【異能】黄昏の学園20【異端】

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1名無しさん@ピンキー
舞台はとある学園、人ならぬ『力』を得た少年少女たちの物語である。
彼らはその力の存在に惑い悩みつつも、同じような『力』を持つものたちと、時には敵として、
時には味方として対峙しながら 力を合わせて様々な奇怪な事件に挑み、その闇を暴いていく。

【ルール】
・煽り、荒らしは華麗にスルー。
・民間人やその他能力を持たないキャラハンの参加も可能です。
・スレの性質上、強姦や特殊プレイも可ですが、きちんと相手の了承を得ましょう。
・いくら戦闘モノだからとはいえ、険悪な展開はやめましょう。(相手の了承なく妖魔を殺害など)
・最強設定は勘弁してくださいお願いします。
・能力は使い魔、サーヴァント、念、核金、魔術、法術、変身など基本的になんでもありです。(強力すぎなければ)
・名無しさんは一般生徒、怪物で襲ったりなどがいいかもしれません。
・本校は幼等部から大学部まで有しており、留学生との交流も盛んです。

テンプレ
【名前】(読みも)
【年齢】
【性別】
【身長】
【3サイズ】
【容貌】
【能力】
【希望】
【NG】
【弱点】
【備考】

前スレ【異能】黄昏の学園19【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1254489250/

避難所【異能】黄昏の学園避難所50【異端】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1256569634/
2天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/10/29(木) 00:05:53 ID:gt6QzLnS
【名前】天羽 都(あもう みやこ) ※愛称はみゃこ
【年齢】13歳(中等部第二学年)
【性別】女
【身長】148cm(寝た状態での測定で正確ではない)
【3サイズ】B75(60C)/W52/H76、けっこう着痩せする方
【容貌】
栗色のさらさらショートに赤いヘアバンド
色白で目や鼻など顔立ちが全般的に丸く幼い感じ
制服に長めのエプロン、サイハイソックス
ttp://okms.h.fc2.com/uri/amou.jpg
【能力】
・異能に分類される様々な力の増幅/抑制
都に直接触れている対象の【能力】が増幅したり抑制されたりする。
効果はランダムで強く発揮することもあれば何も起きないこともある。
例:魔法の制御が正確になる、機械の動作が不調になる
・生物が持つ一般的な力の増幅/抑制
都の手料理を食べた者は、異能に限らない様々な力が増減する。
胃に残っている間だけ作用し、効果は都の感情や意志に左右される。
一般的な範疇内であり、生物的限界を越えるようなことはない。
例:マラソンで自己ベストを出す、試験で暗算を間違える
※発動と効果はロール相手の方に一任です。
【希望】日常、怪異との遭遇 ※エロールと戦闘は要相談
【NG】猟奇凌辱、強姦、SM、グロ
【弱点】両足不随で車椅子生活、戦闘能力なし
【備考】
十年前、学園教師である両親と共にどこかから旧校舎の屋上へ転落、
下敷きとなった両親のお陰で命は取り留めたものの後遺症で両足不随となる。
引き取り手がなかったため学生寮の寮母に引き取られて学園へ通っている。
明朗活発、世話好きで少し頑固、まっすぐ真当な性格。
料理部所属で自称エース、義母(寮母)仕込みの料理は学内でも評判。
事件のことは覚えていないが両親の幽霊が旧校舎へ出る噂を知って調べ始めた。
【最近の状況や重要な出来事】
・つい最近まで能力を自覚していなかった。
・憧れていた迫水直と伊織津綺子が付き合っていると知って失恋。
・失恋時に一つ目の能力を自覚したが制御できないのは相変わらず。
・二つ目の能力はまだ自覚していない。
・綾香お姉ちゃんがとにかく無事でいることを陰ながら祈っている。
・正ちゃん先輩の自宅に下着を置き忘れた。
・旧校舎で両親の幽霊を目撃、少しだけ母に憑かれた。
・紫からプレゼントされた十字架のお守りはこっそり発信機内蔵。
・肝試しで遭遇した生徒の幽霊をどうにかしてあげたいと奔走中。

【プロフ投下のみです】
3兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/10/29(木) 22:30:49 ID:GHjsKR2C
【名前】兵部 晶(ひょうぶ あきら)
【年齢】14歳
【性別】男
【身長】152cm 42kg
【容貌】全体的に髪はショートだがアホ毛があり、もみ上げが長い。かなり童顔。
    基本的に仏頂面でツンツンした様子。
【能力】接触した物体、及びそれに接触していた物体を回転させる。
    また己の非力を補う為に、銃器の訓練を積んでいる。
    能力と組み合わせ弾丸の貫通力の向上や、他に弾道を曲げたりもできる。
【武器】深紅色のサックスケース型ガンケース『ハーミット』
    四丁の銃器を収納し、持ち運び易く様々な状況に対応可能。or
    対異形用複合電磁兵器『ジムノペディ』+S&W M38
    レールガンを始めとした高威力の兵器を備えるが、非常に大きく
    持ち運びに不便。また充電に少し時間がかかる都合上、対多数戦には不利。
【希望】NG以外なんでも
【NG】スカグロ
【弱点】長期戦、打たれ弱さ
【備考】中等部二年に属する、鳶色の髪の少年。
    以前は家族を溺愛し、また家族に溺愛された純粋無垢な少年であった。
    しかし去年の夏に、異形の襲撃により家も家族も失ってしまう。
    それから警察官であった父のもう一つの仕事、異形狩りを知り
    復讐のためそれを受け継ぎ、訓練を受け『ガンスリンガー』のコードネームを得た。

    それからの様々な出会いにより彼の脆い精神はより深く傷つき、
    もはや亡くした家族に代わる心の拠り所を
    探すことは不可能だと知り、職務に準じる一つの戦闘機械となる。
    異形は思想行動に関わらず全て殲滅、また人間であろうと
    異形の存在を助長するようであれば、逮捕するスタンス。

    紫一久、媛名葵とは組織間の協力関係にあり、須佐乃水琴とは
    同じ警察に所属する繋がりがある。また、紅裂拓兎とは必ず
    彼を断罪して、安らかに殺すと誓った。

ちなみに絵師さんが、僕の絵を描いて下さいました。
http://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=493&type=jpg
http://www.100gazou.com/sinzou/bbsdata/img/498.png



【天羽さん、スレ立てお疲れ様。ひとまずプロフ投下だけしておく】
4紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/10/29(木) 22:55:51 ID:AxA6N3oF
【名前】紅裂 拓兎(べにさき たくと)
【年齢】十七歳
【性別】 男
【身長】 178p 80kg
【容貌】 半端な長さの赤茶色の髪・右耳にリングピアス(10mm)
     半分齧られた林檎の意匠が刻まれたベルトのバックル
     気分次第でサングラスやゴーグルなど  
【能力】
・珪素の支配・・・珪素を生成して支配する能力。能力の用途は多岐に渡る。
・体術・・・あらゆる格闘技の技を節操無く使う。投げ・関節・寝技を主体とする。  
【武器】特注の鋼鉄製トンファー(銀メッキ加工済み) 重量15kg
【希望】戦闘・探索・交流・その他
【NG】 猟奇・排泄
【弱点】魔王の加護(魔力供給・再生能力など)を失っているので
     肉体的には 鍛えた常人程度の強度しかない。
     珪素の支配も以前より乱用できない。

【備考】
数多の矛盾を抱える、珪素を支配する異能を有する自称「悪人」。
魔王の契約者だったが様々な人間との出会いと戦いの末に今までの自分を見直し
新しい自分を作ることを決めた。世界を終わらせる契約者としての役目を一時活動を
休止する事の代償に「魔王の加護」を失う。一定以上に他者の人生と関わらないように
していたが今では出来るだけ人と関わるようにしようと決めている。
気さくで適当な態度は上辺だけ。ネガティブ思考かつ悲観的で更に言えば根っこが
虚無主義なので人間関係については前途多難である。
能力の使用制限の関係で、最近は武器を使って戦うようになった。

>>1乙だ。プロフ投下落ち】
5紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/10/31(土) 21:20:53 ID:e7hY/Ch5
【ロールに使用します】
【久遠ゆりか◆Juli/dituoの書き出し待ち】
6久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/10/31(土) 21:24:27 ID:vLgAT1Ps
【紅裂拓兎 ◆upSAKE287cさんとのロールにお借りいたします。】

【それでは先輩、お茶でも飲みながら、まったりとお待ちくださいませ。】
【……お茶請けに、マドレーヌ…いる?】
7紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/10/31(土) 21:27:36 ID:e7hY/Ch5
【断固拒否>マドレーヌ】
【まったりと待ってるから気にしないように】

8久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/10/31(土) 21:33:29 ID:vLgAT1Ps
(白とピンクの壁、灰色の屋根で構成された、家族3人で住んでいるには若干大きめの洋風建築。)
(庭先には、勢いを失った薔薇の枝が、萎びた花を2輪、夏の名残のように咲かせている。)
(この家の娘、久遠ゆりかは今朝からなぜか落ち着き無く、何度も自室のバルコニーから外を眺めては)
(玄関先や廊下、リビングをヒグマのようにうろちょろしては、そのワックスの効いたフローリングの上で)
(茄子紺の化学モップを物置から持ち出しては、転がしてみたり)

(ふと時計に目をやると、もう約束の時間間近で)
(慌てて、壁を叩いてみたり、玄関の土間に下りては、何度も足を踏み鳴らしたりして、耳を澄まし)
……よし。
なにも、トラップは残ってなし、ですわ。

【お待たせいたしました。】
【それでは、こんな感じでお願いいたしますわ。】
9紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/10/31(土) 21:39:34 ID:e7hY/Ch5
(土産の苺のショートケーキの入った箱をぶら下げて歩く紅い髪に紅い服の男が)
(ある洋風の一軒家へ辿りつく。ここが久遠ゆりかの家。一度夜に単車で彼女を送った事が)
(あったのでなんとか場所は覚えていた。ちなみに体力作りのモットーに従って今日は徒歩だ)

ったく、あの馬鹿弟子め・・・
(いつもと違う渋い面を作ってため息をつく。人生に後悔は付き物だ。生涯の伴侶と言ってもいい)
(程度の差もあるし内容にも色々あるだろうが、後悔しない選択と決断はない)
(紅裂拓兎はちょっと後悔していた。久遠ゆりかの家の前までやって来て髪を掻く)
(某日体育館裏での件を回想する。とは言っても、そこまで複雑な事情は無い)
(端的に言うなら彼女の家に招待されたのだ。話をするために、だ)
(複雑なのは、その話の内容の方だろう。家に招待された事も踏まえて考えるに改まった)
(内容の話には違いなく、それは決して愉快な内容の話だろうと推測できる)
(あの時は深く考えず、「まーあいいか。ご招待に与るよ」などと安請け合いしてしまったが)

まーあ、今更逃げるわけにもいかないか。
(インターホンを押して応答を待つ)
(軽く髪を掻きあげて、いつもの軽薄な笑顔を意識的に作って)


【では、今夜はよろしく】
10久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/10/31(土) 21:57:44 ID:vLgAT1Ps
(インターホンの、軽快な音が響く。)
(これから話さなければならないであろう話題を考えると、気持ちが沈みもするけれど)
(それでも、この家に人を招くのは、幼稚園の頃以来で)
(なんとなく、うきうきと右上がりの胸中を押さえて、モニタに映った人物を確認する。)
(その軽薄そうな笑顔を確認すると、白い扉を開けて、つっかけを履いて)
(門へと続く石畳を踏み、外す。――――小さく、ポン。という電子音。)
(右足下に、嫌な感触。)
―――っ
(条件反射のように、そのまま前傾の姿勢になって一回転)
(芝生の隙間に、丁寧に埋め込まれていた足枷が飛び出し、ガチャリと音を立て)
(その凶悪な歯で、空を切った。)

……えへへ。家の中は、始末したのに…外に残っていたみたい、ですわ。
えっと…弟の、いたずら。
(丁度よく門の所で回転を止めて、冬枯れの始まった芝生の葉を払いながら、立ち上がる。)
(門を開け、玄関へと招き入れる。)
(ゴブラン織り調の生地に、艶やかな紺色のサテンリボンをあしらったスリッパを差し出して)
(先輩には、少し可愛らしすぎるかも、なんて小さく笑って見せた。)

(自室へ招くのは、なんとなく躊躇われて、今日のために用意したのは、リビング。)
(応接セットのテーブルに、紅茶を淹れる用意と、お皿の上にシュークリームが2つ用意していた。)
11紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/10/31(土) 22:10:12 ID:e7hY/Ch5
・・・・・・深く突っ込んだら負けだな、うん。
(紅裂拓兎は深く考える事を停止して、思考停止に安住した)
(ともあれ、ご自宅訪問である。考えてもみれば他人の家にお邪魔するのは)
(いつ以来だったか。随分と前に隙屋量子の部屋にお邪魔したことがあったが)
(あれはこの男が負傷していたところを助けられたという話であり、正式な訪問ではない)

よ、邪魔するぜ。
土産買ってきたんだが・・・要らなかったみたいだな。
(スリッパを履きリビングに通されて、そこに用意されていたお茶とお茶請けを見て肩を竦める)
(女の子のお宅にお邪魔するのは年頃の男としては心弾むイベントだろうが、生憎と)
(この男が久遠ゆりかに対している想いは異性対するそれではない。では何かと問われれば)
(よくわからないと答えるだろう。そんなことをこの男に問う者は存在しないだろうが)

それで、今日は何の話だ?
ちなみにこの髪にどんな染料を使っているかは企業秘密だから答えられない。
(コトリとテーブルの上に某洋菓子屋のマークがプリントされて箱を置いて)
(ソファに腰掛ける。口に出すのはいつだって、くだらないことばかりだ)
(それが単なる時間稼ぎの悪足掻きだとわかっていても、だ)


12久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/10/31(土) 22:26:31 ID:vLgAT1Ps
お土産っ?
(紅裂が置いた箱のマークを見て、ぱぁっ、と顔が輝き)
そこのケーキとか、なんでも美味しいんですわよね。
このシュークリームは、駅前のデパ地下で、いつもママが買ってくるものですの。
味は美味しいけれど、ダブルクリームじゃないから、寂しいんですわよね。
それとも、わたしの手作りシュークリームじゃなくて、残念でした?
(間続きのダイニングを抜け、キャビネットを開けて皿を2枚取り出し)

せっかくだから、両方頂きましょう。
ケーキとシュークリーム二つ一気には食べられない、なんて。
そんな繊細なこと、紅裂先輩が言うはずない、ですわよね?
そして、とりあえず髪の毛は赤にするつもりはないですから、教えてくれなくとも悔しくないですわ。
黒には、染めてみたいですけれど。
(喋りつつ、暖めたポットに茶葉をと湯を入れて、紅茶を蒸らす。)
(どことなく、わざとらしい感もある上機嫌さで、鼻歌なんか漏らして)
(キャビネットから出してきた客用の皿に、箱から出したケーキとシュークリームを取り分けて)
(芳しい湯気の立つ紅茶をカップに注いで、皿と一緒に紅裂の前に差し出す。)
(ミルクのポーションや角砂糖の入った、桜色の小鉢と共に)

今日は……
(ぽすん、と、紅裂の座ったソファーの向かい側にある一人掛けに、腰を降ろして)
(ポーションの端をぱちんと折って、アルミを捲り、自分専用のマグカップに注いだ紅茶に垂らす。)
(マグカップを両手で抱え込み、ふぅふぅと冷まし、目を閉じこくり、と一口含み飲み込む。)
……わたしのこと、知っていただこうと思って。
それに、もっと…紅裂先輩のこと知りたいし……
わたしのお喋りに、付き合ってくださいます?
13紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/10/31(土) 22:45:00 ID:e7hY/Ch5
ほほう、愛する馬鹿弟子の手作りシュークリームとな?
はっはっは。冗談にも程があるよ。寝言は寝てから言い給え。
ずばり御免だとも。
(じとっとした眼差しを向けて、死んでもそんなもの食べないぞと告げる)
(久遠ゆりかの作った味の素入りマドレーヌを食べて腹痛になった事を思い出す)
(アレは紅裂拓兎にとっては死闘だった。しかもかなり低次元での)
(二度もあんな思いをするのは彼としては避けたかった)

俺は構わないが、キミの方は大丈夫か?いや、体脂肪的な意味で。
知ってる?60kgの人が10km走ってようやく600kcal消費できるわけだが。
・・・黒い髪にしたらチャームポイントが減るから止めとけ。
ぶっちゃけるとセールスポイントが皆無になるぞ。
(何処となく作為的な上機嫌を表現する久遠ゆりかの手際を見つめながら)
(漂ってくる匂いに腹が刺激されるのを感じる。今日は軽めの食事しかしていない)
(けれど、その空腹すら意識の外へ追いやってしまうような彼女の言葉が、その内容が)
(紅裂拓兎の表情を一瞬険しくさせる。狂熱の闘争を渇望し、冷たい虚無に浸っていた頃の――)
(「夜」の紅裂拓兎の雰囲気に切り替わる。その面が現れていてたのはほんの一瞬だけだった)

わかった、いいよ。面白い話じゃないけどな、俺の方は。
まずは言いだしっぺの法則で、そっちから話してくれよ。
(泡のように消えた表情の後に浮かんでいるのは、いつも向けているような曖昧な表情)
(まだ紅茶にもシュークリームにも手を出さない。じっとその蒼い瞳を見据える)

14久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/10/31(土) 23:02:45 ID:vLgAT1Ps
(わざとらしい笑い声に続く、何かを責めるようなじっとりとした視線。)
(まぁ、失礼ね。なんて笑顔で返しつつ、最近は、結構マシになったんだから、と付け足す。)

60kgの人が10km……っ
(思いつきもしなかった運動量に、青い目をぱちぱちとさせながら)
…っと…じゅっきろめーとるって、なんめーとる、だっけ……
(思考が、ドロップアウトする。)
……ぅー…まぁ、いいですわ。
昨日は、おやつなしでしたし、たまにはいいんですわ。こんな日があっても。
今日は珍しく、わたしのお客さまがうちに来ているんですもの、ね。
(そう言って、自分の分の皿を持ち上げて、添えてあったフォークで真っ白いクリームを抉る。)
(一瞬で変わった雰囲気。紅裂の変化には、気がついていたけれど、あえて気付かなかったフリをして)
(ぱくん、と頬張って、蕩ける甘さに極上の笑みを浮かべる。)
やっぱり、美味しいっ

(まぐまぐと、ケーキを一口、二口と頬張っては、その甘さを堪能して)
(ミルクだけ入れた、熱い紅茶を流し込んだところで、その視線に気がついて目をやれば)
(いつもの表情に戻っている紅裂に、少しだけ、瞳の端に困ったような色を浮かべながら見つめ返す。)
わたしは…見ての通り、日本人ではないですわ。
でも、国籍だけは日本人だし、父母の本国で生活したことは、一度たりともありません。
わたしの本当の国は……ロシア…いいえ、時代的には、旧ソ連と言ったほうが、正しい。
父と母は、その国の…諜報部員、ですわ。
(紅裂から目を逸らし、テーブルに視線を落として)
(ゆらゆらと湯気の立つ、黒猫マークのマグカップを見つめては、小さく溜息。)
15紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/10/31(土) 23:18:15 ID:e7hY/Ch5
知ってるか、我が弟子よ。日常生活してる女性の摂取する理想の
カロリーは一日1700から1800キロカロリーなんだとよ。
三食きちんと食べてれば事足りるってことだ。
夜戦ってる人間は、もう少し摂取しないとならないけどな。
(野暮なことを言っているのはわかっているが、自己管理させる為には)
(誰かがこういう事を言ってやる必要がある。将来、彼女がぶくぶくと太った時に)
(恨まれたくない、という理由もある。ちょっとした嫌がらせでもあるけれど)

――ロシア。旧ソビエト連邦、ね。
諜報員ってことは、アレか?KGBとか、そういうノリか?
ふーん、つまりは・・・・・・どういうことだろうな?
なんか、俺が普段関わってるのとはまた違った感触がするけど。
(もし久遠ゆりかが何かの反応を期待してたなら、それは外れたことになる)
(紅裂拓兎は、関わりのない世界のことには本当に無知な男であった)
(シュークリームの皮を千切ってクリームを塗りつけて、口に運ぶ)
その諜報員が、何のために日本に来た?
(問いかける様子は、普段の紅裂拓兎と変わらない。テンションもトーンもいつも通りだ)
16久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/10/31(土) 23:36:10 ID:vLgAT1Ps
………
(フォークに突き刺さった、ほろりと今にも崩れそうなケーキの、柔らかなスポンジを見つめ)
じゃあ、今夜は晩ご飯、無しってことで。
(無理矢理な理屈をつけて、また一口と、それを口の中に放り込む。)

まあ、そういうノリですわ。
さすがに、ひとまずは終わったこととは言え、あまり詳しくは話せないのですが…
まだ、水面下では現役で動いている機関も、ありますし。

メインとしては、勿論、日本の進んだ技術を盗むため、ですわ。
わたしの能力、少しは見たことがありますわよね。
この能力の持ち主なら、証拠を一切残さずに、面倒な手順を踏むことも無く、一瞬で盗むことが可能。
だから……もしもあれが…きちんと使えるようになってしまったら……
わたしは、その機関に使役することになりますわ。
(瞳に、ほんの少しだけ影を落として、フォークの先で、輝くように赤い苺を突いて)
(意を決したように、ぷすりと刺すと、フリルのように生クリームのついた赤い実を、口に入れる。)
わたし…なんだかんだ言って、一番好きかも、ですわ。
苺のショートケーキ、基本ですわよね。
(噛むたびに果汁の溢れる果肉を頬張って、こくりと飲み込み。)

日本の大学に留学、博士号を取り、この国の最先端で働いて、順調に本国の仕事もこなして
だけど…父は、ある時から急に支給品以外にも、個人的に銃器を集め始めて……
そして……なぜか、異形に殺されてしまいましたわ。
その現場は、まるで戦場のよう……だった、と
(一瞬唇が震えて、泣きそうな瞳になる。)
(それを隠すかのように、乱暴な手つきでケーキをフォークで刺し、最後の一口を口に放り込む。)
17紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/10/31(土) 23:54:20 ID:e7hY/Ch5
――技術大国日本か。アレってマジだったんだな。
なーるほど、やっぱりその手の能力者だったわけか。
そして、その能力は血統に起因する一族特有の能力、か。
機械に関連する能力・・・珍しいし、便利と言えば便利かな。
(口で言っているほどに、彼はその能力のことに興味を示さなかった)
(紅裂拓兎もまた珪素を操り支配する能力を有している)
(異能と称されるこの世界ではまだ公式に存在が認められていない能力)
(だが、それは道を外す切っ掛けになりやすいが、異能者全員が戦闘狂という)
(わけでもないし、外道に堕ちているわけではない。重要なのはそれを使う人間の)
(心の在り方であり、そして久遠ゆりかがその異能で悪事を働くとは彼は考えない)
基本が出来てないと応用もできないからな。料理でもなんでも同じことだ。
走り方、飛び方、泳ぎ方・・・基礎があり、応用があり、発展がある。
そうだな、まず卵焼きから作ってみようぜ。お料理一年生には最適だろう。
(哀しい色をした彼女の瞳には気付かない振りをして、気軽に言ってみる)
(けれど、そんな軽い言葉は次に紡ぎだされた言葉の前に消えてしまう)

――大体わかった。キミの父親は危険な領域関わったようだな。
それを知っていたから武装をして――しかし殺された。
・・・それにしても妙な話だな。幾つか疑問がある。
まず、どうしてそれが異形の仕業だとわかったんだ?
(父親が殺されたと、彼女は言った。父親の仕事や任務など、それに比べれば些細なことだ)
(同時に、幾つか疑問が浮かんだ。無遠慮な事だとは思ったが、彼女がこの話をすると決めた時)
(にはそれを追及される覚悟はあったはずだ。それも御人的な希望的観測に過ぎないと知りつつも)


18久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/01(日) 00:11:37 ID:PHEo2uTw
(最後の一口を飲み込んで、まだシュークリームの乗った皿を、テーブルに下ろす。)
便利…かな?まぁ…うちの電化製品は、長持ちしていますわね。
その昔は、錬金術師とも呼ばれたそうですわ。
わたしたちの血統で、永く受け継いできたもの。
細かい分野の得手不得手は、個人差あるみたいですけれど…
例えば、わたしは機械関係の読み取りや修理等が、得意ですわ。
父は、同じく読み取りと、一からの作成が、得意だったみたいです。
作成の分野は…出来なくはないけれど、苦手だから、時々失敗しちゃいますの。
(テーブルの上のマグカップを持ち上げたり、降ろしたりと、落ち着きのない様子で)
(ぽそぽそと、自分の能力の説明をしていく)

ん…いいんですの。わたしは、このまま中途半端なままで………
お料理は、上達したいけれど。
(笑顔を見せて、首をかしげておどけてみせる。)
(それでもまだ、瞳は悲しい色を浮かべたままだったけれど)

異形の存在は、父から聞いて知っていました。
自分に、万が一のことがあっても、生き延びろ……と。
それに―――
(少しだけ、戸惑った様子を見せて、口籠もり)
(まばたきをしながら、じっと紅裂を見つめて)
―――何度か、忠告が。
手紙とか、電話とかで、直接、会ったことは無いから、どんな方かも知らない。
だけどわたしは、こんな事に関わっているぐらいだから、異能者か、その類だと思ってますわ。
………例えば、異能や異形に携わる、何らかの組織とか…の。
わたしは、その方を探しているのですわ。
19紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/01(日) 00:29:11 ID:tc/ncG13
錬金術、ねえ。アレは学問であって異能とは違うと思うが・・・
血統・・・御先祖が自分の身体に小細工でもしたか或いは・・・
いや、その辺はなんでもいいか。悪い。
(彼女の能力や、その血統に関する説明を受けて、色々と思考を巡らせるが)
(それを知ることに大した意味はない事に気づいて遮断する)
(意図された交配によって生まれた馬であれ、足は自分の意思で動かす)
(受け継がれた能力もまた自分の意思で使う。それは、そういうことにに過ぎない)

・・・だとしたら、魔術師の使い魔、かな。異形なんてのは大半以上が獣と変わらない。
人間社会の損益に関わる闘争に踏み込んだりはしない。大抵人間の方が踏みこんで
食われるってケースなわけだ。それにしたって人間が異形の住処を奪ったのが原因だし。
知ってるか?熊が人里に降りてくるのは餌を求めての場合がほとんどなんだ。
で、その食料となる木を人間が伐採しちまったもんだから緩衝地帯もなくなっちまった。
人間と異形の関係も、それに似ているかもな。
(紅裂拓兎は異形や妖魔が人間を襲うこと自体には何も感じていない)
(仕事で狩ることはある。邪魔だから殺すこともある。だが人間にも非はあると考える)
(考えた上で、それでも消すべき対象のひとつであると、考えている)
ちょっと話は逸れたが、結局人間の仕業だってことか。
多少知恵の回る異形もいるし、人間並みの知性を持った妖魔もいる。
だが結局人間の最終的な敵はいつだって人間なんだよな。その、忠告した人物とやらも。
・・・それで、そいつを探して、敵討ちでもしたいのか?
それとも、父親殺した理由を知りたいのか?納得したいのか?
20久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/01(日) 00:47:13 ID:PHEo2uTw
使い魔……やっぱり…先輩も、そう考えますのね。
(紅裂の言葉に、今まで自分が考えていたことに対する、ある種の保証を感じて)
(なにかに納得したように頷き、シュークリームに手を伸ばす。)
(ふかふかのそれを、行儀悪く手掴みで持ち上げて、ヤケになったかのように、大口を開けて)
(ばくん、と一齧り。頬に冷たいカスタードクリームを感じて、手の甲で拭う。)

熊さんには、罪はないのに…ね。
人間の方が優位とでも、言うのかしら…同じ命なのに……なんてね。
そんなこと、考えていても、キリがないですわね。
獣と人間。
差別はよくないですけれど、区別はしなきゃ、ですものね。

ん…結局は、父がなんらかの事柄に首を突っ込んで、消された…と、わたしは考えておりますわ。
なにに首を突っ込んだのか…まぁ…父のことですもの、お節介か何かで…とは思いますけれど。
確かに、日本の技術者から見たら、技術を易々と盗んでいく悪人かも知れませんが
それはあくまでも仕事、でしたもの。
人間としては、気のいい、ちょっとお人よしで、でも厳しくて、素敵なパパだと……
少なくとも、わたしたち家族にとっては、そんな存在でしたわ。
(父親のことを思い浮かべて、ふと、深夜のディスカウントショップのベンチで)
(足首の応急処置をしてくれた、紅裂を思い出して)
(自分でも、どうしてなのか意味が判らなかったけれど、なぜか頬を赤くして視線が合わないよう俯く。)
……解からない。
敵討ちを、したいのかもしれない。話をしたいだけ、なのかも。
今はただ、その人を探すのみ。それだけ……
(俯いたままマグカップの持ち手を握り、ごくんと一口。)
(舌の上に広がる香りに気分を落ち着かせ)
―――今度は、先輩の番。
なぜ…その……悪いこと、していたの?
無理に聞かせてとは、言わないけれど……
(それでもその感情を掴むことができたら、なんらかの解決の糸口が見つかるのではないかと)
(縋るような想いで、顔を上げて、まっすぐに紅裂を見つめる。)
21紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/01(日) 01:07:51 ID:tc/ncG13
そっちはそっち、こっちはこっち、だな。
血も涙もない仕事をする冷徹な人間も家庭に戻れば
愛妻家だったり子供可愛がってたりすることも、ある。
キミのお父さんがキミにとって素晴らしい人間であろうと
殺した側の人間からすれば、排除すべき対象であった――ということだ。
立場も違えば感情も違う。そこに通じ合う者ものは無いさ。
(それはとても冷たい現実だろうと、紅裂拓兎も思う。誰かにとっての大事な人が)
(誰かにとっては死んでもいい対象であるという、その現実。沢山の人を殺してきた)
(紅裂拓兎はその現実をよく知っている。どちらでも構わないが死んだ方が都合がいい)
(というだけの理由で殺された人間も、この世界にはいる。それがこの世界の現実だ)
――そうか。まーあ、それを止める権利は・・・この世界の誰にもないか。
いや、家族くらいかな・・・キミが死んだら残された家族は悲しむ。
俺も少しは寂しいとは思う。けど、止めることだけはしない。止めないさ。
(彼女の事情を知っても、止めることだけはしない。その権利も言葉もない)
(静かに目を閉じて、そのことを受け入れて、飲みこむだけだ)
(消化できなくても、納得できなくても、出来ることなんて何一つないのだから)

・・・ずっと前の話だ。キミは知ってるだろう、俺の力。この力はな、俺が小さい頃に発現した
力なんだ。それを見た母さんが言ったんだ。「この子は化け物よ」ってね・・・
ああ、神社にお祓いに連れて行ってくれたことはあったな。意味はなかったが・・・
その辺は割愛するけど、結局母さんは俺の母親であることから逃げた。
(暫く思案して、言葉を慎重に選んで、語るのは■■■■という少年の話だ)
(紅裂拓兎という名前を名乗る前の、何処にでもいた少年の話だ)
代わりに、姉さんは俺の母親になってくれたんだ。だから俺は依存しちまったんだ。
母親であり、姉であり、俺の力を怖がらないでいてくれた、たった一人の人間だから。
22久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/01(日) 01:21:40 ID:PHEo2uTw
――――っ、パパは……っ
(言いかけて、口を噤む。)
(何を反論しようとも、紅裂の言うことが、正論だと解かっているから)
(それでも、心のどこかが拒否をして、唇を軽く噛んだ。)
わたしを、止める………
(弟には、それとなく仄めかしてはいるけれど、母親には、何も告げていない。)
(ただ、異形の多い地域だから、基本的には護身用に、銃を持ち歩いているだけだと。)
(だから、母親にとっては、ゆりかは可愛い娘だけれど、夜遊び好きな不良娘でもあった。)
―――先輩は、止めない?
(ふと、顔から表情が消える。)
(じっと見つめ、首をかしげて、操られる人形のように、静かに唇を動かす。)
止めて、くれないの……?
(別に、止めて欲しいわけではなかった。)
(止められたとて、それを受け入れる気は、さらさらなかった。)
(だけど、止めないと断言されたことが、なぜか寂しく感じた。)

(こく、と頷き、自室のベッドサイドに飾られている薔薇の細工を思い出す。)
神社……逃げた……
(まだ、きっと幼かっただろう少年は、どんな感情を抱いたのだろうか。)
(きゅっと胸の奥が痛んで、服の上からそっと手のひらで押さえる。)
(紫のときにも感じた感情。)
(父親を亡くしたとは言え、自分がどんなに恵まれた環境で、ぬくぬくと育ってきたことかと)
(その甘さは、自分の弱点でもあるけれど、逆に武器にもなる。)
(今はそう信じて、突き進むしかないけれど)
お姉さま……?
先輩、姉弟…だったの?
あの…お父さま、は?
(それは、訊いてはいけないこと?と、おずおずとした瞳で問いかけながら)
23紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/01(日) 01:46:34 ID:tc/ncG13
キミの理由を止められるだけの言葉が、俺には浮かばない。
心情としてはそんなことはして欲しくないとは思う。
けど、それは俺のエゴに過ぎない。
自分のエゴで自分の大事な人の邪魔をするのは、な。
(血の通わない人形のように言葉を紡ぐ久遠ゆりかに、こちらも)
(温度のない声で紅裂拓兎なりの理屈を説明する。大事だと思う人間が死地に向かうのを)
(見て止めるのは本当に正しいのかと彼は考える。死地に向かう人間にはそれ相応の理由が)
(あるのだから、それを止めるにはその理由に匹敵する強い言葉が必要だ)
(その言葉がないのなら、止めない方がいいと考える。それは子供の我儘に過ぎないのだから)

ああ、普通の・・・本当に普通の家庭だった。
普通の家族だと・・・そんなことすら考えないような家族で、姉弟だったと思う。
・・・知らないからな、父さんは。ただ、俺の所為で母さんが実家に帰ったのはわかってたから
一時期は酷く殴られたりもしたよ。それも姉さんが・・・姉ちゃんが止めてくれた。
(己の掌を見つめて、きゅっと握りしめる。略奪と殺戮しかしてこなかった空っぽの手だった)
(昔はこの手を優しく握りしめてくれた人が、たった一人だけでもいたはずなのに)
中学生になった頃の話だ。その姉ちゃんに彼氏が出来たんだ。
あんなに嬉しそうな顔した姉ちゃんは、あの時初めてみた。だから俺は――嫉妬したんだ。
多分、恐怖も覚えた――んだと思う。取られると、思ったんだろうな。だから俺は――殺した。
姉ちゃんを、殺した。
(渡したくなかったから、殺した。兵部晶にも語ったことだけど、それは独占欲と嫉妬と恐怖に)
(錯乱した■■■■が、依存していた自分の姉を殺した――この世界には有り触れた話だった)

24久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/01(日) 02:05:26 ID:PHEo2uTw
……そっか。
(紅裂の言う意味の全ては、理解できなかったけれど)
(そもそも、なぜ自分が寂しい気持ちになったのかも、理解できていないわけで)
わかった…………気がする。
(表情のない顔のまま、納得したのかしていないのか、ひとまずは、こくんと首を縦に振る。)

(自身の手を見つめる紅裂を見て、狼狽する。)
(飄々と捉えどころがない表情の紅裂が、表情を見せる瞬間は、いつも心がざわつく。)
(なにか声をかけてやりたくとも、それは所詮薄っぺらな慰めにしかならないと、解かっていたから)
(解かっているからこそ、目を逸らさずただ真っ直ぐに、その様子を見つめると、覚悟して)

――――っ
(だから、その告白を聞いたときも、僅かに息を飲むだけで)
(だけど、やっぱり、何と声をかけていいのか、解からずに)
(マグカップを持ち上げ、また紅茶を一口飲み、大きく息をついてから、立ち上がり)
(ソファーに座る紅裂を覗き込むようにして、その隣の床に座って)
(握り締めている手を、上からぽんぽんと軽く叩き、すぐにその手を離し)
(テーブルの下に足を投げ出して、ソファーの座面に背中を預ける。)
わたしは本当に幸せに、ぬくぬくと、甘ったるく育ってきて。
だから、こういうときに、どんな言葉をかけていいのか解からなくて。
ただ、わたしの思うことはね。
先輩のしたことは、悪いことだと思う。
だけど、先輩が感じた、その感情は………間違いじゃない。
(首を反らせて、紅裂の顔を見つめる。)
―――それで、救いを求めて…「虚影会」?
25紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/01(日) 02:29:33 ID:tc/ncG13
わからなくてもいいぜ。これも結局は、俺のエゴに過ぎないわけだ。
誰かが誰かを心配する権利までは、否定しないしな。
俺はキミを心配している。キミが俺の事心配している程度には。
それだけは否定しないし、誰にもさせない。
(理屈と感情。理性と感情。それらはいつだって噛みあうことはない)
(薄っぺらな理屈は、迸る感情の前には無意味だ)
(仮に久遠ゆりかが眼前で死地に飛び込もうとしていたら、止めるだろう)
(ものわかりのよい振りをしても、己の本質は我儘な子供なのだ)
(それは矛盾だと理性は言っても、己は自分の思うようにしか動けない)

・・・そうか。俺はずっと俺が悪いんだと思ってたよ。
俺が適切じゃなかったから・・・俺が外れていたから、ああなったって、思ってた。
俺の友達は、単に運が悪かっただけって言ってくれたけどな。
普通の家庭に突然変異の如く、この力を生まれ持ったことが。
(狼狽し息を飲み、何とかこちらの言葉を飲みこんで言葉を紡ぐ彼女をぼんやりと見つめる)
(静かに首を横に振ってのあの頃のことをもう一度回想する。魔王に拾われた日のことを)

・・・姉ちゃんを殺した後、半年くらいあちこち彷徨ってたんだ、俺。
自分がどうして生きてるのかもわからずに、それでも汚いこと重ねて生き延びて・・・
そんな生活が続けわけもないから、直ぐに倒れたけどな・・・
・・・今よりもう少し寒い季節の事だ。拾われたのさ、その時にな。
今でもあの時の言葉は覚えている。「やっと見つけたわよ」ってな。
・・・嬉しかったな、あの時の言葉だけは・・・
(余計な感情が取り払われて、純粋で無垢な笑顔が彼の顔に浮かんだ)
(冷たい風、全てを拒絶するような青い空の下で仰向けに倒れていた)
(不摂生のお陰でくるくる回る視界の中で、幼女の姿をした魔王と出会ったのだ)
(見つけたと、魔王は言った。探したと、彼女は言った。嬉しかった。嬉しかった)
(それが新しい絶望の始まりだなんて、あの時の己にわかるはずもなかった)
26久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/01(日) 02:48:18 ID:PHEo2uTw
それが先輩のエゴならば、わたしだって同じことですわ。
ううん、もっと酷いかも。
…わたしは…わたしにだって、先輩を止められるだけの言葉はない。
だけど……わたしは、先輩を止めたいと考えているし、止めると思う。
(自分自身の言葉に困ったかのような表情をして、小さく笑う。)

したことは、悪いこと。
でも、その感情は間違っていないし、悪いことではないと思いますわ。
わたしは、そこまで人を好きになるような事は、ないけれど……
それでももし、そんな相手が居たのだったら…そんな状況に置かれたら
きっと、先輩と同じ感情を抱くはず。
(見上げたまま、首を左右に振り、微笑みを見せてから、俯いて)
(ずりずりと、投げ出した膝を折って抱えこみ、顔を傾け頬を乗せる。)
それに、先輩の力だって…素敵なことも生み出せる力ですわ。
わたし…あの薔薇の花に、どれだけ励まされてきたことか………
大切な宝物、ですもの。

拾われた……「虚影会」の、人に?
(話が見えてこない。)
(宗教団体とは違うと、紅裂に聞かされてはいたものの)
(やはりイメージ的には、そういった団体を想像してしまっていて)
(当て所もない生活の中、そんな風に言われて求められて、結果、紅裂が喜びを感じるのは解かる。)
(だけどもなぜ、そんな団体の人に探されていたのか。)
やっと見つけた…って。先輩、なんで探されていたの?
わよ…って、女の人?


【今気が付きましたわ。】
>>24後半中盤の
(握り締めている手を、上からぽんぽんと軽く叩き、すぐにその手を離し)
 こちら編集ミスで残っていました。脳内削除していただけたら、幸い。】
27紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/01(日) 03:13:25 ID:tc/ncG13
くく、相手の都合も気持ちも知った上でそれを止めようとするんだからな。
それは確かに酷い。最悪のエゴだ。所詮、人間関係なんてのは、
エゴのぶつけ合いに終始しているのかも知れないな。
色恋沙汰なんて、特にそうだろうよ。
(ゆらゆらと肩を揺らして笑う。誰もが自分なりの方法でエゴを押し通している)
(押し通そうとしている。正しいとか間違っているとか、そんな些細なことは)
(その強烈なエゴの前では意味を失ってしまうようだった)

感情は間違ってなくても、方法は間違ってたよ、確実に。
それに、本当に姉ちゃんを愛していたというのなら、姉ちゃんの
幸せを第一に考えるべきだった。結局俺は俺のエゴを押し通しただけ。
だから、俺にとって愛ってのは大事だけど、同時に忌むべき感情なのさ。
(それでも、守るべき一線はあったはずだった。その一線を越えたのが)
(道を踏み外した第一歩。そして一度外せば後は奈落の底までまっしぐらだった)
(こんな風に笑ってくれている彼女を前にしても、愛おしいとは思えても真っすぐに愛せない)
(彼女に限った話ではない。慈しむ対象もあれば愛おしい対象もある。ただ、愛せないだけだ)
・・・なんだ。まだ持ってたのか。もう壊れたのかと思ってたけどな。
まーあ、そう言ってくれる分には、構わないさ。
(特に何の意味もなく差し出した物を宝物だと言われて、奇妙な気分だった)
(脆く儚い硝子の薔薇よりも、野に咲く花の方が美しいと思っているから)

拾われたのさ。魔王に。我が主に。
(今は契約を打ち切ったとは言え、やはり魔王は自分にとっての主だった)
(偉大なる存在に跪く甘美さと、破滅への傾倒が彼を魔王に酔わせた)
あの方は探していたんだ。契約者を。この世界を滅ぼす為の手駒を。
悪魔は甘言にて人を籠絡し、魂を差し出させる。それがルールらしい。
だからそれに相応しい人間を探していたって話だ。ただ、誰にでも適性があるわけじゃないらしい。
俺にはその適性があった・・・それだけの事らしい。詳しくは聞かなかったけどな。
(すっかりと温くなってしまった紅茶を啜って、一息入れて、その質問に答える)
(厳かに、粛々と、その言葉を告げる)
――女の子だ。

結局、俺を必要としてくれたあの方の期待にすら背いて、俺はこうしてるけどな。
俺は、魔王すら裏切った。自分のエゴを押し通す為して、エゴを実現させる為に、な、
沢山の人を魔王の名の元に殺害しておいて、今更だけど。
(一気に紅茶を飲みほして、カップを静かに戻す)
28久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/01(日) 03:37:57 ID:PHEo2uTw
(顔を上げて振り返り、感情のままに、むくれた声色を隠さずに、唇を尖らせる。)
壊すだなんて、そこまで粗忽者じゃ、ないですわよ。
あぁ…でも、先輩には今までずっと、変なとこばかり見せちゃっていますわよね。
異形に追われて絶体絶命だったり、学校の金網につっかえていたり、変なお菓子作ったり
バイクで転んだのも、ありましたわよね。ショッピングセンターで、大泣きしたりも。
あの硝子の薔薇は、作り物だけれど、その存在に思い出が積み重ねられているの。
だから、わたしの大事な宝物、ですわ。

まおー……
(きょとん、とした顔を、紅裂に向ける。)
(魔王崇拝の団体、では無かったのか?)
(なぜそこで、魔王がまるで実際に存在するような、そんな話の展開になっていくのか)
(そこまで考えて、ハッとした表情を浮かべる。)
(―――実際に、存在するのだ。きっと。)
(だから、宗教団体ではないと。話が、ようやく繋がった。)
(詳しいところは結局解からないけれど、魔王崇拝の宗教ではなく、もっと魔王と直接的な関係の存在だから)
(魔王を崇拝する団体ではなく、魔王の下に集った人々―――)
それが………「虚影会」。
……女の子?
(それもまた、耳を疑うほどの言葉だった。)
(山羊の顔したのは、なんだっけ。あれは悪魔だっけ?)
(人々を堕落に誘うような、妖艶な、いかにも「らしい」姿であれば、女性か女の人と言うはず。)
(女の子、と表現するからには、きっと相応の姿であることには間違いないはず。)
その魔王さんは、女の子………子供、なの?

(そう言えば、今は一時的に「虚影会」を抜けていると、話していたっけと思い出す。)
先輩は…これからどうしたいの?
また、「虚影会」に戻るの?
これからも、人を殺すの?
………ごめんなさい。わたし、質問ばかり…
答えたくなければ、気にしないで。
(紅茶を飲み干しカップを置く、その一連の動作を目で追って見届け)
(また、顔を前に向けて、膝に頬を乗せる。)
29紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/01(日) 04:03:49 ID:tc/ncG13
・・・碌な思い出じゃないな、振り返ってみると。
何だろうな、俺とキミって。
そういう星の巡り合わせの下に生まれてきたのかな?
(運命なんて言葉は遊び程度にしか使わないけれど)
(そういう巡り合わせもあるのだろうかと、漠然と考える)
(ひとつひとつ振りかえって、思わず失笑してしまう自分がいる)

子供の姿をしている――とだけは言える。
実際、どんな姿にでもなれるらしいけどな。俺の前ではその姿しか見せたことはない。
(けれども、視覚情報では魔王の恐ろしさは理解できない)
(言葉では表現できないが、対面していると生物としての根本的な差を感じる)
(否、存在としての次元の違いを感じ取ることができることもある)
最も、会おうなんて思わない方がいい。アレは人間の弱い部分を確実に突いてくる。
悪魔ってのはそういう存在だ。興味本位で探しに行くな。絶対にな。
(自分もその存在に心を絡め取られた一人であり、今でもその呪縛は消え去っていない)
(おまけに、自主的にそうしたいと思わせるから責めることもできないという恐ろしさもある)

・・・さてな。それは模索中と言ったところだが。ま、人を殺すこと自体はしないだろう。
するとしたら、戦いだな。アレからはそれこそ死ぬまでは抜けられないから。
(一方的な虐殺はもうしないだろうと、彼は考えている。あの行為には楽しみも喜びも)
(なかった。心を壊して心のない怪物になることもできなかった自分には、最早魔王という)
(大義名分を使って虐殺を行うことはできない。ただ、それでも戦いは残っている)
(己を殺したいと思っている人間は、兵部晶を含めて他にもいるのだろうから)

もう少しだけ生きて、俺自身って人間を試してみようとは思うけどな。
御馳走様。ケーキ、俺の分食べていいぞ。
(どれほど生きられるかなんてわからないし、ひょっとしたら明日にも誰かに殺されるかも知れない)
(それを恐れるわけではなく、目を背ける訳でもなく、静かに認め、受け入れる)
(未練はあるけれど、それは背負うべきモノのひとつだ)

じゃあ、俺、そろそろ帰る。また今度な。
(ソファから立ち上がり、ピッと手を軽く横に振って、それを別れの挨拶とする)


【寝落ちしかけた。俺の方はここで〆ってことで】
【長時間お疲れ様、ありがとう】
30久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/01(日) 04:07:12 ID:PHEo2uTw
【了解ですわ。】
【こちらこそ、こんな時間までありがとうございます。】
【これからレスを拝見して、〆るかどうするか考えますわ。】
【時間も時間ですので、先輩はこのままおやすみくださいませ。】

【良い日曜日を。おやすみなさい。】
31久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/01(日) 04:32:48 ID:PHEo2uTw
本当。碌な思い出、無いですわね。
(紅裂に言われて気がつき、おかしそうに笑い声をあげる。)
…でも、そういうのも悪くないと、思いますの。
わたしにとっては、全部、大事な思い出。

先輩の前では、子供の姿……でも、どんな姿にもなれる。それが、魔王…
(実際のところ、まだ理解は出来ていなかった。)
(一般人から見ると、その存在は魔法のような異能者のゆりかでも「魔王」という存在は、それだけファンタジックで)
(御伽噺か何かでしか、見たことのない存在だったから)
(それでも紅裂が「居る」と言うからには、その少女の姿を見せている魔王は、存在するのだろうと)
(どうにかして、納得だけはしてみたり。)
(女の子か…ちょっとだけ、会ってみたいな。)
(なんて思っていると、その心を見透かすように、紅裂の言葉が降って来て)
あ…いや、別に…そんなこと、思っていませんわよっ
(バレバレに言い訳をしたりする。)

するとしたら、戦い…
(思い浮かぶのは、銃を持ち、その銃よりも冷たい瞳の華奢な少年。)
(それから、それこそ、悪魔のような優しい笑みを持つ、あの青年。)
(……あの男こそ、魔王がお似合いなのでは…などと、考えつつ)
(立ち上がった紅裂を、玄関まで案内し、迎えたときと同じように、つっかけを履いて)
(石畳からは、踏み外さないで。なんて忠告をしながら、門を開き、その背中を見送った。)
(紅茶等を片付けようとリビングに戻る途中、ふと廊下に掛けられた鏡を覗き込む。)
(指先で前髪を揺らして、青い目を瞬かせる。)
……この髪の色…チャームポイントなのかな。
(誰に言うでもなく呟いて、鏡の中の自分に向かって微笑んで)
(パタパタとスリッパを鳴らしながら、リビングへと急いだ。)


【それでは、こちらはこれで〆で】
【改めまして、本日は長い時間にわたって、ありがとうございました。】
【無理をさせてしまって、申し訳ございません。】
【わたしのほうは、呑気に楽しませていただきましたわ。】
【理由を知ることによって、行き詰まりから、なんとなく道が見えてきた気分ですわ。】
【よろしければ、またお相手くださいませね。】

【スレをお返しいたします。ありがとうございました。】
32千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 17:19:07 ID:tuNfWrvq
【名前】千倉 奏(ちくら かなで)
【年齢】15(中三)
【性別】女
【身長】153cm
【3サイズ】B 78 W 52 H 80
【容貌】黒髪のショートボブ。垂れ目で童顔。
制服の上にチェック柄のケープを羽織っている。
【能力】陰陽師。式神を使役する。
[式神の種類]
玄武:亀の姿をした式神。終焉を司る。
濁流を呼び出すことができる。
六合:女性の姿を式神。慈雨を司る。
   癒しの雨を降らし、怪我の回復を促す(回復スピードが上がる)
   心を静めさせる。
大陰:少女の姿をした式神。霜雪を司る。
   雪を降らすことができる。
【希望】日常、交流、戦闘、エロールなど(NG以外ならOK)
【NG】猟奇、スカ
【弱点】長時間の使役はできない(1体の式神であれば連続して3時間程度。数が増えるほど短くなる)
【備考】隠れ陰陽師の一族の分家の生まれ。
勢力の衰えつつある本家の人間よりも強力な能力を秘めていると予言されため疎まれている。
修行中の身でそれほど強くない。

【新規参入希望です】
【よろしくお願いします】

【投下落ち】
33千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 20:06:37 ID:LKVU/ru+
【では、新規参入待機です】
【プロフはすぐ上にあります】

34名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 20:35:59 ID:snM+UVol
みんな規制受けてるからね最近は
35千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 20:38:41 ID:LKVU/ru+
>>34
【そうなんですよね】
【私もいつ規制に巻き込まれるかヒヤヒヤです】
36名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 20:41:35 ID:snM+UVol
名無しはロールできるほど文章が達者じゃないから相手できなくてごめんよ
これでも飲んで気長に待ってるといいよ
つ【ホットミルク】
37名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 20:43:52 ID:949HLgZE
時間に問題無ければもうチョイ待ってみたら?夜9時以降から10時位にかけてワラワラ来るはず
まだ規制されてる奴も多いだろうから避難所も眺めていたほーがイイヨ
38天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 20:48:00 ID:uovBv5sf
【こんばんは】
【今夜は2時間程度しかできませんが、それでも良ければロールしませんか?】
【わたしのプロフは>>2にあります】
39名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 20:48:41 ID:snM+UVol
避難所でも待機してる人いるな
40千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 20:49:27 ID:LKVU/ru+
わぁ…。
(辺りに漂うホットミルクの甘い匂いに緊張していた表情が緩む)

誰だかわからないけれど…ありがとうございます。
(机に乗せられたホットミルクの入ったマグカップを手に取る)
(甘い匂いを胸いっぱいに吸い込みカップに口をつける)
(熱くほんのり砂糖味のする甘いミルク)
(身体の芯から温まっていく気がした)
おいしい。ありがとうございます。
(もう一度お礼をいい誰ともわからないミルクを差し入れしてくれた方へ頭を下げる)


【差し入れありがとうございます】
【はい、もう少し待ってみます】
41名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 20:49:28 ID:949HLgZE
避難所でマッキーが募集してるよ
42名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 20:50:53 ID:949HLgZE
と思ったらみゃこが来たか
これにて名無しは退散
43千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 20:52:32 ID:LKVU/ru+
【一瞬の間にレスがいっぱいです】

>>38
【はじめまして、天羽さん】
【私の方こそロールお願いいたします】
【どういったロールにしましょうか?】
44天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 20:56:20 ID:uovBv5sf
>>43
【千倉先輩は初ロールになりますので、なるべく先輩がしてみたいロールにしましょう】
【ロールしてみたら、最初に思っていたのと違って、とかはよくありますし】
【とはいえ、わたしは普通の戦闘ロールができないのが難点ですが】
45千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 21:05:09 ID:LKVU/ru+
【ありがとうございます】
【みゃこちゃんって言うんですね。かわいい愛称です】

【では、せっかくなので…天羽さんの料理がいただきたいです】
【料理部に体験入部で天羽さんに手ほどきを受けて、天羽さんの料理をいただく…というようなロールがいいかな】

【普通…すぎますか?】
46天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 21:08:54 ID:uovBv5sf
>>45
【どうもですっ】

【料理については、中の人は都の足下に及ばないので簡単なものを作る感じで】
【普通すぎなんて、夜と昼、両方あってこそですから】

【最初のレスはわたしが用意しましょうか?】
47千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 21:14:26 ID:LKVU/ru+
【はい、料理は初心者設定なので簡単な方がありがたいです】

【ありがとうございます。天羽さんとは仲良くしたかったので嬉しいです】

【はい、書き出しお願いします】
48天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 21:16:18 ID:uovBv5sf
>>47
【それじゃ、レス用意しますのでちょっと待ってくださいね】
49天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 21:22:41 ID:uovBv5sf

(今日は料理部の活動日、そう部員は多い方ではないが、活動日はにぎやかで楽しくワイワイしてる部活だった)
「みゃこ〜、今日は体験入部したい子がいるんだけど一緒に見てくれるかな?」
(都に話しかけてきたのは三年の部長だった)
(ほとんどの生徒がそのまま高等部に上がるので、今の時期でも部長は三年生がしてるのだ)
体験入部!?
この時期なのに部員が増えるなんてすごいですね。
(他の部員と箱にたくさん入ったサツマイモを仕分けしていた車椅子の少女が千倉の方を向く)

「千倉さん、この子は天羽さん。今日は天羽さんが千倉さんの手伝いをします。」
はじめまして、二年の天羽都です。
「で、こちらが体験入部希望の千倉さん。三年で、まだ体験希望だからね」
(双方を紹介し、かつ都に釘を刺した部長だった)

【ちょっと長くなっちゃった。では、こんな感じで】
50千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 21:42:57 ID:LKVU/ru+
(料理という料理が作れない自分にほとほと呆れて)
(時期外れのこんなときに料理部の部長に無理をいって体験入部させてもらうことにした)
(料理部の部長の後に続いて調理室にいくと部員達はサツマイモの仕分けをしているようだった)
(その中の車椅子の少女の前に案内されると部長はその少女と、自分、双方の紹介をしてくれた)
はじめまして。千倉奏です。
天羽都さん、今日はよろしくお願いします。
(天羽さんに笑いかけて軽く頭をさげる)
私もみゃこちゃんって呼んでいいかな?
今日はサツマイモ使うの?
(仕分けをしていたサツマイモを手に取り首を傾げる)


【レス遅くなりました】
【よろしく手解きお願いします】
51天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 21:47:20 ID:uovBv5sf
>>50
こちらこそよろしくお願いします。
(ぺこりと頭を下げて)
そう、今日はサツマイモを使います。
農学部にあがった先輩から差し入れがありまして、みんなでいろんなサツマイモ料理を作ろう、
ってことになってるんです。
(手近のサツマイモを持って、ちらっと部員達の方を向き)
部員はみんなすごいサツマイモ料理を作りますが、作りますよね〜?
「おー!」「うっさい!」「みゃこも作れよ〜」
(なんて賑やかなやりとりがあって)
千倉先輩は体験入部ということで、あまり難しくないもの、大学芋を作ろうと思います。
大丈夫ですか?

【最初ですから、気にしないでガンガンいきましょうねっ】
52天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 21:51:02 ID:uovBv5sf
【あ、ごめんなさい。1行消えてる!】
【↓がよろしくの次にきます】
先輩は体験とはいえ、もう部員ですから、みゃこでいいですよ。
53千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 21:58:14 ID:LKVU/ru+
サツマイモ料理、すてきな響きですね。
焼き芋、スイートポテト、大学芋…どれも甘くて大好物です。
(天羽さんが部員達に声をかけると元気のいい返事が返ってくる)
(その微笑ましいやりに笑みがこぼれた)
(このやりとりだけでもこの少女の明るく人に好かれる性格が感じとれた)

あ、はい。大学芋ですね。
頑張ります!天羽先生。
(拳を握りやる気をしめす)
(けれど、意気込んだ瞬間にグーっとお腹の音がなってしまった)
う……先生、期待しすぎてお腹が鳴って…。
(サツマイモを二本持ち恥ずかしそうに顔を隠した)

【ありがとうございます】
54天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 22:08:39 ID:uovBv5sf
>>53
焼き芋もおいしいですが、部屋の中では美味しいの焼けないですし、
来週辺り用務員さんに相談して裏庭辺りですね。
(焼き芋を料理に含めるか、という話はあるけれど)
(そうしないと消費しきれないくらいの量だった)

せ、先生って、そう言われると照れちゃいますって。
(少し顔を赤くした都だったが、千倉のお腹の音を聞いて)
大丈夫、サツマイモはたくさんありますから。
サツマイモって、繊維が多くてお通じにもいいんですよ。
何事も食べ過ぎちゃうとダメですけど。

それじゃ、はじめましょうか。
(都も小さめのサツマイモを2本選んで)
材料は、小さめのサツマイモを2本。
揚げ油に黒ごま、砂糖にみりん、お醤油とお水です。
(暗記しているのか、レピシも水にすらすらと読み上げて)
サツマイモは洗ってから、ひとくち大の乱切りにして塩水につけます。

【料理場面は先読みで用意しようと思ったけど、けっこう厳しいし会話に振れる時間がもったいないので】
【これ以降は適当に流しますね(汗)】
55千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 22:28:03 ID:LKVU/ru+
裏庭辺りで焼き芋…うん、それは立ち会いたいです。
これはやっぱり本入部しなくては…。
(見下ろすサツマイモの量は一気に焼き芋にでもして配らないと消費できそうにはないだろう)
(既に心は裏庭の焼き芋大会へと逃避行していて、何本ぐらいなら太らないだろうかとそんなことを考えていた)

照れさせちゃうのも…もったいない気がするので…やっぱりみゃこちゃんにしますね。
(可愛らしく顔を赤くする天羽さん)
(彼女のこんな可愛い仕種を独り占めしていたら料理が頭に入らない気がして呼び名を戻す)
うっ…私、便秘気味だから毎日サツマイモ食べようかな。
でも…おいしいから食べ過ぎちゃいそう。気をつけないと…。

(スラスラとレシピを口にする天羽さん)
(レシピを覚えるためにメモをしようと白い紙とペンを取り出す)
(慌てていたためその白い紙が式神を呼び出すための寄り代だとは気付かずにメモを取り始める)
(料理のレシピぐらいならばとくになにも起こらないだろう)
小さめのサツマイモ二本と、揚げ油に…黒ごま…。
(天羽さんが口にした材料のメモを取る)
(それから材料を揃えて調理台に並べる)
サツマイモを洗って乱切り…。
(サツマイモを水洗いし危なっかしい手付きで包丁を使っている)

【了解です。適当に流してすすめましょう】
56天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 22:42:12 ID:uovBv5sf
>>55
ちなみに、みゃこの由来はまだ内緒です。
(舌足らずな子供の頃の名残で、いずればれるにしても恥ずかしいから)
あと、うちは食べたいものも作るけれど、部員以外のために作ることも多いです。
運動部の参加する大会に応援かねて差し入れを持って行く、とか。
地道だけど、目に見えるから部費獲得にはいいんですよ。
(と料理部の活動を説明する)
高等部の料理部ともやりとりが多いし、そんな理由で文化部としては運動部との交流が多いんです。
(応援があると好成績という噂もあるし、差し入れを断る部はほとんどない)

(何かあったら怖いので、千倉が切り終わるのを待つ)
(危なっかしいけれど、真剣な様子は成長性アリと判断した)
ここからが本番、フライパンでサツマイモを揚げつつ、別の鍋でみつを作ります。
まずはフライパンの方、揚げ油とサツマイモを入れて火にかけます。
時間はですね、薄く色がついて竹串がすっと刺さるくらいまでですね。
(てきぱきと、かつ丁寧に実演しながら説明する都)
(車椅子からだとやりづらそうに見えるが、慣れているのか手際がいい)
次に鍋ですが、みつの材料である砂糖やみりんとかを入れて中火で煮詰めます。
すこしトロ味がつくぐらいですね。
揚げたお芋をこっちの鍋に入れるので、火が強すぎると焦げちゃいます。
(自分のを料理しつつ、隣で料理している千倉のもチェック)
サツマイモの固さはどうですか?
竹串がすっと刺さるようならOK、もう鍋に入れちゃいましょう。
火を止めて黒ごまを振りかければ完成、あとは小皿に入れるだけです。

【式神の依り代は拾った方がいいですか?】
【聞くぐらいの方がいいかな? 他の部員もいるし】
57千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 23:04:07 ID:LKVU/ru+
由来気になるけど…内緒なら我慢我慢。
まだってことは、もう少し仲良くなったら教えてもらえると思うし。
(既に料理部に入部することは奏の中では確定らしい)
運動部の差し入れに?
それは、楽しそうです。
部費獲得にも繋がるなら一石二鳥。
運動部との交流がさかんなら…もしかして料理部の部員さんは運動部所属の恋人さんが多いのかな?
(料理部の活動の説明を聞きそれも別の紙にメモする)
(そこでやっとその紙が依り代であることに気づく)
(慌てた拍子に紙が手から離れてヒラヒラと床に落ちる)
(床に落ちた紙は人の形を模していて明らかに普通のメモ帳には見えなかった)
うわ…やば…。
(しゃがんで紙を拾い小声で呟いた)

むっ…いきなり難しく…。
頑張れ…奏!
(自分を励ましつつ天羽さんの説明通りに作業を進めていく)
(車椅子に座っていることを感じさせないぐらいてきぱきと作業を進める天羽さん)
(その横で慌ただしく慣れない手付きで鍋を扱う)
(天羽さんの忠告を聞いていたにも関わらず鍋からは焦げた匂いが漂いはじめる)
(精一杯頑張って作ったはじめての大学芋は黄金色には程遠い色をしていた)
うぅー…みゃこちゃんごめんね。
ひどい出来になっちゃったよ…。
(小皿によそい黒ごまを振りかけて)
(完成した大学芋と天羽さんの大学芋を比べて大きな溜め息をついた)

【聞くぐらいでお願いします】
58天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 23:16:19 ID:uovBv5sf
>>57
んー、こっちだと目立つほどでもないかなぁ?
高等部の方だと多いかも。
オープンにしてる人もいれば、隠してる部長もいるし……あ、言っちゃった。
「っさい、みゃこ、理由ばらすよ!」
(部屋の向こうから大声のチェックが入る)
(都は「地獄耳でしょ」と舌を出して)
……?
(千倉が落とした紙をちらっと見たが、流して料理の説明に入る)

いいえ、わたしのフォローが足りなかったんです。
ごめんなさい、もう少し早く言えれば良かったんだけど。
(自称料理部のエースだけど、まだ人に教えるのは難しい)
(自分の感覚と人の感覚を一緒にとらえてしまい、そこが部長にまだまだと言われてるのだ)
でも、このくらいなら大丈夫、こうすれば……ね?
(自分の鍋から余ってるみつを千倉の小皿に追加する)
さ、向こうに持って行きましょう。

(みんなで色々な料理を作るということで、どれも料理時間を合わせて10分からかかって30分くらいのものを選んでいる)
(できたものから別のテーブルに小分けしていく)
(みりんレモン煮、バターきんぴら、カップケーキ、ヨーグルトサラダ、かき揚げ、等々)
(部長は一人で複数の料理を作っている)
「わっ、失敗した」「よしっ、勝った」「あ、瓢箪から駒」「ふっ、まだまだみゃこには負けないよ」
(ワイワイがやがや、楽しく姦しく、そして準備ができたところで)
「「「いっただきま〜〜す!!!」」」

ところで千倉先輩、先輩がさっきメモしてた紙、変わったのでしたよね?
(料理している最中に気になったこと)
(その場では気を散らしてしまうので聞かなかったのだけど)
(素人の都に式神なんて分かるはずもなく、和風趣味なのかな、と思ったり)

【こんな感じで。みゃこの由来もつっこんで良いですよ】
59千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/03(火) 23:36:53 ID:LKVU/ru+
ほほう、いいこと聞いちゃった。
部長は運動部の彼氏がいるんだね。
(楽しそうに笑い、大声のした方を向く)
(普通の女の子と同じで恋の話題は大好物である)
うーん、我慢しようと思ったけどやっぱり気になるなぁ、みゃこの由来。
部長にばらされる前にこっそり教えて?
(しゃがんで耳を天羽さんに向ける)
(料理部の部員達はみんな知っているだろうから内緒にする必要はないけれど)
(あえて耳打ちできるような体勢をとってみた)

おぉ!
(天羽さんの鍋から黄金色のみつが注がれる)
(すると焦げた色をしていた自分の大学芋も見違えるように輝きだした)
(とろりとしたみつに包まれたサツマイモは早く食べてと誘惑しているように見え)
(本日2度目のお腹の虫が盛大な悲鳴をあげた)

(テーブルに並べられていく様々な料理)
(さすがというべきかどれもおいしそう)
(いろいろな料理に目移りしながら配膳を手伝い)
(準備ができたところで部員達と声をあわせて挨拶をした)
いただきまーすっ!!

