【退廃】幻想学園3【世紀末】

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500戸田 斎 ◆5IZvi7rmHQ
(その日も生徒会の雑用をしていた。
 書類をファイルに閉じたりホッチキスでまとめたり。
 この作業もいい加減慣れたもので、これも全てはある女性の為だった)

なぁ、東条?
最近なんか元気ないな。風邪?
(その女性…生徒会の副会長でありクラスメイトの東条霞は、なんだか最近
 心ここにあらずの顔をしていることが多い。伊達に惚れているわけではなく
 毎日その秀麗な美貌を観察している斎は、その変化に気付いていた)
(作業が終了し、その日のノルマは全部消化した)

なあなあ。今からお茶しに行かない?よかったらだけど。
新しいオープンカフェ、結構評判いいぜ。
(いつもならひらりと避けられるだろうけれど、彼女の変化が気になったので
 誘ってみる。嫌がるならここで色々探りを入れればいい)

【それでは、よろしくお願いします】
501東条 霞 ◆mEZMRgUnKc :2010/09/17(金) 21:07:15 ID:DejIdZHr
>>500
……………。
(完成した書類をパラパラと捲り、目を通す)
(その顔は心ここにあらずと言った雰囲気で、時折ため息をついたりもしている)

──…えっ?
あっ、あぁ、何かしら?
別に…私は変わりない、けど…。
(声を掛けられると我に返ったとばかりに戸田の方を見る)
(ぎこちない様子を見せながら素っ気ない返事をする)

今から…?
あ…もうこんな時間だったのね。
(時計を見ると予想以上に時間が経っていて、残りの仕事をする気が失せてしまう)
──えぇ、いいわ。
今日も戸田くんに色々手伝って貰ったし、たまにはお礼くらいしないとね。
それに私もその店に行ってみたかったの。
(いつもならば乗り気じゃないところだが、今日は気晴らしくらいにはなるだろうと思って頷く)
(早速とばかりに机の上を片付けて席を立つと鞄を手にした)

【えぇ、こちらこそよろしくね】
【お互い楽しみましょう】
502戸田 斎 ◆5IZvi7rmHQ :2010/09/17(金) 21:19:56 ID:tYZvLrMm
お、本当?よっしゃあ!
そうと決まれば、行こう行こう!
(予想外にも、誘いに乗った東条を意外そうに見つめる。
 帰りの支度をして、戸締りをして生徒会室を出る)
(念願の放課後デートだが、予想外に事がうまく行った事に
 不安がある。嬉しい事には変わりはないのだけれど)
(二人で学校を出て、繁華街をぷらぷら歩いて、オープンカフェに到着。
 あちこちの席には当然のように学生服だらけ。幸い、知った顔はない様子だ)

初めてだよな、こうしてお茶するの。
少しは期待してていいのかな、俺。
知ってる?この通り裏にホテルが沢山…なんて冗談、冗談だってば。
(くだらない冗談を言っていると、ウェイトレスが注文を取りに来る。
 シンプルだが、可愛いデザインの制服だ。年齢は自分たちよりは年上だろう。
 自分はコーヒーのブラックを注文をする)

あのさ、あー、いきなり突っ込んだこと聞いて悪いんだけどさ。
なんか最近東条の様子が変な気がしてさ。
よかったら相談に乗ろうかなって。俺なんかじゃ頼りにならないのはわかってるけどさ。
でもだからって、好きな人が妙な顔してるの放っておけないだろ。
(初めて告白して、断られて、それでも諦めの悪い自分は図々しく東条の心に踏み込もうと
 している。今度こそお終いかもしれないな…なんて思いながら、返事を待つ)

503東条 霞 ◆mEZMRgUnKc :2010/09/17(金) 21:44:32 ID:DejIdZHr
……………。
(カフェへむかう最中も、時折珍しそうにキョロキョロ
 したりはするが、殆ど浮かない顔をしている)

ん…そうね。生徒会室でお茶するくらいならあったけど…
ていうか戸田くんと二人ででかけたのも初めてだものね。
はぁ…またそんなくだらないこと言って。
そんなことばかり言ってると他の子達から嫌われるわよ?
(席に来たウェイトレスにアイスカフェラテを注文すると、彼の冗談に呆れた顔をする)
(いつものことなので、特に苛立ったりすることもないが)

……変?私が?
(もちろん図星だった)
(というのも、悩みの原因は先日自分に起こったある出来事)
(あるクラスメイトとの情事が全ての始まりだった)
(その生徒はその後重症を負い病院に搬送されたと聞いたし、情事の件は誰にもバレていない)
(しかし、あの日初めて快楽を知り、溺れた自らの淫らな
 姿を、そしてあの快感を忘れることは出来なかった)
(自分はなんて下劣な女になってしまったのだろうと、日々考えては落ち込んでいたのだった)
気遣ってくれてありがとう。
でも、本当に大したことじゃないから…。
戸田くんに相談したら嫌われてしまいそうな内容だし、なんてね。
(珍しく冗談混じりに微笑んでみせるが、あながち冗談でもない言葉だった)
504戸田 斎 ◆5IZvi7rmHQ :2010/09/17(金) 21:55:53 ID:tYZvLrMm
そんな。
俺が東条のこと好きなの知ってる癖に。嫌うわけないだろ?
(誘った時から感じていた違和感が更に募って来る。
 普段はこんな風に笑ったりしないのに。
 ここに来る途中も、浮かない顔をしていたし)

