小説書いてみたい奴と読みたい奴のスレ〜第13章〜

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628名無しさん@ピンキー
「そんな関係を求めていたんじゃない!」田吾作は叫んだ。
「そう明日を投げ出さないでくれ。僕は君が好きなだけなんだ。」
田吾作の顔が青くなる。犬が続ける。
「だってそうだろ?君は僕じゃないんだ。君が僕に対して抱いてる感情を踏みにじることは、精神衛生上よくない。」
「かもしれんな」田吾作が微笑む。そして廊下に飛び出した。
窓がある。ここから飛び降りたらどうなるだろうか、そう思いながら田吾作は顔を洗った。
「顔を洗うことに意味はあるのかい?」そんな犬の言葉を無視してトイレに入る。
「君が君でなくなるということは、なにを意味すると思う?」
「冗談はやめてくれ、俺は今忙しいんだ。」そういいながら田吾作は眠りにつく。
「忙しい?それなら僕は君のそばでコーヒーを飲むとしよう。」そう言って犬は窓から飛び降りた。