【異能】黄昏の学園25【異端】

このエントリーをはてなブックマークに追加
371媛名 葵 ◆YJKujNK4t6
>>370
…………そう。
(まくしたてるような言葉、僅かに薄らいだその瞳の色)
(それを見てから、唇の端で笑う。
 「いじっぱり」、とそういうように。でも、彼女は一言だってそんなことを口にはしなかった)

あなた、ばか?
性根が曲がっているから……離さないに、決まっている。
性根が曲がっているから、……わたしは、約束を、平気で、やぶる。
(頬に置いた手をすべらせて、腰を浮かして膝立ちで、頭を抱くようにする。
 彼の顔はまったく見えなくなって、頭の上にとん、と顎を置いてから大きく息を吐きだした)

でも、流石にこれは、約束破りも甚だしい。
……やめろというのなら、すぐにはなれる。
――――私が、あなたにくっついていたいだけ、別に貴方をなぐさめる気なんてない。
あなたが、怖いかおをするから、こうしてその顔をみなくていいように、しているだけ。
(重い音――視線だけ動かして、それを確認する。
 あまり、時間がない。そう思いながら、腕に力を込めようとしたが、相手が振り払おうとするときに
 そうしていては払えないことに気づいて、そのままゆるくしておいて)

――――彼女が、貴方を裏切ったなんて、嘘。
そう感じるのは、あなたがただ、心底彼女のことを信じていたから。
……信じていたから、いたかったから。――彼女と、話をしたの? 機械の首の話なんて、したの?
…………私は、あの女に、裏切るつもりなんてなかったし、
――あの女は、自分からわざわざ他人を欺くような性格には、見えない。結果的に、そうなっただけ。