ご主人様に尽くすメイドさんに萌えるスレッド2

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420フランプトン・パーク 1/16
 フランプトン・パークの半地下にある暗くじめじめとした食器洗い室で、銅製の鍋を一心に素手で
洗っていたイザベル・クラチットは、馬車がやってくる気配に気づくと、急いで窓辺に駆け寄って、
鉛の枠がはまった窓ガラスから外をのぞいた。
 みぞれ混じりの雪でもひと降りきそうな灰色の空の下、剪定されたニレの木が等間隔に植わる並木
道を、二頭立ての馬車がこちらへ近づいていた。
 「ヘレン、郵便配達の馬車よ。母さんからの手紙もきっとあるわ」イザベルはよほど嬉しいのか、
うさぎのようにひとしきり飛び跳ねるといった。
 十六になるイザベルが、小作人である両親のもとからこの屋敷へ奉公に来たのは、春まだ浅い三月
のことだった。
 言葉遣いこそ準男爵の館にふさわしくなりはしたものの、家族からの手紙だけは、彼女には落ち着
いていることなどできない相談であるらしかった。
 彼女は忙しく庭の様子をうかがっては、あとどのくらいで着きそうなのか、親友のヘレン・バーン
ズにいちいち予想を伝えていたが、あいにく馬車が玄関先にとまってしまうと、そのせまい視界から
は郵便袋の重さを推し量ることができなくなった。
 イザベルにわかるのは、配達人が堅固な扉をノックしたことと執事が彼女たちの頭上を往復したこと、
馬車が方向を変えて去っていったことだけだった。
 「もうすぐクリスマスよ。わたし、お休みは母さんたちと楽しく過ごすの」イザベルは一度、陽気
にくるりとステップを踏むといった。「ねえ、ヘレン。旦那様は舞踏会の招待状をもうもらったのか
しらね? きっと素晴らしい衣装を着なさるのよ」
 「旦那様が舞踏会でどうやって踊りなさるっていうのよ、ベル?」鍋を黙々とすすいでいたヘレンは、
開いた口がふさがらないとでもいいたいのか、首を何度か振った。
 「じゃあ、旦那様はどこにもいらしったりなさらないで、クリスマスもお一人でお過ごしなさるって
いうの?」
 「だってカニンガム夫人がお亡くなりになってしまったもの」
 「乳母でいらしった方のために、何もクリスマスまで喪に服していなさることはないと思うわ」彼女
はここぞとばかりに負けん気を発揮していい返した。
421フランプトン・パーク 2/16:2006/12/25(月) 19:39:19 ID:nMx/Pjar
 「他のところはどうか知らないけれど、ここじゃカニンガム夫人がすべてだったのよ」
 「なら、旦那様のご家族がこちらへいらっしゃるのかしら?」イザベルは、石鹸水があかぎれをひ
りひりといじめるのを我慢しながら、桶に沈んだずんどう鍋を拾い上げた。
 「ここにご滞在なさるくらいならチジックのお屋敷でお過ごしになるわ。それに、旦那様はご家族
にあまりお会いになりたがらないのよ。特に弟のヘンリー様には」
 「まあ、それじゃあ旦那様はクリスマスもご家族にすらお会いにならないってこと?」
 「去年まではカニンガム夫人とロンドンへいらしってたわ。去年までの話よ。もうそんなことない
と思うわ。旦那様はお一人じゃどこへも行かれないもの」
 その時、階上のどこかから、かたい板張りの床に金属のぶつかるずしりと鈍い音が響いた。それか
ら陶磁器の割れる甲高い音、召使たちの革靴が踏み鳴らす不規則な足音がそのあとに続いた。
 息を潜めて事の成り行きに耳をそばだてていた台所女中たちは、突然、部屋に現れた女中頭兼コッ
クのミセス・ブローンにひどく驚いてしまった。
 「ヘレン、イザベル。どちらでもいいから一緒にいらっしゃい」ミセス・ブローンは両手にくっつ
いた箒とちりとりを、上げ下げさせながらいった。
 「ベル、あなたが行ったらいいわ。わたしは、これを終わらしちまわなければならないもの」ヘレ
ンは白い布巾に寝かされた大小さまざまの鍋を指し示した。「ミセス・ブローン、旦那様はベッドの
下のものも投げなすったの?」
 「ええ。そうです」ミセス・ブローンのいかめしい顔がこわばった。
 「行ってきなさいよ、ベル。あなた旦那様のお部屋に入れるのよ」
 イザベルはエプロンで手を拭くと、ミセス・ブローンにしたがって使用人専用の裏階段をのぼって
いった。階段はいくつかの小部屋を内包した個室へとつながっていた。
 彼女たちが扉を開けて外へ出ると、ちょうど廊下をはさんだ真向かいの書斎から、従僕が飛び出し
てくるところだった。
 「早く片づけてくれ。でなければ、さっさとどこかへ行ってくれ!」低く張りのない男の声が叫ん
だ。
422フランプトン・パーク 3/16:2006/12/25(月) 19:40:41 ID:nMx/Pjar
 急ぎ足で書斎を通り抜けるミセス・ブローンにならって、ひとつづきになった寝室へと踏みこんだ
イザベルは、南西のかど一面を占める、そのあまりの混沌ぶりに言葉を失ってしまった。
 豪華な手織りの絨毯の上には、ろうそくの折れた燭台が転がり、部屋の隅々には絹の枕がまんべん
なく散らばっていた。ロカイユで縁取られた鏡は跡形もなく粉々に砕け散っている。
 鼻につんとくるにおいは、炉棚飾りからしたたり落ちる水滴の集まりで、以前は小花模様のポット
だったものが破片となってその周りに散乱していた。
 慣れた手つきで床を掃いていたミセス・ブローンは呆然と立ち尽くすイザベルに、ベッドを整えて
さしあげなさいと、適切に指示を下した。
 イザベルは寝室の左手奥、ウィリアム・フェザスタンホー卿が腰かける、窓際近くに置かれた天蓋
つきのベッドまで、鋭利なかけらを踏んでしまわないように注意を払いながら、慎重に歩いていった。
 カバーが垂れ下がり、シーツは無残にもはぎとられた敷布団の上で、ウィリアム卿は顔にかかった
とび色の巻き毛をはねのけることもせずに、怒りに頬を上気させていた。
 イザベルが初めて見る雇い主の顔は、彼女の想像とはいくぶん違い、ずっと若かった。
 石膏のような肌に、眉間のしわがひとすじ亀裂のように走り、彫刻家が悪意を持ってのみをふるっ
たのか、額には苦悶のあとがいくつも横切っていた。
 「大変恐れ入りますが、旦那様」イザベルは恐る恐る、しかしながら、彼の顔をしげしげとものめ
ずらしそうに眺めるといった。「お布団を整頓いたしてしまいますので、あの、少しお離れいただく
ようお願いいたします」
 ウィリアム卿はイザベルの声のする方に眼を向けたようだったが、その視線は彼女をつきぬけて背
後の壁で行き先を失っていた。
 彼の茶色と緑色のまだらの瞳は、イザベルどころか、室内にいる彼の忠実な召使たちでさえ映しこ
んではいなかったのだった。
 彼はそばに立てかけておいたハシバミ材の杖で足元をすくう邪魔なものはないか確かめると、彼女
から二、三歩遠のいた。
 イザベルは手早くベッドを整えてしまうと、きんぽうげ色の枕を集めてまわり、それらを気持ちの
よいように一、二度叩いてから、背もたれの前に並べていった。
423フランプトン・パーク 4/16:2006/12/25(月) 19:41:23 ID:nMx/Pjar
 彼女がほかの使用人たちと共に部屋を出て行こうとしたとき、ウィリアム卿がおもむろに、杖で床
を打ち鳴らした。
 「名前は?」
 イザベルは最初、何のことかわからなかったが、執事にうながされてようやく自分の名前が問われ
たのだと知った。
 「あの、イザベル・クラチットと申します。お目にかかれて大変光栄に存じます」
 彼女は自分の口から出た皮肉に、ちょっとの間、気がつかなかったが、見る間に顔から血の気を引
かせていった。
 「さがっていい」彼は動揺などみじんも感じさせずに、ただ眼だけを伏せて言った。
 「お許しください、旦那様」イザベルは徒労であろうとなんだろうと、深々と頭を下げた。「旦那
様、ご無礼をどうかお許しくださいませ」
 「もうさがっていい」
 彼の鋭い語調に、台所女中は己の失態を呪いながら部屋を辞した。