(早速、自分の作った大学芋に箸を伸ばしていると天羽さんから声がかかる)
(ゴホンっとむせながら先程の紙を取り出す)
ん、これのこと?
これはね、ここにこの子の名前を書いて助けてーってお願いすると、神様になって助けてくれる魔法の紙なんだよ…なーんてね。
(さすがにこんなおとぎ話、信じないだろうと簡単に依り代の説明をする)
京都で見つけたの。可愛いでしょ。
(ヒラヒラと紙をそよがせるが特に何も起きる様子はなかった)


【ありがとうございます】
【みゃこちゃんの由来もこんな感じで】
60天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/03(火) 23:48:37 ID:uovBv5sf
>>59
そ、それは、えと……
(都が由来について言いよどんでいると、テーブルの反対側にいた部長がチャチャを入れる)
「みゃこはみゃこだからみゃこなんだよね〜♪」
あー、部長の馬鹿―、もう部長はみゃこって言うの禁止!
(頬を膨らませて、小さな子供のように文句を言う都)
まだ秘密にしようと思ってたのに。
わたし小さい頃、一人称が「都」だったんですけど、言おうとしても舌足らずだったから……。
(「みやこ」が「みゃこ」になってと最後までは説明しなかった)

魔法の紙……すごいですね、なんかアレみたい、ええと……ジブリ映画のカオナシ?
(「千と千尋の神隠し」に出てきた銭婆の紙のトリのことを言おうとしたらしい)
可愛いかぁ、わたし的にはニコニコフェイスでも描いてあった方が可愛いと思いますが。
(ぱくっと回ってきたサラダを口にしたが、千倉が手にしてる紙には手を出さなかった)
(神様になって助けてくれる魔法の紙……うーん、まさか、ね)
(最近は石を投げれば異能者か異形怪異に当たるのでは、と思えてしまうこの学園で)
(多少は学んできたつもりである都だった)

それで、千倉先輩は体験入部の感想、どうですか?
(都が言うと、ぴたっと会話が止まって、全員の視線が千倉に集中した)
入部、します?
(都も、じーっと上目遣いで千倉を痛いくらいの視線で見つめる)

【次くらいで〆かな、わたしが厳しくって(汗】
61千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/04(水) 00:05:51 ID:51zAgFaJ
あぁ…みやこだからみゃこなんだ。
(教えてもらった理由が想像していたより微笑ましくて)
(ついつい笑みがこぼれしまう)
隠すからもっとひどい理由かと思ってたよ。
そんな可愛い理由なら秘密にすることないよ。
(笑いながら回ってきたサラダに箸をのばし口にする)
(どの料理を食べてもおいしいってすごいなぁ…と1人で感激していた)

あー!カオナシ!そんなのもいたね。
うん、あんな感じだよ。
ふふふ、今度見せてあげようか?
(信じてない様子の天羽さんに安心したのか大胆な誘いをする)
ニコニコフェイス!うん、確かにそっちのが可愛い!
(想像の中ではおでこにニコニコフェイスを描かれた式神・大陰の姿が浮かぶ)
(想像の中で大陰は先ほどの天羽さんの様に頬を膨らましていた)

え?あ…感想?
(視線が一気に自分に集中した)
(自然と背筋が伸びる気がした)
えっと…こんな料理初心者ですが…よろしくお願いします!
(最後は勢いに任せて入部の決意表明をし)
(立ち上がると勢いよく頭を下げた)

【わかりました。今日は遅くまでお付き合いありがとう!】
62天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/04(水) 00:12:44 ID:Q+R/FLKR
>>61
だって、一生言われ続けちゃう気がするんだもん。
(もちろん「みゃこ」と呼ばれるのが嫌なのではないけど)
(感極まると「わたし」じゃなく「みゃこ」になっちゃうからで)

見せてくれるんですか?
それじゃ、今度こっそり見せてくださいね。
(周りに聞こえないよう小声で)
(力を見せてくれる異能者なら、今後都の力になってくれるかもしれない)
(神様の助力がどんなものか分からないが、制御の手助けになってくれるかも、だ)

(しーんと静まりかえった中、千倉の答えを聞いたみんなは)
「やったー!」「入部おめでとう!」「歓迎します、千倉さん!」
(また、ワイワイがやがや、さっきよりも大きな歓声が沸き起こって)
うれしいっ!
良かった、先輩が入ってくれなかったら、意地悪な部長にイジメられちゃうもん。
(胸をなで下ろしつつ、ぺろっと舌を出す都に「こらっ」と突っ込みが入り)
あらためて、よろしくお願いします。
(と、都はぺこり頭を下げたのだった)

【では、わたしはこれで〆です】
【最初っから失敗してごめんなさい、先輩の初ロールだったのに】
【なお料理の描写はレス見る前に書いてますから、わたしは普段こんなに早くないです】
【今後もよろしくお願いします】
【ではお先に、おやすみなさい】
63千倉 奏 ◆FZ1qPeZwAs :2009/11/04(水) 00:31:42 ID:51zAgFaJ
一生かぁ…。
うん、確かにそれは困るかも…。
でも、みゃこちゃんはその愛称にぴったらなぐらい可愛いから問題ないよ。
(クスリと笑い、彼女の作った大学芋を口に入れた)

こっそり?
うん…わかった。こっそりだからね?
(どうやら天羽さんは先程の話を信じているようだ)
(まぁ…式神の力を悪用されなければ問題ないだろう)
(彼女は悪人には見えないし、短時間なら…)
(軽い気持ちでOKをする)

(しーんと静まり返っていた教室が自分の返事で喚起の渦に包まれた)
わ、ありがとう!
よろしくね。頑張ってみんなみたいに料理の腕あげるね。
(わいわいガヤガヤと姦しい教室が一層騒がしくなる)
(部員達に頑張ることを誓い、今日の一番の功労者である「天羽先生」に頭をさげる)
みゃこちゃんが部長に怒られなくて良かった。
改めて…これからよろしくね、みゃこちゃん。



【私もこれで〆です】
【失敗なんてしてないですよ!とても楽しいロールでした】
【もうちょっと早くレスできるように頑張ります】

【お疲れ様でした。今日は本当にありがとうございました】

【おやすみなさい。私もこれで失礼します】
64久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/04(水) 21:06:34 ID:C3h78PyF
【紫 一久 ◆aYx5IIasQUさんとのロールにお借りします。】
65名無しさん@ピンキー:2009/11/04(水) 21:09:28 ID:k8Y49+xN
避難所参照
66久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/04(水) 21:09:56 ID:C3h78PyF
【諸事情により、スレをお返しいたします。】
【ありがとうございました。】
67兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/04(水) 22:11:44 ID:6HKul4T+
【待機します。プロフは>>3に】
【避難所も見させていただいてますので、規制中の方も遠慮なく声をおかけ下さい】
68兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/04(水) 22:26:24 ID:6HKul4T+
【光栄にもお声をかけて頂けたようなので、避難所に向かいますね】
【ありがとうございました。スレをお返しします】
69天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 20:23:51 ID:/WJjYB6L
【待機します】
【プロフは>>2、避難所も見てますので声かけてくださいね】
70久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 20:25:54 ID:gdWTQ6+c
【天羽さんのお名前を見て、いそいそやってまいりました。】
【お相手、よろしいでしょうか?】
71天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 20:29:20 ID:/WJjYB6L
>>70
【こんばんは】
【先輩とは一度会ってることになってるんですよね】
【ネタとしては、やっぱり料理?】
72水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/06(金) 20:31:15 ID:E4Fp2qle
【名前】水鏡 恭弥(みかがみ きょうや)
【年齢】17歳/二年次
【性別】♂
【身長】T180/W59(ライト級)
【容貌】スポーツ刈りというほどでもないが短め/不知火時は髪の毛は逆立つ
 瞳は薄い茶色、かなりのひょろ長、面長

【能力】戦装束「不知火」:左手の人差し指で唇をなぞることにより、
 全身に揺らめく炎または人魂のような呪術的文様が浮かび上がる
 「不知火」時限定能力:「ハレ」と「ケ」
  「ケ」の右手から放つ波動で物質・エネルギーを腐食・減衰させ、破壊する
  「ハレ」の左手は逆に物質・エネルギーを活性化・賦活することができる
 「不知火」時は霊的・物理的防御力が大幅にアップ、運動能力も常人を超えたものになる
 気配や異形の臭いには敏感で、霊体や幽体を感じ、会話することも可能
 発動時ほどではないが、不知火を纏っていなくても異形や妖魔、人の「匂い」を嗅ぎ分けることが出来る

【希望】 NG以外
【NG】理不尽な死

【弱点】「不知火」持続時間が短く、能力全開なら3分程度、全く「ハレ」も「ケ」も使わなくても30分程で霊的スタミナ切れを起こす
 スタミナ切れ後は強制的に刺青状の文様は解除され、立っているのがやっとなほどに消耗する
 また、連続使用も不可能で、最低24時間は霊的スタミナを回復させないかぎり、再度「不知火」を纏うこともできない
 遠距離・中距離攻撃の手段は皆無、接近戦オンリーに特化している
 常態では平均的高校生男子よりは運動能力がやや上な程度
 動体視力は発達していて、攻撃をかわす・いなすのだけは得意    

【備考】アマチュアボクシング部所属、普段の性格は温厚で、誰にでも丁寧な言葉を使う
 若干手足は長く、体重もあいまってガリガリ、筋肉はボクサーらしくそれなりに締まってついている
 両親とは物心がつく前に死別、兄弟姉妹なし、現在は寮生活

 不知火発動時は完全に別人格となり、恭弥自身の意思で言動をコントロールすることはほぼ不可能
 近接戦闘技術・体術に長けた「オレ様」キャラになる。人を勝手に愛称をつけて呼ぶ癖がある

【解除キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!】
【都ちゃんにゆーにゃは打ち合わせ中ごめん、プロフ貼り落ちです】
73久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 20:33:17 ID:gdWTQ6+c
【 】外しますわね。

そうですわねぇ…
でも料理ネタは、天羽さん先日されているんですわよね。
今回は、料理そのものというよりも、わたしが料理のスキルアップを狙って
高等部の料理部付近をうろちょろしてるとこ、用事で来ていた天羽さんと出会う。
もしくは、普通に街中か学園内で邂逅か。
わたしが思いつくところでは、そんな感じですわ。
74天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 20:37:03 ID:/WJjYB6L
>>73
ではわたしも【】を外します。

高等部の料理部付近に先輩が来てた方が話しかけやすいです。
話はしたいと思ってますが、まだ綾香お姉ちゃんから詳細聞けてない状態だから。
75久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 20:38:28 ID:gdWTQ6+c
了解ですわ。

では、書き出しはどうしましょう?
天羽さんに何か欲しい場面設定があれば、そちらから。
無ければ、こちらで適当に。
76天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 20:41:31 ID:/WJjYB6L
わたしの方は特にないので、書き出しはお願いします。
77久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 20:44:14 ID:gdWTQ6+c
了解しました。
時間帯は、部活動が終わるぐらいが無難だと思いますので、夕方で
場所は、高等部調理室付近
何か他にあれば、途中でも【 】で言ってくださいね。

それでは、書き出しますので、ゆっくりとお待ち下さいませ。

そうそう。
水鏡先輩は、規制解除おめでとうですわ。
78天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 20:44:57 ID:/WJjYB6L
>>77
はい、お願いします。
79久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 20:59:24 ID:gdWTQ6+c
(じりじりと、まるで飼い猫が、揺れる猫じゃらしに近づくように)
(じっと見つめては、人の気配に気がつき、そ知らぬフリをしてみたり)
(それでも確実に、その小さな足の歩みは、一つの教室を目指していた。)

……ここ、ね。
(教室の掲示板に、いつのまにかぶらさがっていたチラシの束。)
(「新入部員随時募集中!」と、でかでかとプリントされた文字が、まずは目に入る。)
(そして、細かい文字で、主な活動内容や軽く部長の自己紹介などが書き込まれていて)
(その最後には「調理部」という署名で、締めくくられていた。)
(別に、今更なにか部活に入るつもりは、まったく無かった。)
(ただ、その募集中の下に書き込まれた文章「入ればアナタもお料理上手!」)
(その文句が目に入った瞬間、人目がないのを確認し、そのチラシを1枚引きちぎって)
(見るからに挙動不審でキョロキョロしつつ、ようやく調理室の前までやって来たのだった。)

おりょうり…じょーず………
(小さく折りたたまれたチラシをポケットから出して、かさかさと広げながら)
(こっそりドアの隙間から、中を伺って見る。)


【お待たせいたしました。】
【付近、ではなく、もろ教室の前になってしまいましたけれど…っ】
【改めまして、よろしくお願いいたしますわ。】

【あと、現在髪を下ろした状態です。】
【……ポニーテールに戻すきっかけが無くて。】
80天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 21:09:01 ID:/WJjYB6L
>>79
…………。
(部室の扉の前で、こっそりと中をうかがう怪しい人物)
(中でたったいま作っている最中であろう料理を狙ってるのか、もしくは作っている女の子を狙ってるのか)
(男子生徒であればそんな理由を思い浮かべてしまうけど、その人物については違うだろう)
…………。
(なに、してるんだろう?)
(と、都は廊下の少し離れた場所で首をかしげた)
(腰の半ばまで届く長い金髪は、離れていてもその人だと分かる)
…………。
(じっと、怪しい行動を見守っていても仕方ない、と都は声をかけることにする)
(大きな音はしないけど気配なんて消せるはずもなく、普通に分かるように車椅子を近づけて)
こんにちは、久遠先輩。
こんなとこでどうしました?

【髪の毛は了解です】
【さっき、サーバエラーで書き込めなかったけど、もう大丈夫かな?】
81久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 21:12:03 ID:gdWTQ6+c
【断続的にサーバーエラーが起こっているみたいですわね。】
【ねんのため、お互いに避難所を開けて置いたほうが無難かも】

【それでは、レス作りに専念します。】
82久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 21:21:20 ID:gdWTQ6+c
ひゃっ……!
(教室の奥の方を見ようとしていたせいなのか、その間近の動きには全く気がつかず)
(突然声を掛けられて、素っ頓狂な声をあげながら、いたずらが見つかったかのように首を竦めて)
(片手にはチラシを握ったまま、両手を前に突き出して、ぶんぶんと振ってみせる。)
…っち、違いますの……べべ、別に、こ、これは…っ
教室のチラシ見たからとか、ぜんぜん、全然!!そんなこと、無くてっ!
そもそもわたし、放課後とか、時間があるのまちまちで!
入部とか、もう、全然無理!!
だから、その……っ――――
――――天羽、さん………?
(一通り暴れたあと、一呼吸置いて、見知った顔に気がつく。)

あ…あれ?
中等部、でしたわよね……?
(きょとんとした顔をして、少し腰を屈めて、車椅子に座る彼女の視線に合わせる。)
もしかして…天羽さんも、おりょうりじょーず、狙っていますの?
(自分基準に考える、つくづく自分勝手な台詞を、天羽にこそっと耳打ちしてみる。)
83天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 21:32:46 ID:/WJjYB6L
>>82
…………。
(久遠先輩って、もしかして……面白い人?)
(初めて会ったときは、ちょっと冷たそうな、きつめの印象だった)
(が、あの時の雰囲気は、今の彼女から微塵も感じられなかった)
(はっきりと失礼を承知で表現するなら、弄られて面白い系だ)

はい、中等部ですけど……?
(誰にも聞かれたくないのか、こっそり聞いてくるから何かと思えば、「狙っていますの?」だ)
(料理部のエース(自称)としては、聞き捨てならない質問だ)
(もちろん、常日頃から料理上手である義母を超えようと努力してるのに、そんな質問をしてくるなんて!)
もちろんです。
やっぱり中等部よりも高等部の方がレベルが高いですし、なので今日はこっちにきたんです。
(嘘はついていない、言っていることは事実)
(けど、ちょっと、ちょっとだけ頬がゆるんじゃう都だった)

(そっか、久遠先輩は料理に興味があるんだ、ふーん……)

(意外な点というか、とてもとても面白いものを見つけてしまった気分だった)
84久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 21:46:40 ID:gdWTQ6+c
うー…ん。料理かぁ…やっぱりねぇ…おりょーり……
不味い物よりかは、美味しい物のほうが、いいわよねぇ……
(天羽の「もちろん」の返答を聞き、屈んでいた腰を伸ばし、腕を組んで眉を顰める。)
(目を閉じて天井を仰ぎ、うーん…と唸り声を上げながら、暫し思案していたかと思うと)
(再び腰を折って、天羽の目線に合わせて)
中等部より、高等部のほうが…
ってことは、天羽さんは普段中等部の料理部……ってことですの?
(ゆりかにしては、少しだけ冴えていた。)

(そう言えば、彼女は紫と知り合いであり、北峰を慕う後輩だったはず…)
(アナタもお料理上手!の謳い文句に夢中になり、ついつい脳味噌の片隅にへと)
(追いやられていた記憶が、ふと戻ってくる。)
(不意に、視線を天羽から逸らして、少し困ったような顔になる。)
(水鏡から聞いた話によれば、天羽は紫にとてもよくしてもらっている様子で)
(もしかしたら、何か裏があるにせよ、すぐに何かがあるってわけではなさそうで)
(それでもやはり、北峰と深い繋がりを持つこの少女が、あの男と親しくしているというのは)
(なんとなく、胸がざわつき、不安感に煽られる。)
(ただ、どの部分から何と言って切り出していいか解からず)
あー…あ…の。
……あ…あや…綾香、……元気?
85天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 22:02:10 ID:/WJjYB6L
>>84
……わぁ、よく分かりましたね。
(最初はきょとんとした顔で、だんだんと驚いて嬉しそうな顔になる)
はい、中等部のエースです。
(にこっと笑顔で胸をはる都)
(自称だけど、言えるだけの実力はあるし、本人にやましい気持ちは全くない)

(久遠の表情が変わり、何か言いよどんでいる)
(別の話をしたいのだろうと都は思い、その内容も想像がついた)
……いいえ。
(都はゆっくりと首を振る)
元気じゃないです、色々とショックが大きかったみたいで上の空の感じ。
危なっかしくて、これ以上、悪いことが起きなければいいんだけど……。
(うつむいて、膝の上でからませている指を見つめる)

(紫先輩は綾香お姉ちゃんに復讐から手を引くように言ったみたいだけど)
(きっと、今のまま続けるんなら、いつか取り返しのつかないことになっちゃわないのかな)
…………。
(だから、何で綾香の手を取ってくれなかったのか、この際だから聞いてみたい)
(けど、すぐに言葉にはできなくて、押し黙ってしまう)
86久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 22:20:54 ID:gdWTQ6+c
ちゅーとーぶの、えーす。
……エースっ!?
(料理のエースとは、いったいどんな存在なんだろうか。)
(よくは解からなかったが、それでも、エースと言うからには、まずは腕前も達者なのだろう。)
(ううむ…と、小さく唸りながら、車椅子に座るまだ幼そうな少女を見つめながら)
はぁ…エース……
…わたしなんて、キャベツがどこで手に入るか、最近ようやく知ったっていうのに……
(などと、料理以前の問題を、ぽそりと呟いてみたりする。)

……元気じゃ、ない。
(心のどこかで、そうじゃないかなと思いつつも)
(矢張り、元気であって欲しいというのが第一希望だっただけに、がっくりと肩から力が抜ける。)
そう……悪いことね…これ以上、悪い………
(これ以上?)
(この少女は、綾香の復讐の事を言っているのであろうか?)
(そういえば、紫が彼女も能力者だと言っていた。)
(いったい、どんな能力だろうと少し気になったが、はたして、どう聞けばいいのかと)
(また言葉が途切れてしまい、考え込む表情を見せてしまう。)

ちょっと…いいかな?
(車椅子の後ろにまわり、グリップを握って、ゆっくりと廊下へと押し出す。)
(廊下の窓際に車体を着けて、調理室の中に向かって「失礼しま〜す」なんて言いながらドアを閉める。)
ごめんね?ちょっと、お聞きしたいことがありますの。
(天羽の隣に立ち、壁にもたれて)
あの…えっと……
いくつか、聞きたいことがあるんだけれど…なかなか、言葉に出来なくて…
(困ったように顔を笑わせながら、髪をかきあげる。)
まずは…そうね。
一つめ。綾香から、わたしのこと…えっと、どんな人間か。聞いてる?
二つめ。紫一久。この名前に、聞き覚えは?
ノーコメントも、可。
87天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 22:40:37 ID:/WJjYB6L
>>86
…………。
(きゃ、キャベツが、どこで? どこでって、ええっ!?)
(て、天然なのか、それとも、すごいお嬢様なのか……あ、お嬢様って天然なんだっけ???)
(綾香をいつも弄る女子寮の"姉"達ならともかく、都は突っ込まない方が精神衛生上いいだろうと口をつぐんだ)

…………。
(なんて切り出したらいいか分からずうつむいていた都は、ゆりかの様子には気が付かなかった)
(自分だけのことならともかく、綾香のことに関しては慎重にならざる得ないから)
えっ……あ、はい、いいですけど……。
(ちらっと扉の向こうで何事だ、と首をかしげている先輩達が見えたが、都のことには気が付かなかったようだ)
(ゆりかから綾香のことを話してくれるのだろうか、と期待する都)
(最初は質問だったけど、きっとどこから話すかの確認なんだろう)
って、紫先輩?
紫先輩が何で……あ、その前に、久遠先輩のことですけど。
(ノーコメントにする理由も思い当たらないので率直に話す)
先輩のことはクラスの違う同級生で、綾香お姉ちゃんが好きになった人。
(前回と違い、自分と綾香との関係をはっきり伝えようと「綾香お姉ちゃん」とあえて表現した)
それで、えっと、なんで紫先輩の名前が……あ、もしかして、久遠先輩は紫先輩のこと!
(好きだから綾香お姉ちゃんを振ったんですか、と続けようとして、慌てて口を自分の手でふさぐ)
(大声を出しかけたし、部屋の中にいる人たちに聞こえてしまったらまずいだろう)
88久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 22:57:35 ID:gdWTQ6+c
綾香が…す、好き……に…
(改めて言われると、口籠もってしまう。)
(ただでさえ、愛だの恋だのは、できるだけ遠回りをして、あからさまに避けて通りたいゆりかなのに)
(その話の渦中に、自分がいるのだから。)
(そして彼女は、北峰先輩や綾香先輩ではなく「綾香お姉ちゃん」と、呼んだ。)
(きっと、同じ寮で、姉妹のように仲が良い二人なのだろう。)
(そういう関係は、少し羨ましいなと、唇を微笑ませる。)

そう…それだけしか、聞いていないんですわね?
(思わず念を押してしまう。)
(自分が銃を携えて、夜を歩く人間であることは、この少女には伝えられていないのだと)
(なぜか、少し安堵の溜息を漏らす。)
(夜の自分のことを知る人間は、少なければ少ないほど良い。)

はぁーっ!?
(天羽が口を塞ぐ直前に漏らした言葉。)
(一瞬、その意味が全く判らなかったが、口を塞ぐ様子を見て、いくら鈍感なゆりかでも)
(否が応でも、ピンときてしまった。)
(思わず叫び声をあげたあと、猫が臭い物でも嗅いだかのように、嫌げな表情をして)
………そんなわけ、無いじゃないですの。
(腰を屈めて視線を合わせることすらせずに、天羽を見下ろす。)

そう。紫先輩、ね。
やっぱり、お知り合いなんだ。
(ふむ。と、息をついて、考え事をするような表情で、右の人差し指を唇の下にあてる。)
……紫先輩に、脅されたりとか、してませんわよね?
89天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/06(金) 23:18:22 ID:/WJjYB6L
>>88
(ゆりかのことをどう説明したのか、気になるらしい)
(綾香の気持ちを断った手前、何か悪し様に言われているのか心配なのか)
(それであるなら、ゆりかは綾香のことを見損なっている、と都は強く思う)
綾香お姉ちゃんは先輩のことについて、悪いことなんてなにも言ってません。
どう先輩は綾香お姉ちゃんにとって、初恋の人、大事な人なんです。
(まだ現在進行形なのか、過去形なのか分からないけど)
(駄目だったからと言って、簡単に過去のことにできるなら、あんなに落ち込んだりはしない)

…………。
(こんなに嫌っ、というのがはっきり分かる表情というのはなかなか見ないかもしれない)
(格好が派手で日本人ではないことを差し引いても、これを見て嫌がってないと思う人はいないだろう)
(こんなに嫌がられるなんて、紫は何をしたのだろうか、と疑問と同情を感じてしまう)
あれ、違うんですか?
なんだ、そうなんですか……。
(なら、単純に女同士だからなんだろうか、それはそれで仕方ないとも言えるけど)

(そして、ゆりかの質問にまた都はびっくりする)
脅されたり?
ないですけど……久遠先輩は紫先輩とケンカでもしてるんですか?
確かに初めて会ったときは怖いとこがあったし、普通じゃない人ですけど、
でも料理部に紹介したことを抜きにしても、わたしやわたしの友達には親切にしてくれてますけど。
(綾香にもそうだし、水鏡にも、だ)
(都の見える範囲では、秘密があることは隠していないが、かなり親切な人間だ)
90久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/06(金) 23:36:15 ID:gdWTQ6+c
(真っ直ぐで、素敵な女の子だなぁ…と、綾香の事を話す様子を見て、つい口元を緩ませる。)
(こんな素直な子が、綾香の傍には居てくれる。)
(それだけで、なんとなく心が落ち着いた。)
天羽さんって、いい子ですわね。
安心なさって?わかっていますわ。
綾香は、そんな子じゃないですもの。
こう言ってしまうのも、勝手な話しだけれど…綾香みたいな素敵な子に、そういう風に想われて
答えはどうであれ、そのこと自体は、とても嬉しかったですわ。
……悪いのは、全部わたし。
(ニッコリと笑いかけて、赤いヘアバンドが飾られた頭を、ぽんぽんと撫でてみたりする。)

違うに決まっているじゃないですの。
わたしが、あの男に……そんな、そ、そんな風に…感じてる…なんて…っ
……この世の終わりですわ。
(ある意味、尊敬はしている人物ではあるけれど、嫌いじゃないけれど)
(そういう風に勘違いされたと考えただけで、再び、顔が微妙で嫌げな表情になってしまう。)

あー…喧嘩は、したかもしれませんわね。
ま、それはわたしと紫先輩のお話で、天羽さんは親切にされているのですわね。
(腕組みをしながら、上履きのつま先で廊下の床を、軽くコンコンと蹴ってみる。)
(普通じゃない人、ということは、紫のなんらかの「普通じゃないところ」を、彼女は知っている。)
(という事は、能力関係での付き合いもあるという事で………)
(親切心は嘘じゃなかったんだ、と、呟いたりもしてみる。)
ま…それなら、良いんですけれど。
でも、あの人のこと、あまり深くは信用されないほうがいいですわよ。
優しいお兄ちゃんだなー、ぐらいで。
91天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/07(土) 00:02:19 ID:GLqy05v6
>>90
いい子って……先輩、わたし……。
(自分のことよりも、綾香のことをどう思ってるのか、知りたいのはそっちのことで)
(都の願いに応えるように話してくれたゆりかの言葉は、都の目を熱くさせる)
分かっていても、難しいことだって分かっていても、やっぱり、綾香お姉ちゃんの手を取ってほしかった、です。
だって、その位置に立てるのは、久遠先輩だけなんだもん。
(頭を撫でられると、本当に泣いてしまいそうなので、ぎゅって手を握って目を擦る)
(都が泣いたからって事態が好転するのでもなく)
(でも、今の言葉を伝えることにより、少しは気分が楽になれればいいのに、と都は切に願う)

(気のない人を好きと勘違いされたら、都だって何かしら否定するけど、ここまで酷い言い方はしない)
そ、そうですか……それは失礼しました。
(なんか、とばっちりを受けるのも嫌なので、ぺこりと頭を下げる都だった)

はぁ、まぁ、そうみたいです。
(ケンカの結果、紫はあんなに嫌われることになったらしい)
(料理部の部員とは仲良くしてるみたいだけど、そんな紫がいったい何をしたのか気になる)
(ゆりかは料理部に興味があるみたいだから、もしかしたら料理の腕をけなしたのかもしれない)
(なら怒ってもしかたない、都だって怒るし、そこは都からも気をつけるよう言うべきだろうか)
…………ぁっ!
(あ、でも、久遠先輩が料理部に来た理由がそうなら、わたしは黙っていた方がいいのかな?)
(久遠先輩が紫先輩を料理の腕で見返そうというならばらしちゃうことになっちゃうし)
(もしかして、実はやっぱり気があるとか、かも?)
(なんて、愉快な想像をしてる都だったりする)
優しいお兄ちゃんって、十分に深く信用してるってことだと思いますけど。
ところで、久遠先輩はここで何をしてるんですか?
先ほど手に持っていた紙を見るに、わたしに油を売りに来たんじゃなかったと思いますが。
(紫先輩を料理で見返すなら、まずは料理部に入らなくっちゃ!)

【面白そうなので、発信器のことはまた今度にします】
【なので、先輩にやり残しがなければ、そろそろ〆かなぁっと】

92久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/07(土) 00:22:28 ID:4LCqCvtk
(握り締めている天羽の手を見て、頭を撫でる手を止める。)
(泣いてしまいそうなほどに悲痛な雰囲気を感じて、ゆっくりと丁寧に言葉を選んで口にする。)
……ごめんね?
わたしも、ずっと綾香の傍に居たかったけれど……
綾香とわたしは、お互いに求めている物が違ったのですわ。
わたしは、恋とか…そういうの、よく解からないのですけれど…
違う物を求めている同士が寄り添って居たって、お互いに傷を付け合うだけですわ。
……言ってること、解かりますわよね?

うーん…言われて見ればそうですわね。
優しいお兄ちゃんと思っている時点で、割と信用していますわね。
(ふむ、と考え込む。)
(あまり言い過ぎても、この少女から紫に漏れて、また関係に皹が入ってしまう恐れもある。)
(紅裂の事で思う所もあるし、情報も欲しい。)
(それに実のところ純粋に能力者として、紫の持ってくる仕事や彼の腕にも、興味をそそられる。)
え…紙?
(気がつけば、まだ右手にはB5コピー用紙のチラシが、半ばくしゃくしゃになりながら握られていて)
…こ、こここ、これ、これは!!
………あー
(その紙を、より一層くしゃっと小さくしながら、制服のポケットにねじ込んで)
(白い肌に赤らんだ頬を、照れ隠しに、ぽりぽりと掻いてみせる。)
うーん……
興味は、あるんですの。
やっぱり、塩と砂糖と味の素ぐらいは、味見なしで見分けつけられるようになりたいですもの…
でも、やっぱりわたし…放課後とか、なかなか時間が取れなくて
週に一度、来れるか来れないか…ぐらいだと、やっぱり入部とかは、ダメですわよね。
(溜息をつきながら、天羽に笑いかける。)


【では、発信器は次回に。】
【わたしのほうは、次ぐらいで〆られるかな。】
93天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/07(土) 00:38:31 ID:GLqy05v6
>>92
……はい。
(恋が分からないと、ゆりかは言う)
(なら、都や綾香の気持ちが実感として分からないのだろうか)
(何にしろ、それ以上のことは都が首を突っ込むことじゃない)
(もう綾香に話すべきことは十分に聞いたのだから)

(また、最初に話しかけた時のゆりかが戻って来た)
塩と砂糖と味の素ですか……。
(最初の2つはともかく、3つめはいったいなんだろうか)
(味の素はもちろん知ってるけど、なんで間違えるかが理解できない)
しっかり名前を書いて、それぞれ特徴の違う容器に入れることからじゃないでしょうか。
(それって、料理とは別な次元のような……やっぱり、そうゆう意味での天然さんなのかな)
料理部って、毎日はやってないですよ?
何だかんだで材料費がかかりますし、平均で週二回くらいですから。
他と掛け持ちで毎回でない人もいるし、わたしみたいに中等部から顔を出してるのは特殊です。
なにしろ、料理部のエースですもん。
(また胸をはってニッコリ笑い、ゆりかをうながす都だった)
なので、大丈夫ですから、ね?
94久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/07(土) 01:00:33 ID:4LCqCvtk
そう。
塩と砂糖と味の素、ですわ。
あれって、紛らわしいと思いません?なんで全部白いのよ。
(天羽の答えを聞いて、愕然とする。)
……っ
名前書いて…特徴の違う容器……っ
(自宅では、母親がインテリアに凝っているせいなのか)
(そういった調味料の類は、出来るだけお揃いの硝子の容器に納められていて)
(それが当たり前と思って育ってきたゆりかにとっては、まさに目からウロコの心境だった。)
なるほど……早速、今日の帰りにでも、雑貨屋でラベルを買って帰ることにいたしますわ。

週二回……
(再び腕を組み、うーん、と唸ってみせる。)
(エースは遠征も仕事のうち、なのかな?と思いながら、にっこりと笑っている天羽を見つめる。)
じゃあ…とりあえず今日は、部長さんにでも今後のスケジュールを聞いてみて
わたしが参加できそうな日があったら、その日に少しだけお試し…とか、ダメかな?
(天羽に笑い返して、グリップを握り、短い距離だけれど押そうか?と、訪ねてみる。)

あ…そうですわ。
今日、話したこと…綾香には、あまり喋らないでいて欲しい…かな。
どうしてもってことであれば…止めないけれど……
あと、紫先輩のことだけれど…信用してもいいけれど……
(車椅子の後ろに立ったまま、腰を屈めて、青い瞳をまばたきさせ、天羽の顔を間近で覗き込み)
(じっと、真剣な顔で見つめてから、またニッコリと笑いかける。)
彼に対して、油断はしないように。
それからこれは、紫先輩には絶対にヒミツね。
だって、喧嘩中ですもの。

じゃ、天羽さん、部長さんに口聞いてくださいます?
1日体験、希望ですわ。
…えっと……なるべく簡単な料理の日で。


【では、わたしのほうはこれで〆です。】
【長い時間お付き合いいただきまして、ありがとうございます。】
【とっても楽しかったですわ。】

【そちらおお返事を見届けてから、落ちさせて頂きますわ。】
95天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/07(土) 01:14:08 ID:GLqy05v6
>>94
はい、無理強いはできませんが、一人で悩むよりみんなでやった方が上達するし。
(お願いします、と頭を下げ)
なにより楽しいですから。
(またニッコリ笑顔で)

……そう、ですか。
今はまだ綾香お姉ちゃんも不安定だから、本当に綾香お姉ちゃんに必要になったら、にします。
(話す必要があれば話すけれど、必要がなければ話さない、その基準は綾香のため)
(そこだけは、はっきりと伝えておく)
紫先輩のことについてはもちろんです。
(秘密の特訓なのだから、知られたくないのは当たり前)
(結局おもしろい勘違いをしたままの都で、たまに紫が料理部に顔を出すことも度忘れてしていたり)

それはまかせてください。
可能ならわたしも顔を出しますから。
(そう言って、都は扉をノックして開けた)
すみません、遅くなりました!

【都はこれで〆です】
【わたしも、とっても楽しかったです】
【お相手ありがとうございました】
【おやすみなさいませ】
96久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/11/07(土) 01:16:53 ID:4LCqCvtk
【見届けさせて頂きました。】

【それでは、おやすみなさいませ。】
【よい週末を。】

【スレをお返しいたします。ありがとうございました。】
97紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/07(土) 21:05:03 ID:8gCoRle1
【静かな晩だが少し待機してみよう】
>>4がプロフ】
98紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/07(土) 21:46:34 ID:8gCoRle1
【撤収】
99天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 13:22:17 ID:F4kOQCir
【待機、プロフは>>2にあります】
100水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 13:44:44 ID:2978MKeu
【都ちゃん発見、お持ちk…違った、お相手お願いできるかな?】
【もちろん幽霊騒動解決編でいいと思うけど、どうだろう?】
【場合によっては凍結・置きレスも視野にいれて今回は焦らずじっくり進めてみたいな、ってのがリクエスト】
【あとそんなに変わってないけどプロフは>>72
101天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 13:50:06 ID:F4kOQCir
>>100
【こんにちは、水鏡先輩】
【とうとう解決編ですね、大丈夫です】
【確認ですが、時刻は夕食が終わる8時過ぎ】
【犯人襲撃は捜し物を見つけたあとのタイミングですよね?】
102水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 13:52:47 ID:2978MKeu
>>101
【それで万事OK、本当は昼過ぎに部活終わって待ち合わせるはずが、こちらの事情で遅れに遅れ…】
【なので、こちらから書き出しでいいかな?ちなみに書き出し無駄に長いので少し待ってもらうようだけど】
103天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 13:55:45 ID:F4kOQCir
>>102
【はい、わかりました】
【書き出しをお願いします】

【あと、今日はたぶん6時くらいになっちゃいます】
【もしかしたら8時くらいまでできるかもですが、可能性は低いです】
104水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 14:07:39 ID:2978MKeu
(このごろの谷川コーチの熱心さは少々度が過ぎていて、今日も本来は部活が休みのはず、だった。
 が、全員呼び出され、基礎の後、こってり搾られる。
 こっそりのつもりで練習を窓から覗いてる西陣先生に、皆げんなりしながらなんとか終わった、と思った)
「おい、水鏡、お前居残りな?」
(思いっきり西陣先生を意識しつつ、居残り特訓を命じられて肩を落としつつ)
はい…

(それからスパーリング、フォーム指導、更にはPCの前まで連れて行かれ、
 谷川コーチの悪い癖、過去のボクシングのDVDを見ながら、
 それぞれのチャンピオン達の強さについて、熱く熱く語り始める)
コ、コーチ、ちょっとトイレに…
(合間に、待ち合わせするはずの車椅子の少女にメールを送るのも、もう何度目か。
 「まだまだかかりそう、はっきりした時間が分かり次第、連絡します」
 ため息をついて部室にもどる。もう西陣先生の姿も見えず、
 それでも止まらなくなってしまったコーチは食事を取るのも忘れて、熱心に語り続けて)

「おお、もうこんな時間か、分かったか?水鏡?」
(とっぷり日が暮れた…というよりすっかり夜になってしまってからようやく解放されて)
はい、それじゃこれで失礼します。
(そういいながらポケットの中、予め「今から例の場所にお願いします」とメールして退室しようとして)

「なあ…水鏡。お前、センスはいいもん持ってる。それはオレが保障する。
 お前に足りないのは、リングの上での闘争心だ。
 戦いになったら、技術だけじゃ勝てない。最後はいつもハートの強さが結果を分けるんだぞ?
 それだけは覚えておけ」
(そんなアドバイスをして、いっていいと手を振るコーチに一礼して)

遅くなっちゃったな…今日は流石に中止したほうがいいか、な…
(学校の側の公園、近くに商店街や大きなマンションもあり、夜でもまだ明るい。
 その東屋で待ち合わせることにしつつ、夜になってしまったのを気に病んで、少女を待っている)

【じゃあ一旦6時でどうなるか、そのとき考えよう。僕のほうが8時までは無理そう】
【こんな感じでスタート、よろしくお願いします】
105天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 14:22:39 ID:F4kOQCir
>>104
(どうやら、水鏡先輩はかなりこってりと絞られているみたい)
(ボクシングをしてる人はみんな痩身なのに、あれ以上絞られたら骨と皮になってしまうんじゃないかな)
それはともかく……仕方ない、か。
(本当は水鏡のために作ったお弁当は、延期に延期を重ねてしまったため、何だかんだで他の寮生のお腹に入ってしまった)
(受験を控える寮生のための夜食作りを手伝い、追加で一人分のおにぎり他を用意したけど、大見得を切った手前、これでは恥ずかしい)
(しかし、このために時間を遅らせてしまうわけにはいかないから、諦めるしかない)

ここの公園、良いんだよね。
(こっそりと抜け出してきた夜道は思っていたよりも暗く感じた)
(夜に一人で出歩くことなんて、ほとんど無いからかもしれない)
(北峰綾香や郡太一郎、そしてたぶん迫水直や伊織津綺子もこの夜を歩いていたとのだと思うと、昼と夜の差というのを感じてしまう)
…………。
(公園の入口で、都は水鏡に入口近くまできたとメールした)
(念のため、万が一にも他の人がいたらと用心して)

【こちらこそよろしくお願いします】
106水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 14:29:46 ID:2978MKeu
>>105
(着信を確認すると、入口のほうまで探しに出て、少し不安げな少女の姿を見つけて)
こんばんは、天羽さん。遅くなっちゃったね。ごめん。
少し話と言うか…
(バリアフリーの公園内で車椅子を押して、東屋までつくと、
 昼から何も食べていない水鏡のお腹が鳴る。
 ばつの悪い思いをしながらも)

できれば昼間にしたかったんだけど、コーチがはりきり過ぎちゃって…
今日は止めておこうか?夜の旧校舎なんて、あまり…
(辺りに人気がないのを確かめ、向き合うと心配そうに少女の顔を覗き込む。
 とはいっても、延期するとなれば昼間は学校があるから、
 また一週間後か、いまのコーチの奮闘ぶりでは次がいつになるか、正直見当もつかず、
 若干の迷いを口調に乗せて、中途半端に言葉を切って、今更ながらの後悔をする)
107天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 14:44:07 ID:F4kOQCir
>>106
こんばんは、水鏡先輩。
(街灯の明かりに照らされた水鏡の姿を見て、ほっとしや都はぺこりと頭を下げる)
ううん、時間は気にしないでください。
先輩だって大変だったんだし、本当は部活の方が重要なんですから。
とりあえず、ご飯にした方がいいですね。
(水鏡のお腹の音にくすっとしてから、鞄の中から包みを取り出す)
本当はちゃんとしたお弁当を作ってたんだけど、寮で食べられちゃって。
なので受験生用の夜食を作る手伝いをして一緒に作ったから、ある意味期待はずれになっちゃうかも。
(包みの中は2つパック、片方には小さめのおにぎりがたくさん)
(もう片方には、タコさんウインナーやハンバーグ、ポテトサラダ、卵焼き等が入っていた)
その代わりだけど、この卵焼きは義母さんが、えっと寮母さんが作ったものなの。
わたしなんか、まだまだ足元に及ばなく来美味しいし、女子寮の寮生以外は滅多に食べられないくらい貴重なの。
(二つのパックにお手拭きを添えて差し出して)
わたしは、今日決行した方がいいと思います。
先輩の考えた方法はやっぱり目立ちますし、この時間ならまず誰かに見つかることはないんじゃないかな、って。
108水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 15:00:04 ID:2978MKeu
>>107
(目の前に広げられたお弁当を見た途端、以前のように固まってしまう。
 衝撃が通り過ぎてから、なんだか餌付けされてるみたいだ、僕、なんて思いながらも、
 昼過ぎから何も口にしてない、空腹の誘惑にはあっさり負けることにする)
たまご、やき…
(半ばぼんやりとしながらお手拭を受け取って手を拭うと)
それじゃ、いただきます…
(後は夢中で、おにぎりを口の中に放り込み、一口で食べて、
 お箸で次々におかずを摘んではしっかりと咀嚼して)

うん、おいしいね、おいしいよ…
(食べる合間になんとかそれだけ口にして、瞬く間にしっかりと完食してしまう)
おにぎり…五本箸で食べるのが一番、かな。
なんだか、こう…
(この前思わず語ってしまった事情もある、うまく言葉が浮かばなくて、最後に手を拭うと)
ありがとう、ご馳走様でした。
(幸せそうな笑顔でお礼を言って)

(あれから考えてみて、気になることもある。
 この間の襲撃者は、どうやらこちらを快くは思っていないらしい。
 自分が襲われるだけならまだしも、この車椅子の少女の身にに危険が及ぶのは、非常にまずい。
 しかし、襲われる理由も不明で、こちらには何も手掛かりはなくて、ならば――)

分かった、でも危ないと思ったらすぐに君を守って逃げ出すから。
そんな状況になったら、不安に思っても必ず僕のいうことを聞くこと、いいね?
それが守れなければ一緒には行かないよ?
(改めて、危機意識の薄そうな少女に念を押して、立ち上がる)
109天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 15:13:03 ID:F4kOQCir
>>108
……んふ。
(どんなものでも、美味しく食べて貰えるのはうれしい)
(こんなに美味しそうに食べて貰えると、ついでで作ったのが申し訳なくなってしまう)
(ついでと言っても手を抜いたのじゃないけど、できれば自分一人で全部作りたかった)
(美味しいの何割かは、きっと義母がつくった分に向けられているだろうから)
うん……はい、どういたしまして。
(家庭料理に特別な思い入れがあると聞いていたことを思い出すと、全部じゃなくて良かったかも、と考え直す)
(都の目指すのは義母を超えること、その義母の味は、母の味だから)

はい、もちろん。
ちゃんと守れます。
その分、危険の判断は先輩にお任せします。
(何があるか分からない、特に今回は人が関わっている)
(紫にもらったお守りがあるけれど、お守りはあくまでもお守りだから)
110水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 15:18:06 ID:2978MKeu
>>109
分かった、この街の夜は本当に、何があるか分からない。
まして旧校舎は何があるか見当もつかないから、慎重に行こう。
(自分のスポーツバッグを抱えなおすと)
ごめん、天羽さんを押してると急な事態に対処できないかもしれないから、
悪いけどついてきてくれるかな?
(そういうと、先導しながら旧校舎へと続く抜け道のほうに、用心しいしい歩いていく)

(ふと、先日の食事をしたときの異常というか、ほぼ確信していることがあったが、
 それを確かめたい意味合いもあって)
天羽さんのご両親は、この学校の先生だったんだね。
どんなふうにして、その…亡くなられたのかな?
よかったら、聞かせてくれる?
(辺りの気配、妖しい匂いに気を配りつつ、自分の体の中から起こる反応も確かめようとする)
111天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 15:33:43 ID:F4kOQCir
>>110
分かりました、大丈夫ですよ。
(水鏡の後ろをついていく都)
……あぁ、先輩には話していなかったですね。
話すと、いろんな意味で余計な心配をかけちゃうかもですが。
(心配とは、都自身と言うよりも、これから向かう先について、だ)
わたしの両親は、わたしを抱えたまま旧校舎の屋上に転落死したんです。
竜巻もなく、空に飛行機も何も飛んでいなくて、まったくの原因不明。
この足も、その事故の後遺症なんですよ。
十年前のことなので、手術後の痛みくらいしか覚えてないんですけどね。
(それを知ったのも、そう昔ではなく中等部二年にあがってからだ)
旧校舎に、夫婦の教師の幽霊が出るって噂になったんです。
それで両親に会いたくて、手助けして中に連れて行ってくれたのが紫先輩なんです。
(見れたのはほんの一瞬だったけれど、聞けた言葉は録音だったけれど)
112水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 15:50:29 ID:2978MKeu
>>111
(体の変調は、おそらく間違いなく今の少女の気分に直結しているはず。
 それでも淡々と語る少女のほうを見ることはとてもできなくて、
 自分の胸に湧いた憐憫や同情の思いを押し殺しながら)
屋上に転落…そうか
(半端な慰めの言葉も浮かばずに、意外なきっかけの経緯を聞いて驚いて、それも押し隠して)

じゃあ、幽霊だとしてもご両親に会えるかもしれないね。
あー…今回じゃない、かもしれないけど。
佐世保さんの件がうまくいったらまた、考えてみようか。
(幽霊…つい、あの奔放な「面白い」ことが大好きな、そしてやっかいな、
 自分が出合った別の少女を思い出しながら、本当にこの学園の謎も闇も深い、と改めて思う)

(途中から、コピーしてきた旧校舎の図面をバッグから取り出して、実物と見比べつつ、
 敷地に入るも校舎の外側を回るようにして、次第に奥深くへと入り込んで)
ここ、だと思う。端からみっつめの教室、ベランダに出る扉がみえるだろう?
あれが、亡くなったときの佐世保さんの教室のはずだ。
(そういうとバッグからサラシを取り出して)

これから、僕が「変わって」、ベランダに天羽さんごと運ぶつもり。
どうしたって飛び移ることになるから、肩と膝、ぐらいはこれで縛り付けておいたほうがいいとおもう。
上にいったら解くから。肩は僕がやるから、自分で膝のあたり、固定してもらえるかな?
(そういって長めのさらしを手渡す。余分も充分に用意はしている。
 さっきから辺りの気配を窺うのに、いつもと違った緊張感を漂わせて、目は休みなく周囲をうかがっている)
113天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 16:04:06 ID:F4kOQCir
>>112
あ、はい、。
紫先輩に連れて行ってもらった時、一瞬だけ両親を見ることができました。
わたしに記憶はないんですが、紫先輩の話だと母の幽霊にも憑かれてたみたいで。
(母の置き土産の言葉は、何だかなぁと思いつつも勇気づけられて)
おかしなことにならなければ、また憑かれることはないと思うけど、その時はごめんなさい。
(ある意味、水鏡恭弥から不知火に替わるくらいの豹変になるだろうから)

ええと、扉のガラスにまっすぐ縦のヒビが入ってるのですよね。
それならばわたしにも見えます。
(自分も懐中電灯を付けつつ、特徴を言って確認する)

肩と膝を……はい、なら膝が先ですね。
(少し考えてから、エプロンのポケットに入ってる落ちそうなものをいったん鞄にしまう)
(エプロンを外して折りたたむと膝下に入れて、その上からさらしを巻いた)
……っと、このくらいで大丈夫かな?
(自分で膝を左右に押してみて、固定されているのを確認する)
114水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 16:18:50 ID:2978MKeu
>>113
(実はそこまで考えてなかった、あっけらかんと重大な事実を語る車椅子の少女に、
 安請け合いしたことを内心でちょっと後悔しつつも)
…おかしなことは、お互い様で、いいっこなし、にしておこうか
(また来ることになるかも知れない、そんな風に思いながらも、
 まだ中に入ったわけでもないのに濃厚に漂う妖気に顔を顰めて)

そう、あそこまで飛ぶよ、それじゃ…
(いつもの「不知火」を纏う仕草をして)
ん、こんなもんだな、みゃー。しっかり手すりにつかまってろよ?
今日はよろしくな、ホイールチェアデテクティブ。
(からかうように車椅子探偵、と口にしながらも膝のさらしを引いて強度を確かめ、
 肩をしっかりとさらしでまいて、体が投げ出されることのないように固定して)

んじゃいくぜ?覚悟決めとけよ?みゃー。
(しばし目を閉じて、左手の能力を自分の体組織に浸透させる技、「黄泉帰り」を行き渡らせて)
いくぜ?後悔してももう後の祭りだぞ?
(からかうようにそんなセリフを吐くと、少女の覚悟が決まらないうちに、
 いきなり車椅子ごと2階分の高さを跳躍し、最後はふわりとベランダに着地する)

そこで待て、さらしは自分で解いとけよ?
(手で少女を制しながら、慎重にあたりの気配をうかがう。
 しかし、校舎全体がなんとも言えない妖気、のようなものに包まれているため、
 とりあえず見える範囲に誰もいないようだ、と確かめるのが精一杯で、
 それでも、炎の紋様が浮かび上がった顔にいつになく真剣な表情を浮かばせて、左右を見渡し)
んじゃ、いってみっか?机はどのあたり、だったっけ?
(がらりとベランダの引き戸を空け、慎重に教室へと入っていく)
115天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 16:34:55 ID:F4kOQCir
>>114
うん、大丈夫、ちゃんと握ったよ。
(ギュッと手摺りを握りしめて返事をし)
よろしくね、不知火。
(と続ける)
(気に入らないところがあっても、不知火に頼らなければ中に入れない)
(それは分かってたことで、頼ると決めたからにはわだかまりはない)
…………んっ!
(噛むかもしれないから口は開かず、うなづこうとして強い圧力に目をつぶった)
(すぐに圧迫感はなくなり、かちゃっと、小さく車椅子が床についた音がした)

うわぁ……相変わらず掃除するのにどこから手を付けたらいいか悩みそうな感じだ。
(さらしを解いてエプロンを着け直しながら、窓から教室の中をのぞき見る)
(床も机の上もホコリがたくさん積もっていて、壁や天井には蜘蛛の巣がたくさんはられていた)
机は廊下側から5つめ、前から4つめよ。
わたしのとこからだと、机の上につもってるホコリしか見えないけど。
(エプロンのポケットに防犯様スタンガンやらを戻し、扉から教室の中にいる不知火に伝えた)
116水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 16:39:48 ID:2978MKeu
>>115
(移動しやすいよう、机をおしやって通路を作りながら)
んじゃついてこい。オレ様は辺りを警戒してっから、探偵は任せたぞ。
(あたりに、といっても見渡す範囲に誰もいないようだ、程度しかわからず、
 かぶりを振って改めて気配をさぐりながら先導していく)

取り壊しもおっかなくてできねーんだろうな。
こんなとこ、一秒だって長居はしたくねー、さっさと見つけろよ?
(いつになく険しい表情できょろきょろと右に左に顔を振って、
 少しでも妖しい気配がないか確かめながら、指定された机の前にたつと、
 都に背を向けて立ち尽くしている)

【机の中でもいいし、じつはギシギシなってる床の板の下でもいい】
【片方は手紙です、宛名はぼやかしといて】
117天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 16:57:38 ID:F4kOQCir
>>116
…………。
(不知火の作ってくれた道を通って、目的の机に向かう)
(ホコリだらけの床に作られた足跡は真新しい不知火のものばかりで、ずいぶんと人が入っていないことを伺わせる)
んー、机にも触らない方がいいのかな?
(机の上もホコリがたまり、普通は何かしらある傷や落書きも見えない)
(ただ机の上には何も乗っていないようだった)
やっぱり、机の中かな……えっと……。
(懐中電灯でまず机の中を照らしてのぞき込む)
(中にもホコリがたまっているが、机の上ほどではなくて)
……あ、何かある、箱、かな?
ちょっと待って。
(ポケットから紐でつながれた伸縮式の菜箸を取り出すと、余計なものに触らないように机の中に差し入れ)
(器用に箱だけをつまんで中から取りだして机の上に置く)
ん、箱の下にも何かあるみたい……これは、ノートじゃなくて、封筒かな……とれた。
(箱を出したおかげでホコリがとりのぞかれ、古ぼけた封筒らしきものが見えて、都はそれも菜箸でとりだした)
ずいぶんと汚れちゃってるね、何が書いてあるか読めるかな……。
(旧校舎が完全に使われなくなったのはX年前で、その間ずいぶんと長く捨て置かれていたことになる)
(箱はリボンが巻かれているがボロボロになっていて、包装紙も色落ちして元の色が分からなかった)
えっと、不知火はこれ読める?
(自分が触ると何が起きるか分からないので、菜箸でつまんだままの封書を不知火に差し出す)
118水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 17:06:16 ID:2978MKeu
>>117
(都がなにやら慎重に取り出していく。やりすぎかとも思ったが、直接触らないのはいい心がけだ。
 素直に感心しながら、こちらも用心しいしい封筒を受け取って)
ん…大分古ぼけてるな…どれどれ…
(まずは手に取り、封筒そのものを検分する。
 ハートマークのシールがふんだんにあしらわれ、女子高生らしいまるっこい文字で、
 「佐世保亜由美」と差出人の名前が書かれているのをようやく目を細めて確認する)

んーっと…これって、いわゆる、ラブレターってやつじゃねえのか?
切手も貼ってねーようだし、こう、下駄箱に入ってるアレじゃねーの?
(今度は誰宛なのか、裏返して宛名を読み取ろうと目を細めて封筒に集中し)
他はなんかねーか?
出来ればさっさと帰りたいぐらいだ、しっかり確認してみ?
二度手間はごめんだからな。

それと、無理に「不知火」って言わなくていいぞ、先輩もつけろ。
オレ様も「水鏡恭弥」にはちげーねーんだからな。
金髪のちっこいのも、ちゃんと「不知火先輩」っていってたぞ?
(立ち尽くしたまま、封筒に注意を集中していつもの軽口を叩いて、やや周囲への警戒は薄れていた)
119天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 17:36:01 ID:F4kOQCir
>>118
……ラブレター? ラブレター!
そっか、出せないラブレターか、それは心残りよね。
(好きな人がいて、好きな人に思いを伝えたくて、手紙まで書いたのに、出すことができなかった)
(もし都も同じ目にあったら、心残りで成仏なんてできないだろう)

他に?
ちょっとまって、ホコリの固まりをどかせばもう少しちゃんと確認できると思う。
(もう一度机の中をのぞき込んで、中に菜箸を突っ込む)
んー、だって……はーい、じゃ、不知火先輩。
(いつまでも怒りが長続きするはずもなく、多少は最初の印象も薄れてきている)
(あまり不知火のことを悪く扱っても、元の水鏡を落ち込ませてしまうことになるかもしれず)
で、金髪のちっこいのって、だ…げほっ、げほっ
(手元が全て、ホコリがぱっと机の周囲に舞い散り、吸い込んでしまった都は咳き込んでしまう)
(そして、たくさん舞ったホコリに紛れて、何かが宙を走った)

(水鏡の服が上半身の何カ所かで前に引っ張られる)
(それと同時に、膝裏も紐か何かを通して引っ張られ)
(足首も同じように紐で後ろに引っ張られる)
(まるですごい実力の柔道選手に前方へ投げ出されたようになり)
きゃっ!
(その落ち先は都の上だった)
(大の男が一人ぶつかってきた衝撃は強く、一瞬都の息が止まる)
(二人はそのまま車椅子にたくさんの細い糸や多少太めの紐みたいなもので縛り付けられた)
(いや、それだけではなく、二人の着ている服が二人の身体を締め付けて拘束する)
ぐっ……
(息苦しそうな都の声が不知火の上の方から聞こえる)
(ちょうど、不知火の肩と頭が、都の胸を押さえつける形になっていた)

「ケイコク、ハ、シタハズ、ダ……ナゼ、キタ」

(また、糸電話を通したと思える声が聞こえてくる)

【確定的なレスですが、相談どおりで】
【6時以降継続可能か確認中です】
120水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 17:41:12 ID:2978MKeu
【ごめん、こちらの事情でここで一旦中断させてもらいたい】
【夜は20時以降なら都合つく、ダメなら凍結で】
【ちょい緊急につき、お返事は後で確認します、ここでも避難所でも、ダブルチェックしておくから】
121天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 17:43:10 ID:F4kOQCir
>>120
【わかりました】
【わたしも、早めに可能かどうか確認してレスします】
【では、いったん落ちます】
122葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/08(日) 19:50:40 ID:uoB8YKFq
【名前】葛森 利香(クズモリ リカ)
【年齢】17
【性別】女性
【身長】149p
【3サイズ】禁則事項(本人談)
【容貌】
 黒髪のショートカットで少し日に焼けた肌。。
 靴下の代わりに足の甲と足首の辺りに布を巻いている事が多い。(地面に肌を触れさせたいため)
 護身用の道具(昼は拳銃やスタンガン、夜は鹵獲したライフルや自家製の武器を所持)やメモ帳、鉛筆を常にベルトにつけている。    
【能力】
・小型の蟲を生み出し、操ることができる。
・虫の力を借りる事が出来る。(蜘蛛の糸や蝶の羽、毒や耐性など体に付属させる)

・逃げ足が速く、柔術もかなりの腕。(ただし、能力とは関係なし) 

【弱点】鳥、トカゲ(これらが相手だと能力は一切使えない。彼女自身もこれらは怖いらしい)
【希望】NG以外
【NG】 死亡、グロ、スカ
【備考】
 高等部の文芸誌同好会員。会が週1回発行する会誌のインチキオカルト部門を担当している。
 ただし、ネタは近年発生している本物の異形であり、常にそれらを撮影や取材をし、それを改変して記事を書いている。
 取材の域は、現場から警察や暴力団、退魔機関の一部など様々であり、いい意味でも悪い意味でも顔を覚えられる事がある。
 本人曰く、「面白そうならそれでいい」と、はた迷惑な思考の持ち主。
 元は蟲を祭る神社の娘であったが、姉殺しの為に妹によって家を追い出さている。 現在は友達の家の庭に居候している。
 現在、一部で妹による工作が行われている模様。戸籍上も追い出した日に死亡、認識が異形で殲滅指定など、多岐にわたって活動してるとかしてないとか。そのため、武装を強化したとの事。

【とりあえず、投下のみ】
123天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 20:23:13 ID:F4kOQCir
【水鏡先輩とのロールで本スレを使わせていただきます】
124水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 20:31:36 ID:IOo66X4r
>>119
名前もなんとか読み取れそうだ、えーっと…
おいおい、何やって――
(目をこらして暗い明かりの下、なんとか名前を読み取ろうと集中していた。
 完全に油断していて、そのためホコリに紛れた何かに気づくのが遅れて――)

っち…この前のへんてこりんなやつか。
(隙を突かれ、無様に都ごと拘束されていては迫力に欠けること甚だしい。
 それでも不敵に笑みを、相手には見えなくても浮かべて)
言わなかったか?オレ様、他人から命令されるの、大っ嫌いなんだよ。
おめーさんのほうこそ何で邪魔する?
痛くもねー腹なら、探られたって平気だろ?
なーんか、知られちゃいけないワケでもあったりして、な。

(余裕の態度で相手を挑発するのは、この程度の拘束なら右手の能力か、
 いざとなれば力任せに引きちぎるつもりでいたからで――
 この時点で、都の体に触れた影響がない、と思い込んでいたため、だった。
 大人しく拘束されたまま、相変わらず瘴気と言うか妖気と言うか、
 良く分からない気配が充満した旧校舎内の気配を、それでも探ろうとして)

大丈夫だ、オレ様に任せとけ、少しの間、我慢しろよ?
このぐらいのピンチ、オレ様はもう、吐いて捨てるほど潜り抜けて来たからな。
(安心させるよう、低く都にだけ聞こえるように囁く。
 ――思いきり、都の胸のあたりに顔が押し付けられている状態では、説得力は皆無だったけれども)

【では再開です、改めてよろしくお願いします】
125天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 20:50:27 ID:F4kOQCir
>>124
「イタムノハ、ハラデハナク、ムネダ……スベテヲ、ワスレルナラ、イノチマデハ、トラナイ」
(また糸電話を介したよな声で返事が来る)
(解り辛いが、廊下側から聞こえてくるように感じられる)

んんっ……って、な、な、何してるの!
(とりあえず、服やら紐やら糸やらでがんじがらめにされて動けないのは分かる)
(不知火もどうやら一緒に拘束されているのも分かる)
(けれど、不知火の頭が自分の胸に押しつけられているのが、さっぱり理解できない)
(胸の鼓動が伝わってしまいそうな状態で、都の心拍もあがってしまう)

「ダカラ、スナオニ、カエレ……ソレトモ、テアシをナクセバ、ショウチスル、カ?」

いっ、痛いっ!
(都が苦痛の悲鳴を上げる)
(太ももに絡みついている糸が、皮膚を破りそうなほど食い込んできたからだ)
(怪我のせいで足の感覚は鈍く、痛みに強い方ではあっても痛いものは痛い)
や……やめてっ!
(それに、足をなくすというのは、たとえ動かない足であっても、都にとって恐怖はとてつもなく大きい)
(靴下だけで何とかなる今の足の形があるのは、何度も辛い手術と治療を乗り越えてきたからだから)

「ドウスル……カエル、カ?」

【はい、よろしくお願いします】
126水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 21:10:24 ID:IOo66X4r
>>125
(教室内に妖しい気配がなかったのだけは、はっきりと先ほど確認している。
 廊下のほうからのぼやけた声の言うことを聞きながら)
何してるって、そりゃおめー、おもいっきり拘束されてんだろ?
不可抗力ってやつだ、悪く思うな。
(都にけろっとした顔でそんなことを言ってのけると、気配の言い分に耳を傾けて考え込んでいたが)

なん、だと…?
(動かない頭を無理矢理ずらして、都の太ももの傷を確認する。
 糸が食い込んで――テアシをなくせば?ようやく悟って)
そっか、アユミちゃんもこうやってバラしたんじゃねえのか?
どうやらこいつが犯人みてーだな。
(都にしか聞こえないよう、呟くように言って、怒りと殺気に目が細められる)

(最初は右手を自由にするつもりで、「ケ」の能力を解放しようと――
 すると、すかっと手掛かりを外されたように、能力が空振りする。
 今度こそ驚きに目を見開いてもう一度試みるが――)
なんてこった、最悪じゃねえか…
(どんどん全身の紋様が薄れ、超常の力が失われていく。
 ぼんやりとした燐光がほとんど消えて、完全に「恭弥」に戻ってしまう、その前に)

みゃー、頼む。もう少しだけ我慢してくれ。
そして、自分と、オレ様、「恭弥」のことも、信じてやってくれ。あばよ。
(そう囁いて、完全に「不知火」は解除されてしまい)

止せ、痛めつけるなら僕のほうにするがいい。
――それに帰る、と言ったら素直に帰してくれるんですか?
(最悪の状況にも懸命に突破口をさぐって、とりあえず時間を稼ぐために相手との会話を試みて)
もう少し頑張って、都ちゃん。きっと僕がなんとかする。
(辛そうな少女の表情に怒りをたぎらせながらも、なんとか目を合わせて勇気づけようとする。
 内心は焦りとドス黒い感情で一杯だったが、必死にそれを押さえ込み、
 努めて冷静になれ、と自分に言い聞かせ続ける)
127天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 21:33:10 ID:F4kOQCir
あ……痛っ!
(だんだんと痛みが強くなる)
(不知火の目には、糸が食い込んで赤紫色に変わっていく都の太ももが見えて)
そん…な…つっ……
(バラすとか、犯人とか、目がくらむような言葉が都の胸を貫く)
(異形よりも、罪を犯す人の方が、都には現実的で恐ろしく感じてしまうからだ)
し、しら……せん……
(もう、不知火の頭が胸に押しつけられていることなんて気にしてる場合じゃなく)

「ウソハ、イワナイ……ショウコ、ダ」

……あっ!?
(ふっ、と都の痛みが消え、代わりに水鏡の上腕真ん中あたりと、ふくらはぎあたりに強い痛みが走る)
(細い紐できつく縛られて、血の流れがたたれていくような感触がだんだんと強くなり)

「ドウスル……ぼくしんぐヲ、ツヅケタイ、ナラ……ハヤク、コウサン、スルコト、ダ」

せ、先輩……駄目、駄目だよ、そんなの駄目!
(水鏡がボクシングを続けられなくなったら、なんて考えると目がくらむほどぞっとしてしまう)
(佐世保亜由美の心残りも大事だが、それ以上に今生きている水鏡のことも大事だから)
わたしはっ……あっ……く……
(不知火は「信じてやってくれ」と言ったのだ)
(水鏡は「なんとかする」と言ったのだ)
(水鏡が何とかしようとしているのに、それを信じないでタオルを投げてしまっていいものなのか)
せ、先輩……頑張って!
(自分は大丈夫だから、信じているから、と言葉に力と思いを込めて)
128水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 21:45:16 ID:IOo66X4r
>>127
(自分の腕と太ももに痛みを覚えて、逆にほっとする。
 夜の狩りの間、幾度傷ついたかしれない体は、痛みにはもうある程度慣れていたから。
 それでも血の流れそのものを止めるような、単なる傷の痛みとは違った感覚に眉を顰めて)
都ちゃん、最初に言ったこと、覚えてる?
今から僕の言うとおりにして欲しい。

目を閉じて、僕がいいと言うまで開いちゃだめだ。
何か聞こえても、僕が声を掛けるまではなるべく考えないようにしてね?
(不安がらせないように、軽く微笑んで見せて)

君が作った料理を食べてくれた人、その人の笑顔を思い出して。
丹精こめて作った料理を、みんなで食卓を囲んで食べる、そのときのことを。
どんな異能やなんかより、おいしい食べ物が作れる、そのことのほうが、
比べ物にならないくらい、大事で素晴らしいことなんだ。
お弁当、ありがとう、とても、とっても美味しかった。

(今度は廊下からの声に向って)
降参、しますけど、その前になんでこんなことするのか、教えてくれませんか?
今更罪の意識にでも捉われているとか?
(こちらは挑発し、怒らせて少しでも余計に話をさせようと、
 なんとか腕と足に力を込め、筋肉で締め付けに反発しようとして)

