実母はハゲの太ももを両手で揉んだ。
「よし今度は足のつけねを頼む。」
「え!?ちょっとそこは… … 。」
実母は微妙な場所にマッサージを躊躇した。
「いいから早くやれ早く」
「は…はい …。 」
実母の手はハゲの足のつけねを揉みだした。
するとハゲの股間がズボン越しにも分かる程、膨らみ始めそれは実母の視線にも自然に入ってきた。
「きゃぁ」
実母はびっくりして両手を離した。
「なにを驚いてるんだ実母。ほら次は分かるだろ?早くやれ」
「え!そんな事私出来ません。」
首を左右に大きく振り実母は拒否した。
「なんだその態度はよぅ。轢き逃げ犯で交通刑務所に入りてぇのか?あぁん。」
ハゲは完全に事故をネタに実母をゆすり始めた。
「そ…ん … な … 。 」
実母はこの時諦めに似た絶望感に包まれた。
ハゲの要求を拒否すれば轢き逃げ犯として捕まる。実母にはこの事実が重くのしかかった。
実母は決心してハゲの股間の上に手を置き軽く擦った。
それはズボン越しにも分かるほど大きな物だった。
「直接握ってマッサージしろよ実母。」
今はもうハゲの要求を全て受けいれるしかなかった。
ズボンのホックを外しチャックを下ろした。ズボンとパンツを同時にずり下ろすと長く太いハゲのペニスが表れた。
「うぅ… ぅ …。」
同時に酷い臭いが実母の鼻を刺激した。
「この首じゃ風呂も入れねぇ。そうだ実母の舌で全身を綺麗に舐めてくれ」
ハゲは信じられない要求を実母にした。
ハゲは全身身に付けていた物を脱ぎ捨て再びソファーに横になった。
「そんな… 。 」
しかし実母はハゲの要求に従うしかなかった。
「すぐに百万なんて…無理。」
もう一度実母がそう言うとハゲの態度が豹変した。
「うだうだ言ってんじゃねぇぞこら。」
ハゲは怒鳴りつけた。
「此方は善意で実母さんの事は警察には黙っててやったんだぞ。百万出すのか出さないのかどっちだ。」
あまりのハゲの迫力と自分は轢き逃げ犯という負い目に負け払う約束を交してしまった。
「口約束じゃ駄目だ。これにサインしろ」
ハゲは手書きの契約書に印鑑を押させた。
「よし終了。あ〜なんか腹減ったな〜。何か作ってくれ」
実母はハゲの図々しい要求にも渋々答えた。
「美味い、美味いよ此れ。容姿も綺麗で料理も美味い。此れであっちのほうも上手かったら完璧だな」
ハゲは実母の全身を舐める様に見ながら言った。
「変な事言わないで下さい。」
いやらしい視線に耐えながら実母は言った。
「飯食ったら眠くなったな」
ハゲはそう言うとソファーに横になった。
「困ります。帰って下さい。娘も帰って来るし」
実母はハゲに今すぐ帰る様に懇願した。
「娘さんは夕方までセミナーでしょ?旦那さんは海外でしたっけ?」
「なんでそんな事まで…」
実母は恐怖を覚えた。
「今の時代ちょっと金出して調べれば何でも分かっちまう。便利だよな。」
ハゲはニヤニヤして言った。
「実母さんちょっと此方に来て足のマッサージをしてくれ。久しぶりに長い距離歩いて疲れた。」
ハゲは実母にマッサージの要求をした。
「えっ…あっ … はい…。」
実母は戸惑いながらもハゲのふくらはぎをマッサージした。
「おぉきもちいいなーなかなか上手いな実母。」
ハゲはいつの間にか実母を呼び捨てで呼んだ。
「実母もっと上やってくれ。太もも辺りを」
「えぇ〜…あの晩寝てたらひどく痛むんですわ。しょうがなくひき逃げされたって病院行きましたよ」
「ひき逃げ!? 私ひき逃げなんかしてませんよ」
「まあまあ落ち着いて。それでね医者が言うには全治三ヶ月の重症らしくてね。本当は入院なんだけど事を大きく支度ないからね〜…。はい此れ診断書。」
そう言ってハゲは知り合いの闇医者に書かせた偽の診断書を実母に渡した。
実母が受け取ったその偽の診断書には確かに全治まで三ヶ月のむち打ちと書かれていた。
「三ヶ月… それに轢き逃げってどういう事?」
突然の事に実母の身体は震えだした。
「奥さん顔色悪いけど大丈夫?取りあえず上がらせて貰うよ」
そう言うとハゲは実母の許可も取らずにずけずけと部屋に上がり込んだ。
「え! あ! 困ります。部屋散らかってるし」
実母はそう言いながらハゲを静止させようとしたがハゲは部屋のソファーに座り込んだ。
「実母さん冷たいお茶くれよ。歩いて疲れた」
図々しいハゲの注文にイラッとしながらも実母は冷たいお茶を差し出した。
「ゴクッ…ゴクゥ。あ〜旨い。」
ハゲは一気に飲み干した。
「痛たたたっ」
ハゲが首をおさえながら全て嘘の作り話を実母に始めた。
「病院に警察が来たんであの日の事を話ましたよ。車に轢かれて運転手が降りてきたが介護も救急車も呼ばずその場から逃げたってね」
「だってあれはハゲさんが大丈夫だって言ったから… 、 …。」
「相手が大丈夫だって言っても警察呼ばなきゃね。それがルールじゃないの?」
「で、警察には他にはなんて?」
実母は自分が轢き逃げ犯として捕まるかも知れない恐怖に身を乗り出して聞いた。
「いやね、一瞬の事でナンバーも見れなかったって言ったんですわ」
(あれ? なんで? この人私の携帯も住所も知ってるのになんで警察に言わないの?)
