レズ物で道具を使うのは邪道だと思わんかね!!その3
活気無いこのスレが分裂したら、両方即消滅の悪寒
朝食の席で、苦いコーヒーを啜りながら、美冴はまだ鈍さの残る瞼を擦りあげた。
貴枝はというと、穏やかな笑みを浮かべ、コーヒーカップに顔を近づけ、妹の淹れたコーヒーの薫りを愛でている。
その正面に座った幸恵は、二人の間に漂うぎこちない空気を感じ取り、娘と貴枝の顔を胡乱げに見比べた。
(まずいな…)
平静を装いながらも、美冴は母に昨夜の情事を感づかれていないかと内心びくびくしていた。
弛緩した表情を引き締めようとするが、睡眠不足と疲労の色は隠しようもない。
反対に、貴枝の方はというと、昨夜のご乱行の痕跡など微塵も感じさせない涼しい顔をしており、服装や髪も至極きちんとしていた。
全くいつも通りの貴枝なのである。
二人の間のギャップが却って幸恵の不審を煽っているようだった。
どこか弱々しげにトーストを囓る娘に、幸恵が尋ねた。
「ねぇ、あなたたち、夕べは……」
「!」
来た。どんな顔をすればよいのだろうか。青ざめた顔で食い入るように母の顔を見つめ返す。
「……何、母さん?」
声がしゃがれて震えている。
「……あのね、夕べ美冴の部屋から何か物音がした……ような気がしたんだけど……」
尋ねる母も、明らかに気まずそうな口調で、聞いてよいものか逡巡している様子である。
「………あなたが……その……分かっているつもりだけど……あの……貴枝さん?」
「はい?」
肩の向こうで幸恵ににこやかに笑み返す貴枝に、美冴は声にならない怒鳴り声をあげた。
言うな!
「あの……貴枝さん……夕べは客間でおやすみに……」
「いえ、美冴さんのお部屋で」
ちゃぶ台に頭をぶつけそうになる。
母の前でさらし者にされた羞恥により、顔にさっと血の気が差し、青ざめていた顔が真っ赤に染まり、体温が沸騰するのが分かる。
幸恵も絶句し、質問した方だったのが二の句を継げないでいる。
独り平静を保っている貴枝は、コーヒーをひと口啜ると、カップを置いた。
そして、両手を膝の上につき、話し始めた。
その様子に、貴枝は貴枝で大いに緊張しているのが見て取れ、美冴ははっとなった。
「今回、こうしてお邪魔したのは、正直申しまして、最初から美冴さんとセックスするのが目的でした。
以前から…美冴さんとは感情的なもつれがあって、それをときほぐしたいという思いまして。
美冴さんの気持ちは決して同じという訳ではなかったでしょうけど、一晩お付き合いいただきました」
本気なのか?今までずっと頑なだった自分をあれだけ挑発するのも、そのためだったのだろうか?