 翌朝、まだ暁光さえ射さないうちに屋根裏のかたいベッドから抜け出したイザベルは、肌着と仕事
着と靴下二足だけの少ない身の回りの持ち物を、いつまとめろといいつけられるのか、内心怯えなが
らも、凍えるような寒さの中を北に伸びる別棟の厨房へと向かっていた。
 鋳鉄製のレンジに火をつけて、生きた心地を取り戻した彼女は、手を温めながらわかしたお湯に粉
ソーダと砂を混ぜると、そのしゅうしゅうとうるさいお手製の洗剤をテーブルにぶちまけた。
 彼女は、遅れてやってきたヘレンと一緒に、分厚い木の板や脚をたわしでこすってしまうと、最後
に冷たい井戸水でテーブル全体をすすいで、木をひきしめた。
 休むことなく床にとりかかっていたイザベルとヘレンは、冷え切った体が労働のおかげで徐々に汗
ばんでいることを感じた。
 朝日は濡れねずみのように重たく湿った雲を追いはらう気力もなく、その隙間から地上を暗然との
ぞいているだけだった。
 イザベルは熱いお茶をいれると、軽くはなれない足どりで、蒸気機関車みたいに盛大に湯気をはく
ティーポットを捧げ持ち、ミセス・ブローンの部屋まで運んでいった。
 ミセス・ブローンは、打ちひしがれた表情を隠そうともしないイザベルに、容赦ない解雇ではなく
図書室の大掃除をいいわたした。
424フランプトン・パーク 5/16:2006/12/25(月) 20:14:58 ID:nMx/Pjar
 館の東側面に広がる長さ八十フィートの図書室は、背の高い窓が七つあり、豊富な蔵書のつまった
書架が壁全体を埋め、天井との隙間には歴代の当主の肖像画や、庭園の模様を如実に写しとった版画
が飾られていた。彼女は、これを一人でみがきあげろというのだ。
 罪人の心境であるイザベルは、首が飛ばなかったことに神の愛を見出し、この処罰が長く続きませ
んようにと心の底から祈ることも忘れなかった。
 使用人ホールでのパンとチーズとビールだけの簡単な昼食をすませたあと、食器を洗い終えたイザ
ベルは、個人的な用向きで出かけていく執事や仮眠をとる従僕らを横目に、裏階段をあがっていった。
 吹き抜けの玄関ホールを通り、立ち並ぶ胸像の視線から目を背けて進んでいくと、廊下のつきあた
りに目的の入り口はあった。
 中は明るく暖炉には火が残っていたが、彼女にはやることが山のようにあったので、バケツを下ろ
すと、白い二の腕もあらわに袖をたくしあげた。
 だが、ひだの寄ったカーテンの一部だと思っていたものが、やにわにこちらを目指して動き出した
ので、彼女は大きな悲鳴を上げると、くんできたお湯もろともバケツを威勢よくけたおしてしまった。
 杖をつきながら歩いていたウィリアム卿も驚いた様子だった。
 「怖がらなくてもいい」
 「旦那様、どうかお許しください」イザベルは流れ出たバケツのお湯を懸命に拭きとりながらいった。
「いらっしゃるとは存じませんものでしたから。本当でございます」
 「ぼくがいる間は誰もここには入ってこない。だから慌てることはない」ウィリアム卿は状況を察
して彼女を落ち着かせようとしたが、床を乾かすことにばかり気をとられていたイザベルには、効き
目がないようだった。
 「ぼくが頼んだんだ」ウィリアム卿はいった。「君にここで掃除か何かさせるよう、とにかく何だっ
ていいから、君をここへ来させるよう、ぼくが彼女に頼んだんだ」
 「それでしたら、あの、窓ふきを始めてもよろしいでしょうか」イザベルは恥ずかしさに赤くほて
りながらいった。
 「本当に掃除をしてもらいたいわけじゃない」
 ウィリアム卿は笑っているのか、イザベルにはその険しい表情からは判断がつかなかった。
425フランプトン・パーク 6/16:2006/12/25(月) 20:22:43 ID:nMx/Pjar
 「違うんだ。詩を読んでもらいたい」
 「わたしが?」彼女はたまらず問い返した。「わたしがでございますか?」
 「長い時間でなくていい。十分か十五分だけでいい」
 「でも、わたしなんか……わたしはそんなこと、やったこともございません」彼女は手にした雑巾
をやたらめったらにねじりながらいった。
 「嫌ならいいんだ。無理にとはいわない」
 「ですが、あの」
 「ほかの仕事で忙しいだろう。邪魔をして悪かった。いっていい」背を向けたウィリアム卿には誰
にも有無をいわせない、強引な雰囲気があった。
 「それなら、なぜわたしをお呼びになったのか、それだけでもお教え願いませんか?」イザベルは
彼の勝手な振る舞いに少し腹を立てていた。「わけがわからないままじゃ、すっきりいたしませんし、
夜に眠れなくなったら大変でございますもの」
 「君は、アリーに……いや」
 「何でございますか?」
 「なんでもない」
 「もしかして、その方はアリソン・カニンガム夫人でございますか?」
 ウィリアム卿は何も答えなかった。
 「何もおっしゃらないということは、つまりそうなんだということですよろしいのですね?」
 ウィリアム卿は相変わらず、そのくすんだ瞳をじっと遠くに据えていた。
 「わたしがカニンガム夫人に何か似ているのでございますか? そうなんでございましょう? 
黙っていらしてもだめでございますよ。そうなんだということにいたします」
 「ああ。そうだ」ウィリアム卿はイザベルの勢いにおされて仕方なく答えた。「声が似ている」
 「まあ、そうなんでございますか。それならそうとはっきりおっしゃってください」
 「だから今いったじゃないか」
426フランプトン・パーク 7/16:2006/12/25(月) 20:29:58 ID:nMx/Pjar
 「わたしがバケツを倒してしまう前に、何かおっしゃってくださればよかったんです」イザベルは、
先ほど露骨にうろたえてしまった自分の醜態を恥ずかしく思うあまり、段々と彼を責めたててやりた
い気持ちに駆られていった。「どうして一言お声をかけるなり、あらかじめミセス・ブローンから伝
えるなり、なさってくださらなかったんですか? 何かおっしゃってくだされば、わたしだってあの
ように驚くことも、叫び出してしまうこともありませんでした!」
 「それはすまなかった」
 「本当にそう思っていらっしゃいますか?」彼女は、今度は彼の尊大な態度に矛先を向けた。「旦
那様は本当にそう思っていらっしゃるのでございましょうか? わたし、信じられませんわ」
 「ぼくは心からすまないと思っている。天にかけて誓うよ」ウィリアム卿は殊勝にもいった。「こ
れで気はすんだか?」
 「ええ。結構でございます」イザベルは鼻息も荒く答えた。「わたし、詩でも何でもお読みいたします」
 「よかった、嬉しいよ。それでは感謝のしるしにグランドピアノでも贈ろうか。君、ピアノは弾け
るかい? ああ、そうだ。その前に居間はどこにあるのかな?」
 「そうやって、わたしを傷つけてお遊びになりたいのなら、勝手になさったらいいわ」彼女はどう
しようもない悔しさに、自分でも知らないうちに涙ぐんでいた。「わたし、あなたのいうことなんかも
う聞かないから!」
 「悪かった。ぼくが悪かった」さすがのウィリアム卿もこれにはたじろいだようで、見えない眼を
左右に動かしながら言葉を探していた。「泣かないでくれ。君を泣かすためにここに呼んだんじゃない」
 「わたしは泣いておりません」イザベルは涙に濡れた頬を袖でぬぐってしまうといった。
 「なら、ぼくを許してくれるね?」
 「ええ、もちろんです。神はいつでも慈悲深き心をもっていらっしゃいます。だから、わたしも旦
那様を許してさしあげますわ」
 「ありがとう、感謝するよ」
 イザベルには、彼が確かに笑ったように感じられた。
 ウィリアム卿は先刻腰かけていた張り出し窓に近づくと、そこに置いてあった革表紙の本を手探り
でさがしあて、イザベルもここへ来るようにといった。
427フランプトン・パーク 8/16:2006/12/25(月) 20:33:37 ID:nMx/Pjar
 彼女は手ごろな肘掛け椅子をウィリアム卿のそばまで引きずっていくと、彼からやや離れたところ
に座った。
 見当違いな方向に差し出された詩集は立派な装丁で、イザベルの小さな手にはいくらか重かった。
 「あの、わたし、朗読なんてどうすればよいのか……」
 「もう少し近寄ってくれないか。声が聞きとりにくい」
 イザベルは蛇の這ったようなあとを絨毯に残すのもお構いなく、肘掛け椅子ごとさらににじり寄った。
 「これでよろしいですか、旦那様?」
 二人の間には膝をつきあわすほどの距離しかなかった。
 間近で見るウィリアム卿の顔は二十代のそれかもしれないが、生命を享受する喜びに満ちた輝きは
なく、彼の年齢なら当然持っているであろう、大胆不敵な快活さもどこにも見当たらなかった。
 イザベルは彼のまなざしが生ずる暗い陰から眼をそらすと、本を開いた。

