>>95 【諸々りょーかいしたよっ!】
【それじゃ、よろしくね】
(何だかんだあって今、ボク…雨御楼ゆかりと友人の柚木碧は)
(学園都市の外縁部、ファームプラントエリアにあるサイロの中にいる)
(正しくは『使われなくなったサイロ』であり、今そこにはバーチャルとリアルの中間になる場所がある)
(空間ごとサーチし、リアルタイムで物理演算結果を投影、特殊な場を形成して感覚なんかも感じられる…)
(今やダイブ型バーチャルリアリティにとって変わられた、投影型バーチャルリアリティ。である)
碧ちゃん、準備はいい?
もう少ししたらモブ役の人がバーチャル映像を使って、マモノとして出てくるから…
そしたら始めるよ
(鹿撃ち帽にローブという服装で、碧にこそこそと声をかける)
(その下には狐式神をイメージしたコスプレを着込んでいて、設定としては)
(銃魔界きっての若手魔砲使いアオイの使い魔、野狐のユカリ。という事になっている)
写真とか撮られるけど、無断でうpはされないから大丈夫だよ
演劇だと思って張り切っていこうね!
(笑顔を向ける事で、緊張を和らげようとする)
(少し離れた場所では4、5人くらいのカメラを構えた男女がそれすらファインダーにおさめていた)
【はい、こちらこそよろしくね】
【オレのタイムリミットは2時ぐらいだよ】
【凍結するか今日で終わらせるかは展開次第ってことでもいいかな?】
【あと、変身の呪文は適当でいい?】
(友人のゆかりに案内されて連れてこられたサイロと呼ばれる投影型バーチャルリアリティ空間)
(その場所で日常では着ないような格好をして立っていた)
(ダブっとした全身が隠れるトレンチコート、その下には巫女服をモデルにしたスク水ベースのコスプレ衣装)
(やっぱり、少々胸がキツめだったのだがそこはご愛嬌ってことにしてもらった)
ふぅ…変身呪文が頭の中に入んなくてさ。
大体でいいよね、大体で。
(先程からぶつぶつと口の中で繰り返しているのは変身の呪文)
(変身シーン以外はなんとかゆかりがフォローしてくれるらしいけれど、ここだけは自らの力で観客を魅せなければならない)
(普段こういうことはやり慣れていないけれど度胸は座っている方なのでなんとかやり遂げて見せる自信はあった)
ん、準備おっけ。
いつでも来い!だよ。
(ゆかりにつられるようににっこりと笑顔を浮かべた)
(だんだんとこの非日常的な状況が楽しくなってきていた)
(もう一度変身の呪文を口の中で繰り返し、よしっと小さくつぶやいて腰に手をあてた)
どっからでもこーい!
>>97 【リミット、りょーかいっ】
【凍結についてもそれでいいと思うよ。ちなみにボクは明日が最短解凍可能日になりマス】
【うん、適当で。碧ちゃんの感性におまかせしちゃいます!】
大体で大丈夫だよ
さっき渡した『聖霊銃』さえ使い忘れなきゃね
(聖霊銃、などと大層な名前がついてこそいるものの、物理的にはただのモデルガンに装飾を施しただけの品であり)
(サイロの外で使えばポンッと火薬が音を立てるのみの代物だが)
(ここでは引き金を引くのに連動して、色々と視覚効果なんかが投影されるようになっている)
その意気、その意気!
上手く演じれるとたのしーよー
(と、その気にさせていると)
(碧…いや、アオイの声を切っ掛けに)
(現実味の微妙に薄い草むらをかき分けて人間に成り損なった触手の塊…マモノが)
(これまた何とも演技臭い『がおーっ』という声を出しながら飛び出してきた)
(演技開始である)
ちょ、ちょっとアオイさまぁ!
いくら腕に自信があるからって、迂闊にチョーハツしないでくださいよっ!?
(使い魔ユカリとして主人をたしなめながら、怯えたように主人のかげに隠れる)
(マモノ達はそれに調子付いたように、アオイの目の前で腕を振り上げて威嚇し始めた)
アオイさまぁ、変身ですっ!