それと、なんで僕がボクシングしてるの、知ってるんです?
案外僕の知ってる人、だったりして、ね。
(「その時」が来るのを待ちながら、懸命に声の出所を探ろうとする)
129天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 22:17:53 ID:F4kOQCir
>>128
先輩……はい。
(目を閉じろと言うのは、紫も都に指示していたことだ)
(危険や、色々とショックを受けないために、だろうと素直に思い、言われるままに閉じる)

(……笑顔?)
…………?
(頭の中で?マークが出たけれど、水鏡の言うとおりにすると返事をしたのだ)
(都は水鏡の言葉から、都の中に積もり積もった笑顔の記憶を掘り起こす)

(料理を教えてくれた義母が味見をしてくれたときの笑顔)
(初めて作った料理を、美味しそうに食べてくれた女子寮のお姉ちゃん達の笑顔)
(初等部の料理クラブで作った料理を食べてくれた、クラスのお友達の笑顔)
(中等部で運動部の応援に行き、差し入れをとても喜んでくれた運動部の人たちの笑顔)
(都が初めて特別な好きという気持ちを込めて作ったお弁当を食べてくれた迫水直の笑顔)
(同じ寮で深く姉と慕うようになった北峰綾香の恥ずかしそうな笑顔)
(そして、都としては約束を守れなかった不本意なお弁当を笑顔で食べてくれた水鏡の笑顔)
(どれもどれも大切で、嬉しくて、幸せで、また頑張って作ろうと、希望と勇気をくれるみんなの笑顔)
(思い出せば思い出すほど、胸が熱くなって、張り裂けそうなほどいっぱいになって)
(みんなを笑顔にする料理を作る義母のようになりたいと願い、なるように行動して)
(目標はまだまだ遠いけれど、一歩一歩進んで来れたのだと思うと、自然と嬉し涙があふれ出てしまう)

「イッタハズ、ダ……ムネガイタム、ト……オモイデヲ、ケガス、ナ」

(降参の言葉とともに、拘束はまだされたままだけど、水鏡に痛みを与える縛りは解かれる)

「ムダグチハ、ヤメロ……ハンゲキスル、ツモリナラ……」

(ぴしっと、何本か水鏡の髪の毛が引き抜かれる)
(もし都が目を開けていれば見えただろうが、水鏡の背中から伸びた糸が蛇のように絡みついて抜いたのだった)
(しかし、そのせいで水鏡の頭の位置がずれ、あるモノが視界の隅に引っかかる)
(廊下側の壁の下側にある小さな扉が少し開いていて、そこに紙コップが挟まっていた)

【廊下側の前後にある出入り口の扉じゃなくて、空気入れ替えの扉です】
【学校によってはないかもですが、イメージは分かりますでしょうか?】
130水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 22:20:28 ID:IOo66X4r
【ん、だいたい分かる、「犯人」さんも廊下でいいんだよね?そこだけ確認させて】
131天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 22:29:25 ID:F4kOQCir
>>130
【っと、席を外しててごめんなさい】
【その通りで犯人さんは廊下にいます】
【あと、たぶん水鏡先輩のレスを見て、今日は時間が来てしまいます】
132水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 22:36:25 ID:IOo66X4r
>>129
(何を思い浮かべているのかまでは、分からない。
 それでも、嬉し涙をそっと流し、穏やかに微笑む顔と、
 何より自分の体の中から湧く力に、こちらも暖かい感情で胸が一杯になる)
っつ…!
(髪を引き抜かれる痛みに現実に引き戻され、顔の角度が変わって紙コップを見つける。
 まだ相手の力の全容を見定めたわけではないが、ここで一気に反撃をすることに決めて)
もう大丈夫、目を開けてもいいよ。
でもここから動かないで、都ちゃん。

そっちは胸が痛むだけで済むだろう。
佐世保さんは、幽霊になっても痛いと、苦しいと、泣いていたんだ。
勝手なことを――抜かすな!
(体がかっと熱くなるような、異様な感覚のまま、力任せに拘束を振りほどく。
 紐や糸を、多少傷ついても構わず強引に引きちぎって、都の拘束もびっと強力で解除すると、
 異常な速さで廊下側に向かい一気にダッシュし、紙コップを踏み潰し、
 勢いのまま、古い扉を蹴破って廊下に躍り出る)

やっと、顔を見せてくれましたね、「犯人」さん。
もし都ちゃんに手を出したら、その瞬間貴方を殺しますから、そのつもりで。
(都には暴力を振るう姿を見られたくはない。
 今の自分では、どのくらい加減できるか、まったく判断が出来ない。
 冷静に、冷静にと言い聞かせ口調を取り繕いながらも、目は釣りあがり、
 コロシテヤル、そんな言葉と怒りに全身を震わせ、鋭い殺気を込めて相手を睨みつける)

【今週はここまで!鬼のような引きで、to be continuedにしようか】
【明日は都合が悪いので、夜、なるべく早めにできそうな時間、避難所に伝言しておくことにするよ】
【後半戦もすっごい楽しみにしてる、今日はお相手ありがとう】
133天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/08(日) 22:41:27 ID:F4kOQCir
>>132
【はい、分かりました】
【次のレス、頑張らなくっちゃ!】
【平日はちょっとあまり長くできないかもですが、できそうな日時を避難所に伝言します】
【本日はありがとうございました、次もよろしくお願いします】
【では、おやすみなさい】
134水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/08(日) 22:43:12 ID:IOo66X4r
>>133
【平日あまり夜遅くまで無理なのはこちらも同じだから、構わない。場合によってはまた週末でも】
【とても素敵なレスを、ありがとう。こちらこそよろしくね、おやすみなさい】

【スレッドをお返しします】
135高村牧人 ◆MAKITOsroY :2009/11/08(日) 23:02:57 ID:vfiWdFXh
【名前】"CRYSTAL BULLET" 高村牧人(たかむら まきと)
【年齢】16歳(高校二年)
【性別】♂
【身長】175cm
【体重】70s
【容貌】ぼさぼさの黒短髪、中肉中背、ヤル気無のない気だるげな表情、ツッコミ属性持ち
    戦闘時にサポート用ディバイスとしてミラーシェード、制服の上に黒コートを着用する
【能力】謎のレトロウィルス"L"に感染したことにより以下の能力を得る
    ・物質を原子レベルで変異、創造させて全く別の物質に練成する能力
     この力で作り出す金属と水晶が継ぎ目無く融合されたクラリックガン風の二丁拳銃と、
     あらゆる装甲を貫き、触れた物を結晶化し粉砕する水晶の弾丸が主な武器
    ・神経伝達速度が強化、凄まじく身軽で圧倒的なスピードと運動・反射神経を誇る
    ・ウィルスが肉体を守る為に行なわれる常軌を逸した再生能力

    これらは一定以上ウィルスが活性化していると使用出来ない能力や、逆に一定以上ウイルスが活性化してないと使用できない能力がある

【希望】雑談、(余裕があれば)戦闘 エロール
【NG】同性同士、スカグロ、死亡
【弱点】能力を使えば使うほど、ウィルスが活性化し体を蝕んでいく
    その為、普段からウィルスの侵蝕を抑えるように制御しており、私生活ではあまり力を使い過ぎない様にしている
    仮にウィルスが侵蝕しすぎた場合、人としての理性を失った化物となり、二度と戻ってくる事は出来ないとされている(=つまりキャラロスト)
    そのウィルスの特性上、長期戦はほぼ不可能

【備考】○学期途中に学園へ編入してきた、常日頃からやる気が無く物臭で面倒臭がり昼行灯な青少年
     普段から気だるそうにしており、何事に対してもやる気が無いが、やる時はやる男(?)
     一般的な常識などはあるが、専門知識や雑学は施設で学んだだけな為、やや世間知らずな点も
     日常…人との繋がりを大事にしている為、それを壊そうとする存在には容赦なく立ち向かう

    ○子供の頃に事故で死亡した際に正体不明のウィルス―レトロウィルス"L"―に侵されたのが原因で蘇り、
     "人を超えたもの(オーヴァード)"となる。肉親や友人を同じ事故の際に失っている(と聞かされている)
     その後、とある国際的な組織によって保護され、施設で能力を用いた戦闘訓練を受ける。
     現在はエージェントとして"L"の感染者を探す一方、妖魔などが関連した犯罪や事件の調査・解決、
     力に目覚めたばかりの能力者の保護なども行なっている
     学園へ転校してきたのも、学園周辺で起こっている不可思議な事態を調査する為
     コードネームは"CRYSTAL BULLET(水晶の魔弾)"



【新たな酉へ変更してみた。投下のみだが…また微妙に変更するかもしれん】
136天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/09(月) 20:49:24 ID:FQM/mS8w
>>132
「ッ!?」

(拘束を強引に解いて走る水鏡に対して、床一面に積もった綿ぼこりの中からいくつもの糸や紐が現れて絡み付こうとする)
(しかし異常に素早い水鏡についていけず、走ったあとにそってホコリの海に波を作るだけになってしまう)

……痛っ。
(水鏡に拘束を解いてもらい、体を動かせるようになったが、まだ腕や肩には痺れが残っている)
先輩……。
(腕に絡み付いたまま残った糸屑には赤くなっているところもあり、ずいぶん無理をしたのが伺えた)
(教室内は都の位置から壁際までの机が蹴散らかされていて、廊下側にぶち抜かれた扉の向こうに水鏡の足が見え)
あ、これって……。
(都の膝の上には、水鏡に吹き飛ばされたのか、机の上に置いた小箱が、半分つぶれかけて乗っていた)


「ま、ずいぶんと覇気があるのね。試合の時もこうなら、コーチもきっと喜ぶわよ」

驚き半分、嬉しさ半分、そんな表情で「犯人」は水鏡に話しかける。
ゆったりと、柔らかい話し方で、解けなさそうな難問を解いた生徒を見る教師のように。
そこにいたのは、女性だった。
そこにいたのは、教師だった。
そこにいたのは、西陣貴子だった。

「殺すなんて、ずいぶん不穏なことを言うなんて、試合だったらさすがに怒られてしまうんじゃなくて?」
からかっているのか、本気でたしなめているのか、普段どおりの雰囲気でつかみようがない。
昼間見た時と同じ姿で、ただ腕に花柄のエコバッグが通されていて。
そこから伸びる紐や糸が床や天井、壁一面に伸びて覆っている。
教室側の扉からは、さらに多くの糸や紐が戻ってきて、巻き網のように水鏡を取り囲む。
「ところで、幽霊がどうのこうのって?」

【水鏡先輩への置きレスです】
137水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/09(月) 21:21:16 ID:YSofcbUw
>>136
(強引に引きちぎったため、腕や足から多少出血してるのが自分でも分かる。
 その痛みにも怒りを掻き立てられるばかりで)
いまさらとぼけなくてもいいんじゃないですか、西陣先生。
最初に僕と都ちゃんが佐世保さんの幽霊に出合った、その教室でお会いしたじゃないですか。
(床と言わず天井と言わず這い回る紐や糸の蠢きに、生物的な嫌悪感を覚えながら、
 自分の体の中で、じわじわともう一つの異変が起こっているのも感じる)

(一斉に襲い掛かってきたらおそらく間違いなく再び拘束される、
 そんな状態でも真っ向から西陣貴子を睨みつけて)
佐世保亜由美さん、勿論ご存知ですよね?
でも僕が調べた限りじゃ先生と佐世保さんじゃ、接点が見当たりませんした。
冥土の土産でも何でも構いませんから、そのあたりを教えてくれませんか?
――佐世保さんは、幽霊になっても無残な姿を晒したまま、
痛みも消えないまま、ずっとどこにも行けずにこの学園にいたんですよ。

――今日の僕は今まで先生が見てきた僕とは、違う。
僕も「夜の住人」ですよ。むしろ――そっちのほうが僕の本性なのかもしれない。
何なら腕づくで聞いてみましょうか?
(からかいには応えず、鋭い目で貴子を見据えている)

【置きレスです、ここからは「能力反転」をさらに反転させてもらいます】
138媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/09(月) 22:34:38 ID:Oq/1Qe4+
【名前】 媛名 葵(ひめな あおい)
【年齢】 18歳
【性別】 女
【身長】 170cm
【3サイズ】 全体的にすっとした体型だが、胸もちいさめ。
【容貌】 腰下までのストレートな黒髪。漆黒の瞳。
      見かけはどちらかといえば華奢。黙っていれば淑やかそうにも見ないこともない。
【能力】『 剣糸(けんし/ソードストリング)』
     「日本刀」と「糸」などの様々な暗器を得物とし、組織内で『剣糸』の名をもつ。
      異能はないが、運動能力・動体視力・反応速度は常人を大きく上回る。
      日本刀は≪弐式(にしき)≫という特殊な霊刀。暗器はダガーや糸を基本に使う。

【希望】 雑談、戦闘、エロールについては相談内容次第
【NG】 スカトロ、切断、特殊なものは要相談
【弱点】 精神干渉、魔術的攻撃、大事なものを引き合いに出されること
      両腕拘束状態、純粋な力比べ・体力勝負にはあまり強くない
【備考】 ≪深凪(みなぎ)≫という非合法的な異形狩りの組織に所属。
      幼い頃に組織に拾われ、深凪当主に「従うだけの猟狗」として生きてきたが、
      当主相応に大切なものを見つけ、それらと道を違うまで日向で生きることを選んだ。
      基本的には未だ組織に忠実。“内容次第”で、外部からの仕事依頼もこなす。

      表向きには、学園の編入生。大人しく高等部三年に所属。
      外見や敬語口調とは裏腹に、真顔で冗談や人を喰ったような発言もしばしば。
      あまり表情豊かな方ではないが、人をからかうときはかなり楽しそうに笑う。
      時折ひどく奔放。組織に長く居たために常識からズレた考えをすることもある。
    
      ≪深凪≫は主に異形を狩ることを主な活動としているが、必要があれば狩り以外も行う。
      現在、≪深凪≫は兵部晶こと「ガンスリンガー」の所属する警察の一機関に協力。
139媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/09(月) 22:37:09 ID:Oq/1Qe4+
【プロフィール投下……の、ついでということで。
 とっても静かな夜ではありますけれど、しばらく待機をさせてください】

【もし、規制中の方でお相手下さる、という方がいらっしゃれば避難所にてひと声頂ければ幸いです】
【待機中の置きレスは、ご遠慮なくバンバンと落としていただければ十全です】
140葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/09(月) 23:01:36 ID:qZyVf9DY
【まだいらっしゃるでしょーか?】
141媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/09(月) 23:07:26 ID:Oq/1Qe4+
>>避難所
とりあえず、名無しさんはいったいどう捌かれたいかをお考えになられていてください。
暗器ならよりどりみどりでありますから――っ、私は胸自体は、ありますっ、なくないっ!
……こほん。とりあえずその名無しさんを含め、避難所で声をかけて下さった方には、
私としてはそれだけでも十分すぎるほどに嬉しかったです、とだけ、申し上げさせてください。

>>140
【……昨夜駄目でした分、お会いできると喜びもニ割増し、であります。
 こんばんは、葛森さん。まだ、(暗器を品定めしながら)待機をさせていただいております】
【よろしければ、お相手、願えますでしょうか?】
142葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/09(月) 23:10:53 ID:qZyVf9DY
>>141
【避難所の名無しさん。南無です】
【こちらこそ、ぜひお願いしたいです】
【というわけで、シチュエーションなのですが、1・お昼の屋上あたり、2・夜の明るめの公園】
【のどちらかで、お話が良いのですが】
143媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/09(月) 23:16:35 ID:Oq/1Qe4+
>>142
【悩んでしまいますけれど……そうですね、それでは2の明るめの公園でいかがでしょうか?
 人通りも多いようなら、こちらは仕事以外で学校帰りとか、コンビニ帰りに寄っても構いません】

【あと、情報につきましては、やはり適度に葛森さんのよいように扱って頂ければ。
 私の≪深凪≫に入った経緯だとか、後輩さんとの関係だとか、
 プライベートなこと以外でありますれば、十全です】
144葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/09(月) 23:21:13 ID:qZyVf9DY
【りょーかいです】
【で、書き出しですが、こちらからでしょうか?それともそちらから?】

【情報については、出しすぎれば【】で言っていただければ対処するのです】
【あんまり突っ込まないようにも気をつけますので】
145媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/09(月) 23:25:13 ID:Oq/1Qe4+
>>144
【んと、それでは宜しければ書き出しお願いできますでしょうか?】

【はい。そのときは【】も活用させていただきますので、十全と。
 ふふ、上に書いたの以外の情報なら、だいたいは大丈夫……だと、思いますし
 こちらでも幾分融通はきかせられるので、あんまり気負わず、楽しんでやってくださったら、と】
146葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/09(月) 23:26:51 ID:qZyVf9DY
【りょーかいです】
【それでは、しばし紅茶を片手にお待ちください】
147葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/09(月) 23:33:44 ID:qZyVf9DY
(夜になっても人工的な光が地面を照らし出している公園)
(表通りの人がまだ少し残っているような時間に、一人で怪しい女が居た)
(ごそごそと公園の茂みを漁っている少女)
 ふぅ……ここも無いかぁ。
(大きなクーラーボックスにゴム手袋を付けた、見るからに怪しい少女がここに居た)
 この辺に痕跡があると思うんだけどなぁ?

(以前に異形が居たという噂を聞きつけて痕跡を見つけ出そうとしているらしい)
(そんな事をしてどうするのかは不明であるが)

 う〜ん、あっちの茂みにはあるかなぁ?
(まだ異形の出る時間ではないのか、学校の制服のままであり)
(先ほどまでちょくちょくきていた通行人にも奇異の目を向けられていた)
 ふむ……もう少し探しますか。
(そういって、またクーラーボックスを担いで移動する)
(その繰り返しだった)

【それでは、よろしくお願いします】
148媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/09(月) 23:45:49 ID:Oq/1Qe4+
>>147
(暖かそうな色の服の上に簡単にケーブルニットのダッフルコート。
 まあ、つまりは私服でその女は道を歩いていた。片手には、コンビニの袋がさげられている)

(だいぶん肌寒くなってきた。冷たい空気を吸い込んでから、大きく吐きだす)
…………冬は、嫌いです。
(少しだけ近道をしようと思って、明るい公園に足を踏み入れる。
 広く明るいこともあって、夜でもいくらか人通りは多い。
 夜でも、女学生が通るのを推奨されるようなタイプの公園だ―――)

(ただ、もちろん、女学生が茂みにもぐってごそごそやるようなことは推奨されていないのだが)

(歩いていく先で、人々が向けている奇異な目。
 その視線の先を追いかけていくと、大きなクーラーボックスに、
 見覚えのある制服姿を見つけたのだが、その当人は奇異の目を気にすることなく作業に没頭中だった)
(女は、一回首をかしげて、不思議そうに唸ったが、
 結局、好奇心には勝てなかったらしい。
 クーラーボックスをかついでは移動を繰り返す少女へと、足を向けてしまった)

お久しぶりです。何を、やっておられるのですか?
探し物、ではあるのでしょうけれど……ナマモノでも、おとされたのでありますか?



【こちらこそ、宜しくお願い致します。(一礼)】


149葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/09(月) 23:53:57 ID:qZyVf9DY
 ほぇ?
(いきなり声をかけられて振り向く利香)
 あれ?確か……
(記憶を探る。そして出た結論が)
 ああ、確か媛名さん……だっけ?
(意外と記憶力が曖昧な人である)

 あっはっは〜、まぁナマモノ……になるのかな?
(頭に葉っぱがついた状態で笑う。その姿は見る人には間抜けだ)
(まぁ、その理由も間抜けなのだが)
 う〜ん、一言で言えば、宝探しかなぁ?
 ネタって言うお宝を探してがんばっているのですよ。

 あたし、所謂オカルトな記事を書く記者ですから。
 この辺に、お化けとか怪談のネタがあればいいかなって。
(まぁ、その中身は本物だが)
 で、色々探してるわけです。最近はそう言う痕跡も少なくなったけど。
150媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/10(火) 00:03:58 ID:WBQ6YvDp
>>149
覚えていてくださいましたようで、光栄至極。
(黒髪をゆらしながら首を傾げる。
 葵自身は対人についての記憶力はいい方――だと思われるので、少女のことは記憶していた)
(小さい、とか幼い、とかは禁句であることも記憶しているが、
 やはり、明るい場所でまじまじと拝見すると、つい、愛らしいなあ、と思ってしまう)

……御宝探し、でありますか。
その為にはここまで身をなげうってしまわれるのですから、大した記者精神であられます。
(ここ、葉っぱついておりますよ、と髪の部分を指差しながら)
というよりも、記者さん、でしたのですね。
あんな夜にお会いして以来でしたので……そうとは、存じ上げませんでした。
(彼女の言葉につられるように、茂みをのぞこきこむ。
 お化けとか怪談のネタ、と聞いて、何かを考えるように、口元に指をやってから)

貴方なら、蟲にしろ何にしろ、怪異にはことかかぬでしょうに、と。
そうやって申し上げるのは、無粋でありましょうか……まあ、そうですね。
どれも、オカルト仕立てにするには、いささか単調で暴力的な現実ばかり、ですから。
(公園に響かない程度の声量で呟いて、少女をみやる)
151葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/10(火) 00:16:33 ID:z5d56X9s
 ほとんどは興味本位兼娯楽だけどね。
(「おっと」といって頭の葉っぱを掃う)
 おっと、言い忘れましたか。
(そう言うと、鞄の中から一冊の会誌を取り出す)
 文芸誌同好会ってとこで、こんなもんを書いています。どうぞ。ご一読ください。
(そういって、怪しげな冊子を押し付ける)

 あっはっは。
(少し意地悪に笑いながら)
 どこかの退魔組織のお方ほどじゃないですよ。怪異始末の専門職の。
(少しだけ冗談を述べる)
 まぁ、その辺はほとんどがどっかの意地悪な人の嫌がらせなもので、正直な話、話になりません。
 純粋な怪異が欲しいんですよ。面白みのある。
(周りを見渡す。幸いにも声が届く範囲には人は居ない)
 そして、あたしはそれを娯楽に変換することが出来ます。ほら、怪獣映画と同じですよ。
 ビルの下で人が死んでも、物語には残らない。そう言うものです。

 まぁ、現実を見つめるのは、あたしじゃなくて君たちの仕事ですから。
(少しだけ、嫌らしい言い方をする)
 その現実のせいで、あたしのネタは消されてますけど。
 少し妨害してやろうかと思うくらいですよ。まったく。
(さり気に問題発言をするし)
152媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/10(火) 00:27:06 ID:WBQ6YvDp
>>151
……文芸誌同好会。
(かさり、とコンビニの袋を音立てながら手を伸ばして、冊子を受け取る。
 裏返したりして、表紙や背表紙をまじまじみてみる。ちょっとばかり怪しげであった)
(ぱらぱら、とページをめくりながら、意外そうに小さく呟く)
家で、しっかり読んでみようと思います。……きちんと、部活動なされているのですね。

(しかし、僅かに彼女の言葉が「夜」に踏み込めば、すっと黒色の瞳が細められて)

おや……我々のことを申しているのであれば、
我々はただの“異形狩り”でありますのに。ただの、酔狂の集まりです。
(ゆったりと、黒髪を揺らしながら左右に首を振る。
 調べてみるとは言っていたけれど、どれだけ調べられたものかと、気にもなった)
話題になる純粋な怪異、ですか。
――ならば、貴方が求めるそれは、誰かの悲鳴が聞こえてからでないと得られぬものでしょう。
あいにくうちは、血の気の多い人間が多いため……
確かに、それが誰かに悲鳴をあげさせるまえに、始末してしまうことも多いですけれど。
(妨害されてはかないません、とわずかに笑いながら
 手に持っていた冊子をコンビニの袋にいれようとして、ふと、その中身を思い出した)

立ち話もなん、でありましょう。
……葛森さん、肉まんとかあんまんとか、お好きですか?
(そうして、小首をかしげる)
153葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/10(火) 00:43:40 ID:z5d56X9s
よしっ! 一冊配布ノルマゲット。
(なにやら、怪しい単語を呟きガッツポーズをとるが)

(そうこうしている内に、目の前の目が変わる。異形狩りの目に)
 ほほぉ、確かに酔狂に当てはまるのかな?
(ニコニコとしながらも、嫌な笑みを浮かべてもおかしくないような顔をする)
 「非合法」な組織だしね。君の所属してるところは。
 それが、問題なわけですよ。あたしにとっては。
 血の気が多いとネタが減っちゃうし。特に、……っとこれ以上言うと駄目かな?
(わざとぼやかす様な言い方をする。嫌らしいやり方だ)

 ……あんまんだね。甘いの好きだし。
(さらりと答える。そしてコンビニ袋をみて、簡単な推理)
 くれるの?
(目を輝かせながら、無いはずの犬の耳を立て、見えない尻尾をふるような雰囲気)
(まさに犬である)

 まぁ、立ち話もなんだし、あのベンチの付近には人も居ないし。
 あそこに座ろうか?
(そういいながら、一つのベンチを見つけて誘導する)
 色々と面白い「お話」も聴いてみたいし
154媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/10(火) 00:54:12 ID:WBQ6YvDp
>>153
(―――どうしよう、可愛い)
(内心で「あんまん」の単語になかなか良い反応をしめしてくれた彼女に対しての感想を、
 簡潔に10文字以内で表してみた。 不謹慎だが、餌付けって楽しいかもしれないと思った)

……はい、どうぞ。
表面がつるっとしたのが、あんまんであります。
間違えないように、お気をつけください……なんだか、無性に食べたくなって。
(彼女が誘導したベンチに腰をかけながら、コンビニ袋を手渡す。
 ほんわりと暖かいふたつのおまんじゅうが、よい匂いを漂わせていた)

さて、と。
「面白い」お話と、仰られましたけれど……たかが卑しき異形狩りひとり、
いったい、どんなお話ができるものやら、です。
(頬に手をやり、ほう、と息をついてみせながら、
 先ほどのにこにこ顔の彼女にあわせるかのように、わざとらしくそう呟いて)
我らは非合法ゆえに、法をかいくぐる術を探すには苦心を致しておりますよ。
……に、しても、さきほどは随分といいところで言葉を切って下さいましたね。

どのくらい、知ってしまわれたのですか?

(葛森に追われる、葛森の娘。
 夜の世界に精通していてもなんら不思議ではないけれど――その情報収集能力がどれほどのものか)
(しかも、彼女は単身だ。
 組織に属さず情報を手に入れるのは、あまり簡単なことではないと、思うが、
 彼女は「媛名葵」という名前と他の諸々の情報だけで、しっかりと自分を「誰」か見つけたらしい。
 そのことを感じ取って、今度はこちらから探りをいれるように、小首を傾げた)
155葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/10(火) 01:13:34 ID:z5d56X9s
 はむはむ……
(そういわれて、あんまんを取り出すと噛り付く)
(もふもふと食べる。途中で中のあんこをはふはふと空気を入れてやけどしないようにする)
 うん、美味しい。
(さっきまでの嫌らしい記者の姿はどこやら、利香の正体を知っていればさらにありえない姿だ)

 まぁ、知りたいのは2つかな?
 この辺の異形や異能の情報と、あの後、葛森がちょっかいをかけてるか、かな?
(ぼそっと、目的の異なる二つの質問)
(前者はネタの為であるが、後者は異なる。明らかにこの前の黒幕 妹への確認だ)
 まぁ、後者の答えは分かるかもだけど。あの諦めのいいご当主様なら対立とか避けるはずだし。
 だから、前者かな?主な面白いお話は。

 さぁ?
(あんまんを口から話すと、にやりとする)
 どこだろうねぇ?
 その辺を明らかにしたら、あたしがこの世界で生きることは無いと思うよ?
 「式」の餌食になることだけは簡便なのですよ。
(こうは言いながらも、少ない情報を小出しにする)
(普通に言うよりも、不信感と過大所持を持たせるのには、この方が適していると彼女は考えているからだ)
(一部趣味の部分もあるが)
 あえて言うなら、あたしの前で内緒話は不可能ってところかな?
156媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/10(火) 01:28:08 ID:WBQ6YvDp
>>155
(あんまんをもふもふと食べる彼女に癒されたり和まされたりして
 ついつい忘れかけていた自分の肉まんにようやく口をつける。久々の味にふっと気が緩む)

……ふむ、なるほど。
異形の情報については、構いませんけれど、異能はまた別ですね。
プライベートなことでありましょう――ほら、今、個人情報について法が厳しいですから。
(また一口、肉まんを口に入れながらそんなふうに嘯く)
ふふ、そうですね。後者につきましては、あれからは音沙汰がありません。
我が≪当主≫は、諦めがいいというか……執着や関心が、薄い、と申しましょうか。
あまり、組織間とか大家との対立は好みません――面倒だ、と。貴方が、ご存じのように。
(唇についた白い小さな欠片を指先で拭いながら、内心では正直、ほんの少しだけ舌を巻いていた。
 ≪深凪≫当主について、一方で確かにそういった評価がある。
 他方では執念深いなんて評価を聞いたことはあるが、これはかなり少数の希少評価だ。
 “本当”がどっちなのか――葵も、知るところではないが、そんな夜の情報まできっちり得ているとは)

十全です。
外してはならないところは、外さずにご存じの様子ですね。
(≪深凪≫において“噂”の多くを占める「式」についても、外さずに――
 なるほど、内緒話が不可能というのも、あながちただの誇張でもないようだと、そう思う)
……まったく、情報は武器。恐ろしいものですね。
(まだ、知っているのか、と。少しばかり細めた目で、じっと彼女を見つめた)
157葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/10(火) 01:45:07 ID:z5d56X9s
 まぁ、そーなるよね。
(重々承知していたことだ)
(特に異能は今存在している人物も多い。そして、狩りの対象になりにくい)
 あたしも「今現在」居る異能についての情報は渡してないし。
(アンマンをもぐもぐと銜えながら言う)
 プライバシーなんて関係ないけど、直接は誰でもNGだろーね。あたしは知りたいけど。

 逆に葛森のほうは、執念深いけど周りが抑えるだろーし。
(暴走しているのは妹のみ。彼女の下についているものは未だにまともな人が多い)
(まぁ、その暴走してる本人が始末に終えないのだが)
 その辺は心配することないかぁ。
 せーぜー、また偽情報流すか、個人を狙った葛森さんちの頭首の復讐くらいだろうなぁ。

 まぁ、昔から情報戦が優劣を分けるのは普通だしね。
(その駆け引きも重要である。いかに手ごまを動かすか。その腕も問われる)
 そりゃー、有名なお話ですからねぇ。知る方法だっていくらでもあるし。
(にっこりとしながら)
 当てなんていくらでもころがってるしね。
(嘘ではない。非合法な方法ならいくらでもある。盗聴盗撮逆探知、そこから一人でも捕まえれば十分だ)

 あたしとしては、君のことも知りたいけどな。
 この前の糸の技とか。最初からやればよかったのに、やらなかったこととか。
(さりげなく、この前のことで話す)
158媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/10(火) 01:57:38 ID:WBQ6YvDp
>>157
そういえば……むかし、狩りとったのは、
(利香の言葉を聞いて、やれやれ、と言ったように首を振る。そして存外軽く、口を開いた)
精神操作の、異能でした――あの方はなかなか手こずりましたね。
声や音じゃなくて……目で、暗示をかけるタイプのお方であられました。
大半の犯罪には手を染めておりましたね……最初、お声をかけたときは、悪戯程度の可愛いものでしたが
後半の所業はみていられないほどでした――人は、欲を覚えると、駄目ですね。

……葛森もそうなのであれば、重畳であります。
我らは専守防衛をうたったりうたわなかったりしておりますので―――。
(最後の一口を口に放り込みながら、もくり、と口を動かして)
有名ですか……貴方にとっては、得るもたやすい情報だったのでありましょうけれど。
全く、恐ろしいです。自分の内側、みすかされているようで。
情報屋のたぐいもそのような感じですから……私は、あまり隠しごと、上手くなくて。
(ひらひらと手を振りながら、嘘か本当かそんな言葉を吐きだす)

―――あら、私のこと、ですか?
てっきり、ほとんどのことをご存じなのかと思っておりました……ああ、あのときの。
(ふと思い出したように。頬に手をやって、ゆったりと首を傾げて)
ちょっと、糸の存在を失念しておりました、だけでありますよ。
(――≪深凪≫八席たる剣糸は、すんなりとバレる嘘を口にした)
159葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/10(火) 02:09:38 ID:z5d56X9s
 ふ〜ん。そう言うのも面白そうだよね。
 異能としては。
(あくまで、最後の一言を付け加えたのは、配慮してのことだろう)
 まぁ、ヒトの欲望は飽く無いものだからね。
 食欲、性欲、睡眠欲。それに、人を好きになり愛すことも。
 君はそーゆーのが実感できることって無いかな?

 まぁ、あたしと居るときは気をつけたほーがいいかもしれないけど。
 君は失敗の原因を作ったわけだし。
(さらりと冗談にならない冗談を言う)
(まぁ、どうせ別の手を打つだろうし、特に問題も無いと考えると笑う)
 そりゃー、情報ってのは内側から崩すのが定石だし。
 しかし、隠し事できないのは大変だねぇ。あたしならまだしも、国の機関とかに目を付けられたらやられちゃいそうだね。

 ……嘘つき。
(ボソリといった)
 自分の武器を忘れてましたって噂を組織に流しますよ。
 なんか、どーみてもあたしにあれを使わせたい感じだったし。
160媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/10(火) 02:20:59 ID:WBQ6YvDp
>>159
………ふふ。
(利香の言葉を聞いて、何かを思い出したように、わずか小さく笑う。
 黒髪をかきあげながら、記憶の糸をたどる様にどこか視線を遠くにやって)
――その異能の方を、狩る前に。
その方に似たようなことを言われました……実感できること、ないのかと。
あるのなら、愛されることさえ自由にできる自分の快楽が分かるだろう、と……。
……実感とは、恐ろしいものです。
(曖昧に言葉をつないで、その答えをぼやかしてから、ゆっくり首を振って)

んー、葛森さんに近づきたいという心と、厄介事に巻き込まれたくない心の二律背反です。
ふふ、嘘つきーだなんて。
さっき言ったじゃないですか、貴方には隠しごとができそうにないですね、と。
(表情はそこまで変わらぬものの、声音だけはどこか楽しそうに)
うちの組織にそんな噂流しても、私が笑い物になるだけですよ。
若年性のなんとかか、とか、言われてしまうかもしれません……それは、嫌です。

ご察しの通り、と申せばいいでしょうか。
宜しいではありませんか、あれで万事何事もなく片付いたのですから。
過ぎたることを、あまり口にするものではありません――ね、温かいあんまんに免じまして。



【と、時間もいいですし、あと数レスかなと思っているのですが、いかがでしょうか?】
【まだやりたいことがあったら、遠慮なく仰ってくださいね。とっても楽しませて頂いていますので】
161葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/10(火) 02:33:22 ID:z5d56X9s
 なるほどねぇ。
(言葉遊びをすれば、すでにそれを実感したということになる)
 ……となると。何かをか。
 恋人でも出来たか、もしくはたくさんのお金でも手に入ったか。か。
(とりあえず、考え付く実感を言ってみる。これしか出ないのは元々彼女に実感が少ないことだ)

 ふっふっふ、もしかしたら、あたしだってどうなるかわかんないよ?
 事情だって変化するんだし。
 もしかしたら、君の喉笛を狙う可能性だってあるしね。まぁ、返り討ちだろうけど。
(それでも楽しそうに笑う)
 そりゃー、嫌がらせだもの。効果的でしょ?
(きっぱりと言い放つ。どう見ても嫌がらせだが)

 ……むぅ、体洗うの大変だったんだから。
(膨れ面になりながら立ち上がる)
 わかったよ。このあんまんで大目に見てあげる。
(そういいながら、最後のかけらを口に入れる)
 でも、今度は分かんないからね。
(そういいながら、また茂みに戻っていく)

【分かりました。それでは次の媛名さんのレスかあたしのレスで終了ということで】
【本日はお相手ありがとうございました】
162媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/10(火) 02:44:56 ID:WBQ6YvDp
>>161
いや、あの時、実感できていたら――
私は、あの“異形”を狩りそこねていたのかと思いますれば………。
(恋人やお金を、という利香の言葉にゆったりと首を振りながら、
 自分が昔に狩った異能者を「異形」と言い変えて、薄くその目を細めてから)

―――まったく、寒気がする。

(ひとつ、吐きだした言葉は、本心か偽りか。
 闇色の瞳はただ遠くを見ていて、言いようは淡泊ではあったけれど――)
(ある意味、それこそ、利香が言ったように実感できたからこその、言葉なのかもしれない)

あら、情報は武器と申しましたでしょう。
(そして、改まったようにその雰囲気をといて利香の言葉に首をかしげる)
私は、純粋な狩り以外はそこまで上手ではありません。
だから、貴方とはあまり敵対はしたくないところですね……嫌がらせも勘弁であります。
(両手をあげて、簡易な降参のポーズ。
 これだけの情報能力がある彼女が言うと、洒落にならないな、とも思いながら

べとべと、でしたものね、お互いに。
……ええ、今度は糸を取り出し忘れぬように、気をつけさせて頂きたく存じます。
(あくまでも「忘れた」説を引きずりながら、茂みに戻っていく彼女に
 つられるようにベンチを立って、その背中に声をかける)

それでは、またいずれ、葛森さん。
何か、面白そうな情報でもあったら……教えてくだされば、嬉しく思います。
(ひらり、と手を振って、その女はそんなことを言いきったのだった)




【それでは、私の方はこれで〆、で。
 〆があればそれを見届けてお暇致しましょう――とっても、楽しかったです】
【葛森さんが御調べになった≪深凪≫の情報は、だいたい適当に使っていただいて構いません。
 ……それこそ、避難所ログで見たように、あらぬ噂を流して誰かと敵対させてくださっても。(小さく笑って)】
163葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/11/10(火) 02:48:45 ID:z5d56X9s
【では、これで〆ましょう】
【切がよさそうなので】
【あははは……その時は許可もらうデス。はい】
【では、改めてありがとうございました。それでは落ちます】
164媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/10(火) 02:50:50 ID:WBQ6YvDp
>>163
【こちらこそ、お付き合いありがとうございました。
 また、今度の機会がありましたら、宜しくお願い致しますね。お休みなさい、葛森さん】

【スレッド、お返しいたします】
165須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/11/10(火) 02:55:27 ID:++ruxC5u

【名前】須佐乃 水琴(すさの みこと)
【年齢】17
【性別】女/高2
【身長】172cm
【3サイズ】87/64/88 背筋がピンとしたしなやかな体躯。
【容貌】黒のセミロング/黒瞳。
    目つき悪め。左瞼を過ぎる薄い縦傷。
    ツーポイント眼鏡。 

【能力】気(霊力&運動力)操作に長ける退魔剣士。
    兵法須佐布都流(フツノリュウ)。 得物は長刀「斑雪(ハダレユキ)」
    厳密には異能者ではなく、異能級の武術の手練。
    汎用性の高い能力だが、フル稼動の負担は重く長期戦に向かない。
    
【希望】雑談 戦闘 エロール
【NG】 排泄系 戦闘以外での猟奇系
【弱点】自然現象系の異能、銃器

【備考】警察子飼いの退魔師一族の生まれで、数代振りにお役目を授かった殺し屋。
    鬼才が異形・異能を呼ぶと危ぶまれての唐突な拝命であるため、
    誇りや義務感はなく、騒動を終わらせるためだけに剣を振るっている。
    現状は「飼い主」のバックアップの下、多少は能動的に異形退治をしている。

    帰宅部、保健委員。 遅刻欠席の多いいわゆる不良。
    交友関係も狭く、学校では浮いている。
    性格は非常にマイペース且つ打算的。 性根は気弱で寂しがり屋。
    腕前は入神の域にあるが、正々堂々を一笑に伏す冷酷非情な剣士。


【投下落ち】
166天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/10(火) 05:59:53 ID:2N9NVomP
【水鏡先輩への置きレスです】

>>137
(教室の中、都は膝の上に乗っていた小箱を手に取った)
壊れてちゃって、ないかな。
(どのみち小箱は開けないと直せそうにない)
…………。
(廊下からは声が聞こえてきて、都が顔を出せば水鏡の足を引っ張ってしまいそうな雰囲気だ)
(躊躇したものの、都は思い切って小箱を開ける)


(そして廊下、無数の糸や紐が水鏡を囲う中、西陣貴子は答える)
「教室で? ……ええと、あの時に?」
(嘘か本当か、覚えのないことで責められて困っているとで言いたげな、そんな感じで、柔らかく、ふわふわと答える)
「あまり信じられる話ではないわね。本当に彼女の幽霊がいるなら、私のとこに来ておかしくないんですもの」
(西陣貴子は眉をひそめるものの、嘘をついた子供をどう諭そうか、その方法を思いあぐねているようにも見えて)
「だから、それは嘘――もしくは、夢を見ていたか。ここは、そうゆう子が多いものね」
(そして、水鏡の言葉を信じていない)

「それにしても、どこで彼女の名前を探してきたのかしら」
(困った困ったと腕を組んでため息をつく西陣貴子、どこまで本気なのか、緊迫感がまるで感じられない)
(まるでマシュマロでできた柔らかい底なし沼のように、水鏡の言葉は沈んでいって底に届いたように感じられなかった)
「夜とか何とか言っているような君にはまだ早いこと、デリカシーがない子はもてないわよ?」
(とても柔らかな口調は、昼間生徒に接するの西陣貴子とまったく変わりがない)
(違うと宣言している水鏡と対極的に、変わらず、違いがない)

【ええと、「能力反転」って、都の能力である増減の、増加が減少に変わる、ってことを指してますか?】
167水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/10(火) 20:30:20 ID:T5xWSP8i
【都ちゃんへの置きレスです、1レスお借りして即撤退します】

>>166
(蹴破った扉の向こう、教室の中で都が何やらしているのを目の端に止める。
 都のダメージはそれほどでもないらしいのを見て取って、それで少し安心したのもあったのか、
 頭に血が上った状態から、少しずつ冷静になってきた。
 そして、貴子の話を聞いて、自分でも考えているうちに、何だか話が噛み合わないな、と違和感を覚えていく。
 佐世保亜由美との繋がり自体は否定していないようだが――
 よくよく考えてみれば先日の警告も、先ほどの糸での攻撃も、
 こちらを阻止するつもりでもっと過激な、それこそ殺害や切断に及ぶことも出来たはずだった。
 実際こちらの話に乗って、拘束を少し緩めたこともある。
 そして「胸が痛む」「思い出を汚すな」…)

「私のとこに来ておかしくない」、それはどういう意味ですか?
(さっきまではこの人が「犯人」だと思っていた。
 エコバッグから無数に伸びる、異能で操られていると思しき糸や紐の様子を見れば、異能者なのは間違いない。
 糸やワイヤーで体を切断できるなら、佐世保亜由美殺害も、貴子の犯行ということもありうる。
 にしては、なんだか受け答えが素人くさい、と思う。
 紫一久や媛名葵、兵部晶に共通するプロとしての「硬さ」はこの人からは感じられない。
 ほわほわした雰囲気に余計に訳が分からなくなってくる)

こちらにも、こうして旧校舎まで来なくちゃならなかった事情があるんです。
先生が納得できる説明をしてくれるなら――
素直に帰っても構いません。

(手ごわいとは思ったけれど、異能そのものに怖気づいたことは一度もない。
 怖いのはいつでも異能自体ではなく――その使い手、その人間だと水鏡は思う。
 そして、怒りに任せて一気に襲い掛かったほうがよかったかも知れない、と今更ながらの後悔も覚える。
 姿を見て、言葉を交してしまっては、コーチとじゃれあっていた貴子の姿を、
 普段の学園で見かけた貴子の姿を、つい連想してしまったから。
 あまりに変わらなさ過ぎる態度で、しかも異能を操り、筋が通らないような言葉を投げかけてくる、
 その姿に不意に背筋がぞっとするような不気味さを覚えながらも、なんとか問いかけてみる)

【不知火で能力喪失→恭弥で不知火能力発現(じわじわと)にしようかと。中身は僕のまま、異能は不知火ね】
【ノーマル状態の僕だと運動部の男子高校生ぐらいの身体能力しかない、銃は教室の中に放り出したスポーツバッグの中】
【チキンな僕は不知火の能力でもないとvs異能者じゃガクブルなのでそんな保険を掛けようかと思ってる】
【というのも西陣先生の意図が全然分からなくて、正直怖いんです…】
【ノーマル自分で玉砕生身アタックも、まあ、展開的には楽しそうだけどさ】
168天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/10(火) 21:27:59 ID:2N9NVomP
>>167
「そう……本当に困った子ね。まあ、わからなくもないのだけど」
(しつこさに負けたのか、諦めて苦笑いし、腕を組み直すと、深く艶のあるため息を一つして)
(あんな悩ましげな表情を見せられたら、声をかけたくなる男は少なくないだろう)
(少なくとも原因が水鏡だとコーチに知れたら、変なとばっちりを受けてしまうかもしれず)
「若くてまっすぐなことは褒められる美点よ。それで失敗するのも経験のうち」
(「だけれども」と西陣貴子は目をつぶり)

「世の中には、取り返しのつかない失敗というのがあるわ。それに、聞かなければ良かった、と言うことも」

(たとえ目をつぶっても、西陣貴子からにじみ出る底なしの柔らかい雰囲気は消えない)
(けれど、彼女の本心を表すかのように、エコバッグから伸びる糸や紐が波打ちはじめる)
(まるで廊下全体が糸の海のようになり、西陣貴子の姿は「ヴィーナスの誕生」の様に優雅で)

「それでも、君は知りたいのかしら? 引き返す勇気も、強さの一つよ」

(にっこりと、やさしく微笑む西陣貴子)
(糸と紐の波間に立っていてさえも、脅しではなく優しい助言に聞こえてしまいそうな声だった)


(そして教室内)
ええと、これって……?
(小箱の中に入っていたのは、プレゼントらしき小物と、添えられた小さなメッセージカード)
(そこに書かれた短いメッセージは都にも読むことができた)
…………。
(書かれていた文面の意味が分からなかった都は、心配げに壁の向こうのやりとりに耳をすませる)


【水鏡先輩への置きレスです】
【避難所に確認レスを伝言しています】
169水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/10(火) 22:13:19 ID:T5xWSP8i
【再び都ちゃんへの置きレス、置き即撤退です】

>>168
(コーチへのやっかみか、大人の女性への憧れか、西陣先生の人気はすごく高い。
 少し貴子に関する聞き込み調査をしてみて、それはすぐに分かった。
 しかし、水鏡自身は悩ましげな貴子の色香自体には、心が揺れることはない。
 なぜならもう、心の中に大切な人がいるから――
 そういう表層ではない、貴子の言うこと、貴子の考えていることを、理解したいと思った)
あんなこと、するんじゃなかったって、夜中に悪夢をみて、汗まみれで飛び起きるような、そんな失敗ですか?
悔やんでも悔やみきれない、どんな時も自分を責め続けるような、そんな失敗のことなら――

(ざわざわと波打つ紐の大群に怖気を覚えながらも、
 同時に魔的な美が貴子から放出されているように感じて、ややたじろぎながらも)
それならもう、僕も手遅れですから。いまさら一つや二つ増えたところでどうってことありませんよ。
先生が思うほど、何も知らないわけじゃない。失敗なら僕だって――
(目線を逸らしたくなるのを必死に耐えて、優しい表情のままの貴子の目の色を読み取ろうとする)

――佐世保さんと、約束したんです。
必ずなんとかするからって。
それに――どんなに残酷でも、僕は真実と向き合いたい。
覚悟がある、なんて格好はつけられません。僕には。
それでも、今ここで何も聞かずに引き返すぐらいなら、僕と都ちゃんはここにはいません。
先生の言うことも分かりますけど、教えてください。
何があったんですか?

(本当はこんなにつっぱらないほうがいい、つくづく自分は交渉ごとには向いてないと思う。
 つまらない意地を張って、自分だけでなく都も危機に晒しているのかもしれない。
 それでも、と思う。ここで引いてはいけない、自分にとっても相手にとってもよくない。
 自分でも何に突き動かされているのか分からないまま、
 傷ついた体で、背筋を伸ばして、まっすぐ相手の目を見るのが精一杯だった)
170天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/11(水) 23:45:53 ID:FvYcefGP
【水鏡先輩への置きレスです】

>>169
「…………」
(水鏡の言葉を黙って聞いていた西陣貴子は、またひとつため息をつくと、柔らかな髪をかきあげる)
(ふわっと髪が戻った時には、閉じていた目が開いて水鏡を見つめていて)
「いいわ、話してあげる。その方が、変な夢から覚めるでしょうから」

「佐世保亜由美を、彼女を殺したのはね、私よ」

(静かに、ゆっくりと、はっきりと、質問の回答を答えるように)
(答え合わせをする生徒を見守るような、優しく柔らかな顔で)

「ちゃんと持ち帰りたかったけど、ここに残してしまったのは残念だったわ」
(ちらっと、壁越しに教室の方へ懐かしげな視線を送り)
「まあ、一番の望みはかなったのだから贅沢は言えないわね」
(静かにうごめく糸の波が、だんだんと小さく小刻みになって)

「それで、水鏡君。あなたはどうするのかしら?」

(にっこりと、寂しげな笑みを浮かべて、今度は西陣貴子が問う)


――っ!
(背筋が凍った気がした)
(西陣貴子の姿は壁に阻まれて直接見えないけど、こちらを見たのが分かった)
(驚いて、あやうく手に持っていた小箱を落とすところだった)
そ、そんな……。
(思わせ振りな言葉にある程度は予想していたけど、実際に聞くととてもショックで)
(佐世保亜由美の言葉を聞いていただけに、彼女の姿を見ていただけに)
(人が人を殺したという告白に、都はおののく)
(目の前で倒される異形の血飛沫よりも、恐ろしい)
だって、だ、だって……。
(なら、この手にある小箱の意味は何なのか?)

【あ、手紙って先輩がもったまま?】
171水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/12(木) 20:43:58 ID:/TTou0HR
>>170
(覚悟していたつもりでも、頭を殴りつけられたようなショックだった。
 「自分が殺した」と告白する貴子の顔には憎悪も悔恨も浮んではいなくて、それが余計に恐ろしい。
 気圧されて、すっかり相手のペースにはまってしまっていた)
どうして――どうしてそんなことを?

(とっさに口をついて出てきたのは、それを知ってどうするのか、と自分でも思うという疑問だった。
 どうするのか――佐世保亜由美のためになりたい、そのためにここに来たはずだ。
 それでも、都と一緒に襲われた事実があったにも関わらず、
 「犯人」と直接対峙する事態までは、自分が本当に真剣には考えていなかったことに、ようやく気がつく。
 ましてそれが顔見知りで、コーチの恋人で、自分の学園の教師であって――
 そして、佐世保亜由美の殺害犯、異能者でもある。
 どうしたいんだろう?どうすべきなんだろう?自問しながら)
先生の方こそ、僕らをどうしたいんですか?

(もう答えは分かっている。帰れ、さもなくば―― 実力行使に出るまで、だ。
 真相を知ったこちらの口を塞ぎにくる、分かりやすい構図だ。
 なるべくその、決定的な瞬間を引き伸ばしたい。まだ、今はダメだ。
 何かにすがりたくて、ふとコーチの言葉を思い出す。
 「最後はいつもハートの強さが結果を分ける」)

(教室に貴子が目線をやると、都もショックだったのか、たじろいだ仕草を自分でも目の端に確認する。
 貴子の意識が都に向くのは非常にまずい、自分が守らなくてはならない。
 怯む気持ちを押し隠し、少しずつ闘志を自分の中に呼び起こしながら、
 糸の波の中に佇む貴子のこんな時でも穏やかな、どこか寂しげな表情を浮かべた顔を見据える)
先生の望みは、一体何だったんですか?

【では本日もよろしくお願いします】
172天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/12(木) 21:04:04 ID:zP6MB7Jn
>>171
(ショックを受けている水鏡のことを、西陣貴子は慈愛の視線で見守る)
(脅していても、担任でもない代理でも、殺人犯だとしても、教師だという意識をもっているのか)
(そして、引き返すことは許さないとばかりに彼女は話を続ける)

「あなたは恋をしたことがある?」
「私は遅い方だったわ。十五にもなって、やっとの初恋だった」
「それが恋だと気が付いたとき、本当に気が狂うかと思うくらい苦しかったの」
「苦しさから逃げたくて、でも恋は失いたくなくて、だから――殺したの」

(エコバッグごと、自分の胸をぎゅっと抱きしめる西陣貴子)
(とても柔らかそうな彼女の身体は、たったそれだけの仕草で色香が撒き散らされるようで)
(誰かに抱きしめられたくて、それが果たせないから、代わりにそうしてるのだと、ありありと分かる)
(西陣貴子の目には、光るものが滲んでいたから)

「あなたには、この気持ちは分かる? ああ、天羽さんになら分かるかしら」


(突然話を振られた都はびっくりして顔を上げる)
(けれど)
分からない!
苦しいのも、失いたくないのも分かるけど、こ、殺すなんてこと、わたしは分からない!

【こちらこそ、よろしくお願いします】
173水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/12(木) 21:14:50 ID:/TTou0HR
>>172
(何を言われているのか、全く理解できずに貴子の言葉を反芻する。
 こぼれる涙を見れば、嘘ではないのは分かったが、理解に苦しんで――
 ようやく頭が追いついて、それでも――都の声に、我に返って)
それで、先生は楽になれましたか?
殺してしまったら――(かぶりを振って)
何にもならないじゃないですか。
僕にも、先生の気持ちは分からない。

でも僕なら――たとえ手が届かなくても、僕にとっては大事な人に違いありません。
その人のためなら何でもしてあげたいと思う。
その人のためなら自分がどうなっても構わない。
その人のことを考えるだけで、胸がほわってする。
人を好きになるって、そういうことじゃないんですか?
(都をかばうように、かすかに貴子ににじり寄る)

貴方は、自分の満足のためだけに、好きな相手を殺したんですか?
(いざとなれば都の盾になるつもりで、都と貴子の間に割り込むように、立ち位置をずらしていく)
174水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/12(木) 21:17:59 ID:/TTou0HR
【あー、ごめん、勝手にこっちに寄ってきたって脳内補完しちゃった】
【まずかったらスルーして、廊下に二人で教室に都ちゃんね】
175水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/12(木) 21:33:56 ID:/TTou0HR
【都ちゃん、こちらから持ちかけておいて本当に申し訳ないんだけど、体調不良で集中できそうにないです…】
【日曜日まで置きレスもできなくなってしまいます】
【その間、都ちゃんが時間あれば他の方とロールしちゃって構いません、そこはお任せで】
176天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/12(木) 21:34:13 ID:zP6MB7Jn
>>173
(寂しそうに西陣貴子は微笑む)
「楽になれたのよ、悲しいことに」
「もう冷たくされることもない、別な人に奪われることもない」
「とても静かで、平穏な日々が訪れたわ」
(こんどは廊下側の窓、樹木の向こうに見える街灯の明かりに視線を移す)
「少年院で彼女の事だけを思って生きようともしたの、警察には相手にされなかったけれど」
「そう、満足のためだった。ぜんぶ自分のため、私には自分のことしか興味がなかった」
(後悔の言葉と受け取れなくもないことが、物思いにふける西陣貴子の口からもれて)

「それで完結していたことなのに、ふとした縁で戻って来てみれば、騒がしい子供達がいるんですもの」

(急に水鏡の方を振り返った西陣貴子は、水鏡の方に腕を伸ばした)
177天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/12(木) 21:35:33 ID:zP6MB7Jn
>>175
【っと、考え込んでいるうちに】
【わかりました。寒くなってきましたし、無理はしないでご自愛ください】
178水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/12(木) 21:36:59 ID:/TTou0HR
>>177
【重ねてお詫びを、来週までには体調も整えて戻ってきます】
【短かったけど、今日はお相手ありがとう。お先に、おやすみなさい】
179天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/12(木) 21:39:56 ID:zP6MB7Jn
>>178
【おやすみなさ、水鏡先輩】
【スレをお返しします】
180兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/12(木) 22:21:52 ID:js3Gutde
【待機します。プロフは>>3に】
【例のごとく避難所も見ていますので、規制中の方でも忌憚なく、お声をかけて下さいね】
181兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/13(金) 00:00:11 ID:M4kEZjLz
【待機終了します。スレをお返ししますね】
【お休みなさい。ノシ】
182御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/11/14(土) 22:33:08 ID:dKZo2VAc
【名前】御木本 正太郎(みきもと しょうたろう)
【年齢】男
【性別】17
【身長】168cm
【3サイズ】計ってみたら83/65/84だったねえ
【容貌】体重50kg未満説が流れるひょろひょろ体型。
    瞑っていると間違われる糸目は自称チャームポイント。
【能力】言語や五感を用いた幻術を操る。
    ・靴底の汚れなど、日常的に体験していそうな状態は一言で錯覚させられる。
    ・行動不能などの高度な幻覚には元になる痛覚や話術による精神操作、多少の運が必要。
    ・対象が心からの同意がなければ、他者の記憶を直接読んだり操作したりすることはできない。
【希望】雑談、日常、戦闘
【NG】精神的に痛いこと・汚いこと
【弱点】相手が絶対の確信を持てば、比較的簡単に幻影は破れる。
    また、体型が示すとおり体力はあまりない。
【備考】余暇は漫画やアニメに費やすオープンオタク。他にも雑学に長ける。
    集中力は目を見張るものがあり、結果観察眼もそこそこ。
    人と関わりたがる一方戦闘にはあまり積極的ではないが
    頼られると嫌と言えずなし崩しで参戦させられる事多し。
    両親が海外出張で一人暮らし、とどこかで見たような生活を送る。


【規制解除だー。投下落ちだよん】
183御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/11/14(土) 22:40:24 ID:dKZo2VAc
【名前】御木本 正太郎(みきもと しょうたろう)
【年齢】男
【性別】17
【身長】168cm
【3サイズ】計ってみたら83/65/84だったねえ
【容貌】体重50kg未満説が流れるひょろひょろ体型。
    瞑っていると間違われる糸目は自称チャームポイント。
【能力】言語や五感を用いた幻術を操る。
    ・靴底の汚れなど、日常的に体験していそうな状態は一言で錯覚させられる。
    ・行動不能などの高度な幻覚には元になる痛覚や話術による精神操作、多少の運が必要。
    ・記憶については、対象の心からの同意がなければ深層を読んだり操作したりすることはできない。
【希望】雑談、日常、戦闘
【NG】精神的に痛いこと・汚いこと・同性愛
【弱点】相手が絶対の確信を持てば、比較的簡単に幻影は破れる。
    また、体型が示すとおり体力はあまりない。
【備考】余暇は漫画やアニメに費やすオープンオタク。他にも雑学に長ける。
    集中力は目を見張るものがあり、結果観察眼もそこそこ。
    人と関わりたがる一方戦闘にはあまり積極的ではないが
    頼られると嫌と言えずなし崩しで参戦させられる事多し。
    力を持ちつつ何もしないというのは居心地が悪く、見回りを兼ねての散歩も多い。
    両親が海外出張で一人暮らし、とどこかで見たような生活を送る。

【ミスの残ってたほうをそのまま貼っちゃったよ……】
【もう1レスだけお借りします。スレを汚してしまいすみません】
184名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:31:20 ID:w0dp4gLs
イラネ
185名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 16:42:05 ID:/7PjSit/
ネライ
186水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/17(火) 20:27:59 ID:t8vt/UaI
>>176
(こちらに手を触れようとする、その動作を始めようとしただけで、
 どう歩いて、どこに足をつき、どう手を伸ばしてくるか、実際に動く前に全部分かった。
 伊達にボクシングをやっているわけではない、それは本当に、こちらに触れようと、
 こちらに手を差し伸べようとする、自分からすればゆっくりな動きだったから――)

(先生は、何のつもりなんだろう。
 差し伸べられた手に触れられる、それを想像しただけで、全身が触られるのを拒否した。
 もう引き返すことは出来ない。もう話しあうことも、おそらく意味がない――そう思った。
 胸の中に苦い澱がわだかまるのを感じて――そこまで感じる、余裕はあった。それでも)

触るな。人殺しの手で、僕に触るな。
(実際に触られる前に、思わずその手を回避するよう片足を引いて、半身を引いて、
 そして、思い浮かんだ思いを、そのまま口にする)

先生の中で勝手に完結させないで下さい。
ついこの間も、佐世保さんは痛い、苦しいと、僕らに訴えていたんです。
(うっすらと、全身に「不知火」の紋様が浮かんでくるのが、分かる。
 先ほど都に触れた影響だろうか、「不知火」ではなく、自分のまま、異能の力だけが身に宿るのを感じる)

だから、僕らは彼女のためによかれ、と思ったことをします。
だから――先生、僕らの勝手にさせてください。
何も僕らが対立すること、ないじゃないですか。

(この期に及んで、そんな言葉に何の意味があるのか。
 そうは思ったけれど、言わずにはいられない。自分は――先生を相手にしたくはない。
 一縷の望みで何事もなく先生が引いてくれる、糸を操り始めたらすぐに間合いを詰めてどう攻撃するべきか――
 両方の思いに同じ力で心を引っ張られたまま、くじけそうな意思を奮い立たせ、貴子を見つめる)

【遅くなりました。この前はごめん、体調は戻ってきてるので、今週は前回のような無様なことはないです】
【そんなわけで都ちゃんへの置きレスです】
187天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/18(水) 21:40:09 ID:BpX6MQgC
>>186
「……あら、ずいぶんと嫌われちゃったみたい」
(水鏡の態度が以外だったのか、傷ついたように寂しげに言って手を引っ込めるが)
「それが試合でも出せるようなら、コーチも喜ぶのにね」
(と静かにほほ笑んで続ける)

「…………」
(シャーマニズムのような紋様に気を取られている西陣貴子)
(新手の手品や出し物でも見るような好奇心を目に浮かべていたが)

「なら、私を佐世保亜由美に会わせなさい」

(まだ迷う水鏡をさらに惑わそうとでも考えているのか、迷いなく彼女は返答する)

「あなたたちの勝手が何なのか、ある程度は想像がつくけれど」
(にっこりと柔らかな笑みを浮かべながら、ふわふわした声が紡がれる)
「彼女の幽霊が本当にいるのなら、彼女の言い分は私に向けられるべきことでしょう?」
「それとも、彼女は代わりに私を殴って欲しいとお願いしたのかしら?」
「子供の、小さな子供のお使いじゃないのだから、伝えれば終わりじゃないのは分かるわよね?」

(エコバッグを持ち直すと、柔らかな胸に押し付けるように抱き締める)
(勝手にしたいのなら、対立したくないのなら、その方法を示しなさい、と)
(佐世保亜由美の霊を信じさせるか、それとも力で押し通すか)
(回答を待っているのか、いつしか糸の波が静まっていた)


(そして、教室内では――)
佐世保さんを先生に会わせるって、どうすれば……。
(また校舎に触れば異界に飛ばされて、そこで出てきてくれるかもしれない)
(しかし、それはとても危険な方法だ)
(それ以外の方法を考えなければ、あってはならないことが起きてしまう)
(それは避けなければならない、と、都は手に持ったソレを確認し)
(もう一つのものを探して教室の中央へと戻る)
て、手紙、手紙があれば。
(成仏できないほど心残りのもの、心が残っているもの)
(それにうまく都の力が働けば、もしくは――)

【今週の平日はロール難しいです】
【置きレスくらいはなんとかなると思うけど】
【ちなみに都はまだ紋様に気が付いていません】
188兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/18(水) 22:17:15 ID:cSYmm0kq
【こんばんは、待機しますね。プロフは>>3に】
【またまた避難所も覗いていますので、規制中の方も、お相手よろしくお願いします】
189兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/18(水) 22:30:50 ID:cSYmm0kq
【お声をかけて頂いたので、避難所に行って参りますね】
【ありがとうございました。スレをお返しします】
190黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/11/18(水) 23:25:24 ID:PjFl6dZN
【名前】黒上 いろは(くろがみ -)
【性別】女
【年齢】15歳・中3
【身長】142cm
【3サイズ】つるぺた
【容貌】人間時:童顔、黒のショートボブ
    異形時:↑+頭に、前に突き出た一対の白い角。背に蝙蝠のような二枚の翼。背中の中ほどまで伸びた髪。
【能力】異形としての力と姿。任意のタイミングで異形化できる。
    異形時には身体能力(特に五感と筋力)が大幅に強化される。
    そこまで強力ではないが再生能力を持ち、一ヶ月ほどで片腕くらいなら再生可能。
    因みに、角や翼にも痛覚があり、折ったり千切ったりできる。

【希望】雑談、戦闘 エロール可
【NG】スカ、ハードなSM
【弱点】中距離・遠距離戦(射程的に)、退魔武器(種族的に)

【備考】過去に喰った女の姿をとって学園に通う純正の異形。
    日中は人として生活する一方で、夜では人・異形を襲い喰う。
    無邪気な性格故に、他者を殺すのも、たまに異能者を手助けしたりするのも、遊びの内。
    人間は今のところ、餌か玩具程度に考えているが、気に入っている人間には手を出さない。
    やりたいからする、というような思考回路で行動することが多い。
    因みに、頭が弱く補修・再試常連。

    最近は機嫌がいいらしく、人を襲う頻度は微量ながら減っている。
    異能者を手助けする頻度も上がっているようだが、やはり深い意図は無い。

【プロフ投下のみで落ち、です。】
191水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/18(水) 23:46:56 ID:QvylqAKV
>>187
(意外な貴子の言葉に、一瞬息を詰まらせて、必死に考える。
 そもそもこちらの都合で佐世保亜由美の幽霊を呼び出そう、などと考えたことはない。
 そして、今二人を会わせて果たしてどうしようというのか――
 頭の中はぐるぐる同じ考えを繰り返すばかりでいたが)

…?
(都が動きだし、胸のあたりに何かを抱えたまま、先ほどの机を探している。
 不審に思ったが、都の能力に思い至って、戦慄する。
 紫からも接触は最小限に留めるよう忠告されていた。
 何が起こるかわからないから、と。
 しかし今の自分に貴子の言い分を叶える力はない。
 ちらちらと貴子と都を交互に見やって――)

先生は、ゆっくりこっちへ。
少しそのまま、教室の入口にいてくださいよ?
(糸の波が治まったのを見て、貴子を警戒しつつも教室に後ずさり)
都ちゃん、その机の足元、そこに手紙は落ちてる。
(うっすらと燐光を放ち始めた全身の紋様に、やや気がとがめつつ声を掛けて)

こうなったら、君の力が頼りみたいだ。
何があっても君だけは守る。だから――
(自分でも制御できない、と言っていた都の能力の不確実性に賭けていることは、分かっている。
 それでも――瞬間目を見合わせて、力づけるように目で頷いてみせる)

君の力を、先生と佐世保さんの為に貸してほしい。
(うまくいっても貴子が、亜由美がどう反応するか、本当に分からない。
 無くしたもの、亡くしたものに再び会えたら、どうするんだろう――
 それでも、戦わなくてもすむラストチャンスには違いない。
 逡巡を振り切りここが正念場と気を引き締めて、貴子の挙動に意識を集中する)

【お互い都合があるだろうから置きオンリーでもかまわないよ】
【無理なら置かなくてもいいから、都ちゃんのペースで進めてください】
【特に手紙の宛名は要らない、かな?なるべくなら最後まで分からないほうが僕の想定した進め方にとっては有難い】
192霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/19(木) 18:46:35 ID:uItYqYbx
おおっぴらにこっちに顔を出せるようになったのは本当に久々だ。
一月ぶりくらいじゃないかね、実際。
というわけで、まずはテンプレだ。今更だけど。

【名前】霧原 朱音(きりはら あかね)
【年齢】享年17
【性別】女
【身長】178cm
【3サイズ】89/58/81
【容貌】切れ目に長い黒髪、夏に冬服、冬に夏服。あえて季節はずれな服を着込んだどこにでもいる浮遊霊
もちろん、足はない。
【能力】自分の存在の一部を液体状に変化させて撃ち放つ。基本的には生前と似たような攻撃
彼女が触れている対象から、相手の存在そのものを奪い取る能力。
【希望】面白いことならなんでも、いずれ生き返れるならそういうのも面白そうだ
【NG】つまらないこと。後、今のままじゃあ普通の人は私に触れられない
【弱点】生前と比べ力が著しく劣化している上、能力の行使=自身の存在の消費に等しい。
おまけに、能力を行使する以外に現世に直接力を働かせることができない。
また、存在の吸収もかなりの長時間にわたって相手に触れていなければならず、彼女の存在を知覚できる相手に対してはほぼ無力に等しい。
現時点では伊織津綺子の身体を借りて行動しており、なるべく彼女の体を傷つけたくないと考えているため
派手な戦闘は行なうことを忌避している。
【備考】
かつて、この街を混沌の最中に叩き落した張本人。
さんざんっぱら暴れた挙句に壮絶な最後を遂げたが、何の因果か地獄から舞い戻ってきたらしい
舞い戻ってくることができたのには、何か理由があるはずだと考え
生前同様街徘徊していたが、とあることから伊織津綺子に憑依することとなった。
今は彼女の魂の奥底に潜んで力の回復を図ったり、時々人格を乗っ取って表に出てきたりしているらしい。

ついでに、少し待機していくよ。
193霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/19(木) 20:33:17 ID:uItYqYbx
長居しすぎるのも考え物だ、と。
それじゃ今日はこれにて撤収。
194天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/19(木) 20:53:44 ID:+xkYa2H0
>>191
「水鏡君ではなく、天羽さんが会わせてくれるのね。」
(西陣貴子がゆっくりと、ふわふわした歩みで教室の入り口へと歩いてくる)
(普通のパンプスを履いているのに、まったく音がしない柔らかな歩み)
「そういえば、彼女は天羽先生の娘なのよね」
(ふと、思い出したのか、そんなことを口にした)

この辺りのはずなのに。
(埃が雪のように積もった床から手紙を探すのは難しかった)
(ましてや机や椅子が散乱した教室内は車椅子で移動するのも手間だ)
(でも、今は泣き言をこぼしてる場合じゃないから)
先輩ありがとう、わたし、頑張るから!
(大丈夫とは口が裂けても言えない)
(色々その手の本を読んで試しても実感はまったくなくて)
(肝心の佐世保亜由美じゃなくて別のものが呼び出されてしまう可能性もあり)
(日頃の感覚では何も起きない可能性が一番大きいのだから)
っと……あった!
(手紙は机の脚の下に挟まっていた)
(手前には椅子がひっくりかえっていて、車椅子の行く手を阻んでいる)
……くっ
(前のめりになって手を伸ばしても手紙には届かない)
(他のもの、机や椅子、そして床に触れず手紙を取るのは、厳しい)

(でも、やらくちゃ。力を貸して、お父さん、お母さん!)