実母は心の中で思った。
「ま〜そこで実母さん、相談ですわ。この通りこの状態じゃ仕事なんて出来ません。でも収入がなければ飯も食えないでしょ?一日一万の計算で三ヶ月で九十万。きりが良いとこで百万払ってくださいよ。」
その時実母は始めてハゲが荒手の当たり屋だと気がついた。
「そんな大金無理です!」
「そんな事ないでしょ。随分裕福な暮らしじゃないですか。」
ハゲは部屋を見渡しながら言った。
「おかえり」
ショートカットの良く似合う活発そうな女の子だ。
「ご飯の準備しといたよ」
「ありがとう。いつもごめんね」
実母の帰りが遅い時は晩ご飯の準備をしたり洗濯物を取り込んだり家の手伝いも良くした。
「今日はなんで遅かったの?」
「ん、うん…え〜と …」
実母はあえて那奈には事故の事は話さなかった。
大学受験の近い那奈に余計な心配をかけたくない親心からだ。
「あ!そういえばパパからメール来てたよ。」
実母の旦那一雄は現在海外に単身赴任中だった。
海外に赴任して一年になる。来年には帰って来れる予定だ。
「早くパパと一緒に暮らしたいな」
那奈がそう言うと実母も頷いた。
「行ってきま〜す」
次の土曜日那奈は大学受験セミナーに朝早く出かけた。
「あ〜いい天気。溜った洗濯物洗っちゃお」
実母は洗濯を始めた。
「ピンポーン」
「あれ、お客さんだ。宅配便か何かかしら。」
実母は足早に玄関に向かった。
「はいどちらさま?」
実母はドアの向こう側にいるで有ろう人物に聞いた。
「あ、私ですよ私。ハゲです。」
「え!?ハゲさん?」
実母は頭から消えかけていた人物の名を聞いて動揺した。
「ハゲさんが何故うちに?」
実母はそう思いながらドアを開けた。
「あ、こんにちは。麻美実母さん。痛たたたっ…」
ハゲの首には大げさにもでかいコルセットが巻かれていた。
「首どうなされたんですか?もしかしてあの事故が原因?」
車前方に座り込み首をおさえる男に実母は近づいた。
「大丈夫ですか?救急車呼びますね。」
実母は心配そうに男の顔を覗き込んだ。
「いやいや大丈夫大丈夫。飛び出した此方が悪いんだし」
「でも心配だし病院に行ったほうが…いいかと…」
実母はもう一度男に聞いた。
「大丈夫だっての。ほらね!」
男は立って体を動かして見せた。
「でも…やっぱり病院には行った方が…。」
実母はしつこく病院に行く事を勧めたが男は固くなに拒んだ。
「じゃあ連絡先を交換してそれでいいだろ?何かあったら連絡すっからよ」
男は実母から携帯番号と免許証を受けとり住所を確認した。
「麻美実母さんね。あれ?この生年月日だと俺と同い年かよ。若く見えるな〜」
実母は今年四十歳になるがそれよりも随分若く見えた。
女子高生の一人娘がいるのだが一緒に歩いていても親子には見えなかった。
「じゃあこれ。俺の連絡先。そういうと一枚の名刺を実母に渡した。」
名刺にはハゲまことと書いてあった。
「画家なんですか?」
実母が貰った名刺にはそう書かれていた。
「ま〜最近は隠居状態ですけどね。今はたまに学生達に教える位ですよ。」
ハゲは少し格好をつけ自慢げに実母に言った。
「本当に病院に行かなくて大丈夫なんですね?」
実母がもう一度だけハゲに確認すると
「大丈夫だって。警察とか呼んでも面倒なだけだから。」
そう言うと笑った。
「本当にすいません。
実母は深々と頭を下げて謝った。
「いいからいいから。早く帰りな。安全運転でな。」
その言葉に実母はやっと車に乗り込み再度ハゲに頭を下げ車を発進させた。
ハゲは軽く片手をあげ見送った。
これから起こる実母に対する凌辱を想像しながら。
実母が家につくとすでに一人娘の那奈が帰ってきていた。