619 :
名無しさん@ピンキー:
ほっしゅ
ご無沙汰しています。
だいぶ中断していた「糸 第二部」の続きをアップします。
食事は本当に軽く済ませた。ただ、少しだけアルコールを取ったのは裕美のことを考えてだ。まるで生娘のように緊張した姿を見るていると、こちらまで緊張してきそうだった。食事の間の会話も上の空だった。
裕美は黙ってホテルについて来た。
部屋に入って抱き寄せると、水泳で鍛えたがっちりとした体がもたれかかってきた。それでもごつごつとした感じがまったく無いのは、やはり女だ。田辺に大きな胸が押し付けられる。
裕美は田辺より頭半分ほど低い。だがカジュアルな裕美がスニーカーをハイヒールに履きかえれば、田辺と同じくらいになるだろう。脱がしてみるまでなんともいえないが、ひょっとするとモデルが勤まるほどいい体かもしれない。
田辺の肩に顔をうずめるようにして抱かれている裕美に
「キスをするよ」
と声をかけたのは、やはり彼にも少し躊躇が残っていたからだ。
「はい」
と、小さな声で返事をして顔を上げた彼女は、緊張と恐れの入り混じった表情をしている。ゆっくりと唇を近づけると、眼を瞑って頤を軽く上向ける。触れた唇が震えている。
(まさか本当に初めてじゃないだろうな)
改めていぶかしんだが、結局深く考えれるのはやめた。こういうときはいつもどおり、「初めて」として扱ってやればいいだけだ。そうすれば、田辺もちょっとだけ楽しみが増える。
自分の女ではないのだから、他の男のお手つきだろうが関係ない。そもそも、田辺には処女信仰は無い。
軽い口付けを何度か交わして唇をついばむ。やがて顔を離すと、裕美が顔を上気させてほっと熱い溜息をついた。すかさず腕を回して彼女の体を抱えあげた。
「あっ」
と声をあげるがもう遅い。裕美はちょっとだけ怯えたような顔で田辺の首っ玉にしがみついている。さすがにこの身長で水泳をやっているだけあって、ずっしりとした重みが伝わってくる。
が、よろけるほどでもない。ベッドまで運んでやると、おとなしくされるがままに横たわった。
「すみません、重かったですよね」
「いや、ぜんぜん重くないよ」
「私、こんな体だから」
どうやら体つきにコンプレックスがあるらしい。ほとんどの女がうらやむような体をしているのだが、それでも悩むのだから女はおもしろい。
「なにが不満なんだい。こんな鍛えたからだなのに」
「だって」
問い詰めても答えがあるわけではない。無駄な会話だが、ベッドの上だからこそ無駄な会話も無駄ではなくなる。
「君はすごく魅力的だよ」
そうささやいてキスをする。上から覆い被さってキスを繰り返すうちに、次第に熱のこもったものになる。舌を伸ばすと、始めはおずおずと絡め返してきたのが、裕美のほうもだんだんと大胆に舌を動かすようになってきた。
「ああ、あん、くすぐったい」
首筋から耳に舌を這わすと、笑いながら首をすくめる。やはり経験は浅そうだ。真っ黒に日焼けした首筋から離れてもう一度唇を吸いながら胸に手を伸ばす。
「ん!」
短く声をあげて裕美が体を強張らせた。手のひらには、きつく下着で押さえつけられたふくらみが感じられる。軽く揉みたてるが、手ごたえが硬すぎて面白みが無い。体を離すと、裕美がすこしだけ恐れを含んだまなざしで顔をそむけた。
Tシャツの裾をつかんで上に捲り上げる。万歳をさせて脱がすと、どきりとするような光景が広がった。
真っ黒に日焼けしてる裕美だが、ワンピースの水着の部分だけ白く際立っている。それほど色白というわけではないのが、日焼けが黒いだけにまぶしいほどエロチックだ。
下着は思ったとおりスポーツブラで、胸のふくらみをきつく押さえていた。背中に手を回す。目を閉じたまま、裕美はおとなしくされるがままになっている。ホックをはずすとぱちりと音がして、はじけるようにブラジャーが揺れた。抜き取ってやると、白いふくらみが現れた。
ブラジャーを抜き取り、胸を隠そうとする裕美を押しとどめてその形を観察した。二十歳の娘のそれは、仰向けになっているにもかかわらず、ぐいと上に向かって突き出している。ふくらみというより、おわんを伏せたようだ。
ボリュームは相当なもので、思わず息を飲み込むほどの量を感じさせる。頂にはまだ色づいていないが大きめの乳首がつんと立ち上がっている。乳りんは小さめだ。
田辺はその乳首に吸い付くと、右手で空いた乳房をもみしだいた。
「あっ、ああ…」
乳首を舌で転がされて裕美が声をあげる。感じているというより、追い詰められて怯えているような声に近い。それでも、乳房をこねられ、乳首を吸われる度にあげる声には甘い音もすこしまじっている。
乳房のもみごこちはすばらしい。みずきの砲弾型の乳房も成長途中のはじけるような手触りですばらしかった。裕美のそれは張りこそ3歳年下のみずきにはかなわないものの、たっぷりとした手のひらに余る量感と、みっしりとつまった若い女の体を感じさせる。
あまりすすまない気持ちで彼女の誘いに乗った田辺だが、すっかり若い体に夢中になった。
夏にもかかわらず、彼女の肌は汗の味がそれほどしない。おそらく、大学のプールで泳いだに違いない。シャワーで流してからそれほど時間がたっていないのだ。
(これならシャワーはいらないだろう)
もみ心地のいい弾力のある胸をやわやわと愛撫しながら、もう片方の胸は舌先でかわいがる。乳首に舌が踊るたびに裕美は小さな声をあげて体を震わせ、そのたびに日焼けの跡のまぶしい胸が揺れる。初心な反応に田辺の股間は痛いほど固くなっていた。
いろいろ忙しいので続きは年明けになりそうです。
一昨年の再放送キタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!!!!
628 :
名無しさん@ピンキー:04/12/06 12:25:56
テニス部活動の時間が遅くなり、顧問の泉野和之教諭は言った。
「遅いから、送って行くよ」
祐美は自宅が遠く、今日は雨が降り出していた。
「休んでいこうか?」泉野和之教諭は言った。
祐美は覚悟を決めた。「先生の愛が私のものになる。
それに大学の指定校推薦もしてもらえるかも」
二人はホテルの中へ入っていった。
「シャワーしてきます」祐美は言った。
「いや、部活のあとの汗の匂いがたまらないんだ。
特に君のような可愛い女子校生の汗臭いお○んこが」
二人はねっとりとしたキスをした。
二人に言葉なんて要らない。獣と化すだけだった。
泉野教諭のねっとりとしたプレーに彼女はとうとう叫んだ。
「いくう!殺してえ!」と。
泉野和之教諭は愛撫を続けた。
祐美はアンン!アンン!とのけぞる。
泉野和之教諭はスカートをまくりあげ、太ももを愛撫しはじめた。そしてブラジャーを胸からはずした。
若くて張りのある乳房がでてきた。
泉野和之教諭はチュパチュパと吸った。
「あんっ」と祐美の声がラブホテルの一室に響いた。
泉野和之教諭のねちっこいおじさんプレイに、祐美は
感じ極まってこう叫んだ。
「三越の制服引き裂いてえ!」と。
ttp://bbs2.fc2.com/bbs/image/full/27785_1101951599.jpg ttp://bbs2.fc2.com/bbs/image/full/27785_1102064768.jpg
こんばんは、猫です。
>>627まで保管しました。
>水戸ッちさん
おひさしぶりです。
お忙しいのに、今年最後の投稿ありがとうございます。
最近投稿が止まっていたので嬉しいです。
>>628 はじめまして。
もし投稿でしたら、タイトルとお名前をお知らせください。
あと、偶然だとは思うのですが、
実在の人物とフルネームがかぶるのはまずくないですかね…。
個人的意見ですが。
>>631 あ、そうなんですか…。
教えてくださってありがとうございます。
ヒトミミ・モード
ho
もうだめかねぇ・・・このスレも
637 :
名無しさん@ピンキー:04/12/18 20:16:52
クリスマス辺りにうpありそな予感。なので期待gae
昨年も12月上旬〜中旬は人少なかったと思います。
忙しい時期ですもんね。
保守しながらまったり期待。
死亡していましたが…なんとか年内か年始に続きうpしたいところです…。
どちらにしろ年末休みに入らないとダメポ…(´Д⊂
もう忘れているかも知れませんが、こそーりまたーりと復活したいと思います。
マルちゃんが子育て引退したのが痛すぎるな・・・
せめて完結させてほしかった orz
私的には・・・。
と、言い訳してみる。
こっそりまったり書いている身としては、保守協力するしかない・・・。
bY藤原
みなさんがんがって下さい、期待してますyo (・∀・)
自分も定期的に覗きに来ては続きに期待してます。
皆さんお忙しいとは思いますが、頑張って下さいね。
楽しみにしている読者もいますので。
藤原氏のファンなのですが、「あなたまでの距離」の続きか
番外編が読んでみたいと思っています。
和音が背負っている借金を修がなぜ肩代わりする事になったのか…
修が和音に興味を持つ事になる過程が気になっています。
>>644 どうもありがとうございます。
どうなんでしょうね、あの二人。
そういうわけで今現在、修&和音のリクエストには応じられませんので
保守代わりにショートショートを書けたらなと、準備中です。
すごーく、短いお話で、エロくないんですけどね。
バカップルということで。
こんにちは。
そういうわけでクリスマス保守企画です。
甘甘路線なのでお嫌な方はスルーしてくださいな。
「雪の降る夜」です。
ぴちゃっと小さな水音が立つ。
んふ、おいしいの〜。
目の前にあるそれに私は舌を伸ばす。
記憶にあるものよりも、大きいような気がするが、でも、甘くて美味しいの〜。
ぴちゃぴちゃ、ちゅぱちゅぱ、ってまるで子供みたいに水音立てて。
「あ、は」
思わず声が出てしまう。う〜ん、だめかな?
そろそろ限界。
私はのろのろと身体を動かすと、今まで口にしていたそれをじっと見つめた。
怒るかな?健児、こういうことするの、キライだもんね。
憧れのチーフなら笑って許してくれそうだけど。
ま、いっか。今最高に気分が良いもの。
そっと身体を動かして、位置を調整すると、私はもう限界の自分の密部にそれを当てた。
「ああ・・・」
健児の声・・・嫌われちゃうかな?
限界を告げている私のそこにゆっくりと彼のそれを沈めて行く。
カイカーン。
あふ、ああ、素敵。素敵素敵素敵。
でも、健児ってば微動だにしないけど・・・怒ってるかな?
キスして良い?
キスしよ。
私は身体を起して、それの持ち主である健児にキスをしようとして・・・。
健児、じゃない。
「ぎょ」
目をゴシゴシ。間違いない、健児じゃない。別人物。
「どうして、ぎょ?なんだ?」
にやけた目で私をじっと見ているのは・・・上司の三郷明。憧れのチーフ。永遠の白馬の王子様。
「は?チーフ?」
と思ったら、かぁぁぁぁっと身体が熱くなる。
パニック。
ちょっと、私、素っ裸なんですけど。
勿論、チーフも素っ裸だけど。
おまけに・・・これ、私がつけたの?キスマーク一杯・・・。
夢?夢ならもっと楽しまなきゃ。
でも、私の中に入っているのって・・・。
中?
