっていた場所を
相手の同じ場所にぴったりとくっつける。
「こんなことしてるって、国元や…父様母様に知られたら……
わたし、どうなってしまうのかしら……」
「私など、国の民に知られたら、八つ裂きにされるかもしれんな」
桜の腰が、動き出す。
「あっあっ桜様っ…」
「カレン……きれいだ、素敵だ……」
カレンが快楽に耐え切れず、自分の親指を噛む。
「桜様……でも、こうなって、後悔してるとは、おっしゃらないで……」
「ああ……知ってしまったものは、しょうがない。
……愛してしまったものは……しょうがない……」
寝室には、優しく規則正しい粘液の音と、少女ふたりの吐息だけがしばらく響いた。
「はっ、はっ、いきそうだっ。カレン、カレン……」
「ん、あ、わたしも、わたしもっ」
「あああ──────………っっ!!」
ふたり分の絶頂の声が室内を満たす。
そして、寝室に音は絶え、しばし真の闇の底に沈んでいった──。
270EXILE:02/01/27 00:41 ID:MjBh/fvD



1.姫君たちの相互破瓜


霧に包まれた海を、一艘の豪華な帆船が走っていた。

コンコン、と船室の扉をノックする音。
部屋の主、桜は、長い黒髪をかきあげると、もの憂げに問いかけた。
「誰か?」
「わたしです。カレンです。桜様」
扉を開けると、プラチナ・ブロンドの豊かな髪をきれいにとかした少女が、
人懐こい微笑みを桜に向けていた。

グウィディオンの王女、カレン姫。
身に付けた美しいドレス、何よりその物腰の気品から
一国の姫とすぐ知れる。しかし、気さくそうで人好きのする笑顔には、
むしろ町娘にでもふさわしいような人懐こさがあらわれている。

部屋の主の少女の方は、あきらかに市井の者とは一線を画した、
貴種独特の尊大で凛とした面差しだ。
さらに、神秘的な香気と、触れ難き処女性とを、見る者に感じさせる。
ミトラスの聖なる巫女、桜姫。
その雰囲気は、男子禁制の神殿で厳格に育てられ、
若くして国家の根幹たる姫巫女の座を務め続けて身に付いたものだ。
美しい瞳の光の中に、険がある。
プライドの高さと気の強さ。
それだけではなく、未だ桜しか知らぬその心中の怒りが、その険しさの源だ。
271EXILE:02/01/27 00:41 ID:MjBh/fvD

ふたりは、船の甲板に出た。
軍事大国サマエラの船に移乗し、母国の従者たちと引き離されて以後、
身の回りには自分たちの他に、石のように黙るサマエラの者たちしかいない。
自然、ふたりは語らいと行動とを共にすることが多かった。
そして、洋上──。
ふたりの姫は、見た。
濃い霧の中、落日の残光に包まれて、
幻のように海面にほの赤く浮き上がる城の姿を……。
「…この世にあるとは、思えぬところだな」
桜が、隣あって同じく船縁(ふなべり)から眺めるカレンに言う。
「ええ、夢のように綺麗…」
カレンは、すっかりその光景に心奪われているようだ。
「だが、あそこに住むのは……」
呪われた、忌まわしき主。
『真実の愛を得られねば、いずれ必ずや魔王となるであろう』と予言され、
それがゆえ父王から各国の美姫を次々と生け贄のように手向けられる、魔王子。
そしておそらく、ふたりの姫の人生にとって、運命の男。
しかし、本当の運命の人、終生の愛を誓う相手が、
実はすでに隣にいることを、この時のふたりはまだ知らない……。


 * * * *
272EXILE:02/01/27 00:43 ID:oO5n87pT

魔王子の島に下船し、その城内に入って最初に請われたのが
『首輪を身に付ける』ことだったのに、ふたりは、目を見開いて驚いた。
「殿下の御命令です。殿下の欲することには、すべて従っていただきます」
ふたりを船から先導して来たサマエラの者どもが、ふたりの姫に近づく。
カレンは、震えながら、美しい首筋に鎖付きの首輪を受け入れた。
大国サマエラの軍事力に祖国を人質にとられているも同然の身、
抗い得ないのは知っている。
「…触るな下郎! 是非も無いと言うなら、自分でする!」
桜は、怒気を漲(みなぎ)らせつつ、首輪を男の手からひったくると、
自らの首に締め、金具を留めた。
知らぬとはいえ、このあと生涯の隷属の証しとなる、それを。

首輪を付け、ふたりだけで部屋に取り残される。
カレンは震え、桜は扉を睨み付け、態度は違えど、
男の肌も知らぬ少女ふたり、心中の心細さは同じだ。
そして……、扉を音もなく押し開け、その男は現れた。
「……お前たちが、私への貢ぎ物か」
ふたりは息を呑んだ。
世界にその名を知られた魔王子──
どのような凶相の魔人が現れるかと思えば、その男は、
長い黒髪を束ね、女よりも優しく美しい面差しをした、美丈夫だったのだ。
長身に黒尽くめの衣装、マントも手袋も、黒。
細い眉、白い肌、黒真珠のごとき不思議な色の瞳。
顔の美しさは、あるいは、世に美しさを称えられているカレン、桜、
このふたりの美姫以上かもしれない。
だが、昏(くら)い瞳と、面白そうにふたりを観察する冷たい笑みが、
魔王子の名を裏切らない恐怖感をふたりに与えていた。
「カ…、カレンとお呼びください、殿下」
「そなたが、グウィディオンのカレン姫か」
273EXILE:02/01/27 00:44 ID:oO5n87pT
震えるカレンをかばうように、桜は思わずその身体を抱き寄せていた。
「挨拶する必要なぞないっ!」
「……ほう。ずいぶんと、気の強い女だな。ミトラスの桜姫とは、そなたのことか」
「このような枷をつけて、これが、客をもてなす礼儀か?」
「声が震えているぞ。そんなに、私が恐ろしいのか?」
息を呑み込み、桜は、悔しそうに口を閉ざす。
桜の罵倒も気の強さも、魔王子は、小揺るぎもせず、快さげに受け止めていた。
「わたしたちを、どうなさるのですか?」
カレンの震え声での問いかけに、魔王子は、慈悲の一片もなく宣告した。
「この島に来た運命を呪うがいい。そなたたちは、私の贄となるのだ」

「舐め合え。犬のようにな」
「く……っ!!」
微笑む魔王子の足元に、横たわるのは──
折り重なるように押し倒され、
ドレスの中の下履きを、袴(はかま)を、力任せに下ろされてしまったふたりだった。
いま、桜の目の前に、ピンク色の秘密の唇がある。
自分の上に乗っている、カレンの秘所だ。
生まれて初めて目にする同性のそこに、
そして、自分のそこもカレンの眼前に晒されているであろうことに、
桜は、火が点いたように頬を熱くしている。
「う………くっ……」
「どうした? 女同士であろう? 遠慮はいらぬ、存分に楽しむがいい」
「できるかそんなことがっ!!」
神聖な神殿から引きずり出され、最初に強要されるのが、女陰舐め……。
桜の自尊心、羞恥心は、とてもそんなことを受容できない。
「…! ぐあっ!」
すると突然、見えない手で掴まれたように、喉が詰まった。
274EXILE:02/01/27 00:47 ID:oO5n87pT
「……! 魔術か! ごほっ、こ、この悪魔っ!」
「そななたちの意志に任せているのは、私の慈悲なのだがな」
「うあああぁぁぁっ!!」
急速に身体が硬直する。意識が暗転し始める。桜の肉体が、死の予感に震えた。
「おやめください! 殿下!」
涙を滲ませながら、首輪を付けたカレンは、犬のように必死に舌を伸ばした。
「桜様……お許しになってくださいね」
自分の秘所に生暖かく柔らかく、
そして信じられない感触が生じたのに、桜は驚愕した。
(まさかそんなっ!! 小便をする場所だぞっ!!)
「ん……ん……く……う、ううっ……」
涙声を出しながら、王女カレンは同性の性器を舐め始めていた。
「ああぅ…! うあっ…! そ、そんなっ!!」
女の最も過敏な部分を、生まれて初めて他人に触れられる……
しかも、舌で舐められるという嫌悪感に、悶え動く桜。
しかし、見えない力──王子の魔力に押さえつけられて、逃れられない。
喉を絞める力は失せたものの、カレンの舌には自由に舐められるままだ。
「やめっ! ……ああ、気持ち悪い……。やめ、て……」
「どうした桜姫。お前はしないのか。カレン姫にばかり働かせては、悪いだろう?」
また、魔術で首が締め付けられる。
「んああっ!! く……ううっ!」
ただ、今度は桜ばかりではなかった。カレンも苦悶の呻きを漏らしている。
「あ……あが……っ」
「飼い主に従わない雌犬どもなら、慈悲をかけてやる必要も、ない」
自分の拒絶によって、自分の上に乗っている他人の肉体まで
死すかもしれないという想像は恐ろしかった。桜の忍耐は、限界を超えた。
「うう……ううっ……」
舌を、生まれて初めて他人の性器に触れさせた。
そしてぴちゃ、ぴちゃという音がふたつ、室内に響く……。
275EXILE:02/01/27 00:47 ID:oO5n87pT

魔王子はおざなりの行為では許さなかった。
それが“愛撫”と呼ばれるレベルになるまで、休むことなくふたりに舐めさせ続ける。
ふたりの処女が、本気で、同性の襞(ひだ)を、クリトリスを舐める。
「ううう………っ」
ふたりとも、気色悪さを超え、絶えられない痒さがその部分に生じ始めていた。
「フッ…。からだは正直だな」
「何をっ! んんっ……!!」
「あれほど嫌がっていたのに、もう淫らに感じているとは…。
お前たちのヴ○ギナから、愛液がとろとろとこぼれているではないか」
────!
とうとう、おぞましき同性との行為で、淫らな姿を見せてしまった……。
屈辱とショックで、桜の瞳から、ぽろぽろと涙が零れた。
「……今から泣いていては、涙が枯れてしまうぞ」
「くっ…! 貴様……貴様っ!!」
ついに、桜は身を起こし、魔王子を睨み据えた。
「桜様っ! おやめになってっ!」
「これが許せるかっ! ……こ、こ、このような生き恥を
女同士に、させておいて、笑って見ているなどっ……!!」
そして、勢いよく掴みかかろうとした桜、だったが──
空中で、その動きが止まる。
「まだ、逆らっても無駄だということがわからぬか」
「あ……うう……」
重力を無視して空中で静止した桜の肢体を、後ろから羽交い締めにする。
「私が摘み取ってやろうと思っていたが、
ここまで同性の行為に動揺し、屈辱を感じるのか。面白い……。
おまえたちふたりは、同性の交わりに溺れるレスボスの虜囚に堕とすこととしよう」
276EXILE:02/01/27 00:58 ID:+4FN+4Q3
以上、ちぇりーそふと「EXILE」レズルート妄想SS
「EXILE 導きの神」その1でした。>>268-275
277名無しさん@初回限定:02/01/27 01:20 ID:ajIL3scM
しかし、連続投稿規制、以前にも増して厳しくなってますな……。
これがほんとに月姫スレを連続投稿で荒らしてた荒らしの影響なら、
無関係の俺らにはたいしたとばっちりだ……。
どなたか効率のいいSS投稿の仕方教えてください(;´Д`)
278SS−ダリア編:02/01/28 04:08 ID:Ju2venTP

「っと、まだイッちゃだめだよ」
 ヴァールはイク直前まで高まっていたダリアを後ろから抱きかかえると、
机から引き剥がし、そのままベットの縁に腰を下ろした。
「ぁ… な、なん…で…?」
 息を荒くしたダリアが、絶頂寸前の潤んだ瞳でじっと見詰めてくる。
「ほら、こうして…」
 その質問には答えずに、ダリアをひょいと持ち上げて自分の脚に乗せると、
くるりと振り向かせる。丁度、脚の上で抱き合うような形となった。
 ヴァールの両手がダリアの背に廻され、きゅっと力が込められる。
 恋人達が抱擁するように、二人の体が重なり寄りそっていく。
「んっ… はあぁ…」
 密着した下腰に熱く固い塊を感じ、ダリアが吐息のような声を洩らした。
 互いの視線が交錯し奇妙な沈黙が訪れる。
 だがそれも一瞬で、すぐにダリアは全てを委ねたように力を抜くと、
 肩口に頭を預けてきた。
 
(うわぁ、完全に俺を信頼しているよ…。それなのに……)
 そんなダリアを抱きしめながら、ヴァールの胸の内では葛藤が起きていた。
 以前に感じていた「可愛がりたいという想い」と「意地悪をして虐めたい欲望」。
 それが極限にまで高まっている。
 トクン、トクン…
 高鳴る鼓動は自分のものか、ダリアのものか。
 自分が一体どうなってしまったのか。
 幾ら考えても答えは出ないように思えた。
 だから……、それを確かめるために、ヴァールは腕に力を込めていった。

「んッ…」
 力を入れた分、二人の腰がより密着していく。
 ダリアの口から微かに声が零れ、白魚のような指がヴァールの背後で服を掴む。
「それじゃ、動くよ」
 抱きしめ合ったまま、ヴァールが腰を動かし始める。
 重なった股間が擦れ合い、互いの感触が快感へと変っていく。
 ヴァールの動きは焦れったい程ゆったりとしたものだったが、
 一度絶頂の手前まで追い込まれていた官能を目覚めさせるには十分だった。
279SS−ダリア編:02/01/28 04:09 ID:Ju2venTP
 すぐにダリアの肌が上気し始める。
 頬が触れ合うほど身を寄せていたヴァールには、その様が手に取るように分かった。
「ダリア、気持ちいいんだろ?」
 そっと息を吹きかけ、耳元で囁く。それだけでダリアの背筋がビクンと戦慄(わなな)いた。
 高まった自らの体温で、ダリアの身体が仄かに香気たつ。
 ヴァールはその香りを愉しむように深く息をつき、処女雪を思わせる真白な
首筋へと唇を這わせていった。
「ぅん… ああ、ん… んぅ」
 微かにくすぐったいような、それでいて魂が蕩けて行くような愉悦。
 ダリアは自分に与えられる快感に耐えるように、
 あるいはそれを確かめるように、きゅっと服を握りしめる。
 ヴァールの動きに合わせて、互いの身体が上下に揺り動いていた。
 その度に二人の服を通しても、はっきりと感じる硬いモノが
 秘裂を擦り、その上で自己主張する蕾を小突く。
 机の角による鋭い快感に比べればソフトな刺激は、一気に絶頂に
 導くことなく、それでいて確実にダリアを高めていった。

「…んっあッ  だ、だめっ…」
 唐突にダリアの声が跳ねあがった、
 快感に蕩け、脱力していた身体がピクンと震える。
「やぁッ、もう… う、動かないで… 」
「どうして? 気持ちよくない?」
「ちがっ… うぅンッ! でも… んぅっ、ん…」 
 秘裂が擦りたてられる刺激を堪えるように、ダリアの背が丸まり
 相手の背後に回されていた指に力が入る。
「なら、もっともっとイヤらしい声を聞かせて」
 トーンを上げた嬌声に後押しされるように、それまでゆっくりとしていた
腰の動きを激しくしていった。
「だめッ… こ、これ以上は… お願い、やっ…」
 服を掴んでいた指が解かれ、腕の中から抜け出そうとヴァールの肩を押す。
 しかし散々秘裂を責められ力の入らない状態では、抱きしめるように
 廻された腕から逃れることは出来なかった。
「もうイッちゃいそう?」
「んッ… そうッ だか…ら… やめ… 」
 抱え込まれた腕のなかで、懸命にダリアが身をくねらせる。
「いいよ、ダリアの一番かわいい瞬間を見せてよ」
「だめ… ぅんッ…、ッ…  …!!」
 もはや言葉を発する余裕もなく、唇を噛み締め、息を詰めたまま
 それでもなおダリアは首を振って抗っていた。
280SS−ダリア編:02/01/28 04:09 ID:Ju2venTP

「ダリア… そんなに俺とするのは嫌?」
 なおも続く抵抗に、ヴァールが複雑な表情のままダリアを強く抱きしめる。
 ぎゅっと押しつけるだけとなった刺激は、昇り詰める寸前だったダリアの
性感に僅かのゆとりをもたらした。
「…ちッ、ちがう、 イヤじゃ…… ない…」
「じゃあ……」
「…………って、 服 汚れる… から…」
 暫しの逡巡の後、羞恥と快楽の狭間でダリアが口を開く。
 だがヴァールの返事は予想とは違うものだった。
「……構わないよ」
「えっ…」
「知っているんだ。俺としている時のダリアが、いつもちゃんとは
イッてないこと。机での時だけなんだろ、遠慮しないでイケるのは」
「ぁ…」
 驚きのあまり声もでないダリアに、ヴァールはなおも言葉を続ける。
「俺としている時にも、思いっきりイッてみたいんじゃないの?」
「……… 」 
「ダリアの一番になりたいんだ」
 秘密を告げられ、不安になっていた心にその言葉が染み込んでいった。
 耐えられない程の羞恥と、全てを委ねたいという想いがダリアの内でせめぎ合う。
 そんなダリアを無言のまま強く抱きしると、ヴァールは葛藤し続ける少女を
 あやすように頬に、瞼にとキスの雨を降らせる。
 やがて…
(……こくん)
 ダリアが小さく頷き、ヴァールの背に廻した手がきゅっと服を握りなおす。
 それを合図にして、動きを止めていた二人が再びリズムを刻みはじめた。

(…超ドキドキする)
 ダリアが絶頂を迎える時のことを想像するとどうしても興奮が押さえられない。
 それでも何とか昂ぶる心を鎮め、ヴァールは丁寧な愛撫を繰り返した。
「ふッ…ぅん… んんっ… ああッ!」
 ダリアの喘ぎが段々と高まっていく。
 神気を受け敏感になっているクリトリスが押しつぶされると、
 熱い官能の渦が背筋を駆け昇り、秘裂から愛液を滴らせる。
「ダリア、もうちょっとコッチに来て。そう。」
 力強く腰が引き寄せられ、密着させたままユサユサと揺すられる。
 既に下着としての用を為さないほど濡れたシルクが秘裂に張りつき、
お互いが擦れ合う刺激をダリアに直接伝えていた。
「ふぅぅッ!! んッはぁぁ──! ああッ──」
「気持ちいい? それじゃ今度はこうして…」
 微妙に角度を調整して、秘裂にそって自分のモノが動くようにする。
 極限まで硬度を増したヴァールが前後する度、花弁全体が擦り立てられ、
 その上にある花芯から快感が湧き起こる。絶え間ない刺激は僅かな
 身じろぎすらアクセントにして、イレギュラーにダリアを責めていった。
 二人を中心に部屋の中に官能の香りが満ちていく。
「ああッ! ふぁッ─! ああッ──!! んッ、くぅ…っ んん…」
 時折ダリアの喘ぎ声のトーンが跳ねあがり、全身がブルブルと震える。
 だが、頂きの手前まで駆けあがった快感はそこで脚踏みし、
 狂おしいほどの快楽からまだダリアを解放してはくれない。
281SS−ダリア編:02/01/28 04:10 ID:Ju2venTP

「…イケない?」
「んっ… んんっ!!」
 こくこく、とダリアが頷く。
「えっと… 止めた方が良い?」
 通常ならとっくに絶頂を向かえているはずの快感を受けながらも、
まだイケず身悶え続けるダリアが心配になって尋ねる。
「やッ、止めない…で ッ… お、お願い… 」
 快感のあまり苦しげに、それでも懸命にダリアの首が横に振られた。
 蕩けきり、潤んだ瞳がヴァールを見詰めている。
(イキたいのに、羞恥心と罪悪感が枷になってるのか。だったら…)
「ダリア。大丈夫だから……心配しないで」
「んっ…」
 その言葉に小さく頷いたのを見て、ヴァールの手がお尻に沿って降りていく。
「あッ! そ、そこっ…」
 その指がしっぽの根元に触れられた瞬間、ダリアの身体にピクンッと力が入った。
「ダリアの一番感じるところだろ。何もかも忘れて、イッちゃおう」
 五本の指がしっぽをサワサワと弄る。
 腰を抱き寄せられていてはその刺激から逃れ様もなく、
 ダリアはクリトリス以上に敏感な器官を責めたてられ身悶えた。
「んッ…! あっ、ンッ… はぁ…」
「この状態で前も刺激したらどうなるかな」
「……!」
 大きく目を見開いたダリアを無視して、腰の動きをゆっくりと再開した。
 途端にダリアの脚がヴァールの腰に絡みつき、その動きを妨げる。
 イクことを拒絶するというよりも、あまりの快感に身体が勝手にとった動きだった。
「やッ、… ためッッ… う、動かないで… んんッ!」
「じゃあ ダリアに動いてもらおうか」
 その抵抗にむしろ楽しむような表情を浮かべ、ヴァールの指がしっぽ根元を刺激する。
 指で輪を作り、しっぽの根元から毛にそってゆっくりとしごく。その度にしっぽが
 緊張と弛緩を繰り返す。湧き上がる快感にダリアの腰が勝手に跳ねまわった。
「ふわぁっ! だ、だめ… 強すぎる… あ、ああ──!」
「動いているのはダリアだろ。ほら、机でのオナニーの時はこう動くんだっけ?」
 ヴァールは巧みにしっぽを責め立て、さらにダリアの動きを誘導していく。
 二つの敏感な性感帯を同時に刺激され、ダリアの瞳が快楽に蕩ける。
 いつしかダリアは快感を受けるためにヴァールへと抱きついていた。
282SS−ダリア編:02/01/28 04:13 ID:CmTNZz7P

「ねえダリア…、クリとしっぽ、どっちが気持ちいい?」
 自分にしがみつき、快感に悶えるダリアの耳元でヴァールが問いかける。
「ふわぁっ… ああ… わ、分からない」
「言わないとやめちゃうよ」
「あ、ぁ…ッ んぅッ!  りょ、両方っ くぅッ 両方とも!!」
 髪を振り乱しながら、ダリアが叫ぶ。
「両方ともだなんて、ダリアもエッチな娘になったね」
「やぁッ! い、言わないで!」
「ふふっ、エッチなダリアのイキ顔、見せてくれよ」
 そう言ったヴァールの手に、神気が集まっていく。
「な、何っ… んんっ!」
 魔を調服させる神気に刺激され、しっぽがピクン、ピクンと跳ねまわる。
 それの動きに合わせて、ダリアの肢体が淫らに踊った。
「ああっ! だめ… だめぇっ! はぁっ、ああ──!!」
 今まで以上の快感の奔流が途切れることなく押し寄せる。 
 その刺激から逃れようと暴れる度、押しつぶされたクリトリスから
 新たな快楽の火花が弾け、ダリアの性感を絶頂に向け加速させた。
「ふぁ──っ …ああっ!! へんになるっ!! へんになるっ──!」
 今までとは桁違いの快感が背筋を駆け上がってくる。
(あ、 だめ… もう、耐えられない…)
 抱きしめられ、完全に逃げ場の無い身体が快感と不安に震える。
 そんなダリアを少しでも安心させるよう、ヴァールは片手で抱きしめながら、
 首筋へとくちづける。
「ああッ!! だめぇッ も、もう… んんっ!!」
「いいよ。可愛いよ… ダリア」
 そして甘く囁きながらもしっぽを責める手は止まらない。
「あぁ──ッ!! や、やぁッ… お願いっ 嫌いにならないでッ!」
 ダリアの悲鳴が切羽詰まったものになる。
「大丈夫、絶対嫌いになんかならないから。さあ、イッてみせて」
 そう言って愛らしいしっぽをいっきにしごき立てた。
 今までで最大の刺激にダリアの腰が反射的に跳ねあがり、
 クリトリスがヴァールへと押しつけられる。
「ああ───!! だめっ、だめッ──っ!! 」
 ヴァールの許しの言葉と、しっぽとクリトリスからの快感の嵐。
 その何もかも忘れるような刺激に、ダリアの頭の中が真っ白になる。
 拠り所を求めてヴァールに抱き付き、応えて強く抱きしめられる。
「ふわぁっ ぁッ あ、ああッ─  ああッ───!!」
 絶頂の叫びを上げた次の瞬間、ダリアの身体がビクンッと跳ねた。
 極限まで緊張していた全身の筋肉が一気に脱力し、そのままヴァールに
 もたれ掛かかる。

『しゃぁ────』
 
 失禁しながらもダリアの全身はピクン、ピクンと緊張と弛緩を繰り返していた。
 収まらない快感のなか、ヴァールの腕の中で迎えた絶頂の幸福感に包まれ
 ダリアの意識は闇に沈んでいった。
283SS−ダリア編:02/01/28 04:15 ID:CmTNZz7P
 * * *

 意識を取り戻したダリアと二人して湯浴みをした後、ヴァールは自分の
 寝室へと案内した。
 長い廊下を夜着をまとったダリアが無言のままに付き従う。
 やがて辿り着いた寝室はヴァールの部屋とは思えないほど小奇麗だった。
(やれやれ、今日ばかりはプライマル様々だな)
 いつも整理しろと五月蝿いプライマルに胸のうちで感謝しつつ、
 ダリアを部屋へと招き入れる。
 片付けられた部屋独特の清潔な空気が、二人を包み込んでいった。

「いっしょに、寝るの?」
 部屋にあるベットは、大きいが1つだけだ。それをじっと見詰めながら
ダリアが尋ねてきた。声色は普段通りで、そこから感情を伺うことは出来ない。
「えっ、あっ… いっ、嫌だったら俺はソファーで寝ても良いよ。
 ほ、ほら結構大きなソファーだし、 へ、部屋もそんな寒くないから大丈夫さっ」
 その問いに妙に慌てながら、取り繕うように答える。
「別に、 構わない…」
「そ、そう?  …そ、それじゃ、おいでよ」
 先にベットに乗ったヴァールが毛布をめくりダリアを招く。
 ダリアは無言のままベットの端に寝そべると、背を向けたまま
毛布へと包まった。

「緊張してる?」
 その声にダリアが振り向いた。二人の視線が重なりあう。
「……。 誰かと寝るの… 初めてだから」
 暫し無言で見詰め合った後、ダリアがうなずいた。
 しっぽが緊張を表すように、パタパタと音を立てる。
「そうか。でも、もうチョイこっち来いよ。そこじゃ寒いだろう」
「あっ……」
 抱き寄せられ、ダリアの身体に反射的に緊張が走しった。
 細い腕が胸の前で組まれ、ヴァールとの間に隙間を作ろうとする。
(…えっ?)
 しかし予想とは違い、ヴァールは抱き寄せたダリアに優しく毛布を
掛けただけで、そのままゴロンと寝転んだ。
「ほら、よかったら腕枕するけど」
「……(こく)」
 小さく頷いてダリアはおずおずと寄り添い、ヴァールの腕を枕にすると
 猫のように身体を丸めた。
284SS−ダリア編:02/01/28 04:15 ID:CmTNZz7P

「あっ…………、 暖かい……」
 毛布と、互いの体温がやさしくダリアを包み込む。
 その温もりに思わず驚きの声がこぼれた。
「そんなにびっくりした顔するなよ」
「ううん。なんだか…… 信じられないだけ。
 凍てつきの地獄では、ずっと一人だったから……」
 ダリアの指がギュっと服を掴む。
「もう… あそこには還えりたくない」
 ダリアの瞳からあふれた雫が月明かりに光る。
「ダリア、ずっと側にいるから…。 安心しておやすみ」
 他に言うべき言葉がなく、ヴァールは瞼にそっとくちずけた。
「ん……」
 微かに甘えた声を上げたダリアを、そっと肩口に寄せる。
 そしてやさしく抱きしめると、頭を撫で髪をゆっくりと漉いていった。
 その動きに合わせてダリアの目が細められてゆく。