 「……君や知る、レモン花咲く国、
  暗き葉かげに……」

 「こがねの」

 「黄金のオレンジのか……輝き、
  なごやかな風、青空より吹き……」

 「銀梅花は静かに、月桂樹は高くそびゆ。
  君や知る、かしこ。
  かなたへ、かなたへ!
  君と共に行かまし、あわれ、わがいとしき人よ。」
428フランプトン・パーク 9/16:2006/12/25(月) 20:38:12 ID:nMx/Pjar
 「君や知る、かの家。柱並び、や……屋根高く、
  広間は輝き、居間はほの明るく、
  だ……大理石象はわが面を見つむ、
  かなしき子よ、いかなるつらきことのあるや、と。
  君や知る、かしこ。
  かなたへ、かなたへ!
  き……君と共に行かまし、あわれ、わが、た……頼りの君よ。」

 「疲れただろう?」イザベルの語りかける世界に聞き入っていたウィリアム卿が静かにたずねた。
 「いいえ。わたしはまだ平気でございます」イザベルは自分まで眉間にしわを寄せていることなど
彼に気取られまいと、いつになく強気な口振りで答えた。
 「ぼくは明日もここで散歩をしている。よければまた来てくれないか?」
 地階に戻ったイザベルはさっそく、お仕置きは長く続くことになりそうだと、ヘレンにそれとなく
告げた。