うわっ、一瞬にしてきゅうううううって・・・。
「こら、そんなことするなよ」
ぐいっとチーフが身体を起して、私を抱きしめた。
そんなことしないで。余計に感じちゃう。
余計に・・・パニック。
いやん、くすくす笑ってるでしょ?
「お前って、最高」
だから・・・何が最高なの?
ちょっと待ってよ。何でチーフなの?何で?
私の記憶が渦巻いてゆく。
「あの、あの」
「酔いが醒めてきた?」
そう言って私の身体にキスを落とす。
「酔い?」
そうか。今日は12月23日、会社の忘年会の日。
わざわざ祭日に忘年介するのは、24日と25日のシフトをやりくりできるようにする為。クリスマスの仕事を減らす為。
だから、忘年会は5時集合、8時解散だけれども、きっちり一日出勤扱いになる。
そう。23日。
健児はホテルマン。だから24日も25日も仕事。23日の約束は私がダメ。
今年の正月に出会って12月に別れるなんて最高の一年だった。
ああ、そうか、会社の忘年会で、しこたま飲まされたんだ、私。
「お前、酒癖悪いからぜーったいに飲むな」
といわれ続けること数年。だから飲まなかったのに。
そうだよね、専務の酒を断るわけにはいかなかったし。
ってことは、
「チーフを押し倒したの、私の方ですか?」
「んん?俺のほうだよ」
そう言って、形勢逆転。
チーフは私を押し倒した。
つながりが深くなって、またこれが余計に気持ちよくて・・・。
「は・・・ぁぁん」
思わず、声が出ちゃう。
「別れた男と間違えた・・・なんて言う?」
ぶんぶんと頭を振る。こういう間違い大歓迎。
って、いうことはないって。嬉しいけど、後が困る。
「記憶、ないですもん」
「アタマ、冷静?」
コクコクと頷く。
チーフは私の胸に手を這わせてぷにぷにと刺激する。
「あ・・・あ・・・」
かぁぁぁぁっと身体が火照る。
ついでにきゅうううっと身体が小さくなる。
それを嬉しそうに・・・観察してるの?チーフ。
「久我美津子」
「はい?」
ああ、職業病だ。反射的に返事しているなんて。
「俺のこと、どうでもよかったのか?」
「そうじゃなくて憧れで・・・。チーフは・・・」
「じゃぁ俺とこうなって嫌じゃないのか?」
返事が出来なかった。で、チーフは私の中から退散する。
「あん・・・」
うわっ、何て声出してるんだ?私。
いや、確かに寂しくなったけど・・・もっと感じていたかったんだけど、声出すなんて・・・。
「それにしては可愛い声だしてるじゃないか?」
い・じ・わ・る。
しかも楽しそうに。
「だって・・・」
カラダは、まだ火照ったままだもん。
「だって・・・何?」
チーフが私の胸に顔を埋めた。
「ちょ・・・」
今度はチーフがちゅぱちゅぱ・・・。
甘い痺れが拷問。
時々顔を上げて、挑発的なオトコの視線。
聴覚攻撃と視覚攻撃に悩殺されちゃうじゃない?
そう思ったら、カラダの中心を撫でられた。
「あ・・・、ああん」
「嬉しいな・・・」
え?
チーフは、そう言って私の密部に指を沈める。
「あっ、あっ・・・いやぁぁぁん」
敏感なところにも指を落とされて。
足を閉じようとしたけれど、そこにはチーフの身体があってそうできない。
「俺がどれだけ抱きたかったか、知らないだろうな」
「だってそんなこと・・・」
「間違いでも何でもいいから・・・俺は幸せ」
確かに、チーフは憧れの存在で・・・ダメだと諦めていたから2年も3年も片思いしていたんだし・・・。
「覚悟しろよ」
「覚悟って・・・」
「始まりはどうであっても、俺、お前を離すつもりはないから。しっかり俺のシルシを刻み付けて絶対に忘れないようにさせてやる」
「そんなこと・・・」
反論する前に高みへと追い詰められてゆく。
酔った勢いでチーフに何かしたのは確かだ。
だってここ、ホテルだもん。
しかも問答無用のベッドの上。
でも記憶がない。
記憶がないから・・・乗っかってよいのだろうか?
思考能力が変。
「はぁぁぁぁん」
声が出てしまう。我慢していたのに。
「今日はイブだからな。しっかり俺の腕の中で啼かせてやるよ」
「そんな強引な・・・」
「じゃぁこれは?」
自分の下半身からクチャリと水音がして、快感が来る。
一番敏感な突起を甘く撫でられて。
「あっ」
いやぁぁぁん、それ、弱いの。
「俺のこと、好き?」
「・・・好き・・・」
「よく出来ました」
敏感な突起をまた刺激されて、私はあっけなく果ててしまった。
それが私と夫との馴れ初めだったなんて・・・口が裂けても言えないよなぁ・・・。
23日の夜、日付が変わってイブになった直後の出来事だったなんて。
そう、その年初めての、雪の夜。
<おわり>
ごめんなさい、順番間違えてますね。
>>652は7番目の投稿になります。
クリスマス、皆さんはどうお過ごしですか?
日曜日から久しぶりの三連休だったので、
この後は休みナシでお仕事です。
あまーい、クリスマス、憧れます。
それでは、楽しいクリスマスを。
重ね重ね、すみません。
今読み返してみたら、レスの題名間違ってますよね。
題名、「雪の降る夜」です。
思いっきり下書きの題名のまま投稿している・・・orz
すみません。
またやった・・・。
素直に薬飲んで寝ます。
仕事の合間に覗きに来てみたら…
藤原さんキテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
後でゆっくり堪能させていただきます( ´∀`)
メリークリスマス
素敵な夜を!
素敵な贈り物を有難う
感謝の気持ちをこめて・・メリークリスマス
エロ小説板にふさわしく・・・・メリークリトリス
>>660 ベタだけどそういうの大好き!そして、皆様よいお年を・・・
お久さっす!
いや〜藤原忍さん相変わらず精力的に書いてますな〜。
何か久々に来ても見慣れた人が書いてるのを見ると嬉しいっす。
あ、いや勿論新しい人の作品を読むのも凄い楽しいっすよ!
今、やっと娘を寝かしつけて読んでます。やれやれ...。
かみさんは俺にバトンタッチしてさっさと寝ちゃうし
去年の今頃はこんな状況想像もつかなかったっすよ。
まだ仕込んでもいなかった訳だし、う〜ん。
エロ小説書いてたあの頃が懐かしい。
ってことで皆さんの作品草場の陰から待ってますよ!
水戸ッちさんの作品、俺は大好きだ。
なんというか雰囲気が。
ぜひ書ききってください。期待してます。
久しぶりに続き読めて嬉しかったっす。
>>マルチネスさま
お久しぶりです。
精力的だなんてとんでもない・・・。
風邪で寝込んでいるのに何をやっているんだと言われそうで・・・。
それより、育休後に復活する計画は、どうでしょう?
惜しいなぁ、と個人的には思っているので。
いや、書いていて欲しかったんです・・・(未練たらたらですけどw)
>>皆様へ
年末年始は残念ながらネット落ち・・・。
来月中旬目途に、新作書ければなぁ、と思っています。
今年一年、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
良いお年を迎えてください。
というわけで、これから出勤です。
パートは辛いよ・・・。トホホ
>>663 ありがとうございます。思わず目頭が熱くなりました。がんばります。
藤原さん、投下ありがとうございます。「雪の降る夜」堪能させて頂きました。
クリスマスに甘々、いいですねー!
しかしこの二人の場合、「付き合う事になったきっかけは?」とか聞かれても
返答に困りそうですね。無難な嘘エピソード用意しておかないとw
新作も楽しみにしています。
作家&読者の皆様、良い年末年始をお過ごし下さい。
賀正。
669 :
名無しさん@ピンキー:05/01/03 00:21:00
ぽちさん来てなかったかorz
まってますよー(泣)
ではエロスレらしくわたしが・・・
あけオメコとよろ
ううぅ、上手く書けない…。
というか話が不自然になりそうで書いては消して、書いては消しての繰り返し…。
もう少しお時間を下さい…orz
少しくらい不自然でもイイ。
エ ロ け れ ば。
673 :
名無しさん@ピンキー:05/01/05 23:17:43
>>671 続きが読みたいんです。
とりあえずよませてくれorz
>>673 双子スレに例の続編アップされてるから
今はそれで我慢…じゃだめなのか?
