【異能】黄昏の学園18【異端】

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1名無しさん@ピンキー
舞台はとある学園、人ならぬ『力』を得た少年少女たちの物語である。
彼らはその力の存在に惑い悩みつつも、同じような『力』を持つものたちと、時には敵として、
時には味方として対峙しながら 力を合わせて様々な奇怪な事件に挑み、その闇を暴いていく。

【ルール】
・煽り、荒らしは華麗にスルー。
・民間人やその他能力を持たないキャラハンの参加も可能です。
・スレの性質上、強姦や特殊プレイも可ですが、きちんと相手の了承を得ましょう。
・いくら戦闘モノだからとはいえ、険悪な展開はやめましょう。(相手の了承なく妖魔を殺害など)
・最強設定は勘弁してくださいお願いします。
・能力は使い魔、サーヴァント、念、核金、魔術、法術、変身など基本的になんでもありです。(強力すぎなければ)
・名無しさんは一般生徒、怪物で襲ったりなどがいいかもしれません。
・本校は幼等部から大学部まで有しており、留学生との交流も盛んです。

テンプレ
【名前】(読みも)
【年齢】
【性別】
【身長】
【3サイズ】
【容貌】
【能力】
【希望】
【NG】
【弱点】
【備考】

前スレ【異能】黄昏の学園17【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1250847520/

避難所【異能】 黄昏の学園避難所43【異端】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1250406175/
2名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 23:24:01 ID:JVOv86T5
失礼しました、避難所のアドレスはこちらです
避難所【異能】 黄昏の学園避難所45【異端】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1252068537/
3ユリス ◆0YcIVA14QI :2009/09/14(月) 21:05:05 ID:otGACkau
スレに参加します。テンプレです。
【名前】ユリス
【年齢】 13
【性別】 女
【身長】 145
【3サイズ】 66 52 76
【容貌】 体つきはかなり幼い。腰まで伸ばした赤い髪が特徴。
【能力】 イメージした現象を出現させられる。それ以外にも、(理論上は)どんなことでも実現可能。
【希望】 あくまで暗いイメージがなければ大体は。
    戦闘は全て大丈夫です。 
【NG】 残酷・猟奇的・屈辱
【弱点】 魔力を過度に消費すると、身体に異常が出る。意識を失うことも。
    また、物質を出現させるにはかなりの量の魔力が必要。小物のようなものでも数個で限界。
【備考】あまりしゃべらない方だが、大切な人が危険なときには無茶をする一面がある。
 
僭越ながら、よろしくおねがいいたします。
【誰か、いらっしゃいますか?】
4名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 21:09:02 ID:OYx6vDKw
多分そのプロフじゃ誰も来ないと思う


プロフ以前の問題もあるけど…
5 ◆0YcIVA14QI :2009/09/14(月) 21:23:55 ID:otGACkau
【避難所見てきて、愕然。】
【空気を読めてなかったですね・・・】
【もうちょっとプロフも練り直します】
【申し訳ありませんでした・・・】
6紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/14(月) 22:04:48 ID:1RzbsTQk
【名前】紅裂 拓兎(べにさき たくと)
【年齢】十七歳
【性別】 男
【身長】 178p 80kg
【容貌】 半端な長さの赤茶色の髪・右耳にリングピアス(10mm)
     半分齧られた林檎の意匠が刻まれたベルトのバックル
     気分次第でサングラスやゴーグルなど  
【能力】
・珪素の支配・・・珪素を生成して支配する能力。能力の用途は多岐に渡る。
・体術・・・あらゆる格闘技の技を節操無く使う。投げ・関節・寝技を主体とする。  
【希望】戦闘・探索・交流・その他
【NG】 猟奇・排泄
【弱点】魔王の加護(魔力供給など)を失っているので肉体的には
     鍛えた常人程度の強度しかない。
     珪素の支配も以前より乱用できない。

【備考】
数多の矛盾を抱え、珪素を支配する異能を有する自称「悪人」。
魔王の契約者だったが、様々な人間との出会いと戦いの末に今までの自分を見直し
新しい自分を作ることを決めた。契約者としての役目「世界の終焉」に関する役目を
一時活動を休止する事の代償に「魔王の加護」を失う。一定以上に他者の人生と関わらない
ようにしていたが、今では出来るだけ人と関わるようにしようと決めている。
――が、ネガティブ思考かつ悲観的で更に言えば根っこが虚無的な性格なので前途多難である。


【乙だ。改正したプロフを投下して落ちる】

7黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/14(月) 22:17:43 ID:CozEI+2h
【名前】黒上 いろは(くろがみ -)
【年齢】15歳・中3
【性別】女
【身長】142
【3サイズ】つるぺた
【容貌】童顔、ショートボブ
【能力】異形としての力と姿。
異形化すると、前に突き出る一対の白い角が頭に、蝙蝠のような紫の翼が背中にそれぞれ生える。
さらに髪は背の中程まで伸び、身体能力が大幅に強化される。戦闘の際はその能力で攻めまくるスタイル。
【希望】雑談、バトル
【NG】死、スカ、後遺症(大)
【弱点】戦法的に中・遠距離戦。異形なので退魔武器にも弱い。
【備考】過去に殺した女学生の姿をとって学園に通う異形。
日中は頭が弱くて追試をよく受けている女子生徒。
夜は生き物ならほぼ見境無く襲い喰う生活を送っている異形として生きている。
面白いこと・したいことをすることが今の行動理由、学園にいるのも面白いから。
人間は大概を餌か遊び相手くらいに思っているが面白い奴には手は出さない。
8黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/14(月) 22:19:59 ID:CozEI+2h
【待機します、リミットは日が変わってから少しぐらいを想定しています。】
9黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/14(月) 23:16:19 ID:CozEI+2h
【待機解除です、以下空室です】
10迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 18:15:43 ID:RwS2Xh+0
【名前】迦葉 暁美 (かしょう あけみ)
【年齢】 14歳(中2)
【性別】 女
【身長】 146
【3サイズ】 秘密
【容貌】 ツインテール・宝珠の指輪を両手の薬指にひとつずつ
【能力】 再現者
考えた現象・物体を現実のものとする、「再現」と呼ばれる能力。魔術師の能力が自在化したものと言える。
魔術師の弱点である接近戦も、魔具の精製により可能となる。剣、槍、爪などさまざま。
「再現」であるため力が暴走すると何が出現するかわからず危険である。なので、指輪によって魔力に制限をかけている。
一つはずすと、戦闘に必要な出力が出せるようになる。が、二つ目をはずすことは危険であり、
そのため左手の指輪には封印が施されていて動かすことができない。
【希望】 戦闘・雑談・その他は相談による
【NG】 残酷(多少の怪我はOK)・スカ
【弱点】 即座に「再現」をつかえるわけではなく、5,6秒程度時間が必要。
そのため、接近戦を行うにも味方の後方で魔具を精製してから前に出る必要がある。
つまり単独だと危険。
【備考】 以前は人々に恐れられた一族・・・のわりにはフツーの女の子。
指輪の封印のこともあり、普通に友人を作りたいと思っている。
朝に魔方陣をはり、魔力を補給するのが日課。必要ならいつでもできる。
普段の能力の使い道は、火をつけたり、物を冷凍したりと、便利なものである。
11迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 18:17:10 ID:RwS2Xh+0
【待機します。反応が遅いかもしれません。】
12名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 19:38:52 ID:3pjqjM+z
アミュは古い洋館はもう辞めたの?
13黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 21:05:28 ID:9O4x1EY0
【まだおられましたら、お相手をさせていただこうと思いますが…】
【もう、いないでしょうか?】
14迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 21:06:19 ID:RwS2Xh+0
【あっ、はじめましてー。】
【まだ待機させていただいてますよw】
15黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 21:10:04 ID:9O4x1EY0
【初めまして。私も新人ですけど、よろしくお願いします。】
【シチュのほうはシンプルに戦闘、でよろしいでしょうか?】
【そちらに何か案がございましたら、それに乗っかろうと思いますが…】
16迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 21:11:35 ID:RwS2Xh+0
【私も新参者ですがよろしくお願いしますね。】
【いえ、それで結構ですよ。】
【始まりは任せますね。】
17黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 21:13:40 ID:9O4x1EY0
【いえ、こちらこそお手柔らかに。】
【それでは書き出しますのでしばらくお待ちください。】
18黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 21:27:38 ID:9O4x1EY0

つまんないの、もう少し遊んでよー。
……あーあ、なんかめんどくさいなぁ、でも美味しそうだし食べちゃおうか。

(制服姿でいつものように夜に出歩き、異形と戦闘した後の異形狩りを)
(思うまま、遊ぶように腕を、脚を、身体を引き千切り、血の海に躯を転がした)
(つまらない。もう少し遊んでくれそうだったのに、使いものにならなくなった)
(愚痴をこぼしつつも、ちぎった右腕を喰い、血肉を啜る。)
(無論、先ほどの人だった物の、だ。)

(深夜の公園で、血に染まった地面の上で片膝を立て、そんなことをしている)
(女子中学生の見た目をした、そんな異形。)


【遅くなりました、すいません。それではよろしくお願いします。】
19黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 21:41:19 ID:9O4x1EY0
【やりにくければ、言ってくださいね?ていくつー、取っても構いませんので。】
20迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 21:45:52 ID:RwS2Xh+0

・・・だれだろう、あの人は。

(人目につかないように魔術を練習するために、夜中に外出するのはいつものことだった)
(帰り道に、誰かを見かけた)
・・・これは、いったい・・・!?
(血に染まった地面、そこに片膝をつく人、そして、口元に持っていくものは、腕。)
あれは、人間ではない・・・異形なのか!?だとすれば・・・
(一人。何の準備もせずにいたら、危険だ。)
・・・魔力開放・・・思送、開始。
(数秒後、その手にあったものは、透明な剣と盾。)
(そして、問いかけた)
そこで何をしている?
21迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 21:47:46 ID:RwS2Xh+0
【がんばってみます、どうぞ続けてください。】
22黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 22:01:01 ID:9O4x1EY0

……んん?

(ぺっ、と喰っていた骨を吐き捨てる。)
(人のことは言えないが、何だろう、この夜更けに。この、状況に。)
(右腕を後ろに投げ捨てて、姿勢も何もかもをそのままにしつつ、顔を前に向ける)

そこで、何してるのかって?
決まってるでしょ!遊びだよ遊び!玩具を使って遊ぶの!
お前だってやったことあるでしょ?ままごとだとか、そういうの!

(新しい玩具(にんげん)だ!喜びを隠しもせずに笑顔になって答える。)
(左手に持った、先ほどまで使っていた玩具の首を振り回す)
(こういう状況を見て、どうとも思わないんだから、こいつも異形狩りか何かか?)
(玩具には変わりないが、その分だけスリルはある。今日はついている、玩具がいっぱいだ!)

それで、あたしが玩具を使って遊んでるのを、お前はどうしたいの?
何もしないんだったら、遊ぼう?ねぇ、遊ぼうよ!

(相手が武器を構えているとは知らず、立ち上がり近づく。)
(端から見れば無邪気そのものだが、返り血が派手すぎた。)
23黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 22:03:13 ID:9O4x1EY0
【了解しました、お手数かけます。】
24迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 22:12:51 ID:RwS2Xh+0
これは、覚悟しなきゃならないか・・・
(彼女は玩具と言っている。しかし、振り回しているのは、首。)
(間違いなく、異形だ。それも、半端な連中ではない。)
(そして、その返り血を見たとき、心を決めた。)
実体化!いくよっ・・・
(言葉と同時に、銀の剣と青い半透明の盾が現れた。飛び掛り、攻撃を仕掛ける。)
25黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 22:25:46 ID:9O4x1EY0

(襲いくる刃。無論、当たってやる気は無いが、この姿では反応が遅れる。)
(肘から手首にかけて一筋の切り傷をつけられた、けどその程度だ、何のことはない。)

あハはハははハハはっっ!!
そうそう!そうこなくちゃ面白くないよ!
今度はあたしの番だよ!いきなり遊ぶの終わりにならないでね!?

(狂笑しつつ、力を解放する。身体に力を漲らせ、外見を変化させる)
(角、翼、髪。順に現れる異形としての証。翼をはためかせ、ホバー走行するように滑空。)
(ボディに真正面から全力の拳を狙う。回避されたときに頭突きするつもりで、頭を突き出した。)
26迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 22:41:23 ID:RwS2Xh+0
早い・・・飛行できるのか!
(翼を使い、滑るように動く異形。)
(かすり傷しか負わせることができなかった)
・・・!
(今度は、相手が突っ込んできた。この勢いでまともに食らえば重傷確実だ)
(即座に、盾をたたきつけるように地面に刺し)
間に合うか!?
ハァッ・・・・アアアッ!!
(一気に魔力を盾に流し込み、その大きさを拡大させる)
(盾を、壁へと変化させようとしていた)
27黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 22:54:09 ID:9O4x1EY0
【一度書いた文章が全部、消えまし、た。】
【すいませんが、もう少しお待ちください…すいません。】
28黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 23:05:39 ID:9O4x1EY0
(堅い……衝撃が全身を走り抜ける。)
(出現したのは壁。すさまじい強度を持っているのがわかる、その手ごたえ。)
(角による頭突きも貫通するには至らず、凹ませた程度。)
(しかしながら、そんなことは些末だ。何故ならば…)

あぁ…愉しい!
お前、最高に愉しいよ!いい玩具になる!!
あたしすっごく嬉しいな!お前みたいなやつがいるんだね!

(つまりは快楽、という。それだけの理由だ。)

く、ぁはははは!もっと、もっと!
お前の番だよ!早く見せてよ!お前の本気!あたしはそれが見たい!
最高の遊びにしようよッ!

(翼をまたも羽ばたかせて空中に浮かぶ。相手の出方を伺い、何もせずに感情にとろけた瞳を向ける。)


【お待たせしました。】
29迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 23:22:02 ID:RwS2Xh+0
き、効いてないの・・・!?
(この壁が、凹むほどの勢いでぶつかったはず、なのに。)
(笑っている、楽しんでいるかのような様子に、驚愕する)

(相手は私の本気を求めている・・・それは)
(まだ私の力に危機感を感じていないということ・・・)
(今が確実にチャンスだ。全力を込めなければ!)

(盾を元の大きさに戻し、剣を消す。)
思送・・・開始。
(イメージを浮かべる・・強力無比、その一撃を。)
・・・私は「再現者」。
望むならば・・・見せてやる・・・その真骨頂を。
(高まってゆく、放出されようとする魔力が。)
・・・発動っ!!!

異形の足元に出現した魔方陣から、火柱が轟音を立てて飛び出した。
30黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 23:42:25 ID:9O4x1EY0

そう!いいね、ノリのいい玩具だ!また気に入ったよ!
あぁ、楽しみだな…すごく…!

(舌なめずりでもしそうなほど上機嫌で笑う。)
(見た目の年からは考えのつかないほど凄惨な笑みを浮かべて。)

(命の削り合い。玩具を一方的に壊すのも最高に愉しいが)
(これはまた違う、そして極上の快楽を与えてくれる。)
(止めたくない、このまま当分続けていたい。そう思った矢先、)

ぁ、がアアアああアああああっ!!

(襲ったのは灼熱の業火。蹂躙するような炎は全身をなめ尽くす)
(予想以上の痛みに悶絶し、悲鳴をあげる。なんとか翼を使って火柱から脱出して墜落する。)
(服は焼けて無くなり、慎ましい肢体を晒す。
 身体は所々が焼け焦げているが、顔はまだなんとか無事な方で)

ははァ…すごいじゃない、お前…ェ!でも、ここで死ぬのは、真っ平ごめんよ…!
あたしは、黒上いろは!
お前の、顔と臭いは、覚えた…!次も、また、遊んでよ、ね!

(四肢を放り出して、翼に力の全てを込めて、空高く飛んで逃げ出した。)
31黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/15(火) 23:49:15 ID:9O4x1EY0
【途中送信です…すいません、重ね重ね。】
【少々強引ながら〆の方向に持っていきました。】
【相談無しに〆てしまってすいません。少々、こちらのリミットに近づいてきていまして…。】
【こちらの至らぬ所でご迷惑をかけてすいませんでした、深くお詫びします。】
32迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/15(火) 23:57:07 ID:RwS2Xh+0
・・・さ、去った。・・・うっ!
(名を名乗り、異形が去った後、がくりと膝をついた)
(気づけば、息が荒れている)
やっぱ・・・「上級魔法」級の「再現」はキツイ、な・・・
かわされたら、「終わって」いただろうな・・・

・・・黒上いろは、か・・・変わってるな。
帰ろう・・・倒れそうだ。
(不思議な異形のことを考えながら、家へ重い足取りで向かう)
33黒上 いろは ◆zPDVctO00E :2009/09/16(水) 00:01:09 ID:9O4x1EY0
【見届けました。最後の方は随分と駆け足になってしまって…精進します。】
【それでは、お相手ありがとうございました。またよろしくお願いします。】

【スレをお返しします。ありがとうございました。】
34迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/16(水) 00:01:12 ID:RwS2Xh+0
【リミットだったのですね。わかりました。】
【今日は、付き合ってくれて感謝します。】
【下手くそで、こちらこそすみませんでした・・・】
35迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/16(水) 00:08:55 ID:+75iYuUk
【スレをお返しすると共に、待機を続けたいと思います。】

36名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 00:12:36 ID:OG4fxCB1
スレを返すとともに待機ってどういうこと?
ここはたくさんの人が譲り合って使ってるスレだから
少し空気読もうよ。
他のどんなスレでも一日居座られたら迷惑だよ。
ロール終わったら引っ込もう。
37迦葉 暁美 ◆6huYhbzdqo :2009/09/16(水) 00:20:25 ID:+75iYuUk
【・・・はい、では失礼します。】
【暗黙の了解と言うものをまだよく知らなかったもので・・・】
【そこは勉強していきたいと思っています】
【申し訳ありませんでした・・・】
38名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 03:14:12 ID:TWdgECyo
暫くROMっといた方がええんでね?
ただでさえ設定共有ものだし、なりきりスレってもののなんたるかを
ある程度把握しとかないと後々キツいことになる。

今までも何人か、それがなってなかったキャラハンが問題起こすなり何なりして消えてったし…
39名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 13:21:57 ID:8MgVLb/v
あっちでもこっちでも「反応が遅れます」って書いているけど
ながら待機、掛け持ちロールしてるんだよね?
それ、すごく嫌われるから。
他の用事やネサフしながら6時間もスレ独占なんて行儀悪すぎる。
好きなときに出入りして適当に絡む遊び方がしたいなら
チャットサイトにでも行きなさいよ。
40天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/16(水) 20:16:35 ID:v8SJyxW2
【名前】天羽 都(あもう みやこ) ※愛称はみゃこ
【年齢】13歳(中等部第二学年)
【性別】女
【身長】148cm(寝た状態での測定で正確ではない)
【3サイズ】B75(60C)/W52/H76、けっこう着痩せする方
【容貌】
栗色のさらさらショートに赤いヘアバンド
色白で目や鼻など顔立ちが全般的に丸く幼い感じ
制服に長めのエプロン、サイハイソックス
ttp://okms.h.fc2.com/uri/amou.jpg
【能力】
・異能に分類される様々な力の増幅/抑制
都に直接触れている対象の【能力】が増幅したり抑制されたりする。
効果はランダムで強く発揮することもあれば何も起きないこともある。
例:魔法の制御が正確になる、機械の動作が不調になる
・生物が持つ一般的な力の増幅/抑制
都の手料理を食べた者は、異能に限らない様々な力が増減する。
胃に残っている間だけ作用し、効果は都の感情や意志に左右される。
一般的な範疇内であり、生物的限界を越えるようなことはない。
例:マラソンで自己ベストを出す、試験で暗算を間違える
※発動と効果はロール相手の方に一任です。
【希望】日常、怪異との遭遇 ※エロールと戦闘は要相談
【NG】猟奇凌辱、強姦、SM、グロ
【弱点】両足不随で車椅子生活、戦闘能力なし
【備考】
十年前、学園教師である両親と共にどこかから旧校舎の屋上へ転落、
下敷きとなった両親のお陰で命は取り留めたものの後遺症で両足不随となる。
引き取り手がなかったため学生寮の寮母に引き取られて学園へ通っている。
明朗活発、世話好きで少し頑固、まっすぐ真当な性格。
料理部所属で自称エース、義母(寮母)仕込みの料理は学内でも評判。
事件のことは覚えていないが両親の幽霊が旧校舎へ出る噂を知って調べ始めた。
【最近の状況や重要な出来事】
・つい最近まで能力を自覚していなかった。
・憧れていた迫水直と伊織津綺子が付き合っていると知って失恋。
・失恋時に一つ目の能力を自覚したが制御できないのは相変わらず。
・二つ目の能力はまだ自覚していない。
・綾香お姉ちゃんがとにかく無事でいることを陰ながら祈っている。
・正ちゃん先輩の自宅に下着を置き忘れた。
・旧校舎で両親の幽霊を目撃、少しだけ母に憑かれた。
・紫からプレゼントされた十字架のお守りはこっそり発信機内蔵。
41天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/16(水) 20:17:34 ID:v8SJyxW2
【待機します】
【プロフは↑】
42水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/16(水) 20:32:01 ID:qfZupTLk
【名前】水鏡 恭弥(みかがみ きょうや)
【年齢】17歳/二年次
【性別】♂
【身長】T180/W58(ライト級)
【容貌】スポーツ刈りというほどでもないが短め/戦装束時は髪の毛は逆立つ
 瞳は薄い茶色、かなりのひょろ長、面長
 普段は学校のジャージや自前のトレーニングウェア姿が多い

【能力】戦装束「不知火」:左手の人差し指で唇をなぞることにより、
 全身に揺らめく炎または人魂のような呪術的文様が浮かび上がる
 「不知火」の任意解除も可能、その時は右手の人差し指で唇をなぞる
 「不知火」時限定能力:「ハレ」と「ケ」
  「ケ」の右手から放つ波動で物質・エネルギーを腐食・減衰させ、破壊する
  「ハレ」の左手は逆に物質・エネルギーを活性化・賦活することができる
 「不知火」時は霊的・物理的防御力が大幅にアップ、運動能力も常人を超えたものになる
 気配や異形の臭いには敏感で、霊体や幽体を感じ、会話することも可能
 発動時ほどではないが、不知火を纏っていなくても異形や妖魔、人の「匂い」を嗅ぎ分けることが出来る

【希望】 NG以外
【NG】理不尽な死

【弱点】「不知火」持続時間が短く、能力全開なら3分程度、全く「ハレ」も「ケ」も使わなくても30分程で霊的スタミナ切れを起こす
 スタミナ切れ後は強制的に刺青状の文様は解除され、立っているのがやっとなほどに消耗する
 また、連続使用も不可能で、最低24時間は霊的スタミナを回復させないかぎり、再度「不知火」を纏うこともできない
 遠距離・中距離攻撃の手段は皆無、接近戦オンリーに特化している
 常態では平均的高校生男子よりは運動能力がやや上な程度
 動体視力は発達していて、攻撃をかわす・いなすのだけは得意    

【備考】アマチュアボクシング部所属、普段の性格は温厚で、誰にでも丁寧な言葉を使う
 足を使い手数で勝負するタイプのボクサーだが、ここ一番に弱く、試合ではあまりいい成績を残していない
 若干手足は長く、体重もあいまってガリガリ、筋肉はボクサーらしくそれなりに締まってついている
 両親とは物心がつく前に死別、兄弟姉妹なし、現在は寮生活

 不知火発動時は完全に別人格となり、恭弥自身の意思で言動をコントロールすることはほぼ不可能
 近接戦闘技術・体術に長け、「オレ様サイコー」キャラになる。人を勝手に愛称をつけて呼ぶ癖がある

 不知火の異能が何故自分にあるのかは本人も知らず、幼少の頃から危機に発動しては周囲を騒がせ怖れさせ、転校を繰り返していた
 自分も「異形」ではないかと内心極度に恐れていて、能力と正面から向き合うことを決意してこの学園に転入した(二年次初頭より)
 自分が「人」であることを証明するため、また能力を知る手がかりを求めて、夜毎ロードワークを兼ねて街を彷徨い異形を狩る
 異形相手には容赦はないが、未だ人を手に掛けたことはない

 また、鬼塚蝶子との戦い以来、戦闘恐怖症に掛かり現在は不知火時の戦闘能力が大幅にダウンしている。
 特に破壊力は衰え、「ケ」の能力で破壊できるのはサッカーボール大がやっと、また能力発動時に硬直する隙が出来る

【プロフはこんなん、お相手お願いできますか?】
【以前の幽霊話ロールで、誰か特定の相手と続きを想定していたり】
【そちらでがっちりプランが練ってあったりするときはパスで】
【そうでなければ知り合って一緒に調べにいく、みたいなプランを考えてますがどうでしょう?】
43天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/16(水) 20:38:39 ID:v8SJyxW2
>>42
【こんばんは】
【幽霊話で特定は想定してないです】
【今のところ、生徒は特定できたので、家族の連絡先を調べて遭遇したことを伝えるかどうか、みたいな感じです】
【犯人について、猟奇殺人者か異形かとか決めてないので、それを調べるとかもあるかもですが】
【都自身は犯人捜しに興味はなかったり】
【ただ、その犯人か異形が都を襲おうとして、とかはありかも】
44水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/16(水) 20:45:44 ID:qfZupTLk
>>43
ロールの打ち合わせということで、【】なしでいかせてもらいます。
あー、犯人探し方面だとバトルになっちゃうのであんまり考えてなかったり。
むしろもう一度幽霊に合いに行って、新校舎に出てきた訳・心残りを聞きだして…みたいな感じです。
幽霊さん成仏ロールとでもいいましょうか。

今のところ想定した流れだと、結構長くなりそうなので凍結・置きレスはほぼ前提になってしまいます。
もう少し軽いのが、または今日はちょっと、ということでしたらこちらが落ちてお相手他の方に譲りますので、遠慮なく。
45天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/16(水) 20:54:19 ID:v8SJyxW2
>>44
わたしも【】を外します。
実は幽霊さんの出てきた理由はあまり深く考えてなかったりです。
犯人が捕まってなくて、悪い噂が立って家族がお墓参りに来てくれない、とか。
なので、聞き出してロール終了、成仏は別の機会になるのかなっと。
凍結は連休中であれば大丈夫ですし、置きレスはどうとでもなります。
まぁ、進み具合によってでしょうが。

・部活関連で高等部校舎に都が行く
・水鏡先輩とすれ違う
・そのタイミングでまた幽霊さんが現れる
・二人でどう反応するか……

こんな感じ?
46水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/16(水) 21:02:12 ID:qfZupTLk
幽霊が出る理由のうちに犯人が捕まってない、は考えていたんだけど、
プラスアルファの要素があって、こちらの想定ではそれが新校舎に出る理由と成仏に直結していたり。
それを聞き出す+お互いの能力を知る、ところまでで区切ってもいいかな。
続けるかどうかは、それでは流れ任せで。

そのシチュエーションでOK、人気のない黄昏時の方が無難かな。
通りかかったところからでよければ、こちらから導入書き出してみようか?
考えがあるならそちらからでもOKです。
47天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/16(水) 21:08:04 ID:v8SJyxW2
>>46
理由、もっと具体的に考えておけばよかった……
犯人が当時の同級生で、先生として戻って来た、とか?
他に何か思いついたら織り交ぜて。

遅い時間なら、都が高等部の料理部に遊びに行った帰りかな。
幽霊さんは私の方で出した方がよさそうだから、出だしはお願いします。
48水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/16(水) 21:10:39 ID:qfZupTLk
>>47
では少々お待ち願います。

理由はもちろん惨殺された、というのもありますが、ここで少しネタバレを。
旧校舎の同じクラス、同じ机の場所にあるものが隠してあって、それが心残りで…なんてどうかな、と。
49水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/16(水) 21:16:46 ID:qfZupTLk
(怪我もほとんど治り、軽く腕に包帯を巻いている程度で、調子はそれほど悪くもない。
 日直の仕事を片付け、さらに職員室に日誌を届けたり、としているうちにいつのまにか時間が過ぎて)
今からだと部活も途中からか…今日はサボろうかな…
(夜の狩りのためもある、中途半端になってしまった時間を考えつつ、
 スポーツバッグを抱え、人気のない夕暮れの廊下をぼんやりしながら、歩き出す)

(こうして夜が近づくと、やはりまだ無条件に恐怖がこみ上げてきて、
 昼と夜の境目、毒々しいほどに鮮やかな夕焼けにふと目を止めて)
………
(廊下の外側、ガラスごしに雲に映える残照をなんとなく、立ち止まって眺めている)

【それでは改めて、よろしくお願いいたします。学校帰りなので制服です】
50天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/16(水) 21:27:36 ID:v8SJyxW2
>>49
(高等部の廊下を進む車椅子の少女)
(エプロンで半分隠れているが、着ているのは中等部の制服だった)
今日は数が少ないから、早い者勝ちかジャンケンかなぁ?
(高等部と中等部の料理部は、活動日がずれているので互いに遊びに行くことが多い)
(今日は都一人だったが、一緒に作ったお菓子を女子寮に持ち帰って食べようとホクホク顔だった)

……?
(人通りがまったくない廊下だったが、一人だけ窓の外を見ている男子生徒がいた)
(何となく見たことがある気がするので、応援に行ったことがある運動部の生徒かもしれない)
(都は邪魔にならないよう、教室側によって通り過ぎる)
(その時、目の前に見覚えがある人影が現れた)
あ、あなたは!?
(思わず声を出してしまう)
(髪の長い、昔の制服を着た少女の後ろ姿)
(都が夏休みの肝試しで遭遇した、少女の幽霊)

【こちらこそ、よろしくお願いします】
【何か隠してあって、となると、幽霊さんは先輩が動かした方がいいのかな?】
【わたしが動かすなら、ちゃんと把握してないといけないし】
51水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/16(水) 21:43:28 ID:qfZupTLk
>>50
…?
(聞きなれない音にふと振り返ると、車椅子の少女が傍らを通りすぎるところで
 流石に目出つ車椅子姿は、何度か見かけたことがある、ような気がした。
 そのまま通り過ぎるかと思われたところで少女が声を挙げて驚いて)
え?
(ぼんやりと幽霊の姿が見える。一瞬先日邂逅したばかりの幽霊を思い浮かべるが、
 どうやらシルエットが違うのを確認して、車椅子の前に出ようと)

下がって、ゆっくりでいいから。
(幽霊に害意はないかどうか、体を若干緊張させつつ車椅子を回り込んで、
 少女と幽霊の間に入ろうとして、肩に軽く手を掛けて…)
…っ!
(何もしていない、すくなくともいつもの不知火を纏う仕草はしていないのに、 突然に「変身」してしまい)

まあ、今更ユーレイの一匹や二匹じゃ驚かねーが…
まったく色々次から次へと、イベントオンパレードってか?
ガッコなら幽霊なんて憑き物、いや、付き物か。
(揺らめく炎のような文様を全身に浮かび上がらせ、不適にニヤついた笑みを浮かべて)

おう、そこのちっこいの、おめー、あの幽霊知ってんのか?
だったらオレ様に何でもいいから教えてくれや。
(少女を庇ったまま、幽霊にじっと見入って)
オレ様のこと、分かるか?なんかあるなら話してみろ、力にならないでもない、ぜ?
(幽霊に全く動じることなく、警戒は怠らず、しっかりと姿を見据えて話しかけてみる)

【品物自体はうやむやにしておいて、それを取りに旧校舎の教室に行ってほしい、のほうが雰囲気は出るかな?】
【後で仕掛けをして、そちらも直接詳しい事情をきけるようにするので】
【こちら担当でも、そちらでアドリブしてみるでも、お任せです】
52天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/16(水) 22:03:06 ID:v8SJyxW2
>>51
(「佐世保 亜由美(させぼ あゆみ)」、都が昔の新聞記事で見つけた名前)
(10年以上前、旧校舎が旧ではなかった頃にバラバラにされて殺された少女)
(彼女が、ふたたび都の前に現れた)
(聞かなくちゃ、あの人がどうして現れたのか)
(彼女に成仏して欲しいし、都の力の影響なら、それもどうにかしなくてはならない)

あ、あの人……は?
(都をかばうように前に出た男子生徒)
(ちゃんと見ていたのではないが、ついさっきとは雰囲気ががらっと変わっていた)
(黙っていると別人のような人もいるが、髪型も違っているように見えるのは気のせいだろうか?)
え、えっと、あの人は悪い幽霊……人じゃないです。
サセボアユミさんって言って、昔に旧校舎で……。
(本人を目の前に、殺されたと言って言いものだろうか、一瞬躊躇する)
……事件に巻き込まれた、ひ……っ!
(都と水鏡の声に反応したのか、少女の幽霊がこちらを振り返り)
(バラバラになって、二人の方に身体のパーツがピョンピョン跳びはねながら押し寄せてきた)

【具体的に何かは先送りにしましょう】
【身をもって知った方が理解しやすいと思うので、バラバラになってもらいました】
【強く名前で呼べば平常に戻る感じかな、と】
53水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/16(水) 22:19:06 ID:qfZupTLk
>>52
まあまあ待て、落ち着けって。
(あろうことか、恭弥はバラバラのパーツを平然と手で受け止めて、車椅子の少女を庇って)
お前が見えて、話が出来そうな相手がいて興奮してんのはわかったから。
えっと…こうか?
(幽霊のパーツを並べなおして、とりあえず普通の人体の位置まで置いてやって)

サセボアユミちゃんか、自己紹介がまだだったな。
オレ様、水鏡恭弥、ガッコの高等部の2年な、ボクシング部してる。
袖振り合うもなんとやら、って言うだろ?
オレ様にはちゃんとアユミちゃんの声が聞こえるから、話してみろって。

(そこまでいうと、車椅子の少女の脇に回り)
どうやらおチビちゃんのほうが詳しいようだな。
ちょっとくすぐったいけど我慢しろよ、ヘンなことはしねーから。
(左手の指をこめかみ、眉間、鼻の舌、喉仏、そして耳裏に軽く触れさせて)
そっちもアユミちゃん、見えてるよーだが、これでもっとはっきりするはずだ。
穏やかに、ゆっくり話しかけてみろ。こっちが怯えると相手も怖がるからな。

(ちらりとお菓子を抱えた少女を見やり、一瞬目を合わせてニヤリと悪戯っぽく笑いかける、
 その顔にも不思議な文様が浮かびあがって、不気味なことこの上ない。
 それでも何かあれば即座に反応できるように、すぐに目線を幽霊の方に戻して
 どういうわけか灯りも消えたまま、夕日の残照が薄暗くあたりを浮かばせる廊下で、
 ほのかに全身からぼんやりと燐光を放って佇む)
54天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/16(水) 22:44:36 ID:v8SJyxW2
>>53
え……?
(最初に出会ったときは、幽霊さんのパーツは都と北峰綾香の身体を通り抜けてしまった)
(それを受け止めて、なおかつ組み直してしまう男子生徒の手業?に目を丸くする)
(心なしか、幽霊の少女の顔もびっくりしているように見えた)
(この人、霊能者さん?)

『…………』

(組み立て直されたサセボアヤカは黙っている)
(長い髪が乱れていて、表情は見えない)

おチビちゃんって、あの、ちょっと……んっ!
(ヘンなことはしない、と言われても、初対面の名前も知らない男子に顔を触られたら)
(女の子としては、十分に危ないことでしょ、と思ってしまう)
(逃げようもないのでジッとしているが、手はエプロンに入っている防犯ベルと護身用スタンガンを握る)
……わたしが怯えるとしたら、あなたにです。
次に何かしようとしたら叫んで助けを呼びますから。
(ぷくっと頬をふくらませて、怪しげな顔になった男をにらみ、幽霊の方に視線を戻す)
(確かに、男の言うように、さっきよりははっきりと見えるようになった)
……。
佐世保さん、佐世保亜由美さん、ですよね?
(名前を呼んだとき、びくっと少女の身体が震えた)
わたしのこと、覚えてますか?
夏休みに一度、会いましたよね?
『……あ……あ……』
(佐世保亜由美の幽霊が反応する)
(言葉が通じそう、そう思った都はたたみかけて)
えっと、わたしは、中等部の天羽都と言います。
(にこっと微笑みながら、ぴょこっと、頭を下げ)
こっちの痴漢まがいの人は知りませんが、痴漢されそうになったらわたしのことは置いて逃げてください。
『……』
(あえて馬鹿なことを言うと、佐世保亜由美はおかしな表情、笑いをこらえているような)
(そんな感じに見えた)

【鼻の下、ですね。舌を触られたと思ってびっくりしました】
55水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/16(水) 23:02:08 ID:qfZupTLk
>>54
ドサクサに紛れて人を痴漢扱いすんじゃねぇ!
つか幽霊チカンするほど飢えてねえって。
(都につきあってツッコミを入れてから、都に囁く)
向こうは幽霊なんだから、それなりの手順ってやつが必要なんだ。
あもうみやこ…みゃーに説明しなかったのは確かにオレ様痛恨のミスだったけどよ。
(勝手に「みゃー」と呼ぶことにして、頬を膨らませた都にまたニヤけた笑みを返して)

あー、そんなわけで、アユミちゃん、君の力になりたいとこっちには思っているのだよ。
ボケとツッコミコンビだけど、何があったかオレ様達に話してみる気はないかねー?
(なんとか穏やかに話しかけようとするものの、思い切りぎこちなく)

(再びこそこそ都の耳にささやいて)
なんかオレ様話かけるとムッチャ警戒してね?
みゃーが話したほうがよさそーだ、任せた。
(丸投げしてしまって)

物騒なことになったらオレ様何とかしてやっから、ここは車椅子探偵の出番だ。
そっちは頭脳労働担当、こっちは肉体労働な?
(ニヤニヤ笑いをなんとかしようとするものの、かえって笑顔がこわばって凄みのある顔にしか見えない)

【ノォォォォ…、そ、それが正しい変換です、ついでに人体の急所の一つ人中でで、まぁ…】
【さすがにそんな無体なことはしない、ハズ…脳内保管感謝です】
【今も徘徊してる幽霊になっても斬られた跡が痛い妖魔とか】
【わかりやすく妖刀で斬られ、今もまだ犠牲者が出続けてるとか、こっちのプランはそんなんです】

【それと分かるけど、亜由美ちゃんで統一しましょー】
56天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/16(水) 23:24:24 ID:v8SJyxW2
>>55
(都的にはじゅうぶんに痴漢だと言い張れるけど、それはさておき)
……手順?
(面白い人だけど、それとは関係なしに、この手のことについてのプロなのだろうと推測できた)
(どうやら、ちゃんと佐世保さんと話をする方法をしっているようだし、都は言うことを聞くことにする)
(「みゃー」については、後で行っておかなければならないけど)

『…………』

(確かに、先輩が話しかけると、反応が鈍る)
(もしかしたら痴漢と言ったのを真に受けているのかもしれない)
……きっと、佐世保さんは人を見目があるんです。
(今はともかく、目の前にいる佐世保さんのことが最優先)
(彼女と話がしたい、彼女の悩むこと、未練を取り除いてあげたい)
えっと、佐世保さん。
お久しぶりです。
わたし、佐世保さんのことが忘れられなくて、ずっとあなたのことを調べてました。
佐世保さんと話がしたくて、どうしたら話せるかなって。
(そこでいったん待ち、相手の反応を伺う)
(すると)
『……あ……あなた…は……わ……の…と……』
『あなたは……わたしのこと、しっているのね……』
(長い髪の隙間から、佐世保亜由美の顔が見える)
(涙を流して、辛くて、悲しくて、苦しくて、見ていて胸が締め付けられてしまうような顔だった)
はい、知っています……十数年前に、佐世保さんに何があったのか、も。
だから、お話ししたかったんです。

【最初勘違いして確認レスを途中まで書いてました】
【名前はその場で決めたのもあるけど、ごめんなさい】
【都のレスが長くなっちゃってるけど、どうしましょう?】
57水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/16(水) 23:39:17 ID:qfZupTLk
>>56
そ、そうか…
(まあ、妖しさ全開のこの姿では言い訳も出来ず、
 けっこうショックだったけど、ツッコミを入れる場面でもないので仕方なく黙り込む)

(ほう、と都の言うことに耳を傾けて、亜由美の涙を見つめて)
こうしてまた逢えたんだ、どうやら縁もあるようだし、
今ならしっかり、亜由美ちゃんの言うことを聞いていられる。
(低く落ち着いた声で、相手の感情には引きずられず、過度に労わりを込めることもなく)
亜由美ちゃんを気にかけて、調べてくれたみゃーもいる。

(都にだけ聞こえるようにまた小さな声で)
感情移入するのはいい、だが思い入れ過ぎるな、憑かれるぞ。
言祝ぎ、だ。あー、ええと、落ち着いて相手の言うことを受け止めても、お前は泣くな、みゃー。
お前はお前を強くもったまま語りかけろ。

だから何があったか、オレ様達に順序立てて話してくれねーか?
(それまでのふざけた顔ではなく、落ち着いた笑みを浮かべて亜由美に声を掛ける)

【こちらはまだ大丈夫、都ちゃんは時間どう?しんどい時はいつでも言ってね】
【こっちもいい加減長いし、そのあたりは気にしなくてOK】
58水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/17(木) 00:07:58 ID:1rqZ83CM
【とか言って待ってる間にスイマーさんが訪れました…】
【次のそちらのレスで凍結ということでお願いします】
【こちらのレス番なので置けるときはレス置こうと思うけど、次はいつぐらいが都ちゃんの都合がいいかな?】
【今日ぐらいの時間なら平日OK、連休は応相談というところです】
59天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/17(木) 00:07:58 ID:ya/B0qwf
>>57
……。
(水鏡のアドバイスに無言でうなずく)
(思い入れすぎるな、は少し自信はないけど、頑張るつもりだ)
わたしのお父さんとお母さんの幽霊も、この学園の中で出るの。
先生してたから、もしかしたら佐世保さんも授業を受けたことがあるかも。
だから、お父さんやお母さんと同じように、佐世保さんのことが気になるの。
わたしにできることなんて、もしかしたら何もないかもしれないけど、
それでも、わたしは、佐世保さんの力になりたいんだ。
(話し始めると、やはり力がこもってしまい、感情移入しすぎてしまう)

『……せんせい……あもう……ああ……』
(もしかしたら、思い当たることがあるような、そんなふうに言葉を口にして)
『わたしは……ころされた……ばらばらにされて……ころされちゃった……』
『ないても…さけんでも…ゆるしてって…いっても…だめ…だった……』
『いたくて、いたくて、くるしくて、いたくて、いたくて、とても、いたくて』
『いきたまま、あしも、うでも、どうたいも、きられて……くびをきられるまで、しねなくて』
(佐世保亜由美が話す度に、彼女のバラバラになったところから)
(赤い血がどくどくと滝のように流れ落ち、床を紅色に染める)
(血の池にたっているような、壮絶な姿だった)
……っ
ひ、ひどい……そんな……っ。
(車椅子の手摺りをギュッと握りしめ、泣いてしまわないように我慢して)
……さ、佐世保さん、佐世保さんは、それが、辛くて、わたしたちの前に、でてきたの?
辛くて、苦しいことを、どうにかしてほしくて。
それとも……お父さんや、お母さんに、会いたいから?
(それは都の思いだけど、言ってしまってから、感情移入しすぎだと、首を振る)

【次のレスはかなり厳しいと思うから、今夜はここまでにさせてください】
【難しくて、考える時間も長くなっちゃうし】
【木金は置きレスしかできないです】
【土曜日は昼間なら大丈夫、それ以降は連休中基本的に空いてます】
60水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/17(木) 00:09:52 ID:Qh/JxfoX
【一度相談したほうがいいかもしれないね、それでは明日朝っては置ければ書いておきます】
【土曜昼間ならこちらも都合つけられるので時間その他は避難所にて、ということで】
【ではでは今夜はこれにて失礼します、お相手ありがとうでした】
61天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/17(木) 00:13:28 ID:ya/B0qwf
>>60
【あ、同じ書き込み時刻だ】
【はい、こちらこそありがとうございました】
【おやすみなさい】
62水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/17(木) 00:14:49 ID:1rqZ83CM
【お休みなさい。…ホントだ、うわ、秒までぴったり…そしてもう自分誤字ひどすぎw】

スレをお返しします
63媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 01:01:03 ID:M47OFM7X
【しばらく、場所をお借りいたします。
 書き出しを用意させていただくので、少々お待ち下さいませっ。
 あと、かような時間ですから――スイマーさんの襲来があれば、誠に遠慮なく?です】
64媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 01:17:11 ID:M47OFM7X
(ここまで広い学園となると、校内でも案外、人目につかない場所というのは多い。
 ―――たとえば、部活でも使われることのないような特別教室の並ぶ棟の某階だとか。
 図書室なんていうところは、意外と放課後は人がぽつぽついたり……するイメージがある)

……そろそろ、でしょうか。
(そんなこんなで、とても静かな空き教室の一室で彼女は待ち合わせをしている。
 掃除はそれなりにされている――授業では使われても、部活などでは使われていないのだろう。
 誰かが忘れたらしいシャープペンシルを指先でくるくると回しながら、
 その女は行儀悪くも教卓の上に座って、彼を待っていた)
(――そこに座った理由は、見晴らしがいいから、である)


(彼に会うと思うと、正直少しだけ、心がざわめく。
 その思いが甘い苦い酸っぱいなんていうものかどうかは、別としても――確かに自分の心を揺らした人物だから)
(そして、その彼にきちんと話しておきたいことが、ある。
 例の「鬼塚蝶子」の件だ――最初は、あの図書室のように上手く自分の有利に聞きだせる状況を、
 作り出そうかとも考えたが、あれはかなりの不意打ちが行えたゆえの、上々の結果。
 ましてや、あの鋭い目のガンスリンガーがすんなり自分の罠に、はまってくれるかは、怪しい)

―――まあ、そんなの、自分が自信がないことについての、言い訳、ですけれど。
(小さく独り言を零し、シャープペンシルをくるりと回し、手の中におさめる)
(そろそろ口をつぐもう。彼も、来る頃合いだろうから)


【……遠慮なく?ってどうして疑問形なのか、私が聞きたいところ、ですねっ。
 疑問形ではなく、誠に遠慮なくっ、であります。(一礼)】
65兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 01:34:07 ID:8WhfkC/x
>>64

(あの人から、連絡があった。放課後、特別教室棟に来て下さい、と)
(内容は、大体予想できる。先日彼女が接触したらしい、蝶子先輩についてだろう)
(それについては、より早く先輩からメールが来た。
 表面上は納得、上手くボロを出さずに済んだとのこと)

(それなら、こちらはそれに口裏を合わせればいい。
 また自分としても、直に彼女の口から先輩を攻撃しないと聞きたかった)
(―――けれど。けれど僕は、彼女の前では感情的になり易い側面がある。
 迂闊な発言は慎むべきだ、そう考えている)

(そして、教室の前に着いた。思い返すと、あの人に会うのは少し久し振りかもしれない)
(何となく、制服の下のスミス&ウェッスンM38エアウェイトの感触を確かめる。
 校内で戦闘に発展する可能性は恐らくないであろうし、
 大きく目立つジムノペディは、敷地内のとある場所に隠してある)
(しかし万が一戦闘になった場合、これだけでは少々心許ない。
 しかも、暗器使いが指定した場所へと踏み込むのだから)
(ふぅっと息を深く吐き、表情を引き締める。
 そして、教室のドアに手をかけ開いた)

………行儀、あまりよろしくないですよ。

(教卓の上に座る彼女を見て、開口一番に放った言葉はそれ。
 教卓の中央に位置する机に座りながら、彼女、媛名葵を見上げる)

こんにちは、葵先輩。
今日はどのようなご用でしょうか?



【はい、ありがとうございます。それではよろしくお願いしますね】
【…ちなみに今更ですが、新スレにプロフを落とすのを忘れていました】
【今夜やるので許して下さいと、誰かに言っておきましょうっ】
66媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 01:44:59 ID:M47OFM7X
>>65

………どうも、失礼いたしました。
たまには私だって、校則上淑やかに振舞わねばならぬ学校生活に反抗して、
その場の風紀を乱したくもなるのです。 すぐに降りますので、ご容赦くださいませ。
それにしても、ここってなかなかに見晴らしがいのですね。きちんと、教室全体が見える。

(開口一番に、行儀が悪いと指摘される。
 それに対してその女はちょっとだけ首をかしげて、ほんの一瞬だけふっと表情を緩めた。
 ――変わってない、とまでは言わないけれど。兵部晶だな、と思ったのだ、なんとなく)

(でも、そのまま気を、緩める、わけにも、いかない)

お呼び立てして申し訳ありません、兵部さん。
大したことでは――ない、と格好よく申しておきたいところですが、
正直なところ私にとっては、なかなかに大したお話であるので、見栄ははらないことに致しましょう。

……三年生では先日かなりの噂、になった「貴方の恋人」についての件です。

―――鬼塚蝶子。
どうして私に異形として報告したそれと、貴方がかように仲睦まじい、のか、と。



【……私もすっかり忘れておりました。
 そうですね、私もなるべく早くやるので兵部さんの愛らしさに免じて
 ついでに許して下さいと、どこかの誰かに申しておきましょう――では、改めまして、宜しくお願い致します】
67兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 01:56:49 ID:8WhfkC/x
>>66

随分と遅い反抗期ですね。大体は中学生くらいの頃に終えていると聞きますが。
…まあいずれにせよ、構いません。元からこの学園の風紀は、そこまで厳しくもありませんから。

(何かを一言口にすると、多弁とのらりくらりとした言葉で返される。相変わらず、のようだ)
(最後に校舎で会った時、「私にはあなたを壊すことしかできない」と口にした時、
 その時の狂気のようなものは今は存在していないようで、心のどこかで、少し、安心した)
(その、相変わらずの対応が今までと同じ過ぎて。
 不意に、彼女との思い出が胸をよぎりそうになる。
 人知れず拳を握り締め、それを追い払った)

………ああ、やはり噂になっていましたか。
人の口に戸は立てられない、まあ元より隠すつもりもありませんでしたけど。

(彼女の言葉にやはり、と小さく笑うと、真っ直ぐに黒髪の異形狩りを見据える)
(その瞳は冷たく、少年が異形を相手にする時とまた同質のもの)

彼女、蝶子先輩からお聞きになったでしょう?
僕の口からでも、その繰り返しになると思われますが。

(何故そのような事を訊ねるのか分からない―――
 当然のことじゃないか―――そんな態度を示しながら、首を傾げる)
68媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 02:10:01 ID:M47OFM7X
>>67

それは、朝も帰りも仲良くご登校、となりますれば。
見せつけているのかと邪推してしまうほどでありましょう――ええ、そうれはもう。

(―――冷たい、目。異形を狩る、冷たい目。
 それを向ける彼に対して、降りると言ったくせに教卓に腰かけ、手をついたまま、
 その女は漆黒の瞳でその目を見つめ返した。
 本当はそらしたいし、逃げ出したいと思う……ほどに弱くなっている自分はあまり認めたくないけれど)

(それでも、自分はこれを確かにしなければならない。
 鬼塚蝶子の一件で、自分の心を深く抉られてしまったのは確かだったけれど――)
(――それでも、そう、自分は、結局―――)

私は、貴方の口から、お聞きしたいのです。
お分かりでありますか?私は、兵部晶の口からことの事実をお聞きしたいと思っているのです。
(これで、兵部晶と鬼塚蝶子が自分のことを連絡しあったということは分かった。
 自分と蝶子がどんな風な話をしたか、それも伝えている、ということも分かった)

……あれだけ、異形を敵(かたき)としておきながら。
貴方が未だに、“その目”をしていながら、その懐に鬼塚蝶子を入れているということ。
その目をしておきながら、“異形”の命乞いに貴方が耳を傾けた、と。

――その事実について、私は、貴方の口から聞きたいのです。
69兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 02:22:44 ID:8WhfkC/x
>>68

おや、確かに中学生では珍しいかもしれませんが。
高校生では、割と日常にある風景だと思っていましたが。
―――先輩は、なさらないんですか?そういう、コト。

(わざとらしく訪ねながら、そして晶は小さく―――嗤った)
(自分は幸せのあるべき形としてあり続けているのに、
 それを教えたあなたが、何故そんなことで疑いを持つのか、と)
(本当は、彼女から目を離せないからだけれど。
 彼女は僕がいなければ、また罪のない人間を殺しかねない)
(それは、彼女が異形狩りに狙われる危険を増やすことになるから。
 例えば、眼前の教卓に座る暗器使いなどにだ。それを許す訳にはいかないから)

(そして、言葉を紡ぎ出す葵の言葉に耳を傾ける)
(言葉を切り、答えを促す少女に対し、少年は小さく吹き出した。
 無邪気な子供を体現したかのような、それでいて酷い悪意が含まれているような)

―――あはっ。なんだ、そんなことですか?
事情を聞けば、彼女は、元人間でした。異形の力は持っていますが、
その力はコントロールできる。心は人間なんですから。
妖混じりの人間については、彼女が初めてではないですよ。見逃したのは。
70媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 02:40:32 ID:M47OFM7X
>>69

……あら、もしかして私に、喧嘩を売っていらっしゃいますか?
手酷いお方。そういうことしていたなら、聞くまでもなくとっくにご存じでいらっしゃいますでしょうに。

(嗤う彼に向って、口ではそうと言いながらも
 表情ひとつ動かすことなく、ゆっくり、そして“いつものように”首をかしげてみせる)
(彼がまるで、“純粋に濁った”素振りで吹きだしてみせようが、
 片眉ひとつ動かさずに――否、それは動かさないように意識をしながら、聞く)

(まるで、無邪気な子供。純粋ゆえに、狂気も純粋。
 頭のなかで紅裂拓兎の言葉を反芻する――「よくないモノを見つけたのだ」と。
 もちろん、それが彼の言うとおり本当に「よくないモノ」かは知らない。
 善し悪しを決める基準は、人それぞれで、他人の価値観は他人のものでしかないから)

――私は、妖混じりの人間を見逃したことを、申しているわけではありません。

「自分にも家族がいるんだと泣いて命乞いをし、必死で許しを請うような奴が、
 情けをかけた人間をすぐに平気な顔で殺しにくる」

昔、貴方は私に、そうやって申しました。
そんな貴方が、一度目の接触――しかも、昼間のそれにおいて「危険」とまでみなした鬼塚蝶子。
それを二度目の接触で、しかも瀕死の状態まで追い込んでおいてから、
その身の上話に耳を傾けたのか、と――それの真偽について、私はお尋ねしているのです。

……私は、それは本当か、と尋ねているのです。
あなたは、私の目を見て、それが真実か否かをお答えいただければいいのです。
他にも例外はある、とでもいうようなそんな言葉は要りません――私が必要なのは、イエスかノーか、です。


貴方が、それを、見逃して、そのうえで、
誰かが傷つくかもしれない可能性を抱えたうえで、鬼塚蝶子を自分の懐に入れている。
――ただし、首輪をつけて、決して誰も傷つけないと誓わせて。
口約束たったひとつで、彼女を従わせたまま、彼女は夜に野放しにしている。
(これは、かなり穿った言い方だ。
 それでも、こうやっていう必要があった――だから、淡々と、言葉を紡ぐ)

――それは間違いないと、お答えくださいませ。
71兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 02:59:39 ID:8WhfkC/x
>>70

いえ、そんな剣呑に受け取らないで下さい。
ただ、僕にはよく分からないだけです。
大切な人とは、一分一秒でも長く居たいじゃないですか。

(何故そうしないのか、と訊ねるように彼女の瞳を見る)
(自分の手を取るのを拒絶したのに、あなたは何をしているのか。
 それとも、その程度の思慕の情以下の存在だったということか、自分は)
(少年は顔を伏せ、自らを嘲る風に小さく笑った)

――――――。
は、はっ……あは、あはははっ!なんだ………そう言うことですか。
「彼女の言った通りです」、と。僕は最初に申し上げたはずですが?

(幼い甲高い声が、今度ははっきりと、声を大にして笑い始めた)
(けれど、それは決して喜びの感情からではないだろう。
 口元を押さえる少年の瞳は、途方もなく怒りを露わにしていたから)
(ガタンと音を立て、少年は席を立った。そしてゆっくりと、教卓に座する彼女へと近づいていく)

ねえ、先輩。あなたは僕が、機械的に狩りをするのを好んでいなかったはずだけど。
そんな姿は見たくないって――――そう言ってくれたはずだけど。
どうして今更、そんな事を口にするんですか?

(歩み寄る彼の顔に、もはや笑みはなく。顔に翳した手の隙間から覗く、
 冷徹さと小さな憤怒を宿した瞳が、少女へと向けられる)
72媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 03:09:10 ID:M47OFM7X
>>71
(ガタン、と荒い音をたてて、彼が椅子を立つ。
 ここで、揺れてはいけない。ここで、揺れてしまえば意味はない――自分に、言い聞かせる)

ええ、そういうことです。
「彼女の言った通り」だなんてそんな、甘ったるい言葉じゃ、嫌です。
私は、貴方の口から聞きたいと申し上げたでしょう?それは、私の質問への返答じゃない。

(声をあげて笑い、こちらに近づいた彼。
 あんなに、純粋で、優しい、自分が歪ませた――とは傲慢かもしれないけど――警察の少年。
 その瞳が途方もない怒りを湛えているのをきちんと黒い瞳で見返しながら、
 ただ、彼女は動かずにいるだけだ。髪をかきあげることも、首をかしげることもなく、前を見る)

………好んで、いませんよ。
まるで自分を機械みたいに律して、そんなに苦しそうに狩りをおこなう姿なんて、嫌いです。
好きじゃない。ええ、大っきらいです。
(婉曲的な表現ひとつせず、直接的な言い回しを選ぶ。
 この女は基本「嫌い」とはあまり言わない。多いのは「好ましくない」や「十全じゃない」や「好きじゃない」だ)

――さて。どうしてだと、思いますか?
(そして、ようやくここで、彼女はまた首をかしげるという動きを見せた。
 質問に質問を返す――いや、この場合は、質問に返された質問に質問を返す、だけれど)
73兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 03:28:53 ID:8WhfkC/x
>>72

大っきらいなら。ねえ、大っきらいなら。
これで、あなたの望む姿でしょう?

(近付いていく、両者の距離。そして少年が、とうとう教卓へと片手を付いた)
(射殺すような鋭い殺気を隠そうともせず、不満を露わにする声で問う)

あなたの望んだ通りになったのに。
あなたが掴めなかった手も、掴んでくれた人もいるのに。
どうして僕を否定するんですか?どうして彼女を否定するんですか?

(そんな僕を見かねて、あなたは優しくしてくれたから。
 だから僕は、殺しかけていた感情を溶かして、諦めていた幸せに憧れたのに)
(何度、あなたの言葉で僕が救われて、僕が傷付いて―――――!)

そんなの、知ったことか。僕はあなたのオモチャじゃないんだ。

(息使いが聞こえそうな程、二人の距離が近づいた。
 今にも命を奪いかねない、憎しみに満ちた言葉が耳元で囁く)
(事実、晶の右手は己の制服の内側に。
 そこのベルトに差されている、リボルバーに添えられていたのだから)
74媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 03:42:08 ID:M47OFM7X
>>73
(明らかな殺気も、強い不満も、出会ったころは自分に向けられるものではなかった。
 異形に向けられるのを肌身で感じ――自分に向けられるのは勘弁だと思っていた。
 でも、もうそれは、昔の話だ―――そう、昔の話。彼女は何度も頭の中でそう繰り返す)

……私の望む姿は、今の貴方みたいなそんなものじゃない。

(彼が教卓に片手をついても、女は動かなかった。
 攻撃の兆しも、防御の兆しも見せることはなく、漆黒の瞳でただその強い憤りを見返す。
 それが、今の彼女にできる、たったひとつのこと)

―――私が掴めなかった手を、“掴んでくれた”。

(そして、吐息がかかりそうな距離でも、髪をひとつ払うことせず、ほんの数ミリ退くこともせず)

私は、あの方からあの方は貴方の哀れみで生かしてもらっていると、聞きました。
なら、手を伸ばして生を請ったのは、“彼女”であるはずではないのですか?
ならば、“手を掴んでくれた”のは、彼女でなく貴方であるはずでは、ないのですか?

(手を、目の前の晶の顔にそっと伸ばす。
 そして、そのまま両手でつつもうと、する――それは、自分の両手がふさがる、彼女にとって最悪の状況)
(でも、これは必要な事。自分のなかで生まれている疑問を、はっきりと、溶かすために)

…………貴方は、鬼塚蝶子から、何を、“与えられた”のですか?
75兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 04:06:31 ID:8WhfkC/x
>>74

何を……勝手な………っ!

(―――本当は、分かっている。今の自分が、望んだものとは違うなんて)
(紅裂拓兎が、その身を持って忠告してくれたのに。
 彼と同じ道を歩もうとしているなんて、分かっている)
(でも、今更捨てることなんてできない。仮初めでも、幸せは幸せだろうから)

っ…………!

(冷静に語る彼女の言葉に、晶は目を見開いた。しまった、と思った時には、もう遅い)
(だが、それがどうしたのだ?過程が多少違うくらいで、
 結果には変わりない。それで少女の対応に、どんな変化があると言うのだ)

……ああ、確かに立場は違うよ。けれど、それがお前に――――!!

(予想外の行動。彼女は、晶が得物に手をかけている事などご存知だろう。
 けれど葵は武器を取らずに、少年の頬にそっと手を伸ばした)
(それは、やはり暖かく。彼の大きな瞳が揺れ――――そして、雫を零した)

――――っ!!

(とっさに、強く彼女の手を振り払う。けれど、一度落ちた涙は次々と生まれ)
(自分が何故泣いているのかも理解できず。思わずよろめくように
 後退し、ぶつかった机がガタガタと、静かな教室に音を作る)

何なんだよ…………。

(ポツリ、と少年が呟く。もはや先程のような、鋭い殺気はない)
(泣きじゃくる子供のような、無我夢中な認識不可能な感情が、彼の心を支配していた)

何なんだ………何なんだよ、お前はぁっ!!

(自分を切り捨てたくせに。望んだものを与えてくれなかったくせに)
(ようやく、それが手に入ると思ったら。今更現れて、あの人を奪い取ろうとして)
(そして、こんな、こんな事を―――――!!!)
76媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 04:19:37 ID:M47OFM7X
>>75

………以前に申し上げたではありませんか。

(がたがたと、机を騒がせながら彼が後退する。
 まるで、その音が、何かが壊れて崩れ落ちる音みたいだと、ぼんやり思った)
(それでも女は、表情ひとつ変えなかった。
 昔のように涙を零すこともしなかった――否、できなかった。しないと自分に決めていたから。
 もう、泣いたりしない。誰が、泣くものか――泣くことがどうして“許される”だろうか)

(この状況を作り出したのは……そう、“意図的に“作り出したのは自分。
 誰に言い訳もできない、できるわけもない。自分の言葉が彼を傷つけたなんて知らなかった。
 そんな言い訳は、決してできない、この状況を――つくりあげたのは、自分)

私は、異形狩りで、自分の道をふさぐ相手は容赦なく切り捨てる女で
―――貴方を、傷つけることしかできない、人間なのだと。

(――だから、これは、自分一人が抱え込むしかないコト。決して他の誰かに頼れないコト。
 そう、それが、自分の望んだ、欲しかった状況。自分が自分に、言い訳をできない、その状況。
 存分に揺らいでくれればいい……そうすれば、優しい彼でも、「私」を責めざるを得ないのだから、と)

……何で、泣かれておられるのですか?
貴方は、本当に欲しい幸せを、手に入れたのではないのですか?
それを決して、間違っているとはお思いではないのでしょう……なら、どうして泣くのですか。

――なんで、私のことばひとつごときに、揺らされるのですか?
77兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 04:36:51 ID:8WhfkC/x
>>76

…………………。

(ぺたん、と力なく少年が机の上に座り込む)
(本来なら、一般的なルールや決まり事に煩い彼なら、あまり見られない行動だ)
(俯き、ただ何も言葉を作らずに。葵の言葉も耳に届いているのか、分からない)


(なんで、なんて、知っているでしょうに。
 あなたが見たかったのは違うって、さっき自分で言っていたたのに)
(僕に何をしたいの?僕に何を言わせたいの?ただ苦しめたいの?
 そんなに僕のことが――――――憎いの?)