(車椅子をロックし、片手でてすりをつかみ、落ちるギリギリまで体を座椅子から乗り出す)
(十センチ、五センチ、あともう少しで指が届いて)

きゃぁっ!

(バランスを崩した車椅子が横転し、都の体が宙に投げ出される)
(大きな音を立てて机や椅子が倒れて、車椅子も反対側へひっくりかえる)
「危ない!」
(西陣貴子が叫んで教室の中へと入りかけるが、中の光景を見て足を止めた)

(投げ出された都の体が仰向けなって宙に浮いていた、まるで見えないネットで受け止められたように)
(ぐったりと力が抜けている都の体が、操り糸で引っ張られたように九十度回って起き上がり、うっすらと白くもやもやした光りに包まれる)
(その姿は操り人形そのもので、都の目はうつろで、左手は何か小さなものを握り締め、右手は手紙をつかんでいて)
(白いもやは都の後ろで形を成す――血涙を流し、全身から血を滴らせた、佐世保亜由美の姿だった)
『ぁ……ぁぁ……』
ぁ……ぁぁ……
(佐世保亜由美と都の口から同じうめき声が漏れ、同じように都の目から血涙が流れて服のあちこちが赤くにじむ)
『……ぅ……ぁぁ……』
……ぅ……ぁぁ……
(安定しないのか、一瞬佐世保亜由美の姿が歪むが、引きずられるように都の体がよじれる)

【置きレスです】
195水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/19(木) 21:16:15 ID:/jXYwh7j
>>194
天羽先生?都ちゃんのご両親のこと…
(つい話に引き込まれそうになるのをぐっとこらえる。
 手紙を探すのを手伝ってあげたいが、貴子から注意を逸らすわけにもいかず、
 心の中で応援するに留めておいて――)

(思わず都のほうに手を伸ばしかけたが、到底転倒から救うのには間に合わない。
 だが――意外な光景に息を飲んで、見入ってしまう。
 佐世保亜由美の幽霊――が、都と同期、というのか憑依というのか――
 状況が見定めがたく、ゆっくりと、害意がないことを示すように戸惑いながら近づいて)

佐世保さん、前の時のこと、覚えてるかな?
少しだけ、僕の力を貸すから――
(亜由美の手が都に触れている部分、そこに左手を重ねて、
 反応を見ながら少しずつ、慎重に「ハレ」の能力を注いでいく)
落ち着いて、大丈夫だから。僕も、都ちゃんもいる。
そして――(ちらりと貴子のほうを見て)

(その先は言葉を継がず、都の身に危険が及ぶようなら即座に「右手」の力を使うべきか、
 判断に迷いつつも、任せる以上は信頼することにし、「左手」の力を軽く注いだまま、
 都と亜由美、そして貴子の様子をじっと見守る)

【都ちゃんへの置きレスです】
196天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/20(金) 22:29:19 ID:cpTmeFpJ
>>195
『ぁ……ぁぁ……っ!』
ぁ……ぁぁ……っ!
(かくん、と都の頭が跳ね上がり、佐世保亜由美の長い髪がふわっと舞い上がる)
(頭が戻るのに合わせて、青白くうっすらと光る佐世保亜由美の体が都の体に吸い込まれ、やがて都の体自体が光るだけとなる)
(それはハレの力が都の肉体と佐世保亜由美の霊体を糊付けしたようにも見えた)

『あ……うん、大丈夫、覚えてるよ』

(都の口から発せられる声は、もう佐世保亜由美の声だけだった)
(目付きも、顔付きも、都であって都じゃなく、佐世保亜由美の雰囲気になっている)
(宙に浮いたままの都の体は、中身がそっくり佐世保亜由美に入れ替わってしまったような、そんな感じだった)
『この子、この子の中に入ってるんだ……不思議、温かいけど、流されて溺れてしまいそう』
(かろうじて首や手首くらいは動かせるのか、都の両手に持っている二つのものを見下ろして)
『……これ、そう、これよ』
(嬉しそうに微笑む――血の涙を流したままに)

「……驚いた。イタコ、霊媒なのかしら」
(心霊現象に遭遇するのは初めてなのだろうか、抱えていたエコバッグを取り落としそうになっている西陣貴子)
(表情は柔らかくゆったりとしているが、それでも驚いている様子が見て取れる)
「アユ、アユ先輩の声……すごい、こんなことってあるのね」
(西陣貴子の言葉に反応して、都が彼女の方を向く)
『その声、少し変わったけど……もしかして、貴子?』
(風邪を引いて電話をかけてきた友達を確認するような、そんなそぶりで)
「そう、貴子よ……おひさしぶり、アユ先輩。またお話しできるなんて思わなかった」
『そっか、貴子は大人になったんだ。元気にしてた? しっかしやってるみたいだけど』
「ボチボチだよ、ボチボチ。まだまだ全然だから」
(まるで同窓会でひさしぶりに会った友達同士のような会話だった)
(けれど、その間にも赤いものが都の服に染み込んでいく)
(それが本当に都の血なのかは分からないが、そうだとすればいずれ危険な領域に達するであろう)

【置きレスです】
【都は引っ込めたけど、NPC二人の会話に終始してしまいそう】
197水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/20(金) 22:55:03 ID:TW+aIBmY
>>196
(「不知火」ならこんなとき、どうすればいいか、分かるのかもしれない。
 しかし、今は水鏡に何も伝えることなく、自分の中で沈黙したままで――
 今の状態を維持すべきか、無理矢理都を亜由美から引き剥がすべきかも、
 判断がつかないまま、きゅっと都の腕を握り、「左手」の力を注ぐままにして――)

(二人に色々と問いただしたいことはある。しかし、今、口が挟める空気ではないのも確かで――
 さらには都の身まで案じられる、血の涙が止まらない。
 もう、たまらなくなって、低い声で懇願するように)

君の望み、君の思いを叶えてあげたい、佐世保さん。
僕もなるべく力を貸す、そのためには何でもする。
それでも、都ちゃんだけは、無事に返してあげてほしい。
お願いだ――

(二人にしか分からない会話を、なんとか理解しようと努めながら、
 半ば貴子を意識の外にして、祈るような気持ちで癒しの力のありったけを注いでいく)

【都ちゃんへ、置きレスです】
【展開上、しかたないかも。ここは都ちゃんの頑張りに任せた!】
198天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/21(土) 10:22:25 ID:yul0898Y
>>197
『望み? あ、そうそう、これよこれ』
(水鏡の言葉で、本来のことを思い出したのか、都の右腕が差し出される)
(ひろげられた手のひらには、小さな花がたくさんあしらわれたコンパクトな髪飾りがあった)
『貴子への誕生日プレゼント、だいぶ時間がたっちゃったみたいだけど』
(佐世保亜由美の心残りの一つ――西陣貴子へのプレゼント)
(それに対して)

「アユ先輩は、先輩を殺した私にプレゼントくれるの?」

(にっこりと柔らかな笑顔で、他愛もないことがあったの、なんて感じで事実を告白する西陣貴子)
(そう言いながらも、プレゼントを受け取ろうというのか、都の方へと歩いていく)
『……な、何を言ってるのかな、貴子は。貴子がそんなこと……』
(対して、佐世保亜由美は信じられない様子で)
「そんなこと言って、本当は分かっていたんじゃない?」
「いつも私の考えは極端だって言ってたじゃない」
「私の気持ちには答えてくれなかったアユ先輩なら、私がどう思うか分かっていたんじゃないの?」
(凍り付く都――佐世保亜由美の顔、思い当たることがあるのだろうか)
『だって、おかしいよ、貴子も私も女なんだよ。貴子だってもてて、真剣に好きだって思ってる人がいたのに』
「嘘つき。先輩は嘘つきだよ。私のことが嫌いだったくせに、言い訳なんかしなくてもいいのよ」
(痴話げんかと言えばいいのか、二人の会話は熱と冷気をともに強くしていっている)
「アユ先輩はあいつが好きだったんでしょ、私よりもあいつのことを選んだんだから」
『違う! 彼が好きだったのは貴子、あなたよ。彼と付き合えば貴子だって』
「それじゃ、その手紙はなに? あいつへの手紙でしょ?」
『っ!』
(言葉を失う佐世保亜由美、バチバチとラップ音のような音がして、都の体が青白く明滅する)
「私があいつを振って、落ち込んだあいつに告って、うざい私を切り捨てるつもりだった。そうじゃなくて?」

「だから、殺したの」
「あいつ、すごい落ち込んでたから、ちゃんと大嫌いって振ってあげたわ」

(お金を拾っちゃった、そのくらい軽くて明るく、にこにこした口調で)

『……た……た、貴子!』

(都の周囲にある倒れた机や椅子、車椅子が見えない強い風のようなものに吹き飛ばされ)
(都の腕を握りしめる水鏡の手を振り切って、瞬時に都の体が西陣貴子の前へ宙を滑るように移動する)
「」

『貴子! 貴子! 貴子!』

(都の――佐世保亜由美の手が西陣貴子の首を絞める)
(血が滂沱のごとく目からあふれさせながら、都の顔とは思えないほど鬼のような形相で)
(青白い髪が蛇のように頭から伸び、西陣貴子の身体に巻き付き、締め付ける)
(対して、西陣貴子はというと、苦しさを顔に出さないまま、にこにことなされるがままで)

……ゃ……ゃぁ……ぉ…か…ぁ…さ…ん……た、たす……

(そして、やっと絞り出したような、かすれた小さな都の声)

【置きレスです、今日の夜はロールの時間がとれます】
【それとハレの力は、都の肉体治癒と佐世保亜由美の霊体強化、両方に影響があったんですよね?】
199水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 11:12:05 ID:zBJi3+Mr
>>198
(一々ショックを受けていたら身がもたないぐらいの二人の話の展開に、
 なんとか冷静になろうと努めて、必死に頭を働かせて、
 ために腕に込める力も自然緩んでいたのか、
 都=亜由美に振り切られてしまい、瞬間呆けて貴子が首を絞められるのに見入ってしまう)

(近づきながら、考える。貴子の望みは、ある意味叶えられつつあるのかも知れない。
 亜由美に会いたかった、というのも本音なのかもしれない。
 それでも――都の声がかすかに聞こえて、決断する)

佐世保さん、とても残念だけど君のことはもう、終わったことだよ。
(貴子の体に絡みついた髪、亜由美の霊体だろうか?
 何にせよ、「右手」に込めた力でばっさりとそれらを断ち切り、
 さらには貴子の首に巻きついた手に手を重ねて引き剥がし、
 都の体を抱きとめるようにして押さえ込む)
今、無理矢理君を追い出すようなことはしないけど、
君の為に力を貸してくれている、都ちゃんのことも考えてほしい。

先生も挑発するの、止めてください。
先生が本当に言いたかったのは、そんなことですか?
無粋なマネしてるの、僕だって分かってますけど――
(今度は逃がさないよう、身長差の関係もあって床に足がついていない都の体をしっかりと抱きとめたまま)
これ以上、誰も傷つく必要なんて、ないじゃないですか。
先生自身だって、僕は傷ついてほしくないんです。それを、分かってください。

(まだ都の両手には、手紙と髪飾りが握られている。
 どちらの気持ちも、嘘なんかじゃない。
 そんな風に思ったけれど、それを二人がどう理解するか、こういったことに疎い自分にはよく分からない。
 それでも――)
いつまで佐世保さんがこの状態でいられるか、全然分かりません。
落ち着いて話をするなら、今のうちですよ?
(殺しあいたくないなら、話し合うしかない。
 それで何とか収拾がついてほしい、もう祈るような気持ちで、貴子に語りかける)

【置きレスです。能力に関してはその認識でOK。このレスでも拘束状態で、軽く力は注いだまま、です】
200天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/21(土) 12:18:50 ID:yul0898Y
>>199
『貴子! 貴子! あんた、は……私は……』
(水鏡に押さえ込まれて、ぐったりと力が抜ける都――佐世保亜由美の体)
(身体の制御はまだ都には戻っていないようだが、身体にまとう青白い明滅は落ち着いてきている)
『ぅっ、ぅぅ……』
(佐世保亜由美、彼女は彼女で惨殺された悲劇の少女でもあり、後ろめたいことを考えてしまう普通の少女でもあった)
(それが心残りにも関わっていたことから、幽霊となった今でも残っているのだろう)

「けほっ、けほっ……んんっ、止めたのね」
(傍らにある机を支えにして咳き込む西陣貴子)
「結果的には、天羽さんの手を穢してしまうことになるし、正しい判断だわ」
(かなり強い力だったのだろう、西陣貴子の首にはくっきりと赤く指の跡がついていた)
「私のしたことを罪と指摘できるのはアユ先輩だけ、罰を与えられるのもアユ先輩だけよ」
「私を殺してアユ先輩が成仏するなら、殺されても構わないわ」
(きっぱりと言い切る西陣貴子、佐世保亜由美自身に出会えたことで思いが固まったのだろうか)

『……馬鹿。貴子の危なっかしいとこは、大人になっても変わらないんだから』

(髪飾りと持った都の手があがって、西陣貴子のふわふわした髪にのばされる)
『そりゃ、彼とつきあえれば良かったけど、振られていいと思ってたんだから』
『貴子と彼が付き合うことになれば、貴子も落ち着くと思ってたんだよ』
(小さな花が散りばめられた髪飾りが西陣貴子の髪につけられる)
(もう二十代後半の彼女には少々子供っぽいものだったが、ふわふわした雰囲気によく似合っていた)
「アユ先輩こそ馬鹿よ。男と付き合ったって私は私、変わらないもの。一番好きなものに夢中になるだけ」
(コーチのことを思っているのだろうか、西陣貴子の頬に一筋、涙が伝う)
「……ありがとう、アユ先輩」

(髪飾りを付け終わった都――佐世保亜由美は、両手で残った手紙を持つ)
『残りは……こっちだけ』

【お出かけ前の置きレスです】
【早ければ8時、遅くても9時には来られます】
201媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/21(土) 14:48:05 ID:aJW/L25j
【てすてす……ということで。ぽんやり、待機させてください】

【プロフィールは>>138。規制中の方でお声をかけてくださる方がいらっしゃれば
 避難所の方も覗いておりますので、そちらでひと声いただけますと、十全です】

【待機中であれば、置きレスの方もご遠慮なくっ、です】
202水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 15:14:59 ID:otntjlxs
>>200
(髪飾りがとてもよく似合う、と思った。
 体を支えながら、貴子の髪に飾るのを手伝うと、車椅子を引き寄せ、体をそっと座らせて)
あとは、僕達に任せて、その手紙を渡してくれるかな?佐世保さん。
(車椅子の前にしゃがみ、涙を流す貴子に背を向けたまま、手を差し出す)

僕と都ちゃんが、きちんと君の思いを伝えるから。
(炎の紋様を浮かび上がらせたまま、亜由美に語り掛ける)
後のことは、任せてほしい。

(色々と言いたいことはあったが、今は何も口をさしはさむべきではない。
 そんな風に思って、残された思いを受け止めてあげたい、
 その一念で床に膝をつき、都の、亜由美の目をそっと覗いて、亜由美の決断を待っている)
僕達を信じて、本当に残った君の気持ちは、必ず届ける。
(紋様が体に浮かんでも、目は真摯な「恭弥」のままで、
 ひたすらに相手の願いを叶えることを思って、祈るように手を差し伸べたままでいる)

【置きレスです、時間は了解しました。再開の前に少し相談もあるので、避難所にて待ち合わせをお願いします】

【媛先輩におかれましては、規制解除おめでとうございます、でしょうか】
【お言葉に甘えて置かせていただきます】
203媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/21(土) 15:26:43 ID:aJW/L25j
>>202
【置きレスの方は本当にいくらでもっ、です】

【確かめついでの待機だったのですが、規制、解除されていまして十全でした】
【お疲れ様です、水鏡さん。今日の解凍も、楽しみに致しております(一礼)】
204媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/21(土) 15:50:22 ID:aJW/L25j
【よし。 待機解除です】
【場所おかしいただきありがとうございました。スレをお返しいたします】
205紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/21(土) 15:57:50 ID:v+ixdU5M
一足違いか。
俺も暇だから少し待機してようか。
プロフは>>4
206紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/21(土) 16:44:49 ID:v+ixdU5M
待機解除、と。
207霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/21(土) 16:58:31 ID:MpOXpJug
……こう、今日は随分とすれ違いの多い日だよね。
というわけで、今度は私が待機するわけだ。
208霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/21(土) 18:47:12 ID:MpOXpJug
どうも巡り合わせが悪い日だ。それじゃささっと退散だー。
209水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 20:16:21 ID:otntjlxs
【都ちゃんとの再開に使わせていただきます】
【本日もよろしくお願いします。今日でなんとか締めまでもっていけるような気がする…】
210天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/21(土) 20:29:55 ID:yul0898Y
>>202
『うん、分かった……この子もきつそうだし』
(都――佐世保亜由美が両手に持った手紙を、水鏡の手のひらに乗せ、その上から握りしめ)
『ありがとう、私の呼びかけに答えてくれて』
(ゆっくりと頭を下げ)
『よろしく…お願い…し……ま……』
(明滅する青白い光がゆっくりと消えて、それにあわせて都の身体から力が抜けたようになり)
(そのまま車椅子の上に崩れ落ちる)

「消えた……帰ったのかしら……」
(西陣貴子は車椅子の横に座り、水鏡を見上げる)
「彼女の身体を見たいのだけど、いいかしら? 本当に傷ついているなら、かなり危険よ」
(都の傷を水鏡が直接みるのは難しいだろう、という申し出のようだ)

【たぶん、終わると思う(汗】
【では、今日もよろしくお願いします】
211水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 20:39:30 ID:otntjlxs
>>210
確かに、預かったよ。佐世保さん。
(手紙を受け取り、こちらも手のひらをさらに上から重ねて頷いてみせる)
あとは任せて。
(かくん、と崩れ落ちた都の様子を観察していると)

帰った、んだと思うんですが…
(どこが傷ついているのか、までは具体的に確認する間もなくて、まして相手は女の子である。
 こちらを見る貴子の目を見て、ふとためらうものも感じたが)

分かりました、お願いします…
(髪留めに目が行って、貴子に任せることにする。
 それでも一応、車椅子の横、貴子の背後に回り込んで、様子を見る)
212天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/21(土) 20:52:29 ID:yul0898Y
>>211
「幽霊が帰る場所……それはどこなのかしら」
(ぽつりと、つぶやく西陣貴子)
(異能があることと心霊現象に出会うかどうかは別なのだろうし)
(西陣貴子はその手のことには詳しくはない様子だった)

(都の服に血が滲んでいるのは、どこも佐世保亜由美の身体が切断された場所だった)
(西陣貴子は都の服の中に手を入れ、傷が付いているかどうか確かめる)
「大丈夫、傷は付いていないみたい。血は本物だけど、天羽さんのものだとするなら、かなりの出血だわ」
(都の服から抜かれた手も赤く濡れていて)
「……また?」
(不思議そうに周囲を見回す西陣貴子)
(彼女が見ているところには、たくさんの糸や紐が積み重なっていた)
213水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 21:02:20 ID:otntjlxs
>>212
どこなんでしょうね、僕も分かりません。
でも、そういえば地獄から帰ってきた幽霊の話なら、聞いたというか、会ったことがありますよ。
魂の帰る場所、か…
(なんとなく考えこんでいると)

(抜き出された手が血まみれなのを見て眉根を寄せて)
なら少し体力を回復させたほうがいいかな…
(まだ「不知火」の力は、どういう訳か、自分の力に宿っている。
 全身を覆う紋様がその証で、車椅子の背に歩み寄ると都の首の後ろに手をかざし、
 直接は触れずに、慎重に「左手」の癒しの力を注ぎこんでいく)

出血で弱っているのか、トランス状態の後遺症、なのかな…
(まだ意識はもどらないのか、と都の様子を見、意識を集中していく)
214天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/21(土) 21:16:28 ID:yul0898Y
>>213
「今までもそうだけれど、君もまた随分と変わったことをするのね。ヒーリングパワーとかいうもの?」
(たまにテレビでやっているような、いかがわしい心霊番組でも思い浮かべたのだろうか)
(でも西陣貴子は水鏡にその力があると認めて、腰を下ろしたまま見守っている)

(しばらくすると、都の体がぴくっと動いて)
……ん……んんっ……ぁ……せん、せい?
(目を開けると、目の前に西陣貴子が座っていて、きょとんと瞬きをする)
(しかし彼女の髪にある小さな花が散りばめられた髪飾りを見て頬をゆるませた)
よかった、受け取ってくれたんだ。
(大きな丸い目に涙をにじませて、それを手で拭って)
(すると、拭った手は赤い血が付着していた)
えっ、ええっ!
あ、あれ……わ、わたし、どうなったの?
(血で汚れていたのは手だけじゃなく、服のあちこちにも血が滲んでいて、さらにびっくりする都)

「……」
(西陣貴子は、君が説明するように、と水鏡の方を見る)
215水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 21:25:20 ID:otntjlxs
>>214
まあ、そんなようなもので…
(自分の力の説明を始めると、ややこしくて長くなりそうだったので適当に言葉を濁して)
都ちゃん、覚えてないかい?
佐世保さんの霊が、その、君に憑依したっていうのかな…
君の体を借りて、動いてた。
君が先生に髪飾りをつけてあげたんだよ。
手紙は、僕が受け取った。
(一度手紙を見せてから、脇に落ちたスポーツバッグにそれをしまいこんで)

その血は…どうも、佐世保が君の体を使ってた、後遺症みたいなものらしい。
体に傷はついてないのは先生が確認してくれたから、血を流したぶん、体力を消耗しただけだと思う。
血まみれで気持ち悪いかもしれないけど、少し我慢して。
僕の力で少し体力を回復させてみたんだけど、気分はどう?
まだ何か、おかしな感じがするかい?
(スポーツバッグから取り出したタオルを手渡す)
216天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/21(土) 21:40:41 ID:yul0898Y
>>215
憑依……そっか、うまくいったんだ。
お母さんの時もそうだったけど、その間のことって覚えてないの。
賭けだったし、大変なことになっちゃうと心配だったけど、本当に良かった。
(事態が分かると、血の臭いがしていることにも気が付いて、困ったように眉をひそめ)
ちょっと疲れた感じかな、風邪を引いたみたいな、そんな感じ。
でも、だんだん体が温まるような……先輩の力なんだね。
(後ろにいる水鏡を見上げて、にっこり笑う)
(西陣貴子と同じ柔らかな笑顔でも、沈み込むような柔らかさではなく、かるく押し返すような柔らかな笑顔で)

「……ふむ」
(その横で、西陣貴子が糸を拾って、力であやとりをしている)
(自分の異能を確かめながら、都の力を推測しているようだった)
「ところで、これからどうするの。その格好じゃ寮にも戻れないでしょ?」
(二人というよりも、都の格好を気にして)
「とりあえず、私のマンションでシャワーをあびる?」
217水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 21:50:57 ID:otntjlxs
>>216
うん、君のおかげで佐世保さんも満足してくれたみたいだ。
ありがとう、って言っていたよ。
(トランス状態のヨリシロには、記憶がないことが多い。
 そのぐらいは、自分の症状を調べて文献を漁ったときの知識で分かる。
 都がいなかったらどうなっていたことか、今になって改めて、一緒に来てよかったと思いつつ)

僕の力、というか本来は不知火でないと使えないんだけど、
どうも都ちゃんに触った影響で、今、僕のままで使えてるみたいだ。
(あれだけの目にあってなお、こんなふうに笑える少女に、こちらも軽く微笑んで見せる。
 危なっかしい所はあるけれど、勇気のある子なのも間違いない、そんなふうに思って)

そう、させてもらっていいですか?
このままじゃ、帰り道、いろいろ大変そうですし…
(ちらっと貴子に目配せをして、それだけではないことを伝えながら)
お言葉に甘えさせてもらうことにしようか。
第一、寮にその格好で帰ったら大騒ぎになっちゃいそうだ。
(そういう水鏡の顔に手に浮いた紋様が、薄れ始める)
っと、こっちもタイムリミット、みたいだね。
(特にいつものような虚脱感に襲われることもなく、紋様がふっと消えていく)
218天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/21(土) 22:01:36 ID:yul0898Y
>>217
今は触ってないのに?
うーん、いつもだったら触ってるときだけなのに……困っちゃうな。
ここだからなのかもだけど、分からないことばっかり。
(触って影響があっても、離れれば影響が無くなると思っていただけど、少しショックで)
(しかし、それは触れたからではないのだけど)

ちょっとまっててね。
(西陣貴子は、床に落ちている糸の束を拾うと、糸がものすごい早さで集まって織りあがっていく)
(急ごしらえなので模様はぐちゃぐちゃだが、あっという間に大きなケープができあがって)
はい、天羽さん。
これで覆えば血は隠せるわ。
水鏡君も少し汚れているようだけど、どうする?

【特になければ、次のレスで先生のマンションに場面を移しますか?】
219水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 22:17:12 ID:otntjlxs
>>218
う…まあ、その、そんなこともあるかも知れないね。
(「接触」したときの状況を思い出して、言葉を濁していると、
 貴子の異能の力を目の当たりにして、すっぽりと体を覆うケープが出来上がったのに目を丸くして)
あー、ぼくはまあ…
(ぼろぼろのウインドブレーカーはいつものこと、多少血が滲んでも分かりにくい色を選んでいることもあって)
このままでも大丈夫です。
それじゃ、お願いします。
(帰りは流石にベランダから飛び降りるわけにもいかずに、
 貴子の案内で旧校舎から脱出して、
 先導されるままに、貴子のマンションまでついていく)

(そして、道すがら考える。
 シャワーを浴びさせようにも、都は車椅子を使っている。
 ってことは…先生に頼むしかなさそうだ、ということに思い至って――)
先生のこと、信じていいんですよね?
(都の後ろから車椅子を押しながら、スポーツバッグから取り出した銃を、
 都には見えないよう、貴子にだけ一瞬見せてからすぐしまう。
 信じたいけど信じきれない、微妙な表情を浮かべ、ちらりと都にも目を落とす。
 ここで間違うわけにはいかない、貴子に念を押しておいて、
 かつ都には銃のことは知らせるな、と目で伝えてみる。
 返答次第で相手の心積もりも分かるだろうと、じっと貴子の目の色を覗く)

【やや確定気味だけど、これ以上の旧校舎内異変は勘弁、ということで、ごめん】
【場面転換OK,だけど当然シャワーシーンには僕は登場できない!】
【のでそのあたりは都ちゃんにお任せすることにする。さっくり流しても、話し込んでも、ね】
【できれば先生と僕、サシで話をする場面も欲しいところなんだけど、とリクエスト】
220天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/21(土) 22:45:13 ID:yul0898Y
>>219
「あれだけのことがあったのだから、信じがたいのは分かるけれど」
(困って肩をすくめる西陣貴子、苦笑しながら)
「信じてほしいとしか言えないわね」
(彼女としても色々あってさっぱりしたのか、柔らかい雰囲気が多少さばさばしていて)
「君のボクシングがああなのは、こんなことに関わっているからかしら?」
(でも、心配そうに水鏡を見返した)

(西陣貴子の部屋は十階建ての新しいマンションにあった)
(2DKの部屋は一人で住むには十分に広く、こざっぱりして落ち着いた部屋だった)
(手編みの作りかけセーターが部屋のすみにあり、どうやら能力を使って編んでいるのではないようだ)
「最初は天羽さん、水鏡君はあとでいいわね」
(車椅子は玄関に置いて、西陣貴子が都を抱えてバスルームに連れて行く)
「水鏡君はソファーにでも座って待っていて」
(バスルームからは都と西陣貴子が話す声が聞こえてくるが、あまりよく聞き取れない)
(シャンプーの銘柄がどうのこうのとか、そのようなことを話しているようである)

(バスルームから出てきた西陣貴子は、キッチンからティーセットを持ってきた)
「私が言うなと思うけれども、教師としては言わせて貰うわ」
「あんな危険なものは処分して、部活に専念しなさい」
「コーチの言うとおり、君ならばもっと強くなれるはずよ」
(紅茶を入れながら、真面目な顔で水鏡に話す)

【では、こんな感じはどうでしょうか?】
221水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 23:01:49 ID:otntjlxs
>>220
…疑うようなことを言って、すいません。
(その話は後で、と一応目で伝えてから――
 先生のマンションに招きいれられて、落ち着かない気持ちでソファに座ったまま、待っていると、
 先生が紅茶を入れてくれる。都は髪でも乾かしているのか、まだこちらには来ておらず――)

先生、言ってましたよね。「罰を与えられるのもアユ先輩だけ」だって。
(すぐには問いかけには答えずに、それでも真剣なまなざしで相手を見据えて)
だから、もう、今まで先生がしてきたことは僕は何も言いません。
先生も、苦しんだのは、分かりましたから…
(少し目線を落として、もう一度顔を上げて)

これからは、先生の異能の力、使うのはやめてください。
詳しくは言いませんが、この街には、異能者を研究したり実験したりしてる組織もありますから――
おおっぴらになったら、何が起こるかわかりません。
異能の力なんかなくても、先生はやっていけるでしょう?
冗談抜きで、洗脳とかそれ以上のことも、ないとは言えませんから。
絶対に、絶対に他の人に異能の力をみせびらかすようなことは、止めてください。
命にかかわるだけならいいですが、もっとひどいことになりかねませんから。
(紫に見せられた、異能の力のみを増幅され、制御され、命令されるままの人形のような少女を思い起こし、
 先生とコーチが、周りに迷惑がられながら、イチャついている場面も思い出して)

僕は――僕はもう、引き返せないところまで来てますから。
ここで何もなかったことにするわけにもいかない、僕なりの理由もあるんです。
それに――今日みたいに、誰かの為に役に立つこともあるかもしれないじゃないですか。
心配してくださって、ありがとうございます。
(きっちり頭を下げ、きっと頭を上げると目を見返して)
僕もいつか、僕自身のためだけにボクシングに打ち込める、そんな日を目指してるんです。
今は、まだ無理でも、いつかは…
(ぎゅっと両手を握り締めて)
その時は、先生も僕を応援してください、ね?
(ちょっとだけ、微笑んだ)
222天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/21(土) 23:28:24 ID:yul0898Y
>>221
「……水鏡君といい、天羽さんといい、アユ先輩の幽霊と会えたのは不思議じゃないということなのね」
(額を抑えながら答える西陣貴子)
(やはり自分以外の超常現象経験はほとんどないのだろう、かなりカルチャーショックを受けているようだ)
「分かったわ。元々、滅多なことでは使っていないし、使わなくても自信あるのよ」
(と、部屋のすみにある編みかけのセーターを示す)
(手編みとは思えないほど出来は良く、グローブの模様から誰のためのものか容易に伺える)

「引き返せないと言っても、君は私とは違うわ」
「今夜のことは私も確かに感謝しているけれど、さっきのを見ると素直には喜べない」
(良い香りをたてている紅茶をカップに注ぎ、水鏡の前に置く)
コーチはとても良い人よ。
具体的なことは話せなくても、ちゃんと相談に乗ってくれるはず。
(自分の分の紅茶を用意しながら)
それと、天羽さんのことだけど、彼女は霊媒体質だけじゃないのよね?
彼女に触ると、力の制御が聞かなくなったり、まったく力が働かなくなったりしたわ。
それは水鏡君も知っているようだけれど――。
(そこで、バスルームから西陣貴子を呼ぶ都の声が聞こえて)
(西陣貴子は汚れた服の代わりを用意して都を迎えに行く)

水鏡先輩、先生のお風呂、すごいよ〜。
何から何まで素敵ですごい良い香りがするの!
(しばらくして、西陣貴子に抱えられて部屋に戻った都は、とてもホクホクした表情で興奮してて)
(確かに都から薔薇のような香りが漂ってきて、頬も薔薇色に染まっている)
(ふだん、寮の大風呂しか使っていないから、一人用のバスタブが物珍しいのだろう)
「水鏡君、タオルはこれを使って。もし、香りがきつかったらごめんなさいね」
(とバスタオルを渡す)
223水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/21(土) 23:40:09 ID:otntjlxs
>>222
しつこいですけど、冗談抜きで命が掛かってますから、誰にも悟られないように、
絶対、力を使わないで下さいよ?
(もう一度念を押してから)
いただきます…
(香りをかいで、ゆっくりと何もいれずに紅茶の味を楽しんでから)

都ちゃんのことは――僕もそうですけど、常に気にかけてくれる人もいますから。
任せてください、なんて自信を持っていえませんけど、全力で彼女を守ります。
それは僕を信じてください。
それと――コーチ、いい人だから――
コーチにも、絶対僕のこと、言わないで下さい。
先生には及ばなくても、僕もコーチのこと、尊敬してるんですから。

(と、そこまで話したところで都の声が聞こえて――
 素直に行為に甘えることにしたが、二人で部屋に残したのも気にかかり、
 さらにアロマの匂いに内心閉口しながら烏の行水でお風呂を済ませて――
 すっかり薔薇の香りにそまった体に情けない顔をして、制服に着替えてくる)

それじゃそろそろ、夜も遅いし、都ちゃんを送っていきます。
先生、どうもありがとうございました。
また、学園で――
(いろんなことをお願いします、と頭を改めて下げる)
224天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 00:00:10 ID:yul0898Y
>>223
「大丈夫よ、言ったりしないわ。もし、私のことを話したとしても、あなたたちのことは話さない」
(臨時とはいえ、私も教師なのよ、とにっこり柔らかく微笑む)
「心配なら、指切りをしてもいいのよ」
(と、固い雰囲気を壊そうと冗談も言って)

「気をつけて帰ってね」
「今は手元にないけれど、参考になるだろうから、今度当時の生徒名簿を渡すわ」
(西陣貴子は都を車椅子に乗せながら、マンションの入口まで見送りに出る)
(都の汚れた服も、西陣貴子の方でなるべく普通の方法で綺麗にしてみると預かることになった)
(都はというと、シャンプーやら何やらの品名を教えて貰ってほくほくになっていたが)
(値段を聞いて丸い目をさらに丸くして、うーんと悩んでいたりして)

「そうそう、天羽さん。あなたは羽衣を持っているのかしら?」
(と、別れ際に西陣貴子が都に質問した)
ハゴロモ?
えっと、缶詰じゃなくて……。
「天女の羽衣よ。昔、天羽先生、あなたのお母さんが授業中に雑談で話してたの」
「先生の家には代々伝わる天女の羽衣があるって」
(都は申し訳なさそうに頭を下げて)
ごめんなさい、わたし、両親のことはまったく覚えてなくて。
なんなら義母に聞いてみますけど?
「ううん、そこまでしなくていいわ。ふと思い出しただけだから」
「それじゃ、おやすみなさい。風邪をひかないように気をつけてね」
はい、おやすみなさい、西陣先生。

(心配なのか、思うところがあるのか、西陣貴子は二人が見えなくなるまで、外で見送っていた)
225水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/22(日) 00:10:18 ID:sd5Z2Dzh
>>224
指切りなんかしたら、僕コーチに殺されちゃいますよ。
(まったくもう、と肩をすくめて答えておいて)
それは是非、お願いします。
(名簿の件にはそう答えておいて、車椅子を押して先生の元を辞す)

(羽衣…天羽、から容易に連想される言葉ではあるが、
 いきなりそんな言葉を聴いて、目をしばたたかせて、とりあえずは)
それじゃ先生、おやすみなさい。また…
(ちらちらと振り返り、手を振ってマンションから離れる)

えっと羽衣って…あの、水浴びしてるときに取り上げられちゃった、とか、
三保の松原とか、そんなのだっけ…
(女子寮への道を辿りながら、話しかける)
あ、それと
(なんでもないことのように装って)
西陣先生の能力のことは、誰にも言わないようにしてくれるかな?
特に、紫さんには言わないで欲しい。

【いろいろ後日談もあるけど、それは次回に回してそろそろ一回締めてもいいかな?】
【僕はまだ持つけど、都ちゃんが辛いなら、課題は持ち越しってことで】
226天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 00:21:45 ID:j7C5Wh7C
>>225
三保ってどこでしたっけ?
母の実家は高知だけど、あっちにも天女伝説はあったような、なかったような?
(都自身はあまり羽衣と、母方の名字である天羽の関連性に気は回らなかったようで)
(そっちよりも)
それはもちろんだけど、紫先輩に?
紫先輩がスパイとかエージェントみたいなことをしてるから?
ま、分からなくもないけれど。
(紫の口から北峰綾香の名前を聞いたときは都もとても焦ったのは事実だ)

【うん、レス書く時間も長くなってきてるし】
227天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 00:23:48 ID:j7C5Wh7C
【寮に帰って〆、手紙の件は、先輩の方で後日談〆でもいいし】
【と書く前にボタンを押してしまいました】
228水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/22(日) 00:27:30 ID:sd5Z2Dzh
>>226
三保は静岡、だけど、確かに日本中にそういう伝説はありそうだね。
今度僕も調べてみるよ。
(考え考え、そんな言葉を口にして)

嘘をつくわけじゃないよ、機を見て僕から話すことにするから、
それまでは言わないでいてほしい、それだけだよ。
(本当はいろんな含みはあったけれど、車椅子を止めて、
 都に向き直って真剣な目で向き合って)
手紙のことも、ちゃんと顛末を都ちゃんに伝える、それは約束するから。
それは約束してくれないかな?

【じゃあ次かその次ぐらいで、一旦締めで】
【…宿題たっぷりなのはまあ、全部次回以降に持ち越しだ!】
229天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 00:36:12 ID:j7C5Wh7C
>>228
あっちの家は大きいし、母方の祖父が大学の先生で蔵にいろんなのがあるって聞いた事もあるし。
もしかしたら、本当に羽衣があるのかも。
今度あっちの家に行くことがあったら探してみようかな。
(宝探しのような、そんな気分で都も話す)

うん、水鏡先輩がそう言うなら、先輩にお任せするね。
(水鏡の様子に、都は素直に信じることにする)
(まぁ、何かあったら料理部へ出入り禁止にしちゃうだけのこと、なんて思いつつ)
心配なら、指切りでもする?
(と小指を差し出してみたりして)
あ、そうそう。
手紙は直接渡したりせず、郵便箱にこっそり入れておくのがいいと思うの。
先輩はどう思う?

【では、都は次で〆ます】
230水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/22(日) 00:46:19 ID:sd5Z2Dzh
>>229
(今の歩けない様子、天から旧校舎に屋上に落ちた、そんなことをふと思いだして)
あるといいね、僕も見てみたいよ。
見つけたら僕にも披露してね?

それじゃ、指切りだ。
(小指を絡めて、指きりをすろ。
 車椅子、しかも女の子、ということで、自分は都を侮っていた、と思う。
 そういう身体的なハンデや異能なんかは、少女の本質には関係ないと思った。
 しっかりと指切りをして)

そのあたりもちゃんと考えておく。
西陣先生に名簿を借りればなんとか後は辿れると思うから…
(コンビニの曲がり角まで来て、車椅子から手を離す)
今夜は本当に色々あったね、でも、一緒になんとかできてよかった。
おやすみなさい、都ちゃん。
また、会おう。
(ひらひらと手を振って、後は女子寮までの明るい道を見送ることにする)

【手紙その他の件は、それじゃ申し訳ないけど持ち越しにさせてもらう】
【これか、次で僕は締めで】
231天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 00:56:35 ID:j7C5Wh7C
>>230
いいよ、先輩に見せてあげるね。
さすがに着てみせるのは駄目だろうけど。
(貴重なもののはずだから、汚したり破いたりしちゃったら大変だから、と)

指切りげんまん嘘付いたらハリセンボンの〜ます、指切った!
(子供っぽく歌う都)
(ふざけているのではなく、真面目だけれど、堅苦しくならないよう、そんな思いで)
(水鏡が色々考え込んでいるのは分かるから、重い気持ちを吹き飛ばそうと)

うん、また肝心なときに記憶がないのが何なんだけど、本当に良かった。
おやすみなさい、水鏡先輩。
またお弁当を作って差し入れしますね。
(都も手を振って、こっそりと女子寮に戻っていった)
(きっと手紙も大丈夫だと信じて)

【都はこれで〆です】
232水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/22(日) 00:59:37 ID:sd5Z2Dzh
【肝心なところが持ち越しになっちゃって、次回もひょっとして西陣先生にご登場願うようかもしれないけど】
【都ちゃんのレスで今回は一旦締めることにします】

【緊張もしたけど、とても楽しかった。そして色んなことは次回のネタということで】
【よければまたお相手お願いします。今回はお付合い、ありがとう。もう一回、本当に僕は楽しかったよ】
233天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 01:05:13 ID:j7C5Wh7C
>>232
【こちらこそ、長い間ありがとうございました】
【あまり深く考えずに出した幽霊ネタをこんなにひろげて貰って、感謝感激です】
【わたしの方こそ、またロールしてくださいね】
【また寒くなるようなので、風邪ひかないよう気をつけてください】
【では、おやすみなさい(ぺこり】
234水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/22(日) 01:07:31 ID:sd5Z2Dzh
>>233
【お互い体調には気をつけよう、それじゃあまたね、都ちゃん。おやすみなさい】
【これにてスレッドをお返しします、ありがとうございました】
235紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 14:52:16 ID:uGQhcUFW
【こんな時間だけどひっそりと待機してみる】

236天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 15:14:33 ID:j7C5Wh7C
>>235
【連続だけど、声をかけてもいいですか?】
237紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 15:23:06 ID:uGQhcUFW
【はい、こちらは一向に構わん状態でーす】
【最初は、下手に奇を衒わず普通に遭遇した方が】
【問題ないんだろうか。それこそちょっと手助けする程度で】

【ちなみに18時過ぎには夕食やら何やらで一度落ちないとならない】
【ので。復帰は多分20時過ぎになるかと。その辺了解してもらえれば】
238天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 15:28:36 ID:j7C5Wh7C
>>237
【挨拶をわすれてました、こんにちは】

【中等部と高等部の間にある人通りの少ない裏道で、溝に車輪がはまって往生してるとこに出くわして】
【なんてのはどうでしょうか?】

【わたしも、その時間は同じような感じなので大丈夫です】
239紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 15:30:42 ID:uGQhcUFW
【はい、改めてこんにちは】
【なるほど、それはやりやすいな】
【怪異や異能を絡めるかは、そちらに任せる】

【じゃあ、悪いんだけど、書き出しを頼めるだろうか】
240天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 15:32:49 ID:j7C5Wh7C
>>239
【わかりました】
【では、少々お待ちください】
241天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 15:41:28 ID:j7C5Wh7C
(今日は高等部の方で料理部の活動がある日だった)
(予算的に毎日は実際に料理することが難しいこともあり、都は高等部の方にも顔を出している)
んっ、たった〜、んっ、たった〜♪
(高等部と中等部の間には人通りの多い大きな道があるが、それとは別に裏道的な道もある)
(舗装はちゃんとされているので、急ぎの時は通行人を気にせず飛ばせるので重宝して利用している)
んった、んった、んったった〜♪
(その日も都は勢いをつけて車輪を回し、裏道をひた走っていた、が)

きゃんっ!

(この季節は枯れ葉も多く、ちょうど昨夜の雨ですべりやすくなっていたため、車椅子がスリップしたのだった)
(幸い投げ出されはしなかったものの、半分座席からずり落ちてしまって)
ふぅ、危ない危ない……あれ?
(胸をなで下ろして姿勢を正し、また走らせようとするけれど、車輪はうんともすんともしない)
(すべった際に溝にはまってしまい、都の力では動かせない状態になってしまっていた)

【では、よろしくお願いします】
242紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 15:52:06 ID:uGQhcUFW
(××学園の敷地は広い。何せ幼等部から大学部まで含んでいる)
(この地域では一番広いと言っても過言ではなく、また生徒数も多い)
(そんな××学園の高等部と中等部の敷地の狭間にある裏道に、赤い髪の男が一人)
(ふらりと立ち寄った。その髪の色は流血を連想させて不吉で不気味だった)
(その片手にはラベンダーの花束。その片手にはビスケットの箱)
(濡れ落ち葉を踏みしめて、散策するような足取りで目的地を目指していると)

あらー。ギャルゲーでは割とありげなシーン?
これは助けるか?放っておくか?の選択肢がピコーンと表示されてる予感がヒシヒシと。
まーあ、俺としては助けて軽くイベントフラグでも立てた方が今後の展開的には面白いよな。
(頭の中身を疑われそうな事を呟きながら、濡れ落ち葉の絨毯を踏みしめる)
(車椅子に乗った少女が、溝に車輪を嵌めてしまい、身動きが取れない状態であった)

あーキミキミ。そこのキミ。何やら不自由そうだが少し待っててくれ。
サンダー野鳥とか、国際救助隊を要請する必要もなさそうだし。
(車椅子の少女の声を掛けてから、その近くの電柱にビスケットの箱とペットボトルを置く)
(軽く合掌し、瞑目する。儀式終了。車椅子の少女の顔を確認してから笑いかける)
悪い。こっちにも都合があってね。怪我はない?
(いつもと同じ、曖昧な、中身のない笑みを浮かべる)


【はい、こちらこそ】
243紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 15:53:06 ID:uGQhcUFW
【あ、修正してない部分が】
【ラベンダーの花束はペットボトルに脳内変換よろしくっ!】
244天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 16:01:53 ID:j7C5Wh7C
>>242
うーん、困ったな。
(携帯で助けを呼ぼうかと思っていたところ、天の配剤かちょうど人が来たみたいだった)
あ、すみません、車輪が溝にはまっちゃったみたいで……。
(声の方を振り返ると、そこにはとても派手な赤い男子生徒がいた)
(たぶん高等部の生徒だろう、久遠ゆりかも比較的派手だったけど、別方向にもっと派手だ)
(何かジョークを言っているようだったけど、都にはさっぱりだったので、単にぺこりと頭を下げるだけにする)
……あ、はい、怪我はないです。
あっても……きっとたいしたことないです。
(もしかしたら、お尻に痣でもできたかもだけど、それはちょっと言えなかった)
(それよりも、電柱に小箱とペットボトルを置いて合掌なんて、そこで誰かなくなったのだろうか?)
(と、都の視線が紅裂と電柱の間を行き来する)
245紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 16:11:44 ID:uGQhcUFW
それはなにより。ちょいと待ってな。
野良犬を躾けるよりよっぽど楽な仕事だからねーっと。へいお待ち。
(髪の短い小柄な少女に語りかけながら、グリップを右手で掴んで)
(ぐっと持ち上げる。実に軽い。ゆっくりと車輪を地面につけて衝撃を殺す)

中等部の子かな?おじちゃんはね、高等部の人。
狭い日本、そんなに急いで何処行くのってね。安全運転は大事だよ。
どう考えても事故るわけねーだろって場所でも、交通事故はあるからねー。
(その場合の原因は、大抵は運転者の不注意や速度の出し過ぎである)
(車にしろ何にしろ便利だが、安全に対する意識を忘れると惨事になる)

それで、何処行くの?近くまでなら付き添うのも吝かではないが。
(こちらの用事はもう終わったので、これ以降は完全に自由だった)
(ならば、通りすがりの親切も悪くない。眼に届く範囲での偽善と自己満足である)
246天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 16:25:34 ID:j7C5Wh7C
>>245
……うわっ。
(身長は水鏡と同じ位だけど、水鏡よりもがっしりしていて、迫水直と同じ位力があるようだった)
(右手だけで持ち上げるなんてびっくりで、すごい力持ちなんだな、と思う)

ありがとうございます。
わたしは中等部二年の天羽都です。
(深々とお辞儀をする都、通りかかってくれなければ、友達を携帯でよばないといけなかったのだから感謝感謝だ)
すみません、油断していました。
ううん、そうじゃないですね、人がいないからって飛ばしちゃいけません。
(気のゆるみだとしゅんとなり、また頭を下げる)

高等部の調理実習室にです。
今日は料理部の活動があって、いつも参加させて貰ってるので。
(小箱とペットボトルは置いたままらしい)
(と言うことは、お供え物ということなのだろう)
でも、用事があるんじゃないですか?
(時間は人それぞれ、都は長い方だけど、彼は短いかもしれず、長いけど都がいるなら悪いから)
(なので電柱の方を見てから返事をして)
247紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 16:42:09 ID:uGQhcUFW
あもう・・・天の羽って書くのかな。詩的で素敵な名字だぁな。
あ、俺は紅裂拓兎。花も恥じらう17歳高校二年。
最近はPSPとかDSとかの携帯ゲーム買おうかと迷ってる。
(聞かれてもいないことを話しながら、いつものように笑う)
(空虚な笑みと言葉はもう癖のようなもので、なかなか抜けない)
急がば回れってね。走るのはメロスだけで十分だよ。
メロスの話はよく知らないけど。

へえ、お料理する子なのね、天羽ちゃんは。
いいねー、女の子だねー、料理は人類の生み出した文化の極みだよね。
刃物使って人を幸せにできるのは、料理人くらいなもんだし。
(刃物を使って怪物を狩るよりは、もっと直接的な意味で人を満たし、幸せにする)
(傷つけるよりも、殺すよりも、それは健全で建設的な行為だと思った)
ん、それはもう終わったからいいよ。気が向いたら、また来ればいいだけだし。
それに、あの子も待っててくれるさ。その時までは。
(グリップを右手で握り、ゆっくりと車椅子を押す。日々の鍛錬を思えばこれくらいの)
(重量は何ほどのこともない。押しながら振り向くと、中等部の制服を着た女の子が)
(電柱に立ちつくしていた。ここで命を落とした少女の幽霊だった)
(彼は時々、気が向いた時にお供え物を持ってやってくる。それが偶々今日だっただけのことだ)

・・・まーあ、成仏してくれるならそれに越したこともないけどな。
(ポツリと呟く。此処で突発的に怪物に襲われた死んだ女の子の霊魂は、いつ天へ帰るのか)
248天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 16:57:06 ID:j7C5Wh7C
>>247
はい、そうです。
ベニサキ先輩はクレナイに山崎の崎ですか?
(男性にしてはよく口が回る人、というのが派手に続く印象だった)
(お笑い系を目指してるようなクラスの男子とはまた別な感じだけど)

極み、ですか。
難しいことは分からないけど、生活に密接してるから?
(うまく言葉にできないけど、音楽や絵画と違い、食べること、生きることに関連してるからだろうか)
(そんな解釈をした都だったが、料理で哲学的なことなんて普段考えないから、ちょっときょとんとして)
そうですか……ならお願いします。
(都も電柱の方に軽く頭を下げてから前を向く)

……成仏?
(そのように聞こえて、都も現在進行形でその手のことに関わったので、ついつい言葉が出てしまう)
さっきのとこには、まだいらっしゃるんですか?
249紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 17:14:38 ID:uGQhcUFW
「紅」に「切り裂く」の「裂く」だよ。
拓は開拓の「拓」にうさぎの「兎」。
俺の父さんが道なき道を拓けという祈りを込めて付けた名前らしい。
(名前に対する由来は完全に嘘だが、大したことではない)
(自分で付けた自分の名前。そこに意味はなく祈りは無い)
(「拓」の一文字以外は、完全に無意味だ)

んー、食べるってのは動物の本能だけど、火を使ったり刃物で捌いたり
するのって人間くらいだろ?食に対する情念ってのは本能に起因するものだが
その為に費やされる技術と技巧と手間は人類ならではのモノ。
胃袋を満たすだけなら調理する必要もないが、人はそれに美味さを求めた。
それが文化的って意味だが・・・
(く、く、くと喉の奥で笑う。こんなことは他愛のない雑談のネタでしかない)
(それっぽく理屈をつけようとつけまいと、人は美味い物を求めるように出来ている)
・・・なんて、小難しいことを考えなくてもいいのさ。
大事な人の為に心を込めて料理する。美味しいと言って貰えるように。
その時に浮かぶ笑顔が最大の見返りなんだからな。

いるよー。キミと同じ年頃の子がね。
こういう話すると、大抵引かれるんだけどね。
キミって幽霊とか霊魂とか死後の世界とかは肯定するタイプ?
ちなみに俺は視える人なんだけど・・・・・・そういう嫌?
(車椅子が進む。決して止まることなく進む。段差に差し掛かると、グリップを握る)
(右手にぐっと力を込め車体を浮かし、すっと乗り越えてゆっくりと車輪を下す)
(今度は左手でグリップを握って押す。均等に筋力を使わないとバランスが悪い)
250天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 17:30:58 ID:j7C5Wh7C
>>249
道なき道を、なんて格好いいですね。
わたしなんて好きな演歌歌手からですもの。
(事実なんて知らないから、素直に信じる都)
(都の名前の由来も、親から直接聞いたのじゃないが、多分そうなのだろうと信じている)

そうそう、そうですよね!
作ることも楽しいし、作ったものを食べるのも楽しいけど、わたしも喜んで貰えるのが一番嬉しいです。
うちの料理部のモットーもそんな感じですよ。
(料理部に男子は皆無で、クラスでも料理する男子はいないから、男性とこんな話をするのは面白い)
そんなことを言う紅裂先輩は料理をする人なんですか?

わたしと同じくらい……そうなんですか、わたしには見えなかったから。
(旧校舎の件は別にして、出会った幽霊は二人、佐世保亜由美と人を食べる悪人の少女)
(都に見えなかったと言うことは、関わりがないと言うことなのだろうか)
肯定してます。
多くはないけれど、何度か出会ったこともあるし。
(それどころか、何とか出会えないものかと四苦八苦したくらいなのだから)
旧校舎に両親の幽霊がでるという噂があって、出会えないか日参したくらい。
なので、嫌とかそうゆうのはないです。
251紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 17:48:50 ID:uGQhcUFW
はっはっは。ザ・自炊派宣言。
家庭料理くらいならお茶の子ですよ。大体コックさんも板前さんも男だしな。
やっぱり自分の飯くらい作れるようにならないとね、今時は。
・・・黙ってても料理作ってくれる恋人欲しいなと思うこともあるけどね・・・
(料理をする人かと問われ、笑いながら返答をする)
(小声で付け足した言葉は、何処か寂寥感が漂っていた)

・・・ふぅん、キミも心霊体験してる人なんだね。
この学校には、割とそういう人多いな。この学校、何処かおかしいし、さ。
(学園内の敷地へと侵入する。不気味な雰囲気を漂わせる旧校舎を通り過ぎる)
(前に、じっとそれを眺める。相変わらず、奇妙な波動を感じさせる場所だった)
俺が二年生になった時も、クラスメイトが旧校舎に入って行方不明になっただの
そういう噂はあったけどな。結局そいつ、裏山で廃人同様の状態で発見されたけど。
天羽ちゃんのご両親は、ここでお亡くなりになっちゃったわけか。
(とりあえず、旧校舎に向けて合掌し瞑目する。関わりのない死者の冥福を祈る趣味は)
(ないけれど、当人がいる手前、迂闊な発言もできない。内心で成仏してくれと祈るだけだ)

まーあ、こうやって冥福を祈るくらいなら問題ないけど
ここって本当に危ないから、旧校舎に入ろうとか、そんなこと思ったら駄目だぞ。
(只でさえ、異様な波動を感じさせる磁場なのだ。中に入ってナニモノかと遭遇しても)
(決して不思議ではない。彼自身、一度も旧校舎には入ったことはない)
252天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 17:51:25 ID:j7C5Wh7C
>>251
【わたしも夕ご飯等々の時間なので、いったん凍結にさせてください】
【たぶん先輩と同じく20時くらいには大丈夫なはずです】
253紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 17:53:32 ID:uGQhcUFW
【了解】
【では20時にまた再開ということで】
254天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 17:54:48 ID:j7C5Wh7C
>>253
【はい、では20時にまたよろしくお願いします】
255紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 17:56:49 ID:uGQhcUFW
【では一度落ちるぜ】
【以下空きタイム】
256紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 20:42:15 ID:uGQhcUFW
【ロールを再開します――と】
257天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 20:42:50 ID:j7C5Wh7C
【紅裂先輩とのロールでまた本スレを使わせて貰います】

>>251
自炊ってことは一人暮らしなんですね。
お仕事で料理を作ってる人って、確かに男の人が多いかも。
義母は女子寮の寮母さんだから料理だけしてるのじゃないし。
女性だとパティシエさんとかかな。
(都も将来は料理関係の仕事に就きたいと考えているが具体的なことはまだまだで)
(現在はとにかくどんどん腕を上げようとしている)
家庭料理がお茶の子さいさいだと、女の子の方は甘えちゃうかも。
(欲しいなと聞こえたので、くすっと笑いながら)

わたしは幼稚舎からここで他をあんまり知らないですけど、まるで小説や漫画みたいなこともあるし。
とはいえ、そうゆうおかしいことがあるって気が付いたのは決行最近なんです。
(中等部も二年にあがって、両親の幽霊の話がある学園七不思議を知ってからだ)
(積極的に関わる気になってから色々あって、だからなのかも知れず)
廃人同様って……それでも、家族の人にとっては生きていただけマシだと思うけど。
(そこはどうなのだろうか、それは都の家族が死んでいるからそう思うのかもで)
えぇ、あそこの屋上に落ちて……ありがとうございます。
(紅裂が手を合わせてくれたので、都は頭を下げる)

…………えっと、そうですよね、危険ですよね。
(明後日の方向を見て、ちょっと躊躇ってから)
ごめんなさい、実はもう入ったことがあったりして。
確かに危険だったです、はい。

【遅くなってごめんなさい、またよろしくお願いします】
258紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 21:09:19 ID:uGQhcUFW
女性料理人は確かに少ないな。
体調の変化が味覚に出やすいから、ってのが理由らしいよ。
同じ味をずっと作らないとならないから――てね。
それでも一流の女性料理人も皆無ってわけじゃないがな。
――それもそうか。くっ、人は楽な方向に堕落するからなぁ畜生。
まーあいい、俺は生涯独身貴族を貫くさ。
(しかめっ面をしつつがりがりと頭を掻く。別に独りでも構わない)

んー、さてな。そいつがその後どうなったのかは知らないけど。
一般向けじゃない病院に入院したって聞いたが最後かな。
まーあ、それが家族にとっての救いなのかどうかは、俺には判断できない。
(正常な精神を喪失し、隔離された病室で過ごしているその青年も)
(それを見守りつつ精神的に疲弊してゆくしかない家族も、決して幸せではないはずだ)
・・・なるほど。屋上に、ね・・・ん?屋上、に?
(今、妙な言い回しだった気がする。「屋上から落ちた」のではなく「屋上に落ちた」と)
(天羽都は言ったのか。旧校舎の屋上の方に視線を移して、その上から落ちたシーンを想像する)
(空中浮遊をしていたが、姿勢制御に失敗して墜落したのだろうか?そんな馬鹿げた想像を)

・・・誰だ、その「旧校舎観光ツアーおやつは500円まで」に連れて行った馬鹿は。
ったく、こういう時は本人が希望しても周囲の人間が止めるのが筋だろうに。
(少しトーンを落とした、僅かな憤慨を込めた声で言う。健常者でも危険だと思われる)
(この場所へ、車椅子の少女を連れて入るとは。その人間の正気を疑う)


【はい、またよろしく】



259天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 21:24:27 ID:j7C5Wh7C
>>258
んー、あまり意識したことないけど、そうなんだ。
(義母はいつも美味しいけれど、それは一流だから何だろうか)
まだ高校生なのに独身でいいって、諦めるの早すぎだと思いますよ?
負けないって頑張るような女の子を捕まえればいいんです。
(料理部の子たちはそんな感じで、他も捜せばいるはずだ、と)

……。
(都にだって分からない、たぶん当事者じゃないと分からないことなのだろう)
墜落死です。
原因は不明、竜巻もなかったし、飛行機もヘリコプターも飛んでなくて。
生き証人のわたしも幼くて覚えてなくて、分かることはわたしだけが助かったことだけ。
(サイハイソックスに包まれた足を撫でながら、紅裂の疑問に答える)
(思い出せば何か分かるかもしれないが、夢にさえでてこないことだ)

わたしが無理にお願いしたので、あまり責めないでもらいたいです。
それに、五百円じゃなくて手作りお弁当です。
(あまり変わりはしないけれど)
それに補足すると、最初はちゃんと止められてますから。
わたしが言うのも何なんですが。
(都も紫も、あそこまですごい場所とは思ってなかったのだ、と心の中で言い訳)
260紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 21:45:52 ID:uGQhcUFW
女の人って子供生むだろ。だから身体の構造が男より複雑で精密なんだ。
妊娠したら味覚が変わるって言うし。それでも料理人になるなら普段から
ちゃんと体調管理してねえと、難しいって話は聞いたことあるぜ。
・・・恋愛くらいはしてもいい気がするが、結婚は別だよ。
まーあ、アレだ。人類の文化的に性交と婚姻と出産は別物と区別されててよかったねえ。
(わけのわからない事を言って、その話題についてさっさと切り上げようとする)
(寂しさは人生の伴侶で、ずっと昔から慣れている。寂しさに耐えるのは慣れている)
(だから一人でもいいと、彼は思っている)

・・・なるほど、ね。
立ち入ったこと聞いて悪かったよ。すまない。
(家族揃って「学校の屋上に墜落」とは、紛れもなく怪奇現象だろう)
(だが、それを探ろうとは思わない。多少関心が湧いたけれど、この少女の受けた)
(消えない傷や両親を喪った哀しさを思えば、己の野次馬根性など何の意味もない)

・・・まーあ、アレですよ、やっちまったものは仕方ない。二度もしなければいいだけだし。
・・・ちょっと説教臭いこと言わせてもらうとだな。心の中で、死んだご両親の幽霊と、
キミが死んだら悲しむ人を天秤に乗せてみてくれ。どっちに天秤が傾くか、想像してみてくれ。
今後どうすればいいかは、それでわかると思うから。
(再びグリップを握り、ゆっくりと押して進む。校庭を横切って下足場に到着する)
(「ちょっと待っててくれ」と言い残し、彼は一度下駄箱で靴から上履きに履き替えて戻ってくる)

ちょっと揺れるから、我慢してくれ。
よっ・・・と。ふぅ、調理実習室ってどの辺だっけ?一階?
(今度は両手で車椅子を持ち上げて、段差を乗り越えて校舎の中へと入る)
(まだ残っている生徒の視線を浴びながら、調理実習室を目指す)
261天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 22:05:25 ID:j7C5Wh7C
>>260
え、えーと……。
(紅裂の言うことに顔を赤くする都)
(男子から妊娠とか性交とか言われると、もしかしてセクハラされてる?とか思ってしまうが)
(そんな感じとはまた違うので、だとしても困ってしまうな、と)

いいえ、気にしないでください。
話す気がなければ話さないことですから。
(大丈夫だろうと思って話してることで、そう思ったことは正しかった)
(風変わりな人だけど、悪い人ではないと都は感じたから)

……に、二度……こほん、ええと、返す言葉もないです、はい。
(車椅子の上で小さくなる都)
(都自身も、もう旧校舎の中に入ることはないだろうと思う……たぶん)
それは……はい、そうですよね、どんな理由があっても。
けど、どうしても進まないといけない、這ってでも進まないと駄目な一歩だった、そう思うんです。
(行ったことに後悔はしていないし、それなりに無事だったからそう思ってられると無意識には感じてるけど)
まあ、外側で献花するくらいはいいですよね?
月命日で行って変なことは起きてないですし。

調理実習室は三階です。
あっちの端にあるエレベータでいつも上がってます。
(目立つのには慣れている都だけど、今回は同行者が同行者だから余計に目立っている見たいと感じる)
というか、先輩って何かしてるんですか?
すごい力持ちですよね。
(もしかしたら、迫水直と同じくらいはありそうで、なかなかいないと思う)
262紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 22:25:34 ID:uGQhcUFW
・・・それなら仕方ないか。天秤はキミ自身だ。
天秤は自分の重さを計れない。好きにすればいいんだよ。
失う覚悟があるなら、な。失う覚悟なしに、何かを得る事もない。
(覚悟。言葉にすれば非常に簡単だが、その言葉の重みを実感しつつ)
(選択して決定する場面など、日常ではあまり訪れない)
(それでも、彼女は這ってでも進みたいと言ったのだ)
(彼女を連れて行った人間は、その言葉と意思を尊重したのだろうと、考える)
ん、それくらいならモーマンターイでしょでしょ。メイビー。
ちなみに花って結構高いのよねー。予算は幾らまで使えるの?
(おどけた台詞は、もう口に馴染んで離れない)
(それでも、ずっとシリアスモードよりはマシだろう)