リレー小説の書き手が不足して困ってます。
腕自慢の皆さん、ぜひ参加してください。
p://tanisinbo.hp.infoseek.co.jp/ura.htm
頭にhttとつけてください。
「ボヘミアン!」
会社から帰宅した浦島裕也が発した第一声。それが、これだった。
そして、
「お・・・お帰りなさい、あなた・・・は、早かったのね」
と、裕也を出迎えたのは、妻、奈緒美。彼女は何故か全裸で、夫婦が
夜の生活を営むベッドの上で、顔色を失っていた。さらに、
「やあ、裕也さん、久しぶりね」
と、愛妻の後ろで淫靡に笑う女──これは、裕也も見知っている、妻
の大学時代の友人、麻生明実。その明実が、奈緒美を背後から抱い
ている。帰宅早々、裕也が放った第一声は、もつれあう二人の様子を
見て、レズビアンと叫ぶつもりが、混乱のあまり言い間違えたものだ。
「あ、あのね、あなた・・・こ、これは・・・何と言うか、その・・」
呆然とする夫の前で、この状態を言い繕おうとする奈緒美。しかし、口か
ら出るのは、言い訳にすらならないうめきだけ。すると、
「奥さん、借りてるわよ」
奈緒美が困惑する様子を見かねたのか、明実が悪びれもせずに言った。
借りているという語感に、どこか裕也へ対する優越感が見られる。女房
を寝取られた間抜けな夫。明実の濡れ眼は、そう言っているようだった。
「なんてこった・・・」
頭を抱える裕也。たまに仕事が早く終わって、嫁さん孝行をしようと思っ
たらこれかよ・・・と、掻き毟らんばかりに頭を掻く。それにしても、一体
これはどうした訳なのか。
「これは、どういうことなんだ?説明しろ!」
ベッドに横たわる妻と、そこへ折り重なるように肢体を寄せる明実
に向かって、裕也は怒り叫ぶ。間男という言葉は知っているが、間
女などというモノは聞いた事がない。裕也はカーテンを閉めた寝室
へ入り込み、妻へ詰問する。
「奈緒美、答えるんだ」
「・・・ごめんなさい」
「答えになってない!」
「・・・・・」
愛を誓い合い、ともに人生を歩もうと決めた夫婦の破局が、こんな
形で訪れようとは、夢にも思わなかったに違いない。裕也は絶望を、
奈緒美は懺悔にまみれた白昼夢を見ているようだった。いや、双方
ともこれが夢であれば、どれほど救われるだろう。だが、現実は残酷
だった。
「まあ、落ち着いてふたりとも」
と、ここで若夫婦が見ている悪夢の元凶となった女──すなわち、
明実がいけしゃあしゃあと割り込んできた。彼女がベッドから身を起
こすと、思わずぎょっとするような男根、否、男根まがいの張型が
現れた。それが、あまりにも醜悪かつ巨大で、妻を寝取られた裕也の
肝胆を凍らしめる。この異形は、明実の股間から直接生えていた。
(あれで、奈緒美を・・・)
双頭のバイブレーターとでもいおうか、その男根まがいが間違い無く
妻を犯していた事を察して、恐れおののく裕也。自身の男根と比べて、
それはあまりにも逞しく、おぞましいなりをしている。しかも、男としての
自信を喪失させかねないほどの、活力を溢れさせているようにも見えた。
「裕也さんには悪いんだけど・・・」
半身を起こした明実が、奈緒美の肩を抱いた。潤んだその目に、疑い
ようのない恋慕の情が見て取れる。
「あたしたち、もうずいぶん昔から、こういう間柄なのよ。元々、裕也さ
んより、あたしとの付き合いの方が古いし・・・奈緒美は別に本物のレズ
じゃないから、あなたを好きになったんだけど」
明実は声のトーンを落して呟いた。肩を抱いた手が、奈緒美の肢体を
滑り落ちていく。
「あッ・・・やめて、明実・・・」
明実の唇が、奈緒美の首筋に這う。手は、寝取った若妻の乳房へと
赴き、悪戯な動きを始めていた。
「奈緒美があなたと結婚した後も、関係は続けてたの。女同士の気兼ね
なさにつけこんで、しょっちゅうここへ遊びに来てたわ。もちろん、その
度に奈緒美を抱くの。こんな感じで」
明実の両手が、奈緒美の両の乳房を柔らかく揉み込む。外側から内側
へ、弧を描くようにゆっくりと。
「ああッ・・・」
奈緒美は背後から乳房を嬲られ、思わずベッドの上へ這った。すると、
明実は犬の交尾よろしく、若妻の背へ重なり合っていく。
「やめろ!」
妻の下半身に、巨大で醜悪な男根まがいが迫ったのを見て、裕也は
叫んだ。あれが、あのような異物が妻を犯すなんて──夫として、けし
て看過できぬことだった。しかし──
「ア───ッ・・・」
奈緒美は今際の声を上げ、背を反らした。裕也は妻の女陰に、野太い
男根まがいが突き刺さっているのを見た。さらにその瞬間、どういうわけ
か彼の体は凝固する。まるで、全身が見えない鎖で戒められたかのよう
に、動かなくなってしまったのだ。
「ウフフ・・・入ったわ。裕也さん、ちゃんと見えてる?」
「やめてくれ!」
奈緒美が、妻が、犯されている──それが、頭では分かっているのだが、
裕也の足は動かなかった。その相手がもし、ただの男であれば、殴りつけ
てでもやめさせられるだろう。しかし、相手は妻の友人であり、女なのだ。
暴力に訴えるわけにはいかない。そのジレンマが、裕也を硬直させている。
「アアッ・・・お、奥まで当たる・・もう、許して」
「フフ・・・ごめんね、裕也さん。本当なら、あなたのザーメンを入れる大事
な所を、あたしのペニスでいじめちゃって・・・」
長大な張型は、ようやく半分も入った所だった。なのに、奈緒美はもう根を
上げ、許しを乞うている。女同士の戯れで使用される擬似ペニスは、早々
と奈緒美の最奥部まで達していたのだ。
「動くわよ、奈緒美」
「ウッ・・・ウウッ・・お願い、夫の前ではイヤ・・・」
「もうこうなったら、どうしようもないわよ。諦めて、観念したら」
犬のように這った奈緒美の尻に手を当て、腰を静かに揺らす明実。立てひ
ざをついたまま、視線だけを裕也の方へと向け、若妻の熟れた尻を責める。
「ヒッ・・ヒッ・・ヒイッ・・・」
「ウフフ・・・奈緒美って、可愛い声で鳴くでしょう?裕也さん、知ってた?」
後ろから男根まがいに貫かれ、息も絶え絶えの奈緒美。若妻は尻を揺すら
れると、豊かな乳房までもが連動して揺れ動き、空気を震わせるような肉音
を醸し出した。こんな淫らな妻の姿を、裕也はこれまでに一度も目にした事
が無い。彼はただ、当たり前の性行為しか、妻に求めてこなかったのだ。
「奈緒美!」
「あなた・・・お願い、見ないで・・・アアッ!」
夫の呼びかけに、振り向きもせず犯される奈緒美。枕に顔を伏せ、淫らに
よがり狂う自分の様を、見られないようにする。それを、明実は鼻を鳴らして
せせら笑った。
「麗しい夫婦愛ですこと」
ぎしぎしとベッドを軋ませ、明実は腰を振った。目にした夫婦の切ない遣り取
りが腹立たしいとばかりに。
「イヤア───ッ!」
伏せていた顔を上げ、奈緒美が叫んだ。腰が砕け、全身が打ち震えている。
これは裕也も知る、妻の絶頂間際の予兆だった。
「イクみたいね、裕也さん。奈緒美、イクときはいつもこうよ」
出し入れされる男根まがいの動きが早まった。すると、奈緒美の充血した
果肉はめくられ、また、押し込まれ、なんとも淫らに開花した。それに、滴った
愛液の水音が絶妙のハーモニーを奏でる。
「あなた・・・ごめんなさい」
ふくらはぎに過剰な力がこもり、犬のように這いつくばっていた若妻は
達した。そして、夫へ不義を詫びるとともに、最高の快楽を味わう。
「奈緒美!」
ここで、裕也はようやく見えない鎖からの戒めから解かれ、がくんと膝
を折った。だが放心し、妻の下へ駆け寄る力は無い。ただ、明実が奈緒
美の女肉を貪り、蹂躙する様子を見ているしかなかった。
「あははは!いいざまよ、二人とも」
同性との姦通を夫に知られた妻と、妻の不義を知らされた夫。その夫婦
を、明実は声高らかに嘲笑った。歪めた頬には、狂気ともいえる暗い愉悦
があり、同性愛に傾倒する彼女の心根を表すかのよう。
「いい、裕也さん。奈緒美は渡さないからね。離婚してくれればありがたい
けど、奈緒美自身、あなたを愛してるらしいから、それは無理としても、あ
たしはこれからもちょくちょく遊びに来るからね。そうそう、ついでだから、
合鍵でももらっていこうかしら」
最後の一突きを奈緒美の女穴へ押し込みながら、明実はそう宣言した。
「奈緒美・・・」
「あなた・・・」
ベッドの傍らまで這って進み、奈緒美の手を取る裕也。辱めに遭う妻を
思う夫の目にも、涙が浮かんでいた。その間に、明実は再び割り込む。
「なんなら、三人で愉しみましょうか?あたしは、それでもかまわないわ」
奈緒美と裕也を蔑むように見つめた後、明実も自身の奥底で、ようやく
身を焦がすような快感を得たのであった。
おしまい
>すこすこさん
ボ、ボヘミアンって…w
思わず笑ってしまいましたが、山場の「あなた・・・ごめんなさい」は効きました!
私もようやく「沙有里(仮)」の続きが書けました。
今回はエロシーンなしですが、伏線というか、今後のエロシーンに関わってきますので、
少しボリュームをかけて非エロを書いてみました。
>>532からの続きになります。
-15-
沙有里が氷高によって、女としての快楽の頂点を味あわされている頃…。
まだ諦めきれずに例のテープを探していた和也の携帯に着信が入った。
「ん、さ、沙有里からか!?」
慌てて携帯の表示窓を覗き込んだ和也であったが、そこに表示されている見知った名前を確認するとがっくりと肩を落とした。
「もしもしぃ」
和也が明らかに不満げな声を隠そうともせずに電話に出る。
「あ、和也?あたし、お姉ちゃんだけど…ごめん、寝てた?」
「いや、起きてたけど…なに?」
「んー今ね、外で理沙と飲んでたんだけど…カードの入ったバッグ忘れちゃって…」
理沙というのは結花の中学時代からの親友であり、氷高の美人の彼女だ…。
(あ、いや、もう元カノってことか…)
先ほど氷高から聞かされた話を思い出し、自身の心情も重なり、思わず氷高に同情してしまう。
「…ねえ、和也、聞いてる!?」
「あ、あぁ、聞いてるよ!」
「うん、でさぁ、悪いんだけどそのバッグを持ってきて欲しいんだけど…」
「へっ!?」
「カードがあると思って買い物しすぎちゃって、お金払えないのよぉぉぉ〜…助けて〜」
「理沙さんに借りればいいじゃん」
「…二人合わせても足りないの…。お願い、悪いけど持ってきてッ!あ、持って来てくれたら理沙がちゅーしてくれるって!」
「ゆ、結花ッ!ちょ、ちょっとぉ…!」
隣から姉とは対照的な可愛い声が聞こえる。
恐らく理沙が否定しているのだろう。
「ああ、もうわかったから、で、バッグはどこにあるの?」
「きゃー、和ちゃんカッコイイ!えーと、バッグはね、あたしの部屋の鏡台の下に置いてあるうちの茶色いやつ!あたしバッグ買い換えて、嬉しくて新しい方持ってきちゃってさぁ…」
結花がいつものように早口でまくしたてる。
「お店は二駅先の…そう、駅の近くのカフェバーなんだけど…そう、その店!うん、場所大丈夫だよね。じゃ、なるべく早くね〜」
「はいはい…」
電話を切ろうとすると最後に結花が一言添えてきた。
「あ、和也ぁ!理沙がね、ほっぺか、舌を入れなければ唇でもいいって!じゃね!」
プチッ
「…ふぅ」
姉のマシンガントークから解放され、思わず溜息をもらす。
とはいえ、沙有里の外泊の件で落ち込んでいた和也の心をほんの少しでも紛らわせてくれたのは確かだ。
「…さて、じゃあバッグを探してくるか…」
気分転換のためにわざと声に出して呟いてから、ゆっくりと腰を上げ、姉の部屋に向かった。
和也が結花の部屋の扉を開けるのは久しぶりだった。
最近では沙有里がその部屋に同居しているため、なおさら近づけない部屋である。
部屋に入ると若い女性特有の甘酸っぱい香りと、良く整頓された室内、そして片隅に集められた沙有里の荷物を見て、思わずうっとりしてしまう。
「えーと、鏡台、鏡台…あ、あれか」
鏡台の下を覗くと、茶色いバッグがひとつだけ置かれていた。
(何だ、茶色いバッグも何も、ひとつしか置いてないじゃん。姉ちゃんめ、理沙さんの前で見得張りやがったな…)
一応中を確認すると、確かに財布があり、中にはクレジットカードが何枚か入っていた。
「さて、じゃあとっとと行くとするか…」
和也がまた独り言を言って立ち上がったとき…
沙有里の荷物の中からふと気になる物が視界に飛び込んできた。
「…あれ?」
チャックが開いた沙有里の大きなバッグ。
その中をよく見てみると、予備校の本に混じってビデオテープが1本だけ入っていた。
(もしかして…)
自分の探していたテープかと思って手に取ってみるが、どうやら違ったようだ。
しかしラベルも貼っていなければ、ケースにも入っていない。
几帳面な沙有里らしからぬその状態が気になり、和也は思わずそのテープを持ち出してしまった…。
自分の部屋に戻ると、いそいそとビデオデッキにテープを入れる。
(…きっとこっちに来てから録画したテレビ番組か何かだよな…)
少し緊張しながらリモコンの再生ボタンを押すと、ほんの少しのノイズ画面の後に、観たことのある画面が映り出された。
(…あれ、これって…?)
