>>332 おまえ……この前の……、……生きてたんだ。
(急所に一撃を食らい、逃走したはずの蜘蛛人間)
(もちろん忘れるはずもない。隣にいる彼と一緒に店の前で初めて共闘し、追い払った敵だ)
(もっともそれは「強敵」という意味でなくて、ただ単に)
(紅裂拓兎と出会うきっかけとして、よく覚えていただけだが)
覚醒したっていうか、堕ちるところまで堕ちたっていうか……。
どっちにしても……見た目も行動も言動も醜いところは相変わらず、かな……。
子分まで連れてきて……。ん、やっぱり、リベンジ……?
(蜘蛛男の言動は聞き流しながら冷静に目の前の光景を見つめる)
(蜘蛛男は、気色悪い音とともにその容姿を変化させ、より蜘蛛へと近づいていく)
えっと……、挑発に乗る訳じゃないけど、とりあえず……戦った方がいい……かな。
家まで追いかけられたら迷惑だし……。
周りの子蜘蛛と本体、先輩はどっちの相手がいい……?
(寒い夜だというのにコートを脱ぎ捨て身軽な格好となると)
(両の眼を蒼く光らせて、臨戦態勢を取る)
【う……む……、これからってところでちょっと眠気が……】
【何度もごめん……。凍結、いいかな……】