美冴は訝しげに姉を見つめた。
このようなことをぬけぬけとぬかす貴枝に対する苛立ちもあるが、貴枝が真摯に気持ちを述べているのも分かる。
だからこそ、認めたくない。
昨夜、ほんの一時だけ、姉の愛を受け容れたことは、却って今の美冴の気持ちを固くしていた。
幸恵も複雑な表情である。
それはそうだろう。
娘が同性愛者であることを(世間体という意味ではなく、孫の顔が見られないという点で、であるが)
気に病んでいる幸恵であり、美冴もその方面のトラブルを家庭に持ち込まないよう気を遣っているというのに、
こんな形でこんなことになろうとは。
しかも、その相手が幸恵・美冴母娘には因縁のある貴枝なのだから、困惑するのも無理はない。
「昨夜も、美冴さんにお願いしたんです。婚約してくれって……
もちろん、現行の法では結婚は不可能というのは承知しております。
いつか同性婚が可能になった時、結婚するという約束をして欲しい、と……そういうお願いをしたんです。
結婚するとすれば、美冴さんを水上家の『婿』として迎える……
正式に水上の家へ入っていただくことになると……
それで、今まで水上家がお二人にしてきた仕打ちに替える代償にしたいのです」
「あ…」
母娘は同時に感嘆した。そういう意味があったのか。
美冴は、貴枝の婚約に関する発言が戯れ言ではなく本気であったのを知り、またもこの姉にしてやられたと感じた。
「本当の姉妹になるために結婚する」というのはそういう意味だったのだ。
自分が『婿入り』し水上家の一員になったとしたら、まさに貴枝と自分は夫婦であると同時に、名実共に姉妹ではないか。
憎んできた水上家の一員になるという発想は、確執のある貴枝と結婚するという以上に、美冴の心に強い抵抗感をもたらした。
今まで拒否し続けてきた水上家に入るというのは、自分と母の意地を無にすることになる。
だが、貴枝が自分たちに対するお詫びとして、誠実に、このことを言い出したことも理解出来てしまう。
水上家が冷や飯を食わせてきたお詫びとして、貴枝は、水上家そのものを差し出そうというのだ。
家柄も財産も並大抵ではない、水上家を丸ごと捧げるというのなら、それは自分たちの勝利といって差し支えはない。
そこまで述べると、貴枝はコーヒーカップを取り、ぐっと濃いコーヒーを飲み干した。そして、
「お願いします。お義母さま、美冴さんを私に下さい」
貴枝は床に指を突いて深々と頭を垂れた。
信じられない。あの貴枝が自分のためにこうまでするとは。
美冴は目を見張り、姉の姿を見つめ続けた。
その様子からは、貴枝が本気であることしか伝わってこない。
からかいと挑発を繰り返し、韜晦し続けたその裏には、このような誠実な姿が隠れていようとは。
……そして、その誠実さの故に、美冴は姉の申し出を受け容れ難く思う。
姉が本当に自分に全てを捧げる気でいるのは分かる。
だが、その誠実な気持ちを受け容れると言うことは……貴枝の誠実な気持ちを認めると言うことは……
あくまで不誠実な水上家を憎み、貴枝を仮想敵としてきた美冴には、受け容れ難いのだ。
貴枝が誠実であればあるほど、その姿は美冴の中の貴枝の姿、水上家の姿と遠ざかっていく。
そして、貴枝の誠実さを拒否しようとすればするほど、自分の子供っぽさ、矮小さを思い知らされてしまう。
またしても、完全に姉に敗北したという思いに打ちのめされ、思わず美冴は姉から顔を背けた。
「母さん……」
助けを求めるように母の方を見やる。幸恵は唇をわなわなと震わせ、畳に額を擦り付けた貴枝を凝視していた。
だが、ついに貴枝へと歩み寄り、その手を取りながら、
「貴枝さん……」
幸恵は大きく息を呑む。それを見つめる美冴も、我知らず母の呼吸に合わせて息を呑んでいた。
「貴枝さんがそこまでおっしゃるなら、もう何も言いません。どうぞ、ふつつかな娘ですが、もらっていただけます?」
「お義母さま……」
母と腹違いの姉のやり取りに、美冴は耳を、いや、正気を疑った。
昨日から何度となく、同じような経験をしてきたが、これほどの衝撃はなかった。
「ちょっと待てー!」
ほとんどちゃぶ台をひっくり返す勢いで立ち上がり、美冴は拳を握りしめた。
「勝手に決めるなー!私は何も……」
幸恵は悟りきった表情で美冴を振り返り、
「恥ずかしがらなくてもいいのよ。