旅行先の山の景色、そして沙有里の満面の笑顔…。
そう、それは、和也がずっと探していたあのテープの内容そのものだった。
慌てて停止ボタンを押して、テープを抜き出してみる。
(やっぱりオレのとは違うよな…沙有里がダビングしたってことか…?)
あれこれ考えていると、また携帯が鳴った。
「もしもし、和也?バッグは見つかった?」
「あ、う、うん。今見つけたとこ」
「余計なトコ、詮索したりしてないでしょーね?」
「し、してねーよ!それとも見られるとマズイものでもあんのかよ!?」
「あ、あるわけないじゃない!そ、それより、急がないと終電なくなっちゃうから、そろそろ出発してね!理沙も久しぶりに会いたいって待ってるよ〜」
「はーい、今出るから!んじゃね!」
テープのせいで、すっかり姉からの用事を忘れてしまっていたのに気付き、慌てて身支度をする。
しかしテープのことも気になり、とりあえず巻き戻し、もう一台のデッキに生テープを入れると、急いでダビングをかけたまま家を出た。
そのテープの本当の内容など想像もしないままに…。
-16-
「ふぅ、やっと着いたよ…」
和也がカフェバーに着いた時はもう深夜12時近かった。
高校生である和也が店内にひとりで入るのは少しだけ勇気が必要だったが、幸い店に入るとすぐに結花と理沙が見つけてくれた。
「あ、きたきた!」
結花と理沙が二人して手招きして和也を呼んでいる。
少しはにかみながら彼女たちの席に向かう和也と、対照的に周囲でがっかりという反応が起こる。
「チッ、やっぱ男付きかよ」
「あんなイイ女二人が男抜きなんて変だと思ったぜ…」
そんな声が嫌でも耳に入り、少しだけ優越感に浸りながら、和也が美女たちの席に着いた。
実の姉と女子バスケ部のセンパイという二人の女子大生に囲まれた酒の席。
理沙は当然のこととして、姉の結花も客観的にみればかなりの美人…らしい。
そして結花も理沙も和也のひとつ年上で、氷高と同い年にあたる。
理沙は真面目で大人しい性格だが、女子バスケ部の副キャプテンに選ばれるほど芯は強かった。
氷高との付き合いも理沙の方から告白したと聞いている。
長いサラサラの髪にアイドル顔負けの正統派美少女の理沙と、
ひょうきんでそれでいてルックスも良くスポーツも万能だった氷高のカップルは学校の誰もが羨む理想のカップルだった。
そしてボーイッシュで何事にも明るく積極的な姉の結花。
誰かと付き合っていたという話は聞いたことがないが、去年までは和也の元へひっきりなしに姉を紹介しろという男子たちが訪れていたものだ。
「はい、おまたせ」
姉の隣に座りながら、和也がぶっきらぼうにバッグを渡す。
「ありがとう、和也ぁ!助かったわ〜」
酔っているのか、結花が大げさに喜びながら和也に抱きついてくる。
周囲の、特に理沙の視線が気になり、慌ててそれを振りほどく和也。
「やーめーろって!あ、り、理沙さん、お久しぶりです」
「久しぶりねぇ、和也くん。ますますカッコよくなっちゃって〜。なんか飲むぅ?」
理沙がおっとりした口調で和也に話しかけながら、ドリンクのメニューを渡した。
「んー、じゃ、とりあえずビールで」
「とりあえずって、どこのおっさんじゃ、おまいは」
結花がメニューの角で和也を叩きながら突っ込みを入れる。
「おいおい、突っ込むんならそこんとこじゃなくて、ビール飲むことにだろ?」
「んー、いいって、いいって!バッグ持って来てくれたお礼ってことであたしが許すぅ!」
…結花は思った以上に酔っ払っているようだ。
「あ、そ、そういえば、さっき沙有里から連絡があってさ…」
結花が酔っていることをチャンスとみて、いずれ話さなくてはならない沙有里の外泊の件を切り出す和也。
「あー、あたしの携帯にもメールあったよ。予備校の友達のとこに泊まるんでしょ?」
「あ、う、うん…」
「オ・ト・コだったりして…あ、和也心配なんでしょ!?」
「そ、そんなんじゃねーよ!」
「あはは、照れてる、照れてるぅ!」
「ねえねえ、誰、その沙有里ちゃんって?和也くんの彼女?」
理沙も話に乗ってくる。
和也が必死にただの従妹だと説明するが、年上の女性二人にかかっては沙有里への恋心はバレたも同然であった…。
「そういえば和也、あんた沙有里ちゃんの予備校に知り合いの先輩っている?」
「え、わかんない…オレの知ってる範囲ではいないと思うけど?でもなんで?」
「んー?ほら、沙有里ちゃん、あれだけの可愛さじゃない。周りの男がほっとかなくてしつこかったらしいのよ。
でもその和也の先輩が守ってくれてるらしくてね」
「ふーん…そ、そうなんだ…」
「あ〜、和也くん動揺してる〜」
「ち、違いますってば、理沙さん!」
「和也、ホントに知らないの?沙有里ちゃんの話では和也も知ってそうな口ぶりだったけど…。
そうじゃなかったら沙有里ちゃんも気を許さないだろうしねェ…」
「予備校に通ってるセンパイって言われてもなぁ…わかんねーよ」
(まさかそいつが沙有里と外泊してる相手なのか!?くそっ、誰だよ、いったい…!)
その先輩とは当然氷高のことであるのだが…。
予備校生であるという条件が、逆に和也の思考から現役の大学生である氷高を完全に除外してしまっていた。
まさか現役大学生が、夏休みの間だけ予備校に通って予備校生のフリをするとは、和也でなくとも思いもよらないことであろう…。
「と、ところで姉ちゃんたち、いつもこんな高そうなとこで飲んでるの?」
動揺を振り払うように和也が話題を変えると、ふいに二人の表情が曇った。
「んーん、今日はちょっと特別に…ね。私が理沙を誘ったの」
「ごめんね、和也くんまで付き合わせちゃって…でもなんか嬉しいな」
理沙がおっとりした口調で、それでいて妖艶さをにじませて和也の目を見つめながら微笑んだ。
「いや、オレなんかで役に立てるならどこへでも駆けつけますよ!」
「えへへ、和也くんは昔から優しいね。わたし、和也くんみたいな人と付き合えばよかった…」
「ちょ、ちょっと理沙ッ!?」
うっすら涙を浮かべて和也の手を握る理沙が、結花の心配そうな声をよそに、なおも言葉を続ける。
「わたしね、氷高くんに振られちゃったの…」
そういえば…。
楽しい雰囲気に気を取られて忘れていたが、氷高との電話の言葉を思い出していた。
理沙に他の男ができて、ずっと前に二人は破局したと氷高は言っていたが…。
「えっ、でも、振られたって…理沙さんが振ったんじゃ…?」
思わず口にしてしまった和也。
「そんな、わたしが氷高くんを振るなんて…でも、もっと早くそうできてたらどんなに楽だったかな…」
俯いた理沙の顔からテーブルに涙の雫が落ちる…。
「……理沙」
結花も理沙にかける言葉がみつからず、そっと手を握るしかできなかった。
「氷高くんの誕生日プレゼントも用意してたのに…無駄になっちゃった…」
理沙が目に涙を溜めて、悲しそうに呟く。
それは思わず抱きしめてしまいたくなるほど、儚げで健気な可憐さだった。
「そういえば和也くんと氷高くんって同じ誕生日だったよね…。えへへ、代わりにあげよっか?」
そう言って無理に笑顔を作る理沙。
その芯の強さが、今は逆に可憐さを引き立たせていた…。
「…でもあんなに仲が良かったのに、どうして突然…」
「ううん、突然ってわけでもないの…。っていうか…最初から最後まで、あの人の心にはずっと別の誰かがいたような気がする…」
それが今の氷高の彼女なんだろうか…。
これほどの美人で性格的にも男の理想そのもののような理沙を振るなんて、いったいその彼女はどれほど魅力的なんだろうか…?
まさかそれが自分の恋焦がれる沙有里のことであるとは夢にも思わず、
和也はその”別の誰か”がどんな魅力的な女性なのか不謹慎な興味を覚えた。
「別の誰かって、いったい…誰なんですか?」
「私にもわからない…でも、氷高くんが、ね…。『ずっと好きだった女とやっと結ばれた。悪いけどお前とはもう別れる』って…」
涙をこらえ、一息に言葉にする理沙。
「氷高センパイが…そんな、ひでぇよ…」
唖然とする和也。
結花はもう既にそのことを聞かされていたのだろう。
何も言わず、ただ理沙の手を握るだけだった…。
そしてその氷高と沙有里が、ここからそう遠くない彼のマンションで今も抱き合っているとは…。
この時の和也には知る由もなかった。
今日はここまでです〜
なんとか全体のストーリーが繋がってきましたので、次回のエロシーンはスムーズに書けそうです(^^;)
689と690のメール欄にまた女性キャラの簡単なプロフィールを書いておきましたので、興味のある方はご覧ください。
理沙タンに萌え・・・(*´д`*)ハァハァ
おぉ ぽちっとな氏の新作が〜
ありがたく拝見させていただきました。
とりあえずテープの中身が気になりますな〜 (´Д`*)ハアハア
ダビング早く、もっと急いでー!
再生と録画逆にやっちゃったよ・・・orz とかいうオチでないことを祈る。
どうもです。猫です。
>>695まで保管しました。
>ぽちっとなさん
ひ、非常に続きが気になります…。
ところで、スレ容量が450KBを超えました。(現在451.09KB)
そろそろ次スレの時期かと思いますがいかがでしょうか。
もう少し待ちますか?