あっちのエレベータ?
ああ、そう言えばなんかあったね、そういうの。
三階かぁ。そこまでならなんとかなるけど、キミが危ないよねぇ。
(車椅子こと抱えて三階まで進めるかと自問する。可能だろうと分析する)
(しかし、それは彼女の安全性を考慮すれば推奨できない行為だった)
(素直にエレベータを使うのが最善の手段だろう)
ん。毎日鍛えてますから。
女の子をお姫さま抱っこする為のトレーニングだけど。
(くだらないことを言いつつ、エレベータまで押してゆく。廊下を行く生徒たちは道を譲ってくれる)
(鍛錬を積んでいるのは本当だが、目的は当然違う。妖魔、異形、夜魔族・・・)
(それらと戦いを想定したレベルの、常軌を逸した鍛錬を積んでいるなどとは、言わない)
(天羽自身怪奇現象に縁があるとは言え、夜の世界の事を安易に話していいとは思えなかったから)
(――エレベータに到着するのには、大して時間はかからなかった)
263天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 22:46:29 ID:j7C5Wh7C
>>262
失う覚悟……そこは、うん、難しいです。
仲の良い先輩や友達がいなくなったら、とか、自分に何かあったら、とか。
それがぶつかった時にどうするのかって、考えたことはあまりないし。
(プロとか素人とか、そうゆうこととは別なのだろう)
(都は甘くて、そして頑固で、まだまだ経験も何もかもが足りない)
予算は三千円くらいです。
四国までお墓参りに行く旅費を考えれば安いですよ。
(もちろん学校の休みというのもあるし)
(遺産も保険もあるので生活費は困らず、義母と相談してお小遣いとは別に決めた金額だった)

危ないのはわたしだけじゃないですって。
階段は他の人も使うんだし、邪魔になっちゃいます。
(たぶん、階段いっぱいに使って、他の人は通れなくなるだろう)
(ちょっと面白そうとは思うけど、試したいとまでは思わない)
鍛えてるってボディービルとか?
(言ってから、まったく似合わないなぁと思い)
お姫さま抱っこの為なら過剰だと思います。
もしかして、ものすごく大きな人が好みだとか。
手料理を振る舞いがあるような。
(クスクス笑っているうちにエレベータにつく)
(基本的に荷物運搬用で生徒は使わないようにとなっているが、都は許可を貰っている)
(旧校舎にはない設備なので、ありがたく使わせて貰っている)
264紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 22:58:07 ID:uGQhcUFW
・・・人間は、いつだってそんな風に悩んで迷って・・・
そうしている間に最悪の結末を迎えちゃうんだよね。
難しいことだ。けど、だからって諦められないこともある。そういう事だろ。
(己もそうだ。いつだって悩んで迷って、何も決められないまま時間だけ過ぎてゆく)
(だからと言って、捨てられない幻想もまたあって、だからまだ生きている)
どうせ旅行行くなら沖縄とかどうよ?そろそろ寒いし。
俺は寒い季節好きだけどね。鍋と炬燵があれば。

・・・俺、女性の体格に拘りはないんだよなぁ。
胸だの尻だの腰だの、些細なことだ。全体のバランスさえよければ。
けど、アレだよ。抱きかかえた時にふらついたら格好悪いだろ。
イージーな、男の意地ってやつ?
まーあ、何にしてもここまででいいだろ。ここから先は一人で行けるよな。
(パネルを操作して、扉を開く。ここから先は付き合うまでもないだろう)
(これで、ささやかな自己満足を得た。後はその余韻が残っている間に帰ろう)


【そろそろタイミング的には〆の段階だな】

265天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 23:15:03 ID:j7C5Wh7C
>>264
うん、そう、そうですね、はい。
(高校生と中学生では、数年の差でも、かなり大人に感じる)
(特に紅裂は大人のように感じた)
沖縄、いいですね。
わたしは泳げないけど、ゴーヤーに豆腐よう、ソーキそば、あとはヤギ料理とか。
鍋もいいですね、ほぼ一年中楽しめるし。
(夏場の鍋も以外といけると都は思う)

あ、それ、クラスの男子も言っていたような。
なんか可愛いな、そうゆうのって。
(同じクラスの兵部晶もそんなことを思っているのだろうか?)
(たぶん、ちょっと前はともかく今はそんなこと何も考えてなさそうに思え)
はい、大丈夫です。
本当に色々とありがとうございました。
紅裂先輩のアドバイスというかお叱り、胸に刻んでおきます。
(深々と頭を下げると、ちょうどエレベータが降りてきて)
先輩も手料理の幅を広げたいと思ったら、料理部に顔を出してみてはどうですか?
男子も大歓迎だし、黙ってても作ってくれますから。
それじゃ、さらようなら。
(エレベータの扉が閉まるまで、都は手を振っていたのだった)

【では、都はこれで〆にします】
266紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/11/22(日) 23:23:38 ID:uGQhcUFW
男ってのは、つまらない事に拘る生き物なんだよ。
・・・可愛いっていうのは、男には褒め言葉じゃないから言わない方がいい。
ああ、どういたしまして。
まーあ、年長者の意見のひとつとして受け止めてくれ。
結局、どうするかはキミ次第なんだからな。
ん、気が向いたら寄ってみるわ。元気でな。
(多分、気が向くことはないだろうと、そんな事を考える)
(人との関わりを避けるつもりはないけれど、勢いよく踏み込む勇気はない)

・・・言い忘れてた。俺は悪人だ。
(扉が閉まった頃、ぽつりと呟いて、踵を返す)
(それとも、この台詞はそろそろ封印するべきだろうか?)
(そんなことを考えながら、紅い髪の男はその場を立ち去った)


【ではこちらも〆で】
【案ずるより産むが易し、だった。またよろしくな】
267天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/22(日) 23:26:03 ID:j7C5Wh7C
>>266
【お相手ありがとうございました】
【やっぱり、ロールしてみて分かることが多いですね、とても楽しかったです】
【こちらこそ、兵部くんや久遠先輩からみとか、それに関わらずロールしてくださいね】

【スレをお返しします】
268霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/25(水) 21:55:50 ID:bl5guOmZ
ちょっとした……どころじゃないようなテンプレ改変があるからね
ひとまずいつをポンと置いて、一緒に待機をしていくよ。

【名前】霧原 朱音(きりはら あかね)
【年齢】享年17
【性別】女
【身長】178cm
【3サイズ】89/58/81
【容貌】切れ目に長い黒髪、夏に冬服、冬に夏服。あえて季節はずれな服を着込んだどこにでもいる浮遊霊
もちろん、足はない。
【能力】伊織津綺子の身体を借りて目覚めた新しい力
四肢に雷をチャージし炸裂させる。攻撃に用いるほか、足に集中させた雷を炸裂させて
高速移動を行なう、といった使い方も可能。チャージ時間に応じて威力は変化する。
【希望】面白いことならなんでも、いずれ生き返れるならそういうのも面白そうだ
【NG】つまらないこと。後、よほどのことがないと私は昼には出てこられない。
【弱点】攻撃に移るまでに数秒のチャージ時間が必要となる。あらかじめチャージしておくことも可能だが
一度チャージした雷を放たなければ次のチャージを行なえない。また、燃費が悪い。
【備考】
かつて、この街を混沌の最中に叩き落した張本人。
さんざんっぱら暴れた挙句に壮絶な最後を遂げたが、何の因果か地獄から舞い戻ってきたらしい
舞い戻ってくることができたのには、何か理由があるはずだと考え
生前同様街徘徊していたが、とあることから伊織津綺子に憑依することとなった。
今は彼女の魂の奥底に潜んで力の回復を図ったり、時々人格を乗っ取って表に出てきたりしているらしい。

とまあ、こんなとこかな。そういうわけで少しお邪魔しよう。
269兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/25(水) 21:58:10 ID:w7CSGBtA
【こんばんは、待機しますね。プロフは>>3に】
【規制中の方でも、避難所づてに気軽にお声をかけて下さい】
270兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/25(水) 22:00:22 ID:w7CSGBtA
【リロードミス…っ!残弾数はきっちり確認しましょう、ということですね】
【失礼しました、霧原さん。それでは改めまして、立候補させて頂きたいと思います】
271霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/25(水) 22:03:19 ID:bl5guOmZ
うむうむ、まあ多少はごたついたが、すぐに相手が見つかるというのは僥倖だ。
では、よろしくお願いするよ。どういった感じにしようかな?何かそちらでネタはあるかい?
272兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/25(水) 22:06:16 ID:w7CSGBtA
【それではよろしくお願いします】
【こちらは、特にはありません。ただ霧原さんが昼に出てくることがあまりないのなら】
【やはり夜、哨戒時に遭遇、もしくは戦闘中に遭遇、くらいを想定しています】
273霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/25(水) 22:14:29 ID:bl5guOmZ
こちらこそよろしく、だ。
そうなると……そうだね、いきなり荒事というのもなんだから
うっかり何処かで出会ってしまったということにしようか。
そういえば、津綺子との面識はあったんだっけ?ちょっと確認してなくてね。
274兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/25(水) 22:17:45 ID:w7CSGBtA
>>273

【そうですね、では哨戒中に遭遇という流れで行きましょう】
【現時点では、まだないですね。迫水先輩とは遭遇しましたけれど、
 伊織先輩の名前を聞くまでには至りませんでした。
 ですから、初対面ということになります】
275霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/25(水) 22:21:57 ID:bl5guOmZ
なるほどわかった、つまりこの私の一挙手一投足が、君にとっての第一印象となるわけだ。
……なかなか、面白い状況だ。ではそういうことで始めよう。
先手を譲ってもらってもいいかね?
276兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/25(水) 22:25:28 ID:w7CSGBtA
>>275

【はい。あなたの一挙手一投足が、僕の中での伊織先輩、あるいは霧原朱音になるわけですね】
【それではお願いします。のんびりゆっくりと、待ってますね】
277霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/25(水) 22:26:12 ID:bl5guOmZ
では、精々予想外な展開をご用意するとしよう。待っていてくれ。
278霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/25(水) 22:41:05 ID:bl5guOmZ
(流石にこの深夜の散歩にも慣れた頃、人としての生き方を、少しだけ思い出してきた頃)
(それはまた、意外なものを思い出させていたりして)
どうにも、ねぇ。参った。
(腹に手を乗せ、難しい顔で考える)
……お腹すいた。
(ぽつりと、寂しげに、呟いた。今夜の夕食が少なかったのか)
(それとも自分自身になにか原因があるのか、妙に、その感覚は強かった)
しかし、財布とかももってきてなかったしな、どうするか。
(もとより、もってきたとしても勝手に使うつもりはないけれど)
(なんてことを内心呟き、飢えというよりは空腹というに相応しいその感覚をもてあましていた)
……ま、それが妥当か。
(なにやら結論は出たようだった)


(突き出された拳をひょいとかわして、するりと懐に潜り込む。そしてカウンター気味に鳩尾に深々と拳をめり込ませた)
(うめき声とともに崩れ落ちる男。見てみれば、同じような人影が辺りに、三つ)
流石に、こんなの相手に遅れとるほど衰えちゃいないよな。
(満足そうに頷きながら、倒れ伏した男の身体の上に容赦なく座り込み)
(蛙が潰れたような声と、僅かな恐怖が見え隠れするような表情を浮かべる男に向けて)
(にこりと笑って、言い放った)

――お金、貸してくれない?
(あまりにも性質の悪いカツアゲだった)

(そんなことがあったのが30分ほど前、すっかり暖かくなった懐に満足しながら)
(コンビニの袋を片手に、夜の街をふらふら歩いているのだった)
279兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/25(水) 22:55:18 ID:w7CSGBtA
>>278

(深紅のサックスケースを背負った少年が、暗い夜道を一人で歩いている。
 俯きながら歩くその様は、まるで幽鬼のように、陰鬱な雰囲気を纏っていた)
(今日も、何かを殺すために命を懸ける。生き残れば、次の日も。
 また次の日も次の日も、命ある限り、戦える限り、何度でも夜を歩く)
(それは正しいことだから。自分も、そう認識している。
 だから、こうあるべきなんだ。逃げることなど、許されないから)

…………………。

(ふと前方の人の気配に、顔を上げる。そこにいたのは、
 少女と言って差し支えない年頃の女性。自分よりは、二つか三つほど上だろう)
(コンビニの袋を持ちながら、目的もなさそうに夜道を歩いていた)

(高架線の下。必然的に、両者は接近することとなる。
 一々口うるさく言うつもりはない。そういったものは
 交番勤務の普通の警官の役目であり、『ガンスリンガー』の任務ではない)
(けれど、今日は流石に時間が遅すぎた。こんな子供の言うことを
 鵜呑みにするとは思えないが、ないよりマシだろう)

…こんな時間に出歩くのは、危ないですよ。

(後数歩で互いがすれ違うほどに近付いた距離で、彼女の顔を見ながらおもむろに少年は呟いた)
280霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/25(水) 23:03:57 ID:bl5guOmZ
ん〜、やっぱり寒い夜にはこういう、暖かいものが食べたくなるよね。
(どこのコンビニでも大体売っている、暖かくておいしいもの)
(所謂肉まんだとかいうものの入った包みを片手に抱えて、指に感じる熱さに満足げに笑う)
さて、それじゃ早速頂くか……っと?
(気がついてみれば、目の前には少年の姿。なにやら尋常ならざる雰囲気を纏わせて)
(そんな雰囲気の少年に、さっぱり覚えはない。だがもしやすると、津綺子の知りあいなのかもしれない)
(考えながら、出方を待った。敵か味方か、それとも……)

君みたいに、ギラギラした目で歩いてるほうが、よっぽど危なさそうに見えるけどね。
(視線に応じた表情は、笑顔。面白そうに返事を返した)
それとも、そういう危ない目にあってみたいのかな?
281兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/25(水) 23:22:31 ID:w7CSGBtA
>>280

まさか。自ら危険に足を踏み入れるのは、愚者か狂人くらいでしょう。

(やや予想外の反応だ。こういう手合いは、大抵が一笑に伏すか
 あるいは反抗的に立ち向かってくるものが多い)
(家出や不良娘の類ではないのだろうか。上品そうな顔立ちではあるが、
 しかし、それだけで人間性を把握しようとするのは無意味だ)

時折この街でも、いわゆる都市伝説のようなものを聞きますからね。
曰わく、人間より巨大な猛獣を目撃しただの。空を飛ぶ蛇を目撃しただの。
まあそれらは当然作り話にしても、実際に行方不明者や
得体の知れない死に方をしている人間はいるらしいですよ。ごく少数ですが。

(情報は、ある程度警察の権力で規制がかけられるけれど、
 それも完全ではない。人の口に戸は立てられないのだから)
(だから、そんなまことしやかな噂話はそれなりに広まっている。
 望ましくない傾向だ。異形は存在するだけで、人々に恐怖と混乱をもたらす)
(けれどそれで夜に出歩く若者が減るとしたなら、結果的には悪くない)
(何も異形に限らず、犯罪の危険は常に日常あるのだから)

まあ、ただの余計な気遣いですよ。
聞き入れるなり、切り捨てるなりご自由に。

(そもそも見知らぬ人間に自分の心配をされたところで、
 それを真剣に受け止め反省する人間がどれほどいるものか。
 そんな真面目な人間ならば、まず夜歩きなどしていないだろう)
(再び歩みを始める。一カ所に止まっていては、哨戒の意味がない。
 すべきことは成した。また標的を探すことに集中しよう)
282霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/25(水) 23:34:26 ID:bl5guOmZ
きっともう一つある。それは悪人って奴だ。
(目の前の少年がなんであれ、この反応からするとこの少年は)
(伊織津綺子のことを知らない。それはいいことだ。久々に素の自分で接することができる)
(だから、ちょっと気分がよくなっていたのかもしれない)

都市伝説、ねぇ。……確かに色々と聞くことはあるよ。
火だの水だの電気だの、どこぞのゲームか何かのようなものを操る奴までいるという。
そうして、日々この街の夜の中で戦いを繰り広げている、という。
……なんとも、恐ろしい話だね。
(肩を軽く竦めながらそう言うも、どこからどう見ても恐れを抱いているようには見えない)
(それどころか、なにやら楽しみすら感じてしまっているようにも見える)
君も、そういうのには詳しいの?あんまり興味本位で首を突っ込めるようなこと
じゃないような気がするけど、怪我じゃ済まなさそうだしね。

(足早に歩き去っていく少年の背中を眺めて、考える)
(あの少年は何者か、そしてこのまま行かせていいものか)
(もう少し、話をしてみたい。そんなことを思ってしまったのが、ある意味運の尽きだったのやら)
……っと、随分愛想がないなぁ。ちょっと待ちなよ。
そんな話聞かされたら、怖くてしょうがないじゃないか。
こんなか弱い乙女に、一人で家まで帰れっていうの?こうして話してくれた縁。
家まで送って行ってくれても、罰は当たらないんじゃないかな?
(闇の中で表情は朧ろ、それでも笑みを浮かべていることだけはわかる)

送っていってくれたら、私の夜食を分けてあげるよ。
(袋の中からホットココアの缶をちらっと見せつけながら)
283兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/25(水) 23:49:55 ID:w7CSGBtA
>>282

…ああ、成る程。それもありましたね。

(振り返り、こちらを追いかけて来た少女に呟く)
(ちなみに自分は狂人の部類に入るだろう。家族を失った
 あの日から、自分は常にどこか壊れている。感情のない人間も、また狂人だろう)
(彼女はどれに類するのだろうか?面白いものを見つけた
 こんな様子を見る限り、まさに愚者といった風だけれど)

…そうですね。では、あなたの不安が消えるまで、ご一緒しましょう。

(恐怖を感じているのではない。それはありありと分かる。
 ましてや本気で心細いなら、こんな中学生に助けを請うなんてことはしないだろう)
(彼女は多分、好奇心旺盛なのだろう。面白そうなことがあれば、
 飛びつかずにはいられない。今回は、奇妙な都市伝説を話した自分がその対象というだけだ)

(だが、これは好機かもしれない。もし彼女と共に歩いて
 いる中で異形にでも襲われたら、夜道への危険に対する認識も改めるだろう)
(何度も民間人に目撃されるのも困りものだが、この少女のような
 タイプは、一度そういったもので恐怖を知ったほうがいいと判断した)
(そういった理由から彼女の提案を受け取り、隣に立つ)

ところで、あなたはどうしてこんな時間に歩いているんですか?

(彼女の速度に合わせて歩きながら、何となく訊ねる)
(深い意味はない。ただの時間潰しだ)
284霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/26(木) 00:03:35 ID:0oyQHpUy
ありがと、頼りになるね。流石男の子だ。
というわけで、ほら。熱いから気をつけなよ。
(隣に立った少年に、ホットココアの缶を放り投げた)

(状況はそれほど悪くはない、こうしてゆっくり誰かと話すというのも久々だ)
(少なくとも昼の間は、津綺子の中で寝ているしかない。いくらなんでも昼の学校に)
(身体を借りて出歩く度胸もないし、必要もない。ちょっと残念な気はするが)
(かといって夜に出会う相手も、悠長に話ができる相手はそういない)
(だからこうして、ゆっくり歩きながらでも話ができる機会というのは、殊の外貴重なものだった)

どうして……って?見て分からないの?夜食の買出しだよ。
少し小腹が空いてさ、色々買い込んで来たわけ。
(そういってビニール袋を揺らしてみせる)
(その中身は随分と重そうで、夜食にしては随分と多いような感じも覚える)
(そんなことを話しながら、今度こそ肉まんを食む)
……ん、まだまだ暖かくておいしいな。君も食べる?
(食べかけをそのまま差し出してみた)

(さて、どうしたものかと考える)
(家はここからそう遠くない、だが、このまま戻ってしまうのも退屈だ)
(少し、遠回りでもするかと思い始めたその時に)

なん……だか。霧が出てきたね。
(にわかに立ちこめてきた霧。寒空にはあまり似合わないそれに、怪訝な表情を浮かべて)
まさしく、何か出そうなシチュエーション、だね。
(あたかも何かを期待するかのような声色だった)
285兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/26(木) 00:32:10 ID:ccuO2yti
>>284

…どうも、ありがとうございます。

(礼を述べ、小さく頭を下げる。何だか物に釣られたみたいだった)
(けれど、ココアは嫌いではない。と言うよりは、むしろ好きだ。
 断って彼女の機嫌を損ねるより、ここは素直に受け止っておこう)
(学生服の首を飾る、長いマフラーの端を持って、
 それ越しにホットの缶を掴む。冷めるまで、しばらく待つ。熱いのは苦手だ)

普通の真面目な学生なら、とうに寝ている時間でしょう。
それとも、あなたは一人暮らしなんですか?

(その量は、少し口寂しさにつまむ程度ではない。
 この少女が大食漢である可能性もなくはないけれど)
(まあ勘ぐるような、大した理由などないのだろう。あるいは
 そんな適当な目的を作り、外へと赴く理由にしたのかもしれない)
(――――と、差し出された肉まんを見て、僅かに目を細める)

………いえ。要りません。

(間接キス、という単語が頭をよぎる。自分がそういったものに
 警戒心が強くなったのか。今は彼女のような価値観が普通なのだろうか)
(兄や姉とは、それとは比べものにならない関係だったけれど。
 彼らを失ってから、他人からの行動に、必要以上に過敏になっているのかもしれない)
(それもあるいは、思春期が故の敏感さなのか。よく分からない。
 どちらにせよ、特に空腹なわけでもない。問題はない)


……………おや。

(周囲に立ち込める霧に、眉をひそめた。視界があまり効かない)
(警戒心を強め、付近の気配を探る。まだ異形の仕業であるとは分からないが)

何だか化け物でも出てきそうですね。
巨大な人食いミミズとかが現れたら、どうしますか?
286霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/26(木) 00:55:21 ID:0oyQHpUy
いーや。礼を言うのはこっちの方かもしれない、さ。
(自分の分のペットボトル飲料を片手に、いとも容易く蓋を片手でまわして開けて)
(ぷしゅ、と空気の抜ける音が一つ、そしてそのまま一口飲んで)

ちょっと寝付けなくてね、こっそり出てきたんだよ。
バレたらちょっと大事かもね。
(言って、悪戯っぽく笑う)
(確かにいつも出てくるときはこっそりだ。気付かれたとしても)
(あまり気にすることでもないような家庭環境なような気がするし、話も一応ついている)
(ともなれば、いちいち拘ることもない)

そっか、別に遠慮しなくてもいいんだけどな。残念。
(軽く肩を竦めて、差し出した手を引っ込めた)
それじゃあお菓子なんてどうだい?あめ玉とか、さ。
(よくある一本30円くらいの棒つき飴。色んな味があったりして、なかなか楽しいものだ)
(赤青黄色の三色を掌に載せて、差し出した。餌付けでもするつもりだろうか)

そう、だねぇ。……どうしようか?君が私を守ってくれる?
流石に、食べられるのは困るからなぁ。
(霧はますます濃くなって、吸い込む息がやけに水っぽく感じた)
(そうして、深い霧の向こうからぼんやりと人影が迫ってきた)
……あれは?確か。
(さっき殴り倒して、ちょっと財布の中身を拝借した男の一人)
(霧に隠れていまいち確証はないが、殴り飛ばした顔の跡からそうだろうとわかる)
(復讐にでも来たのかと思ったが、どうにも様子がおかしかった)
(足取りは覚束無く、視線は虚ろ。よくよく見れば殴られて腫れた以上に、全身がブクブクと膨れ上がっている)

……これまた、随分ビックリ人間だな。
(感慨深げに呟いた)
287兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/26(木) 01:17:58 ID:ccuO2yti
>>286

……………。
あまり、家族を心配させないであげて下さい。
そんな大事になるのは、あなたの事が大切だからですよ。

(普段より、殊更表情を消した少年が傍らの少女に静かに説く)
(少なくとも彼女の家族は、娘の夜歩きを快く思わないらしい。
 当然だろう。ふと、彼女が家に入る瞬間に、インターホンを押してみようかと考える)
(が、それは流石に家族が迷惑だろう。とはいえ、
 またこうして夜歩きが続くようなら、彼女に限らずそんな人間に
 何らかの対策は講じるべきか。巡回する警察官の数を増やす、などだ)

ふー、…………ふう。

(少し冷めてきたホットココアを手に取り、プルタブを開ける。
 そこに息を送り込み、また更に温度を下げ、ゆっくりと舌に流し込む)
(甘いチョコ系の味が口の中に広がる。美味しい。
 ましてやこの寒気の中では、ココアの暖かさは貴重だ――――)

…………?

(こちらに何かを差し出す彼女を脇目に見る。そして、再び目が細くなる。
 何故だろう。そんなに飢えているように見えるのだろうか)

要りません。

(ココアを口から離し、断る。先程より、やや語調が強くなる。
 差し出されたものも相まって、酷く子供扱いされているようだ)
(美味しいのは認めるけれど、子供っぽくて、今では嫌いだ)
(と、霧の先に人影が見えた。青年だ。まるで麻薬中毒者のような、
 危険そうな足取りだ。そして、まるで水死体のような膨らんだ体。異常だ)

こんな中学生に期待しないで下さい。
あなたと殴り合いになっても、僕に勝てる自信はありませんよ。

(さて、どうするか。恐らく普通の人間ではない。
 ただしあの虚ろな表情を見る限り、自分の意思でああなっているとは思えない)
(何らかの異能か異形の仕業だろうか。少々面倒なことになった)

………確か、とは。お知り合い、なんですか。
どうします?取り敢えず、コミュニケーションしてみますか?

(傍らの少女に訊ねる。少しは恐怖を覚えていてくれているだろうか?)
288霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/26(木) 01:37:09 ID:0oyQHpUy
……耳が、痛いね。
(思わず小さく苦笑が漏れた)
(今の自分には、その身を心配する家族がいる)
(とはいえそれは全て借り物でしかなく、心配するのはこの身体の本来の持ち主だけ)
(常に、自分の身を案ずるような家族なんてものはいなかった)
(だけれども、だからこそ、その言葉は痛かった)

そうかい、わかったよ。
(あめ玉をビニール袋の中にしまって、すっかり食べ終えてしまった)
(肉まんの包みもまとめてしまう)
とはいえ、男の子には期待したくなるものなんだよ。
でも、確かにあんまり年下の子に期待しすぎるのも問題か。
……っていうか、さ。根本的な疑問なんだけど。
(深くなる霧、迫る怪異。そして比例するように高鳴っていく、鼓動)
(恐怖ではなく、半ば歓喜、そしてもう半分は得体の知れない感情によって)
(妙に、胸が高鳴っていた)
何でこんな時間に、中学生が出歩いてるのかな?それもまた疑問だよ。

どうにも、話が通じる雰囲気じゃなさそうだ。
……というか、もう話ができるのかどうかすら不明だね、あれじゃあ。
(まるで、よく熟したトマトが潰れたような音)
(それとともに、文字どおり目の前の男が潰れた。目、耳、鼻、そして毛穴の一つ一つから)
(ピンク色の液体を、どくどくと吐き出して)

(そんな、非情にショッキングな光景にも眉ひとつ動かさず、皮だけになった男が)
(べちゃりと地面に落ちると同時に、吐き出された液体が動き出した)
(まるで、何かの意思を持っているかのように)
………思い出すね。
(呟いた、ちょっとした忌まわしい記憶を振り返りながら)
289兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/26(木) 01:51:19 ID:ccuO2yti
>>288

理解して下さったなら、少しはこんな時間に外へ出ないようにして下さいね。

(どうやら心当たりがあるようだ。以前、夜遊びが過ぎ心配された家族に
 警察に電話でもされたのだろうか?何にせよ、反省しているようならそれでいい)
(背中のケースを隣に置き、深く息を吐く)

………ごもっとも、ですね。
流石にこんな時間では、塾の帰り、なんて言えませんし。
なんて言えば、あなたは納得してくれるんでしょう。

(と、急に男の体が薄っぺらくなる。同時に噴出した桃色の液体が、
 もはや皮だけとなった人間だったものの代わりに、その場に立った)
(体内に侵入し、内部から消化しエネルギーにするタイプか?
 取り敢えず、接近されなければ問題はない)
(だが、攻撃に問題が生じる。『ジムノペディ』ならともかく、
 『ハーミット』では実弾による攻撃しかできない)

………それで、あなたはどんな能力をお持ちなんですか?
『ガチャリ』

(ケースを開き、中の二丁拳銃を取り出しながら、隣の少女に訊ねた。
 その少年の瞳は、既に氷で作られた剃刀のような色を宿している)
(思い出す、といったセリフは何より、こんな光景を目の前に
 して、些かの動揺らしい動揺も見受けられない)
(異形に慣れている。慣れているということは、異形と遭遇を
 重ねながら、何度も生き延びてきた、ということだ)
290霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/26(木) 02:02:58 ID:0oyQHpUy
残念だけど無理な話さ、これは私のライフワークだからね。
(というよりも、現状他に出来ることなどそう多くないのだ)
(ともに時を過ごせる相手がいるわけでもなく、津綺子と話をしようにも)
(あまり遅い時間に引っ張り起こすのは流石に気が引ける)
(思いのほか、今できることは多くないのだ)

本当のことを言えばいい。ごまかしたいならそれでもいいけど。
きっと、私は余計に興味を持つよ。そうしたら何かと面倒だろう?
(多分、本当のことを話したとしてもずいぶん興味は持つことだろう)

……まずはお手並み拝見、だ。
(飛び出る銃器。そしてそれ以前に、もはやお互いがお互いを認識している)
(異形異能、それに類するものに抗しうる者として)
そうしたら、私の方も見せてあげるよ。
(ぐ、と左手を握り締める。表面上は何も変わらない)
(だが、その内ではおびただしい量の電撃が渦巻いている)
(ただ、もう少しだけ溜めがいる。手に入れたばかりの力は)
(使い勝手はあまりよくない、だけどこれから慣れればいいんだ)

あーゆー水っぽい奴には、ちょっとした因縁があるんだ。
あれが、はたしてそうかは分からないけどね。
(粘着音とともに、そのピンク色の液体が飛び掛ってくる)
(その動きは予想以上に早い、けれども追えないほどであるわけもなく)
(迎撃は、非常に容易に思われた)
291兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/26(木) 02:14:08 ID:ccuO2yti
>>290

確かにあなたにとって夜の街は、好奇心を満たす格好の場所でしょうが。
それが、あなたの大切な人の気持ちをないがしろにしてまで、追い求める価値があるんでしょうか。

(額と心臓らしき部分に狙いを定め、躊躇なく引き金を引く)
(更に着弾の瞬間、銃弾に逆回転のパワーを与え、ストッピング力を増大させる。
 貫通力に優れる銃弾を、プロボクサーのパンチのように、純粋な破壊力に変えるのだ)

汚泥のような異形でしたら、僕も知ってはいますけれど。

(背中のケースをそばに寄せ、様子を窺う。
 ダメージもなく飛びかかってくるようなら、これを盾にして回避しよう)
292霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/26(木) 02:30:15 ID:0oyQHpUy
もちろんだ、私の大切な人も、私がそうあることを望んでいる。
自分からこんなもんに関わることを選んだ奴が、普通の人間と同じ環境にあるものか。
そして、私にとってはこの好奇心は、何を置いても満たすべきもの、なのだよ。
(すこしだけ被っていた、好奇心旺盛なだけの少女としての仮面は脱ぎ捨てて)
(残っていたのは、戦い戦い、そして果てた戦士の素顔)
(果てて尚、現世に戻ってきた幽鬼の姿)

(撃ち放たれた銃弾は違わず異形を射抜いていく)
(その威力たるや、その粘体の身体をバラバラに引き裂いてしまうのに十分すぎる力だった)
(砕け散り、無数の欠片となって散らばる異形、降り注ぐ欠片をひょいひょいと避けながら)
(同様に、ケースに阻まれ地に落ちた欠片を眺めながら)

ただの銃弾、ではなさそうだね。っていうか、ちょっと拍子抜け。
こんなに弱いんじゃあ、面白くもなさそうだ。
(びちびちと蠢いているだけの欠片を踏み潰す、ぐちゃりと嫌な感触が伝わってきた)
(そのままごりごりと靴底でアスファルトに押し付けて、足を離そうとした、しかし)
ん……?
(離れない。予想以上の粘性を持ったその欠片が、踏みしめた靴とアスファルトとを)
(強力に接着していた、さらに、それだけに留まることなく)
な、んとぉぉっ!?
(比較的大きな欠片の一つが、ヒトデのような形状となり、飛び掛る)
(その狙いは、顔。辛うじて滑り込ませた左手で、顔に張り付こうとすることだけは防いだものの)
(指の隙間から、容赦なくその欠片は滑り込んできた)

(その液状の生物は、人の顔に張り付き自身の欠片を流し込む)
(そして、それからしばしの時を置いて、宿主の中で目覚め、宿主を食い破って現れる)
(端的に言えば、フェイスハガーそのものだった)

(そしてそれは、その場にいたもう一人の少年へも同様に、容赦なく襲い来る)

ふっ……ざけるな。この手のものにとっつかれるのは、こりごりなんだよっ!
(咄嗟にかざした手が左手で助かった。その手の中に溜め込まれた雷は)
(掌中からそのまま顔面へと迫る粘体を消し飛ばすに十分な威力だった。否、十分すぎる威力だった)
(それゆえに、炸裂した雷は欠片を焼き尽くし、さらにはその衝撃で、彼女自身の体を吹き飛ばした)
(吹き飛ばされて、そのまま塀へと激突してしまったのだった)
293兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/26(木) 02:53:39 ID:ccuO2yti
>>292

……………?

(彼女の大切な人は、彼女の家族ではないということだろうか。
 それにしても、酔狂なことだ。どうしてこんな危険な世界に、
 大切な人を置くことを望むのだろうか)
(そんな事を言ってしまえば、彼女もそうだ。力を使い誰かを
 守るためなどではなく、好奇心のみで夜の道に踏み込むなどと)
(愚者で、なおかつ狂人だ)

………………。

(硝煙を上げる二丁拳銃を構えながら、油断なく肉片を見る。
 あの黒い不定形の異形は、体を爆破しバラバラにさせても死ななかった)
(と、あの少女が無造作に欠片を踏みつけた。
 その様子を嗜めようとするが、それより早く彼女が声を上げた)
(強い粘着性。触れられたら厄介だ。いや、それよりも。早速一つの破片が、彼女へ飛びかかった)

ちっ!

(こんな至近距離では、誤射の可能性が高い。上手く横から射ぬけるだろうか?)
(だが、そんな心配は杞憂に終わった。彼女が作り出した
 強力な電流が、即座に破片を蒸発させたのだ)
(『ジムノペディ』のそれより更に凄い。まるで雷のような、高圧電流だ)

『レガート(滑らかに)』。

(バックステップと同時にケースを倒し、その上に乗り込む。
 同時に四方に設置されたキャスターが回転しだし、アスファルトを蹴り高速で駆け出した)
(動き出す肉片をそれで回避しながら、吹き飛んだ少女のそばへと近寄る)

すみませんが、僕の攻撃では奴らに効果は薄いようです。
選手交代、お願いできますか?

(塀に叩きつけられた彼女の様子を確認しながら、そう訊ねる)
(ガスボンベやバッテリーなどがあればともかく、こんな場所では、そう打開策はそう見つけられそうにない)
294霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/26(木) 03:12:41 ID:0oyQHpUy
やってくれるね、まったく。……痛つ。
(後頭部に手をやってみると、大きなこぶができていた)
(どうやら出血はないらしく、それだけで済んだこと自体が驚きであるが)
(それでも、この身体を傷つけられたという事実は、彼女に怒りを覚えさせるに十分だった)

いい加減に、しろってんだよ。全く、全く。忌々しいっ!
(壁にもたれていた身体を、ぐらりと起き上がらせる)
(丁度そこに、粘体の攻撃をかいくぐった少年があらわれた)
そりゃあ、まあ是非もないがね。諦めるのが速すぎやしないか。
本当に全く効果がないか、なんてのは分からないだろう?それに、さ。
あの手に敵に対して、完全に打つ手がないなんて私は思わないぞ。何か隠しダネがあるんだろ?
(囁くように訴えながら、再びチャージを開始する)
(やはり、先ほどよりも溜まりが遅い。連発はあまりできるものでもない)

どうにかして、あいつら一箇所にまとめてくれ。そうしたら、片付けられる。
(そう考えると、バラバラにしてしまったのは失敗かもな、と内心呟くも)
(今更どうにかなることでもない、チャージを続行しつつ、立ち上がり)
できない、とは言わせないぞ?
295兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/26(木) 03:35:10 ID:ccuO2yti
>>294

僕にできるのは、物理攻撃だけですから。
あなたが出るのが、異形を滅する上では効率的かと。

(自虐でも怠惰でもなく、あの手の異形に対して、こちらに打つ手はない。
 特殊な場所でもなければ、液体にダメージを与える手段はない)
(少し歩き回り探せば、例えば車をぶつけて爆破させるなり不可能ではない。
 しかしそんな方法はまず器物損壊であるし、電撃使いである彼女がいる以上、その策は非効率的だ)

(しかし、先程出力を誤り自ら吹き飛んでしまったり
 こうして出ることを躊躇うということは、あまり異能の扱いには慣れていないようだ)
(だから一撃で仕留めたいのだろう。彼女の提案に頷き、同意を示す)

了解しました。それではトドメ、お願いします。

(ケースから降り、二丁拳銃のマガジンを投棄する。
 瞬間ケースの蓋が自動的に開き、中から二つの新しいマガジンが跳ね上がってきた)
(それを器用にグリップの中に納めながら、辺りに散らばる肉片の数を確認した)
(その一つ一つの動きを読みながら、グロックとシグ・ザウエルの銃口を上下に向ける)

『テンポ・ルバート(自由な速さで)』。

(闇夜に、何十発もの銃声がこだました。まるで乱射するかのように、
 少年は縦横無尽に、あらゆる方向に拳銃を向け、引き金を引く)
(それは虚空で弾かれたように向きを変え、ピンク色の欠片を吹き飛ばす)
(手前の物は奥に、奥の物は手前に。右の物は左に、左の物は右に。
 死角の存在しない少年の銃弾は、様々な角度でフェイスハガーを一カ所へと集めていく)
296霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/26(木) 03:48:48 ID:0oyQHpUy
……果たしてほんとにそうやらね。
案外、もうちょっと追い詰めてみると何か出てきたりして……って。
こっちも、んな余裕はないんだっけな。危ない危ない。
(どうやらこっちもそこまで様子見できる余裕もない)
(ともあれば、今はこの場を切り抜けることだけを考えたほうがよさそうだ)

……まったく、器用なもんだ。アレを相手にするのは骨が折れそうだな。
(以前の身体であれば、多少威力を増した銃弾程度で倒れることはないだろうが)
(今の身体でこれだけの銃弾の雨にさらされれば、流石に命の危険も感じる)
(思考はそこまでで打ち切って、銃弾の雨にさらされ、一所に押し寄せられた粘体の群れ)
十分だ、任された。
(それを確認して、弾かれたように走り出す)
(限界まで高められた雷のエネルギーが解放を待つことなく、踏みしめた足から火花となって漏れ出し)
(アスファルトに足跡の形に黒い焦げ跡を残していく)
(そして、群れ成す粘体の中心に向けて高く足を振り上げ、そのまま踵落としを叩き込んだ)
(しかしそれは、咄嗟に集合し、再形成した粘体の腕によって阻まれる。だが問題はない)

――消し飛べ。
(そして、炸裂する)
(雷がごとき轟音と、一瞬だけ辺りを昼間のように照らす閃光)
(その災禍の真っ只中にあって、彼女は立っていた)
(辺りのもの全てを黒く焦がし、焦げ臭い臭いとイオン臭の入り混じった大気の中で)

……ま、こんなもんだな。
(その戦果に、満足そうに頷いて見せた)
297兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/26(木) 04:09:43 ID:ccuO2yti
>>296

………正に鎧袖一触、と言ったところか。

(文字通り、跡形もなく消し飛んだ異形。その中心に立つ彼女を見て、小さく呟く)
(改めて、思う。極めて高いレベルの、電撃系能力者だ。
 もう一人、異能かは分からないが電撃を放つ義手の男を知っている)
(けれど、その男もこれ程までの破壊力を見せたことはなかった)
(いつか、あれ程の電流を自由自在に放てるようになったならば。
 そう思うと、同じ人間とはいえ、少々戦慄を覚えた)

……………。

(二丁拳銃をケースに仕舞い、蓋を閉め背負い直す。
 そしてゆっくりと、もはや皮だけの姿に成り果てた男へと近寄った)
(しばらく黙してそれを眺めていたが、やがて携帯電話を取り出し、電撃使いの少女に顔を向けた)

ありがとうございました。
事後処理はこちらがします。あなたは先に帰宅なさって下さい。

(被害者の遺体や薬莢、その他破壊された物体などを
 撤去し、可能な限り物事を表沙汰にさせないようにするのは、組織の役目だ)
(流石に異能を所持していることがバレた今、まだ危険だから送っていけとは言わないだろう)
298霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/11/26(木) 04:21:01 ID:0oyQHpUy
あー……疲れた。
流石に、連日こんなに身体酷使してると、きついな。
(気を抜けばそのままその場にへたり込んでしまうほどの虚脱感と疲労感)
(それでも、一仕事終えたことへの達成感もまた感じている)
(出力は問題ない、ただただ時間がかかることと、あまりに燃費が悪いこと)
(とてもじゃないが、連射なんてものがきかないこととか、問題は多いけれど)
(それでも、戦うための力としては、これは十分実用圏内にあった)

……私のことは調べなくていいのかね。ま、余計な詮索されずに済むのはありがたいけど。
(そして、あることに思い至る)
(どうやら力を使えば使うだけ、空腹が我が身を襲うらしい)
(全く困ったものだが、悪態をついてみたところでどうなるわけでもない)
(ならばさっさとこの場を離れて、食事の続きをするのがいいか)

いずれまた会えることもあるだろう。その時に、もっと詳しく君の事を聞きたいな。
教えてくれるとは思わないが、君の組織のこととか、な。
(この少年の言動は、少年の背後に何らかの組織の存在を匂わせていた)
(いかなる原理に基づき動く組織かもしらないが、いつか敵対しないとも限らない)
(少なくとも、興味だけはあったから)

それじゃあね、またいつか。夜の街で。
(軽く一瞥、ひらひらと手を振りながら夜の街へと消えていく)


……ああ、そういえば名前。聞き忘れてたっけな。
まあいいさ、きっとまた会える。その時に、聞くとしよう。
(なんてことを、考えながら)

【では、こちらはこれで〆としよう。長時間付き合ってもらってすまなかったね】
299兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/26(木) 04:37:00 ID:ccuO2yti
>>298

例えどんな力を持とうと、あなたは人間ですから。
罪を犯さない限り、僕があなたを狙うことはないでしょう。

(言外に、犯罪者と成ればその命を摘み取るとも示唆していた)
(彼女は、ある意味子供だ。興味の赴くままに行動し、やりたいように動いている)
(今はまだ敵ではないかもしれない。しかし、彼女の場合は
 いつか敵に回っていても、おかしくない。出会ってそう長い時間を
 過ごしたわけではないが、けれど、彼女という存在は大分掴めていた)

………ええ。くれぐれも、お気をつけて。

(手を振りながら去り行く少女に、感慨もなく呟く)
(あの強力な異能は、使い方次第で途轍もないことになる。
 彼女の存在については軽く報告し、後程何かあれば組織に報告するとしよう)

(しかし、たまたま話しかけた人間がまさか異能を操る同種とは思わなかった。
 この付近は、異形や異能を引き寄せる霊力でもあるのだろうか?)
(あの英国から派遣されたアンジェラも、わざわざこの
 街に来ていることを考えると、何らかの理由があってもおかしくはない)

……………少し、調べてみるか。

(携帯電話を閉め、最後にそんなセリフを吐くと、
 小柄な影もまた少女と同じく、夜の闇へと消えていった)



【と、いうわけでこちらも〆にさせて頂きますね】
【こちらこそ、長時間お付き合い頂きありがとうございました。楽しかったです】
【また次回もよろしくお願いします。ありがとうございました。ノシ】
300名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 15:08:36 ID:YUaS3OIt
郡太一朗氏は同時進行の常習犯です
301名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 15:19:45 ID:wz3g7WMN
ソースキボンです
302名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 03:37:14 ID:k02dJYMi
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1258729951/233

233 :オルステッド ◆bsYq6uqLdA:2009/11/24(火) 02:28:20
>>232
…その理屈はおかしくないか?
まぁ、俺も結局のところどっちでもいいんだよなぁ。うん。
(頷くと、苦笑いとも照れ笑いとも区別のつかない笑みを漏らし、ぎゅっと彼女を抱きしめて)
んー………やっぱり、先輩は、柔らかいな。


でも、デレてないってことはないだろ?
まあ、とろとろに蕩けた先輩は、可愛すぎるんで、
お持ち帰りもしたいと思うのです。
(唐突に、突拍子も無い欲望をさらりと口にして)

ああ、そういや、最近CMでやってるよな。
……でもああいうのって、映画じゃないけど大分前にもなかったっけ?
気のせいかな…?

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1257943216/721

721 名前:オルステッド ◆bsYq6uqLdA[sage] 投稿日:2009/11/24(火) 02:35:58
【済まない。申し訳ないことをした。……事情は察してくれるとありがたい。
 迷惑をかけるだろうから、此処は落ちる。】
303名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 12:17:46 ID:/ldhdKGd
一回だけじゃん。どこが常習なんだ。もうしなければいいだけの話。
終了。
304天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/29(日) 12:20:13 ID:QQUILo9d
【またお昼ですが、早く済ませちゃったので待機します】
【プロフは>>2にあります】
305天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/11/29(日) 13:42:48 ID:QQUILo9d
【落ちます】
306媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/29(日) 14:58:31 ID:ckCnSxl0
【失礼して、しばらく、水鏡さんとのロールに場所をお借りいたします(一礼)】
307水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/29(日) 15:09:29 ID:lUcFkYi/
(「学園仮装大賞」に参加するため、プラカードを持って、
 校庭に集まった大勢の、着ぐるみやら女装やら男装やら、かなり賑やかな参加者と、
 写真をとったり採点したりするギャラリーの中を練り歩く水鏡。
 ハイヒール・パフスリーブのドレス、かなりなロングの金髪のウイッグに、ドギツいメイクまでして、
 タダでさえ背が高い水鏡は、プラカードと共に、結構目だっていた)

えー…「ツンデレラ」、次回上演は○時から…2年○組教室にて…
(プラカードには「ツンデレラ(誤植にあらず)」と大書されている。
 シンデレラを現代版にアレンジしたとかで、王子とシンデレラ以外はキャストは全員男性。
 ツンデレで破天荒な性格のシンデレラが暴れまくる、とのシナリオで、
 これで学祭大賞を狙う、とクラスの担当が燃えたらしく、衣装からなにから本格的だった。
 水鏡は意地悪な義理姉その1〔継母と姉はチビ・デブ・ノッポのトリオにしたかった、という理由で配役決定〕で、
 たいしたセリフもないのだが、「背が高い」という理由一点で、宣伝も兼ねたこの仮装大賞審査時間に参加していた)

…?
(ふと見やると、ピエロの仮装をした女子生徒がジャグリングをしている。
 あまりに見事な手さばきに、プラカードを持ったまま見とれていると、星のメイクが描かれた目と、
 こちらの目が一瞬合う。ふと、くん、と違和感を嗅ぎ取ったような気がして目をかすかに細めた、その瞬間――)

――!
(持っていたナイフを、次々とこちらに投げつけてきた。
 とっさにプラカードで庇ってなんとか事なきを得たが、ベニヤの板を軽々と突き破ったナイフは、どうやら本物のようだ。
 息を飲んでピエロを見返すと、相手はニヤリと笑って、身を翻して走り出す)
ま、待て!
(一瞬だが、「人ならざるもの」の気配を嗅ぎ取って追いかけようとするものの、
 慣れないハイヒールに一歩目からつまづいて、たたらを踏む)

【ではよろしくお願いいたします。たまたま通りかかってもらえれば十全かと】
308媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/29(日) 15:24:56 ID:ckCnSxl0
>>307
(仕事で性別を偽ったことくらい、確かにあるのだけれど、
 まさか学園行事でそんなことをするとは思わなかった、と――思いながら、ネクタイを弄った)
(白のシャツにズボンにベスト、真っ黒な燕尾服タイプのジャケットに、と
 つまりは俗にいう「執事」のような格好をするに至る理由は……「文化祭」のため、ただそれだけだ)

(どんな理由で、どんな催しもので、こんな格好になったかは、
 それにはきちんとした経緯などなどがあるわけではあるが、割愛することにする)

(今大切なのは、そっちじゃないからだ――そう、別に説明を省いてしまいたいわけじゃなくて)



…………ご無事、ですか?
(近くでたたらを踏んだ女性(?)に向かって、とっさに腕を差し出した。
 まあ、実際女性じゃないことくらいは、この場の状況的には分かっているのだけれど、
 まさか、その人物が彼だ、とは、まったく思いもしなくて)

(大きな体躯をどうにかして支えようとしながら、その顔を覗き込んだ執事服の女は、息をのんだ。
 それから、しばらく、無言。表情を変えることはなく、しばし無言で見詰めてから)

――お嬢さま。
履きなれてないのは理解ができますが、それで走ろうとするのは、愚行です。

(髪を後ろで緩くひとつに結い、キリッとした表情をつくった彼女はひとつそんな忠告をしたのだった)
(もちろん、彼女――ならぬ彼が「水鏡恭弥」だとは、気付いていながら)


【了解です。このように通りかからせていただきました】
309水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/29(日) 15:37:33 ID:lUcFkYi/
>>308
(腕を支えられ、なんとか踏みとどまることができた。お礼を言おうと顔を上げて――
 がっちりと固まってしまう。演技をするにあたり、羞恥心とはまあ、それなりに折り合いをつけたつもりだったが、
 知り合いに見られるのは、また格別のなんというか、なんと言ったらいいか――
 混乱から立ち直るのに、しばしの時間を要して)

こ、これって確かに走るためには都合が悪いよう、ですわね。
わたくし、ちっとも存知ませんでしたわ。
(つい、劇中の口調で話してしまい、くっとうつむいたのも柄の間、辺りの様子を窺い、
 賑やか過ぎて誰も自分達を気にしてないのを見てとって)

媛先輩、少し手を貸してくれませんか?
さっきのピエロ、少しおかしな気配が…
(かつて説明した仕草の通り、とん、と鼻を指差して見せて、言外に「異形」の関与を示してみせて)
なんだろう、多分、乗り移ってるかなにか、そんなところだと思います。
なるべく手荒なマネは避けたいんですけど、今、僕、大立ち回りできそうにないので…

(小声で、多少情けなくも感じたが、今は自分の状況に構っていられる場合でもなさそうだ、と判断する。
 元が眉が太目なのもあって、メイクしても女性らしくは見えず、
 むしろ劇の目的もあってかなりキツめのアイシャドーにチークまでしっかり入った顔のまま、
 真剣な目で助力を頼みつつ、そろそろとピエロの姿を求め、
 先輩の返事も聞かずに、辺りを見渡して人並みを縫って歩き始める)
310媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/29(日) 15:46:59 ID:ckCnSxl0
>>309
…………ピエロ?
(そういえば、さっき随分とひと目をひいていた道化の仮装をした人間がいた。
 あれは、確か本物のナイフだったな――と注目したのを思い出し、ひとつ頷く)
(彼が鼻をさせば、言わんとすることはだいたい理解ができた)

(とたんに、すっと眼光が鋭くなる。
 男性的な格好をしていることも相まってか、鋭い雰囲気は少しだけ強いようで)

承りました。
それにしても、乗り移っているというのは……あまり、好ましい状況ではありません。
今日は、≪弐式≫を持ち合わせておりません、お嬢さ――水鏡さん。
(こっちもこっちで癖になってしまっているらしいが、何事もなく訂正する。
 人波を縫うように歩いていきながら、となりの女性……でなく、女性の格好をした男性を見上げた)
そして、私は特に精神干渉の類には、強くありません。
……まあ、御隣に刺激的な貴方がいてくだされば、案外すぐ正気に戻れるかもしれませんけれど。
(彼は、もともとがどちらかといえば精悍な顔立ちをしていると思っている。
 それにほぼ無理矢理にドきついメイクを乗せているその様子は、確かに「刺激的」だと思って)
(全く似合っていないわけでもないのであるが……いや、それなりに似合っているような気もするのだが)

―――お似合いです、“お嬢様”。
(呼称をかえて、笑いを堪えるようにすっと目をそらす仕草は、わざとかもしれなかった)
311水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/29(日) 16:02:51 ID:lUcFkYi/
>>310
≪弐式≫で、ございますか…
(なんだろう、そんな風にも考えながら、照れ隠しに努めるためもあり、
 多少ヤケクソ気味にこちらも役口調で応じながら)
先輩も、その格好、お似合いでございますね。
さぞかし殿方にもてはやされたことと存じますわ。
――お褒めに預かり恐縮ですわ。でも、貴方ほどではございませんことよ?
(背が高いのもあり、正装っぽい先輩にスワロウテイル、かなり決まってる、そんな風に思った)

(ワンピースタイプのドレスはスカートも超ロングで、足にまとわりついて歩くのにも難渋することこの上ない。
 仕方なくスカートをつまみ、しゃなりしゃなり、とはいかないながらもなんとか歩き始め、
 「匂い」を辿ろうとするものの、今は折悪く人でごったがえしている時間で、
 追跡も容易ではなく、それでもとんがり帽子をかぶってダブダブの衣装を着たピエロを求め、
 人並みをかき分けていく)

いざとなれば、あっちのほうに「変わり」ますけど、この人ごみの中じゃあんまり――
(仮装大賞の人の中、ならそれほど目立たないだろうか、とも思う。
 しかし、逃げられてこっちの時間切れになってしまうことも考えると、ギリギリまで温存したほうがよさそうだ、
 などと考えつつ)
先輩が取り押さえて動きを封じてくれれば、あとはまあ、「不知火」で多分、なんとかなると思います。

(そう言ったところで、ピエロを見つける。なぜかきょろきょると、いかにも我に返った風で辺りを見回しており)
あそこです、僕、前から行きますから先輩は脇か後ろに――
(ひそひそと囁く。もうジャグリングもしておらず、ふと違和感を覚えつつ、じりじりと相手を見据えて近づいて――)

【ここで別の対象に憑依、など如何でしょう?対象はお任せしてよければ先輩のアイデアで】
【無理そうなら、こちらで次レスで用意いたします】
【ついでに言っておくと、もう不知火が僕には憑依してるようなものなので、僕自身には霊が乗り移るのは設定上不可能です】
312媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/29(日) 16:18:35 ID:ckCnSxl0
>>311
はい。私の可愛い可愛い、相棒です。
(そういえば、協力関係を続けていくのなら≪弐式≫もお披露目する機会があるかもしれない。
 ふ、とそんなことを考えながら――やけくそ気味な彼を、どこか楽しげに見つめていた)
(しかし、「殿方にもてはやされた」という言葉をかけられたとたん。
 何があったのやら、その一瞬だけ完全に、表情が消えた。
 思い出したくも無いらしい。というか、何かを記憶から抹消しようとしているらしい)
……こちらこそ、お嬢様にお褒めにあずかり、恐悦至極。
(輝かんばかりの営業スマイルを浮かべて、そこにだけ言葉を返したのだった)

(そんなこんなで、ロングのスカートに難儀する“彼女”の歩調に合わせて人ごみを歩く。
 自分は随分動きやすい服装をしているのでさっさと進むことができるのだが
 今はそれこそ、彼の「鼻」頼り、ということで、彼が転ばぬようにと少し気遣いながら、後ろにつく)

(そして―――)

承りました。
(こちらも、ゆっくりと体勢にはいる。
 獲物をみつけた狩人のように――という表現は、この状況においては少し大げさなのだが、
 後ろからじわり、じわり、と距離をつめて、つめていって―――)

………ッ。
(飛びかかる、というよりもはがいじめを試みる。
 思いのほか抵抗はなく、少しばかり拍子抜けしたところで――急に、子供の泣き声が響いた)
(ふと、そちらをみると、沢山の風船が宙を飛んで行こうとしている。
 風船を配っていたきぐるみのうさぎが、風船飛んでいって泣く子供を見て楽しそうに飛び跳ねていて……)

――――“お嬢様”ッ、あちらをっ。
(今日の呼び名はこれで決定したらしい)



【了解です。それでは、きぐるみうさぎさんに―――、と】
313水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/29(日) 16:32:55 ID:lUcFkYi/
>>312
(どうやら触れてはいけない部分に踏み込んでしまったらしい。
 瞬間、ものすごい威圧される気を感じ取って、背中にどっと冷や汗を掻いて、
 見返す笑顔に、こちらはひきつった表情でちらりと笑顔を返して)

「え?何々?なんのイベント?」
(羽交い絞めされたピエロは、きょとんとして特に抵抗の様子も見せていない。
 近寄って、ようやく自分が勘違いしていたことに気づく)
先輩、その人、違うと思います…まさか、別の人に憑依して――?
(もう一度、気配と匂いを確かめようと近寄って、それが結果的に着ぐるみに背を向けることになってしまった)

――な!
(振り返ろうとするも遅く、うさぎに背後から、抱えられ、そして――
 一瞬、自分の中に何物か、異様な気配が入り込んでこようとするのと、
 それを自分の中の「不知火」が強烈に拒絶して、弾き飛ばすのを感じてあっけに取られ、
 次の瞬間には宙高く、体を放り投げ上げられる。
 驚きに目を見開いたものの、とっさに体勢を立て直し、ほとんど体の反射のまま、宙で身をよじり、
 なんとか足から地面につき、膝のクッションで大半の落下の勢いを殺すも、殺しきれず、
 じーんと衝撃に固まってうずくまっていると)

『ヘイ、そっちのお兄さん、なんかヘンな体みたいだね?
 ボク乗り移り損ねちゃったよ?』
(次々と風船を子ども達に押し付けるように渡すと、大仰に一礼して)
『ボク、カズヤ。ボクのこと知りたかったら追いかけてきてね。そっちのおねーさんも一緒にボクと遊んでよ』
(そういうと身を翻し、俊敏な動作でまた人ごみを縫って走り出していく)

ま、待て…(ようやく落下のショックから立ち直り、追いかけようとしながら先輩に)
どうやら、憑依対象も変わるみたいですね…よっぽど近づかないと、
この人の数じゃ僕にも見分け、じゃないや、嗅ぎ分けがつきません。
用心していきましょう…なんだか、構ってもらいたいだけ、にも見えますが。

(自分が触られても憑依されなかった、そこのところはあまり説明したくないのもあって、
 急いだ口調で、もうスカートを捌くのも諦め、それでも少しコツを掴み、
 踵は使わずつま先のみで地を踏んで、うさぎの着ぐるみを追いかけていく)
314媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/29(日) 16:49:35 ID:ckCnSxl0
>>313
(叫んだ頃には、遅かった。
 宙高く放り投げられた水鏡に少しだけ驚くが、すっと判断して
 ピエロの学生が巻き込まれないようにはがいじめの体勢から、引き寄せて数歩下がる)

……ちょっとした、アクションイベントでございます。
巻き込んでしまって、誠に申し訳ありません。お怪我はありませんか?
(そんな感じでピエロの学生に営業スマイルつきで簡単に説明をしたあとに、
 改めてその体を解放して、うさぎのきぐるみを追いかける水鏡のあとを追った)


裾を、持ち上げて走りなさい。
いっそ、はしたないですがヒールを脱いでしまう方が、早いかもしれません。
(とても目立つ「彼」に追いついて、その背中に声をかける。
 きぐるみの方も目立つうえに走りづらいのだろう、少し見失ってもすぐに見つけられる)
……こちらの方向は――旧校舎側ですか。
本日は旧校舎及びその周辺に立ち入りが禁止だったはずです。重畳ですね。
(そんな風に言いながら、ちらり、と彼の方に視線をやって)

構ってほしいだけ、ですか。
異形というよりも、性質の悪い霊という感じですね――強い害は、ないようですけれど。
この人ごみで、これ以上に騒がれましても……色々と不都合です。
これ以上に犠牲者が出る前に、片づけてしまいたいのですけれど――。
(走りながら、迷うようにほんの少しだけ間をおいてから、改めて言葉を、紡いだ)

――貴方に乗り移り損ねたというのは、不知火の方の、効果ですか?
315水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/29(日) 17:04:59 ID:lUcFkYi/
>>314
(宙返りにも見えなくはない、水鏡の動きに、周りはやんやの喝采で、
 ある意味、状況的には救われたような気がしないでもない。
 普段と違う格好をしている、それだけでかなりテンションが違うのも感じて、
 もうそのあたり羞恥はかなぐり捨てて、大股にダッシュしながら)
こう、ですか、なるほど。たしかに走りやすいですね。
(裾を摘んで、要領を少しずつ会得しながらも、衣装の一部であるハイヒールのまま、
 なんとか踵を折らずに走り)

…まあ、そんなところです。
僕の意思をのっとろうとする?そんな侵入を感じましたけど、
その、同時に、僕の中のあいつが、それを拒むのも感じて…
(うつむいてしまったのが油断だったのだろう、ふと顔を上げたときには、またうさぎさんがきょろきょろしていて、
 旧校舎への入口の手前、人ごみが切れそうなギリギリのところに、その男が立っていた)

『我が名はカズヤ、一手所望いたす』
(そういって、木刀を葵に向かって放ると、自分は右に太刀、左に小太刀の木刀を構えて)
『――二天一流、宮本武蔵とはいかぬが、推参!』
(有無を言わさず、葵に向って鋭い打ち込みをする。
 重い右の太刀を上段に、左の小太刀を中段に構え、次々とからかうような一撃を繰り出して)

『いざ尋常に、勝負!』
(浪人スタイルの服装にわらじと、格好もそれっぽく、素人の水鏡にも、
 かなり際どく重い一撃を次々と打ちこんでいく様子に息を飲んで、しかしそれでも)
先輩、本気になっちゃだめですよ!相手は普通の人ですから!