………その、異形狩り、が。
結局……僕に………何を求めているんですか………?

(譫言のように唇をゆっくり開閉させ、晶は訊ねた)
(俯いているため、彼の表情は伺い知ることができそうにない)
78媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 04:50:58 ID:M47OFM7X
>>77
さっきから、私が求めていることはひとつなのに。
どうして……そうも、貴方は自分で自分の首をお締めになられるのですか?
(ぺたん、と床に座り込む、自分の声すら届いているか知れない、彼。
 出会いがしらに「降りる」といった教卓から降りる気配は一向に見せず、
 女は片手で自分の長い髪をはらって、ただ、その様を遠目に見つめているだけだった)

……私はただ、貴方の口から真偽をお聞きしたいと申しただけなのに。
(うそつきだ、こうなるようにかれをあおったのは、じぶんなのに)
私はただ、鬼塚蝶子の件について、
本当に彼女が話したことが本当だと――「彼女の言った通り」なんて言葉じゃなく、
貴方の言葉で、それを聞かせてくださいと、申し上げた、ただ、それだけなのに。

(うかがい知れない、彼の表情。
 どんな表情をしているか、想像することはできない、しない――する資格なんて、ない)


―――私、ね。
“敵”には、容赦なんてかけませんよ?甘ったるい情なんて、かけません。


本当に鬼塚蝶子が、貴方の懐にあって、決して夜を出歩かない。
あの女が私に話した全てが真実で、貴方はあの方が大好きで、あの方は貴方を受け入れてくれる。
本当にそれだけなら、私、いいのですよ、別に。十全に重畳ではありませんか。
(片手が、震えだしそうになる。それでも、必死に、堪えた)
――でも、もしも、“そう”じゃなかったら、私は、どうするでしょう?
その可能性を探っている、だけなのに。 不安だからきちんと貴方にお尋ねしている、だけ。
79兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 05:11:47 ID:8WhfkC/x
>>78

………………………………………。

(出来の悪い生徒に、一から説明をする教師のように。
 辛抱強く、黒髪の異形狩りは繰り返した)
(けれど一方の生徒は、言葉が届いているのか分からない。
 糸の切れた操り人形のごとく、机の上で、ただぼうっとしていた)


(そして沈黙の時間が一分ほど過ぎようかとした時、ぐったりと、
 疲れ切った体の少年が小さく頷いた)

………先日、僕は鬼塚蝶子に敗れました。
死に際に、ただ情けなく喚く僕を哀れんだのか、分かりません。
けれど彼女は僕を生かし、僕の傍にいると言いました。
だから、僕は彼女を受け入れたんです。

(それはあたかも研究者のレポートのように、感情のない声で淡々と紡がれていく)

けれど、異形の力を持つ彼女は、殺戮衝動が抑えられない。
だから僕は、彼女を守るためとある施設に、彼女と一緒に済んでいた。
朝夕の送り迎えは、万一の備えです。
そうでもしなければ、彼女はまた夜に出歩く可能性がありますから。

(事の顛末を簡潔に述べると、晶は小さく息を吐いた)
(やれやれ、とでも言いたげに首を振る)

………満足ですか?他に訊きたいことがなければ、もう帰らせて頂きますが。
80媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 05:29:27 ID:M47OFM7X
>>79

………承りました。十全です。

(これは、彼が、自分に隠したかったことだと、分かっている。
 ――隠していなければ、ならなかったことだと、知っている――無理矢理に暴いたのは自分。
 自分の想定していた「事実」のなかで、もっとも悪い部類……正直、想像を超える、事実)
(彼が感情の無い声で言葉を紡ぐほど、言葉で滅多打ちにしておいて。
 この女は「外面」だけあまり感慨深げもなさそうに、十全だと言いきった)

私は、鬼塚蝶子に申したように、今のところ彼女を狩る気はありません。
貴方が彼女の衝動を抑え込めているのなら、それでいいのです。
……ただ、もし、私が監視をすすめるうちに、そうでないことが判明したなら。
――私は、迷わず、貴方の「だいじなひと」を狩ります。殺します。滅多斬りに致します。

ですけれど、今現在、彼女を監視しているのは――『ガンスリンガー』、貴方です。
だから、私が彼女を異形だと断じたそのときは、まず、貴方に一言入れることにしようと思います。

もしも、そのときに、貴方が私の行動を正しくない、と思ったのなら、
別に私に遠慮などする必要は皆無です―――殺してでも止めにおいでなさいませ。
≪深凪≫の上には、話をつけておきます……これは組織間の問題じゃない、と。
……もちろん、鬼塚蝶子さえ御せるのならば、私は貴方の大事な人を襲ったり、致しません。
――――貴方が選んだ道は、そういうもの、です。
(そうして、それを、えらばせるまでにかれをゆがませたのは、きっと、じぶん。
 そうやって、そうさせたのは、(たとえこれが思いあがりでも)じぶん――だから。
 もしも、かれが、かんぜんに――“異形”を庇うまでに、なってしまったら……自分が、ケリをつける)

私からは以上です――貴方こそ、私に何か仰りたいことは、ありませんか?
81兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 05:50:00 ID:8WhfkC/x
>>80

………もう、いいですよ。好きにして下さって。喜劇もフィナーレです。

(信じたかった。差し伸べられた手は、本物だと。
 この手を握り返せば、また元に戻れると。あの頃の幸せが手に入ると)
(だから、目を背けていた。その手が罪のない人間の血でまみれていることに。
 自分に向けられる感情が、十三年間ずっと享受し続けてきたものとは、決定的に違うことに)

(けれど、さまざまと見せつけられた。そんな物は存在しないという現実を。
 彼女の自分への想いが本物なら、自分の彼女への想いが完璧なら、
 既にこの少女などどうでもよくなっていたろうに。言葉に揺れることもなかったのに)
(結局のところ、まるで満たされていなかったのに。
 自分を騙して、蜘蛛の糸にすがり続けていった結果がこれで。
 ―――――あまりに、無様)

後は、あなたに任せます。

(のっそりと、緩慢な動作で机から降りた少年は、
 教卓の彼女とは一度も目を合わせずに、背中を向けた)
(幽鬼のような足取りでふらふら、教室の後ろにあるドアへ向かう)



【そろそろ〆でしょうか】
【僕は次のレスくらいでそうなると思います】
82媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 06:19:57 ID:M47OFM7X
>>81
(彼を煽って、感情を高ぶらせて、洗いざらい無理矢理に喋らせて、突きつけた現実。
 彼が話したことは、鬼塚蝶子を見極めるためには、十分なほどの情報を孕んでいた。
 でも、自分は知っていた。その現実を知ることは、彼から全てを奪うことだと、分かっていた)

(でも、自分はそれを選んだ――自分は異形狩りだから、という
 他人から見れば、“ただそれだけ”の理由で、彼が縋った夢を、奪った)


……承りました。
(ふらふらと、今にも倒れそうに歩いていく、彼。その、小さな背中。
 それを見て、片手がピクリ、と動いた。手を、伸ばそうとしたのだ――彼の全てを奪ったその手を。
 追いかけて、抱きしめて、それでどうなる。拒絶されるか否かは別として、また彼を傷つける)

(異形狩りとして、自分は、確かに、人の心よりも、いま、“狩り”を優先した。
 言い逃れは、しない。できない――異形狩りであることに、決して、言い訳ができるはずがない)

―――これ、しきで、
げんじつ、みせられたくらいで、あきらめる、なら……最初から、すがったり、しないでください。
(小さな背にかけるのは、どこまでも冷たい言葉)
(手を握りしめて、その背を見送った。
 幽鬼のようにふらふらと、教室の後ろにあるドアへ向かう、彼の背を見送、っ、―――)

………ちゃんと、気をつけて、家に、お帰り下さい。
自棄になったりしたら、許しません。
……貴方が、ぬくもりを欲しがったこと自体は、間違いではないのです。
貴方が、鬼塚蝶子に縋ったことも、間違いではないのです――ただ、場合によって、私の道の邪魔になるだけで。

………………そもそもの、げんいん、は―――。
(気付いたら、彼の背に手が届く距離まで、近づいていた。
 教卓から跳ねるように飛びおりて、その短い距離を駆け――自分はまだ、言い逃れを、しようと、した?)
(―――こんなじぶんにほとほと、呆れかえる)

―――いえ、御手間をとらせました。お気をつけて、お帰り下さいませ。



【それでは、このように……すみません、気付けばもう、6時という、びっくりな、時間でっ。
 夜中というか朝方にも関わらず、遅レスを極めましたこと、誠にお詫び申し上げます】
【次なら、私はそれを見届けてから、お暇を、と。
 もし、もう眠気限界、だったりしたら貴方の都合のいいときにいつでも置きで〆てくださって十全ですから
 ご無理、なさらないでくださいね】
83兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/17(木) 06:50:57 ID:8WhfkC/x
>>82

……どうし………て………。

(何故。何故、こうなったのだろう)
(ずっと、幸せに生きてきた。人を憎まず、人からも憎まれず。
 人に言えないようなこともせず、模範的に生きてきた)
(僕は何も悪いことなんてしていない。だと言うのに――――)

(いつもと同じ様に過ごし、とある理由で普段より少し遅れて帰ったら、自宅が炎に包まれていて)
(大好きな、大好きな家族は、次に会った時は顔も分からぬ白骨で。
 何が起きたのかなんて把握できずに、そのまま警察に連れて行かれて)
(家族の仇を教えられて。死にもの狂いで、肉が削げるまで銃を握り続けて)
(仇を討った後も、ひたすら異形を殺して殺して殺し続けた)

(幸せなんてもう要らないって。異形への憎しみだけで、生を繋ぎ止めていられたのに)
(この人が、僕を惑わせて。諦めていた過去を、もう一度取り戻したかったから)
(けれど、求めることは叶わずに。つまる所、彼女は僕を切り捨てたから)

僕が……僕だけが………。

(そこで、諦めたはずだった。けれど、子供じみた愚かな自分は諦めきれなかった)
(現実から目を背けて、ただひたすらに愛を求めた。
 騙されていると、本当は理解しながら。手に入ったそれを、絶対に失いたくなかった)
(けれど、それすらも許されなかった。そんなイミテーションの幸せすら、掴めないのだ)

ああ…………………そっか………そうなんだ………。

(星空のように手が届かない。夢幻のように消えていく。
 最初から、間違っていたんだ。もう迷わない)
(そうだ。僕はもう、幸せになんかなれないんだ。こんなに苦しいのも、当たり前なんだ)

(もう、三度目はない。それは遠い彼方の物だと、
 鋭い痛みを代償に、僕はようやく理解できたのだから)

(泣き笑いのような、奇妙な笑みを浮かべ、少年は静かにドアを閉めた)
(背後の少女の言葉も、ほぼ耳には入っていないだろう。
 もう彼は全てを諦め、受け入れることを拒絶したのだから)



【っと。では、こちらはこんな感じで〆ますね】
【長い間、お付き合い頂き本当にありがとうございました。
 ………何気にに自分の中で最長記録かもしれません】
【それではお休みなさい、葵先輩。お昼から、頑張って下さいね。ノシ】
84媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/17(木) 06:55:05 ID:M47OFM7X
【じゅうぜん、と見届けさせていただきました。
 最長記録を共にさせていただけて、重畳であります。ふふ、お空が普通に朝方です。(!)
 こちらこそ……お付き合い、本当に――誠に、ありがとうございました。(深く一礼)】

【はい、お気遣い、ありがとうございます。
 あなたも、どうかゆっくりとお身体を休めてくださいね?それでは、お疲れ様です、兵部さん ノシ】
85水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/17(木) 21:15:55 ID:6MZPWaUg
>>59
(正面に亜由美を見、ちらりと脇を見やって二人の雰囲気を窺って)
まあ、そうなるやな…
(思わぬ都の話にこちらも引き込まれそうになり、
 更には無残な亜由美の死に際の痛みと苦しみがじわじわと伝わってきて、
 それでも全身から血を涙のように流して無念を訴える姿を徒に感情に流されることなく見据える。
 今にも泣きそうな空気を都から感じて)

出来れば泣くな、だが目は逸らすな。逃げ出すな。
(都にだけ聞こえるよう小声で伝える)
みゃーも辛いだろうが、亜由美ちゃんもずっと一人で苦しんでたんだ。
彼女の力になりたい、そのことだけ考えてろ。
少し相手が落ち着くのを待て、話はそれからだ。
(昂ぶった都の感情に一呼吸置く意味もある。
 相手を脅かさないよう、ゆっくりとまた一歩亜由美に近づいて)

(今度は亜由美にも聞こえるように、穏やかな声で)
何か伝えたくてもその姿じゃ、みんな逃げ出してしまっただろう。
だが、オレ様は違うぜ?亜由美ちゃん。

(慰めの言葉を掛けるでもなく少し近づいて、かすかに頭を垂れる。
 彼女の気持ちを少しでも受け止めようと、「不知火」状態で敏感になっている肌に、
 まともに断末魔の痛みと苦しみ、そして悲しみの波動を感じ取り、
 言葉ではなく行動で、亜由美に対する誠意と同情を示そうとする。
 共感し、話を聞き、傍にいること。相手に対する警戒そのものは怠らない。
 都を庇うように位置取りは考えつつ、亜由美の乱れた気持ちをじっと受け止めて、
 落ち着きを取り戻すまで、じっと佇む。ただ傍にいることしか出来なくても、
 それが彼女に対する一番の慰めだと信じて、待ち続ける)

【置きレスです】
86御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/09/17(木) 23:35:11 ID:iKKBz39B
【葛森利香さんとのロールにお借りしますー】
87葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/17(木) 23:42:30 ID:ld+peLyp
 むかっ……少し失礼だね。君。
 こう見えても、高校2年なんだけど?
(少しにこりとしながら、額に青筋を浮かべる)
(どこかのゴスロリ少女の気持ちがよく分かる瞬間だ)
 いや〜、ここは精神的な正当防衛かな?
(目が冗談ではないと言っている。今にも、何か武器を取り出しそうな勢いだ)

 もえ?
(あまり聞かない単語を言うが、立ち入ってはいけないと彼女の本能が言う)
 ま、まぁ、あたしよりもかわいい子に会うとちょっとね。
 それに……
(笑うように、誰を笑うのかは知らないが)
 あたしみたいに信用できない人がヒロインになると、物語が破綻するから却下です。

 ……本当……まさか……
(嫌な予感が膨らんでいく)
(ああ、また巻き込まれたのか。他人を巻き込むのはあまり好みじゃないのに)
 うん、あはは。
(こっそりと、かばんに入っている拳銃をつかんだ。念のために)

 そりゃー、可愛いでしょ。
 うんうん。
(微妙に内気な癖に、微妙に趣味の悪い巫女が知り合いに一人いる)
(そして、それは……)
 ぜひ、写真を撮りたいね。そんなに可愛いんなら。
 そーいえば、内気な子って上にお兄さんとかいると絵になるんだよね。
 もしかして、頼りになる兄弟とかいるのかな?その子に。
88葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/17(木) 23:45:57 ID:ld+peLyp
【それじゃあ、よろしくお願いします】
89葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/18(金) 00:19:20 ID:KRqMcjYq
【おーい、生きてますかー?】
90御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/09/18(金) 00:25:38 ID:nJLP4a4S
ええっ!?
(しまった、と後悔する頃には驚きの声が口から発せられてしまっていた)
(彼女の言葉通り"少し"の失礼なら、若々しいからとおだてるところだが)
(当の本人から、冗談を言う余地のない重過失だと視線で告げられている)

こここれは奇遇だねー。同い年なんだ。
そーいえば記者さんと異能者さんってくらいしか知らなかったねお互い。
実名報道は困るけど、名刺交換はしとくべきだったかー。
(向こうから具体的なデータを明かしてきて、信頼したのか年齢を明かすが)
(相手が幽霊であるにしろ人であるにしろ安心するには程遠い状況だった)
(未知の力で喉を裂かれる前に、腕力で張り倒されそうだ)

……! ななな何をおっしゃいますやらー。
世の中にはミステリアスなヒロインなんてごまんといるとも。
いーじゃないか、信用できないヒロイン。
どうして信じあえないのか掘り下げたら深いストーリーになりそーだ。
(年齢の話題と萌えという単語。流すべきものが二つもある)
(普段から舌を回している御木本は早々と立て板に変身した)
(声に乗った"水"はあまり済んでいるとは思えない代物だが)

いやー、それは本人の許可を得てもらわないと。
でもあの巫女さんの写真なんか配られたら悪い虫がつかないか心配だよー。
もちろん君も――
(喋る勢いで、カバンに突っ込まれてた手までスルーしてしまった)
(しかし、それらを代償に得たものもまたひとつ。顔色だけはわかる)

君も?
(最初、幽霊かもしれないと警戒した。次に人間ならば他人の空似だろうと決め付けた)
(本人が生きて立っているという第三の可能性を、無意識のうちに否定した要因は何か)
(あの内気な巫女さんの言った事は真実ではない、と認めたくなかったのだろうか)
(姉が死んだと誤認した? それなら、今知らせれば感動の再会が待っている)

いやー、よくわかっていらっしゃる。
残念ながらお兄さんはいないようだったけどー。
(けれど、もし意図的に誤った情報を流したのだとしたら)
("顔色だけ"でも、そちらのほうがありえそうだなとわかる)

…………「頼りにしてる」兄弟はいなさそーに見えたけれど。
ちょっと複雑そーな姉妹ならいる、のかな?
(わかるのにどうしてこんなことを口にするのだろう、このお節介は)
91御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/09/18(金) 00:27:45 ID:nJLP4a4S
>>89
【避難所の名無しさんの言うとおりだった】
【中身まで混乱してロールしちゃいけなかったね】
【すみません、長考しておりました】
【時間かなり食っちゃって申し訳ない】
92葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/18(金) 00:41:35 ID:KRqMcjYq
 あははは、年齢はこう見えてもそれなりだから。
 ……次言ったら、肉団子にされてもうらまないでね。
(完全に目がマジである)
 まぁ、名前ぐらい調べればお互いに分かると思いますけど。
(うん、面倒くさい)
(それだけだ)

 残念、あたしの信用のなさは、巷では有名なのですよ。
 しかも、そんなストーリーも存在しないのです。
 まぁ、威張れることじゃないけど。
(まったくである)

 まぁ、分かるけどね。
 多分、訳の分からない、「面識もない」意味不明な人には撮られたくないだろうし。
(自虐、あえてそれを使った)
 それに、本当に悪い蟲もつきそう出し。

 いやぁ、複雑そうなねぇ。
(確定的だった。この少年の聞いた話の意図)
(そして、違和感)
 まぁ、そーならいいや。踏み込まれたくない話だろうし。
(だから、最後に……確かめる)

 じゃあ、最後に二つだけ。イエスかノーかで答えてくれるとうれしいな。
(少し笑った)
 まず、その子のおねーさんはどんな子かな?君は知ってるのかな?
 そして……
(かちゃりと音が響く。暗い中に響く撃鉄の音)
 君はあたしとその子、どちらを信じる?
93御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/09/18(金) 01:09:34 ID:nJLP4a4S
に、肉団子ってせーとーぼーえーなんでせうか。
たたたとえ防衛だとしても、過剰なようなー?
(あっさりと自己紹介をして一緒に笑い合おう作戦は却下された)
(ここまで怒るという事は、今日が初めてではないのだろう)
(口に出すとそれこそ肉塊にされそうだが、間違えられそうな身――)
(やめておこう、読心すらしてしまいそうな鋭い目つきになってきた)

……信用のなさ、かー。
(まあ、彼女が本気で怒っているにせよそこまではまだ交流のための会話だった)
(平和な世界にだって喧嘩は在る。行き違いからぽかぽかと殴られることもあるだろう)
(しかし、硝煙の臭いがしてきそうな凶器を向けられればそれはもう対立だ)

確かに、一つしか答えの許されない問答は不信の種しか蒔かないだろーねん。
もしかしてこれまでも、そーやって"取材"してきたのかい?
(銃を向けられての、イエスかノーかにすらたどり着かない会話)
(口で抵抗しつつ撃たれないためには、身体を縛るしかない)
(手を頭の後ろで組んで、雑談調のホールドアップをして見せる)

おねーさんは目の前にいるよ。僕はどっちも信じたくないけどねー。
お姉ちゃんを幽霊に変えちゃうほーも……信頼を強要するほーも……。
君、と言ったところで本心からじゃないことくらいわかるでしょー?
信じてほしーなら、まず信じてくれないとねん。
(何がしたいんだ、なぜそんなことをするんだという疑問の源泉は)

それができないとしても、撃つ前に理由くらいは教えてよー。
美少女記者さんがどーして独りになっちゃう道を歩もうとしてるか知らないまま死にたくないからさ。
天国に行っておいしーものや美人の天使さんに囲まれても、楽しめないじゃないかー。
(結局、いつもの笑顔になってほしい症候群のようだった)
94葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/18(金) 01:26:13 ID:KRqMcjYq
 取材はふつーにやってるよ?
 もし、君が「あの子」と関わりがなかったらこんなことしないし。
(凶器を向けているにもかかわらず、彼女はいつもの口調だった)
(遠慮のない、ただの明るい声)
(そこには、脅しも強要もない言葉)
 やるとしても、せいぜい防衛できて死なない程度の、スタンガンとかだし。

 やっぱりか〜。
 あたしに「そっくりなおねーさん」でしょ。
(これで目的が分かった。噂をなぜこの青年に教えたのか)
 別にあたしを信じろって言ってる訳じゃない。
 ただ、君があたしを害ある異形と認識するか、ただの胡散臭い記者として認識するかだけだよ。
 それ以上もそれ以下もない。

 ……ぷっ
(その言葉を聴くと、彼女は笑った)
(いや、さっきから笑っている)
 そりゃー、教えても良いだろうけど? 簡単な事。
(別に隠す必要もない。ただ、真実を)
 あの子の一人のおねーさんは「あの子の中では」死にました。でも、あたしの中では生きてます。
 そして、お互いに我侭だからそれを認めようとしません。
(単純な喧嘩。ただ、命を消したいという以外は)
 結果、その子はそのおねーさんの姿をした何かを殺したいのです。
 そして、あたしはそれを認めているのです。ほら、簡単な話なんだよ。
(どこかにある昔話のように、それを語る)
 姉妹喧嘩。で、君はその山車にされそうになったわけ。
95御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/09/18(金) 01:54:56 ID:nJLP4a4S
……なんの能力者さんかは知らないけれども。
銃どころかスタンガンも十分恐ろしいと思うにゃー。
いやーNGワードのある取材なんて受けたくないものだねん。
(相変わらず読めない人だけれど、今はそのことを恐れちゃいけないような気がした)
(逃げるばかりではいずれ撃たれるか、生き長らえても部外者のまま放り出される)
(どちらにしても、この記者さんと分かり合える機会は失われてしまうだろう)
(怖いが、その本能は背を向けては何も知らぬまま死ぬという最悪の結末を招く)

――姉妹喧嘩の理由はわかったよー。
説明してもらっておいて悪いけど、僕が質問したのはそっちだけじゃないんだ。
(目はじっとおねーさんの瞳を捉え、返答は時に反抗的だ)
(身体を動かさないという最後の一線をしっかりと守った上でだが)
(従順過ぎて興味を失われるより、少々突っかかって気を引きたい)

どーしてこんな……胡散臭い記者止まりになるようなことするのかなってこと。
あの巫女さんのおねーさんなら、そりゃーもう喜んで深い仲にさせていただきたいのにー。
銃なんか向けられたら、お近づきになれないではないか。
(いつもの癖で手を広げようとして、慌てて髪の毛を掴む)
(薄氷を踏む気持ちで一歩、また一歩と話を進め)

胡散臭い記者になりきって、独りで姉妹喧嘩を抱え込もうとして。
ちょっとくらい、"愚痴って"くれても良いじゃない?
美人さんにはそれくらいの我尽を言う権利があると思うんだー。
(死んだ生きたというようなレベルの話に愚痴もないだろうが)
(仲裁だの解決だの、それこそ胡散臭い言葉を口にするのは憚られた)
(ちょっと迷った末に家族の喧嘩に付随しそうなものを選んで、提案してみる)
96葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/18(金) 02:19:04 ID:Qu7V6f0Z
 へぇ?
 そうじゃない?なら、何が聞きたいのかな?
(別に話すことはない)
(おそらく、これ以上の事は話す必要がない。否、話すことが出来ない)
(なぜなら、彼女は目の前の少年のように、時を前に進めようとしないから)

 まぁ、話は簡単なわけで。
(そーいえば、向けてたなーという感じの受け答え)
 君があたしを「異形として」狙ってる可能性があるからかな?
 現実にこの間もいたもんで。現役退魔な女の人が。
(別に深い意味はない。本当に自己防衛のための銃)
 だから、君に聞くわけ。あたしを信じるか、あの子を信じるか。
 まぁ、君のことだから、すぐには襲わないと思うけど。

 ぷっ…はっはっは。
 残念だけど、君は一つ勘違いしてるわけで。
(ああ、この目の前の人もそうなんだ)
 あたしは、
(現実と希望の儚さを知らない。そして、他人を思いやる気持ちを知っている)
 愚痴るほど、この状況に絶望していない。まぁ、確かに寝てるときに仕掛けてくるのは嫌だなって思うけど。
(でも、彼女はそれでも言った。彼女の望んでいること)
 むしろ、楽しんでたりします。そして、それを望んでいたりします。
 それが、あたしの我侭ですから。この永遠につづく姉妹喧嘩が。

 問題なのは、君みたいな一般人を巻き込むことなんだよね。
(と思いきや、いきなり愚痴を言うし)
 はぁ、何とかなんないかな。あの性格の悪さ。まぁ、唯一愚痴を言うとしたら、そこかな?
97御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/09/18(金) 02:44:50 ID:nJLP4a4S
害ある異形と認識するかただの胡散臭い記者として認識するかだけを求める。
確かに、僕に君の丸ごとを信じて欲しーわけじゃないという答えにはなる。
でも防衛としてはまずいやり方なんでないのん? そこが解せないんだー。
「異形として」狙わずとも、銃を向けるような危険人物と見なされるかもしれない。
人間だと信じると言われて狙いを外した瞬間、「人として」狩ると加えられるかもしれない。
あのワームに平気で近づけるなら、この距離で僕なんかを警戒することもないだろーに。
どーしてそんなに拒絶するのかなーって。
(本当に理解に苦しんでいる部分もあるけれど、自分なりの意見を言っているつもりだった)
(正当防衛の範囲を広く取りすぎ、他者の縄張りに入ってしまうと危ない。夜の世界なら特に)

……人が怖いの? 近づいて欲しくないとか。
ちなみに、僕は銃が怖くてたまらないから下ろしてほしーのだけれどー。
(問いかけが合っているか、間違っているかは問題ない)
(相手が返答したくなってくれればそれで良い)

わかりあうの、仲直りしよーとするのも怖いの?
(サンプルが増えれば増えるほど、とっかかりも大きくなる)

失礼、別に怖がってるよーに見えたわけじゃないんだ。
他人の僕を巻き込みたくないって思いやりは持ち合わせてるのに、と不思議でさー。
他人を使ってでも、一緒に写真に映るような姉妹と仲直りしたいならまだわかるけれど。
共通してるのが"人を遠ざける"って部分しか見当たらないよー。
(恐れるな、退くな。不信を残したまま別れればどうせいつか撃たれる)
98葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/18(金) 03:08:20 ID:X+k1Aenw
 ぷっ…くく…あはははは。
 あー、おなかいたい。
(そのことを聞くと、つい噴出してしまう)
 で、何か問題があるの? 人としてあたしを狩ろうとするのも、異形として狩ろうとするのも同じじゃない。
(縄張りなどという概念はない。その意味では、彼女は本当に独りだ)
(他人を信じることが出来ず、信じたのは現実だけ)
 攻めてくるものは殺すだけ。それがマイポリシーなんだよ。

 まぁ、あえて言うなら、怖いんじゃなくて、面倒くさいかな?
 他人を巻き込むと、それを処理しなきゃいけないでしょ。
(さらりと、怖いことを言う。夜に生きた人間の本性)
 それに……
(だが、次の瞬間には少しだけ表情が変わる)
 あの子が罪悪感で押しつぶされるのが怖いのかな?

 ……怖いね。
(この青年は並大抵のことでは引かない)
(なら、真実でも伝えてみよう。どうせ、信じられないだろうから)
(理解できないだろうから)
 確かに怖いよ。あの子の姉となって支えになることが。他人を巻き込んで、あの子に重荷を背負わせるのが。
 だから、人を遠ざける。結果として、また我侭になる。
(面白い、本当に理解できるのか。言ってみるの悪くない)
(ならば、望みどおりの愚痴を聞かせてもいいだろう)
 本当に、馬鹿な人間になっちゃったものだと思うよ。
99御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/09/18(金) 03:37:49 ID:nJLP4a4S
いやー、美少女の笑顔っていいものだねー。
女の子を楽しませることができるなら喜んでピエロになるよー。
ただ、それは命の保障がされたらなんだけどー。
(そうとも、可愛い女の子の明るい表情はよいものだ)
(それが心からのものであれば、の話なのだけれども)

なるべく攻められないよーにすれば、そんなに殺さずに済むよ?
(この理屈をわからない相手ではない。わからないならそれこそ理性なき異形だ)
(わかっていても、銃を向けなければならない境遇に身を置いてきたのだろうか)
(弱肉強食の戦いを生き残ることを考えれば、あちらが正しい姿なのかもしれない)
(……付きまとう孤独を本当に楽しんで笑っているのならば、だけれども)
(でなければ、肉体を守ることはできても精神が蝕まれないという保障はない)

ふむう、処理かー。面倒くさいかー。
でも……妹さんには重荷を背負って欲しくないんだ。
(もつれあった感情を吐露してもらえないかと)
(確認するように、しつこいくらいに繰り返す)
(反芻してもらえばもらうほど、消化は早まるだろうから)

姉妹喧嘩の原因を聞いてないから、その重荷がなんなのかは知らない。
だから、無責任にこんなこと言うべきじゃないかもしれないけど……。

もしほんとーに君が攻められたら殺しちゃうめんどくさがりの処理したがりだとしたら。
重荷を背負わせたくない妹さんと、その他への対応に随分と落差があるよねん。
そこまで大事な家族との命のやり取り、本当に楽しい? 永遠に憎まれ続けたい?

逆に、支えることが怖いと感じられるくらい他者を真剣に思いやれるとしたら。
面倒くさくて処理しちゃうなんて、心のどっかにかなーり負担がかかるんでないのん?

馬鹿な人間、だけなら良いけれど。
いつかぽきって折れないか心配だなー。
(噛み砕いた末でてきた真実の雫を一滴も逃がすまい)
(銃口に怯えて情けない表情をしつつも、舌は止まらない)
100葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/18(金) 03:53:34 ID:X+k1Aenw
 で?それがどうしたの?
 あたしにとっては、その一言で終わっちゃうんだよね。
 人を殺すのは「あたしにとってはまったく持って苦痛じゃない」から。
 殺される前に殺す。結果的に無関係だったとしても、可能性があれば潰す。
(それは、彼女の昔の唯一通じたルール)
 これを異常だと思うのなら、きっと君は正常だと思うよ。

 そりゃ〜、もちろん。
(簡単な話だ)
 あの子と他の人を一緒に出来るわけないじゃん。あたしの愛してるって言っても過言じゃない子なんだし。
(その簡単な話の中に)
 そして、あたしは本当にこのやり取りを楽しいと思ってる。
 だって、あの子の中には常にあたしがいるから。あの子の姉の敵として、常にあの子の中に居続けることが出来る。
 そして、あの子を救って、支えている。あたしの二の足を踏むこともなく。
(狂気があった。愛し方を知らない人間の。人を信じられなくなった人の末路が)

 いや、もう折れる柱なんてないから。
(あははと笑う。人の笑みか、彼女の笑みか)
 もし、折れる柱があるんだとしたら、おそらくそれが折れたのはもっと昔。

【うにゅ、そろそろ眠気がきました】
101御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/09/18(金) 03:59:10 ID:nJLP4a4S
【りょーかいです】

【んーっと、これ以上踏み込んじゃっても大丈夫かにゃ?】
【もしストップかけたほうが良いなら、次レスで〆てみるけれども】
【続けるか終わるか、葛森さんのお気持ちを聞かせてほしーなーと】

【もちろん、〆るにしても続ける打ち合わせをするにしても置きや伝言の形でおkです】
【これ以上疲れたまま引っ張ってもらっては申し訳ないのでー】
102葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/18(金) 04:01:48 ID:X+k1Aenw
【すみません。そろそろ限界なんで落ちます】
【一度避難所に伝言残すので】
【今日はあどうもでした〜】
103御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/09/18(金) 04:05:58 ID:nJLP4a4S
【ん、あ。遅かった……てことか】
【待たせっぱなしでごめんね?】
【こちらこそ、ありがとうだよー】
【僕も落ちますねん。それでは】

【スレッドをお返しします】
104アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/18(金) 21:06:41 ID:1JCF7laN
【名前】アンジェラ・『ウィーク』・トルーマン
【二つ名】「ミス・ウィーク」「英国の焼肉提督」
【年齢】17歳
【性別】女性
【身長】165cm
【3サイズ】88:60:82
【容貌】肩までまっすぐ伸びる黒髪。肌はやや白め。
    細い眉と大きめの黒い瞳が少しきつそうな印象を与える。
    やや筋肉質で、体育とか得意そう。
【能力】魔法
    分厚い『呪文書』を手に持ちページを開くことでそこに書かれた魔法を使うことができる。
    但し、その日の曜日と魔力量によって呪文書に現れる魔法が異なり、ほとんどのページは白紙になっている。
    ・曜日
     月・火・水・木・金・土・日の7種類の曜日に対応した7系統の魔法のうちの一つが使用可能となる。
     共通の呪文はなく、それぞれの系統で5種類の魔法が使える。
    ・魔力量
     それぞれの魔法にはLV0〜3が存在し、彼女のその日の魔力量で使えるLVが左右される。
     (LV0=その魔法は使用できないという状態)
     未熟な魔女であるため、自身で十分な魔力を捻出できず、生物の体液や肉を摂取して捻出する。
【希望】会話、戦闘、エロール等
【NG】グロ、スカ、リセットが必要となるもの
【弱点】多彩な魔法が使えるが
    ・ほとんどの場合LV1しか使えない。
    ・どの魔法もそれほど強力ではなく、LV3でも生粋の「炎使い(火曜日)」や「超身体能力者(日曜日)」には数段劣る。
    ・呪文書を開かなければ使えない。
【備考】イギリスからの留学生。
    英国営機関で作られた、魔女の髪の毛から作られた魔女のクローン。
    しかし、ほとんど独学で魔術を学びざるを得なかったため、期待されたほどの力を得られなかった。
    機関の他の実験体に比べて冷静で精神は安定しているが異能者としては最低レベルとされ、扱う魔法とかけて「ウィーク」と呼ばれる。
    本人もそのことを認め、留学先では「視察任務」と割り切り、異変や異能に積極的に首を突っ込まないが、
    冷静である以上に正義感が強いため、危機に陥ることも。
    また、人道を外れるのを拒み、肉(牛や豚など)を食べることで微量ながら魔力補給している。
    そのためかバーベキューや焼き肉には異常な拘りがあり、
    焼き肉パーティーなどが行われた場合、留学先に強烈な印象を与えている。

【少し間が空いてしまいましたが、待機させていただきましょうか。】
105紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/18(金) 21:12:16 ID:NberwFtz
【途中で一度30分ほど抜けないとならないんだが】
【それでもいいなら立候補させてくれ】
【ノープランだけどな】
【プロフは>>6だ】
106アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/18(金) 21:22:31 ID:1JCF7laN
【立候補ありがとうございます。】
【はい、中断了解しました。よろしくお願いします】
【こちらとして思いついた案(特殊なもの)は】
【1:アンケートで焼き肉屋の御食事券を当てた私が、前回のお詫びを兼ねて貴方を誘う(雑談系)】
【2:魔力の弱くなった貴方がピンチになっている貴方と遭遇(戦闘系)】
【ぐらいでしょうか】
107アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/18(金) 21:24:22 ID:1JCF7laN
【2:魔力が少なくなりピンチ(あるいは苦戦)している貴方に遭遇】
ですね。失礼。
108紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/18(金) 21:24:55 ID:NberwFtz
【悪いな】
【折角だし、Aにしてみるか】
【書き出しは俺からでも構わないがどうする?】
109アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/18(金) 21:26:30 ID:1JCF7laN
【了解しました。】
【そうですね。それでは書き出しをお願いします】
110紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/18(金) 21:41:19 ID:NberwFtz
(――戦いには抗いがたい快楽がある)
(獲物の命を蹂躙し、陵辱し、奪い、喰い尽し、生殺与奪権を行使する快感が)
(自分の命を削り、血を流し、反吐を吐き、蹂躙されて、死の恐怖を味わう官能が)
(何かの為の戦いが、戦う為の戦いになるのは、その快感を骨の髄まで味わったからだ)
(無論、それは必ず誰もがそうなるわけではない。大義や信念の為の戦いは存在する)
(だが、時にそんな例外が――闘争そのものに快楽を覚える人間も少なからず存在する)
(――人はそれを闘争狂と呼び、他者と区別した)

・・・糞の役にも立たないな、この刀。
(安くない金を払って買った日本刀が、見事にへし折れた。ぽいと投げ捨てる)
(近代刀工術によって再現された名刀ではない日本刀は、怪物と戦うには脆過ぎた)
(自分の剣術が未熟だとはわかっていたが、これではどうにもならない)
・・・西洋刀の方がマシだったかな。
(牙を剥いて襲いかかってくる三つの首を持つ魔犬――ケルベロスを前にして)
(紅い髪の男はぼやきつつ、その攻撃を回避した。「魔王の加護」を失った今、一撃でも)
(食らえばあっさりと死ねるだろう。だがそのつもりはなかった。なら何故戦っているかと言えば)
(――やはり闘争の快楽を捨て切れなかったからだ。これでも1ヶ月近くは保ったのだけれど)

(――破壊された時計台。破壊されたベンチ。臓腑を食い千切られた男女の死体)
(この街では有り触れた、九月の涼しい夜の公園の出来事だった)


【お待たせ。ではよろしく】
111アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/18(金) 22:09:00 ID:1JCF7laN
(人生に危険や危機が無ければ、それはそれは素晴らしいことだと思う)
(努力や幸運を一瞬にして無にするそれらを、わざわざ引き寄せる行為をするなど愚行にしか思えない)
(だから、アンジェラは『闘争狂』を容認こそしたが、理解はできなかった)

ですが、それとこれとは話が違いますから。
(夜の街に漂う死臭と魔力を辿って、行きついた公園)
(予想以上の被害に顔をしかめながらも、アンジェラ・『ウィーク』・トルーマンは歩を進める)
(異形の力は強大。既に戦っている異能者の力は並。自身の力も並)
(だが、それを倒さずに帰路につくことは『人間』として許されない)

(地獄の番犬の姿をした異形を目視できれば、日本刀を持った異能者も確認できる)
(以前出会った、しゃべる日本刀を操る少年かと思いきや、彼は折れた刀を投げ捨てていた)
……あれ?
紅裂くん?
(容姿は確かに紅裂である)
(だが、彼から感じる魔力は、前回の遭遇に比べて随分と少ない)
(不思議そうに首をかしげながらも呪文書を構えながら、近づいていく)
112アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/18(金) 22:10:20 ID:1JCF7laN
【遅くなってしまい申し訳ありません。来客が来てしまっていたのですがもう大丈夫です】
【それではよろしくお願いします】
113紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/18(金) 22:17:23 ID:NberwFtz
(ケルベロス――ギリシア神話に登場する冥府の番犬)
(三つの首を持つ犬とも、五十の首と青銅の声を持つ怪物とも言われる)
(今回対峙したのは前者の特徴を持つ、一般的なイメージの怪物だった)
(とは言え、「本物」ではないだろうと紅裂拓兎は考える。冥府の番犬が現世を)
(徘徊して人を襲うなんて事があるはずもない。似たような特徴を持った突然変異の)
(バケモノか、何処かの魔術師の作ったキマイラが逃げ出したか、真相はどちらかだろう)

――っと!
(真ん中の首が吐き出した唾液を避ける。ジュッという音がして地面が腐敗する)
(それは強酸であり、猛毒だった。一撃食らえば悶絶した末に死亡するだろう)
(右の首は奇襲じみた一撃で既に沈黙している。引き換えに武器を失ったが)
(まだ二つの首が残っている事と、以前のように再生できない事も考えれば)
(慎重にやるしかない。とても用心深く、それでいて好機は決して見逃さないように)

全く、こんなことしてたら命が幾つあっても足りないぜ。
――そうは思わないか?「魔女」。
こんな時間に一人歩きとは感心しないし、
道徳的にも状況的にも致命的にアレだけど、さっさと帰れ。
(タンタンタンっと軽快なステップで後退しながら、後ろからのっそりと現われた「魔女」に)
(声を掛ける。決して彼女の力など当てにしていない。一緒に戦うという選択肢もない)
(例え、自分がかつての力を失っていようと、誰かの力を計算に入れることはない)
(生き残った二つの首が天を仰ぐ。大量の唾液を撒き散らし、それが天から降り注ぐ)
(猛毒の雨が二人の生者を亡き者にせんとして、その猛威を振るう)
114アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/18(金) 22:39:34 ID:1JCF7laN
(異形から吐き出される猛毒の飛沫に当たらぬように気をつけながらも)
(呪文書を掲げながら落ち着いて紅裂へと近づいていく)
(この街へ来て数カ月。ようやくこの異常な光景にも慣れてきたというべきか)

今さら命の尊さを語るとは呆れたものです、『魔王のしもべ』
魔力の量が異常に少ないですが、体調でも崩しましたか。
(軽快にステップを踏む紅裂を横目で見ながら呪文書のページをめくる)
(金曜日の魔法は『美と愛情』。攻撃方法は乏しいが、補助や防御は得意な日だ)
(体調が悪いとはいえ、紅裂が協力してくれれば、目の前の異形はきっと倒せるはずだった)
こんな時間の独り歩きも、理由が伴っていれば正常な行為です。
それよりも、私はこんな状況の貴方を放っておくことの方が異常であると考えますので。
 Sacred skin,Level1
(天に舞い上がった猛毒を見れば呪文を唱えながら紅裂のもとへ駆け寄る)
(唱えたのは己の美を守る、防御魔法)
(障壁に包まれた身体で紅裂かばおうとしていた)
115紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/18(金) 22:58:24 ID:NberwFtz
あ、目下それは休業中だ。
契約も絶賛打ち切り中につきお手当てもなしだ。
(遠回しに「魔力の供給はない」と告げる。性能が低下した現状を真っ直ぐに)
(伝えるのは些か躊躇われた。これも以前より慎重に行動しようと決めた影響である)
何だよ、夜歩きが趣味なのか。
それとも、血に飢えて狩りにでも来たのか。
(地面を蹴って素早く移動しようとして、急停止する)
(彼女が、アンジェラ・『ウィーク』・トルーマンが近寄って来たからだ)
――ってアホかこの自殺志願者!
(反射的に近寄って来た彼女を抱き抱え、猛毒の雨から逃れる為地面を蹴る)
(降り注いだ雨は、地面を腐らせ、溶かしてゆく)
(――彼女が自分を庇おうとしていたのは理解するが、それは容認できなかった)

・・・あのな、言っておくが。
俺を庇うな、俺を守るな、俺を支えようとするな。
戦うのは勝手にしろ、協力する。だが俺を守ろうとするのは止めろ。死にたくなる。
(ドンと突き放して、複雑な感情の入り混じった眼差しを「魔女」に向ける)
(ちらりと、視界の端に映る男女の死体を見て、更に複雑な気分になった)
(哀しいとは思わない。怒りも覚えない。何も感じない事自体が複雑な気分だった)
俺はお前とは違う。アレを見て何も感じない人間なんだ。
そんな人間になっちまったんだ。だから、俺を、庇うな。
(一言一句を丁寧に言って、地面をガリガリと掻いている魔犬に意識を戻す)

舞え、剣千陣。
(煌めく珪素が集約して、十本の水晶の剣を生成する。以前より数が少ないのは供給されていた)
(魔力がカットされた影響を如実に表している。だからと言って退く気は最初からない)
(十の透明な剣が流星の如く撃ち出される。ドスドスと突き刺さる。突き刺さる。けれど魔犬は突進してくる)
(明らかに威力が足りず、数も足りず、そしてケルベロスは怒涛の勢いで紅い髪の男に襲いかかる)
116アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/18(金) 23:29:44 ID:1JCF7laN
契約を切ったのですか?
どうして!あれほどの力があれば──
いえ。解りました。
(自分も、皆も、幸せにできるはずなのに)
(全ての願いはかなわなくとも、多くの願いをかなえられるはずなのに)
(どうしてそんな力を一時的にだとしても手放してしまったのかと)
(思わず聞きたくなるのをこらえて、異形へ向き直る)
私は血に飢えてなどいません。
不完全な魔女でいつづける事は確かに面白くはありませんが、その為に人間を捨ててしまうつもりはありませんから。
(霧原朱音を生き返らせるために人肉を工面するとしても、それは人を救うためのこと)
(少なくともアンジェラはそう納得して行動している)

心配させて申し訳ありません。
ですが、少しぐらいなら防げますから、大丈夫です。
(突き離されて数歩後ろに下がるが、目線はぶらさない)
守る、とか支えるとか。
意外とそういう言葉にこだわるのですね。
(真っ直ぐに彼を見据えたまま、今度は補助魔法のページを開く)
(紅裂に促されて散らばる死体を見た。哀しい感覚が胸の内に広がる)
(だけれども、それは過ぎたこと。アンジェラの行動に支障はきたさない)
(もうその人たちは、幸せになれなかったのだから──)
貴方が極悪非道でも、私は今、貴方と一緒に幸せになりたいと、
ええと、語弊があるかもしれませんが、ともかく。

二人とも無事であの異形を倒したいだけです。
  Blessing,Level1
(唱えた呪文は、他人に受け渡すことでしか使うことのできない魔力を発生させるもの)
(魔剣を打ち出す紅裂の両肩に手を置いて、生み出した魔力を供給する)
117紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/18(金) 23:45:20 ID:NberwFtz
自分一人で何かしてみたくなった。それだけだ。
(まず、自分の状態を見抜かれた事に腹が立つ)
(かつて教室で話した時は誤魔化せたが、やはり戦闘時になると誤魔化せない)
覚えておけ、「魔女」。
人間を捨てて得られる物なんて、程度が知れてるぜ。
(自分の選択を後悔している。後悔し続けている。姉を殺したことも。魔王と契約した事も)
(人間を捨てる契約をしても、苦しみを感じる心までは捨てられなかったのだから)

拘るとも。それだけは譲れん。
(視線を返しながら、短く主張する)
(守られたくない。庇われたくない。支えられたくない。誰にも、誰にもだ)
幸せなんてのはな、自分で勝手に手に入れるもんだ。
だから勝手に幸せになっとけ。俺を勘定に入れるな。虫唾が走る。
(一度許容してしまえば、それに縋ってしまいそうだから。だから許されない)
(『魔王の加護』を失って、真の意味で独りで戦っている現状では、それは危険なことだった)

(透明な剣が魔犬を抉る。突き刺さる。そして弾かれる)
(威力が足りない。魔力が足りない。何もかも足りない。一介の異能者としては)
(それでも十分だろうと思われる戦力でも、以前と比較すれば劣化し過ぎている)
―――てめっ!
(そこへ補充され、補強される力。魔王とは違う、魔女の生み出した魔力が後押しをする)
(何かを言いたかったが、それは後回しにする。更に生み出した十の剣が魔犬を怯ませる)
(残りの首がひとつになった。更に力を振り絞る)
穿て!槍!
(更に長い槍を産み出して、投擲する。それは違うことなく真ん中の首を貫通した)


【ちょっと席を外します】
118アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/19(土) 00:10:52 ID:RnWJakTp
そう、ですか。貴方がそういうのならばきっと間違いは無いのでしょう。
(つまりは悪魔の力も、魔女の力も人間の力に比べれば取るに足らないものだと彼は言ったのか)
(人間を超える事で多くのことを成し遂げられ、多くの人を幸せにすることができるかもしれないと)
(そんな希望を心の奥底で持ち続けていたアンジェラにとっては実は認めたくないことではあったが)
覚えておきましょう、「紅裂拓兎」
人間一人で出来る事が矮小で無いことを、証明してください。

本当に。もし、本当に他人に助けてほしくないなら。
(異形の方を向きながらちらりと横目を向けて言う)
助けてもらったとか、支えられたとか思わなければいいんです。
少なくとも私は、私の行為に恩や友情を感じてほしいだなんて思っていません。
ただ、私が、私自身が感じる罪悪感の為に貴方を助けようとしているだけだと思ってくれれば良いです。
(小さく息を吐いて、吸う)
(紅裂は本当に理屈っぽくて、かっこつけで、素直ではないなあと思う)
(けれども、自分から一歩近づいてくれたり、突然こちらを庇ったりする)
(だからきっと、本当は──)
だから、私を都合よく利用してくれればいいですよ。
それで、二人とも無事に帰りましょう。
(不意にこぼれる笑み。けれどもそれを紅裂に向けたらきっと彼はまた拗ねるから)
(見えないようにと顔を背ける。けれども声の感じで伝わってしまったかもしれない)

っ!
(供給した魔力は予想以上の速さで吸い上げられた。やはり彼は強力だった)
(しかし、おかげでケルベロスの頭は穿たれた)
終わり、ましたか。
(紅裂の後ろから異形を眺めて呟いた)

【了解しました】
119紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/19(土) 00:49:33 ID:DEL3wQRe
【申し訳ない。トラブルで遅くなった】
【今からレスしますので】
120アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/19(土) 00:53:01 ID:RnWJakTp
【了解しました。お気になさらずに】
121紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/19(土) 01:03:22 ID:DEL3wQRe
どうにか、な。
所詮は、人工物。脆い。
(穿った槍が、どろりとした肉塊に墓標のように突き立っている)
(やはり天然物ではなく、作り上げられたキマイラだったようだ)
(ケルベロスは絶命すると同時に醜悪な肉の塊と成り果てた)

結局、鍛錬にはならなかったな。
力、借りちまったし。全く、お前は・・・
(夜を駆け巡ったのは根深く貼りつく戦闘衝動に促されたからだ)
(新しく買った武器の様子も見たかったこともある)
(何より、いずれ来る戦いに備えて魔力に依存しない力を身につけたかったからだ)
まーあ、いい。今夜は見逃す。
(いつもの調子で魔力を吸い上げたら、アンジェラに負担が掛かってしまった)
(魔女だろうと器は人間である以上、やはり悪魔と同じ感覚で扱ってはいけないと)
(肌で感じた。だから、これ以上は言わない事にする。どうせ意見が噛み合う事はないのだから)

言いたい事や咎めたいことは山ほどあるが・・・
ひとつだけ訊くぞ、アンジェラ・『ウィーク』・トルーマン。
お前はなんでこの街の夜を徘徊し回っているんだ?
(振り返って、「魔女」とは呼ばず、綽名でも呼ばず、ちゃんとした名前で呼んで尋ねる)
(こんな事を聞いても何もならないと、以前の彼なら思っていた。今でも思っている)
(けれど、関わると決めたのだから、それは聞いておくべきだった。そこからアンジェラの事が)
(少しは理解できるかも知れないし、反対に、全く理解できないかも知れない)
(どちらにせよ、彼女の行動原理や行動方針は知っておくべきだった)
122アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/19(土) 01:32:51 ID:RnWJakTp
(力を失って崩れた肉塊をぼんやりと見ながら、肩に置いていた手を離す)
思ったよりも脆かったようですね。助かりました。
(急激に魔力を吸い上げられたせいか軽いめまいを起こすが)
(頭を少し揺らしただけで踏みとどまり、何事も無かったかのように呪文書をしまう)

鍛錬、だったのですか。
(契約を解除した彼が、彼自身の力だけで戦うための鍛錬)
(そうだとしたらアンジェラのしたことはお節介以外の何物でもない)
いえ、すみませんでした。
……本当に。
(怪我や死亡の危険もあったかもしれないが、それは彼自身が一番わかっているだろう)
(鍛錬だとすれば、彼には未来がある。ならば過度な無茶はする理由がない)
(何も、弁解のしようがなかった)

(申し訳なさそうに頭を下げながら、別れを告げようとした時に紅裂に問われる)
(アンジェラ・『ウィーク』・トルーマンがここにいる理由を──)
私は、英国の機関で作られた魔女のクローンです。
(自然と口から、今まで誰にも告げたことの無い『事実』が出てしまった)
ですから、本来の私は、魔女としても、人間としても中途半端です。
だから、私には行動することしか残されていないんです。
正義や人の幸せの為に行動することで、ようやく私は、
私のなりたいアンジェラ・『ウィーク』・トルーマンになれるんです。
(頭を上げながら軽く微笑む)
(生まれを悲観することは無い。それは自分の罪ではないのだから)
(だけれども、自分の生まれ持った身体や魂が誇れないのなら、あとは功績で補うしかない)
抽象的になってしまいましたが、こんなところです。
今のところ貴方に危害を加える気はありませんから、今度一緒にご飯でも食べに行きましょうよ。
(にこっと笑って、そんなことを言ってのけた)
123紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/19(土) 01:52:08 ID:DEL3wQRe
魔女のクローン、だと?
(この世界の技術は一般で知られているより進んでいる)
(それが裏社会での常識。人間のクローンが作られていても不思議ではない)
(倫理や道徳という柵を考えなければの話ではあるが、それはさておく)
(――クローンされた生物はオリジナルより短命であるのが通例だ)
(テロメアの問題はまだ解決されていないと聞き及んでいる)

待て、それは本当にお前の意思で・・・・・・
いや、すまない。今のは無しだ。
(それは本当にお前の意思なのかと、誰かに操られた結果なのではないかと)
(問い質そうとして、口を紡ぐ。自分の意思などと曖昧なものを定義しろと言われても)
(紅裂拓兎は答えられない。強いて言えるなら、この言葉だけだろう)
コギト・エルゴ・スム・・・・我思う故に我在り・・・だな。
お前はお前を定義した。そういう存在なんだってな。自己実現の為に想いを貫くか。
(彼女をこの崩れ落ちたケルベロスと同様の存在であると決めつけるのは簡単だ)
(けれど、違うと思う。そう思いたい自分が間違いなく存在する)

・・・いいぜ、覚えておいてやるよ。お前って女がいたことを。
死ぬまでは忘れないって誓ってやるよ。アンジェラ・『ウィーク』・トルーマンの名前を。
飯なら、俺が作ってやるさ。
(作られたモノであることは同じだが、なりたい自分になる為に戦っているアンジェラは)
(心を求めるブリキの人形や、勇気が欲しいと願ったライオンや、頭脳が欲しいと願う案山子の)
(ように、明確な人間性を感じ取ることができた。だから、そんな彼女を覚えておく事にした)
124アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/19(土) 02:29:02 ID:RnWJakTp
それでも、私は私ですから。
身体や心に不具合があったとしても、ただ前に進むだけです。
出来る事を、ただ、やる。
『我思う故に我在り』、というのは確かに私の根幹を支えている事なのかもしれません。
(言葉を詰まらせた紅裂の優しさを感じながらも、少しさびしそうに笑って空を仰ぐ)
(数秒回想して、目線を紅裂に戻すともう一度口を開く)

万人に受け入れられるものではなかったとしても、
私は何かを成し遂げられるんだってことを証明したいんでしょうかね。
でも、みなさんが持っている願望とそう変わりませんから
案外、ただ普通に生きているだけなのかもしれません。
(今度は力強く笑いかけて、紅裂の顔を見つめる)
覚えておく、ですか。
ありがとうございます。
(いつ死ぬか、あるいはこの街を離れるかは解らない)
(そんなことを暗に考えながらも、紅裂の言葉は心の芯まで通って、喜びを感じさせてくれた)
(思わず満面の笑みを浮かべながら、目尻にごく微量の涙を零してしまった)
私も、紅裂さんのことはずっと覚えていますから。
そう言えば料理が得意でしたね。今度よろしくお願いします。
その時に、もしよろしければですが、貴方のことも教えていただけたら、とは思いますが……
(きっと彼は拒むだろう。今はまだ、彼自身話す『準備』が出来ていないのだと思う)
いえ、それはいいです。失礼しました。
それでは、またお会いしましょう。
(笑顔のまま頭を下げて、夜の闇の奥へと消えていった)

【大変時間がかかってしまい申し訳ありません】
【それではこちらはこれで〆とさせていただきます。】
【お相手本当にありがとうございました。これからもどうかよろしくお願いします】
125紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/19(土) 02:45:35 ID:DEL3wQRe
(何も言わず、ただ頷くだけに留める)
(自分のオリジナルが存在する気持ちも、クローンであることの気持ちも)
(何一つ実感できないのだから、そうするしかない。彼女は既に受け入れているのだから)

案外、そんなものだろう、人生の喜びは。
そんなささやかな事でも、自分にとって大事ならそれでいい。
(例え偽りの身体でも、何かを成し遂げられる事を証明したいと彼女は言う)
(それはとても当たり前のことなのだろう。そんな風に思っているのは彼女だけではない)
(だから彼女に言うように、とても普通のことなのだろう。だからこそ、尊いのだと感じる)

・・・ああ、ちゃんと、覚えておくさ。
お前は、良い方の魔女だからな。
(お節介な魔女。何かを成し遂げられると証明したくて駆け巡っている魔女)
(それはきっと、お伽噺でシンデレラを魔法で助けたような良い魔女だろう)
(満面の笑みを浮かべる「良い魔女」は、薄らと泣いているようにも見えた)

いずれ、な。
じゃあな、アンジェラ。
(まだその時ではないと感じる。まだ新しい自分を作っている旅の途中なのだから)
(もしかしてら、出来あがったそれはとても不細工なオブジェに過ぎないのかも知れないけれど)
(まだ、その時ではない。少なくとも今ではないと感じる)
(よい魔女を見送ってから、折れた刀を拾い、しかめっ面をして同様に拾った鞘に収める)
(今度は西洋剣を買って試してみようと思った。斬るのではなく重量で叩き潰す方が確実かも知れないと感じる)
(――疲れた、気がする。そしてまた明日からやる事が山積みだった。自分自身のことと、他人のことと・・・・・・)
(それでも、それもまた楽しい気がして、紅裂拓兎は少しだけ笑って家路を辿った)


【お疲れ様でした、と】
【こ、こっちもトラブルで退席した時間が長引いてしまって本当に申し訳ないと】
【またいずれよろしく】
126天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/19(土) 12:52:42 ID:D5mprGc0
>>85
……う、うん。
(車椅子の手摺りを強く握りしめ、何度か瞬きをする)
(たまっていた涙が流れ落ちて、でも、これでちゃんと前を見ることができる)

『……わたし、わたしは……いたい、いたい、いたいたいたいたくて……』
(苦しそうに身をよじる少女の幽霊)
(目から、首から、バラバラにされた身体のあちこちから、真っ赤な血飛沫が飛ぶ)
(苦痛の悲鳴が、まるで形になったのが、血飛沫のように見えた)
『たすけてたすけて……いやいやいやいやいやなの……やめやめやめやめて……』
(きっと、殺されたときの辛い気持ちがぶり返しているのだろう)
(足の手術の痛みと、生きたままバラバラにされる痛みが、比べられるものになるものか分からないけど)
(あの痛みが全身にあるとか、想像しようとするのも、辛い)
さ、さっ……佐世保さん!
(どうしたら、彼女の苦痛を取り除いてあげられるのだろう)
(一緒に泣くのも、抱きしめるのも、たぶん、そんなことでは駄目)
(彼女を苦しめる根本的な理由を見つけて、解いてあげないと)
(だけど、そうればいいんだろう……)

……先輩?

(都の前に立った水鏡が、頭を垂れたように見えた)
(尊大な態度に似合わない行いに、都の舐めも知らない先輩の見る目が少しだけ変わる)

『………………』

(水鏡の姿勢が通じたのか、相変わらず苦痛まみれの呻きを漏らし続けていた少女だったが)
(少女は血涙を流したまま、あるところを指さした)
(まるで操り人形のように、糸で吊されたような腕は少しずれて、バラバラであることを意識させて)
……教室?
(指が示す先は、教室の中にある机の一つに見えた)


【先にレス書く時間がとれたので、置いておきます】
【お昼がまだなので、1時半前には戻って来ますね】
127水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 13:25:30 ID:r7vz2LY1
>>126
少しだけ楽にしてやるから、暴れるなよ?
大丈夫だ、ヘンなことしねーから、な?亜由美ちゃん。
(血しぶきにも動じず、ゆっくり左手を挙げると全身の文様が薄く輝きを増し、
 相手の体には触れず、脅かさないように、そっと体の切れ目をなぞるように掌を動かしていく)
霊体だからな…こんなもんか?