 あくる日もそのまた次の日も、イザベルはバケツを抱えて図書室にやってきては、詩を一編か二編、
時には半分もいかないこともあったが、とにかくウィリアム卿がいいというまで読んでしまうと、彼
女の主な仕事場である厨房へ帰っていった。
 そこで彼女はミセス・ブローンのために火を起こし、野菜を洗い、皿を温め、かもやあひるといっ
た家禽類の羽をむしり、嫌々ながら猟獣の皮をはいだ。
 クリスマスが近づくと、普段は陰気でしかないフランプトン・パークの漆喰の壁も、ランプの熱で
ぱちぱちと裂けるヒイラギの小枝や実で明るく華やぎ、ヤドリギやトキワ木の枝が興を添えた。
 この館にはクリスマスや公現祭の夜に催される使用人のための舞踏会など縁はなかったが、それで
も丸一日与えられた休みに、彼らの表情はどこか高揚する心を抑えきれない様子だった。
 クリスマス当日、ウィリアム卿は朝から誰にも会おうとはせずに、前日の夜半から降っている雪の
中、近所に家のある召使たちが一人、また一人と束の間の里帰りをする間も、部屋から出てこようと
はしなかった。
429フランプトン・パーク 10/16:2006/12/25(月) 20:42:54 ID:nMx/Pjar
 教会から帰ってきたイザベルは、いつものように図書室に赴いたが、そこには窓辺に座っているは
ずのウィリアム卿の姿はなかった。
 彼女はしばらくうろうろと歩きながら逡巡していたが、意を決すると屋敷の反対側の彼の寝室まで
出向いていった。
 今は滅多に使われることのない書斎のマホガニー製の書き物机は、雪のほのかな明りに反射して金
属のような冷たさを放っていた。 
 「旦那様?」固く閉ざされた寝室の扉をノックすると、意外にも応答はすぐに帰ってきた。
 「ああ。入ってくれ」
 ウィリアム卿は暖炉の前に置かれた長椅子に、ガウンを着たまま横になっていた。ナイトテーブル
には空になったワインの瓶が転がっている。
 「まあ、お酒を召し上がったんですね?」
 イザベルはウィリアム卿のそばに膝をつくと、背を向けて丸まっている彼の顔をのぞきこんだ。
「今日はお休みになさいますか? とても酔っていらっしゃるようですもの」
 「何でもないんだ、イジー」ウィリアム卿は彼女の声に反応するように寝返りを打つと、ふらつく
体を億劫そうに起こしていった。「さあ、きのうの続きを読んでくれよ」
 「旦那様は酔っていらっしゃいます」彼女は百マイル先まで届きそうな彼の酒臭さに呆れ返るとい
った。
「そんなご様子じゃ、椅子に座っていなさることもできないんじゃありません? 明日になさったら
どうです?」
 「明日までなんてとても耐えられない。今すぐ何か読んでくれ。何でもいい。何か話しかけてくれ
るだけでもいい」
 「一体どうなすったんです、旦那様?」イザベルはいぶかしげに問いかけた。「ご気分でもお悪い
のですか?」
 「何でもないんだ、イジー」彼は同じことを繰り返すだけだった。
 「何でもないようには見えません。わたしにはとても話せないようなことなのですね?」
 「ヘンリーが幸せになる日に、ぼくは不幸のどん底に落ちるってだけだ」彼は無精ひげを生やした
頬をしきりになでさすっていた。
430フランプトン・パーク 11/16:2006/12/25(月) 20:46:59 ID:nMx/Pjar
 「ヘンリー様がどうなさいました?」
 「みんなに発表するんだ。クリスマスの晩餐の席で。ヘンリーが。エリザと」
 「あの、なんのことか……」
 「ぼくの弟が、ぼくがこうなる前にぼくの恋人だった女性と婚約するってだけなんだ。本当にたっ
たそれだけのことなんだ」ウィリアム卿は投げやりな調子でいった。「ぼくだってついこの間、手紙
で知らされたばかりなんだから。本当にたいしたことじゃないんだ」
 彼女はかけるべき言葉が見つからなかった。
 「なぐさめようとしているのならやめてくれ。ぼくには無駄だ」
 「そうですね、わかりました。なぐさめません。何かお話しすればよいのですね? 何がよろしい
ですか?」
 「君は眠りにつく前に何を考える?」
 「……ここで申し上げなければならないのでございましょうか?」
 「ああ。そうだ」
 「できません。ここではできません」
 「なら、ぼくがいう。ぼくはエリザのことを考えるんだ。エリザのことが頭から離れない。何も見
えないのにエリザの笑顔だけは眼に浮かぶんだ」ウィリアム卿は髪の毛をくしゃくしゃにかきむしっ
てしまうといった。「面白いだろう、イジー? さあ、笑ってくれ」
 「あの、わたしの話に比べましたら」イザベルにはこんなことをいうのはためらわれたが、彼の尋
常でない姿を見ると、迷いはすぐさま消し飛んでしまった。「わたしがこれからお話しいたします変
な話に比べましたら、旦那様のなんて実際たいしたことございませんわ」
 彼女はウィリアム卿のほどけかかったガウンの紐を結び直すといった。
 「眠りにつく前に、わたしは必ず旦那様のことを考えます。いつも旦那様の顔が思い浮かぶんです。
台所の床をみがいているときでも、旦那様のことばかり考えてしまうんです」
 彼の虚ろな表情に変化は見られなかった。
 「それなら、ぼくのことを愛しているのか?」
 「ええ。愛しております」
431フランプトン・パーク 12/16:2006/12/25(月) 20:52:05 ID:nMx/Pjar
 「本当にそう思っているのかい?」
 「わたしには、旦那様しかおりませんから」
 ウィリアム卿の指先がイザベルの口元に触れた。彼女は驚いて身を固くしたが、さからうことはせ
ずに彼のなすがままになった。
 彼はイザベルの双眸や鼻梁にさわることで、彼女の本心を探ろうとしているかのようだった。
 彼の親指が彼女の下唇を柔らかく押したときには少し震えてしまったが、ウィリアム卿の顔が近づ
いてくると、イザベルは息をすることも忘れて、唇が柔らかくおおわれる間も、動こうとはしなかった。
 ウィリアム卿は一度口を離したが、再び体をこすりつけるようにして激しいキスをすると、そのま
まイザベルを床に押し倒してしまった。
 彼女は状況がまったくのみこめなかったものの、入れられた舌が自分のものとからまるうちに、
下腹部がうずいて何かを求めるのを感じた。
 ウィリアム卿はイザベルの仕事着の胸元をはだけさせると、肩紐のついたコルセットをとりはずそ
うと彼女のうしろに手を回していたが、うまくいかないようだった。
 「おやめになってください」イザベルは急に我に返ると、あらわになった下着を手で隠していった。
「なぜ、服を脱がそうとなさっているのでございますか?」
 ウィリアム卿はその質問には答えずに、彼女をうつぶせにすると、後部にある編み上げられた腰紐
を手探りで一つ一つほどこうとした。
 「これ、何かで見たことがございます」イザベルはこんな恰好はおかしいと思いながらも、ぼんや
りとした頭の中で記憶を手繰りよせながらいった。「そうだわ、ボブに見せられたんです。絵を見せ
られましたわ」
 「何がだい?」やっとの思いで彼女からコルセットをはずしたウィリアム卿は一息つくといった。
 「わたし、いい物を見せてやるっていわれたんです。男性のお腹の下にあるものを女性に入れてい
る絵でしたわ」仰向けにされたイザベルは、シュミーズを肩からずりさげるウィリアム卿に多少なり
とも抵抗しながらいった。「わたし、そのときは何のことだかさっぱりだったんです」
 「今だったらわかるのかい?」ウィリアム卿は彼女の手を押さえつけ、シュミーズからはみ出した
肉づきのよい乳房に舌を這わせながらいった。
432フランプトン・パーク 13/16:2006/12/25(月) 20:54:35 ID:nMx/Pjar
 「いいえ。わかりませんわ」イザベルは乳首を舐められて、なんともいやらしい声をあげてしまった。
 「まあどうしましょう、神様」彼女は罪深い行いのためか、はたまたどろどろし始めた女性器のた
めか、声を振り絞っていった。「ああ、神よ。どうかお許しください」
 「どうせなら」ウィリアム卿はたまらずいった。「神の名を口にするのは、またの機会にしてくれ
ないか?」
 「わかりました。そういたします」彼女は小さくうなずくといった。
 イザベルはかたくなった乳首がウィリアム卿に舐めまわされるたびに、しっかり閉じたはずの口が
だらしなく開いては、あえぎ声を漏らしてしまうのにどうしようもなく快感を覚えていた。
 ウィリアム卿は、彼女の曲線を帯びた腰を何度もまさぐっていたが、スカートの裾を見つけると、
フランネルのペチコートもろとも、靴下留めのあたりまでめくりあげ、何もはいていない彼女の下腹
部を揉みしだいた。
 イザベルはひきつけを起こしたように首をのけぞらせた。充血してとがったものがいじられると、
彼女は体をくねらせながら、首まで真っ赤に染めた。
 ウィリアム卿は彼女の膝裏を持つと、真上へ向けて大きく脚を広げさせた。
 彼の眼が見えないとはいえ、淫らに飛び出した性器をむき出しにされて、イザベルは恥ずかしさの
あまり、ウィリアム卿にこの行為をやめるように懇願したほどだった。
 それでも可愛らしい突起が彼の舌で好き放題になぶられると、彼女は泣いているのか喜んでいるの
かさっぱり見当のつかない声で身をよじった。
 ウィリアム卿は、ぬかるんだ泥道を歩くときのようにびちゃびちゃと音を立てながら、舌の出し入
れを繰り返した。
 イザベルは薄紅色の乳房を揺らして、うわ言のように「いや、いや」と呟きながら、髪の毛を振り
乱していた。
 イザベルのむせ返るにおいで鼻先まで濡らしたウィリアム卿は、ズボンを下げると、めいっぱいに
屹立した男根を握って彼女にあてがおうとした。
 「まあ、何をなさるんでございます?」ふと、顔をあげたイザベルは大慌てでいった。「そんな大
きなものをどうなさるおつもりなのですか、旦那様?」
433フランプトン・パーク 14/16:2006/12/25(月) 20:55:25 ID:nMx/Pjar
 「どうって」彼は言葉に詰まった。「君は絵を見たんだろ?」
 「ええ、見ましたわ」
 「つまり、ああいうことを……わかるだろう、イジー?」
 「まあ、そんな」彼女は驚愕した。「あんなこと、わたしには無理でございます。だって、そんな
もの入りませんもの」
 「わからないさ」彼はそういうと、イザベルの赤い割れ目に男根を押しこんだ。
 貫かれた痛みに、イザベルは今度こそ本当に叫んだ。ウィリアム卿はゆっくりと腰を動かしながら、
彼女が慣れるのを待った。
 彼自身を締め上げるイザベルの膣は、さきほど歩いていたぬかるみが、突然、深い底なし沼に変わっ
てしまったかのように、ウィリアム卿を吸いこむと、なかなか離そうとはしなかった。
 呻き声をあげたウィリアム卿は、頭の中心部が麻痺していくのを感じながら、彼女の尻を抱えあげ
ると、さらに陰茎を奥までまっすぐに突きたてた。
 イザベルの片方の眼から、涙がひとすじ流れ落ちた。彼女はあられもなく、もっと突かれることを
望んでいた。
 それに応えるように、ウィリアム卿はせわしなく腰を動かし、陰毛をすり合わせた。彼女が溢れさ
せる甘い蜜は尽きることがないように思われた。
 「旦那様。旦那様」イザベルは、絨毯の上とはいえ、板張りの床に押さえつけられて痛む後頭部や
腰のことなどすっかり忘れ、ただもうあらん限りの声で彼を求めていた。「お願いです。もっと、もっと」
 彼は下半身の意に反して動きを止めた。
 「もう一度いってごらん」ウィリアム卿は彼女の耳元で囁いた。「さっきいったことをもう一度
いってごらん」
 「そんなこと、できませんわ」イザベルは切なげに泣くだけだった。「そんなこと、できっこあり
ません」
 ウィリアム卿は、彼女から糸を引く太いものを抜いてしまった。イザベルは真実、飢えと乾きにさ
いなまれているようだった。
 「いってごらん、早く」ウィリアム卿がうながした。
434フランプトン・パーク 15/16:2006/12/25(月) 20:57:34 ID:nMx/Pjar
 「お願いです。お願いでございます」イザベルは涙に声を濡らしながらいった。
 「何が欲しいんだい?」
 「旦那様が。旦那様が欲しいのでございます」
 「ぼくの何が?」
 「旦那様の、旦那様のそれが」
 「どうしてほしい?」
 「ああ。後生でございます。今すぐわたしに。あの、どうか、旦那様の大きなそれを。旦那様の大
きなものを、わたしのいやらしいところに入れて。出ないと、わたし、どうにかなってしまいます」
 ウィリアム卿はじんじんと張りつめる下腹部を、彼女の希望どおり、いやらしいところへねじこむと、
思う存分生温かい肉壁をかき混ぜた。
 イザベルの体に痙攣が走り、膣が収縮したと同時にウィリアム卿もまた高まったそれを思い切り
放った。彼は白濁した液体を二度、三度と彼女の中に浴びせかけた。
 ウィリアム卿はしびれた四肢をぐったりと横たえ、イザベルは放心状態で薪がはぜるたびに宙を舞
う火の粉を見つめていた。
 ウィリアム卿の荒い息遣いが段々と穏やかになるのを聞きながら、彼女はひんやりとした窓からの
冷たい隙間風を楽しんでいた。
 「旦那様。わたし、もう行かなければなりません」身支度を整えながらイザベルは彼に優しく話し
かけた。「わたし、クリスマスプディングを作らなくちゃなりません。みんなでちょっとした夕食会
を開くんです」
 ウィリアム卿はほったらかしになったままの杖を見つけると、彼女に意見をいうでもなく、長椅子
に深々と腰かけた。
 「そうだ、旦那様もいらしったらどうです?」イザベルは何となく流れる気まずい沈黙を、一思い
に打ち破ろうとした。「ご気分がよくなるかもしれませんわ」
 「イジー、よしてくれ。今日は誰にも会いたくないんだ」ウィリアム卿は話すことさえ気が乗らな
い様子でいった。
 「……そうでございますね」イザベルはいくらかなりとも気落ちしていった。
435フランプトン・パーク 16/16:2006/12/25(月) 21:09:54 ID:nMx/Pjar
 「イジー、おいで。ぼくのイジー」ウィリアム卿は彼女の声のする方に手をさしのべた。「こちら
へ来て。キスをしておくれ」
 イザベルは言われたとおり、彼の腕の中に抱かれると、そっとキスをした。
 「さあ、部屋に戻るといい」
 「ええ。そういたします」
 彼の寝室をあとにしながら、イザベルは、これからも自分は愛されるのだろうかという、疑わしい
気持ちをどうしても抑えることができなかった。