あなたが女の子を好きなのは知っていたけど、まさか貴枝さんと相思相愛だったとはねぇ。
私に気を遣って、今まで言えなかったのね……
構わない、あなたたちの好きになさい。
孫の顔を見られないのは残念だけど、あなたたちの気持ちが同じなら私は何も文句はないのよ」
「違うって!私は別に貴枝とはねぇ……あー、だから…貴枝、あんたからも説明しなさいよ。違うでしょ?」
「あら、結婚したいっていうのは本気よ、本気。冗談でこんなことが言えると思う?」
「だからそれとこれとは……あのね、母さん、貴枝の言う結婚ていうのはね……」
美冴は躍起になって母の誤解を解こうとしている。
そんな美冴の慌てぶりを、幸恵は愛おしそうに見つめ、貴枝はおかしそうにくすくすと笑い続けるのだった……
庭に洗濯物を干し終えた碧は、吸い込まれるような空の青さに目を奪われ、今まで忘れようとしていたことがまた脳裏に浮かんでくるのを感じた。
甘い一夜は過ぎ去った。
あの後も鈴香と愛し合い続け、それぞれ何回か達したが、別れの時間が迫っていることを常に感じながら抱擁し合うひと時でもあった。
貴枝のことを意識せずに鈴香を愛することが出来たのは予想に反して快いことだったが、
鈴香を愛してしまうことで別れ難くなるのではないかという不安な予想は的中してしまった。
−いや、鈴香の方がもっと辛いだろう。
自分には貴枝がいるが、彼女には、自分にとっての貴枝ほど全てを委ねきることが出来るパートナーはいない。
昨夜一晩だけという貴枝との約束がある以上、もうこれ以上は共にいることは許されなかった。
朝食を準備し、共にシャワーを浴び、昨夜汚れたシーツや下着を洗ったが、これが済めば、メイドとしての自分の仕事は終わる。
それは自分が水上邸へ帰る時間でもあった。
室内に戻ると、やはり寂しげな様子の鈴香がぼんやりと居間のソファに座っていた。
疲れた視線を泳がせ、室内に入ってきた自分を捕捉する。
「……終わった?」
憂いの隠せない声に、碧もしゃがれ気味の声で応えた。
「……はい」
「だったら、着替えなきゃね。昨日のお部屋、覚えている?あそこで…」
「はい、それでは失礼して……」
そっと居間を退出した碧は、荷物の入ったバッグを持って、使用人部屋に入った。
照明の点いていない、わずかな陽光がカーテンの向こうから差し込むだけの薄暗い部屋で、
碧はメイド服を脱ぎ始め、学校の制服へと着替えを始めた。
どこか気が進まず、手の所作も緩慢になってしまう。名残惜しい気持ちが募る。
だが、それは貴枝に対する裏切りではないか、と自分に言い聞かせ、気持ちを決別へと備える。
そんな気持ちになった折り、扉の向こうから何か物音が聞こえてきた。
それが鈴香の啜り泣きであると気付いた時、碧は深い罪悪感に囚われた。
だがもう後戻りは出来なかった。
着替えを終え、髪にブラシを入れると、碧は部屋を出て、居間へと向かった。
「それでは、一晩お邪魔致しました……」
「こちらこそ、何から何までやらせちゃって…」
他人行儀な言葉の応酬が痛々しかったが、互いに一晩だけの夢だったと確認しなければならなかった。
鈴香は碧を玄関まで見送りに出た。
このまま時間が止まればどれだけいいだろうか。鈴香はそう考えているに違いない。
自分にもそんな気持ちがあるのを否定出来ない。
だが貴枝の許へ帰れなくなる前に、きっぱりと別れなければ。
貴枝も鈴香も失いたくないと言う自分の卑怯さに、碧は軽い自己嫌悪を覚えた。
靴を履く碧の背中を眺め、鈴香は、疲れてはいるが安らかな表情を浮かべていた。
このわずかな時間に、昨日の夕刻からの想い出を反芻し、脳裏に焼き付けようとしているかのようだった。
最後の挨拶をしなければならない。
「それじゃ、さようなら……」
「ええ、さようなら……葉山さん」
碧から「葉山さん」へ。メイドでも妹でもなく、同級生へと戻ったことを暗示する呼び方だ。
碧は悲しみと不快感を拭えず、眉を曇らせた。
夕べの甘い夢は夢に過ぎなかったとしても、事実には違いない筈だ。
何もなかったかのように振る舞うことは、美しい記憶を自らの手で汚すことのように思えた。
「……葉山さん?」
返事をしない碧を訝しみ、鈴香は言葉を重ね、そこで熱く手を握りしめられた。
「あのね、白沢さん!……ううん、お姉さま!