* * *

「すぅ… すぅ……」
 暫くして、ヴァールの胸の上で微かな寝息が聞えだした。
 目をやると眠っているダリアはわすかに微笑むようにも見える。
(コイツと付合う……なんて、上司のエオリアに言ったらどんな顔するだろうか)
 無防備な寝顔に目を奪われながら、不意にそんな疑問が思い浮かぶ。
(天界……、追放とかされてりして…)
 怒りの余り、顔を青ざめさせるエオリアの姿が見えたような気がした。
(まさか、ね…)
 そんな不穏な想像をかき消すように胸の内で小さく呟くと、
 薄暗い月明かりに浮かぶ天井へと視線を戻す。
 幾つかの未来像が虚空に浮かび、そして消えてゆく。
「天使と悪魔……か」
 ため息と共に小さな呟きがこぼれる。
 考えなければならない事は多い。それは分かっていた。
 そして考えても仕方がないことも…。
 だが生来、面倒事を後回しにする性格がその全てを放棄させてしまう。
(まあいいか…、今はダリアがここにいる。幸せそうな寝顔が見られる。
 それでいいじゃないか… な…ぁ……)
 少女の体温を心地良く感じながら、ヴァールは目を閉じた。

 やがて深い闇の中、二つになった寝息が聞えはじめる。
 毛布で包まれた、仮初めの楽園(エデン)に朝が来るまでの一時、
 寄添うような寝息だけが、静かに時を刻んでいた。

(終)
285SS−ダリア編:02/01/28 04:21 ID:CmTNZz7P
ブライティアSS  ダリア編
前編 (前スレッドの455-459  http://www2.bbspink.com/erog/kako/984/984064183.html
   (保管サイト:http://members.tripod.co.jp/hokaess/)

後編  >>278-284

滅茶苦茶遅くなりましたが、ブライティアSS(後編)です。
おおまかな構想&Hシーンは結構早くに完成したのに、
ラストの部分(2枚分)が上手く出来ず、書いては修正したり
色々忙しくて放置したりで、今になってしまいました。

とりあえず、今回の目標は前も書いたように「萌え」です。
といっても俺は無邪気なキャラよりは、憂いを持つキャラが
見せる健気さに萌えるタイプなので、自分の趣味丸だしです。
それでもダリアの可愛さが多少なりとも伝わったら嬉く思います。
(前編の机でのオナニー、後編のしっぽ愛撫、添い寝などはゲーム中のCG
 をイメージしながら書いてました。いずれも好きなCGばかりです)

完成が非常に遅くなってしまい、待っていてくれて皆様には
申し訳なく思います。次回は気合を入れて頑張るつもりなので
またよろしくお願いします。
(次回作は奴隷介護のレズSSか、「plus」発売決定記念で
 魔法少女アイのどちらかを予定してます)
286まっそー:02/01/28 05:02 ID:CmTNZz7P
名前を直すの忘れていた…

蛇足ですが、一つ書くべき事があります。

原案では「無垢の芽生え」の使用を拒んだ理由として
少女に戻った自分に対する嫉妬、特にヴァールが「今の自分」を
見てくれなくなるのではという不安感からという設定をしてました。

で、これに関連してダリアの内面を語らせるつもりだったのですが、
何度と無く文章を書きなおしても流れとしてダリアらしさが表現できなく、
結局構想を変えてしまいました。

完全にメインの伏線を台無しにしてしまったので、
前編から書きなおそうと思ったんですが、それだとまた後編部分の
修正も必要になるため、結局断念しました。

なお以下がダリアがヴァールに理由を告げる場面の素案です。

>「でも… あの呪いを受けると、今の自分じゃなくなって…」
> 言いながら、ダリアの目に涙が滲む。
> それはすぐに眦(まなじり)から溢れ、小さな雫となって
> ヴァールの頬へとこぼれ落ちていった。
>「一緒に過ごしているのに、私を見ていないような気がして。
>それが変に悲しくて……。 ふふっ… 馬鹿みたいでしょ。
>凍てつきの地獄ではずっと一人でも大丈夫… だったのに…」

>(中略)

>(コイツの涙、こんなに暖かいんだ…)
>普段はそっけなく、冷たく見えるダリアの内面が実は暖かいかのように…。
>降りしきる涙が自分の頬を伝うに任せながら、ヴァールの内にそんな思いが
>湧きあがる。

>「まだずっとダリアの傍にいることは出来ないけど…
>でも、もう今日はどこにも行かないから。それで許してくれよ、 な…」


この部分をどうしても表現したくて、幾度と無く書きなおしたんですが…
これの前の部分がどうしても上手く纏らなくて、結局あきらめました。

こういった形で設定を紹介するのは(本文で書けなくて)非常に残念なんですが、
何も触れないのも変な気がするので、蛇足ながら原案の紹介でした。
(いつの日か、きちんと伏線を消化した完全版を書きたいと思ってます)
287名無しさん@初回限定:02/01/29 20:46 ID:g55vml69
>286
おおっ、ダリア編の後編待ってました。ブライティア未プレイですが(w
エロエロで良かったです。
そのうちブライティア買おうかな、と思ったり。
288名無しさん@初回限定:02/01/30 17:07 ID:RmPUfgMg
保管サイト”管理”人 さんへ
家族計画のSSを書いた者ですが、「FAMILY PLOJECT」は話が
膨らみ過ぎたのでオリジナルのネタにする事にしました。
ですので、できれば抹消していただけるとありがたく思います。
>>288
了解です。次回更新時に消すようにします。
290名無しさん@初回限定:02/01/31 06:58 ID:28DrmToG
鬼畜と言うよりハーレム系の話として〜Canvas black heart〜好き〜。
続き書いてー。
291まったり家族計画1:02/01/31 12:48 ID:wl4eSjxI
 高屋敷家の朝は、意外ではあるが早い。
 一家の内、父・長男・長女・次女の四人が時間の不規則な職に就き、
 母・三女の二人が無職。もっとも、その内の三女はごく稀に仕事に
 赴く事もあるが、その時間はやはり不規則といえる。
 唯一、四女だけが朝から時間に縛られている。
 つまり、家族の実に86%が毎朝早く起きる義務はない、という
 事になる。
 それでも、父の唱える『高屋敷家家訓』によって、高屋敷家の朝は
 全員集合を余儀なくされる。
 ただ、この日はいつもとは少し違っていた。
 長男は仕事先の上司に『飲茶』と呼ばれる懇談会に呼ばれ、
 昨日から帰っていない。
司『いい加減に帰してくれ!』
劉『Zzz』
司『寝てるんなら俺の足首を掴んでるこの手を離せえっ!』
 三女は珍しく入った仕事のリハーサルの為、早朝から出勤。
春花『これ着るの?』
男『そうだYO! 色っぽいだろ?』
春花『んー、ま、いっか』
 四女はバイト先の人たちと慰安旅行。
末莉『うわーっ、健康ランドって広いんですねー』
ジョディ『デショー? マツリ、メイイッパイリフレッシュスルヨ!』
末莉『うわー! うわー!』
 父は事業拡大のため渡米。
寛『ふむ、ここがかの有名なデス・バレーか』
寛『……』
蠍『……』
蠍『フシュルルル』
寛『ぬおおおあああああああっ!?』
 母はというと、高屋敷家から200kmほど離れたデパートに向かって
 延々と歩いていた。
真純『四年に一度の五輪バーゲン……必ず勝ち残って見せるわ』
真純『……』
真純『何か忘れてるような……?』
 と言う訳で、今日の高屋敷家の朝には、住人は二人だけ。
 高屋敷青葉と高屋敷準の二人だけ。
 二人は、今だ夢の中だった。
292まったり家族計画2:02/01/31 12:51 ID:wl4eSjxI
 高屋敷青葉の朝は割と穏やかだ。
 基本的に彼女は二度寝はしないし、大抵の場合自力で起きる。
 ただし例外もある。
 それについては、いろいろと倫理的な問題が生じるのであえて
 ここでは語らない。
 ともかく彼女は穏やかな朝を好む。
 だから、たまに春花が襲撃に来た時はちょっぴり機嫌が悪くなる。
 もっとも、春花の場合は末莉ほど踏み込んでは来ないので、適当に
 相手をすればすぐにいなくなるからそれほど苦痛はない。
 高屋敷青葉が朝の食卓に付く理由は三つほど。
 一つは、生理的な欲求。
 一つは、最低限の体裁。
 そしてもう一つは……暖をとるため。
 ただ、この事を本人は頑なに否定するだろう。
 それが高屋敷青葉の高屋敷青葉たる所以なのだから。
青葉「……」
 ともあれ、彼女は今日も一人で起床した。

 高屋敷準の朝は苦渋に満ちている。
 基本的に彼女は二度寝マニアだし、大抵の場合他力で起きる。
 ただし例外もある。
 それについては、いろいろと倫理的な問題が生じるのであえて
 ここでは語らない。
 ともかく彼女は朝が苦手だ。
 だから、たまに末莉が起こしに来た時はちょっぴりうっとおしい。
 もっとも、末莉の場合は春花ほど踏み込んでは来ないので、適当に
 返事をすればすぐにいなくなるからそれほど苦痛はない。
 高屋敷準が朝の食卓に付く理由は三つほど。
 一つは、彼女なりの気遣い。
 一つは、最低限の栄養補給。
 そしてもう一つは……契約。
 その事に、本人はほんの少し思う所があるのだが、それを
 口にする事はない。
 それが高屋敷準の高屋敷準たる所以なのだから。
準「……」
 ともあれ、彼女は今だ熟睡中である。

一方、その頃。
司『は、離せぇ……#』
劉『Zzz』
司『うぬぬぬぬ……#』
 シュポン!
司『や、やっと取れた』
司『さあ帰ろ……』
ウェルカム『ヘイブラザー! 景気はいかがア!』
ウェルカム『ああっ! ツカサちゃあああン!』
司『うああっ!?』
劉『やあウーさん』
司『ぐああっ! 起きやがった!』
劉・ウェルカム『今日も朝までエンジョイプレイ』
司『ノーーーーーーーーーー!!』
293まったり家族計画3:02/01/31 12:54 ID:wl4eSjxI
 陽の光がカーテンを包み、微風がそれを優しく撫でる。
 影がワルツでも踊っているかのように優雅に揺れ、無人の部屋を
 少しだけ安らぎに彩る。
 静かな朝を歓迎するかのように。

 高屋敷青葉は静寂を苦としない。
 むしろ歓迎する事請け合いだ。
 だから、朝の食卓に誰もいないこの現状に憤りや寂寞感はない。
 だが、一つ問題が生じる。
 彼女は料理をしない。
 出来ない、ではなく、しない、だ。
 詭弁と言われるかもしれないが、彼女には一人暮らしの大学生並みの
 自炊能力ぐらいは備わっているのだ。
 仮に好きな男でも出来れば、その能力は短い期間で一般家庭の主婦
 クラスへと変化するだろう。
 しかし、現実の彼女は全くと言っていいほど料理をしない。
 必要がないからだ。
 家族計画における高屋敷家長女としての生活は、彼女から料理という
 生活概念を奪った。
 そして、彼女はその現状に不満はなかった。
青葉「……」
 ただ、今日という日に関しては、別の話だった。

 高屋敷準は静寂を苦としない。
 何故なら彼女自身が寡黙だからだ。
 不器用な彼女は自分の心情を雄弁に主張するよう巧みさも、在りの
 ままを曝け出すような大胆さも持ち合わせていない。
 仮に好きな男でも出来た所で、その性格が劇的に変化する事は
 ないだろう。
 それでも、現実の彼女はかなり無理をして弁を為す。
 家族計画における高屋敷家次女としての生活は、彼女に
 コミュニケーションという生活概念を強いた。
 そして、彼女はその現状に多少の疲労があった。
準「……」
 ただ、今日という日に関しては、別の話だった。

一方、その頃。
春花『こんな感じでいいか?』
男『OOOH! ビューリホー! サノヴァビッチ!』
春花『このスカート短すぎるよ』
男『ノンノンノン! 見えそで見えない男のロマン♪ はい、復唱!』
春花『……見えそで見えない男のロマン?』
男『見えそで見えない女のコーマン♪』
春花『……』
春花『ぐるる』
男『ひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?』
294まったり家族計画4:02/01/31 12:56 ID:wl4eSjxI
 先ほどまで光に満ちていた空間が不意に色彩を渋めに変える。
 太陽はあっさりと出番をなくし、代わりに現れたのは重層な灰色の群れ。
 今日の天気予報は全国的に『張れのち曇り』であった。

 高屋敷青葉の職種は、似顔絵屋。
 近場の公園で人の似顔絵を描く事が主な生計維持の手段だ。
 ただし、彼女には一つ欠点がある。
 それは絵が下手糞である、というものだ。
 はっきり言ってしまえば致命傷だ。
 例えるなら、走るのが下手糞な陸上選手、といった所か。
 しかし走るのが下手糞な陸上選手でも金メダルは取れる。
 例えば、砲丸投げの選手。
 彼らが走る事を得意としているとは誰も思うまい。
 つまり、絵の下手な似顔絵屋にも生計を立てる余地はある、という事だ。
 似顔絵を描かなければいい。
 彼女は、似顔絵の代わりに呪画を描く。
 道徳的な視点から見れば決して黙認される事ではないが、彼女の場合は
 罰ですら関わり合いになるまいと自分から避けていく為特に問題はない。
青葉「……」
 彼女は気分屋だ。
 雨の日は勿論、今日のような今にも雨が降りそうな天気の日も外に
 出る事を嫌がる。
 濡れたくないし、道具を濡らしたくもない。
 つまり、今日は休日であった。

 高屋敷準の職種は、便利屋。
 ちまちまとした雑用程度のものから末端価格で0が5、6個つくような
 物の扱いまで、金銭獲得の手段は結構広い。
 ただし、彼女には一つ欠点がある。
 それは人付き合いが下手糞である、というものだ。
 ただ、それは大した傷でもない。
 例えるなら、走るのが下手糞な野球選手、といった所か。
 走るのが下手糞でもスターになった野球選手はいくらでもいる。
 つまり、人付き合いの下手な便利屋ぐらいいくらでもいる、という事だ。
 最低限の接触さえしていればいい。
 彼女は、稀に犯罪にすら手を染める。
 道徳的な視点から見れば決して黙認される事ではないが、彼女の場合は
 仕事の面では抜かりがない為特に危険はない……事もない。
準「……」
 彼女に休息の日はない。
 仕事の日は勿論、それのない日も準備やら依頼待ちやらで緊張感の
 途絶えない日はないのだ。
 ただ、この日は仕事も依頼も準備もない。
 つまり、ある意味今日は休日であった。

 一方、その頃。
末莉『あのー、“さうな”って何ですか?』
蘭霞『入ってみれば解るね』
ミーシャ『あ、じゃあ私と我慢比べしよっか』
末莉『へ? へ?』
 キー、パタン。
末莉『……』
ミーシャ『……』
末莉『……』
末莉『……りきいしっ』
 バターン!
ミーシャ『ま、末莉ー!?』
295まったり家族計画5:02/01/31 12:59 ID:Yee4wLBZ
 時計の針が正午を指した。
 普段なら昼食の時間。
 しかし、この日の高屋敷家に調理担当の人材はいない。

青葉「……」
 高屋敷青葉は空腹だった。
 朝食を抜いた事が主な原因である。
 そのスレンダーな身体から容易に想像できる通り、彼女はそれほど
 量は食べない。
 ただ、だからといって他人より腹が空き難いという訳ではない。
 とりわけここ最近の食事は消化のいい物が多かったように思える。
 母の気遣い、ここに極まれりと言った所か。
 その所為もあって、高屋敷青葉は今猛烈に空腹だ。
青葉「……」
 人は腹が減ると機嫌が悪くなる。
 だが、機嫌が悪くなった所でそれを発散する相手すらいない
 この現状ではストレスにしかならない。
 いつもは自分の感情に割と正直な彼女だが、ここはあえて
 抑えるよう努めた。
 台所へと向かう。
 そして、冷蔵庫をオープン。
 調理せずとも食べられそうな食料を鷹のような鋭い目で捜索する。
 ハム。
 ソーセージ。
 チーズ。
 漬物。
 そのくらいだった。
青葉「……」
 それでも不満はない。
 とにかく、空腹さえ満たせばいい。
 高屋敷青葉の食に対する優先度は、
1. 胃を満たす。
2. 味
3. 栄養補給
 といった感じだ。
 だから、わざわざ自分で自分だけの食事を作るくらいなら既成の物を、
 それすらなければ材料の状態でも食べる。
 もっとも、これはあくまで自分のみに当てはまるもので、
 他人に対しては質の高いものや最大限の労力を要求するのが通常だ。
 何故ならば、高屋敷青葉だからだ。
青葉「……」
 今日の彼女の昼食は五分程度で終わった。
296まったり家族計画6:02/01/31 13:01 ID:Yee4wLBZ
準「……」
 高屋敷準は寝起きだった。
 誰も起こしにこなかった事が主な原因である。
 そのボーっとした顔から容易に想像できる通り、彼女は低血圧だ。
 ただ、だからといって他人より睡眠時間が短いという訳ではない。
 とはいえ昨日の寛の奇行及び奇声によってちょっぴり睡眠不足。
 父の威厳、ここに失墜と言った所か。
 その所為もあって、高屋敷準は今猛烈に眠かった。
準「……」
 人は起きるとまたすぐ寝たくなる。
 だが、この時間に二度寝してしまうと堕落もいい所である。
 いつもは睡魔に対しては割と素直な彼女だが、ここはあえて
 起きるよう努めた。
 洗面所へ行く。
 そして、水道の蛇口をターン・オン。
 やたら勢いよく出てくる水で梟のような冴えない顔を洗う。
 むいっ。
 いー。
 わしゃわしゃ。
 ごぼーっ。
 歯磨き終了。
準「……」
 彼女の口の中が一般的な食事で汚れる事はほとんどない。
 とにかく栄養さえ満たせばいいという食品ぐらいだろう。
 高屋敷準の食に対する優先度は、
1. 栄養補給
2. 栄養補給
3. 栄養補給
 といった感じだ。
 だが、これはあくまで過去に負った心的外傷に起因する抑圧的な
 作用によるものであって、決して本意ではない。
 もっとも、これはあくまで自分の問題であって、その葛藤を表面に
 出さないように努めるのが通常だ。
 何故ならば、高屋敷準だからだ。
準「……」
 今日も彼女の昼食は五分程度で終わった。

 一方、その頃。
司会『レディ……ゴー!』
真純『えやあっ!』
主婦『ぐふぁっ!?』
主婦べス『くそだらあああああっ!』
真純『いやんっ!』
バブル主婦『おんどりゃあああっ! しばいたるぞわれえっ!』
メタル主婦『いやああああん、私もう帰るううう』
真純『負けないわよぉ!』
 ガシガシッ!
ホイミ主婦『ふほんっ!』
真純『取ったあっ!』
司会『そこまでっ! ¥980のプラダのバック、高屋敷選手獲得!』
真純『やったわっ! お母さん、私やったわよっ!』
キング主婦『高屋敷真純……中々やるわね。でも金メダルは私が頂くわよ』
司会『では次の種目、“国産松茸詰め合わせ、一袋¥880”を行いまーす』
一同『うおおおおおおおおおおおおおおっ!!』
297まったり家族計画7:02/01/31 13:03 ID:Yee4wLBZ
 高屋敷家の午後は、意外ではあるが穏やかだ。
 一家の内、父・長男・長女・次女の四人は大抵自分の部屋にいるか仕事。
 母・三女の二人が掃除、洗濯、炊事といった所謂家事全般を行っている。
 唯一時間に縛られている四女は学校から帰ってきてから
 家事の方に参戦する。
 つまり、トラブルメーカー同士が接触を起こす機会が
 ほとんどないのである。
 そもそも家事に関しては分担作業とするように決めたのだが、
 平日はほとんどをその三人がこなすのが現状だったりする。
 ただ、この日はいつもとは少し違っていた。

 高屋敷青葉はあまり家事をやらない。
 料理に関しては前述した通り、他の事に関しても決して積極的に
 行おうとはしない。
 といっても、彼女自身に生活力が全くない訳ではなく、ムードとでも
 言おうか、彼女の発するオーラみたいなものが彼女を家事から遠ざける。
 要するに、真純や末莉が彼女に気を使っているのだ。
 その事に関しては特に何の感情もない。
 やらなくていいのならやらない、というのが彼女の基本的な
 スタンスだからだ。
青葉「……」
 この日は家事担当の三人はいない。
 ただ、洗濯物は前日の内に真純がやってしまっているし、掃除は……
 一日やらなかったからといって床が腐ったり窓が致命的に
 濁ったりはしない。
 潔癖症かと思われるような態度や言動をとるが、これは過去の
 しがらみに依るもので、彼女の本質はアバウトな部分が多いのだ。
 という事で、彼女は午後を自室で静かに過ごした。

 高屋敷準はあまり家事をやらない。
 料理に関してはそもそも自身が食さないし、他の事に関しても決して
 積極的に行おうとはしない。
 といっても、彼女自身に生活力が全くない訳ではなく、仕事の関係上、
 一家で最も時間に不規則な生活環境が彼女を家事から遠ざける。
 要するに、家にいる時間という物理的な分量の問題という事だ。
 その事に関しては若干の罪悪感がある。
 やるべき事はテッテ的にこなす、というのが彼女の基本的な
 スタンスだからだ。
準「……」
 この日は家事担当の三人はいない。
 ただ、洗濯物は前日の内に真純がやってしまっているし、掃除は……
 一日やらなかったからといって床が腐ったり窓が致命的に
 濁ったりはしない。
 特に綺麗好きでもない彼女にはそこで積極的になる理由はないのだ。
 という事で、彼女は午後を自室で静かに過ごした。
298まったり家族計画8:02/01/31 13:06 ID:tw3pzU+v
 雲に隠れている太陽が西の空に沈んだ頃合、高屋敷家の一部に明かりが灯る。
 それからしばらくした後、一人の青年が覚束ない足取りでその家へと入って行った。
 沈黙は、彼を歓迎した。

司「た、ただいま……」
 どうにかこうにか劉さんとウェルカムから逃れてきた俺は、死にそう
 なほど衰弱した身体を引きずるようにして高屋敷気の敷居を跨いだ。
 玄関にある靴は二足。
 青葉と準のものだった。
 ……この二人だけ?
 珍しい取り合わせだな。
春花「BAD COMMUNICATION〜♪」
司「うおっ!?」
司「いつからそこにいた、つーか何故中国人のお前が○’zを知ってる?」
春花「うーん」
春花「何となく」
 ……ま、いいけど。
末莉「ただいま帰りましたー!」
真純「た、ただいまぁ……」
 背後から二種類の帰宅時挨拶の声が聞こえた。
春花「みんな鉢合わせ」
末莉「奇遇ですよねー」
司「だな……ん? 真純さん、顔色悪いみたいだけど」
真純「そ、そう?」
司「惨敗を喫したとか?」
 だとしたら財政面で大きな損失だが。
真純「……バーゲンは上手くいったんだけど……」
 そういって首にかけた銀色のメダルを見せる。
 ……何のこっちゃ?
真純「二位だったの」
司「二位?」
真純「頑張ったんだけどねー、最後に残った人が普通の人の
   八倍ぐらいの筋肉をまとったボディービルダー兼任の主婦で……」
司「……」
 だから、何のこっちゃ?
真純「肘は上手くガードしたんだけど、時折見せるマッチョなポーズに
   気を奪われてる隙にパパパッて商品を根こそぎ取られちゃって」
真純「一袋¥80の肉○粉、買いそびれちゃった。その差が最後に響いて二位」
司「よく解らんけど、それは買いそびれて正解だったと思うぞ」
末莉「そ、そうですね」
真純「?」
299まったり家族計画9:02/01/31 13:07 ID:tw3pzU+v
末莉「でも銀メダル、凄いです」
春花「マスミ、世界で二番目のバーゲニスト」
真純「……ありがとう」
司「やっぱり元気がないな。疲れか?」
真純「ううん、それもあるけどそれ以上の事が」
司「?」
真純「今日の分の朝ゴハンと昼ゴハン、作っておくの忘れてて……」
真純「青葉ちゃんの分だけは作っとかなきゃいけなかったのに」
司「あー……」
 いつもはそういう事には人一倍気が利く人なのだが、さすがに四年に
 一度の大勝負の前日にはそこまで気は回らなかったって事か。
真純「青葉ちゃん、怒ってるだろうなあって思うと……はぁ」
司「大丈夫だと思うけどな」
 俺だけが知っている、青葉の秘密。
 奴は真純さんの手料理がいたくお気に入りらしい。
 だから、ガッカリはしたかもしれんがその事で責める事はあるまい。
春花「おなかすいたよー」
司「末莉は楽しんできたか?」
末莉「はい! 『馬鐘温泉』とか『露鯉板温泉』とかいろんな種類の
   温泉があったんですよ!」
真純「謝らなきゃ……呪われる前に謝らなきゃ」
 姦しさが増した高屋敷家は、いつもの様相を取り戻しつつあった。

 一方、その頃。
寛『おのれ、何というしつこい奴よ』
蠍『フシュルルル』
寛『これでもくらえっ! スキャーレット・ニードゥル・アンタレス!!』
蠍『!?』
 ブシャアアッ!
蠍『シュルルル……』
寛『ふん、てこずらせおって』
寛『さて、ようやく次の視察に……』
ミ○『……』
寛『……』
 ごごごごごごごごごごごごごごご!(←空気の重みが増した音)
ミ○『降伏か死か、好きな方を選べ』
寛『ぬおおおあああああああっ!?』
300まったり家族計画10:02/01/31 13:11 ID:tw3pzU+v
 高屋敷準は屋根の上でタバコを吹かしている。
 ここは風が気持ちよい。
 だから、準は二週間に一度くらいはここで一時間ほど時を過ごす。
準「……」
 煙が宙に霧散する。
 それが目で見えなくなるくらい空気に広がった頃。
青葉「……」
 音も立てずに、高屋敷青葉が現れた。
 互いに人を拒絶するオーラをまとった者同士。
 だが、だからといってそこに奇妙な友情が芽生えたりはしない。
 共鳴する事もない。
 その代わり、お互いが微妙な距離の取り方を熟知している為
 非常に摩擦は少ない。
青葉「……」
 青葉は無言で準から1.7mぐらい離れた場所で立ち止まった。
 しばし沈黙。
 風が止まる、不意に。
 そう、ここは舞台。
 今日は曇っている為月明かりによる照明はないが、何故か素直な
 感情を表現してしまいたくなる魔力のこもった、高屋敷家でもっとも
 健全な光に満ちた舞台だ。
 だから、役者がそろえば風も止まる。
 演出だ。
青葉「……今日は、退屈だったわ」
 黒一色に染まった空をなんともなしに見ながら、青葉が呟く。
 少し棒読み気味なのは、慣れない舞台に立たされた所為
 なのかもしれない。
準「……そう、かも」
 こちらも少し緊張しているような言葉遣い。
 もっとも、準の場合は普段からこんな感じか。
準「でも……こういう日も、たまには」
青葉「そうね」
 たったこれだけの会話で、今日の舞台の幕は降りた。
 でも、役者の二人はそこから降りようとはしない。
 ただ静かに、自分と……近くにいる普段あまり接する事のない
 家族の存在を確めるかのように、静かに浸っていた。
 スポットライトもない、BGMもない、寂寞とした舞台。
 だからかもしれない。
 今日この場所に、この二人がいるのは。
 ……………………。
 終幕を見届けたかのように、一迅の風が吹いた。
 彼女等にふさわしい、沈黙の旋律と共に。
301名無しさん@初回限定:02/01/31 13:18 ID:tw3pzU+v
>>291-300
題「Melody of Silence 〜高屋敷青葉と高屋敷準の黙然たる一日〜」

こりもせず家族計画SSを書いとります。今回は本編であまり接点の
なかった二人を絡ませてみよう……と思ったのですが、こんな風に
なってしまいました。けど読んでもらえると嬉しいです。でわでわ。
302名無しさん@初回限定:02/02/01 05:09 ID:AgHUQ3EP
相変わらずステキですな、貴方のSSは。
次回(あんのか?)も頑張ってくだされ。
303名無しさん@初回限定:02/02/01 11:00 ID:jiY6VKSF
すんばらしい、
非常にまったりと楽しませてもらいました。
また是非ともお願いします。
(…でも寛は結局帰ってこれるのだろうか)
304名無しさん@初回限定:02/02/02 02:17 ID:KAuRAGLa
(≧▽≦)GOOD!