(慎重に「力」を注いでいくと、ずれた腕が元の通り、自然に繋がっていく)
わりぃな、ずっとそのままって訳にはいかねーが、今のところはこんなもんだ。
(あくまで一時しのぎだが、これで痛みの記憶も多少は和らぐはずだ。
 すっかりバラバラにされた跡を繋げてしまい)
よっし、これで美人さん、いっちょアガリ、だな、亜由美ちゃん。
(落ち着かせるように、穏やかに笑い掛けて)

みゃー、オレ様が押しちまうといざと言うとき動けねーから、自分でついてこい。
(教室の扉を開けて)
えっと向こう?亜由美ちゃん、先導してくれよ。
(念のため、亜由美を先にいかせ、都との間に必ず自分がいるようにして)
って、旧校舎で何かあったんじゃなかったっけか?
(その辺りの事情はよく分からない、都を半身で振り返りつつ確かめて)
今なら少し落ち着いてるはずだ。話も出来んだろ、車椅子探偵にお任せな。
(また小声で指示して交渉役は都に任せることにする。
 もうそれほど暴れはしないと思うが、それでも慎重を期して、
 どうにでも動けるよう、体をリラックスさせておく)

【それでは本日もよろしくお願いいたします】
128天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/19(土) 13:44:18 ID:D5mprGc0
>>127
『……うぅぅ……』
(亜由美の呻き声が弱くなる)
(人の身体と幽霊の身体、まったく同じということはないのだろうけど)
(物理的な制約に引っかかることが少ないであろう幽体の方が効果があるのかも)
(水鏡の気持ちが通じたのか、身体から飛び散る血飛沫は治まった)

すごい……もしかして、本物の霊能者だったり?
(今まで出会ってきた異能者はみんな物理的な力を操る者がほとんどで)
(実際には魔術とか力の根本は違うのだろうけど、都の目からはそんなことは分からないから)
(素直な気持ちで水鏡の力に驚嘆する)

『…………』
(教室のとある机を指さしたまま、亜由美は水鏡が開けた扉から教室へと入る)
(血飛沫は止まったとはいえ、歩いた後にはポタポタと血の痕が点々と残っていた)
うん、事件があったのは旧校舎だけど、ここ、同じ階の同じ教室なの。
だから、佐世保さんはこの教室の前に出てきたんだと思う。
(少女に続いて都が中に入る)
(バリアフリーの設備が充実しているこの学園とはいえ、都のような生徒がいない教室はそこまで気を配られていない)
(机と机の間が狭くなってたりしているので、あまり乱さないように机をずらして後ろをついていく)
『……ない……ない……』
(だから、都はちょっと離されてしまったのだけど、その間に少女は目的の机について、中を探し始める)
(だけど少女が探しているものは無いようだった)
佐世保さん、佐世保さんは何か忘れ物をしたのかな?
だったら、わたし達、一緒に探すね。
(水鏡の方を見てから、少女の横に移動する)

【今日もよろしくお願いします】
129水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 13:58:55 ID:r7vz2LY1
>>128
その辺は後で説明してやっから、今は亜由美ちゃんに集中な?
(都の呟きにひそひそと答えて)
なるほど、そんじゃ机の位置も一緒だったりするのかもな。
そういう引っ掛かりがねーと、なかなか幽霊って出てこれないからよ。
(ふむふむと頷き、都が通りやすいよう机を動かすのも手伝って)

(亜由美の横に移動しようとする都に頷いて見せて)
ああ、みゃーも一緒に探してやれ。
(また小声で亜由美には声が届かないように)
みゃーは直接亜由美ちゃんに触るな、正直何が起こるかオレ様もわかんねーから。
(一応の注意を与えておく)

(椅子を引いて探しやすいようにして、顎に手を当て考え込んで)
てことは、場所は教室のこの位置でも、実際にモノがあるのは、
旧校舎の教室の、亜由美ちゃんの席、になるんじゃねーの?
(亜由美が探っているあたりを記憶しようとその手をじっと眺めて)
それならここじゃ見つからねーかも。

なあ、亜由美ちゃん、ここまで来たんだ、力になるぜ?
心残りを何とかしたいって、こっちはそう思ってんだ。
無論そこのみゃーも一緒だ。どうだ?信用して話してくれねーか?
(したいようにさせておいてから、ゆっくり噛んで含めるように説得しようとして、
 落ち着いた声で語りかけ、両手を広げて害意がないことを示し)
ほれ、みゃーからも何か言ってやれ。

【こちらも亜由美ちゃんを動かすと混乱しそうなのでお任せしちゃってるけど、それで大丈夫?】
130天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/19(土) 14:22:14 ID:D5mprGc0
>>129
佐世保さんが探してるのは、どんなものなのかな?
(机の引き出しの中には、教科書やらノートやらがびっしりと詰まっていた)
(たぶん、あまりまじめな生徒の机ではないのだろう)
(「勝手に触ってごめんなさい」と心の中で謝って、少女に触らないように教科書とかを出してみては少女に見せてみるが)
(どれもこれも悲しげに頭を横に振るだけだった)
(感じからして男子の机のようだから、共通的なものではなく、やっぱり少女の特別な物なのだろう)
……やっぱり、あっちを探すしかないのかな。
(都も水鏡もたぶん同じ考え、捜し物は旧校舎の同じ教室、同じ位置にある机の中)
(だけど、そこへ行くことは、都にとって心が重い)
(物理的にも、能力的にも、色々と困難なことが目に見えているからだ)
(それでも、やっぱり彼女の力になりたいと思う)
行こう、旧校舎に行って佐世保さんの捜し物をしよう。
佐世保さんが勉強して、友達とおしゃべりして、楽しく過ごした教室はここじゃなくて、あっちにあるの。
だから、一緒にそこへ行って、佐世保さんの大切な物を見つけよう!
(もしかしたら、もっと根本的に解決できるかもしれない)
(紫と一緒に入ったときは、昔の事が目の前で再現されて、それに割り込む形で紫が惨劇の被害者を救ったりもした)
(同じことが起きるとは限らないし、もしそうなったら戻れない危険が大きいけれど)
(だからって、彼女に諦めてなんて、口が裂けても言えなかった)

『……あ……あ……あも……あり……あ……』

(心なしか、少女の流す血の涙が薄まって、泣きながらだけど、嬉しそうな顔をしているように見えて)
(だけど、)

『……っ!』

(少女の顔が恐怖に歪み、水鏡がくっつけた身体がふたたびバラバラになって崩れ落ち)
(それらが二人の身体に触れると、雪が溶けるように消えてしまい)

君たち、早く帰りなさい。
もうそろそろ閉門の時間よ。
(こんこん、と扉を叩く音がして、続いて二人に声がかかる)
(廊下には二十代くらいの若い教師が立っていた)
(夏休み前に産休に入った教師の代わりで来た生物の教師だ)
中等部の生徒がこっちへ来てはいけないとは言わないけど、こんな時間まで男子と一緒にいるのはどうかしら?
君も先輩なんだから、ちゃんと注意してあげなくちゃ駄目でしょ。
(都、そして水鏡にやんわりと言う教師は、もっと怖い先生が来る前に帰りなさいと続ける)
(サマースーツに髪を後ろでまとめ、縁なしのメガネして、きちっと決めた、いかにもまじめな若い先生という格好だけど)
(顔は柔和、いつも微笑んでいそうな感じで、とても優しそうな先生だった)
(都は初見だが、一目で「スタイルいいなぁ」と思ってしまうほど出るべきとこは出て、引っ込むとこは引っ込んでいて)
(水鏡も直接授業は受けていないが、エロい身体の先生が来たという噂は届いていた)

【大丈夫です、というか場面転換】
131水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 14:37:29 ID:r7vz2LY1
>>130
(かすかに身動きして亜由美の身体が消えていくのを冷静に眺めて、
 ノックの音がした瞬間に、全身の文様の輝きを隠してとっさに取り繕う。
 まだ髪は逆立ったままだが、教室はあまり明るくもない。
 このぐらいなら誤魔化せるかと一応自分の体をちらっと見て確かめて)

ああ、先生すいません、ちょっと僕の忘れ物探しにつきあってもらっちゃって…
(頭を掻いて軽くお辞儀をして、机の上に出したものを片付けていって)
探し物も見つかったので帰りますね、そこ通してくれますか?
(都にまた囁く)
少し話がある、送ってくからついてこい。

(教師の顔には見覚えがある、どこまで見られたか、そんなことを思いながら)
彼女を送っていきますよ、大丈夫、僕だってわきまえてますし、
先生に見つかっておいて、いかがわしいことする訳ないじゃないですか。
(都の先に立って扉へと近づいて、教師と都を当分に見やりながら、
 まだ何か異変がないかどうか、油断はせず、しかし体は緊張させることなく、
 都がついてくるのを待って、やや教師との距離を置いたままでいる)

【「変身」してると一目でなにそれ?な姿をしてるので、とっさにカモフラージュしました】
【まだ不知火状態のままです】
132天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/19(土) 14:52:11 ID:D5mprGc0
>>131
……あ、すみません、わたしもすぐに帰ります。
(慌てて、ぴょこんと頭を下げる都)

「そう、用事が済んだのなら早く帰るのよ」
「先生だって信用してるんだから、裏切らないでね?」
(水鏡の様子どころか、足下近くに残る血痕にも気が付いていないようで)
(のんびりと言って、中には入ってこずに顔を引っ込める)
(コツコツと職員室の方へと歩いていく足音が聞こえ、やがて聞こえなくなり)
(同じように廊下や教室の床に残っていた血痕も消えてしまった)

すごい美人の先生だったね。
そう言えば寮で聞いたことがあったかも。
(ほっと肩の力を抜いて、教室の中を見回す)
佐世保さん……佐世保さん?
……消えちゃったのかな。
もっと、ちゃんとお話ししたかったんだけど。
(机から出した物を元に戻しながら)
仕方ないから、とりあえず先輩とお話しよっか。
わたし、変な呼び方されてるのに、先輩の名前知らないんだもん。

【不知火ということは、僕と言ったのは演技ですね】
133水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 15:09:17 ID:r7vz2LY1
>>132
つか場所変えるぞ?あんまここに長いしないほうがいいからな
(言葉遣いを戻し、都の後ろに回ると前輪をウィリーさせて)
しっかり掴まってろよ?
(非常識なスピードで車椅子を猛烈にダッシュさせ、エレベーターまであっという間に連れていき)
まあこう、なんていうかボン、キュッ、ボンなとこは評価してやってもいいな。
(ヘラヘラ笑いながら1階に到着すると、またダッシュして、
 寮の方向へ進むものの途中で曲がって人気のない校舎裏まで強引に都を連れて行く)

あー、言っとくけどオレ様、お子様には興味ねえからヘンな心配すんじゃねーぞ?
さっきの先生ぐらいにこう(胸の辺りを手で豊かな膨らみをパントマイムして)
みゃーがおっきくなったらそん時は改めて交際を申し込んでやる。
(人気のないのを確かめ、ぼんやりついた街灯の灯りで周囲を警戒して何もないのを確かめて)

そういや自己紹介がまだだったか?ってさっき亜由美ちゃんにも言ったじゃねーか。
オレ様、水鏡恭弥、ガッコの高等部2年な、ボクシング部してる。
(カモフラージュはやめて、また全身にぼんやりと文様が浮かび上がる。
 都に話しかける、その顔にも揺らめく炎のような、不気味な紋章が薄く光を放ち)
よろしくな、みゃー。
(車椅子の前に回ってしゃがみ、目線の高さを合わせて)

さってと、亜由美ちゃんの話すっか?それとも―――
みゃーの異能について話すっか、まあどっちも繋がってるわけだが…
触媒、って授業で習ったか?みゃーにはどうも、霊的っつーか異能的ってか、
そんな感じで相手の能力に干渉する、そういう力があるんだな?
最初に肩に触っただろ?アレで普段はスイッチ切り替えないと出てこない、
オレ様が参上しちまったからな。
134水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 15:14:31 ID:r7vz2LY1
【前輪じゃないや、前をウィリーさせて、です。】
【さらに一行目は×長い→○長居 に読み替えてね】
135天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/19(土) 15:30:23 ID:D5mprGc0
>>133
え、うん……て、ちょっと飛ばしすぎ!
(スポーツ用ではないけど、結構良いのを使ってるから軽くて頑丈ではあるけど)
(最近色々な目に都も車椅子も遭遇してるから、ガタがきていないとは言い切れない)
もぉ、音だってするんだから先生が戻って来ちゃうじゃない。
(ウイリー状態で押されるなんて、滅多にない)
(不承不承で手摺りに掴まりながら、顔を上げて睨みつけるくらいしかできず)

むっ、失礼でセクハラな先輩!
絶対に大きくなって、先輩のこと門前払いするんだから。
(さっき、少しでも見直したことを綺麗サッパリなしにする都だった)

あれ、言ってたっけ?
でも名前だけで、ボクシング部とかまで言ってなかったもの。
ボクシングって、減量するでしょ?
だから、差し入れとかよく分からなくて、応援ってあまり行ったことがないの。
危ないスポーツだからって、高等部以上で中等部にはないし。
(目の前に不知火をまとった顔が来ても、驚くとか怖いとかそんな感じはいっさいなく、普通にせっする都)
(暗がりでよく見えるくらいに思っていたりする)
うん、そうよ。
強くなったり弱くなったりするみたい。
絶対になるってこともなくて、だけどわたしは触られてるくらいしか感じないから、そうだとしか言えないの。
水鏡先輩は、その派手なメイクと霊能力が異能の力なの?
(本当は初対面の人にどうこう言うべきじゃないのかもしれない)
(だけど、口は悪いけど佐世保亜由美への態度から悪い人ではない判断して自分のことを教えた)
136水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 15:46:14 ID:r7vz2LY1
>>135
おう、楽しみにしてるぜ。沢山喰って沢山悩んで、いい女になれよ、みゃー。
(失礼に高笑いをしながらぽんぽん、と都の頭を子供扱いして軽く叩いて)

メイクってか、これ不知火っていってな、まあオレ様の力の源だ。
幽霊とか触れるようになるのも能力の一つでな。本来は戦闘用。
オレ様スペシャルだから結構色々できんだぜ?
その様子じゃ今までもそんな風に能力が発動しちゃったことがあるワケだ。
自分で制御、できんのか?

(そこまで言ったところで全身の文様が薄れ始め)
ん?みゃーに触って時間延長されたみたいだが、どうやら限界っぽいな。
後は僕様ちゃんと話してくれ、ヘタレだからあんまイジメんなよ?
(最後にニヤリと笑い掛け)
さっさとカレシ見つけて揉んで(また手を自分の胸の前に)おっきくしてもらえ。あばよ、みゃー。
(失礼なセリフを吐いて、すっと全身の文様が薄れて消える)

(いつものような脱力感もなく、今日は戦闘もなかったから気分が悪くなることもない。
 だがいたたまれない気持ちでいるのは普段以上で、冷や汗を掻いて)
ごめんね、天羽さん。失礼なことばっかり言って…
(一転困惑を顔に浮かべて、しゃがんだまま頭を下げる恭弥)
あんまり悪気はない、とも言い切れないところがなんだけど…
ああいう性格なんだ、ホント口が悪くてごめん。
(もう一度、頭を掻いて都に頭を下げる、言葉遣いから顔の表情まで全く変わってしまっていて)
137天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/19(土) 16:02:20 ID:D5mprGc0
>>136
むぅ……。
(子供っぽく口をふくらませる都、正直ここまで頭に来るのは記憶になかったり)
(こう見えて意外とあるんだ、とか、一度振られてるから、ちょっとは良い女になってるんだ)
(なんて反論はさすがにしないけれど)

ふーん、戦闘用、かぁ。
(今まで見たことがある異能はどれここれも戦うことのための力だった)
(人に使うにはあまりにも強い力で、こんなにもこの街に異形がいるから戦う力を持つ人たちが集まるのかな、と思う)
ううん、さっぱり。
気功入門とか精神集中とか、その類の本を読んで試してるけど、てんでダメ。
試験の成績は上がったから、まったく無駄にはなってないけど。
(苦笑いし、肩をすくめて、さっき触られた頭を撫でて)
だから、さっきみたいにあんまり私に触らない方がいいよ。

時間延長?
って、なななな何を言うの!
(顔を真っ赤にして、うわずった声で叫ぶ都)
(思わず胸を両手で隠し、車椅子の上で後ずさりしようさえして)
…………?
水鏡、先輩?
(目の前でしゃがんでいる先輩の雰囲気がガラッと変わった)
(まるで中身が入れ替わってしまったようだ)
えと、先輩は、水鏡先輩ですか?
138水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 16:19:03 ID:r7vz2LY1
>>137
ええっとね…(このあたりを説明するのは何度しても慣れない)
さっきのも僕だし、今も僕だよ。
天羽さんに何をしたとか何言ったかとか、全部覚えてるから…
(また頭を下げる)
二重人格みたいなもんだと思ってくれれば大体間違ってないから。
不知火の時でないと、異能の力は発揮できないしね。

ええと、順番にお話をしたいんだけど、その前に。
(車椅子のホイールの手すりを握って真剣な表情で)
女の子が私に触らないほうがいい、なんていっちゃダメだよ。
確かに奇妙な力が天羽さんにはあるのかもしれないけど…
(少しためらいながら、口にする)

自覚しているなら、その力をなんとしても自分のモノにしてやるってぐらいの気合がないと。
能力の存在を知ってるならなおのこと、諦めちゃダメだよ。
なんとしてでも自分の力を自分でちゃんと制御できるように、頑張るんだ。
(それが出来れば苦労がないのは自分が一番よく知っている。
 けれど、幼げな容貌に車椅子姿がなおのこと恭弥の心を憐憫で満たして、
 それが思い上がりであること、過剰な哀れみは相手に対して失礼なことにも気づかずに、
 それでもなんとか励ましてあげたい、その気持ちだけは偽りなかったがうまく言葉に出来ず)

(話を逸らす意味もあって)
えっと、話を戻すね、さっきの佐世保さんのことだけど…
旧校舎か、やっかいだね…あそこはとても嫌な匂いがする。
うかつに近づかないほうがいいと思う、特に天羽さんの場合は、ね。
普段でも僕、少し霊的なものとか、妖しい気配には敏感だから、分かるんだ。
あそこは近づいただけで肌が粟立つような、そんな気分になるんだよ…
佐世保さんの力になってあげたいのは僕も一緒だけど、方法はよく考えてからにしないと。
取り返しがつかないことになってしまいそうだから、ね。
139天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/19(土) 16:46:01 ID:D5mprGc0
>>138
二重人格、みたいなもの……大変、ですね。
(さっきの躁病みたいな感じから、一気にオドオド状態になってしまって)
(酔っぱらって豹変する、みたいな話は聞いたことあって)
(初等部の頃の担任の先生がそんな感じで、よく落ち込んでいたのを思い出す)
(泥酔は自業自得だけど、病気なのだとしたら、お気の毒にと思ってしまう)
謝らなくっちゃいけないのは、もう一人の先輩の方なんだから、今の水鏡先輩は気を落とさないでください。
あ、そうだ……はい、これでも食べて元気になって。
(危なく落とすところだった袋からクッキーを一枚出して差し出した)

ん?
んー、でも事実そうだし。
何かあるかも、って意識してれば、もし何かあっても対処できるかもでしょ?
当たり障り無い力ならともかく、先輩の場合は人前でそうなったら評判が落ちちゃうし。
(きっぱり断言した都、さっきのことは本気で頭に来ているのかも)

諦めてはないんだけど、ただ、方法があってるのかな、って。
ヒントみたいなことがあればいいんだけど……。
(修験者の修行とかで数年も山の中で走り回る、みたいなのをテレビで見たことがある)
(もしかしたら、そこまでしなければいけないのかも、と思うが、そこまではできない、今の暮らしを捨てられないという思いも強い)
ありがとう、水鏡先輩。

旧校舎は……とても縁がある場所なの。
両親が死んで、わたしの足がこうなったのも旧校舎の屋上で。
学校の七不思議の中に、でわたしの両親の幽霊が出るって話もあるくらいで。
それで、中に連れて行ってもらったことがあるんだけど、すごいことになっちゃったし。
(よく無事に戻ることができたと思う、脱出方法はまるで漫画みたいな行き当たりばったりだったし)
紫先輩の話では旧校舎自体が異能みたいで、私の力で影響を受けちゃって閉じ込められそうになって。
だから、最初に佐世保さんに会ったときも、そのせいかなって思って、それで佐世保さんのことを調べ始めて。
(佐世保さんの力になりたい、でも現実的に都にはその力がない)
(余計なトラブルになるだけの変な力がある、ただの素人よりも力のない子供に過ぎない)
140水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 17:06:18 ID:r7vz2LY1
>>139
ありがとう…これは天羽さんが作ったの?
(クッキーを受け取って、屈託なく口に放り込む)
うん、おいしい。あんまり普段は食べないけど、これは本当においしいね。
(お世辞でなくおいしかったので、自然に幸せな、穏やかな笑みを浮かべる。エプロン姿を見て)
普段もこういうこと、してるの?

ヒントか…難しいね。
実際に試すしかないかもしれないけれど、確かに僕の場合じゃ全然向いてないし…
(都が本気で立腹している雰囲気に背中に冷たい汗を掻きながら)
本に書いてあるようなことは、大体当てにならないと思う、僕も色々試してみたからね。
君と僕が違うように、人それぞれなんだと思うよ。
だから、自分で自分をなんとかする方法は、やっぱり自分で試行錯誤して見つけないとね。
僕も知ってる範囲で他の人にも聞いてみることにするから、天羽さんも頑張ってね?
(くどいようだがなんとか力づけたい、それだけは念を押しておく)

そうか…
(都の告白は、一言で軽く返事が出来るようなことでもない。
 まして車椅子生活を余儀なくされている、その現実にまで思いを致すとうまく言葉が出てこない)
紫先輩…紫一久さん?知り合いなんだね?
(だからとりあえず、引っ掛かりのあるほうにだけ反応しながら頭を巡らせて
 先日の邂逅を思い出しながら、意外の念に打たれて)
僕も逢ったよ、あの人に。
口ではなんだかんだ言っても面倒見のよさそうな人だよね?

じゃあなおのこと、慎重になろう。でも…諦めることはない、よね?
(亜由美のことも気になる、それ以上に淡々と語る都の力になってあげたい、そう思って)
僕だけじゃ、天羽さんだけじゃ、なんともならないかも知れないけど、
二人で力を合わせればどうにかなる方法もきっとあるんじゃないかな。
ああ見えて、あいつも頼りになるんだよ?
思い切り口は悪いしジコ中、だけどね。
(墓穴を掘ったような気もするが、でも怒りや笑いのほうが、沈んでいるよりはいいと思う。
 そんな思いで、あえて軽く、最後は冗談めかして軽く表情を緩めて、笑いかける)
141水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 17:09:25 ID:r7vz2LY1
【忘れてた! クッキー食べて、何か能力発動しちゃったほうがいい?】
142天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/19(土) 17:31:29 ID:D5mprGc0
>>140
うん、そう。
わたし、料理部に入ってるから。
うちの学園の料理部は交流が多くて、今日は高等部の料理部に来てて。
料理部って、部費の材料費が結構かかっちゃうから、お邪魔して融通しあってるの。
(好評な感想にニッコリ喜ぶ)
(作ること自体が好きだけど、やっぱり喜んでもらうのは一番だから)

やっぱり、そうですよね。
本、役に立たないのか……無駄じゃなかったけど、他の料理の本が買えたのに……。
(材料費にすればアレとアレが作れたのに、とか)
(異能、夜の世界の事は、まだ都の中では比重は小さいから、真面目に考えていても、扱いは低くて)

ん?
あ……わたし、名前出しちゃった。
そう、その紫先輩です。
(世間は狭い、大きな学園だけど、囲まれた世界であることには変わりはない)
(初恋の人の好きな人が、都の異能で迷惑をかけてしまった人だったりするくらいなのだから)
そうですよね。
ハードボイルドみたいなことをしてるみたいなのに、結構わたしの無理な夢を叶えてくれるし。
料理部に口をきいてご馳走したくらいじゃ、足りないくらい何だけど。
(何しろ中等部じゃなくて高等部のだし)

うん、わたしも諦めたくない。
また紫先輩の力を借りるのは難しいけど、アドバイスくらいはもらえるだろうし。
あ、でも、このことを言ったら怒られるかも。
だけど、先輩のしてたことは理解できてなくても覚えてるから。
(正直、いまの水鏡では、紫と比べれば安心度は落ちてしまうと思うけど)
(創意工夫すれば何とかなるだろう)
……アレは、仮に便りになっても、別の意味でちょっと。
水鏡先輩には悪いけど、アッチの方は友達や料理部の先輩には紹介したくないです。
ごめんなさい、今の水鏡先輩はまったく問題ないんだけど。
(申し訳なさそうに、でもちょっと複雑そうに)

【ごめんなさい、夕ご飯になっちゃって】
【あと少しですが、また凍結or置きレスで〆にさせてください】
【とりあえず、急いでいかないと怒られるから、ごめんなさい】
143水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/19(土) 17:48:26 ID:r7vz2LY1
>>142
料理部か…
(なんとなくそんな部活があったような、うろ覚えで。
 本が役に立たなかったこともそうだけど、料理のために、というくだりでつい微笑ましくなって)
ボクシング部も、かっこいい先輩や強い人は女の子の追っかけもいるよ。
僕は…レギュラーギリギリだから、そんな人見てるだけ、だけどね。
よかったら今度遊びに来てみてもいいんじゃないかな。

差し入れとかも喜ばれそう、みんなやっぱり飢えてるし。喜んで食べると思うよ。
試合の後ならいくら食べても平気だから、興味があったらね。
(社交辞令でもあったが、クッキーの味から味は保障つきだろうと思ってとりあえず話しておいて)

うん、分かるから。というか、あんまり人に公言してほしいことじゃないから、内緒にしておいてね?
僕は僕で、佐世保さんのことも調べてみて、どんな方法がいいか考えてみるから。
(もう辺りはすっかり暮れて、夜になってしまっている)

遅くなったね、今日はこのくらいにして帰ろうか。送っていくよ。
(車椅子の後ろに回ると慎重に向きを変えて)
どこまで行けばいいかな?
(互いの話をし、都を送りながら、紫との話も聞き出したり、
 こちらから当たり障りのない、自分の邂逅の様子を話したりして、
 女子寮の入口まで車椅子を押していった)

【ではこっちはこれで〆にすることにします、そちらの〆レスがあってもなくても構わないです】
【クッキーはとりあえず、何もなかったということにしておくのが無難かと】
【途中から長くなりすぎて悩ませちゃったみたいで、ごめんなさい】
【そしてお相手ありがとう、ではこれにて失礼します】

【お借りしました、スレをお返しします】
144隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/19(土) 20:59:53 ID:8bmhdjot
【名前】隙屋 量子(すきや・りょうこ)
【年齢】17(高等部2年)
【性別】女
【身長】161センチ
【3サイズ】78、55、80
【容貌】黒髪のおかっぱ、眼も黒。夜型なので、いつも眠そう。肌が白いのが自慢。
    夜間外出時には、黒いレインコートを着用。装備は刃渡り20センチの刺身包丁。
【能力】名前は『クオンタム』。
    連続で最大一分間、幽霊のように、非実体化することができる。
    発動中は何者の攻撃もすり抜けて受けつけないが、こちらからも何にも触れることはできない。
    一度使用すると、使用時間の倍の時間を置かなくては再始動できない。
    (一分使用なら待ち時間は二分、三十秒使用なら一分、一秒使用なら二秒、といった具合)
    非実体化中は、身につけているものも非実体化するが、手放せば実体化するようだ。
【希望】雑談、戦闘、エロール
【NG】スカ系、後遺症が出たり見た目に残るような暴力、妊娠など。
【弱点】日光に弱い。非実体化中にこれを浴びると、頭痛とめまいを合わせたような苦痛に襲われる。
    月明かりや蛍光灯は平気。苦痛の原因になる波長の光が含まれていないためであろう。
    よって、能力を使用できるのは夜間に限定される。
    ただし、大きな炎の発する光や、ある種の電磁波兵器でも同じようにダメージを受けるようだ。
    また、精神系の魔術攻撃や、魔を払うような術にも影響を受ける。
【備考】普段は、物静かで読書が好きな普通の少女。
    一年前、他人の異能を目覚めさせることのできる能力者「ザ・リンクス」と遭遇し、異能に目覚めた。
    それによって自分が特別な人間だと思い込み、他人の命を虫けらのように扱うようになった。
    具体的には、夜な夜な強盗、殺人を繰り返しており、能力を使って証拠を隠滅し続けている。
    「ザ・リンクス」を探し出して殺害し、唯一の「特別な人間」になりたいと思っていた。
    が、最近、超常の世界に生きる人々と相次いで遭遇。そのことで、やや考えに変化が現れた模様。
    自分と同じような、人を超えた力を持つ人々を仲間に引き入れようとしている。
    当面の目標は「無限に生きる方法」を見つけ、それを実行すること。

【久しぶりに待機してみようかな】
145隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/19(土) 21:02:13 ID:8bmhdjot
【! ヤバイ、解凍予定が入ってるっぽい!】
【退却! たいきゃーく!】
146天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/19(土) 21:09:37 ID:D5mprGc0
【置きレスです】

>>143
わたし中等部だから、わたしだけが行くと目立っちゃうけど、
高等部の人たちが応援に行くときは呼ばれることも多いの。
ボクシング部も前に一度だけ行ったことがあるし。
試合がある日を教えてくれれば、みんなに声をかけて応援に行くから。
(テレビで見るのと違って、生で殴り合うボクシングの試合はちょっと厳しいとこもある)
(前に応援へ行ったのは中一の時で、何だかんだで目をつぶってばかりだったし)
(今の水鏡先輩がボクシングなんて、あまり想像つかないな)

あ、それはもちろん。
わたしも佐世保さんの家族に連絡を取りたいって思ってて、でも昔の連絡先すらまだだから。
捜し物って、きっと大事な物だろうから、家族とか、好きな人とかに関係するものかもだし。
遺品ってことになるなら、家族に渡すべきだと思うから。
(今日のは違うが、都も母のヘアバンドを大切に使っている)
(だから、渡してあげたい)

わたしは女子寮だから、XXXのコンビニがある辺りです。
(都と紫が初めて会ったのは、都の大失恋直後だから、そこはぼかしてだけど)
(屋上へ連れて行ってもらったり、旧校舎内での怪異のことを話した)
(戦闘を直接見てはいないが、黒魔術のこととか、両親の姿を見たことも話して)
それじゃ、今日はありがとうございました。
何か分かったりしたら、メールくださいね。
(メアドを教えて女子寮に戻った)
(そのあと、寮のお姉ちゃん達に詰め寄られて、入口まで押してもらったのは失敗だったと後悔したのは後の祭り)
(クッキーが全員分なかったのも、かえって火を注いでしまったりだった)

【急に離席ですみませんでした】
【遅くなったのは、わたしもレスの整理を失敗してしまったので】
【それでは、2日にわたって、ありがとうございました】
147隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/19(土) 22:13:45 ID:8bmhdjot
【というわけで、再び出現】
【卯月ひのわさんとのロールに使用させてもらうよ】
148卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/19(土) 22:13:51 ID:scvSX7+z
【名前】卯月ひのわ(うづき-)
【年齢】 13
【性別】 女
【身長】 135cm
【3サイズ】 64-49-66 まないた。
【容貌】 小学生のような体型。
     ややぶかぶかな制服を身に纏い、ベレー帽をつけている。
     銀髪で腰ほどまでの長さ。常に眠たげというか無表情で掴みどころがない
【能力】 異形遣い:倒した異形の邪気や何やらを取り除き、
            使い魔として操ることが出来る。元人間などの一部の異形には効かない。
            仲間の異形はデフォルメされた人形のような姿になり、
            いつもはトランクの中にキーホルダーとして納められている。
            多数を操る時はタクトを仕様するが、そもそもそんな機会が滅多に無い。テスト運用はする。
      氷使い:補助的または異形の力が遣えない時の戦闘手段。あられをガンガン飛ばしたり、でかい氷塊をたたきつけるなど
            意外に攻撃的な使い方をする。
【希望】雑談・戦闘・エロール
【NG】 スカ、グロ、後遺症、死亡
【弱点】 所詮近接戦闘等には弱いうえ、身体能力も乏しい。ロリだからしかたない
【備考】 中等部所属。能力と雰囲気の所為で周囲からは敬遠されている。
     傷ついた仲間の異形は裁縫で修復しているらしい。
     ちなみに異形遣いの能力は、いわゆるマッドサイエンティスト的な気のある父によって
     強制的に組み込まれたもので、そのおかげか身体の成長が遅い。
     氷の方は遺伝と自らの鍛錬で出来上がっている。
     とある寒い国の血が混じっている。
     他人との繋がりが薄かったからか、学園に来て出来た繋がりを大切にしたがる傾向にある。
     ちなみに向こうの国での名前はファイーナ・アナトリエヴナ・ウルィヴィン。亡き祖母が与えたと聞いている
     父親も知らない、というか覚えてない可能性が高く現在は本人と久遠ゆりかのみが知っている。

【……と。それでは隙屋さんとのロールにお借りしますね】
149隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/19(土) 22:16:59 ID:8bmhdjot
【や。というわけで、よろしくね】
【私の敵との共闘だから、書き出しは、私からの方がいいよね】
150卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/19(土) 22:17:50 ID:scvSX7+z
【ええ、ではお願い致しますね】
151隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/19(土) 22:19:33 ID:8bmhdjot
【はい、じゃ、ちょっと待っててね……】
152隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/19(土) 22:29:41 ID:8bmhdjot
(その夜も、私は普通に買い物をしに、夜の街に出かけた)
(というか、そういう名目でぶらつくことが多い)
(本当の目的は、夜の街を歩いて、友達になれそうな、力のある人を探すこと)
(この場合の力のある人とは、異能者のことだ――『リンクス』と戦える、強力な異能者)
(もちろん、戦えるだけでなく、打倒できる可能性のある能力者……)
(そして、ついでに……私の目的を叶えてくれそうな能力者……)
(……「無限」を実現できそうな、そんな能力者であれば、なおいい)

……今日は、何もなく家まで帰れそうかな……。
(コンビニで買った、お菓子をいくつか入れた袋を手に提げて、私は夜道を歩く)
仲間候補にも出会わなかったのは、少し残念だけど。
……そういえば、こないだ会ったかわいい子……ひのわさん、だったかな。
あの子は今ごろ、どうしてるかな……のんびり、仲間たちと散歩しているだろうか。

(数日前のことを思い出しながら、公園の中を通って、下宿に帰ろうとする)
(その時だった。煌々と灯っていた常夜灯が、突然前触れもなく、ふっと消えた)
(その現象に、まわりを見渡す……少し離れたところに見える人家の灯りも、消えていく)
(街の喧騒……人の声、車の音も、消えていく)
(そして、静寂)

……久々に、来たね。複製世界……。

(私は、身構えながら辺りをうかがう)
(現実そっくりな世界を用意し、そこに異能者や異形だけを隔離できる敵……ミラボー伯爵の能力)

さあ、どこから襲ってくる……?

(来るなら早く来い、と思った)
(そして同時に、どうせなら、一緒に巻き込まれた、無関係の異能者と私が合流してから来い、とも思っていた)
(偶然巻き込まれた人と出合えたなら、その人とタッグを組んで敵と戦える)
(もちろん、そんな幸運は、そうそうないのだが……)

【とりあえず、こんな感じでよろしくだよ!】
153卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/19(土) 22:38:17 ID:scvSX7+z
今日は……何ごとも無かったようで何より、なのです。
(夜の帰り道を、銀髪の少女が歩いている)
(その周囲にはいつか、不思議な少女と出会った時に
迷子になっていた紫のオウム)
(それに加え、鎧象とハサミが斧となったカニがお供をしていた)
(いつもの散歩を終え、異形に襲われることもなく家に帰ろうとしていた)

(そう……確かに異形「には」襲われることは無かったのだった)


…………?
(街灯の明かりが前触れも無く闇に紛れる)
(電気供給が途切れたのかと思ったが、こんなスイッチを切ったように
突然消えるのは少し妙だ)

……っ!?
(首をひねっていると、その周りの灯が追うように光を消しさる)
(流石にこれには驚いて身構える)
(先ほどまで聞こえていた街の音もいつしか消え去り)

「マズイコトニナッタ! マズイコトニナッタ!」
(例のやかましいオウムの声に加え、他の仲間達も唸り声を上げるなどして
しきりに周囲を警戒し始める)

……これは……一体……?
(異形にしては何かおかしい。形容しがたい悪寒が背筋を走った)

【それではこのように……よろしくおねがいします】
154隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/19(土) 22:54:33 ID:8bmhdjot
(複製空間でひとりぼっちの私。このまま、敵の襲来を待つべきか)
(――否。何か、できることはあるはずだ)
(まずはそう、少ない可能性を高くするべきだ。この世界にいるのは、私とリンクスだけではない)
(仲間がきっといるはずだ。リンクスに見つかる前に、それを探し出す)

(とりあえず、耳をすませる。人のいなくなったこの世界は、限りなく静寂に近い)
(もし、何か聞こえたら、そちらに誰かいる可能性が高い)
(リンクスか? 味方か? 音だけで区別はできないが)
(近付いていって、どちらであるか確かめることはできる……)

…………って、んん?

(私は、足音とか、そういったのを期待していたのだが)
(私の耳に届いたのは、もう少し派手な音だった)

「マズイコトニナッタ! マズイコトニナッタ!」

(どこかで聞いた、甲高い声。それに加えて、獣の唸り語絵っぽいのも聞こえる)

……どうやら、今夜の私は運がいい!

(それは、公園のすぐ外の道から聞こえてきたようだった)
(私はためらいなく走り、音源に接触を試みた……)
(月明かりの下でも、よく目立つ)
(異形の群れ、そして、可愛らしい少女)

やっぱり、ひのわさん、か……こんばんは。

(ホッとした笑顔で、少女に挨拶する)

おっと、のんびりしてはいられないんだった。……ひのわさん、悪いけど、戦闘の準備をしてくれないか。
もしかしたら、もうすぐ私たちは、襲撃を受けるかもしれないから。……敵は、リンクスの使いだ。

(少女に話しかけながらも、私は周囲を警戒し続けていた)
(もちろんひのわさんや、彼女のお供たちも、灯りの消えた今の状況に警戒しているようだったが)
(今は、警戒しすぎて損をするということはない……)

「――その通り。ふたり……と、数匹?
 まさか、今夜の獲物がこんなに多いなんてね……お姉さん、ちょっと嬉しいわ」

(突然、声がかけられた)
(よく見ると、暗闇の道の先に、人がひとり立っていることに気付いた)
(赤いライダースーツとフルフェイスのヘルメットをつけた、スマートな女性だった)
(彼女が……今夜の敵、らしい)
155卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/19(土) 23:08:11 ID:scvSX7+z
(周囲を警戒しつつも、状況が特殊すぎてどうしたらいいか分からず)
(途方にくれているひのわの元に、見覚えのある姿が現れ)

……! ……量子、さん……?
あ、その、こんばんは……
(若干、更に混乱しつつも丁寧にぺこりとお辞儀をしつつ、
挨拶だけはちゃんとしてしまうのは性分のようなものなのだろうか)
(良く分からないが、こんな訳の分からない空間で友人に出会えたことは安心できる)
(しかし見た所、彼女はこの状況には大して混乱してはいない)
(……ということは、この状況について、何か知っている……?)

……え、え?
(質問をかけようとするよりも先に彼女が注意を促そうとする)
(どういうことだろうとさらに悩むが、その思考も彼女が出した固有名詞でハッと冷まされる)

リン、クス……!
(以前出会った時、話に聞いていた危険な存在)
(それがこの状況と関係しているらしい。彼女と知り合えた後に巻き込まれたのは不幸中の幸いだろうか)

「ヘンテコリンガクルゾ!」
(と、オウムの叫び声にはっと振り向いたのと同時に)
(闇の向こうから見知らぬ女の声がかけられた)
(鎧象が重低音で吠える。その暗闇の先に現れる女性)
(物言い、雰囲気、どれをとっても普通の人間ではないことは定かで)

……あれが、リンクス……なのですか……
(そして、自分達の敵)
(人間を相手に戦った経験はたったの一度しか無く、その時も逃げるのに集中していた)
(手に汗を握る。珍重な面持ちで、いつでも指示を飛ばせるよう身構え)

156隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/19(土) 23:28:28 ID:8bmhdjot
「ヘンテコリンガクルゾ!」

(ひのわさんの連れている、紫色のオウム……コルテックスって名前だったかな……が、激しく叫ぶ)
(私はその声を浴びながら、通りの向こうから現れた、ライダースーツ姿の女に向き合う)
(オウムくんの警戒は正しい。この空間において、リンクスの仲間ほどへんてこで、危険な相手はない)

ん、名前を覚えてくれていたね、嬉しいよ。
前のように、のんびりとおしゃべりをしたいところだが……。
とりあえず、当面の脅威を取り除いてからにしよう。
あれが、『リンクス』……というか、リンクスの手下だね。
一応は人間だろうが……少なくとも、異能者だろう。

(しかも、私たちふたりと、異形数匹が群れているところに姿を現した敵だ)
(つまり、自分の能力に、高い自信を持っているということになる)
(私たち全員を相手にしても、負けない自信が)

「リンクス、と呼んでくれてもかまわないわよ?
 あれは私たちのリーダーというよりは、行動の基本となっているシステムだから。
 私や、私の仲間は、リンクスの一部なの。組織とは違う、細胞と細胞の集まりのような、もっと濃いつながり」

(女は、ゆっくりと言いながら、一歩後ろに下がった)

「でも、私という個人を識別したいなら、『グリーン・ゼブラ』と呼んで。
 それが私の、仲間内での呼び名。そして私の能力名。
 そして、その能力は――」

(女がさらに一歩下がる。すると、その背後にあった闇が、かわりに一歩前に出た)
(その闇は、形を持っていた。四本の足、長い顔。血走った目)
(それは、巨大な黒馬だった。いや、ただの黒い馬ではない)
(全身に、緑色のしま模様が入っている。黒と緑……スイカのようなカラーリングの、奇妙なシマウマだ)

「この子が、私の能力よ。可愛がってあげてね。
 ――さ、グリーン・ゼブラ。あのふたりのニオイを覚えるのよ。
 そして、私のために……狩りなさい」

(シマウマはヒヒィイイィ――ンッと激しく吼えると、信じられない速度で突進してきた!)
(それは、ダンプカーが全色力で突っ込んでくるのに似た威圧感だった)
(あれに激突されたら……いや、踏まれたり蹴られたりするだけでも――死ぬ!)

避けろ、ひのわさん!

(私は、馬の走行線上から、さっと身をかわしつつ、ひのわさんの服のそでをつかんで、引っ張った)
157卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/19(土) 23:53:23 ID:scvSX7+z
わかり、ました。
……っ……。
(か細い声で呟き答える。以前に戦った異能の狙いはあくまでも異形だけで、
恐怖したとはいえ自分に向けられないだけ平静な方でいられたのかもしれない)
(しかし目の前の敵は、目的は分からないが明確に自分達を攻撃しようとしている)

(女の説明を受け、ある程度はリンクスの手下という存在の断片を理解する)
……要するに、人間における臓器のような存在……なのでしょうか。

(と、女が能力の説明を切って一歩下がると同時に、仲間達の警戒が一層強くなる)
(それが向けられた先の闇は、いつの間にか馬の形を持っていた)
(スイカのような縞模様を持ったそれは血走った目でこちらを睨みつけている)
(間違いなく友好的な存在ではない)

「アリャアナンダ!」
(オウムの鳴き声に答えず、女が指示を出すや否やシマウマが大きく嘶き)
(暴走車のような勢いでこちらに突っ込んでくる――!)

あ、はいっ!!
(初めてともいえるその威圧感に呆気に取られかけたのも一瞬、
隙屋が引っ張ってくれたこよによりなんとかその攻撃範囲から逃れた)
(その代わりにシマウマの前に立ちふさがったのは、岩石のような鎧を纏った象)
(シマウマの全速力での突撃を頑強な鎧を持って防いだ)
(突撃の威力で巨体が砂埃をあげ僅かに交代するのを、前足で踏ん張る)

カリュドス……ありがとうございます……!
リアドネイ、コルテックス、貴方達も援護を!
(鎧象が敵を受け止めているうちに、斧蟹がシマウマめがけその鋭利な片手を振り下ろした)
158隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 00:20:33 ID:DQo8mYjX
(ドゴォン、という、交通事故でも起こったかのような派手な音)
(シマウマの突進を避けた私が、振り返って見たものは、真っ向からぶつかり合った、馬と象の姿だった)
(あの象は、ひのわさんの仲間のうちの一頭だ。重々しい体に、頑丈そうな鎧の体表)
(鉄塊の激突のような激しい一撃を見事受け止め、しかも、拮抗している!)

ひのわさん……やはりキミの仲間は、とても頼りになる……!

(そして、続くひのわさんの命令により、斧のような腕を持った蟹も、シマウマに向かっていく)
(鋭い斧の刃が、シマウマのかかとにざくりと食い込む)
(このシマウマは、それほど防御力は高くないらしい。ギエエエと叫んで、首を振り回す)
(そして、踏ん張る力がゆるみ、ググッと鎧象に押されて、後退していく)
(馬は、よってたかって攻撃され、今や形勢は、間違いなくこちら側に有利だった)

(なのに――グリーン・ゼブラ……その本体の女は、動揺の気配を見せなかった)

「――リンクスには、臓器はないのよ、お嬢ちゃん」

(女の声が聞こえた……それは、少しずつ遠ざかっていく)

「みんな同じ立場なの。アメーバみたいなものね。
 どこがちぎれても困らない。ちぎれても、またくっついて元通りになる。
 そして、どの部分でも周りのものを食べることができて、自分の一部に変えられる」

(バルルルン、と、爆音が聞こえた)
(見ると、女は、バイクにまたがり、エンジンを作動させていた)
(ヘッドライトが、私たちや、彼女の瀕死の「能力」を照らしていた)

「グリーン・ゼブラは、負けないわ。――リンクスが負けないのと、同様に」

(そう言い残し、女はバイクのタイヤを激しく回転させ、なんと、我々とは反対に向かって走り出した)
(女の影は、通りのずっと先に走り去り……ヘッドライトの灯りも小さくなって、我々の視界から消えた)
(逃げたのか……? 能力を置いて?)

(その間にも、斧蟹がさらにシマウマを攻撃し、ついにその脚を一本、切り落とすことに成功していた)
(どお、と、地面に横倒しになる、巨大な縞模様の体)
(オウムのコルテックスも、鎧象のカリュドスも、攻撃の手を緩めない)
(そして、ついにリアドネイの斧の一撃が、シマウマの首に決まった)
(ギイイイ……と、ひときわ尾を引く悲鳴を残して、シマウマはぐったりとなった)

……か、勝ったの、か……? ずいぶんあっさり……。
いや、ひのわさんの仲間たちが、強かったのか……。

(首を傾げながら、馬の死体に近付く。巨大な、黒い馬……)
(……黒い馬?)
(事切れたそれは、まっ黒い馬だった。しま模様が、ない)
(緑色のシマウマだったのに……しまが、なぜ消えて……?)

(しゅる、と、地面を何かが横切った)
(細い、ヘビのような。緑色の、何かが)

(振り向くと、道の脇に停めてある乗用車に、変化が起きていた)
(……黒地に、緑色のしま模様の乗用車……いや、今、しま模様になりつつある)
(緑色の包帯のようなものが巻きついて、グリーンのゼブラ模様になった車は……)
(乗り手もいないのに、バルルンとエンジンをふかし、ヘッドライトをこちらに向けた)
159卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/20(日) 00:40:59 ID:lWXv+x83
(鎧象がシマウマを止め、その内に他の二匹が攻撃を仕掛ける)
(彼がいたのが幸いだった。戦況は優勢に傾けられる)
(自らも冷気を溜めこむのはやはり忘れない。予断は許されない状況だ)

……聞けば聞くほど、おかしな話なのです。
(仲間達に指示を飛ばしながら、女の言葉を耳にする)
(何を言っているのか……口ぶりからして、手札がまだ残っているのか)

……な……
逃げた、のですか……?
(あれだけ大仰な雰囲気を纏って現れたというのに、
差し向けたシマウマはさほどの力を持たない)
(あろうことか、バイクに乗り込んで逃げようとしている――?)

……勝った……いえ、これは……違います……
リアドネイが、まだ警戒している……!
(倒れ伏した馬。そこにあった緑の縞模様は消え失せている)
(どういうことかと考えているうちに、眩しい光がこちらに向けられた)

……これは……!
(自動車のヘッドライト――目を向ければ、逆行で分かりにくいがそれは)
(あのシマウマのように、緑と黒の縞模様を身に着けていた)
(そして乗り手もなしにこちらに進行方向を定め、今にも――)

……量子さん。
(合致がいった。あれは――)
詳しいことは分かりませんが、一つ……これだけは言えます
あの力の本体は……あの縞模様……!

ダイタロスっ! カリュドスと一緒に備えて下さい!
(右手を振るう。いつの間にか、事切れて斃れていた馬は姿を消していた)
(進行方向に立ちふさがるのは鎧象……そしてもう一匹は、先ほどの馬が味方へと様変わりした姿が)
160隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 00:57:40 ID:DQo8mYjX
(『グリーン・ゼブラ』の本体は、バイクを全速で走らせ、戦いの場から離れつつあった)
(複製世界には、ほとんど人がいない。ガラガラに空いた道を、遠慮なく突っ切り)
(一キロ、二キロ……充分な距離を取ったところで、ようやく休憩のため、バイクを停めた)

「――私の『グリーン・ゼブラ』は、遠隔自動操縦タイプの能力。
 精密で複雑な命令はできないけど、単純な命令を、自動的に、確実にこなしてくれる。
 なにより、効果範囲が広い……一度放てば、いくら離れても消えることはないし……。
 パワーが弱まることもない。こうして、安全なところから、高みの見物ができる。
 ……ミラボー伯爵? 勝負は今、どうなってる?」

(さりげなく、闇の中に問いかける)
(いつの間にいたのか、グリーン・ゼブラのすぐそばに、黒く長い髪の少女が立っていた)
(これが、複製世界の主、『ミラボー伯爵』である。彼女自身の世界のことなら、だいたいを把握できるのだ)
(伯爵は、ぼんやりとした声で、ゆっくりと告げた)

「……交戦中――あなたの能力は――宿主を変えた……。
 …………ふたりの敵は――察知した――あなたの能力の、正体を…………」
「――そう。でも、問題ないわ。私はここで、見てるだけ」

(無表情な伯爵。グリーン・ゼブラは、不敵に笑う)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

気が合うね……キミの推測は、私と一緒だよ!
ああ、敵の能力はしま模様の馬じゃない。しま模様そのものだ。
模様が何かに取りつき、操るんだ……そして負けたら、別の宿主を探して、移動する!
それが、敵の能力!

(私も、懐から包丁を取り出して、構える)
(こんな装備で、果たして車相手に勝てるかどうかは怪しいが)
(それでも、やってみなくてはわからない。こちらには、頼れる仲間もいるのだ)
(ひのわさんの連れた、象や蟹や、あとオウム)
(それに、彼女の触れた馬も、息を吹き返して、こちらの味方についた)
(そいつは、ダイダロスという名前をもらったらしい。強そうで大変よろしい)
(にらみ合う、一台と、ふたりと四匹)

(ギャギャッ、と、『グリーン・ゼブラ』のタイヤが回転した)
(先ほどの馬の突進と、ほとんど変わらないスピード。しかし、今度の相手は車だ)
(何百馬力のエンジン、とかいう表現があるように、車と馬では、車の方がパワーがあると考えた方がいい)
(今度は、鎧つきの象とはいえ、まともにぶつけさせるわけにはいかない)

……先手、打たせてもらう!

(私はひとりで前に出て、車に正面から突っ込んでいった)
(ただし、能力は使っている。何ものをもすり抜けられる『クオンタム』を)
(車は、私を通り抜けながら直進していく……そして私は、すり抜けながらしゃがみこみ……)
(車のタイヤの真下で、包丁を手放し、実体化させた)

(パン、という破裂音)
(右側、前後のタイヤが、包丁の刃を踏んでパンクしたのだ)

これで、パワーはだいぶ弱まるはず……! 攻撃してくれ!

(背後の、ひのわさんに叫ぶ)
(しかし、これが決定打になるわけではない)
(ひのわさんがこの自動車を破壊しても、敵はまた別の宿主に乗り移るだろう)
(決定打がいる……確実に敵を行動不能にする、何かの方法が)
161卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/20(日) 01:16:57 ID:lWXv+x83
(敵の、縞模様が宿った車が重いエンジン音を振るわせる)
(相手は鉄の塊――鎧象だけで耐えきれるとは思えない)
(ならば盾を作れる仲間を出すしか無い、だがトランクを探っている時間は無い)
(焦りに戦きかけた次の瞬間、隙屋が車に正面から突っ込んで行く)

りょ……量子さん!?
(その行動に思わず声を上げ、手を伸ばした)
(彼女の身体は既に車の眼前に。それそのまま――)

……な……
(激突、しなかった。彼女の身体が車をすり抜けてゆく)
(しかしその驚愕の思考も、タイヤがパンクする音で我に返り)
(同時に彼女が持つ力も即座に理解した。物をすり抜ける力が、備わっている)

……分かりました! カリュドス、ダイタロス!
(力を落とした車の突撃を二匹が受け止める)
(若干苦しそうな顔を見せたものの、隙屋がパンクさせてくれたおかげで何とか受け止めるに至っている)
(その隙にリアドネイが二匹の背を踏み台に大きく飛び上がり、片腕を振り上げる)
(落下の勢いを足した、大斧の一撃が車を捉える)
(その一撃でさらに力を失った車を、鎧象が牙で持ち上げ……そこに黒馬の突撃が決まった)

あれ……一般の人の車、なのでしょうか……。
(対象を仕切った所で、ふとそんなことを思い返して若干青くなったりなどした)

(ともあれそんなことを気にしている場合ではない。宿主を失った縞模様は
また新たな宿主を見つける。それが繰り返される限り、相手は不死身も同然)
(ならば――)

逃がさないのです。
コルテックス……あの縞模様を、「惑わし」なさい。
(今にも車から這い出そうとしている縞模様の上空にオウムが飛び込み)

「回れ右! 違った、右向けー右っ!」
(その嘴から吐き出されたのは甲高いいつもの声ではない。あの女の声を、そっくりに真似ている)

「あっと違った左手の方向! と見せかけて一歩前身! というのはウソで……」
(オウムのしっちゃかめっちゃかな偽の命令が縞模様を惑わせる)
(声を上げながら超音波が混乱に拍車をかける、敵は丘に上がった魚のように滅茶苦茶な動きで慌てていた)

(その内に、緑色の何かの上空に影が映る)
(ひのわが今まで溜めこんでいた冷気の塊。大きな氷柱がそれを貫いた)
162隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 01:46:11 ID:DQo8mYjX
(そういえば、彼女に私の能力を見せたのは、これが初めてだったっけ)
(車をすり抜け、振り向いた私の目に、ひのわさんの驚いた顔が映った)
(だが、いつまでも驚き続けている彼女ではない。素早く命令を下し、仲間たちを動かした)

(がりがりとホイールをこすりながら、それでも車は前進していく)
(しかし、その動きはよろよろしていて、いかにも頼りなかった)
(少なくとも、象と馬、二頭がかりで止められる程度には、それは弱っていたのだ)
(巨獣たちの激しい衝突に、車はたまらず停止する)
(だが、それでも停止しきってはいない。像と馬とを相手に、押し合い、ギリギリの状態を保っていた)
(そこで再び状況を動かしたのは、蟹のリアドネイだった)
(うおーッ! 馬と象を踏み台にした!?)
(そして、位置エネルギーと重量と鋭さを合わせた、強力な一撃が振り下ろされる!)
(ガン、と叩きつけられた斧は、ボンネットを突き破り、エンジンを破壊したようだった)
(それだけでも、車はほぼ戦闘不能に近い。しかしさらに、象が牙で車を……ああ……)
(ひっくり返った車を、さらに馬のダイダロスがドカンとぶちかましをかけて、沈黙させた)

見事としか、言いようがないな……。
あっという間にスクラップじゃないか……。
え、あの車? ああ、気にしないでいいと思うよ。あとで詳しく教えるけど、ここは敵の作った複製世界なんだ。
現実にそっくりだけど、別のどこか。そこに、異能者だけを閉じ込めてある。
だから、あの車も現実のものじゃない。敵を倒して、現実世界に戻れば、傷ひとつないあの車があるさ。

(とりあえずそんな説明をしている間にも、敵は破壊された宿主から抜け出そうとしていた)
(緑色のしま模様が、ずるりとほどけて、地面を走っていく)
(しかし、それより先に、ひのわさんの命令が飛んだ)
(今度活躍するのは、オウムのコルテックスだった)
(声真似! これがあのオウムの特技か……)
(『グリーン・ゼブラ』は、すっかり騙されているらしく、行ったり来たりして、宿主を見つけられない)
(そこへ……上空から、何か……)

って、え?

(どごん、と、地を這うムカデを潰すように、鋭い氷の塊が直撃した)

……い、今のって……ひのわさん、あれもキミの能力かい?

(あっけに取られる。異形を操るだけでなく、彼女自身、こんな強力な、直接的な攻撃ができるのか!)
(これは……なんと……頼もしい子だ!)
(これは、さすがにやったか……と、思ったその時!)

――まだだっ! 気をつけて!

(地面に突き立った巨大なツララが、透明な筒状のくらげのように、ぶるんと揺れた)
(そのツララの表面に、緑色のしま模様が、しゅるしゅると絡みついていく……)

【ごめん、行数多すぎではねられた……ふたつに分けるね】
163隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 01:48:48 ID:DQo8mYjX
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「氷で潰されたっていうの? ミラボー伯爵。私の『グリーン・ゼブラ』が?」
「……そう――ぺちゃんこ……」

(遠く離れた場所で、ミラボーとグリーン・ゼブラが話している)

「ふふ、ミラボー、ムダだってわかってるでしょ? 模様のついたものを破壊することはできる。
 でも、模様そのものを攻撃することはできないわ。表面を這うそれは、二次元だから。
 能力が元気に行動していることはわかってる。見えてなくても、本体だから、それくらいはわかるのよ」

(遠く離れた、戦いの場に目を向けて、グリーン・ゼブラは誇らしげに言う)

「誰にも、私の能力を攻撃することはできないわ……!」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

無敵か……こいつ……!

(ブルブル震え、のたうちながら、こちらに這って来ようとするツララを見ながら、私はつぶやく)
(ひのわさんの仲間なら、この程度の敵はすぐに砕けるだろう。しかし、それでも堂々巡りだ)
(ダイダロスを捨てたように、このツララからしま模様が離れるだけ……)
(………………あ)

……ねえひのわさん。ふと、思ったんだが。
こいつ弱らせたら……敵ごと、キーホルダーに、できないかな?

(ふと気付いた、対処法だった)
(もし、模様である敵を、一瞬で全然別のものに変質させられるなら……?)
(生きた模様を、ただの模様に変えられたなら……!?)
164卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/20(日) 02:30:18 ID:lWXv+x83
……それは何よりで。
訴えられたりなどしたら、どうしようかと……
(複製世界の説明を伺い、ほっと胸を撫で下ろす)
(そういうことであれば、この世界でどれだけ暴れても問題ないということなのだろう)


(オウムの混乱は見事に効果を成している)
(そこに突き刺さる、一つの切り札。燃費は良くないが、威力は申し分無い)

ええ……こちらが先天的に持っていた力になるのです。
どうやら遺伝、であると聞いているのですけどもね。
(誰の遺伝かまでは知らないが。顔も知らぬ母親か、祖父母が異形と戦う存在だったのかもしれない)
(もしくは父親が……自分でも異能を所持しているのか)
(自分のことについては、知らないことが多い。漁ってみればぼろぼろと出てくる)

……これでも、無理……ですか。
(つららが縞模様に絡みつかれる様を見て、しかしその呟きは実験結果を見る研究者のよう)
(このままではツララがまた新たなる敵となるばかり)
(ヘタすれば、こちらの味方も取りつかれる可能性がある)

……そう、ですね。
今までは斃したものにしか適用したことがありませんでしたが、
あるいは瀕死のものなら……
(ただ……と呟いて言葉を切る)

瀕死に持ち込めるタイミングが難しそうなのです。
ですので、攻撃するよりもっと手っとり早い手段を用います。
(そう言って懐からあのタクトを取り出した)
(これは念入りのため。そしてトランクから取り出したのはつい最近仲間になったもの)
(仲間の中で特に強力であり、四匹も呼び出している現状では制御が効かず、
ただのでくの棒になってしまう可能性がある。だからそれを補助する道具を用意した)

おいでなさい……アルセーヌ!
(右手を振るう。アクセサリがいつもより一層強い輝きと共に異形へと成る)


「ケケーーーーーーーッ!!」
(現れたのはシルクハットとタキシードを身に付けた、二足歩行のロップイヤー)
(愛らしい外見に似合わない、狡猾な表情をその顔に浮かべている)

「スキヤ……リョウコ、ダナ? オマエ、シッテルゾ……ナカマニキイタ。マアドーデモイイガナ」
(流暢な日本語を操る異形。ひのわの100を越える仲間の中でも、片手で収まる程に
高い知能を持つ異形。コルテックスより更に口が悪いのが難点だが)
(ただそれだけに維持と制御に大きな魔力が要る。ある意味、一発勝負の懸けだ)
「シンザンモノメ!」
(自分より頭が良いのが気に入らないオウムがそう吐き捨てる)
165卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/20(日) 02:31:52 ID:lWXv+x83

「サーテ、ゴシュジンヨ……アイツヲ”スリカエ”レバイインダヨナ」
(そう言いながらアルセーヌは頭のシルクハットを取り、ひらひらと周囲にパフォーマンスするように動かした)

……はい。容赦なく。


【……と、途中送信……】
166隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 02:51:01 ID:DQo8mYjX
ふたつの能力か。それを使い分けられるとは……。
遺伝、ということは、ご家族にも異能者がいる、ということかな。
まったく、世の中は広い……どこまでも……。

(宇宙人であるリンクスに、能力を目覚めさせられた私)
(先天的に持っていた能力と、後天的に付与された能力を操る卯月ひのわ)
(その他にも、魔王の力を借りる紅裂くんや、一族で退魔の術を伝えているという須佐乃さん)
(他にも、能力の由来のわからない人たち……)

(異能というものは、表舞台から隠されているだけで、この世にあふれているものかもしれない)
(特別なものではないのかもしれない)
(かつての私は、能力を持つ自分を特別視し、殺戮を繰り返していた)
(目標を変えてよかった。自分はやはり、なんら特別ではない)
(仲間とともに、今の目標を追う自分の方が、よほど有意義だ)

どうやらあの敵、攻撃というもの自体を受け付けないようだね。
平面に映った影みたいに……攻撃を受けて、表面に穴があけば、その穴の中まで、しま模倣が描かれるだけだ。

(でこぼこにひび割れた地面から、ツララに這い登って行くそれは、緑色の細い影と呼ぶに相応しい)
(影を攻撃することはできない……強力な力でもできない)
(ツララは尺取虫のように這いながら、こちらに頭を向けた)

瀕死だと難しいのか……まいったな。
倒したら、その瞬間に敵は、宿主を変えるために移動するだろうし……。
……方法が、あるの?

(指揮者のように、ひのわさんがタクトを振ると)
(それに応えるように、トランクから、また一体の異形が飛び出した)
(それは……異形であり、紳士のようでもあった!)
(そして、その中身は、あまり紳士ではないようだった!)

くっ、出てくるなりご挨拶だな……さては、そこのコルテックスと肩を並べる兄弟分だな!?
アルセーヌという名前はいい! だがそのあとに、ルパンをつけるんじゃないぞ。
怪盗紳士とは服装以外共通点がない!

(「シンザンモノメ!」と叫ぶコルテックスの側に、今回はつかせてもらう)
(そして、ぶるぶる張っているツララが目に入ると、口げんかしている場合ではないと思い出した)

とりあえず、キミなら何とかできるんだな……お手並みを見せてくれ。
キミを推薦してくれた、ひのわさんに恥をかかせるんじゃないぞ!

(私はそう言って、ツララに向き直った)
(ツララは頭を大きく振り、振り下ろしてきた……その重さで、こちらを押し潰す気だ!)
(敵の落下地点には……私も、ひのわさんも入っている!)
167隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 02:51:47 ID:DQo8mYjX
>>165
【了解だー……今気付いたけど、問題ナイよね!】
168卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/20(日) 03:03:38 ID:lWXv+x83
世の中は広くもあり……狭くもあります。
特に、この力をよく振るうようになってからは……顕著に、そう感じるのです。
(友人と別の友人が、思わぬ所で繋がりもっていたり)
(普通の人だと思っていた人が、異能だったり)
(ひょっとしたらあの学園には、思った以上に異能が潜んでいるのかもしれない)
(ただ、それに自分達が気がついていないだけで――)
(不思議な世界が、形成されている)


「コノハナタレトイッショニスンナ、ムシズガハシルゼ!」
「コッチノセリフダ!」
(仲間同士で口げんかなどしている。どうやら仲は大分悪い方であるらしかった)

ほら……喧嘩してる場合じゃないでしょう。
(ひのわがタクトを振るって促すと、つまらなそうに敵のツララに向き直った)

「ウケケ! ンジャ、ヨークミテロヨ……アンマナガクハイラレネーカラナ!
……アン、ドゥ、トロワ!!」

(合図と共に、アルセーヌのシルクハットが猛烈な勢いで吸い込みの風を生み出す)
(縞模様が宿ったつららは、その烈風に耐え切れずやがて空中でぶるぶると震え始めた)
(自分達へ狙いを定められなくなり、不安定に周りだす――)
(その後は早かった。あっと言う間にシルクハットに吸い込まれる)

「イマダゼ!」
(もう一度アルセーヌがひらっとシルクハットを振るった。再び現れたのはつららではなく、
拳大の埃の塊であった。……縞模様がこびりついた)
(それは正に、すり替えの手品)

……っ!
(アルセーヌが声を掛けると同時にひのわは駆けだし、その埃に手を翳した)
(埃に閉じ込められた縞模様は殆ど力を残しておらず、あっと言う間に光に包まれる――)

「トレビアン! カッチョイイシンシノシゴトハココマデダ、アトハマカセタゼ!」
(そう言い残してひのわに目配せをする)
(これ以上維持は難しくなる……手を振るって、元のキーホルダーに戻した)

お疲れ様でした。……こちらも、どうやら上手く行ったようなのです。
(魔力を一気に使ったことで少々疲れが出て来たが、何とか持ちこたえる)
(手のひらにはクラゲのような縞模様のキーホルダーが佇んでいた)
169隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 03:24:05 ID:DQo8mYjX
……私たちはたぶん、世界の裏側を見ているんだろう。
裏側に誰がいて。どんな風に、表とつながっているのか。
表からだけでは見えない風景を見れたから、それを感じるんだと思う。

(表だけでも、裏側だけでも無理だった)
(つながりは……両方から見て、初めて気付くものなのだ)
(そして、私が顔を突っ込んで世界の裏側は……まだ深く、広い)
(表の世界と、同様に)

あーもう、喧嘩してる場合かああぁぁっ!
早く敵を――……。

(抗議しようとした時に、攻撃がやってきた)
(私ひとりなら、避けきれる。能力を使えば造作もない)
(ひのわさんや、異形たちは……? 避けない。その必要がないようだ)
(私は、能力を使うのをやめて、見守った。アルセーヌという名の異形が、何をするのか)

(風が吹いた)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「……何か――妙なことを、している――あのふたり……。
 …………小さな方が――何か――仕掛けた…………」
「仕掛けた? ふふん、また無駄な攻撃を、でしょ?」

(遠く離れた場所で、ミラボー伯爵は戦いの様子を観察していた)
(グリーン・ゼブラは、完全に休んでいる。能力を操る必要がないのが、彼女の能力の利点だ)

「殴ろうと蹴ろうと、撃とうと切ろうと、グリーン・ゼブラは破れない。
 彼女たちには、決して勝機はない。私の能力を倒すことは不可……能…………え?」

(得意げにつぶやく、彼女の表情が、一瞬で変わった)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

(ツララは、風に煽られ、巻かれ、回転しながら、アルセーヌのシルクハットに吸い込まれていった)
(まるで、キャッチャーフライを取るかのように、楽々と巨大なものを閉じ込めてしまったのだ)
(小さくして閉じ込めたってことか……? いや、まだ続きがある)

……それは……?

