小説書いてみたい奴と読みたい奴のスレ〜第14章〜

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228如月
わっちがこの門をくぐったのは いくつの時でありんしたか…
禿と呼ぶには些か年がいっていたようにも思いんすが もう記憶の奥底に沈んでしまいんした。
覚えとおすのは 朱塗りの大門をくぐった途端に一陣の風が吹き抜けて 盛りの桜を巻き上げた花吹雪くらい。
後にも先にも あんなに美しい景色はみたことありんせん。
なぜでしょう 涙が流れんした。
この世の苦界と呼ばれる女の里に来た悲しみなのか もう親に会えない寂しさなのか 幼いわっちには分かりんせんした。
229如月:2007/10/21(日) 05:16:53 ID:YPpB5h9U
わっちの預けられた百寿楼は吉原一二を争う老舗と評判で 当時松の位にありんした常盤太夫はどんなお大尽の席も気が向きんせん時は断りおすくらいの力を持ったお方でありんした。
わっちにはてんと云う名がありんしたけど 百寿楼に来た日よりみず乃の名を与えられ、わっちは常盤太夫を姉とする部屋付きの禿となりんした。
太夫はその時 いくつくらいでありんしたか 幼かったわっちの目には盛りの牡丹よりも艶やかで眩しく映りんした。
それでいてこの世の闇を背中に纏うかのような憂いを帯びているような気がしんしたのはわっちの幼さの見せた幻でありんしたのか。
230如月:2007/10/21(日) 05:44:35 ID:YPpB5h9U
常盤太夫はそれは厳しい人でありんした。
廊下を歩く音がうるさいと言いおしては頬を張られ、布団の敷き方 雑巾のかけ方まで こと細かく叱られんした。
わっちはきかん坊なほうでありんしたけど 太夫の言うことだけは聞きんした。
太夫は舞に三味線は言うに及ばず、囲碁将棋、和歌に華道 香道まで秀でた方でありんしたから やはり他の姉女郎とは一線を画した存在でありんした。
231如月:2007/10/21(日) 05:59:46 ID:YPpB5h9U
わっちら女郎が 里の門をくぐるのは人生に二度といわれとおす。
自分の足で門をくぐって出る女郎など殆どいんせん。
年季を勤めて借金を返すか 誰かに身請けされるか はたまた仏になるか…
たまに客と良い関係になり足抜けを企てる者もいんしたが 足抜けは天下の御法度、例え地の果てまでも追われて連れ戻されんした。
わっちら女郎には ここが地の果てで この世の終わりでありんした。
232如月:2007/10/21(日) 06:25:51 ID:YPpB5h9U
「みず乃 こっちへ来やんせ」

その日の太夫はいつにも増して美しく晴れやかでありんした。

「これをやる」

それは太夫の大切にしてんした鼈甲飾りのついたクシでありんした。

「今日はお前 よく見ておきやんせ。良いね」

白い肌に紅い唇はぞくりとするほど艶やかで、わっちは思わず息を飲みんした。
その日 太夫に上楼ったのは 材木屋の手代でありんした。
勤め先はそこそこのお店ではありんしたが 奉公人の給金で太夫に上楼るのは並大抵ではありんせん。
後で聞いた話 太夫はこの男の為に大分借金を増やしていたようでありんした。
あの夜 控えの間で覗き見た太夫の姿は今もわっちの瞼に焼き付いておりんす。
233初投稿(その1):2007/10/21(日) 17:18:58 ID:hCRqRpGK
【エロ内容】ペド
【ストーリー内容】純愛かも
【ターゲット属性】ロリ(中学生)
僕の名はハナオカ サンタ。現在、中学2年生。
今僕はある人に想いを寄せている。その人の名はイマイ マイ。席は僕の隣。
みんなからは、別にキモいってわけじゃないけどそれほどカワイクもない、というふうな目でみられている。
一方僕は、成績優秀、有名ファッション雑誌のモデルでスタイル、ルックス共に一流である。
そんな僕は地位が高いかっていうと決してそうじゃない。なぜなら、こんな罪を犯してしまったからである…
234如月:2007/10/21(日) 17:26:19 ID:YPpB5h9U
太夫の白い肌を滑る男の骨ばった指。それは蛇のようであり 蝶のようでありんした。
密やかに漏れる太夫の溜め息は熱を帯びて 熱く荒く 高ぶっていくのが分かりんした。
女郎が客に惚れるは御法度…たとえ太夫とて許されないことでありんす。
男の手はじわじわと太夫の奥深くを探り まるで見知らぬ土地を冒険するかのような高揚感に満ちておりんした。

「…あ…はぁ…」

一際高く 太夫は声を上げ のけぞりんした。
男の首にまとわりつく白い指。それが自分の持ち物であると確認するように 首筋にうっすらと刻まれていく爪の痕…
ゆっくりとゆっくりと 男の存在を確かめるように 太夫は上に乗り 腰を揺らし始めんした。
満開の牡丹の花が 逝く時を惜しみ 花びらを散らすように 太夫は美しく艶やかでありんした。
235233:2007/10/21(日) 17:36:10 ID:hCRqRpGK
すいません、まちがえて失敗作のほうをかいてしまいますた
236如月:2007/10/21(日) 17:39:22 ID:YPpB5h9U
「みず乃 客に惚れたらいけないよ。惚れたら地獄…」

けれど 目の前にいる太夫は極楽浄土に遊ぶ天女よりも美しく わっちにはけして不幸せには見えなんした。
静かに響く二人の息遣いさえ わっちには天上の楽の音にさえ思えたのでありんす。

太夫が本物の天女となって 大門をくぐったのは その夜が明け わっちが遅い朝飯を太夫の部屋に運んだ時でありんした。