>末莉『……りきいしっ』

個人的にツボだった。
また書いておくれ。
305ぐったり家族計画1:02/02/02 21:07 ID:0Lc8ugri
 我輩は猫である。名前はまだ無い。
 どこで生れたか頓と見当がつかぬ。
 何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー鳴いていた事だけは
 記憶している。
 ……どこかで聞いた事のある話だという野暮なツッコミはさておいて。
 とにもかくにも、私は今非常に空腹であった。
 もう三日……後二時間ほど経てば四日、水しか飲んでいない。
 元々水自体普段はあまり口にする事は無いのだが、ここ最近は妙に
 喉が渇きを訴えてくる。
 もしかしたら、病気にでもかかっているのかもしれない。
 空腹、栄養失調、病気。
 衰弱するのも無理はない。
 ……視界が黒ずんできた。
 手足にも力が入らない。
 これは死の予兆なのだろうか。
 そういえば、同朋に『不吉の象徴』という不名誉な汚名を
 着せられた者達がいたような憶えがある。
 しかし、私は彼等とは違う。
 私を被う毛氈の着物は、淡雪のような、精錬とした白色なのだから……。
?「わーっ、猫だー!」
 声が聞こえる。
 おそらく、ヒトの声だ。
?「うわーっ、真っ白! きれーい」
?「あれ? なんかフラフラしてる」
?「だいじょーぶ?」
 大丈夫では……なさそうだ。
 その思考を最後に、私の意識はホワイトアウトした。
306ぐったり家族計画2:02/02/02 21:12 ID:0Lc8ugri
 我輩は猫である。名を頂いた。
『アスタルエゴ』
 ……中々個性的だと思う。
 意味は解らないが。
娘「アスタルエゴー! ゴハンだよー!」
 ゴハン。
 あの奇妙な味のドロドロした食料か。
 個人的には生きのいい蛇やモグラの弾力豊かな肉を堪能
 したい所なのだが。
 ちなみに、私はネズミはあまり好きではない。
 グルメなのだ。
 だから、『きゃっとふーど』などと呼ばれるあの珍妙な代物は
 あまり好きではなかった。
娘「どうーしたのアスタルエゴー? ゴハンだよー!」
 とはいえ、せっかくの好意。
 まして、自分は彼等から命を救ってもらった身。
 贅沢は言うまい。
アスタルエゴ「ニア」
 野性の本能が日に日に削られていくのは気がかりであったが、
 この暮らしは悪くはなかった。
 暖かさが、あった。

 そして、私は世間的に言う所の『飼いネコ』としての余生を
 送る事となった。

 ここの飼い主は中々に放任主義だ。
 私がどこをどううろつこうが、いついなくなろうがお咎めはなかった。
 私の習性を尊重してくれているのだろう。
 ただ、夜になればきちんと帰宅する。
 そして、呼ばれたら必ず足を運び、膝の上に乗る。
 命の恩人、且つ現在の主人である彼等に対する、私なりの恩義だった。
 もう一つ付け加えるなら。
 私はこの家庭が好きになっていた、という事だ。
 力が全て、弱肉強食の世界で生きてきた私には、眩しすぎるくらいの
 空間だった。
娘「アスタルエゴー!」
 娘の呼ぶ声が聞こえる。
 私は勿論、それに答えるべく四肢を稼動させた。

 それからいくつもの季節が過ぎ、『三丁目の白狼』などという
 通り名が近所に知れ渡った頃の……とある日。
 夏の、暑い日だったと記憶している。
?「ようし、では家族結成の祝杯をあげよう!」
一同「かんぱーい」
 無人だったはずの屋敷から、ヒトの賑やかな声が聞こえてきた。
 意外だった。
 この屋敷は何度か外から眺めた程度だったが、あまりそういった
 喧騒が似合う場所ではなかったと記憶していたからだ。
 ちんちりん。
 何か金属がぶつかり合ったような音。
 それが何を意味するのか、私には知る由もない。
 だが、何か牧歌的でありながら騒擾的な……そういう特殊な響きを
 含んだ音に聞こえた。
 アスタルエゴ「グァ」
 その所為だろうか、この日から私は進んでここに足を運ぶようになっていた。
307ぐったり家族計画3:02/02/02 21:15 ID:0Lc8ugri
ACT.1【青葉の場合】

 高屋敷青葉。
 高屋敷一家の長女であると同時に、高屋敷家で最も強い生物。
青葉「……#」
 この日彼女は、脊索動物門哺乳網霊長目ヒト科において生物学的に雌と
 分類される生物の内成熟期を越えた者が平均して月に一度ある個所に
 周期的に出血するという現象によって朝から不機嫌の極みだった。
 こういう日は、誰もが関わり合いになるまいと進んで彼女との
 接触を回避する。
 しかし、事情を知らない者はそうはいかない。
 例えば、その苦しさを知らない輩。
寛「はっはっはっ! 今日も実に健やかな朝であるがご機嫌は
  いかがかな青葉君!」
青葉「……」
寛「おやおや? 何やら顔色が優れぬようだが気分でも悪いのかね?
  そうかそうか、ならば私の一発芸でも見てカンラカンラと
  笑うが良いぞ! 笑顔は健康の何よりの証だからなぁっ!」
青葉「……」
 寛は縁側から庭に降りると、青葉の正面に立った。
寛「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜、一生懸命やったのに!」
 中途半端に古い上たいして浸透力もなかったギャグだった。
 夏なのに、寒風。
春花「ひゅ〜るり〜、ひゅ〜るり〜らら〜」
 春花の鼻歌が聞こえた。
青葉「……消えなさい」
寛「ぐぶぁっ」
 寛は死んだ。
アスタルエゴ「ニア」
青葉「……?」
 その死体の背後から、白いネコが歩いてきた。
 遥か昔ヨーロッパで「魔女」と称されていた、動物界脊椎動物哺乳類
 食肉目ネコ科ネコ属イエネコ類に分類される生物、ネコ。
 高屋敷家長男によく『魔女』と形容される青葉とは、何か通じる
 所があるのかもしれない。
 そう思ったのだろう、ネコは青葉の目をジーっと覗いていた。
青葉「……不快ね」
青葉「私に決闘を挑んでいるのかしら」
 青葉は特にネコ嫌いという訳でもない。
 が、今日は血の気こそ少ないもののこの上なく不機嫌だった。
青葉「消えなさい」
アスタルエゴ「グェ」
 ネコは青葉の言を無視した。
 そして、縁側のすぐ下で丸くなった。
青葉「厚顔無比な生物だこと」
青葉「……燃やしてしまおうかしら」
カラス「クアアッ!?」
 屋根から顛末を覗いていた鳥が悲鳴を上げる。
青葉「冗談よ」
青葉「あなた、中々見所あるわね」
アスタルエゴ「ギァ」
 思いの外、この日の高屋敷家は穏やかな時を送った。
308ぐったり家族計画4:02/02/02 21:17 ID:0Lc8ugri
ACT.2【準の場合】

 高屋敷準。
 高屋敷一家の次女であると同時に、高屋敷家で最も寡黙な生物。
準「……」
アスタルエゴ「ニア」
 とはいえ彼女は情が薄い訳では決してない。
 だから、ついついネコに構ってしまうのも、彼女にとっては
 珍しい事でもなかった。
準「何か食べる?」
アスタルエゴ「ナア」
準「待ってて」
 一分後、冷蔵庫の中のチーズとソーセージを持ってきた。
アスタルエゴ「グルル」
 喉を鳴らしてそれを食べるネコを、準はボーっと眺めていた。
準「……」
 ネコは一般的に情の薄い動物と言われている。
 しかし、実際の所はそうではない。
 彼等は他の愛玩動物よりも野生の誇りが色濃く残っているのだ。
 素直に甘える事は、それが許さない。
準「……似てるのかも」
 その言葉に主語はなかった。
司「準ー! ちょっといいかー?」
準「……呼んでる」
準「じゃ、ね」
アスタルエゴ「ナオ」
 この日の高屋敷家はいつも通りだった。
309ぐったり家族計画5:02/02/02 21:21 ID:yE6nmvC3
ACT.3【春花の場合】

春花「がるる……」
アスタルエゴ「グルル……」
 高屋敷春花。
 高屋敷一家の三女であると同時に、高屋敷家で最も活発な生物。
 ついでに、高屋敷家で最も野生に近い生物だった。
春花「ぎにゃにゃっ!」
アスタルエゴ「グルルァ!」
 ドスンバタン!
司「だー! 静かにしろ!」
末莉「春花おねーさん、完全に野生化してますけど……」
春花「ぐりゃりゃっ!」
アスタルエゴ「ゴルルァ!」
 ドスバタガタン!
司「空腹で死にそうな時に餌を加えたあいつが通りかかったらしい」
末莉「それは……なんと言ったらいいのやら」
 ズーン! ドスーン!
青葉「うるさいわねっ! 静かに……」
アスタルエゴ「ギァァッ!」
 バリッ!
青葉「……」
 青葉のスカートがネコの爪によって裂けてしまった。
司「……」
末莉「……」
春花「……」
アスタルエゴ「……」
 ごごごごごごごごごごごごごごご!(←空気の重みが増した音)
青葉「……焼殺死体は臭いが凄いらしいけど、大丈夫よ。
   臭いごとチリにしてあげるわ」
司「さー避難避難」
末莉「ああっ、また居間がメチャクチャに……」
青葉「†εΨΘν‡ψγζ←呪詛の言葉)……」
春花「ぎにゃー!?」
アスタルエゴ「ニアアーッ!?」
寛「おお、みんなして何を……」
青葉「地獄の三丁目まで消し飛ぶがいいわ!!!」
 青葉はイオナズンを唱えた。
 ……この日の高屋敷家の損害。
 重傷一名、軽傷一名、居間半壊……軽傷一匹。
310ぐったり家族計画6:02/02/02 21:24 ID:yE6nmvC3
ACT.4【末莉の場合】

 高屋敷末莉。
 高屋敷一家の四女であると同時に、高屋敷家で最も無放備な生物。
 今日は学校もない為居間でお昼寝中。
末利「おにーさん……うふふ」
 幸せそうなニヤけ顔だ。
 何かいい夢でも見ているのだろう。
末莉「ん……」
 寝返りを打つ。
 ガタン。
 寝る前に身体のすぐ横に置いていた、飲みかけの牛乳の入った
 コップが倒れる。
 そして、その中身が末利の身体に……。
アスタルエゴ「ニア」
 そこに現れた、一匹のネコ。
 そのネコは空腹だった。
アスタルエゴ「ギェ」
 とことこと家に上がりこんで、末利の傍にやってくる。
 そして。
 ペロッ。
末利「んあっ……」
 末利の身体に付着したミルクを舐め始めた。
 足の指をペロッ。
末利「んっ……」
 ふくらはぎをペロッ。
末利「ふっ……」
 そして、最も白く色付いた太ももを滑らかな舌使いで丹念に舐める。
 ペチャペチャッ……。
末利「う……ああっ……」
 居間に響き渡る、淫靡な音。
 末利の顔はいつしか上気していた。
 ピチャッ……ピチャッ……。
 太ももの裏側に舌が回る。
末利「はぁ……っ……」
 無意識だろうか、それとも何かしらの意図があるのか……末利の
 両足が、徐々に広がっていった。
アスタルエゴ「グァ」
 ネコがそのスペースへ身体を滑りこませる。
 その眼前に、赤い布に囲まれた白い布があった。
アスタルエゴ「ニア」
 ネコはそれに興味を持った。
 赤い布……スカートの中に首を突っ込む。
 白い布……パンツは、僅かに湿り気を帯びていた。
 ペロッ。
末利「あうん」
 末利の声が大きくなる。
 それまで伸ばしていた両足が膝から折れる。
 なんというか……エロい格好だった。
 ペチャッ……クチュッ……。
 ミルクによって口内が湿っているネコの舌なめずりの音。
 妖艶な響きだ。
末利「はっ……はっ……はっ……」
 耳まで真っ赤になった末利は息遣いが荒くなっていた。
アスタルエゴ「ンア……」
 そして、ネコの白く濁った舌が末利のまだ誰も触れた事のない
 あの場所へと……。
311ぐったり家族計画7:02/02/02 21:27 ID:yE6nmvC3
寛「昼飯はまだかあああああーーーーーっ!?」
アスタルエゴ「グァ!?」
アスタルエゴ「ニアーッ!」
 ネコは寛の奇声に驚きものの木さんしょの木。
 一目散に縁側から庭へと逃げていった。
末利「うあ……?」
 末莉起床。
寛「む、どうした末利。顔が完熟トマトのように真っ赤だそ」
末利「え、え? い、いや、ななななんでも」
寛「さてはお主……エロい夢でも見とったな?」
末利「そそそんな! めめめっそうも!」
寛「いいからいいからパパに言ってみなさい。ちゃーんと利に適った
  アドヴァイスをしてやるから」
 何故か息を荒げる寛。
末利「お、おとーさん……?」
寛「さあさあ! さああっ!!」
司「この親姦ペド親父があああっ!!」
 ゴガアアッ!!
寛「うおんっ!?」
司「これまでも変態変態しい行動をとってはいたが、ここまで堕ちる
  とはな。今日という今日は然るべき場所へと送還してやろう」
寛「ま、待て息子よ、お前はなにか勘違いしとるぞ。私は単に末莉に
  健全な性教育をだな……」
司「ちなみに今の俺はなにやらよく解らん所から発せられている
  何やらよく解らん怒りによって目覚めた超サイヤ司だそうだ」
超サイヤ司「中途半端は絶対に許さん。その原因たる貴様を殺す」
 ごごごごごごごごごごごごごごご!(←空気の重みが増した音)
寛「ちょ、ちょっと待てい! それはつまり私があのシャイな豚畜生
  達の豚息子のような行為をしたとでもいうのかあ!?」
超サイヤ司「豚息子……?」
超サイヤ司「それは良○の事か」
超サイヤ司「○太の事かあああああああああああああああっ!!!!!」
寛「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
 ドスバキボカボクギシャビシゲスドカグシャベリグチャズチャ!!
司「胸糞わりい名前を思い出させやがって」
寛「……」
 寛は死んだ。
末莉「き、着替えなきゃ……」
末莉「……(確認)」
末莉「うああ」
 この日の高屋敷家の損害。
 重体一名……パンツ一枚。

ACT.Ex.【伊佐坂氏の場合】

 逃げてきたネコの上……垣根ごしに、にゅっと手が出現した。
 そして、
 グッ!
 親指をつき立てた。
 しかし、
 チッチッチッ。
 人差し指を左右に振って、
 グイッグイッ。
 握った人差し指と中指の間に親指の先端を突き出して、
 チッ!
 惜しい、と言わんばかりに指を鳴らした。
アスタルエゴ「ニア?」
 ネコにはそれの意味する所は解らなかった。
312ぐったり家族計画8:02/02/02 21:29 ID:yE6nmvC3
ACT.5【真純の場合】

真純「あらぁ、ネコ」
真純「かわいい〜」
真純「何か食べる?」
アスタルエゴ「ニウ」
真純「はーい、ちょっと待っててねー」
 高屋敷真純。
 高屋敷一家の母であると同時に、高屋敷家で最も平和な生物。
真純「今日は平和ねー」
 この日の高屋敷家は特に何事もなかった。

ACT.6【寛の場合】

寛「……」
 入院中。
313ぐったり家族計画9:02/02/02 21:31 ID:NVD+QK2X
ACT.7【司の場合】

司「んー、っと」
 この日の天気はいつにも増して晴れ渡っていた。
 太陽の位置がいつまで経っても真上にあるような……そんな感覚。
 まるで、いつまでもこの時間を保存しておきたいかのような……。
アスタルエゴ「ニア」
司「お、アスタルエゴ」
司「今日はどうした? 散歩か?」
アスタルエゴ「グァ」
司「そうか」
司「にしても、相変わらず変な鳴き声だな」
アスタルエゴ「ゲォ」
司「ははは、それはそうだな」
 俺は縁側から降りて庭にしゃがみこんだ。
 目線の高さを彼に近付ける為だ。
アスタルエゴ「アウ」
司「ん? 何だ?」
 アスタルエゴの様子がいつもと違っていた。
 声にも表情にも寂しそうな色が混じっている。
アスタルエゴ「……グェ」
司「え!? そ、そうなのか!?」
アスタルエゴ「……ナア」
司「そ、そうか……残念だな、せっかく……」
アスタルエゴ「ウア」
司「何言ってんだよ、それはこっちのセリフだ」
司「ちょっと待ってろよ、今皆を……」
アスタルエゴ「ゲァ」
司「む……けど………そっか、そうだな」
アスタルエゴ「……ニア」
司「了解した」
司「じゃあ、元気でな……」
アスタルエゴ「ニャオウ!」
 アスタルエゴは元気よく去っていった。
 彼には帰る場所がある。
 そして、その場所が彼にとって、かけがえのない所なんだ。
司「またな」
 その言葉は風に乗って、彼に届くだろうか。
 そんな事を考えながら、俺は友の後姿をいつまでも見送っていた。
314ぐったり家族計画10:02/02/02 21:38 ID:NVD+QK2X
娘「ええーっ、引っ越しちゃうのー!?」
娘「やだやだ、やだーっ!」
 その日、娘は一日中泣いていた。
 それは私にとって非常に遺憾な事だったので、慰めてやろうと
 彼女の頬をペロペロと舐める。
娘「アスタルエゴ……?」
娘「ありがと……慰めてくれてるんだ」
 娘は少しだけ笑顔を見せてくれた。
娘「あのね」
娘「私達、これから遠くに行かなきゃいけないの」
娘「出発、一週間後だって」
娘「だから、今のうちに仲の良かった子達とさよならしなさい、だって」
 私はヒトの言葉は解らない。
 だが、この娘の言葉は何故か解る。
娘「嫌だけど……凄く嫌だけど、しょうがないよね」
娘「寂しいけど……アスタルエゴも一緒だし」
 ああ、一緒だ。
 そう決めた、とうの昔に。
娘「だから、アスタルエゴも仲の良かった子達とお別れしなきゃ」
 仲の良かった……。
 そうだな。
 私の脳裏に真っ先に浮かんだのは、あの街のあの屋敷だった。

司「ちょっと待ってろよ、今皆を……」
アスタルエゴ「ゲァ」
 いえ。仰々しい別れは性に合わないので。
司「む……けど………そっか、そうだな」
アスタルエゴ「……ニア」
 皆さんには、楽しかった、ありがとうとお伝えください。
司「了解した」
司「じゃあ、元気でな……」
アスタルエゴ「ニャオウ!」
 私は、俗に言う“ネコらしい”声で高らかに答えてみせた。
 それが、彼に対するせめてもの礼だった。
 楽しい時間をありがとう、そう言うメッセージを込めて……。
 踵を返し、歩く。
 この街ももう歩く事はないのだな、と思うと、見る景色全てが
 いとおしく思えた。
 もう見れない。
 もう遭えない。
 寂しいけれど、それが現実と言うものなのだろう。
 仕方のない事だ……。
              ―――またな―――
 ……!
 そんな言葉が耳に触れた。
 振りかえる。
 もう、あの屋敷はほとんど見えない。
 しかし、その言葉は確かに聞こえた。
 なら、返事を。
 心をこめて、はっきりと。
アスタルエゴ「―――」
315名無しさん@初回限定:02/02/02 21:46 ID:NVD+QK2X
>>305-314
題「またあとで」

またもや家族計画SSです。ネタがあるうちに、ってな事で。
今回は今までで一番テンション上げて書きましたので、読んで
もらえると嬉しいです。では、アスタルエゴ!
316/名無しさん@初回限定:02/02/03 02:04 ID:KGF5TJTd
ネコ・・・( ・∀・ )イイ!!
317名無しさん@初回限定:02/02/03 05:07 ID:7OgmEeuG
今回も、なかなかイイNE(´ー`)ノ !
このノリを維持してくれ。
318名無しさん@初回限定:02/02/04 09:26 ID:+c+mU/Bj
やっぱり司が動物の言葉を理解してる(w
末莉を手篭めにしたアスタルエゴ(・∀・) イイ!

>この日彼女は〜
妙に細かくてワラタ
319しっとり家族計画:02/02/05 11:53 ID:0Q1RqlZy
 ――この日は、少しだけ特別な日だった

青葉「あなた、早く仕度なさいな」
司「ん、もうちょっと」

 ――本格的な夏の日差しが少しずつ色褪せ始めた、そんなとある一日

司「うし、完了」
青葉「さ、行きましょうか」
司「ああ」

 ――二人を引き合わせた、あの場所

司「あれ、持ったか?」
青葉「ええ」

 そして……時は戻る。

 路地裏の夕暮れ。
 陰鬱さと生臭さが常に付きまとうこの場所も、この時間だけは
 暖かさに満ちた茜色の光に彩られる。
 ビルの窓、ポリバケツの蓋、空のビールビン。
 全てオレンジ色の衣に包まれていた。
 そんないつもの夕暮れに、私は目を奪われていた。
 感傷に浸っていた。
 すべてはこの場所が始まりだった。
 だからかもしれない。
 終わりにもこの場所を選んだのは。
 残された時間は、あと僅か。
 いつもより緩やかに、穏やかに、視界を閉ざす。
 その分の労力が、これから脳裏に射影する景色を
 少しでも色濃くする事を祈って。
 
 ――追想
320堕落と墜落:02/02/05 11:55 ID:0Q1RqlZy
 私の名はクロード。
 数多の友と戦友、そして仇敵に囲まれながら、私は成長を続けた。
 そして、最も高い位置に昇り詰める事が出来た。
 仲間。
 例え王となった今でも、皆をそう呼ぶ事に何の躊躇いもない。
 彼等とは、喜悦も悲哀も苦辛も享楽もすべて共にしてきた。
 故に、立場は変わっても想いまで変わる事はない。
 しかし、事態は一変した。
 突然出没した中年の人間によって、傷を負わされたのだ。
 傷はこの身だけではない。
 仲間との絆にも、大きな歪を生んだ。
 そしてそれは、最後の転機でもあった。
 
 敗走を余儀なくされた私は、手負いのまま上空を彷徨っていた。

 墜落、していた。
 ここまでなのか。
 そう思った。
 そして、着陸したその場所で、私は彼等と出会った。
司「おい、手当て、いるか?」
 昔ほどではないとはいえ、人の言語を理解するのは中々難しい。
 が、その青年の言葉はすぐに理解できた。
 理由は判らない。
司「必要なら、してやれるぞ」
 人の子は我等をあまり歓迎しない。
 だから、彼の申し出は意外だった。
 そして、ありがたかった。

 その後、私は囚われの身となった。
321魔女と使い魔:02/02/05 11:59 ID:0Q1RqlZy
 私の名は鳥。
 数多の友と戦友を失い、私は堕落した。
 そして、最も低い位置に留まる事を余儀なくされた。
青葉「中々似合うわね」
 首輪をはめられた。
 人間でいう所の『奴隷』なのだろう、今の私は。
青葉「勝手に私から離れない事。了承したなら
   右の羽だけはばたかせなさい」
 了承、せざるを得なかった。
 彼女の魔眼に逆らう術は、今の所皆無だ。
 バサバサッ。
青葉「よろしい」
 それは、一種の盟約だった。
 ここにいる事の意味。
 そんなものがあるのかどうかは解らないが、私はこの場所で
 残された時間を過ごす事となった。

 私の主は、昼頃になると公園へと出向く。
 何をしているのだろうか。
 何か妖怪じみたオーラを発する紙を製造しているようだが、
 その意図とする所までは理解できなかった。
客「お、俺の顔はこんな平行四辺形じみた形はしていない!」
客「俺だって、顔の面積の五分の四が唇で埋め尽くされてねえっての!」
客×2「書き直しを要求するっ!!」
青葉「うるさい黙れ」
青葉「私の美的センスにケチをつけるのなら、まずその下劣極まりない
   現実を整形外科なり富士の樹海なりで矯正してくる事ね」
客×2「……うえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!」
青葉「今日もまたつまらぬものを書いてしまったわ」
 ……少し気の毒だったが、それもまた彼等に与えられた
 試練なのだろう。
 今の、私のように。
322住人と住鳥:02/02/05 12:04 ID:0Q1RqlZy
 この家の事情はかなりややこしいようだ。
 家族という形態を取ってはいるが、本当の家族ではないらしい。
 我々にとってはそれほど珍しい事ではないのだが、人間社会の中では
 随分特殊な事のようだ。
 その所為なのか、やたらと争い事が勃発する。
 その度に東奔西走する住民たち。
 見ていて、飽きない。
司「いい加減にしやがれこの変態性低気圧!」
寛「ふっほん、まだまだ甘いわっ!」
 バタンガタン!
末利「ああっ、また晩御飯がメチャクチャに……」
真純「困ったわねぇ」
司「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
寛「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!」
 ……本当に、飽きない。
 少しずつだが、ここが私にとって悪くない住処になっている。

 住民は皆、私に優しく接してくれた。
 真純殿はよく食糧を供給してくれるし、準殿は周りに誰もいない時
 だけだが優しい笑みをくれた。
 春花殿と末利殿は庭でよく遊んでくれた。
春花「とってこーい」
 ギュルルルルルルルッ!
 パリーン!
末利「……あっ」
春花「失敗」
末利「鳥さんも一緒に窓ガラスに飛びこみましたが……」
春花「……んー」
春花「末莉、回収係」
末利「な、なぜに私がーっ!?」
 そして、特に親身にしてくれたのが、司殿。
 彼は実に好青年だし、なにより私を捕虜としてでなく友として
 扱ってくれた。
 心が通じ合っているような気がした。
司「今日もいろいろきつかったよ」
 彼は私に人と会話すように語りかけてくる。
 私もまた、彼には同属と触れ合うように接した。
司「じゃ、また明日な」
 屋根の上から降りていく司殿の姿は、日に日に小さくなっている
 ように見えた。
 疲労と気苦労が溜まっているのだろう。
 何とかしてやりたい。
 力になりたい。
 だが、今の私はあまりにも無力だった。
 ここにいる事の意味。
 それが、少しずつ見えてきたような気がした。
323最後の飛翔:02/02/05 12:09 ID:LsmsBRHy
 ――崩壊