(完)
436名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 21:12:17 ID:nMx/Pjar
しかし長いな、これorz
437名無しさん@ピンキー:2006/12/26(火) 14:22:08 ID:tOxFeMVZ
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438名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 21:56:04 ID:SSxpTanC
あきらめず保守
439名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 22:54:03 ID:p2hbONB2
>>435
GJ!
時代が出てるしいかにもメイド物っていうか本格派だな。
こういうの書きたい(つД`)


7レス投下します。
エロゲー文ですまそ。
440(1/7):2007/01/15(月) 22:54:39 ID:p2hbONB2
――がたん、ごとん……
虚ろな意識の中、規則正しい揺れに身を任せる。
電車といえば、都会では窮屈さの象徴として知られているものだが、
こんな片田舎の真昼のローカル線となると、当然その事情は当てはまらないようだった。
寝るに事欠かないばかりか、多分この利用状況なら、貸し切ってパーティなどしても迷惑はかかるまい。
……僕以外、乗客などいないのだから。
「……実家……ねぇ」
なんとなく寝る気にもなれなかった僕は、窓の外を覗き込んでみる。
窓枠というスクリーンに切り取られた風景は、随分ゆっくりとした速度で流れていた。
電車そのものが遅いのもあるけれど、多分雰囲気のせいでもあるのだろう。
一面の水田。舗装どころか雑草取りもされていない道路。
そして、目が痛くなるような真っ青な空。
かかしなんて久しぶりに見たというか、むしろついさっきまで存在自体を忘れていた気がする。
まあ、のんびりしているのもいいけど、そろそろ目的地に着く頃だろうか。
「11時45分……まだ、電車に揺られて2時間か」
目的地までの道のりは、今やっと半分を迎えたらしかった。

ドアが開くと同時に、セミの声が車内になだれ込んできた。
「……やっと着いた……か……」
ホームに出ると同時に、むわっとした熱気が身体に纏わりついた。
車内の冷房は弱かったとはいえ、何時間も涼しい環境にいれば、おのずと身体が慣れてしまう。案の定、汗が噴出してきた。
だが、これくらいでへばっては居られない。ここからさらに一時間、歩かなければならないのだから。
「切符を拝見します」
「あ、はい……」
厚紙で出来た古風な切符を手渡すと、変わった形の鋏(はさみ)を使って、
車掌さんはそれに切り込みを入れてくれる。というか、これも初めて見た。
「それでは、失礼します。ありがとうございました。
 あ、踏切がないですから、駅に渡るときはお気をつけて」
「は、はぁ……」
なるほど、駅へと続く道は、確かに線路と――遮断機もなしに――交差していた。
441(2/7):2007/01/15(月) 22:55:17 ID:p2hbONB2
外へ出ると、いよいよ田舎に来たのだという実感を沸かせられた。
ほとんど遮蔽物というものがなくて、平面となだらかな凹凸だけで構成された世界。
家も瓦作りがほとんどで、鉄筋コンクリートなんて影も形もない。
「……道案内を遣ってくれるって言ってたけど……どこだろ?」
駅前だというのに、いまいち人口密度が低い。というか、出歩いている人があまり居ない。
すぐ傍にあったバス停の前には、黒いワンピースに、
白のエプロン――メイド服っていうんだろうか?――を纏った女の人が立っていた。
黒い服は日差しに晒されていかにも暑そうで、見ている側が気の毒になってしまう。肌が白いだけに尚更大変そうだ。
(……あれ? あの子、どっかで見たような……)
しばらくの間、まじまじと見つめてしまったが、不審者と思われると困るので程々にしておく事にした。
さて、道案内はどこだろう?
男なのか、女なのか、年は、背格好は……そういった情報は、一つも与えられていない。
相変わらず杜撰(ずさん)な親父である。
まあ、大丈夫だろう。まさか、道案内を仰せつかった者が、迎える相手の格好を知らないはずがないからだ。
しかし……あのメイドさん以外、この場に人はいないようだが……
(まだ……来てないのかな?)
とりあえず、駅の前でそれとなく待っておく事にした。
涼しい駅の建物の中に入りたい気もしたが、それだと向こうもわかり辛いだろうから。