俺に言えないって事は……
ま、まさか好きな男が出来たとか。
い、いや、それならそれでいいんだけどな、はは、はは…
(もしそんなことだったら自分はとんでもない道化だ。
 できれば、そんな悩みではないことを祈るばかり。
 力なく笑っていると、注文の品が早くも届いた。
 コーヒーとアイスカフェラテ。ズルズルと苦い液体を啜る)

なぁ、東条。それマジで秘密?
拷問されても言えないような隠し事?
そうじゃないなら、言って欲しいな。
俺に手伝えることなら、なんでも手伝うし、内緒にするからさ。
(それでもしつこく食い下がるのは、やっぱり惚れた女のことだからだ)



 
505東条 霞 ◆mEZMRgUnKc :2010/09/17(金) 22:15:24 ID:DejIdZHr
>>504
あら、どうかしら?
ひょっとしたら、ってこともあり得るわよ。
(必死に相談に乗ろうとしてくれる彼)
(普段はただのクラスメイトだし、一度は告白されたこともあったけど、今では仕事を
 手伝ったり何気ない話をするような友人だと思っていただけに、申し訳なくなってくる)

──っ、ち、違うわよっ。
そんなわけないでしょう…!
あ……ご、ごめんなさい。
(男?と聞かれて、少しむきになって否定する)
(と、目の前に注文の品が運ばれてくると、ハッとして謝る)

拷問…って──わ、分かったわよ…。
(話せる範囲で話そう、とゆっくり口を開く)
あの…この前、うちのクラスの子が1人、突然入院したでしょう?
入院する前の日に、その子とちょっと、その…えぇと、あの……──
ごめんなさい…場所、変えてもいい?人がいると話しにくいの。
(ここで話せる範囲はあまりに狭かった)
(申し訳無さそうに顔をあげると彼を見つめる)
506戸田 斎 ◆5IZvi7rmHQ :2010/09/17(金) 22:28:41 ID:tYZvLrMm
一之瀬?
一之瀬と何か……
(この前クラスメイトの一人が入院したと、確かに聞いた。
 原因は、なんでも目覚めたばかりの能力の暴走の後遺症だとか。
 隔離されたとか、当分復帰できないとか、そんな噂があった)

オッケ。個室サロン行こうぜ。
ここの近く、一か所あるから。
(伝票を持って立ちあがり、会計を済ませる。
 個室サロンとは、文字通り個室を借りてのんびりする場所のことだ。
 カラオケやテレビゲームもできるし、食事の持ち込みも自由だ。
 大勢で集まる時に使ったり、ホテルの代わりに使ったりもできる)
(個室サロンの受付で手続きを済ませ、部屋に赴く。パック料金などもあり
 今回は三時間1500円コースでオプションはなし。
 それなりのスペースが確保された部屋で、ソファに座って向かい合う)

それで、一之瀬と何かあったんだな。
それで悩んでると。
…何かをしたのか、何かをされたのか。どっちなんだ?

 
507東条 霞 ◆mEZMRgUnKc :2010/09/17(金) 22:49:31 ID:DejIdZHr
>>506
この辺に詳しいのね、ありがとう。
(あまり遊び歩くことをしない自分にはありがたい話だった)
(会計を済ますと、彼に案内されながらサロンへ向かった)

へぇ…個室サロンって初めて来たけど、こんな感じなのね。
一人で来てものんびりできそう。
(部屋に入るとくるりと辺りを見回して、率直な感想を述べる)
(荷物を置くとソファに座り、彼と向かい合う)
(すぅ、と一呼吸置くと、意を決して話し始める)

そう、一之瀬くんって、元々能力を持っていなかったじゃない?
後から聞いたら、あの少し前からテレパス能力に目覚めていたみたいで…。
その…それで、私ね、入院する前の日の放課後に、能力が暴走していた彼に会ったの。
そしたら私、急に気が狂ったみたいになって、一之瀬くんと…こう、あ…ぅ…
(頬を真っ赤にして、泣きそうな顔を俯け黙ってしまう)
(普段表情をあまり変えない自分が見せた稀な仕草だった)
508戸田 斎 ◆5IZvi7rmHQ :2010/09/17(金) 23:06:07 ID:tYZvLrMm
>>507
ああ、あの噂マジだったんだな。
……え?おいおい、それって……
(能力の暴走については、噂が真実だったと裏付けが取れただけだ。
 けれど、その暴走したテレパス能力者と二人で何をしていたのか。
 赤面し顔を伏せ、黙り込んでしまう東条の態度からするに、恐らくは……)

