だいたい、たったこれだけのことに、ずいぶん時間がかかったじゃないか…と、
佐知子のおたつきぶりを哂う。まあ、ブッタマげて、ボーッとなって、
オロオロして、ビビって、それを隠そうとして少しも隠せない、という
佐知子の狼狽ぶりは、おおいに愉しませてもらったけども。
差し迫った尿意は本物であったから、達也は膀胱の緊張を緩めた。
ジョボジョボと、いきなり激しい勢いで放水を開始する。
フーッと解放感にひたる表情は、演技の必要もなかった。
(……なかなか、オツだな。これも)
チンポコまで人に持たせて放尿している状況を、平然と愉しむ。
しかも足元に膝をついて排泄の世話をしているのが、
いかにも自分好みの年増美女で、熟れきったムチムチのボディを
ナースの白衣に包んでいるというのだから……かなり、イイ。
少しヒンヤリとした指の感触も、なかなか。
(……そういや、高本が“肉便所”とか言ってたっけな)
それもいいかも、と思った。うん、是非やってみよう。いずれ。
こんな無粋なガラスの容器じゃなくて、佐知子自身を尿瓶にするのだ。
無論その頃には、佐知子は喜んでその役目を務めるようになっているわけである。
自分から、その色っぽい唇でチンポに吸いついて。
達也の出すものなら小便でも精液でも、ゴクゴク喉を鳴らして美味しそうに
飲みほすのである。
それは達也の中では、既に確定した未来だった。それも、そう遠くない。
そうなることを、達也は少しも疑っていなかった。
(チョロい)
それが、ここまでの経過から下した佐知子への評価だ。
人が善いというのか、年のわりにおぼこいというか。
これほどスキだらけで、こっちの思惑通りに動いてくれる女も珍しい。
しかも、顔や身体は、これまでモノにした女たちの中でも最上等だ。
(やっぱ、これって“運命の出逢い”ってヤツだよなあ。なあ、佐知子?)
……つまりは、自分と出逢って愛玩物にされることこそが、
佐知子の定められた運命だったというのである。
別に、冗談のつもりはないのだった。達也には。
(続)