「ヒロインが一人というサラリーマン官能小説もありますが、それは短編です。長編は必ず複数ヒロインが次々
主人公の手の中に落ちます」
「ふんふん」
「で、くどいてる時間がないから女性は割と簡単に体を開くのですが、それでも、堅い女性だというイメージは
重要なんです。」
「カタルシスのため?」
「そうです。」
「ふーん」
「どうしました?」
「反例を考えているの」
「ありますよ?」
「どんな?」
「70年代のように性がそれほどオープンじゃなかった頃には、オープンな女性がヒロインの話もたくさんあったようです。」
「なるほど。現実が堅すぎるから、ヒロインの存在自体がカタルシスになりうるんだ」