つまり、その、東条は一之瀬と……
その…や、ヤッてしまったと?
(ズーンと頭が重くなった。他の言い方はなかったのかと思いつつ、こちらもショックだ。
 しかし、もっとショックを受けているのは他ならぬ東条自身である。
 気が狂ったように…と彼女は言ったのだから、多分本意ではなく、能力の暴走に
 巻き込まれて影響を受けてしまっただけなのだろう)

でもさ、東条はその、別に本意だったわけじゃなくて、なんて言うか…
事故みたいなものだったんだろ?東条が無事でよかったよ。
その、女としちゃ辛い話だろうけど、犬に噛まれたと思ってさ、ね?
それより、ごめん、こんなこと聞いて。
でも、俺東条のことずっと好きだから。嫌いになったりしないから。
(能力の暴走自体は珍しくはない。五体満足で精神も健常なのだからまだマシだろうと
 思う。東条の隣に座って、軽く肩を叩く。例えどんな事があっても、自分は東条霞が好きなのだ)
509東条 霞 ◆mEZMRgUnKc :2010/09/17(金) 23:36:37 ID:DejIdZHr
>>508
………。
(彼の答えに俯いたまま、コクリと頷く)
本当に…ごめんなさい…。
こんなこと聞かされて…引いちゃうわよね。
(彼が明らかにショックを受けているのが分かり、やはり相談すべきではなかったかと後悔する)

え、あ…、そ…それは、たしかに…事故と言えば事故だけど…。
でも…あの……──、あ…ありがとう…。
戸田くんって、本当に優しいわね…。私はあなたに酷いことしかしてないのに。
(何か言いかけたが、肩を叩かれると顔をあげて話すのを止める)
(悩みの内容が内容だけに、優しく慰めてくれる彼の様子に少し安堵した)
もう過ぎたことだから仕方ないんだけど…ね。
あれが初めての経験だったから…、尚更頭から離れなくて…。
本意じゃなかったはずなのに、あの時の気持ちが忘れられない自分が嫌になるの。
(自分に呆れたような口調で、隣に座る彼に話を続ける)
それが──今の私の悩みかしらね。
…さて、聞いてくれてありがとう。
もう遅いし…今日は帰りましょう。
(これ以上話を続けても彼に悪いと思ったのか、ぎこちない態度で席を立とうとする)
510戸田 斎 ◆5IZvi7rmHQ :2010/09/17(金) 23:49:10 ID:tYZvLrMm
>>509
そりゃ、好きな人のことだからな。
けど、平気平気。これくらいで俺がめげるわけないって。
(にっこりと笑って、平気じゃないけど平気だと言ってのける。
 酷いことになったのは彼女の方だ。
 だからせめて自分は笑っていなければならないと思う)

俺の東条への愛は、これくらいじゃ壊れないぜ。
(一度強がりが口を突くと、本当に強くなった気持ちになれる。
 ぽつぽつとその時の気持ちを話す東条に、コクコクと頷いて)
それは仕方ないよ。
他の人が同じ立場でも、同じことしてたと思うし。
ま、無理に忘れようとしない方が、いいのか知れないな。
(無理にどうにかしようとすると、逆に負担になると言う。
 この手の問題は、時間が経てば案外さっくりと解決するのだろう)

そうだな。けどその前に。
(立ち上がろうとする東条の肩を掴んで、不意打ち気味のその唇にキスをする。
 一瞬だけ触れ合って、すぐに離れる。へへへと笑って、唇を撫でる)

俺、東条に好きになってもらえるように頑張るから。
そんでもって、どんな嫌な事も忘れるくらい俺が幸せにするから。
だから、待ってて。
(そう言って笑い、東条の手を引いて部屋を出た)

【意外にも綺麗な〆になってしまいました】
【正直予想外。賢者モードかな】
【えっと、えっちなしですが、これで〆でお願いします】

511名無しさん@ピンキー:2010/09/17(金) 23:55:13 ID:xxP+Cr1j
女心のわからんやっちゃなw
そこは引き止めるところだろw
512東条 霞 ◆mEZMRgUnKc :2010/09/18(土) 00:09:40 ID:5CtyGAXk
>>510
無理に…──そ、そういうものかしら?
(不安げに彼を見る)
(しかし彼の強い励ましに圧されたのか、少しずつ気持ちは晴れつつあり──)
ん…、戸田くんがそう言うのなら、あまり考え過ぎないようにしてみるわ。
それに聞いて貰えたからか、気持ち的にも少し楽になったし。
きゃっ…、────っ!?
(肩を掴まれ何事かと思って彼を見た時にはもう遅く)
(気が付けば触れた互いの唇がすでに離れたところであった)

──…っ、ちょ、ちょっと…あのっ、戸田くん…!
す、するならするって言っ…………
(彼の笑顔に、「待ってて」の言葉に、再び顔を真っ赤にして黙ってしまう)
(だがその表情はさっきまでとは違う、どこか照れくさそうな顔だった)


【予想外の綺麗な〆をいただいて驚いたわ…(笑)】
【もしや…内容的にやりにくかったかしら…?もしそうだったらごめんなさいね?】
【こちらとしてはとても楽しかったわ。遅くまでありがとう】
【もしまた機会があったら、ぜひよろしくお願いするわね】