【オレも明日が最短解凍可能日だよ】
【じゃあ、適当に魔法少女の呪文引っ張ってきちゃうよん】
『聖霊銃』ね。おっけ。
(くるくるっと腕の上で『聖霊銃』を回転させて構えて空中に打ち上げる振りをする)
よしできそう、だね。
(にっこりとゆかりにむかって笑いかけて)
(「どっからでもこーい!」その掛け声を切っ掛けにしてマモノが草むらをかきわけて現れた)
(へぇ…こんな感じなんだぁ。と興味深く観客のような目でその触手を見ていた)
んっ、大丈夫だよ。
こいつらぐらい、アタシにまかせておけば一瞬で塵に変えてやるって。
(使い魔ユカリの言葉とともに演技を開始する)
(触手から一歩後ろに下がって距離を取り触手に向かってニヤリと笑いかけて)
アオイを舐めない方が、身のためなんだからネっ!
プリティーミューテーション、マジカル☆チェーンジ!!
みらくるシャーマン、チェーンジアオイっ!!トランスフォーム!!
(呪文の詠唱をしながらクルクルと『聖霊銃』を腕の上で回して構えて空中に向かって引き金を引く)
(音と光が銃から飛び出して観客の目を奪っているその間にトレンチコートを脱ぎすて)
(手で髪に触れて明るいライトブルーの髪に変化させる)
お待たせしました、魔砲少女アオイ、ただいま参上っ!
可愛くマジカルにぶっ放しちゃうんだから!
(キラン☆とBGMが付きそうな感じで決めポーズをとりマモノに向かってウィンクをした)
(どうやらかなりノリノリで演技をしているようである)
>>99 【じゃあ、凍結する場合は明日の…今日と同じ時間で良いよね?】
説明しようっ!
アオイさまが本気を出されると、周囲半径1キロ魔ートルに避難勧告が出されてしま……
(ノリノリで解説しながら、脱ぎ捨てられたコートと自分の着ていた上着と帽子を『収納』する)
(しかしキメポーズをマモノに向かってやっているのを見て)
アオイさま、アオイさまぁ。カメラはあっちです
そっちだと背中しか映らないですよお
(微妙に舌っ足らずに突っ込みを入れると)
(観客席から笑い声が聞こえてきた。同時にフラッシュライトも焚かれている)
(マモノも中の人が居るので、この間は待ってくれていた)
アオイさまぁ、『聖霊銃』をフォームチェンジさせましょう!
このままだと火力が残念すぎて『軍パワー5か…コケめ』とか言われちゃいますぅ
散弾銃にフォームチェンジしましょお! 投げあげてくださあい
(要するに銃を取り替えようという提案だった)
(今『収納空間』には様々なモデルガンが詰め込んであり)
(そのどれもが『聖霊銃』として機能する)
(『収納空間』を開くタイミングを見計らいながら、アオイの後ろでマモノを威嚇するように狐尻尾をゆらゆらと揺らした)
【OK!時間も了解しました】
えっ?
あ、こっち向かないといけないんだ。
ドジっ子なとこもご愛嬌ってことで、許してネっ!
(間違えてしまったお詫びとばかりに大きくジャンプして短い袴をはためかせて向きをかえる)
改めて魔砲少女アオイ参上っ!
(左手は腰に、右手は目の横でピースサインをつくってパチンとウィンクする)
わかったわ、ユカリ。
『聖霊銃』フォームチェンジ!
(握っていた『聖霊銃』をポンっと空中に投げあげる)
(新しい銃が『収納空間』から出てくる間に髪に触れて今度はピンク色の髪に変化させる)
(『収納空間』から新しい『聖霊銃』が出てくるとそれを手に持ち構えて)
いっくよーっ!!
(ぐっと足に力をいれて構え、ババババっと触手に向かって打ち放った)
>>101 その調子で魔砲も暴発させるからあぶないんですよぅ…
(と、ある事無いこと呟くが)
(袴の下の水着チラを撮影しようと必死にシャッターを切る音にかき消されてしまった)
あ…と。ついでに使い魔ユカリもさんじょー!
