連れ込み旅館「淫水荘」11階

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490伊織津綺子 ◆IorinFNlA2
直さん……ん、もう……
(優しく撫でられながら告げられる睦言は、何とも気恥ずかしく)
(彼自身が萎えていくにつれ、こちらは普段の自分を取り戻して行く)
(雄精の匂いにまみれ、恋人の清潔な汗の匂いに包まれ)
(それらは今は、性欲というより恋人への愛しさをかき立てる)

あ、今……
(ふにゅっ、と萎え切った恋人が抜け落ちて、繋がりが外れてしまう)
(同時に、どろりと内股を伝う体液の感触)
(どれ程たくさん満たされていたのかと、改めてドキドキして)
(そこへ触れてくる指先を感じると、心拍数が跳ね上がる)

直さん…っ!
もう、そんな恥ずかしい事……しないで……
(恋人の腰に絡みついていた足を解いて、膝を合わせようにも)
(恋人の身体はこちらの足の間から動こうともしない)
(表面をただ確かめるだけ、みたいな、優しいタッチがじれったく)
(それでいて、心は嬉しくてたまらなくて)