(アルセーヌが取り出したのは、埃の塊、と、それをとりまくしま模様)
(害をなすには、あまりにちっぽけな「宿主」)
(ひのわさんは、それにさっと手をかざし、能力を行使した)
(光とともに……それは、彼女の能力によって変化していき……)

【またふたつに分けるよ! ご勘弁!】
170隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 03:25:24 ID:DQo8mYjX
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「……見えなく――なった――あなたの能力――緑の、しま模様が……。
 …………確認、して――グリーン・ゼブラ――まだ、あなたの能力が、あそこにいるか…………?」
「か、確認してるけど、……しようとしてるんだけど……!」

(グリーン・ゼブラが、いくら感覚を鋭くしても、彼女の半身である能力の反応を感じることはできなかった)
(それはもう、この世のどこにもいないのだ。どうやったのかは知らないが、突然消えた)
(そして、呼び戻すこともできなかったし、再び出そうとしても、出なかった)
(捕えられたことにも気付かないほど、彼女の能力は、卯月ひのわの能力によって、変質させられていた)

「……どう――大丈夫……?」
「…………(´・ω・`)」
「…………駄目…………?」
「……………………(´;ω;`)」

(『グリーン・ゼブラ』――戦闘不能……能力を奪われ、喪失したため)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

…………やった、のか。今度こそ。

(見事な仕事を成し遂げたアルセーヌは、ひのわさんが仕上げをするとほぼ同時に、キーホルダーに戻った)
(紳士ではないが、盗んで隠す腕は、ルパンに比肩すると言ってもいいかも知れない)
(さて、キーホルダーになったしま模様は、くらげみたいな姿にデフォルメされ、動く気配もない)
(念のため、少しだけ待ってみる……キーホルダーが動き出さないか? 敵の追撃がないか?)

(その心配は杞憂に終わり、しばらくすると街灯が灯り、遠くから人のざわめきも聞こえてきた)
(スクラップにされた車も、元に戻っている)
(複製世界から、戻ってきたのだ。つまり、敵が攻撃を諦めたということ)
(私たちは、勝ったのだ)

…………ふう。よかった…………助かったよ、ひのわさん。

(大きく息を吐いて、肩から力を抜いた)

【さて、そろそろ〆に入ろうかと思うけど……】
【何かしておきたいこととか、あるかな?】
171卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/20(日) 03:38:45 ID:lWXv+x83
……終わった、みたいなのです。
(キーホルダーは、自分が仲間としての姿に変えない限り沈黙したまま)
(縞模様の敵、グリーン・ゼブラは新たな仲間として生まれ変わったのだ)
(そう、その縞模様にはそういった名前がついていたのだが……)

あなたの名前は、ティンドンです。……宜しくお願いしますね。
(ひのわはそれを完全に無視したのであった)
(こうしてグリーン・ゼブラは名実ともにこの世界消えうせた)

「……コンカイノエムブイピーハ、オレッチ」

(空気を読まないオウムの一言と同時に世界は元の姿を取り戻す)
(スクラップの車が元通りになっているのを見て改めて胸を撫で下ろし)
(仲間達を労いながら、元のキーホルダーに戻してトンラクに納めた)

お疲れ様、でした。量子さんも。


……終わってみたら、何やら夢のようでありました。
こちらこそ、量子さんのおかげで助かったのですよ。

では……そろそろ帰らないと。
余り遅くまで出歩いてますと、友人に叱られてしまいますので。
(強力な仲間を呼び出した影響で多少疲れてはいるが、帰るだけなら問題ない)
(くふ、と微笑を浮かべ首を小さく傾けた)

またお会い出来たら、今度こそゆっくりお話しましょう。
おやすみなさい、なのです。


【それでは、これは次のレスで〆と致しましょうか】
172隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 03:55:43 ID:DQo8mYjX
ティンドン……これは、元ネタがわからないな……かわいいけど。
キミの仲間として動く時は、どんな風になるんだろうね。

(クラゲ型のキーホルダーを、しげしげ眺める)
(もし、元の能力通り、何かに取りつくにしても、あまり凶悪にはなって欲しくないものだ)

はいはいワロスワロス。
(コルテックスの「……コンカイノエムブイピーハ、オレッチ」発言に、華麗に返す)
(この間インターネットで学んだ言い回しだ。こう返されると、人はショボンとするらしい)
(……まあ、実際そこそこ役には立ってたから、反論まではしないけどね)

(戦いが終わり、ひのわさんの仲間たちは、キーホルダーに変わって寝床に戻っていった)
(私たちも、寝床に入ってもいい時間である)
(もともと出た時間が遅かった上、戦いも長引いたから)

うん、おつかれさま。夢というには、刺激的過ぎたがね。
いや、本当に助かった。今回の相手は、キミなしだと、たぶん手も足も出なかったから。

(物事には、向き不向きがある。今回の敵は、まさにひのわさんという天敵に破れたのだ)
(個人での限界。人ひとりにできることは限られている。しかし、他のことができる仲間がそばにいれば……)
(つながりとは、そういうものだ。つながって、できることを増やして、人は発展してきたのだ)

(私の目標……無限も、私ひとりではできるとは思っていない)
(やはり、仲間が要る。私にできないことをできる、仲間が)

うん、おやすみ。私も帰らなきゃ。
疲れたから、あったかいお風呂に入ってから……。
キミも、ゆっくり休んでくれ。次会う時は、カフェとかレストランとか、平和なところがいいね。
うん……また、きっと、会おうね……。

(疲労でぼんやりした頭で、手を振り、ひのわさんを見送る)
(彼女のような仲間が、欲しい)
(友達より、もっと強い連絡によって結びつき、お互いを補える、仲間たちが)
(そのためには、どうすればいいか……)

…………そうだ。組織作ろう。

(ぼんやりした頭の中に、そんな考えがポンと浮かんだ)
(それは一瞬の幻では終わらなかった。帰途につく私の脳の片隅に、そのアイデアが、いつまでもこびりついていた)

【というわけで、こちらも〆ー!】
【長く付き合ってくれて、ありがとう! 本当に楽しかった!】
173卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQw :2009/09/20(日) 03:58:55 ID:lWXv+x83
【見届けました。区切りも良いので前のレスで〆、にさせて頂きますね】
【こちらこそ、とても楽しかったです。ありがとうございました……それではおやすみなさい、なのですよ】
174隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2009/09/20(日) 04:00:54 ID:DQo8mYjX
【ん、おやすみ。……あ、今始発が走ってった……】
【ゆっくり休もうね。じゃ、また……スレ、お返しします】
175媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 14:30:16 ID:NpBV8yEx
【しばし、スレッドをお借りいたします。
 そんなわけで、ゆっくりと書き出していただけますれば、幸いです。(一礼)】
176郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/20(日) 14:37:10 ID:AUNf2AA/
(いつも通りの非日常。舞台は、深夜の学校。
 ――『彼女』に付き合い、何度となく戦いに挑んできたが、今回も何とか無事に
 戦いを終えることが出来た)

やれやれ………疲れたぁっ!
まあ、今日も何とかなって良かった、良かった。
(軽くナイフを握る手を緩めて、軽く吐息を吐き出して)
まあ、プールの近くだったから、濡れちまったけど………
(プールサイドで戦っていたせいか、制服はずぶ濡れになっており)
大した怪我はないし………先輩、そっちは大丈夫か?

(ふと、視線を其方に向けて)

【スレをお借りするぜー】
【それじゃこんな感じでよろしくなっ】
177媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 14:45:44 ID:NpBV8yEx
>>176
………びしょびしょ、です。
(ずぶぬれとはいかぬものの、濡れた髪はどこか重そうだった。
 それを軽く絞ってはみるものの、今やほぼ全身から水が滴っていてあまり意味も無さそうだ)
(長い髪だけではなく、服の上の方もすっかりと濡れてしまっていた。
 真っ白なキャミソールも、その上に羽織っている薄手の上着も、ぴったりと身体にはりつくほどに)

プールに逃げ込むだなんて、反則であると思うのです。
……貴方、制服でありましたね。
(濡れた髪をうっとおしそうにかきあげる。
 首筋を水の粒が零れ落ちて、どこか不快そうに少しだけその顔をしかめた)
私服と制服、どっちの方が濡れてもいいかっていうと、五分というところでしょうか。
まあ、貴方に怪我がなければ、十全であります。

(そもそも、今日は“偶然”だった。
 夜の学校に来ることになったのも、その先で彼と一緒に戦うことになったのも)
(だから彼女の服装は――今やその足にはしっかりと暗器のホルダーがあるものの――
 足を惜しみもなく晒すようなミニスカートだった。
 まあ、とはいえさっきまでロングブーツだったけれど。
 プールサイドで、しかも闘いということで、彼女はここに来てすぐに靴は脱いでいたけれど)
178郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/20(日) 14:58:28 ID:AUNf2AA/
>>177
……うぇっ!?
(思わず素っ頓狂な声を漏らしてしまった。
 彼女もまた水に濡れており、服がぐっしょりと肌に張り付いていたのだ)
(白い肌が透けて見えており、それだけでも彼にとってはどぎまぎしてしまう
 ものだというのに、今日はミニスカートで、健康的な脚が見え隠れして)

……あ、ああ、だ、大丈夫だぜ!
(先ほどは戦闘に集中していて気がつかなかったが、下着が見えるんじゃないかと
 邪まな考えも過ぎり、ちらりと視線を走らせて)
あの、先輩………、ふ、服っ!
服が透けてるんだけど………っ!
(指摘するのもどうかと思ったが、指摘してしまうのは彼の性格でもあり、
 顔を真っ赤にさせながら、指摘して)
あの……ええとだな、ごめんっ! その、少し、見ちまった………
(邪まな気持ちがあって、彼女を見たのは事実で、バツが悪そうに謝った)
179媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 15:07:30 ID:NpBV8yEx
>>178
………人様をみて「うぇっ!?」という声をだすのは、
失礼にあたる、という教育を貴方は受けてこられなかったのでありますか?
(表情をほとんど変えないものの、少しだけ不思議そうに首をかしげる。
 すっかりと身体にはりついた上着を脱いで、それをきゅっと絞りつつ――彼を見た。
 しかしながら、その顔がいささか赤いことに気付いて、さらに首をかしげることになる)

………服?
(ぱんぱん、と情緒もなく上着の水気を抜こうとしながらも、
 指摘されて、薄手のキャミソールがすっかり透けて中の下着が見えているという
 その事実にようやく気付いたらしい。……すっと、まだ濡れている上着を着直した)
―――そこまで、謝ることでもないでしょう。
見たことないわけでもあるまいに、であります……。
(そんなに気にする方でもないが、普段はあまり肌を露出する方でもない。
 キャミソールには上着を着るし、ミニスカートをはいてもロングブーツという組み合わせ。
 しかし、ロングブーツを脱いでいる今、素足を水滴がつたって、落ちていく)

(そして、問題なのは彼の慌てようが彼女の「悪い癖」をくすぐったことだ)

……なんなら―――。
(短いスカートの裾をもちあげて、真顔のまま、あまり表情を浮かべないまま)
――こっちも、ご覧になっておきますか?
(下着が見えない位置ギリギリまでスカートを持ちあげて、尋ねかけた)
180郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/20(日) 15:18:58 ID:AUNf2AA/
>>179
えう……い、いや、そういうことじゃなくて………
(視線をどこに避ければ良いのか分からず、左や右見ながら慌てて)
だ、だって………まあ、その……
先輩を、え、エッチな目で見ちまったのは事実だし……
それに、そういう時でもないのに、そういう目で見るのはいかがなものかと
(確かに、彼女の裸は何度か見たことがあるが、これはこれで妖艶さを感じさせるものだ。
 身体のラインも出ており、意識すればするほど、胸が高鳴り)

……なんなら、って…………うぁっ…!?
(声色も表情も、いつもの彼女のそれだが、その為、
 スカートの裾を持ち上げるその姿にギャップを感じ、ごくりと生唾を飲み込んでしまう)
え、ええと、あの、その………、そ、そりゃ、見たいけど、
見たいって言ったら、み、見せてくれるもんなのか…?
(欲望も隠せないのはある意味彼らしいというべきか。じぃっと凝視したまま、尋ね返して)
181媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 15:30:19 ID:NpBV8yEx
>>180
貴方は目の前で女性が足を組み替えたのを目撃して、
罪悪感を覚えるようなそんないい子でありましたでしょうか?私はそう記憶していません。
(彼の言いようにどこか呆れかえったような色を声に含ませる。
 もしかすれば、「私にあれだけしておいて」とでも言いたいのかもしれないけれど、
 スイッチのオンとオフのギャップが激しいのは、何も彼だけではないかと口を噤んだらしい)
………貴方は人をみて、「うぇっ」とか「うぁっ」とかしか、呻けぬのですか。
(下着の縁が見えそうなくらいまでに、スカートを持ち上げておいて、
 それ以外にどんな感想を望んでいるのやら、彼女は飄々と首をかしげる)

―――案外、素直でありますね、貴方。
(スカートをもちあげたついでに、太もものホルダーを外す。
 身体をかがめて、視線を落としているのでまだ彼の凝視には気付いておらず)
………見るだけですむっていうのですか?、
そうですね、今日も頑張ってくださいましたし、下着のひとつくらい別に構いませんけれど。
(「――なんて、冗談です」)
(そう付け加えようと思って、顔をあげて、目線がかちあった。
 そこで、言葉につまる。しっかりと、相手の目に“そういう欲”の色が滲んでいるのを見たから)
(だから、きちんと「冗談です」と付け加えるのすら、忘れてしまった)
182郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/20(日) 15:43:18 ID:AUNf2AA/
>>181
い、いや、先輩のそういう姿って珍しいからさっ!?
(彼が普段見かけているのは、いつもの制服姿であり、
 こういう女の子らしい女の子っぽい服はあまり見たことがなく)
あー……そりゃ、凄く似合ってるよ、なんて言うには、タイミングが違うだろ?
というか、先輩、俺がこういう反応するの分かってて、言ってるだろ!?

……え、あ、えーっと……たぶん、それだけじゃ済まないと思う。
(恥ずかしげに呟く。水も滴るいいなんちゃらとは言うが、今の彼女は
 贔屓目抜きにしても妖艶であり、当然のことながら、そういう欲情しているのは事実で)
ごめん………、あの、その……俺、たぶん、とってもエッチな気持ちになってると思う。
えーと、どれくらいかっていうと、葵さんが逃げてくれないと襲い掛かりそうなくらいに。
(視線がかちあっても、視線は外せず、緊張した様子で、彼女を眺めて)
183媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 15:52:43 ID:NpBV8yEx
>>182
ん、今日デートでしたので……この格好。
ちなみにデートって近日だと女の子同士でも使っていいそうです。
(すんなり「デート」という言葉を使ったが、
 「昔」は別としても「今」は勘違いされても困るということで、きちんと説明(?)を加えた)
……そうですね。
こんな濡れてどこかえろっぽい状態で似合ってるだなんて言われても、
貴方は変態ですかと罵ってほしいのかな、と私はあまり良くない頭で邪推致します。
ちなみに、分かって言ってないわけないでしょう?貴方、私と付き合い長くないのですか?
(表情の変わらぬままに言葉をつらねる。
 ただ、今までよりも身体の温度が上がっていないかと聞かれれば――答えは、否)

………フツーなら、ここで蹴り倒してプールに沈めるところです。
でも、相手が貴方でありますから――ねえ、近日、私、貴方にとっても弱いと思いませんか?
(スカートの裾を掴んでいた手は、やはり今となっては離しており。
 からかうはずがなんとやら、である――どこか彼女も、視線を彷徨わせ、髪をかきあげる)

―――逃げないから、襲いかかってみてはいかがですか?
ただ、……私からそっちには、寄って差し上げない。
(それは、言いかえれば許可。
 そして、自分は「襲われたのだ」と自分に言い訳するための、彼女のやり方だった)
184郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/20(日) 16:10:28 ID:AUNf2AA/
>>183
で、デート………?
……そ、そう。
(デートと聞いて、少しばかり気色ばむが、安心したように安堵の息を漏らして)
そりゃ分かるぐらいには付き合いはあるつもりだけど、この場合、
分かってて言ってる方が、性質が悪いと思うんだけど!
むぅ……まあ、確かに今の葵さん、えっちな雰囲気ではあるんだけども。
(顔を赤くしたまま、改めて彼女の全身を眺めなおす。やはり、透けて見える肌や下着が、
 より扇情的に見えて、徐々に胸が熱くなってくる)

葵さんが俺に弱いというのなら、
俺はとっくの前から、葵さんに弱いよ。
―――まあ、この場合、弱いというより甘えているっていうのかな。
(だから、なんだかんだでいつも彼女に甘え続けてしまう。そういう意味ではやはり弱い)
『襲いかかる』んだからな。……容赦はしないぞ?
(そんなことを言いつつ、歩み寄って彼女の身体を抱き寄せる。
 奪うように唇を彼女のそれに押し付けて、いつもよりも熱烈的に啄ばみ、舌を潜り込ませる)
んっ…………
(攻撃的な口付けをしながら、その間にも濡れた衣服の上から彼女の胸を弄り)
185媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 16:19:46 ID:NpBV8yEx
>>184
私が性質が悪いということに、気付いていなかった方がおかしいのです。
今さらでありましょう?
(こういうときばっかり楽しげに表情を緩めるのだから、この女は相変わらずだ。
 近づいて、つめられる距離に緊張していないこともないが――そんなの素振りに、出すわけも無い)
……こういうの、お互いの足を引っ張ってしまうタイプですね。
困ったものであります――まあ、そんなこといっても、もう遅いですけれど。

(唇が重なる寸前まで、そんな憎まれ口を叩いてみせたものの、
 それが熱を帯びて重なれば、何も言わなかった――というよりも、何も言えなくなる。
 襲いかかる、と言うには相応しい、貪るようなそれに、すんなり唇は割られてしまって)

……っ、ん、ぁ……。
(入り込んでくる舌を挑発するように、軽く絡めては、逃げる。
 唇の隙間から、この女らしくはない声をもらしながら……胸を弄られると肩が震えた)
んっ……ん、ぅ……ッ。
(濡れた服越しに、熱を帯びた身体が触れ合って。
 白い肌を透かしている服の中にある、水色の下着と一緒に小さな胸が歪められる。
 キスの合間に、すがるように彼に手を回して――そのキスだけで、僅か頬を染める自分を、より恥ずかしく思った
186郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/20(日) 16:36:43 ID:AUNf2AA/
>>185
まあ、それでも―――、葵さんは、『許してくれた』だろう?
俺が襲うことをさ。だから、結果オーライなんだよ。
葵さんとこうして触れることが出来るという結果からしてみれば。
(少なくとも、俺は、だけどと付け加えて)

……っ……ん……
(翻弄するような彼女の舌の動きに喰らいつくように、
 積極的に舌を伸ばして、いやらしく舌で舌を撫で回す。それだけに飽き足らず、
 くちゅりと唾液を流し込みながら、それを塗すように舌で掻き混ぜて)
ふっっ………やっぱり、葵さんはかわいいよ。俺じゃなくても襲いたくなるって。
(陳腐な言葉で、軽口ではあったが、本心でありこうして彼女と一緒にいるという事実が、彼自身を喜ばせる)
(指を伸ばして彼女のキャミソールをたくし上げようとする)
…葵さんの唇、おいしい。唾液も飲ませて?
(一旦スイッチが入ると、淫靡な願いもストレートに要求しより快感と興奮を得ようとする)
187媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 16:48:05 ID:NpBV8yEx
>>186
だから、申し上げているではありませんか。
――私は、貴方に弱いのだと……そういう言葉で絆されている時点で、どうしようもないです。
(唇が離れた合間に、僅かに目を伏せて小さく呟く。
 どうしようもないのは、もちろん、こんなことでこんなことする許可を下した「自分」だけれど)
……んっ……ぁ、……ふっ。
(自分の口腔の中で彼の舌が蠢いて、翻弄していたはずがし返される。
 舌をつたって流れ込む彼の唾液を喉を鳴らして呑込みながら、きゅっと目を閉じて)

っん……私を可愛いと感じる感性を持っているのは、貴方くらいのものでしょう。
それとも、貴方以外にも「可愛い」と思わせる素振りをして、浮気でもしてこいということですか?
(軽口に攻撃的な軽口を重ね返すのは、翻弄されている自分が悔しいから。
 キャミソールをたくしあげようとする手を感じれば、何も言わず上着を脱ぎ捨てた)
…………ッ。
(しかし、次の要求には顔を赤くしてしまった。
 そういう風にストレートに言われてするのと、何気なくするのでは気の持ちようが違いすぎる)
……ん、ぁ……ん。
(でも、その言葉に戸惑う自分が悔しいから、
 彼の頬に手をそえ、今度は自分から唇を割ってやる。
 少しだけ背伸びして、もともとある身長差をさらに伸ばし、舌で彼の口腔を撫でまわす)
188郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/20(日) 17:07:42 ID:AUNf2AA/
>>187
まあ、言葉遊びだよな。
(結局のところ、彼女も自分も気持ちは一緒なのかもしれない。
 ただ、そういうやりとりも、彼女らしく愛しく感じられた)
………んっ……ふ……
だとしたら、嬉しいな。俺だけが葵さんのことを好きでいられるんだから。
真逆。俺って見た目以上に独占欲強いんだぜ?
浮気なんてされた日には――――、葵さんに、本当に『変態だ』って思われるような
ことさせるかもしれないぜ?

んぁっ………あむ………
んくっ……、んんっ………
(積極的に舌で口腔を撫ぜられると、そのぬるりとした感覚が心地よく、しばらく彼女の
 舌の動きに任せる。時折、舌をちゅうと吸いながら、舌を絡め合わせて)
……ふっ……うん。やっぱり美味しい。
(確かめるように頷くと、唇を離し、上着を脱がれると、そのままキャミソールをたくし上げて、それと一緒に
 下着も脱がせる。当然のことながら、控えめな彼女の乳房が露になり)
葵さんの…おっぱい、可愛いな。吸い付きたくなる。
(やっぱり自分は変態かもしれない。そう苦笑しながら、その控えめな胸に顔を寄せ、その頂を
 しっかりと唇で咥え、強く吸う。それと交互に舌先でその頂を虐めるかのように、何度も舐り)
はぁ………なんだか、葵さんってえっちなんだな。
俺もそうとうだと思うけど………こんな可愛らしい胸なのに、すごくいやらしい…
(胸に指を食い込ませると、半ば強く握るように揉み解していく)
189媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 17:24:17 ID:NpBV8yEx
>>188
ええ、言葉遊びです。
(こんな状況ですら――いや、こんな状況だからこそ、素直に睦言は吐かない)
……貴方って、とても素敵な楽天思考をお持ちであります。
私にもしも本気で浮気なんてさせたら、むしろそれは誇るべきでしょう。
本気の浮気に走ってしまうまで、こんなイイ女放置しておくのですから……?
(言葉で遊びながらも、裏を返せばとんでもなく甘いことを言っている気がしないでもない。
 まあ、気にしなくてもいいかと、彼の耳に唇を寄せた――)
……心にとめておきましょう。ちなみに逆だったら、私も貴方に同じことしますから。
(――こんな言葉を吐きだすくらい、もう、壊れかけであるのだから)

んっ……ぁ、はっ。
……感想など、そう本人の目の前で口に出すものではありません。
(唾液の糸で連なって、離れて。
 甘いキスを堪能していた唇が、こんどは気恥ずかしそうに言葉を吐きだした。
 その間にも小ぶりな胸が外気にさらけ出され、どこか湿った肌があらわになってしまう)
ぁ……んッ、はぁっ………。
もっ……ばか、です……っ、ぁ、ぅ……吸いついてる、じゃないですか――っ、ぁんっ。
(彼の癖のある髪の中に指を入り込ませるように頭を押さえ、
 強く胸の頂を吸われると、その爪先に力をいれて、身体を少しばかりのけぞらせてしまう)
っ、はぁっ……。
可愛らしいとか、いやらしいとか……ん、ぁっ――そうだとしたら、させているのは貴方です。
(明らかに頬を上気させ、少し下にある彼の顔を潤んだ目でみつめる。
 簡単に彼の手の中に収まってしまう小ぶりな胸を揉みしだかれ、
 軽い痛みと快楽を覚えつつ、もはやこの女らしくない甘い吐息を、唇から零した)




【お時間、そろそろ大丈夫ーで、ありますか?】
190郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/20(日) 17:40:44 ID:AUNf2AA/
>>189
まぁ――、せいぜい浮気に走らせないように、
俺はしっかりと葵さんを捕まえておくよ。そして、それに見合う男になってみせるさ。
(頬を撫でながら、呟く。まだまだ、自分には足りないものが多い。
 ――こんなことを口にするのは、自分から彼女が離れることを恐れているからかもしれない)
あはは、そうならないように俺を捕まえておいてくれよ。
もっとも、そんなつもりはまったく無いけど。

………そういう、反応を見たい為に、口にしているとしたら?
でも、本当に可愛くていやらしい。そういう葵さんが、俺は好きだ。
(尤もそうでなくても好きにはなっていただろうけど、と付け加えて)
馬鹿で結構。うん、葵さんを味わえるなら、馬鹿でも何でも。
(軽く胸の頂をつねる様に摘むと、指の腹で転がしては唇で吸い)
かもな。でも、俺はそんな葵さんが好きなんだ。
(片手と唇で彼女の胸を犯しながら、手を伸ばしミニスカートの中へと潜り込ませる。
 不器用な手つきで下着の中にも手先を潜り込ませて、秘所を探り当てようとする)

【時間の方は大丈夫か? 一旦休憩を入れてもいいけど。
 どちらにしろ、こっちは18時半前後に一旦落ちなきゃいけないし】
191媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 17:57:19 ID:NpBV8yEx
>>190
……その言葉を聞きたいがために、
貴方にわざわざこんな意地悪をいう女が、そんなすんなり離れるとお思いですか?
(頬を撫でられると、無防備にくすぐったそうに、嬉しそうに笑って。
 彼の心配など知らぬままに、珍しく嬉しそうに笑いながら、首をかしげていた)
ん――承りました。
“嫌いになってくれ、なんて言われても、嫌いになってなんかあげません”。
(耳をはむ、と甘噛みして、その場で囁いた)

その為に口にしているなら、この悪趣味って……罵って差し上げる。
っ、そういうのに、好きって言葉を重ねるのは、本当にズルイ、……です。
……はっ、んっ……。
っ、そんなに、さきっぽばっかりされたら……っ、わたしのむね、おかしくなっ…ッ、んっ!
(じんっとする程に尖りきってしまった自分の乳首を眼下におさめつつ、
 彼の指先が、舌が、唇がそこに触れるたび、ぞくぞくするような快楽を覚えている)
………ッ、んっ、んぁ……ッ、
っ―――っ、わたしも、嫌いじゃない、です……いやらしい、太一朗さん。
(今日多分、初めて名前を呼びながら、下着に入り込んでくる彼の手に身をゆだねる。
 下着はプールの水とは違う、ぬるりとした水気を帯びて――そこが秘部だと暗に示していた)



【私も、丁度そろそろですから――これか、次の貴方ので凍結なり頼めれば。
 再開については、日時も後輩さんに合わせられると思います】
【……っ、レス、どんどんこう、長く遅くーなってますので、さくっと切ってくださって十全ですからね(一礼っ)】
192郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/20(日) 18:19:14 ID:AUNf2AA/
>>191
まあ、そうだな。俺はそうであって欲しいと思うよ
(苦笑。だが、不安がないわけではない。
 彼女は何でも一人で抱え込むタイプだ。今まで危ういこともあった。
 彼女を信頼していないというわけではない。けれども、何かあったとき、
 彼女を自分が守れるのだろうか。そして繋ぎとめておくことが出来るのだろうか。
 そういう不安が残る。……が、今は、考えないことにした。今は唯、目の前の女性を見るだけだ)
……っ、………はは、そう言ってくれると、俺も嬉しいぜ。
男冥利に尽きるってもんだ。
(苦笑いを浮かべながら、耳元の感触に軽くぞくっとしたものを感じて)

おかしくなればいいだろ? 『そうさせてるのは俺』なんだから。
(自分の手で目の前の彼女がどんどん淫蕩になる。
 その事実は、背徳的な興奮を彼自身に植えつけられ、じっくりと舐るように愛撫する)
気持ちいいなら、気持ちいいって言えばいい。
気持ち悪いなら、気持ち悪いって言えばいい。……まぁ、俺はこういうこと下手だからなぁ。
自信があるわけじゃないけど……
(執拗に乳房や乳首を舌や手先で弄り、犯して。小ぶりな胸の形を変えるかのように指を食い込ませる)
…………濡れてるな。
(何が、何で、とは言えない。ただ、それが嬉しく、その水気を掻き混ぜるかのように指先を進入させていき)

【それじゃ、まだ来週の予定は分からないけど、時間が取れそうな時間が分かれば、避難所に書き込んでおく】
【付き合ってくれてありがとうな? 何か希望があれば次回に反映させたいと思うので】
【とりあえず此処で凍結ってことで、どうもありがとう! 楽しかったぜ】
193媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/20(日) 18:24:03 ID:NpBV8yEx
【了解、です。仕事の次第によっては都合が合わないかもしれぬのですけれど、
 合いそうであれば、私の方もなるべく早めにご返答ができたらと、思います。来週もふぁいと、ですよ?】
【こっちこそ楽しかったです。希望は……このまま襲ってくだされば、なんて。貴方もあれば何なりと。
 それでは、お疲れさまでした。もうしばらくお付き合い、宜しくお願い致します、太一朗さん】

【ありがとうございました。スレッド、お返しいたします】
194紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/20(日) 21:19:20 ID:j/Xx7bha
【名前】紫 一久(むらさき かずひさ)
【年齢】16(高等部二年)
【性別】男
【身長】172
【容貌】
無駄のない体つきに、やや大人びた顔。昼間は笑顔、夜間は無表情が七割を占める。
右腕は義腕。ただし、肌の色と質感をした装甲をつけているので、一見して義腕とは分からない。
手ばかりは間接が多く誤魔化しにくいので、常に黒い革手袋をつけている。
【能力】
*身体能力
生身でも、訓練を受けた大人と互角以上に渡り合える程度の身体能力。ただし、若干足が遅い。
*特殊能力関係
・ヴァルブレパス
右の義腕。上腕にはある特定の魔力に作用する機関が、二の腕には肘から杭を打つ小型のパイルバンカーが仕込まれている。
手首から右手を射出できる他、五指も別々に射出する事ができる。有線でそれぞれ10mほど。
・刺天
現状の主武器。耐久性が高いため乱暴な運用にも耐え得る。電流を柄から切っ先に向けてでしか流さないという特製を持つ(限度あり)。
・ショックボルト(能力)
手から触れている対象に電流を流しこむ。使用には痛みを伴い、痛みは威力や相手の大きさに比例。
・他にも様々な武器を小器用に操る

【希望】基本的に何でも
【NG】グロ、ホモ、大きな後遺症(切断くらいならおっけー)
【弱点】
義腕の駆動に常時能力を発動する必要があるので、激しい動き(戦闘等)を長く続ける事ができない。
足が遅い。
勝利が見えると油断する(平時)。
【備考】
対異能組織<<十三天梯>>の構成員。異形の捕獲及び異能のスカウトを行っている。
もともと孤児だったのだが、身体能力の素養と異能の片鱗を見出されて教育を受けた。
ただ、結局異能としては開花せず、ある異能を模倣した電撃能力を、人工的に与えられる。
適当な性格に見えるが、使命感はかなり強い。でも不平不満は結構こぼす。
昼間は明るい性格だが、あくまでそれは情報収集のための仮面であり、夜の戦いの最中に現れる残忍・傲慢な性格が本性。
義妹がいるらしく、そのせいか、年下には甘い(自己診断)。

紅裂拓兎に右腕を切断されたが、能力を活かした強化義腕に換装した。
上腕の機関は、彼の物質変化系の魔力に対抗するもの。
また、兵部 晶とは情報的に、久遠 ゆりかとは情報的・物資的に協力関係にある。


【プロフ投下ついでに、待機と行こう!】
【気軽に声をかけてくれ】
195久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/20(日) 21:25:29 ID:Xef0QBiT
【こんばんは、ですわ。】
【なにもネタ持たずですが、よろしければ】
196紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/20(日) 21:28:41 ID:j/Xx7bha
【おう、まあネタ持たずはお互い様だ】
【そうだな…普通に共闘か、それともタイムリーに拓兎の話でもしてみるか?】
【色々頼んでみたい事もあるし】
197久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/20(日) 21:33:24 ID:Xef0QBiT
【 】外しますわね。
別に、面倒になったわけじゃないんだからねっ

そうですわね。
色々頼むのであれば、日常ロールのほうが、じっくり出来るかも、ですわね。
紅裂先輩の話も、絡ませられますし。
どこか出先で偶然に会うか、そちらが呼び出すか。

あと、わたし現在は髪の毛をおろしている状態ですわ。
六花さんとのロールで、異形の作った世界にリボンとデザートイーグルを落としてきましたの。
198紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/20(日) 21:38:52 ID:j/Xx7bha
…ツンデレブーム?

ふむ……ならばやはりタイムリーに、体育館裏にでも呼び出してみるか、昼休みの。
朝にメールか何かで連絡を入れておいたという事で。
そうなると、書き出しはこちらが好都合だな?
199久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/20(日) 21:43:09 ID:Xef0QBiT
いえ、わたしはブームに乗っかろうとしているだけの、野次馬ですわ。

了解いたしました。
では、そのように、よろしくお願いいたしますわ。
なにかあれば、お互い途中でも【 】で連絡を。
……っと、18になってプロフ落としていなかったのですわ。
あとで、落としておきますわ。
200久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/20(日) 21:46:58 ID:Xef0QBiT
【名前】久遠 ゆりか (くどう ゆりか)
【年齢】16歳
【性別】女
【身長】147cm
【3サイズ】70/53/76
【容貌】
濃いブルーの瞳。少し癖毛のグレーにくすんだ金髪、背中中央辺りまでの長さ。
インサイドホルスターを隠す為、フリルやリボンの付いた長袖上着を着用。
制服のスカートの下にレースのペチコート、ドロワーズも完備で、私服はこってり甘ロリ服。
【能力】
MашинаАнгел マシンを掌握する者。 触れただけで、機械の操作方法や構造が解かる。
物質の構成・修理等が可能。弾丸を銃に装填した状態で、威力の加減加工等。
ただし、車両船舶等が上手に操縦できるかどうかは、別問題。
通常装備として、左脇インサイドホルスターに、ヘッケラー&コッホP7M13。
いつも持っているバイオリンケースの中は、ベレッタM93Rを一式。
他、自宅には複数の小型、中〜大型銃火器を所有。必要に応じて、持ち歩く。
身体能力は、校舎の2階ぐらいなら、通常装備品込みで飛び降りる事が出来る程度。
【希望】
日常 共闘 戦闘
【NG】
死亡 相談の無いエロール 後遺症
【弱点】
能力の行使に時間がかかるため、戦闘中において、異能は役に立たないと思ってよい。
単純なメンテナンスや、弾丸のカスタムは、約3〜10分程度。
銃器を破壊されても再構成可能だが、数十分〜1時間ぐらい必要。
甘いものに目が無い。現在のブームは、さっくりタルト系。
容姿は金髪碧眼だが、ロシア語の単語程度と日本語しか喋れない。
【備考】
父は旧ソ連の特殊諜報員で、日本の商社潜入任務中にソビエト崩壊、そのまま帰化する。
ゆりかが10歳の時、謎の怪事件に巻き込まれた父親が他界。 異形を退治しながら、父の仇を探している。
現在所持している銃火器は、すべて父の遺品。
生粋のスラヴ民族だが、生まれる前に両親が帰化している為、日本国籍。
家族構成は、母と弟。ロシアには、両祖父母健在。
父方の祖父から贈られたロシア名は、Julija=Alexeyevna=Kudryavtseva。愛称、ユーリャ。

父を亡くしてから、身体の成長を止めている。
最近、異形の作った空間に、お気に入りの赤いリボンとデザートイーグル(残弾1)を落とした。

【とりあえずプロフを……】
201紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/20(日) 21:47:34 ID:j/Xx7bha
(『昼休み体育館裏』)
(…人を呼ぶときは、時間と場所だけを簡素に告げよ。それが紫のやり方だ)
(少なくとも、余計な文がなければ、それがいわゆる所の"ビジネス"の範疇であることが間違いなく伝わるから)
(勿論その分、余計な警戒心を抱かせる場合もあるが……まぁ、会話ができれば良いのだ)

……ふー………
(肌寒くなりつつある大気の中、ホットのブラックコーヒーを飲んで長い息をついた)
(本当は昼食を済ませておきたい所だったが、食事をしながら話、となると、どうしても気が緩みがちになる)
(そういう会話は、今呼び出している相手には相応しくない)

…来たか。
少し雰囲気、変わったな。二学期デビューか?
(体育館の壁にもたれかかったまま、ちらりとその小さな足音の主へ一瞥をくれてやった)


【んでは、シンプルにこんな感じで】
【よろしく頼むぜ】
202久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/20(日) 22:00:02 ID:Xef0QBiT
(そのメールを見たとき、思わず携帯電話を床に叩き付けそうになった。)
…ったく、なんだっつーの。
せめて、『お昼休み、体育館裏に来てください』、でしょ?
てーめーの女か、っつーのっ!
(ぶつくさと、あらん限りの悪態をつきながら、校庭の隅を伝って歩いて)
(体育館の角を曲がり、徐々に昼休みの喧騒が薄れてきたところで、体育館の壁に沿ってもう一度曲がる。)

(声をかけられ、ムスとした顔のまま、声の主を見て)
……あのね、いい男っていうのは―――
(言いかけて、止める。)
(この男には、大切な先輩に向けて言ったのと、同じ台詞を吐きたくない。)

(黙ったまま、すたすたと歩いて、紫の隣を素通りし)
(ポケットからピンクのハンカチを取り出し、石段にふわりと敷いて腰を下ろす。)
(見上げる瞳は、気の強そうな光を宿して睨み付け気味に)
わたしが二学期デビューしようが、どうしようが、紫先輩に関係ないでしょ?
………何か、用?


【こちらこそ、よろしくお願いいたしますわ。】
203紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/20(日) 22:07:22 ID:j/Xx7bha
……………
(自分の前を素通りしたゆりかを、きょとんとした表情で、視線だけで追う)
(…あれ、何か悪い事したか、俺)

……関係は、ないがな。
少しは大人っぽくなったんじゃないか、うん。落ち着きが出たと言うか。
(とりあえず、機嫌改善の一助にでもなればと思ってそれっぽい事を口にし)
(飲みかけの缶コーヒーを足下に置いて、腕組みをした)

仕事の話と、紅裂 拓兎の話。二つある。どちらからが良い?
…ちなみにお前の父親の話は、ない。もう少し待ってくれ。
204久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/20(日) 22:13:50 ID:Xef0QBiT
大人っぽく……?
(睨みあげる瞳が、一瞬ふにゃ…と、崩れる。)
(明らかに、笑顔だ。)

―――っ
(いや、いかんいかん。と、頭を激しく左右に振って、改めて睨み上げ)
(足元に置かれる缶コーヒーを、思わず視線で追って)
(ブラックって……人間の飲み物じゃないわよね。なんて、ことを考えながら)
(また、視線を戻して)

………
(紅裂拓兎、その名前が聞こえたとき、少し肩がピクッと反応するが、表情は変わらないまま)
(目を伏せ、少し考えるような素振りを見せて首をかしげ)

じゃあ、仕事の話で。
(少しでも、紅裂の話を未来のものにしたかった。)
(それがたとえ、数分間であったとしても)
205紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/20(日) 22:30:50 ID:j/Xx7bha
…………っふ。
(相変わらず単純な奴だ、と、改めて睨み上げるまでを見て、口の隅から笑いを零し)
ふん…仕事で良いのか?
まぁ、俺が聞いたんだから、良いが…後の話聞いて、忘れたりするなよ。
メモでも取っておいてくれ。これはお前の父親の情報を賭けた、大切なビジネス、だ。
(正直言って、まだ提出できていない情報を料金にこういう事を言うのは気が引けるが)
(ちょっとした後払いのようなものだ。契約関係が成立してるなら、それほど問題ではない)
―機械の天使様?
(少しふざけるような言い方で口調を崩すと、携帯電話を開いた)

んー……と。
事故で壊れたハードディスクを一点、修理…
それと、銃器のカスタマイズを一点。この辺は組織からの依頼だ。それほど急がなくても良い。
ま、お前の能力を見た俺が保証するが、お前にとっては何でもないレベルだ。
(そう言うと、足下に置いてあった鞄からプラスチックケースを取り出した)
(中身はそれぞれ、注文の品。ゆりかの能力を見極めようという組織の手だ)
中に入ってるメモ通りにやってくれれば良い。出来たら俺に渡してくれ。

それと…以降は俺の個人的な頼みになるが……
まず一つ、お前と会った時に、銀で作ったパラベラム弾、貰っただろう。
あれと同じのを、こっちが用意する材料で作って欲しい。六発だ。
オカルトに対抗するにはオカルトに限るからな。銀の銃弾なんて、悪鬼狩りにはお誂え向きじゃないか。
(そう言うと、肩を小さく揺らして、少しだけ楽しそうに笑った)

さて、もう一つだが…夜会った時、俺が持ってた刀、覚えてるか。
あれの改造……ちょっとした機械化になるが、それを頼む事もできるか?
いや、実際はあの刀じゃなく、同じくらいのサイズの西洋剣になるが。
206久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/20(日) 22:51:59 ID:Xef0QBiT
(―――笑われた!なぜだかは解からないけれど、笑われた。)
(淡いピンクのグロスで艶めく唇を、むぅ、とへの字にさせる。)
(ふざけた口調で、天使と呼ばれ、その口角はさらに下がって)
―――っか…つく……
(顔を俯け、聞こえないように小声で呟く。)

ハードディスク?
中のデータ込みで修復?
データ、完全な形で戻らないかもしれないですわ。
見てみないとなんとも…だけど。それでも、可?
カスタマイズは、得意分野ですわ。
メモ通りに、すればいいのね。
(ケースを受け取りながら、意味もなく、そのケースをコンコンと叩いてみたりして)

えぇ、正確にはバレットを銀でコーティング。
別にいけれど、6発だけ?
形は、普通でいいの?どうせならホローポイントに、しておきますか?
悪鬼狩りって……
シルバーバレットが、そういう類に効くかどうか、なんて
わたし、本当に知らないですわよ?
一つの装備で、過信し無いことね。ちゃんと他にも、準備をして―――
(ハッと、気が付いて言葉を続けるのを止める。)
(これではまるで、自分が紫を心配しているようではないかと、再びムスとした顔になって黙り込む。)
(心配するとかしないとかじゃなく、基本的に、些かお節介気質な女なのだ。)

……日本刀、ね。
(ふと、日本刀を持った、美しい瞳の先輩を思い出す。)
(そういえば、あの人も同じ学校だったっけ…と考えつつ)
機械化レベルによって、時間をもらうことになるかも、ですわ。
具体的に、どういう風にカスタムしたいんですの?
207紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/20(日) 23:16:11 ID:j/Xx7bha
んー? 何か言ったか?
思っている事は素直に口にしないと、ストレス溜まるぞ。
(その呟きの内容が、きっと自分に向けられる物なのだろう、と察し、わざと煽るように言った)
(計算とか策略ではなく、単なるからかいである)

あぁ、別に構わん。極論、できなくともな。
できなければ困る、そんなに大切な物をイリーガルなお前に渡す訳がないだろう。
(ひらひらと手を振って見せる)
ま、一種の那智黒…試金石だと思ってくれ。
試金石だと思って気を抜くなよ? これの出来によって、お前の重要度が組織の中で変わる。
情報が円滑に入ってくるか否かも……という事だ。

うん? んー……まぁ、出来る事なら頼んでおこう。威力があるに越した事はない。
材料は…家送りで良いか? マズけりゃ、後日受け渡そう。
一応、聖水でもって洗練して、しっかりした聖別を受けたモノホンの聖銀だからな。失敗するなよ。
…フフ。
(ゆりかの不機嫌な噤閉に、にやりと意地悪い笑みを浮かべて)
心、配、は無用だ。純粋な銃器の扱いの優劣はともかくとしても、くぐった戦場は多分俺の方が多い。
俺なんかは肉弾戦メインだから、拳銃はサポートだしな。
お前はする事をしてくれ。頼んだぞ。

そうだな…柄の内部に機械を仕込み、外見には分からないようにしたい。
重量や耐久性、バランス、使い勝手等は度外視で結構。それを三本になる。
……さりげなくこっち側の最新技術を回すから、内密に頼むぞ。
(本当は彼女にそのような物を渡すのは気が引けるのだが…安価で持ってこれるのが、試作品しかなかったのだ)
(まぁ、自分が使う物でもないし、性能を報告すればちょっとした飯の種にもなる。悪い話ではない)

――そろそろ二つ目の話、行くぞ?
208久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/20(日) 23:34:58 ID:Xef0QBiT
紫先輩って……実は、性格悪いんですわね…
……まぁ、知っていましたけれど。
(あきらかにからかわれているのに気が付いて、ため息混じりで呟く。)
(今度は、聞こえるように、ハッキリと)

できないわけ、ないでしょっ
(何か、プライドに触れたらしく、ガバッ、と顔を上げて、声を張り上げる。)
そう――、試されているからこそ、気は抜きませんわ。
そんなの、当たり前でしょう?
まぁ…紫先輩の組織で、わたしのこと重要視されても、困りますけれど
情報は、円滑に頂きたいですもの。
手を抜かず、わたしの全てを、注がせていただきますわ。

別に、家に送っていただいても、なんでも結構ですわよ。
家の人間は、わたし宛に武器関連が届いても、なにも気にしませんもの。
……どうせ、家は知っていますわよね。
失敗なんか、わたしがすると思っていらっしゃいます?
(紫の唇が、意地悪そうに釣りあがるのが見える。)
―――っ!
だ!だれ、がっ!!誰の、心配を―――っ
(ダメだ。言えば言うほど、墓穴を深く掘り下げるだけのような気がして)
(大きく息を吸い込み、吐いて、胸に手を置いて落ち着かせる。)

最新技術、ね。
ま、今のわたしは、直接的には本国とは関係ないですし。
漏らすような場所も無いので、その点はご安心を。
個人的には、どんな技術か楽しみだけれど……
(仕事とか、それだけでなく、ただ本当に純粋に機械が好きで)
(その点だけは、紫の仕事を請けるのを楽しみにしている、そんな自分が居るのを否めなかった。)

…………待って。
あ、あの……っ
(どうしようもない、とは、自分でも解かっていた。)
(けれど、あと少し、あと少しだけ先に伸ばしたい。なんて想いが、胸を締めつける。)
……に、……二学期、どう?調子?
(だけど、紫と続ける会話の内容なんて、すぐに思いつくわけでもなく)
209紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/20(日) 23:59:21 ID:j/Xx7bha
ああ、そうそう、それで良い。職人は少し跳ねっ返るくらいが丁度良いからな。
(噛みつかん勢いのゆりかをひらひらと両手で制す)
その内、こっちから頭を下げるくらいになれるよう頑張ってくれ。
これでも、能力がある者には正当に評価を下す善良な組織だぜ、うちは。

分かった。ならお前の家に配送するとしよう。
……いや、さすがに剣の方は辛いな。まぁ、今夜辺りに玄関先に置いておくから、お前の方で回収しておいてくれ。
(住所の方には全く触れず、話を進めた)
(その気になれば、個人情報など職員室から容易く拝借できるのだ)

ま、簡単に言うなら、電熱器、電流器、それに振動器になる。
もっと噛み砕くなら、焼き鏝、スタンロッド、ハーモニクスカルペルを剣で作ろう、という話になるな。
柄にできるだけ分かりづらいスイッチを設定しておいてくれ。
断熱材や絶縁体、振動吸収の特殊ゴムなんかも同梱させておく。足りなければ俺に言え。
……重ねて言うが、使い勝手等は一切配慮せず結構。剣の材質も問題ない。
重要なのは外見の隠匿性になる。
――何なら、組織に入ればもっと多くの最新技術に浸れるぜ?
(くく、と笑いながら言って、その話の〆とした。ここまで言えば、問題はないはずだ)

………二学期か。
(ふ、と気が変わったように表情を変え、視線を明後日の方へと向ける)
親交を深めるのも、新しい出会いも、そこそこ上手い事行ってるな。
まぁ、親交と言うには相応しくないというか、少々物騒な関係もあるが…
(呼吸とまとめて言葉を区切り、ぎっとゆりかを睨む)
――紅裂 拓兎とか、な。

(ゆりかの言葉に割り入らせる余地を与えず、言葉を続ける)
昨日の昼、アレとここで接触した。話もした。なかなかに有意義だ。
――結果、俺は奴を十割十分、社会を脅かす害悪と判断した。組織にもそう伝えた。
そして今朝、改めて指令が下った。待ち望んでいたぜ。
(そう言うと、手の中の携帯電話を見せる。画面に映っているのは、簡単な文字列)
『紅裂 拓兎を抹殺せよ』

………一つだけ、確認したい事がある。お前の命や扱いにも関わる話だ。
(くるりと携帯を回してポケットに滑り込ませる)
お前、久遠 ゆりかにとって、紅裂 拓兎はどういう存在だ。
可能な限り正直に答えろ。
210久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 00:19:16 ID:kBb5qiE6
今夜ね、わかりましたわ。
別に呼び鈴鳴らしていただいても、結構ですわよ。
客人にお茶を出すくらいの常識は、わたしだって持ち合わせていますもの。
(心にも無い、持て成しの言葉を述べ、紫に向かって軽く、曖昧な笑顔を浮かべる。)

……ぅ。なんだか、悪趣味なものを作りますわね。
スイッチも含めて、とにかく外見重視、ということですわね。
使い勝手を気にしなければ、そんなに沢山材料を使うことは無いと思いますわ。
ま、もし足りなくなったら、メールいたします。
剣の材質は、各々変更するかもですけれど、見た目は、全く同じに仕上げさせていただきますわ。
そして、組織入りは、遠慮させていただきます。
(と、馬鹿丁寧にお断り申し上げも、付け加えた。)

そうそう、二学期、ですわ。
わたしのクラスなんて、いきなり英語の抜き打ちテストですわよ。
まぁ、この外見だからといって、英語が出来なくとも、今更驚くクラスメイトと教師ではないですけれど。
(にこにこと、実は心底どうでもいい会話を紫に投げ掛けては、雑談を楽しんでいる雰囲気を作り上げ)
(それが、ただ一言、一瞬で壊れる。)

―――あ…会いました…の?
昨日……っ
(心の底から、後悔した。悔やんだ。)
(午後の授業が面倒になって、自主的に早退した昨日の自分を、罵りたくなった。)
社会を脅かす……って、そんなはず無いですわっ
どうせ…紫先輩が、意地悪言ったんでしょう?じゃなきゃ、そんなの…考えられな―――
―――っ!
(バックライトで光る画面に、視線が貼り付けにされた気持ちになった。)
あ……ぁ………
(唇を開き、何か喋ろうとするが、何を言って良いのか、まず自分が何を言いたいのかも解からず)
…い、や………
(ぎゅっと目を瞑って、両手で耳を塞ぎ、激しく首を左右に振り始める。)
…どういう存在……って、そんなの……わからない……
約束、したもの……
やくそくは、やぶらない、はりせんぼん、だから―――
わからない…わたし、ほんとうに、わからないの……
211紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/21(月) 00:32:18 ID:SCLh6p8T
……ふん。
(わかりやすすぎるくらいの動揺を見せるゆりかをじっと見下ろす)
(その視線には憐憫も侮蔑も含まれていない。ただ、見下ろすだけの視線)
耳を塞ぐのは勝手だ。目を瞑りたいならそれも良いだろう。
だが、そんな事をした所で現実は変わらん。何一つ変わらん。

あいつは確かに俺に向かって言ったぞ。
この世界の全部を壊す、とな。はてさて、それが誇張か本気かは知らないが…
しかし、アレがその気になったら、実現はできずとも甚大な被害が出る事は、相対した俺が良く知っている。
(珪素を操る権能、それは命があろうがなかろうが、全てを一意に打ち砕く)
(それに、魔王崇拝、終末思想のカルトの一員となれば、他にも手を打っているやもしれない)

………なぁ、あまり喚き散らすなよ。
確かに俺は海のように広い心を持っているが、聖人君子じゃないんだ。うん?
(子供のように喚くゆりかに対する苛立ちを、ふざけた語りで何とか抑え)
何を約束した? 何が分からないって?
(しゃがみこみ、ゆりかに視線の高さを合わせ、ぽん、と左手を頭に置く)
ほら、言ってみろ。誰にも言わないから。
212久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 00:48:16 ID:kBb5qiE6
そんなの、嘘……
そんなはず、ないもの……っ
(耳からゆるゆると手を降ろして、瞳を開き、キッと紫を睨みつけるが)
(その瞳の光には勢いがなく、不安で、今にも泣き出しそうな感情を、そのままに映して)
(嵐の前の海面のように、ゆらゆらと揺れていた。)
世界なんて壊さないもんっ!だって、わたしと約束したんだもんっ
わたしとの約束、やぶらないって、言ったもんっ
(子供が我儘でも言うかのように、声を荒げる。)

そんなの……紫先輩が紅裂先輩に、意地悪言ったに決まってるもん……
(徐々に声の勢いも薄れ、最後はぼんやりと呟くようにして、かくんと、首も項垂れる。)

(ぽん、と頭に軽く衝撃を感じて、ビクンと肩を竦め)
(怯えたような表情で、おそるおそる視線を合わせた紫を見つめ返して)

……ほんと?誰にも、言わない?
(普段より、少し甲高い、まるでもっと年下の子供のような声で、問いかける。)
―――オムライス…と、キャラメルミルク
作り方、教えてくれる……って。
一緒に作って、一緒に食べるの……先輩は、約束をやぶらないの。
針千本と、げんこつ一万回だから……信じてるの…
(揺らめく瞳、髪の毛と同じ金色の睫毛を濡らして、やがて決壊し、頬に川を作る。)
213紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/21(月) 01:09:22 ID:SCLh6p8T
……約束、約束か
約束ねぇ………
(あの男が、ゆりかに対して誠意ある約束を結んだり、するのだろうか)
(約束というのは、結んだ瞬間に結んだ者同士を強い絆で繋ぎ合う)
(無論、それが履行されなければその絆は容易く解れるのだが…)
(短絡的、即物的な拓兎ならば、一瞬の満足のために約束をする、という事は有り得そうな気がした)
(有り得そうな気がした、が――)

オムライスと、キャラメルミルク。
…なーんでそんな話に……ああもう、泣くな泣くな。
(頭を撫でていた手で、今度は頬を拭ってやる。止めどなく流れる涙を止める事までは、できないけれど)
(……もしもここで頬の一つも張ってやれば――きっと、話はもっと簡単に進むんだろうな、等と思いはしたが)

……なぁ、ゆりかよ。
(その青色の瞳をじっと見つめる。その語調は、宥め賺すような、自然な柔らかみを帯びたもの)
とりあえず、俺の言ったことは全て真実だ。録音でも取っておけば、話が早かったんだが…まぁ、後の祭りだな。
しかし実の所、俺が拓兎とまともに話だけをしたのは、昨日が初めてでもあった。
だから、正直…俺は奴の事を良く知らん。以前二度も会ってはいるが、その時はどっちも殺し合ってたからな。
お前は、あいつの事を知ってるんだろ? ……どうして、そんな事を言ったんだと思う?
お前の考えを、聞かせてくれないか。

(…正直、あまりゆりかとの関係を波立たせるのも、得策ではない。彼女の能力は貴重だ)
(だからここは、ゆりかと合わせ、切り抜ける。そのために、ゆりかの想いを引き出す)
(――そしてそれは、あの狂人の行動ルーチンを測る一助になるはずだ)
(情報は多いに越したことはない)
214久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 01:27:29 ID:kBb5qiE6
(いくら、軽はずみなゆりかでも、普段なら、もう少し言葉を選んで)
(バレバレだとは解かっていても、懸命に取り繕って)
(締めくくりに嫌味の一つでも言って、ツンと澄ましていたところだった。)
(ただ今は、とにかく悲しみと不安に支配され、混乱していた。)
(頬を拭われても、振り払うこともせずに、ぼんやりとした瞳で涙を零しながら)
(右手を口元に持ってきて、その親指の爪を、カシカシと噛む。)

紫先輩、嘘……ついてないの?本当?
(力無い動きで、何度かまばたきを繰り返し、ぼんやりとした瞳で見つめ返す。)
どう…して……そんなこと、言ったか…?
(ほんの少しだけ、首を傾ける。)
それは、わたしが…くそまずいマドレーヌを、先輩に食べさせて…
ケーキは、夏休み前におごってもらったから、キャラメルミルク作って飲めって……
それで……先輩が、お料理教えてくれる…って
オムライスの卵にミルクを500ミリリットルも、入れちゃいけないって、怒られたから……だから…
(ぽつりぽつりと、心に浮かんだ思い出を、そのままに語り)
(そのために、話の一つ一つはいまひとつ要領を得ず、バラバラで)
(きっと、まともに取り合っていては、苛々で発狂しかねないほどの、覚束なさで)
(それでも、懸命に自分の想いを言葉として紡ぎだす。)
先輩は、いつもわたしを助けてくれる、わたしの、ヒーローなの……
215紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/21(月) 01:46:00 ID:SCLh6p8T
…………
(彼女の口が語る紅裂 拓兎の人物像は、想像を絶するものだった)
(なるほど確かに、その面だけを見れば、彼は良き先輩か、友人か、それ以上の存在だと言えよう)
(…などと思っていたら、ヒーローと来た)
……………っ
(小さく、息を呑んだ。危うく笑い出してしまう所だった)
(しかし、しかし今は彼女を否定するべきではない)

……ヒーロー、か。
しかし、俺が嘘をついていないのも、本当だ。証人が俺一人、というのが辛い所だが。
お前に嘘をついた所で、何も得はしない。分かるだろう?
まるで、二重人格みたいじゃないか。
(まだぼんやりした様子で、言葉も覚束ないゆりかを、冷静に、冷静に宥め賺す)
(与えるべきキーワードは与えた。次の手を開示する)

…紅裂 拓兎は、とあるカルト教団に入り浸っていた。
「虚影会」とか言ったか…何でも、唯一の魔王を崇拝する、終末思想のカルトらしい。
――と言って、通じるか?
(ここで、少し時間をおく。彼女が言葉の一つ一つを、噛み砕き、理解できるように)
(そう、ここは理解させる必要がある)

この教団に入っていた事は、知ってるか……
そうでなくとも、そういう雰囲気を察した事は、あったか?
ちなみに俺は、ある。というか、あいつの言う事は概ね極端な破滅思想に裏付けられたものだった。
お前は、どうだ?
216久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 02:00:41 ID:kBb5qiE6
紫先輩は、嘘を、ついてない………
(紫が言っていることを理解しているのか、していないのか、まったく読めない表情で)
(こく、と、なにかに操られた人形のような動きで頷く。)
そう、ヒーローなの…
わたしが死にそうになっていたときに、初めて会って……
あと、足を挫いたときも、薬とか買ってくれた…
……二重、人格?
(また、かくんと首をかしげて)
そんなの、知らない…わたしの知ってる、先輩は、ひとつ…だもの。

―――カルト教団…?
(少しだけ眉を寄せて、呆けて無表情だった顔に、怪訝な色が浮かぶ。)
(目を瞑り、考え込み)
(そして、緩慢な動作で首を横に振って、否定の表情。)
知らないし……わからない。まおー?
勧誘とかも、されたことないし……
それに宗教とか、そゆの…やってる人には、見えない…
何かを、信じるとか縋るとか…そんなこと、必要ないぐらい強いもの……
だから、そんな宗教とか、なんて―――
――――っ
(ゆっくりとではあるが、確かに紡がれていた言葉が、途絶える。)
(何かを思い出すような顔をして、今度は力強く、ぱちぱちとまばたきをして)
あ――、でも、あれは…よく意味が、解からなかったし。
誓っちゃ、まずいって……
217紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/21(月) 02:10:39 ID:SCLh6p8T
死にそうになってた時に、初めて…ははぁ。
(合点が行った。ゆりかの、拓兎に対する信頼は、そこから始まっていたのか)
だが、それを言ったら、俺の知っている紅裂 拓兎も一人だけだ。
残忍極まる殺人者、そして世界を壊すと宣言した男、でもある。
……あの写真、覚えてるだろ?