(アオイの後ろで両手を上げながらぴょいんぴょこんと跳び跳ねて存在をカメラに向けてアピールする)
変われっ、『聖霊銃・火嵐』!
(拳銃型だった『聖霊銃』と、燃えるような装飾を施した多弾倉ショットガン『聖霊銃』を)
(うまく空中でキャッチするように展開した『収納空間』を使って入れ換える)
(バーチャルではないと気付いたカメラマンが『おーっ!』と歓声を上げた)
いけーっ! アオイさまぁ、やっつけちゃえっ!
(散弾銃を連射するアオイを焚き付けるように声を張り上げ、バーチャルで作った狐火を時々飛ばす)
(『聖霊銃』の炎の散弾と狐火の猛攻を受けたマモノは一瞬怯むが)
(すぐさまその両腕をアオイが使っているのとは別の……二連装ショットガンの形に変形させ)
(水で形成されたバーチャルの散弾をアオイに浴びせかけた)
アオイさまぁ、あぶないですぅ!
魔力に優れたアオイさまでも完全に無傷は無理ですぅ!
(バーチャルとはいえ、このサイロではそこそこ実在している)
(コスチュームの弾が当たった部分が濡れ、破け)
(肌に直接当たると、傷にはならないがちょっぴり痛かった)
だいじょーぶよ。
暴発させても、負けないから。
(ユカリから受け取った『聖霊銃・火嵐』を連射させて)
カ・イ・カ・ン…。
とりゃーもう一発!!
(完全にバーチャルゲーム内でモンスターと戦っているときのような本気モードになっていた)
わっ!
(マモノの腕がショットガンに変形されて水の弾浴びせてくる)
きゃうぅぅっ!!!
(避けることもできた。けれど魔法少女モノのお約束として主人公がピンチになる展開も必要だろう)
(散弾銃の弾を全身で受け止めて強く地面を蹴り吹き飛ばされたように後方へ飛ぶ)
(マモノの攻撃で派手に吹っ飛ばされた演出である)
いったぁ…。
…マモノのくせにやってっ…くれるじゃない!
(全身びしょ濡れになり白いスク水は肌に貼り付きところどころ透けてしまっている)
(コスチュームもところどころビリッと破けてしまっている)
(せっかく作って貰ったのに…と切なくなりながらも演技は続ける)
ユカリ、アタシちょーっと頭にきちゃった。
『聖霊銃』フォームチェンジするわ。
大砲モードよ!
(ポンと再び持っていた銃を空中へ高く投げる)
(髪をピンクから赤へと変化させて、観客の視線を紛らわすためにクルクル回転し、)
(回転の間に髪をさらりと伸びたロングヘアーに変化させた)
アオイさまぁ、ご無事ですかっ!?
(アオイが攻撃を受けて吹き飛ぶと、ばばばばばっ!とカメラのシャッター音が機関銃のように鳴り響く)
(元々露出度の高いコスチュームだったのが、今や放送コードぎりぎりまで破けており)
(恐らく、あわよくば美少女の見えちゃいけないものが写るのを期待しているのだろうが)
(マモノとカメラから、その部分だけ尻尾で隠した…つもりだが隠しきれなかった)
えっ、え
は、はいっ! わかりましたぁ
大砲『聖霊銃・天道』、いでよぉっ!
(胸が大きいから、とかぶつくさ考えていると急に声をかけられ)
(一瞬慌てるものの、どうにか『収納空間』を介して聖霊銃を取り換える)
(言われた通りの大砲…という訳には行かなかったが)
(肩に担いで使う対戦車砲のモデルガンに光輝をイメージさせる装飾を施した『聖霊銃』…いや『聖霊砲』であった)
(マモノたちはそんな事はお構い無しに腕の触手を変形させ)
(アオイを縛り上げ『聖霊銃』を奪わんと、ワイヤー状の触手を多数射出する)
『聖霊銃・天道』っと!