保管サイトはこちら。
テンプレもここにあります。
http://novels2ch.s6.x-beat.com/
「さてと、そろそろ俺も楽しませてくれ。」
古澤アナはそういうと、怒張を机の縁へつきだし「舐めるんだ!」
里絵は、言われるまま、男の怒張をチロチロと舐め始めた。
ぼんやりしていると男の声がする。しっかり舐めるんだ。
俺が気持ちよくならなかったら、どうなるか分かってるんだろうな。
相変わらず、ローターは秘孔のなかでうなりをあげている。
もう通常の思考ができる状態ではなくなっていた。
ぬちょ・・・ぬちょ・・・
里絵は、四つん這いの状態から、片手を持ち上げ、古澤アナの
怒張を可憐な指先で扱きながら、一心不乱に口の中で舐めまわした。
あ・・あぅ・・・ 時々ローターから官能の疼きが里絵を襲う。
しかし、古澤アナを満足させなければ、何をされるか分からない・・・
「うまいぞ。その調子だ。」
古澤アナも、里絵の舌と唇による口撃に思わず頂点に駆け上り始めた。
里絵も無我夢中で古澤アナのモノを扱きあげ、舌でなめ回す。
会議室におよそ似つかわしくない擬音が響いていた。 凄い構図だ。
会議室の机の上で、パンティ一枚で四つん這いになりながら、やじプラ
で最も美人だと噂されている、里絵が、冴えないバツイチアナの怒張を
一心不乱にディープスロートしている。しかも、里絵の薄いパンティは
太ももまでずりおろされ、秘孔には、ローターが蠢いている。里絵の
秘孔は、妖艶なまでに濡れそぼっており、また、絶頂が近づいてきて
いるのであろう。体がぴくん、ぴくんと小刻みな痙攣を始めた。
あぁん。も、もう駄目かもしれない。あぁぁぁぁ。
里絵はだんだん、頭が空白になってきた。
「あ、あぁ、ぁぁっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・ああぁぁぁぁぁ・・・」
突然沸き起こってきた官能の渦に飲み込まれ、意識が朦朧とする。
「こ、こんな・・・あぁもう駄目ぇ・・・あっ、いくっ、いくぅ・・・ぁぁぁぁ!!」
びくん、と里絵は体を震わせて、絶頂に達した。と、同時に古澤アナも
里絵の口の中でドクンドクンと爆ぜた。爆ぜても古澤アナは里絵を
離さなかった。「飲み込め。そしてこれをキチンと舐めるんだ。」
里絵に判断能力はなかった。
舌を使って、古澤アナのモノを綺麗に舐め上げた。 つづく
あの、お久しぶりです。
柏リーマンです。
ちょっと気になるのですが、
>>697の文章は私の書いた小説の
コピペで、尚且つ、一部が実在の人物の名前に書き換えられています。
コピペはいいとしても、ちょっと、その辺はどうかなと思うのですが。
ご無沙汰してます。
「糸」の続きです。
胸への愛撫でひとしきり声を上げさせたあと、もう一度唇を吸ってやる。
今度は裕美も首に腕を絡めてきて情熱なキスで答えてくる。
「ああ」
唇が離れると、わずかに興奮したような声を漏らす。上気した顔つきで
見つめてくる裕美を見つめ返しながら、もう一度右手で胸をもみしだく。
声を漏らせて性感に耐える裕美をよそに、田辺は右手を柔らかいなが
らも筋肉を感じさせるわき腹にあそばせ、ジーンズに手を伸ばす。ベルトを
はずしてゆったりしたジーンズを脱がすと、あとは下着一枚になった。
その白いパンティに手をかける。
はっとした表情の裕美が問い掛けるように怯えた眼で田辺を見つめる。
安心させるようやさしく微笑み返す。
「脱がすよ」
言われて赤くなった裕美は答えないまま顔をそらせた。返事を得ぬまま
手を下着の横にかけ、尻のほうに回しながらゆっくりと脱がせてやる。
「あ、あぁ」
最後の一枚を剥ぎ取られることに気持ちが押しつぶされるのか、
切れ切れの声が漏れる。やがて足からパンティを抜き取ると、耐え
切れないように顔を覆った。目の前に全裸の若い女の体が現れた。
横たわった姿は脳天を後ろから殴るように強烈だった。鍛え上げら
れた体はどこをとっても無駄がない一方、言いようのないほど強く
女を主張している。胸はおわんを伏せたように隆起し、腰周りにも
よく肉がついている。ウェストはモデルのそれの不健康にくびれた
ものではなく、女らしい曲線を描きながらも鍛えられた筋肉を思わ
せる。太ももも筋肉の上に柔らかな脂肪が乗ったはりのあるものだ。
鍛えられた体を厚過ぎない脂肪がおおって女らしい曲線を描き出
している。それが裕美の体だった。そして体つきのすばらしさに加
えて男を狂わすような裸体を演出しているのが日焼けの跡だった。
顔と、四肢が真っ黒に日焼けしているのと対象に、ワンピースの
競泳水着の跡が真っ白に輝いている。日焼けが濃いだけ水着の
跡がくっきりと浮かび上がり、それが嫌がおうにも田辺の下半身を
刺激した。そして水着と脚の境界を飾る若々しい叢はきれいに
手入れされている。その「健康的な」という言葉が場違いなほど
刺激的な姿の人魚が、いま恥ずかしさに両手で顔を覆ったまま、
全裸で目の前に横たわっていた。
田辺は自分も手早く裸になると、彼女に身を寄せてささやいた。
「きれいだよ」
「恥ずかしい」
顔を覆ったままかすれた声で答えた女子大生の腹の上にやさしく
手のひらを置く。ピクリと体が震えた。ゆっくりと肌をなでさする。
少し、荒れた感じがするのは水泳選手であるいじょう仕方がない
かもしれない。だが、決して不快ではなかった。白い肌かをさすって
そのまま脚まで手を伸ばす。太ももを1,2回なでたあと、手の
ひらを内股に滑り込ませた。
「ひぃ」
と、裕美がかすかな声をあげる。硬くなって、田辺の手のひらを太
ももではさみつけてしまった。
「さ、力を緩めてごらん」
「は、はい」
震えながら声を出して力を緩めるが、少し手を動かすとまた脚を
閉じようとする。もう一度いなしてみたが、やはり返事ばかりで体が
がちがちだった。
「怖いかい」
そうやさしく問い掛けると、すがるような眼で見つめ返したあと、
小さな声で答えた。
「初めてなんです」
(やはりそうか)
保管サイト担当猫さん、こんばんは。
いつも、保管お疲れ様です。
最近ROMってばかりですが、また暇ができたら
書き込みしたいと思います。いつになるやら(汗
もしかしたら、真似されるというのは認められている
ということかも、、、
と今日は、ちょっと前向きにとらえています。
保管サイト担当猫さん、いつも乙カレ様です。
負担を増やしてしまう様で申し訳ないんですが、
新しく保管して欲しいスレがあるのです・・・
お願いできますでしょうか?
こんにちは、投稿しようとしたらアク禁でした。
でも、近々投稿します。
今週余裕があるのでアク禁解除になりしだい、実行したいと思っています。
携帯から、でした。
>>706 えー!アク禁か・・・残念
ネカフェから投稿してくだちい
あさひネットは痛いやつ多いから。
解除になったのかな?
大丈夫そうなので。
「もう一つの土曜日」です。
※ ※ ※ ※ ※ ※
「子供の産めない女は、キライですか?」
私はため息を一つ、ついた。
それから作り笑いを作ると、持っていた段ボール箱をよいしょと抱え直す。
「戻りました」
「お、月島、お疲れ」
呼んだのはプロジェクトのチーフを務める高杉健介。女子社員憧れの男。
私の片思い・・・だったオトコ。
「田辺のフォローに入ってくれ。あれじゃ、仕事が終わらん」
半分、困ったように私に助けを求めてきた。
「了解です」
私は資料の入った箱を、依頼主である横内さんにわかるように彼の机の上に置くと田辺さんのフォローに入った。
私は元々この会社の営業部の営業事務職だ。高杉チーフはその営業部の課長補佐で
今回のプロジェクトリーダー。今回のプロジェクトはイタリアンフェアと題して、
イタリアワインの売出しをかけること、である。チーフの下に集まったのは自薦他薦問わず、
凄腕の営業マンもいるわけで、自然、営業事務職も新人なんかでは務まらない。
営業マン同士、ライバル合戦火花バチバチ、なんていうことがあるので
新人はとてもじゃないが胃潰瘍並のストレスを味わう羽目になるので中堅か古株の仕事となる。
入社以来、徹底的に鍛えられた部類に入る私としては、光栄だけれど。
特に、横内・田辺の二人が加わっているので、誰も事務は希望しなかった。
いくら憧れの高杉チーフの下で働けるといっても毎日終電残業が約束されているようじゃ、
誰も志願しない。で、結局、私が二人の専属になった。
で、相変わらず仕事中は凄いんだ、この二人。
結構殺気立っているかなぁ、この雰囲気。
今日は帰れないかもしれない。
※ ※ ※ ※ ※ ※
「じゃ、お先に」
7時だというのに、仕事はまだ終わらなかった。
いつもなら仕事をやりくりするのだが、その相手である他の女性社員は予定があるといって早々に退社した。
折角の金曜日だもんね。
残っている数人の男性社員に混じって仕事を終わらせ、更に彼らが残していった
湯呑やカップの後始末をするために私は湯沸し室にいた。
使い捨てのカップが揃っているのでマイ湯呑やマイカップを所有している人は僅かだけれど、
後始末をしない人だっているのだ。
勿論、わが社にお茶汲みの習慣はない。
けれど、金曜日の夜、飲み残された湯飲みやカップの残骸は月曜日の朝出勤すると
例えようもない残骸になっていて…。洗っても取れない場合がある。
それが嫌で結局洗ってしまうのだ、忘れられたそれらを。
だって、今の自分みたい。
飲み残した珈琲のガビガビ、ベタベタ、こびりついてしまう茶渋は寿退社が多いわが社に、
意地でも残っているお局みたい。
茶わんという会社に、意地でも縋っている自分みたい・・・。
ああ、マイナス思考。
アタシは茶渋なのか・・・。
「おーい、終わったか?」
「はい?」
顔をあげると、高杉チーフがいた。その隣に横内さんと田辺さんも。
「あら、まだいらっしゃったんですか?」
「仕事が残っていてな。で、お前は?」
「これで終わりです」
食器かごに伏せて置いて、それで終了。間違っても拭かない。それがささやかな抵抗。
「もう9時だぞ。早く帰れるときは帰る」
「はい、帰ります」
私は手を拭くと湯沸し室の明かりを落とした。
「メシ、まだだろう?どうだ?」
「はい、光栄です」
横内さんと田辺さんは妻帯者だが、私と高杉さんは独り者だ。だからこうして遅くなったときは時々一緒に居酒屋に入る。
実は高杉さん、チーフというのは年齢的に若すぎて課長という役職がもらえないから、
というのが実際の話で、本当は34歳。32でチーフになったのだから凄いというべきだ。
対する横内さんは38、田辺さんは36、二人とも小学校4年生になる男の子がいるというので
仕事を離れれば筋金入りの子煩悩振りをみせることになる。そういう意味でもライバルだった。
「月島」
「はい?」
「最近、何かあった?」
不意に、田辺さんが話を振ってきた。もうそろそろ帰ろうかと言うところの最後の話。
私達は結構酔っていた。最新の話題は睡眠の話。実は田辺さんの奥さんは看護婦さんで、
睡眠にはうるさいらしい。確かに、不規則な生活だからね。
「何で、ですか?」
「目の下にクマ」
チーフが、ポツリとそう言った。
