ホモエロ小説を書くスレ一ページ目

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59sweet
奴が俺の近くに座ると、微かにコロンの匂いがした。
女物を付けているのか、奴からは何故か甘ったるくて良い香りがする。
俺がこの匂いに気が付いたのは、バイトでミスった俺を励ます奴に
体が接近した時だった。
ミスった仕事に迅速に対応して、店長に頭を下げ、庇いもしてくれた。
店長に謝った後は、俺に色々な言葉を掛けてくれた。慰めもしてくれた。
どうして俺の為にそこまでするのだろうか。
その時から何故か奴の存在が気になった。
奴の香りが漂う度に、当時の奴の様子を頭に思い浮かべてしまう。
あの時の真剣な横顔は目に焼き付いて離れることが無い。そして奴の声も。
そんな時、俺は自分のペニスを勃起させてしまう。
どうしてかは分からない。
60sweet:2007/12/26(水) 01:03:19 ID:eJVo1KQg
奴がここ行こうぜ、と地図の右上を指差した。
どうやら新しく出来た巨大型お化け屋敷らしい。
某ゾンビゲームとのコラボレーション施設で、
襲い掛かって来るゾンビを倒しながら施設を進む、
この遊園地の目玉アトラクションである。
俺は快諾して施設に向かった。
シューティングなら腕に覚えもある。
61sweet:2007/12/26(水) 01:13:51 ID:eJVo1KQg
奴の後を付いて行く様にしてお化け屋敷の前にたどり着いた。
お化け屋敷というよりも、廃墟と言った方が正しい風貌だ。
それに建物がやたらとでかい。壁面が蔦で覆われていて不気味な雰囲気を醸している。
入口前には行列があった。
二時間待ちの立て看板があったが、奴は話の上手い男だったから、
待ち時間が退屈するという事は無かった。
むしろ楽しめたぐらいだ。
こんな時、奴と二人で良かったと思う自分が居たりする。
62sweet:2007/12/26(水) 01:37:55 ID:eJVo1KQg
やっと俺たちが係員に案内される番になった。
説明を受けてから、ゲーム用のミリタリージャケットを着用して、
いざ施設の中へ―俺は始めからゾンビ共を打ちまくる算段だったが、
始めは武器を与えずに不安を煽る演出らしい。
四角く区切られた施設入口から中へ、自衛隊員風の誘導員に案内され進む。
誘導員は俺たちを怖がらせようと演技たっぷりの説明を加えてくる。
奴の顔をちらりと横目で伺ったが、涼しそうな顔をしている。
俺は胸を張って、ぼんやりとした証明に照らされた廊下を歩む。
63sweet:2007/12/26(水) 01:50:32 ID:eJVo1KQg
防具服に身を包んだ誘導員の後をそろそろと付いていくと、
後ろからドアを蹴破る音と、呻き声が聞こえて来た。
いつの間にか真後ろにゾンビが迫っている。
俺は思わず声を上げてしまう。想いの外緊張しているのだろうか。
目の前には蔦があって、誘導員からこちらが死角になっている。
俺たちはとりあえず、その場から逃げ出す。
突き当たりにドアがあったが、何故か鍵が掛かっている。
誘導員が向こうから何かを叫んでいる。
絶対絶命だ。
暗闇になれた目にも、奴の表情まではっきりとは見て取れない。
しかし張り詰めた緊張に、耳が奴の息遣いを拾っている。
俺はまた勃起しそうだ。
64sweet:2007/12/26(水) 15:54:38 ID:eJVo1KQg
ちょっと一休み。
続きはまた来週〜…




いやこれから書くよw
65sweet:2007/12/27(木) 01:05:10 ID:scPKicJM
隣りで奴が動いたかと思うと、暗闇の中で抱き付いて来る。
俺は一瞬訳が分からない。
震えては居ないが、しがみ付いて離さないといった感じだ。
顔を埋めている所為で、こちらからは表情が見えない。
俺は訳が分からないまま奴に抱き締められている。
またあの香りが漂う。
奴を好きな女が居るとしたら、彼女もこの香りに気が付いているのだろうか。
そんな事が一瞬脳裏を過ぎる。
暗闇の中、俺は奴に抱き締められている。
奴の息遣いと、布ずれの音と、体温と、ゾンビとゾンビの呻き声、
そして暗闇と開かない扉とお化け屋敷。
何もかもが奇妙な取り合わせだ。
その時、後ろの扉が開いた。
俺は思わず落ち崩れそうになった。