(出された『聖霊銃』の姿を見て、その光輝く姿から)
(この銃だったら髪はオレンジだったかなぁ…と考えている間に一瞬隙を作ってしまう)
あっ!『聖霊銃』が!
(『聖霊銃』が手に届く一瞬をついてマモノの触手に奪われてしまう)
…っ!ユカリ!隠れてっ…。
(自分の身体の方へ伸びてくる触手からギリギリで逃げると待機している使い魔に対して隠れるように呼び掛けて)
きゃっ!
…っく!!
(右足首を触手に捕らえられて動きが鈍ると一気に身体を触手に縛りあげられてしまった)
離せっ!!
んーっ!!
(捕らえられたままジタバタと抵抗して逃げようとするとコスチュームがビリビリと破れてしまう)
【タイムオーバーだね】
【凍結する?】
あ、アオイさまぁっ!
どど、どうしようっ…
ボクに助けられるだけの力があればぁ…
(指示にしたがって近くの岩かげに隠れると)
(『聖霊銃』も…アオイ本人も触手に絡めとられてしまっていた)
(流石にノリノリ過ぎだろうとマモノを見やるが、バーチャル映像でその奥の人の表情は見えない)
(ただ、間違いなくカメラはアオイの見ちゃダメな部分を撮影している事に間違いなかった)
(アオイを絡めとった触手は、リアルへの影響力が些か弱いバーチャル映像のはずなのに)
(アオイの四肢と胸を縛り上げ、局部を隠すだけの機能しかもはや持たないコスチュームに包まれた女体をカメラに晒させ)
(強制羞恥プレイを楽しんでいるようだった)
アオイさまぁ!
アオイさまなら聖霊銃が無くても…ぬけだせます、よねぇ?
(今にも飛び出して助けたい衝動を『役柄に合わないから』と必死に抑え、震えながら)
(岩かげからそう声をかける)
【うん、寝落ちしちゃいそうだから凍結お願いします】
【相変わらずレス遅くてごめんね】
【それじゃあ、最初に打合せた凍結の都合でー】
【ボクもあんまり速くないから…ごめんね?】
【ゆっくり寝ていってね!】
【了解!22時にまたくるね】
【オレは結構楽しんでるけど、ゆかりちゃんも楽しんでくれてると嬉しいな】
【じゃあ今日はこれで落ちるね。お疲れ様。ゆっくり休んでね】
【おやすみなさい】
【碧ちゃんが楽しんでくれてるんだったら、ボクも嬉しいよ!】
【うん、おやすみ。いい夢見てねー】
【ボクも落ちまーす。おやすみー】
111 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 02:35:39 ID:EaMH9rQW
111
【ちょっぴり早いけど、解凍待ちするね】
【こんばんは、ゆかりちゃん】
【今日もよろしくお願いします】
…っ!
やぁっ……んっ…こらぁ、離せっ!
(触手は四肢を捕らえたまま身体を宙へと舞い上がらせた)
やっ…や、やめて!
だ、ダメ…みないで…。
(コスチュームはビリビリに破れて辛うじて下半身を隠す部分のみ残っている)
(触手に捕らえられた隠すもののなくなった肢体をカメラのレンズの前にさらけ出されてしまっている)
(プリンプリンと揺れる胸は淡い色の乳首までしっかり見えてしまっている)
やめてっ……きゃあぁん!
なにっ……いやっ!いやぁ!みないでっ…やだっ…はなしてぇ!
(触手が股を開かせるように動いていく)
(ちょうどM字に開かれた太股の奥、白いストレッチ素材の水着は濡れて肌に貼り付き割れ目の形をはっきり浮かび上がらせていた)
(そしてそこは先程の水の弾の攻撃だけではない何かで内側から濡れてしまっていた)
(身体の自由を奪われて霰もない恥ずかしい姿で大勢の観客の視線に犯される)
(非日常的なこの状況に性的な興奮を覚えてしまっていた)
(口では嫌がりながらも心の奥底ではもっと恥ずかしいことをされたい…そう思ってしまっていた)
(そんな意識を破るユカリの言葉が耳に届いた)
(その声は催淫状態に陥っていた思考を現実に引き戻してくれた)
も…もちろんよ。
アタシを誰だと思ってんのよ!