(手を出すこともできず、後ろに下がってやきもきしながら、剣戟の様子を見守る。
 人だかりも二人を囲むように引いて、大受けで二人の仮装者の演技だと思い込んで見入っていて、
 立ち回りをはらはらしながら見守ることしかできなかった)
316媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/29(日) 17:21:47 ID:ckCnSxl0
>>315
……なるほど。
不知火さんよりは、存在的には下位なのかもしれません。
(ひらひらと燕尾服の尻尾と、ゆるく一つに結んだ髪を揺らしながら走る。
 納得したように呟いたそのすぐあとには―― 一瞬で、憑依対象が変化していた)

―――「媛名」と、申します。
(放られた木刀を受け取りながら、すっと眼光を鋭くした。
 構えをとられれば、執事服で木刀という西洋東洋ごっちゃまぜな格好で、こちらも構える)
…………ッ。
(からかうような一撃は、それなりの重みを持っていた。
 最初は軽くかわして、本体をどうにかねじ伏せようと考えていたのだけれど、
 思いのほか、敵は厄介なようだと認識をし直し――飛んできた一撃を、木刀で受け止める)

本気? 大丈夫ですよ、私だって普通の人なのですから、相応の相手にしかなりません。
(わいわいとギャラリーが騒ぎ立てる声が聞こえてくる。
 水鏡の声にもそんな軽口を返せるあたり、それなりに余裕はあるようだが――容赦はしない様子だ)
(懐に呼びこむように、姿勢をひくくして、一歩大きく踏み出す。
 下から木刀を振りあげ、浪人の右手にブチあてると、彼の持っている太刀を落とさせた)

(痛がってひるんだ間に、柄にあたる部分を持ち替えると、
 彼の腹部にめがけて――思いっきりではないあたりが、彼女なりの思いやりらしい――
 その木刀の柄にあたる部分を、うちこんだ。本物の刀でなくとも、痛いのは確実だ)

(悲痛な声をあげる浪人。そのまま前に倒れ込んできたのを、彼女は自分で“受け止めた”)
317水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/29(日) 17:39:12 ID:lUcFkYi/
>>316
(洋装と和装、二人の対照的な服装の立ち回りに、ギャラリーは大いに沸く。
 一人、対峙の本当の意味を知る水鏡はやきもきしながら見守っていたが、
 自分が予想以上に、先輩の技量を見誤っていたことを思い知らされるだけだった。
 自分の目には充分に鋭いと思える打ち込みをいなし、受け止めて、
 完璧な反撃までしてみせる、その身のこなしにあっけに取られていると――)

――媛先輩!ダメです!
(ぶちかましが決まって、踏み込もうとする、一瞬前にとっさに声を掛けるが、とうてい間に合うものではなく、
 苦痛に身を折った「宮本武蔵」が抱きつくように葵に覆いかぶさって、
 次の瞬間には体を一瞬びくりと震わせ、目が覚めたように顔を上げるのが見えた。
 そして、もちろん乗り移ってしまったのも分かって――)

ま、待て!
(「カズヤ」は木刀を手にしたまま、ものすごい速さで旧校舎の方に駆けていき、あっというまに入口をくぐって、
 塀の影に身を隠してしまったのを、もたつきながらもなんとか追いかける。
 もう人並みも切れ、返って臭跡は追跡しやすのもある。
 先日侵入したばかりの、自分としてはあまり入りこみたくはない旧校舎、そんな思いに鼻に皺を寄せながら、
 追いついた先は体育館、だった)

カズヤくん、だったかな。君は何が望みなんだい?
あまりこう、普通の人たちを騒がせるのは感心しないんだけど…
何故、君は出てきた?
(ホコリだらけの床だったが、もう気にしていられない。ハイヒールを脱ぎ捨て、
 体育館の中ほど、木刀をだらりと垂らした、執事の格好をした先輩=カズヤに、ある程度の距離を置いて語りかける)

『キミも変わった人みたいだね?この女の人もだけど。
 ボクはまあ、基本は学園祭を楽しみにしてたのに、その前日に事故であっという間にあの世逝き、になっちゃった、
 ここの男子生徒の名残の欠片、みたいなもんだよ。
 今日みたいに人の「気」が集まってて、さみしくて引き寄せられたってところかな?』
(普段は絶対に浮かべないような、軽薄な表情を葵の顔に張り付かせたまま、「カズヤ」が語る)
『ひとりは寂しいだろう?だからボクは出てきたのさ。
 他人の体借りても、寂しいよりはずっといい。
 う〜ん、この女の人はどうかな?どれどれ…』

【もう確定がっつりでいかせて頂きます、先輩の都合に合わせて改変していただいて結構です】
【口にしたくない反動で、無理矢理体をねじ伏せてこちらに襲い掛かるとか、楽しそうです(←)】
318媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/29(日) 17:55:37 ID:ckCnSxl0
>>317
『ふぅん……なるほどねえ。なかなか面白いひとみたいだね、このお姉さんも』

(普段の彼女を知っているであろうなら違和感を覚えるであろう軽薄な表情。
 それがよりニヤニヤしたものに成り変わる。
 他人の弱みを握って、悦に入るような――そんな底意地の悪い表情だ)

『ねえ、キミはいったい何人の人を殺してきた?
 命乞いする人のことを、殺したこと、あるかな?そういうのって許しちゃう方っぽいけど』
(何かをみつけて愉快そうに笑いながら、こめかみに指を添えて「カズヤ」が葵の記憶を探る。
 ふぅん、とかへえ…とか言いながら、片手では木刀をくるくると回して、弄んでいて)
『この人、随分いろんなことしてるみたいだよ。
 ははっ、すっごいや。キミはよくこんな女の人の傍にいられるよねえ?ボクが生きてたら絶対いやだなァ。
 ……っと、あれ。なんだろ、ここの記憶だけ入れないや、小さいころの記憶かな。
 小さい頃はどんなだったか、興味あるんだけどな……?
 だって、これだけのニンゲンを騙して、それで、体を――――ッ…!!』

(楽しげに話していた「カズヤ」の体が不意に折れ曲がった。
 腰を折ったまま、葵の声で、苦しそうにうめく。木刀を杖に、どうにか立っているようだ)

………黙、れ―――。

(凄むような、一言だった。
 ただ、それは「カズヤ」のものでなく、その体の宿主のものだった)

――ひ、との……頭の、なか……に、土足で、入り込んで、くる、なぁああぁ―――っっ!!!!!
(まるで暴走だった。木刀を持った体が鋭く構えをとると、
 なりふり構わずに、ただ目の前にいた水鏡にむかって、鋭い一撃を飛ばそうとする)




【十全に重畳です。万事問題ありません……と言いたいところなのですが、
 お時間の方、大丈夫ですか?私、20時過ぎ〜22時くらいまで、夕食ついでに少し出なければならなさそうで。
 水鏡さんの方のご予定は、いかがでありましょうか?】

【展開の方は十全にちょうじょーなので、このままお好きにっ、と思います】
【他にも何かあったら遠慮なく仰られてくださいませ】
319水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/29(日) 18:11:16 ID:lUcFkYi/
>>318
(軽薄な、おそらくはいつも「不知火」が浮かべていそうな、そんな表情は、先輩には似合わないと思う。
 うるさげに、ウイッグの金髪をかきあげてからきっと先輩を見据えて)
僕は…その、人に手を掛けたことなんかない。君には関係…
(続く「カズヤ」のセリフに口をつぐんで、思わず聞き入りそうになってしまい)

…先輩?カズヤくん?
(不意に苦しげな様子を見せるのに思わず近寄ろうと、一歩踏み出すと、
 鋭い袈裟懸けの斬撃が浴びせられる――
 間に合わない、とっさに後ろに飛びすさるも、完全な回避は叶わず、
 なんとか受け止めた鎖骨がはっきりと折れた痛みを感じながら、
 なりふり構わずゴロゴロと後ろに地面を転がって、ようやく距離を取って、ゆらりと立ち上がる)

君が何をしたいか、僕にはよく分からないよ…
もう少し、君の話を聞かせてくれないかな?
(片手で肩を押さえつつ、ホコリだらけになった衣装のまま、なんとか相手を見据えて)

それと、その人のことは放っておいてくれないかな?
君にとっては色々思うことがあるかもしれないけど、僕にとってはまた違う意味をもった、大切な人だから。
こんな体の僕の話をきちんと聞いてくれた、初めての人だからね。
誰にだって、思い出したくない過去や、振り返りたくない出来事…あるだろう?
それを責める資格は…誰もない、よ。カズヤくん。
(「不知火」に変わってしまえば楽なのだろう、そうは思っても、
 体の主導権を握ろうとせめぎ合う、ゆらゆらと揺れる体を不安げな様子で見守りながらも、
 自分から手を出すことをためらって、苦痛に汗を滲ませながら、
 まだどうするべきか迷って、距離を置いたまま対峙している)

【19時前後…だから先輩のレスか、こちらからのレスで一度中断にさせていただければ、と】
【なんだかものすごく楽しくなってきましたので、どんどん無茶していただけると幸いです】
320 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/29(日) 18:28:32 ID:ckCnSxl0
>>319
『ふう、ビックリしちゃった……』

(ゆらり、と揺れた体が止まった時、主導権は「カズヤ」にあった。
 軽薄な笑みを浮かべたまま、くるくるとまた木刀を回して弄び始める――楽しそうに)

『いきなりなんだもんな……ここの入れない記憶はよっぽどなにかあるみたいだね。
 この女の人自身、忘れてるのか封じられてるのか何なのか知らないけどさァ』
(肩を押さえて立ち上がる水鏡の姿を、冷たい目で楽しそうにみている。
 それこそ、今の「葵」はただの人形のように、その体で違う意志を伝えるだけ)
『それとも、バラされたくなかったのかな?
 自分がどんなことをして、どんなことをされてきたのか……このお兄さんに知られたくなかった?
 ああ、他にも知られたくない人がいるんだ――ははは、暴れても無駄だって。
 ボクは男子生徒の名残の欠片に、負の気がかたまって出来たみたいなもので、
 今さっきのキミのすっごい負の感情で、ちょっと強くなれちゃったからね。ありがとう、おねえさん♪』
(まるで内部に声をかけるように、自分の胸をなだめるようにさすりながら、軽快に笑う)

『放っておけないよ。
 このおねえさんをいじめていったらボクはもっともっと強くなれるかもしれないし。
 ボクさー、別に悪いことしてるわけじゃないんだよ?寂しくって構ってほしいだけなんだ……』
(ずず、と木刀を地面にひきずりながら、ゆっくりと水鏡に近づいていく)
『寂しくって寂しくって、だから、他の人にくっつくんだ。
 そうしたら、心の奥にある気持ちを読み取って、それをボクが代わりに実行してあげるの。
 みんなさ、本当は随分、真っ黒なもの抱えて生きてるんだよ?お兄さんのも見たかったなー』
(そうして、真っすぐに構えをとる、葵の身体)
『責める資格がない?はは、おねーさんもボクの中で鼻で笑ってるよ?何も知らない癖にって。
 そうだ、おにいさんには体験してもらおうかなぁ……。
 おねえさんが、むかし、ヒトに対してどんなことをしてきたかっていうのを、さっ』

(木刀のきっさきが、膝にめがけて突進してくる。鋭い突きだった。
 本当の刀ではないとはいえ、木刀――鎖骨を折るだけの威力のある、凶器)



【了解です。楽しんでいただけたら十全に重畳、とこわごわ進めておりますっ】
【…と、これか、水鏡さんのかで中断、でありますね】
321水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/11/29(日) 18:47:53 ID:lUcFkYi/
>>320
…誰にも、大切なものも、触れられなくないものもあるよ。
君の寂しさも、分からないわけじゃない、それは嘘じゃない。
(一瞬目が自分の内に沈んで、自分の中の暗闇を覗き込んでから、再び視線を持ち上げてまっこうから見据え)
そして、自分の中の負に浸るのはとても気持ちがいいけど、
それだけじゃダメなんだ。その人は、もうそれを知ってる。
君だって、その人の中をのぞいたなら、それはわかるだろう?カズヤくん。
(あくまで軽薄に笑う「カズヤ」と、先ほどの地の底から響くような、強烈な意思をもった、
 「媛先輩」の声に思いをいたしつつ)

君の考えてること、僕にはよく分かる。
一人は寂しいよね。誰にも構ってもらえず、気にかけてくれる人もいない。
仲間が楽しく笑ってるのを、横目でずっと見てるだけなんだ。
そうなってからの君は、いつもそんな様子を見ていたんだろう?
…僕の闇に触らないほうがいい、人と比較したことはないけど、あまり気持ちのいいものじゃないよ?
(こちらも体をリラックスさせ、痛みを半ば無視しながら体の力を抜いて構えた、つもりだった)

…僕に言わない、誰にも言えないことがあったかも、知れないね。
そういう深さも暗さも、媛先輩は持ってると思うよ、僕も。
(相手に声が届かないほど、低く呟くと、鋭い突きがほぼ同時に突きこまれる。
 媛先輩の過去――知りたい、知りたくない、両方を同時に頭に思い浮かべるが、それは一瞬で消えて、
 ふわふわしたロングスカートが幸いしたか、ギリギリ交すと布地にからめとるように足を蹴り上げ、
 今度は弁慶の泣き所にものすごい痛みを感じながら、蹴り上げた木刀をなんとか脇にたばさんで、
 相手の武器を封じたまま、じっと漆黒の瞳を、薄い茶色の瞳で見返す)

(自分の中の闇…まだ小学生の頃の自分が泣きながら、
 おぞましい異形たちを「不知火」の紋様を浮かび上がらせ、惨殺していく記憶がフラッシュバックする。
 足元には、幼い「ミヨちゃん」の無残に引き裂かれ、うつろな目を剥いた遺体が転が)
――僕に触るな!
(ぎりっと木刀を腕で押さえつけたまま、敵を睨みつけるように先輩の、「カズヤ」の目を睨みつける)

【ではこれにて、22時前後を目安に一応避難所にて合流にいたしましょう】
【思い切り好き勝手やらせていただいて、いつものとおり楽しませていただいておりますので、お気遣いは感謝しますが無用です】
322媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/29(日) 18:52:05 ID:ckCnSxl0
【よし、幸いであります。22時前後に、ちょっとお話させて頂いて……再開、できればと】
【それでは、ありがとうございました、水鏡さん。また、後は宜しくお願い致します(一礼)】
323カズヤ in 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/11/30(月) 00:21:15 ID:ZPup6L3A
>>321
キミがどうだとか誰がどうだとか、別にそんなのどうでもいいよ。
……ボクにとってはさあ、負ってすごく気持ちが良いんだ。
最初はちょっと悪戯しようと思ってただけだったんだ。
皆が楽しそうだから、からかってやろうと思ってただけだったんだけど。
(おっと、と声をあげたときには木刀が彼に絡め取られていた。
 しかし、それに臆することもなく楽しそうな笑顔を浮かべ、「カズヤ」は続ける)
でも、あんまりにも沢山触れてるうちに、それが楽しくなっちゃった。
寂しくて構って欲しかっただけだったけど……
今は、色んな人の闇に触れまわっていくのが楽しくって仕方ないんだ。

(「葵」の顔が酷くいびつな笑顔を浮かべた)
(この女本人だったら――この現象を「転化」とでも呼んだかもしれない。
 浮遊霊や自縛霊が時を経て悪霊の類に……いうなれば異形になり果てる現象だ)

この人の闇も、キミの闇も。
気持ちいいものじゃないほうが、ボクにとっては気持ちいいんだからさ。
あ、キミにとってそれなりに大切な人なら、この人のこと傷つけられないかな?
でも大丈夫。ボクだってこのお姉さんを傷つけたりしないよ。
これからは、このおねえさんを使って、他の人を傷つけるんだ。
(睨みつけるような視線を飄々としたように受けながら
 「カズヤ」のはいった“葵”はぐいっと顔を彼に近づけると、うっすら微笑む)
(それは、普段の「彼女」に似た、微笑の仕方)

―――『水鏡さんの闇を、私に、見せて頂けませんか』?

(そうして、普段の彼女の、口調)
(木刀をつかまれた事を逆手にとって、
 木刀をひっぱって身体的な距離をつめると、空いている手で彼に触れようと――)



【置きレス、になります】
324卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/11/30(月) 21:23:18 ID:jD5mKMJc
【名前】卯月ひのわ(うづき-)
【年齢】 13
【性別】 女
【身長】 135cm
【3サイズ】 64-49-66 まないた。
【容貌】 小学生のような体型。
     ややぶかぶかな制服を身に纏い、ベレー帽をつけている。
     銀髪で腰ほどまでの長さ。常に眠たげというか無表情で掴みどころがない
【能力】 異形遣い:倒した異形の邪気や何やらを取り除き、
            使い魔として操ることが出来る。元人間などの一部の異形には効かない。
            仲間の異形はデフォルメされた人形のような姿になり、
            いつもはトランクの中にキーホルダーとして納められている。
            多数を操る時はタクトを仕様するが、そもそもそんな機会が滅多に無い。テスト運用はする。
      氷使い:補助的または異形の力が遣えない時の戦闘手段。あられをガンガン飛ばしたり、でかい氷塊をたたきつけるなど
            意外に攻撃的な使い方をする。
【希望】雑談・戦闘・エロール
【NG】 スカ、グロ、後遺症、死亡
【弱点】 所詮近接戦闘等には弱いうえ、身体能力も乏しい。ロリだからしかたない
【備考】 中等部所属。能力と雰囲気の所為で周囲からは敬遠されている。
     傷ついた仲間の異形は裁縫で修復しているらしい。
     ちなみに異形遣いの能力は、いわゆるマッドサイエンティスト的な気のある父によって
     強制的に組み込まれたもので、そのおかげか身体の成長が遅い。
     更に寿命が大幅に縮められ、残り20年の命となっているが、本人は知らない。
     感情の変化が薄い。ただし他人との関わりで少しずつ変わってきてはいる。
     これには過去のトラウマから来るところが多いが、その記憶には現在鍵をしてしまっている。
     氷の方は遺伝と自らの鍛錬で出来上がっている。 北の広い国の血が混じっているようだ。

     他人との繋がりが薄かったからか、学園に来て出来た繋がりを大切にしたがる傾向にある。
     ちなみに向こうの国での名前はファイーナ・アナトリエヴナ・ウルィヴィン。亡き祖母が与えたと聞いている
     父親も知らない、というか覚えてない可能性が高く現在は本人と久遠ゆりかのみが知っている。
     最近、料理部に入部した。

     対人関係としての変化として、久遠ゆりかと擬似的な姉妹関係になったり
     御木本正太郎への淡い恋心に気づいて混乱したりなどしている。

【ぷろふぃーる投下、っと……それでは兵部さんとの解凍ロールにお借りします】
325卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/11/30(月) 21:26:47 ID:jD5mKMJc
私には難しいことは分かりませんが、
この街にはそうなるだけの理由があるのでしょうか。
(ふぅ、と息をひとつつきながら。自分が考えて答えの出る問題ではないだろうし。
ひょっとしたらこの身体の秘密に、また関係しているかもしれないけど
どちらにせよ少し専門外な話だろう)

(焦って後に続く言葉を考えようとするが、上手く言葉にならない
こういった局面で嘘をつくのが苦手なのが致命傷になった)
(時は既に手遅れ、声色と動作から彼の思惑を読みとり)
(諦観にも似た暗い視線に乗り、目を伏せた)

(ケースの中から覗かせる、それは夕日を反射して鈍く光る)
(それを見て、今度は恐怖や驚きとは別の意図で目を瞬かせた)
(このひとごろしの道具を、自分はどこかで見た気がする)
(以前彼と遭遇した時だとか、姉と慕う彼女が見せたそれとは違う)
(もっともっと、前の出来ごと。映画の中か何かだろうか)

(しかしデジャヴにも似た記憶の糸を手繰り寄せている場合ではない)

――見て、ません。
(か細い声が小さい口から洩れる)
(彼女は、少なくとも自分にとって「異形」とは違う)
(仲間達ともまた違う。何よりも大切なつながりのひとつ)


その条件に該当して、かつ異形と呼ぶべき存在とは。
(銃器から見かねた記憶の片鱗らしきものと、この問答がそうさせたのか。
魂を宿さない機会人形のごとく――その顔に感情は無かった)

【では改めまして、今夜もよろしくお願いします】
326兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/30(月) 21:41:25 ID:E6tJ2ER+
>>325

そうか。

(この返答も、予想の内だ。彼女の強さは、あの日の夜に知っていたつもりだ)
(こんな人殺しの道具をちらつかせた所で、易々と話したりはしないだろう)
(もはや、銃口を突きつける必要もない。どうせその先には、大したものは得られない)

『ガチャン』

(全く打つ手なし、ではない。けれどそれは汚く、更に非効率的だ)
(だからケースを閉め、立ち上がる。彼女は、抹殺するべき
 対象の味方だ。それはつまり、この銀髪の少女はいずれ敵となるということだ)
(もう遅かったのだ。彼女は既に、夜の世界に関わり過ぎている。
 敵となる可能性が低い―――――?全く。笑わせるな)

警告しておく。僕はあの異形を殺す。
その際に何らかの邪魔が入った場合、その対象も障害となるなら排除する。

(どうせ、頷くはずもない。彼女もまた、いずれ己の前に立つ人間だ)
(それもまた、いつになるのかは分からない。
 だが何となく、そう遠くにはならないような気がした)



【こちらこそ、よろしくお願いします】
327卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/11/30(月) 22:02:35 ID:jD5mKMJc

――。

(何かを呟こうとして、しかしその途中でやはり口を閉ざす)
(言うべき言葉が見つからなかったのとは違う。
言葉を出すべきと思えなかったからだ)

……。
(その言葉を聞いて、恐怖の感情が無いわけではない)
(けれどもひのわにはそれ以上に、恐怖に勝る感情が強かった)

けいこ、く。……そう、ですね……
(一瞬だけ、いつもの暢気な調子に戻り考え込むような動作を見せるが)

私には……掛け替えの無い、何にも換え難いおともだちがいます。
……おともだちだから、大切な存在だから。
そして何より、彼らを失うのが、私は怖い。だから……。

(寒風とは違う冷ややかな風がぶわりと舞い上がった)
(元来身についていたこの能力は、どうやら感情と愛称が特に良い)

私のたいせつな「ひと」は、失わせません。私の命に換えたとしても。
(その瞳に底冷えするような視線を宿し)
(人形と戯れる少女ではなく、氷と冷気を従える存在のようで)
(大切なおともだちを守るためなら、命だって。
熱血英雄のような存在の決めゼリフと違い、心からそう考えている)
(それが大切なひとたちの心を傷つける行動と知っていても、
打つ手が他に無ければきっとそれを躊躇無く選ぶだろう)
328兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/30(月) 22:19:29 ID:E6tJ2ER+
>>327

………いい、眼だな。
けれど、身を呈して守るというのは違う。死んだら、その人も守れない。

(季節によるものとは違う、人為的に作り出された冷気を感じながら、呟く)
(強い意思を感じる。あの人とは違う、はっきりとした迷いのない感情)
(分かりやすくて、結構なことだ。その方が、こちらもやりやすい)

守るには、その敵を殺すんだ。持てる限りの力を以て。

(自分の行いは絶対に正しいと信じている。彼女もまた、
 大切な友人を失いたくないと言う。言葉では分かりあえない。
 ならば、決着を付けるものは1つ。とてもシンプルなもの。『力』だ)
(ふと気付く。何故か、小さく笑っている自分。
 何がおかしいのだろう。そう思えども、笑みは消えなかった)

――――………それじゃあ。

(しばしの時間を有して、普段通りの仏頂面を取り戻す。
 もう、あまりこの場所には来ない方が良さそうだ)
(次からは、夜に合わせ時間を潰すのは、屋上辺りに移すとしようか。
 そんな取り留めのないことを考えながら、校門へと歩いていった)



【僕は多分、次のレスで〆になると思う】
329卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/11/30(月) 22:54:45 ID:jD5mKMJc
……そう、ですね。確かにそうなのです。
だから、それは最終手段と言うものになるのでしょう。
(声色はまだ、戻らない。それがとても不思議で)
(かつて隙屋と共に戦った女性や、葛森と共に戦った少女に向けられた感情とは違う
別の存在がくすぶっている。また、自分はわけのわからないものに振り回されている)

誰かの命を絶つ、という手段は最後の一手。
その行為で守られるものより、奪われるものが上回っては本末転倒、ただの略奪か悲劇に成り下がる。
(それが、「彼女」の命であっても「彼」の命であっても)
(ただその命に関わる存在に悲しみが降りかかるだけではない。
命が奪われたがゆえの結末など、血と罪と重責にまみれ)

ですから。最後の最後まで、私はその一手を拒みます。
(哀しみが全てを包む、光の見えない結末となるしかない)
(その手段は、それしか許されなくなっている)

さよう、なら。
(冷たい気配は消えうせ、どこか哀しそうに一瞥をくれると)
(律義なお辞儀と短い挨拶と共に、その場を後にする)

(やがてその足取りは早足となる)
(彼女と話をしなければならない。そして、場合によっては
あの人の力を借りる必要もある)
(自分の大切な人は、絶対に守らねばならない)
(そして誰かの命が奪われる結末なんて、認めない)

【最後まで書いた所で突如電源が落ちて、軽く真っ青になったのです……】
【では、私はこれにて〆とさせて頂きます】
【お付き合い、ありがとうございました】
330兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/11/30(月) 23:34:35 ID:E6tJ2ER+
>>329

…………………甘い。

(彼女が去り行く足音を聞きながら、ポツリと呟く。
 最終手段、そんなものではない。常に手段は一つしかない)
(殺し殺されることでしか、世界は廻らない。そう気付いた時には、
 もう手遅れだ。何も知らなかったあの頃の自分の愚かさが、嫌になる)

(自分の能力上、彼女が文字通り身を呈して、標的を守ろうと
 するのは難しいだろう。止めるならば、己を殺すしかない)
(そうなっては、人間といえども容赦はできない。基本的には
 死刑相当と判断された人間しか殺すことはできないが、
 公務執行の際における正当防衛ならば、致し方なしとされている)

(彼女に殺されると、紅裂拓兎を殺せなくなる。
 今の彼は、今の自分に殺されるのを良しとしていないらしいけれど)
(逆に彼女を殺した場合、例えば水鏡恭弥などは
 恐らく復讐に走るだろう。感情的な彼の性格なら、妥当なところだ)
(久遠ゆりかも、流石に沈黙を破るだろう。この上紅裂拓兎まで殺したら、どれ程憎まれることか)
(媛名葵はどうだろうか。任務と知れば、私情を捨て去るか?
 あの人は、仕事に感情を持ち込むことがある。可能性は、十分にある)

(今更ながら、改めて思う。周囲はやはり、敵だらけだ――――)

(けれど、退くわけには行かない。これが最も多くの
 人命を救う手段であることを、僕は知っている。
 『ガンスリンガー』が、やらねばならないことだから)
(正義はみんなの裏切り者。そんな言葉を思い出す。
 自分は正義なんて綺麗なものではないと、常々思っていたけれど)
(その言葉が真実であるならば、あるいはこれこそが正義なのかもしれない。
 こんな血と罪にまみれたやり方が正義。成る程、こんな汚い世界にはお似合いだ)



………ねえ、拓兎先輩。あなたは悪人になることで、世界を敵に回したけど。
『ガチャリ』

(場所は変わり、公園。背中のケースから飛び出てきた二丁拳銃を掴み、周囲へ向ける。
 深紅のケースを背負った少年を取り囲むのは、猿型の異形の群れ)

――――正義も結局、周囲が敵だらけであることには変わりないんだね。

(少年の独白に続き、異形の悲鳴と、銃声がその後を追った)



【それは災難だったね。でも結局、僕の方が遅くなっちゃった…】
【こちらもこれで〆るね、二日間お付き合い頂きありがとうございました】
【楽しかった、またいつか宜しく。ノシ】
331水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/01(火) 20:57:48 ID:f6ylUkA3
>>323
(気配が変質していくのが感じ取れる。先ほど、次々人に乗り移っていた時は
 害意というよりは、悪戯っ気たっぷりの陽性の気を嗅ぎ取っていたのだが――
 カズヤの語る通り、じっとりと湿った悪意を浴びせられて、それだけで怯みそうになりながら――)
闇に触れた?ってそれは…
(自分の知らない媛先輩の中の「闇」、それに触れたから余計に――?
 ちらりと脳裏を推測がよぎる)

そんなことは…
(確かに、自分には先輩を傷つけたり、戦うような真似はできない、そう思う。
 先輩の顔で、先輩の声で、いつもの微笑みに似た表情でたっぷりと毒を吐いて、
 こちらに触れようとする動作は分かった。しかし木刀を抑えている以上、
 退きも引きもならず、ためらう内にふと目を合わせてしまって――
 折れた鎖骨に手が触れて、激痛に木刀を抑える手が緩み――)

――――――――――…――――――――――
『キョウくん、逃げて――!』
最近はあまり夢に見ることもなくなった。いつもの、おなじみの悪夢。
友達がいなかった僕を、なにくれとなく構ってくれて、ミヨちゃんはお姉さん風を吹かせてた。
小学生の僕らは二人で冒険に出かけて、町外れで異形にでくわして。

僕の目の前で、僕を逃がそうとして、ミヨちゃんは殺された。
覚えてる。爪が背中から生えて、やつは地面にミヨちゃんの体を叩きつけて――
僕は――怖くて怖くて、一歩も動けなかった。
ミヨちゃんの血を腕から滴らせて、ケダモノの顔でヤツは笑って、
僕に臭い息を吹きかけながら腕を振り上げて――

自分が自分じゃなくなっても、何をしてたか、全部はっきり覚えてる。
異形を叩きのめし、腕を引きちぎり、内臓を踏みにじり、頭蓋を割り、
形がなくなるまで、泣きながらぐちゃぐちゃに潰して、
形がなくなっても僕はびちゃびちゃの肉片や骨を砕き続けて――

気がつくと、僕だけが地面の上に立ってた。
覗き込んだらミヨちゃんの目がもう、何も映してないのを見て、
僕はうつろ、ってこういうことなんだ、ってそのとき思ったんだ。

僕は大切な人を、自分の臆病さにから永遠に失って――
異様な腕の紋様に気がついて、そのとき初めて「不知火」の声を聞いた。
――――――――――…――――――――――

【…初めてくらった行数制限につき、2分割です。スレをお借りします】
332水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/01(火) 20:58:41 ID:f6ylUkA3
(必死で接触を断つように、先輩の肩を突き飛ばし、よろよろと数歩後退する。
 無理矢理記憶を引きずりだされた、それだけは自分でもはっきりと、分かって)
なるほど、ね、そういう能力なわけだ。
(嫌な汗を一瞬で背中にどっと掻いていた。それでも、思ったほどの動揺はない)
好きなだけ、君のいう「闇」に触れてみるといい。
僕ので君が満足できるか、ちっとも保障はしないけど、ね。
(長い金髪のウイッグを振り乱し、衣装はホコリまみれ、おまけに鎖骨は骨折してる。
 無様で不利な条件ばかりだったけど――)

君がそうしてる間に、僕は媛先輩を取り戻す。
先輩は君みたいな奴にくれてやるわけには、いかないんだ。
――大切な人が、いるんだから。そうでしょう?媛先輩?
≪深凪≫の猟狗だというのなら、しっかりしてください。

(どこまで憑依が進んでいるのか、先ほどの木刀で襲い掛かってきた反応を見る限り、
 完全に「葵」としての魂まで失われたわけではないはず、そんな推測の元、
 カズヤにではなく、先輩に向けて呼びかけながら、つま先立ちになり、あえて構えずに
 全身の力を抜いて相手の反応を見ようとして――)

――君になんか、負けてやらない。
(自分でもよく分からない意地のまま、「不知火」には変わらず対峙しようとする)

【のっけからこんなんですが、改めまして本日もよろしくお願いいたします】
333カズヤ(in葵) ◆YJKujNK4t6 :2009/12/01(火) 21:21:44 ID:3W/NaA4b
(肩を突き飛ばされた反動で少しよろけながらも、
 解放された木刀を片手に、距離をとった「カズヤ」の表情はとても楽しそうだった。
 自分の餌を得て、それを糧に――女の体の中のそれは、どんどんとその力を増す)

ふぅん……なるほど。
(彼の鎖骨に触れた自分の指先を、赤い舌で舐める。
 まるでその「闇」の味でも吟味するかのような仕草でそんなことをしながら、頷いた)
キミの闇もなかなか面白いね。
いや、なかなか、なんてものじゃないよ。実際、すっごく美味しいよ。
未だに、はっきりそういう記憶を引きずっちゃってるところがいいよね……。
長い苦悩ってさ、熟すと余計に濃くなるっていうか、なんていうか。
まあ、ボクだってこうやって人の気持ちを食らうようになってから、間も無いからよく分かんないんだけどさ。

このお姉さんを、取り戻す?
駄目だよ、もうボクがもらったんだもん……なかなか、心地いいよ、このナカはさ。
キミとこのお姉さんのおかげで、こんな風になれたんだから。
大切な人がいるとか、≪深凪≫の猟狗か、主人の人形かなんか知らないけど、今はボクの――。
(不意に、「カズヤ」の表情が消える。
 動揺が走ったようにその目が揺れる。何かが、体の動きを阻害するかのように)

っ……ったく。
粘着質なおんなのひとってどうかと思うよ……キミもさ、そう思わない?
(震える自分の手を、もう一方の手で押さえ込む。
 自分以外の意志が、もう一方の意志を拒ませるかのような、そんな光景だった)
――キミは、勝てないよ。ボクに。
だって、ボクにはおねえさんっていう人質があるんだからさ……何ができるの、キミに。

――――昔と一緒だ。キミにはなーんにも、守れない。



【遅くなりましたけれど、こちらもこのように。それでは、宜しくお願い致します。(一礼)】
334水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/01(火) 21:45:05 ID:f6ylUkA3
>>333
ずっとね、まだ小さかった頃は、毎晩夢に見てたよ。
最近では週に1、2回かな?すっかり慣れっこになってるからね。
それに――悪いけど、タチの悪いものに憑かれるのは、君よりずっとキャリアは長いんだ。
あまり君の能力が僕に通用すると、そんなふうに思わないほうがいいよ。
(そうは言うものの、ちろりと白い指先を舐める赤い舌に、ぞっとする寒気を覚えるのもまた、事実。
 どんどんよくないほうに「カズヤ」が加速しているらしい、あまり時間の余裕はなさそうだ)

…そうかい?僕は嫌いじゃないよ。粘着質ってことは、忘れないってことだろう?
僕自身もそういうところ、あるからね。
(自分で自分の腕を押さえる仕草に、体の中で二人の魂、というべきだろうか、
 主導権を握って争っている様子を認め、軽口を叩きながらもこちらに襲っては来ない様子に)

勝つとは言ってない。でも、絶対負けない。
君が音を上げるまで、ここから君を逃がさないから、そのつもりで。
ほら、僕もしっかり粘着質だろう?
(いつもの軽いフットワークではなく、そろそろとすり足で間合いを詰めていく)
その人は人質にはならないよ。だって、無抵抗じゃないからね。
君は外は僕、内は媛先輩と戦わなきゃいけない。
2対1ならどっちが有利か、聞くまでもないだろう?

(ある意味リスクは高い、それでも、今の反応に賭けてみることにする)
ほら、僕の「闇」を読み取るんだろう?こっちから仕掛けてみようか、な。
(押さえ込まれた手の方に、今度はこちらから手を伸ばし――肩に触れて)
先輩、しっかり。郡太一朗くん、僕も一緒に戦いましたよ。

――――――――――…――――――――――
(背中を合わせ、異形の群れの中、郡太一朗のナイフがきらめき、
 恭弥のパンチがクリーンヒットして――)

『さあて。俺はただ、俺自身の自己満足の為に動いてるだけだよ。
その為なら、他人を利用し、利用されてやるさ。
――俺は、悲劇を殺す。それだけだ』

『ただ、あの人を傷つけるなら、相手が誰だろうと容赦はしない。
あの人の背中は俺が守るんだ。――それがたとえ、俺の知っているやつだとしても。 』
(ぐっと拳を握り、にっと陽気な笑みを浮かべて)
『…………媛名葵。それが、あの人の名前だ。』

――――――――――…――――――――――

(自分の「記憶」を読み取らせることで、「カズヤ」を混乱させ先輩を援護をするつもりで思い出していく。
 そして、主人の人形?子どもころの封じられた記憶?何も知らない癖に?
 考えまいとしたが、先ほどのカズヤの言葉のきれはしが、一瞬頭をよぎった)

【伝え忘れていました、リミットこちらは26時程度です。…いや、いくらなんでも締められると…思います…】
335カズヤ(in葵) ◆YJKujNK4t6 :2009/12/01(火) 22:10:36 ID:3W/NaA4b
>>334
悪夢になれるなんて最悪だよね。慣れちゃったらもう悪夢じゃない。
つまりはさ……自分のなかの基準が、狂っちゃうんだよ?
自分の中の異常が異常じゃなくなってくカンジ――快楽殺人もあれに似てるのかな?
(威嚇のつもりか、思ったことをただ単に喋っているだけなのか。
 腕を押さえて動けないながらも、いびつな笑みを浮かべて、近づいてくる彼を見る)
……入り込むのは簡単だったんだけど、
このお姉さん、たまにアレルギー反応みたいに、強い反応しめすんだよね――ッ……!?

(触れられて、流れ込んでくる記憶。
 体の本来の持ち主の意志が、寄生体の意志に干渉して、その顔をゆがませる)
(それは、苦痛の表情。「葵」の顔で、ひどく苦しそうな表情を、「カズヤ」が見せる)

―――……こうはっ…ぃ……さっ……。
(苦悶の表情を浮かべるその唇から、絞り出すように零れる言葉。
 この女の“本体”にとっては強すぎる刺激物――あの人の声が、表情が、意識の中に流れ込む)
(だが、木刀を持った右手は、自分を押さえる左手を振り払い――)

……っ、おねえさんさ、いい加減にしてよ。
その人が大好きで、大好きで仕方ないのは十分に分かったさ。
でも、キミの闇の一端はそこにもあるんだろ……いつまで、傍にいられるかな?
――――キミは、いつまでも、答えを先延ばしにしてるだけ。
(まるで、自分の中に語りかけるようにしたあと、木刀を持った手は滑らかに動いた。
 今の言葉で、ふたたび、暴れかけていた本体の意志を制したように――)

ははっ、悪いけど僕が読み取るのは、多くは「闇」なんだ。
それは君とって、「闇」じゃないだろ?いや、まあ、おねえさんにはかなりキいたみたいだけど。
もっともっと、キミの「闇」を見せてよ――嫌いじゃないよ、キミの過去。
(木刀を鋭く振りあげ、狙うのは逆側の鎖骨)
誰も助けられなかったちっぽけな子供。そして、キミはそれから、どうして生きてきたのか、をさ―――ッ!
(いやに楽しそうな表情をうかべながら、木刀の切っ先が牙をむいた)




【了解、です。いや、私も、レスを短く早くしていけたらいいななんてそんな願望が願望でしかn(】
【ともかく、です。もし、眠気などなどもありますれば、十全とその時は仰ってください】
336水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/01(火) 22:38:23 ID:f6ylUkA3
>>335
夜は、悪夢にうなされる。
今でも真夜中に汗をぐっしょり掻いて、自分がベッドの上にいて、血だまりの中で
もがいてるわけじゃない、そのことに気づくまで、じっと自分の手を見てることがあるよ。
――それでも、朝は来る。
日の光と一緒に僕は目が覚めて、そして学園に行くんだ。
なにも夜や闇ばかりで、世界が出来てるわけじゃない。
僕が知ったのは、そういうことだよ。

(いつもの先輩の声が聞こえた、これは――と思ったときには、
 「カズヤ」が主導権を取り戻しているのを、気配でも言葉でも感じ取って――
 今度は避けない。がしりと食い込んだ木刀が、反対の鎖骨も綺麗に折ったのを感じて――)

なっちゃないね。さっきの先輩の打ち込みはもっと鋭かった。
今も君は、どうにか体を動かしてる、それだけだ。
ほら、もっと打ち込んでみたらいい。人を殺すってのは以外に簡単じゃないんだよ?
さっきも言っただろう?君には負けてやらない。
そして、絶対媛先輩は取り返す。
(腕をボクシングのガードの形、鼻の下に拳を付け、軽く前かがみになる。
 足を軽く肩幅に開き、肘でボディをガードして、打ち込みを捌くでもなく、急所だけはなんとか避けながら、
 打たれるまま、こちらから手を出そうとはせずに――)

――――――――――…――――――――――
『いい加減慣れろって、殺しアイってこーゆーもんだぜ?』
(からかうような不知火の声、足元に異形に憑かれおぞましく変形したヒトの残骸が転がっている)
『こいつはもう、手遅れだったんだ。一々悔やんでどうするよ?
 それとも何か?また前みた』
それ以上言うなよ、分かってるさ、僕だって分かってる…
(倒れ伏した顔が天を向いている。一瞬何も映っていない瞳と目を合わせてしまって――
 吐き気が悪寒が震えが止まらない。うずくまってガタガタと震えながら――)
――――――――――…――――――――――

(必死に抵抗して、考える。先輩と始めてあったとき――)

――――――――――…――――――――――
『―――手助け、必要そうで、ありますか?』
そう、僕が変わり始めた夜は、あの時だったと、思い出す。
神社でお話したよな。携帯の番号交換して――
――――――――――…――――――――――

(それからも、色んな人と会って、色んなこと、話したっけ)

(引きずりだされる記憶と、思い出す、記憶――)

――――――――――…――――――――――
久遠ゆりかが手を支え、水鏡に銃の構え方を教えていた。
葛森利香に投げ飛ばされて地面に這う自分。
伊達三月が鉄棍を抱えて、手を振っていた。
青江結が結界で次々異形を滅ぼしながら、にっこり笑ってて――
――――――――――…――――――――――

どうやって生きてきたんだろうね。でも、もう僕は震えて何も出来ない、子供じゃない。
(奇妙なことに、水鏡の視点から見るシーンと、それを一歩引いて、水鏡自身と相手を見る回想と、
 二つがダブって見えていく。視点が二つ、あるかのように…)

【もう自重、やめました。いくところまで逝ってしまうことにします。お叱りは後ほど】
337カズヤ(in葵) ◆YJKujNK4t6 :2009/12/01(火) 22:55:13 ID:3W/NaA4b
>>336
あれ、避けないんだ。
(鎖骨が折れた感覚が、木刀から手に伝わったのか、
 「カズヤ」は不思議そうに、どこか無邪気ともとれる仕草で首を傾げる
  ――少し、行動が“葵”じみてきた。
 それはどちらがどちらに浸食されているのか。それとも、同一のものに、なりかけてでもいるのか)

……このおねえさんはまだまだシブトク抵抗してるけど、
それも時間の問題だよ。ボクがおねーさんを食べ終わっちゃえば、この体はボクのものだ。
(ガードの姿勢を気にも留めず、力任せに打ち込んでいく)
(脇腹、首、頭部、というようにデタラメに、力任せに、木刀が撃ち込まれて――
 それは、ただの一方的な暴力。 戦略も無く、ただただメッタ打ち、という表現が正しかった)
(その度に、木刀を伝って彼の記憶が頭の中に流れ込んでくる)

いまのキミは、あんまりおもしろくないや。
あんまり闇がないんだもん……さっきみたいなの見せてよ。ミヨちゃん、だっけ?
「キョウくん」の闇が見たいんだ。いまのお前じゃ、つまんないよ。
(木刀をさげると、つまらなそうに唇を尖らせる。
 それからくるくると木刀をまわして、狂気の色を宿していた瞳をきらめかせた)

人を殺すことは、難しくないよー?
ああ、こうじゃないや……―――難しくなんてありませんよ、水鏡さん。
結局、何かを殺すにあたって力というものは必需品ではないと思います。
どうやって殺すかを考える思考力と、その時を間違わない判断力さえあれば
何かを殺すことはできるはずです……ふふ、これはいったいどちらの「思考」でありましょうや。

だからね、水鏡さん。もう、貴方にこれ以上の闇がないっていうなら―――死んでください。
(次の瞬間、煌めいたのは木刀じゃなかった。
 木刀を捨てた手にきらめいていたのは、ナイフ――この女が刃物を隠し持っていないわけもないのだ)
(それが、狙いを定めたのは首筋だった。
 相手に戦闘の意志がないとでも判断したのか、大胆に踏み込んで、その首を掻っ捌こうと――)
338水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/01(火) 23:18:15 ID:f6ylUkA3
>>337
(打たれる度に、体はほぼノーガードでも、心の守りはしっかりと固める。
 それは、自分の来た道を振り返ることで――)

――――――――――…――――――――――
鬼塚蝶子が生首を抱えてうっとりと、夜に笑っていた。

『義腕の事を知った人間を生かしておく訳には行かん。』
紫一久にナイフを突きつけられる自分。ぎらって刃が光ってたっけ。

『こんな力を得たことに何か意味があるのなら、せめてこの街の夜を明るくするためであってほしい。 』
伊織津綺子が花のように笑っていた。

『……あの子になら、殺されてもいいと思った。』
幽霊の霧原朱音が、目線を逸らした。

『せ、先輩……頑張って! 』
天羽都が、くしゃくしゃな顔で、それでも僕のこと、心配して励ましてくれた。

『お前さんがどれだけ暴走しようが、俺は誰かを狩ったりしねえよ。』
御法川醍醐がそういって、破顔した。

『ないですよ、貴方には。』
兵部晶が冷たい目で、こちらを見返していて。
――――――――――…――――――――――

そうそう君のリクエストにも答えてられないな。
僕だって恥ずかしいから、ね。
それと――悪いけど、動きは
(踏み込んでこようとする動きに、更に踏み込み返して手首をがっしりと押さえる)
刃物を持った人間の動きって、割と単調なんだよね。
木刀みたいにリーチあると捌きづらいけど、その刃の長さじゃこう、腕を振りかぶっちゃうだろう?

――――――――――…――――――――――
『――知っておりました?デートって、男女が一定の目的を持って会うこと、なのですよ。』
あの時はワンピース、結構お似合いだと思ったけど、さらっとかわされたっけ
――――――――――…――――――――――

殺してしまったら、もう先がない。
カズヤくん、君に先がないように、ね。
――答えを先延ばしできるのは、過去があって、今があって、先があるからだよ。
闇と一緒にだって、人は生きていける。
だって君も僕も、そして先輩も闇の一部であることには違いないんだから。
(瞳の色を覗いて、果たしてどちらなのか?言葉は届いているのか?全く確証はない。それでも――)

君の事はとても残念だし、どうにかなるものなら、何とかしてあげたい、そう思う。
(じりじりと、おしこまれ、致命的な頚動脈に刃は迫っていく。
 膂力ならこちらが上だと思っていたが、力を込めるたび折れた鎖骨が、
 打たれた全身が悲鳴を上げて、脂汗を垂らしながら)
それでも――『あったかい手を知ってる』先輩を、君の逝くほうに連れて行かせるわけにはいかないんだ。

【記憶シリーズ、もう一回分でなんとか収めますので、そこまではお許しを】
339カズヤ(in葵) ◆YJKujNK4t6 :2009/12/01(火) 23:40:44 ID:3W/NaA4b
>>338
(触れる手から流れ込んでくる、恭弥の記憶が、葵の体の中にあるものを揺さぶる。
 それは葵自身なのか、それともその中にいるカズヤなのかは定かではない)

どうでもいいよ、キミと繋がったひとの記憶なんて。
心底どうでもいい……そんなもの、ボクに見せないでよ。気分が、悪い。
(葵の目で、カズヤが彼をにらんだ。
 掴まれた手首をわななかせながら、ジリジリとナイフと首筋の距離をつめていく)

殺しても先はあるよ。
無くなったのは死んでしまった人だけ……ねえ、こんなの不公平だとおもわない?
殺した人間には先があるけど、死んだ人間には先がないんだ。

殺してしまって先がないなら、このおねえさんにはもう今だってないくらいだよ。

それなのにどうして生きてるの。楽しそうにしていられるの。
ああ、こんなの不公平だよ。しんじゃったら全部おしまいだっていうのにさ。
ズルイよね。本当にズルイよ。ズルイズルイズルズルイ――――ッ!!!
(怨念。呪詛のように言葉を繰り返しながら、さらに葵の手に力がこもる。
 頸動脈に刃を迫らせ、その顔を、彼女ならしないほどにぐちゃぐちゃに歪ませて)

キミの都合なんて知ったことじゃないよっ。
ボクはボクがしたいことをするだけなんだ!
この人の大事なものを全部奪ってやる……ぜんぶ、ぜんぶ、ぜんぶ無くなっちゃえばいいんだよ!
生きながらにしてボクとおんなじように、なんにも無くなればいい。

でも、その前に―――キミが邪魔なんだよ、お兄さんッ!!
(あらんかぎりの力が、その手に加わった)
(両手でもって力をこめ、ただ殺意と怨念だけで、両手を突き動かす)



【一度といわずー、ですよ。ともかく、了解、であります】
340水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/02(水) 00:06:16 ID:RbPIS2dF
>>339
もう少しだけ、話を聞いてくれるかな。そうしたら、僕を好きにすればいい。
(刃の先が浅く皮膚に食い込んで、そこからぷつりと血の玉が溢れて――
 首筋に流れていく、その生暖かさを感じながら、目を逸らさない)

君だって、誰かと触れ合ってきただろう?
先輩も僕も、同じだよ。先がない、なんてことはない。
僕からしたら、変わることに戸惑って、ためらって、それでも――
おずおずと、自分なりにどうにかしようとしてたのが、先輩なんだと、僕は思ってる。
先輩に「今」も「先」も、ないわけがないんだよ、カズヤくん。

――――――――――…――――――――――
『迷う、のと、逃げる、のは。違うこと、なのですよね。 』
そういって、シャベルを持った島田六花が微笑む。

『あの子の支えになってやってくれないか?』
紅裂拓兎がそういって、わずらわしげに髪を振る。

『丁度今は持ち合わせがないのですが、時々クッキーを焼いているんです。』
卯月ひのわがこちらを見上げて、にっこりとする。

『自分の足で立って、自分の意志でアレに向かってったんだから。』
御木本正太郎と握手を交わして――
――――――――――…――――――――――

(渾身の力であと1ミリ、血管が破られるのを食い止め、さすがにたらりと汗をたらしながら)

――――――――――…――――――――――
『私、『あの人』にも言ったのに……大切なのは、自分の意志を貫く覚悟だ、って。
 自分で、忘れかけていたかもしれない。』
そういって、僕の頭を抑えてくれた先輩の手も、あったかったな…
――――――――――…――――――――――

君が先輩に、何を見て取ったのか、僕は知らない。
だから、無責任なことを言うなって、君のほうからは思うだろうね。
――でも、君が先輩から知ったのは、「闇」だけだったかな?
(違うものを分かってしまったら、余計に激昂するだけかもしれない。
 やるせなく、そんなふうにも思ったけれど――)
お願いだ、その人を返してほしい、そうすれば――

(唇を噛んでためらったあと、はっきりと意思を込めて見据えて)
君が思ってるような方法じゃないかも知れないけど、僕が君に、先を用意してあげる。
341カズヤ(in葵) ◆YJKujNK4t6 :2009/12/02(水) 00:24:25 ID:NgSh4sUg
>>340

……そんなセリフ。何も、知らない癖に。
キミは何もわかっちゃいない。分かってないくせに他人の心に入り込もうとする。
無力なくせに。このお姉さんを傷つけることひとつ、できやしないくせに。

(ナイフの先が肉を裂く感触。
 それを手に感じながら、葵の身体が小刻みに震えていた――迷うように)
(はっきりとした意志をこめた瞳が、漆黒の瞳を見て、それで)


―――貴方のすることは、いつだって傲慢な行為ね。
それでいて、とても勘違いした好意だわ。


(訳の分からない言葉を弄したのは、どっちの心だったのか。知るのはこの体にいる二人だけ)

(次の瞬間に、葵の身体が地面に崩れ落ちた。
 カラン、と乾いた音を立ててナイフが体育館の床に転がり、続いてその肢体が投げ出される)

『好きに、しなよ』

『もう、疲れたんだよ。このおねえさんもキミも、随分粘着質なんだもん。
 キミはちっともひかないし、このこのおねえさんも、後半かなり抵抗をしてくるしさぁ。
 完全にのっとったら、このひとの大事なひとを殺して、もっと深い闇を得ようと思ってたんだけど
 よっぽど、嫌だったみたいだね。呪詛みたいに、ずーっと誰かの名前呼んでるんだ……気分が悪いや』

(うすく、空気の中に浮かび上がったのは、何だったのだろう)

『…………生きてるニンゲンなんていうのはさ、ボクには扱いきれないよ』
342水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/02(水) 00:42:25 ID:RbPIS2dF
>>341
(見つめ返されて、言葉は深く心をえぐったけれど、なんとかなったらしい。
 そのことには深く安心してため息をついて――)
『今日のところはヘタレの僕様ちゃんにしては、よくやったほうだ。だからあとは、オレ様に任せとけ』
(「恭弥」の口から「不知火」の言葉が発せられる。)

――やっぱり、それしかないのか、それしか、ないのかな…
わかった、任せる、それなら間違いはない…
(ためらいも一瞬、そういって、いつもの唇をなぞる、「変わる」仕草をして――)

よ、おヒメさん、大分参ってるみてーだな。
(あちこち裂けたドレスから、全身に浮かぶ燐光を漏らしながらうずくまる「その人」に近づいて)
いーま、オレ様がなんとかしてやっから、おヒメさんもちっと協力してくれや。
(相変わらずへらへらした態度で近づいていく。その間にも自らの傷を、能力を使って癒していって)

カズヤ、だっけか。おめーさん、オレ様と一緒に来い。
先ってやつを見せてやるぜ?もっともそれが天国か地獄かは、保障しねーけどな。
(そう言うと、そっと肩を抱いて、葵の背中に手を回す)
ちっと我慢しろよ?
(目を閉じて――念じると、全身の紋様が、衣装を透かして一斉に強い光を放って浮かびあがる。
 いつものどこか斜に構えた雰囲気が一変して、燐光に包まれたまま、
 何かを捕まえように両手を葵の背中で包み込むように合わせ、厳かな口調で語り出して――)

我と共に来たれ、さまよえる魂よ…
(葵の体を包んで軽く抱き締めたまま)
我、とこしえに憂き世をさまようものなり
いざ共に、我と我が身の一部となりて、名もなき衆生のため、
たとえ身が滅びようとも、魂魄のみにても留まりて、
唯一の願いの為、憂き世にとこしえに、共にあらんことを…

ほれ、おヒメさんも、いい加減戻ってこいって。
前にもこんなことされたことあるのか?
一辺憑かれると、そういうルートが出来ちまうからな。
聞こえてんだろ?大事な人のこと、大切なことだけ考えてれば、それでいい。
(そういって、「カズヤ」のさまよう心を探し、葵の心の中にそっと何かを掬い上げるように
 差し出された「両手のひら」のイメージを映し出す)
見えるか?おヒメさんはこっちに来んなよ?それ、オレ様の「救う」手のひらだからな。
343媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/12/02(水) 01:00:18 ID:NgSh4sUg
>>342
(声が、聞こえた。どうにもぼんやりして、それが誰の声なのか最初はよくわからない。
 ただ、自分を抱くそのぬくもりが、人肌が、いやに気持ちよくて――人肌が恋しくて、まどろみそうになる)
(それでも、「戻ってこい」とその声が言うものだから。
 それでもって、大切な人のことと、大事なことを考えろなんていうものだから、どうにか目を開く)

…………だいじな、もの。
(目をひらいたのに、そこは現実じゃない。
 ここは意識の中だとでも言うのだろうか。ただ何もないただっぴろい空間があった)

――――にいさま、と、かぞく、と……だいじな、ひと……。
(そうして、呟いたとき、目の前に何かが見えた。
 人、だと思う。見覚えのない、どこか輪郭のぼやけた――少年のように、見えた)
(面識があるわけでもない。それでも、彼に向って言うべきことは、分かっている気がした)

貴方に、私の闇は差し上げられません。
質の悪い悪夢を、貴方に見せてしまったかもしれませんね……ですが、これは私のものです。
私が、背負っていかなければ、ならないものです。
―――背負って、いくって、決めたものであります。背負って、あの人の傍で、生きるって決めたものです。

(目の前の少年の向こうに、てのひら、見える)
(妙にそちら側に行きたい衝動にかられてしまったけれど、声に「来るな」と言われて立ち止まった)

………ここで、お別れをしましょう。
貴方に、変なものを見せてしまった所為で――ご迷惑を、おかけいたしました。
貴方の今回の転化は、私にも責があります。
手前まで、お送りいたしましょう……貴方のゆくべきは、あちらです。
(てのひらのほうに、足をすすめる。青年の手を、ゆっくりと取って、ひっぱっていく)

宜しくお願い致します―――不知火さん、水鏡さん。
344水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/02(水) 01:11:37 ID:RbPIS2dF
>>343
(何も言わず、ぼんやりとした影のような青年は手を引かれるままになって、
 その「影」は手のひらに乗った。最後に振り返って、ぼんやりとした目鼻立ちのままに
 『…手をとってくれてありがとう、おねえさん。ごめんなさい。ありがとう。さようなら』
 一度手をふって、背を向けた)

――――――――――…――――――――――
小学生の時だった。
その日、誰にも遊んでもらえなくて公園でぼんやりしてた僕は、仕事帰りの叔父さんに見つかって――
『どうした、もう暗いぞ?家に帰ろう、恭弥』

それから、いろんな話をした。叔父さんは黙って聞いてくれて――
『それじゃ叔父さんが、いいことを教えてやる』
暮れなずむ公園で、初めてボクシングを教わったんだ。

「でも、何の役に立つの?」
『戦い方を、お前に知って欲しかったからだよ』
「戦っても、どうせ僕負けちゃうよ。その時はどうすればいい?」
『それは違う、恭弥』
そういって、叔父さんはしゃがんで、僕の肩に手を置いて、

『負けることはちっとも恥ずかしいことじゃない。
 今日ノックアウトされたら、明日また立ちあがればいい。
 まずは、自分の弱さと戦う方法を見つけられるように、叔父さんは――
 まだ恭弥には難しいな。でも、覚えておくといい。
 帰ろう。今日はシチューだ』
手を繋いで、なんとなく見上げた星空を、今でも覚えてる。
――――――――――…――――――――――

(いつものふざけた色とは違った微妙な感情を浮かべた目は、肩に顔を抱いているため、葵からは見えなくて)
憂き世は浮世、悪いことばっかじぇねーぞ?
おめーさんもオレ様にしがみついて、オレ様の一部となれ。
おめーさんにくれてやるには、おヒメさん、いい女過ぎてもったいねーのもあるが、な。
オレ様と一緒なら、退屈しないのは保障するぜ?

(背中に回した両手がぼんやりと、燐光を放ち、
 光を放つ手が、カズヤの魂をそっと掬い上げる、そんなイメージが葵にも見え――
 ゆっくりと、合掌するように、人影を、鬼火のように揺れる「カズヤ」の魂をを手のひらが包み込んでいく)

(水平線の彼方に浮かぶ、人魂のような、揺らめく無数の炎、幻の火、
 「不知火」がたゆたう、ぼんやりとした夜空に、また一つ、炎の揺らめきが加わって――そのイメージも重なって)

(完全に「媛名葵」の体からカズヤが消えると、肩口に開いたドレスの裂け目、
 そこから見える地肌に最初はぼんやり、次第にはっきりと、小さな炎の紋様が浮かび上がって、
 やがてしっかりと固定すると、ひらひらと、どこかおどけた調子で揺らめいていく)

ほい、終〜了〜!お疲れさんだな、おヒメさんも。
立てるか?なんならぎゅーしてちゅーして、思いっきりオレ様のギンギンパワー、流しこんでやんだけど?
(そっと肩を離すと、軽くあとじさって腕を組み、ニヤニヤと相手を見下ろすが手を貸そうとはしない)
345媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/12/02(水) 01:25:13 ID:NgSh4sUg
>>344
(おぼろげに見えたような、気がした、誰かの記憶。
 はっきりとすらしない――もう、目を空けているだけで精一杯だった。
 意識の中で意識を失いそうになるというのも、変な表現ではあったのだけれど、まさにそう)

(手が、すくいあげるのを、どうにか、見届けて目を閉じた)

(流れ込んでくるイメージ。
 幾多の映像が頭の中を流れ、消えて――次第に、指の先まで感覚が戻ってくるような気がした)
(彼が彼のひとつになった。ぼんやりとそんな風に思ってから、ようやく、彼女は覚醒した)

(終了、という声。いやに軽いその口調は聞き覚えがある。
 彼の顔をにやつかせながらこちらを見るその様子にも、きちんと覚えがあるのだけれど)
…………。
(ぺったりと地面にすわりこんで、両手を地に着いたまま、しばし彼女は彼を見上げていた。
 手を貸そうとはしない彼をただぼんやり見ていること、しばし)

立てないから、ぎゅーして、ちゅーして、不知火さんのパワーをいっぱい流し込んでください。

(小首を傾げ、その唇で言葉を紡ぐ)
……と、申しましたら、貴方の中で「水鏡さん」がギョっとして嫌そうな顔をなさいそうですから、遠慮致しましょう。
そもそも、私がここで本当に、してください、と言って、貴方もやるかどうか怪しいところです。
(大きく息をついたときには、完全に“媛名葵”だった。
 まだどこか意識はぼんやりしているようだが、口はよく回る。
 ただ、立つような気配は見えない。立てないのか、立つ気がないのか、どちらかは不明だけれど) 
346水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/02(水) 01:34:48 ID:RbPIS2dF
>>345
(返事を聞いて、喉を反らせて、二人きりの体育館にバカ笑いを響かせる)
それでこそ、おヒメさんだ、よくわかってんじゃねーか。
でもこのぐらいは許容範囲だよな?
(左手を差し出し、ぐいっと立たせるついでに軽く疲労を取る程度の「癒し」の力も流し込んで)

さて、おヒメさんどこまで覚えてんのかなー?
オレ様としてはすっげー興味あるとこだけど、今日は僕様ちゃんのバカヤローが無駄にマゾっぽいことしてたし、
さっきのでも疲れたから、これで引っ込むわ。
もし覚えてたら、「オレ様101のヒミツ」について、教えてやらないでもないぜ?
あばよ、おヒメさん、またな。
(勝手なセリフをほざくと、手をひらひらと振って別れの挨拶。
 全身の紋様が薄れていって――)

えっと…なんとか、なりましたね?ありがとうございました。媛先輩。
(最中は夢中、だったけれど、今になって思えばどこまで自分の考えが読み取られたか、
 気になっては見たものの口には出せず、そっと手を解いて、
 もう手の施しようがないほど裂け、ホコリまみれでおまけに自分の血までついたドレスを、
 情けない表情で見下ろした)

【どこまで覚えてるのかなーとか、こちらのしたこととか、突っ込みどころ満載ですけど】
【いつものように次かその次のレスで僕、逃げます!というリミットで、ひっぱりつつ今回は締めにさせていただければ、と】
347媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/12/02(水) 01:48:08 ID:NgSh4sUg
>>346
お褒めにあずかり、恐悦至極。
(真顔で切り返すのは、彼女が元気な証拠、といっても過言ではないかもしれない。
 左手から温かいものが流れ込むのを感じながら、引っ張られて自分の体を立たせる)

(「不知火」の問いには、彼女は何も答えなかった。
 ただ、別れのあいさつに対して、手を振って返しただけ――何も、言わなかった)
(解けた手。“恭弥”が追求してこなければ、彼女はやはり、何も言わなかった)
……お礼を言うのは、私です。
不覚をとって申し訳ありませんでした――水鏡さん。
(一歩下がってから、頭を下げる。
 ほこりにまみれて血まみれたドレスでどうやって帰るのだろう、とぼんやり思った)
ドレス、ぼろぼろでありますね。なんと、お詫びしたらよいの、やら―――
(そう言った彼女の体が、またぐらり、と揺れた。
 どうにか立ってはいられたものの、きついのか、やはりそのまま一気に座り込む)

……少し、疲れました。
体は、大分楽になったのですが――すみません、こう、精神的な、消耗というか。
不甲斐ないのですけれど、どうしても、精神的な干渉だけは……だめ、で。

(体育館の床に体操座りになってから、大きく息を吐きだした。
 そのまま上をみあげて、小首を傾げる。その貌に、それほど強い疲労は浮かんでいなかったけれど)

――先に、帰っていてください。



【了解です。ふふ、そこは、次回のお楽しみで】
【こちらは、次か貴方のレスで〆られたらなーと、思っておりますっ】
348水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/02(水) 02:00:44 ID:RbPIS2dF
>>347
(崩れ落ち、膝をつく先輩に思わず手をさしのべようとして――
 そこで、それ以上踏み込まないでいる。踏み込まないで、いた)
えっと…衣装係に、なんとかしてもらいますよ。
代わりのやつも用意したのがありますから…
(口をついて出てきたのは、どうでもいいことで。
 座り込んだ先輩とは、目を合わせないようにした)

わかりました。でも、先輩がいてくれたから、今日もなんとかなったんです。
どうも、ありがとうございました。
(そこだけは優雅に、ぼろぼろだったけれどスカートを摘んで、
 貴婦人のような、芝居で仕込まれた礼をして、ウイッグの金髪に表情を隠して)

(後は何も言わずに、体育館のすでにぼろけて用をなしていない入口に歩いていき、
 ハイヒールを拾うと戸口で振り返って)

(数瞬先輩を見据えたあと、何も言わず、何も言えずに身を翻して立ち去っていく)



(教室に帰りついてみれば、こっぴどく罵倒された。
 転んだことにしたものの、上演の時間が迫っていたためもあって理由は深くは問い詰められず、
 代わりのカクテルドレスを着た水鏡は、常にないテンションで劇中アドリブをかましまくり、
 ツンデレラ役の女子生徒とつかみ合いの立ち回りまでして、大いに受けを取った。
 惜しくも時点で学祭大賞を逃した演出は、虎視眈々と次の機会を狙っているとかいないとか――)

(メイクを落とし、衣装を脱いで身軽な姿になると、ちょうど暮れなずむ夕日が窓に映って――
 今日の出来事を思い出して、ふとため息をついてタオルを頭からかぶって、じっと椅子に座り込んで、
 いろんなことを、思い返して――そうして、水鏡の学園祭の一日は、終わろうとしていた)

【ではこちらはこれにて〆ます。深く深く、お相手にお礼申し上げます】
349水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/02(水) 02:04:44 ID:RbPIS2dF
【そして大変申し訳ないのですが、お返事をまたずにフェードアウトさせてもらいます】
【やりきった、というよりやっちゃった!にお付合いいただき、ありがとうございました。お休みなさい、媛先輩】
【お叱りその他はまた後日…ということで】
350媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/12/02(水) 02:16:05 ID:NgSh4sUg
>>348
(振りかえられれば、小首を傾げてひらりとひとつ、手を振った。
 彼がなにも言わない、彼女も何も言わない――ほんの少し、ぎこちない別れではあったけれど。
 今はこれでいいだろうと思う。今は、色々ありすぎた……少し、時間を置いた方が良い)
(――自分のために)

………っ、っう。
(ズキッとした痛みが頭をおそって、思わず顔をしかめる。
 指先でこめかみをほぐしたりしながら、気の抜けるような大きなため息をひとつ吐き出した)
(頭の中を、ぐちゃぐちゃに弄られたような感覚がした。
 そもそも、精神干渉の類が苦手だったこともあるけれど、今回はとりわけ、酷い)
(水鏡の過去を覗き見てしまって、ほんの少し、動揺していることも、あるかもしれないけれど)

(加えて、訳の分からない不安がある。
 ――あの「少年」が言っていた、“封じられた記憶”。自分が、忘れてしまっていることって――)
(寒気がして、体が震える。訳の分からない不安にこれほど強く駆られるのは久々で。
 すがりたくなる。いつも自分は、都合が良い。狡い、人間だ)

………会いたい。
(やっぱり、水鏡を遠ざけて良かったと思う。下手すればいらぬ心配をかけただろうし、
 こんなに弱っている自分を、あまり見せたくない。
 ああ、本当に弱ってる。もっと他のことを考えよう。
 別に忘れていることなんて、ない。無いはずだ――ああ、水鏡はあれからあの衣装をどうするのだろう。
 早く戻らないと、「散歩」にしては長すぎると怒鳴られるな、とか、もっと他の、他のことを―――)

――――たいちろうさんに、会いたい。

(体操座りのまま、膝に顔をうずめて)
(誰もいない体育館に、小さな声が、溶けて消えた)




【お疲れ様であります。リミットギリギリまでのお付き合い、誠に感謝いたします。(一礼)】
【お休みなさい、水鏡さん。私の方はとってもとっても楽しませていただいたばっかりで】
【また、機会がありますれば宜しくお願い致しますね。それでは、失礼を……改めて、お休みなさい、水鏡さん】
351久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/03(木) 22:37:26 ID:DQg/Xi+c
【名前】久遠 ゆりか (くどう ゆりか)
【年齢】16歳
【性別】女
【身長】147cm
【3サイズ】70/53/76
【容貌】
濃いブルーの瞳。少し癖毛のグレーにくすんだ金髪、背中中央辺りまでの長さ。
インサイドホルスターを隠す為、フリルやリボンの付いた長袖上着を着用。
制服のスカートの下にレースのペチコート、ドロワーズも完備で、私服はこってり甘ロリ服。
【能力】
MашинаАнгел マシンを掌握する者。 触れただけで、機械の操作方法や構造が解かる。
物質の構成・修理等が可能。弾丸を銃に装填した状態で、威力の加減加工等。
ただし、車両船舶等が上手に操縦できるかどうかは、別問題。
通常装備として、左脇インサイドホルスターに、ヘッケラー&コッホP7M13。
いつも持っているバイオリンケースの中は、ベレッタM93Rを一式。
他、自宅には複数の小型、中〜大型銃火器を所有。必要に応じて、持ち歩く。
身体能力は、校舎の2階ぐらいなら、通常装備品込みで飛び降りる事が出来る程度。
【希望】
日常 共闘 戦闘
【NG】
死亡 相談の無いエロール 後遺症
【弱点】
能力の行使に時間がかかるため、戦闘中において異能は役に立たないと思ってよい。
単純なメンテナンスや、弾丸のカスタムは、約3〜10分程度。
銃器を破壊されても再構成可能だが、数十分〜1時間ぐらい必要。
甘いものに目が無い。現在のブームは、果物の入ったパイ。
容姿は金髪碧眼だが、ロシア語の単語程度と日本語しか喋れない。
【備考】
父は旧ソ連の特殊諜報員で、日本の商社潜入任務中にソビエト崩壊、そのまま帰化する。
ゆりかが10歳の時、謎の怪事件に巻き込まれた父親が他界。 異形を退治しながら、父の仇を探している。
現在所持している銃火器は、すべて父の遺品。
生粋のスラヴ民族だが、生まれる前に両親が帰化している為、日本国籍。
家族構成は、母と弟。ロシアには、両祖父母健在。
父方の祖父から贈られたロシア名は、Julija=Alexeyevna=Kudryavtseva。愛称、ユーリャ。

父を亡くしてから、身体の成長を止めている。本人は止められていると思っているが、自己暗示みたいなもの。
最近、異形の作った空間に、お気に入りの赤いリボンとデザートイーグル(残弾1)を落とした。


【プロフ、投下。】
【少しだけ待機します。リミットは午前2時ぐらい。】
352久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/03(木) 23:09:29 ID:DQg/Xi+c
【待機解除です。】
353久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/04(金) 21:26:28 ID:WeGKHkA0
【待機ですわ。】

【連続の本スレ待機ではありますけれど、まだまだ規制の方も多いみたいなので】
【本スレに来れる人間は、本スレで待機……っと。】
【避難所も覗いておりますので、声かけてやってくださいませね。】
354兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/04(金) 21:46:26 ID:giyJ3fDB
【こんばんは、久遠先輩。本スレではお久しぶり的に、立候補してみます】
355久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/04(金) 21:53:03 ID:WeGKHkA0
【…っと、お茶を淹れている間にお待たせを。】
【こんばんは、ですわ。】

【そうですわね、基本的には「お久しぶりね、お元気ですかロール」になるかと】
【漂う空気は、重苦しそうなのですけれど……っ】
【わたしとしては、紅裂先輩を殺させないと言い張る久遠先輩なんて、だいっ嫌い!】
【と、思われているに違いないと、勝手に思い込んでいる感じですわ。】

【日常といきますか?それとも、共闘?】
356兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/04(金) 22:01:00 ID:giyJ3fDB
>>355

【それはもう、拓兎先輩と紫先輩レベルの重々しいものになるかと】
【僕の方は、あの人は優しいから、まだ嫌われてまではいないだろうけど、
 どちらかといえばいなくなった方がいいんだろうな、だと思ってますね】
【結局、見事なまでのすれ違いなんですね】

【先輩と会話をしてこの思い違いが解消されるか、
 あるいはより裂け目が深くなるか、なんて展開を楽しみにしているので】
【先輩がバトルロールをなさりたいようでしたら、僭越ながら
 ご一緒させて頂ければ。日常で会話に重点を置きたいのであれば、
 こちらもそっちに全力を注がせてもらいます】
357久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/04(金) 22:10:35 ID:WeGKHkA0
【…う、重いわね。1200キロカロリーを一気に摂取したかのごとく、重いですわ。】
【そうですわね。わたし自身、わたしにとって兵部くんとのテーマは「すれ違い」】
【でも、いつかすれ違いも繰り返すうちに、重なっていくものだと、信じておりますわ。】
【ネタ的には、裂け目が深くなるのも、面白いですけれど】

【うぅん…どうしよっかな。】
【待機としてはバトルな気持ちだったのですけれど、兵部くんとなら、じっくり話し合っても】
【と思っていたので、悩むところ。】
【定番だけれど、どちらかの戦闘に遭遇→共闘。なんていかが?】
【わたしの能力、使ってみます?】
358兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/04(金) 22:15:29 ID:giyJ3fDB
>>357

【はい、ではその流れでいきましょう。僕が戦闘をしている最中に、
 先輩が遭遇、な流れで。途中、先輩の力をお借りすることになると思います】
【それで問題がなければ、僕から書き出して行こうかと】
359久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/04(金) 22:18:21 ID:WeGKHkA0
【了解いたしましたわ。】
【待機していた分際で、後輩におんぶに抱っこですが、よろしくお願いいたします。】

【それでは、ゆっくりと待っておりますので慌てずに、ですわ。】
360兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/04(金) 22:29:44 ID:giyJ3fDB
【いえ、全て案を出して下さったのは久遠先輩ですから。
 それにたまには、後輩におんぶさせてあげるのも先輩の役目らしいですよ?】
【冗談はさておき、すみません。少々遅れて、今から書き出します】
【もう少々、お待ち下さい】
361兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/04(金) 22:45:27 ID:giyJ3fDB
(静かな夜の公園。その一角に位置する、ジャングルジムの
 一番上に、深紅のケースを倒し、兵部晶は陣取っていた)
(もちろん、昼のようにこの遊具で体を動かして楽しむわけではない。
 それを証明するのは、少年が今、傍らのケースから取り出した狙撃銃だ)
(ゆっくりと呼吸を整えながら、スコープや薬室の確認などを済ませ、
 不安定な足場の中姿勢を下げ、200mほど離れた標的めがけ、狙いを定めた)

(哨戒中にたまたま見つけたそいつは、二足歩行の狼が
 日本の鎧甲冑を身につけたような姿。組織のデータにはなかったが、
 控えめに見ても、危険である可能性は高いだろう)
(どちらにせよ、異形と断定できる時点で選択肢はない。
 異能を弾丸にエネルギーとして込めながら、淡々って引き金を引いた)

『パァンッ!』『ガキィッ!』

……………っ。

(異能で推進力と貫通力を強化された弾丸は、確かに目標の後頭部を捉えた。
 異形はその衝撃に、前から勢いよく地面に倒れ込む)
(しかし、少年が息を飲んだのはそんなことからではない。
 ゆらりと立ち上がった獣武者が、しっかりと生気を称えた眼で、こちらを見ていたからだ)

(晶は素早くレバーを引き、次弾を装填する。同時に、
 異形が腰の刀を引き抜きながら、ジャングルジムへと向かい駆け出した)




【お待たせしました。それではよろしくお願いしますね】
【何か不都合な点がありましたら、遠慮なく蹴って下さい】
【それと眠気など感じましたら、こちらも遠慮なく、です】
362久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/04(金) 23:11:33 ID:WeGKHkA0
(白い息を吐きながら、人通り途絶えた、静かな夜の町をやや早足気味に歩く。)
(その白い息よりも白いワンピースの裾が、歩みを進めると共に、ひらひらと揺れ)
(ふわりとした金色の髪も、夜の世界では、あまりにも目立つ。)
(片手に持った漆黒のバイオリンケースの中には、いつもの如く、ベレッタM93R)
(白いワンピースの上に羽織った、クリーム色のケープの下には)
(使い込まれ飴色になった革製のホルスターに納められた、ヘッケラー&コッホP7M13)
(いつもの通りの、夜歩きの帰り道。)

―――っ、近い。
(一つだけ、いつもと違ったこと。耳に飛び込んできた音が、少女の脚をダッシュさせる。)
(慣れ親しんだ、その音は――――確かに、銃声。)
(冷え冷えとした白い光の水銀燈の角を曲がり、走りながらホルスターのホックを外し)
(体温で温かくなった銃を、ぐっと力をこめて手に持つ。)
(ガチャッ、と、安全装置の外れる音と同時に、その公園に飛び込んだ。)
(咄嗟に公園内を見渡すと、駅前のお祭りで見た、時代行列の参加者かと思うような)
(古めかしい鎧武者のような後ろ姿と、その場所は暗闇に近かったけれど)
(見間違えるはずもない、大切な……大切に、したかった、後輩の姿。)

(後姿の鎧武者が、ぎらりと濡れたように光る銀のものを抜く。)
……っ、兵部くん!!
(思わずその名前を呼びながら、武者へと照準を定めようと、サイトを覗き込む。)
 (どこ…どこを、狙えばいいの……っ?)
(背中を狙ってみるものの、全身が強靭そうな鎧で覆われている様子に)
(銃を構えた腕を下ろし、鎧武者の横から狙ってみようと、脚を運ぶ。)


【不肖ながら、今宵のお相手を勤めさせていただきますわね。】
【こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。】
【兵部くんも眠気などありましたら、遠慮なくですわよ?】
363兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/04(金) 23:34:46 ID:giyJ3fDB
>>362

『……っ、兵部くん!! 』
ッ!…………っく………!