 青葉殿がおかしくなった。
 これまで、たまに部屋で一人苦しんでいる事があった。
 その時の目は決まって憎悪と嫌悪感に支配されていた。
 今は、常時その目だ。
 それが引き鉄となったのかどうかは解らないが、準殿が去り、
 真純殿が去り、そして今日寛殿が去った。
 寛殿にはいろいろ思う所はあるが、やはりいなくなると一末の寂しさを
 覚えてやまない。
 なにより、最近のここの空気は……あまりにつらいものだった。
 私は、この場所が好きになっていた。
 ここの住民が、空気が、暖かさが好きだった。
 それがなくなったのは残念であるし、何の力にもなれなかった事が
 非常に無念だった。
 青葉殿はすでに私を縛り付けておく気はないようだ。
 当の私も、長時間飛翔できるほどの体力は残っていなかった。
 傷も、完全には癒えていない。
 もう残り少ない私の寿命は、この傷を全快させるほどの余力は
 なかったようだ。
 時間がない。
 せめて、何か。
 私の余生を彩り豊かにしてくれた彼等に、何か出来る事は
 ないだろうか。
司「……」
 司殿が玩具で遊んでいる。
 銀色の光を帯びたそれは、私達が『宝物』と称する光物に
 他ならなかった。
 ……あれを私が持ち出したらどうだろう?
 司殿は怒るだろう。
 そして、私を探すだろう。
 その過程で青葉殿や末莉殿に助力を願うかもしれない。
 そうすれば……何でもいい、皆で力を合わせれば……少しは
 元の空気に戻るかもしれない。
 暖かく優しかった、あの頃のように。
 私は、実行した。
 これでもう、私はここに戻ってくる事はあるまい。
 次に着陸した所が私の墓場となるだろう。
 それでも構わない。
 これで少しでも、彼等を取り巻く苦難に風穴を開けられるのなら。
 そして、最後にもう一度、この雄大な空を舞う事が出来たのだから……。
324鳥の唄:02/02/05 12:14 ID:LsmsBRHy
 路地裏の夜明け。
 陰鬱さと生臭さが常に付きまとうこの場所も、この時間だけは
 生命力に満ちた白い光に彩られる。
 ゴミ袋、窓ガラスの欠片、黒い羽。
 全て白の衣に包まれていた。
 そんな特別な日の出に、私は目を開けた。
 鑑賞は終わった。
 朝露が身体に付着していた。
 羽の重量が増してしまっているが、気にする事はない。
 もう、この羽を広げる事はないのだから。
 残された時間は、もうなかった。
 いつもより緩やかに、穏やかに、意識を閉ざす。
 幾ばくかの余生を投げ打ってやってのけた事が、これから彼等の
 行く先に射影する景色を少しでも色濃くする事を祈って。
 祈って――
325墓参り:02/02/05 12:22 ID:LsmsBRHy
 高屋敷家跡は綺麗に整備されていて、昔の面影は見受けられなかった。
 それでも、この場所が特別だという事が変わる筈もなく。
司「……」
青葉「……」
 俺と青葉は暫くの間、無言でその敷地を外から眺めていた。
司「さ、行こうか」
 俺は青葉の手を引く。
 彼女は黙ったままそれに従いついてきた。
 
 ――鳥の一周忌

 埋葬した場所には地面しかない。
 墓標も、餞の花も。
 寂しい思いをさせたのかもしれない。
 そう思うと、少しだけ胸が痛んだ。
司「随分ほったらかしにしちまったな……」
 俺は友の眠る場所にあらかじめ用意しておいた花をそっと置いた。
 そして、静かに手を合わせる。
司「青葉、あれ」
青葉「ええ」
 青葉は鞄から――これもあらかじめ用意しておいた物――を取り出す。
 銀色に塗装した、竹とんぼ。
 と言っても、むかし青葉が祖父から貰った物じゃない。
 あれは火事の時燃えてしまったから。
 俺が街に出た時、探して買ってきたやつに色をつけた、
 そういう品だった。
司「お前が最後に持ってたのとは違うけど……これで我慢してくれな」
青葉「……」
 青葉は無言のままそれを花束の隣に置いた。
 一緒になって一年近く経つが、今の青葉が何を想っているのかは、
 正直完璧には解らない。
 だから、ちょっと意地悪な事を聞いてみた。
司「一年前は泣かなかったよな? 青葉は」
青葉「……ええ」
司「今はどうだ?」
青葉「……」
 あの時は泣く事の意味すら理解していなかった。
 けど、家族の暖かさを知り、人と繋がる事の喜びを知り、
 絆の意味を二人で紡ぎ。
 そうして育んだ今の青葉の心は、あの頃より情に溢れているはずだ。
 青葉「泣きはしないわ、今も」
司「……そっか」
326墓参り:02/02/05 12:25 ID:McgFjfNO
青葉「けれど、少し思い出した事が」
司「ん?」
 青葉は腰を上げ……空を見た。
 まだ僅かに陽が残る空は、薄い青を名残惜しげに彩っている。
 もうすぐ、夕暮れだ。
青葉「あの子はね、この時間になると無償に外に出たがっていたわ」
司「……」
青葉「私は、あの子を苦しめていたのでしょうね」
 好奇心だったのかもしれない。
 或いは、閉じ込めた心の隙間を黒く塗り潰したかったのかもしれない。
 ともあれ、青葉は何らかの意図を持って鳥を飼った。
 その事は、野生のカラスであった鳥にとって、もしかしたら
 迫害だったのかもしれない。
 だけど。
司「そんな事ないよ」
司「あいつは、お前が好きだったから」
 これは紛れもない事実だった。
 鳥は俺に気を許してくれていた。
 だから、解る。
 青葉の肩に乗るあいつは、いい顔をしてた。
青葉「……」
 微笑。
 懸念した自嘲は含まれていなかった。
青葉「憧れ、だったの」
司「憧れ?」
青葉「翼を広げて自由に飛びまわる、その姿が」
司「……」
 さっきの謎は思いの外早く解けた。
 陽が、沈む。
 青から茜色へ鮮やかに彩りを変えていく空を、
 俺と青葉はじっと見つめていた。
327唄が届いた日:02/02/05 12:28 ID:McgFjfNO
司「さ、そろそろ……ん?」
 帰ろうか、と言おうとした瞬間……誰か、青葉以外の
 誰かの視線を背中に感じた。
 振り向いてみる。
準「……あ」
 そこには、懐かしい顔があった。
司「準……準か?」
青葉「え?」
 青葉も振り向く。
準「……ん」
 一度だけ俺の見舞いに来て以来……約一年ぶりの再会だった。
準「ご無沙汰」
青葉「本当に」
司「今までどこにいたんだ? 末莉が随分探したんだぞ」
準「末莉なら……」
 準は身体を少し横にずらした。
 そこに現れたのは……高屋敷家の末っ子。
末莉「あ、あはは……」
 愛想笑いの達人こと高屋敷末利だった。
司「なんだ、一緒だったのか」
末利「はっ。今日たまたまこの近くで発見したので」
準「捕虜にされた」
青葉「……」
 青葉は声を出さずに笑った。
末利「これであとは、おとーさんとおかーさんが見付……」
寛「おおっ! 子供達が全員集合しとるぞ母さんや!」
真純「あらぁ」
末利「ああーっ! おとーさんおかーさん!」
司「……マジかよ」
 これまで末利が苦心惨憺してもなお叶わなかった『真・家族計画』。
 それがこの日だけで、もういつでも発動できる段階に飛躍した。
準「……凄い偶然」
末利「本当ですねー!」
 偶然?
 いや、多分違う。
 きっと……見たかったんだろう。
寛「こうして同じ日同じ時間にここに集まったのはやはり我々
  家族の絆が確固たる何よりの証拠だなっ! 良き哉良き哉」
真純「本当すごいわねぇ」
 だから、俺達をここに集めたんだ。
 あの時崩壊してしまったものを、もう一度作り直させる為に。
 そうだろ……?
『それが、私の望みです故』
 そんな声が聞こえたような気がした。
328「お達者で」:02/02/05 12:32 ID:McgFjfNO
真純「あら……? 青葉ちゃん、ちょっとお腹……」
青葉「……ええ」
真純「あらやっぱり! 先越されちゃったわねー」
寛「なんとっ! まさか息子に遅れを取るとは……一生の不覚っ!」
準「……(何故か赤面)」
末利「?」
寛「これはじーーーーーっくり話を聞かなくてはいかんな。そうと
  決まれば真・家族計画の狼煙を上げるべく、さあ! 新たなる
  我が家へ行こうではないか!」
青葉「……これから?」
真純「迷惑……かな?」
青葉「……」
 青葉は俺の方を見やった。
 全て俺に委ねる、って事だろう。
司「どうせダメっつっても来るんだろ強引に」
寛「さすがは我が愚息! 実はすでに荷物も送ってあるのだ」
真純「……断りの電話を入れるよう言ったんだけど……」
司「いいよ。この人外魔境とまた同じ屋根の下で暮らすのは
  ちょっとアレだけどな」
末利「真・家族計画の発足ですね!」
寛「そうだ! さあではいざ行かん!」
 寛を先頭に皆歩き出した。
 それが俺たちの、家族計画第二章の幕開けの合図となった。
 俺は集団に背を向けたまま、鳥の眠るその場所を右手でそっと撫でた。
 そして、
司「……ありがと、な」
 別れでも追悼でもなく。
 感謝の言葉を置き土産にして、俺は家族の元へ向かって歩き出した。
カラス「クア」
 遠くの空からカラスの鳴き声が聞こえてきた。
 その声が何を意味するのか、俺には解らない。
 けど。
司「おう!」
 空へ向けてありったけの笑顔で……そう返事した。
329名無しさん@初回限定:02/02/05 12:44 ID:McgFjfNO
>>319-328
題「お達者で」

再び動物シリーズでお送りしました家族計画SSです。
最近青葉シナリオをリプレイした事もあって、こういうお話を
書いてみました。たまにはこういうのもいいんじゃないかなー、
と思った次第ですが、どうでしょうか。
読んでもらえると嬉しいです。でわでわ。
330名無しさん@初回限定:02/02/05 22:19 ID:Ph2z/R6F
おおおー。
ペース速いですな。
相変わらずレベル高いし。
ネタの泉が枯れないのは良いことです。
331名無しさん@初回限定:02/02/06 13:05 ID:BzOMbjeU
エロゲ板から乃絵美でガッツの104氏は移ってきてくださらんのか…。
真奈美が寸止め状態なのが心残りっす。
332名無しさん@初回限定:02/02/06 23:36 ID:VxDZCGh9
またしてもGOOD(´ー`)ノ !
マジで、貴方を<第一級家族計画SS作者>と一方的に認定させていただきます。
リビドーが尽きないうちにまた書いておくれ。
333名無しさん@初回限定:02/02/07 02:03 ID:G7bqTcDk
>329
・・・あれ、春花がいないのでは?
334名無しさん@初回限定:02/02/07 02:54 ID:s88bYvxK
>>333
フッ……………………………………………………………忘れてました。
指摘どうもです。ラスト二ページだけ速攻で描きなおします。
335唄が届いた日:02/02/07 03:01 ID:s88bYvxK
司「さ、そろそろ……ん?」
 帰ろうか、と言おうとした瞬間……誰か、青葉以外の
 誰かの視線を背中に感じた。
 振り向いてみる。
準「……あ」
 そこには、懐かしい顔があった。
司「準……準か?」
青葉「え?」
 青葉も振り向く。
準「……ん」
 一度だけ俺の見舞いに来て以来……約一年ぶりの再会だった。
準「ご無沙汰」
青葉「本当に」
司「今までどこにいたんだ? 末莉が随分探したんだぞ」
準「末莉なら……」
 準は身体を少し横にずらした。
 そこに現れたのは……高屋敷家の末っ子。
末莉「あ、あはは……」
 愛想笑いの達人こと高屋敷末利だった。
司「なんだ、一緒だったのか」
末利「はっ。今日たまたまこの近くで発見したので」
準「捕虜にされた」
青葉「……」
 青葉は声を出さずに笑った。
末莉「春花おねーさんも後から来る予定なんですよ」
司「……そっか」
 以前の崩壊の責任。
 それが春花一人にあるとは、春花自身以外は誰も思っていない筈だ。
 だけど、本人にしてみればやはり簡単に吹っ切れないとこが
 あるのだろう。
 けど、時間は人を癒してくれる。
 春花も、一年という時間の中で様々な事を思い、悩み、苦しんで、
 そして……癒された。
 きっとそうなんだ。
末利「これであとは、おとーさんとおかーさんが見付……」
寛「おおっ! 子供達が全員集合しとるぞ母さんや!」
真純「あらぁ」
末利「ああーっ! おとーさんおかーさん!」
司「……マジかよ」
 これまで末利が苦心惨憺してもなお叶わなかった『真・家族計画』。
 それがこの日だけで、もういつでも発動できる段階に飛躍した。
準「……凄い偶然」
末利「本当ですねー!」
 偶然?
 いや、多分違う。
 きっと……見たかったんだろう。
寛「こうして同じ日同じ時間にここに集まったのはやはり我々家族の絆が確固たる何よりの証拠だなっ! 良き哉良き哉」
真純「本当すごいわねぇ」
 だから、俺達をここに集めたんだ。
 あの時崩壊してしまったものを、もう一度作り直させる為に。
 そうだろ……?
春花「みんなー!」
末莉「あ、春花おね―さん!」
寛「おおっ春花まで来たかっ! これでついに全員集合だな!」
『これが、私の望みです故』
 そんな声が聞こえたような気がした。
336「お達者で」:02/02/07 03:04 ID:s88bYvxK
真純「あら……? 青葉ちゃん、ちょっとお腹……」
青葉「……ええ」
真純「あらやっぱり! 先越されちゃったわねー」
寛「なんとっ! まさか息子に遅れを取るとは……一生の不覚っ!」
準「……(何故か赤面)」」
春花「触っていいか?」
青葉「……まだ動かないわ」
末利「?」
寛「これはじーーーーーっくり話を聞かなくてはいかんな。そうと
  決まれば真・家族計画の狼煙を上げるべく、さあ! 新たなる
  我が家へ行こうではないか!」
青葉「……これから?」
真純「迷惑……かな?」
青葉「……」
 青葉は俺の方を見やった。
 全て俺に委ねる、って事だろう。
司「どうせダメっつっても来るんだろ強引に」
寛「さすがは我が愚息! 実はすでに荷物も送ってあるのだ」
真純「……断りの電話を入れるよう言ったんだけど……」
司「いいよ。この人外魔境とまた同じ屋根の下で暮らすのはちょっと
  アレだけどな」
末利「真・家族計画の発足ですね!」
寛「そうだ! さあではいざ行かん!」
春花「おーっ!」
 寛を先頭に皆歩き出した。
 それが俺たちの、家族計画第二章の幕開けの合図となった。
 俺は集団に背を向けたまま、鳥の眠るその場所を右手でそっと撫でた。
 そして、
司「……ありがと、な」
 別れでも追悼でもなく。
 感謝の言葉を置き土産にして、俺は家族の元へ向かって歩き出した。
カラス「クア」
 遠くの空からカラスの鳴き声が聞こえてきた。
 その声が何を意味するのか、俺には解らない。
 けど。
司「おう!」
 空へ向けてありったけの笑顔で……そう返事をした。
337名無しさん@初回限定:02/02/07 03:09 ID:s88bYvxK
改めて
>>319-326>>335-336
題「お達者で」
スレ汚し申し訳ない。

338触手スキー:02/02/07 05:54 ID:DFuXoe2E
あのーー何気にスワティの投稿SS書きたくなったんですけど
もう、全然エロくも無くって
自己満足のオナニーなSSで
その上、気が向いたらその場で書くみたいな
ダメダメSS書きたいんですがいいですか?
339名無しさん@初回限定:02/02/07 14:22 ID:b17KdcOg
>>338 ためらってるヒマがあれば書いてから後悔せよっ。以上っ。
340名無しさん@初回限定:02/02/07 18:54 ID:jrUzFizs
>まっそ〜氏
む、久しぶりにこのスレ覗いたら続きが!
エロくて、萌えで(・∀・)イイ!っす

完全版もマターリと期待して待っておきます

乱文、遅レススマソです
341さんざん家族計画1:02/02/07 20:19 ID:AC3Oe9cG
寛「……という訳で、我々は演劇をやらねばならなくなった」
司「そうか」
 小春日和に蝶が舞い、ミツバチがいそいそと働きだす季節。
 この時期になると電波な人々が活動を活発にすると聞く。
 ……実に遺憾な事だが、我が家も例外ではないらしい。
寛「ふっ……あえて流すツッコミは上級者の証。司よ、
  成長したものだな」
司「そうだな」
 俺は既知外に対して断固たる態度で臨む事を決意していた。
 煽りには放置が一番。
 ……ちと違うか。
寛「……」
司「……」
寛「……春花や〜。司がいぢめるよ〜」
 勝った。
 今後はこの路線で行こう。
春花「演劇?」
 春花は食いつきのいい奴だ。
 あいつに任せとけばあの危地街も満足するだろう。
春花「雑技団みたいなのか?」
寛「いや違う。ドラマのようなものだ」
春花「ドラマー? 皆で太鼓を叩くの?」
春花「おいらはドラマー♪ 893なドラマー♪」
 ……なぜそんな歌を知っている、春花よ。
寛「ノンノン! ド・ラ・マ。よく夜の九時頃テレビでやっている、
  滑稽なセリフを滑稽極まりない演技で滑稽に垂れ流している
  番組があるだろう。ああいうのだ」
春花「ああ、わかった」
 わかっちゃいかんだろ、と言いそうになって慌てて口を閉じる。
 無視、無視……。
寛「では、早速皆に働きかけようぞ!」
春花「おー!」
司「アホくさ……」
 その時は、まだ平穏だった。
342さんざん家族計画2:02/02/07 20:23 ID:AC3Oe9cG
寛「皆そろったな」
 第十八回家族会議。
 題「演劇とはやんごとなき夢の欠片」
司「……何故こんな事でいちいち会議を開く必要がある?」
寛「バカもん! これは私一人の問題じゃないのだ! 高屋敷家の
  今後の経済を占う上で非常に重要なイベントなのだぞっ!」
司「言ってる意味がわかんねーんだよ!」
真純「あのね、司くん」
司「……」
 真純さんから事情を聞いた。
司「……取引先の常務と賭けをした?」
寛「うむ。その男が実に演劇好きでな。我々家族が彼を満足させ
  られれば今の商談を懇意に進めてやる、という事になったのだ」
 何つーいい加減な……。
寛「本番は再来週。という訳で、これから皆に協力してもらおうと思い
  集まってもらった次第だ」
春花「演劇、いと楽し」
末莉「面白そうですよね」
 お人好しーズの年少組はともかく。
 意外な事にどうでもいーズの年長組も出席していた。
司「……何で?」
準「……ギャランティー」
 あっさり納得。
 問題はもう一人の方だ。
青葉「……」
 聞いてはいけなさそうな雰囲気だ。
 ま、こいつが珍しく集団の輪に入ってる訳だし、野暮な詮索は
 やめておくか。
寛「まず決めなくてはいけないのは……」
 寛の演説が始まった。
 長いので割愛。
寛「……では、この意見箱を来週一週間廊下に設置しとくので、
  そこに演りたい劇のタイトル名と主演の人名を書いた紙を
  入れておくという事でいいな?」
 そういう事になった。
343さんざん家族計画3:02/02/07 20:25 ID:AC3Oe9cG
 一週間後。

寛「では開封」
 再び家族が集結した場で、寛は一週間廊下に置いておいた意見箱から
 中身を取り出した。
 ちなみに俺は一切入れてない。
 一応考えたんだが、全く思いつかなかったからだ。
寛「えー……家○き子・主演…末利」
末利「わ、私ですかー!?」
司「……この上なく見事なキャスティングだな」
 おそらく日本でも1、2を争うハマり役だろう。
末莉「し、しかし私、主演などとても勤まりませぬし……」
司「そんな事はない。すさまじく適役だ。いくら天才子役と言われた
  ○達祐美でも、お前には遠く及ぶまい」
真純「実際家○き子だったからねぇ」
末莉「あうう」
 想像してみた。

 ポワワワワ〜ン。

末莉「同情するなら金をくれ!」
カラス「クエ!」(←犬がいない為代役)
末莉「同情するなら金をくれ!」
カラス「クアッ!」
末莉「同情するなら金をくれ!」
カラス「クワアーッ!」

司「……」
 他の場面が一向に思い出せなかった。
準「……その決めセリフ、何となく好き」
 確かに準の方が似合うセリフだな。

 ポワワワワ〜ン。

準「……同情するなら金をくれ」
カラス「クエ!」
準「……同情より、金」
カラス「クアッ!」
準「……金」
カラス「クワアーッ!」

司「せめて決め台詞ぐらい省略しないで話せ」
準「……?」
寛「今一つピンとこんな。却下」
真純「そうねぇ」
344さんざん家族計画4:02/02/07 20:27 ID:AC3Oe9cG
寛「では次……魔女の○件・主演…青葉、司」
青葉「……私?」
司「これまた異常なくらいピッタリなタイトルだな」
青葉「……」
司「冗談だよ」
 青葉は指先にメラメラと燃え盛る炎を名残惜しげに
 消し去った。(MP8消費)
寛「イメージ的にはピッタリだの」
末莉「美少年と美人教師の愛の逃避行……」
 末利はうっとりしていた。
 おそらく美人教師役を劉さんあたりに脳内変換しているんだろう。
寛「ねんれ……配役的に、司の母親は母さんで決まりだな」
 ギリギリ回避。
真純「あら、私?」
司「……」

 ポワワワワ〜ン。

真純「司を返して!」
青葉「……何故?」
真純「な、何故って……司は私の子よ!?」
青葉「だから?」
真純「だ、だからって……警察を呼びますよ!?」
青葉「うるさい黙れ」
真純「ひぃっ!?」
青葉「この▽∞※老婆〒☆皺#%&醗酵@φババア*¥妖怪
   ∀○醜女$♀老衰♂△」
青葉「十年若返ってから出直しなさいな」
真純「……」
司「ああっ! 母さんが立ったまま泡吹いて死んでる!」
青葉「これが弁慶の立ち往生……」
司「違う」

真純「青葉ちゃんひどい!」
 真純はよよよと泣き崩れた。
青葉「私は何も言ってないのだけれど」
司「言わなくても想像はつくがな」
寛「これも却下だな。次」
345さんざん家族計画5:02/02/07 20:29 ID:0VcXSakQ
寛「星の金○・主演…春花」
春花「おお」
司「なるほど。喋らない役なら春花にも出来るからな」
春花「私、喋らないのか?」
司「役ではな」

 ポワワワワ〜ン。

司「兄貴に春花は任せられねーんだよ!」
寛「なんだって!? 大体お前は自分の事もロクに出来てないくせに
  生意気なんだよ!」
司「ンだとテメエ!」
寛「ふん、そうやってすぐ暴力でカタをつけるような幼稚な思考回路で
  これから先春花を守っていけるのか?」
司「……くっ!」
寛「この際春花に決めてもらおうじゃないか。どっちが
  春花に相応しいかを」
司「望む所だヘボ兄貴!」
司・寛「春花、お前はどっちを……」
春花「……(はむはむ)」
司「焼きイカ食ってんじゃねーーーーーっ!」
春花「おなかすいたから」
司「喋っちゃいかんっちゃーーーーー!!」
春花「ツカサ、訛ってる」

司「……ダメだ」
春花「?」
寛「なかなか決まらんな……次は」
346さんざん家族計画6:02/02/07 20:32 ID:0VcXSakQ
寛「ロン○バケーション・主演…司、景」
司「……景?」
景「あ、それ私だ」
司「何故いるっ!?」
準「……私が呼んだ」
 余計な真似を……。
景「へっへっへー、姐さん女房」
司「同い年だろ、俺ら」
景「いいじゃない、実年齢よりずっと年上を演じられるのが演劇の
  醍醐味なんだから」
 『実年齢よりずっと年上』のあたりで真純が軽い痙攣を起こした
  ように見えだが無視。
司「まあ、間違っちゃいないが……」
景「まーここは一つ試しに、ね」
司「うーむ」

 ポワワワワ〜ン。

ガチャ。(ドアを開ける音)
景「はぁ……はぁ……」
司「だ、誰?」
景「……」
景「久美景二十歳独身です」
司「……嘘つけ。明らかにもっと年食ってるだろ」
景「がーん」
景「私は今かつてない程のショックを受けました」
司「いや、もう何がなんだか」
景「責任とって結婚して」
司「はい?」
景「幸い私ってば今日結婚式だってのにあなたの知り合いに逃げられて今
  こんな格好だし、後はあなたが正装して結納をやっちゃえば万事OK」
司「ンなアホな」
景「さあ! 最終回はロンドンで生放送よ!」
司「訳わからん」

景「ばっちり」
司「ダメだこりゃ」
347さんざん家族計画7:02/02/07 20:33 ID:0VcXSakQ
 つんつん。
司「ん……?」
真純「……」
 真純は何か言いたげに俺を見ている。
 確かに、年齢的には真純さんの方が適役かも……。

 ポワワワワ〜ン。

ガチャ。(ドアを開ける音)
真純「はぁ……はぁ……」
司「だ、誰?」
真純「……」
真純「どこ?」
司「……はぁ?」
真純「あの人はどこ!? 結婚しようって言って私をその気にさせて
   おいて式当日にどこかの女と逃げていった挙句私のお金を持ち逃げ
   しくさったあの腐れ外道はどこよって聞いてるのよっ!!」
司「し、知らねーよ。つーかあんた誰だよ?」
真純「……あなた」
司「質問に答えろよ……」
真純「あなた、いい男ねぇ」
司「はぁぁ?」
真純「ツ・バ・メ・ちゃ〜ん」
司「うわあっ! こっち来んな三十路女!」
司「……はっ」
真純「……」
司「ま、真純さん、違うんだ。これはどっかにあった
  セリフを間違って……」
真純「(30+20)÷2は?」
司「……は?」
真純「5年くらいす・わ・せ・て・ね」
司「うわあああああああああああああああああああ!?」
 
司「……却下」
真純「何でえぇ!?」
 吸われたくないし……。
寛「うむむ……これもダメ、か」
景「難しいですねー」
末莉「本当ですねー」
 久美はすっかり馴染んでいた。
348さんざん家族計画8:02/02/07 20:36 ID:0VcXSakQ
寛「次は……おお、1○1回目のプロポーズ・主演…寛、真純」
司「これまたピッタリだな」
司「暑苦しいあんたにはお似合いの役だ」
寛「そうだろう、そうだろうさっ! 私は主演が、名誉も
  ギャランティーもNO.1の主演男優が最も似合う男なのさっ!」
 『ギャランティーもNO.1』のあたりで準が軽く肩を動かしたように
  見えたが無視。
寛「では母さんや、私の純愛をその豊満な胸で受け止めておくれ!」
真純「え、ええっ?」

 ポワワワワ〜ン。

真純「私、お金で買えないものがあるって信じたいのっ」
真純「あなたがまたいなくなってしまうのが怖いの」
真純「怖いの……」
寛「……」
 ダッ。
真純「!?」
 ブオオオオ……!
真純「寛さん!? 危な……」
 どーーーーーーーーーーん!!
寛「ぐっはああああああああああぁっ!?」
真純「ひっ、寛さああああああん!?」
 車内。
青葉「……」
青葉「何か私の車にぶつかってきたような気がするけれど」
カラス「クアッ! クアアッ!」
青葉「きっと気のせいね」
カラス「クアアアッ!?」
カラス「クアーーーーーーーーーーッ!」
 ブオオオオ……。
真純「寛さん、しっかりっ、しっかりしてぇ!」
寛「ぼ……」
真純「ぼ?」
寛「僕は……死にま……しぇん……」
 ガク。
真純「寛さん!? ひーろーしーさーーーーーん……」