ご主人さまとの約束がある以上、昨日一晩だけのことだったかもしれないけど……でも……」
鈴香は思わず顔を背けた。聞きたくない、というような様子だ。
もちろん、本当は碧の気持ちが嬉しいのだが。
だが、貴枝がいる以上、また関係を持つことは無理に決まっている。
ならば最初から聞きたくない。そんな気持ちでいるのが碧にも分かった。
だが、自分の想いに正直に、碧は続けた。
「たとえ一晩だけのことだったとしても……姉妹の契りを交わしたことだけは間違いなく本気だったの。
これからも……ずっと……心の姉妹でいて、鈴香」
鈴香の表情が困惑から驚きへ、そして遠慮がちな歓喜へと移り変わる。
「鈴香」と呼ばれた。
同級生としての「白沢さん」でも、メイドとしての「お嬢さま」でもなく、更には「お姉さま」ですらなく、名前を呼んでくれた。
対等の関係であることを宣言するその呼び方は、碧と自分がほぼ対等に近い姉妹だったあの数時間の記憶を一気に意味のあるものへと変えた。
「……いいの?本当に?」
碧の手を握り返すと、碧は優しくほほ笑みかけながら頷いた。
「姉妹の関係であることはご主人様との関係とは違うもの……
ううん、これは私と鈴香が決めた関係。ご主人様の気持ちとは別。
私と鈴香が姉妹になったことは誰にも変えられない」
碧は背伸びして鈴香の顔に唇を近づけた。唇と唇がそっと触れ合う。
キスはほんの数秒で終了したが、唇から伝わってきた優しい温もりは鈴香の身体にしっかり残った。
「それじゃ、また明日学校で会おうね、鈴香」
「ええ、また会いましょう……碧」
互いに名前を呼び交わし、微笑みを交わし、互いの絆を確認する。
他の誰とも、世界中の他の誰とも異なる、目の前のパートナーだけと持ち得た関係
−その貴重な思いが別れの悲しみを癒した。二人は互いに手を振って別れ、碧は白沢邸を出ていった……
__________________
「ただいま帰りました」
「お帰りなさい、早かったわね」
水上家へ帰ると、貴枝の方が先に帰宅していた。
「早かったわね」のひと言が、貴枝を随分と待たせたようにも、
あるいは、自分が貴枝の許へ帰ってくるか心配していたようにも聞こえ、碧は緊張を覚えた。
「いえ、遅くなって申し訳ありません……お待たせさせてしまいましたか?」
「ううん、私も今帰ったばかり。だから、お茶も淹れてないわ……淹れてくれる?」
「はい」
いつもの通りのやり取り。これなら心配なさそうだ。
互いに浮気をしてきたという罪悪感や嫉妬がある筈なのだが、貴枝の自然体でクールな態度はそれを意識させない。
まことに得難い人柄だと改めて感心し、碧は一度自室へ戻ると、メイド服に着替え、居間へと戻った。
持ち帰ったティーセットを使い、手早くお茶の準備にかかる。
「アールグレイでございます」
「ありがとう。お座りなさいな」
「はい。失礼します」
ティーカップにお茶を注ぐと、碧は指示に従い貴枝の脇に座った。
すると、貴枝は碧の肩を抱き寄せた。え、と思う間もなく、
「それで、どうだったの?愉しかった?」
「え……あ、あの……はい………」
蚊の泣くような声で答え、俯く。
間髪を入れない意地悪な質問に、早くも主導権を握られ、碧は真っ赤になってしまう。
思わず「はい」と答えたことで、貴枝も嫉妬を覚えているのではないだろうか、素直に答えたのは間違いだったろうか、
と思い至った時、次の言葉が予想出来た。
案の定、「そう、それは良かったわね……私も愉しかったわ」
心に小さな棘が刺さる。
自分以外の女性と貴枝が一夜を過ごしてきたという事実は、碧の心に確かな痛みをもたらした