(名前を呼ばれ、すぐ横目にそちらを見る。そこにいたのは、
 闇夜に目立つ、美しい金髪を揺らした碧眼の少女)
(久遠先輩、とその名を叫ぼうとして、口を真一文字に結び、スコープを覗く)
(下らないことに時間を費やしている暇はない。
 ここで一瞬の油断から負ければ、彼女の身まで危険に晒される)

(――――相も変わらず、お人好しだ。姿を表さずに黙っていれば、
 身を危険に晒さずに済むばかりか、大切な人への障害が、一つなくなったかもしれないのに)
(そんな選択をできないからこそ、彼女は彼女たるのかもしれない。
 だが、そんな不器用な生き方は、いずれ必ず不幸を招く。己の父親が、そうだったから)

『パンッ!』『ジャキッ!』

(地の利は自分にある。動揺を抑え、甲冑の隙間である、
 膝の関節を狙う。しかしリズムは一定ではあるものの、
 その重々しい外見に反して獣武者の速度は速い。膝部には当たったものの、
 鎧の内部には入らずに、バランスを崩しまた倒れ込むだけだった)

(次弾を最装填しながら、考える。こちらは高い位置にいる。
 異形の武器は、恐らくあの刀のみ。こうして転倒を繰り返させれば、暫くは時間を稼げる)
(だが、逆に言えばそれしかできまい。現在の自分の武器の中で最も
 威力の高い銃で、最も威力の高い技を使い、鎧をへこませるのが精一杯なのだ)

(鎧の内部を狙えば、あるいは。だが、敵は近接戦闘に特化したタイプ。
 易々と、中に銃弾を通すような真似はさせまい。
 まだこの近代兵器に眼が慣れていないのか、あるいはその鎧の防御力に自信があるのか)
(何にせよ、暫くは足を止める。その間に、彼女に増援を呼んでもらうか?
 金髪の少女の武器は、同じく銃。あの化け物には通用しまい―――――)
(ゆらり、と再三異形が立ち上がった)

『ガシャ』『ガシャッガシャッガシャッガシャッ』

っ!しまった!

(獣武者の膝を射抜こうとした少年の顔が、驚きに彩られた。
 突如その化け物は進行方向を変え、横に向かった。
 正確には、その先にいる人間という別の標的、金髪碧眼の少女へ)

逃げろ!そいつにただの銃弾は効かないっ!

(急いで照準をずらしながら、彼女に警告を飛ばす。
 同時にレミントンによる狙撃を諦め、89式5.56mm小銃を取り出した)
364久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/05(土) 00:03:27 ID:WeGKHkA0
(一瞬、視線が合ったような気がした。)
(もっとよく彼の姿を見ようと、目を細め、息を止める。)
(静かな夜の冷たい空気の中、時が止まるかのような感覚に陥ったが)
(実際、時は止まらないし、武者が駆け出す鎧のガチャガチャとした音で、現実に戻る。)
(―――ほんの、一呼吸の出来事。)

(兵部の放った弾丸が武者の体をよろめかせて、公園の砂利に倒れさせる。)
(横にまわり、その姿を見た瞬間、驚きの声をあげることもできず、息を飲んだ。)
(勿論、時代行列に参加した町内会のオジサンが入っているとは、思っていなかったけれど)
(グリップを握りなおして、その横顔を見据える。)
話が通じる相手だとは、思っていませんけれど……わんこさん、でしたか――っ
動物は、好きですけれど……
……牙をむくような悪い子は、死んでいただきますわっ
(獣武者が方向を換え、こちらに向かってくるのを確認する。)
(兜の奥にある、ぎらりと血に飢えた光を宿す瞳を睨みつけ)
(先ほどの倒れこんだ様子からして、兵部が狙ったであろう膝の関節をサイトに捕らえて)

――バスッ…バス、バスッ
(P7独特の、くぐもった爆発音。)
(銃弾は獣武者の膝に命中したものの、兵部のそれと同じく、鎧を少しへこませるだけで)
(獣武者は少しだけよろめき、片膝を着き)
(そして、再び直ぐに立ち上がり、こちらへ向かって走ってくる。)

まぁ…ほんと。
頑丈な鎧なんですのねぇー……
(手に持ったバイオリンケースを、ボーリングの球でも投げるかのように、地面に滑らせる。)
(砂利の音を立てながらケースは滑り、ジャングルジムの鉄骨にぶつかって、止まる。)
あ…ん……傷だらけっ
ただの弾丸が、効かないのなら―――
―――――でやぁっ!!
(手に握っていたP7を、思いっきり振りかぶり)
(その鉄の重量を利用して、獣武者の顔面めがけ投げつける。)
パパごめんっ。あとで、ちゃんと直すからねっ!
(見事、獣武者の鼻っ柱に命中し、背後へとしりもちをつかせる。)
(その隙、ジャングルジムへと駆け寄り、バイオリンケースの蓋を開け、ベレッタを取り出し)
どうするの?兵部くん、なにか勝算は?
わたし、なんでもお手伝いいたしますわ。
――――お手伝いしなきゃ、死にそうですもの。
365兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/05(土) 00:28:26 ID:tWgJg8co
>>364

(独特のブローバック方式による、くぐもった音が聞こえる。
 P7独特の軽いトリガーのおかげもあるのかもしれないが、
 殆どはあの少女の腕だろう。3発とも、綺麗に膝に命中する)
(だがしかし、一撃で転倒させるまでには至らない。
 拳銃と、異能で強化されたライフルの差だろう)

『タッ』『ドサッ』

(ゆりかが、背中のバイオリンケースをこちらに滑らせる。
 ジャングルジムから飛び降り、その横に着地する。やや遅れて、サックスケースも隣に)
(これの中身は自分と変わるまい。ヘッケとは別の銃器が
 納められているはずだ。だが、それを手放すとはどういうことだろうか?)

――――――。

(瞬間、少年は戦闘中でもあるに関わらず、不意に呆気にとられた)
(確かに拳銃は、弾丸も含めてそれなりの重さを持つ。
 頭に直撃すれば、並の人間なら昏倒するだろう)
(とはいえ、そんな使い方をする人間など普通はいない。
 あの獣武者も、そうだったのだろう。突然の行動に、直撃を許してしまった)

…………そうですね。全く、死んでしまいそうです。

(こちらへと近寄ってくる、自由奔放な彼女の振る舞いに、
 晶は小さく笑んだ。が、すぐにその表情は消える)
(何度も不意を取られたせいか、その獣の瞳には、
 先程よりも更に猛々しい怒気が、ありありと感じられたからだ)

先輩は、僕のレミントンより威力の高い銃は持っていませんか?
僕の異能を込めた弾丸でも、あの鎧はギリギリ貫けませんでしたから。

(淡々と状況を説明しながら、ケースの中からレミントンを取り出し、ゆりかに見せる。
 そして彼女のやや前に立ちつつ、89式5.56mm小銃の引き金を引く。廃莢を当てないようにするためだ)
(連続的な発砲音が公園に響き、鉛の弾丸が『フォルテッシモ(とても強く)』、飛来する。
 が、鎧武者は前傾姿勢になると、一歩一歩大地を踏みしめ、ゆっくりとこちらに迫ってきた) 
366久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/05(土) 00:55:31 ID:2pGbOtXG
(なんだか久しぶりに見るような気がする兵部の笑顔に、ゆりかも笑顔で返す。)
(そして、兵部が表情を戻して見やる先へと、同じように視線を向けて)
わー…すっごく、怒っていらっしゃいますわね。
相当、痛かったのかしら?
(小さく首を竦めて、困ったように溜息を漏らす。)

異能を、こめた……?
(そういえば、兵部が何かしらの不思議な力で、ケースを操る様子は何度も見てきたが)
(詳しい能力の内容は、知らなかった。)
それより威力の高いのなんて…
わたしが持っているのは、さっきブン投げちゃったP7と、そのケースの中にM93R。
M93Rは、三連バースト使えるけれど…所詮はハンドガンですもの。
となると…レモンちゃん……F1手榴弾ですけれど、この住宅街が近い場所では、音が……
(ぶつぶつと呟きながら、考えをめぐらせる。)
となると…アレかぁー………
(嫌そうに眉を顰めて、顎の下に手をあてて、首をかしげてみせる。)
(その間にも、獣武者は、着実にこちらへ向かって獰猛な牙を見せ、歩みを進めている。)

んん……その5.56mm、予備の弾を持っていませんこと?
持っていらっしゃらなければ、そこから出して。
2弾、あれば充分ですわ。
(にっこりと笑いかけ、手を差し出す。)
そこのケースのベレッタも、ご自由に使っていいですわ。
10分……いいえ、5分ほど、わたしに時間を……
その間、守ってくださいます?
367兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/05(土) 01:18:28 ID:tWgJg8co
>>366

まあ実際、相手の土俵に上がらずに、こちらは野次を飛ばしているだけですからね。
最も、それでイラついてくれるなら好都合ですけれど。

(異形を相手に、正々堂々など言っていられない。
 最善は気付かれないままに、狙撃による暗殺を成功させること)
(それが失敗した場合も、地の利などを利用し、ひたすら接近を許さない。
 使えるものはなんでも使うのが、人間ならではの利点だろう)
(弾丸が、次々と堅牢な鎧に弾かれる。その間に、会話の時間を稼いでいく)

…………何を持ってるんですか、あなたは。

(いきなり手榴弾どうのこうの言い出した彼女に、目を細める。
 もし戦闘中に限らず、彼女が万が一誤作動させてしまったら。
 そんな事が一瞬頭をよぎるが、この少女もロシアの諜報部員の娘だ。
 扱う術は心得ている。そう信じ切ることで、ひとまずそんな不安は拭い去る)
(弾丸の雨が止む。どっしりとした獣武者の動きが、それと
 同時に急激に早くなる。だが、その時にはケースから飛び出てきた
 マガジンを入れ替えた少年のアサルトライフルが、再び火線を放っていた)

………分かりました。あなたに託します。

(弾丸を貸して、どうするのだろうか。ただ弾頭に切れ込みを入れたりするだけでは、
 大した効果は期待できない。けれど、そこは彼女のこと、
 そんな小さな改変で終わらせはしないだろう)
(つまり、彼女の異能もまた弾丸を強化できるのか?ふと、あの『ガントレット』
 の言葉を思い出す。彼は彼女を、一度こう呼んでいた。『機械の天使』と)
(信頼に足るだろう。ケースから5.56mmを数発渡し、
 レミントンも一緒に置いておく。そして、こちらから前に出る)

では、よろしくお願いします。

(それだけ言い残すと、また弾丸が切れた89式5.56mm小銃をその場に捨て、
 ケースの上に乗り、そのキャスターを回転させる)
(雨が止んだと同時に走り出す異形、その白刃による攻撃を、頭を下げ回避。毛髪が数本、宙に舞った。
 今度はすれ違い様に、背後から三点バーストの弾丸を放つ。一発が
 肩の隙間から内部に入ったらしい。肩を押さえ、獣は厳かに呻いた)
368久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/05(土) 01:51:59 ID:2pGbOtXG
そうですわね。苛立つ精神も、体を疲労させる。
(にこ、と笑い、隣に立つ少年を見て)

何を……って…………レモンちゃん?
(ワンピースのウエスト部分に縫い付けた、淡い水色の毛皮を持つ)
(マスコットにしては大きく、ぬいぐるみにしては小さめの)
(まぁるい胴体をしたテディベアの頭を、ぽふぽふと叩く。)
水色でもレモンとは、これ如何に?…ですわね。

(ケースから飛び出てくる、新たなライフルに目を丸くして驚く。)
(やはり、兵部の能力は、念動力系統の何かなのだろうか……と)
(小さく細い体躯で、ライフルを構える、その堂に入った姿を見て)
あなたも死なずに、わたしも守って?
出来ますわよね。……男の子、ですもの。
(弾丸を受け取って、ポケットに仕舞いこみ、兵部の背中を見送る時間も惜しんで)
(ジャングルジムへと手を伸ばし、その鉄骨の1本を、ぐっと握り締め目を閉じる。)

……………わたし、壊すことのほうが、得意ですわね。
(数秒後、ゆっくりと鉄骨から手を離すと、その手のひらには親指程度の大きさの)
(赤く光る、小さな鉄の塊。)

さて……と。
(手持ちの銃で効かないのであれば、方法は二つある。)
(一番一般的なのは、銃自体を威力の強い物に持ち換える。)
(もう一つは、銃を換えることが出来ないのであれば、手持ちの銃か弾丸を)
(威力の強い物に、変えてしまえばいいだけの話し―――)
(1発の弾丸を握り締め、火薬だけを手に残して、あとの鉛等は地面に投げ捨てる。)
(ポケットからもう1発を取り出して、取り出した火薬と共に、手のひらに押し付ける。)
(聞こえてくる銃声が、心地いい。)
(鼓膜を刺激する喧しさと、胸に響く衝撃。)
(父親の柔らかな笑顔と共に、ずっと、この音を聞いて育ってきた。)

(獣の呻く声にハッとして、兵部の方に目をやる。)
(ケースの上に乗り、鮮やかに滑らかに動く兵部の姿を確認して、安堵の息を漏らし)
(再び手元に集中して、手のひらに乗せた1発に、詰め込めるだけの火薬を詰め込んで)
(ジャングルジムから頂戴した鉄の塊を、弾丸の頂点に乗せ、指先でぐっと押し込む。)
растворение―――
(乗せられた鉄が、まるでアイスクリームのように溶けだして、その弾丸の表面を覆っていく。)
(ゆるりと覆うごとに、冷え固まっていくその様子は、まるで鉄に意志でもあるかのようで)
――――完成。
(満足げに呟くと、マガジンの一番上に、その弾丸をセットして)

兵部くん!!
出来ましたわ。1発しかないから、絶対に外さずに……
(口に出すのを少し躊躇いつつも、言葉に出す。)
兵部くんの……異能も、使って。
369兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/05(土) 02:24:32 ID:tWgJg8co
>>368

………つくづく、あなたは僕の予測を裏切る人だ。

(彼女から借りたベレッタを、憎々しげにこちらを睨む異形に向けて構える)
(フルオートよりも狙いは正確で、なおかつ三発分の連射が可能な三点バースト。
 89式5.56mm小銃にも同じ機能はあるが、個人的に最も得意なのは拳銃だからか、扱い易い)

(白刃が煌めく。かわす。斬撃を受けた水道な蛇口が、バターの
 ように、軽く切断された。人体でも、その切れ味はそう変わるまい)
(車輪を逆回転させ、距離を開く。が、太刀を居合いの姿勢で
 構えた獣武者が、追いかけてくる。咄嗟に引き金を引いた)

『キイィンッ!』

(振り抜かれた刃に、横から銃弾が当たる。鎧同様、いかなる素材で
 作られたものか。太刀は折れるどころか、傷一つ付けられない)
(だが、その軌道を逸らすことには成功した。晶の頬が薄く裂け、僅か遅れて鮮血が滲んだ)
(少年もただでは済まさない。セレクターを切り替え、
 三点バーストとはタイミングを変えたセミ三連発。別々の角度から、鎧の内部に侵入。獣の肉に喰らいつく)
(睨み合う両者。一旦距離を置く)

『――――――兵部くん!! 』

(彼女の呼ぶ声が聞こえた。獣武者―――夜叉もそれに反応する。
 即座に後退。もちろんそれを許す異形ではない。
 上段に構えながら大地を蹴り、振り下ろさんとしてくる)

『ペザンテ(重々しく)』ッ!

(刹那、ケースを前進させ、逆に夜叉との距離を詰める。
 そのままケースを蹴り上げ、がら空き腹部に深紅の弾丸を叩き込んだ)
(浮き上がる化け物の体。だが、足りない。やられながらも、
 狼の鋭い瞳は、未だにこちらを睨んでいるからだ)

―――――『アジタート(苛立つように)』ッ!
『バキィッ!!』

(手元のベレッタを勢いよく回転させながら、腕の骨も回しフックを叩き込む)
(宙に浮かんだ異形の体は、サッカーボールのように吹っ飛んだ。
 だが、ベレッタもまた少年の手を離れ、砂場をくるくると回りながら滑っていく)
(今の内に、ジャングルジムへと戻った。差し出されたレミントンに触れる)

ありがとうございます。
………ですが、すみません。今の攻撃で、片手がしばらく使えないんです。

(そしてそのままグリップ部をゆりかに向けて差し出した)
(真っ直ぐな瞳で彼女を見ながら、弾丸に異能を込める)

あなたが撃って下さい。あなたなら、できます。
370久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/05(土) 02:55:33 ID:2pGbOtXG
(獣の肉体を持つ武者も、ゆりかの声に反応して、ぎらつく刃を兵部に振り降ろさんとしている。)
………っ
(一瞬息を飲み、心が縮み上がったが、兵部の素早い反応に、胸をなでおろす。)
(しかし、あの大きな真紅のケースを、あのスピードで喰らい、宙に浮かんでもなお)
(獣の目は血走り、今にも飛びかかろうと睨みつけている。)
―――っ、兵部くん、あぶな……っ
(ゆりかが声をかけるのよりも、兵部の反応の方が、幾分か速かった。)
(目にも止まらぬ動きでベレッタが回転して、兵部の腕と共に異形の体にめり込んで)
(獣武者は、その勢いで吹っ飛び、ガチャンと鎧の音をさせながら、地面へと体を落とす。)

(何かしらの力で、ケースが異形に向かっていき、何かしらの力で、ベレッタが回転し――)
―――これが、兵部くんの、能力……
(ジャングルジムへと戻る兵部を見つめ、唇を半開きにしたまま、見つめる。)
(腕力は感じられないが、圧倒的な素早さに、兵部の冷静な判断が加わっている。)
(長時間はもちそうに無いけれど、かなり……強い。)
(これが、紅裂を殺そうとしている人間の、一人――――)
(――――そして、大切にしたかったけれど、それはもう許してくれないだろう、後輩。)

……え?
(不意に、グリップを向けられて、驚いた表情で兵部を見返す。)
わたし…普段はハンドガンばかりで……こんなの…
鉄の装甲をつけた弾丸なんて、作るのに時間のかかるもの…1発しか、作れなかったのよ?
(もごもごと、言い訳めいたことを漏らしながらも、差し出されたレミントンを思わず受け取ってしまい)
………わたし、なら?
(普段持っている物とは全く違う、ずしりとした重さに、瞳が揺れる。)
(弾丸のカスタムをするとき、自分は兵部を信用して、敵の様子もほぼ伺わずに居た。)
(そして兵部もまた、自分を信用してくれて、たった1発しか作れなかったと言っているにも関わらず)
(真っ直ぐな瞳で見つめている。)
――――っ
(くっ、と唇を噛み締めて、兵部に向かってこくんと頷く。)

(こんなもの、訓練以外で使ったことがない。)
(久しぶりの重さと感覚に、よろめきそうになる足元を、ぐっと踏ん張って)
(体の重心、バランスを整えて、真っ直ぐに構える。)
(あの異形を倒さなければ、生きて帰れない…というのもあったけれど)
(何よりも、目の前の、この小さな少年の期待に応えたい。)

(迷っている暇はない。)
(兵部が信用してくれた自分を信じて、引き金にかかる指に力をこめた。)
371兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/05(土) 03:22:26 ID:tWgJg8co
>>370

(引き金が引かれ、銃口から弾丸が吐き出される。
 ライフリングに従い、更に異能が込められた銃弾は、一直線に、夜叉の心臓めがけて飛来した)
(それを晶は、黙って見つめていた。眉一つ動かさずに)


『ゴシャッ』


(湿った音が聞こえた。ジャングルジムの赤に彩られた
 フルメタルジャケットは、見事に獣武者の鎧を貫通した)
(そればかりか、あまりの破壊力に心臓周辺に拳大の穴を開けていた。
 想像以上の威力に、やや驚く。アンチマテリアル・ライフルに匹敵する威力だ)

………お見事。
成る程、『機械の天使』。…大したものですね。

(少年の呟きの数拍後に、夜叉がとうとう倒れ伏した)
(弾丸の生成仮定は見ていなかったが、恐らく無機物の分解、組み立てのようなものだろう)
(銃弾を当てたことは、当然のように受け入れる。仮にも諜報員なら
 一度はライフルを握ったことがあるだろうし、
 何より彼女なら、きっと当ててくれる気がしていた。
 もし経験がなかったとしても、彼女ならば命を懸けるに値する)
(あまり自分らしくない、理屈にそぐわない判断だけれど。
 彼女は実際に当てたのだから、問題あるまい。大した少女だ。
 本当に、こんな関係でなければ、相棒に欲しいくらいに)



………助かりました。協力に感謝します、久遠先輩。

(けれど現実には、彼女は僕が殺そうとする人間を愛しく思う人であり、
 彼女もまた、あの銀髪の少女と同じく、己の前に立つ人間だ)
(少し、忘れかけていた。近寄り過ぎた。無表情で立ち上がり、
 89式5.56mm小銃とレミントンM700を、ケースにしまい込む)

(その足でP7とM93Rをも広い上げ、戻りゆりかへと差し出す)

どうぞ。ベレッタは機構に変化が生じているかもしれません。
弁償させて頂けますか?
372久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/05(土) 03:41:01 ID:2pGbOtXG
(まるで、映画か何かを見るように)
(異形が倒れ、命を消していく様子は、何度も目の当たりにして来たのに)
(獣武者の胸から血液が溢れ出し、倒れ行く様は、現実味が無かった。)
(銃弾をカスタムしたとはいえ、ここまでの威力を発揮したのは)
(きっと、兵部の能力も加えられていたのであろう。)

――――っ、どこで、それを………っ
(なんとなく、夢見心地でいるような気持ちが、その一言で、一気に現実へと戻ってくる。)
わ、わた…わたし、の……その、名前……どこで……っ
(目に見えて、狼狽を始める。)
(この少年には一度、自分の本名を伝えてあるが、それだけで、その呼び名に行き着くとは)
(到底、考えられない。)
(だとしたら、その呼び名を教えたのは、ただ一人。)
(家族と、本国の関係者以外で、その名を知るもの………)
紫先輩、ですか?
もう……兵部くんに、変なこと教えないでくださいませ。
(小さく溜息をついて、唇を尖らせる。)

(共に戦っていた時は、まだ笑顔が見れたのに、少年の顔はすっかり冷たく凍り付いていて)
(P7とM93Rを差し出す顔を、寂しそうな目でじっと見つめながら、首を横に振る。)
弁償は、必要ありませんわ。
ボディの1/3以上紛失していない限りは、自分で直せますもの。

(受け取って、ホルスターとバイオリンケースへと、其々を仕舞いこみ)
(ケースを持ち上げて、付着した土埃を、パンパンと叩き落す。)
そう…ですわね。
弁償の替わりに、わたしのお願いきいてくれます?
あぁ…別に今更、紅裂先輩を狙わないでぇ〜、なんてことは言い出さないから。
(どうしても、この無表情で冷たい顔が、この少年の心からの表情だと思いたくなくて)
(どうしても、この少年に、笑いかけて欲しくて)
―――今度、いつでもいいですわ。
一緒に、ご飯でも食べませんこと?先輩ですもの、おごっちゃいますわ。
……別に、買収とかワイロとかじゃ、ないですわよ?
(精一杯の笑顔で、首を傾げてみせる。)
373兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/05(土) 04:01:01 ID:tWgJg8co
>>372

真実でしょう?
…ああ、そう簡単に他人に教えたりはしませんから、安心なさって下さい。

(何故その二つ名を知られるのが嫌なのか、よく分からない晶だったが、
 きっと能力を知られることに繋がるからだろうと納得した)

そう、ですか。便利な能力です。

(分解から再構築することで、修理にも応用できるのだろうか。
 幅広い能力だ。『ジムノペディ』、彼女に触らせるわけにはいかないな。そんな事を思う)

………お願い?

(頭に疑問符を浮かべながら、首を傾げる。それで真っ先に
 思いつくのは、紅裂拓兎を殺させないことだったが、どうやら違うようだ)
(こちらが掴んでいる、何らかの事件に対する情報などだろうか?)
(しかし結果はそういった、夜の世界に関わるものではなかった)

……………はい?

(眉をひそめ、聞き返す。間違いでなければ、今彼女は、自分を食事に誘ったのだろうか)
(少し眩しい、彼女の笑顔。嘘偽りはない。少なくとも、自分には感じられない)
(本当に、嫌われてはいなかったようだ。ただ嫌っていた方が
 お互い楽であることは、否定できないだろう)
(彼女は人が、好すぎる。どうしてこんな、聞き分けのない
 冷徹な人形を、一々真剣に対応してくるのだろう―――――)


―――…ねえ、先輩。あなたはどうして、『そこ』に立っているんですか。

(肩にケースをかけながら、動く方の手をすっと上げ、正面を指差す)
(『そこ』とは、自分の正面。向かう先。つまり、紅裂拓兎へを断罪する道)



【すみません、よろしければ凍結をお願いしてもいいでしょうか】
【凍結が難しいようであれば、ちょっと急いで終わらせますので】
374久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/05(土) 04:05:29 ID:2pGbOtXG
【凍結、了解です。】
【わたしのほうは、明日ならば空いております。】
【お時間は、兵部くんのお望みのままに。】
【明日でなければ、週明けになってしまいますが、よろしいかしら?】

【そして……お気づきだと思いますがっ!】
【レミントンを、223レミントン弾仕様と間違えていたわたし……っ】
【黙っていれば、兵部くんとわたし以外、気がつきませんわよね?ねっ!?】
【………あぅぅ…ごめんなさい、ですわ。適度に脳内変換、お願いいたします。】
375久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/05(土) 04:06:04 ID:2pGbOtXG
【明日、というか土曜日(今日)ですわね。】
376兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/05(土) 04:12:13 ID:tWgJg8co
>>374

【うん…すみません、ありがとうございます】
【それでは今夜の夜九時に、お願いします。万が一遅れそうなら、避難所に連絡させて頂きますので】

【そして、あえて言いましょう。黙っていれば僕も分からなかったと!(ばばーん】
【詳細な設定とかは飾りです。なんだかいっぱいせんもんてきなようご
 ならべちゃえば、ちゅうにびょうらしくかっこよくなるんですーっ!】
【というわけで、お互いの行動が食い違うレベルでなければ全く問題ないんですよ?】
【問題がなければ、次レスで落ちますね】
377久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/12/05(土) 04:16:50 ID:2pGbOtXG
【それでは、わたしも何かあれば避難所の方へ連絡を入れさせていただきますわね。】
【兵部くんは、確か土日も訓練でしたわよね。】
【無理なさらず、ゆっくりといらしてくださいませね?】

【…あえて言いましょう。ぎゃ、ぎゃふんっ】
【いいんですわ。みんなでなかよくちゅうにびょうならそれでたのしいんですーっ!】
【あ…ありがとうございますわ。】

【こんな時間までつき合わせてしまい、申し訳ございませんでした。】
【ありがとうございます。今夜もまた、よろしくですわ。】
【それでは、おやすみなさいませ。よい夢を…】
378兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/12/05(土) 04:20:14 ID:tWgJg8co
>>377

【つまり、楽しければ全てよしなんですね。分かりますっ】
【でもその謝りはダメです。僕が好きだから望んでロールしてるんですから、ね?】
【はい、僕も今夜を楽しみにしています。お休みなさい、久遠先輩。ノシ】
【スレをお返ししますね】
379天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 16:10:41 ID:85t5NpyX
【中途半端な時間ですが待機します】
【プロフは>>2にあります】
380天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 16:53:49 ID:85t5NpyX
【急な電話で落ちます】
381水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 16:54:31 ID:kdndZVRS
【こんばんは、かな。もうこの時間だと】
【今からだと一度中断間違いなし、だけど僕でお相手、どうだろう?】
382水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 17:08:56 ID:kdndZVRS
【りろーどってry( 落ちます】
383天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 17:36:03 ID:85t5NpyX
【わわわっ、ごめんなさい、水鏡先輩(ぺこり】
【さらに中途半端な時間になっちゃいましたが待機で戻りました】
384水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 17:50:31 ID:kdndZVRS
【うーん…お風呂と食事で中断な上、明日の朝は用事があって今夜はあまり遅くまでは無理】
【それでもよければ、幽霊騒動完結編、どうだろう?】
385天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 17:54:17 ID:85t5NpyX
>>384
【あらためてこんばんは】
【わたしの方はOKですよ】
386水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 17:56:18 ID:kdndZVRS
【今からだとMAX一時間ぐらい、なので出だしをこちらから書き出しになると思う】
【まずは西陣先生に手紙のことを説明するから、そういう心づもりで書き出しを待っててくれるかな】
【基本今までの打ち合わせの流れになると思う】
387天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 17:57:12 ID:85t5NpyX
>>386
【了解です】
【では、よろしくお願いします】
388水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 18:08:25 ID:kdndZVRS
先生、ちょっと…いいですか?
(授業その他が終わる時間、しょうこりもなく西陣先生が応援だか見学だかイチャつきに来る時間は把握している。
 廊下で声を掛け、インターセプトすると)
えっと、例の手紙のことと、他にも少し話したいことが…
(トレーニングウェアに身を包み、誰もいないのを確認すると)
これ、読んだら返してくださいね?他にも見せなきゃいけない人がいますから…

(ボランティアで旧校舎の清掃中、偶然見つけたことにして、
 貴子から借りた生徒名簿を頼りに、亜由美のラブレターを送付した返事が来た。
 悪いと思いつつも内容を確認済みの水鏡は、便箋を貴子に差し出す)

『お手紙ありがとうございます。突然のお手紙には驚きました。
 学生時代、突然亡くなられた佐世保さん、たしかに字に見覚えがありますので、私宛のようですね。
 わざわざ住所を調べてくださって、ありがとうございます。

 古い日付と、映画のチケットが2枚、同封されておりました。
 (未開封のままでしたので、簡潔に説明いたします)
 次の日曜日に、一緒に行って行きませんか?との内容が、少女らしい丸文字で綴られ、
 懐かしさにしばし、過去に引き戻された気分になりました。
 かつての心残りを思い返しつつ、佐世保さんの冥福を改めて祈っております。

 現在私は教職の道についております。
 来春には、幸いにも伴侶に恵まれ、結婚する予定です。
 丁寧なお便り、重ねてお礼申し上げます』

(そのような大意の手紙を見せ、読み終えるまで背中を向け、しばし間をとってから)
先生、羽衣のこと、よかったら詳しく聞かせてくれませんか?
どういう経緯で、どんなお話をしたのか、とか。
(努めて冷静に、低く、背を向けたままで声を掛ける)

【それではこんなスタート、確定バリバリだけどよろしくお願いします】
389水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 18:13:57 ID:kdndZVRS
【説明不足を補うと、空き教室に連れ込んだ、ということで…部活に行く途中に、西陣先生を捕まえた、ということでお願いします】
390西陣貴子 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 18:35:28 ID:85t5NpyX
>>388
あら、水鏡君じゃない。
私は構わないけれど、どうしたのかしら?
(相も変わらず柔らかな雰囲気を身にまとった西陣貴子は、ニッコリと微笑んで答える)
(生徒名簿を貸し出した時もそうだが、あれだけのことがあったと微塵も感じさせていない)
(十年間もの間、他人に殺人を犯したと覚られなかったこともあり、内面はどうであれ表に出ない質なのだろう)
これは……そう、返事があったのね。
(差し出された便箋をみた貴子は内容を察して受け取った)
……懐かしいわね。
(じっくりと手紙を読み込む貴子の目は、遠くを見ているような感じがする)
そっか、彼も先生になったんだ。
彼らしいとは思わないけれど、私よりはあっているはずね。
(殺人者よりは、とは言わないものの、言葉尻にニュアンスを滲ませていて)

……羽衣?
あぁ、天羽先生が話したことね。
別に構わないけれど、天羽さんじゃなくあなたが聞きに来るのね。
(思うところがあるのかないのか分からないが、ニコニコと答える貴子)
日本史の授業で、ちょうど平安時代の頃をしていたときだわ。
天羽先生はお父様も大学で教鞭をとっていて、発掘や調査もよく手伝っていたそうよ。
その時のことをよく話してくれて、とても面白い内容の脱線だったのよ。
真似しようとしてもなかなか上手くいかなくて……っと、これも少し脱線ね。
(年甲斐もなくちょこっと舌を出した貴子は話を続ける)
その中での話だったの。
平安当時の地方はどのようなものだったかということで、天羽先生の家は当時から続いていて、みたいな話をして。
当時はしがない漁師だったけれど、天女の羽衣を隠して結婚して宝を得て、と天女の昔話によくあるパターンで栄えたというような内容だったわ。
みんなは法螺話だと笑っていたけれど、私はあのことがあったから羽衣というのに強く惹かれたのよ。
(指で編み物をする仕草をしてみせ、あのことが力のことだと説明し)
あとでよく聞こうと思っていたのだけど、色々あって聞きそびれてしまったわ。
391水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 18:46:48 ID:kdndZVRS
>>390
僕も、悪いと思ったけどお返事、読ませてもらいました。
いろんな済んでしまったことに、気持ちの整理がついたんじゃないかと、そんな風に思います。
…先生だって、人気ありますよ?
これから、じゃないでしょうか。
(そんなあいまいな言葉を紡いで)
さっきも言いましたけど、違う人にも読ませたいので、
申し訳ありませんが手紙は預からせて下さい。
(そう言って、読み終えたとおぼしき手紙を返してもらうよう、手を差し出して)

(羽衣のことについては、話を聞きながら考えこむ)
そう…ですか…
(軽く調べてみたところでは、よくあるパターンの伝承にしか過ぎないようでもある。
 正直眉唾だとは思ったけれど、様々な異能を見てきた自分にとっては、
 笑い飛ばすわけにもいかず、さりとて信憑性も疑問符がついて、
 そのことに関しては保留することにして)

お手を煩わせて申し訳ありません。今日もコーチ、張り切ってますから…
(少しためらってから)
本当に、もうこれ以上、異能の力は使わないで下さいよ?
どこで誰が見てるか、わかりませんから。
先生が思う以上に、この学園にはいろんな人がいますから。
それだけは、お願いします。

(祈るような思いで、頭を下げる。実際「異能」があるのは、
 正直普通に生きて普通に暮らす上では、邪魔なだけだ、そんなふうに普段から思っていたし、
 異能について感心があり、研究さえしているその現実を、自分は知っている。
 くどいと思いながらも、念を押さずにはいられなかった)
392水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 18:52:26 ID:kdndZVRS
【1時間ちょいぐらい離脱します。都ちゃんの都合のいい時間に、避難所にて待ち合わせでいいかな?】
393西陣貴子 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 19:04:01 ID:85t5NpyX
>>391
悪いということはないわ。
届けたのはあなたなのだし、彼女に伝えるのもあなたたちなのだから。
(たぶん、佐世保亜由美に朗読して聞かせるくらいに思っているようで)
私は期限付きの臨時教師だし、人気というのも別な意味じゃなくて?
君は少し違うようだけれど。
(貴子が腕を組むと大きくて柔らかそうな胸が強調される)
(彼女自身も男子生徒にそのような目で見られているのは意識しているようだ)
はい、私が言える義理ではないけれど、よろしくお願いします。
(綺麗に便箋を元に戻すと、水鏡の手の上にそっと丁寧に乗せる)

このくらい構わないわよ。
彼女にとっては少しでも知りたいことだと思うし、色々な事が解決して水鏡君が部活に専念できるようなら喜ばしいことだもの。
すくなくとも、もう少しコーチを喜ばせてくれるなら私も嬉しいわ。
(水鏡が専念できないのは知っていて、それでもあとちょっとは頑張って欲しいと)
大丈夫よ、元々ふだん力を使うことなんてほとんどないのよ。
力のこともあって別な道に進んだけれど、なくても腕に自信があるんだから。
コーチのセーター見たでしょ?
(きめの細かい網模様のセーターは手編みとは思えないような出来で)
(ただ雪の結晶ではなくグローブ模様はどうだろう、という評価もちらほらとあったけど)
394西陣貴子 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 19:04:51 ID:85t5NpyX
>>392
【わかりました】
【わたしはいつでも大丈夫なので、避難所で待ってます】
【では、いったんスレをお返しします】
395水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 20:15:36 ID:kdndZVRS
>>393
そんなことないですよ。最初は部のみんなも呆れてましたけど。
今ではそういう偏見じゃなくて、先生のこと、みんな慕ってますよ。
(お預かりします、と手紙を受け取って)
きっと先生なら、生徒がみんな教わってよかった、って思えると、僕は思います。

…はい、僕もボクシングに専念できる日が来るといいと、思ってますから。
くれぐれも目立つようなマネは…
(部屋で見かけた編みかけ、そして完成品を毎日着てくるコーチ、ちょっと微笑んでしまいながら)
僕にはあんなふうに出来ないから、ちょっとうらやましいです。
(あっというまにケープを編み上げた異能も知っている。
 それでも、自分の手で網目を一つ一つ形づくって完成させた、そのことに意味がないとは思わない。
 むしろ、ところどころに手編みの跡が伺えるセーターは、自分にとっては好ましい。
 戸惑った表情をして、なんと声を掛けていいか分からなくて――最後に丁寧に頭を下げた)

(貴子と別れ、時間を確かめると待ち合わせのギリギリ5分前だった。
 いつか夕日を見た廊下に立って、まだ誰もいないのを確かめて、
 これから言うべきことを頭の中で整理しようと、口に手を当てて考え込む)

【改めてよろしく、都ちゃん。ふと思ったけど、朗読いいアイデアかも】
【「内容を口に出して読んでいく」みたいな感じでいいから、よかったら取り入れてくれるかな?】
396西陣貴子 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 20:28:05 ID:85t5NpyX
>>395
やっぱり、呆れられてたんじゃない。
まあいいわ、ちゃんと教えてくれてありがとう。
(機嫌を損ねた顔もみせず、にっこり微笑み)

大丈夫、目立つつもりはないわ。
別の意味で目立つかもしれないけれど、そっちの意味では大丈夫だから。
くすっ、料理くらいならともかく、編み物をする男子生徒は珍しすぎるんじゃないかしら。
(水鏡が編み物をしているところを想像したのか、別れ際までニコニコしていた貴子だった)

(同じ時刻でも、もう十二月だと外はだいぶ暗くなっていた)
あ、水鏡先輩!
ごめんなさい、遅くなっちゃいました。
(人のいない廊下を車椅子の車輪を走らせてくる都)
(水鏡の姿が見えると、速度を落として近寄ってくる)
えっと、ぎりぎりセーフ。
(携帯で時刻を確認して、約束の時間前でほっと胸をなで下ろす)

【いいですよ、OKです。】
397水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 20:35:22 ID:kdndZVRS
>>396
時間ぴったり、もうこの暗さだとこんばんは、かな。
(そんな挨拶をしながら、教室の戸を引いて招き入れる)
手紙の名前から、西陣先生の住所録を探して…
そのまま送ってみたら、お返事が来たよ。
(机を動かして、いつか亜由美が何かを探していた机の位置、そこまで道を作って)

これがそう、なんだけど、声に出して読んでもらっていいかな?
(この前のように憑依されてしまうと、それはそれで都合が悪い。
 何より、都の体にとって負担でないはずはない。
 もし佐世保亜由美の霊が現れたなら、場合によっては「変わって」、
 亜由美の安定も助けるつもりで気配をさぐるが、いまのところは何も変わったところはない。
 若干緊張しながら、都に便箋にしまった手紙を、手渡した)
398天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 20:51:45 ID:85t5NpyX
>>397
よかった、返事まで貰えたんだ。
これで佐世保さんも安心してくれるかな?
(安心する=成仏すること)
(たぶん、もうこの世では会えなくなるだろうけど、それが一番良いことだとは分かっている)
(心も体も血を流したままなのは辛いはずだから)

(水鏡の作ってくれた道を通り、いつか佐世保亜由美が指さした机まで移動する)
これがお返事の手紙なんだね。
(大事に手紙を受け取ると、都は机に向かって一礼した)
佐世保さん、これ、大好きだった人からのお返事だよ。
ちゃんと佐世保さんのことが書いてある。
今から読み上げるからね。

お手紙ありがとうございます。突然のお手紙には……

(一語一語丁寧に、一文ごとに机の方を見て、ゆっくりと、聞き取りやすいように朗読する)

 古い日付と、映画のチケットが2枚、同封されて……

(読み進めるうちに、最後の方の文が目に入り、少し言いよどんでしまう)
(結婚する、つまり、やっぱり恋は実らないと言うこと)
(死んでいる以上、幽霊と生きた人間との恋は難しいと分かっていても、失恋を伝えるのは辛い)
(心の奥でちくっとして、まだ痛みが残っていることに自分でも驚きながら)

……重ねてお礼申し上げます。

(ちょうど読み上げた時、都が向いていた机、その椅子に白いものがぼんやりと浮かび、その姿が人の形をなす)
(佐世保亜由美――十年も前に殺された少女)
…ぁ……あ……あ…り……と……
399水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 21:02:56 ID:kdndZVRS
>>398
(一語一語、都が読み上げる手紙の内容を改めて噛み締めて聞き入りながら、
 周囲の気配も探る。読み上げて、読み終えると、かつて二人の前に現れたとおり、
 亜由美の霊が浮かび上がってくる。気配を確認すると、すいっと唇をなぞり――)

(珍しく何も余計な口を叩かず、やはり以前都に触れたとおり、霊と会話するために、
 軽く都に「力」を注ぎ、亜由美には直接には触れず、霊体を安定させるため、
 両手をかざして複雑に「力」を注いで)
車椅子探偵、最後の見せ場だ。
しっかり決めろよ?みゃー

(それでもしっかり無駄口を叩くと、腕を組んでそっと後ずさり、
 主役の二人に場を譲って、不気味な紋様が浮かんだままだったが、
 亜由美にもそっと、笑いかける。いつものからかうような色ではなく、
 和やかに目を細め、軽く亜由美に頭を下げてみせる)

【ここはお任せしちゃうね、最後の会話を、お願いします】
400天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 21:19:22 ID:85t5NpyX
>>399
あ、不知火……うん。
(不知火に替わった水鏡を見上げ、力強くうなづいて、あらためて佐世保亜由美の方を見る)

「ありがとう、水鏡君、天羽さん」
(にっこりと笑う佐世保亜由美だったが、まなじりには涙が浮かんでいた)
佐世保さん、振られちゃったね。
「うん、振られちゃった。でも、わかってたことだから」
強いんだね、わたしは大変だったのに。
「だって、私はもう死んじゃってるんだし、元から玉砕覚悟だったから」
「けど、ちょっと痛いかな」
……大丈夫?
「大丈夫だよ、もうやり残したことはないから」
「ほら、もう何ともないでしょ?」
(今まで会ってきた佐世保亜由美の体は血まみれだったが、今の彼女の体はとても綺麗で)
(血の涙も透き通る清水のような涙に変わっていた)
うん、とっても綺麗で、素敵だよ、佐世保さん。
「ありがとう、天羽さん……そして、水鏡君」
(にっこり笑う佐世保亜由美は、とても綺麗で)
さようなら、佐世保さん。

「……さようなら」

(ゆっくりと、佐世保亜由美の姿が消えていく)
401水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 21:32:15 ID:kdndZVRS
>>400
(何も言わない。二人の会話を、じっと佇んで聞き入って――
 都の背後に腕を組んで控えたまま、厳かな表情を浮かべていて――
 別れの言葉を掛けられれば、そっと手を振る。いつもの仕草をして)
あばよ、亜由美ちゃん。安らかに、な――
(その姿がすっかり消え去るまで、手を振り続けていて――)

ふう、っと。これでなんとかなったな。
みゃーの裸の背中見たり胸におしつけられたりしたときは、どうなることかと思ったけど。
ま、またヘンなモン見かけたら遠慮なく助手を呼びつけてくれや。
みゃーじゃお子様過ぎてちーっと物足りねーが、特別に手伝ってやる。
(車椅子の前に回りこみ、そんなふざけたセリフでからかうと、
 しゃがみこんでぽん、と頭に手を置く)

おめーはよくやった、みゃー。褒めてやる。
(くしゃくしゃとヘアバンドで抑えられた髪を乱して)
面白いことがあったらまた手伝ってやるが、無茶はすんなよ?
そんじゃみゃーにも、あばよ、だ。
(一方的に宣言して、都にも手を振り、別れの挨拶をして)

…お疲れ様、今日はもう遅い、帰ろうか、都ちゃん。
(くっとうつむいて、不知火の勝手な言い分をごまかしながら、顔を上げる。
 こちらは上手く片付いたが、もう一つ、告げなければいけないこともある)
送っていくよ。少し、話がしたいこともあるし――
(そういって、車椅子を慎重に押しながら歩いていく)

…あのあと、紫さんとは会ったかな?
(すっかり覚えた道のりを辿りながら、まずは気になっていることを聞いてみることにする)
402天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 21:45:22 ID:85t5NpyX
>>401
……むっ
(感極まって目にたまった涙を拭う都だったが、不知火の失礼な言葉にぷーっと頬を膨らませる)
あなたに褒められてもなんか嬉しくないんだけど……。
(思わず頭に乗っている不知火の手をつねってやろうかと思ったけど、水鏡の手だと思い返して無理矢理押さえ込んで)

ううん、大変だったのは水鏡先輩の方だよ。
下準備は全部先輩だったんだし、先輩がいなければわたしはきっとまだ何もできていなかったと思う。
(ふたたび佐世保亜由美の幽霊と出会えたのは水鏡がいたからかは分からないけど)
(きっと縁があって、理由があって、水鏡だったからだと、都は思う)
あ、紫先輩?
うん、この間旧校舎に献花しに行ったときに会いました。
もしかしたら待ち伏せていたのかも。
色々聞かれたけど、水鏡先輩が内緒にって言ったことは言えないって答えたよ。
403水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 21:53:51 ID:kdndZVRS
>>402
僕のほうこそ、都ちゃんがいなかったらどうにもならなかったと思う。
(水鏡の態度も以前とは違う。露骨に庇い、気遣う様子を見せていたのとは違い、
 今はかなり肩の力を抜いて、自然体に話掛けことができるようになっていた。
 「天羽さん」から「都ちゃん」に呼び方が変わっているのも、
 自分でけじめをつける意味もあって――)

そうか、もう会ってしまってたか。
(かすかに眉を顰める。都には気取られないように取り繕って、
 どこまで分かっただろうか、そして、どうするべきだろうか、と考えたが――)

少し、寄り道していこうか。
(旧校舎に立ち入る前、都とお弁当を食べた公園に入ると、
 以前の東屋に車椅子を乗り入れて)
ええと…旧校舎に入って、手紙と箱を見つけた後、不知火の力が一度消えた時のこと、覚えてるかな?
(状況が状況だっただけに、気まずいのはある。
 しかし、そこから語り起こすしかなさそうで、目線を逸らしたまま、そんな風に話を始める)

それと、君の作ったものを食べたことで、何か変わったことがあったりしなかったかどうか、
よく考えてから僕に教えてくれるかい?
(ためらっていられる話でもない、都自身にはっきりと告げることにして、
 目を見返して、自分もベンチに腰掛けて、じっと正面から目線を合わせる)
404天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 22:13:50 ID:85t5NpyX
>>403
そんなことないと思うけど……ううん、たぶん水鏡先輩とわたし、二人そろったからだと思う。
わたしだからできたこと、先輩だからできたこと、両方あって、だからこそ解決できたんだよ。
(天羽さんではなく、都ちゃんと呼ばれたことに気が付いた)
(馴れ馴れしいとかもちろん思わないし、距離が縮まった気がして嬉しかった)

ごめんなさい。
はっきりと内緒にしてるからまだ話せないって言っちゃいました。
だから、きっと後で先輩は問い詰められちゃうと思います。
(車椅子の上で小さくなる都)
なんだったら、紫先輩とお話しする時、一緒に行きましょうか?

(前に公園へきたときに比べて寒くなっていた)
(都も膝掛けやマフラーが増えていて)
消えた時、えっと……あ、はい。
(顔を赤くして答える都)
(都の微妙な位置に水鏡の頭が押しつけられた時で、それを思い返してしまったから)
(水鏡自身も目線をそらしているので、かえって恥ずかしさが増してしまう)

……え、えと……え?
わたしが作ったもので、変わったこと?
(予想外の問いで、きょとんと首をかしげる)
(しかし真面目な質問だとわかるから、そんなことあったっけ、と深く考え込んで)
……ぁっ
(小さく、何かに気が付いたように反応して)
405水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 22:25:49 ID:kdndZVRS
>>404
(真剣な表情で、都を見据えて)
大丈夫、そういうことなら仕方ない。これから話すことも含めて、
できれば僕から紫さんには話をするようにするよ。
落ち着いて、聞いて欲しい。
(それには及ばない、と軽く手を振ってみせる。
 それでも、都自身にも分かってもらわなくてはいけない、そんな風にも思いつつ)

都ちゃん自身にも、やっぱり思い当たる節があるんだね。
最初におかしいと思ったのは、練習試合、応援に来てくれたよね?
お弁当を食べて、襲われて――
その、服が不都合になったとき、都ちゃん、すごい恥ずかしいと思っただろう?
あの時、僕の体も、なんだかいつもと違う感じがしておかしいな、と思った。
都ちゃんの気分に、僕の体の調子が同調してるみたいな――
(ゆっくりと、噛んで含めるように説明して)

そして旧校舎に行きながら、ご両親の話を聞いたよね?
それで因果関係に核心を持った。
君の作ったものを食べた人は、こう、君の気分によって、力が上がったり、逆に抑えられたりする、
そんな能力があるんだ、と思う。

決定的だったのは、その…(かすかに言いよどんで)
食べてくれた人の笑顔を思い出して、って僕が言ったときのこと、覚えてるかな?
あの時、僕は「不知火」としての能力を全く使えなかった。
拘束を引きちぎったのは、これまでの、能力の制御がどうなるかわからない、そっちの「異能」じゃなくて、
「都ちゃんが作ったものを食べた人は、その時の都ちゃんの気分で、力が増幅されたり、逆に抑制されたりする」
そういう作用が、あると思う。

…どうだろう、思い当たる節に、当てはまるかな?
(ほぼ確信はしていたが、本人から裏づけを取ろうと説明をする)

【うーん、リミット11時過ぎ、ぐらいかもしれない、僕の方は】
406天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 22:35:07 ID:85t5NpyX
>>405
…………。
(水鏡の話すことを聞くにつれ、都の顔がだんだんと青ざめていく)
(あれ以来会っていなかったから意識から外れていたが、都が初めて力を指摘されたのは、そのような現象についてだった)
(その時に接触による力の発動が連続してあり、それについては何かの勘違いと思い込んでいた)
わたしに力があるって、異能者だって言った人がいて、その人は大会で新記録を出したのはわたしの力だって言ったの。
その時、その人がわたしに触って力の暴走が起きたから、それは勘違いだと思ってたんだけど……。
(手をギュッと、血の気がなくなるくらいに握りしめる)
わたしは、料理部のみんなと応援に行って……差し入れのお弁当を食べて貰って……競技はその後で……。
応援してたから、頑張って欲しいと願ってたから、わたしがそう思ったから……新記録が出た、と。
つまり、そうゆうこと、なんですね……。
(話しながらだんだんとうつむき、ついにはぐったりと膝の上で頭を抱え込んでしまう都)
(その小さな方が震えている)

【わたしはもう少し大丈夫ですが、終わりそうにないので置きレス&凍結?】
407水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 22:49:45 ID:kdndZVRS
>>406
(新記録、という言葉に引っかかりを覚える。
 体育会系なら知らぬもののない――)
伊織さん?ハイジャンの?
(意外の感に打たれながら、そっと肩に手を置く。
 異能が暴走する、ちらりと頭がよぎったけど、その危惧を差し置いても、慰めが必要だと思ったから――)

うなだれることはないよ、都ちゃん。
とても素敵な能力じゃないか。
あの時、都ちゃんの気持ちが流れこんできたの、はっきり僕も覚えてる。
いろんな人に都ちゃんの手料理を食べてもらった、その時の、
おいしそうな笑顔を思い出していたんだよね?

(実際にはビジョンが浮かんだわけではない。
 なんとも言えない暖かく、勇気づけられるような、そんな心持ちが
 胃の腑あたりからこみ上げてきたのは間違いなく覚えている。
 それでも、能力に関して、マイナスのイメージを持たせてはいけない、そう思って、
 穏やかに語るのを心がけながら、力づけるように肩に手を置いたままにする)

振舞ってもらったお弁当、とても美味しかった。
今度また僕に、作ってくれるかな、都ちゃん?
(本人にしてみれば、また分けの分からない能力を知らされて、どう受け止めていいか、
 頭の中が混乱しているに違いない。
 ――その気持ちだけは、自身の経験からも、よく分かる気がする。
 だから、努めて落ち着いて、低い声でゆっくりと語り、
 せめてもの支えになれば、と、きゅっと肩に置いた手に力を込めて――
 都が口を開くまで、そのまま、手のひらでぬくもりを感じ、肩に手を置いたままにする)

【それならなんとか〆までもっていってしまおうか、1時間前後のキャリーオーバー、許容範囲で】
【なるべく僕のほうも、頑張ってみることにする、どうしてもキツかったら、そう言うから】
408天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 23:05:11 ID:85t5NpyX
>>407
っ!
(水鏡の発した名前に、ぴくっと反応する)
(反応するのをとめることなんてできない、都の中で強く傷となって刻まれている名前だったから)

……っ……ぅぅ……っ
(水鏡の言葉は優しい、気遣ってくれる気持ちが伝わってきて、涙が溢れ出してしまう)
(けれど、だからといって許されるはずはないのだ)
(故意じゃなければ、知らなければ許される、そんなことは絶対に無い)
ひっく……う、うぅぅ……ううん……だめ、だめだよ……せんぱい……
わ、わたし……ぐす……し、しちゃいけないこと……したんだよ?
(料理部の応援があると勝てるとか、良い記録が出るとか、自慢していた)
(それはなんていう自惚れだったのか、自慢どころか、責められるべきことだった)
み、みん…なに……ふせ、い、させ……ちゃっ…た……から……
せん、ぱい…は、いのう…で……かって、いい…って…おもって、る?
……ちがう、でしょ?
(両方が、あるいは全員が食べていなければ、いや、それでも駄目だろう)
(都の力は、競技者にドーピング検査にひっかからないドーピングをさせているようなものだから)
(伊織津綺子になんてことをしてしまったのか、彼女だけでなく他のみんなにしたことを考えると、目の前が真っ暗になる)
わ、わたし……どうしたら……

【とんでもないことでもないかぎり簡単に吹っ切れるとは思えないので、凍結も〆も先輩次第で】
409水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 23:22:59 ID:kdndZVRS
>>408
(異能に関しては、今まで都は全て受身だった、のだと思う。
 自分で制御出来ないことに後ろめたさは覚えることはあっても、
 積極的に働きかけてそうしたことはない、少なくとも自分で意図的にしたことではない、と
 言うなればそういういいわけが出来たのだろう、そんな風に想像する。
 考え考え、言葉を紡いで――)

僕も伊織さんとは知り合いだし、会う機会があったらちゃんと説明しておく。
けど―― そんなにいけないことかな?
だって、応援したい、頑張って欲しい、そんな気持ちが、そのまま叶うわけだろう?