寛「感動的だ」
司「どこがだ!」
寛「僕は死にましぇんと言っておきながらコロっと死んでしまう、
  その矛盾が愛しさと切なさと心強さを大爆発」
司「意味わかんね―し」
 明らかにドライバーの配役ミスだった。
青葉「?」
 まあ口には出すまい。
寛「ではこれで決定と言う事で……」
司「却下だ却下! 名シーンを茶化したら某バス停留所ドラマみたく
  ひんしゅく買うぞ」
寛「しかしもう意見は尽きたぞ」
 寛は意見箱を逆さにして振って見せた。
 何も落ちてこない。
司「……って事は」
真純「やっぱり……アレ?」
司「アレ……なんだろうな」
寛「ふんむ。しかたないの」
349さんざん家族計画9:02/02/07 20:38 ID:l5mvPafl
 ひとつ屋○の下。
 いろんな意味で無難といえば無難な線だ。
司「問題は配役だな。男手が足りなさ過ぎだし」
劉「呼んだかい?」
司「ええ」
劉「……」
 苦笑いを浮かべる劉さん。
 驚いて欲しかったらしいが、いい加減馴れた。
司「取り敢えずいる人材で配役を決めよう。まずは長髪でウザい長男」
司「……」
劉「私かい?」
司「妥当かと。長髪だしウザいし」
劉「そこに愛はあるのかいっ!?」
司「ねーよ」
 劉さんは落ち込んだらしく、部屋の角で体育座りになって
 「の」の字を書き始めた。
司「次は次男……ま、俺だな」
寛「ちょっと待て。何故そうなる?」
司「妥当だからだ」
 他に出来そうな役ないし。
末莉「つうにいちゃんですね」
司「……何かやな響きだな」
春花「通やのー兄ちゃん、へっへっへ」
司「やめいっ!」
司「次は三男……こいつは寛で決定、だな」
真純「そうねえ」
青葉「そうね」
準「……そうかも」
末莉「そうですねえ」
寛「待て待てぃ! 父が息子より年下なのはおかしいじゃないかっ!?」
司「この場合精神年齢が優先だ」
司「しかも、俺には実生活で○麻やってパクられた挙句仲間を売るなん
  てクレイジーな猿の物真似なんてとても出来ん。あんたが適役だ」
真純「そうねえ」
青葉「そうね」
準「……そうかも」
末莉「そうですねえ」
寛「うおおおおおん! ちくしょおおおおお!」
 寛は泣きながら逃げて行った。
司「これで男は使い切っちまったな。後は四男だが……」
 車椅子で無口な四男……。
司「準でどうだろう」
準「私……?」
末莉「あ、何となくいいかもです」
準「でも……男の演技なんて……」
司「セリフ少ないぞ」
準「了解」
 楽な取引だった。
準「その代わり、ギャラ追加」
司「……寛に言え」
準「ダメ」
 楽じゃなかった。
350さんざん家族計画10:02/02/07 20:40 ID:l5mvPafl
司「つ、次は女性陣だが……先に次女を決めよう。末莉決定」
末莉「ええっ!? 私ですか!?」
景「妥当だね」
司「まーな」
末莉「ななな何ゆえっ!?」
景「だって……ねぇ」
司「なあ」
末莉「うああ」
 これ以上はやめておこう。
春花「ツカサ、私は?」
 春花か。
 そう言えば長男のマドンナ役に中国のお茶っぽい名前の女性が
 いたような。
司「お前は劉さんの恋人っぽい役だ」
春花「ラ・マンか?」
司「違う」
春花「?」
 後でちゃんと教えとけばいいか。
司「残るは長女だな」
 そして残された演者は……真純と青葉と久美か。
 年下に色目を使う○雪。
 呪詛を振り撒く○雪。
 夫婦漫才する○雪。
  ……全部ダメな気がした。
劉「何だったら楓を貸そうかい?」
司「おわっ!」
 突然の復活に不覚にも驚いてしまった。
劉「うーん、いいねえ。その反応。初々しさがなくなって
  寂しかったけどまだまだだ大女初心だねっ」
司「なんだよ大女初心って」
劉「大女が初心だから大丈夫」
司「大丈夫は差別用語でも放送禁止用語でもないから
  無理に変換しなくていい!」
司「……それはともかく、楓さんを貸してくれるって本当ですか?」
劉「うん。あいつもこういうの嫌いじゃないしねっ」
 なら話は早い。
 イメージ的には結構適任だし……少なくともこの三人よりは。
司「と、なると……」
 あとは不良債権の処理、か。
 まずは青葉。
 そもそも、こいつを現実的色合いの濃い『ドラマの登場人物』
 という枠に当てはめようというのが間違いな気がする。
 こいつにハマる役なんて……あ、あった。
司「青葉。お前の役は全国津々浦々を放浪する天才画家だ」
青葉「ま、妥当な所ね」
 おにぎりが主食で自閉症という裏設定はこの際言うまい。
351さんざん家族計画11:02/02/07 20:42 ID:e30UtMdm
 残るは二人。
司「久美は客、真純さんはナレーターな」
景「えー、客って何ー?」
真純「ナ、ナレーター……」
 真純さんは落ち込んだ。
景「もうちょっといい役がいいよー」
司「何を言う。客は大事な役だぞ。設定上ウチはクリーニング屋
  なんだから、客がいないと潰れちまう」
 適当な理由付けだった。
景「うーん……しょうがないなー」
 思いの外久美は簡単に納得してくれた。
 後は……と。
真純「そうよね。三十路女なんて舞台に立つ資格なんてないのよね。
   ヨロ(30)ですもんね。もう人生そのものが
   ヨロけちゃってるもんね」
司「真純さん」
真純「言い訳なんて聞きたくないわっ」
司「あんたの声は若々しいな」
真純「……えっ?」
司「そりゃあもう驚いたさ、最初にあんたの声を聞いた時は。
  橋に引っかかってるのは女子校生かと思っちまったくらいだ」
真純「じょしこうせい……」
真純「いやん」
司「是非俺たちのショボい演劇を若々しく躍動感に満ちた
  その美声で彩ってくれ」
真純「任せといてっ!」
 ……ってな訳で、一応配役は決まった。
352さんざん家族計画12:02/02/07 20:45 ID:e30UtMdm
 そして翌週……本番。

劉「司。最近腰のあたりが充実してるけど、何かあったのかい?」
司「尻を撫でるな変態兄貴!」
劉「よいではないかよいではないか」
司「耳に息を吹き掛けるな……ああっ」
末莉「……」
末莉「すきしょっ」
 バターン。
楓「ああっ! 末莉がっ!」
準「……」
寛「てやんでーばーろーちくしょー! やってられっかよー! 
  出てってやるよこんな家なんてよー!」
 ガラッ。
 ドン!
景「痛っ!」
寛「どこ見て歩いてんだよ! この朝○○もどきがっ!」
景「……」
景「ピッピッピ……もしもし警察ですか#」
寛「あ!? 警察ぅ! 上等じゃねーか呼んでみろよコラ!」
警察「い○だ壱○さんですね? あなたを大○取締法違反で
   現行犯(?)逮捕します」
寛「ぬおあああああああっ!?」
 ピーポーピーポー……
景「やれやれ」
景「あのー、誰かいらっしゃいませんかー?」
景「あれ? 何で青葉さんがここにいるの?」
青葉「……Zzz」
景「ありゃ、寝てる」
楓「あんちゃん! つうにいちゃん! ケンカはダメよ!」
劉「おういえーっ、バイバイマイラーーーブ」
司「バイはテメーだけだあっ!」
 ドスバタドカン!
春花「私、出番ないよ」
真純「これじゃナレーションもやりようが……」
 勿論、商談は失敗と相成った。

 後日、青葉の部屋に行くといかにもパチもん臭い『山○清』の
 サインが大事そうに立て掛けてあった。
司「そういう事だったのね……」
 ちゃんちゃん。
353名無しさん@初回限定:02/02/07 20:53 ID:e30UtMdm
>>341-352
題「家なき星の魔女、屋根の下で101回目のバケーションを演ずるの巻」

前回はシリアスもので間抜けなミスをやらかしましたので今度は
ドタバタ劇です。というか本家にあったネタを膨らましただけ
なんですが、読んでもらえると嬉しいデス。でわでわ。
354触手スキー:02/02/07 21:13 ID:DFuXoe2E
じゃぁ、マターリと書く事にして・・・・
けだし、前提条件
>私が主人公の名前を忘れたので主人公はうろ覚えの健太さん
>私が作中の健太さんの性格が嫌いなので粛清修正
>私がスワティの性格を正確に思い出せないので私likeスワティに
>御都合主義万歳(T-T)。
>妄想万歳(TーT)。
355名無しさん@初回限定:02/02/07 21:15 ID:BMvGlG39
ここにもあったYO!
http://asian.elitecities.com/books/girl.html
356触手スキー:02/02/07 21:54 ID:DFuXoe2E
アルバイトから帰ってきた健太は自分の家の扉を開けた
「あ・・・おかえりなさい健太さんっ♪」
そんな健太を
エプロン姿でかいがいしく迎えてくれるスワティ
恐らく料理でも作っていたのだろう・・・
柔らかい笑顔が、その可愛らしい顔に浮かぶ
そんな姿に、健太は、ふー、と溜息をつくと
ドアを閉めて鍵をかけ、玄関口を上がる
健太は、スワティの側に寄って一瞬、彼女を眺めた
「健太さん?」
スワティは不思議そうな顔をして健太を見上げる
ガバァッ!!
健太はおもむろにスワティを玄関先で押し倒した
「きゃっ!健太さんっ!」
毎度の事ながら、律儀に驚くスワティ
「もう辛抱たまらんわっ!!」
健太はそう叫んで、スワティのスカートの中に手を入れて
オモムロに彼女のパンティをずらした
「えーーーっ!!、健太さんっ!いきなりっ!!」
毎度の事ながら困惑するスワティ
しかしスワティは健太に押し倒されて、ぱんつを半脱ぎにさせられる
「可愛いお前が全部悪い!!運命だと思って諦めなさいっ!」
健太はそう言い放ってはスワティの秘部に指を進入させた
「っつ・・・健太さん・・・何もこんな時間にこんな所で・・・」
スワティは押し倒されたその場で、僅かにジタバタして抗議する
しかし健太の指の侵入にそれを強く抵抗する事もなかった
「もう濡れてるじゃないかスワティ・・・・」
健太は侵入させた指で按配を探ると、触ったその時から
潤沢に彼女の秘部が濡れている事に気付く・・・・
「そんな事言わないで・・健太さん・・・・・
 私だって・・・健太さんが帰って来るのが・・・・」
スワティはそう言われて、真っ赤になるしかない
健太が帰ってくるまで、部屋で一人で慰めていたなどとは
相手が分かりきっていたとしても恥ずかしい事だった・・・
健太はもはや躊躇う事も無く粛清棒をスワティの腹に捻じ込んだ
「きゃっうっ!!」
スワティの可愛い悲鳴が玄関に響く
357触手スキー:02/02/07 21:55 ID:DFuXoe2E
エプロンのと服越しからスワティの胸を愛撫しながら
健太はスワティを騎乗位にさせて下から突く
「ゴメン、俺、今、抑制力無し・・・・・スワティかわい過ぎ
 駄目・・・このまま出します・・・・」
健太は目を細めてそう宣言した
「え!?健太さんっ!膣(なか)はっ!」
スワティは健太の直滑降宣言に目を見開く
毎日の事なのだが、やっぱりいつも通りでその台詞を吐く
乱れたスカートの中から淫猥な音がヌチャヌチャと響くが
しかし健太はお構いなしにスワティの唇を塞いで
彼女を強く抱き締める
突き上げながらも、肩をうなじを髪を手で愛撫しながら
何よりいとおしそうに彼女の体を抱きかかえる健太
そして、そのまま健太はスワティのお腹の中に出した
「あっ!!」
スワティの腹が健太のものを広がる温かみで感じる
そのまま健太はスワティにもたれかかってハァハァと息を荒げた
「え・・・健太さん・・・もう終りなの?」
スワティは自分がまだ完全に達していない途上で
健太が果てた事に不満の声を上げた
それに健太は乾いた笑いで答える
「いや・・・まぁまずは俺がスワティで抜きたいの・・・
 お前関係無しにとにかくスワティにぶちまけたかったの・・・
 でも、夜はこれからだぜ?」
健太は憔悴した様な顔になりながらも、スワティの耳元に囁く
「今度はスワティをたっぷりねぶるから・・・・
 そんなに心配しなさんなって・・・・・・」
健太はそう言って乾いた笑いを零す
その言葉にスワティは恨めしそうな目になって、健太を見返した
「ホントにちゃんと愛してくれないんなら・・・
 許さないんだから・・・」
そう言ってスワティは膨れっ面のまま健太の唇に唇を重ねた
「まぁせめて晩御飯を食べた後からな・・・・」
健太はスワティの髪を撫でながら、そっと抱き締める
健太とスワティの繋がっている所がネトネトの感触がした

358触手スキー:02/02/08 07:20 ID:a33uSvS1
「今日の料理は及第点だ!」
健太は御飯を食べながら叫んだ!
「きゃる〜んっ☆! やったぁ〜っ!!」
スワティはようやく健太に努力を認めてもらえて正直喜んだ
何度、調理と言う戦いを挑んだだろうか?
2人で明るく談話しながら御飯を食べる
幸せな時間・・・・
それだけの時間・・
そして2人は御飯を食べ終える
「ふー、御飯も食べたし、デザートでも頂くか・・・」
「え?あ、ごめんなさい健太さん・・・デザート用意してなかった」
そう言って起ちあがって冷蔵庫に行こうとするスワティ
その手を取っては引っ張って健太は後ろからスワティを抱き寄せる
「きゃっ!健太さんっ!」
抱き寄せられたスワティの焦りの声が響いた
「御約束だろ?」
健太は背中越しからスワティを見てそういう
「もう・・・食べたばっかりなのに・・・・」
スワティは抱き寄せられて真っ赤になって指を口にかける
それでも、全く抵抗しようとしない所が
彼女のさっきの玄関口での欲求不満だった
健太は服を捲り上げてスワティの胸を曝け出した
ブルーのブラジャーが彼女の緑色の髪に合わされていて綺麗だったが、
健太にはその下に眠るモノに用があった
ブラジャーの下側から手をすり入れて
彼女の乳房を揉み始める
「堅くなってるよ?先っぽ?」
健太は意地悪そうに乳房と乳首イジメながらそう言った
その言葉にスワティの息が僅かに荒くなる
「意地悪・・・・・・・・」
スワティは健太の愛撫に、ただずっと指を唇に添わせたまま
前を見つめて感覚を研ぎ澄ましていた
「さっきはイカせて貰ったからな・・・・
 今度はスワティをイカせないとな・・・・」
そう言って健太はうなじに深くキスを入れた
359触手スキー:02/02/08 07:23 ID:a33uSvS1
「んんっ・・・ん・・・・・・・」
乳首への軽快な攻めと、濃厚なキスにスワティの感度が高まる
「スワティ・・・何処を他にイジって欲しいか言ってみ?」
健太は更に深くスワティを抱き締めて、彼女の耳元で囁く
そして言い終えた後に耳に舌をはわせる
「はぅ・・・ぁ・・・・あぁ・・・・・
 健太さん・・・恥ずかしいよ・・・・」
スワティはそう言って真っ赤になって目を瞑った
それに健太は笑う
「夫婦じゃないか・・・何を今更・・・」
健太はスワティの乳首を優しく弄りながら囁く
「うん・・・・・だったら・・その・・」
スワティはそんな健太の言葉に、妙にまた安心を覚えた
「・・・その?」
「体中・・・触って欲しい・・・・・
 胸とアソコだけじゃ嫌・・・・・・・・・
 全部・・・・・愛して欲しいよ・・・・・・」
スワティは体を半回転させて顔だけを健太の方に向ける
僅かに涙ぐみながら、媚びる様に見つめた
健太はスワティのその表情に絶句するしかない
「オッケー・・スワティ・・・・・
 今日は滅茶苦茶良くしてやるからな・・・・」
そう言って健太は、
その手の摩擦を乳房から体全体に拡散さようとした
その健太の手をスワティは一瞬握って、健太を正視する
「今日・・『も』・・・・ね?・・・・・」
スワティは真っ赤になりながら、ねだるような視線で健太を見る
その期待した目に健太は苦笑した
「わーった、わーった・・・」
そう言って健太はスワティの体中に手をはわして、まさぐり始めた
そしてまたスワティを騎乗位的に座らせ直して
今度は乳首を顔をうずめてしゃぶり始める
同時に健太の手がスワティの
尻や太もも、背中、腕に満遍なくはって行った
そしてその厭らしそうな・・強欲そうな・・・
そして愛しそうな手触りで・・・・
「ふぅん☆・・・・・・」
スワティは健太の愛撫に、また指を唇に当てたままで
吐息を漏らすしかなかった
360触手スキー:02/02/08 07:25 ID:a33uSvS1
健太の愛撫はひたすら続いた
1分、2分と・・・
時間が過ぎるたびに、スワティの喘ぎ声は次第に大きくなっていく
健太は少しずつ上り始めているスワティに
こんな不安定な所では上手く満足にさせてやれないかと思い立ち
彼女を抱きかかえた
「あっ・・・・・」
愛撫が突然止まって、寂しそうな声を上げるスワティ
健太はスワティを抱えながらリビングのソファに移動した
そして何も言わないまま、彼女の唇を塞ぐ
「んん・・・ん・・・・」
塞がれた口からスワティの声が篭って響いた
それから健太はまたスワティを寝かせて愛撫を続けた
何度も何度も体を弄りさすっては、スワティの肌を楽しむ
ドコを触っても、スワティが驚いた様に声を上げるのが快感に感じれた
思わず健太は我を忘れてしまい、スワティ弄りをずっと続けてしまった
ソファに寝かせてからもう3,4分は弄り続けてしまったろうか?
スワティの高まりはその間に狂おしい程になり
思わずスワティは健太の手を取って、潤んだ瞳で彼をじっと見つめた
「あの・・・健太さん・・・そろそろ・・・ココ・・・」
そう言ってスワティは自らの手で健太の手を秘部に誘導する
「やっぱりココがいいの?」
健太は意地悪そうにそう言った
それにスワティは僅かに視線をそらす
「意地悪しないで、真っ直ぐ・・愛して・・・」
そう言ってスワティは自らの手を動かして健太の手を秘部に当てて
彼の手の感覚を喜んだ
健太はそれに何も言わずに、彼女に誘われるままに秘部の愛撫を始めた
秘部の周囲をまさぐる様に・・・
そして突起物をなでる様に・・・
または中まで指を入れて奥を調べるように・・・
今度は丹念に丹念に秘部弄りを遂行する
何故なら、弄るたびにスワティの嗚咽が漏れる
「くぅぅん・・・んん・・・ぁぁ・・はぁっ・・・」
声を押し殺そうとして唇に指を当てて口を塞ごうとしているのに
声はどんどん大きくなる
それが弄るたびに連動して漏れるのだから
健太にはそれが楽しくて仕方なかった
彼女は真っ赤になって恥ずかしさの海に沈んでいるのに
自分の指を求めてこんな痴態を晒している・・・・・
こんな痴態など・・・
とても彼女のプライドからは耐えれるものではないだろうに・・
それでも羞恥心を飛び越えて彼女が自分を求める姿が
健太には感動できた
彼女らが家に来た頃を思い出すと、
随分御互いに融合してしまったものだと、呆れてしまうしかない
そう思うだけで健太のココロはイってしまった
だから、スワティがこのまま果てるまで
どんどん続けるかと意欲も沸いてくる
361触手スキー:02/02/08 07:28 ID:a33uSvS1
健太は弄った
スワティの秘部を
何分そうしていたのかなど、問題ではなかった
自分の粛清棒が、彼女を弄るたびにうめきを上げはするのだが・・・
だが、前の玄関先の様に突っ込んで先に出すくらいなら
確実に彼女を上らせてやりたいと健太は思った
愛していたから・・・・
健太は自分の事は放置して、スワティがイクまで弄ぶ事に決めた
そしてまた何分か続けた後で・・・・
「ふぁ・・はぁぁぁぁ・・・・・」
という甘い絶頂のうめきを聞いた
スワティはその場でぐったりとなり、息を荒げていた・・・・
それを見て健太は優しく微笑んだ
健太はスワティに顔を近づけ、
そして御互いの額を当てて潤んでいる瞳を見つめた
「イケた?」
健太はそっと囁く
スワティは朦朧とした意識の中で、その言葉を僅かに理解した
「馬鹿・・・・」
スワティはそっと健太の後首にまで回す様に腕を伸ばして抱き締めると
力が篭らずに難儀しているのにも関わらず、
健太を思いきり抱き締め様とした
健太はそんなスワティに僅かに胸を熱くさせてギュッと抱き締める
少しだけ呼吸を整えるための抱擁の時間が続いた
362触手スキー:02/02/08 08:14 ID:a33uSvS1
突然スワティが健太の股間をまさぐる
「健太さん・・・どうして途中で入れてくれなかったの?」
スワティは健太の股間をさすって、
そしてはちきれんばかりのそれを確認した
その愛撫に今度は健太が驚きに顔を歪める
スワティはすがるような目になって健太を見上げる
それに健太は難しい顔をした
「いや・・・なんとなく・・・
 スワティを気持ち良くさせてやりたくて・・・」
そう言って健太はハハハと笑った
その言葉にスワティが寂しそうに微笑み返した
「こんなになってるのに我慢して・・・・・
 健太さんの馬鹿・・・・・・・」
スワティは健太の股間を擦る速度を上げて健太の胸の中に顔をうずめた
顔を逸らしたかった
正面から見つめていると、思わず泣き出してしまいそうで・・・
それでも瞳は視界が十分ぼやける程に、潤んでいた
「まぁ・・・先にさっぱり出させて貰ってるかんな・・・・
 ギブアンドテイクって奴だろ?やっぱ・・・・」
そう言って健太はまたハハハと笑った
笑いながら背中に手を回してスワティをぎゅっと抱き締める
「そんな事・・・気にしなくていいのに・・・・」
スワティは健太の胸の中で虚ろに呟いた
「私は・・・健太さんが幸せだったら・・・・・
 健太さんの性処理の玩具でもいいの・・・・・・
 私の事なんか気にしなくて・・・滅茶苦茶にしてくれても・・」
スワティは甘い声でそう呟く
その言葉に健太は焦った
「ば・・馬鹿ぁ・・・・・
 俺がスワティを肉人形なんかにできるかよっ!」
そう言って健太は気持ちをありのまま叫ぶ
「さっき、玄関で私を無視して中出ししたのはダレ?」
スワティは思わずジト目になって健太を見上げた
それに健太は先の玄関先の事を思い出して僅かに悩んだ
おかしい・・・・・
ココロと体の行動方針が一致していない・・・
「まぁ・・・そのちょっと・・・・
 勢いで・・その・・なんだ・・・・
 スワティの体に御世話になる時も・・・・
 多々・・・あるかもしれないけど・・・・・」
健太はちょっとどもりながら、反省してそう言う
それにスワティはクスクスと笑った
「それでも・・・・・・・
 スワティは俺の一番大事な女の子だから・・」
健太はこの場を取り繕う為の、最強の言葉を無理矢理叩き出した
本心だったが・・・
この場で信じるにはちょっと説得力が欠けていたかもしれない
それでもスワティは、十分その言葉に酔えた
363触手スキー:02/02/08 08:18 ID:a33uSvS1
「健太さん・・・・コレ入れて・・・・・」
スワティは真っ赤になりながらも微笑みながら
手で擦っているそれを示した
「スワティ?」
彼女の情熱的なまでの愛撫に驚きを隠せない健太
「健太さんと1つになりたいの・・・・・・」
スワティはそっとそう口ずさむ
「健太さんと気持ち良くなりたいの・・・・・
 健太さんを私の中に入れていたいの・・・・
 健太さんに必要とされる私でいたいの・・・」
スワティの必死の訴えが続いた
「健太さんの側にずっと私はいたいもの・・・」
スワティは最後に健太を見上げて優しく微笑む
「だから・・・・・・」
彼女の瞳には僅かに涙が浮かんでいた
2人が一緒になった時の事は今でも思い出す・・
それを思い出せば
それが
悲しい涙だったのか嬉しい涙だったのかは
健太には分からなかった
それでも、彼女のその言葉が
第3ラウンドを開始するための鐘の音になった事は
そんなに笑ってやらなくても、
いいじゃないかというぐらいには人の情
健太はそのままスワティをソファに押し倒した
スワティは彼の圧力に何の抵抗もしない
健太はそのまま粛清棒を曝け出してスワティの秘部にあてがった
そしてそのまま挿す
「はぁん・・・・」
スワティは悦楽の声を漏らした
先の愛撫でスワティの膣は抵抗も無く健太を受け入れる
そして感情の高ぶりが、スワティの感度を倍増させていた
降りかかっていた快感が、
思わず急上昇して、そのまま果ててしまいそうなくらい
スワティは挿入だけで快感を覚えた
そして健太はあいも変わらないスワティの腹の中の暖かさに
そのまま出してしまいそうな眩暈を覚える
何度入れてもこんなに安心してしまう女は、
やっぱり彼女だけなのだろうな・・・と健太は率直に思った
364触手スキー:02/02/08 08:19 ID:a33uSvS1
健太はそのままピストン運動に移ろうとする
が、スワティが健太の唇に指を当ててきて注意を促した
「健太さん・・・・そんなに頑張らなくてもいいよ・・・」
ねっとりとした視線で、絡みつくかのようにスワティはそう言った
「今日は・・・今日も・・・いっぱいしたいの・・・
 だから、疲れないくらいゆっくりでもいいの・・・
 健太さんのコレ・・・じっと感じていたい・・・・」
そう言ってスワティは自らの体をゆっくり動かして
健太の棒を味わった
確実に1つになっていると言う喜びが
スワティの気持ちをどんどん高ぶらせた
「健太さん・・・・
 出したくなったら・・・いつでも出して・・・・」
スワティは健太の膣内射精を促した
いや・・・むしろ腹の中に出して欲しかった
それが一番わかりやすかったから・・・
「私はイカなくても・・・それだけでも満足だから・・・
 健太さんのが・・・・お腹の中にあるだけで満足だから・・・」
スワティは言いながら自らが動いて健太の棒を楽しんだ
それに健太はどうするかと一瞬、悩んだが・・・・
その後、スワティの意向を組んで
同じ様にゆっくり出し入れする事にした
長い人生、そんなに急ぐ事も無いだろう
むしろ側にいる彼女と
ゆっくり対話する事の方が貴重な時間にも思えた
だから、こんなボチボチな快楽の得かたも悪くない
しかし・・・・言ったスワティには大きな誤算があった
激しくされない方が、むしろ感度が上がっていたスワティには
一番感じてしまったのだった
僅かな時間の出し入れにスワティはまた上り詰めた
「ぁぁぁ・・・・・・・・」
ダランと体が落ちてスワティの息が荒くなる
健太はそれに入れたままの状態で困るしかない
「え?」
健太は唸った
入れたままの状態で静止するには本能がそれを許さないし
しかし無理をするのは不味いのではないか?
という健太の中で難しいものが渦を巻いた
そして体はやっぱり動き続けて
上り詰めたスワティを更に攻める形になる
「ええ??
 あぁっ・・け・・健太さん・・・・」
スワティは上った所から健太の攻めで降りれなくなった
しかし健太も快楽が加速し始めるともう辞められない
スワティは何がなんだか分からないぼんやりとした所を
疾走し続け、健太はとにかく終わる様に加速した
そしてそれが暫く続いた後に
健太は、ばっとスワティを大きく抱き締めて、
彼女の一番深いところまでしっかり入れてそのまま出した
出すしか無かった
そしてそのまま2人はぐったりと倒れ込む
365触手スキー:02/02/09 22:30 ID:F4T2WgrK
あのぉーーーー(^^;
これは、書いた後に後悔すればいいんでしょうか?
「ああん、ちくしょう(;-;」とか・・・・・
続き書いて良いのか、恐くてドキドキなんですが・・・(^^;
366名無しさん@初回限定:02/02/09 22:54 ID:GAm4OKCj
>>365
えーと……、>>1の【投稿のガイドライン】を読んだ方が
良いかと。先にテキストエディタ等で書いて、区切りの
いい所で切るなり完結させるなりしてから貼りつけないと
他の人が書きこめないですので……。
367名無しさん@初回限定:02/02/09 23:14 ID:6JoS03uy
>>365
後、投稿する時はsage進行でよろ。
終了したら>>353のように纏めをよろ。
368触手スキー:02/02/10 00:14 ID:scIB4tRM
んーーー何行ぐらいの貼り付けが
いいんでしょうか?
それと、完全に完結してないと駄目なんでしょうか?
「続く」とかで一端切るとかは不可ですか?(^^;
369名無しさん@初回限定:02/02/10 00:23 ID:gN0tH1Ma
>>368
だから>>1を見れ。
>2.書いたSSを30行程度で何分割かしてひとつずつsageで書き込む。
>名前の欄にタイトルを入れておくとスマート。
「続く」で一旦切るのはOK。
370触手スキー:02/02/10 01:04 ID:scIB4tRM
>369さん
ありがとぉ〜!
ふむ、じゃ続きを書くか・・・・・
>>356-364
題「スワティ・それから・・・」でいちお「続く」で、一端切り・・・・です・・・
30行で1ブロックか・・・・・厳しいナぁ・・・・(−−;
371名無しさん@初回限定:02/02/10 17:53 ID:ThuOaw9c
>>331
エロゲ板104氏はついさっきまでシッハーとしてエロゲ板Piaスレに降臨していた模様。
移るタイミングを逸したと書いていらしたが。
ガッツエンドまでの繋ぎをあとちょこっと補完してホスィとか思って見たり。
372こっそり家族計画1:02/02/10 23:35 ID:G1TpW/Ik
 某日某所。
 日通りの悪いこの部屋は日中でも胡散臭い薄暗さを醸し出す。
 それはそれで、使い道がある場所だったりするのだが。
 例えば――密談。
?「……という事だが、出来るかね?」
?「訳のない事です」
?「しかし、簡単な事ではないぞ?」
?「例えそれが不可能な事でも、可能性を捻じ曲げてやってのける
  のが……我々の仕事ですので」
?「頼もしい事だな。以前のミスはもう忘れたか?」
?「それを言われると辛いですな。あの時はこちらもいろいろと
  準備不足でしたから」
?「ふむ……では、今回は100%自信があると?」
?「無論」
?「……わかった。朗報を待とう」
?「感謝を」
 高い空を泳ぐ雲の流れが速くなってきた。
 それは、嵐の前触れ――
373こっそり家族計画2:02/02/10 23:38 ID:G1TpW/Ik
【19:34 高屋敷家一階 居間】 