「……遅い……」
もう1時間近くも待っている気がする。1時間とはいっても心情的なもので、
さっき時計を確認したら30分しか経っていなかったのだが。
ついでに例のメイドさんも、まだじっとバス停に佇んでいた。お互い待たされ同士というところだ。
しかし、大変なものだ。誰を待っているのかは知らないが、命令とあらば、あんな日向で待っていなければならないのだから。
「ふぅ……」
気づかれない程度に彼女を見た後、再び前方へと視線を移す。
汗のせいでシャツが重い。さっきまでは熱風のようだった風も、
温度への慣れとシャツの水気が相まって、すっかり涼しく感じるようになってしまった。
する事もないし、軽く世間話でもしてみようか?
442(3/7):2007/01/15(月) 22:56:37 ID:p2hbONB2
『……あの』
っと、話しかけるまでもなかった。
声のした方へ振り返る――いや、正確には見下ろす――と、
先ほどのメイドさんが、こちらを見つめて――いや、正確には見上げて――いた。
『こんにちは』
「は、はぁ……こんにちは……」
暑さにもめげず、にこーっと営業スマイルを浮かべるメイドさん。
というか、営業スマイルなのを感じさせないのが凄い。
『それで、すみません……つかぬ事をお伺いしますが、この方をご存知ないでしょうか?』
「…………ん?」
彼女が見せてくれた写真には、いかにも頼りなさげな、坊主頭の少年の全身が写っていた。
小柄ながらも活発な印象はなく、少し関節技をかければ簡単にポッキリ行ってしまいそうな、ひょろひょろの少年である。
というか、この写真に僕は見覚えがあった。
『あ、やはり、ご存知ないですよね……失礼しました』
「いや、待って……もしかしたらと思うんだけど、これ……」
『ご、ご存知なんですか!?』
ずい、と顔を突き出してくるメイドさん。っていうか、ものすごい至近距離。
『あ……すみません……』
頬を赤らめて、彼女はあわてて一歩下がった。今度は離れすぎだと思うんだがどうだろう。
『そ、それで……本当に、ご存知なんですか?』
「……直接、見たわけじゃないんだけど……これ、昔の……僕かも」
『は、はい?』
メイドさんは僕を見上げて、
『………』
もう一度写真に目を落として、少し考えるような素振りをして、
もう一度僕を見上げて、写真に目を落として、また考え込んで……
それを5回繰り返した後、
『え、ええええええっ!?』
思いっきり驚いて見せてくれたのだった。
443(4/7):2007/01/15(月) 22:57:17 ID:p2hbONB2
長旅で疲れてはいたけれど、自然の中を歩くというのは悪くはなかった。
先導役もちゃんと見つかったことだし。
『大きく……なられたんですね』
メイドさん改め道案内は、感嘆したようにそんな事を言ってくる。
「大きく……って、まあ、それは高校生の時の写真だしね。
 それに写真嫌いだから、ここ数年、昔の自分の写真なんて見たこともなかったし」
『あ、あら、そうですか……』
「そういえば、僕のほうこそ、どこかで君を見たことがあるような気がするんだけど」
『……え?』
そんな声を挙げると、メイドさんはいきなり悲しそうに俯いてしまう。
「? ど、どうかした?」
『とっくに、気づいて頂けてると思ったんですけど……』
「え……え?」
メイドさんの知り合いなんていただろうか?
脳内でサーチをかけてみたが、案の定検索結果はゼロだった。
「ご、ごめん……メイドさんの知り合いなんて、いた覚えはないんだけど」
『……そういう事じゃなくて、その……
 生まれた時からメイドさんだなんて、この時代にそんな境遇の方はいらっしゃらないですよ』
「あぁ、なるほど、出会った時からメイドさんだとは限らないからね」
『普通に気づいてくださいよ……』
「ごめん、メイドさんなんて見たことなかったから、気が動転してるのかも」
『……それで、思い出して頂けました?』
「まあまあ、それとこれとは別ってことで」
『………』
悲しそうな顔をされてしまうが、本当に覚えていないのだから仕方がない。
少年時代に碌な思い出がないせいか、それとも都会での生活があまりにも慌しくて、
押し流されてしまったのか……僕には、この村で過ごした記憶がほとんどないのだ。
『仕方ないですね……じゃあ、ネタばらし、してしまいますね』
「ごめん……」
444(5/7):2007/01/15(月) 23:07:14 ID:p2hbONB2
『お気になさらないでください。その、雲雀……って覚えてますか、慶太さん』
「!」
俄かに驚いて、足が止まってしまう。
『あ、思い出して頂けました?』
「いや、なんで僕の名前を知ってるんだろうって」
『………』
マズい。今の一言はマズかったか。
『高校生の頃、同じクラスだったじゃないですか。ほとんど話したことはなかったですけど』
「……高校生……それって2年生?」
『……1年生……です……』
「あ……そ、そうなんだ、っていうかそうだった気が。うん、きっとそうだ」
『もう……本当に構いませんよ、覚えていらっしゃらないのなら仕方がないです』
少し寂しそうに、でも微笑んでみせるメイドさん――雲雀。
「でも、よく僕の事なんて覚えてたね? ぜんぜん目立たない方だったのに」
『いいえ、目立っていました……ごめんなさい、いつも止めようと思ってはいたんですけど、臆病なもので……
 あ、すみません、触れないほうが良かったですか?』
「……いいよ、過去の事だし」
『ごめんなさい……』
落胆した様子で、目を伏せるメイドさん。
まあ、どこにでもある事だ……『いじめ』くらい。
「気にしなくていいって。それに、いじめをなんとかするために、こうやって教師になったんだし……ね」
『そうだったんですか……』
「……まあ、それより、なんて呼べばいいのかな? 雲雀さんでいい?」
『いいえ、呼び捨てでお願いします、ご主人様。雲雀、で構いません』
「いやいや、さすがに初対面で呼び捨ては――」
……なぬ?
一瞬、我が耳を疑った。今、なんて……この子、なんて言った?
445(6/7):2007/01/15(月) 23:08:17 ID:p2hbONB2
「あの……今の、もう一度言ってみてくれる?」
『え……? その、雲雀、で構いません』
「もっと前」
『え? え、えっと……大きくなられたんですね』
「そんなに前じゃなくて、『雲雀で構いません』の前」
『は、はぁ……ご主人様、ですか?』
いかにも当然といった風に、雲雀はその言葉を反復する。
「ご主人様って……ど、どういう事?」
『どういう事も何も、私は慶太さんが実家に戻るにあたって、
 専属でお仕えさせて頂くることになりましたから……だからご主人様、です』
「………」
『あれ……もしかして、ご存知なかったんですか?』
「あ、あぁ……」
聞いてない。一っ言も聞いてない。
『あら、そうでしたか……もう、麻乃助様もうっかり者なんですから……』
「うっかりっていうか、杜撰って言ったほうが正しいよ……あの親父は」
『麻乃助様――お父様とは、仲がよろしくないんですか?』
「いや、そんな事はない。むしろ関係は良好だよ」
『そうですか、それは良かったです。あ、そろそろ到着しますよ』
「あぁ、道案内ご苦労様」
『もったいないお言葉です』
雲雀はスカートの端をつまむと、深々とお辞儀をして見せた。
メイドさんに仕えられている、なんとなくだけど、そんな実感が沸き起こってくる。
446(7/7):2007/01/15(月) 23:09:11 ID:p2hbONB2
空を見上げた。
ここで過ごした僅かな記憶はグレースケールになって、昔のテレビみたいになって脳裏に写った。
昔だから、じゃなくて、本当に世界が灰色に見えていたあの頃。
「こんなに……きれいな場所だったんだな」
『……はい?』
「いや、なんでもない。急ごうか」
『はい、ご主人様』

記念すべき新人教師の初任としては、少し辺鄙すぎる場所だと、出発前は思っていたけど。
昔のいやな記憶を思い出さないかと心配もしたけれど。
この村なら、なんだか……うまくやっていける気がした。

――つづく
447名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 20:09:33 ID:RW0r6G0f
>>446
読みやすくて、内容も面白かったです。
つづきに期待^^

ていうか、雲雀って何と読むんですか?…川orz
448名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 23:35:41 ID:OF3aXfCO
>447
世の中には、Googleというとても便利なモノがあってな?
449うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
450名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 08:38:09 ID:beCj+hDz
ほしゅ
451名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 03:18:46 ID:AP12NXVa
ちょっとこのスレ住人に聞きたいんだが
昔メイドものの小説を扱ってたHPがあって
双子の娘さんが学生(高校生?)に使えるってものなんだけど知ってる人がいたらお願いしたい
覚えてる情報は
・一人のメイドの名前は弥生さんだったと思う
・んで主人公が外でランニング?してたら弥生さんが公園のベンチかに座ってるか何かで遭遇
・弥生さんの家は代々人に仕える家柄でご主人様を探してるという話
・弥生さんは料理めちゃ上手いが御菓子はNG?逆に妹の方は御菓子は天才的だけど料理はNG 後日チャーハンは成功したような希ガス
・弥生さんはどんな環境でも住めるようにと訓練を受けてた
・弥生さんの母からバイブ?か何かを送られてきて真っ赤になる
・主人公が夜伽の意味を取り違えて弥生さんに命令するが普通に添い寝、弥生さんは結構テンパる
・途中で押しかけるように妹参上
・主人公からカラー(首輪っぽいもの)をプレゼントされる
・最後の方(当時完結してない)で幽霊のオンナの人も出てきた希ガス@温泉
 力をみかんとかから吸収してた描写があったと思う
・弥生さんは服の替えがほとんどなくて主人公に貰った服に感激

こんな感じだったと思います
ググったりして頑張ったんだけど見つからなかったのでもしこんな記憶が残ってる方は
ヨロシクオネガイシマス
452名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 03:44:00 ID:AP12NXVa
ごめん…間違えてアゲてしまった
453名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 19:30:17 ID:4ACyDfTR
>>451
巳無月麗羅 氏の
OneDay
だな。自分もお気に入りだったけど消えちゃってるのよねん・・・
454名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 21:45:08 ID:AP12NXVa
ありがとうございます
道理で見つからないわけです orz
455名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 21:47:48 ID:ghxJ9rkI
作者がなぜやめたかわからないから言うのはばかられるけど少しならアーカイブにあった
ぐぐったらエロゲライターらしいからその関係かね?
456名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 14:27:35 ID:svErzPEV
冥土服のデザインって重要だよな。
描く方は大変だろうけど(w
457名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 17:12:47 ID:xHXcKiCn
みんなはメイドは日本人がいい?外人がいい?
オレは外人派だな。んで、時代がかった設定が好き。
コテコテヴィクトリアンメイド萌えっす(^3^)/〜☆
458名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 17:20:46 ID:yPuUdiOE
エマみたいな英吉利冥土っていいよな。
義務教育無視で少女を住み込みで家事させておkだなんて。
459名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 00:51:56 ID:9P0C42rl
ただし料理に期待してはいけない。
460名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 23:56:18 ID:egfOjKbv
その代わり、雇い主にも義務が発生するぞ。
当時、けっこうメイドの方からやめることもあったらしいし。
461名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 14:05:17 ID:OPKk7Ga8
【ご主人様】メイドさんでSS Part2【朝ですよ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1182588881/
462名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 12:22:15 ID:P+iLZ7BD
飯がまずいのは確かに拷問だな。
やっぱり階級制で身分の違いなんて要素が無いと成立しないか。
463名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 17:52:57 ID:4sju7gjG
身分固定の階級制から職業選択の自由が認められる過渡期の職業だったらしいからなあ。
きっちりした階級制だと、使用人は主人を選ぶ自由はないけど、逆に恋愛だなんだの対象にもならないわけで。
464名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 21:05:24 ID:a/r6BPEu
心配しなくても日本は階級制ですよ
2級市民である男性は、乗れない公共交通機関の車両があるし
同じ乗車運賃を払ってるはずなのだが・・・
465名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 22:12:02 ID:E1s+ifCC
逆に考えるんだ
冤罪を押しつけられる機会が減ると考えるんだ
466名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 16:56:05 ID:tPUVeHcz
>>464
>2級市民