−きっと貴枝も同じ思いを味わったのだろうが。
「さて、と、お茶をいただきましょうか。お砂糖はいくつに?」
−つまり夜伽はどうするか、と言うのだ。偶数個を入れれば、碧が貴枝を抱く。奇数個入れれば、貴枝が碧を抱く。
一夜の浮気の後だけに、どちらが良いのだろうか。
「あの……三つお願いします」
貴枝は微笑みながら、茶色い角砂糖を碧のティーカップにひとつ、ひとつ、またひとつと落としていった。
たちまち砂糖が崩れて形を失い、赤いお茶の中へと拡散していく。
「はい、三つね……私のにも入れてくれる?」
「え………あ、はい!三つでよろしいのですか?」
「そうね、そうしてもらおうかしら。碧のと同じだけ……」
意味ありげに微笑む貴枝の様子に、主人が何を言わんとしているのか察し、碧はまた顔を赤らめた。
今夜は、碧が貴枝を抱き、貴枝も碧を抱く。
離ればなれになった一夜の後は、互いが互いのものであることを改めて確認するため、双方向に愛し合おうということだ。
一夜一夜の変化をはっきりつけることを好む貴枝の性癖のため、どちらが責めるかをはっきり決めることが多い中、
このようなリバーシブルな関係を求められる−しかもお茶の時間の符丁の形で−のは珍しい。
貴枝の気遣いに碧は嬉しさを隠しきれず、頬を赤らめたままティーカップを両手で掴んで口許へと運んだ。
甘い紅茶の薫りに陶然となりつつ、沸き上がる微笑みを押し殺すように、紅茶を啜る。
そんな碧を愉しそうに見つめながら、貴枝は、娘がどんな経験をしてきたのかに想像を巡らせた。
娘の人生を縛り付けてはならないと、許可した浮気ではあったが、自分にも思わぬ解放をもたらした一夜となった。
美冴・幸恵との関係に進展があったのは大きな収穫だ。
自分が他の女と−それも腹違いとはいえ実の姉妹と−「婚約」してきた、と知ったら、碧はどんな顔をするだろう?
多少なりとも嫉妬はまぬがれないが、碧もまた美冴に好意を抱いているのは間違いないから、
「家族」として愛し合っていくことも可能なのではないかと思う。
「夫」となる美冴との関係と「娘」の碧との関係は別の性質のものと考えることが出来れば、決して両立出来ない関係ではない。
もっともそうすると、碧と鈴香の関係も、自分の関係とは別の系統のものとして
許容していかなければならなくなるので、そこがネックであるが。
自分の鈴香への悪い印象は碧をレイプしようとしたことに尽きるのだから、碧が彼女を許すというなら構わないのだが、
そのために彼女と寝ようとしさえする碧の態度は、ますます貴枝の嫉妬心を煽ってしまった。
まあいい。
それならそれで、構うまい。
自分と美冴が本当の姉妹になるのであれば、碧と鈴香にもそれを許してやらねば、と思う。
いずれこのことを碧に明かすまで、彼女らにはまだ暫しのプラトニックな関係を強いておこう……
月曜の午後、茶道部の部室で−
「はぁぁぁぁ、りえちゃん、かずみちゃん……」
「んっ……お姉さま、とっても素敵ですぅ……」
畳の上に寝そべった鈴香の裸身に二人の少女がまとわりついていた。
理恵は鈴香と舌を絡め合いつつ、その手を鈴香の股間へと伸ばし、和美は鈴香の乳首を猫のように舐めている。
「そう、いいわ。あン、ダメ。まだ触ってはいけないわ……もうそんなに濡らしちゃって」
「……もう辛いです……愛してください、お姉さま」
「私もです、早くぅ……」
「ふふふ、可愛い。まだダメよ、私をそれぞれがイかせてくれてからでないとね。
先にイかせてくれた方にしてあげるわ……負けた方は、放置プレイだからがんばりなさいな」