「ちゃんとオリに入ってます?放し飼いにしたつもりはないんですけど」
私はしっかりボケておく。
「うまいなぁ」
横内さんが拍手をくれる。
身長175センチ、性格さっぱり、おまけに制服がないことをラッキーだとして
スーツはいつもパンツスーツ、髪もひっ詰めて編みこんでまとめている。おまけに目が悪いから
メガネをかけているからどっちかというとキャリアウーマンタイプと言われている。
「睡眠、取らないと体が壊れるよ」
「そんなに華奢じゃないですもん、私」
何しろ身長175センチ。元バスケ部員。大昔は少林寺拳法をやっていました、はい。
「何言ってるの、睡眠は大事だよ。彼氏に子守唄でも歌ってもらいなさい」
ぐさっ。
横内さんの言葉が、突き刺さる。
「痛いなぁ、それ」
「あれ?彼氏いなかったっけ?」
「過去形ですよ、それ」
「嘘ぉ、月曜にデートがあるからって坂本君に頼んでたじゃない?」
「突っ込まないでくださいよォ、それ、最後のデートだったんですから」
私は手をひらひらさせて茶化した。まだ、胸が痛い。
「でも偉いよな、全然気付かなかった」
「化けるの得意ですから」
「こらこら」
「そろそろお開きにしますか?田辺さん、バスなくなっちゃうでしょ?」
「正解」
私達は均等に割り勘にしてその店を出ると、いつものように横内・田辺組が
同じ路線の地下鉄なのでそちらの方に、私とチーフは二人とは別の地下鉄の路線なので歩いて駅まで向かう。
「大丈夫か?」
「え?何が、です?」
「酒の量は大したことはなかったが、足がもつれていないか?」
「そこまで飲んでませんよ」
「それに、胸の傷」
わざわざ失恋の傷に触れるかなぁ…。
「別れて、良かったと思わなきゃな」
「どうして…?」
どうして、そう思えるの?まだ胸の傷は痛いのに。
「その男、お前のよさに気がついていなかったんだから」
そうは、思わない。
そうは、思わないよ、高杉さん。
※ ※ ※ ※ ※ ※
私は各駅停車しか止まらない駅が最寄駅。その隣の駅がチーフの最寄り駅で、
急行も快速も止まる。だからチーフが送ってくれるときはいつも各駅停車に乗る。
「月島、おい?」
揺さぶられて私は目を覚ました。
見慣れた風景。もうすぐ私が降りる駅。三つほど前の駅で座ったから、
眠ったのは時間にして5分くらいだと思う。
「大丈夫か?」
「大丈夫ですって」
けれども、今日はいつものように電車の中で別れなかった。チーフも一緒に電車を降りた。
「階段、気をつけろよ」
「だから大丈夫ですって」
と言ったそばからずるっとこけた。一段過ったらしい。バランスを崩したので
支えようとしたチーフの手が私のメガネに当たり、メガネが落ちて、そのメガネの上に私の靴が…。
ぐちゃり。ばき。
そんな音だった。ああ、酔っている、今日の私。
「あ、メガネ…」
一気に視界がなくなる。結構目が悪いのだ、これでも。
「ああ、割れた」
結構気に入っていたメガネだったのに。残念。再起不能だ。
「すまん、月島」
「いえ、チーフのせいじゃないですから」
他の人が怪我をしないようにティッシュに包んで簡単に片付ける。
それから、手すりを使ってそろそろと階段を下った。
「もしかして、見えてないのか?」
「乱視があるんで、階段はちょっと…」
「ほれ、つかまれ」
チーフはそう言って手を引いてくれた。
その手が妙に、温かかった。
駅は一度地下にもぐって、改札を抜けてから地上に出る。だからその時も
チーフは手をつないでくれたが、その後は放してくれなかった。
「アパートは何処?」
「歩いて15分ほどです。オリビアマンションの裏のアパートです」
「ん?ひょっとして、鉄筋2階建ての?ベージュのアパート?」
「良く知ってますねぇ…」
「オリビアマンションの住人だから」
「は?」
「なぁんだ」
ご近所さんだったんだ、しかも隣のマンション。
でもそのマンションのおかげで日陰なのよね。ちょっと悲しい。
「同じ歩いて15分か、なるほどね」
何時だったか、駅から歩いて何分と聞いたことがある。そのことを言っているらしいと気がついた。
「こっち、歩け」
そう言って場所を代わる。チーフが車道側に、私が歩道側に。
この先、歩道が整備されていない場所が200メートルほどあって、
次の歩道が整備されているところで別れればチーフはマンションに帰れる。
「でも…」
「よく見えてないんだろう?それとも、見えていないことを理由に俺の部屋に来るか?」
「チーフ?」
「毎晩、一人で泣いていたんだろう?時々、目が赤かった。
ゲームのやりすぎなんていっていたけど、本当は…。また一人で泣くのなら、
部屋に来い。それとも、俺が行ってやろうか?」
「お戯れを…お代官様」
と、思いっきり茶化してしまう。
ぎゅっと、手を握ってくれた。
「卑怯だと思ってよいぞ。こんなときに口説くなんてと自分でも思ってる。
けど、毎日泣いてばかりじゃ、目が溶けちまうぞ」
「お代官様、お戯れを仰ってはいけません。私なんか…私なんか…」
歩道が現れた。この先は大丈夫。一人で帰れる。
「月島?」
「大丈夫です、私デカ女で性格もこの通り、サッパリ、ガサツに近い性格で男女と言われる位だもの。平気平気」
無理して笑顔を作ったけれど、次の瞬間、ぐいっと手を引かれた。
反動でチーフの胸に飛び込む形になる。
突然のことで返す言葉もなかったが、チーフの両腕が私の体を強く抱いた。
175センチの身長の私でも、優に勝る身長のチーフ。
元ラガーマンだったと言うこともあって、体格もよければ身長も高い。
ふわりと、コロンの香りがした。
「俺には充分女だがな」
「駄目ですよ、こんな時に」
正直、クラクラしている私。
無理やり吹っ切った私の片思いが蘇るじゃない?
身長155センチの従姉妹の洋子のように、華奢で可愛い女の子に生まれたかった。
護ってあげたい女の子、男からそう言われるほどに。
けれど私の役目は違った。
学生時代は「お姉さま」「姉御」と呼ばれ、後輩たちからきゃぁきゃぁ言われ、
一方で男と同等に大工仕事もこなせたし、肉体労働もこなした。だから共学にいても男っ気ナシ。
でもそれは活発、と言う部類じゃないと思う、そういうのは。
社会人になって7年。付き合った男もいたけれど、皆私を女とは見ていなかった。
ツナギの女。
「チーフにはもっと相応しい人がいるんですから」
そう、私なんかじゃ釣り合わないでしょうに。
チーフは女子社員の憧れの的なんだよ。
かく言う私も、片思いだったけど。
入社以来、チーフの下で働けてこんな幸せなことはなかったから。
だから本格的にクラクラする前に…。
私はチーフの腕から逃れて、踵を返し、アパートに向かった。
「危ない」
後でチーフの声がしたような、しなかったような…。
考える余地なく、アタシは左肩の激痛と頭の痛さに言葉を失った。
息も出来ない痛み。
しゃがみこんで耐えるしかなかった。
「大丈夫か?」
耳元でチーフの声がした。
左側の頭を触られて、飛び上がるほど痛かった。
「出血はしていないが…フラフラする?」
それどころじゃない。
「痛い…」
「まともに木にタックルする奴があるか。立てるか?気分悪くないか?」
手を取られてゆっくり立ち上がり、ふらふらするが、気を失いそうになるのだが痛みでそれも出来なかった。
「来い」
背中に手を回されて、何がなんだかわからない私をチーフはリードしてくれた。
※ ※ ※ ※ ※ ※
気がついてみると、チーフの部屋だった。
痛さで途中の記憶がない。
視界がかなり制限されているせいもあるのだが。
「おーい、わかるか?」
がちゃがちゃと音がする。
「病院行ったほうが良いかなぁ…」
チーフは一人呟きながら私の肩に触っている。
何で、素肌の感触?
続いて冷たい感触。シップだ。
ようやく、自分を取り戻してくる。
あろうことか、私は右肩しかブラウスを引っ掛けていないと言う状況で、左肩を、チーフに晒していた。
キャミソールと下着がばっちり丸見え。瞬時に頬が熱くなる。
チーフの視線しか感じることはできないけれど。
「ちょっと失礼」
そういうと、下着の後のホックを簡単に外し、下着とキャミソールのストラップを腕に落とすと、
肩に2枚目のシップを貼ってくれた。
そういうこと、する?
けれど、チーフが次に取った行動は、露になった私の肩に自分の背広の上着をかけたことで…。
「今、毛布持ってくるな。頭も冷やした方が良いな」
そう言っててきぱき動く姿だった。
「月島、大丈夫か?」
「すみません、チーフ」
「ほら、水」
私はゆっくり水を口にした。
酔いもさめているのに、なんだろう?
このふわふわ感。
「落ち着いてきたか?現状認識できるか?」
「はい、すみません」
「朝になってまだ痛むようだったら病院に行ったほうが良い。頭の方はコブですんで良かったな」
間近に、屈託のない笑顔がそこにあった。
ああ、駄目だ。
本格的に好きになっている私がいる。
入社以来の憧れの人。
こんなにきちんと話をしたこともなかったんだよな…。
こんなに優しくされちゃうと…。
「嫁入り前だから気をつけないとな」
ぷつりと、糸が切れた。
「嫁さんにはできないよ。そのつもりないもん」
どうしてこんな時にあいつの言葉が出るんだろう。
涙が落ちた。
あとから、あとから。
止まらない。
心が、痛い。
「月島?」
「ごめんなさい…」
自分の世界に落ち込んでしまった。
「ごめんなさい…優しく…しないでください…」
「総務の三谷とつきあっていたんじゃないのか?」
不意に、言われた。
職場恋愛ご法度の会社ではないのだが、私たちの付き合いは公然とした状態ではなかった。
それどころか、私達は誰にも知られないようにしていた。
「総務の久世課長と仲良いから、俺は。で、別れたって、三谷と別れたのか?」
私は頷いた。
「見る目ないんだよ。だからこれで良かったんだって」
「良くない…。そりゃ、チーフに比べたら三谷さんは平社員だし、
ごくごく平凡な人だけど…あったかくて、子供好きで…」
そこまで言って涙がこぼれた。
あの男をどうしてかばっているんだろう、私。
「フタマタ、だったんだろう?」
「どうしてそれを…」
「ま、いろいろと」
きっと久世課長ルートだ。大学の先輩と言っていたから。
「それで…」
「火曜日には湯沸し室で泣いていただろ、お前」
そうなのだ、あの時は休むに休めない仕事が入っていたので仕事に没頭していた。
正直に。けれど、全員退社した後、湯沸し室で湯呑を洗いながら私は泣いたのだ、一人。
「田辺も俺も偶然見ていたんだ。で、昨日、久世課長から三谷の婚約の話を聞いたんだ」
「バカみたいでしょ?一人で喜んで一人で舞い上がって…本当にバカみたい。
女じゃないんだって、私。確かにそうですよね。身長はあるし胸もないし、
仕事しか能がないし…嫌な女です。…どうして男に生まれなかったんだろうって良く思うもの。
性格はこんなだし、ガサツだし。もっともっと華奢で可愛い女の子に生まれてくればよかった。
…フタマタなんてかけられないくらい、可愛い子に。…洋子みたいな女に…」
「資料室の、月島さん?」
「知ってます?月とすっぽんと言われているんですよ。…笑っちゃうでしょ?