こんなことになったらどうなるのやら。
ttp://www.gingapub.co.jp/pages/books_info/04.html
(男子の出生率20%の世界)
467名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 20:25:27 ID:fidkw0du
2002年の日本の人口で、男が6265万人・女が6518万人と、それなりにまずまずの均衡状態でも
男の立場はこれ程弱いのに、>>466の状況になったら、男は奴隷状況になるかもね

468名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 22:24:47 ID:5mTToMUz
総合火力演習を見守るメイドさん
469名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 23:33:38 ID:8qruQiLv
メイドのみやげ
470名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 23:26:26 ID:GlJOz3dw
総合火力演習に参加するメイドさん
471名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 21:40:02 ID:1uQnM+P5
まずは、自衛隊がメイド部隊を創設しないと無理ぽ
472名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 07:29:27 ID:d8aLGHnQ
473名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 18:01:01 ID:9exiVmrh
メイドカフェ経営者を無許可接待で逮捕
ttp://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20070828-247881.html
474名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 16:05:47 ID:BZpSWRRz
【英国】 執事が足りない──。好景気イギリスに執事ブーム到来
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1189316691/

1 :セクシービーフφ ★:2007/09/09(日) 14:44:51 ID:???0
★好景気イギリスに執事ブーム到来

 執事が足りない──。労働党政権のもと好景気が続くイギリスでは、意外な職種が
脚光を浴びている。億万長者の数が4年前に比べ3倍に増加、短期間で富豪層が
増えたことが大きな要因と考えられる。 「急に富豪層に仲間入りした彼らは、
執事を通し上流社会のマナーを学ぼうとしている」と元ベテラン執事、
アイバー・スペンサー(81)は分析する。

 執事になるには6週の研修が必要だが、年収は4万〜10万ポンドと大卒者より高いこともある。
上流階級に混じりジェット機で旅をするなど、生活は華やかだ。

 しかし、良い面ばかりではない。
勤め先の家族を最優先に考えなければならず、独身のままの執事も多い。
映画『日の名残り』の執事のように、女中に思いを寄せることだってあるのだ。

フランクフルター・アルゲマイネ(ドイツ)より
クーリエ・ジャポン http://courrier.hitomedia.jp/contents/2007/09/post_181.html
475名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 00:23:09 ID:RKnzo5WD
うわ、あまりに今更だが、かなりイイ投稿作だね>フランプトン・パーク
もっと早くチェックしとくんだった。
なんか、旧き良き翻訳エロ小説みたいな薫りがGOODでした。
476名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 14:18:28 ID:lVy8Al7n




  \
:::::  \              両腕に冷たい鉄の輪がはめられた
\:::::  \
 \::::: _ヽ __   _     外界との連絡を断ち切る契約の印だ。
  ヽ/,  /_ ヽ/、 ヽ
   // /<  __) l -,|__) > 「刑事さん・・・、どうして・・・
   || | <  __)_ゝJ_)_>    こんなスレ・・・たてちゃったのかな?」
\ ||.| <  ___)_(_)_ >
  \| |  <____ノ_(_)_ )   とめどなく大粒の涙がこぼれ落ち
   ヾヽニニ/ー--'/        震える掌を濡らした。
    |_|_t_|_♀__|
      9   ∂       刑事は、はっきりと告げた。
                     
       6  ∂       「捨てないで、自分で考えるんだ」
       (9_∂         



    あなたの人生はここから始まる

   





477名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 11:58:29 ID:c+BIDQVV
           __r――-、_
         __ヘ:\_|__   |  `>―、
         / _レ'.:.:.:.:.:.: ̄`¨.:.:.:<   }
       ,ム '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ /入
      /, ‐ァ'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`く__ }
    /イ ./.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.::/::.:.l:.:.::.:.:.:.:.l ノ
        >'.:.:.:.::,'.:.:.:.:.:.:./.:.:.:/l:::.:.∧.:::::.:.ヽV   
    /.:::::/.::::l:.:.:.:::∠l:.:::/ .l::∠._l:l:::::.:.:.:l:\ 
.      ̄ ̄/.::::::l:::.:::/___l::/  レ ____l:l::::/:.:.ト- 
        l/!:::::l:::::/ '⌒v`   ''⌒vl:/.|:/:l  
       l. ',::l lヘlヘ :::::   ,   :::: ムイ:l リ   
          V 'vl:ヘ    r‐┐  ./::/レ     
           V >.、 ` ' イ:::/
             V:|__` ´ |W
            ∠__ .7V弋二廴_
      / ̄| ̄| }.:.:.:.:.:::ヽ__/__.:.:.:.:./ | ̄l' ̄ ヽ
     l   |: : | {::.:.:.:.`ーL|一.:.:.:.:.) l : l     l
      l   .l/くヽ_;::イ| |ト-、_(-┴┴,   l
     /    /  \r‐L/ lo|レヘ_;:ィl.    |   ',
    /    ′       lol    |___j.    ',
   {    {          lol        |     }
   ヽ    '、. : : : : : : : : :.lol: : : : : : : : : :/    /
.     \    >、 : : : : : : : l l: : : : : : : :,.<     /
      >   /`'r-: :--┴┴‐---<__ ̄  く
       ヽ    V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:/   ' /´
        `,    ∨ : : : : : : : : /    /
         '    ヽV: :`ー‐'.:.:./    /
          V     廴.___/    /
           ∧    'v――v    ∧
478エルティー ◆ElTiXXMIXI :2007/09/26(水) 12:10:27 ID:8mmuJWST BE:812937784-PLT(34073)
葉雨たにしの描く眼鏡メイドさん
479名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 08:33:09 ID:vBULKPkH
480名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 21:54:33 ID:n5BBFQ6R
かるまさんのメイドのみやげは結構気に入っている。
481名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 10:44:21 ID:o38sjyWG
482名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 20:01:50 ID:JkCm/Jr/
日本ハジマタ\(^o^)/
483名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 21:19:06 ID:GNnVAzrP
>スタッフの多くは、九一式第二種夏服ズボンタイプ

ネタが細かいw
484名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 10:03:13 ID:S3u28348
>>468
旦那様か坊ちゃん(或いは奥様やお嬢様)が、J官と見た
特に一般非公開演習だと、J隊関係者でないとチケット入手しづらい

>>470
なんという…
485名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 10:10:52 ID:yHSFZ9V1
でっていうー
486名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 21:05:40 ID:N0sZQcGR
37 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2007/11/06(火) 01:29:12 ID:2Po2j4H50
>>36
ブルース・ウィリス主演のシックス・センスのことじゃないかな?