…それは、違うな。単に他人にそういう事を知られたくなかった、と解釈すべきだろう。
その、お前が知っている強さだって、その強さを形成するのが信仰だとしたら、どうだ?
(少しずつ、少しずつ思考を誘導する。紅裂 拓兎は悪質なカルト宗教の信者であると)
これは俺の勝手な妄想だが…きっと以前、あの男にも弱った時期があったのだろう。
その時、その「虚影会」に拾われ、啓示を受けた。受けてしまって、救われてしまった。
だから、頭ではそれが悪い事だと分かっているが、心ではそれを拒めない。
そこに人格の齟齬が生まれた……という考えは、できないだろうか。
(弱る、拾われる、啓示、頭と心の乖離、そして人格齟齬)
(――とても真顔では吐けない語群ばかりである。笑うなよ、俺)

……誓ったら、まずい?
話せるか、その事。
218久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 02:32:10 ID:kBb5qiE6
写真……っ
(ぼんやりと、どこかを彷徨うように虚ろ瞳が、一気に現実へと戻ってくる。)
(口元に持ってきた右手の爪も、もう噛まない。)
(指先に、ぺたりと付いたピンク色のグロスを、お尻の下に敷いてあるハンカチの隅で拭って)
―――覚えていますわ。
(先ほどまでとはまったく違う、普段どおりの少し抑えたような声で、静かにはっきりと言う。)
(心はまだ、揺らいだままだったが―――)

信仰の強さ……
(そう言われてみれば、納得できないこともない。)
紅裂先輩が、弱る?
(軽薄そうな、いつもどこか冗談めいた、紅裂の表情を思い出す。)
(―――弱ること、あるの?)
(そう、少し前なら、紫の言葉も、笑って聞き流すことが出来た。)
(キミを放置しておけるはずもない、と、キミのことで寂しい気分になるのは嫌、だと)
(ついこの間、同じこの場所で、そう言った先輩は、普段どおりに頼もしくもあったけれど)
(どこか、普段と違う、何か心に引っかかる、違和感があった。)
人格の……齟齬………
(紫の言葉を聞き、考えれば考えるほど、この前の先輩は、絶対におかしかった。)
(眉根を寄せて、しかめっ面を作り、俯く。)
(それは、なにか表情を隠しているわけではなく、真剣に何かを考えている様子で)

……あ、いや。
それはあまり、紫先輩の役に立つとは思えませんわよ。
(自分でも気付かずに『紫先輩の役に立つ』という台詞を、吐く。)
(紅裂拓兎の、話題をしている、はずなのに―――)
わたしと、オムライス作るの約束するのに、我が主に誓う…って言いかけて
誓っちゃ不味いって、すぐに言い直しただけ、ですわ……
カルト教団…虚影会……我が主……
(沢山の歯車の中の、小さな小さな一つが、落ちる。)
219紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/21(月) 02:48:25 ID:SCLh6p8T
誰にでも、強い部分と弱い部分がある。お前もそうだ。俺だってそうだ。
ただ強いだけの人間なんていない。当然だろう?
(追い詰められた感情的な表情から、思索する理性的な表情へと徐々にシフトして行く)
(感情で受け止めた紫の言葉が、理性を経てゆりかに浸透して行くようだ)
(――胸中でほくそ笑む)

………なるほど、な。
(瞑目し、言葉を選ぶ振りをしながら次なる出任せを構築する)
…神に誓って何かをする、というのはよくある話だが……神に誓って人を殺す、というのはあまりないな。
戦場か、はたまたテロか、そういうのばかりだ。
これは、神が基本的に殺しを禁忌としているからだ。
戦場は正義の下の殺人、テロは神のための殺人……と、解釈されているがな。
奴の場合も、これと似ている。きっとそこに、何らかの禁忌があったから、誓えなかったんだろう。
終末思想の主の禁忌…となると……
(片方の瞼のみを持ち上げ、ちらりとゆりかの様子を窺った)
――創造的な行為、全て……なんてのが妥当な所かもな。
(そう言って、少しだけ手を滑らせて僅かに残っていた涙を拭い取ってやり、立ち上がる)

…実の事を言うとな。
できる事なら、俺は奴を仕留めず、背後の「虚影会」だけを何とか潰したい。
(やや俯きがちになり、ポケットに手を突っ込んで)
俺も不要な殺人は好きではないからな。もしそれで済むなら、それで済ませてしまいたい。
(さも、心の底から、真面目にその事を考えている、という風を装って)
……お前は、どう思う。それで解決できると思うか。
奴の悪意を取り除くことができると思うか?
(――思ってもいない虚言虚構を紡ぎ出し、その反応を見た)
220久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 03:06:44 ID:kBb5qiE6
(どこか、おかしかった先輩。)
(強い部分と、弱い部分。)
(信仰の、強さ。)
(魔王、我が主。)
(―――世界の、全部を壊す。)
(目を細めて、まだ濡れている睫毛を揺らす。もう、新しい水分で濡れることは無かったけれど)
(紫の言葉で心が埋まっていく。)
(乾いた樹木が、水を吸い上げるように、染み渡っていく。)
(もう、紫に何を言われても、首を縦に振って)

(頬を拭われて、少しだけ目を閉じ)
だから、なの?
だから、誓えないの?誓っちゃ、不味いの……?
…オムライスを作る、約束、だから…?
(呟き、目を開いて。)
(立ち上がる紫を追いかけるようにして、腰をあげる。)
――先輩は、紅裂先輩は、本当に世界の全部を……壊す…って…

………っ
(ポケットに手を突っ込みながら、俯き、真摯な様子で語りだす紫を見て)
(息を飲みながら手を伸ばして、思わず)
(―それでも、右の袖に触れるのは躊躇われて―その左の袖を、掴んで引っ張る。)
ねぇ…ほんと?それ、ほんとう?
(初めて、自分から紫に近寄って、必死に縋るような表情を見せながら、見上げる。)
…でも、紫先輩は、腕を奪った仲間を奪った紅裂先輩を、絶対許さないって
仲間の仇、俺の敵…だって
紅裂先輩の、悪意を取り除いたら、本当に―――?
わたし……
(掴んだ袖が皺になるほどにぎゅっと握り締め、強い光を取り戻した瞳で、紫を見つめ)
……なんでも、しますわ。
そのためなら、なんだって、する。
221紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/21(月) 03:25:29 ID:SCLh6p8T
(見つめてくる瞳。縋る視線。袖を掴まれる、感覚)
(――落ちたな)

…まぁ、な。
罪を憎んで人を憎まず、なんていう言葉もある。
(誤魔化しと現実逃避の言葉。紫はこの言葉が嫌いだ)
もしも本当に、奴から悪意が消えて、完全な真人間……
表裏もなく、お前が良く知る紅裂 拓兎になれば、俺も奴を殺す理由はない。
……ま、無関心という訳にはいかないがな。あの能力は非常に魅力的だ。
が、少なくとも単純に殺す殺すonly to killよりはずっと良いだろう?
(ふ、と頬を緩め、ゆりかの顔を見下ろし)
(再び真剣な表情を作ると、ゆりかの肩を両手でぐっと掴んだ)

――分かった。お前が協力してくれるなら、これほどやりやすい…心強い事はない。
まず、お前にさっき頼んだものを完成させるのは大前提として…
もし、紅裂に会う事があれば、何とか会う約束を作ってくれないか。深夜、人気のない所にでも。
「虚影会」を相手取るとなれば、まず奴が俺たちとかち合わないようにする必要がある。
(俺たち、と明言した)
だから、一時的に…本当に一時だけ、紅裂を確保する。
不自由な目に遭わせる事になるが、それが一番安全だ。
勿論、お前は、背後に俺や、「虚影会」をなんとかしよう、という真意がある事を悟られてはならん。
……やれるか?

(――自分でも感心するほど、嘘がつらつらと並べられた)
(紫が紅裂を追おうとする理由、感情はただ一つ、右腕を奪われた憤怒に過ぎない)
(そして、組織から指令が下った今、全力でそれにあたる事ができる)
(それでも尚、恐らく事が終わった後、ゆりかに憎まれるコストを負ってでもこんな手を打ったのは…)

……絶対に、失敗する訳には行かないぞ。
(ただ、この一点に尽きた)


【時間も時間だし、そろそろ、〆られるか?】
【やり残した事があれば、もう少し大丈夫だが……】
222久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 03:40:35 ID:kBb5qiE6
(すっかりと、信じ込んでいた。)
(信じ込む、という言葉が出てこないほどに、普通に、信用してしまった。)
(肩を強く掴まれ、握った袖口を手放して)
(その右手を自分の胸元へ持ってきて、左手で包み込み、ぎゅっと握り締める。)
(紅裂と約束した、指きりした、大切な右手を、本当に大切そうにして)

先輩を、一旦保護して、その間に「虚影会」とやらを、叩きに行くんですわね。
(こくん、と大きく首を縦に振る。)
でも…深夜?
なにも、深夜じゃなくても……
(少し、不安そうな表情がちらついたが、一番安全の言葉を聞き、すぐに真っ直ぐ紫を見つめなおし)
(また、大きく首を縦に振る。)
―――やりますわ。
それが、紅裂先輩のためになるのなら。
わたし…なんだって、やれる……

(紫を見上げたまま、じっとその瞳を見つめて)
……失敗は、しない。
わたしは、守護者たるアレクセイ一番の娘。
その父の名に、賭けて………

紅裂先輩のために、紫先輩の信頼を裏切らない。

(今まで、紫が見たことの無い、ゆりかの心からの笑顔を見せる。)
(紅裂と二人、ここで約束を交わしたときと、同じ笑みを――――)


【特に、やり残しはないかな。】
【それでは、とりあえずは〆でも大丈夫なように】
【次は、紫先輩のレスを拝見してから】
223紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/21(月) 03:45:06 ID:SCLh6p8T
【ん、綺麗にまとまってるし、ここで〆としよう】
【思ったより長くなったな。付き合ってくれてありがとう】
【…………………ど、どうなるんだろうか、今後】

【また機会があれば、よろしく頼む】
【それでは】
224久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 03:51:29 ID:kBb5qiE6
【こちらこそ、お付き合いいただきまして、ありがとうございます。】
【ど…どうなるんでしょう……っ!?】

【それでは、また。】
【お休みなさいませ、良い夢を…ですわ。】


スレをお返しいたします。ありがとうございました。
225兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/21(月) 08:30:59 ID:6W76Fjex
【名前】兵部 晶(ひょうぶ あきら)
【年齢】14歳
【性別】男
【身長】152cm 42kg
【容貌】全体的にショートだがアホ毛があり、もみ上げが長い。かなり童顔。
    基本的に仏頂面でツンツンした様子。
【能力】接触した物体、及びそれに接触していた物体を回転させる。
    また己の非力を補う為に、銃器の訓練を積んでいる。
    能力と組み合わせ弾丸の貫通力の向上や、他に弾道を曲げたりもできる。
【武器】対異形用複合電磁兵器『ジムノペディ』
    少年の異能を動力源とする、兵部晶専用の携帯兵器。
    彼の体格を超える巨大なケースに、長銃が差し込まれ貫通する形状となっている。
    携帯とは言えど、その大きさは持ち運びにも戦闘にも不便。
    だがそれだけに、主な機能であるレールガンの
    速度と貫通力は、一般銃器のそれを圧倒的に上回る。また他にも様々な機能を持つ。
    欠点として基本的に燃費が悪く、度々長銃をケースに戻し充電しなければならない。
    +『S&W M38』装填数五発のリボルバー。
【希望】NG以外なんでも
【NG】スカグロ
【弱点】長期戦、打たれ弱さ
【備考】中等部二年に属する、鳶色の髪の少年。
    以前は家族を溺愛し、また家族に溺愛された純粋無垢な少年であった。
    しかし去年の夏に、異形の襲撃により家も家族も失ってしまう。
    それから警察官であった父のもう一つの仕事、異形狩りを知り
    復讐のためそれを受け継ぎ、訓練を受け『ガンスリンガー』のコードネームを得た。

    その後紆余曲折を得て、以前の幸せを取り戻すために、異形である鬼塚蝶子と共に過ごす。
    けれど、仕事仲間である媛名葵に感情の矛盾を突かれ、
    そこに以前の愛はないと改めて認識させられ、関係を放棄するに至った。

    以降もはや幸福を諦め、今まで以上に冷徹に、他者に対して無関心になる。
    しかし、未だ蝶子にだけは攻撃の意志を向けられない様子。
    また紅裂拓兎には、その命を奪い、断罪すると誓った。


絵師さんが絵を書いて下さいました
http://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=493&type=jpg
http://www.100gazou.com/sinzou/bbsdata/img/498.png
226兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/21(月) 08:33:23 ID:6W76Fjex
【卯月さん、スレ立て乙でした】
【プロフ投下のみで、一言落ちです。ノシ】
227水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 14:52:24 ID:NuxRXVHO
【待機です。プロフは>>42参照】
228御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 15:08:22 ID:P3gCw4wN
よう、俺でよかったら話しようぜ。
プロフは次に貼るから、それ見てくれ
229御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 15:08:47 ID:P3gCw4wN
【名前】御法川醍醐(みのりかわ だいご)
【年齢】 18 高等部三年
【性別】 男
【身長】 178センチ 75キロ
【3サイズ】 いらなくない?
【容貌】 短髪を軽く茶髪にしているほかは、一見品行方正。
【能力】召喚士。最近学園を騒がしている魔物の何割かは実はこいつのせいw
【希望】日常ロール、戦闘、エロール
【NG】後遺症が残るような怪我、死亡、スカ系プレイ
【弱点】呼び出す能力は超一流だが従わせる能力がイマイチ。
    召喚には呪文と印が必要な為、口や手を封じられると召喚できなくなる。
    敵が女だと、よほどひどい目に合わない限り反撃しない。
【備考】生徒会長。ケンカっ早いが親分肌で人望はある。
    すべての女性は皆美しいと本気で思っているので、
    生徒だろうが教師だろうが女に対しては挨拶代わりにくどき文句。
    口が上手いので相手を言いくるめるのは得意だが、
    軽いという評判も広まっているのでナンパの成功率が高いとは言えない。
    現在は親元を離れて召喚士の師匠宅に下宿中。
    師匠は人間国宝級の邦楽家。ちなみに同居している他の弟子は全員女性。
230水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 15:11:24 ID:NuxRXVHO
ではよろしくお願いします、打ち合わせにつき【】なしにて。

初顔合わせですし共闘が無難なところでしょうか。
こちら現在弱体化中ですので手強い相手に出くわして苦戦中に、
そちらが通り掛かり…みたいなアウトラインですね。

軽く召喚した魔物(?)が暴走なんかしたりすると面白いかも、とリクエストしてみます。
そちらからも何かプランがあればお聞かせ下さい。
231御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 15:14:40 ID:P3gCw4wN
受けてくれてありがとうよ。

そっちは今、戦闘恐怖症らしいんで、それが治るような話ができたらと思うんだ
共闘にしても、召喚獣の暴走にしても、こっちのトラブルに入ってくるのは難しいかい?
そっちの設定だから無理にとは言わねえ。
普通にこっちが後から入っていくのでもいいぜ。
232水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 15:19:28 ID:NuxRXVHO
変身中は、戦闘自体は(攻撃力が弱いだけで)まったく問題ありません。
生徒会長ということですので、顔と名前は既知でも大丈夫ですよね?

それとリミットなど事前に分かりましたら。
こちらは夕食その他で18-20ぐらい席を離れるほかはフリーですので。

恐怖症でも戦うのは止めないのでこちらからでも、そちら書き出しでも問題ないです。
考えがあるようでしたらお任せで。

どちらでもよければ、この書き込み秒数下一桁が奇数ならこちら、偶数ならそちら書き出しでいきましょうか。
233水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 15:20:51 ID:NuxRXVHO
あー、分かりづらいですね。
こちらが書き出しでも一向に構いません。
>>232のギャンブルの結果はそちらになっていますが、ということです。
234御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 15:24:18 ID:P3gCw4wN
リミットは合わせられる。可能性は低いが、万一、突然離席することになったらすまねえな。
無言落ちはしねえつもりだ。

さて、それじゃそっちの書き出しに合わせて乗って行くからよ。
こっちがトラブルに合っているんでも、そっちがやられてるんでも
どっちでも構わねえ。

よろしく頼む。
235水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 15:37:29 ID:NuxRXVHO
(重大なダメージは何とか治癒・回避できているものの、小さな傷は体に無数に残っている。
 それでもほとんど日課になっているロードワークは止めずに、
 今日も夕闇迫るころ、スポーツバッグを抱えてとぼとぼとジョグを始めて―――)

ちくしょう、これは…
(とても嫌な匂いがする。濃厚に漂う瘴気を嗅ぐ限りでは、今の自分では相手にならないかもしれない。
 人気のないのを確認して、バッグから拳銃を取り出す、その手も震えている)
でも、やるしかないんだ…
(トレーニングウェアの上を脱ぎ、身軽に動けるようにすると、笑っている膝を一つ拳で叩き、
 吐き気を懸命に堪えて、街外れ、人気のない廃ビルとおぼしき建物に怯えながら足を踏み入れる。
 どうやら階段の上から気配がするようで)


(セイフティを外し、両手でしっかり構えて階段を上りきる。そっと覗き込み――
 フロアは壁もぶち抜きになっていて、広い空間が広がっている。天井もかなり高い。その壁際に――)
キメラっていうんだっけ…
(獅子の頭、蝙蝠の羽、尻尾は蛇になっていて、鎌首を持ち上げている。
 眠っているのか、うずくまった姿勢でいるのを見ると、唾をひとつ飲み込み、
 壁際に体を隠し、片手だけ突き出し、慎重に狙いを定めると、ゆっくり引き金を引いて――)
外した!くそっ!
(派手に銃声はしたものの、反動で片手が上に煽られてキメラには当たらず、
 相手に自分の存在を知らしめたのみに終わる、ぎゅっと唇を噛み締めて)
やってやるさ…
(「変身」の用意をしながら、相手を睨みつけ、まだ震える足をフロアに踏み出した)

【なんか長くなりましたけど、こんな導入で、改めてよろしくお願いします】
236御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 15:53:09 ID:P3gCw4wN
わが命に従いし貪欲なる蛇、ラドンよ
もはや汝の務めは終えた
ヘスペリデスの野へ戻り、黄金のリンゴを守るがいい

(俺は頭からしっぽまで口ばかりの魔蛇ラドンを追難するところだった)
(体の側面が一面歯で、あごの蝶つがいがしっぽについているという、どうにもいやらしい生き物?だ)
(だがラドンは俺の呪文を聞きながら、ザラリ、と頭の向きを変えた)
(頭というか、正確には頭の鼻先だ。なにしろ胴体全部頭で顎なんだ)

ラドン、汝の役目は終えた!
戻れ!
(語気を強めて命じると、爬虫類の目がぎろりと俺を捕え、前歯の隙間からチロチロと割れた舌が出入りした)

「わが同胞があり」
「呼び出されたまま戻ること叶わぬまま」
(滅多にないことだが、ラドンの意思が俺の脳を揺さぶる)

……なに?
(聞き返す俺の前から、ようやくラドンが薄れていく)
「わが同胞──キメラ──」

おい、召喚されたキメラがいるのか!
どこにいるんだ、ラドン!
(だがラドンは俺の問いに答えず消えてしまった)
(全身、引き寄せられるような悲鳴を聞きつけたのはその時だ)

キメラ…か!
(悲鳴、あるいは獣の咆哮。それはこの世ならぬ異形が時空を超えて叫ぶ雄たけびだった)
(俺はその声が引き寄せるままにとある廃ビルに駆け込んで──)

【こっちもだいぶ長くなっちまってすまねえ】
【よろしく頼むぜ】
237水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 16:03:05 ID:NuxRXVHO
(セイフティを掛け、銃をバッグに入れると背後に放り投げる。
 キメラは蛇の尻尾を揺らめかせ、力を溜めるようにぐっと沈み込んでこちらを獣の目で見据えてくる。
 その目を、なんとか気力を総動員して睨みつけて)
お前を元来たところに、送り返してやる…
(ガチガチと歯を鳴らしながら、自分に言い聞かせるように呟くと、「変身」の仕草をして)

まったく、ここは何でもありか?
ちっとは時代考証とか設定とか考えろって、節操なさすぎだろ。
(ぼきりぼきりと指を鳴らし、Tシャツの腕をぶるりと振るってウォーミングアップを済ませる。
 いつものように、全身に不気味な炎が揺らめくような紋章を纏って)

そんじゃ、イッツショータイム!ちゃっちゃと退場させてやらぁ!
(と、気負いこんだところに、窓枠ごとぶち破って、おかしなものが乱入してくる。
 口の化け物…というか口だけ化け物というべきか…)
って2対1?さすがのオレ様も参ったね、こりゃ…
(いきなりの事態に流石に慎重になり、2対のモンスターから等分に距離を置いて)

あー、もしもし、ひょっとして君はオレ様を助けに来てくれたのかね?
そんならあのヘンテコなの、喰っちまっていいぞ?
(言葉が通じるかどうかさえ不明なお口お化けに、とりあえず軽く命令してみた)
238御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 16:11:09 ID:P3gCw4wN
「わが同胞」「エキドナの産みし最も忌むべきもの」
(俺が飛びこんで行った先には、なぜか「まだ」ラドンがいた)

なんだ…いったいどうなってるんだ!
(追難して消えたはずのラドンは、俺の使役を振り切ってそこにいる)
(そしてもう一体、見るからにおぞましいコラージュ──キメラがいた)
呼び出されたまま、戻らねえ……のか?

(他人が召喚した召喚獣を、別の召喚士が使役するのは普通は無理だ)
(少なくとも、俺のような半人前にできるこっちゃねえ)
(その時、そこにもう一体の異形がいることに気づいた)

おい、あの継ぎ接ぎを呼び出したのはお前さんか?
(全身に不気味な文様を浮かび上がらせたその男に、俺は用心しながら問いかけた)
239水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 16:25:25 ID:NuxRXVHO
(三すくみで睨みあっていると、更に事態を混乱させる元が来たようで)
ああ?なんだおめー?あんなのシラネーよ。
(ちらりと相手を見やる、こっちはとりあえず人間らしい、と判断して)
ワケのわかんねーの2匹まとめてお仕置きしてやろうとしてたとこだ。
あっちの(キメラをあごで示し)
ごちゃまぜを何とかしようと思ったらそっちの(口だけ化け物をまた不精に顎で示す)
へんてこちゃんが乱入、バトルロイヤルに、これからなるとこだ。

さっさと帰れ、でねーと怪我するだけじゃすまねーぞ?
(ニヤリと不敵に笑いかけると目線を外し、すたすたと歩いてキメラに近づいて)
つか今のオレ様じゃ手に余りそうだが、泣き言いってる場合じゃねー、な!
(最後の一歩を素早く左右にフェイントを掛け、キメラの前脚の攻撃をかわしざまに、
 胴体にまずは様子見のパンチを放つ、が──)

ちっ、かわいくねーの、ダメージゼロか。
(キメラは小馬鹿にしたようにこちらを見、すぐさま噛み付き、前脚の爪と連続攻撃を繰り出し、
 咆哮しながら襲い掛かってくる。こちらは攻撃を捨ててひたすら回避に努めて)
さっさと逃げろ!そこの!
(もう一匹いるのを忘れてはいけない、注意を分散され、その隙に胸を浅く爪で引っ掛けられて)
オレ様大ピーンチ!なんてな?
(それでも楽しげに、じわりとシャツに血を滲ませて、あろうことか高らかにバカ笑いを響かせる怪人)
240御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 16:35:34 ID:P3gCw4wN
ラドン!
汝を呼びよせし我が命に従うべし!
もはや汝はこの世のものならず、速やかに去れ!
(俺は腹の底から声を出してラドンを追難しようとする)
(俺が呼び出したこいつだけでも何とかしないことには)
(誰が呼び出したかわからねえキメラを片づけることはできねえ)

「エキドナの子」「テュフォンの一族」「最も忌むべき同胞を」
(ラドンが俺の追難に抵抗してのたうちまわる)
ラドン……も、ど、れ……っ!

キエェェェ───………
(キメラが後ろ脚で棹立ちになって叫んだ)
(ラドンが空間の中ににじんで消える)

おい、お前、何でそのキメラとお前がここにいるんだ!
(俺はラドンを追難すると、文様の男に叫んだ)
(キメラの弱点を思い出そうとするが、すぐに考えがまとまらねえ)
ちくしょう、もう一体キメラ呼んでやろうか……
(ヤケになってそんなどうにもならないことを一人ごちる)
241水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 16:45:24 ID:NuxRXVHO
あ?なんだ?
(キメラに果敢に接近戦を挑む、というかそれしかこちらには攻撃手段はないのだからそれが当然。
 おかしな気配を感じて回避に集中しつつも様子を窺うと、
 ラドン、というらしい口だけ化け物がのたうちまわって)
おめーさん、FFでいうと召喚士?なら話がはえーや
(こちらに注意を引きつけつつ、やる気のない攻撃を時折交ぜながら、
 なんとか自分のダメージを浅手に抑えつつ)

おかしな気配がしたらこいつがいたから退治してやろうと思ったとこだ!
(前脚を回避した、と思ったところに蛇の尻尾に噛みつかれて)
厄介な、致死毒ってやつかよ。
(慌ててカバーした腕から毒が回りかけるのを、
 左手の能力を活性化させ、ぶしゅっと毒を傷口から排出して)

ならこいつも何とかしてくれ!
お口お化けみたいにどっかやっちまえ、さっさと!
(会話しながらの戦闘は、今の自分では正直骨が折れる。
 致命傷にならないよう、皮一枚で相手の攻撃をかわしながら、面倒を丸投げしてみる)
242御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 16:52:50 ID:P3gCw4wN
>>241
【ラドンは>>240で消えているはずなんで、お前さんに噛みついたのはキメラでいいんだよな?】
【それとお前さんは召喚士が何なのか知っているってことでいいのか?】
243水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 16:55:06 ID:NuxRXVHO
【あ、そうです。なんか叫んでとりあえずいなくなったのを見て感じて】
【なんとか出来るかどうかは知らないけど、とりあえずお願いしてみた、ということで】
【だから返事は「そんなんできるかぁ!」でOKです、その場合こちらでなんとかするか】
【協力してなんとかするか、になるかと】
244御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 16:57:22 ID:P3gCw4wN
>>243
【何度も済まねえ】
【お前さんは召喚士というものが何なのか知っているんだよな?】
【その「お願い」は当然俺ができないことをわかっている上で言っているってことなのか?】
245水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 17:02:17 ID:NuxRXVHO
>>244
【それこそゲームのノリで「召喚士」うんぬんは言ってみただけ、です】
【何が出来て何が出来ないかまでは、こちらの知識ゼロ】
【キメラを制御できても出来なくても、条件付なら制御できるかも、でもお任せです】
246御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 17:04:16 ID:P3gCw4wN
>>245
【了解】
【何度もレスさせて悪かったな】
【今からレス作るからもう少し待っててくんな】
247御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 17:13:47 ID:P3gCw4wN
最近はロクに現実を知らねえヤツが召喚士を語ってくれて本当に助かるぜ!
ゲームみたいに話が済めば、お前今頃そんな苦労してねえだろうよ!
おい!噛まれるぞ!
(キメラの尾が文様の男に向く。そいつは猛毒の蛇だ)
げっ……言ってる傍からっ!

(キメラの毒をどうやって中和するか、俺が思い出すより先にそいつは自分で解決しちまった)
治癒能力持ちか……

悪いが召喚獣は呼び出したやつしか「どっかやっち」まうことはできねえんだ
俺が呼び出したわけじゃねえからな、そいつは。
追難できねえから、ここでやっちまうしかねえ!
ところでお前、馬には乗れるか?

(キメラの退治方法を思い出した)
(ペガサスに乗った勇者が、キメラの口の中に鉛の矢を打ち込んで倒したんだ)
(そいつは拳銃……鉛の弾を発射する道具を持っている)
(あとはペガサスがいれば完璧じゃねえか!)

神の手になる聖なる獣
正しき道にあるものを、正しく騎乗させし神馬
ペガサスよ、出でよ!
(俺は翼ある輝く馬を呼び出し、文様の男に言った)

さあ、ペガサスに乗ってキメラの口に拳銃をぶっ放せ。
キメラの吐き出す炎に耐えられるのはペガサスだけだ。
お前が耐えられるかどうかは、お前さん次第。
がんばれよ
(ニヤリと笑ってサムズアップして見せる)
248水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 17:36:22 ID:NuxRXVHO
やっぱそういうめんどくせールールがあるのか、しょーがねーなー。
(実は「変身」の限界時間も迫って来ている、内心焦りを覚えながら)
はぁ?てか面倒丸投げじゃねえか!手綱はどーすんだよ!
ええい、言うとおりにしてやらぁ!

(天馬の出現に流石に目をしばたたかせる。しかもこっちに後はお任せらしい)
馬ね、久しぶりだな…
(バック転を繰り返し、キメラから距離をとって捨ててあったバッグから銃を取り出すと、
 そのまま前方宙返りを決め、天馬の背に跨って、ぎゅっと膝でペガサスの腹を締めつけ体を固定)

なんでオレ様がこんな恥ずかしい目に合わなくちゃなんねーんだ…
(高らかに前脚を掻いて張り切るペガサスの首を優しく叩き)
ま、これも何かの縁、よろしく頼むぜ、相棒、いけぇぇぇ!っておわっ!
(翼をはためかせ宙を舞う天馬に翻弄されつつ、しっかりと銃を握り締め)

(危機を感じたか、大きく息を吸って、キメラが灼熱の息を浴びせてくる)
てか正面からかよ!
(男の言うとおり、ペガサスは何の痛痒も感じないのだろう、まっしぐらに突っ込んでいく。
 仕方なく、ぎりっと歯を噛み締め「力」を不知火の防御力に回して、もうこっちの被害に構いつけずに)
くたばれ、化け物!
(炎を吐き出すその中心に、しっかりと両手保持した銃で狙いを付け、引き金を引いて──
 狙いあやまたず、鉛の弾丸がキメラを貫いたのを見て取ると──
 そのままペガサスから派手に落馬し、全身に回った炎を、床に転が回ってなんとか消しとめようとする)

で、こっちは火達磨かい!
(ようやくぶすぶすという煙も消し止めるとぶはっ、と息を噴き出して、
 すだれの様に垂れ下がる衣服はやむなく無視し、火傷の治療に「左手」の能力で取り掛かる)
一応なんとかなったみてーだが、礼はおめーには言わねーぞ。
(ぎろっと御法川を睨みつけ、息の根を止めたキメラを見やって)

ああ、お前さんには礼を言っとく、久々に痛快だったぜ。
(天馬の鼻筋、首筋を優しく撫で、共にキメラを退治した相棒に感謝の意を示す)
249御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 17:47:33 ID:P3gCw4wN
俺が乗るより勝算は高えだろ!
ペガサス!汝が騎手に最高の栄誉を!
(最初の一言は文様の男に、次にはペガサスへの指示を叫んだ)
(神馬は廃ビルの窓から高く舞い上がり、次に翼をたたんで急降下する)
……俺だったら死んでるな。
(英雄ってのはなりたくたってなれるもんじゃねえのさ)

(腹に響く銃声の後、キメラがのけぞった)
(灼熱の喉に打ち込まれた鉛は溶けて怪物の体内に流れ込む)
おい、大丈夫か!
(火ダルマになって転げ落ちた男の方へ俺は駆け寄った)
(必要なら、俺の苦手な水妖を呼び出してやろうとおもったが、どうやらその必要はなさそうだ)
すげえな、まるで引○テンコーみたいじゃねえか。
最高のショーを見せてもらったぜ。
(だがそいつは俺をにらみつけ、礼は言わねえと来たもんだ)

(ペガサスがそいつに撫でられるままに鼻面を寄せている)
ふふん……どうやら、お前は信用できるやつらしいな。
(俺は軽い笑みを浮かべてそいつに手を出した)

お前さん、何者なんだ。
俺は御法川醍醐……お前さんがさっき言ったように、召喚士だ。
250水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 17:59:18 ID:NuxRXVHO
もう一度やれって言われても、お断りだ。
(それでもニヤリと煤だらけの顔で笑うと、御法川の手を取って立ち上がり)
ん?おめーの顔、見たことあるな…生徒会長の…みのりかわ、だったよな?
オレ様は水鏡恭弥、同じガッコの2年だ、よろしくな、ノリック。
(また勝手に愛称を決めるも、ここまでがリミットで)

あー、後は僕様ちゃんと話してくれ、今度はショーの見物料、取るからな?
(最後までふざけたニヤつき笑いを浮かべて)
あばよ、ノリック
(握った手を離すと、全身の文様が薄れて消えていく)

…す、少し、待って下さい、少しだけ──
(「変身」を解いた途端に戦闘の恐怖と疲労が一時に恭弥の体を襲って、
 それでもなんとか吐き気を堪えてよろよろと後ずさり、口を押さえて顔を真っ青にして、
 がしゃりと銃を床に放りだし、自分の肩を抑えて全身をガタガタと震わせて)

助かりました、ありがとうございます…
(ようやく全身の痙攣が治まると、穏やかにかすかに笑って、
 御法川に丁寧に頭を下げる)
御法川先輩、ですよね?媛名先輩から、迷える生徒の味方って。聞いてます。
(それまでと雰囲気も一変、まだ時折体をフラつかせながらも、礼を言った)
251水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 18:10:11 ID:NuxRXVHO
【こちらからのレスで、一度中断にさせてください、そのぐらいまでは時間とれそうですので】
252御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 18:11:37 ID:P3gCw4wN
ノリック……
(俺の笑顔がとたんに仮面のように作りものになって顔に張り付いた)
(えらく微妙なあだ名じゃねえか…)

俺を知っているってこたあ、うちのガッコの生徒かよ!
……ったく。俺はそのうち召喚する生徒会長として学校中に知れわたるぞ。
水鏡、とか言ったな。お前その派手なボディペイントは何なんだよ?
そもそもお前は……
(俺が質問している間にその文様が薄れて消え……「そいつが違う人間になった」)
…な……?
(なんとも説明できねえが、姿形は一緒なのに別の人間になったとしか思えねえ)

大丈夫か、え?医者でも呼ぶか?おい、なにかしてほしいことがあったら……
(そいつはガタガタ震えだす。俺が声をかける間に痙攣が治まり、穏やかな笑いを浮かべ)
(事もあろうに≪深凪≫の飼い犬の名前を出しやがった)
媛名くんから……ねえ。そいつは一応喜んどくところなんだろうな。
俺は彼女のことをそう持ち上げるわけにいかねえが。
お前も異能があるんなら、媛名葵に気を許さねえ方がいいぜ?

【そろそろ締められそうだが、リミットがあるなら無理しないで後で再開しようぜ】
【俺は合わせられるからそっちの都合でやってくんな】
253御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 18:12:23 ID:P3gCw4wN
【おっと、リロミスだ。中断了解】
【20時に再開でいいか?】
254水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 18:26:39 ID:NuxRXVHO
えっと、その、つまり二重人格です。
もう一つの「僕」のときに、異能があると思ってください。
(相手の戸惑いを感じて、申し訳なく思いながら簡単に説明して)
医者は…大丈夫だと思います。僕、自分で自分の体の傷は治せますから。

えー…(説明しずらいところだけれど、誤魔化しても仕方がない)
僕、その、「変身」してしまうと自分で自分を抑えきれないこともあるので、
(違う人からも媛先輩に「気を許すな」と聞いたことがある。何故か不意に可笑しくなって)
いざとなったら僕を狩って下さいって、媛名先輩にはお願いしてありますから、心配無用です。
「仕事だからで、頼まれたからするわけじゃない」と、媛先輩は言ってましたけど。
媛先輩には大体正直なところ、話してありますし。

だから先輩も、僕が暴走しちゃったときは、遠慮なく、
(先ほどの力を見る限り、こう言っても大丈夫だと思った。だから)
どんな形でも構いません、アレの時、「不知火」の時に、僕が暴走したり、
見境がつかなくなって人を襲うようなら──僕を止めてくださいね。
(何でも繰り返せば楽になる。これを頼むの3人目だな、なんて、他人事みたいに考えて
 また頭を下げて、表情は隠して相手に重荷を押し付けることにする)

【ではこれにて一時席を離れます、20時前後には戻ります】
【使用中でしたら避難所にて、つかえそうでしたらこちらで再開ということで】
255御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 18:27:38 ID:P3gCw4wN
【了解。それじゃ20時にまたよろしくたのむぜ】
256水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 19:54:04 ID:3UfwdTLM
【このまま大丈夫そうなので、御法川さんをお待ちしてみます】
257御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 19:55:12 ID:P3gCw4wN
>>254
二重人格ってと、それは異能じゃなくて精神科医の患者だってことか?
本当に医者が要るんじゃねえか。まいったな……
(水鏡の説明に俺は頭を抱えた。俺はその手の専門家じゃねえが、ビョーキだってことぐらいはわかる)
(だが別人格が異能を発揮するとなると、そこらの医者にはどうにもならねえだろう)

自分を狩ってくださいって、そうヤケになるなよ。
媛名くんは言うに及ばず、≪深凪≫の連中にシャレは通じねえぞ。
俺たち召喚士は異能でも異形でもねえと何世代も訴えてきてるんだ。
それでも連中は、おっかねえ得物で俺らを脅すのをなんとも思わねえ。
(俺は心底嫌そうな顔をしていただろう)
(すでに媛名葵にぐっさりと釘を刺され、師匠には≪深凪≫と面倒を起こすなと念を入れられている)
(言われるまでもねえよ。まだ命は大事だからな)

だからそうヤケになるなって。
(水鏡は懲りずに俺にまで自分を止めろと言いやがる。俺はため息をついた)
お前さんがどれだけ暴走しようが、俺は誰かを狩ったりしねえよ。
首狩り族でもなけりゃ異形狩りでもねえんだからよ。
召喚術ってものは人間が歴史の中で磨き上げてきた、もっとも洗練された技術のひとつなんだ。
ああいう野蛮な連中と一緒にしてほしくねえな。
(≪深凪≫にしてみりゃ、首狩り族と一緒にされるのはそれこそ不本意だろうが、知ったことか)

お前、帰れるか?
家まで送ってってやってもいいぜ。
そこの通りに師匠の車を借りてきてるからよ。
(とにかくこいつはもう、ダチだ。だから送っていくのも当然だ)
(俺の申し出を、水鏡がどう思おうと、俺はそいつを車まで引っ張っていくだろう)

【置きレスしようとしたら、ナイスタイミングだぜ】
【ここで締めても、まだ続けたい話題があるならやってくれても、どっちでもいいぜ?】
258御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 20:03:21 ID:P3gCw4wN
【すまねえ、次のレスはちょっと遅れる】
【ゆっくりやってくんな】
259水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 20:08:33 ID:3UfwdTLM
>>257
こんな症状の患者、きっと初めてでしょうし、モルモットにされたくありませんから
(そこはきっぱりと、強情に否定する)
病院にも医者にもかかる気はありません。
それに入院しちゃったら、この街に溢れる異形を狩ることも出来なくなってしまいますから。
お気遣いだけはありがたく、受け取っておきます。すいません。
(また頭を下げて)

僕が聞いた限りですけど、秩序を乱すことがなければ監視に留めてくれるみたいですよ。
正直僕もおっかないですけど(肩をすくめて)

(乱暴だけどこちらを気遣ってくれる、その気持ちは伝わって、かすかに笑みを浮かべる)
すいません、それじゃお言葉に甘えようかと…
(「誰かを狩ったりしない」、その言葉を信じることにする。
 おせっかいな人だ、と思ったし、強引だけど頼りになる人だ、とも思った)

じゃあ、男子寮まで…あー、いや、その、こんな格好なんで、自分で帰ります。
(改めて我に返ると、ところどころ溶けてボロボロのウェア、
 裂けて血が滲むシャツを見て、さすがに遠慮したほうがいいか、と思い直し)
着替え、バッグに入ってますし、体も大丈夫ですから、お気持ちだけありがたく受け取っておきます。

【予定は消化できましたので、こちらはこれにて〆にします】
【このままエンドでも、そちら〆をいただいても、お任せです】
260水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 20:09:13 ID:3UfwdTLM
>>258
【了解です、お待ちしています】
261御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/09/21(月) 20:27:04 ID:P3gCw4wN
お前も異形を狩るのを自分の使命かなんかだと思ってんのか。
(組織も何も関係なしに、自分の意志でそれをやっている連中がいるのも知っている)
(やはり異形に変身する男と、その暴走を留めている異能の少女)
(バンダナを巻いたナイフ使い)
どいつもこいつも……

その格好だから、ふらふらほっつき歩いてちゃ、あぶねえだろうが。
職質でもされてみろ、一晩ブタ箱から出られねえぞ。
退学になりてえか。
ほら、いいから来いよ!
(水鏡の腕をつかんで、俺は自分の車に引っ張っていく)
(お節介だろうが、ほっておけねえ性分なんだよ)

──おとなしく水鏡が送ってもらったのかどうか?
それはまた、後日に判明するだろうな。

【いささか確定ぎみだが、こんなところで締めさせてもらうぜ】
【楽しかったな。いろいろ面倒かけてすまなかった】
【またよろしく頼むぜ!】

【お疲れさん。おやすみ】
262水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/21(月) 20:29:31 ID:3UfwdTLM
【蛇足になりそうなのでこちらからはなしで、>>261にて終了にさせてもらいます】
【いえ、きっちり疑問を言ってもらったほうがスッキリしますから、全く気にしていません】
【こちらも楽しませてもらいました。お相手ありがとうございました】

【スレをお返しいたします】
263久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 22:50:22 ID:kBb5qiE6
【兵部 晶 ◆oWbpNIMs9Mさんとのロールにお借りいたします。】

【では、書き出しますので、今しばらくお待ち下さいませ。】
264兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/21(月) 22:58:17 ID:6W76Fjex
>>263

【はい、よろしくお願いしますね】
【緑茶を片手に、ゆっくり待たせて頂きますから】
265久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 23:03:33 ID:kBb5qiE6
〜♪
(秋風に、太陽の茜を受けた金色の髪を揺らして、夕暮れの空を見上げる。)
(ゆるゆると沈み行く太陽は、空や雲を真紅に染め上げて)
(その眩しさに、目を細めながら、そこそこ機嫌良く、鼻歌なんか歌ってみる。)

(くるりと校舎側へと向き直って、フェンスに背中をもたれさせる。)
(耳元で、ギシギシと金網が軋む音が聞こえる。)
(ついこの間、この場所で、苦い経験をしたばかりで)
(それを思い出すと、心が痛くもなるけれど、それでも夕焼けのあまりの美しさに誘われて)
(久遠ゆりかは、屋上で一人佇んでいた。)

(熱さの走った頬を撫で、今は、それを考えるべきでないと、首を横に振って考えを散らす。)
(目を閉じ、今、考えるべきは、二人の先輩のこと。)
(どうやって、紅裂を誘い出すことが出来るか。)
(料理を教えてもらう約束では、深夜に呼び出すには、些か無理がある。)

………深夜。
(深夜という、その単語を呟くたびに)
(ほんの少しだけ、紫への信頼に綻びが入る。)
(それでも、やはり、そういう組織が動くのだから、真昼間では何かと都合が悪いのかもしれない、と)
わたしの、気にしすぎ……かしら。


【それでは、こんな感じでお願いいたします。】
【時刻は放課後、場所は屋上。で、よろしかったでしょうか?】
266兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/21(月) 23:19:03 ID:6W76Fjex
>>265

(―――――あの一件以来、自分の心は驚くほど見通しが効くようになった)
(幸せなどという不確定で、定義も曖昧な物を追い求めるのを止めたのだから。
 自分がするべきは、異形異能の犯罪を裁く『ガンスリンガー』として、すべきこと)
(目下、最大の目標は紅裂拓兎。鬼塚蝶子に関しては――――ひとまず、媛名葵に任せるとしよう)
(快くはない。けれど、ある種透き通ったような己が心を感じながら、屋上へと向かう)

(コツ、コツ、と音を立て目的地へと静かに歩みを進める。
 彼女のクラスメートに聞いた所、この先に向かう姿を見たとのこと)
(彼女、即ち久遠ゆりか。背景の事情はさておき、
 紅裂拓兎と深い関わりを持つ存在。それだけなら、まだ問題はない)
(しかし、彼女は異能を所持しており。なおかつ、
 ゆりかは拓兎の罪を知っている、それが問題なのだ)
(敵になる可能性は、否定できない。ならば、それをこの場で明らかにする。
 敵になるのか、味方になるのか。それは今か、それとも後々か。判断する)


(重々しいドアをゆっくりと開き、その先に真っ直ぐな瞳を向ける)
(フェンスに背中を預け、夕日を浴びる、異国混じりの小さな少女は、
 異性に対して疎い自分でも美しいと感じたらしく、ほんの刹那、息をするのも忘れていた)

―――――。

(だが、いつまでもそうしている訳には行かない。
 一旦目を瞑り、当初の目的を胸に刻みつける)
(そして、穏やかに少女へと声をかけた)

こんにちは、久遠先輩。


【はい、何も問題ありません。それではよろしくお願いしますね】
267久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/21(月) 23:34:18 ID:kBb5qiE6
(ドアが開く、重たげな音に気付いても、空を見上げていた視線を降ろすことなく)
(息を吸い込んでは、大きく吐き出す。)
(眩しさに瞬きをして、思いを馳せる。)
(今は、誰にも邪魔されたくない気分で、ただ黙って、ドアのほうに感じる人影を無視していた。)

………?
(少し甲高い、でも穏やかな少年の声で、静かに名を呼ばれる。)
(ゆっくりと視線をおろして、ドアのほうを見る。)
(まばゆい夕焼け空から移動させた瞳は、校舎の影で視界が暗くなり、目を細めて眉を寄せる。)
(何度かまばたきして、目を慣らし)
(その視界に、会いたいと思っていた、姿を捕らえる。)

―――兵部、くん。
(フェンスにもたれていた体を起こして、嬉しそうな微笑を向ける。)
お久しぶり、ですわ。
前にお会いしたのって、夏休み前…でしたっけ。
(微笑んだまま、話し続け、ふと気が付く。)
どうしたの?
高等部の校舎に、来られるなんて…もしかして……仕事?
(そういえば、彼は警察機関の人間で、異能で、異形狩りで)
(そんな彼が、こんな時間に、わざわざ高等部に来たということは、なにか仕事があってのことかもと)
(顔の輪郭に落ちる髪を、鬱陶しそうに耳にひっかけながら、問いかける。)
もし、お邪魔でなければ、わたしお手伝いしましょうか?
約束しましたものね。
いつだって、困ったときは、わたしを呼んでくださいませ…って。
268兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/21(月) 23:48:48 ID:6W76Fjex
>>267

(絵画の中の金髪の少女が、視線を下ろしこちらに向ける。
 そして名前を呼ぶ声と共に、微笑みが向けられた)
(きっと、こんな僕に純粋な笑みを向けるのは、もう彼女くらいだろう。
 それも、もうすぐで失ってしまうかもしれない。―――だが、それでいい)
(もう優しさも、微笑みも、要らない。ほんの少し目を細めながら、頷く)

………はい。少々、お訊きしたいことがありまして。

(警察の常套文句を述べながら、ふと彼女が触れた髪に目をやる)
(以前のポニーテールではない。ただ解いて、そのまま下ろしている。
 何らかの心境の変化でもあったのだろうか)
(少女との距離は、2mほど。人と話すには、ほんの少し離れた間隔)

あなたは、拓兎先輩――――いえ。
紅裂拓兎の一件、どう動くのかと思いまして。

(懐から短刀を取り出すような、突然さで。少年は切り出した)
(以前の彼なら、それとなく近い話題から持っていったり、
 あるいは類似した質問だけで済ませる、と言ったやり方だったろう)
(それだけ、少年はまたこの金髪の少女を大切に思っていたから。
 けれど今は、他人の心の機微など、踏み潰すが如く、その眼中にはない)
(その瞳の中にあるのは、偽りを許さない、鋭い眼光。
 標的に狙いを定めた銃口のような、威圧感を持ちながら、ゆりかに訊ねた)
269久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/22(火) 00:04:40 ID:GrXvNuqE
訊きたいこと?
(笑顔を崩さずに、少し離れたところで歩みを止めてしまった兵部に、首を傾げてみせる。)

なんですの?
わたしが、知っているようなこと?
(近づいてくれないのなら、自分から近寄ろうかな、と)
―――――っ!
(歩き出そうとした瞬間、体が条件反射のように、ビクッとなる。)

( ベニサキ タクト ノ イッケン ドウウゴク ノカ ?)

(一瞬、兵部の発した言葉が、わからない言語に聞こえた。)
(息を大きく吸い込んで、胸元に手をあて、落ち着かせる。)

あ…ぁー……そっか。
(知って、いるんだ。この少年は。彼の罪を、知っている。)
そう――だよね。
兵部くん、警察さん…ですものね。
(顔を俯けて、再び上げる。)
(その顔は、少しだけ眉が、困ったような表情を作っていたけれど、まだ笑顔で)
(鋭く鋭利ななにかのような視線を投げる兵部を見て、ますます困ったように眉が下がって)
―――そんな、恐いお顔なさらないで…?
せっかくの、可愛らしい兵部くんのお顔、だいなし………
なんて、お話を、聞いてくださりそうな雰囲気では、なさそうですわよね。
(小さくため息を付いて、再びフェンスにもたれかかる。)

じゃあ、答える前に、わたしからも一つ質問。
それを教えてくださらない以上、わたしは、黙秘権。ね?
―――どうして。
(フェンスにもたれたまま、風に髪を揺らし、まっすぐ兵部を見つめる。)
(その顔は、笑顔ではなかったけれど、睨むような表情でもなく、ただ柔らかく視線を投げ掛けて)
どうして、わたしが、そのことをもう知ってしまっているって、ご存知ですの?
270兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/22(火) 00:20:04 ID:XcmIZzdO
>>269

(反応は、大方予想通り。彼女は、こちらがその情報を掴んでいることを知らなかった)
(こちらが紫一久と接触した後に、一久からゆりかへの接触がなかったのか。
 あるいは、言う必要がないと判断したかは分からないが)
(こちらへ寄ろうとした、彼女の動きが止まる。
 それでいい。二匹のハリネズミのように、これ以上近付くのは、互いに傷付くだけだ)
(だから―――――そんな顔で、笑いかけるな)

紫 一久。またの名を『ガントレット』。彼の所属する組織と、僕の所属する組織は協力関係にあります。
紅裂拓兎の一件も、彼から持ちかけられたものです。

(淡々と、事実を述べていく。これだけで彼女には理解できるだろう。
 一久が協力者として名を上げた、金髪碧眼の少女)
(その時は、心の底から関わってほしくないと願っていたけれど。
 関わると彼女が決めたのなら、後は冷静に、敵か味方か。
 使える存在か、見極めるだけだろう)

僕は、『ガンスリンガー』は、紅裂拓兎を処刑する許可を得ました。
…それに関して、協力を申し出てほしいわけではありません。
ただあなたは、本当に<<十三天梯>>に協力するのか。
それとも、やはり紅裂拓兎に味方をするのか。それだけを、知りたいんです。
271久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/22(火) 00:32:53 ID:GrXvNuqE
ムラサキカズヒサ?…ガントレット……
(兵部の口から、意外な人物の名前があげられる。)
(いや、よく考えれば、以外でもなんでもないかもしれない。)
(「紅裂拓兎の一件」なんて風に問いかけてくる以上は、兵部も何か、紫と接触があったに違いない。)
(自分は聞かされていなかったが、きっと兵部は自分のことを聞いたのだろうと、そう判断して)

そ…っかぁ……紫先輩かぁ………
(ほんの少し走らせていた緊張が緩み、また最初に兵部を見つけたような笑顔になって)
(紫一久、一度は心の底から憎いと思った男だったが、今は感謝の念まで抱いている。)
(むしろ、尊敬すらしているかもしれない。)
(少し冷たいけれど、優しげな笑顔や、真摯な表情、肩を掴む力強さを思い出して)
(ほぅ……と、安堵の溜息を漏らす。)
ガントレット、ね。
んー……上手いこと言いますのね。その名前は、知らなかったですわ。
なるほどー
(紫の義腕を思い出し、うんうんと頷く。)

―――処刑?
(眉を顰め、じっと兵部を見る。)
なに、馬鹿なこと仰ってますの?
紫先輩から、まだ聞いていらっしゃらないの?
先輩は、紅裂先輩を助けたいって、仰いましたわ。
罪を憎んで人を憎まず、ですもの。
ただ、紅裂先輩の背後にある組織だけを叩き潰したいから、協力して欲しいって。
もちろん、惜しみない協力を捧げるつもりですわよ。
ただ、組織には直接的に協力しない。
わたしは、あくまでも、紫先輩個人の協力者、ですわ。
―――組織とか、あまり好きじゃないんですもの。
272兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/22(火) 00:46:30 ID:XcmIZzdO
>>271

(何やら、予測とは違った方向へ流れ始めている。
 ガントレットは、彼女に拓兎の罪をまざまざと見せつけた人物だ)
(ましてや、この一件には並々ならぬ執着を持つ。
 どんな取引があったかは知らないが、ゆりかは彼に対して、
 あまりいい感情を持っていないだろうと推測していた)

(けれど、彼を話す少女の口調はあまりに軽く。
 その表情は、あまりに柔らかく。憎んでる、なんて風情はまるでない)
(――――そして、その理由はすぐに分かることとなった)

…………………ああ。

(悲しい、ピエロだ。その可愛らしい口から述べられたのは、甘やかな幻想。
 成る程、彼女を納得させ、従えるにはこれ以上ない文句だろう)
(あの青年は、巧みだ。人間の感情をよく知り、時に狡猾に任務を遂行する)
(特に、彼に対して恨みは覚えなかった。むしろ、鮮やかな手口に少し感嘆せざるを得ない)

(このまま、勘違いさせたままでいるべきだろうか。
 紫 一久に何らかの意図があるなら、それを邪魔すべきではない)
(彼が拓兎の命を狙っていることは、間違いない。
 あの妄執に満ちた目を見れば、分かる。かっての自分にやや似ていた、それ)
(だが、彼の洗脳にどの程度かかっているのか。それを確かめる必要はある。
 だから、そんな事は有り得ないとは言わず。逆に訊き返す)

―――――本当に、そうなると信じているのか?
273久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/22(火) 00:58:47 ID:GrXvNuqE
…本当に?
(兵部の問いに、首をかしげる。)

……な、なるに、決まっているでしょう……?
紫先輩は、紅裂先輩を助けてくださる。
そりゃぁ…最初は罠に嵌められたと、騙されたと思いましたわ。
でも、それもきっと、なにか考えがあってのこと。
そうに、違い有りませんもの。
それに、紅裂先輩の安全まで、考えてくださってて………
………良い方、ですわ。
(言いながら、だんだんと表情が薄れていく。)
(もそもそと言葉を探しながら、紫のことを喋る様子は、兵部に聞かせているというよりも)
(自分に、なにか言い訳を探しているようにも、思える。)

(そんな不思議な感情が、どうして沸き起こるのか、自分自身でもわからなくて)
(不安な思いに胸が支配され、右手を左肩に持ってきて)
(パーカーの布越し、ホルスターのベルトを、なぞる様に触れる。)

ど…して?
そんなこと、訊くの?
(笑顔のすっかり薄れてしまった顔を、兵部に見せて)
(それでも、最後の砦のように、グロスで艶めく唇だけは微笑ませながら)
274兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/22(火) 01:15:14 ID:XcmIZzdO
>>273

――――そうですか。

(まるで、自分の中で何かを整頓するように。
 一つ一つ、単語を出していくゆりか。その様子は
 まるで悪いことがバレて、言い訳を探している子供の姿のようだ)
(それを静かに見守っていた少年の瞳には、相変わらず温度はない。
 心に動揺を走らせる少女とは対照的なほど冷たく、酷薄だった)

いえ。あなたがそう信じるなら、ご自由にどうぞ。
他人の心を完璧に計り知ることなど、所詮不可能ですからね。

(彼女とて、薄々感づいている。今の反応を見て、分かった。
 けれど、それは心地良い場所だから。どこかで理解していても、抜け出せない)
(何故か見覚えのあるような、そんな所にいた彼女に対して、
 自分はどうすべきだろう。媛名葵のように、現実を突きつけるか?)

(いや、<<十三天梯>>の計画に不備が出るのは望ましくない。
 それに、万に一つ―――屋上から放り投げた一円玉が、
 地面に垂直に立つ位の確率だが―――彼の言葉が本当である可能性も、否定できない)
(そして何より、彼女が自らの意志で認めないと意味がない。
 今のゆりかは、あの義手の青年を信頼しきっている。
 自分の発言程度では、更に心を揺さぶる程度で、
 彼の甘言を引き剥がすには至らないだろう)
(だから、代わりにもう一つの真実を伝える)

―――――それでも僕は。紅裂拓兎を殺し、彼の罪を断ちます。

(彼女が動かした手をちらりと見ながら。単語を一つ一つ分け、はっきりと述べた)
(こちらは動かない。ベルトに挟んだS&Wにも手を伸ばさない)
275久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/22(火) 01:30:18 ID:GrXvNuqE
――――うん……そう、なの。
(なにが「そう」なのか、実は正直解からなかったのだが)
(なにかに操られるように、こくんと頷いて、目の前の少年を改めて見つめる。)

(その目を見て、背筋に冷たいものが走った。)
(冷たく冷酷な――と、言っても過言ではない、閉ざされた瞳。)
(どうして、あの愛らしい優しい少年が、そんな瞳をしているのか)
(それは、あの夜――銃を持っているところを見られた夜、異形を見つめるその瞳にも似て)
(でも、その時よりも何かこう、違う雰囲気を纏っているように見えた。)

し…信じるも、なにも――
それが、真実ですもの。
それに……紫先輩は、わたしの働き、きっと期待なさってる。
わたしは……応えなければ………紫先輩の、期待に。
―――紅裂先輩の、ために。
(喋りながら、心の中の綻びを無意識に直していく。)
(持ち直し、しっかりとした視線を、兵部へと向ける。)

―――――っ!?
な…っ
なんで…そんなこと、言うの?
仕事だから?仕事だから、そんなこと言うの!?
(もたれていた背中を弾ませ、フェンスを軋ませる。)
(声を荒げつつ、兵部へと歩み寄っていく。)
なぜ、殺さなきゃならないの?
殺人者だから?
それは、きっと、紅裂先輩がカルト教団に洗脳されたからに、過ぎないわ。
確かにそれでも、罪は罪。
でも、わたしは、先輩が教団から離れれば、自分の心を取り戻してくれるって信じてる。
わたしに見せてくれる、あの優しい先輩に―――
罪は、それから償っても、遅くないじゃない……っ
(兵部に触れようと、その両腕を掴んで、揺さぶって)
(自分の気持ちをぶつけようと、手を伸ばす。)
兵部くんだって、紅裂先輩…好きでしょう……?
276兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/22(火) 01:46:48 ID:XcmIZzdO
>>275

(愛らしい表情を崩し、こちらに向かってくる少女。
 「なんでそんな事を言うんだ」。これもまた、どこかで聞いたようなセリフ)
(それでも、どこぞの愚かな子供のように、すぐ銃に手を伸ばさないだけマシだろう)

彼の成したことを日本の法律に当てはめれば、四人以上殺した時点で、ほぼ死刑は免れません。
罪のない民間人を、己の身勝手な理由で殺したんです。情状酌量の余地もないですから。

(腕を掴む彼女を見据えながら、機械のように感情の籠もらない返答をする)
(暖かみのある優しい手なら、こちらから振り払っていたところだが。
 この程度なら。こういった感情ならば。何とも感じない)

……ええ、好きですよ。けれど、貴方のそれとは違う感情です。
ましてや、僕は彼のことはよく分かっています。だから―――殺すんです。

(恐らく、彼女には理解できないだろう。未だ人生を、世界を憎んだことのない彼女には)
(自分には、彼が憎んだ世界を変える力はないけれど。
 それでも、彼が背負った罪を裁くだけの肩書きと、意志と、実力はあるつもりだから。
 最後に幸せを感じて、この苦しみから逃れられるように。死んでもらう)

…それが嫌なら、僕を撃ちますか。
見ての通り、僕は今ケースを所持していません。
ここで僕を殺せば、少なくとも彼の命を狙う人間は、一人減りますから。

(自分を殺すか。少しだけ、低い目線に瞳を合わせながら。そう彼女に問いかける)
(本当は、リボルバーを制服の内に隠し持っているけれど。そんなことはおくびにも出さず)
277久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/22(火) 02:05:29 ID:GrXvNuqE
――――そんなっ……
そんなのって……だって、紅裂先輩は、きっと自分の意志じゃないものっ
己の身勝手な…なんて。絶対、そんなの違うものっ
(保証の無い確信を、勝手に喚き散らして)
(兵部の両腕を掴んで、間近で冷たく突き刺すような瞳を見つめながら、その細い体を揺さぶって)
なんで?ねぇ…なんでっ!?
(腕を掴む手がずるずると滑り落ち、膝を折って)
(まだ昼の陽射しの暖かさが残るコンクリの床に、崩れ落ちる。)
(それでも左手だけは、兵部の右手と繋ぐような形で残り)
(その繋がりが途切れないように、弱々しく指を動かし、兵部の指を絡める。)
――――お願い…殺さないで…………

わたしの…それとは、違う……?
意味が、わからない…
でも……どうして、わかってるなら、どうして……?
(床にへたり込んだまま、ゆっくりと顔を上げて、今にも泣きそうな笑顔で、兵部を見上げる。)

紅裂先輩を、カルト教団から、救ってあげたらいいじゃない…
ね?全部が終わったら…三人で一緒に、どこか遊びに行こうよ。
そうだ、紫先輩も誘って、ね?
あの人、誰かと一緒に遊びに行くなんて、苦手そうですわよね。
二人で、からかっちゃいましょう?
そうそう、わたしのお友達も誘っちゃいますわ。
あのね、兵部くんと同じ中等部の子のお友達、出来ましたの。
すっごく可愛い子ですのよ。
わたし、みんなにお洋服見立てちゃう。だから………
だから――――殺すなんて、言わない、で――

――――っ
(兵部の指を掴む指先が、ピクンとブレる。)
(かろうじて笑顔だった表情が、たちまち崩れ、瞳が透明な水分で盛り上がり始める。)
ど…して?わたしが、そんなことすると、思ってるの?
(兵部の指を、ギリッと痛いほど握って、すぐに離し)

どうして!すぐに、殺すとか!殺さないとか!!
(その左手で拳を作り、そのままコンクリートの床に叩きつける。)
そういう価値観で、どうして!何かが、守れるとでも、思っているの!!
(何度も、その小指の付け根が擦り切れて、血が滲んでも、何度も―――)
278兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/22(火) 02:32:43 ID:XcmIZzdO
>>277

………彼を、甘く見るな。
あなたをそこまで想わせるような人は、容易くカルト教壇に唆されるような人か?