 高屋敷家は真っ暗だった。
 空気や雰囲気が、じゃない。
 視覚的認識の指標における『暗闇』なのだ。
 外は台風による大雨洪水暴風波浪雷警報発令中。
 一歩でも外に出ようものならたちどころに生命の危険に
 晒される事請け合いだ。
 ヒュオオオオオオオ……
 風が悲鳴を上げる。
 これから起こる惨劇を予言しているかのように。

?「停電ですか……?」
?「と、とにかく、落ち着くのよ皆!」
?「……」
?「煩わしいわね」
 ぞろぞろと居間に住民が集う。
?「……」
 シュボッ。
?「ひあっ!?」
?「いやあっ!?」
?「あ……ライター」
準「……明かりがあった方がいいと思って」
真純「先に声かけてくれればいいのに……」
末利「びっくりしました……」
 ライターの小さな炎は部屋全体を照らせるほどの輝きは
 ないものの、現在この場所にいる人間の顔が確認できるくらいの
 明るさは提供できた。
真純「ここにいるのは……私と青葉ちゃん、準ちゃんに
   末莉ちゃんの四人ね」
末利「おにーさんと春花おね―さんとおとーさんがいませんね」
準「……こういう時は皆で集まってた方がいいと思う」
真純「そ、そうね。じゃあ私は寛さんを呼んでくるから、
   末莉ちゃんは春花ちゃんを。淳ちゃんは司くんをお願い」
末利「あ、はい。わかりました」
準「ん」
 準は末利へ光源を差し出す。
末利「え、でも……」
準「もう一つ持ってるから」
末利「あ、そうなんですか。ではお借りします」
 末利の手に光の束が送られる。
末利「では」
 タッタッタ……
 いかにも軽そうな足音をたて、末利は廊下へ出ていった。

【19:15 高屋敷家屋根裏部屋】

?「……そろそろ」
?「うむ」
?「……」
 強風によりもたらされるミシミシと軋んだ音が響く屋根裏部屋。
 普段は人気のないこの場所に、侵入者がいた。 
?「最初の標的は……?」
?「もう決めてある」
 唇の端が釣り上がる。
?「こいつだ」
374こっそり家族計画3:02/02/10 23:39 ID:G1TpW/Ik
【19:41 高屋敷家二階 春花・末利部屋】

末利「春花おねーさん?」
 ギィィ……。
 普段ならなんて事はないドアの開け閉めの音。
 しかし、周りが暗闇であるというだけで、その音が何か無気味さを
 加味し出しているような気になってしまう。
 まるで、森林に囲まれたいわくつきな館に迷い込んだような、
 そんな感覚。
末利「おねーさん……寝てるのですか?」
 末利の声が若干揺れる。
 いつも住んでいる家の、いつもいる部屋。
 なのに、今の末利にはそこが居心地悪くてしょうがなかった。
 理由は……薄々感じていた。
 なにかが違う。
 暗いから?
 違う。
 なにかが違う。
 この空気は、いつものこの家のものじゃない……。
末利「おねーさん……?」
 末利は春花のベッドの方にライターの炎を向けた。
 僅かに盛り上った布団がうっすらと浮かび上がる。
 寝てるのか。
 末莉はそう思った。
 なら、起こした方がいい。
 一度居間に集めるようにとおかーさんが言ってたから。
末莉「春花おねーさーん、起きてくださーい」
 多少声を張って呼び掛ける。
 が、布団は微塵たりとも動かない。
末莉「おねーさーん!」
 今度はさらに強い声で呼ぶ。
 結果は変わらない。
末莉「……」
 しょうがないな。
 そう思って末莉は春花の眠るベッドへ足を運んだ。
 そして、布団をめくる。
末莉「おねーさん、起きてく……」
 ピシャアアアアアアアアアアアアアアアアン!!
 強烈な落雷。
 光が一瞬、部屋に溢れる。
 そして、そこに映ったものは。
末莉「……えっ?」
 赤い液体。
末莉「……あ」
 ベッドからぶら下がる、白い腕。
末莉「……あああ……」
 そして……真っ赤に染まった衣服に包まれた……姉の姿。
末莉「ああああああああああああああああああああああああああ!?」
 悲鳴が風の音と重なった。
375こっそり家族計画4:02/02/10 23:42 ID:G1TpW/Ik
【19:37 高屋敷家二階 司部屋】

?「……」
 物音を立てずにそっと立ち上がる。
 確認終了。
 それは同時に、作業の終了を意味していた。
?「……っ」
 思わず漏れてしまう笑みをどうにか噛み殺す。
 我ながら上手くいった。
 芸術、と呼んでも差し支えないかもしれない。
 さて、いつまでも浸っている訳にはいかない。
 やる事はまだ残っているのだ。
?「……」
 最後に一度だけ振り向いて、部屋を出た。
 目に映ったのは……喋る事のない、動く事もない……この部屋の主。
 

【19:46 高屋敷家一階 居間】

末莉「おかーさあああああん! おね―さんが!
   春花おね―さんが……!!」
 半狂乱のまま居間へと向かった末莉。
 しかし。
末莉「……おかーさん? おかーさん!?」
 居間には、真純も青葉も準も……誰もいない。
末莉「おかーさーん!? 準さーん!? 青葉さーーーん……!!」
 …………静寂。
末莉「あっ……あうう……」
末莉「な……なんで……?」
 ヒュウウウウウウアアアアアアアアアア!
末莉「……!」
 突然の強風が嘲笑うかのように唸りを上げる。
 暗澹に呑まれていくような……そんな気がして。
 末莉は、その場にへたり込んでしまった。
?「きゃあああああああああああああああ!!」
末莉「ひっ……!」
 人の悲鳴。
 悲鳴は声の主の判断がつきにくい。
 だが、女のものだというのはわかった。
末莉「……っ」
 末莉は力の入らない身体を必死で起こす。
 行かなきゃ。
 行かなきゃいけない……。
376こっそり家族計画5:02/02/10 23:43 ID:KEyofgzx
【19:48 高屋敷家二階 青葉部屋】

カラス「クアッ!」
 闇に紛れた漆黒の鳥。
 彼は鳥目だ。
 侵入者の顔は判らない。
 だから、取り敢えず鳴く。
 もしこの部屋の主なら、『うるさいわねこのビッチ野郎!』
 だのなんだの騒ぎ出すだろう。
 しかし、侵入者は寡黙だった。
 それが、鳥を否が応でも不安にさせる。
カラス「クアアッ!」
 鳥は動けない。
 周りが暗闇だからだ。
 彼の野性が、この暗がりで動く事はなにより危険だと訴えているから。
 タッ……タッ……。
 足音が近付いてきて……止まる。
 何か、いる、目の前に。
 それから暫くして……。
カラス「……」
 鳥は沈黙した。

【19:51 高屋敷家一階 寛・真純部屋】

 悲鳴はこの部屋からだった。
末莉「……」
 畏怖。
 この部屋で、何かがあった。
 そして、末莉はそれが何かを容易に想像できた。
 だからだろう。
 そこから先へ踏み込めない。
末莉「行かなきゃ……行かなきゃ……」
 ぎゅっと唇を噛む。
 そして……。
 キィッ
 意を決してドアを開ける。
 ザ――――――――
 雨の音が剥き出しの感情に染み入る。
 窓が……開いている?
 その音で、末莉は不意に冷静さを取り戻した。
 とは言え恐怖までは拭えない。
 震える足を引きずるように、中へ入る。
末莉「……あ」
 窓のすぐ下。
 何かが、ある。
末莉「……」
 怖い。
 見るのが、たまらなく怖い。
 それでも、見なくちゃいけない。
 末莉はガタガタとせわしなく動く手を前方に掲げた。
 視界が明るみを帯びる。
 浮き彫りになる、その場所に。
末莉「――――――――――」
 首を項垂れ口から赤い糸を流した、真純の姿があった。
377こっそり家族計画6:02/02/10 23:46 ID:KEyofgzx
【19:25 高屋敷家一階 居間】

司「ふーっ」
 今日の夕食を食い終わった俺は、ごろんと転がった。
 外は台風により、すさまじい風と雨。
 かろうじて電気は使えるものの、停電も時間の問題かもしれない。
末莉「うわー凄いですねー」
春花「台風楽しい」
 お子ちゃまはこういうイベントがお好きなようで。
 かく言う自分も、昔台風が接近した時は無償にワクワクしたもので、
 その気持ちはわからないでもない。
真純「外は凄いわねぇ」
 半分呆れた様に真純が廊下から呟く。
 ちなみに既に食事を終えた青葉は部屋へ移動済み。
寛「しかし、こう嵐が凄いと気分が高揚してしまうな」
司「……そうか?」
 ガキの頃ならいざ知らず、大の大人が……。
寛「ん〜〜〜〜〜、おおおおお、おおおおおああアアア!!」
司「やっかましいわ!」
寛「グケッ! ゲコゲコグワッ! ギャニャゲリョリョグワッケ!!」
 テンションの舞い上がった寛は地球外生命体へと変態を遂げた。
司「付き合っとれんな」
 これ以上ここにいるとまた無駄な労力を消費しそうだ。
 俺は自分の部屋へと引っ込む事にした。
寛「ビャラララビュブボッベララジャ!」
春花「末莉、肩の辺りにゴミがついてるって」
末莉「言葉、わかるんですね……」
寛「ボンジョジョブルエブホホマママ!」
春花「取ってやるって」
末莉「あ、どもです」
 そんなやり取りが耳に残った。

【19:54 高屋敷家一階 廊下】

末莉「あうっ……ううっ……」
 末莉は完全に脱力していた。
 信じられない映像。
 認められない現実。
 嗚咽が漏れるたび、心の中から今まで育んできたいろいろなものが
 飛び出してしまうようだった。
末莉「おっ……おに……さん……」
 覚束ない足取りのその向こうにあるのは、誰より慕う、兄の姿。
 もう何がなんだかわからない。
 こういう時は、一番頼りになる人に……。
 その想いだけが末莉に残されたエネルギーだった。
378こっそり家族計画7:02/02/10 23:47 ID:KEyofgzx
【19:54 高屋敷家二階】

 作戦はあっさりと遂行された。
 チョロいものだった。
 これであの報酬なら、まあ文句もない。
 後は次の合図をじっと待つだけ。
 ただ、一つ気がかりがない事もない。
 ……やめた。
 懸念なんていくら完全を重ねた所で消える筈もないのだから。
?「……」
 後は、待つだけ。
 息を潜めて、待つだけ……。

【19:56 高屋敷家二階】

 ドンッ!
末莉「!?」
 二階に上ってすぐ。
 何か壁を叩くような大きな音がした。
 誰か……いる。
末莉「……」
 恐怖のあまり再び動けなくなる。
 どうなっているんだろう。
 何が、何で、何なんだろう。
 末莉はもう限界だった。
?「クアアアアアアアアアア!!」
 末莉「ひっ!?」
 声の主はすぐわかった。
末莉「鳥……さん?」
 しかし、今まで鳥のこんな鳴き声は聞いた事がない。
 どうしよう、どうすれば。
 兄の部屋はもう目の前。
 だけど、鳥の悲鳴にも似た鳴き声が気になる。
?「クアアアアアアアアアア!!」
 再び声がした。
 慟哭。
 末莉にはそう聞こえた。
末莉「……」
 結論が出た。
 末莉は青葉の部屋へ向かった。
379こっそり家族計画8:02/02/10 23:48 ID:KEyofgzx
【19:57 高屋敷家二階 青葉部屋】

 ガチャッ。
 いつもはノックしなければナイフやらビンやらが飛んでくるこの部屋。
 しかし、今日は何もない。
末莉「はっ……はっ」
 動悸が収まらない。
 イヤな空気が消えない。
 それでも、確めなければならない。
末莉「……」
 そ……っとライターを前方に向ける。
 姉がいた。
 二人。
 二人とも。
 二人とも倒れてて。
 二人とも動かなくて。
 二人とも真紅の液体に身を濡らしていて。
 二人とも……フタリトモ……。
末莉「やああああああああああああああああああああああああ!!!」
 末莉は走り出した。
 光源であるライターも捨てて。
末莉「おにいいいいいいいいさあああああああああああん!!!」
 兄の部屋。
 すぐ傍にある、兄の部屋へ。
 ダン!
 倒れ込みながら入る。
 身体が、顔が、床に投げ打たれる。
 そこに……。
末莉「……え?」
 赤く濡れた兄の顔があった。
末莉「……あ」
 高屋敷司は真っ暗な自分の部屋に一人……倒れていた。
末莉「ああ……」
 既に……やられた後だったのだ。
末莉「っ……」
 そこが、限界だった。
 張り詰めた糸の最後の依り所が、スッと音を立てて消え去った。
 同時に、末莉の意識は失われていった……。

【20:00 高屋敷家二階】

 終わった。
 結局、懸念は徒労に終わった。
 これで、全ての任務は終了した。
 容易い事だった。
 ちょうど、時間もきりがいい。
?「……ふぅ」
 特に充実感はない。
 このような事をするのは、あまり好きではない所か
 キッパリ嫌いなのだ。
 それでも、報酬がある以上はやむなし。
 さて。
 後は合流するのみ。
380こっそり家族計画9:02/02/10 23:50 ID:66TvfxzU
【20:10 高屋敷家二階 司の部屋】

 ……。
 グラグラと安定しない意識。
 それでも、もうすぐ目が覚めるという自覚はあった。
 視界に光が射し込む。
 それが引き鉄となって、次第に音が聞こえ出す。
 誰かの……声。
 起きなくちゃ。
 瞼が、開く――――――

寛「おっ、目覚めたか」
司「……んあ?」
 目覚めた目の前に、寛の顔があった。
 まだハッキリしない意識を呼び覚ますべく、頭を軽く振る。
司「痛っ……」
 後頭部がやけに痛んだ。
 俺、なんで寝てたんだ?
 何か記憶がハッキリしない。
 たしか、寛の変態を見届けた後部屋に戻って、その後……。
寛「まだまだ甘いの。やすやすと後ろを取られるとはな」
司「……」
 後頭部に痛み。
 寛、俺の後ろを取る。
 ……そしてひねり出した答えは。
司「テメー! 何のつもりで俺を殴りやがった!?」
寛「まあ聞け愚息よ」
司「人の質問に答えろ!」
準「……司」
司「ん? 準か?」
 死角にいた為見えなかったが、準もこの部屋にいたようだ。
準「取り敢えず、居間に来て。そこで説明する」
 説明?
 何で準がそんな事を?
寛「早くせんか鈍息(どんそく:鈍足息子の略)」
司「ぐ……」
381こっそり家族計画10:02/02/10 23:51 ID:66TvfxzU
【20:14 高屋敷家一階 居間】

 居間には家族が全員いた。
 ただし、末莉は眠っている。
寛「さて、末莉がまだ起きないが先に二人には説明しておくとしよう」
司・真純「二人?」
司・真純「あ……」
 どうやら真純さんも俺と同じ立場らしい。
 何が何やらチンプンカンプンだ。
真純「司くんも記憶とか飛んでる?」
司「……真純さんもか。一体どういう事なんだ?」
真純「私の場合は、何か停電になったから寛さんを呼びにいったら
   部屋に誰もいなくて、そしたらいきなり後ろから誰かに布を
   口元に当てられて……そこで気を失ったみたいなの」
司「……おいおい」
 それって誘拐犯の手口じゃんか。
青葉「……その実行犯は私」
真純「えええっ!?」
司「どういう……事なんだ?」
寛「うむ。実はな……」

【20:25 高屋敷家一階 居間】

 ん……?
 それまで真っ暗だったのがいきなり真っ白になった。
 この感覚は知ってる。
 朝、目が覚めた時と同じ。
 そっか、もう朝なんだ。
 それじゃ早く起きないと。
末莉「ん……」
寛「おっ、目覚めたか末莉」
末莉「あ、おとーさん……?」
 ボーっとした意識で父親の姿を確認。
 首を右に稼動。
青葉「……」
末莉「……」
 左に再稼動。
準「……」
末莉「……」
 後ろ。
司「……」
真純「……」
末莉「……」
 お……。
末莉「おばけえええええええええええええええええええええええ!?」
末莉「すいませんごめんなさい申し訳ありません
   かたじけのうございます!」
末莉「たーーーーたーーーーらーーーーれーーーーるーーーー!?」
 司「落ち着け」
 ペン。
末莉「あうっ」
382こっそり家族計画11:02/02/10 23:55 ID:MRjGDGIk
【20:20 高屋敷家一階 居間】

司「……つまり、寛の商談相手の常務が今度はホラーっぽいドラマを
  見たいとかぬかしやがって、それで今回の事を思い立ったと?」
寛「うむ」
 寛の説明によると……。
 あらかじめ末莉の肩に赤外線LED付CCDビデオカメラを設置し、
 その後停電を装って家中の電源を落とす。そして末莉の
 行く先行く先に家族の偽装死体を用意し、末莉を恐怖させ、
 それをビデオに収めた……という事らしい。
 つまり、末莉をパチもんホラー映画のカメラマンに仕立て上げた訳だ。
寛「いやいや、音声といい映像といい、最高のものが撮れた。
  やはりホラーのキモは臨場感だからの」
司「……で、俺や真純さんを死体役として気絶させたと?」
寛「その通り! お前たちはどうせ協力を頼んでも断りそうだったしな」
準「……末莉が死体役を丹念に調べる可能性もあったし、
  出来るだけ気を失ってる方がよかったから」
司「って事は、お前もグルか」
寛「ビデオカメラの持ち主は準君なのだから当然だ」
 どうせ金で釣られたんだろう。
 となると、騙し側は寛と青葉と準……。
春花「私もだよ!」
司「えっ!? 春花もなのか!?」
春花「面白そうだったから」
 ……納得。
司「青葉は……今度は誰のサインだ?」
青葉「……ジミ―○西」
 どっと脱力感が押し寄せてきた。
青葉「ところで、いい加減顔を拭いたら?」
司「……?」
 俺が疑問を口にする前に準が手鏡をよこす。
 そこに映った俺の顔には、
司「おわっ! 血がついてるじゃねーか!」
寛「わざわざ外注で取り寄せた良質の血糊だ。水で簡単に洗い落とせる
  所がその良質たる所以……」
司「やかましいわ!」
 真純さんが持って来てくれたタオルで顔を拭う。
司「お前等なー……いくら家族っつっても、やっていい事と悪い事が
  あるだろが。末莉が心臓発作でも起こしたら
  どうするつもりだったんだ?」
真純「本当よ……。いくらなんでもやりすぎ」
寛「ドラマのクライマックスに犠牲は付き物」
司「じゃかましゃあ!」
準「……確かに軽率だったかも」
春花「んー、やっぱマツリに悪い事したかな」
司「ちゃんと謝っとけよ」
春花「らじゃっ」
 外の嵐はいつの間にか弱まっていた。
383こっそり家族計画12:02/02/11 00:00 ID:6n+vgLS2
【20:35 高屋敷家一階 居間】

末莉「う〜あ〜」
 騙されて悲しかったのかみんなが死んでなくてホッとしたのか、
 末莉は泣いた。
 まあ間違いなく後者だと思うが。
末莉「……でも、皆さんが無事で本当によかったです」
司「お前なあ。いい加減そういうお人好し過ぎる性格をどうにかしろ」
末莉「どうにかしろ、と言われましても……」
司「こんな事されて怒らなかったら、それこそこいつらの為にならんぞ」
春花「ごめんして、マツリ」
準「……反省」
青葉「……」
司「青葉」
青葉「……悪かったわよ」
寛「末莉よ。すまなかった」
末莉「えっ、そんな、もういいですよ。過ぎた事ですし……」
寛「この埋め合わせはこのビデオを市場に出して儲けた利益で必ず……」
司「売るなっ!」

 後日、商談は正式に成立。
 その恩恵で、春花・末莉部屋にエアコンが設置された。
末莉「涼しいですねー」
春花「ひんやり」
 高屋敷家はLV.アップした!
 電気代が月5000円上がった。
真純「あ〜ん、生活費が……」

 追記。
 今回の一件でCCDカメラの魔力に犯された寛は、街に出て
 盗撮まがいの撮影をする事が趣味となった。
 そして、調子こいて女のスカートの中を盗撮しようとして失敗。
 現行犯逮捕された。
寛「いや、ギャグを……『ミニにタコが出来た』ってギャグをね……」
 釈明は聞き入れられず、何かと警察沙汰はまずい俺達は
 寛と家族の縁を切る事と相成った。
 今回の教訓。
『ミニにタコはできん』
司「……そりゃそーだ」
 そして寛はいなくなった……。
384名無しさん@初回限定:02/02/11 00:01 ID:HTSI4b8V

385名無しさん@初回限定:02/02/11 00:07 ID:6n+vgLS2
>>372-383
題「そして――いなくなった」

1日またぎで家族計画です。何気に前作と若干のつながりが
あったりします。読んでもらえると嬉しーです。でわでわ。
386名無しさん@初回限定:02/02/11 00:12 ID:HTSI4b8V
>385
初めてSSをリアルタイムで読みました。(・∀・)イイ!!