(四肢、そして胸を縛りつけられたこの状態で抜け出すためには…)
(頭をフル回転させて出てきた案は自分の身体を幼児化させることだった)
(10歳ぐらいの自分の姿をイメージして変身すれば身体は縮み、触手から逃れられるかもしれない)
ユカリ、聞いて!
フォームチェンジするわ!
モードはチャイルドモード。
ユカリ、アタシの今のパワーでフォームチェンジは可能かしら?
(子供の姿に変身することを伝え、そして変身後身に纏うコスチュームの用意はあるかを確認する)
(他の誰でもない、自分の変身能力を知っている『ゆかり』にだから伝わるだろうと望みをかけて暗号のような言葉で尋ねた)
ダメだったら…トレンチコートモードでいいわ。
準備できたら合図して。
ユカリの合図でフォームチェンジするわ。
>>113 【こんばんは、碧ちゃん! …アオイさまかな?】
【今夜もよろしくね】
『ぐあ、が、が、がっ!』
(マモノが勝利宣言でもするかのように、アオイを捕らえたまま笑い声ともひきつった呻き声ともつかない声を出す)
(観客の視線はアオイの半裸の身体にそそがれており)
(目の良いカメラマンがアオイの下半身の状況に気付いたのか、ざわざわとざわめき)
(シャッターが更に激しくきられはじめた)
チャイルドモード……
(言わんとしている事に気付き、衣装の代えがあるかどうか必死に考える)
(流石に子供に変身する事は想定していなかったため、そのサイズのコスチュームは用意出来ていない)
コートモードなら、きっとアオイさまのチャイルドモードでも問題ありませえん!
今おたすけします、マモノの触手が弛んだら変身して脱出してくださぁいっ!
(声を張り上げ、岩影から飛び出してマモノに向かって…アオイに向かって駆け出す)
ごめんなさい、アオイさまぁ。ユカリは約束を…やぶります
『魔ジュウ・サイガ』…!
(能力のリミッターを解除し、アオイの位置に『収納空間』を比較的長時間展開して)
(変身完了と同時にコートを取り出せるようにする)
(能力リミット解除によってユカリの…いや『ゆかり』の紫の眼が妖しい光を帯び、それは駆ける速度もあって残光となり)
(その状態でバーチャルの狐火を両腕に収束させると、マモノにそれを直接叩き付けた)
【じゃあ、オレ…アタシもユカリって呼んだほうがいいかな】
【よろしくねー】
おっけ、コートモードね。
約束…破ってもいいけど…危なくなったら逃げてよっ!
(ゆかりの『収納空間』が展開されている)
(触手から逃れてあそこに入りトレンチコートを羽織ればフォームチェンジは完了である)
(手早く、確実にそこまでやらなければいけない)
んっ!
(ドンっと強い衝撃がマモノを襲い、その衝撃と共にマモノの触手が弛む)
フォームチェンジ、チャイルドモードっ!!
(そう叫び、一気に全身を幼児化させる)
(両手足は小さくなり、手首足首ともに細い子供のものに変化する)
(もちろん胸はツルツルのぺたんこになり、するりと触手から抜け出して『収納空間』へと落ちた)
(その際にちゃっかり『聖霊銃』も奪い返していた)
ありがと、ユカリ。
助かった…よ!
(すぐさまトレンチコートを羽織り、トンっとユカリの背中に背中をあてる)
(ユカリの身体より背の高さは一回り小さく、全体的に薄い)
(顔付きも幼く子供っぽいがどことなく凛々しさも感じられる)
間違えて、チャイルドメールモードになっちゃったけど、お父様には内緒にしてよ。
(現在の性別は男。男の子である)
(それっぽい台詞を口にしてユカリの肩に手を置く)
さーてと、このモードだとパワー半減しちゃうから、アシストしてもらっていい?