二人からの愛撫を受けつつも確実にまだ未熟な子猫たちをリードし、
後輩たちの欲情やライヴァル意識を煽り、また焦らしていく。
理恵も和美も、責めているのは自分たちであるにも関わらず、
完全に鈴香の掌の上で玩ばれているのを感じ、それに屈折した快感を覚えていた。
この美しい先輩のおもちゃにされることを愛情と認識し、光栄に感じてしまっている。
自分たちが一方的に支配され、操られている辛さを覚えつつも、その快楽を否定出来ない。
微妙な感情の狭間に囚われ、ますます膨れ上がっていく欲情に駆られ、二人の少女は鈴香に奉仕し続けた。
奉仕される鈴香自身もまた、自分の愛が自由にならない悲しみと苛立ちに苦しみ、
抑制された感情の中で快楽に溺れているとも知らず……
愛おしい後輩たちの舌によって高められつつも、鈴香の心は、彼女らと異なり「対等である妹」へと向かっていた。
(碧……碧さま……私の碧。私のメイドで、妹……愛してます……)
思いが届かぬことが却って三人の快楽を煽り、少女たちは静かな快楽の縁へと堕ちていくのだった………
長々とテンション低く続けてきましたが、これでひとまずの終了です。
お付き合いいただいた方、スレッドが微妙な時期なだけに、余り余裕がない中を大変ありがとうございました。
次はどうしましょう?
後続スレを立てる→この板に、尚かつこのスレタイで
スレタイや内容からいって、既存の他のスレッドを利用→
漫画ならこの板、二次創作ならエロパロ、オリジナルや道具談義はレズ・百合にそれぞれスレッドが既存である
どちらかはっきり分けた方がいいと思います。
やはりレズ・百合板の誕生で、かなりこのスレの位置付けは微妙になってきていると感じます。
スレタイ通りの道具談義が少なくなっていることもありますし。
639さんのいうように、他のSS書きの方の意見もうかがいたいです。
この板に新スレッドを立てても、SSだけでは保守が困難であると思われるので、
書き手がひとりであるかふたりであるかでかなり違ってくると思います。
初代スレ410さま
乙ですー!(≧∇≦)
今回は激しいものではなく静かに静かにそれでいて燃えるような流れでしたね。
契りをかわした姉妹の関係が今後の貴枝と碧にどんなふうに影響を
及ぼしていくんでしょうか。それもまた妄想かきたてられます。
てか、いつの日か4人プレイの予感が!ヽ(〃∇〃)ノ
次スレについてですが…。
このスレでSS書きを始めた自分ですが、それだけにこのスレは
残ってて欲しいと思いますねー。
思いきって、問題の先延ばしという手もあります。
レズ・百合板の存在で、この板における本スレも微妙。
SSとしても微妙。道具談義としても微妙。小説やマンガ談義も微妙。
どれをとってもこれはという決め手に欠けている本スレ。
だからこそここまで、淡々と細く長く成り立ってきた…とも言えますが。
次スレもこのままこの板このスレタイで作り、
他板や他スレで話題移行しつつそのまま自然消滅するか、
あるいは本当に残る価値あるスレになっていくか、
次スレの流れにまかせるというのも手かもしれません。
で、延々と同じことを繰り返すってか。w
まあさすがにそれはないと思いますけど。
このまま自然消滅?(つД`)
それは嫌だ保守
時々出てくるSSは面白くて楽しみだし
小説やコミックの話も他の類似スレには出てこないものが出てくるし
忘れた頃に出てくる道具談義も同じことの繰り返しでいてビミョーにそうでもないし
荒らしも少なくスレ住民もマターリしてて(・∀・)イイ!