途中までまったく展開が読めませんでした。
いつものことながら、最後のオチまで笑わせてくれますなぁ。
これからも頑張ってくだちい。楽しみにしてます。
387名無しさん@初回限定:02/02/11 00:15 ID:tC7jhdV4
毎度ながらお見事です。
楽しみました〜
388スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:04 ID:p5Rm0UTO
スワティは風呂場で健太の背中を洗っていた
胸に石鹸の泡をたくさんにして、健太にボディーソープ
「健太さん・・・・」
スワティは真っ赤になりながらも胸で健太の背中を擦る
スワティの柔らかい胸が健太の背中を石鹸と一緒にまさぐった
「やっぱりこれは・・・・、
 あまり汚れを落とすには適してないな・・・・」
健太は背中越しのスワティの胸の感触を楽しみながら
クールに顎に手を当ててそう言う
「もぉっ!一生懸命やってるのにっ☆」
スワティは彼女の努力をあっさりけなされて眉を歪めた
ポコポコと健太の頭を軽く叩く
そして、そのまま背中からぎゅっと健太を抱き締めた
「汚れはあんまり落ちないけれど・・・・・
 コレはコレで良しという事で・・・・」
健太はそう言ってハハハと笑った
「今度は前ね?」
スワティは半立ちになって上から健太に尋ねた
「ヨロシクお願いします・・・・」
健太は、うやうやしそうにスワティを見上げる
「素直でヨロシイ・・・・」
スワティは健太の正直な言葉に機嫌を良くして
笑顔になって、そのまま、そそくさと健太の前に移った
じっと真正面から向き合って、御互いに正視する
そして思わず2人は、ぷっと微笑んだ
スワティは、もっと体中に石鹸を付けて
そして健太にさばりついた
「まぁ・・・健太さんが気持ち良かったら
 それでいいから・・・・・・・」
スワティは真っ赤に微笑みながら体を前後に動かす
スワティの前身で健太の全身は洗われて
同時にスワティも洗われた
健太は思わず、そんなスワティを抱き締めて唇を塞いだ
キスをしながらも、スワティは体を動かして洗う
389スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:05 ID:p5Rm0UTO
「健太さんのコレ・・・アソコで昨日みたいに洗おうか?」
スワティはモジモジしながら不意にそう言ってみた
ツンツンとしおれた健太の粛清棒をつつく
「んーーーー、今日はいいわ・・・・
 また今度な・・・・・・」
健太は昨日の事を思い出して、顔を歪めた
スワティの献身ぶりには頭が下がるが、
そういうプレイを毎日やってはメリハリもない
っていうか、もう2回も頑張っているので
疲れているのが本当の所だった・・・・
健太はスワティを離して、
くるっと彼女を回転させると背中を向けさせた
「今度は俺がスワティの背中洗うよ・・・・」
そう言って健太はタオルに石鹸をまぶしてゴシゴシとし始める
スワティのエメラルドの髪を上げて、白く美しい背中を
健太は丹念に洗い始めた
「あ・・健太さん・・・・・・」
スワティは健太に突然背中を洗われ始めて、不思議に赤面した
タオルが柔らかくスワティの白い背中を上下する
ゴシゴシ、ゴシゴシと・・・
しかしそれは早すぎもせず、遅すぎもせず
擦る力も、何か探るような・・・・・・
スワティの背中と対話するかのような洗浄だった
これぐらいなら痛くないかな?
これぐらいならどうかな?
そんな問いかけをしてるかの様にタオルは上下しており
それに健太のスワティへの体への愛がこもっていた
たったそれだけの事に
スワティは健太の思いに心を振るわせるしかない
スワティはどんどん真っ赤になった
「さてと・・背中もお尻も綺麗にしましょうねー」
あらかた背中の上部を洗い終えると
健太はそう言ってニヤニヤしながらスワティの柔らかいお尻を
愛撫する様にタオルでゴシゴシし始めた
390スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:08 ID:p5Rm0UTO
「あん・・・健太さん・・・なんかエッチ・・・」
健太の下半身に対するタオルにスワティは声を震わせる
「なんかエッチじゃなくって、これからエッチな事するの」
健太はそう言って、スワティを四つんばいにさせた
「きゃっ!健太さんっ!!」
スワティはやんわりと羞恥な恰好をさせられて悲鳴を上げる
健太はその4つんばいにさせた
スワティの菊と秘部を眺めてニヤニヤした
「健太さぁん・・・そこは見ないでぇ・・・・
 恥ずかしいよぉ〜〜〜〜」
スワティは涙目になって抗議する
「ここも綺麗にしないとねぇ・・・・」
健太はスワティを無視して、タオルを向けた
スワティの菊の部分を丹念にタオルでゴシゴシする
「はぁっ・・・・・・・」
スワティは健太の手に思わず甘い声を上げた
自分でするのと人にされるのでは、どうにもかってが違った
健太は丹念にスワティのそれを洗う
「さてと・・・・今日も使わせて頂いたので、
 ココも丹念に洗いますかな・・・・・・・・」
健太は菊を洗い終わると、
そう言って今度はスワティの秘部を開いて
優しくタオルで撫ではじめる
「きゃぁぁっっ・・・・」
スワティはまた悲鳴を上げた
「精液いっぱい出しちまったもんなぁ・・・・
 ちゃんと洗わないと・・・・・・・・」
軽口でそう言って。健太は丹念に秘部を洗い始めた
しかし、言いながら自分で地雷踏んだと自覚した
表情が思わず強張る
丹念に洗ったからといって、どうなるもんでもないじゃないか
健太は不意にそう思った
391スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:12 ID:p5Rm0UTO
「・・・・・・・・・・・・」
スワティが僅かに俯いた
それを見て健太は、はっとなって話題を急速に別の方向に
転換しなければならない事を感じた
健太は石鹸まみれの手で、アソコを弄ってゆっくり洗った
「はふぅ・・・・・・・」
スワティの吐息が漏れる
「スワティ・・・・濡れてきてるよ・・・・・」
健太はスワティの秘部を洗っているうちに、
彼女の体液が溢れ出してきている事を感じた
「そんなトコロ・・・健太さんに洗われてるんだもん・・・」
スワティは真っ赤になって溜息をつく
「なーになになに・・・俺達、夫婦だろ?」
健太はケタケタ笑ってスワティの可愛いお尻を撫でる
「散々嫁さんの使わして貰って、
 後の事知りませんじゃ・・・
 なんか冷たいじゃないか・・・・・・」
健太はそう言って今度はシャワーを取り出して温い湯を出すと、
それをスワティの秘部に押し当てて水洗いを始めた
「んんっ・・・・・・」
スワティはお腹の中に鈍く入ってくる湯の感覚に
不思議な感じを覚えた
「アソコも膣も綺麗にしないとねー、
 フンフンフン〜♪」
健太は鼻歌を唄いながらスワティの腹の中まで綺麗にしていく
「健太さぁん・・・・・」
スワティは真っ赤になって唇に指を当てて
ただ健太の名前を呼ぶだけだった
健太はついでにスワティのお腹とか胸とかもゴシゴシして
自分とスワティを一緒に水洗いした
2人とも石鹸の臭いが立ちこめる
水洗いされた後で、
スワティは、座りなおしてぼーっとなっていた
392スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:13 ID:p5Rm0UTO
健太はそっとスワティを後から抱き締め
スワティの頬にキスをして、そして髪を撫でる
暫く湯気の中で、そんな時間が続いた
不意に健太はある事を思いついて周囲を見まわした
健太は目的の物を見つける。それはシャンプーだった
今度は健太はシャンプーを取り出してそれを手に出した
「今度は髪洗おうかスワティ・・・・・」
そう言って健太はネチャネチャと両手にシャンプーをまぶす
「え・・・健太さん・・・・・・・・・
 そんな事まで、してくれなくても・・・・」
スワティは健太の言葉に驚いた
「まま・・・・」
健太は軽く手を出してスワティを止める
「前から、その綺麗なエメラルドグリーンの髪を
 洗ってみたかったんだ♪」
健太はそう笑いながら
スワティの髪の毛にシャンプーをまぶし始めた
「あんっ!」
スワティは無造作に襲われる健太のシャンプーの液に
難しい悲鳴を上げた
「このエメ髪に惚れたようなもんだから・・・・・・
 大事にしなくっちゃ・・・・・」
健太はそう言ってスワティの髪の毛をゴシゴシと洗い始めた
スワティはそんな健太の言葉に赤面する
「・・・・髪の色に惚れたの?」
スワティは背中の方でシャンプーを塗りつけている健太に
不意に心配になってそう問いかける
それに健太は苦笑する
「髪の色『にも』惚れたの・・・」
健太はしれっとそう言った
その返事にスワティの目がぱっと見開かれる
そして直に目が細められ、
スワティは少し視線を横にして真っ赤になっていた
393スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:14 ID:p5Rm0UTO
「健太さん・・・・私も一緒に・・・・洗って良い?」
スワティはそう呟いた
「ん?スワティの髪なんだから・・・・・・
 ご自由に・・・・・・・」
と言いながらも健太はその手を止めた
「っていうか・・・・・・・・」
「っていうか?」
「洗い方わからんから、教えて・・・・」
健太はいざスワティにシャンプーをまぶしたものの
それからどうして良いのか、オロオロするしかなかった
「・・・・ん・・・・」
スワティはそう言われてそっと健太の手をとった
「じゃぁ・・・・・・・・
 頭の上の髪・・・・・洗って・・・・・」
スワティは健太の手を誘導して、彼女の頭の上に誘った
「オッケー・・・・」
誘われて健太はスワティの頭の上の髪の毛を洗い始める
スワティは、自分は自分で自分の髪の端を前に出して
そしてそれを自分の手で洗い始めた
2人で髪のシャンプーが続いた
長くて綺麗なエメ髪は、その長さ故に洗うのも大変だった
2人で四苦八苦しながら髪を洗う
「何時もこれを一人で洗ってるんだ・・・・
 大変だねぇ・・・・・・・・」
洗いながら健太はその大変さに、思わず唸ってしまった
その言葉にスワティは唇を歪める
「そーよ☆ 
 毎日健太さんに良い香りを上げたいから
 苦労してるんだから☆」
スワティはそう言って、えっへんと胸を張る
「なんか・・・こんな綺麗なスワティの髪、
 洗ってるだけで勃ってきそうだな・・」
健太はスワティの髪をゴシゴシとしながら思わずそうつぶやく
394スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:16 ID:p5Rm0UTO
「ええっ!?・・・・・・・・・・・」
スワティはその言葉に真っ赤になって俯いた
「その・・・健太さん・・・・・・・・
 私・・・髪に出されるのは・・・ちょっとイヤかも・・・」
スワティはポツリと俯いてそう言った
その言葉に健太の目が細くなる
(何故、射精が髪に出すとストレートに想像するんだ・・・
 このエロ娘が・・・・・・(−−; )
健太はそう思って呆れた
健太は、ここ数週間のエロエロ生活で、
どんどん淫乱度が増してくる嫁さんに、ちょっと閉口するしかない
まぁ、開拓しているのは自分なのだから・・・・
自分が悪いちゃー、悪いのだが・・・・・・・・
健太は目を細めながら髪をゴシゴシしていた
そんな風にして、
スワティは髪を健太に洗われる度に、
さっきまでせっかく綺麗にしてくれた秘部に
新たに陰湿を覚えていった
「でも・・・健太さんがしたいのなら・・・・
 その髪でも・・・私は・・・・・・・」
せっかくシャンプーしてるんだから、ついでに洗えばいいか
と秘部が濡れてくるたびに考え始めてしまう
そんな彼女の想像の暴走ぶりが・・・・
今の彼女の欲求の度合いを示していた
スワティは言いながら赤面する
その言葉に健太は苦笑するしかない
「ぬぅ・・・・魅惑的な言葉です・・・スワティさん・・・」
健太はそう言って唸った
395スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:17 ID:p5Rm0UTO
「今日が元気なら、思わずしてしまいそうだけど・・・
 まぁ、もう2回も出したしねェ・・・・・」
そう言って健太は萎えた自分のそれを見た
息子は寂しそうにしょんぼりしている・・・・・
ここのトコロ、連日連射だったのだから・・・
是非も無い・・・
健太はそれに笑った
その言葉にスワティは下を向く
2人で一様に髪を洗い終えると、
健太はスワティの髪をまた湯を出して水洗いした
白い泡のついた彼女のエメ髪が、洗い流されてしっとりと濡れていく
水に濡れて空気の合間も無くなって
ぴったりと彼女の体に引っ付いてしまうそのエメ髪が、
逆に魅惑的だった
スワティは、シャンプーを洗い流されると
健太の方を振り返って、目を潤ませながら健太を見上げた
「健太さん・・・・私も健太さんに何かしてあげたい・・・」
スワティは半分泣きながら健太に擦り寄った
「スワティ?」
泣きながら擦り寄られるそれに健太は焦るしかない
「髪洗って貰ったの・・・嬉しかったの・・・・・
 だから何かさせて・・・・・・・」
スワティは真っ赤になって健太の胸の中にさばってくる
「何って・・・ナニヨ?(−−;」
健太は何でも無い事に感激して真っ赤になっているスワティに
むしろうろたえた
ナニカ何時にも増して、彼女は情熱的に抱き締めてきているように思える
「ナニがいいの?
 もぉ・・・健太さんのエッチ・・・」
スワティは、ボケた
多分天然系
「へ!?」
健太は全然毛頭考えても無い事にむしろ驚いた
396スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:18 ID:p5Rm0UTO
「それでもいいよ・・・・・
 健太さんのオチンチン舐めるのでも・・・・
 ココ、今日・・・丹念に綺麗にしてないもんね・・・・・・
 私が口で綺麗にするから・・・・・・」
そう言ってスワティは無理矢理健太の粛清棒に手をかけた
それに健太は慌てる
「ば・・・・何言ってルんだよスワティ・・・・
 もう石鹸で洗ってもらったし・・・・・・」
健太は叫ぶ
しかしスワティはもう健太のそれを握っていた
「でも・・・私・・・おさまりつかないよ・・・・・
 嬉しかったもん・・・・・・・」
そう言ってスワティはポロっと涙を零した
愛は盲目・・・・(いや恋なんだけど)
思い立ったら一直線の女の子に静止は無意味だった
そしてそれを彼女は上下に摩擦する
スワティは、いとおしそうに眺めた
彼女の綺麗な白い手が上下に健太を摩擦する
しかし・・・・・・
「あれ?」
スワティは素っ頓狂な声を上げた
「勃たない・・・・・・」
スワティは間抜けな言葉を口にする
スワティは言いながら、すこし手の摩擦速度を上げてみた
「あれれ?」
彼女はその手を動きを上げるも、健太の棒は反応しなかった
そんな彼女に健太は目を細くする
「いや・・・・そりゃ・・・・
 もう2回も出したしね・・・・・・・」
健太は横を向いて目を細めた
「それに、ここのトコロ連日ですし・・・・・・・」
健太は更に目を細めてそう言った
健太の顔に蒼い筋が何本も縦に入っている
397スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:22 ID:p5Rm0UTO
言った後に、健太はハハハハと乾いた笑い声を上げた
その言葉にスワティの眉が歪んだ
思わず悲しそうに健太を見上げる
彼女は、じっと恨めしそうに健太を見つめて唇をすぼめた
2人は見詰め合った
スワティは泣きそうに、健太は投げやりそうに
そんな健太の表情にスワティは恨めしさを
さらに増幅させていくしかなかった
スワティの歪んだ表情が、ある一瞬を越えた時に
ぱっと軽いものに変わった
陰鬱そうな顔が突然、笑顔に変わる
その一瞬の変化に健太はイヤな違和感を覚えた
そして次ぎの瞬間には、
スワティは、ぱっと人差し指を立てて
腕を大きく広げて円弧を描いた
くるっとスワティの腕が90度から0度に向かって回転する
「スワティ〜ララ〜〜♪」
彼女のその言葉と同時に光が舞った
「ええっーーー!?」
健太の顔が劇画調になって歪む
光は健太の体を包み、そして光は健太の体の中に入って行った
次ぎの瞬間、健太の体の奥底から不思議な活力が込みあがってくる
「そりゃ無いっすよぉ〜〜!!
 スワティさぁぁん〜〜(涙 」
健太はスワティの天女の神通力に体力を回復させられた
そして、それに思わず涙ぐむ
「神通力使うの、これで何回目っスかーーっ!?」
健太は思わず吼えた
吼えて泣いた
昨日は使わなかった・・・・・
しかし2日前は使ったような記憶がある・・・
398スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:23 ID:p5Rm0UTO
えっと・・・トータルで!?
健太は焦る
焦る
焦るしかない
もはや弁天の地位を失った彼女が、
しかし現世で自分の私利私欲の為に神通力使いまくりとわ!?
イイのかっ!?
健太はそれを思って焦った
「愛しているからイイモン!!!」
スワティは神通力で健太の
ガンダムの様に立ち上がる力を取り戻したナニを見て、
思わず涙ぐんだ
そしてその手を差し伸べて、健太の粛清棒を掴む
「こんなに好きなんだモン・・・・
 我慢できないよっ!!」
スワティは思わずまた涙を流して、
そして健太のチンチンに唇を当てた
「ぬぅ・・・・・」
健太は悶絶するかのような声を上げる
スワティは口をそっと開いて舌を出しそして愛しそうに
健太の棒を舐め始めた
それが、なんか凄かった
そんなに舐めさせた覚えは無い
健太は、スワティに惚れていたから
彼女がイヤがりそうな事は極力避けていた
それでも、やっぱりしてもらいたいという男のサガ
ちょびちょびっとなぐらいは、
御願いをした事もあった
399スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:26 ID:p5Rm0UTO
だが、経験回数は、下の口に食べさせているのに比べたら
遥かに少ないハズだった
ハズだったのだ
なのに、なんだろう?
一回舐められるごとに背筋にまで響くプレッシャーがあった
「来たなプレッシャッー!?」
健太は思わず叫んだ
しかしスワティは
健太のボケなど無視して自分の世界に没頭し始めた
彼女が口に頬張るごとに彼女の舌が
健太のそれを深く味わう様に錯綜する
スワティは健太の竿を、
まずは手と一緒に頬ずるように丹念に舐めて
健太の忍耐力の中の外堀を埋め切った所で
本腰を入れて健太の肉棒を口の中にほうばった
「ぬ・・ぬぐぅ・・・・・」
健太は低い声で唸り声を上げた
口に出し入れをされてセンズラれているのではなかった
しゃぶられていた・・・・・
本当に美味しいアイスキャンデイーを舐めているかのように
ペロペロと・・・・
いや、ジュルジュルと言うべきか・・・・
情熱的にしゃぶられていたのだった
(これはたまらん)
健太は一瞬にしてレッドゾーン付近まで接近した
健太は汗を浮かべた
400スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:41 ID:p5Rm0UTO
しかしスワティにそんな健太の感覚など意識できようハズも無い
それは錯覚だったのかもしれないが・・・
スワティにとっては健太のそれは美味しい味に思えていた
健太味
それにスワティはむしろ酔いしれた
舐めるだけで、下の口がまた濡れていく・・・・
スワティは、むしろ今の行為に快感を覚えていた
舐めているのは自分なのに・・・・
スワティは自分の舌に全身全霊を込めて健太のそれを攻めた
健太は健太で、腰がガクガクするほど大変なものになっていた
口を離しているときは先っぽのあたりをチロチロいくのだが、
深く口の中に入れられた時がイカン
彼女の舌が、口の中にいっぱいなっている健太のモノを
絡めて一生懸命に舐め尽くすものなのだから
スワティの下の口に入れているのと同じくらい大変な事になった
「スワティさん、ちょっとロープ!ロープ!」
健太はスワティの頭に手をかけて、彼女を止めようとする
スワティはそれに気付いて、一瞬舐めるのを辞めて健太を見上げた
スワティの目がトロンとなっており、
顔中真っ赤になってボーとしていた
「何時の間に、それ程の技を!?」
健太は混乱した
あんまりにも凄まじい快感だったので、健太は錯覚した
スワティが凄まじい絶技を使ったのだと・・・・
しかしそれは錯覚で
彼女はタダたんに好きな様に舐めていただけだった
そこにはテクニックも何も無い
あるのは愛と欲望だけだった
しかし、時に愛は技術を越える・・・・・
「技なんかないよぉ・・・・・
 もお・・・良い所なんだから・・・・
 続きぃ〜〜」
そう言ってスワティはさらにトロンとした目になって
健太の肉棒に手をかけた
401スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:42 ID:p5Rm0UTO
「わっ!わっ!わっ!
 スワティ!
 コレ以上されたら、もう我慢できんッスよ!!」
健太は突撃してくるようなスワティの頭を抑えて
彼女を抑えた
「我慢なんかしなくていいよぉ・・・・」
スワティはむーんと顔に力を入れて
健太のチンチンに近付こうとする
あざとく手は既に摩擦を再開させていた
「もう途中で止まれんぐらいレッドゾーン!!
 次ぎに舐められたら口の中に出しちゃうよっ!!」
健太は不思議に必死になって彼女を止めようとした
しかしチンチンを擦られて、力が抜けていく
「出すなら出してよっ!!
 口の中でも!顔でも!髪でも!
 もぉ何処でもいいよぉっ!」
スワティは半ばヤケクソになって
健太をねじ伏せ、そして健太の肉棒をまた口の中に入れた
思わず健太の玉袋まで手でマッサージし
健太の射精を促進させようとしてしまった
スワティはむしろ泣きそうになった
玉袋を持ち、
その中にあるモノが・・・・・
せめて自分の中に入ったならばと・・・・・
そう思うと・・・・・
そう思えば・・・健太の射精の為の
能動便器になる事すら、スワティには快楽に感じられた
汚される事でさえ・・・求められるなら・・・・
幾らだって汚されたい・・・・
そんな気持ちは・・・・理解してもらえないだろうか?
スワティはそう思って、
切なくなって自分の下の口をまた濡らした
スワティはそして健太のを更に愛しくしゃぶった
402スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:42 ID:p5Rm0UTO
健太の抵抗はここらへんで限界を迎える
「ああ・あ・・・ス・・スワティ・・・」
悲鳴のような声を聞いたのと同時に、
スワティは口の中のモノが更に大きくなるのを感じた
そして次の瞬間には口の中に熱い液が、
溢れるくらいに流れ込んでくる
スワティの口の中に熱が広がった
「んっ・・・・・」
スワティはその苦味にも似たそれを口にして
喉の奥から吐息を漏らした
健太の精液でドロドロになる口の中と健太の竿
スワティはその粘度の高い液で口を満たした瞬間
下の口からダラダラと愛液を零した
それが今までのイッタ感覚なのかと言えば微妙だが
スワティは健太に口内射精される事で
イッてしまった
思わずスワティは涙ぐむ・・・・
「ス・・・スワティ?」
健太は泣き始めたスワティに気付いて声を上げた
スワティは健太の肉棒を口から離し
口一杯に広がっている精液を飲み始めた
「スワティ!?」
健太はスワティの喉が動くのを見て焦る
スワティは泣きながら健太の精液を飲んでいた
「そ・・・そんな・・泣くぐらいなら・・・
 無理して飲まなくても・・・・・」
健太はスワティの肩に手をかけて眉をひそめる
多分、健太の買い揃えているエロネタの為の
エロ漫画をしっかり読んで、それを再現しているのだろう
スワティは健気だから、そういう所まで頑張るのだ
そう思うと健太は思わずいたたまれなくなった
403スワティそれから1日目第4R:02/02/11 01:46 ID:p5Rm0UTO
「気持ち悪いなら、吐いちゃえスワティ・・・
 もうオレは・・・・・・
 口に出せただけで大満足です・・・(−−;」
そう言って健太はうっすら涙さえ浮かべた
まさかここまで凄い事になるとは・・・・・
健太は自らの今までの行為に、背筋を凍らせた
仮結婚(?)してからというもの
スワティの献身ぶりは日に日に強さを増してくる・・・
らしいといえば、らしいのだが・・・・・
苦痛に耐えられても・・・・・・
そう思っているとき、スワティは口を開いた
「ちがうよぉ・・・・・
 無理なんかしてないよぉ・・・・」
スワティはポロポロ涙を零しながら声を出した
「すっごい健太さんの苦いよぉ・・・・
 でも・・・でも・・・・・・」
スワティは真っ赤になって瞳を潤ませて健太を見上げた
健太はそんなスワティを呆然と眺める
「苦いけど・・・すっごく美味しいの・・・・」
スワティは涙を流しながらそう言った
[続く]
404触手スキー:02/02/11 01:49 ID:p5Rm0UTO
>>388-403
題「スワティそれから 1日目第4ラウンド」
オナニーですが読んで貰えたら嬉しひです(T_T
405名無しさん@初回限定:02/02/11 03:09 ID:GBkvNn2m
>>371
>104氏
べつに何ヶ月空いても暇な時に好きに書いてくれれば嬉しいと思ったり(´ー`)
406触手スキー:02/02/12 21:13 ID:t7CbPz9Y
あのーーー
スワティもん、次の進行OKなんでしょうか?(^_^;
次でOP終ったら、本シナリオ進行でもイイカナァとか
思ったりなんですが、迷惑だったら
それはそれで考えねばナラヌ所もありまして・・・(^_^;
あんまり強姦ボロボロのエロじゃないので、
イマイチ板違いかなぁ・・とドキドキなんですが・・・(ーー;
407名無しさん@初回限定:02/02/12 23:33 ID:rluafo9P
>406
おっけ〜っすよ。
ここは進行がのんびりなので、まったり待っていてください。