私たち、従姉妹なんです。でも小さい頃から洋子は華奢で、可愛くって…女の子で。でも私は…」
「俺の中では月島智子はちゃんと女だよ」
その言葉に、うろたえてしまう。
でも、私から出た言葉は違った。
「だから、お代官様、お戯れはおよしくださいって」
「真面目に考えておいてくれ。…三谷のことでまた泣くのならここで泣け。
もう泣かないのなら送ってゆく。…これ以上は、俺が暴走しそうだ」
「はい、帰ります。パニックです、私」
自分の性格がつくづく嫌だ。こんなとき、「チーフぅ」なんていってしなだれかかったら
高杉さんともっと仲良くなれるのに。けれど、捨てられる痛みも充分に知っているもの。
そんなことはしない人だと思うけど。
そう思ってあの男と付き合い始めたのに、結果は捨てられた。
私は痛む体に歯軋りしながら身支度を整え、チーフの部屋を出た。
寄り添ってくれるチーフの温かさが、痛かった。
今日はここまで・・・。
いつもながらマエフリ長くてごめんなさい。
725 :
おつA♪:05/01/17 23:54:34
おつおつおつおつおつおつ!!
またよろしくです(つд`)
(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ
続きをplz
あの、はじめまして。自分も小説を載せたいのですがよろしいのでしょうか?
>>727 おお!作家さん降臨!
エロい小説ならどんどん投下してくりー
ただし何かのパロディーとかはエロパロ板ね。
そして陵辱ものとかスカトロとか嗜好の分かれるものは書き始めに予告するのがよろしいですな。
そういうの嫌いな人もいるのでジャンルがわかれば読まないし。
・・・・では期待してまっとりますです
>>727 私も期待して待っております〜。
>>723からの続き
※ ※ ※ ※ ※ ※
月曜日はいつもより早く出勤した。
あの後、痛みが取れなくて救急病院に行った。
肩の軽い捻挫で、動かないようにと言う診断。
当然、不自由。
手が上がらないので髪も結うことも出来ず、結局、適当に一つにまとめただけ。
バサバサに広がる髪が、悲しかった。
こんなのいつもの私じゃない。
こんなナヨナヨした姿なんて、私じゃない。
でも仕事は待ってくれない。
だから、仕方なくいつもより早く出勤して、仕事を片付けた。
高杉さんのこと、早くふっきるためにも。
高杉さんに酔うのはもうおしまいにしなきゃ。
※ ※ ※ ※ ※ ※
山のような仕事を片付けた。連日終電で、買い込んだはずの食糧も底をついた。
金曜日は会社の診療所で肩を診てもらうことになっているから、その時間分の仕事もやっておかなきゃ。
そう思っていた。だからその分、頑張った。頑張ったはずなんだけれど・・・。
当日も仕事が山積みで・・・。
診療所の診察も重なって、仕事は・・・、修羅場、だった。
今日こそ会社帰りにスーパーに行かなきゃ。
仕事の山にめげてはならないのだ。
とは思ったんだけど、思ったんだけど、しかし。
「あーあ」
私は恨めしげにシャッターを見つめた。
隣の駅の深夜営業しているスーパー。
午後11時閉店に間に合わず、私はため息をついた。
折角一駅乗り越したのに。
仕方ない。コンビニで何か買って帰ろうと思ったけれど、寄った先のコンビニでは、
弁当もお惣菜もおにぎりも売り切れ。
食パンと生卵と牛乳を買うと、私は店を出て歩き始めた。
今日は仕事も忙しかったし、廊下でばったり三谷のバカとも会うし、最低だった。
踏み切りを渡るために、私は顔をあげて凍りついた。
ものすごく怖い顔をした三谷のバカと、驚いたような華奢な女性。
何で三谷がここにいるの?あんたの家は全く路線が違うじゃない?
ああ、そうか。彼女のご自宅がこの駅の近くだっけ。
フタマタかけるのに、隣同士の駅だと何かと便利だと豪語していたんだもんね。
極力無視よ、無視。
あ?れれ?
で、何で私の前に立ちはだかるの?このオトコは?
「お前一体どういうつもりなんだよ」
?何?なに?それ?
「え?」
「え?じゃないよ。付きまとうなよ」
「何の話?どういうこと?」
「じゃぁ何でお前がここにいるんだよ?」
?何でって言われても…?
「答えられないだろ?やめてくれよ」
「ちょっとストップ、いきなり、何?」
「だから、気持ち悪いんだよ、お前」
ズシンと、心に錘が乗っかった。
いきなり、何?
気持ち悪いって何、それ?
ズシン、ブスブスブスブス。
心の奥底に錘が沈んでゆく。
折角浮上したというのに、メガトン級のショックだった。
「二度と近寄るなよ」
「おい、どういうことだよ?」
後で、聞きなれた声がした。チーフの声。
視界に、チーフが入った。
でも、今の私にはそんなことはどうでも良かった。
「アンタ、誰だ?」
「そうか、お前が三谷か?」
「何だよ、アンタ、このストーカー女の肩持とうっていうのかい?」
私は深呼吸した。それから、右手でグーを作ると、三谷の横っ面に思いっきり殴りかかった。
三谷が、軽く吹っ飛んだ。
自慢じゃないが、元少林寺の黒帯。少年部の黒帯だけど。
「何するんだ?」
頬を押さえた三谷が、驚いている。
「フタマタかけるのに隣の駅の女を選んだって言ったじゃないの、あんたはっ。
アタシは、深夜営業しているスーパーに用があったからここまで来たの。
あんたこそおかしいんじゃないの?このフタマタ野郎」
そこまで言って、涙が溢れた。
奥歯をぐっと噛み締めて涙を堪えると私は落としたバッグとコンビニの袋を持って走っていた。
走って走って、人影のない小さな公園まで走った。それから私は深呼吸して、ようやく堪えていた涙を拭った。
息を整える為にベンチに座っているのか、泣く為に座っているのか良くわからない。
走ったせいで頭も痛いし肩もずきずきする。最低だ。
泣いても泣いても涙は止まらない。
あんな男に一年もつきあっていたなんて。
信じて、身体まで開いたのに。
あの男の言葉に頷いたのに。
おまけに雨も降ってきた。
早く帰らなくちゃ。
立ち上がろうとした私の視界に、誰かの足があった。
「雨、降ってきたぞ。いつまでここにいるつもりなんだ?」
そう声をかけてきたのは、チーフだった。
※ ※ ※ ※ ※ ※
結局、私はチーフの部屋にいた。
これで二度目だ、この部屋に来るのは。
しかもお風呂まで使ってしまった。
自己嫌悪。
雨に濡れたのでチーフは強制的に私をバスルームに連れて行き、温まるまで出てくるなと厳命した後、
着替えまで差し入れてくれた。
下着まで濡れたわけじゃなかったからラッキーだったけれど、スーツはクリーニング行きだと思う。
チーフが出してきた着替えは、パジャマだった。
多分、今夜は帰してくれない。
男と女の関係にならないかもしれない。
けれど、今夜は私を帰すつもりはないという意思表示だった。
ちょっと嬉しいけれど、複雑だった。
考えてくれと言われたけれど、私、まだきちんと整理できていない。
忘れようとしているけれど、忘れられない。
私がバスルームから出てくると、チーフはマグカップに入った何かを渡してくれた。
「髪、しっかり拭けよ」
そう言ってバスルームに消えて行き…私はお酒の入ったホットミルクのようなものを口にした。
でも、ちょっと強いアルコール。
一日の疲れがどっと出そうだった。目も疲れている。私はメガネを外すとテーブルの上に置いた。
肩より長い髪はずっと伸ばし続けたささやかな抵抗。
私は女だと言う主張。
けれど、あの時三谷の隣にいた可憐な女性はショートカットだった。
ばかみたい。
まだこだわっているの?
まだあんな男に?
自問自答して、また涙をこぼした。
タオルで念入りに髪を乾かしていると、チーフがバスルームから出てきて私の髪に触った。
「ストレートだったんだな、さらさらの」
「もう切ります」
ちょっとしゃくだけど。
髪の長い女が好きだといったのは、あの男の言葉。
でも、彼にとって私は女じゃなかったんだ。
都合の良い女・・・なのか?
「もったいないな」
「これ、何ですか?」
話題を変える。
そう、チェンジよチェンジ。
「ホットバタードラム。口当たりが良いからって飲んでると足に来る。でも体が温まるから俺は好きなんだがな」
「すみません、あんなみっともない姿…」
「そうか?俺はスカッとしたぞ」
「優しくしないでください…」
「口説き倒したいんだがな、俺は」
「そんな」
言いかけて、何か柔らかいものが唇に当たった。
肩越しの無理な姿勢で振り返った私とのキスだった。
ああ、だめ、悩殺されちゃう。
ただでさえ、あれ以来ずっと気になっているのに。
それに、無理な体勢だから、ほら、バランスを崩した。
飲み干してなかったら・・・いろんな意味で危なくない?
「月島?」
「口説く前に押し倒してどうするんですか、チーフ」
「ん?迷わずお前を抱くんだよ」
チーフが笑いながら私の身体を起こすと隣に座った。
「まだあんなくそ馬鹿野郎のことを気にしているのか?」
「結構酷く罵られたんで」
「全部、吐き出してしまえ。そうしたら、少し楽になるぞ」
どうして、同じ男なのに。
「自信、持てよ」
「でも身長は短くならないし、性格だって直らない。ガサツだし、男女だし、胸はないし。
好きになった男はあたしを女としては見てなかった。ツナギだったんだって。次の女の」
「そのままで良い。俺の隣ならちょうど良いだろ?気にしないでヒールの靴だって履けるし、
俺と並べばちょうど良くなる。お前のそのサッパリした性格は大好きだし、
だからといってガサツだとは思わない。お前と一緒に仕事をしても、一緒に飲みに行っても、
ああ、違うなと思うことが良くある。それだけ気配りが出来る奴だからだよ。
だから今回のプロジェクトに引っ張ったし、横内も田辺もお前の抜擢を後押ししたんだ。
ガサツな奴なら、横内と田辺はウンと言っていないと思うな。あいつら、結構うるさいから」
「え?二人が?」
「ああ。仕事に関して、あいつらは結構シビアなんだ。お前のこと、高く評価しているぞ?」
「知らなかった…」
「希望者は山ほどいたがな」
そう言って、私の唇にキスを落とした。
「メガネ、ないほうが可愛いな」
「え?え?」
間近にいるチーフに、ちょっとパニック。
「最後の男女だし胸はないし女としてみていないって言うのは…実力行使してよいか?」
「は?」
「イヤならやめる。お前がちゃんと女だってことを自覚できるようにするの」
え?それって…。
ふわりと、抱き寄せられた。
石鹸の香りが、甘い。
続いて私の中に飛び込むチーフの男の匂いに、眩暈を起こしそうだった。
そして、震えている自分。
どうして?こんな時に。
「抱いて、良いか?」
頭の上で、声がした。いつもと違うチーフの声。
男の、声だった。
私の体が震える。
そうか、と思った。
今までこんなふうに聞かれたことはない。
当たり前のように身体を求めてきた男。
一方的な行為のあと、私を捨ててゆく。
だから、怖くて震えていた自分。
けれど、今は同意を求めてくれるチーフに、嬉しいと震えている自分。
「智子?怖いのか?」
「両方。…同意を求めたの、チーフだけだから。…それで皆…」
「捨てられるのが、怖い、か」
「追いかけるつもりも、縋りつくつもりもないけど、せめてきちんと別れは迎えたい。
誰かの口からフタマタかけられただの、新しい彼女が出来ただの…そういうの、辛いから」
私は深呼吸した。
「ありがとうございます、チーフ」
「智子?」
「一晩だけで、良いですから。それで全部忘れます」
「三谷のことを?それとも俺のことを?」
「両方ですよ、もちろん」
「断る。折角女に戻したお前を他の男にやれって言うのか?」
「女に戻さない方が良かったと思いますよ、きっと」
「後悔すると?」
「多分」
「今まで他の男に渡して何度後悔しただろうな」
「え?」
「入社してきた時、どうしても気になって、お前にだけ厳しくする自分に気がついた。その時から…だろうな、きっと」
「…………」
知らなかった。
「ずっと、好きだった」
背中に回された、チーフの掌が、熱かった。
それだけで、嬉しかった。
私は、少しだけ顔をあげて視界に入るチーフの、男の喉にキスをした。
こっちを向いて欲しいから。
ちょっと驚いたような、戸惑うような顔が下を向いてきた。
その形良い唇に、キスした。
私のこと、そんなふうに言ってくれたお礼に。
「あ…」
色っぽい、ゾクゾクするようなチーフの声が漏れた。そのまま、今度は私の唇が奪われた。
私の唇を形取る様に、ゆっくりと。
「智子」
「はい?」
「先に、ベッドに行ってよいか?ソファでも良いけど、お前の肩に良くない」
気遣ってくれていると言う事実が嬉しかった。
私がチーフの背中に腕を回すと、チーフが手を引いてくれた。
ちょっとココで切ります。
後で来られたら、ということで。
初めの部分は完成しましたがどうもパソコンのネットの調子が悪いので携帯から投稿してもよろしいでしょうか?(どうも一緒に入れてるネトゲが元凶ぽい
こんばんは。猫です。
>>739まで保管しました。
賑わってきて嬉しい限りです。
>>705さん
構いませんよ。どこでしょう?