38 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2007/11/06(火) 02:11:33 ID:NHJo1DeJ0
>>37
ウィルスじゃなくてウィリスだよ

39 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2007/11/06(火) 02:23:08 ID:RHO3el2/0
なにを言っているんだお前は

40 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2007/11/06(火) 02:27:23 ID:NHJo1DeJ0
>>39
ブルース・ウィルスじゃなくてブルース・ウィリスだって言ってるんだよ

41 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2007/11/06(火) 02:54:11 ID:a5RVubVT0
なにを言っているんだお前は

42 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2007/11/06(火) 02:55:41 ID:sQbb2iFu0
>>41
同意

43 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2007/11/06(火) 04:22:25 ID:NHJo1DeJ0
”ブルース・ウィルス” に一致する日本語のページ 約 128,000 件中 1 - 10 件目 (0.17 秒)
”ブルース・ウィリス” に一致する日本語のページ 約 1,070,000 件中 1 - 10 件目 (0.11 秒)

ほらな

44 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2007/11/06(火) 04:28:26 ID:mf0uAkuK0
>43はそろそろ>37をきちんと読むべき
487名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 16:01:21 ID:8yfFKNdI
姉妹スレが、荒らされている
488名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 20:30:08 ID:KDycale5
>>487

? どこのことだろ
489名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 21:11:23 ID:8yfFKNdI
490名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 05:01:28 ID:XIfo2w4N
最深層で保守
491名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 14:25:29 ID:1zalAmpU
>>489 から >>490 まで3ヶ月か、よく落ちなかったな・・・
492名無しさん@ピンキー:2008/05/30(金) 22:17:19 ID:1tHLRLwt
493名無しさん@ピンキー :2008/05/30(金) 22:25:17 ID:h9LulwXB
494名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 20:19:45 ID:CnkWblfx
721 名前:LIVEの名無しさん[sage] 投稿日:2008/06/06(金) 03:23:56.76 ID:FD0kWlj3
ナウシカの実況っていまいち盛り上がるポイントがわからんのだよな
ラピュタならバルスとかがあるけど

728 名前:LIVEの名無しさん[sage] 投稿日:2008/06/06(金) 03:24:58.10 ID:UwkIU6Rn
>>721
そらもう
「腐ってやがる早すぎたんだ」ですよ

732 名前:LIVEの名無しさん[] 投稿日:2008/06/06(金) 03:25:25.95 ID:jAfPkYxW
>>728
それってタッチのセリフじゃなかったのか!?

748 名前:LIVEの名無しさん[sage] 投稿日:2008/06/06(金) 03:28:07.31 ID:VG1oxM+2
>>732
「きれいな顔してるだろ?死んでるんだぜ」と間違ってないか?

754 名前:LIVEの名無しさん[sage] 投稿日:2008/06/06(金) 03:28:57.46 ID:jAfPkYxW
>>748
というかずっと
「きれいな顔してるだろ、でも中身は腐ってやがる…早すぎたんだ…」
だと思ってた

757 名前:LIVEの名無しさん[sage] 投稿日:2008/06/06(金) 03:29:16.85 ID:Mg9jwVa9
>>754
カオスすぎてわろた

768 名前:LIVEの名無しさん[sage] 投稿日:2008/06/06(金) 03:30:08.04 ID:KQ0UWvrV
>>754
なにがどうなればそうなるwwwwwwwww
495名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 00:04:54 ID:yzxLo6Yp
国境をはさんで、仲の悪いアメリカ人とカナダ人が住んでいました。
ある日カナダ人が外に出てみると、自分のニワトリが、アメリカ人の家の庭で卵を産んでいます。
そこへちょうど出てきたアメリカ人は、卵を持ち去ろうとしました。
「待て!その卵はうちのニワトリが産んだんだからうちのものだ!」
「フン!うちの庭で産んだんだから卵はうちのものだ!」
らちがあかないので、カナダ人は提案しました。
「俺の国ではこういうとき、決闘をする。股間をけり上げて、早く立ち直った方が勝ちという決闘だ」
「いいだろう。それなら決着がつく。望むところだ!」
「じゃあまず俺から行くぞ」
カナダ人は一番重いブーツをはき、助走をつけてアメリカ人の股間を思いっきりけり上げます!
「うっ…、うう…」
くずれ落ちたアメリカ人はもだえ苦しみ、30分たってようやく起き上がりました。
「う…。じゃあ今度は俺の番だ!行くぞ!!」
するとカナダ人は、

「俺の負けだ。卵は持って行け」
496名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 19:06:03 ID:6izHU2bE
497名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 00:13:47 ID:yLGfygJ5
721 可愛い奥様 2007/05/13(日) 02:08:14 ID:jppqSDxy0
フランスでは最初のHは声を出さないらしい

728 可愛い奥様 2007/05/13(日) 02:28:56 ID:bm13aaks0
>>721
あたし、フランスに生まれなくてよかった・・・
相手も初めてだったせいか不思議には思われなかったみたいだけど、
そうとう声が大きいらしい(;;)

743 可愛い奥様 2007/05/13(日) 03:20:33 ID:jppqSDxy0
>>728
フランス語の話です
498名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 12:20:55 ID:A1x0gl8a
うましかの「エプロンドレス」って単行本が5話くらいの続き物でメイドさんもの載ってた
学校では1っこ上の憧れの先輩、家では優しいメイドさん
499名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 19:32:06 ID:GVMHv7PV
夜神月と伊藤誠ってさ、どっちもいろんな女性と
楽しんでたけど、これは共通してる

どっちも言葉を巧みに操り
世界を手玉に取ったことだ
500名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 07:10:50 ID:Elwd4i5f
つまらないというレスをする人間は根本的にそいつ自身がつまらない
つまらないと思った後の行動が面白いことをする!ではなく、
ただ「つまらない」とレスする時点で、人間として魅力ないね
モテないよ
501名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 09:49:23 ID:tlxygFES
                                =. ポ  =
                              ニ=  ッ そ -=
                                   ニ= キ れ =ニ
                                 =-  l. で -=
  、、 l | /, ,                          ニ. な. も ニ
 .ヽ     ´´,                         ´r ら  ヽ`
.ヽ し き ポ ニ.        ━━━一          ´/ ヽ`
=  て っ ッ =ニ
ニ  く. と. キ  -=
=  れ.何. l.  -=
ニ  る と な =ニ
/,  :. か ら ヽ、
502名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 12:44:00 ID:ozlGr1rb
無駄だよ……よく見ろっ。
>501は、グリコのポッキーなんかじゃない! それは、ロッテのペペロだっ!!
503名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 02:10:42 ID:bAodcDRM
そういや>>501、100円ショップで売ってるなんていってたな・・・
504名無しさん@ピンキー:2008/09/28(日) 19:59:30 ID:DJQRE8nV
エロラノベ・エロゲは、メイドモノなんて珍しくも何ともないのに
なんでエロ漫画になると、1冊まとめてメイドモノがなくなるのかね
505名無しさん@ピンキー:2008/09/28(日) 20:01:47 ID:3hiCsImd
西川康になかったっけ?

個人的には最近うましかがメイドモノばっかり描いてるから期待してる
506名無しさん@ピンキー:2008/09/30(火) 08:38:06 ID:Y1QtjkxG
ほほう……チェック、チェック
507名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 03:43:10 ID:a8qjOsnJ
>>75
何というロードス島戦記
508名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 00:02:22 ID:ZPL+0wEB
未だに9氏の再起を待っています。
世にメイドモノは溢れていますが、氏の作品以上に萌るメイドさんにはなかなか出会えないのが現状です。
509名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 09:27:05 ID:pwD/LMf3
>>508
旧九氏は異世界(出版界)に旅立たれてしまったよ・・・・
510名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 19:57:47 ID:e7snUP39
本人のサイトももうないのに、ああいう情報どこで知るんだろうなあ
511名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 02:36:38 ID:twB9/bc4
>サイトももうない

よそのサイト(高野豆腐の角)にあずけられて公開してるよ。そこに、掲示板があって、書かれてる。
あとは、知り合いのオンライン作家さん同士とかのつき合いじゃない? 
512名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 22:23:05 ID:LXkZSLGa
あれ?
あそこって掲示板あったっけか。
エロ小説しか目に入ってなかったw
これは失敬。
513名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 05:30:33 ID:qPfGr+rf
>>509
商業デビューという事?
それとも編集者側というオチ?
514名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 08:17:25 ID:0D1yhmVr
515名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 10:37:03 ID:VCA0rzyL
ご主人様が「麻生太郎」だったら、、、、
たぶん麻生太郎ならメイド雇っていてもおかしくないと思うんだが、、、、
516名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 02:33:48 ID:8GBVTI6A
結構、人がまだ残ってるんだね
書き手の人が出てくれば、スレ続きそうだ
517名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 06:23:07 ID:L38IOuMR
しかしエロパロにもメイドさんスレあるからなあ
518名無しさん@ピンキー
このスレからプロが出るとは
凄いスレだったんだな