(何かを訴えかけるように、必死に叫ぶ彼女の姿。妙に懐かしく、そして痛々しい)
(そんな光景にしばし、黙祷を捧げるように両目を閉じた。
 小さな手のひらを握り返すこともせず、そして刮目し、彼女の言葉を受け止める)

(今にも泣きそうな笑顔がこちらを見る。出来損ないの、作り上げた笑顔だ)
(それにつらつらと述べられる、義手の青年の、甘い言葉の続き)
(現実に起こり得たなら、それはとても幸せなことだろう。
 けれど、そう望んだことなど起こらないから、それは幻想であり、こちらが現実)
(そして彼女はとうとう――――泣き出した)

………っ……。

(右手が握り締められる。過剰な圧力に、手が反応する。
 けれど、痛くはない。心も体も痛みなんか感じていない)
(よほど血が滲んだ彼女の手の方が。そしてそうせざるを得ない、
 彼女の心の方が、よっぽど痛いはずだろう)
(彼女が拳をコンクリートに叩きつけるのを、黙して眺める。
 そしてようやく終わった頃に、彼女の横を通り抜け、フェンスに向かった)
(そうして眼下に捉えたのは、校庭で活動する、部活動中の学生達だ)

………みんな、小さな命だ。
異形という風が吹けば、容易く飛ばされる存在だ。
だからこそ、そんな脆い命でも、日々一生懸命生きている彼らを。
己の罪を裁かせる為だろうと、許していい理由など、どこにもない。

(水晶事件を始め、紅裂拓兎に殺された人間は、少なくない。
 全てが全て、全くの善人であったわけではないけれど)
(それでも、遺族達の悲しみは癒えることはない。
 無情に殺された、彼らの絶望も、感じ取れる者は誰もいない)

僕は、誰かを守るためだけにこの仕事をしているわけじゃない。
僕のしていることは、正義じゃないかもしれない。
―――けれど、正しいことだとは信じている。『ガンスリンガー』として、僕の成すべきことは。

(ガシャン、とフェンスに触れながら、背後へと振り返り)
(未だ座ったままの彼女に対して、選択を迫る)

この場で僕が撃てないようなら、もうあなたは関わるな。
人生という取捨選択の連続に、優しい答えがいつでもあるわけじゃない。
もし僕を殺し、社会を敵に回してでも彼を慕う心があるなら―――。
その選択の先にも、絶望はないだろうから。
279久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/22(火) 02:57:01 ID:GrXvNuqE
(俯いた顔から、涙がぽたぽたと、膝に、乾いたコンクリートに落ちて、滲み込んでいく。)
(叩き付けた手を、床に擦りつけ、ぶるぶると震わせる。)
(頬に柔らかな風が、ふあ、と当たって、少しだけ髪の毛を揺らして)
(フェンスに近づく兵部の足を、涙で歪んだ視線で追いかける。)

………命…
紅裂先輩が、奪った………
(うわ言のように呟いて、握った拳から力が抜けていく)
(どこかで、解かっていた。)
(本当は、決して許してはならないこと。)
(どんなに彼が、泣いて許しを請おうとも――そんなことを、彼がするはずも無いだろうけれど――)
(贖罪の羊は、彼自身、紅裂拓兎でなければ為らない。)
(そして彼は、命乞いをするぐらいならば、それを望んで身に受けるのかもしれないと)
(彼の罪は、もうそんなところまで来ていると)
(それでも、紫が囁く言葉に縋り、情けを乞うた自分の姿も、本当の自分自身の気持ちで―――)

(ガシャンとフェンスが乱暴に揺れる音に、ハッと顔を上げる。)
(涙で濡れ、ぐしゃぐしゃの顔を、恥ずかしげもなく兵部に向ける。)
(紫のように、涙を拭ってくれないのは、この少年の優しさなのか冷たさなのか)
(そういえば、この場所で泣くのは、2回目かな…)
(そんな事をぼんやり考えながら、パーカーの袖口で涙を拭った。)

そんなこと、出来ません……
(ぽつり、と呟く。)
兵部くんのこと、わたし、助けてあげるって、言ったもの。
約束したから、だから……そんなことをしては、本末転倒。
わたし、兵部くんのこと、大好きよ。
大切な後輩だと、思ってる。
紅裂先輩も、同じ。わたしの、大切な先輩。
紫先輩だって……そりゃ、最初は嫌だったけれど、それでも、今は信じてる。
だから、あなたを撃つこともできないし、退くことも、できない。
―――そう言ったら、今度はわたしが撃たれちゃうのかな……
わたし、撃たれるわけにいかないから…紅裂先輩を助けなきゃ…ですもの。
兵部くんを撃つことはしないけれど、もし、そうなったら、全力で……防ぐだけ。
わたしには、それしか出来ないから………
(涙に濡れた瞳を、へへっと笑わせて、視線を伏せる。)
280兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/22(火) 03:25:51 ID:XcmIZzdO
>>279

(返ってきた答えは「撃てない」。しかし、紅裂拓兎の事は諦めないという。
 彼女は、取捨選択を拒絶した。その未来には、恐らく希望はないだろうに)
(けれど、一番可能性の高い予測ではあった。
 確かに人間を撃つのに抵抗はあるだろうし、こんな自分が言った程度で諦め――――)

――――………く。

(彼女の言葉に、僅か少年の表情に変化が起こった。微かに眉をひそめたのだ)

(「大好き」と。大切な後輩だと、彼女はそう言った。
 たった二度会っただけの自分が、まさかそんな存在として認識されているとは、思わなかった)
(けれどそれは、以前自分に向けられた片手間や、偽りの物と、同じ意味だろうか。
 そうであったなら、そんな風に彼女に思われていたことに、気がつかなくて良かったろう)
(けれど、もし、もしそうでなかったなら。今頃僕は、こんな風には――――)

―――――――下らない。

(止めよう。仮定は無意味だ。ましてや、もう自分が幸福を得ることなど有り得ない)
(だから、ただ彼女の繰る言葉に耳を傾ける。
 フェンスに寄りかかりながら、涙で濡れた碧眼を見つめながら)

………それが、あなたの答えか。

(本当に、彼女を撃つ選択肢もあった。正確には、撃つフリだ。
 自分を撃てと言って動揺しながらも、銃に手が触れたなら。
 撃たなければ、こちらが撃つと言い、銃口を向ければ)
(きっと彼女は引き金を引く。そして自分は彼女を敵と認識し、
 もう自分に優しくするような存在は、自分からいなくなる)
(彼女もそれで決意を固め、あるいは拓兎と共に、
 世界の敵として一時の幸せを享受できるかもしれない。そんな道も、予測の中には入っていた。
 だが現実は、よくそんな予測を裏切ってくれる)

……身も心も。どれだけ傷つけば、気が済むんだ―――。

(本当に、愚かだ。どちらも拾おうとすれば、あの黒髪の異形狩りのように
 傷付くだけだ。あるいは命を落とす。そう、自分の父親のように)
(けれど、それが彼女の選択なら。もう、自分に言えることはない
 最終的に選択をするのは、いつだってその人しかいないのだから)

………了解、した。

(一瞬だけ少年の瞳が、校庭で再開した時に見せたような、
 彼女を心配するようなものに変わる)
(しかし晶は顔を振り、意識を切り替える。そして、
 涙に濡れた顔で笑う彼女に手も伸ばさず。横をすり抜け、扉へと向かった)
281兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/22(火) 03:26:34 ID:XcmIZzdO
【行数アウトなのでこちらに】
【こちらは次で〆になると思います】
282久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/22(火) 03:46:21 ID:GrXvNuqE
(氷よりも冷たく、能面の様に微動だにしなかった表情が、少しだけ変化を見せた。)

ぁ………
(その小さな動きを見逃さず、思わず声を漏らす。)
(だけど、それはほんの微かな動き。)
(返って来た「下らない」の一言に、その変化は見間違いと思って、落胆の色を瞳に浮かべる。)
(大切に思っている後輩に、自分の心全てを否定された気持ちになっても、それでも笑顔を見せる。)
(強くない、策略とか、そういうのは、解からない。)
(だからこそ、笑う。)
(拙劣だと思われても、構わない。)
(大切な人に笑顔を見せることしか、自分の気持ちを訴える方法を、知らないから)

傷つく…?わたし、が……?
(微笑んだまま瞳を閉じて、首をゆっくりと左右に振ってみせる。)
傷つくか傷つかないかなんて、そりゃもちろん、傷つきますけれど…
でも、それは同時に、わたしの強さになる。
ずっと、弱さだと思っていたけれど、それでも、大切なものは譲れないから
身も心も傷ついたとしても、本当のわたしは、わたしの中にしかいないから
わたしは、わたしに対して、嘘を付きたくないの―――

(今度こそ、見間違いではなく、ゆりかのよく知る、少年の瞳。)
(一瞬だったけれど、それははっきりと、ゆりかの目に留まる。)
(優しくて、少し悲しくて、心配そうで、不安げで)

―――兵部くん…なにか、あったの……?
(最初は、自分を詰問する為に表情を作っているだけに過ぎないと、思っていた。)
(だけど、その少年の変化は、それだけでは済まされない、なにか大きなものがあるような気がして)
(振り向くこともせず、扉へと向かう兵部の背中へと、投げ掛ける。)
283久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/22(火) 03:48:05 ID:GrXvNuqE
【了解、ですわ。】
【わたしのほうは、兵部くんのレスを拝見してから。で】
284兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/22(火) 04:09:31 ID:XcmIZzdO
>>282

(自分の気持ちを、一言で一蹴された彼女は、さぞや落胆しただろう。
 これで、彼女を切り離せる。完全な、壁を作れる。そう思っていたのに)
(脇を通り過ぎる瞬間に、横目で見た彼女はやはり、
 ぎこちなくも、眩しい顔で微笑んでいて
(――――もう僕に、笑いかけるな。心の中で強く思いながら、ノブに手をかけ後ろを見た)
(独白のような、涙ぐんだ声のくせに、力強い口調で彼女が語る)

そう……か………。

(もし父親にあの時の選択を問い質したなら、彼もこんな風に答えるだろうか。
 自らも、大切なものを傷付けてでも、自分を貫き通したかったと。それが強さだと)
(それが本当なら、どのような結果になっても、後悔はしないだろう。
 ならこちらも、『ガンスリンガー』として、正しいと思うことをするだけだ)
(そう決意を固めていると、ゆりかが問いを投げかけてきた。
 この期に及んで、他人の心配―――いや、大好きな後輩の、か)

………今はあなたは、拓兎先輩と、自分のことだけ考えていればいい。
もし気になるのなら、全てが終わった後に話そう。

(話すことなど、伝えることなど、必要ないのに。何故そんな言葉を口走ったのかは、分からない)
(もう他人からの優しさなど受け取らないと決めたのに。意志薄弱だな、と小さく自嘲するように笑い、ドアを開いた)

………後悔、しないで下さいね。それでは、また。

(ドアを閉める直前に、背後の愚か者に向けてそう言う。
 彼女がそれでいいと言ったのだから、余計なお節介だろうが)
(『ガンスリンガー』としての今回の結論は、やはり久遠ゆりかは
 敵ではないが、不確定な要素が多すぎるということだ)
(一久の狙いを聞いてから判断すべきだろうが、
 真剣に作戦の実行者から外すことも案に入れつつ、階段を降りていく)


(君の姿は、僕に似ている)
(静かに泣いているように、胸に響くんだ―――――)



【それでは、僕もこれで〆ますね】
【長時間に渡りのお付き合い、ありがとうございました】
【これから先輩がまたどう関わっていくのか、楽しみにさせて頂きますね。お休みなさい。ノシ】
285久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/09/22(火) 04:16:29 ID:GrXvNuqE
【良い感じで〆ていただけましたので、わたしもこれで。】
【こちらこそ、長々とお付き合いいただきまして、ありがとうございます。】

【次回は、どうなっているのでしょうか…】
【なんだかここのところ、揺れに揺れまくっている、わたしなのですわ。】

【それでは、おやすみなさいませ。…また、お会いするときまで、良い夢を。】


スレをお返しいたします。ありがとうございました。
286島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/22(火) 14:10:29 ID:0Rkgibms
【名前】島田 六花(しまだ りっか)
【年齢】1歳/外見年齢15〜6歳
【性別】女
【身長】157センチ
【3サイズ】87/59/85
【容貌】軽く跳ねた腰までの薄茶色の髪に、童顔気味の色白な顔。全体的にぼんやりした雰囲気。
     左腕に銀の腕輪。普段着は学園指定のジャージ。
【能力】鉱物や植物を変化させ操ることができる(ただしあまり大規模な操作はできない)。
     対象物に直接手を触れない場合の有効範囲は約2メートル。
     多少の身体の損傷も魔力が足りれば治癒可能。
     また、腕力は並の人の範疇を超える強さ。
     主な武器は貰いものの古びたシャベル。
【希望】NG以外で、流れに支障がないものならなんでも
【NG】 相談なしの、先に大きな影響が出そうなもの
【弱点】上記の能力は自分の存在を維持する魔力を消費するため、使い過ぎると身体が崩壊する。
     それは生き血や肉を摂取しなければすぐには補えない。
     窮地であれば異形すら喰らうことがあるが、六花自身はそれを嫌っている。
     戦闘に関しては大した技術もなく、基本は力押し。
     本質的に人間に従属するものであるため、人間を相手にすると強く出られない。
【備考】「島田六花」と名乗っているが、本来は『《dustworks06》六花』という名のゴーレム。
     体温が健康体にしては低すぎることを除いては外見は完全にヒトであり、
     霊的な感性を持った人間でなければ正体を悟られることはない。
     生まれた工房を追われてこの学園に流れ着き、資料室または学園の裏山に住み着いて
     夜は一心に異形を狩っている。
     度を過ぎた世間知らずで、しばしばズレた言動をとる。思考は幼く、良くも悪くも無邪気。
     創造主から貰った腕輪は清浄な力から身を守るためのもの。
     工房にいた頃の記憶が一部混濁している。

【残り40%、のところで投下、なのです】
287天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 19:30:35 ID:dHkqxuAw
【ちょっと早い気もしますが待機します】
【プロフは>>40にあります】
288紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 19:57:10 ID:WF5Nabt3
【折角なので声をかけさせてもらおう。プロフは>>194…だと思う。多分】
【此方とっさに声をかけた物でノープランだが、そっちは何かあるか?】
289天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 20:02:42 ID:dHkqxuAw
>>288
【こんばんは、紫先輩】
【何かというものもないんですが、相変わらず危険なことに巻き込まれるので】
【近状報告みたいな感じでしょうか】
【都的には先輩が綾香お姉ちゃんに声をかけたことを聞きたいです】
【気をつけないと、悪い虫扱いしちゃうかも、ですが】
290紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 20:08:29 ID:WF5Nabt3
>>289
【まぁ、その辺りが無難な所だろうな。色々と巻き込まれてるようだし】
【ふむ、綾香の事か…分かった。ちょっと権力過剰気味(?)になるかも知らんが、話してみよう】
【場所とか書き出しはどうする? 遭遇か、お前が何か相談事があるなら呼び出してくれても良いが】
291天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 20:12:20 ID:dHkqxuAw
>>290
【そういえば、都は先輩が所属してる組織について、具体的には聞いてましたっけ?】
【教えるメリットはあんまりないのかな、とは思うけど】
【旧校舎再潜入の相談は水鏡先輩にしてほしいな、と思うので】
【偶然の遭遇にしましょう】
【と言いつつも、季節柄旧校舎への献花なんですが】
【それで良ければ出だしを書きます】
292天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 20:13:07 ID:dHkqxuAw
【ウイルス対策ソフトがOS再起動しろと言ってるので、先に再起動させちゃいます】
293天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 20:18:23 ID:dHkqxuAw
【再起動完了、ロール開始前で良かった】
294紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 20:19:30 ID:WF5Nabt3
>>291-292
【具体的に…は話していないはずだ。言うとおり、メリットもないしな】
【多分、尋ねられた所で適当にはぐらかすだけだろうし】
【旧校舎への献花だな。了解だ。少し待っていてくれ】
295天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 20:22:56 ID:dHkqxuAw
>>294
【少し待って、ということは先輩から書き始めるってことですか?】
296紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 20:27:56 ID:WF5Nabt3
【…あ、出だしを書きます、か。先走っていた。済まん】
【そちらから書き出せるならそちらからにして貰えるか。そちらの提案だしな】
297天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 20:29:17 ID:dHkqxuAw
>>296
【それでは、わたしが出だし書きますね】
298天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 20:36:30 ID:dHkqxuAw
(秋分の日、ご先祖様や亡くなった方を忍ぶ祝日)
(都は両親の月命日以外にも、このような季節行事の時に旧校舎へ献花しに行く)
(今回は両親の分だけでなく夏休みに知った佐世保亜由美の分もあった)
お父さん、お母さん……
(校舎横に彼岸花の花束を置き、両手を合わせる)
(先輩である紫のおかげで両親の姿を見ることができ、一区切りはついていたけれど)
(まだ十年前の事故の詳細は分からず、追加で旧校舎の事件にも関わるようになって)

【こんな感じで、よろしくお願いします】
299紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 20:44:50 ID:WF5Nabt3
(たとえば大規模な作戦とか、指令とか、そういう物が決まったとしても、基本的な活動を疎かにしてはいけない)
(今の自分の場合は、学内の探索、異能探し、あと異能の引き入れなど)
(そうなると、やはり空いている時間は、猶予がある限りはその辺りを歩き回るのが良い事になる)
(――たとえばそう、呼び出しをしておきながら、呼び出した教師がいなかった場合、とか)
(その教師が戻ってきたら、学内放送でもかかるだろうし、そうなったときに戻れば良いのだ)

………ん。
(そういう訳で、いつものように部活動やら委員活動やらを尻目に徘徊していた放課後)
(見覚えのある車椅子の後ろ姿が、旧校舎の方へと向かっていった)
(と言っても、車椅子の知り合いなど、この学園には一人しかいないのだが)
(一応彼女のことも、最近は優先順位が下がり気味ではあるが、懸案事項の一つである)

よ。
休みの日まで熱心だな…と、今日は秋分だったか。
(タイミングを見計らい、合掌した手を解いた頃に、後ろから声をかける)
どうだ、最近は。何か元気に面倒事に巻き込まれたりしてるか?


【では、こんな感じで。こちらこそよろしく頼むぜ】
300天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 20:53:25 ID:dHkqxuAw
>>299
…………ん?
(聞き覚えのある声、頭を上げて振り返ってみれば、よく知る高等部の先輩がいた)
こんにちは、紫先輩。
連休明けでも構わないと言えば構わないけど、季節行事だし、電車や車じゃないと行けない場所でもないですから。
(実際、天羽家の墓は四国にあるので、なかなか行けなかったりする)
元気にって、何ですか、それ?
巻き込まれるのに元気も何も関係なくないと思うけど。
あ、そうそう。
(制服の胸元に手を入れて、取り出したのは十字架のネックレス)
先輩がプレゼントしてくれたこれ、あまり効果がないですよ。
効果はあっても、雀の涙になってる可能性はなきにしもあらず、だけど。
301紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 21:05:09 ID:WF5Nabt3
>>300
ま、休みの方が周りも静かだしな。献花には丁度良いだろう。
お前、寮暮らしだっけ? それなら尚更だろうな。
(言いつつ、都の隣に立って献げられた花を眺めた。以前と同じ、彼岸花)
…………?
(何となく、以前よりも数が多い気もしたが)
(特に口にはせず、小首を傾げるだけで終わる)

いや、枕詞みたいなもんだ。そんなにつっこむな。
(気まずげに視線を逸らし、頬を掻く)
うん? …ああ、それか。
(効果がない、と言われ、更に視線を落とす。発信器の有無は、はてさて信心に影響するのか、などと考えつつ)
案外、お前が触ったから……なんてな。冗談だ。
……つーか、待て。効果がない事が分かるような事に出くわしたのか、お前?
302天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 21:17:40 ID:dHkqxuAw
>>301
はい、女子寮です。
わたしの保護者は寮母してるからなおさらですね。
(この辺は前にも言ったことがあって)

わたしが?
うーん……
(冗談と言われても、分からないことが多くて制御不能な都の能力)
(お守りの事実を知らないから、やはりそんなこともあるのかな、と思ってしまう)
え、あ、まぁ、色々と。
実害は主に制服やエプロンだから、学校を休まないといけないような目にはあってないです。
例えば、X丁目の公園で幽霊に襲われたり……これは逃げられました。
(都は関連性に気づいてないけど、その周辺では何人もの行方不明事件が起こっている)
学園の裏山近くで蛇の異形に襲われたり、とか……この時は通りすがりの炎使いくんに助けられました。
あとは……
(ちらっと、旧校舎を見上げる)
夏休みに学校で肝試しをしたんですが、その時にここで殺された人の幽霊に出会いました。
その幽霊さん、佐世保亜由美さんと言うのですが、この間もまた会ってしまって。
303紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 21:36:29 ID:WF5Nabt3
>>302
………そんなに考え込むな。本当、事実無根だから。
(曲がりなりにも能力で悩んでいる彼女に対しては、無神経な冗談だったかもしれない)
公園の幽霊…
(ちらりと思い出したのは、紅裂 拓兎との初戦。あれも確か、公園だったな)
……裏山近くで蛇の異形に襲われ、幽霊に襲われたり出くわしたりして
なんつーか…少し羨ましいぞ、その体質。お前から会おうとした訳ではないんだろ?
意外と……
(…お前の能力目当てに異形が寄ってきてるんじゃないか…と、またもきつめの冗談が口から漏れそうになった)
(しかし、本当にその線はあるかもしれないな、と頭の隅で置いておき)
……不幸体質なんだな?
(文章の流れを取り繕っておいた。あまり深刻に取られぬよう、軽めに、軽めに)

しかし、肝試しで会った幽霊に二度会った、か。いよいよ憑かれたか?
その名前はどうやって知った? 自己申告か、調べたのか…
(尋ねながら、つられるように旧校舎を見上げる。都の能力によって発現した、あの騙し絵世界を思い出しながら)
残念だが、この前と違って暫くは俺はあんまり力になれんかも知れん。これでも年中暇してる訳じゃないんだ。
一応、俺としてはあまり関わらず、寺にでも行っておけ……と、言いたい所だが。
深入りするなら、少なくとも一人で深入りするような事は止しておけよ。
そのお守りも、あまり効果がなさそうだからな。
(自嘲げに笑うと、ふと最近の出会いを思い出す)

…北峰って知ってるか? 確か、お前と同じで女子寮の奴だと思うんだが。
(女子寮住まい、というのは、"アヤカ"に関する情報の一つだった。
もし見つからなければ突貫しろ、という黙示のプレッシャーだったのかもしれない)
多分、そいつもこういう事…かどうかは分からんが、異形異能に関して詳しいと思う。
同じ女子で、同じ寮住まいなら話しやすいだろう。相談してみたらどうだ?
304天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 21:56:12 ID:dHkqxuAw
>>303
ん〜、はい。
(まぁ、今ここで考え込んでも仕方がない)
羨ましい?
そりゃ、怪しいことしてる先輩的にはそうなのかもだけど、わたしとしてはほとんど迷惑です。
(紫のしてることはよく知らない。異形や異形、怪異について調べたり対応したりしてるプロ、らしい、その位で)
……前はそうじゃなかったんですよね。
(不幸とか薄幸とか言われるのは好きじゃない、今まで良いことはたくさんあったと思ってるから)
(だけど、ここ最近の怪異に関しては強く否定しきれないな、と都も思っていて)

憑かれてはないと思う、お母さんの時みたいに記憶が飛んだりはしてないし。
名前は調べたんです。
両親のことで昔の事件のことを調べたことがあったから引っかかることがあって、
もう一度調べ直したら大当たりでした。
(こんなことをしてるから巻き込まれるんだ、と怒られるかも、と思いつつ)
これに関しては手伝ってくれる人がいるから、一人で危ないとこに入っては行かないです。
あ、そうそう、その人は紫先輩のこと知ってましたよ。
手伝ってくれる人というのは、水鏡先輩です、ボクシング部の水鏡恭弥先輩。
(紫が異能者を覚えてないとは思わないけど、少し説明を付けて)

……
(ぴくっと都の眉が反応したように見えた)
…………
(あからさまに警戒した顔で紫のことをにらむ)
なんで、紫先輩が綾香お姉ちゃんのことを知ってるんですか?
もしかして綾香お姉ちゃんに変なことをしようとか、やましいこと考えてたりしませんか?
紫先輩は綾香お姉ちゃんの好みじゃないから駄目ですからね!
(綾香に対しては背中を押したのに、紫に対してはダブルスタンダードだ)
305紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 22:26:20 ID:WF5Nabt3
>>304
別に、記憶が飛ぶ=憑かれる、ではないからな。
古典的な所で言うなら、肩が重くなったり、体調が悪くなったり…ま、お前が言うなら大丈夫だろう。
(実際、そういうのに真っ先に気付くのは、憑かれた本人だ、と相場が決まっている)
……お前、本当に迷惑してるのか?
俺にはどうも、自分から"迷惑"に突っ込んで行ってるようにしか見えないぞ。
(言いながらも、きっと彼女はそういう娘なんだろうな、と心中で諦観の吐息を吐いた)

………恭弥ぁ?
(思わぬ所で、思わぬ名前を聞いた。能力制御不可コンビか?)
あいつか…あいつなぁ。
いや、悪い奴ではないと思うが…大丈夫か、あいつ?
(一応目をつけてはいるが、頼れるかと言われると正直微妙な所である)
えっと、あいつが二重人格というか、躁鬱激しいののは知ってるよな?
俺としては、躁鬱どっちも微妙に不安なんだが…まあ、旧校舎入るくらいなら大丈夫か。
(不安は残るが、正直自分がどうこう口出しする事でもないだろう)
(それに案外、自分以外に守るべき者がいる、というシチュエーションは、肝を据わらせるのに適当かもしれない)
……ま、決行する事になったら、連絡だけでも入れておいてくれ。
多分何もできないだろうが、何かできるかもしれん。

………………
(都のいきなりであんまりな言いように、思わず口が半開きになり)
…………! 待て待て待て待て待て!!
どうしてそうなる!? 俺はただ……
(…ただ、何だ? 復讐者としての彼女に接触するために……と説明するつもりか?)
(あり得ない。不用意な情報の拡散は、不要の危険を生み出す)
……俺はただ…そう、そうだ。
お前や恭弥みたいに、異能者として接触して、目を着けたのを覚えていただけだ。
変な事もやましい事もない。本当に。
それにほら、何だ、俺もあいつ好みじゃないし。もう少し明るければ、考えられなくもないが。
(少し慌てるように次々と言葉を継ぎ足すその様子が、猜疑心を持つ瞳にどう映るか…)
(思わぬ不意討ちに慌てる紫に、そんな事を考える余裕は、なかった)

……で、何だ? 綾香お姉ちゃん、だと?
仲良いのか? 本当に姉妹…という訳でもないだろうし。
306天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 22:46:40 ID:dHkqxuAw
>>305
さ、佐世保さんのことは、ちょっとは自分から関わってるけど、わたしの力が関係してるかもって思ったからだし。
他は本当にひったくりとかに襲われたのと同じですって。
(前半はちょっと心苦しそうに、後半は頬をふくらませ気味に)

大丈夫って、わたしに聞かれても、えっと、なんて答えればいいか……
二重人格とかは知ってます。
とても失礼な……不知火と、とっても……低姿勢な水鏡先輩。
(不知火の名前を出したときは、珍しくあからさまに不快な顔をし)
(水鏡についても、大丈夫かとか、不安とか言われると自信がなくなっちゃう感じだった)
具体的にどうするかは、やっぱり水鏡先輩次第になっちゃうから、
前に入ったときのことはお話ししたけど、具体的な方法とかはわたしから説明できないし、
なので水鏡先輩から紫先輩に相談が行くかもです。
いつ行くかもまだぜんぜんだし、決まったら連絡しますね。

……本当に? 本当にそうですか?
(まだ訝しげな顔で紫を見上げて、というか半分睨む感じで)
ならいいですけど。
(「もう少し明るければ=暗い」というとこにちょっと引っかかったけど)
まぁ、先輩の好みなんて知らないですから。
(だいぶ警戒は解けてきたけど、5%くらいは残ってるかも、な感じ)

仲はいいですよ、寮ではわたしと綾香お姉ちゃんだけのはずだし。
(綾香とだって毎日何かしら体が触れることがあっても能力が発動することなんてない)
(だから実は第三の能力者がいたって、この学園のことを考えるとおかしくはないけれど)
わたし、小さいときから寮暮らしだから、年上の寮生はみんなお姉ちゃん、わたしにとって家族なんです。
(両手で胸を押さえ、目を閉じて、大事そうに、本当に大事そうに説明して)
だから、妹としては綾香お姉ちゃんが怪しい男にたぶらかされないか心配なんです!
307紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 23:07:05 ID:WF5Nabt3
>>306
………何か失礼な目に遭ったのか。あぁいや、喋らなくて良い。
(女というのは厄介な生き物で、後になって思い出した不満を、その場で吐き出す悪癖を持つ場合が多い)
…まぁ、何だ。頼りになる男を見抜くのも、女としては必携のスキルだぞ。あと、断る力もな。
勿論、相談が来れば俺もしっかり応じる。その辺の手を抜いたりはしないが。
(そう言いつつ、まだ綾香の方が頼れそうだよな…とか思ってしまった)

本当だ、本当。何にでも誓ってやる。
(もっとも、紫の"誓い"なんてよほどの事がない限りは口先千万なのだが)
……あぁ、なるほどな。確かに、仲の良い女子生徒を姉呼びする文化があるとは聞き及んでるが。
(如何に都にとって"姉"が大切か、大事かという語りを聞き)
あぁ、大丈夫だって…全く。少しは綾香を、お前の姉を信用してやれ。
彼女、そんなころっと男に騙されるような人間には、少なくとも俺は見えなかったぞ。
大事な家族を信用できないようでどうする?

………ん。
(そして、都の家族語りを聞き、ふと疑問に思った)
……お前、綾香が何してるかとかも、知ってるか?
(口にして、慌てて手を振り)
ああ、別に聞きだそうというつもりはない。つーか、俺は知ってるし。
308天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/22(火) 23:26:47 ID:dHkqxuAw
>>307
…………。
(知り合いだから注意して貰おうみたいに考えていたので、出鼻をくじかれてちょっと不満げで)
断る力、かぁ……そう、そうだよね。
でも、まだ水鏡先輩のことはあまり知らないから、初対面のイメージで断っちゃ失礼だし。
今度練習試合に出るみたいだし、それからでも遅くはないと思う。
だから、水鏡先輩から相談がきたら、よろしくお願いします。
(ぺこりと頭を下げる都、やる気になってるのに断るのは心苦しいな、と思っちゃうから)

それは小説とかの話です。
わたしは本当に家族として思ってるんだから。
(都もそうゆう小説を読んでるから、しっかりと違うと強調する)
騙されるとは思ってないけど、紫先輩だとわたしが思いもつかないような卑劣な手を使いそうだし。
(かなり失礼なことを言う都)
(それはそれとて、告白の結果弱まってる綾香を見て、自暴自棄で、とかが心配だから)

……っ!
(北峰綾香が異能だと知ってるなら、理由を知っている可能性はあり、プロである紫ならなおのこそ)
わ、わたしは……祈って、待ってるしか、できないから。
綾香お姉ちゃんがちゃんと帰ってこられる場所を守るしかできないから。
帰りたいって、自暴自棄にならないで、帰ろうって思う家を作るしか、わたしは……できないから……あ……。
(太ももの上で手を握りしめ、思いを込めて、胸に秘めてたことを吐き出して)
(気が付いたら、手の上にポロポロと涙が落ちていて)
あ……やだ、わたしってば……
309紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/22(火) 23:55:26 ID:WF5Nabt3
>>308
あー…まぁ、な。俺も一度しか会った事、ないし。
(とはいえ、あの状況であの様子なら、それ以上の強気が見れるかどうかは首を傾げる所だが)
練習試合……へぇ? ボクシングのか。
それは俺も興味があるな。録画とか貰えたりするんだろうか。
(その興味は、恭弥へ、というよりも、発展途上のボクシングというファイトスタイルに対してのものだ)
ああ。ま、その気に応えるくらいは、する。
お前こそ、一応経験者なんだから、甘えずにしっかりフォローしろよ?

本当に家族、なぁ……
(本当の家族がいなくとも、本当に家族と思う事ができるのだろうか、と一瞬思って)
(自分も人の事を言えた立場ではないか、と胸中で苦笑した)
………否定しづらいが、真っ向からそういう事を言うのはどうなんだ。
(あまりにもあけすけな言い方に、胸中の苦笑が顔に出た)
(確かに、先日ゆりかを落としたその手管は卑劣と言われてもしょうがないかもしれない)
(仮に何らかの要因で第一の不信に陥っても、まだ繕えるように手を打ってあるのだから)
ま、安心しろ。色恋沙汰は門外漢だ。女を作る暇もないしな、俺は。

…………いや、待て待て。
(いきなり涙をこぼし始めた都の様子に、思わず素で慌ててしまう)
泣くな、そんな…泣くような事では、ないだろ。
(そう言うと、膝をついて、視線の高さを合わせてやる)

……えっとだな。
待ってるしかできないとか、場所を守るしかできないとか言うが…それも、立派で、大事な職務だ。
お前にしかできない事だろう? ならそんなに、不安になる事はない。
戦う人間はな、帰れる場所があるだけで、心が随分救われる物なんだ。
(ゆっくり、ゆっくり言い聞かせるように言葉を続ける)
それに、綾香は強い。ちゃんとお前の元に帰ってくる。
俺が保証してやる。
(…勿論、仕事人としての紫は綾香の生還を殆ど絶望視しているのだが)
(そんな事を馬鹿正直に言う必要はない。一切ない)

………ほら、泣き止め。
(そこまで言うと、にやりと意地悪く口角を歪め)
俺に弱みを晒して良いのか?
310天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/23(水) 00:29:17 ID:2SUTPi4Z
>>309
録画してても、関係者じゃない先輩が言っても無理なんじゃないかな。
うーん、水鏡先輩にダビングしてもらうとか?
(気になるなら見に行けばいいのに、と思ったが忙しいといいうのを思い出して)
うん、とにかく壁や床には触らないようにする。
もし何か出てきちゃったときは、紫先輩は見るなって言ったから、どうだったのか分からないけど。
大前提は触らないように、だよね。
(またくしゃみで出られるとは限らないし、まず無事に済ませることが第一目標だと思う)

だって、紫先輩は裏で何やってるか、本当に分からないんだもん。
知りたいとは思わないけど、スパイ映画のエージェント的な事はやってそうだし。
だから釘を刺しておくの。
(小さく舌を出す都、手を出す危険は0%に近いと判断したみたい)

だけど、分かってるけど、不安、だから……。
物心ついたときには、お父さんも、お母さんも、もういなくて、けど、綾香お姉ちゃんは、いま、いるから。
(卒業したって、年賀はがきとかをやりとりするくらいの繋がりはある)
(だけど死んでしまったら、会うことはできなくて、幽霊として会えても、死んでることには変わりはない)
(だから、とても親しい人、家族と思ってる人と、永遠に別れてしまう可能性が、とても怖い)
う、うん……ありがとう……ぐすっ
(ハンカチを出して涙を拭う)
(北峰綾香の心を占める人、久遠ゆりかが綾香の求めに答えてくれたのなら、きっと命綱が増えたことになったはず)
(そう思ったけれど、そうはならなくて、だから綾香とは別の意味で辛かった)

……わたしはいいもん、どうせ、最初っからひどいとこ見られてるし。
(初めて会ったのは、初恋の人に振られた直後の酷い状態だった)
綾香お姉ちゃんには紫先輩のことは話してるから、先輩が仇ってことはないのは知ってるもの。
それに、先輩が悪巧みしても綾香お姉ちゃんならどうにかすると思うから。
(もう一度涙を拭いて、いーっと笑い返して)
もし何かしたら、料理部だけじゃなくて友達の友達の女子にまで先輩は悪い人だって触れ回しちゃうんだからね。

【そろそろ〆? 都はやり残しなしです】
311紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/23(水) 01:01:13 ID:0nQPh40x
>>310
ああ、出来る限り触らないように…だ。
……つーか、それで旧校舎探索できるのか? まぁ、それこそ恭弥が考える事だろうが…
(まぁ、仮に無理だと分かっても断行するほど、彼もバカではないだろう)
その辺りは恭弥と実際に相談しておく。お前が心配する事ではない。
荒事は荒事できるやつに任せておけ。

………やれやれ。
(頭の一つでも撫でてやれば少しは落ち着くだろうか、とも思ったが)
(下手に触れて能力が暴発したら、むしろショックを与えてしまう)
泣くな、泣くな。泣くような事、一つもないだろう。
女の涙は男を落とす時用に取っておけ。
(そう言って、立ち上がった)
(元来、都は年齢以上には強い娘だ。自分がわざわざ言葉を連ね、心配してやる必要もないだろう)

……それは致命的だな。俺の食生活にも関わる。
(ふ、と薄く笑って見せる。大人の余裕だ)
ま、お前は何も心配する必要はない。さっきも言ったが綾香も強い女だよ。
何とかやれるだろう。安心しろ。
(そう言って、ほんの少しだけ手が伸びて…すっと引っ込んだ)

(その時、校内に放送が響く。紫の事を職員室に呼ぶ放送だ)
…っと、じゃあ、俺は行くぜ。
何かあったら遠慮せずに連絡してくれ。まぁ、応えられる保証はないが…
あぁ、あと能力の制御の方法も忘れないように。そっちの方も、いつでも相談に乗るからな。
(そこまで言うと、言葉を切って、足早に去っていった)
(仕事を遂行するには、基盤となる日常を頑とせねばならないのだ)


【悪い、遅くなった……! こちらはこれで〆だ】
312天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/09/23(水) 01:20:14 ID:2SUTPi4Z
>>311
心配は、必要なくてもしちゃうんだよ、家族なんだもん。
信頼はしてるけど、それとこれとは別だから。
(目は赤いけれど、涙は止まった)
(吐き出したらすっきりして、綾香のことについては、すごいプレッシャーに感じていたのだと気づく)
(そのプレッシャーから逃げたいとは思わないけど、より良い方向に持って行きたくて)

うん、ありがとう、紫先輩。
何で呼ばれてるのか分からないけど、頑張ってね!
(去っていく紫に手を振る)
(都の能力の制御、これができるようになれば、もっと綾香の力になれるかも)
(普段の生活で力について気を遣わせなくなるだけだって、十分な力になるはずなんだから)

……そういえば、涙は男を落とす時用、かぁ。
(泣いて落とせるならいくらでも泣くけれど、相手によりけりだよね)
(泣いても落ちそうにない人に言われたって、あんまし信じられないし)
(そうゆうのって、やっぱり他の理由があってこそだと思うもの)

【都もこれで〆です】
【色々と楽しいロールができて、ありがとうございました】
【それでは、おやすみなさい】
313紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/09/23(水) 01:22:59 ID:0nQPh40x
【んむ、見届けた】
【こっちこそ楽しかったぜ…久々に普通のロールをした気がした】
【また機会があればよろしく頼む】


では、スレをお返しする。
314水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 15:37:21 ID:GeBpwyjb
【霧原さんとのロールにお借りします。書き出し作成中につき少々お待ちを】
315霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/23(水) 15:39:19 ID:cvVwHvTu
【では、私もここを借りるとする】
【よろしく頼むよ】
316水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 15:50:35 ID:GeBpwyjb
(いろんな人と知り合うのはいいのだが、無論それぞれ事情があって、
 深く知り合うほどに、あれこれと難問も抱え込んだりして)
…ふぅ
(ため息をつき、歩きながら考えにふける。ロードワークというより散歩をしながら、
 それでも夜毎、街を彷徨うのは止めない。そして――)

今日もヒット、ってことか。
(以前野犬型の異形に襲われた廃工場近く、今日も嫌な匂いがする。
 膝を震わせ顔からは血の気が引く、その頬を自分で張って)
建物の、中?気配は少ないみたいだけど…
(借り物の拳銃をバッグから取り出すと、おっかなびっくり及び腰で近づいて)

――!
(破れた窓から覗くとだだっ広い床に2匹の異形、一瞬犬かと思った。
 だがシルエットは人間に近く)
獣人、っていうのかな。
(何か床に転がったものにかぶりついて食事の最中のようだ。
 じっと目を凝らすと、思わず口を押さえて蒼白になる。もう元の形は分からなかったが、
 人の足が一本、突き出しているのをまともに確認してしまい、その拍子に銃を壁にかつん、とぶつけて)
畜生!
(2匹の獣人が顔を上げてこちらを見た、狙いをつけて発砲する――が
 またしても見事に外れる)

【では改めて、よろしくお願いいたします】
317水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 15:51:54 ID:GeBpwyjb
【犬の顔をした獣人、ワードッグというやつです。補足しておきます】
318霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/23(水) 16:05:01 ID:cvVwHvTu
(ここしばらく、毎日はひたすら穏やかに過ぎていった)
(何かと戦うこともなく、生きるための食事を探す必要もなく)
(ただただ静かに、穏やかに。毎日が過ぎている)
…………。
(だがそれなのに、彼女はぎり、と歯噛みして)
退屈、だねぇ。
(そんな穏やかな日々は、彼女の望むものではなくて)
(そんな言葉を呟きながら、ぼんやりと夜空を眺めていたが)

(そんなところに)
銃声?……へぇ、誰だろう。こんなところで戦ってる奴。
(何か面白いことが起こるかもしれない。そんな期待に胸を躍らせて)
(彼女は駆け出した。何をさておき、退屈していたのだから)

(かくしてその銃声の現場へと到着すると、そこには依然あった男の姿)
(そして、その男を取り囲む獣人が二匹。大当たりだ、と内心ほくそ笑み)
苦労してるようだね、水鏡恭弥。
(名前を思い出して、そう話しかけながらゆっくりとした足取りでその場へと現れた)
(ところが件の獣人たちは、喰らう肉のない彼女には全く興味を示さずに)
(執拗に、水鏡を狙っているようだった)
319水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 16:13:16 ID:GeBpwyjb
(「変身」する間も取れないまま、震える足で無様に逃げ回っていたが不意に名前を呼ばれて)
え?
(その一瞬の隙に、地を這うように突進してきた一匹の異形が脛に噛み付いてきた)

犬っころが、っざけんじゃねえ!
(痛みに耐えながらいつもの仕草で「不知火」を纏い、足に異形をぶら下げたまま、
 膝・腰のバネで渾身の回し蹴りを放ち、もう一体の異形に、
 足に噛み付いたままの異形をぶつけて、何とか引き剥がすことに成功する)

なんだ、あかねちんじゃねーか。
(まずは攻撃をいなし、脛からは血を流したまま平然と話し掛ける)
苦労してると思うんなら手伝ってくれよ。
さすがに幽霊はこいつらもくえねーみてーだな。
(自分の方ばかり襲ってくる獣人に苦笑しつつ、噛み付き・前脚の爪での引き裂きなど、
 ケダモノらしい攻撃を繰り出してくるのをステップワークでかわして)
つか、何か出来んの?あかねちん。
320霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/23(水) 16:25:34 ID:cvVwHvTu
おー、痛そう痛そう。
(一瞬の隙を突かれて噛み付かれた水鏡を、面白そうに眺めながら)
っと、ようやくこっちのお出ましか。
(特に手を出される心配もないから、にやにやと戦う様子を眺めていたわけではあるが)

はっはっは、手伝えとね?私がそんなことをする理由がどこにある?
別に私は、このままあんたがくたばろうがどうだっていいんだぞ。
(本気なのやら冗談なのやらいまいち分からない様子で、大きく笑って)
何ができる、か。そうだなぁ。
(話しながら獣人との距離を詰め、するりと獣人と水鏡との間に身を割りいれると)
(すっと拳を獣人に向けて突き出した。当然、その拳は突き抜けるはず……だったのだが)

(接触の瞬間、その一瞬だけ拳に高圧の水塊を纏わせて、それを撃ち出した)
(この身体はどうにも燃費が悪い。まともに水を作り出して、いちいち攻撃していたのでは)
(どれだけ補充をしたところで、またすぐにガス欠だ。ならどうするか)
(答えは簡単だった。攻撃する一瞬にだけ、ありったけの力を込めて打ち出せばいい)
と、まあこんなところだ。
(打ち出された水塊に吹き飛ばされた獣人と、それを見てようやく彼女を敵として認識した)
(獣人が彼女にその爪を突き立てようと迫ったのは、ほぼ同時だった)
321水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 16:39:51 ID:GeBpwyjb
他人事だと思いやがって、こういうときだけは幽霊がうらやましいな。
(痛みには一向に気を取られた様子もなく会話をして)
あかねちんも大概いい性格してんなー。
オレ様が食われるところも平然と見てそうだもんな。
(そんな減らず口を叩く)

あぶねえ…ことはねーのか。
(いぶかしげに何をするのかと見ていれば、獣人が吹き飛ばされて、
 もう一体が朱音に襲い来たり)
ガラ空きだよ、ワン公!
(その脇腹に前蹴りを放ってこちらも吹き飛ばす)

水芸か、そんな風に使えるとはな。
(人の能力を水芸呼ばわりしてニヤリと笑う。
 2匹とも致命傷ではなかったようで、のろのろ起き上がるのを見て)
一匹任せちまっていいか?ま、隙があったらどっちも容赦なくヌッコロしてみろや。
(距離が近いほう、蹴りで吹き飛ばした獣人にこちらから襲い掛かり、
 接近戦を挑んで獣人の前脚を外側にいなすと更に踏み込んで)

あばよ、ワン公
(噛み付こうと大きく開いた口の中に右ストレートを叩き込む。
 そのまま腕にがちりと牙が食い込むのも構わず、「右手」の能力を発動。
 全身の文様が輝きを増し、一瞬犬の頭が膨れ上がると――
 湿った音を立てて頭部全体が消滅する。
 能力の発動で全身が硬直し、恭弥はすぐには身動きがとれず――)
322霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/23(水) 16:53:06 ID:cvVwHvTu
いや、別に人が食われるとこなんて見たくないよ。飯が不味くなる。
どうみても、品のよさそうな食事をする連中には見えないしな。
(なんてことを頷きながら言って)

おー、そっちもやるねぇ。まあこんな奴らにてこずってたらさ
ここじゃやっていけないよな。
(よろよろと起き上がってきた獣人に視線は向けたまま)
しかし、水芸とは酷い言い草だ。……まあ、隙があったらみんなまとめてやっとくよ。
(言外に、あんたも気をつけないとね、なんてことを匂わせて)

(そして迫り来る獣人を迎え撃ったのだが、振り上げられた獣人の爪は)
(容赦なく彼女の体を引き裂いた。……引き裂いたかに見えた)
……効く、わけがないだろう?
(ただの物理的な攻撃では、彼女に傷を負わせることはできない)
(が、痛みはなぜかある。身を引き裂かれる痛みに、なぜか彼女は笑って見せて)
お返しだ。
(突き出された爪と交差するように、鋭く腕を振りぬいた。その手の先から)
(放たれたのは高圧の水刃。違わず獣人の腕を切り落とし)
(返すその手で獣人の心を貫き、そのまま振り向き様にその手を引き抜いた)

(耳障りなうめき声と飛び散る鮮血のバックに、血の一滴すら被ることなく)
(彼女はその場に立っていた。しかし、その身体がぐらり、と崩れ落ちた)
323水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 17:02:08 ID:GeBpwyjb
ま、このぐらいはな。ワン公の腹の中なんて洒落になんねーから。
(ぶるりと腕を振るい、牙の開けた傷口からは血が流れるままにして、
 事切れた獣人に背を向ける)

はー、便利なもんだな…
(爪が朱音の体を通り抜け、刃で見事に獣人を屠る手際に目を細めて)
戦い続けてきたってのも伊達じゃないわけだ、すげーすげー
(ぱちぱちと拍手までしてみせる)

っておい、どうしたよ?
(思わず左手を出し、「能力」で朱音の体を受け止めて)
まさか痛かったとかダメージ食らったとか、そういう洒落っ気までアリか?あかねちん?
(今、朱音の体に自分の「左手」の能力を使うと正直どうなるか、
 よく分からないのもあってただ支えるのみにしておいて)
らしくねーな、お姉さま?
(最後はおもいきり人が悪く、ニタリと笑う)
324霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/23(水) 17:16:50 ID:cvVwHvTu
そう褒めるな、照れるだろ。
(受け止められながら、にやりと笑って冗談交じりにそう言った)
まあ、効きはしないが痛いものは痛いんでな。だけどね。
たまには、こうして痛みを感じてみるのもいいものさ。
自分が生きてることの証明になる。……まあ、実際死んでるんだけど。
ああ、もう大丈夫だ。一人で立てる。
(するりと左手から抜け出して、調子を整えるように軽く首を振って)

ん?何だ何だ?趣味の悪い呼び方をして。私はアンタみたいな弟を持った覚えはないぞ。
っつーか、気持ち悪い。
(回答は実にシビア。ジトっとした目で水鏡を見ていた)
325水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 17:27:45 ID:GeBpwyjb
感覚まで残ってるのか…
(珍しく顎に手を当てて考え込んで、するりと朱音が腕の中から抜けていくと)
場所変えようぜ、さすがにここじゃムードってもんがないからな。
(人一人の食い散らかされた残骸、二匹の獣人の骸を顎で不精に指し示して、
 すたすたと工場の裏手のほうに歩いていく、その道すがら)

ん?何もオレ様がそう言ったワケじゃねえ。
昔「お姉さま」って呼ばれたことはないかね?あかねちん。
(記憶を試す意味もあってまだ名前は出さず、工場裏手に出て、
 朽ちた鉄骨に座ると傷の具合を確かめて)

こっちからだな
(脛の傷を「左手」で治療していく、が、そこで時間切れで)
ちっ、仕方ねーな…あばよ、あかねちん
(ひらひらと手を振ると、全身の文様が薄れて消えて、恭弥に戻る)

(途端に自分で自分の肩を抱いて、ガタガタと歯の根を震わせて)
す、少し待って下さい、霧原さん…
(目をぎゅっとつむり、吐き気を懸命に堪えて、傷ついた体のままで全身を痙攣させて、それでも)
僕が誰に会ったか、その人の名前、わ、分かりますか?
(戦闘の恐怖の発作が収まるのを必死で待つ)
326霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/23(水) 17:39:52 ID:cvVwHvTu
厄介なことだけどね、逆にありがたくもある。
痛みまで忘れたらきっと、私はまったく別の生き物になってしまうよ。
(痛みを感じることができるから、まだ辛うじて人の痛みも分かるというもの)
(だからとりあえず加減も効くし、相手のことを思うこともできる)
(普段の彼女を見ていると、とてもそうには見えないけれど)
ん、ああ。いいぞ。
(戦闘の余韻と、いまだ残る痛みを実感しながら、後に続いて)

……ふぅむ。
(と小さく唸ると)
そういえば、言われたような気がするな。私はお姉さまタイプの人間らしいからな。
(と、冗談交じりに答えてみたが)
制限時間があるんだっけな。不便なことだ。もう一人の方
あんまり好きなタイプじゃないんだがな。

……一体何をやってるんだか、あんたは。
(腕組みしながら、震える様子をじっと見ている)
津綺子に、会ったんだね。何話してきたんだよ、一体。
(昔のことをぐりぐりと抉られているようで、あまり面白い気はしない)
327水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 17:50:02 ID:GeBpwyjb
(少しずつ発作が収まってくる、自分の肩を抱いた腕を振りほどくと)
すいません、手当てをしながらお話させて下さい。
(顔は真っ青なままだったが、なんとか震えは止まりつつある。
 スポーツバッグからペットボトルを取り出し、右手の傷口を洗い、
 タオルで拭いて状態を確かめると、消毒し、化膿止めを塗りこみ、
 ガーゼを当て、サポーターを巻いて、事務的に治療を済ませる。
 最近は傷つくことも多く、痛みにも表情は変えずに手馴れた仕草で手当てを終えて)

(治療しながら、相手の目を見ないようにして)
ええ、伊織さんに会いました。
前に言ったでしょう?貴方の話だけじゃ信用できないから僕は僕で調べてみるって。
まさか、いきなりビンゴだとは思いませんでしたけど。

僕だって貴方みたいな、他人に言われたから、それだけで、
人の言うことに従いそうもない人、好きじゃありません。
…世界を滅ぼしかけたというのは、誇張でも何でもなかったみたいですね。
その辺りのお話を、少し。
(そこでようやく目を上げて、じっと相手の瞳を覗きこむ)

貴方の最後を看取ったのは自分だと、伊織さんは言ってました。
貴方がこの世に戻ってきたのを、どう考えていいか、よく分からないと。
(伊織の言葉そのままではなかったが、どういう反応を示すか知りたくて、
 目を見据えたまま、まずは軽く言葉のジャブを放ってみる)
328霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/23(水) 18:09:48 ID:cvVwHvTu
……ああ、そういやそんなこと言ってたっけな。
(今まで考えたこともなかったが、自分のことをこうしてあれこれと)
(詮索されるというのは、あまり気分のよいものではない)
その言葉も、どこまで信じられるやらな。案外色々調べてみたりしたんじゃないのか。
それこそ、シードになる前の私のことまで、さ。もしそうなら逆に教えて欲しいくらいだけど。
(既に相手はシードのことも知っている、ならば今更隠すこともない)

あっはっは、大変だねぇ。好きでもない相手のために、色々やらなきゃならないなんてさ。
何を聞きたい。大体のことはあの子から聞いたんじゃないのか?
今更聞いてどうなることでもないと、私は思うんだがねぇ。
(自分のこととは言えど、あまり過去には興味は沸かない)
(そんなことを、これから延々問い詰められるのかと思うと、少し気が重かった)
(いっそばっくれてしまおうか、なんて考えるくらいには。と思ったところで目があって)

……ふぅん。あの子も、難しく考えたがるんだね。
自分のやりたいことをやればいいのに。会いたければ会いに来ればいい。
殺したければ殺せばいい。単純なことだろうにね。
(そうも行かないのが人間なのだということは、彼女もよくわかっているけれど)
(話す言葉は半ば虚勢も混じっていて)
329水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 18:22:14 ID:GeBpwyjb
貴方の話を聞いて、伊織さんの話を聞いて、いろいろ考えました。
質問は、一つだけで済みますよ、霧原さん。
(目線を逸らさず、座ったままじっと瞳を覗きこんで)

さっきの戦闘でもそうでしたけど、霧原さんは戦い自体に楽しみを見出すというか、
自分が傷ついても相手を倒す、そのことを優先してましたよね?
別に避けられないほどの攻撃じゃなかったと、僕は思いました。

伊織さんの話を聞いて、まだ全然整理できてないんですけど、
正直彼女が止めを刺したというところが信じられないんですよ。
彼女、ああ見えてすごくガードが甘いというか、覚悟が決めきれないところもある人だと、
僕はそんな風に思いましたから。

霧原さんなら、腕を焼かれ足を焼かれ身を焼かれても、
最後に口しか残っていなければ、相手の喉笛を噛み切っても勝とうとするんじゃないかな、って。
だから、逆なら分かるんですが、伊織さんが貴方を倒す事態が、僕には想定できません。

…伊織さんとの最期に対峙したとき、何を考えていましたか?
(相手の茶化すような物言いには取り合わず、まっすぐ言葉をぶつけてみる)
330霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/23(水) 18:33:24 ID:cvVwHvTu
そういや、そうかもね。戦うってことは楽しいものだ。
命をかけるからこそ全力を出せる、退屈せずに済む。ううん、私ってば意外と戦闘狂かも。
(今更ながらに感心したように頷いて)

ふむ、まあ……あんたの言うことは間違ってないと思うよ。
私もあんまりあの子のことは知らないけど。確かに甘い。戦いの中では、致命的なくらいに。
だけど、そんな子だから……。
(きっと私も好きになれたのだろう、なんて言葉は言えるわけもなく伏せておいて)
(小さく吐息を漏らした)

……いやぁ、全くもって身につまされる話だな、おい。
(腕を焼かれ足を焼かれ、終いには身体のほとんどを失って)
(それでもなお、彼女は戦い続けていたのだから)
まったく、アンタは馬鹿なことを聞くな。私にあの子が殺せるわけがないだろう。
……あの子になら、殺されてもいいと思った。というか、あの子のいない世界で
生きていても仕方ないって、あの頃は思ってたんだよ。
(事実ではあるが、振り返ってみるとどうにも気恥ずかしい思い出で)
(思わず視線を逸らして)
331水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 18:43:39 ID:GeBpwyjb
(答えを聞くと、ガリガリと両手で頭を掻き毟って)
全く!
僕は今、本当に貴方とは一生分かり合えないと思いましたよ、全然訳が分からない。
(伊織と霧原、お互いの話を聞いても混乱は増すばかりで)

…協力の件はもう少し、考えさせてください。
また逢う時までには、決めておきますから。
(腰を上げて、手を振って別れの挨拶をする。
 げっそりした顔でバッグを抱えて)

なるべく大人しくしていてくださいよ?
水の刃で切り裂かれた人の死体が発見された、なんてニュースを聞いたら、話はご破算です。
貴方に言っても無駄かも知れませんが、一応警告しておきます。
(背中を向けて、歩き出して、ふと足を止めて)

…伊織さんは、愛する人がいても、貴方ことを忘れられない、そう言ってました。
(最期にそう言い捨て、相手の顔は見ず、そのまま廃工場から立ち去っていく)

【こちらはこれで締めにしようと思います】
332霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/23(水) 18:55:25 ID:cvVwHvTu
広い世の中、どうしたって分かり合えない人間はいるもんだ。
どうやら、私とアンタがそうらしい。もう一人のアンタは、まだ少しは話がわかるらしいが。
(それでも、心の奥底に秘めたまんまのこの問題に、ずけずけと入る込んでこられるのは)
(あまり、気に食わないことではあった)

あーあー、好きなだけ考えてくれ。
アンタのことは気に入らないが、もらえる物を断るほどこっちも余裕はないんでな。
(ちょっと不機嫌そうな顔で、ひらひらと手を振りながら)

約束はしないね。降りかかった火の粉くらいは私も払わせてもらうしね。
……ま、忠告としては受け取っておいてあげるよ。
(そのまま踵を返して歩き出そうとしたときに)
(最後の言葉が聞こえてきて、びくり、と肩を震わせて)

……だから、いけないんだよ。
多分、私といたらあの子はまた不幸になる。あの子自身がそうは思わなくても、だ。
それに、あんまりにも思われると、な。
(吐き捨てるように言って、震えるその手を何とか押さえて)
奪ってしまいたく、なるだろう……?
(押さえきれない感情に、目を見開いて、口角を吊り上げてそう呟くと)

……いっそ、それも面白いかもしれないが、な。
(ゆっくりと、その場を後にした)

【では、こちらもこれで締めとする。ありがとね】
333水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/23(水) 18:59:51 ID:GeBpwyjb
【こちらこそお相手ありがとうございました】
【スレをお返しいたします】
334アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/23(水) 19:32:01 ID:M7ScXRZW
【待機させていただきます】
【プロフィールは>>104、リミットは24時前後ということで】
335紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/23(水) 20:29:57 ID:4YgwpAVw
アンジェラが待機してるのか。
・・・あんまり出るのもな。

連休も今日で終わりか
また明日から・・・鬱だ。
336紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/23(水) 20:30:44 ID:4YgwpAVw
・・・本スレに誤爆するとは・・・
まーあ、いいや。立候補しようか。
337アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/23(水) 20:38:49 ID:M7ScXRZW
誤爆はともあれ、立候補ありがとうございます。
【】無しで書かせていただきます。

どのようなシチュエーションがお望みですか。
または、何かそちらの進めたいイベント等がありましたら、お願いしたいです。
338紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/23(水) 20:41:51 ID:4YgwpAVw
こっちの方は特に、捻った案はないな。現段階では以前の遭遇時と
同じく使い勝手のよい武器を試しつつ戦闘力の強化してる最中なんで。
そっちの方で何かあったら巻き込むなり、何なりしてくれれば
渋々ながらも付き合う気がするんだが。
339アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/23(水) 20:49:18 ID:M7ScXRZW
了解しました。
それでは、私の機関の方から敵を出させていただきます。
私がそれと交戦している最中にそちらが遭遇、という形でいかがでしょうか。
よろしければこちらから書き出しをしたいと思うのですが。
340紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/23(水) 20:50:49 ID:4YgwpAVw
ああ、わかった。
よろしく頼む。
341アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/23(水) 21:13:12 ID:M7ScXRZW
(アンジェラ・『ウィーク』トルーマンがこの街に来て数カ月。彼女にとっていくつか変化したことがある)
(さまざまな能力、思想、背景を持つ異能者がいるということを知ったこと)
(一般人、異能者ともに知人や友人が増えたこと)
(心身に疲れがたまりつつも、この街での任務、生活が好きになっていたこと)
(それらを事細かに、逐一『機関』に報告した結果、一つの結論が出された)

「お前の立場に疑問を持つものが多い。つまりは、そういうことだ」
(アンジェラの前に立つのは身長180メートルを超える大柄な女)
(顔や手に縫い傷がうっすらと残っている彼女は『改良されたフランケンシュタイン』)
(かつて存在した蘇生法を新たな技術も取り入れて再現したもの)
(性能はかつての物を上回ると、『機関』の者は言っていたのをアンジェラは覚えている)
……ならば、証明するだけです。
「そうだな」
(対するは『魔女のクローン』。あるいは『不完全な魔女』)
(呪文書をめくりながら身体に魔力を充満させた)


──ぐぁっ!
(3分後、夜の公園に彼女はいた)
(しかし、それは彼女の意志で移動したわけだはない)
『……』
(彼女のアパートの入口から、フランケンシュタインに殴り飛ばされ)
(着地地点からまた殴り飛ばされ、その繰り返しでここにいた)
(火曜日に扱える『炎と攻撃』の魔法でさえも、フランケンシュタインを止める事は出来ずに、その皮膚と衣服を焦がしただけだった)
う……
(口に広がる血の味と、骨から響く痛みに耐えながら、歩いて追ってくるフランケンシュタインを迎撃せんと、再び呪文書を構えた)

【お待たせしました。ではよろしくお願いします】
342紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/23(水) 21:22:53 ID:4YgwpAVw
(日本刀もフランベルジュも気に入らない。共に対人用であり白兵戦用の武器としては)
(携帯性、殺傷能力共に悪くはないのだろうが、異形や異能者相手では心許ない)
(珪素使いの異能に頼っては本末転倒だ。それに匹敵するほどの札がいるのだ)
(しかし今から武器を選び、それ専用に技術を調整するとしても、時間が足りないだろうか)
(嘆息する。剣も槍も使えるが、一流には及ばないのはわかっている)
(努力でカバーするにも時間が足りない。ではどうするか――?)
(答えの一つとして、他の武器を探すという解答例)
(今夜は片手で持てるサイズのアックスをベルトの後ろに吊るして徘徊する)
(重量で敵を押し潰す為の武器はそれ相応に重かったが、彼にとっては手頃な重量だった)
(異形達の頑丈な鱗、頑強な皮膚、分厚い筋肉と脂肪を考えるなら、やはり頭部破壊を)
(狙うしかなかったが、折れる可能性のある日本刀に比べれば安心感は強かった)

――とは言え、だ。
アレ相手にするには足りないかもな。
とりあえず――墓場戻れ!
(闘争の匂い対する嗅覚は、ここニ、三年で鋭く発達している。焦がれる様に闘争を求めていたからだ)
(場所は夜の公園。対峙するのは「良い魔女」と「フランケンシュタインの怪物」である)
(生命の秘密を追求したフランケンシュタイン博士が造り出した怪物は、死体の繋ぎ合せたソレだと伝え聞く)
(バイキングアックスを振りかぶって、思いっきり投擲した。ぐるぐると回転する鈍器が「Fの怪物」の頭部目掛けて)
(接近する。同時、紅裂拓兎は駆け出していた。ここで死なれたら「良い魔女」のことを忘れてしまいそうだったから)

【こちらこそ】

343アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/23(水) 21:49:04 ID:M7ScXRZW
どうしてわざわざ……
ば、馬鹿ですか!逃げなさい!
(二人の姿を見るや否や問答無用と向かっていく紅裂)
(双方の実力が解っているアンジェラにとっては最悪すら思える遭遇だった)

「『結晶使い』ベニサキ、タクトか」
(迫りくる鈍器にも表情を変えず、フランケンシュタインは言葉を発する)
「身体能力も、技術も、気力も一般人からは逸脱していると聞いている」
「だから、お前を殺すわけにはいかない」
(このフランケンシュタインは早く動けない。だが、重機や巨獣のように硬く、力強い)
(故に、回転するアックスの動きは見きれなくとも、触れられるだけで充分だった)
「……」
(右手をおもむろに顔面の前にかざすと飛んできたアックスをたたき落とした)
(アックスはゆがみ、フランケンシュタインの人差し指と中指には深い傷ができたが、意に介さず)
(『怪物』は歩みを進める)

すいません、紅裂。
(ページをめくりながら立ち上がると紅裂の方を向いた)
あれは、私の問題です。いうならば私の罪です。
ですから、貴方を巻き込むわけにはいきません。
Flame Specter,Lvel1
(炎を纏った亡霊のようなものがフランケンシュタインに向かって行く)
(が、雪玉を払うかのように容易くフランケンシュタインに砕かれる)
344紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/23(水) 22:06:44 ID:4YgwpAVw
そういうてめえはツギハギのバケモノ――
Fの怪物か。未だそんな前時代的な代物があったとはな。
(直撃コースだったにも関わらず、「Fの怪物」は平然とそれを掴んだ)
(耐久力がズバ抜けてる。何より、このタイプは痛みを感じないタイプだろうか)
(身長、体格、そこから生じる圧力は大型の異形と比べても遜色はない)
(まるで巨大な熊の怪物と対峙した時のような圧力が感じられる)