誰も、自分のためだけじゃない、応援してくれる人がいるから、頑張れるんだと、僕は思う。
都ちゃんは見てないかな、西陣先生が来てからのコーチの張り切りよう、
以前とは全然比べ物にならないくらいだよ。
それは卑怯な手段でも何でもない、都ちゃんが引け目を感じること、全然ないんだよ?
あんなに美味しいお弁当、今まで僕は食べたことなかった。
動揺するのは分かるけど、悪いほうにばかり考えちゃいけない。

食べてくれた人を力づけてあげられる料理、これ以上のもの、他にないじゃないか。
(なんて言っていいか、自分でも分からない。
 だから、思いつく限りを言葉にして――
 そっと肩を抱き、自分の肩口に都の頭を抱き寄せるようにして、語り終えるとそのまま、
 抵抗を感じるまで、じっと動かずに、いる)
410天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/05(土) 23:33:39 ID:85t5NpyX
>>409
…………っ
(しばらく水鏡の方に頭を押しつけていた都だったが)
じゃあ、先輩は不正で試合に勝っても嬉しいんですか!
(水鏡の服をぎゅっとつかみ、顔を上げて叫ぶ)
(その顔は涙や鼻水やらで、とても見られたものではない酷い顔で)
頑張って練習して勝ったと思ったのに、知らないとこで有利になるよう不正されたと知っても喜べるんですか!
そんなことないでしょ!?
もしそうだったら、わたしは許せない!
許されないことを……ことを……しちゃ……うっ、うぅぅ……
(ポロポロと大粒の涙がこぼれ落ちる)
(自分の料理に異能がある、それを知ったからには、多少なりとも夢に描いていた将来のことも消えてしまう)
(それよりもなによりも、応援で喜んでくれた人たちの笑顔を思い返すと、いてもたってもいられない)
(土下座して謝ることすら、生温いと感じる)
(被害者は伊織だけじゃない、たくさんの数え切れないほどの人たちが、都の被害者なのだから)
411水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/05(土) 23:44:59 ID:kdndZVRS
>>410
どうして不正をしたって、そんな風に思うのかな?
そこのところが僕には分からない。
誰も、自分のためだけに戦う人は、最後はとても弱いよ。
(しっかり目線を受け止めて、こちらも両手を肩においたままにして)

異能の力と、普段の僕と、はっきり分かれてる僕だから、分かることもある。
あの時の力は、僕が元々持っている力の限界を、振り絞った結果だった。
都ちゃんが作ってくれたお弁当、多分消化するまで、ぐらいの短い間しか作用しなかったけど、
僕が持っている力以上のものが、突然現れたわけじゃない。
(これでも運動部、自分の能力の限界については、しっかりとわきまえている。
 動揺する都に、こちらはなるべく揺れないように、しっかりと落ち着いた声で語りながら)

いい方に働けば、その人の全力を発揮することができる、
作った人にとってはこれ以上の料理はないんじゃないかな。
僕は、そんな風に思うよ。
(プラスの面ばかりを強調して語っているのは分かっているが、
 言葉に偽りはない。しっかり、と肩に置いた手にかすかに力を込め、
 自分の言葉をどう受け取るか、不安げな心持ちを押し殺して、都を見守る)
412天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/06(日) 00:05:35 ID:WRv6DWr3
>>411
だ、だって……試合は、ひとりじゃない、ひとりじゃないんだから……
ひとりだけ、その人だけなんて、ずるい、もの……
きっと、伊織先輩は、そう思ってる、し……わたしだって……
(都の能力は応援以上の実質的な力があると言うこと)
(インフラ面で言えばスポーツ一流校と一般の公立では施設の違いとかあるだろうけど)
(少なくともそうゆうことは不正と言わないのは都だって分かってるし、力はそれ以上だと思っている)
先輩は、ほこれるんですか?
わたしの力で勝って、先輩だけがわたしの力を受けていて、それで勝っても?
(普通の応援に力がないとは都だって思わないけれど、応援の量だって絶対半々になるとは限らないけど)
(それがずるだと思わずにはいられないし、少なくともあの時の伊織の目はそう訴えていた、と思う)
肝心な時に、力を発揮できるかも、本人のがんばり次第じゃないですか。
なのに、なのに……やっぱりずるです、わたしの力は……
(ポロポロと大粒の涙がこぼれ落ちるのが止まらない)
(異能というモノを知ってしまった今では、水鏡が褒めるほど良いモノだと思えない)
(水鏡が言っていることは理解できるけれど、感情が受け付けない)
(それほど、伊織津綺子という傷は深かった)
(彼女が恋敵でさえなければ、違っていたかもしれない)
(実際の順番は逆だけれど、失恋したしっぺ返しをした、みたいにどうしても感じてしまうから)
伊織先輩は、きっと許さない……許してくれない……から……
413水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/06(日) 00:12:48 ID:Ih+VCOp9
>>412
(いきなり自分の知らない能力を告げられて、落ち着いて受け止められる、とは
 思っていなかったが、思った以上の反応ではある。
 更に「伊織津綺子」の名に過剰に反応しているようにも、見える。
 泣きじゃくりながら名前を呼ぶ様子に、思案して――)

忘れないで、君の力のおかげで、僕は助けられた。
今すぐ全部を受け入れるのは難しくても――
それは間違いなく、君の力の一部なんだ。
よくするのも悪くするのも、都ちゃん次第なんだよ?
それだけは覚えておいてほしい…

(それ以上は何も言わず、泣き止むのをじっと待っている)

【いきなり納得するのなんて到底無理だろうから、今日のところはわだかまりを残しつつ、で〆でどうだろう?】
414天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/06(日) 00:23:13 ID:WRv6DWr3
>>413
……わからない、わからない…です……
(異能と異形の世界で、異能で手助けするのは――分かる)
(けれど、表の世界で異能を使うのは反則だと、やっぱり都はそう思ってしまう)
…………
(涙が止まらない)
(いや、涙が止まっても、心は泣いてしまう)
(佐世保亜由美にお別れを言った時は、とても心地よい涙だったのに、今はとても辛い涙だった)
(水鏡の励ましや心配をありがたく思っても、受け取ることができないと強情な自分がいて)
(その自分は、少なくともけじめを付けるまでは自分に料理をすることを許さないだろう)
……わ、わたし……帰ります……
(俯いて、そっと車椅子を後ろに下げて)
き、きょうは……ありがとうございました……
(かすれた声でそれだけ言うと、都は車椅子を回した)

【では、こんな感じで】
【強情な子でごめんなさい(←)】
415水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/06(日) 00:30:18 ID:Ih+VCOp9
>>414
こちらこそ、ありがとう。都ちゃん。
(後は何も言わず、少しためらったが車椅子を押して、
 寮近くのコンビニまでは送っていく。
 道中は何も言わずにいたが、何をいうべきか、ずっと考えていて――)

都ちゃん、また今度、都ちゃんがその気になったら、
僕にお弁当、つくってくれるかな?
その時を、楽しみに待ってるから。それじゃ…
(返事は聞かず、手を振るとくるりと背を向けて、夜の街に歩み去っていく)

【それもドラマだよ、今後どうするのか、僕も楽しみにしてる】
【僕?いや当てにされても…(←)それでなくてもあっちこっち、地雷拾いまくりだから】
【というのは冗談として、がんばれ、都ちゃん。僕のほうはこれで〆にするよ】
416天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/06(日) 00:41:22 ID:WRv6DWr3
>>415
…………
(水鏡のお願いに、都は答えることができなかった)
(いつか作ることがあるのか、作ることができるのか、分からなかったから)
(部活に関係ないことでなら、作れるかもしれなかったけど、でもそれも許せなかったから)
…………
(ただ、さっていく水鏡の背中を見つめることしかできなかった)

【それじゃ、都もこれで〆です】
【程よいくらいに落とし穴に落としてくれてありがとうございました(←)】
【久しぶりにどん底モードになれて楽しかったです】
417水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/06(日) 00:43:37 ID:Ih+VCOp9
【あ、アレ…?た、楽しんでもらえたようでよかったよ】
【そ、それじゃ都ちゃん、お相手ありがとう。おやすみなさい】
418天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/06(日) 00:44:39 ID:WRv6DWr3
>>417
【おやすみなさい、スレをお返しします】
419名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 16:34:32 ID:vyqpBYuX
イラネ
420天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/10(木) 21:00:39 ID:ZZEEhg6B
【あれ、今週はまだロールがない?】
【ということで、少し時間ができたので待機、プロフは>>2です】
421卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/10(木) 21:22:32 ID:FZ3EA8i9
【こんばんは、なのです。立候補してもよろしいでしょうか?】
422天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/10(木) 21:27:36 ID:ZZEEhg6B
>>421
【OKですよ〜、大歓迎です】
【ネタはありますが、ひのわさんはどうですか?】
【都は現在料理部を絶賛自粛中なので、下校中のひのわさんがサボっている都を見つけて、とかなのですが】
423卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/10(木) 21:31:03 ID:FZ3EA8i9
【設定的には入部後の話ですから、来なくなったことを不審に思って……ということになりましょうか?】
【すみませんです、まだその辺りの話を読んでいないものでしてっ……】

【時間的に冬故として早々に暗くなって、異形も出るかもしれませんから
その辺りで素性ばらしも面白そうなのです。ついでに避難所で話した怪人事件だとか、ネタは広がりますが……ふーむ】
424天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/10(木) 21:34:52 ID:ZZEEhg6B
>>423
【水鏡先輩に第2の能力を指摘されて、料理して良いのかなとお悩み中なんです】
【暗くなるまで外でぼーっとしていた都の前に怪人が現れ、そこにひのわさんが現れる、とかでしょうか】
【こんな感じで良ければ書き出しを用意します】
425卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/10(木) 21:37:45 ID:FZ3EA8i9
【それではその方向で書き出しの方をお願い致しますね】
426天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/10(木) 21:56:16 ID:ZZEEhg6B
(昼間が一番短くなる十二月、夏であればまだ明るい時間だったが、いまはもう真っ暗になっていた)
(二度目の旧校舎から都は部活に参加しなくなっていた)
(自分の作った料理が、食べた人に何かしらの影響があると分かったからだ)
(そのせいで誰かを傷付けてしまったら、悪いことが起きてしまったら、と怖い考えに陥ってしまったから)
(とは言え、毎日早く帰ると心配されてしまうから、どこか適当な場所で時間をつぶしてから寮へ帰るのが日課になって)
(今日も公園で時間をつぶしていた)

……ふぅ
(どうしたらいいの、といくら考えても答えは見つからない)
(いや、答えはあって、能力を制御できればいいだけのことだけど)
(思うこと、気持ちを殺すなんて不可能だと思うし、応援の差し入れなんてそれこそ失礼になるし)
(いっそのこと食べて貰わなければすむけれど、それじゃ料理を作ることに意味がなくなってしまう)
……はぁ
(何度目かのため息をついたとき、都に人影が重なった)
(とても大きな人影だった)
(日の光ではなく、公園の街頭でできた暗い影)
……?
(都が顔を上げると、そこにいたのは――巨大なサンタクロース)
「オじょうサン、コンナよふケニ、ドウシタノカナ?」
(二メートルは超えそうな大きな体、胴回りは都が何人分だろうか、背中に背負った袋は車椅子ごと入ってしまいそうで)
え、えっと……悩み事です。
(どこかのお店のアルバイトだろうか、顔や話し方は外国の人のようで、不景気の影響なのかな、と思う)
「ソウカイ、ナラ、オじょうサンニぷれぜんとヲさシあゲヨウ」
(そう言ってサンタが袋を開くと、その中には)
「ケケケケケッ!」
「ギャハハハッ!」
「キャッホーッ!」
(大きな牙の生えた口を開けたテディベアやら、ラップに包まれた箱の怪物が詰まっていた)

【お待たせしました】
【こんな感じで、よろしくお願いします】
427卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/10(木) 22:23:06 ID:FZ3EA8i9
(放課後の暗闇に包まれる校舎を後にする)
(部活に加入してから帰る時刻は遅くなったものだ。
しかし夜に活動することは本意かどうかはともあれ、慣れたもので回りの暗さは気にならない)
(むしろ今はそっちを気にしている場合ではないだろうと思う)

都さん……何か、問題でもあったのでしょうか?
(料理部に誘ってくれた同年代のおともだち。
つい最近までは部活で元気に活動していた彼女の姿を、部内で見かけなくなった)
(聞けば学校には来ているのだという。学校ごと休んでいるのであれば、
部活に参加出来ない……あるいは料理が出来ない理由でもあるのかもしれない)

指でも、怪我されたのでしょうか……ふむ……。
(一度会って、事情を聞いてみたいと思う。何か胸に抱えるものがあるのであれば、
少しでもその力になってあげたいし、何より純粋に彼女のことが心配なのだ)

(と、あるT字路にさしかかったところで不思議に胸がざわっとした)
(思わず、下校路ではない方の道を覗きこむ。確かこの先には公園があるはずだ。
散歩のルートの一部でもあるため何度か寄ったことがある)
(どうも気にかかるため、こそこそと道を進み公園の中を覗きこんだ)

……ちょっと、寄り道してみましょうか……っと……
え…………サンタ、さん……?
(そこにいたのはあと二週間もすれば現れるという伝承に謳われた老人の服装を纏った大男)
(しかし、何か妙だ。その巨体も勿論ともかく服の赤さが、どこか黒ずんでいるように見える)
(それにどこか雰囲気も妙だ。後ろから覗きこんでも不安さをくすぐられるような)
(と、動揺してぶれる視界の片隅。サンタの巨体の向こう側に見慣れた顔が垣間見える)
(あれは、と息を呑んだ次の瞬間。サンタが抱えていた袋を開いた。
その中からは子供たちに配られるべき玩具――の姿をした、悪魔が)

コネクターっ!!
(瞬間、胸ポケットからキーホルダーを取り出し公園の方へ投げる)
(キーホルダーは光と共に膨らみ始め、スズメバチの姿を現した)
(ディフォルメされ、かつハチとしては鳩ほどもありそうなそれは
羽音を唸らせ尾部の針を伸ばし、フェンシングかのように器用な針さばきで袋から飛び出す魔物を弾く)
(トランクの中以外にも、緊急時のために仲間が潜んでいるのだ)

……貴方、一体……!
(袋からプレゼントでなく魔物を出すサンタの怪人の前に飛び出す)
(それを挟んだ向こう側にいる都のことも気になるが、今はそれどころではなさそうだ)

【ではこちらこそ、よろしくなのです】
428天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/10(木) 22:46:07 ID:ZZEEhg6B
>>427
…………!?
(動いたり音を出したりするオモチャは数知れず、しかし袋の中にいるモノはただのオモチャとは見えない)
(異形――そう呼ばれる存在、魔物、悪魔、妖怪、怪物、そのような普通の動植物図鑑には載っていないモノ)
(都も何度か目にしたことはあり、襲われたこともあったけれど、運良く助けてくれる存在がいて)
(うーん、スタンガンや防犯ベルでどうにかなったりしないかな?)
(と、一人っきりなのに微妙に危機感がないことを思ったり)
(それは、袋の中の怪物達が、海外製アニメにでてくるようなクリチャーっぽく見えたからだったけど)

「ドウヤラ、オきニめシタヨウデスネ」
(怪しげなサンタが嫌らしい笑みを浮かべると、いの一番でテディベアが袋から飛び出した)

「ゲハハハッゲボォアッ!」

(そこへ横から飛んできた大きなスズメバチがテディベアを一刺しして吹き飛ばす)
(次々と出てくる人形やプレゼント箱の怪物達も、ぎゅんぎゅん飛び回るスズメバチにあしらわれて)
えっ、助けてくれるの?
(こんな大きな蜂なんてアマゾンのジャングルにもいないだろうから、それも異形なのだろう)
(その異形であるスズメバチが都を助ける行動をしているのを見てびっくりしてると、さらに驚くことが)
ひのわ……さん?
(街灯の明かりでも綺麗に輝く銀髪、小柄な体躯、そして聞き覚えのある声)
(クラスは違うけれど、都の前に飛び出してきた少女は紛れもなく都が料理部に誘った卯月ひのわだった)

「オヤオヤ、ソチラノオじょうサンハぷれぜんとガオきニめサナカッタヨウデスネ」
「コレハこまッタ、ナラ、トッテオキノぷれぜんとヲさシあゲマショウ」

(サンタはどす黒い血のような赤い服の前を掴むと、ばっと左右に引きちぎるように開いた)
(その中から出てきたのは、とても巨大な口だった)
(首から股間くらいまである縦に開いた口は鋭いたくさんの牙から汚泥のような唾をしたたらせながら二人に襲いかかる)
429卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/10(木) 23:03:49 ID:FZ3EA8i9
御無事ですか、都さん。
色々お話したいことはありますが、それは後に置いておきましょう。
(どうやら間に合ったようで、頼もしい仲間は怪人サンタの繰り出す
雑兵達を叩きのめしてくれたようである)

う……。
(明らかに異様な雰囲気のサンタの腹が左右に割れ、
おぞましい巨大な口を露わにする。その光景にはさすがに眉を顰めた)

クリスマスの日を間違えた、あわてんぼうのサンタクロース……
というわけではなさそうですね。
(だが引いている場合ではない。スズメバチには引き続き都の護衛をさせ、
さらにトランクから仲間を呼び出した)

ゾルフィード! アシュロン!
(呼び声に応じるように嘶いたのは、
寒々しい冷気を鼻息として吐きだす巨大なトナカイ、
そして自分の背丈ほどもありそうなハサミを構えた二足歩行のヤマアラシ)

……あの、にせものサンタさんをとっちめてやるのです。
(主の命に応じ角の先からマシンガンのように氷柱を打ち出しながら突進するトナカイ)
(それに続くようにヤマアラシも甲高い声と共にハサミを振りまわしながら走りだす)

(そして二匹が怪人の相手をしているうちに、自分は都を守るように近づく)
430天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/10(木) 23:26:50 ID:ZZEEhg6B
>>429
うん、大丈夫だけど……。
(それは後、との言葉に従って口をつぐむ)
(慣れたというほどでもないが、この場で都ができること、しなければならないことは分かっているから)
(邪魔にならないように、足を引っ張らないように、下手に騒がず、落ち着いて様子を伺うこと)
(ひのわの行動や言動からは、彼女がこのようなことに慣れていて、対処する術を持っているのが分かる)
(彼女も、異能者なのだ)

(わたし、ひのわさんに触ったことあったけど、大丈夫だったのかな?)

「コノていどのモノナド、へデモナイ」
(サンタの巨大な口が氷柱を噛み砕くが、その隙にヤマアラシのハサミがサンタの服を切り刻む)
「ムッ、コノけだものガッ、わたしノだいじナいしょうニなんテコトヲ!」
(サンタは腕をふるってヤマアラシをはじき飛ばすと、ぱんぱんと手を叩いて体を縦に割る口を閉じた)
「しかたガナイ、こんやハでなおストシマショウカ、いぶノよるハまだまだサキですから」
(ぴんっとサンタが指をはじくと、サンタの影から骸骨のトナカイと血肉のこびり付いた骨でできたソリが現れる)
「デハ、マタオあイシマショウ、オじょうサンガタ、ハァッハハッハハァッ」
(奇妙な笑い声を上げながら、サンタはひのわが呼び出した仲間たちを器用に避けて公園の地面に沈んでいった)

……またって、あんまり会いたくないんだけど。
(外国のコメディアンのようなわざとらしい笑い声に、つい返事してしまう都だったが)
えっと、ありがとう、助けてくれて。
ひのわさんが来てくれなかったら、きっとさっきのサンタに食べられてたか、よくて掠われていたと思う。
(自分って、運が良いのかな、いつも誰かに助けて貰ってるし、なんて思いつつ、にこっと笑みを浮かべて頭を下げた)
431卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/10(木) 23:50:51 ID:FZ3EA8i9
(弾きとばされた二体は体制を立て直しながら
サンタを仕留めてやろうと追いすがるも、敵は既に撤退の体制に入っている)
(奇声と共に去りゆく怪人サンタは、ひのわが降らせた霰も避け
おぞましい乗り物と共に地中へ沈みゆく)

……逃げましたか。何だったのでしょう、あれは……。
(骸骨のトナカイに何か不快なものでも感じたか、一層不機嫌そうに鼻をならす
トナカイを落ち着かせながら怪人が消えた地を見降ろした)

何はともあれ、都さんに怪我が無いようで何よりだったのです。
……改めまして、こんばんはなのですよ。
(ぺこりと一礼。そして顔を上げ、思わぬとこで邂逅を果たした友人の姿を
まじまじと見つめる)
(さて、どうしたものか。彼女が異能を持つことは話に聞いていたから
自分が異能であることを明かしてしまったことぐらいは問題なかろうが)
(それよりも、彼女の変調。まだ休むようになって日は浅いが)

あの……料理部の皆さんが、心配していましたよ。
何か、おありなのでしょうか?
432天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/11(金) 00:07:43 ID:+3qbt5YV
>>431
こんばんは、ひのわさん。
それと、その……ごめんね、名前をちゃんと聞き取れなかったんだけど、そっちの子達もこんばんは。
(ゲームに出てくる使い魔とか、仲間のモンスター的なものと都は解釈した)
(前も錬金術師に小さな妖精を見せて貰ったことがあり、そのような存在を使う異能は初めてではない)

あ、やっぱり……だよね、うん。
何かというか、まぁ、あったんだけど……。
(歯切れの悪い話し方で、目もひのわを直視せずに明後日の方を見ていて)
料理部のみんなには話せないことだったから……。
(異能に関することは、普通の人たちには相談できない)
(ぼかして話したり、例えで話すことはできるかもしれないが、理解して貰うのは難しくなると思っている)
(そして、目の前にいる少女、ひのわは料理部で、しかも異能者、であるはず)
(実は仲間が勝手に懐いて言うことを聞いてるだけ、なんて穿った見方を都はしないから)
ひのわさんは、普通じゃない力で、知らないうちに、誰かを傷付けてしまったりしたことって、ある?
何かというのが、そうゆうことで、それが怖くて、なんだけど。
(ひのわは久遠ゆりかと親しく、ゆりかは綾香の好きな人で、三段論法的な考えだけど信頼して聞いてみる)
433卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/11(金) 00:30:53 ID:SupXu9f9
くふふ。
この子がコネクト、こちらがゾルフィード……そしてアシュロンになります。
(改めて彼らのことも一匹ずつ紹介してやる。
先ほど怪人に襲いかかった姿は也を顰め、大人しくひのわの傍に控えていた)

……ふむ。
(何か話すことに詰まるような口ぶり、そしてみんなには話せないという言葉)
(そこから恐らく、異能に関することだと軽く推測する)
(そして続けて紡がれた言葉からその推測は大方間違ってないらしいことに気づいた)
(自分が姉と慕う、久遠ゆりかによれば彼女は自分の能力を上手く制御出来ていないという)

……かつて、私に親しい人が殆どいなかった頃でした。
知らない内……というと少し違うのですけども、
ある異能力者と出会ったのです。
彼の能力は見た目を人に非ざるものと変えるもので、
私はそれを異形と勘違いして攻撃を加えてしまったのです。
(ゆっくりと、物語を語るように口を開く)

幸いすんでの所で彼の正体に気付き、治療を施したため大事には至りませんでしたが……
……もしかしたら、もう一歩で彼を殺めてしまう所であったかもしれません。

そして……そこまでされた、というのに彼は私を許して下さいました。
それどころか、自分がやったことに脅えるしかない自分を慰めても下さったのですよ。
(紡がれるは、自分が尊敬する一人との邂逅の話)
(彼との出会いこそ、今の自分の一端を形成しているかもしれない)

普通じゃない力は、扱いがとても難しいものです。
ですが、それがどういう形で作用するにしろ。
扱う人に害意がなければ、きっとそれを責める人は殆どいないと思います。
ごく少数の人と出くわしたとしても、その存在から守ろうとする人はいるはずなのです。
(都がそうであるなら、その一人は自分だ。そして自分以外にもそういう人物はいるだろう)
(そう考えながらもあえて、都のこととは別として、そういうケースに関する考えとして述べた)

少なくとも彼のおかげで、私はそう考えられるようになりました。
(自分があの時に学んだこと、そして都とは違う、別の友達のために信じたいこと)
(あの少年の素振りではむしろ彼女は守るべき存在だろうが、
しかし彼以外の存在が都を振りまわす力に、何らかの穏やかでない解釈をする可能性はある)
(少年――兵部晶が、友人――島田立花を狙っているのと同じ様に)

……なんかちょっと、偉そうになってしまいました。ごめんなさい、悪い癖かもしれません。
(異形の少女と戦った時のことを思い返しつつ、申し訳な下げに俯いたりする)
434天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/11(金) 00:57:19 ID:+3qbt5YV
>>433
こんばんは、コネクト、ゾルフィード、アシュロン。
(改めてひのわの仲間に挨拶する)
(傍らに控えるその姿は、よく躾けられた猟犬のように思えた)

(ひのわのゆっくりした語りは都の心を引きつけ)
……っ!
(殺めてしまう、という下りでは思わず自分の体を抱きしめてしまう)
(都の力でも暴走する危険を考えれば、同じようなことになるかもしれない)
(特に強い力であればあるほど、被害は大きくなってしまうだろう)
(そして、ひのわがそうなってしまわなかったことに、心から安堵する)
(もしそうなっていたら、彼女は今ここにいなかったかもしれず、いても今の彼女じゃないかもしれず)

意図してないこと、悪意を持ってなくても、罪がないこととイコールじゃないよね。
業務上過失致死、とか裁判のニュースで言っていたりするし。
(罪があれば罰があり、償えば許される)
(ならば、都の罰と償いとはなんなのだろう?)
ううん、偉そうなんてことないよ。
ひのわさんは、わたしより色々と経験してるみたいだし、そうゆう人の話は重要だって思うもの。
(だから、謝ることなんてない、と)
けど、わたしは自分が許せなくて、でも、どうしたらいいか分からない。
わたしは、触ると普通じゃない力を強くしてしまうことがあるの。
それだけじゃなくて、わたしの作った料理を食べた人も、影響を受けてしまう……例えば、いつもより高く飛べたり。
しかも、わたしが強く思えばそれだけ強くなって……ドーピングみたいになって。
(一般的に、ドーピングと呼ばれる行為はスポーツ界では犯罪だ)
(知らずに薬を飲んでしまっていても、記録が無効になってしまうことだってある)
馬鹿だよね、こんなとんでもない力があるのに、料理部のエースだなんて鼻を高くして。
友達を料理部に誘っておいて、自分はサボってる……最低、最低だよ。
(ひのわさんのように考えられればいいのに、なんでそう考えられないのだろう?)
435卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/11(金) 01:29:49 ID:SupXu9f9
……。
(あくまで自分を許せないと震える彼女を気遣いながら、
何とか頭を働かせる。こんな時、迫水や媛名、それに大切な姉……そしてあの人なら)
(自分よりももっとちゃんとしか言葉をかけられると思うけど)
(でも、ここに彼らはいない。それに彼女は自分の大切なともだち)
(彼女を支えることに、他人に頼ってはいられない)

……それで、都さんは悩んでらしたのですか。
(一見すれば素晴らしい力とも聞こえるそれも、やはり扱いが苦しいものだ)
(それに、異能を強くするだけでなく一般人にも料理を介した影響がある)
(それ故彼女は料理部に出入りすることをやめたのだろう)
(恐らくは、最近何らかの手段でそのことを初めて知ったに違いない)

自分のことを……馬鹿だなんて、最低だなんて言わないで下さい……!
(どうしたらいいのか、と考えている所に届いた都が自分を責める言葉)
(それを耳にして、咄嗟に悲痛な声でそれを押しとどめようとする)

都さんは、何も悪くなんかない……あなたは、責められるべきではありません……!
(不可抗力、と言えば容易いけれど。それをそうだと割り切るのは難しい。
ましてや当事者であればなおいっそうのことだ)
(でも、都に悪意は無い。害意は無い。だったらそれは、非難の対象になっていいはずがない)
(その存在を悪だとされるなんて、そんなことは許せない)

(けれどそれ以上の言葉が思いつかない。理屈でなく、感情で彼女を赦したいと考えてるから)
(ただ悪くない、それだけではどうしようもないのだ。なのに)

……自分を責めたりなどしても……それだけでは、深くて暗い考えに囚われてしまう……
飲みこまれきったら、戻れなくなるかもしれないんです……!
かつての私の、よう……に…………
(どうしてこんなに、自分は情けないのだ。あの子だけでなく、この子まで、)
(友達を助けたくても、力が及ばないでいる。どうしようもなく無力だ)
(無意識に閉ざされた記憶の片鱗が垣間見える。
それはひたすらに自分を悪を看做すだけの日々を送っていた自分)
(それが何なのか、まだ実体はつかみきれなかった。
けれどもその時のような負のループに、自分までもが巻き込まれるわけにはいかない)

……。
罪に……罪にならないようにする方法を、探すことは出来ませんか?
それが出来るなら、私は……それに手を貸すことを惜しみません。

おともだちとして……あなたのことを、支えることは、出来ませんか……?
(ともだちの力になりたい、助けたい。それだけのことで)
436天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/11(金) 02:00:24 ID:+3qbt5YV
>>435
っ!
(普段からは考えられないひのわの強い言葉に驚いて顔を上げる)
(異能というものは、それを持つ者が誰であれ苦しめるものなのか、都が今陥っている穴は、ひのわがとうに這い上がってきた穴だという)
(ひのわは許されたことに切っ掛けがあったという)
(なら、都の切っ掛けたり得るものはなんなのか、同じように許されることなのか)
ありがとう、ひのわさん。
でも、わたしを責める資格がある人はいるんだ。
あの時は分からなかったけど、今ならこのことを言っていたと分かる。
(伊織津綺子は、都に記録のことで詰め寄った、つまり異能による記録だと理解していたと言うこと)
(それに文句がなければ詰め寄ったりはしないはずで、競技者として異能の手助けが許せなかったのだと思う)
わたし、ずっと逃げてたんだ。
料理で人を傷付けてしまって、異能でも……好きだった人を傷付けちゃって。
(都の力に触れ、異能が暴走しそうになって苦しがっていた迫水直)
失恋したから、二人が付き合っていたから……ずっと避けてきたの。
それは、やっぱり罪なんだと思う。
罪は償わなくちゃいけない……けど、わたしはどうしたらいいのかな?
会って、謝って……料理してても良いですか、って身勝手なことを聞いて……それも違うよね。
(頭を抱えて、首を振って)
けど、こんなふうに少しでも考えられるようになったのは、ひのわさんのおかげだよ。
落とし穴に落ちたわたしを見つけてくれて、声をかけてくれた……だから、ありがとう。
(いま、たったこれだけの短い時間でも、力になってくれていると、感謝の気持ちを伝える)
あとは……どうしよう、ここまで話しちゃったし、やっぱり気になるよね?
(前から料理部にいる部員には、都の初恋の人が迫水直だとは周知の事実で、いずれ耳に入ることもあるかもしれず)
わたしが好きだった人、迫水直先輩と……先輩と付き合っている伊織津綺子先輩。
二人とも力があって、二人と恋愛のことじゃなくて、力について話をしないと、駄目なんだと思う……けど。
(今さら、どのような顔をして会えばいいのだろう)
ひのわさんは、失恋した相手と、その彼女と……会って話をする勇気はある?
(自分でも無茶ぶりだと思いつつ、力添えしてくれるひのわに相談してみる)

【だんだんとレスが遅くなってきていますが、ひのわさんは大丈夫でしょうか?】
437卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/11(金) 02:04:19 ID:SupXu9f9


【すみません、そろそろスイマーさんが襲い来る感じなのです……
申し訳ありませんが、凍結でよろしいでしょうか?
再会は金曜の夜……そうでなければ土日でも構いません】
438天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/11(金) 02:05:52 ID:+3qbt5YV
>>437
【ですよね、、、】
【確実なのは早くて土曜日の夜、土曜の昼間は置きレスはできるかも、です】
439卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/11(金) 02:13:53 ID:SupXu9f9
【では土曜の夜に致しましょうか。21:00以降になら避難所に顔を出せます】
440天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/11(金) 02:15:48 ID:+3qbt5YV
>>439
【了解です】
【なんか振り回してしまうロールで申し訳ありません】
【それでは、おやすみなさい】
441アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/11(金) 21:32:10 ID:Csy9H6Wp
名前】アンジェラ・『ウィーク』・トルーマン
【二つ名】「ミス・ウィーク」「英国の焼肉提督」
【年齢】17歳
【性別】女性
【身長】165cm
【3サイズ】88:60:82
【容貌】肩までまっすぐ伸びる黒髪。肌はやや白め。
    細い眉と大きめの黒い瞳が少しきつそうな印象を与える。
    やや筋肉質で、体育や部活動等が得意そう。
【能力】魔法
    分厚い『呪文書』を手に持ちページを開くことでそこに書かれた魔法を使うことができる。
本人の努力の甲斐(?)あってか、曜日による制限は無くなり、いつでも多種多様な魔法が使えるようになった。
    ただし魔力量による制限は健在。
    ・魔力量
     それぞれの魔法にはLV0〜3が存在し、彼女のその日の魔力量で使えるLVが左右される。
     (LV0=その魔法は使用できないという状態)
     未熟な魔女であるため、自身で十分な魔力を捻出できず、生物の体液や肉を摂取して捻出する。
【希望】会話、戦闘、エロール等
【NG】グロ、スカ、リセットが必要となるもの
【弱点】多彩な魔法が使えるが
    ・どの魔法もそれほど強力ではなく、LV3でも生粋の「炎使い(火曜日)」や「超身体能力者(日曜日)」には数段劣る。
    ・呪文書を開かなければ使えない。
    ・一度に一つの魔法しか使うことができない(例:回復魔法使用中に身体能力強化魔法を使えない、時間魔法使用中に攻撃魔法を使えないetc)
【備考】イギリスからの留学生。
    英国営機関で作られた、魔女の髪の毛から作られた魔女のクローン。
    しかし、ほとんど独学で魔術を学びざるを得なかったため、期待されたほどの力を得られなかった。
    機関の他の実験体に比べて冷静で精神は安定しているが異能者としては最低レベルとされ、扱う魔法とかけて「ウィーク」と呼ばれる。
    本人もそのことを認め、留学先では「視察任務」と割り切り、異変や異能に積極的に首を突っ込まないが、
    冷静である以上に正義感が強いため、危機に陥ることも。
    また、人道を外れるのを拒み、肉(牛や豚など)を食べることで微量ながら魔力補給している。
    そのためかバーベキューや焼き肉には異常な拘りがあり、
    焼き肉パーティーなどが行われた場合、留学先に強烈な印象を与えている。
【状況】紅裂の血液&乾燥血漿のおかげで魔力充実。
     同じ量の肉や血液からより多くの魔力を生成できるように。実質的パワーアップ。

【待機させていただきます】
442水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/11(金) 21:43:29 ID:UT19JW0B
【こんばんは、プロフは>>72になります】
【お初ロールニアミス以来ですが、お相手お願いできますか?】
【魔力充実のようですので、無難に共闘でいかがでしょう】
443アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/11(金) 21:50:11 ID:Csy9H6Wp
【こんばんは。それではお願いいたします。】
【そうですね。では共闘ということで……】
【特に指定がなければ夜に街のどこかで、としたいと思いますが】
【何かやりたいシチュエーションや敵の案はありますか?】
444水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/11(金) 21:54:59 ID:UT19JW0B
【Fの怪物とか拝見したのを思い出したりして、ゴシックホラー風でもベタでも、西洋風なモンスターなどどうでしょう?】
【何かそちらでぱっと思いつくようでしたら、書き出しを含めお任せしたいです】
【今のそちらの境遇含め、吸血鬼なんてベッタベタなのも大好物だったり】

【そんな異形相手にしてみたいかな、と。夜なのは問題ありません。ロードワークは日課ですから】
【↑で難しいようでしたら、思いっきりノープランですがこちらから書き出しますし】
445アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/11(金) 22:03:28 ID:Csy9H6Wp
【なるほど。了解しました】
【そのあたりのストックは結構あったりするので、それでいきましょう】
【それでは書き出しを作りますので少々お待ちを】
446アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/11(金) 22:41:40 ID:Csy9H6Wp
(街からハロウィンの装いが消えて久しい夜)
(慌てん坊のサンタクロースを迎えるべく、早くから並木道にセットされた照明の間を歩く男女)
(一人は黒髪の魔女、アンジェラ・「ウィーク」・トルーマン。この街で活動を続ける某国の機関員)
(もう一人は夜なのにサングラスをかけた白髪の男。アンジェラと同じ機関に所属する物の一人であり、監査員)

「こういう日は来ると思っていたけれど、実際にこう直面すると感慨深いものがあるねえ」
(肌寒い夜の空間に、男の声が響く)
(並木道にいたカップルや親子連れはいつの間にかいなくなり、気がつけば周りにはだれもいなくなっていた)
(魔女、吸血鬼、Fの怪物etc、それらは自然と人間に察知され、避けられるのかもしれない)
(そんな風に思いたくは無いが、その方が楽なこともある。そこまででアンジェラは考察を打ち切る)
残念な気持ちもありますが、それはもう仕方のないことです。
私は、強くなり、望みをかなえます。
貴方が望みをかなえたいならば、私より強いことを証明しなさい。
(アンジェラがまだ機関にとって有用であることを確かめるために、機関からは定期的に「異能者に成りうるもの」が派遣される)
(それらは欧州に残る伝説や怪談を頼りに実現された、怪物のレプリカ)
「じゃあ、そうしようか。さよなら、アンジェラ」
(男がサングラスを投げ捨てる。アンジェラがその動作を認識する前に、)
(男の身体はアンジェラの眼前まで迫り、男の右腕はアンジェラの顔面へ振り下ろされる)
(その右腕は白い体毛に覆われ、爪が鋭く伸びていた)

──っ!
(間一髪。初撃は掠ることも無くよける事が出来た)
(これも魔女としての力のおかげなのかどうなのか、そんなことを考える前に呪文書を──)
ぐうっ!
(開く前に追撃。追撃。追撃)
(思考も、判断もする間もなく反射神経だけで何とかよけているが、それでは打破することは出来ないだろう)
(まだ魔女は魔法を使う準備ができていない。対して彼──)
「グルアァァァッ!」
(──人狼は、既に全身に体毛を発現させ、人の数倍の質を持つ筋肉を身体に装備していた)

【大変お待たせしました。申し訳ありません】
【特に予定している展開は無いのでお好きにやってくださって結構です。それではよろしくお願いします】
447水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/11(金) 22:54:40 ID:UT19JW0B
(華やかなイルミネーション、ポップに流れるクリスマスソング。
 妙な気後れを覚えつつ、表通りから裏路地へ、今夜もスポーツバッグを抱えて、
 あちこち擦り切れた跡の目立つウインドブレーカーで、夜の街を軽くジョグで流していく。
 最近は、本当に考え込んで、そして答えの出ないことのほうが多い。
 そんな時は、体を動かすことにしていて──)
クリスマス、か…
(そう呟いて、ふと不穏な闘争の匂いを嗅ぎ取ると、人気のない裏路地のほうへと歩んでいく)

(異様な咆哮を聞きつけて、バッグの中のハンドガン・cz75を握り締め、
 廃ビルの角を曲がった先の空き地、そこで──)
狼男?ってやつかな…
(夜の闇を目を透かして、膨れ上がった筋肉質の体から繰り出される一撃を、
 危うく相手がかわしたところだった。とっさに状況を判断して──)
下がって、君まで撃っちゃうかも!

(それでもかつて教わった通り、人狼の体の中心を狙い、両手でしっかりとホールドした拳銃の狙いをつけ、
 ためらうことなく、連続で腹の辺りを狙い、容赦なく弾丸を叩き込んでいく)

【それではよろしくお願いします】
【この後どの道変身しますので、相手が僕の方に襲ってきて、多少の負傷なりなんなり、問題ありません】
448アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/11(金) 23:17:24 ID:Csy9H6Wp
(ウインドブレーカーの男に気がついたのは、魔女と人狼ほぼ同時)
(逃げろ、と声を発したいとは思ったが、そんな時間は無い)
(思考する間さえまともに与えない猛攻をかわすので精一杯だった)

「ガウアァッ!」
(対する人狼は、思考できない)
(いや、本物の人狼ならば思考は出来ただろうが、彼は出来ない)
(変身してしまえば見境なく目に映るものを破壊し、壊すだけの怪物へと成り下がる)
(長い年月をかけて何とか制御できるようにと試みられたが、不可能と結論付けられ)
(成功作の一人であるアンジェラの当て馬として、ここに送り出されていたのだった)

(けれども戦闘能力は非常に高く、スペックではアンジェラを大きく上回る)
(ハンドガンの発砲音に反応すれば、初段を腕で防御)
(次弾が来る前に水鏡に方向転換、次弾を回避)
(高速で地面を駆けながら、後続を回避)
(移動の勢いのまま、人狼へと完全に変化した身体を水鏡へぶつけようとする)

【了解しました。それではよろしくお願いします】
449水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/11(金) 23:29:01 ID:UT19JW0B
(こちらの射撃をものともせず、身軽に銃撃をかわして近づいてくる、ギリギリまでひきつけると、
 銃を放りだし、とっさに右に身を投げ出すように地面を転がり、異形のぶちかましをなんとか回避して)
早い…!
(もう、自分自身で対処するのを諦めて、黒髪の──どこかで見かけたような少女の姿を見据えて)
すぐ逃げて、ここは僕がひきつけるから。
(立ち上がり、唇に指を当て、いつもの「変わる」仕草をして──)

おいおいおい、狼男ってか?イマドキそれはどーよ?
(顔にも手にも、不気味に揺らめく炎の紋様を浮かび上がらせ、先ほどまでとは態度を一変させて、
 ニヤニヤと余裕で腕を組みながら人狼を見下す、コキコキと首を鳴らして)
ほれ、遊んでやっから、掛かってきな。
(ひらひらと手招きまでして見せ、ふざけきった表情を浮かべて)

そこの、ちゃっちゃと逃げろって。
オレ様がかるーくコイツ撫でてやっから、そのうちにな?
(ぼんやりと紋様から燐光を放ち、腕を組んで佇んだままでいる。
 霊力や魔力に敏感なものなら、全身に纏う剣呑な、不可思議な気配を感じ取れたかもしれない)
450アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/11(金) 23:49:39 ID:Csy9H6Wp
……
(水鏡が何をしたのかは、正確には把握できていない)
(理解できたのは、ポーズらしきものを取った後、急に力が満ちて)
(自分が全く対応できなかった人狼の動きを見切り、攻撃をよけたこと)
いえ、そういうわけにもいきません。
手助けされることは認められていますが、あくまで私が倒さなければいけない相手なので。
(詳しく事情する間もないと判断すれば、今のうちにと呪文書を開く)
(それにしても、何とも不愉快な態度だ)
(勝手に助けて、勝手にかっこつける。あの紅なんとかさんを思い出して、少し腹が立つ)
貴方こそ、逃げたほうが良いと思います。
──Lunatic,Level2.
(動きの止まった人狼に掛けるのは身体の動きを狂わせる魔法)
(手を動かそうとすれば足が動き、息を吸おうとすれば吐き出してしまう)
(格闘戦を得意とする相手には効果的な魔法だ)

「グウァッ!」
(もしこの人狼に、考える力があったのならば)
(全力の自分の攻撃を楽にかわせる者が眼前にいて)
(自分の対処できない行動をしてくる相手が背後にいるならば、分が悪いと悟って仕切りなおすだろう)
(しかし彼にはそれが出来ない)
「グウゥゥゥ、アアアアアッ!」
(思い通りに動かない身体を本能と怒りで無理やり起こして)
(怒りのまま、本能のままに頭を突き出して「不知火」)に噛みつこうとする
451水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/12(土) 00:00:50 ID:r0tKamAC
あー、そうだったんか、なんかオレ様邪魔者扱い?
(硬くこちらの言葉に反応する姿をちらり──そしてまじまじと見て)
んー、中々のバランス、もちっとこう、尻があるのがあちらじゃスタンダードなんじゃね?
ほら、ニホンジンとは違ったまたこう──
(思いきり少女の方に向き直り、手振りも交えて露骨な仕草をしてみせる。
 でたらめな動きを始めた人狼をまるっきり無視して──)

てか邪魔すんな。阿呆。
(こともなげに、噛み付こうとばっくりと大口を開けたいきなりの襲撃にも片手一本で、
 上から頭を押さえつけるようにして噛み付きを回避して)
ん?何かおねいさんがしたんだ、妙な動きしてやがる。
(じたばたと、明らかに不自然な様子を見せている人狼を見据え、少女には聞こえないように)
お前も出来損ない、ってやつか…
(かすかに目を細めて)

んじゃ、でぇとの邪魔しちゃわりーかな?オレ様見物してっから
(無造作に人狼の背を捉まえ、少女の方に向き直らせて)
おー、本なんか構えちゃって、ひょっとして魔法少女ってやつ?
めずらしーな、見物させてもらうわ。
(そういうと、人狼の背を少女の方に思い切り蹴飛ばし、また腕を組んで、やる気ゼロの観戦モード)
ま、どうしてもヤバくなったら手、貸してやってもいいぞ。
とびっきり高い貸しにしといてやっから、そんときは。
(何を思ったか、人狼の突進する向きをわざわざ変えて、高みの見物を決め込む)
452アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/12(土) 00:35:22 ID:7dwM8zEE
オレ様、とは。なかなか珍しい一人称を使うのですね、貴方。
お尻も胸も好みの問題と思いますが。
(どうも、紅裂とは少し違うらしい)
(こちらの彼の方が大分軽薄で、大分俗っぽい)
(そう見せているだけかもしれないが、印象はそんなところ)

(不知火が人狼を手玉に取ろうとももう驚かない)
(彼の身体能力はきっと、今まで出会ったどの異能者よりも高い)
(その彼が思考も自制も出来ない獣など苦にするはずもない)
いえ、助かりました。
そう、私は貴方の言うとおり魔法少女なので、本を開かないと何もできません。
──ですから、もう結構です。
(自分の口から出たいい加減な言葉に、思わず苦笑して)
(水鏡に向きを変えられる人狼を、呪文書を構えながら見据える)
(Lunaticを解かなければ攻撃魔法は使えない)
(だから、射撃魔法は駄目だ)

やはり貴方は、失敗作です。幸せに慣れない運命にあったようです。
代わりに、幸せに慣れる皆を幸せにしますから、どうか恨まないでください。
(抑揚のない声で一気に告げると、思考を戦闘に集中させる)
(運命も、悲劇もありふれている。だから嘆かない。とっくの昔にそう決めた)
(滅茶苦茶な動きでアンジェラに襲いかかる人狼)
(それに合わせて頭上に呪文書を掲げ、振り下ろす)
Lightningsmash,Level3.
(呪文書が接触する直前にLunaticを解除、呪文書に雷光を纏わせて人狼の頭部を狙う)
「アアッ!」
っ!
(しかし人狼は反応し、頭をずらして致命傷を避けながらアンジェラに噛みつく)
(左半身がほとんど焼失した人狼はアンジェラに噛みついたまま、引きちぎろうと──)
453水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/12(土) 00:50:42 ID:r0tKamAC
レアな方が価値が出るだろ?(呼称うんぬんの話を肩をすくめてやりすごし)
ほんまもんの魔法少女見るのって初めてだからな、いい見ものに…
(「失敗作」「恨まないで」の言葉に口をつぐみ、二人の戦いを手を束ねて見守って──
 少女の魔法が相打ち、または返り討ちになりかけたのを見定めて)
っち…(舌打ちをして、重心の掛かった人狼の右足首を蹴飛ばす)

(長い牙が少女の服ギリギリをかすめ、体のバランスを崩した人狼が地に伏せる。
 それをいっそ無造作に、背中をだん、と踏みつけて)
相手も死に物狂いなんだからよ、反応速度に勝るやろーに近接戦闘はねえんじゃね?
(左半身をほとんど焼け焦げさせながらもまだじたばたとのたうつ足元の異形を押さえ込んだまま)
もうちっとやり方考えろって、魔法少女がやられちゃ、それなんてエロゲになっちまうぞ?
(だらり、と手を垂らしたまま、一瞬だけ視線を落とし、もがく人狼を見やって)

それを踏まえてフィニッシュだ、相手は手負いなの、忘れんなよ?
んじゃまた、見物モード、っと…
(そういって、押さえつけていた足をのけて、ひらりとステップバックする)
一思いにあの世逝きにしてやれ、魔法少女。

【楽しませてもらっていますが、眠気など大丈夫でしょうか?こちらはもうあと1時間程度、です】
454アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/12(土) 00:57:53 ID:7dwM8zEE
【そうですね。では、ここで凍結させてもらってよろしいでしょうか】
【こちらは、今週来週ですと来週の火曜以外は21時から開始できます】
455水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/12(土) 01:00:29 ID:r0tKamAC
【ということは、明日というか今日土曜日夜でも同じ時間で大丈夫ですか?】
【日曜日でもこちらはOKです】
456アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/12(土) 01:04:18 ID:7dwM8zEE
【ではとりあえず土曜日夜、21時に避難所でお会いしましょう。】
【その前に何度かこちらと避難所を確認すると思いますので、何かありましたらお願いします】
【それでは今日はありがとうございました。明日もよろしくお願いします。】
457水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/12(土) 01:05:38 ID:r0tKamAC
【おもいきり勝手させて楽しませてもらっています、何かありましたら避難所にて打ち合わせいたしましょう】
【今日はありがとうございました。これにて失礼いたします、明日またお会いしましょう。おやすみなさい】
458名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 20:11:25 ID:P6zQag9E
次スレの案内になります

【異能】黄昏の学園21【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1260616128/
459水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/12(土) 21:14:26 ID:9ZWbToik
【アンジェラさんとの再開にスレをお借りします、本日もよろしくお願いいたします】
460アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/12(土) 21:15:51 ID:7dwM8zEE
【解凍の為スレをお借りします。レスまでもう少しお待ちを】
461アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/12(土) 21:41:26 ID:7dwM8zEE
……ありがとうございます。
(不知火が動いたタイミングはおおよそ解る)
(しかしその動きは全く追えず、気がつけば人狼を地に伏せさせていた)
(それは人狼も同じで、不知火の動きのせいで地に倒されたのだとは理解しながらも)
(どうしてそうなったのか理解できずに、半ばパニック状態に成って地面でもがく)
私は魔法少女。これは子供向けのくだらない見せもの。
そう思ってくださって、別に良いですから。
(言葉を詰まらせる不知火にそう言葉をかけて、立ち上がった)

銃弾をよける相手に、射撃戦は避けたいと思っただけです。
(二つ以上の魔法を同時に使えない)
(つまり「相手の動きを止める」事と「相手を倒す」事は同時に行えない)
(曜日の制限がなくなり、魔力にもある程度の余裕が出来た今のアンジェラの、一番の弱点)
(それを踏まえたうえで、「回避困難な一撃必殺」を繰り出そうと考えたわけだが)
ですが、感謝します。
確かに負けるわけにはいきません。
(あったばかりの相手にそれを正直に言うわけにはいかない)
(それに助けられてしまったのも事実。素直にお礼を述べる)

それではさようなら、『人狼』。
私も、役目が終わりましたら行きますので。
(地面で無様にのたうちまわるのは、幼馴染、あるいは兄妹とでも言えた相手)
Thunder,Level3.
(だからといって結果は変わらない。変えたくもない)
──因縁も、運命も、全て私が持っていきます。
(呪文書から、放たれた雷光が人狼の頭を破壊し)
(魔女はまた、勝利した)

よろしければ所属とお名前を伺いたいのですが。
(人狼の破壊を確認すれば振り返り、乱入してきた少年に問う)
(スポーツマンらしい服装と背格好からは、どこか健全な若々しさを感じた)

【お待たせしました。ではよろしくお願いします】
462水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/12(土) 21:55:14 ID:9ZWbToik
(人狼を葬り去るまで、珍しく余計な口を叩かず、野辺の送りを見届けて、
 目を細め、稲光が頭蓋を直撃し、後はもうぴくりともしない遺骸に、こうべを垂れる)
あばよ、オレ様もいずれそっちに逝くから、それまで、な…待たせるかもしれねーが、勘弁な。
(ぼそぼそと、少女には届かないよう、口の中だけで呟いて)

(顔を上げたときにはもう、不遜で不敵で人を小馬鹿にしたような、そんな表情を貼り付けていて)
オレ様?名前は水鏡恭弥。そいやガッコで見かけたことあるな、あんたのこと。
(ウインドブレーカーの校章を指差して見せて)
学園の2年、アマチュアボクシング部所属。
もし魔女っ子がそいういう意味で聞いてるなら、オレ様に主はいねえ。
オレ様自身が、オレ様の王様だな。無所属、フリーランス、個人営業ってやつだ。よろしくな。

てか、人に名前を聞くときは、自分から名乗るのが礼儀じゃねえの?
(また腕を組んでニヤけたまま)
それとも魔女っ子ちゃんの国では作法が違うのか?
(抜けるような白い肌、顔の作りもどこか違った風情を漂わせる容貌を、
 やや背を屈みこんで覗き込む。その顔にも、不気味な燐光を放つ紋様が浮かびあがり、揺らめくまま──)
463アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/12(土) 22:18:51 ID:7dwM8zEE
(俯いていたときに別の表情をしたとしていても察することは出来ない)
(それに見せていないのならば、深く詮索するのも失礼)
(そう考えて、アンジェラは目の前の男を)
(もうしばらくは不遜で不適で軽薄な男だと扱うことに決める)

なるほど、そう言えば私も貴方のことを見た様な気がします。
いえ、違いますね。正確には──
(素性を聞けば彼も学園生だという)
(よくもまあ、これだけの異能者を一か所に集められたものだと感心するとともに恐ろしさを感じる)
貴方の顔を、見たことがあります。
何かは断定できませんが、私が見た彼には
これだけの力とその顔面の魔法陣のようなものはありませんでしたが。
(今まっ出会った異能者は自身の能力を制御しきっており、発動時に豹変することなどなかった)
(ポーズをとる前ととった後の水鏡のような変化はこの街では見たことがない)
(しいて言うならば、先ほどの人狼に似ているとも言えなくないが)

失礼しました。
私はアンジェラ・『ウィーク』・トルーマン。
この街に調査に来た、魔女です。
(詳しいバックグラウンドはとりあえず伏せ、簡潔に答える)
(顔をのぞきこまれれば、真っ直ぐと見返し、顔面の文様を目で追いながら思案する)
464水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/12(土) 22:27:45 ID:9ZWbToik
あんじぇら・とるーまん、なぁ…
(ガリガリと頭を掻いて、思案する風情だったが)
ダメだ、思いつかねぇ、魔女っ子で。
今後ともよろしくな、魔女っ子ちゃん。
(ニヤリとさらにやに下がった表情で一方的に呼び方を決めてしまうと)
んー、最近みじけーな、タイムリミットだ。詳しいことは僕様ちゃんに聞いてくれや。
あばよ、魔女っ子ちゃん。
(ひらひらと手を振って、別れの挨拶。
 その手にも、ウインドブレーカーを内から透かして輝く紋様も輝きを失い、薄れていって──)

(一瞬がくり、と膝をつきかけて、意地で持ちこたえて全身を覆う疲労感に耐えて)
こんばんは、ええと…(少し考えてから)
トルーマンさん、よければ少し歩きながら話しませんか?
貴方も聞きたいことがあるでしょうし、僕もお話したいこと、ありますから。
(うって変わって弱気に微笑んで、ちらりと人狼の無残な遺骸に目をやって、
 暗い目線で一瞬見据えてから)

この街にはこういう後始末をする、警察の機関もあるって知り合いから聞きましたから、
このまま離れても問題ないでしょう。
大体、そんな新聞記事とか、あんまり目にしたことないでしょう?
(光の溢れる表通りのほうにいざないながら、薄く笑ってみせる。
 街灯に流れる、どこまでも明るく軽いクリスマスソングに惹かれるように、
 半ば返事を聞かずに歩き出し、死の決着の後に背を向ける)
465アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/12(土) 22:50:16 ID:7dwM8zEE
なる、ほど。
(水鏡の身体から文様が消えていくとともに)
(彼の体にみなぎっていた力が薄れていくのが解る)
なんとでもどうぞ、オレ様さん。
(二重人格、と言うのが一番近いだろうか)
(水鏡がくりと身体を揺らすと、先歩までとは全く違った「彼」がそこにいた)

はい、そうしましょうか。
ですが、これは回収されると少々都合の悪いものなので。
──Judgement,Level1.
(立ち去る前に行使するのは、力を失ったものを消滅させる魔法)
(無残な亡骸を完全に消し去ったのを確認して、水鏡とともに歩きはじめる)
いっしょにクリスマスを迎えたかったですねえ。
(耳に届くクリスマスソングを認識すれば、泣くわけでも嘆くわけでもなく)
(それだけぽつりと呟くと、一旦人狼のことを思考から出して)
(目の前の少年、水鏡に意識を集中する)

警察の機関。
なるほど……後始末も含めて彼らの仕事というわけですか。
(近日正式に協力体制を取る予定である彼らのことは、まだ詳しくは知らない)
(しかし国の公的機関が外国の機関の助力を受け入れるということは)
(それだけの仕事量と問題があるとみて良いのだろう)
そうですね、ではこちらからまず一つ質問を。
貴方はなぜ、この時間に街にいて、なぜ私を助けたのですか。
(きらびやかな飾り付けから目を逸らし、彼の眼を見て問う)
466水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/12(土) 23:02:10 ID:9ZWbToik
座りましょうか。
(表通りには、まばゆいばかりのクリスマスイルミネーションが輝いて、夜の街を照らす。
 恋人達が身を寄せ合って歩く中、ベンチを示してみせて、スポーツバッグを肩に抱えて)
ああ、大丈夫。別に貴方をくどきおとそうとか、そんなこと思ってませんから。
というか、そんな不埒な行為に及んだら即座になにされるかわかったもんじゃありませんし。
僕、そこまでの度胸はありませんよ?
(軽く冗談めかして、レディファーストだというようにベンチを手で指し示したまま、自分はまだ立っていて)

どうせみんな自分と相手で夢中で、僕らの話聞いてるひともいなさそうですし、ここでお話しましょう。
で、最初の質問の答えです。この時間に街にいたのは、
異形を狩るのが僕の…(仕事、ではない、言いよどんで考えてから)
なすべきこと、なさなければならないこと、だから、です。

もう一つは…(困ったように眉根を寄せて、またしばし考え込む)
あなたのような、異能者に出合ったのは僕、始めてじゃありませんから。
いろいろあっても、僕も「異形を狩るモノ」には違いありませんから、
困ってる人がいたら手を貸すのは、当然でしょう?
(思い切り、うさんくさい言い分だとは思う。でも上手く言えず、
 行きかう恋人達の中、立ちすくんで頭を掻いて、困惑の表情を浮かべている)

(I don't want a lot for Christmas
 There is just one thing I need...♪
 軽やかなメロディがどこからか、聞こえてきて──)

【もうひとつ確認したいこと、忘れてました。今現在、アンジェラさんは私服?制服でしょうか】
【そして容量オーバーで書き込みできないときは、速やかに次スレにて、お願いいたします】
467名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 23:07:51 ID:yvflE8RS
*
468アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/12(土) 23:36:41 ID:7dwM8zEE
(呪文書をコートの内側にしまい、表通りへと出る)
(恋愛が幸福なことだということを実感したことは無いが、理解は出来る)
(彼らの幸せを守ることも、自分の役割だろう)
別に、そんな心配していません。
というよりも、あったばかりの相手にいきなりその発想をしてしまうのはどうかと。
いきなり異性だと意識してしまうのは色々と問題がありますよ。
度胸以前の、常識の問題です。
(思わず出てしまったきつめの言葉)
(しまったと反省する。先ほどまでの「彼」に対するいら立ちが残っているのだろうか)
いえ、失礼しました。あまり気にしないでください。
(座ることを進められれば、軽く礼を言って先に座る)
(彼も座るのを確認してから話し始める)

異形を狩る者。ふむ……
(つまり明確な目的や義務があるわけではないということ)
(異能力を持つ一般人、というのが一番正しいだろうか)
そうですか。
ですが、先ほどの人狼と魔女である私は、そう違うものではありません。
私も彼も怪物のレプリカ、と言って差し支えのないものです。
(返された無難な回答に、若干のいらつきを見せながら意地の悪い事を言い始める)
ならば私も、倒しますか?
貴方にとって異形と異能者の違いは、なんですか?

469水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/12(土) 23:46:55 ID:9ZWbToik
(微妙な距離を残して自分もベンチに腰掛け、眩しそうに行きかう恋人達を見やって)
冗談です、先ほど、まあ、アレも僕なんですけど、散々失礼なこと言いましたから…
あの時の僕、不知火って呼んでますけど、僕自身じゃどうにもならないんで
(肩を大仰にすくめて見せる)
どうにか許してもらえれば、感謝しますよ。

(苛立ちを黒い瞳に浮かべてこちらをきつく見据える表情に、穏やかに見返しながら考え込んで)
でも貴方は、少なくともこういった…(周りの、幸せそうな人たちをあいまいに手で示して)
そういう人たちを無闇に襲うようなことはないでしょう?
異能を持ってるから、危険だとは限らないんじゃないでしょうか。

異能を持って、異能、あるいは異形を狩る、そういう人もこの街にはたくさん、いますから…
それに、少なくとも貴方は先ほど、彼を悼んでいた。と、僕は思ってますから。
何もいきなり、角つき合わせる必要は、ないんじゃないでしょうか?
貴方には、あなたの「意思」があるでしょう?
毒を以って毒を制す、じゃないですけど、普通じゃない相手には、
こちらも普通じゃない力がどうしても、いるんじゃないでしょうか?
470アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/13(日) 00:20:28 ID:JBTzSB98
不知火さん、ですか。
能力を発揮した時にだけ現れる、第二の人格のようなものということでよろしいのでしょうか。
(先ほどまでとは打って変わった弱気な様子がなにか面白くない)
(彼は何も悪くはずなのに、何が悪いのだろうと考えを巡らせてみるが)
(いまいち原因が解らぬまま、問答を続ける)

なるほど、解りました。
確かに私は人間を襲いません。
しかし、人間を襲ってしまう可能性はあるので、その時は退治していただきましょうか。
(一般人がい能力を持ったならばこういう発想をするのだろう)
(そんな風に納得しながら彼の眼を見て返す)
意思が必要だというのならば……
(貴方の不知火には問題があるのでは、と返しそうになるが止める)
(同意されても、反論されても雰囲気は悪くなる。触れる必要がない)

いえ。貴方も意思を失わぬよう。
そして思わぬところで足を踏み外さぬように気をつけてください。
(彼も大まかな部分では自分と同じ、他人の幸せを願う者だ)
(だから今までに出会った他の人たちよりも、より分かり合えるはずなのに)
(なぜだろうか。彼の言葉はひどく薄っぺらで青臭いものに思えてしまう)
……私も、そう見られているのかもしれませんねえ。
(得戦を空に移し、二三度瞬きをする)
(心の整理がつかないが、仕方ない)

では、そちらの質問に答えますが。
なにかありますか?
471水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/13(日) 00:36:04 ID:W7+XI5zk
そう、二重人格、というのが分かりやすいでしょうか。
お察しの通り、僕が「変わった」時にしか、異能は発揮できません。
ついでにいうと、「変わった」時は、何があったか、何を言ったかは覚えてますけど…
(ここが重要なところだ、目線を逸らさずに)
僕自身の意思で、コントロールすることは、できません。
(あっさりと肝心要の部分を明かして、くっきりとした目から目線を逸らさずに)

だから、貴方が危険だと判断したその時には──
ためらうことなく、貴方の持てる最大の力で僕を止めてくださいね?
さっきのを見れば分かってるでしょうけど、半端な気持ちじゃ、
倒れるのは貴方の方ですから、それだけは覚えておいてください。
(不穏な言葉も慣れた様子で、不審げな相手に対してはっきりと告げておく。
 これが自分なりの線引き、自分なりの人とのスタンスだから──)

(質問があるか、との問いに顎に手を当てて考え込んで)
多分貴方は、この後、いろんな人に出会うと思います。
学園の中、僕が知ってるだけでも──(すっと目を細めて)
異形を狩るモノや、異能を持ってる人、たくさんいますから。
そういうときには、なるべく虚心坦懐に…、って分かりますかね?
(失礼だとは思ったけれど、相手の日本語の理解度を知らないのに思い当たる、
 今までは完璧に理解しているのだから、余計なお世話というものだったかも知れないけれど)

持っている力じゃなくて、それをどう使っているか、その人がどんな人か、
それを貴方自身で判断してくれませんか?
僕のことは、どう思って下さってもかまいませんから、それだけはお願いします。
(浮かれたクリスマスソングのBGMに乗せて、最後まで目線は逸らさず、真剣に、
 「魔女」がどういう目の色を浮かべるのかを見据えたままでいる)

【初回としてはこのぐらいだと思いますので、そろそろ締めに向おうかと思います】
【まだやりたい・問い詰めたいことがあるようでしたら、いくらでもお付合いします】
472アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/12/13(日) 01:23:17 ID:JBTzSB98
やはり、そうでしたか。
ええ、そうですね。
必要であるならば、勝つための手段を持って
貴方を、排除します。
(覚悟ができているのならば、別に良い)
(『その覚悟の上で、こんな無難なきれいごとを言っているのか』)
(『戦っているのはお前じゃなくて、二重人格のほうだろう』)
──っ!
(頭の中をめぐる辛辣な言葉、思考)
(魔力が充実してから時々ある、脳の勝手な活動)
(確かに自分自身であるのに、自分の物とは思えない記憶や思考を感じさせる)
いえ、なんでもありません。
貴方もどうか気をつけて、頑張ってください。
(自分の知っている自分と、知らない自分が混ざる感覚)
(胸にこみ上げる気持ちの悪い物をこらえながら、ベンチから立ち上がる)

ええ、解りました。
見極めてきます。
(『人の真意を人が見極められるとでも──』)
──ッ!
Shut up!
(周囲に響くほどの大声を出してしまえば周囲のカップルの目も一度こちらに集まる)
(しかし数秒でそれも終わると、大きく深呼吸をした)
貴方に言ったのではありませんからお気になさらずに。
では、質問は無いのであればこれで。
(妙ないら立ちを抱えたまま、この場を去っていく)

【何度か書きなおしてしまい、大変お待たせしました。申し訳ありません】
【こちらはこれに手締めにしたいと思います】
【色々とご迷惑をおかけして申し訳ありません】
【二日間ありがとうございました】
473水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/12/13(日) 01:33:33 ID:W7+XI5zk
(水鏡の、鋭敏な気配を感じ取る感覚、そこに微妙に訴えかける違和感を、徐々に感じ始めていた。
 冷静に対処する留学生の表の顔、その皮膚の下に、何物か──
 ある意味で自分自身で嫌と言うほどに感じている、妙な気配を嗅ぎ取って──)
では、また会いましょう。トルーマンさん。
(かすかに眉をしかめたままで、手を振って、ベンチに座ったままで挨拶をして見送って)

(衆目を集めても、じっと水鏡がベンチに座ったまま、なんのアクションも起こさないでいると、
 次第に人波も崩れ、いつもの歳末の、穏やかな夜が戻ってきていて)
ままならない、みたいだね…
(ふとイルミネーションを見上げて、流れるメロディに合わせて口ずさむ)

♪All I want for Christmas is...

【ではこちらはこれにて締めにいたします。色々返しづらかったら申し訳ありませんでした】
【こちらはとても楽しませていただきましたよ、お相手ありがとうございました(一礼)。おやすみなさいませ】

【スレッドをお返しします】
474天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/13(日) 13:04:32 ID:CfdYv5FB
【卯月ひのわさんとのロール解凍で使わせて貰います】
475卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/13(日) 13:10:01 ID:OtaV10kI
……そう、だったのですか。
……。
(都の話を、息を落ち着かせて耳に入れる)
(失恋、という言葉に一瞬ぴくりと反応しかけたが)

会って、謝って……。
その後どうするべきかは、深い事情を知らぬ私が言えることではありません。
ですが、その二つだけでも……。
あなたが……その人と親しくありたいと思っているなら、
少なくとも再び会って話をすることに価値はあると思います。
ひょっとしたら何かの糸口に、繋がるかもしれません。
(詳しい訳は知らないけれど、その人と疎遠となってしまっているなら)
(そのもつれた仲を、回復させる必要は出てくるだろうし)

え? あ、いえ……そんな、無理にお話していただかなくても……
(不意に都の恋愛事情に話が移り、その点に関しても
あまり他人事とは言えないため若干焦り始めるがある意味時既に遅し、か)

……!
その、お二人は……。
(迫水に伊織……片方は一度会ったきりだが、どちらも自分の知る人物だ)
(特に迫水の方などは先程話した恩人その人で、後日話をする中で
事前に伊織に会ったこともあり二人の仲について推測がつき、本人の確証も得ている)

……え、私が……ですか……?
(脳裏に浮かぶあの人の姿。……いずれ自分が想いを告げる時が来たとして、
それが届かなかったとしたら? ……いや、その前に都の時のように、他に好きな人が)
(フラッシュバックのように別の人物の姿が浮かんだ。一種の邪推でしかない、あれは、
でも、それは、しかし)
(ひのわにとって大きすぎる情報の組み上がりで立ちくらみを起こしそうになが、堪える)
(失恋。考えたこともなかった。……中々どうして、自分の無知なことか)

【では、改めてよろしくお願いしますです】
476天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/12/13(日) 13:33:26 ID:CfdYv5FB
>>475
(伊織津綺子には、能力を指摘された時に色々な事を言われた)
(当時は何を言っているのかまったく分からないし、今でも分かっているかと問われればまだだろう)
(たぶん、異能や異形が多いこの街でどうしていくのかということ)
(そして、都の異能である陸上の成績をどうするのか)
(と、推測ではあるけれど)
どんな親しくかはあるけど、やっぱりずっと知らんぷりは嫌だし。
突き詰めれば関係してる人はたくさんいるはずだけど、やっぱりその人達がなんて言うのかな、象徴なんだと思う。

(お二人は?)
(ひのわの反応に気が付いたが、とりあえず話し始めたことを最後まで続ける)
……やっぱり、難しいよね。
(難問に出くわしてしまって困った様子のひのわ)
(初恋も失恋も人それぞれ、北峰綾香のように高等部なってからの人もいれば、幼稚舎の頃で既になませた子もいる)
(その経験があったとしても、それを話せる人と話せない人がいるのも確かで)
ごめんなさい、言いづらいこと聞いちゃったね。
(ひのわの脳裏に浮かんだ人物は都も知っているが、その人物が異能関係だとは知らない)
(単に異能のある一般人的な扱いをされる都――それは事実だけど、それ故に知らされることも少ない)

そう言えば、迫水先輩と伊織先輩のこと、ひのわさんは知ってるの?
(さっきの反応は名前を知っているようだった)
(都は二人が異能者だと知っているが、異能者としてどのような行動をしているのか、ほとんど知らない)
(もし知っているなら、それを知りたいと思ったから)

【こちらこそよろしくお願いします】
477卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/12/13(日) 13:54:28 ID:OtaV10kI
……そうであるなら、差し出がましいようですが
少しでもお話をした方が良いのではないでしょうか。
やはり……誰かと疎遠になってしまうのは悲しいものです。
(顔をやや持ち上げ、そう呟く)
(奇しくも先日、曲げられない想いと信念から
ある人物と対立し、決裂するところとなった)
(それほど親しかったわけでもないけど、
険悪な仲になってしまったのは確かで。それはやはり好ましくなかった)
(友人の命がかかっていたから仕方なかったとはいえ、
もう少しどうにかできたかもしれなかった。……今更後悔しても致し方ないが)
(どういう流れになるにせよ、都にも同じような立場にあって欲しくはない)

いえ……すみません。
(何せ恋愛感情に自覚してから、あまり時間が立っていない。
それからあの人に会ってどうなるかも分からないと来た)

……ええ。あの、といますのも……先程私を赦してくださった、という方が
その迫水さんその人なのです……。
伊織さんは彼とお会いした少し後に、ちょっとだけお会いしまして。
(伊織が異能であることは知っているが、電気に関係があるのではないかという
垣間見た異変からの推測しか、情報は無い。迫水の力ならとてもよく知っているが)
478天羽都 ◆oB0aPf5pqI
>>477
差し出がましいとか、そんなことはないよ。
ありがとう、あとはわたしの勇気次第ってことだよね。
(自分がおかしな態度をとれば、相手に不快感をあたえたり、もっとこじれてしまうことだってある)
(それは怖いことだけど、臆していれば時間がたつ分だけどんどんと遠くなってしまうもの)

……びっくり!
そうなんだ、それって偶然なのかな?
同じクラスに実は力を持つ人がいたりとか、そんなことが多いから偶然と言うよりも石を投げれば異能者に当たるみたいな感じだけど。
(知り合いだろう、とは思ってたけど、ひのわにも強い影響を与えた人物だったとは思いも寄らなかった)
そっか、迫水先輩が……っと、いけないいけない。
(さすが迫水先輩、惚れ直してしまいそう、なんてことが心の中にもたげて、慌てて押さえ込む)
つまり、ひのわさんと迫水先輩は、夜に出歩いて異形を見つけては退治している……んだよね?
たぶん、伊織先輩も、なのかな?
(迫水の力は都もよく理解していないが、伊織の雷やひのわの仲間は異形と戦う強い力になるだろう)
みんなは、異能があるから異形退治をしてるのかな?
異能がある人は、みんなそうゆうことをしなくちゃいけない?
(水鏡恭弥は、異能を持つ教師、西陣貴子に力を使うなと言った)
(伊織津綺子は、力を持つ者は悪い存在と戦うべき、的な事を言ったのでは、と都は思っている)
(都がどうすべきなのか、問題は難しくて、参考書が本屋で売ってるなら買いたいと思うくらいで)