保守ばかりだろうとなんだろうとこのスレは生き延びてくれ
ふむ 残りだいたい30KBぐらいか
どうする?
板はどこになるにせよ
次スレのテンプレでも作って茶濁す?
それとも間持たせる雑談ネタでもふるか?
30KBってどんくらいだろ?
小話なSSでもうpしようか、
それとも次スレの即死回避用にとっておくか。
前スレと同じテツは踏まないようにせねば。w
とりあえず、現スレでも次スレでもいいから、「碧&貴枝(これのタイトルは何?)」と「私立マンコスキー」のクロスオーバー作品きぼんぬ(w
ほしゅ
666
万個スキーの続きが読みたい
こりゃこのまま消えてしまいそーですなー
やらせはせんよ
ほし
そういちろう
672 :
名無しさん@ピンキー:05/02/04 06:24:45
age
補習
ほ
さらに保守
どうなるんだろ、ココ
百合板できて過疎化が進んでるのかな・・・
正直何の話するスレか分からなくなってきてるし。
>>677 ある「ふたなりは邪道!!!」、「指と舌!指と舌!」、「棒に頼らず己の技で勝負すべし!!!」
といった某エロ漫画のキャラにならって、初心に戻って話してみるか?
俺は「わざわざ痛い思いするなんて駄目だよ・・・」と言った某エロ漫画のキャラの言うと通り
痛くなるセックルなんて駄目だ。
>677
かといって、百合板は創作で盛り上がってるのかな?
ナマモノ系(TVタレント等)のスレは伸びてたみたいだけど。
読む人も書く人も集まるんなら、それでもいいんだけどな。
>某エロ漫画のキャラ
知らん。
>>679 林家志弦の「ULTRA SWORD」を読むがよろし!
オススメだっ!!
おお、「ULTRA SWORD」か。今度買おうと思ってるよ。
最初からそう言ってくれれば(´ー`)
>>681 内容はこのスレの主旨には反してるけどね。
でも面白いよ。
つか、林家志弦が面白い。
>>683 そうそう。そうなんだよねー。
エロはないけど百合色な『はやて×ブレード』もめっさ面白い。
あー、またレズエロなコミック、描いてくんないかなー。
ピサチが読みたい
ほ
自分が書いたSSの登場人物にソックリな娘と知り合って
あまりのイメージ通りすぎに、嬉しさ反面、ちょっとウツ_| ̄|○
ここ、どうなるんでしょうか
俺が聞きたいよ
とりあえずここから旅立つ奴は旅先を教えてくれよ
旅先が見つかりません。(つД`)
次スレの場所も決まらないし(そもそも次スレあるんだろうか)、
残りのサイズからみても半端な量だし、
宙ぶらりんですなあ。
レズ・百合萌え板とかじゃダメなのか?>引越し先
レズ・百合萌え板もだいぶ落ち着いてきたみたいだからソコでいいかも?
でもその前に次スレ作るほど要望あるかというと、微妙な気もするが。
話の流れをぶった切ってスマヌが、
今週プレで連載されている小説、今週号がすばらしかった。
碧&貴枝や他SS作品が読みたいんで次スレ建ててクレ 板はココでもレズ萌えでも良いんで・・・
「貴枝&碧」シリーズももちろん楽しみだけど
個人的には517さんの「彼女と彼女の話」の続編もかなり期待してまつ。
設定が現実的でかなり萌えハァハァ
697 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/11(月) 21:57:04
マンコスキー女学園…
それも読みたい