以前「タイトル考案中」で投稿させて頂いていた者です。
「ここか、それともここか?」
「あうう、ひいいっ!」
「ふうむ、それともここか……?」
「あひ、はひいいっ!後生だから、やめて、ええ……っ!」
美熟女の叫びなどまるで気にせずに、節くれ立った指が女の奥を前後する。
乱暴ではあるが、本当に『探る』ように丹念に粘膜を擦りたてる。それが
愛の営みで行われている行為ならば、穿たれているヌエトは遠慮なく股間を
潤わせ濡れた声を上げていただろう。夫に先立たれてからずっと1人だった
肉体は、それほどまでに飢え乾いていた。
それをかろうじて耐えられたのは、先程より心の中で唱え続けている言葉だった。
信じる神の名前だったはずのその言葉はいつの間にか死んだ夫の名前になり、
そして今は息子であるエムゥの名になっていた。
「……ダマイさま。指で探ってみましたが、どうやらこの女は怪しいものを持っていないようです」
長い時間ヌエトの内部を蹂躙し続けた指は、その言葉で静止した。しかしまだ、
虚しく荒い息を吐き続けるヌエトの中から抜け出るそぶりはない。ザッラは
ダマイと呼んだ女指導者の顔色を伺い、ヌエトはもはやその女の顔を見る力さえ
失っていた。
「そう。何もなかったのね。じゃあ指を抜いてあげなさい」
「はあ」
ずる、ずるるっ。
「くうっ、うう、ううううっ」
入る時はあれほど鋭く侵入して来たザッラの指は、今度は女の屈辱を煽るように
ゆっくりと引き抜かれていく。
そして。
自分の股間から抜かれたその指先は、濡れていた。それをまた女に悟られ
嘲られたら、ヌエトは舌を噛んで死ななければならなかった。
「ごめんなさいね、エムゥのお母さま。こうでもして調べないとこの村は危険なの。敵が多くてね」
近づき、膝をつき、息がかかるほどの距離でヌエトの顔を見つめるダマイ。
しかしもちろんダマイには、言葉も返せないしあらぬ熱に紅潮した顔を向けることも
できない。だがどうやら、これで本当に解放されるようだった。どうやら、
これでやっと息子に会えるようだった。
「あ、でも」
耳のそばで聞こえた言葉。涼しい風が吹きかけたヌエトの心は一瞬にして
闇に堕ちる。
「西の国のある皇帝は、権力を得ようとした母親に色を仕掛けられ、膣の奥の毒針で殺されたと聞くわ」
「そういう話もありましたな」
「ええ、だから……調べなさいザッラ。夫であり師であるデトバに色仕掛けされては大変よ。あなたは、人身御供になりなさいな」
「仕方ありません。教団のためです」
「指が届かない場所でも、調べる方法があるでしょ?」
「ええ」
絶望に彩られた瞳を、ヌエトはゆっくり上に向ける。
自分のすぐ前に立つ大男。すでに外された衣服。露わになった下半身。指よりも
ずっとずっと醜悪で、自分に向けられ脈打つ、兇器。
「そ、それだけは……いやっ」
かろうじて搾り出した、声にならない声。しかしもう、男は何も言わず
ヌエトの裸に相対した。
「素晴らしいわザッラ。その逞しい物でエムゥのお母さまの中に入るのね。もし毒薬が仕込まれていても、素晴らしい殉教者として讃えられるわ」
少し上ずったダマイの声。女がこの状況に興奮しているのを悟らせる。
しかし、ヌエトにはもはやそれすら意味のないことだった。
両足を掴まれる
腰を力なく捩じらせる。
でも近づく。
触れる。
刺さる。
「あ、お、お、おお、ううううう……っ!」
押し出されるような、鈍く重い呻き。無理矢理潤わされた肉洞であっても、
ザッラの物はヌエトを押し拡げ、裂き、突き進んでいく。呻く以外に、
何もできない。