――断る。
この間、お前が俺にしたことをそのまま返してやる。
(巻き込むわけにはいかないと言う「良い魔女」に素っ気なく返してやる)
(詩的に表現するなら出会いの引力がお互いを引き寄せ合ったのだろうが)
(それは断固拒否したかった。まるでこの魔女との間に特別な何かが存在してるみたいで)
それ見ろ、全然通じてないじゃないか。お前じゃ力不足なんだよ。
とりあえず――だ。こういうのはまず動きを止めないと――な!
(アンジェラが放った炎の精霊は、しかし重機を思わせる怪物の前には蝋燭で出来た斧を)
(振るうが如し。まるで通用していない。だからと言って「今」の紅裂拓兎に打つ手はあるのか)
(月光を浴びて煌めく珪素の粒子を纏い、それを解き放つ。それは怪物の足に纏わりついて)
(カチンと固まった。無論、それだけでは直ぐに動き出すはずだ。だから一直線に駆け出す)
(アンジェラの援護があるかどうかは、計算には入れない)
345アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/23(水) 22:24:06 ID:M7ScXRZW
そういう問題ではありません!
あれは、異形とはわけが違います。もはや異能者──ってもう!
(こちらの言葉に一切耳を傾けずに突っ込んでいく紅裂)
(怒りや呆れも感じるが、以前の自分も確かに同じようなことをしていたのだと考えれば)
(意義はあっても力づくで止めようとは思わない)
……わかりました。
貴方の力、ありがたくお借りします。
Flame Specter,lvel1

「……おおよそあっている」
(足元を結晶で固められながらも、『Fの怪物』は微動だにしない)
「だが、私は『怪物』ではない。『異能者』だ」
(表情を変えずに、真っ直ぐに紅裂を見て、拳を引く)
「そこの魔女とそう変わらん。所属も、出生も、境遇もな」
(真っ直ぐに向かってくる紅裂き対し、真っ直ぐに右の拳をぶつけようとする)
(上半身の力しか使えていないとはいえ、それでも相当な威力のパンチになるだろう)
「!」
(だが、その直前にアンジェラの魔法が顔面に当たる)
(大したダメージにはならないが、タイミングと照準が若干ずれた)
346紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/23(水) 22:35:32 ID:4YgwpAVw
・・・お前の何処がだよ、この出来損ない。
(科学的にも死体の蘇生自体は既に行われている。但し脳味噌に電流を流し)
(身体にパイプを巡らせて薬で強引に心臓を動かしているだけの、自我のない歩く死体だが)
(「良い魔女」と同じ所属だという「Fの怪物」はそれよりはマシな動きをしているし、喋ることも)
(できているが、それだけだ。まるで通じるモノを感じさせず、圧倒的で虚ろな力だけがある)

―――!
(動きを停止した「Fの怪物」が拳を握り締めて迎撃態勢を整える)
(そこへと突進する紅い影。そして交差する一瞬割り込んだ焔の精霊)
(一瞬、怪物の拳を振るう為の呼吸が、目測がブレた)
(その一瞬があれば事足りた。紅い影は走り幅跳びの選手の如く夜空を跳んでいた)
(空中で上下を反転し、珪素の長針を作り、両方の耳に一気に差し込んで脳味噌を掻きまわす)
(更に反転して華麗に着地を決める。人一人を飛び越える跳躍力は、身体能力と技術の結晶だ)

・・・お前になりたい自分はあるか?そんな発想すらないか?
ならお前はそこのクローン以下の存在だ。腐った死体。
ブリキの人形には、熱いハートが必要なんだぜ。
(ぱちんと指を鳴らす。足を束縛していた珪素の檻が解ける)
(全ては一瞬の出来事であり、当事者たちにしかわからない刹那の死闘だった)
347アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/23(水) 22:55:46 ID:M7ScXRZW
「……」
(くだらない、といわんばかりに拳を振るう『Fの怪物』)
(殺してはならないから若干力は抑えた。だが、勝敗は変わらない)
(タイミングが多少ずれようとも、多少威力が足りなくとも)
(人間と出来そこないの魔女では自分に致命傷を与える事はできないと思っていた)
「……」
(そう思ったまま意識は無くなり、身体の制御を永久に失い)
「……」
(指の音が夜の公園に響くと同時に、顔面から地面に倒れ込んだ)

嘘……
(アンジェラにはそのやり取りははっきりは見えなかった)
(しかし、あのフランケンシュタインの怪物が動かないということは、中枢部を破壊されたということ)
(結晶を生成する能力も使ったのかもしれないが、にわかには信じられない光景だった)
いえ、貴方が常識では測れないことは重々承知でしたが、まさかあれを倒すなんて……
(対峙する敵とすれば恐ろしくもあり、肩を並べる味方とすれば頼もしくもあるが)
(どちらになっても嫌だと思った)
と、ともかく今回は礼を言わせてください。
ありがとうございました。
貴方のおかげで、まだ私はもう少しだけこの街にいられます。
(本来ならば何度も頭を下げてお礼をしたかったけれども)
(きっとこの人はそういうのを嫌がるだろうから、と一度だけ言葉で伝えるにとどまった)
(しかし表情は笑顔で、また目尻に少し涙が零れてしまっていた)
348紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/23(水) 23:12:20 ID:4YgwpAVw
・・・なんか知らんが。
俺を敵にするには物足りない相手ではあったな。
まーあ、これも相性問題、か。
本物の「Fの怪物」だったら――通用しなかっただろうし。
(生き物の範疇に収まるならば、或いはこの手の攻撃は有効だろうと)
(思って試してみたが、予想通りであった。もしも本当の歩く死体なら)
(既に用済みの思考部位の破壊など、何の効果もなかっただろうが)
(舌打ちして、怪物に叩き落とされたハンドアックスを拾う)
(珪素に頼らない戦闘方法の確立は、まだ見えない)

ああ、そうか。それは何よりだ。
お前には、俺の作った焼き蕎麦まだ食わせてないしな。
(あまり心の籠っていない言葉を返す)
(彼女の事情は知らないが、何やら切迫した背後関係があったらしい)
(それに関しては、彼にとっては預かり知らぬことだが)
何にしても、組織人ってのは、辛いもんだな。
かと言って、他の生きる場所があるわけじゃないし。
それでも――お前はやれる範囲でやってる。大したもんだ。
結局、さ・・・それを比べても仕方ないわけだ。表だろうと、裏だろうと、俺らは全部を知る事もない。
(自分は魔女のクローンだと、彼女は言った。人間としても魔女としても半端なのだ、とも)
(それでもめげずに、なりたい自分になる為に、この魔女は日々を生き抜く)
(結局のところ――誰にしろ彼にしろ柵はあるし、自由に他の道が選べるわけではない)
(ならば、自分がいる其処が起点。そこから見える景色が全てであり、そこで関われることが全て)
(なら、それを他人と比べて他人の価値観を否定することに何の意味があろうか)

ま、もう少しだけこの街で生きててくれ。
もう少しだけ、お前と話したいと思うからな。色んなことを。
(関わりができたのなら、興味と関心が尽きるまでは付き合ってみるのもいいだろう)
(無論、踏みこみ過ぎない程度に。相手の心に土足で上がり込む覚悟は、ない)

349アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/23(水) 23:41:49 ID:M7ScXRZW
ああ、そう言えばそんなことを言っていましたね。
ふふ、楽しみです。
(相手にあっさりと返されれば、こちらも普段通りに言葉を返す)
(何はともあれ、今回は試練を乗り越えて、既に日常と化したこの街での生活に戻る)
(ならば、日常通りに行動するだけだった)

組織人であることは、仕方がないことでもありますから。
私は私の信じる事を、貴方は貴方の信じる事、したい事をしていきましょう。
(どれだけ彼に恩を感じたとしても、やはり彼とは心からは解り合えないということが伝わってくる)
(それも当然。お互いにお互いの苦悩も欲望も、何一つ解ってあげられないのだから)
それでも、そうやって認めてもらえるとうれしいですね。
(彼を支える事が出来るのは、彼と同じ苦悩を持った人間だと思う)
(けれども、一人の知り合い、あるいは友人として手助けだけでも出来たらと、アンジェラは思う)
(そんなことをしたら、またお節介だと思われてしまうかもしれないが)

ええ、そうします。
貴方の他にも何人かの異能者とは友好関係になりましたしね。
無論、貴方ともまだ話したいことがたくさんありますから。
(にこりと笑って答える)
(確かに話したいことはたくさんあるが、お互いに話せることは少ないのが現状)
(もう少しだけでも、踏み込んだ話をしたいと思ってしまう)
350紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/23(水) 23:55:20 ID:4YgwpAVw
俺の信じること――か。
生憎と、まだそれが見つからない状態でな。
いや、前まではあったんだが・・・どうにもね
(ゆるゆると頭を横に振って、言葉を濁す。唯一の魔王を崇拝し破滅へと)
(突き進む道を選んだ紅裂拓兎だったが、それを止めるものがあった)
(良くも悪くも他人との繋がりが、その道に待ったをかけたのだ)
(だから今の彼には、信じられるものはない)
認めてる――わけじゃ・・・いや、同じ事か。
(反射的に否定の言葉を吐こうとして、思いなおす。彼女の生き方に憧憬を)
(覚えたりしないが、そんな道もあるだろうと認めたことに違いはないのだから)
(がりがりと片手で前髪を掻く。認められる生き方と、認められない生き方)
(それも結局は好みの問題なのだと思うと、肩透かしを食らった気分になる)

ふぅん、そうなのか。それは何よりだが・・・・
言っとくが、中には妙なのもいるからな。異能だろうが、それ以外だろうが。
むしろ、異能を持たず異なる者と戦う者の方が厄介だろうよ。精々、気をつけておくことだ。
(媛名葵に、あの行け好かない優男。鍛えた力と磨いた技術、知識と気迫で)
(異なる生き物と対峙する戦士たち。それらの力は背後の組織の力も合わせて)
(決して侮ってはならない。組織の恐ろしさは、彼女自身も知っているだろうが)

じゃあな。
死体の始末はそっちでしとけよ。
(それを別れの挨拶として、再び夜の中を歩き出す。強くなる為に)

【では、こっちはこれで〆ということで】
【お疲れ様】
351アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2009/09/24(木) 00:11:42 ID:6k2OPIZg
ええ、それは気をつけようと思いますが……
異能で無い者、ですか。
(今のところはそのようなものに心当たりは無い)
(それ以前に、異能無しにあれだけ強大な異形や異能者に立ち向か得るという事実すら)
(アンジェラには信じられないことだった)
ええ、ご忠告ありがとうございます。
(だが、己の所属する機関のように、それをバックアップする組織があればそれも可能だろう)
(それがこの街に拠点を置いていたとしたら、尚更だ)
(未知であり、おそらくは強力である彼らに、改めて強い警戒心を持った)

ええ、あとは私がやっておきますから。
(軽い挨拶とともに夜の闇の中へ消えていく紅裂を見送ると)
ふんっ!それっ!
(地面に倒れた怪物を自室へと引きずっていく)
はっ……はあっ……
(息は切れどもなかなか前へ進めない)
(確かに受けたダメージのせいもあるが、それだけのせいではないことをアンジェラは察している)
もう、ですか……なるほど。
(最近の疲れのたまり方、体力の落ち方。おそらくは間違いは無い)
本当に、もう少しだけになってしまうのですね。
(溜息とともにそんな言葉を吐きだして、死体を引きずっていく作業を再開した)

【ではこちらも〆で】
【お疲れ様でした。お相手感謝】
352霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/24(木) 21:10:47 ID:TqKOQwhG
【さて、今夜もまた待機だ】
353霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/24(木) 23:01:03 ID:TqKOQwhG
【日が悪かったかね、今日のところは引っ込むよ】
354紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/25(金) 23:16:49 ID:teE9adwX
【ちょっとだけ待機してみるかー】
【プロフは>>6で】
355紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2009/09/25(金) 23:42:19 ID:teE9adwX
【直ちに撤収】
356須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/25(金) 23:57:26 ID:ecvFmRTc
【名前】須佐乃 水琴(すさの みこと)
【年齢】17
【性別】女/高2
【身長】172cm
【3サイズ】87/64/88 背筋がピンとしたしなやかな体躯。
【容貌】黒髪黒瞳。 目つき悪め。左瞼を過ぎる薄い縦傷。
    ツーポイント眼鏡。 

【能力】勁(霊力と運動力の総称)操作に長ける退魔剣士。
    兵法須佐布都流(フツノリュウ)。 得物は長刀「斑雪(ハダレユキ)」
    厳密には異能者ではなく、異能級の武術の手練。
    汎用性の高い能力だが、フル稼動の負担は重く長期戦に向かない。
    
【希望】雑談 戦闘 エロール
【NG】 排泄系 戦闘以外での猟奇系
【弱点】自然現象系の異能、銃器

【備考】警察子飼いの退魔一族の生まれで、数代振りにお役目を授かった剣士。
    鬼才が異形を呼ぶと危ぶまれての唐突な拝命であるため、
    いまの一族に誇りや義務感はなく、水琴も騒動を終わらせるためだけに剣を振るっている。
    現状は「飼い主」のバックアップの下、多少は能動的に異形退治をする。

    帰宅部、保健委員。 遅刻欠席の多いいわゆる不良。
    交友関係も狭く、学校では浮いている。
    性格は非常にマイペース且つ打算的。 性根は気弱で寂しがり屋。
    入神の域にある練達の剣士だが、正々堂々など一笑に伏す外道でもある。


【とりあえず、プロフ投下だけ。 しからば】
357鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/09/26(土) 00:23:37 ID:tsMitVuA
【名前】鬼塚蝶子(おにづかちょうこ)
【年齢】18歳/3年生
【性別】女
【身長】162cm
【3サイズ】86/63/89
【容貌】髪は暗褐色。背の中ほどまでの長さで毛先に向けて緩くウェーブ。肌は不健康な白さ。瞳は真っ黒。
【能力】自身の肉体機能の強化、操作、変形、再生。戦闘は強靱な筋力を活かした素手の格闘メイン。
戦闘時は痛覚を自ら鈍らせている。専ら至近戦だが背中や脇腹からは
任意で数十本ほどの触手が生え、半径5m以内の的ならそれで対応も可能。
骨格や筋肉を変形させ自分の外見をまるっきり他人に造り変えることも出来る。
【希望】雑談、戦闘、エロール(要相談。同性も可)
【NG】グロ、スカ
【弱点】背中への攻撃、日中の戦力低下、遠距離戦、単純な殴る蹴るで対応出来ない相手
【備考】妖魔を自ら体内に取り込み力を得て魔を狩る一族の少女。
力を求めてより強力な妖魔『千手』を無理に取り込もうとした結果、人格が破綻。一族から追われて今に至る。
夜になると背の皮膚下に大きな蜘蛛のような妖魔のシルエットが蠢く。
昼間は妖魔の活動力低下の影響を受けて冴えない頭と怠い体を引きずり、眠そうにしている。
夜は好戦的で享楽的。時に倒した妖魔や人間の血肉を啜り喰う。
夜間の服装は足首まですっぽり包む黒いマント以外は全裸。

性格は嗜虐的。お気に入りほど愛でたくも壊したくもなる。
これは妖魔云々より本人の気性による部分が大きいらしい。
【まずはプロフ投下まで】
358葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/26(土) 21:41:46 ID:9rQUKb0j
【名前】葛森 利香(クズモリ リカ)
【年齢】17
【性別】女性
【身長】149p
【3サイズ】禁則事項(本人談)
【容貌】
 黒髪のショートカットで少し日に焼けた肌。。
 靴下の代わりに足の甲と足首の辺りに布を巻いている事が多い。(地面に肌を触れさせたいため)
 護身用の道具(暴力団から盗んだ拳銃やスタンバトン)やメモ帳、鉛筆を常にベルトにつけている。    
【能力】
・小型の蟲を生み出し、操ることができる。
・虫の力を借りる事が出来る。(蜘蛛の糸や蝶の羽、毒や耐性など体に付属させる)

・逃げ足が速く、柔術もかなりの腕。(ただし、能力とは関係なし) 

【弱点】鳥、トカゲ(これらが相手だと能力は一切使えない。彼女自身もこれらは怖いらしい)
【希望】NG以外
【NG】 死亡、グロ、スカ
【備考】
 高等部の文芸誌同好会員。会が月1回発行する会誌のインチキオカルト部門を担当している。
 ただし、ネタは近年発生している本物の異形であり、常にそれらを撮影や取材をし、それを改変して記事を書いている。
 取材の域は、現場から警察や暴力団、退魔機関の一部など様々であり、いい意味でも悪い意味でも顔を覚えられる事がある。
 本人曰く、「面白そうならそれでいい」と、はた迷惑な思考の持ち主。ただ、やはり一線は存在しているらしい。
 元は蟲を祭る神社の娘であったが、姉殺しの為に妹によって家を追い出され、今でも妹の追手(蟲や殺し屋)に追われてるとか。
 現在は友達の家の庭に居候している。

【移動ついでにプロフ投下】
【青江さんとのロールに使用します。しばしお待ちください】
359葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/26(土) 21:49:33 ID:9rQUKb0j
 ……ここが噂のスポットですか。
(薄暗い森の中で薄気味悪い小さな洞窟がある)
(そして、その前に明らかに場違いな少女が一人居た)
(学校の制服にバットの袋や鞄、そして、カメラとメモ帳)
(人目で見れば、部活動を掛け持ちしている不思議な少女に見えなくもない)

 今日もまた、面白いネタがあれば即ゲットですね。
 これで、今週の締め切りも楽に行けます。
(ふっふっふと、傍目から見れば怪しいヒトにしか見えない笑い方をする)
(カメラを構え、肩に設置したライトをつける)

 さぁ、あの噂が本当だろうと嘘だろうと、こういうところにお宝ネタが多いんですよねぇ。
 ふ、ふふふ。
(拳銃も、今回は鹵獲した武器も装備している)
(万全の冒険体制、のはずだった。)

【それでは、こんな感じでよろしくお願いします】
360青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/09/26(土) 22:04:18 ID:DQhT0AYx
(場違いな少女と同じ学校の制服を着た少女がもう一人。)
(カメラを構える少女とは異なりその場に馴染んでいる。)

あの、ここで何をしているのでしょうか?

(カメラを持つ少女に後ろからかかる、柔らかで落ちついた暖かい声。)

普通の方がここまでまっすぐこれるとは思えないのですが。
その装備を見るに道に迷われたという風でもありませんでしょうし。

ああ――。
「ここは危ないから近付かないで下さい」
こういえばよろしかったのでしょうか。ふふ。

(顔に張り付いた微笑に脅しのニュアンスが入る。)
(右手に握られた刀が冷たくライトの光を反射した)

【こちらこそよろしくお願いします。】
361葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/26(土) 22:12:21 ID:9rQUKb0j
(ピキッと彼女の周りの空気が凍ったように思えた)
(なんだろうか?この緊張感は……)
 え、え〜っとですねぇ。
(その装備のままギギギと壊れた機械人形のように振り替える)
(その様子はかなり間抜けだ)
 いえ、決して迷ったわけでは、単純に取材をしにきたもので。

 あー、とりあえず、一言。
(ライトに反射する物騒なものを見ると、考えが変わった)
 こんな夜中にそんな危ないものを持ってるほうがよっぽど、「何をしてるのか?」を聞きたいんですが。
(だが、冷や汗が出ている。もしかしなくても、夜に関わるものの格好だ)
(いや、これで夜に関わってないとしたら、それこそ日本公安の怠慢ぶりを指摘しなければいけないだろう)
 あたしは、ほら、危ないところでも許される取材記者ですから。はい。
 それに危険なところにこそ、スクープがあるのですよ。
(あはは、とごまかすように笑う)

 だから、うん。見逃してくれると嬉しいのですよ。
(とりあえず、無理な注文を叩きつけてみる)
362青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/09/26(土) 22:22:56 ID:DQhT0AYx
>>361
取材ですか。
ここにあるのはあまり良いものではありませんよ。
お帰り下さい。

(本人は威圧や脅しのつもりはあまりないのだが)
(兄にあまり人を脅すなと窘められる。)
(その微笑を湛えて一歩近付く)

なるほど、一理ありますね。
私はここの結界が崩れないよう補修をしに来た者です。
何分こういうところには物の怪の類や悪い考えを持つ人が寄るものですから。
護身用というところですね。
ふふ。
(一瞬、目つきを鋭くして)

……見逃して欲しいというのは私はかまいませんけれど
私よりもこの周囲に集まりつつある方々にお願いするべきですねえ。
(忍び寄る妖魔の気配を感じて幾分嬉しそうに笑う。)
363葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/26(土) 22:32:19 ID:9rQUKb0j
 お断りします。
 ここを取材しなければ、あたしの生活が困るのですよ。
(帰れコールについ待ったをかけるのは、彼女の悪い癖だ)
(取材の極意について、彼女は「押して駄目ならもっと押す」を信条にしているからだ)

(そして、一呼吸おいて、いつもの笑顔に戻る)
(あははと何も考えていないような顔)
 ああ、つまり、「そっち系」の方ですか。所謂、退魔の。
 しかし、それだとあたしも「悪い考えを持つ人間」になっちゃうんですけど。
(困ったような顔をして頬をぽりぽりと掻く)
 それに、護身用にしては物騒すぎやしませんか?
 普通は、こういうものだと思うんですけど。
(そういうと、さりげなく警棒を取り出す)

 って、ああ、嫌な予感がする。確かに。
(周りに妖の気配を感じる)
 いやな空気です……ええっと、どうしても逃がしてくれそうにない場合は?
(何故か、自分にも視線を向けられているような気がするので)

 どーみても、囲まれてるような。
 しかも、君、何でそんなに楽しそうに笑うの?
(目の前の少女の言動、そして、笑い)
(嫌な予感を突き抜けて、確信まで後一歩と言ったところだろうか?)
364青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/09/26(土) 22:42:32 ID:DQhT0AYx
>>363
では、何が起こっても保障しかねます。
女子学生の変死体発見とならないとよいのですけれど。ふふ。
――ああ、いえ、場合によっては骨も残りませんか。

退魔よりもこのような結界の維持を生業にしています。
ですのであまり人が近付くと非常に困るんですよ?
(こちらも困った顔をしてもう一歩近付く)

それでは不十分です。
そのような軽装でうろつきますと、きっと後悔なさいますよ。

どうしても逃がしてくれない場合ですか。
力づくで逃げると良いのではないでしょうか。
(静かに刀を構える)

あら、私が笑っているのはいつものことです。
――あまり見ないほうがいいですよ。

(罠に捕らえられた視線の先で数匹の妖魔がもがいている)
(伸びた手の形がパーからグーに変わると共に)
(嫌な音を立てて見えない壁にゆっくり押しつぶされていく)

罠の数がどうにも少なかったようです。
……すみませんがここで戦うみたいです。
出来るだけお守りしますけれど、駄目だったらごめんなさいね。
365葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/26(土) 22:55:15 ID:9rQUKb0j
 ……君、怖いよ。うん。
(とりあえず、冷や汗が止まらない)
(実力的な意味ではなく、単純に性格的な意味で)
(そして、ついでに確信もしていた。「このヒトは危ないヒトだと」)
 とは、言ったって、そーゆーのを取材しないと特ダネはゲット出来ないんだよ。
(本当なら、その結果を破って実際に封印されてるものも見たいとは思ったが、そんな事を言ったら、容赦なく殺されそうな予感がする)

 でも、なかなかのものだけどな。これ。
(軽量の警棒を手で弄ぶ。本当は銃器も持っている)
(だが、わざわざ必要のないのに出す必要もない。と、妖魔が出るまでおは思っていたらしい)
(そして、事態が一変する)
(向かってくる妖魔と、それを押しつぶす見えない壁)
 ……うわぁ、酷い音。
 ってか、えげつないよ。それ。うん。
(だが、そう言うものには慣れているのか、へらへらと笑っている。いや、いや汗はかいているが)

 いや、どれだけ居るのよ!
 ちゃんと、身を守ってくれないと、後で損害賠償請求するよ。
(どんな脅しだろうか?)
(だが、よく見れば、そんな軽口が叩けるほどらしい)
 うう、こいつらあたしたちを殺す気?
(数匹の妖魔が襲い掛かってくる。その前に彼女に聞いた)
366青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/09/26(土) 23:08:48 ID:DQhT0AYx
>>365
あら、怖がられてしまいました。
残念でなりません。物凄く。ふふ。
気持ちは分かりますけども。
ああ、封印を破ろうとすると罠が発動しますから。
重々、お気をつけ下さいね?
(見透かした、というよりは当然の忠告で、)
(実際に前の月にも数名の被害者が出ている)

あらあら、あれを直視しても平気なのですね。
最初は吐いたり、もっと怖がったりするものですけれど……。
流石に平気でここにいらっしゃるだけのことはありますね。
(それなりの修羅場を越えてきているのが分かる)
(あるいは私よりも上かも、と思いつつ表情を観察する)

さて、10匹程度今潰したところですけれども。
その数倍は居るものかと。
――3匹まとめてくるようです。
1匹はお任せしますね。

(一匹が見えない壁に張り付いて潰れる。)
(直後二匹目の頭が宙を舞った時、もう一匹が記者の少女を襲った)
(彼女の力を見るために急いで二匹を片付け注視する。)
367葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/26(土) 23:20:10 ID:9rQUKb0j
 いやぁ、うん、鬼も逃げ出すと思うよ。君の笑い。
(いや、結界の家ならそれのほうがいいのかもしれないが)
 ……何のことやら?
(完全に見透かされ、明後日の方向を向く)
(どう見ても図星をつかれたようだ)
 あたしは普通の女の子ですから。そりゃー、そんなことはしないよ。
 うっかりやる事はあっても。まぁ、うっかりやったら、あたしの首が飛びそうだけど。
(どう見ても、彼女の日本刀が怖い)
(いや、多分それを振り回す彼女の目が怖いのかと)

 って、ちょっと!
(明らかに、こちらのほうに一匹)
(しかも、彼女にも飛び掛っている)
 しょうがないなぁ……正当防衛なら、仕方ないよね?
(そして、彼女は、笑った)

(一気に襲い掛かる妖魔の牙や爪を警棒で払いのけると、首を絡める)
(そのまま、一気に払い腰の要領で、地面、正確にはその近くにあったとがった岩に頭を叩きつける)
(しかも、姿勢をわざと崩して、相手にガードさせないよう)
 ふぅ……まず一人。
(どうやら、脆かったのか、頭から血を流す妖魔)
 って、一般的な記者にこんな事させないでよ。

(だが、彼女は事も無げにへらへらしている)
(目の前の人物とは違う笑顔)
 って、まだ来るの?10以上って、しんどい。

【それでは、そろそろ凍結でしょうか?】
368青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/09/26(土) 23:27:12 ID:DQhT0AYx
>>367
あらあら、本当に逃げて頂いたら嬉しいのですけれどね。
そうではないのが残念です。
さ、何のことでしょうね。
うっかり出来るものならやってみてくださいといいたいところですけれども……。
記者さんは知識が広いものですから油断できませんね。
ふふっ。
(やったらどうなるか、と目で語る)

器用なものですね。
どこが一般的なものですか?
(対応する動き、判断、表情どれを取っても素人のそれではなく)
(器用さにおいては下を巻くほどだった)

……では、左手からくる妖魔はあなたに任せます。
それだけの実力はありそうですから。
今日の仕事はあなたのおかげで楽そうです。

(笑いかけて右手のほうに向く。)
(――惨劇が展開される)

【はい、すいません。】
【解凍可能な日や時は後で避難所の方に書きますね。】
【よろしくお願いします】
369葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/09/26(土) 23:30:19 ID:9rQUKb0j
【分かりました。今日はお相手ありがとうございました】
【では、また後で避難所で】
【失礼します】
370青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/09/26(土) 23:33:02 ID:DQhT0AYx
【有り難うございました】
【色々拙くてごめんなさい】
【それではまた避難所でお願いします】
371水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/27(日) 14:59:46 ID:Ykoid1+N
【待機です、プロフは>>42
372水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/27(日) 16:15:56 ID:Ykoid1+N
【待機解除、スレをお返しします】
373媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/27(日) 20:45:32 ID:L3Q6V+8t
【ロールの解凍に、失礼してしばらく場所をお借りいたします。(一礼)】
374郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/27(日) 20:54:32 ID:SuUCYMnD
【スレを借りるぜ。前からの続きなー】

……葵さんに、騙され続けられるのは、幸せかもな。
後悔しない。あるとすれば―――
(それは葵さんが俺よりも先に一人で勝手に死んだ時だ)
(だから、生きてくれと――そう口にすることは出来なかった。まだ、そんなことを
 言えるほど、自分は彼女に相応しい人間ではない)
何でもない。でも、後悔はきっとしないだろうさ。

っぁ………!
(射精が続く中、自ら肉棒を奥まで飲み込む彼女の行動に驚き、目を軽く開く)
(それだけでも興奮をそそられるものだったが)
はぁ……葵、さん……っ! ……まじで、やば……っ…
(暖かく滾りを包み込む口腔と、巧みな舌の動きにねっとりとした唾液に
 含まれる肉棒はそれらに蕩けさせてしまいそうな感覚さえ覚える)
(このまま放っておけば、幾らでも精液を吐き出してしまうのではないかとさえ
 思いながらも、ゆっくりと彼女の口腔から肉棒を引き抜き)

……よく、出来たよな。
(それこそ褒めるように、彼女の頭から長い髪を撫でながら、射精後の
 後始末さえする彼女の姿に、すぐに欲情を煽られる)
葵さんはいい子だ。
(そして、褒美だと言わんばかりに、彼女の前髪を掻きあげ、額に唇を寄せてキスする)
375媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/27(日) 21:10:20 ID:L3Q6V+8t
>>374
(言いかけた彼の言葉が気になったけれど、踏み込む余裕も勇気も無くて。
 ――だったらせめて、もっと自分を感じてほしくて、咥えている間、懸命に舌を蠢かせる)
(ただ、今の彼女は確かに淫蕩で、それこそ蕩けてしまっていて、
 本来、相手に快楽を与えるための行為で、自身もひどい快楽を、味わってしまっていて――)

……ん、ぁっ。
(鈴口から残滓を吸い出し、唾液の糸で橋をつくりながらそれから口を離す。
 達したのは彼のはずなのに、彼女もまたどこか高揚しているようで、目が半端に潤んでいた)
んっ、ぅ……もう、おかげさまで口の中、太一朗さんの味しか、致しません。
でも、太一朗さんの味は――すき、です。
(髪を撫でられ、それこそ褒められて犬なら尻尾を振らんばかりに嬉しげに表情をゆるめた。
 言葉と額におりたキスは、この女にとっては十分すぎる対価だ。
 紅潮した頬と、潤んだ目と、とんでもない痴態を彼にみせるかのように、上を見る)
(――こんな場所で、半脱げで、随分と逸脱した行為を楽しみながら)

……ただ、その、私。
(ただ、その赤く染まった頬も、少しばかり気だるそうな様子も、少しいつもと違って。
 上を見上げたあとに、どこかバツが悪いと言うか、悪いことをして隠そうとする子供のように
 ちょっと迷った後に、俯いてしまった。そう、まるで――)
……っ、わ、たし……その、太一朗さんを、気持ちよく、したかったのに、
こんなこと、して……私まで、感じてしまって、感じすぎてしまって、だから、その――ッ。
(――奉仕だけで軽く達してしまった、だなんていう呆れるほどの淫蕩さを、隠そうとするかのように)
376郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/27(日) 21:30:08 ID:SuUCYMnD
>>375
……そっか、そう言われると男冥利に尽きるな。
(何でこうナチュラルに殺し文句が出てくるのだろう、この人は)
(言葉のひとつひとつが、気持ちを高揚させ嬉しくさせてくれる)
(それが偽りや演技だと思うほど、卑屈ではなかったし、
 それが真実だと分かるからこそ、とても嬉しかった)

何?
………そうか。いいじゃないのか?
俺は嬉しいけどな。それだけ、葵さんが俺のことを考えてくれてるってことだろ?
それに――、葵さんが俺に奉仕するだけで気持ちよくなるエッチな女の子でも
言っただろ? そんな葵さんがすきなんだって。
(はっきりと彼女の言い淀んでいることを口にしながら、わざと彼女の羞恥心を煽るも)
(やはり、基本的には本心を言葉にして)
……それに、俺の前でぐらい、もっともっとエッチな葵さんを見せて欲しいんだ。
まあ、これは99%ぐらいは俺の欲望だけど。
(苦笑いを浮かべながら、彼女の臀部を撫でて、そのまま滑るように、前の草むらを掻き分けて
 既に濡れているその秘所をそっと撫でる)
でも――、そんなエッチな葵さんにはお仕置きが必要か?
(なんて陳腐な言葉。自分で自分に苦笑してしまう。結局、やはり言葉遊びなのだ)
377媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/27(日) 21:48:26 ID:L3Q6V+8t
>>376
………っ、っ―――ッ!!
(もしかすれば、耳のあたりまで赤くなってしまったかもしれなかった。
 自分がどうにも言えずにいたことをこうもはっきり言われてしまえば、もう黙らざるを得ない。
 恥ずかしくて、その恥ずかしさから八つ当たりするように彼を見上げて睨むのだけれど)
こんなこと、初めて、です。
……他人に、していて、こんな風になったことなんて、一回も、ありません、でした……。
(やっぱり、言い返す言葉が浮かばず、小さくむくれながら。
 そんな言い訳めいた言葉を零す。
 ――そう、仕事柄、そんなことで感じてはいけなかったし、感じるわけも、なかった)
(だから、あのぞわっとするような快楽を軽くでも味わった自分がどうにも恥ずかしくて)

これでも、私はもう、いっぱいいっぱいなくらいに、えっちだと思います。
もっと、って……言うなら、貴方がそれを引き出してくださらぬかぎり、どうにもなりません。
(自分の髪をかきあげ、僅か照れたように上目で彼を見ながらそんな言葉を零す。
 口が達者になったのは、やっぱり、彼女自身追い詰められていると感じているからかもしれない)
……っ、んっ、ぅ。
(だが、臀部から滑り降りた指先にぴくっと身体を震わせる。
 既に濡れていることが、これで明確に彼に伝わってしまうと思うと、恥ずかしそうに目を伏せた)
―――好きに、してください。
躾けて、くださるのでしょう? それに、いま、私は貴方に犯されているのですから。
(だから、好きにして)
(――そう、やっぱり言葉遊び、なのだ)
378郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/27(日) 22:02:26 ID:SuUCYMnD
>>377
だったら、それは俺が『初めての男』だってことになるだろ?
なら、俺はなおさら嬉しいけどな。
(今更彼女の処女だの何だのに拘るつもりは全くないが、彼女に何かしらの
 『初めての経験』を与えるというのは、やはり男冥利に尽きるわけで)
でも、これでもう初めてじゃないわけだよな?
なら、これからはどんどんそういうことに感じてもいいわけだ。
(だから、もっと感じてくれ、と耳元で囁いてみて)

それじゃ、俺がその引き出しを思いっきり引き出してみるさ。
…それこそ、後悔できないぐらいに。
(果たしてそこまで自分の技量があるかどうかはさておき、
 彼女の痴態を見れば見るほど、もっとその姿を暴いていきたいという欲求に駆られ)
ああ、好きにさせてもらうさ。俺は、今、葵さんを犯してるんだからな。
(はっきりと、明瞭に言葉にして。彼女の背中を軽く押し、四つん這いにさせると、後ろに回りこみ)
………ま、どちらが先でも『全部』犯す予定だったしな。
遠慮なく、犯させてもらうぜ? 葵さん。
(くちゅ、と既に元気を取り戻した勃起を垂れる愛液に塗しながら、そのまま臀部の窄まりに宛がう)
それじゃ、行くぜ?
(そう背中越しに声を書けるとぐぐっと肉壁に逆らうように力強く押し込んでいく)
379媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/27(日) 22:17:17 ID:L3Q6V+8t
>>378
(彼は、本当は自分が悦ぶツボみたいなのを知っているのではないかと思う)
(そんなことを言われて、何か言い返そうとはするのだけれど、
 結局は口を小さくひらいて、それで止まって、また閉じるという動作をするだけになってしまう)
……狡い、お方です。
(そして、どうにか絞り出した一言。
 耳元で囁かれた言葉に、どうにかそんな言葉を吐きかえせば、次の瞬間には
 ――背中に加わった力に導かれるままに、視界が変わって、目先には地と自分の長い髪)

別に、さっきその、そうなったのはノーカウントです。
あれは、貴方に犯されたんじゃなくて、ただの自滅ですか、らぁっ……ぁんっ、ぁっ。
(軽口ひとつ、言えなくなる。
 先ほど散々吸いつくしたはずなのに、再び熱さを取り戻した滾りに達したばかりの場所をくすぐられ、
 情けない声をあげながら、ただ、行為に流されるだけ)
―――っ、ぁっ……くぅっ、ぁう、はぁっ……ぁあっ、んっ。
(指先とは比べ物にならないほどの、質量に圧倒されて。
 何かを訴えるように首を左右にふって、その黒い髪を揺らしながら、嬌声をあげる)
(本来その為にあるのではない器官を、力強く“犯され”、指先で地面をぐっと掴むだけ)
……っ、んっ、ぅ、
っ、おかしい、って、分かってるのに……こんな、ところで感じる、の……っ、
分かってる、のに……っ、ぁぁあっ、ぁんっ……っ、っぅ――ッ。
(ねじ込まれる度、入口がその滾りを締めつけ、その先の柔らかな肉壁が暖かく包む)
380郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/27(日) 22:27:35 ID:SuUCYMnD
>>379
狡くて結構。
…葵さんを独占できるなら、何だってやるさ。
(今まで何度か味わって来た感触だが、やはり挿入する度にその感覚は
 鮮烈で、気を抜けばすぐに理性のタガが外れてしまいそうだった)
(ぬち、と力強く肉壁の拒みに負けず熱く滾る肉棒を捻じ込むように挿入していく)
っく………、しかし、本当……全くキツいな……
結構、俺、葵さんの此処、弄ってたつもりなんだけど……っ!
(ぎゅっと締め付けてくるそれに、文字通り『搾り取られそう』になり、眉をひそめる)
(同時に、その肉壁の温かみや柔らかさに腰が砕けそうになるもぐぃっとさらに押し進めて)

こんなところ?
……そんなに、お尻の穴で気持ちよくなるのが?
それとも、学校のプールで気持ちよくなるのが?
どちらにしろ、構わないだろ。何度も言っているとおり『そんな葵さんが好き』なんだから。
何もおかしくはないさ。
(はっきりと言葉にしながら、彼女の控えめな胸を指先で鷲掴む。乳頭も指先で弾きながら、
 徹底的に彼女の身体全体を『犯す』)
381媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/27(日) 22:40:16 ID:L3Q6V+8t
>>380
……っ、ぁあっ、んっ、ぁ―――!
(ぐいっと更にねじ込まれ、内部をえぐられ、入口を押し広げられ。
 その刺激に、四つん這いのまま獣のように軽く身体をしならせ、必死にその快楽に耐える)
そんなこと、いわれても……っ、ぁんっ、ぁあっ
おかしいの、ですから……そもそも、こんなところで、こんな、の――ッ。
(自分で「おかしい」と口にすることはつまり、自分が「おかしい」のに感じているのを自覚すること。
 羞恥が興奮をかきたてた、なんていえば、そうかもしれない
 彼女の身体にこもる力の具合で、入口がきゅっとしまったり不意にゆるんだりしてしまう)
はっ、ぁんっ……っ、ぅっ。
もう、場所のこと、せっかく忘れて――っ、どっちも、逸脱、してる。
こんな場所で、こんなことして、こんな風に、後ろから……それで、よろこん、でる、私も。
―――ッ、ぁんっ……ッ、んっ……ぁあっ、だめっ……ッ。
(胸を鷲掴みにされて、ぶるっと身体を震わせる。
 丁度手におさまるほどの弾力をもったそれを、掴まれ、尖りきった乳頭を虐められて、
 もう、四つん這いの手に力が入らないほどで――もう、意識もそのまま快楽で蕩けてしまいそうで)

……っ、ぁっ、あっ、ん。
もっと、もっと、いっぱい、動いてください……っ、もっと、いっぱい、さわ、って――ッ。
(快楽に完全に支配されかけながら、絞り出すような小さな声で告げる)
たいちろうさんで、私のこと……もっと、いっぱいに、して、ほしい……ッ。
(懇願は、こんどははっきりとした声で。それこそ、夜のプールに響かんばかりの、声で)
382郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/27(日) 23:01:32 ID:SuUCYMnD
>>381
逸脱すればいいだろ?
……何を悩むことがあるんだよ。俺は葵さんのことが好きだし、
葵さんは――、まぁ、これは自負になるけど、少なくとも俺に対して
特別な感情を持ってくれているって思ってる。
(はっきりと言えばいいのに、こういうところは、少し躊躇ってしまい赤面し)
忘れなんかしない。いや、むしろ、もっと逸脱させてやる。
……葵さんが言ったんだぜ? 躾けてくれって。 なら、そういうことだろ?
(自分でも意地悪なことを言っているな、と内心苦笑しながら、そう問いかける。
 それでもそんな意地悪をしたくなるのは、彼女がそれだけ愛しく思えるから)

ああ、たっぷり、触らせてくれよ。葵さんのこと。
胸も、お尻も、あそこも、全部。そして、俺は、葵さんを犯すんだっ…!
―――っ………くっ……ふっ……!
(絶妙な締め付け具合が、ぞくぞくとした快感を呼び、貪れば貪るほど、
 彼女の身体を欲し、肉棒で彼女の中を掻き混ぜる激しさも増していく)
ああ……俺も、葵さんで、いっぱいにしてくれ…っ、葵さんのことしか考えられないくらいにっ!
(もはや、恥も外聞も捨て、己の欲求のままに彼女の中に肉槍を穿つ。熱いそれで、焼き溶かすかのように、
 激しく肉壁を削り、身体ごと揺すり)
383媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/27(日) 23:06:58 ID:L3Q6V+8t
【ちょうどリミットかつ、眠気の都合で、今日はこれで凍結お願いしてもいいでしょうか?】

【お忙しいところ、お付き合いありがとうございました。ふふ、とっても、楽しかったです。
 ……うん。躾けられていることには、あまり言及しない方向でいきましょう。
 それでは、どうぞ数日お身体には気をつけて――お疲れ様。お先になりますが、おやすみなさい、後輩さん(一礼)】
 
384郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/27(日) 23:10:16 ID:SuUCYMnD
>>383
【ああ、俺も、申し出ようと思ってた頃だし。どうもお疲れ様】
【調子に乗ってるかもしれないから、嫌だと思ったら本当言ってくれたらいいからなー?】
【お疲れ様。それじゃまた予定とかが分かれば避難所に書き込んでおくから。
 こっちもとても楽しかったぜ。今日はどうもありがとう、おやすみっ!】
385霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/28(月) 20:41:42 ID:JykZy7Xt
【しばらく、スレを使わせてもらうよ】
386須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/28(月) 20:42:31 ID:W+CZkBiR
【スレをお借りしますよーっと。 それじゃあ、今晩はよろしく】
387霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/28(月) 20:51:21 ID:JykZy7Xt
どうも、今日は冷えるな。
(実際、寒暖を感じるべき体などないのだが、それでも空気でわかるのだろうか)
(そんなことを呟きながら、今日も彼女は街を往く)

しかし、まあ。こんな身体になってみて初めて気付くことってのもあるもんだ。
この街には、こんなにも人の目には見えないものが蠢いてるってさ。
(今も視界の端に見える。死して尚この世に残ってしまったかつて生きていたものたち)
(それにもさまざまな奴がいて、自我や形すらもなくして蠢いているだけのものだとか)
(辛うじて人の形をとって、虚ろに徘徊を続けているものだとか)
(また、あるいはそんなものたちを喰らうもの、だとか)
しかし、これだけあちこちにうろついてるってのに、話の分かる奴がほとんどいないってのは。
なんていうか、寂しいもんだね。
(それだけ、自分は特異な存在なのだろうかと考えてしまう)
(でも、考えたところで答えが出るはずもないのでさっさとその思考を打ち切って)

(そして歩き続けてたどり着いたのは、一言で言えば廃墟)
(中途半端に取り壊されて、建物の残骸や無数の破片が散らばっている、そんな場所で)
ここは静かだ、空も見えるし。少しここで休んでいくかね。
(適当に座れそうな場所を見繕って、腰を下ろした)

【ああ、よろしく頼むよ】
388須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/28(月) 21:07:15 ID:W+CZkBiR
……ほんとかな。
(存在するかどうか、を聞かれれば頷くことしか出来ない身上ではあるが。
 目撃証言を総合すれば、そう解釈出来るような案件ではあるのだ)

理性のある亡霊なんてのは、有害でもなんでもないんじゃないのかな。
(愚痴っぽくなるのも無理はなきこと。 これは警察からの依頼だ。
 飼われる異能者としてそう立場の高くない須佐乃の家には、
 雑用めいた依頼が回ってくることも往々にしてある。
 幽霊の、生前の情報を集めること――その後の処遇は問わぬ、と投げっぱなし。
 だから、本人≠ノ直接問い詰めることにした。 本当に居るのかどうかわからない亡霊に)

いや……でも居るなこりゃ。
(半信半疑を確信に変えたのは、廃墟に踏み込んだ時に感じた寒気。
 コートの襟を寄せ、真冬と錯覚するほどに冷たい初秋の夜気のなかを進んでいく。
 鋭敏な感覚器でもって足跡を追うように、対象≠ヨ確実に接近していく)
邪魔、するよ。
(瓦礫を避け、踏み越えながら、それと思しき気配に辿り着くと、肉声で声をかける)
389霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/28(月) 21:16:37 ID:JykZy7Xt
>>388
(静かに座って夜空を眺める。派手にやるのが好きだけど)
(たまには、こう穏やかにやってみるのも悪くない)
明日は何をするかね。少し遠出でもしてみるか。
今の時期だとどこがいいかな。山も海もまだ微妙だし……と。
(この身体になって便利なことがあるとすれば、公共の移動手段が使いやすい)
(そういうところもあるかもしれない。そんなわけで無責任に旅行の計画なんかも立ててみる)
(計画と言うにはあまりにお粗末かもしれないけれど)

(と、そんなことを考えているときに不意に声がかけられた)
(右を見る、左を見る。もちろん誰もいるわけない)
……ふむ、私か。ああ、邪魔をするなら別にいいぞ。
隣、開いてるよ。ちょっとゴツゴツしてるけど。
(聞こえるかどうかは分からないけど、そんな言葉を返した)
390須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/28(月) 21:25:43 ID:W+CZkBiR
(声。 いや、言葉。
 あまりに流暢に答えた=B 闇の向こうから、返事が聞こえたのだ。
 僅かに顔を引き締めて、左手に携えた鞘込めの剣を確認すると更に気配を追う)


(辿り着いたのは、天井が砕かれ破れ、そこから淡い月光が差し込む……
 デカダンスの風景に、幻想的な光が満ちる、なんとも微妙な空間であった。
 もちろん、廃墟と夜、両方に親しみある水琴にとってはとりわけ奇異ではない)

……ここかな。 もう挨拶はしたからね。
あんた、幽霊? お彼岸はもう過ぎたけど、なにを思ってこの街に?
(ごつごつした隣を空けて、座り込んでいるモノ――に問いかける。
 顔は向けられていないため見えないが、傍目は人間と変わらない。
 だが、そこから感じるのは熱でも鼓動でもなく、
 流動し続ける霊的な気の流れと、寒気に似た冷たさ。
 声の響きに暖かみがあろうと、人間ではない――
 なくなったものなのだと、あえて確認するまでもなかったか)
391霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/28(月) 21:33:20 ID:JykZy7Xt
……なんだ、やっぱり私がわかるのか。
(おまけに自分のことも見えている。迷わず隣に座った姿にそう確信して)
(そして、振り向いて)

まあ、幽霊って奴だね。私は。なにを思って、と聞かれてもね……。
案外何も考えてないのかもしれない。死んだと思って、一回戻ってきて。
また消えたと思ったら、いつの間にやらここにいた。
(首を傾げて、軽く頬をかきながら)

………ん?
(そこで感じた、ちょっとだけの既視感)
あんた、さ。何処かで私に会ったことはないか?
多分、私が生きてた頃だと思うけど。
(その既視感の原因が、目の前の相手だと知って。まず感じたのは興味)
(それを確かめてみたくて、そんなことを尋ねたのだった)
392須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/28(月) 21:45:28 ID:W+CZkBiR
……あ。
(振り向いた顔に覚えた既視感。
 それに対する驚愕は、霧原のそれよりも大きかったかもしれない
 物覚えがいいほうではないが、窮地をあっさり忘れろというのは無理だ。
 相手ははっきり覚えてないと来たが……)

まえに、ね。 あんときはまだ、生きてた。
水使いの……でしょ? 一回殺されかけたのよ、あんたに。
(答える声は静かに。 だが、そのなかに混じる刃の冷たさも隠さない。
 生きてた頃。 そして自分も相手もまだ十代。 ごく最近の話。
 水を操る相手というのはとりわけ鮮烈な印象に残る相手であり――
 ――それだけ特徴的な異能の話がぱったり耳に入らなくなったとあれば)

やっぱし死んでたんだね、あんた。
いや、街から出てったのかとも思ったけど、そんなに目立つナリで……
そんな形でまだ留まってたのか。 未練があるのかないのか、それもわからないと。
(女子としては高い上背を誇る水琴よりも長身で、水使い。
 かなり印象に残る人物だ。 そして、殆ど変わらぬまま、肉を失ってなお世に憚る我執の強さ。
 ――危険、と断じるべきかどうか? 鞘に入ったままの刀を見せるように柄を上げながら、歩み寄り)
393霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/28(月) 21:59:17 ID:JykZy7Xt
へぇ、やっぱり覚えてたのか。
それも私が生きてた頃に。……そうか、私は一回あんたを殺しかけてたのか。
ま、それはともかくだ。
(捨て置けることではないとは思うのだが、そこを敢えて気にせず捨て置いて)

ああ、死んだ。これでもかってくらいに死んだ。そして戻ってきた。
どういうわけか戻ってきちゃってね。何をしに来たのかは、よくわからん。
これから何をしたらいいのかもなかなか分からなくてね。
(向かってくる水琴に対して、こちらも立ち上がって向き直り)
とりあえず、さ。誰にも気付いてもらえない、誰にも触れることができない。
そんな状況が腹立たしいから、改善してやろうかと思ってる。
生き返れるならそれが一番いいけどね。
(そんなものを求め続けて、ようやく最近状況が動いてきたようだ)
(それは、厄介な状況と隣りあわせではあったけれど、それを楽しむ余裕はあって)

だからさ、そういう私だから。こうやって話をするってのも、立派な娯楽なわけさ。
(腰に手を当て、真っ直ぐ水琴を見据えて立ち上がる)
(もちろん、その姿に足はなかった)
394須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/28(月) 22:06:19 ID:W+CZkBiR
(取るに足らぬと言うことか――歯がゆいものはなかった。
 そんな悔恨を差し挟まずに、相手と向き合えるというのは、この場では好都合である)

生まれと育ちがこの街とかだったり、能力の切っ掛けがここだったりするとね。
肉がなくなると、そういうつながり≠ェ生まれてくるのかもね。
(本能とは精神でもあり、しかし根本的には肉体を前提とした要素である。
 肉体はくびきで、そこから解脱すると高次元の存在になると謳う宗教もあったか。
 だが、こうして迷ってるらしく、腹を立ててるらしい姿が、
 人間以上に見えるかどうかと言われれば)

死んでも楽になれないとは、因果だね。
そっち≠ヘ極楽浄土かとばかり思ってた……これじゃあ、しばらく死ねないな。
素直に報いようだの、悔やもうだのなんて考えるやつでもないんだろうし。
(自分は霧原を知覚出来ているし、肉を持つため他者ともふれあえる。
 理解など出来ない。 理解することがあるといえば――)

生き返って、どうするの?
(その足のない霧原に対して、死刑宣告につながる言葉を、微笑とともに投げかけた)
395霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/28(月) 22:21:28 ID:JykZy7Xt
やっぱり、この街には何かがあるんだろうね。
正直、私も昔のことは覚えていないからな。死ぬ前くらいのことは覚えてるけど。
ずっと前のこととなると、さっぱりだ。
(死ぬ前から、昔のことは覚えていなかったのだから)
(シードという、とてつもなく厄介な奴に取り付かれてから)
(それからの決して長くはない時間だけが、彼女の知りえる時間だった)

そうかね、別に私は死んで極楽にいける人間じゃなかったし。
地獄ってのもとりあえず一通りは見てきたけどさ。そうそう大したことはないさ。
この街の有様の方が、よっぽど地獄といえないこともないよ。
(本当なのやら冗談なのやら、くすくすと笑いながらそういうと)

……ふむ。なるほど。
(言われて気づいた。生き返ることは目的でしかなくて)
(その方法をどうするかとかを考えることはできても、その後どうするかを)
(考えたことはなかったのだ)
そう、だなぁ。今度は実りのある恋の一つもしてみるか。
(それも、面白いかもなと思い始めているのであった)
396須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/28(月) 22:47:04 ID:W+CZkBiR
……それは同感。 どうしようもないもんだね。
なんたって、あんたみたいなのがいる。 そうじゃないあたしもいる。
それだけで、地獄になるには十分だ。
(化け物はまだいるのだ。 異能者も、まだ。
 ――それに頷かない理由はない)

だから、さぁ。 あたしは、この地獄を終わらせたいわけだ。
嫌いだからね。 異形も、異能者も、あたしを地獄に繋いでいる楔だ。
つまり、あたしは――あんたみたいな恐いのを、野放しに出来ないんだよ。
(そういう相手であり、そういう人間であったのだと、生前の記憶の
 その大半を手放した女に、教えるように言いながら、更に歩み寄っていく)

どうしようか。
あたしは異形や異能が、いや、あたしに及ぶ害のすべてがきらいだ。
あんたはどう? 生き返ったらそうなるのかな……?
実りのある恋とは、まったく縁遠い話だろうけど、ね?
(ぐいっと食い入るように顔を近づけながら、問いかけてみる。
 安心を得たいだけだ。 今日、抜かずに家に帰る理由を)
397霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/28(月) 23:02:16 ID:JykZy7Xt
随分酷いこと言うな、まったく。
確かに、世界を地獄に変えようとしたのは事実なんだろうけどな。
(自分のことながら。半分は自分のことではないとはいえ)
(それでも、随分と大層なことをしたものだと振り返って考える)

なるほど、それはいい心がけだ。しかしまあ、なんだ。
そんなに毛嫌いすることはないじゃないか。あんただってそうは違わないだろうに。
……おお、恐い恐い。私はその目つきの方が恐いけどね。
(自分のやってきたことはそれなりに覚えている。考えれば考えるほど)
(とんでもないことをしたものだと感心するが)
(別に後悔はしていないし、悪びれるつもりもないわけで)

あんたはどうしたい?ここで私を切り捨ててみる?
その刀が、幽霊まで切れる刀かどうか、試してみるのも面白そうだね。
私はきっと、生き返っても私のままだよ。
(にぃっ、と口角を歪めてこちらからも顔を近づける)
(ほとんど触れ合いそうなまでに顔を近づけて、そして)
きっと、あんたの知ってる私が、この世に蘇るんだ。
(言葉だけを残して、大きく一歩前へと踏み出す。当然、水琴の身体をすり抜けていく)
398須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/28(月) 23:20:38 ID:W+CZkBiR
違わないってんなら、これは同族嫌悪ってやつだ。
物好きとちがって、あたしは異能なんてものを楽しめる性分じゃない。
こういう娯楽≠ナ十分なんだ……十分なのに、
まったく、あんたのようなやつは、いなくならない。
(災禍を招き、問題を起こすのだ。 一時の自分のように。
 どうしようもないことだと思う――解決する方法はひとつしかない)

――!
(体を通り抜ける、冷たさ。
 怒りではない。 血液が沸騰するのではなく、冷たいものに入れ代わったような悪寒。 
 それに押されて、この女を黙らせなければならぬと思った。
 思ったが――抜けない。 臆したか、確実性のない一刀に躊躇したか。
 結果、その実体のない後ろ姿を追うことに)

次は比良坂にも迷わせない。
この一刀で、直接冥府に叩き込んでやる。
(憎悪を込めて、鞘には込めたまま。
 然らば機会は、生き返った後にしかないというわけだ。
 彼女の目論みが成就せねばそれでよし。
 だがこれ以上、希望的観測で終わらせる事柄は増やせない)

なまえ。 ――なんだっけ。
(怨敵、警戒の対象と認識を固めるには、そんな情報すらも定かではなかったのだけれど)
399霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/28(月) 23:32:33 ID:JykZy7Xt
娯楽、ねぇ。確かに言えてる。
私が色々やらかしたのも、それが楽しかったからだし。
本当に楽しいことなら、命を賭してでもやってやろうと思ってしまうし。
その結果が、どうなったとしてもね。
(そんな娯楽を求めて、今も昔も彼女は夜を往く)
(その結果として起きたのが、無数の戦いと出会い、そしてあのシードの事件)
(忌まわしいと人はシードを指して言う。だけれども)
(あれはあれで、いろんなものを彼女に与えてくれたから。悪くはないと思っている)

随分、血の気が多いんだねぇ。この分だと、また両断されるかも、ね。
(ふと、そんな言葉が口を突いて出た)
(そんなことを思い出して、ほんのわずかに面白そうな顔をして)
でも、そんなことを言われちゃうとさ。私も……ね。
後顧の憂いを、断ってやろうかという気にもなってしまうよ。
(少しずつ燻り始めた闘争への欲求をその顔ににじませて)
(水琴へ向けて、新たに一歩を踏み出した)

……朱音。霧原朱音。シード、なんて呼ばれたこともあったね。
(足をとめて、そう言った)
400須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/28(月) 23:53:17 ID:W+CZkBiR
(狂っているのは、相手なのか、それとも自分なのか。
 まるで当然のように災禍とともにある相手に、それ以上、無用な追及は重ねない。
 冷たく結晶した殺意のみを向けて、そっと柄に右手を乗せる)

後顧の憂い――ね。
その身体でそんなことが出来るんだったら、生き返る必要あるの?
(どのみち、凶行に及ぶにしろ肉体は、能力は要るはずだ、とタカをくくる。
 その憂いは、いまこの場でも立ち会う覚悟も固めてはいる。
 とりわけ人間に近い霊体相手。 初めて尽くしの状況に挑むもやむなしだが)

どっちもそんなに甘くないってわけだ。
ここで終わらせるにも、いまのあたしたちは足りなさすぎる。
手も肉も、ない……実りがないでしょ?
(出逢いの予行演習が出来ただけでも良しとして、今度はこちらが背を向ける)

横文字は嫌い。 きりはらあかねのほうが呼びやすいし、良い。
警察(うち)はアフターサービスもいいからね。
無縁仏の墓碑銘に、困ることはなさそうだ。
(こちらは、名乗らないまま去ろうとする。
 しかし簡単な決着には辿り着くまい。 霧原朱音という漢字の並びが分からぬまま、
朱音も墓に名を刻ませるわけにはいかぬだろう)


【と……日付、変わるね】
【このあたりで締めさせてもらっていい?】
401霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/09/29(火) 00:05:43 ID:JykZy7Xt
できない、と言った覚えはないけどね。触れることはできなくとも、殺すことはできる。
……随分と、アンバランスだとは思わないかね。
私は、誰かに触れたいんだよ。好きな人を思いっきり抱きしめてやりたい。
そのためには、やっぱり身体が必要だろう?
(広げたその手に力を込めて、いつでも戦える準備を整えて)

……ま、そうかもね。
(実際何もないわけではない。少なくとも、喰らってやることはできる)
(ただ、それでも。食料は十分に供給されているし、今この状況で人を喰らうというのは)
(あまり、自分の今後を考えてもよくないだろうと考えて)
(とりあえずは、手を出すのはやめておくことにした)

じゃあ、勝負は次の機会に持ち越しかな。もしあんたがよければ、あんたも私と一緒にしてやるよ。
一緒に、死んでもこの地獄を彷徨ってみようじゃないか。
(できるかどうかは知らないが、きっとなんとかなるはずだ)
墓を作ってくれるのはありがたいかもね。何せ今は死んでるし。

……って、自分は名乗らないでそのまま行っちまうのかね。
随分薄情なことするよな。……ま、いいさ。次に会えたら聞いてあげるよ。
たっぷりいたぶってから、ね。
(とても自然にサディスティックな笑みを浮かべて、背を向け去っていく姿を見送っていた)

【では、こちらはこれで〆にさせてもらおうかな】
【ありがとう、また次があったら頼むよ】
402須佐乃 水琴 ◆MIKOlshTCI :2009/09/29(火) 00:16:02 ID:P78FIBLW
勝負か。 勝ち敗けで終わるってんならそれで良し。
……楽しみにはしないけど、待っているよ。
後顧の憂いを断てる瞬間≠ね。
(こいつは危険だとわかる。 今まで出会ったどんなものよりも。
 それだけのものを一時野放しにするのはいい。 被害が出るのはいい。
 だが、これをこの手で殺さぬまま生きていくのは辛いのだ。
 呼び覚まされた記憶、霧原朱音。 これこそ、水琴の先行きの憂い)

殺されるうえに、死んだ後まで好きにされるなんてごめんだね。
その身体が楽だってんなら考えないでもないけど。
(手を振るように刀を掲げ振ってみせ、そのまま歩む。
 名乗るは最期の時、これを抜くときだ。

 ――だが、やはり、恐い。

 瓦礫も、低級霊も、この場に居るなにもかもを刀で八つ裂きにしてやりたい。
 全身が燃え上がるような恐怖に苛まれながら、月の下を往く。
 夜が明けようと、朝が来ようと、いつしか時間の流れは対決の舞台へ繋がるのだろうか)

【うん、ありがとう。 次があればよろしく】
【こうしてまでもすれ違うってのも、黄昏クオリティかな……おやすみ!】
403島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/29(火) 20:12:16 ID:lLKwEXzV
【準備よーし、時間よーし。では待機、なのです】
【プロフは>>286に】
404水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/29(火) 20:27:18 ID:wowsOQVp
【お相手に立候補してみます、プロフは>>42
【といってもノープランで突撃、なんですが…毎度おなじみ初対面共闘ロールかな、なんて思ってます】
405島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/29(火) 20:29:57 ID:lLKwEXzV
かっこ抜きでっ。

こんばんは、立候補ありがとうございます(ぺこり)
おっけーなのです、こっちもノープラン。なるようになれ、なのです。
406水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/29(火) 20:36:34 ID:wowsOQVp
それではこちらも抜きで、最初にいくつか確認しておきたいことが。

その1:こちらがそちらの傷を「左手」能力で癒そうとすると、
「腕輪の清浄な力から身を守るため」のあたりに何か引っかかったりしますか?

その2:不知火状態だとそういう気配に敏感なので、正体に気づいてしまっても大丈夫ですか?