(『聖霊銃』を触手に向かって構えながらウィンクした)
>>115 (多段変身だと!?とか、男の娘キタコレ!とか)
(観客席から興奮した声が聞こえてくる)
(シャッター音は半減し、半ばアドリブと化したこの『コスチューム・プレイ』に没入しているようだった)
『魔ジュウ』はつかわないって約束…やぶっちゃいました……
(『収納空間』を閉じても、バーチャルに変わってこそいても眼は妖しい光を湛えたままで)
(それどころか狐火が次第に膨れ上がり『ユカリ』の体を禍々しく包み込む)
(そうでなくとも無理をしたため、腕をだらりとたらしながら肩で息をしていたが)
お互いナイショですね
(くすくす、と背中合わせに笑って両手を軽く横に広げる)
(狐火の青白い火が、『ユカリ』の本体である『野狐』の輪郭を描き出していた)
アオイさまぁ…も、むりはしないでくださあい
わかりましたぁ、パワーアシストします!
(『聖霊銃』…いや、『聖霊砲』の砲身に手を当て、狐火をそれに流し込むと)
(ユカリの体を禍々しく包み込んでいた火もそれに吸い込まれ)
必殺『魔ジュウ弾』…
今のアオイさまだと、一発しか撃てないはずですう
外さないでくださいっ!
(止めは力をあわせて使う技、と相場が決まっている)
(ユカリは一歩引くと、アオイの体を抱きしめるように支えた)
『ぐがっ、がああ…!』
(マモノは先ほどの一撃が意外に効いていたらしく、触手にキレがなくなって動きも鈍っていたが)
(水の散弾銃をアオイに向けて、引き金を引こうとしている)
オレがピンチだったんだから…ユカリが気にすることじゃない。
それより…無理させちゃってごめん。
(自分を助けるためにユカリに無理をさせてしまったことを悔い)
(必ずこの勝負に勝利することを胸に誓う)
(ワシャワシャとユカリの髪を撫でてマモノの正面に立つ)
必殺『魔ジュウ弾』!
もっちろん、外すわけないだろ。
オレとユカリの全身全霊かけた最強技なんだから。
(肩にのせた『聖霊砲』のスコープを覗き込む)
(狙うは触手の核となっているマモノ。順番にマモノを睨んでいき、一体のマモノと睨み合う)
みつけた…。
よーし、いくよ、ユカリ。
必殺『魔ジュウ弾』!!発射ーっ!!!
(かけ声とともに『魔ジュウ弾』を触手に向かって打ち込む)
『ぐああぁぁぁ!!!!!』
(『魔ジュウ弾』は命中。マモノの叫び声が響き渡り、触手が崩れ落ちていった)
『魔ジュウ弾』…はっしゃあ!!
(かちり)
(アオイが引き金を引くと、見た目のゴツさに反して『ぱすんっ!』と軽い音が響き)
(青白い火を纏った光の弾が発射された)
(夏の照り付ける昼の、秋の淋しげな夕の、冬の突き刺すような早朝の)
(そして春の夜明けのやわらかな、光)
(天道…つまり太陽の力に魔ジュウの力が乗った必殺弾は、マモノを正確に捉え)
(ぽぱぱぱぱぱぱんっ! と、連鎖するようにマモノと触手を全て包み込んで、浄化してゆく)
(浄化されたマモノは、その核であった『マモノ役の人』を残して消え去っていて)
…や
やりましたね、アオイさまぁ!
今日もだいしょーりですっ!
(キャーッと歓声をあげながら、アオイくんを抱きしめて)
(ひとしきり喜んでから、キメポーズを促すようにカメラの方に向けて放し…)
(ふ、と我にかえったように、観客席のカメラが慌ててアオイに向けられた)
【そろそろ〆、かな?】
(『聖霊砲』から放たれた弾、浄化されていく触手達、その姿をボーっと眺めていると)
(歓声とともにユカリが身体を抱き締めてくれた)
えへへ、やったね!
今日も大勝利だね!
(ピョンピョン飛び跳ねてひとしきり2人で喜びを分かち合った後)
(ユカリに促されてカメラの前に立ち、手で銃の形を模し、指の先をカメラに向けて)
魔砲少女アオイ、今日も大勝利だゾ!