後、ここはハード限定じゃないのでご安心を。
(直前にある相変わらず珠玉な家族計画のSSもエロじゃないでしょ?)
408スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:13 ID:qyB0cENM
それから2人とも、またやる気満万になってしまって
風呂の中で第5ラウンドが始まってしまった
狭いバスタブで、一緒に入ってしまえば完全密着
湯水の中で入れて出してを繰り広げたら、
とっさの回避など出来るわけも無く、深深と入れてそのまま発射
せっかく洗ったというのに、
またしても秘部洗浄にいそしまなければならなかったというのは
むしろ笑い話だった
結局、二人は相当の長風呂になった
そして風呂から出て、はぁ・・・と一休みする
健太は微妙に(心が)疲れてベッドにうつぶせになった
「今日も頑張りのようじゃの・・・・」
その時、呆れたような声でジジイの声が響いた
「・・・・・(−−;」
健太はその声を耳にして顔を歪めた
「あ・・おじいちゃん達・・・・・」
髪をタオルでふいて乾かしながら、スワティはベッドの前に来て
宙を漂っている6人の老人を眺めた
「スワティも最近、見境が無いのう・・・・」
老人の一人が呆れたような声でそう腐ってみる
その声にスワティは笑って返した
「だって・・・・・、幸せなんだモン・・・・」
スワティは長い髪に一生懸命タオルをかけて
ふふふと笑って返した
その言葉に6人の老人達は閉口するしかない
「私、隣の部屋でドライヤーかけてくるから・・・」
そう言ってスワティは6人+1に手を振って
ベッドルームを出て行った
そして、ニュートン物理学上では一人になったその部屋で
健太はまた、はぁ・・・と溜息をついた
「何を腐っておる?」
老人の一人が声をかけてみる
409スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:14 ID:qyB0cENM
それに健太は薄く笑った
「まぁ1つは、甘い新婚生活が
 常に6人の老人に見守られていることかな?」
そう言って健太は目を細めた
その言葉に老人達はくっくっくと笑い声を漏らす
「まぁ、わし等もお役御免になってしまったからの・・・
 7福神じゃなくって、ヘタレ神様6人衆じゃ・・・
 カッカッカ・・・そこそこ暇でのぉ・・・・・・」
そう言って6人はお互いに笑っていた
不意に健太は思い出す
あの時・・・・・
スワティを嫁さんにしようというエロな偉い神様から
スワティを守ろうと頑張った時・・・・
それに付き合って力を貸してくれた6人・・・
しかしその罪の罰が7福神みんなクビなのだから
それはそれで切ない・・・・
「確かに・・・感謝はしているが・・・・・」
健太はそれを思って、感謝の言葉はでるのだが・・・
「でもやっぱり気分の良いものではないな・・・・」
健太は次に率直にそう言った
それに老人達はニヤリとする
「まま、そう言いなさんな・・・・
 わしらは居ないようなもんだしの・・・・」
ふっと誰かが笑う
「変な話じゃが・・・・・・
 スワティがお前さんに愛されているのを見るのは
 わし等には悪くない・・・・・・」
そう言って他の老人達がハッハッハと笑った
「孫娘が嫁いだ先の光景を見てるに近いか?
 自堕落な生活じゃが・・・・・」
「ほっとけ!!」
「それでも終始スワティに笑顔が絶えんのは
 わし等には救いじゃよ・・・・・」
そう言って老人達はウンウンと唸る
410スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:15 ID:qyB0cENM
その言葉で健太は僅かに黙ってしまう
こいつらにはこいつらなりの思いがあるのだろう
何より7福神として一緒に働いていたのだから・・・
しかし・・・・・・・
「監視されている様で、
 やりにくいっていうのは考えないのか?」
健太は仏頂面で上を見た
ついつい文句の1つも言いたくなる
それに6人は逆に目を細めた
「監視されている事を承知で
 スワティを力任せに押し倒しているのは誰じゃ?」
6人はじーっと健太を細い目で見下ろした
それに健太は汗を流す
「お前もナカナカの男よのう・・・見方によると・・・」
一人がムズカシそうにそう言う
「これだけ居るのに・・・・・
 アレだけの痴態行為に及べるのは
 むしろ相当の男として尊敬に値する・・・・・」
そう言ってじーっと6人は上から健太を見下ろした
「だって!スワティが可愛い過ぎるんだもん!!」
健太はわーーと言いながらうつ伏せになった
「それはあまり理由に聞こえんな・・・」
思わず誰かが閉口する
「遠慮してスワティが不幸になったら・・・
 悲しいじゃないか・・・なんか・・・・・」
そう言って健太は、ぼうっとあの時の事を思い出した
スワティを失って呆然としていた、あの時の事を
「そりゃいい心がけじゃ・・・・」
老人は、はっはっはと笑ってクルクルと回った
それに健太はゲンナリする
411スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:15 ID:qyB0cENM
「たださ・・・・・」
健太は横を向いて虚ろな目になった
「ただ?」
「・・・・・・・いや・・・・」
健太はそこで言葉を止める
無理に忘れようとした
「スワティと子供が作れん事が悲しいのか?」
一人がズバリとその事を言った
それに健太の息が止まる
「最近、意識的に腹の中に出しているようじゃが・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「前にも言ったように、スワティは神の体を無理矢理
 次元変換して『人間』の様になってるだけじゃ・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「女の様に振舞うが・・・人間の女ではない・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「別の言い方をすればDNAが違うモノ同士が
 配合をしようとしているようなモンじゃ・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「卵子がお前の精子を受けつけん・・・・・
 スワティは言葉にするなら『天女』・・・
 お前は『人間』じゃ・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「わかってるよ・・・・そんな事・・・・」
健太は複数に語りかけられて枕を頭に被った
412スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:18 ID:qyB0cENM
彼女と再開して、電撃結婚
・・・・というか彼女には戸籍は無いので、
神界の指輪をお互いに薬指にはめて
神界のしきたりにおいての結婚をした
そして数ヶ月暮らして分かった事がある
彼女は、いくら中出しをしたって妊娠しない・・・
いくら・・・したとしても・・・・だ・・・
それを知ったのは初夜から数週間してだった・・・
あまりに愛しくて、毎日避妊活動も忘れた自分なのに
スワティは身ごもらずに生理が始まった
本当は健太は・・・若さに任せて妊娠させたいと
あの時は本気で思っていた・・・・・・
いつも側にいてくれたから・・・
もう彼女とは思えなかったし・・・
自分の為に弁財天のポジションと
神界に帰る力を失った彼女に
そして正式(?)嫁になった彼女に
他に代わりに何が与えてあげれるというだろう?
だから・・・自分の伴侶としてのポジションを
分かる形で与えたいと思ったのは・・・・
健太が彼女に本気で惚れている証拠だったのだが・・・・
413スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:18 ID:qyB0cENM
「神の女を寝取ったのだ・・・・・・
 それなりの問題はあるさ・・・・・」
老人の一人がそっとそう呟いた
それに健太の胸が痛む
妊娠しない事に次の瞬間には喜んで・・・・
スワティとエロ生活三昧を始めたのは良いが・・・
何度も何度も彼女の愛しさを感じるごとに・・・
自分の子供を産ませてしまいたくなってしまうのは
健太の人間としての性だった・・・・
セックスしてお互いの繋がりを確かめ合っている時は
それが実在だから、安心する時間だった・・・
それでも・・・そんな泡沫の夢のような時間が過ぎて
バイトなど、彼女と隔絶されてしまえば・・・
妙に不安が押し寄せる・・・・
彼女が・・・居なくなってしまうのではないかという
あの時の気持ちが再現される妄想が・・・・・・・
だから・・・物理的な愛の繋がりが欲しくなった
この世界に目に見える形での・・・・・・
彼女との心の繋がりが・・・・・・
その思いに健太は頭を振る
「お前さんは立派じゃよ・・・・・・
 スワティのような・・・
 問題のある娘であったと分かっていても・・・・
 それでも誠心誠意で・・愛しておる・・・」
一人が感慨深げにそう呟いた
その言葉に健太の顔が歪む
「惚れた弱みだ・・・・」
そう言って、前の自分からはらしくない言葉を
健太は吐いた
惚れた弱み・・・・・・
それは痛い言葉だった・・・・
414スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:19 ID:qyB0cENM
それに老人は笑って、またクルクルと回り出した
6人は笑うしかなかった
女縁を授ける前には、人に心から惚れるなど
『とても』考える事の出来ないロクでもない男だったが・・・
いざ・・・本当に大切なものを見つけてしまうと
妙に変わるものだ・・・・・
それが可笑しくて仕方ない・・・・
「絶望的だからといって・・・・諦めるな・・・・」
老人の一人が健太に声をかけた
「・・・・・・・・・・・」
「もうお前は既に・・・
 スワティと結ばれるという・・・
 絶望的な確立を引っくり返しているではないか・・・」
「・・・・・・・・・・・」
健太はじっと前を見つめる
「それが・・万が一の・・・いや・・億が一の・・・
 兆が一の確立であったとしても・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「分かってるよ・・・・・・
 だから・・・今日も明日も毎日、
 中出しなんじゃねーか・・」
そう言って健太は目を細めた
それは快楽だったが、むしろ意固地に近かった
健太の心の奥に潜む願望は奇跡と呼ぶに相応しい・・・
でも、奇跡であっても・・・・・
彼女の為にそんな馬鹿なサイコロの目を通す事に
期待を抱いてしまう・・・・・
「おまたせーーー健太さん・・・・・」
スワティはようやく髪を乾かしてベッド前にやってきた
「おや・・・帰って来たの・・・
 それじゃわし等、お邪魔虫は消えますか・・・・」
そう言って6人の老人はその場から「姿」を消した
あくまで「姿」だけ・・・・・・
415スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:21 ID:qyB0cENM
それにスワティはさんきゅと言って視線を健太に向けた
「おまたせ?(−−;」
健太はスワティの言葉に僅かに顔を歪めた
スワティは健太の表情にきょとんとした
「アレ? だってこれから第6ラウンドでしょ?」
スワティはバスタオルを巻いたままで、顔を僅かに赤くして
健太に寄り添った
「マダするんですか?スワティさん・・・・」
健太は彼女の言葉に目を細めた
それにスワティは眉を歪める
「まだって・・・・
 『夜は長いんだから・・・』
 って言ってくれたのは健太さんでしょう?」
スワティはちょっと不機嫌そうな顔になってそう言った
その言葉に健太はベッドに突っ伏す
「いやもう、4回もですね・・・・・・・」
「スワティ〜ララ〜♪」
光が健太の体の活力を取り戻し、
むしろ何時もよりも元気満々にさせた
「・・・・・・・・・・・・・」
健太のそれはビンビンになった
健太はその自分の姿に絶句する
次の瞬間には『もう好きにして』という気持ちになった
「ねぇ健太さん・・・・・・・・
 その・・・今日はね・・・・・」
そう言ってスワティは、後から漫画の雑誌を取り出した
それをぺらぺらめくって、あるページを示す
「今日は、こんな風に滅茶苦茶体中に
 射精して欲しいなぁ・・・・・・」
スワティはうっとりするかのような目で健太にそう言った
開かれたページにはお腹の上に中に
あふれんばかりに精液まみれの女の子の絵がある
416スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:22 ID:qyB0cENM
「は?(−−;」
健太はスワティのその言葉に口をポカンとさせる
「最近・・・健太さんに汚されるのが快感なの・・・・
 健太さんのイッた時の顔が、かわいくて・・・・」
そう言ってスワティは恥ずかしそうにキャッキャと声を上げる
「私は・・・・健太さんのために
 こんな事くらいしかして上げられないから・・・・・」
そう言ってスワティは、その時だけ妙に寂しそうな目になって
健太を見つめた
その言葉に健太は、うっと息を詰まらせる
健太は思わず鼻の頭をかいた
「そりゃ・・・・スワティを滅茶苦茶にしたいのは・・・
 男の願望では御座いますが・・・・・・・」
そう言って健太は上目使いにスワティを見つめた
「そう? だったら、遠慮しないでさっさと始めましょう?
 昨日今日の仲でもないじゃない☆」
そう言ってスワティはバスタオルをはだけさせて
健太の胸の中に飛び込んできた
健太はそのスワティの胸の感触に相変わらずながら驚く
さっき風呂場で散々撫でられて揉んでしゃぶった胸だ・・・
精密には連日・・・・・
なのに何度接触しても・・・・・・
愛しさが込み上げてくるのは抑えつけれない・・・・
健太は抱きついてこられて、
そのままスワティをベッドに押し倒した
そして第6ラウンドが始まる
まぁその描写はそろそろ飽きてきたので、脳内補完でお願いします(w
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
417スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:23 ID:qyB0cENM
濃厚な時間が続き、健太はスワティの腹の上に、腹の中にと
たくさん出しては、またスワティの体を弄んだ
スワティも愛撫と攻めに程よくイッては休み
そして新しいラウンドを要求する
2回も神通力を使われていたので
健太の精力は中々衰えれなかった
結果、スワティは健太の精液まみれになって
そして、もう辞めようか・・・・というところまで時間が過ぎた
第13ラウンド程、進行しただろうか・・・・
ボクシングよりも多いや・・・・
健太は、淫靡な姿の彼女を眺めて
ヘロヘロになって机においてあったデジタルカメラに手を伸ばした
「あ・・・健太さん・・・・・」
真っ赤ッ化の真っ赤ッ化になってヘトヘトなスワティは
健太のその何時ものアクションに色っぽい声を上げた
健太はデジタルカメラを設定すると
ベッドの上で液まみれになっているスワティの姿を
カメラに激写する
「もぉ・・・・・こんな姿・・取らなくったって・・・」
スワティは毎日の事にやはり苦笑した
「いや・・・・・スワティの痴態写真集を
 作らないと・・・・・・」
健太はそう言って力のこもらない手を握り締めた
後のデジタル映像編集用のPCと
カラーレーザープリンターが
圧倒的な圧力感を見せる
「そんなもの作ってどうしようって言うのよ・・・」
スワティは呆れて問いかけた
「そんな事決まってるだろ?
 夜のオカズにするに決まってるジャン!!」
健太は胸を張ってそう言った
418スワティそれから1日目第6R:02/02/13 00:24 ID:qyB0cENM
「他の女のグラビアでやってると泣かれるくらいなら、
 オレはスワティのグラビアを作るね・・・・・
 っていうか、もうスワティじゃねぇと勃たねぇよ」
健太はぎゅっと拳を握り締めて力説した
「アホ〜〜〜☆
 本人がちゃんといるのに、
 私の写真をオカズに使ってどうするぅっ!!」
スワティは思わず枕でポカリと健太の頭を殴って突っ込んだ
「いや、生理中には無理はさせれない!
 その時は、この作業に意義が出るはずだ!」
健太は力説を続ける
スワティはそんな健太の転倒している言葉に
軽い眩暈を覚えた
それでも、自分しか見えていない健太の姿に
スワティは悪い気持ちはしなかった
スワティはクスリと笑う
ま、自分が元気な時は写真使わせるよりも
絶対、自分の体使わせてやると、
変な意欲が強く沸いていたのは内緒である
おおむね2人は幸せであった
2人という間柄では・・・・
2人は精液を落とすべく、また風呂場に言って体を洗い
疲れ果てたので、そのまま裸で抱き合って
ゴロンと眠りに落ちた
[続く]
419触手スキー:02/02/13 00:25 ID:qyB0cENM
>>408-418
はぁ・・・・やっと1日目かつOPが終った・・・(−−;
長かった・・・・・・=□○_
420某スレなりきりさん:02/02/13 00:39 ID:iMMscaOm
>419
面白かったよ〜。

最近は創作意欲が旺盛な人が多いね。

そろそろ続きでも書くかな……。
421触手スキー:02/02/13 05:03 ID:qyB0cENM
>420
有難う御座います―(T-T
うーむ・・・・続き書こ・・・・・・
422触手スキー:02/02/14 00:42 ID:cY2UxOeT
健太はコンビにのバイトで客の商品をいつも通り
ピッピッピとやっていた
ああ、けだるけな時間・・・・
しかし、バイトしない事には生活費が入らない
仕方ないので今日もピッピッピ
健太はだるそうに働いていた
一方、家に居られる元弁財天様
「ふぅん・・・・け・・健太さぁん・・・・」
元弁財天様は、健太の写真を前に
パンティの中に情熱的に手を入れて頑張っていた
「はぁはぁ・・・・・健太さんの馬鹿ぁ・・・・
 昨日の事が忘れられないよぉ・・・・」
弁天様はパンティをしこたま濡らして悶えていた
ちなみに、朝に家の掃除を終えた後、
ついつい昨日の事を思い出してしまい
既に1枚パンツを替えた
昼になって今度は2枚目を程よく湿らせている
最近、毎日下着を数枚洗っている自分がいる
スワティは思わず涙ぐんだ
「馬鹿ぁ・・馬鹿ぁ・・・・
 寂しいよぉ・・・・・・・・」
スワティは自らの秘部を弄びながら涙を流した
健太は、スワティがあまりにも可愛いので
自由に外出させて嫌な顔のマッチョな兄貴にとっつかまって
輪姦されるのを恐れ、スワティの外出を禁止していた
更に酒屋の兄ちゃんが、
勝手口から酒を運ぼうとした後に家に押し入って
スワティを強姦するのも恐れたので、
外部接触を徹底的に禁止した
神通力が使える天女に何を心配しているのだろうかと
他の6人は笑ったが
そんな健太の独占欲は可笑しかったので、
スワティはそれを守ろうとしてしまった
423スワティそれから(本編?):02/02/14 00:43 ID:cY2UxOeT
すると結果がこうなってしまう
「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ぁ〜〜
 これじゃ、恋する女子高生と
 何にもかわんないじゃない〜〜☆」
スワティは嘆きながら秘部を弄くった
それに姿を隠している6人はオロオロする
「スワティが壊れてきている・・・・・・」
「昨日は13ラウンドじゃったのに・・・」
「その前は8ラウンドだったぞえ・・・・
 なんと元気な・・・・・・・・」
「その前は、そうでもなかったじゃろ?」
「しかし最近は平均5,6じゃぞ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「愛の縁を取り持つ女神じゃったからのう・・・
 自分に振りかかってくると、こうまで狂うか・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「健太と相性ええんじゃのう・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「奇跡も・・・偶然というより必然じゃったんじゃろうか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
6人の老人達は頭を抱えながらそこでクルクルと回っている
そんなウチにスワティは上り詰めた
「はぁぁぁ〜〜☆」
424スワティそれから(本編?):02/02/14 00:44 ID:cY2UxOeT
健太はコンビニでピッピッピ
ピッピッピとしながら、不意に愛する新妻の昨日の痴態を思い出す
昨日は凄かった・・・・・・・
合計13回・・・・・最高新記録だ・・・・・
それを思って健太の顔が歪む
もしかしたら今日は、それ以上!?
それを想像して健太の顔に蒼い筋がたくさん引かれた
最近、彼女は快楽に正直になってきた・・・・
神通力を何度も使うなど・・・・いいんだろうか?
やっぱり今日も、アレなのかなぁ・・・・
流石にそれを想像すると・・・おののくところだった・・・
しかし不思議な事に、何度やっても飽きが来ない・・・・
スワティを抱き締めていると不思議に活力がみなぎって来る
それが愛なのだと言ってしまえば・・・そうかもしれないが
毎日毎日、激しく燃えているというのに
今日も帰ったら、力ずくでも押し倒してやろうかと
そんな気持ちになっている自分がいる
何より側にいてやりたいと・・・そう思う
何故だろうか?
そう思った
不意に目の前の客に可愛い女の子がいた
その娘の商品を取ってピッピとする・・・・
前ならこの娘と、
『知り合いに成りたい―ヤリタイーー!!』
だったのに・・・・・今はその活力が沸かない
何故だろうか?
健太は客が引いた後に、その場に立ってボーっとした
前の事を思い出す・・・・・
スワティに何人も女縁を作ってもらっては・・・・
可愛い女の子と関係を持ったあの頃を・・・・
425スワティそれから(本編?):02/02/14 00:48 ID:cY2UxOeT
一人一人・・・様々な事情を持っていて・・・・
そんな所に惚れ込んで・・・・・・・
そして、深い仲になった・・・・・・
彼女達を好きになった時は・・・本気だった・・・
そう、間違い無い・・・・
本気だったのだ・・・・・
なのにどうしてだろう?
何時の間にか醒めてしまう・・・・・・・・・
そしてスワティに新しい縁を探してもらうのだ・・・
それの繰り返しだった・・・・・
おかしな日々だった・・・・・・
そして・・・おかしな自分の反応だと思えた・・・・
みんな女縁でまとまった女の子は・・・
飛びきり可愛い子ばかりだったというのに・・・
どうして、その子と添い遂げられなかったのだろうか?
だが・・・健太はその答えを本当は知っていた
簡単な事だ・・・・・・・・
それは簡単な事だった・・・
一番好きな女の子に・・・・・
他の女の子の縁を取り持ってもらっても仕方ない・・・
それだった・・・・・・・・・
また、スワティの笑顔が脳裏を過った・・・
特にあの頃の・・・・女運を見つけては・・・
寂しそうに笑いながら「頑張ってねっ☆ミ」と
背中を叩いてくれた彼女の笑顔が・・・
それが忘れられない・・・・・・
健太はそれを思って唸った
426スワティそれから(本編?):02/02/14 00:49 ID:cY2UxOeT
いつも一緒に・・・暮らしていたから・・・・
何時の間にか誰よりも大切になる・・・・・
そんな単純な事
いつも何気ない・・・心遣いをくれるから
何時の間にか・・・惚れ込んでしまう・・・
そんな単純な事
きっと・・・他の女の子とも・・・・
上手くは行ったのだろうけれども・・・・・
健太はそれを考えて頭を振った
一方の元弁財天様
「わぁぁぁーーんっ!
 わぁぁぁーーーんっ!!」
スワティは濡れたパンツを脱ぎ捨てて
ベッドの上で大泣きし始めた
幾ら慰めても、全然、治まりがつかない・・・・
「ダメよぉっーーーー!!
 健太さんが側にいないと、
 もぉだめぇぇっーーー!!」
涙を手で一生懸命拭うのだが、
何故か次から次へと涙が溢れてくる
自分でも全然おかしな事を言っているのは分かっている
なのに一つも合理的に物事を考える事が出来なかった
スワティはわんわん泣いて頭を抱える
それに6人はオロオロするだけ・・・・・
そしてスワティは、もう我慢ならんとばかりに
3枚目の下着をタンスから取り出して履いては
家を鍵もかけずに飛び出したのだった
427スワティそれから(本編?):02/02/14 00:51 ID:cY2UxOeT
健太はコンビニの床にモップをかけていた
だらんとしながら・・・モップをかけていた
たくさんの人が行き交う
たくさんの人が去っていく
そんな中でモップをかけていた
こんな姿・・・以前なら溜息をついている所だろうけれど
どうにもスワティと暮らし始めると・・・・
自分に卑屈になる事も無くなってしまった
何故だろうか?
健太はそれを考えて唸った
スワティはその時走っていた
どうして、たったこれだけの時間を耐える事ができないのか
それすらも分からずに走っていた
女縁を探していた時は、何時だって笑顔でいられたのに
今は辛抱も・・我慢もできなかった・・・
ただひたすら・・・健太が欲しかった
だから走っていた
健太は黙々とモップをかけながら思う・・・・
自分はどうやら、一番大切なものを得たらしい・・・
だからなのだろう・・・・・・
健太はそう考えて溜息をついた
お金も地位も名誉も・・・・・
彼女を抱き締めると言う至福に比べれば些細なものだ
自分の腕の中で、嬉しそうに微笑んでくれる彼女を思い出せば
後は生きていく事以外に何も要らない・・・・
健太はそう思った・・・
そして黙々とまたモップをかける
428スワティそれから(本編?):02/02/14 00:52 ID:cY2UxOeT
一番、相性がいいのだ・・・・・
いや・・・ついに探し当てた最後のものなのかもしれない
でなければどうしてこんなに、胸が痛むのだろう?
早く家に帰りたいという気持ちが沸いてきた
早く休みにならないかとも・・・・・
健太はスワティの寂しそうな顔を思い出す
それでも一つだけ・・・一つだけ・・・
自分の心にわだかまるというならば・・・・
「先輩〜〜、だるいっすよねぇ〜」
バイトの後輩が同じくモップをかけながら愚痴っていた
確かにだるい
だるい
その時
「ヴー」
長いエメ髪の・・・長いスカートを履いた女の子が
おもむろにその中に入ってきた
「健太さんっ!」
開口一番、彼女は健太の名前を呼ぶ
「ス・・スワティ・・・・・」
突然の彼女の到来に慌てる健太
スワティは凄まじい勢いでその場に駆け込んで来たのに
その時、健太の前で止まって
そしてじっと健太を見つめていた
「先輩?」
後輩が突然の珍入者に驚いて声をかける
ナニブン、可愛らしい女の子だ・・
多くの人の目を引いた・・・・
いや・・・一番目を引くのは綺麗な長いエメ髪だろうか?
スワティは健太を見つめていると
不意にその場で、ポロポロと泣き始めた
「ス・・スワティ?」
あまりの突然の事に驚く健太
429スワティそれから(本編?):02/02/14 00:53 ID:cY2UxOeT
しかしスワティの涙は止まらない
「うっ・・・うっ・・うっ・・・健太さぁん・・・」
指で涙を拭いながらも後から後から涌き出る涙に
スワティは泣き尽くしているだけだった
「どうしたスワティッ!?
 まさかマッチョな兄貴集団に輪姦(まわ)されたかっ!?
 それとも変態親父に強欲プレイッ!?
 まっ!・・・・・・
 性欲まみれのガキ共に秘密を握られて淫欲地獄かっ!?」
健太は叫んだ
最近読んで、エロプレイの参考にしているエロ漫画のような情事を
その言葉に後輩の顔が歪む
「違う・・違うけど・・・・うっ・・うっ・・・・」
スワティは首を振りながらも泣き続けた
そのままスワティは健太の胸に持たれかかった
健太は呆然と立ち尽くす
「・・・・・・・・・・・」
とても恥ずかしい時間が続いた
「先輩〜・・・彼女泣かしちゃダメじゃないですかぁ〜」
後輩がニヤニヤしながら、健太の肩を叩く
「・・・・・・・・・・・」
後輩は笑って言った
「ここは俺に任せて、行ってやってくださいよ〜」
その後輩は、あまりにも可愛げな子が
ビービ―泣いているのに、いたたまれなくなったのか
そんな言葉を健太に投げた
その言葉に健太は、はぁと溜息をつく
「す・・すまんな・・・・・
 ちょっと頼むわ・・・・・・・」
健太はそう後輩に言い残すと、
スワティの手を握って外に出て行った
[続く]
430触手スキー:02/02/14 00:56 ID:cY2UxOeT
>422-429
「題 スワティそれから(本編?)」
急ピッチで描きたいトコロまで進めねば(−_−;
431名無しさん@初回限定:02/02/14 21:30 ID:v9THemWc
>430
なつかしーなー
今でもスワティ大好きだよ。
しかし…精神的にスワティ弱すぎ(w
432スワティそれから(本編?):02/02/15 04:58 ID:jt0x1/bt
夕暮れ
公園のベンチにスワティと健太は二人座っていた
健太はスワティの肩を抱き締めていた
スワティはそんな健太の胸に顔をうずめる
スワティは、ぽーっとなって沈黙していた
「落ちついた?」
健太は静かに尋ねた
「う・・うん・・・・」
スワティはそっと答えた
言ったはいいが、その後もじもじし始める
暫くカラスの鳴き声
スワティは、おもむろに健太の手を握って指を絡めた
「やっぱり・・落ちつけれないよ・・・」
スワティは上目使いに健太を見上げて
そして瞳を潤ませた
「?? !?
 スワティ!?」
スワティは突然、健太の手を自らの手で誘い
スカートの中を静かにめくって布の中に健太の手を入れた
そのまま、スワティは自らのパンツに健太の手を擦らせる
「?? !? スワティ!?」
健太は手に陰湿を覚えた
「健太さんがいないと、もう私・・駄目なの・・・・」
スワティは瞳に涙を浮かべて、そう呟いた
その言葉に健太は呆然とする
手から感じる陰湿が次第に多くなっている気がした
「自分が馬鹿な女だって思ってる・・・・・・
 でも、抑えきれないよ・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「健太さんにずっと側に居て欲しいの・・・・
 もう、健太さんが他の女の子を見ているのもイヤ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
433スワティそれから(本編?):02/02/15 04:59 ID:jt0x1/bt
「私だけを見ていて欲しいの・・・・・・
 だって・・・こんなに・・・・・・・」
そう言ってスワティはパンツ越しから秘部を
健太の手を動かして擦りあげた
「・・・・・・・スワティ・・・・・・」
健太はむしろ顔が歪んだ
健太はされるがまま出なく、
そっと指を動かしてスワティの秘部を弄った
「俺なんかの、何が良いんだ?」
健太は不意に、それを思って不安になった
「・・・・・・・・・・・・」
スワティは真っ赤になって健太の指に神経を集中させていた
「俺は・・・何の取り柄も無いし・・・・・
 これといって・・・・特技も無いし・・・」
健太は指を擦りながら、言っていて寂しくなってきた
思い出せば出すほど、何の取り柄も無い
「・・・・・・・・・・・・」
スワティは答えずに、感じ入っていた
「なんで・・・スワティがこんなになるまで・・・
 好きになってくれるのか・・・・・・・
 わからん・・・・・・・・」
健太は思わず・・・心の中の懸念を口にした
その言葉にスワティはそっともう一つの手で健太の頬に触れた
「そうよ・・・健太さんは、何の取り柄も無くって・・・
 良い所を見つけようとするのが難しい人よ・・・・・」
そう言ってスワティはストレートに健太の言葉を返す
健太はその言葉に思わず絶句した
「でも・・・・私を好きでいてくれる・・・・・・」
スワティは、そっとそう言って微笑んだ
434スワティそれから(本編?):02/02/15 05:00 ID:jt0x1/bt
「・・・・・・・・・・・・・・」
健太は沈黙した
スワティはじっとその瞳を真っ直ぐ見つめながらまた呟いた
「たくさん・・・可愛い女の子がいたのに・・・・
 それでも私を選んでくれた・・・・・・・」
言った後に健太の頬をさらに撫でる
「・・・・・・・スワティ・・・・」
健太はスワティの笑顔に絶句した
「好きでもない人と・・・
 結婚しないといけなかった私が・・・・・・・
 どれだけ健太さんが羨ましかったか・・・わかる?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
健太は思わずスワティの体を深く抱きしめた
「それでも私を・・私として選んでくれたのは・・・・
 貴方だけなの・・・・・・・・・・・・・・」
スワティは健太の胸に顔をさらに埋めた
「それだけの理由でいいのか?」
健太はスワティを抱き締め、
スワティのアソコを弄りながら尋ねた
「それだけの理由で・・・・側に居てくれるんでしょう?」
スワティは頬を赤らめながら健太を見上げ
そして唇を重ねた
「・・・・・・・・・・・・」
健太はスワティの唇を楽しむ
そしてスワティが積極的に舌を絡めようとするのに
答えてお互いに舌を交差させた
健太は気持ちが高ぶって、治まりがつかなくなった
おもむろに、スワティを抱きかかえ上げて
そして後の林の中に入ってゆく
435スワティそれから(本編?):02/02/15 05:02 ID:jt0x1/bt
「け・・・健太さんっ!」
スワティは林の奥に手を握り締められて連れられ
ある所で横に寝倒された
そのまま、唐突も無くスカートを捲り上げられるスワティ
ttp://gkn.s7.xrea.com/cgi-bin/2chup/img/044.jpg
「こうして欲しかったんだろう!?」
健太は、その扇情的なストライプのしまパンを見て
無造作にそれに手をかけた
スワティを4つんばいにさせて、パンツを半脱ぎにさせる
「こ・・こんな所で!?」
スワティは健太の無造作な手に悲鳴を上げる
「こんな所で我慢できんようにさせたのは、
 オノレじゃ!あほスワティっ!」
健太は叫んでスワティの秘部に指を入れて弄り出した
「くふぅ・・・・・こんな外でぇ・・・・」
スワティは悲鳴を上げた
「こぉの、強姦しているような感じが燃えるっ!!」
そう言って健太はズボンを半脱ぎにしてアレをそそり立たせた
そのままスワティのアソコに後から勢い良く挿し込む
「はぁんっ!!」
スワティは絶叫と艶っぽさの両面が潜む音を響かせた
「うわぁ・・・もうスワティの膣(なか)・・・
 ネチャネチャですがな・・・・・・」
健太はスカートを捲り上げられて
パンツを半ずらしにされたスワティを
4つんばいにさせて、後から入れた後
入れた途端にまとわりつくスワティの愛液に閉口した
「ああんっ・・・・健太さんのぉっ・・・・」
スワティは強引に入れられた健太の熱い棒に
拒絶と言うよりは、歓喜の雄たけびを上げていた
「でも・・・こんなのヤダよぉ・・・・・
 他の人に見られたくないよぉ・・・・・・」
スワティは突かれる度に敏感に膣で喜びを感じながらも
羞恥の心に震えていた
436スワティそれから(本編?)
「この・・ギリギリさも燃える・・・・・
 んーーーーそれも微妙・・・・・・・・」
健太はスワティの腹の中を撫でまわすように棒を操作しながら
同時に手をやって秘部のクリトリスも攻めた
「他の男に・・・スワティのこの痴態を見せるのは
 確かに嫌だな・・・・・・」
そう言って健太は深く深く、出し入れした
「しかし・・・・・・・・
 外で押し倒して陵辱する感じが捨てがたい・・・・・」
健太はやりながら唸った
「スワティーララー♪」
スワティは健太に突かれながら突然神通力を行使した
「んっ!?」
健太はスワティの声に唸る
「健太さんと私を他の人から見えない様にしたよ・・・
 他の人に見られるのなんか嫌・・・・・・・」
スワティは瞳を虚ろにさせたまま喋った
「でも健太さんに犯されてる感じがいいっ・・・
 変だよぉ・・・・こんなに強引にされてるのに・・・
 すっごく気持ち良い・・・・・・・」
スワティは地面に組み伏せられながらお尻を上に出して
深く深く突かれる
健太はスワティの顔に土がついているのが見えて
スワティの体を後から持ち上げ
スワティの上半身が正面から木に持たれかかるように 
体勢を直した
「スワティッ!
 あのなぁ・・・もっと自分を自覚しなさいっ!」
健太は棒に熱くたぎるスワティの愛液に
意識を呆然とさせながら叫んだ
「えっ!?何を?」
スワティは木に寄りかかっては獣の様に後から奪われる自分に
恍惚の表情を浮かべて吐息を吐く