>藤原忍さん
新作待ってました!
>明日虎琉風呂さん
はじめまして。歓迎します。
もちろん携帯からでも構いませんよ。
ところで、現在すでにスレ容量が486.05KBですので、
次スレを立てたいと思うのですが、
即死防止にどなたか協力いただけませんか?
保管サイトはこちら。
http://novels2ch.s6.x-beat.com/
>>740 保管サイト担当猫様
お疲れ様です、いつもありがとうございます。
「もう一つの土曜日」を新スレで投稿という形で協力できますよ〜。
いつくらいに立てられますか?
タイミングが合うと良いのですが。
ところで、いつも思うのですが、テンプレに次スレを立てる目安を加えたらどうでしょう?
スレ立てるのはその時々で合議制でよいと思うのですが、目安は必要かな、と。
>>742(藤原さん)
ご協力ありがとうございます。
私はいつでも大丈夫です。
いつが都合がよいですか?
今回のテンプレから450KBになったら次スレと入れようと思っていたのですが、
どうでしょう。475KBくらいのほうがいいでしょうかね…。
サイト担当猫さま
475KBでどうでしょう?それでも十分なような・・・。
基本的にだだだっと埋まるスレではないので大丈夫かと。
時間的には余裕があるので大丈夫ですよ。
即死防止は20KBでしたっけ?
ストックがあるので容量的には大丈夫だと思います。
>>744(藤原さん)
そうですね、では475KBにしましょう。
即死防止の容量については、ちゃんと知らないのです…。
多分それくらいだと思うのですが。
それでは今から立ててきます。
新スレに全部投下してきました。
念のため30KB目標にしましたけど・・・。
実は、こんなに急いだのは訳がありまして。
本当に突然のことなのですが・・・。
これ以上の作家活動が出来なくなったので引退したいと思っています。
今まで応援してくださった皆様、ありがとうございました。
とはいっても、読み専門の住人に戻るだけなんですけどね。
本当に、ありがとうございました。
>>748 ずっとROMらせていただいてました。非常に残念です。
あなたの書く優しくて繊細な文章が大好きでした。ていうか大好きです。
長い間楽しませてくださって、本当にありがとうございました。
>>748 エロなのに清潔感のある文章が好きでした。
749さんと同じく、ファンとして残念!!
またいつか、気が向いたら是非…
>>748(藤原さん)
引退されてしまうのですか…。
優しい文章や細やかな心理描写が好きでした。
とっても残念です…。
また、いつかどこかで。
>>751 保管サイト担当猫様
いつもありがとうございます。
昨夜はお疲れ様でした。
見事な連係プレーということで(笑
ラブレター、出しました。後で読んでください。
>>749読者様
>>750柏リーマン様
応援ありがとうございます。
自分でもオフでの急転直下の展開に驚いているところです。
いろいろ考えたのですが、優先すべき項目が増え、
結局順番をつけるとこういう形になった、とご理解してください。
今まで楽しんでいただけたのなら、幸いです。
ありがとうございました。
藤原
(これで名無しに戻りますね)
あう、藤原さん引退ですか。
残念です。すばらしい作品をありがとうございました。
どわー・・・マルちゃんに続いて藤原さんもかいな。
お疲れ様でした。繊細な文章が好きでした。
ショックでかいな。明日虎琉風呂 ◆Z5LTPf6G/sさんに期待大。
次スレに投稿よろしくねー。
755 :
名無しさん@ピンキー:05/01/21 00:12:12
スイマセン初めての人間がここに書きこんで・・・・
藤原さんお疲れ様でした
小説マジ良かったです
藤原さんの書かれる文章がとても好きなので、
惜しいなあという思いが大きいです。
今まで色々な作品を堪能させて頂きまして
ありがとうございました。
hosyu
あー悪魔の尻尾の続き読みてぇ
大変お待たせしてすみませんでした、これから小説を投下したいと思います。
作品名:L⇔R
ジャンル:学園物
作者:アストラルフロゥ#ffeleven
旧スレの方でよろしいでしょうか?
藤原さんお疲れさまでした。
執筆をやめられるのはとても残念ですが、
どの作品もとても良かったです。
ありがとうございました!
>>759 トリップ割れてしまってるのでw
変更して次スレに投下でお願いします。
ウゲ久々に来たら藤原さん引退っすか・・・・。うっそ〜ん。
チロっとぐらい書けませんか?あ・・・いや無理にとは・・。
水戸っちさん、ワイルドサイドさん、伯リーマンさん、ぽっちっとなさん、トキノミノルさん意欲有る新人の皆さん
何かくだせ〜。全部読んじった。テヘ
星ぼうるさんのヤバめの文章はリアリティあって萌えたっす。
草場の影から待ってるでよ〜ん。マ
↑オレッス
マルちゃんが続き書いてくれたら俺も何か投稿する。
久方ぶりに来てみたら…藤原さんお疲れさまでした。
小説自体の雰囲気、事に至るまでの心理描写、ハッピーエンド、全てが優しくて好きでした。
(特に煌めきの指輪ラストシーン。読んでもらい泣きした)
またちょくちょくスレに顔出してください。
マルチネス様
時間が無いのでしたらせめて粗筋でも…お願いします。
あのままでは…一同生殺し…。
768 :
名無しさん@ピンキー:05/02/03 12:12:02
age保守
分かったッス、すぐには無理ですがいつか必ず続きを書くっす。(あ〜数ヶ月ぐらいの内には)
だから何か書いてくだせ〜。
>応援してくださった方々
ありがとうございます。嬉し涙です。
インフルエンザ、流行中ですね。周囲の人間やられてます。
ご自愛くださいませ、皆様。
>マルチネス様
わかりました、待っております。
書ける状況なら書きたいんですが・・・。
あはは、仕事辞めて無職なのに、
現在当時より倍忙しいのは何故だ?状況です。
by藤原忍
771 :
名無しさん@ピンキー:05/02/07 22:55:05
ぽちっとな氏の続き
まだかな?
一番いいところで終わってるー
制服プレー
処女喪失の回顧
ビデオの中身
寝盗られ発覚
よろしくお願いします。
素朴な質問です
このスレ、検索すると7と8の二つあって
どちらも現役みたいですが、それは何故?
500KB超えると見れなくなるので、早めに新スレに移動しただけ。
SSのスレは1レスの文字数が多いから。
ちなみにただいま495KB。そろそろ落ちます。
ややこしいから埋めますね
ume
梅
>>773 なるほど、そんな仕様があるんですか。
よく分かりました。
>>774 あと5KBでしょ?
埋めるのならスレ冒頭のテンプレのバージョン更新するとか。
見直す→張るしてるとすぐ埋まるかも。
あんたも埋めれ
____ r っ ________ _ __
| .__ | __| |__ |____ ,____| ,! / | l´ く`ヽ ___| ̄|__ r‐―― ̄└‐――┐
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>>779 / ∩ノ ⊃ ヽ
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r;ァ'N;:::::::::::::,ィ/ >::::::::::ヽ
. 〃 ヽル1'´ ∠:::::::::::::::::i
i′ ___, - ,. = -一  ̄l:::::::::::::::l
. ! , -==、´r' l::::::/,ニ.ヽ
l _,, -‐''二ゝ l::::l f゙ヽ |、 ここはお前の日記帳じゃねえんだ
レー-- 、ヽヾニ-ァ,ニ;=、_ !:::l ) } ト
ヾ¨'7"ry、` ー゙='ニ,,,` }::ヽ(ノ チラシの裏にでも書いてろ
:ーゝヽ、 !´ " ̄ 'l,;;;;,,,.、 ,i:::::::ミ
::::::::::::::::ヽ.-‐ ト、 r'_{ __)`ニゝ、 ,,iリ::::::::ミ
::::::::::::::::::::Vi/l:::V'´;ッ`ニ´ー-ッ-,、:::::`"::::::::::::::;゙ , な!
:::::::::::::::::::::::::N. ゙、::::ヾ,.`二ニ´∠,,.i::::::::::::::::::::///
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_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
デケデケ | |
ドコドコ < 新作まだーーーーーーーー!!? >
☆ ドムドム |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _|
☆ ダダダダ! ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
ドシャーン! ヽ オラオラッ!! ♪
=≡= ∧_∧ ☆
♪ / 〃(・∀・ #) / シャンシャン
♪ 〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
|| γ ⌒ヽヽコ ノ ||
|| ΣΣ .|:::|∪〓 || ♪
./|\人 _.ノノ _||_. /|\
ドチドチ!
========大感動!愛と涙と友情の最終レス========
〜未だかつてこれほどまでに感動的な
最終レスがあっただろうか?〜
★このスレッドを読んだ人達の声★
「何気なく開いたこのスレッドとの出会いから、
新しい自分の可能性を信じようと思った。」(27歳、フリーター、女)
「感動した!勇気が湧いてきた!人生観が変わった!
自分にも何かやれそうな気がした!」(24歳、会社員、男)
「落ち込んでる時にこのスレッドを見つけ、
期待しないで読んだが、読んで涙が出た。」(21歳、学生、女)
これほどまでにみなさんに愛されてきたこのスレッドですが、
残念ながら、このレスで終了となってしまいました。
でも悲しまないでください。
このスレッドはいつまでも
あなたの心の中で生き続けているのですから…