(バンっ!と口で音をつけてウィンクしながら順番にカメラマンさん達を打っていった)
ふわぁ……疲れたぁ…。
(張りつめていた糸が切れてその場にへなへなとへたり込んだ)
(体力もほぼ限界らしく変身も解除されてトレンチコートを着たまま女の子の身体に戻っていた)
…あ…ゆかりちゃん…あのさ…カメラマンさん達の撮ってた写真って確認できるの?
その…際どい写真とか…公開ひかえてもらいたいんだけど…。
(へたり込んだままゆかりを見上げて首を傾げる)
あと…触手役の人どの人?
年頃の女の子に対してちょーっとひどくなかったって文句言いたいんだけど。
(あわよくばお詫びにケーキでも…という展開を期待しながら問いかけた)
【そうだね、次ぐらいで〆るね】
(二重の意味でのサービスショットを提供しているアオイの姿を見ながら、満足そうに微笑んでいたが)
(後ろから『ちょっとやり過ぎたな』『なあに、役得役得』とマモノ役の人達が会話しているのを聞き付けると一瞬だけ能面のように無表情になり)
お疲れ様、碧ちゃん
楽しかった?
(『収納空間』からスポーツドリンクを取り出し、手渡しながらたずね)
(碧ちゃんに渡したのとは別のスポーツドリンクの栓を切って、ゴクゴクとのどに流し込む)
基本的に公開しない、って話にはしといたけど…
不安なら見せてもらえると思うし、消してって頼めば断らないと思うよ
(ね? とカメラ撮影をしていた人達に振ると)
(『そ、そうだよな』『あ、あ、当たり前だろ?』と、なぜか挙動不審気味な返事が返ってくる)
あー…そっちはボクも思ってたんだよねー
あの人達だよ。あそこで座り込んでコーラ飲んでる人達
(と、指差して示し)
…とりあえず、打ち上げの費用でも出させよっか
『そ、そりゃないぜゆかりちゃーん!?』
『だが断らないッ!』
(と、思い思いの反応をしてくれた)
(ともあれこうして碧ちゃんのコスプレ?デビューは色々ありながらも一旦終わりとなったのだった)
【じゃあ、ボクはこんな感じで〆るね!】
【お疲れ様でした。中々無茶ぶりしちゃったかもだけど、楽しかったと思ってもらえたら嬉しいな】
わぁ!すっごく喉乾いてたんだぁ。ありがとう。
(スポーツドリンクをゴクゴクと勢いよく飲みながらやりきったあとの爽快な笑顔を浮かべて)
うん、すっごく楽しかったよ。
ゆかりちゃんもお疲れ様。
ゆかりちゃんがそばにいなかったらどうなってたことか。
(心の底からゆかりがいて良かったと思っていた)
(アドリブの面も、その他のいろいろな面も含めて)
それなら良かったぁ。
個人的に楽しんでもらう分にはいいんですけど…
公開ってなると…いろいろ怖いから…ぜーったい公開しないでくださいね?
(ここぞとばかりに演技力を発揮しブリブリな甘い声でカメラ撮影の人にお願いをした)
(みんなが頷いてくれたのを見て満面の笑みを浮かべて)
あの人達かぁ。
(トトトっと近付いていき警戒しているのか微妙に距離を取りながら)
あんまり恥ずかしい格好させないでくださいー!
本当に本当に恥ずかしくて…怖かったん…だからぁ…。
(これまたここぞとばかりに涙ぐんで俯く演技をする)
(男は女の子の涙に弱い生き物である)
(アタフタしているマモノ役の人のもとから離れてゆかりに抱き付いて見られないようにペロリと舌を出した)
(こうしていろいろあったけれど無事にコスプレ?デビューは幕を閉じた)
(コスプレがくせになってしまったことはまだゆかりにはヒミツ…である)
【じゃあオレもこんな感じで〆だよ】
【オレもたくさん無茶ぶりしちゃったから気にしないでね】
【すごく楽しかったよ。ゆかりちゃんも楽しんでもらえてたら嬉しいな】