裏山に射撃訓練でもするかと行ってみたらいつものように襲われましたとさ、
なんてイージーなプランしか思いつきませぬ。

変化球なら洗濯しに来た島田さんと部室棟で遭遇とかも面白そうですが。
ただ、戦闘ないと「変身」しないので、僕のことが分かりにくいのがネックかな?なんて。
407島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/29(火) 20:41:51 ID:lLKwEXzV
1:えと、お浄めとか破邪とか、そういうたぐいのものは全部引っかかりはします。
直でそういう力を向けられるのは、身体的には望ましくないです。

2:それは構いません。わたしも、あなたが普通のヒトではないと気付くでしょうから。

では、イージーなほうに乗っからせていただくのです。
書き出しは、お願いしていいでしょうか?
408水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/29(火) 20:44:10 ID:wowsOQVp
了解です、それでは何とかひねり出してみますので少々お待ちを…
409島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/29(火) 20:44:45 ID:lLKwEXzV
【…あれ、なんでsageが消えてるのでしょう…?ごめんなさい、です】

はい、お待ちしてるのです(ぺこり)
410水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/29(火) 20:55:16 ID:wowsOQVp
(当たらない。せっかく拳銃を貸してもらっているのに、全く当たらない。
 今まで撃ったことがないくせに、急場の現場であたふたしながら使うのがいけないのだろう、とそれなりに反省して)
でも、こっちってどうなのかな…
(かといってその辺で練習することも出来ない。考えた末に、人気のない、
 銃声の聞かれる心配のないところを考えて、日も暮れかけるころ、学園の裏手の山に分け入って)

(いつものウインドブレーカーにスポーツバッグを抱えて山道を辿っていく。
 踏み分け道、という言葉そのままに誰かこんなところに入り込む人がいるのだろうか?
 そんなことを思いながら奥へ奥へと歩んでいくうちに顔をしかめて)
何か、いるみたいだ…
(すっかり癖になった独り言を呟きながら、それでも気配を辿って奥へ進もうとして)

…っ
(強く濃厚な気配が漂ってくる。ふと戦いになるだろう、と思ってしまったのがいけなかった。
 不意に恐怖の波に襲われ、傍の木を片手で抱いて足が止まる。
 ガクガクと膝が笑い、身体が震え、吐き気がこみ上げて――)
それでも…
(吐き気を堪え、立ち木にすがりつくようにして、一歩一歩、
 山の奥深くへと気配の元を求めて、震えながら近づいていく)

【それではよろしくです。お考えがあればもう敵出現(戦闘中)でも、こちらにお任せでもかまいませんので】
411島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/29(火) 21:14:10 ID:lLKwEXzV
(柔らかな黒土に手を突き出せば、指先に冷えた夜の空気を感じる)
ん……しょ。
(ゆっくりと上体を起こす。薄くかけられた土が、ぱらぱらと音を立てて落ちる)
(こんな光景を誰かに見られたら、ただちにゾンビか何かだと思われてしまうだろうか)
(そんな下らないことを考えながら、ゴーレム少女の六花は自ら埋まった土の中から抜け出した)

……せっかく起きたところなのに……シャワー浴びたいのに、なんなの、もぅ。
(身体に付着した土を手で払いながら、Tシャツの上に袋に入れていたジャージを羽織る)
(学園の指定のものと違い、傷んでも構わないと身に着けていた黒のジャージは、ほつれが目立っていた)
でも、行かなきゃ。
(異形の気配。間違いない)

(傍らに立てかけていたシャベルを手に、道なき道をより奥深くへと走る)
――――いた。
(闇がわだかまる中、見つけたのは熊なのか狼なのか、毛むくじゃらの二足歩行の獣)
(暗がりでも、ぎらぎらと光る目と牙――いかにも、獰猛そうだ)
(シャベルの柄を握り締めたところで、その奥にさらに別の気配を感じた)
(木の陰に隠れるように、異形に近づくのは、背の高い、ヒト……?)

【遅くなりました。よろしくお願いします(ぺこり)】
412水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/29(火) 21:26:12 ID:wowsOQVp
(立ち木が開けた空間に、そいつを見つける。
 こちらの気配を嗅ぎつけたのか、異形は油断なく周囲に目を配る、夜目に光る二つの瞳を見上げて――)
…?
(木陰からなんとか幹につかまり、震えを抑えていたが反対側にも奇妙な気配を感じて、
 無意識に足を踏み出そうとした足が震え、バランスを崩してぱきり、と落ちていた枝を踏んでしまい――)

――!
(とっさに駆け出し、小さな原、ぽつぽつと雑草が生えた広場のような場所にまろび出て)
こ、こっちだ!
(熊、なのだろうか、相手の姿を確認する余裕もない。
 それでも濃厚な妖気を放つ異形に自分の注意を引きつけるべく、
 かすれた声を出したものの、そこで相手に睨みすえられて固まってしまい、
 ぶん、と無造作だが重みのこもった、単純に前脚を振り回すだけの攻撃を避けたつもりで避けきれず――)

(左腕をかすめられた、それだけで後ろに数メートルも吹き飛ばされて、
 地面に転がりながら爪で引き裂かれ、血の滲む左手を押さえて――
 そのころにはもう、反対側の気配を気にするような余裕もなく、
 痛みと恐怖に半ば腰を抜かして、のっそりと近づく異形を呆然と見上げている)

【どんまい、です。遅くてごめんなさい、は以降断り不要ですよ。お互い様です】
413島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/29(火) 21:45:58 ID:lLKwEXzV
(人影も異形を認めたようだ。さらにこちらへと近づいてくる)
(異形狩りにしては、妙に腰が引けているようにも見える)
(プロというにはほど遠い六花ですら、こうして立っているのに)

…………ッ!!
(ぱきり、と。その音はあまりに明瞭に、森の中へと響いた)
(相手の意識を引きつけるために、というわけではなさそうだ。ようやく表情を読み取れる程度まで)
(距離を縮めた「彼」は、明らかに「しまった」という顔をしたからだ)
(そして、彼は声を上げると、今度は相手を引きつける意思をもって走り出した)
(しかし、その足どりはあまりに頼りなげで、すぐに追いつかれ――)
なに、やって……!
(六花もただちに異形の背を追う。しかし、六花が追いつく前に、彼に腕を振り上げ――)

この……ッ!
(吹き飛ばされる青年。わずかに血飛沫が舞う)
(間に合わなかった。六花が、先に仕掛けていれば、彼に傷を負わせることはなかったかもしれない)
(これ以上はさせまいと、異形の背を振り上げたシャベルで袈裟斬りにする)

『グオォォォッ……!』

あなた、戦えないなら、逃げて……!
(背を裂かれた異形の咆哮。六花は地面に腰をつけた青年を庇うように)
(シャベルを構えて異形を睨みつけた)
414水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/29(火) 22:01:35 ID:wowsOQVp
え…?
(逃げて、と声を掛けられた。どうやら女性、というか少女と言えそうな、そんな声音を聞いて、
 我に返れば、シャベルを構えた少女が自分を明らかに庇うように異形に対峙している。
 ――その姿を見て、落ち着いたと同時に「守らなくては」と、少しだけ心が落ち着いて)

僕も、戦う。
今からその、「変わる」から、できれば僕の方は襲わないでくれると、ありがたいな…
(まだ声はかすかに震えていた、それでもいつもの不知火を纏う仕草をして――)

イィィィィィィィィィィィィィィィヤッHO――――――!
(奇声を高らかに上げ、再び腕を振り上げた異形に対し、
 少女を前方宙返りで飛び越え、タンブリングして地を蹴ると牽制の回し蹴りを無防備な顔面に叩き込み、
 そのまま宙で体を捻り、ほぼ少女の位置と90度ほど離れた場所に降り立つ)

そんじゃ共同作戦といくか、そこのシャベル少女。
(異形から目を切り、つんつんと髪は逆立ち、その顔や手に、そして全身に揺らめく炎の文様を纏って、
 しかもぼんやりとその文様が光る、不審この上ない姿で、少女に語りかけ、ニヤリと笑いかける。
 なによりも、顔にへらへらと貼り付いた薄笑いが、先ほどまでとは全く別人の表情をしていて――)

エンカウント、バトルスタート!んじゃ気合入れていってみっかぁ!
(たんたんたん、と軽やかなステップを踏んで異形の周りを円を描いて回り始め、
 うるさがって繰り出してくる異形の攻撃を、笑いながら鮮やかに回避し、軽く牽制のパンチを放っていく)
ほれ、ぼんやりしない。隙があったらざっくりヤっちゃえYO!
(いかにも楽しそうに、まだ左腕からぽたぽたと垂れる血を指で掬うと、
 自らの唇に紅く化粧して、ぺろりと血を舌で舐めとって、いっそ壮絶に少女に笑い掛ける)
415島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/29(火) 22:24:15 ID:lLKwEXzV
(たぶん、ただの「ヒト」ではない、というのは確かだろう)
(魔力なのか、別の何かなのか。はっきりと判別はできないが)
(彼からは尋常のヒトならぬ力を感じる。でなければ、異形に挑もうと考えるはずもない)
(だが、「力」があっても誰もが戦えるはずがない)
(この世ならざるものと対峙する『恐怖』――それに勝る「覚悟」がなければ)

――それなら、止めないのです。
あなたが、戦えると思う、ならば……「変わる」?
(六花は振り返らなかった。唸り声を上げて六花たちを見下ろす異形を相手に)
(そのような猶予はなかったからだ)
(しかし、次の瞬間――背後から放出された「何か」に、六花はそちらを見ずにはいられなかった)
(――が、そのときには怯えた表情の彼の姿はそこになく)

な、なに……?
(それは、奇声としか言いようがなかった。そもそも、そんな声を上げるヒト自体、見たことがなかった)
(どこかの祭でだって、なかなかそんな声は上げるまい)
(そして、その声の主は――六花の頭上を飛び越えて、異形の顔面に蹴りを叩きこむと)
(六花の斜め前方に軽やかに着地した。その身体に、奇妙な文様を纏って)

……は、はい、はいっ。
(あっけに取られたのは一瞬、六花はかくかくと頷いた)
(彼は「変わる」と言っていた。それが、これか――それにしても、変わりすぎだろう)
(ともかく、それで戦えるというなら、きっど大丈夫なのだろう)

わ、分かってる、のですっ。
(繰り出される異形の歯牙を鮮やかに回避しながら、確実に拳を当てている)
(ボクシングか何かをやっているひとなのだろうか)
(敏捷な動きに翻弄される異形は六花にすれば隙だらけだ)
……せぇぇぇ――やぁっ!
(先ほど与えた傷をさらに抉るようにs、シャベルを突き出す)
(肉を裂く手応え。しかし分厚い筋肉は致命傷には至らせない)
416水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/29(火) 22:41:15 ID:wowsOQVp
ちゃっちゃと離れろ!一撃必殺は無理っぽいみてーだな。
(少女の反対に回り込み、ぐっと踏み込んでウエイトをしっかりと乗せて拳を叩き込む。
 が、毛皮と肉厚の脂肪か筋肉か、そんな手ごたえに邪魔されて注意をひきつけたのみに留まり、
 すぐさま自分は離脱しつつ、少女と常に180度立ち位置を反対に位置するよう気配りつつ)

大体よー、熊ってどうよ?
テデ○ベア、あれ結構高いんだよな。
(こきこきと首をひねって間接を鳴らし、相手をひたすらイラつかせるよう、
 まとわりつくようにあまりダメージのない牽制を繰り出しつつ)
あ、リラ○クマはいいよな、アレ好き?
いつかでっけーぬいぐるみ、買って部屋に置いてみてーよなー。
(緊張感ゼロに少女に語りかけつつ、それでもいかにも戦いが楽しくて仕方がない、
 そんな笑みを貼り付けたままで、半ば自動的に回避・攻撃を繰り出して)

んー、やっぱ体幹だな、この背丈だと…狙いは腰の付け根ってことで。
神経がっつり集まってるあたり、ぶっちぎってみようや。
オレ様でもおめーでも、この次隙があったら、ざっくりそのへんにイイやつ、ぶち込んでみよーぜ。
(すっと目を細め、冷たい笑みを浮かべ殺気を漲らせる)

やりやすいように、っと…
(相手の前脚の斬撃をすれすれで、頬の皮一枚を裂かせて回避して、
 渾身の前蹴りを異形の膝に叩き込む。
 膝の関節を砕いてぐしゃり、と白い骨が突き出て、ついで血しぶきを上げるのを見て)
今だ!
417島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/29(火) 23:03:25 ID:lLKwEXzV
んむー、そうみたい、なのです。
(強い口調は、「変わる」前とは完全に別人のよう)
(別の存在だと、考えたほうが良いのだろうか)
(妙な篆書運の高さは、微妙に調子が狂う。戦闘に影響を及ぼすほどではないけれど)

……へ?り、りら……?
(いきなりなにを言い出すのかと思えば)
テディなら、前は持ってましたけど……乗っかれるくらい、大きい……のっ!
(答えながら、飛び上がって側頭部に叩きつけるように――当たりが甘かったか)
(それでも、若干ふらついたところにもう一発)
……あのっ。気が散るんですけどッ。
(着地して、六花には珍しく文句を垂れる)

……た、たいかん……腰……あ、体幹。
(聞き慣れない言葉に首を傾げつつ、続く言葉に得心がいって頷く)
了解、なのです。
(彼の目に獰猛な光が宿ったのに気付くと、六花も唇を引き結ぶ)

ふッ……!
(掴みかかるような前腕を、しゃがみ込んで回避。淡い色の髪が、数本風に舞う)
(そのタイミングで、血飛沫が顔にかかる――彼の蹴りが、異形の足を破壊したのだ)
『あなたは槍。穢れ穿つ槍』……!
(シャベルを引くと同時に、魔力を流し込む)
(たちまち、その先端は槍のごとく鋭く尖り――)
はぁぁ……ッ!!
(突き上げられたそれは、確かに異形の腰を砕いた)
418水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/29(火) 23:21:19 ID:wowsOQVp
あー、わりーわりー
(ちっとも悪い、とは思っていない態度をあからさまに、へらへらと手を振って、
 相手の腕を回避しざまに、どこまでもふざけてお辞儀をして見せて)
いかんなー、シャベル少女。
戦闘ではよゆーを失ったほうが先に負けるのだよ?
先に相手をうんざりさせたようが、必ず勝つと決まっているのだぁ、てかオレ様がそう決めた。
(少女の抗議にも、こちらとしては真剣に、常識的には問題外の態度で応じておいて)

ナイスざっくり!そんじゃ――――!
(さすがに中枢を貫かれたか、異形が背を逸らして痙攣し、こちらまで突き抜けた尖った何かをちらりと見て、、
 ぐん、と拳に力を溜めて、足首・膝・腰・肩・腕・肘・手首と関節の捻りを滑らかに貫く力に替えて、
 相手の胸板に、右手の「ケ」の力も乗せたストレートを叩き込み――
 ずぶり、と貫いたそこから、相手の心臓を掴むと、力任せに引きずり出して)
あばよ、化け物…
(右手の中で、ぐしゃりと湿った音を立て、その臓器を捻りつぶす。
 こちらに倒れ掛かるのをふん、と馬鹿にしきった態度で後ろに下がって相手の体をよけて、
 ずん、と地に倒れ伏すままにさせて)

ほい、いっちょアガリっと…
助かったぜ、ありがとな、シャベル少女。
(そこでようやく左腕の裂傷の治療に取り掛かる。
 全身の文様がうっすら輝いて、爪で引き裂かれた傷を瞬く間に治療してしまい)

そっちは怪我とかしてねーか?今ならオレ様が特別大サービスでタダで直して…ん?
(すんすん、と辺りの空気の匂いを嗅いで、首を傾げる)
おめー「ヒト」か?なんかミョーに土の匂いがすんだけど。
服…から、じゃねーよな?なんか違うような…
419島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/29(火) 23:39:36 ID:lLKwEXzV
わっ……!
(何か来る、と肌で感じた瞬間に、異形の身体から槍を引き抜くと数歩後ろに下がる)
(そして、青年の拳が異形の全身を貫く――物理的にだけでなく、別の力でも)
(続けて、胸の悪くなるような音。どう、と倒れだ異形の胸から抜かれた腕は)
(どす黒い血に染まっていた)

……です、ね。
(異形とはいえ、重要な臓器を破壊されれば死ぬ)
(この世に在る生物に近い構造をもったものは、それが分かりやすい)
(心臓を潰されたのだろう異形は、もうぴくりとも動かなかった)
(六花は冷ややかな目でその死骸を見下ろした)

え、あ……へいき、なのです。
(始めに負わされた怪我を自ら治癒させながら、青年が問う)
(六花は自分の身体を見回して――見つけたのは、手の甲の裂傷くらいだった)
…………んぅ。
(見抜かれた。早かった――こんな力の持ち主なのだ。不思議ではない)
――えぇ。おっしゃる通り、なのです。わたし、ヒトではありません。
人外の、土人形、なのです。もちろん、ヒトに害意はないのです。
――襲わないでくださると、ありがたいのですけれど。
(やや自嘲を込めた表情で、それだけ返した)
420水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/29(火) 23:51:34 ID:wowsOQVp
ふーん、土人形、ね…
(何やら首を捻りつつ、じろじろと少女の外見を眺めて)
オレ様、水鏡恭弥、あっちのガッコの2年、高等部な。
(木々の間からかすかに見える学園を指差して見せて)
名前、おせーてくれるか?
(そこは屈託なく、やや腰を屈めて笑いかけて)

なんでオレ様が襲わなくちゃなんねーのよ。
あ、それとも襲って欲しかったり?
(わきわきと、指をひらめかせて抱きかかえるように腕を振り上げてみせて、
 露骨に違う意味での「襲う」を匂わせて、どこまでも茶化した態度で)

人外具合ならオレ様とドッコイだろ、こまけーこと、気にすんなよ。
オレ様は全然気にしねーから。今までいろんなのに会ったし、
今更土人形ぐらいでビックリするもんかよ、この街の夜じゃ、な。
それより、助かったぜ。ありがとな。んで、名前、教えてくれる?
421島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/30(水) 00:08:05 ID:zI8nH4Qc
……やっぱり。
(こんな力を持っている学生、といったら恐らく、あの学園の生徒以外にない)
(それは、ほぼ確信に近かった)
……みかがみ、さん。
(身長差からどうしても見上げる姿勢になっていたところを、屈んで目線を合わせてくる彼)
(六花のほうは、薄い表情で頭を下げるに留まった)

わたし、は……んっ!?
(自分も名乗ろうとして、振り上げられた腕にきょとん、として)
そんなはず、ないではありませんか。あなたが、最初にそう言ったから、なのですよ?
(彼の挙動の意味が分からず、眉を顰めて首を傾げる)
(――なんなんだろう、このひとは)
(良く分からないけれど、とりあえず一歩後ろに引いておく)

……あなたは、ヒトではない、の、ですか?
(そんなはずはない。彼の身体は、ヒトそのもの)
(明確に妖魔をその身に宿していたかれとも、「ニオイ」が違う)
(――どうも、はっきりしなかった)
……あ、あぁ、それなら、良いのです、けれど……
(やはり、調子が狂う)
わたしは、島田、六花、と。むっつの花で、りっか、なのです。
(いつものように名乗って、これで良いかと首を傾げる)

【そろそろ〆の方向でしょうか】
422水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/30(水) 00:13:53 ID:2ZnOqfra
【んーっとレスする前に、大変申し訳ないですけど、今日中ならあと1時間弱ぐらい、かかってしまうかと】
【一度元に戻らないと、その、出来ないお話もあったりするので…】
【凍結or続行or締める方向性で、はお任せします】
423島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/30(水) 00:18:20 ID:YuDtcDjl
【ん、早とちりごめんなさいです】
【でしたら、今日は一旦凍結していただいて良いでしょうか】
【元に戻ってからのお話も聞きたいですし】

【水、木は、21時半〜22時くらいから、でしたら】
424水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/09/30(水) 00:21:16 ID:2ZnOqfra
【水曜はちと都合がつかないので、木曜のそのぐらいのお時間で凍結をお願いいたします】
【もすこし展開早くするつもりが、どうにもいらんところで細い描写で長引かせてしまって】
【それでもお付合い、ありがとうでした】

【それでは木曜、その時間に避難所にてお会いしましょう、今日はありがとうございました】
【こちらはこれにて失礼します】
425島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/09/30(水) 00:25:22 ID:YuDtcDjl
【了解です、では木曜の夜に】
【こちらこそ、転がせないっぷりが極まっておりましたので…!】

【こちらこそ、ありがとうございました。おやすみなさいませ(ぺこり)】
【以下空きです】
426九乗 零丸 ◆KxOcBHXLlXyV :2009/09/30(水) 21:34:22 ID:10TQjunt
【名前】 九乗 零丸(くじょう ぜろまる)
【年齢】 15歳
【性別】 女
【身長】 181p
【3サイズ】 99・69・96
【容貌】 黒髪のロングヘア・泣きぼくろ・眼鏡・長い四肢・どう見ても30代後半・キツそうな制服
【能力】 加速
     異なる時間の流れの中に入り込むことで、相対的に加速することが可能
     武器は主にナイフを好む
【希望】 日常 バトル 雑談
【NG】  スカグロ 死亡 確定
【弱点】 体力が低下したことによる全般的な持続力不足
【備考】 限定的な時間操作能力をもつ超能力者
     半年前まではむしろチビで貧相な体型だったが、ある異形と交戦した際能力が暴走した結果、
     約20歳ほど老化・成長してしまった
     以来慢性的なスタミナ不足に悩まされ、「やれやれ、年は取りたくないな…」が口癖になっている

【…面白そうだな、参加してみよう】
【一応確認はしたが、もし使用の予約が入っているなら直ぐに退散する】
427名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 21:43:12 ID:3LqcIczX
加速の制限はどれくらい?
一度の戦闘に何回使えて、限界はどの程度?
428九乗 零丸 ◆KxOcBHXLlXyV :2009/09/30(水) 21:50:59 ID:10TQjunt
>>427
制限は特に無いな…が、100メートルの全力ダッシュ並みに疲労するので連続しては使用はできない。
使用しても、使えば使うほど加速時間は短くなっていくだろう。
……それでも半年前まではそれなりに何とかなっていたのだが…………如何せん、今の状態ではな…。
限界というのはどういう意味だ?
429名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 21:54:51 ID:3LqcIczX
限界とは、九乗さんの体感時間で何秒加速できるかという意味です。
似たような能力を持つ郡太一朗氏が既にいるので少し気になりまして。
現行スレでは彼はまだプロフを貼っていないようなので見逃していると思いますけど。

430九乗 零丸 ◆KxOcBHXLlXyV :2009/09/30(水) 21:57:28 ID:10TQjunt
>>429
10秒、と言ったところか。
そうか………それはしまったな…。

…今のうちにもう一つのプランに変えておいたほうがいいかも知れないな。
431名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 22:02:01 ID:3LqcIczX
100メートルを全力ダッシュする感覚で10秒間動き続けられる解釈でよろしいですか?

ええ、もう少し考えた方が無難かも知れません。
名無しはこれで失礼します。
がんばってください。
432九乗 零丸 ◆KxOcBHXLlXyV :2009/09/30(水) 22:13:16 ID:10TQjunt
>>431
100メートルはあくまで使用後に発生する疲労の度合いの話だ。
だった、と言うべきかも知れないが。

ありがとう。
しかしそうなると名前に元ネタを入れてしまったのが失策だったな…。
ともあれ今日は私も失礼する。ありがとう。
433郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/09/30(水) 22:14:29 ID:4BuzlcEg
【名前】 郡 太一朗 (こおり たいちろう)
【年齢】 16歳
【性別】 男
【身長】 168センチ
【容貌】 はねっけのある癖の強い髪型。少々垂れ目。
     髪・瞳とも黒。中肉中背。青と黒のチェック柄のバンダナを額に巻いている。
【能力】 無呼吸の瞬き −ゼロ・ブレス−
     集中力を高めて、感覚を鋭敏に研ぎ澄ませる。
     そのことにより、相手の攻撃を見極めたり、(他者から見れば)高速の連撃を与える。
     発動している間は文字通り「呼吸するのも忘れるほど」過度に集中するため、無呼吸になる。
     制限時間は3〜5秒ほど。

【希望】 基本的には何でも。
【NG】 同性同士
【弱点】 能力発動時は無呼吸になるため、酸素濃度の低い場所では制限時間が縮まったり、
     あるいは、能力自体が発動できなかったりする。
     また、能力発動後は酸素を取り込むため、隙が大きくなる。
【備考】 高等部所属。家族構成は父 千市・母 百花・姉 十和の四人暮らし。
     部活動は無所属、委員会は見た目に寄らず図書委員。
     性格はテンプレ的な正義漢。ただし、単純で女にはペースを崩されやすい。

     「正義のヒーロー見習い」を名乗って憚らない短剣使い。
     勇気と無謀を簡単に履き違える。無力なのに理不尽な不幸に逆らう。
     そんな馬鹿。

     ちなみに、悪いときだけよく勘が働く。そして、よく当たる。

プロフ張り!

>>430
俺は別に同じような能力でも構わないと思うぜ?
それはそれで、面白そうだし、ロールの中でも活かせれると思うんだよな。
とりあえず、やってみるべし! キャラが動かしやすいか、そうじゃないかで
決めたほうが俺はいいと思うぜー。

そんなわけで、一言落ち!
434名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 22:14:32 ID:Ote/ND1+
>>426
トリップが12桁だから今のうちに10桁の物に変更しておくといいよ
避難所行かないなら関係ないと思うけど
あっちでは12桁表示出来ないから違うトリップになる
435媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/09/30(水) 22:43:51 ID:FZK4oBcU
【名前】媛名 葵(ひめな あおい)
【年齢】18歳
【性別】 女
【身長】170cm
【3サイズ】全体的にすっとした体型だが、胸もちいさめ。
【容貌】腰下までのストレートな黒髪。漆黒の瞳。
     見かけはどちらかといえば華奢。黙っていれば淑やかそうにも見ないこともない。
【能力】『 剣糸(けんし/ソードストリング)』
    「日本刀」と「糸」などの様々な暗器を得物とし、組織内で『剣糸』の名をもつ。
     異能はないが、運動能力・動体視力・反応速度は常人を大きく上回る。
     日本刀は≪弐式(にしき)≫という特殊な霊刀。暗器はダガーや糸を基本に使う。

【希望】雑談、戦闘、エロールなどは内容相談次第
【NG】スカトロ、切断、特殊なものは要相談
【弱点】精神干渉、魔術的攻撃、大事なものを引き合いに出されること
     両腕拘束状態、純粋な力比べ・体力勝負にはあまり強くない
【備考】≪深凪(みなぎ)≫という非合法組織に所属する、異形狩り。
     幼い頃に組織に拾われ、深凪当主に「従うだけの猟狗」として生きてきたが、
     当主相応に大切なものを見つけ、今しばらくは日向の世界に生きることを選んだ。
     だが基本的には組織に忠実。“内容次第”で、外部からの仕事依頼もこなす。

     表向きには、学園の編入生。大人しく高等部三年に所属。
     外見や敬語口調とは裏腹に、真顔で冗談や人を喰ったような発言もしばしば。
     あまり表情豊か、とはいえないものの、人をからかうときはかなり楽しそうに笑う。
     時折ひどく奔放。組織に長く居たために常識からズレた考えをすることもある。
    
     現在、≪深凪≫は兵部晶こと「ガンスリンガー」の所属する警察の一機関に協力。



【遅ればせながらプロフィール投下、です。
 改めて(今さらながら)、卯月さんはスレ立てありがとうございました。以上、投下落ち、です(一礼)】
436鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/09/30(水) 22:57:58 ID:YgJXfwzd
失礼して、晶くんとのロールに使わせていただくわ。
437兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/30(水) 23:17:31 ID:Eq4kHk+O
【こんばんは、失礼します】
【すみません、書き出しは僕が担当でしょうか?】
438鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/09/30(水) 23:20:43 ID:YgJXfwzd
そうね、書き出しはまだ決めていなかったけれど。
互いの状況が状況だし、晶くんにやりたいことがあるならお任せするわ。
私からなら連絡のつかなくなった晶くんをおびき出す感じになるかしらね。
439兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/30(水) 23:27:11 ID:Eq4kHk+O
>>438

【】抜きで失礼します。
いえ、僕からは特には。
でしたら、丁度僕が書き出し中ですので、それに乗っていただければ。
ちなみに僕がいなくなれば、また先輩は夜に歩くのを始めますか?
440鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/09/30(水) 23:30:55 ID:YgJXfwzd
>>439
ええ、晶くんのやりやすい様にしていただければこちらはそれに乗らせて貰うわね。
そうね。しばらくは不審がって外出しないけどせいぜいが数日。
あれから日も経ってるし、今は以前と変わらずに夜に歩いてると思ってくれればいいわ。
441兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/09/30(水) 23:32:38 ID:Eq4kHk+O
(今夜は新月。月のない夜だからか、この街を包む闇も、より一層暗さを増して見える)
(場所は樹海。先ほどまでは、獣の雄叫びと銃声が反響したここも、今となっては静寂を取り戻している)
(無数の弾痕が穿たれた、巨大な類人猿の死骸を前に、
 感慨なさげに見下ろす小柄な影。その目は無機物のように、冷たい)

『パラッ―――パラッ………』

(ぽつり、ぽつりと時折木の枝から垂れてくる水滴が、少年の体を濡らす。
 雨の勢いは減り、幾つもの枝葉がそれを受け止めるとはいえ、全てではない)
(濡れた前髪を横に流し、改めて対象の死亡を確認した少年、
 『ガンスリンガー』―――兵部 晶は、それに背を向け、静かに木々の群れから立ち去ろうとする)


【了解しました、それではこのような書き出しで】
【ドタバタがなかなか消えず、こんな時間にまで遅れてしまい、すみません。
 もし眠たくなられましたら、いつでも仰って下さいね】
【それでは改めまして、よろしくお願いします】
442鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/09/30(水) 23:57:18 ID:YgJXfwzd
(木々が鬱蒼と大地を覆い尽くす樹海。
その夜、そこを狩り場に選んだのは偶然だった。
敢えて言うならばいくら暴れてもそうは邪魔も入らず
加えて獲物…もちろん野生の獣などではない、この世に在らざる異形達が多く巣食うから。
…晶と連絡がつかなくなり、元より耐え難い衝動を渋々と抑えてきた蝶子の監視が外れ以前のように戻るまで精々が数日であった)

――……ふふ、相変わらずクールな戦いぶりね。

(銃声と咆哮を聞き、駆け付けて樹の陰から晶の姿を認めた時は喜びさえした。
晶がどんなつもりか知るべくもないが、彼はまだ自分の中では大事な玩具のまま。
失くした玩具を見つけたのだから。
木陰から姿を現して彼の小さな背中に声をかける。
蝶子の黒いマントも暗い色の髪も濡れて新月の夜の空気に重く闇色に澱んで見えて)

今まで、私をほっといて…何してたのよ…っ!

(そして足元にあった巨大な類人猿の骸を蹴り飛ばす。
ただの肉塊と化したそれはブンッと唸りをあげて晶の背中目掛けて。
拗ねた女の出合い頭の一撃にしてはかなり可愛げがない)

【ええ。時間のほうは気にしてないので】
【それでは今夜もよろしくお願いします】
443兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/10/01(木) 00:10:21 ID:HqoSoWuB
>>442

(背後からかけられた声に、振り向く。死骸の傍に立つ影に、少しだけ目を細めた)
(妖艶な微笑みと、その体を包む漆黒のマント。そこにいたのは、鬼塚蝶子)
(予想していなかったわけではない。自分の拘束に彼女が
 付き合うのを止めてしまったら、彼女はこうして夜出歩くであろうことは)

(でも、彼女を殺しには行かなかった。理由は、分かっている。
 できれば、自分の知らないところで、あの黒髪の剣糸が葬ってくれればいい)
(そんな考えを、心のどこかで抱いていた。だが、それは逃げだろう。
 『ガンスリンガー』は、感情で任務を左右することは許されない)
(これも、逆に好機かもしれない。自分に残された、
 数少ない人間らしさを、一つずつ潰していけば。僕は完璧な『ガンスリンガー』に成れる)

あなたの担当は、僕ではなくなりましたから。

(背中に背負った、ジムノペディを斜めに倒す。
 そして飛んでくる死骸に合わせ、下部のローラーを回転。
 横に逸らすように、巨大なケースをぶつける)
(遥か後方に飛ばされた死骸には目もくれず、静かに蝶子を見据える)

でも、また殺戮を開始すると言うのなら。
新たな被害者が出る前に、この場で処理すべきかもしれませんね。
444鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/10/01(木) 00:29:20 ID:GuPc6yPt
>>443

あらあら…少し見ない間に可愛げないこと言うようになったのねぇ…。
でも……そう、ね。

(遺骸が弾き飛ばされ、後方の闇を形作る木々の幾つかをへし折り、また樹海に静寂が戻る。
パラパラと水滴が葉を叩く音だけがただ静かに。
一歩、二歩。晶の射ぬくような冷たい瞳を笑顔で受け流し、ゆっくりと足を進める)

――…どういうことかしら?幾つか考えたけど釈然としないのよね…。
最初は監視を外して私を泳がせて、殺す口実を作るつもりかとも思ったけど討ち手がかかる気配もなし。
第一、それじゃ無関係な人間に犠牲が出かねない…。
単に殺したいなら昼間に軟禁してる私を不意打ちすれば済む話しだし。
晶くん。どういうつもりか聞かせてくれる?新しい担当って何者…?

(再会した晶が異様なほどに冷たい。それは以前にもあったことだ。
それはいい。しかし、その前後の自分への対処がどうにも不可解ではあった。
その矛盾が晶に残された最後の情の一欠片だったのかも知れぬが、それに気付けはしない。
ただ、討ちもせず監視もせず罠を巡らすでもない。
まるで野放し。それが不思議だった)
445兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/10/01(木) 00:40:48 ID:HqoSoWuB
>>444

僕とあなたの関係が、僕の組織などにもバレてしまいまして。
それで僕は、あなたを担当するには不十分だと言われてしまいました。

(適当な嘘をでっち上げる。どうせ真実など、彼女は何の興味も示すまい)
(仮にあったとしても、今まで欺瞞でしか僕に接してこなかった彼女に、
 本当のことを言う義理なんてない。理解してもらった所で、どうせ彼女は変わりはしない)

媛名葵。あなたもご存知でしょう?
今まであなたが放置されてきたのは、まだあなたの言葉を信じているんじゃないですか?

(さもどうでも良さげに、投げやりに説明する。
 その裏で、『ジムノペディ』で死角となっている制服の中に手を入れ、S&W M38を掴み取る)
(これでいつでも引き金を引ける。重要なのはタイミングだ。
 不意打ちでもなければ、こんな拳銃程度では彼女は倒せない)
(そうなると『ジムノペディ』の出番だが、彼女には一度
 これの仕組みを見せている。充電するまでの時間を稼げるか、微妙なところだ)
446鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/10/01(木) 01:01:57 ID:GuPc6yPt
>>445

ふぅん…私以外は何も要らないなんて泣いてたあの晶くんが、組織にバレたから…ねぇ。
…女より仕事を取るなんて、あまり関心できないわよ?

(晶の頭の回転の早さを思えば、陳腐どころか隠す気があるのかさえ疑わしくなる嘘だ。
つまりは、彼についての自分の理解や共感は不要。そんなところか。
となると、こうなった原因だ。もちろん一番には自分と晶の関係が欺瞞に満ちていたことだが…)

――…媛名葵。そうね。小賢しい、癪に触る子だけど…あぁ、なるほど。
ふふ、どうしてもう少し早く気付かなかったのかしら?
媛名葵…アナタの心がそうやって凍て付く前後に、その名前が上がるわね。
…あんな澄ました顔して晶くんをけしかける術でも心得てるのかしら。
――…そして私と晶くんは殺しあう、と。迷惑な話しよね。

(新しい担当の名前は或いはと思った人物。
あの後、彼と媛名葵が接触したのは想像に難くない。そして、この晶の氷のような急変した姿の既視感。
…蝶子の想像は現実より少々単純で下世話だったが。
要はあの女に誑かされて骨抜きにされたかと。
晶の心に自分が付け入れたのならば他人がやれぬ事もないだろう。
あの狡く駆け引きに長けそれでいて淑やかな女ならさもあろうと妙に納得して)
447兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/10/01(木) 01:23:17 ID:HqoSoWuB
>>446

…あなたはまるで、自分に非がないかのように話しますね。
その口調だと、心の底から愛し合っていた二人が
あくどい魔女に騙されて、望まない戦いを強いられているようです。

(言ってから思う。あまりに陳腐な話だ。童話レベルかもしれない)
(煩わしげに、前髪をかき上げる。今のところ、
 鬼塚蝶子に攻撃の様子は見られない。接近さえもしては来ない)
(ひとまず会話に興じてみようという狙いか?それとも、可能ならまたオモチャを取り戻そうとしているのか?)
(あるいは―――――)

………先輩。

(――――あるいは本当に、できれば戦いたくはないから?
 相手から攻撃でもされなければ、自分の意志が固まらないから?)
(それは自分のことだろう、と心の中で誰かが指摘する。
 結局のところ、まだ逃げ道を探しているのか、自分は)
(それなら。それならば、だ)

先輩は、本当に僕を好きじゃなかったんですか………?
僕のこと、体のいい玩具程度にしか感じていなかったんですか………!?

(突然、少年の氷のような表情が融解し、苦悶のそれに変わる。
 小さな声が張り上げるように段々と強くなり、広い樹海に染み渡っていった)
(そしてゆっくりと、死角からリボルバーを取り出し。
 それを先輩に見せた上で、1,2m先に放り投げた)
(これは、信用を得るための行動。自分に戦う意志はないと、そう信じてほしいがための)

…………もう、ダメなんですか。
永遠に、僕のことを愛してはくれないんですか。
448鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/10/01(木) 01:51:31 ID:GuPc6yPt
>>447

…あら?私のどこに非があったのかしら?
晶くんの望むまま、軟禁されて監視下にあることに甘んじて夜を歩くのも止めた。
あの女にも、すくなくとも私は晶くんとの関係をバラさなかった。
献身的で泣けるほどイイ女じゃない?

(事実、理由はどうあれ晶の為にある程度の犠牲を払いはした。
晶を愛してないという事を覗いては全て事実。いや、そもそも誰に対する愛情も持ってはいないのだが。
おどけた様に両手を広げて竦めた肩に首を傾けて笑う様は、蝶子こそがあくどい魔女そのものにも見えて)

――晶くん。可哀想ね…誰にそんな酷いこと吹き込まれたの?あの女?
言ったじゃない。私は人には生まれられなかった…でも、私の中にあるものは全部上げるって。
私は…晶くんの亡くなったご家族じゃない。その人達は蘇らない。
でも、私の持つ温もりでいいなら望むだけあげる…それが晶くんにとって愛情なのか、ただの気休めなのか…決めるのはアナタ自身よ。

失った物は戻らない。それ以外は紛い物で価値がないって、そう思うなら…さぁ、撃ってごらんなさい。

(湿った草の上を転がる拳銃。
勝った。そう確信した。もちろん拳銃を手放したことでの戦力バランスではない。
戦う術なら晶はまだ持っているのだから。
彼が手放したのは心の鎧。蝶子に彼が対峙する際に最も手放してはならぬものだ。
柔らかい、暖かい声音で笑いかける。こんな笑顔ならいくらでも造れる。
愛を問う晶に哀れみが微かに籠った視線を向けると半歩踏み出して腕を広げる。
黒いマントの下から水滴に濡れた生白い肌が覗く。撃つならば撃て、と。
言葉巧みに。無抵抗な風を装い、晶が突き付けた必死の言葉を彼に返して逆に縛り付ける)
449兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/10/01(木) 02:14:23 ID:HqoSoWuB
>>448

そんなっ……でも、結局あなたは………っ!

(いまにも泣き出しそうな瞳で、何かを言いかける。
 だが両手を広げて、いかにも堂々と話す蝶子に、俯き口を塞ぐ)
(寒さに耐えるように、小雨の中、小さな体が微かに揺れていた。
 だが、彼女が更に継ぎ足した言葉を聞いて、それもピタリと止まる)

ほん…とう……?

(顔を上げ、幼い子供のように首を傾げた)
(何かを探すように、ゆっくりと歩を進める)

本当に、温もりを…………。

(小さく呟きながら、銀の彫刻が施された漆黒のケースをその場に置き、ふらふらと近寄る)
(一見場所がそうだけに、まるで幽鬼のような姿だったが、
 その顔は、とても幸せそうな笑みを浮かべていて)

これで、これで僕は――――。




『カチリ』
(小さな音がした。それは引き金が引かれ、撃鉄が落ちる瞬間の音)
(刹那。少年の笑みも、頼りない挙動も一瞬にして消え。
 つい先程あったばかりのような。いや、それよりも更に冷たい、
 ここまで人間は感情をなくせるのかと言えるほど、冷酷な瞳が蝶子を射抜いた)

―――――躊躇なくお前を殺せる。

『ズガァンッ!』

(地面に落ちたリボルバーから、弾丸が放たれた。
 『スタッカート』。引き金にエネルギーを込め、たった今少しだけ回転させた)
(そして地を這うように放たれた弾丸も、また急に角度を変え
 跳ね上がるように蝶子の額へと飛来する。『ピッツィカート』だ)
(更に発砲後すぐに自ら回転した拳銃は、地面を叩き、
 跳ね上がった。それは少年の手元へ吸い込まれるように戻る)
450鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/10/01(木) 02:39:29 ID:GuPc6yPt
>>449

(幽鬼のような歩みの晶を迎える蝶子の表情は偽りの慈愛に満ちていた。疲れた幼子を優しく抱いて迎える母のように…。
その実、腕の中に呼び戻した玩具を嬲りつくす算段を笑顔の仮面の下でしながら。
――あと数歩だ。彼が自分の腕に堕ちたら次こそ欠片も残らぬぐらいに踏み躙ってやろう。
救われたと思った後に与えられる絶望ほど深く暗いものはない。
泣きすがる晶に自分以外は何も要らぬと誓わせよう。
その証しに葵か、或いは彼の組織の人間の首かを持ってこさせてもいい。
散々に犠牲を払わせてから彼の耳元に本当の『真実』を囁くのはどれだけ愉しいだろう。
…そんな甘く醜い妄想に浮かれた蝶子の熱が晶の温度を宿さぬ瞳に一気に凍てつく)

…く…っ!?

(瞬間、体を逸す。弾丸は額の皮膚を擦り切り頭蓋の表面を削り、鈍い痺れを残して。
逸した体躯をそのまま二転、三転させて体勢を立て直し身構える)

……随分と意固地ねぇ、晶くん。
先輩、心は広いほうだけどいい加減にしとかないと…お尻叩くぐらいじゃ許せなくなるわよ?
そこまでして…アナタに何か良い事があるっていうのかしらね。

(見据えた晶にたいして浮かべた今度の笑みには偽りはなかった。混じりっ気なし。
純粋に蝶子の獣の本性をよく現した獰猛で邪悪な笑顔。
ザァッとマントの裾から這い降りた無数の触手が幾多の年月をかけて積もった足元の枯れ葉の中に潜り込む。
晶が戦う意志を見せた以上は茶番もこれまでにするべきか。
なにせ彼の手強さはよく知っているのだから)
451兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/10/01(木) 02:51:07 ID:HqoSoWuB
>>450

最後の最期まで、お前には偽りしかなかったな。
『ギュイイイィィィィ――――』

(枯れ葉の中を潜行する触手から逃れるように、バックステップ。
 同時に発電機を回転させ、蓄電し始めた電磁兵器へと近寄る)

お前には温もりなんてない。ただの欺瞞で、別の紛い物をそれらしく見せていただけだろう?
『ィィィィィィィ―――――』
『ガッ,ガァンッ!』

(蝶子本体を狙い、引き金を引く。あえて触手を狙わないことで、
 本体を防護させるように仕向け時間を消費させる狙いだ)
(その間にも、電力はしっかりと銃部のバッテリーに溜められている)
452鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/10/01(木) 03:10:33 ID:GuPc6yPt
>>450

随分な言い草ね…!
それならあなたの中にはまるで何か真実があるみたいじゃない?

(辛辣で酷薄な言葉の応酬。まるで別れ間際の恋人の一幕だと思いはしたが。
枯れ葉を跳ねあげて晶の足に食らいつかんとした触手はいずれも空を切り、彼を捕えるに至らない)

正直になりなさいよ!自分の幸せ以外はどうでもいいんでしょ?
大事な物を失って抜け殻のアナタは、ただその中に詰め込むモノを探してるだけよ。
組織の使命の為?それとも夜と無関係な他人の為?
笑わせてくれるじゃないの。結局は自分の為でしょ!?

(反撃の銃弾は晶の狙い通り、蝶子を守らんとして一斉に鎌首をもたげて立ちはだかり壁を成して防ぐ。
銃声に混じって触手の耳障りな奇声。それに蝶子の嘲り笑う声が響き渡る)
453兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/10/01(木) 03:32:52 ID:HqoSoWuB
>>452

少なくとも今はある。僕は『ガンスリンガー』だという真実が。
『ィィィィィィィイイイイ――――』

(銃弾は触手の壁に叩き落とされた。上等だ。
 不意打ちに失敗した時点で、元からこれであの鬼塚蝶子を倒せるとは思わない)
(だから、リボルバーは早々に懐にしまった。
 そして代わりに、棺桶の端から覗くグリップを、しっかりと握りしめる)

その通りだ。僕は他人の幸せなんて、どうでもいい。
使命感も、一般人の命も、二の次にしか過ぎない。
僕は『ガンスリンガー』だ。だから、お前を殺す。
『――――イイイイインッ!!!』

(少年の言葉が終わると同時に、静寂な森に電気が弾ける音が鳴り、
 薄暗い周囲を青白い光が照らしていった)
(そして晶はすぐさまグリップを引っ張り、身の丈を超える長銃を抜き出す。
 長さなど気にならないかのように、小柄な体でも器用に構えた その狙いは、
 壁越しに、蝶子の心臓があった位置へと正確に照準されていた)

さようなら。鬼塚蝶子。

(レールガンというのは、理論自体はとても分かりやすいものだ。
 基本的には電力をかければかけるほど、弾丸は速く飛ぶ)
(『ジムノペディ』の機能では、最大放電量はバッテリー全てとなり、最小はその十分の一となる)
(そして弾頭を非導体である樹脂で製作した特殊な弾丸は、
 一つのマガジンに十発ちょうど、収められている)
(今回の発射で晶が設定した放電量は、バッテリーの約半分だ)


(そして引き金は引かれた。ライフルのそれを五倍ほど速めた速度の
 弾丸が、たまたま落ちてきた雨粒を裂き、更に五倍を上回る貫通力を持って銃口から放たれる)
454鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/10/01(木) 03:55:24 ID:GuPc6yPt
>>453

ぐぅ…っ!?

(最後の別れの挨拶とも取れる言葉と共に撃ち出された銃弾は、難無く触手の壁を打ち破り。
あまつさえ音速を越えた衝撃波か、壁に人の頭ほどの穴が開き。
その向こうからくぐもった蝶子の声が聞こえて、バタバタと力無く触手が倒れ伏し)

……電撃以外でもかなり強烈なのねぇ、コレ。
ふふ、用心しておいてよかったわ。さすがに能力使わずには受けられないし…。

(触手の壁の向こうから現われた蝶子の姿は晶のよく知るそれではなかった。
背丈は一回りは大きく、肢体には女性特有の丸みはなく、ゴツゴツと岩を削り出したような筋肉が浮き上がる。
額から生やした角もまさに鬼のそれで。
体躯こそやや小さいがかつて水鏡を恐怖せしめた巨鬼に近い姿と化していて。
体の前面を守るように防御を固めた腕には銃弾で穴が穿たれ。
それを貫き胸板にまで達した傷口を爪で抉ると潰れた弾丸を指先に摘んで弾き飛ばし、牙を剥いて笑った)

【兵部さんにやり残しが無ければそろそろ〆ましょうか?】
【こちらは明確に殺意は無いのでこのまま逃走の形にしようかと】
455兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/10/01(木) 04:13:08 ID:HqoSoWuB
>>454

……………。

(触手の壁に貫通した穴を見て、ケースに長銃を、突き刺すようにしまう)
(ほどけていくそれらを見ながら、ほんの少しだけ、情緒に浸る)
(だがその先に未だ立っている人影に、少年の意識はすぐさま現実へと戻ることになった)

………それが、あなたの本当の姿か。

(懐から再度リボルバーを取り出し、弾丸を入れ変える。
 『ジムノペディ』銃部には、まだ半分電力が残ってはいた)
(だがしかし、それなら同じ威力の弾丸は放てたとしても、
 それを上回る威力を求めるならば、再度充電を開始する必要がある)
(そして、先程と同じ弾丸では、防がれる可能性は十分にある。
 そうなってしまったら電力はゼロ。極めて危険な状態だ)

…いいな。
段々と人間離れして、化け物と成っていてくれて。
それでこそ、殺すのにより勢いが乗る。
『ウィィィィ――――』

(発電機を回転させながら、S&Wの銃口を蝶子へと向ける)
(まだ引き金は引かない。と言うより、彼女相手にこんなものは豆鉄砲にしかならない)
(もし接近してきた時の為に、ケースに突っ込んだままの銃部のモードを、
 レールガンから高圧電流放電へと変えておく)
(またバッテリーを消費することになるが、当たりさえすれば
 しばらく行動を制限させ、蓄電するための時間は、十分に稼げるだろう)



【了解しました。僕は、次のレスで〆ますね】
456鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/10/01(木) 04:39:50 ID:GuPc6yPt
>>455

五感や筋肉、骨格を含めた人体の機能の強化と操作。
これで四〜五割ぐらい解放したかしらね。
好きな男の子に見せるのはちょっと躊躇う姿だけど気に入ってくれたなら何よりだわ…。

(もはや獣という形容すら生温い面立ちの蝶子。それでも声だけは普段と変わらず。
まだ理性もあるのか軽口を叩いて見せて。そうしながら戦況を分析して…)

ふふ…どこにいっても偽りと虚ろしかないのだから
血なまぐさい悪夢より私の腕の中でまどろんでいれば良かったのに……。

アナタがこの夜の闇を彷徨いその体も心も虚無に蝕まれていくのを側で見れないのが残念だけど…。
また会いましょう?可哀想なガンスリンガー。

(再び発電機に電力が蓄えられる音。このまま戦い続ければ、それはどちらかの死を意味すると察した。
晶はそれでいいかも知れないが自分は御免だ。
さほど惜しむ命でもないが確実に勝とうとするならば能力を限界まで解放することになる。
そうなれば理性も記憶も失う。
例え勝ったとして晶が…自分のお気に入りの玩具が、目が覚めたらいつの間にか死んでいましたなどと冗談ではない。
彼を殺すなら絶望と悲嘆に泣く顔を見ずに収まるものか。
と、極めて歪んだ理由から戦闘中止の結論を出して。
晶を憐れむような呪うような言葉を呟くと次の瞬間には地を蹴って。
強靱な脚力で跳ね上げられた体躯は立ち並ぶ木を蹴って疾風のような早さで樹海の奥に消えていった)

【ではこちらはこれにて〆といたします】
【かなり眠気が危険なので兵部さんのロールは明日見届させていただきます(汗】
【誤字、脱字、遅レスと相変わらずでしたがいつもお相手ありがとうございます。楽しませていただきました】
【ではひとまずこれにて失礼します】
457兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/10/01(木) 04:57:30 ID:HqoSoWuB
>>456

ちぃっ……!

(リボルバーと、『ジムノペディ』。二つの銃口を、逃走する蝶子へと向ける)
(だが、複雑に折り重なる木々の隙間へとその姿が消え行くのを認め、
 深い息を吐きながら、銃を下ろした)
(レールガンで高速射出された弾丸は、少年の認識速度を遥かに上回るため、
 弾丸の軌道を変更することができないのだ。そしてリボルバーでは仕留められない)

(逃げられた。そう、はっきりと自分に理解させる。
 仕方ないことだ。それにあの頑強さで、全力の五割程度ならば)
(あのまま継続していたら、こちらが危うかったかもしれない。
 それならば、他の仕事仲間と共に、万全の状態で狩りに挑むのもいいだろう)
(巨大なケースを背中に担ぎ上げ、銀色の銃口をベルトに差し込むと、
 『ガンスリンガー』は樹海の外へと、歩を進めていく)

偽りも、虚ろも、もう関係ない。
僕には銃と、撃つべき標的があればいい。

(冷たくも、力強くそう話す晶。またこれで、自分の感情を乱すような存在は消えた)
(己が『ガンスリンガー』へと、確実に近付いていく実感を伴いつつ。
 一時の休息を得るために、少年は静かに家路についた)



【いえ、長い間ありがとうございました。
 それほど眠くなるまでにお付き合い頂き、ありがとうございますね】
【こちらもこれで〆とします。僕も、とっても楽しませて頂きましたよ】
【それではスレをお返ししますね。お休みなさい。ノシ】
458鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/10/01(木) 12:40:05 ID:GuPc6yPt
>>457
【改めて、見届けさせていただきました】
【正確には楽しくて眠気限界まで頑張り過ぎて…が実際のところでしたが】
【重ね重ねありがとうございました。では失礼します】
459水鏡 恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2009/10/01(木) 21:34:43 ID:ArWf7cVp
>>421
ふーむ…情動はまだまだ発展途上ってとこか…
(いつものセクハラ不発でものすごく残念そうに、がっくりと肩を落として)
しまだ・りっかね…島田たん…は、二番煎じだったな…
おし、りっきーに決定。ヨロシクな、りっきー。
(微妙なセンスで呼び方を勝手に決定してしまう。
 ウインドブレーカーは先ほどの裂傷の跡だけでなく、あちこちが破れ、擦り切れて
 最初はいちいち補修したり縫って塞いだりしていたが、そのうち追いつかなくなって、
 どうせ破れるなら、と洗濯だけは欠かさないが如何にもボロっちく、戦闘の傷跡を残している)

ん?ヒトかそうでないかまで分かる?
霊力とか魔力とかにも敏感か…
そんじょそこらの式や使い魔とは格がちげーみてーだなー
(不審げにこちらを見やるのをじろじろと見返す。
 ぴん、と芯が通ったかのように、短めの黒髪はつんつんに逆立っていて)

オレ様がヒトかどうかは…りっきーがヒトに近いぐらいはヒトだし、
そうでないぐらいには「ヒトでなし」ってところだな。
それ以上は「オレ様101のヒミツ」に抵触すっから、今日のところはここまで。
ま、そのへんのオレ様情報は追々に、な。
(大仰に両手を広げ、おどけきった態度で冗談を吐く怪人。
 顔を含め全身に纏う文様からは、ぼんやりと光と共にかすかに霊的な力も放っていて、
 攻防共に特殊な作用をしているのだろうとは察せられる)

んで、りっきーは趣味で異形狩りしてんの?
オレ様は趣味と実益と生き甲斐と、その他諸々をひっくるめてっから、一言じゃいえねーなー。
(またずいっと六花の顔を覗き込んで、表情はあくまでヘラヘラと軽薄に)
それともマスターに命令されたとか?

【それでは本日もよろしくお願いいたします】
460島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/10/01(木) 21:56:00 ID:VvQ0dE3W
……放っておいてくださいー。まだ、1歳、ですも……ん。
(わざわざ言う必要のないことまで言ってどうするのか。今さらながら、口を噤む)
(けれど、むーっとした表情までは隠せず)
……り、りっ、きー……はぁ。よ、よろしくおねがい、するのです。
(あんまりなセンスの持ち主のようだ。それならまだ「島田たん」のほうがましかもしれない)
(が、それを言うと今度はどう返ってくるか分からないので、決して口には出さない)

“自分”に近いか、“そうでない”か、くらいは、分かるのです。
わたしは、魔力によって生み出されたモノ、なのですから。
それに、わたしは……お高いのです。とーっても。
(こうも無遠慮な視線を送られては、六花の口調にも棘が含まれてしまう)
(そして、やや上目遣いになりながらも、彼を観察する)

(全身に浮かぶ文様はやはり異様だ。これがたぶん、彼の魔力の発現――あるいは、源)
(しかし、あの妖魔憑きの彼のような、異形のニオイはやはりしない)
(何なのだろう、“彼”は)
(そんなことを考えていると、思考を先読みでもされたかのように話を打ち切られた)
おいおい……って、いつか、違うこと教えてくださる、と。
(それも、どこまで本気なのだろうか、まったく読めない)

……趣味……では、ないのです。
わたしには、それができる力があるから。それを、使いたかったから。
(再び顔を寄せられて、一歩引いて。続く言葉に、首を横に振る)
……わたし、には。『ご主人様』は、いないのです。あとにも――先にも。
(答えて、わずかに俯く)

【こちらこそ、よろしくお願いします(ぺこり)】
461水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/10/01(木) 22:11:33 ID:ArWf7cVp
なるほどね、よちよち歩き練習中ってわけだ。
どうやら相当の創り手らしーな、りっきー見てりゃ、そんぐらいオレ様だって分かる。
(あきらかに感情を害してこちらを見る、つまりは言われたことだけしか出来ない、
 判断力のない「人形」ではないようだ、改めてそんなことを思いつつ)

っと、そろそろオレ様タイム終了か…
オレ様のこと?ああ、もっとりっきーが
(ぽんぽん、と気安く頭を叩き、淡い色の髪に触れて)
詰め込まれたことじゃなく、自分のここと
(くしゃっと髪を軽くかきまぜ)
ここで
(今度は自分の胸をとん、と指差して)
成長の兆しがオレ様に分かるよーになったら、おせーてやる。
そん時を楽しみにしてるぜ、あばよ、りっきー。
(ひらひらと、最後までふざけた笑みを浮かべて手を振って、別れの挨拶。
 全身の文様が薄く消えていくと共に、霊力もどんどん弱まって――)

島田さん、ちょっとあっちに…ごめん。
(全ての「力」を失い、何の能力もない人間に戻った恭弥は顔を青ざめさせ、
 六花の返事も聞かずに異形の死体が転がる場所から少しでも離れようと、
 足元をふらつかせながら開けた草原の反対側によろよろと歩いていって)
少し、座ってお話しようか、いいかな?
(倒木に腰掛けると隣を手で指して、弱々しく微笑む)

ああ、僕も水鏡恭弥だよ、先に説明しておくと。
その…二重人格って分かるかな?そんなものだと思ってもらえば…
さっきは失礼なことばかり言って、ごめんね。
(そこはきっちりもう一度立って、六花に頭を下げる)
462島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/10/01(木) 22:29:40 ID:VvQ0dE3W
……え?終了……って……んっ。
(軽く頭を叩かれて、目をぱちくりとさせる)
(そのまま髪をくしゃっとされるけれど、反応できなかった)
…………じゃあ、楽しみにしててください、です。
ちいさい子の成長は、速いっていう、のです。
(それは、最後まで冗談めかした笑みを浮かべながらも、その瞳に真剣な色が)
(少しだけ、ほんのわずかにあったからかもしれなかった)
(そして、言葉通りの時間切れなのだろう、“彼”の気配は空気に溶ける様に薄まって)

(代わりに現れたのは、最初と同じ、どこか頼りなげな様子の青年だった)
(それに、ひどく顔色が悪い)
あ――はいっ、分かったのです。
と、つかまって、くださいっ。
(六花は異形の死骸に一瞬目をやると、ふらついた足取りで逃げるように死骸から離れようとする)
(彼に手を貸すことにした)

あなたも、さっきのかたも、水鏡さん。
……にじゅう、じんかく。
(彼と同じように腰掛けて、聞いた単語を反復する)
(二重人格なんて、物語の世界でしか聞いたことはないけれど)
(日常的に“非日常”を経験しているうえに、自分そのものが)
(ファンタジーの世界から抜け出たような存在である六花がそんなことを考えるのも)
(妙といえば妙な話だけれど)
いいえ、それは……まぁ、いいのです。
では、さっきの水鏡さんのおっしゃっていたことは、今の水鏡さんにも、分かるのですか。
(今の彼は、至って“普通”だ)
(脅威となるものを恐れ、自らの非礼を詫びる)
わたしこそ……なんだか、失礼なこと言ってしまった、ような。
(彼の謝罪につられて、六花もぺこりと頭を下げた)
463水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/10/01(木) 22:42:15 ID:ArWf7cVp
ありがとう…
(正直言って身長もかなり差がある、しかも女の子に肩を借りるのにかなりの抵抗はあったが、
 他意はないのだろう、純粋に厚意で手助けを申し出てくれる、そんな気持ちを感じて、
 手を貸してもらうことにした)

うん、全部覚えてる…というか、島田さん。
(ようやく少し落ち着いてきたが、決して異形の死体のほうには目を向けないようにして)
こんどあいつ、ええっと、あの状態の時の僕は「不知火」って言うんだけど、
失礼なこといったらシャベルで一発どついていいよ。
(座って、と手で指し示しながら)
けっこう丈夫に出来てるし、それに――
ああいう時、僕は自分で自分を、どうにもできないから…

(ふと、六花の手の甲の傷に気がつくと)
手、出して、まず洗うから。
(スポーツバッグからペットボトルに入った水を取り出し、まずは普通に手を洗わせて、
 次に傷口を丁寧に洗い、状態を見て、清潔なタオルで一度ぬぐって)
これなら跡は残らない、大丈夫だよ。
(有無を言わさず消毒・化膿止めを塗りこみ、と手当てをしてガーゼを当て、慣れた様子で包帯を巻く)
三日ぐらいでなんともなくなると思う、僕もよく怪我をするから分かるんだ。
(そういう恭弥の頬には、もう血も止まっているが、軽く裂かれた傷跡が残っている)

【うー、なんだかまだ引っ張りそうなんですが、お時間大丈夫です?】
464島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/10/01(木) 23:03:39 ID:VvQ0dE3W
んぅ、わたしこそ、結構汚れてしまってる、ので。
それでもよろしければ、ご遠慮なく。
(もともとすぐに学園に戻ってシャワーをアユ予定だったかた、髪にも体にもところどころに土がついていて)
(さらに戦闘による汚れも付いていた。決して綺麗な状態ではなかったけれど)
(ヒトに貸せる手なら、いくらでも貸そう)

しら、ぬい。あなたは、そう呼んでらっしゃるのですか。
……まぁ、そんなときが、あれば。……なんて。
(多少失礼でも、「ヒトはヒト」なのだ。六花から、冗談でも危害を加えることはないだろうけれど)
(このくらいの冗談は、言ってもいい気がした)
――どうにもできない、と、いう。のは。
(それは、聞き捨てならなかった)
――あなたは、その力で。ほかの、だれかを、傷付けたり、そういうことをしてしまうかも、と、
いうこと――でしょうか。
(もしそうであるのならば、話は別だ)
もし、そうだっておっしゃるのなら、わたし、は。
(どうすると、いうのだろう)
(他の誰かを守るために、彼を傷付ける、などということが、六花にできるのだろうか)
(以前、紫一久とともに戦った悪意の魔術師ですら、得物を向けることも躊躇ったのに)
(六花に、そんな経験はほとんどなかった。答えは、まだ出ない)

……え、あっ……?
(手の傷のことなど、すっかり忘れていたのだ)
(すぐに治せるものには、自然と意識がゆかなくなってしまうから)
は、はいっ……
(彼が傍らのスポーツバッグから取り出した水のペットボトルで、促されるままに手を洗う)
(そして、慣れた手つきでヒトになら最適だろう処置を施された)
……あ、ありがとう、ございます……
(わざわざ、丁寧に包帯まで巻かれて。思わずそれを撫でて、頭を下げる)
あなたこそ、けが、してるのに。
(すぐに治せるから、と言うのは簡単だけれど、それはたぶん、失礼な気がした)

【はい、わたしはまだ大丈夫ですよ】
465水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/10/01(木) 23:26:48 ID:ArWf7cVp
気にしなくていいよ、それに僕もけっこうボロボロだし。
(実際はところどころ返り血がついて、自分の左腕の傷跡から流れた血の跡もある。
 なにより多分相手には分かってしまうだろう、それ以前の戦闘でついた、
 不知火状態でなくても自分でも分かる戦いと死の匂いがすっかり染み付いたウインドブレーカーを、
 苦笑して摘んで見せる)
ちょっと臭ったらごめん、離れていいから。

分からない、僕にはイエスともノーとも、言えないんだ。
(何度説明しただろう、さすがに最近は慣れてきたし、
 こういうことを話すのは、いざというときに相手に止めてもらいたいから。
 夜を往くことの意味のいくぶんかは、そんな話が出来る相手を探しているのもある。
 だから隠さずに)
そういうときは、僕はもう「ヒト」じゃない。だから―――
ためらわないで、島田さんの判断で―――
(相手に重荷をおしつけるだけの行為の卑怯さに、それでもやはり自嘲の笑みを浮かべる)
どうにでもして、かまわない。というか、して欲しい。

僕の傷は、いつか治るから。
それに、不知火の時でないと、僕は何の力もない、ただの高校生だからね…
さっきみたいに一発で治療、みたいなことはできないし、
普通に薬を塗って大人しくしていれば、たいしたことはないよ。
お礼を言われるほどのことはないから、気にしないでね。
それより、島田さんは女の子なんだから、傷が残ってしまったらいけないだろう?
(それでも、この微妙に「ヒト」でない少女と自分の特異性の話をするのが苦痛で仕方がない)

さっき治療のとき、手を握ってしまって…
(なんとか軽く笑みの表情を浮かべながら)
手の冷たい人は、心が暖かい、って聞いたことあるかな?
(話を逸らしたいのもあって、違う話題に強引に変えようとして)

「ヒト」だとか、そうでないとか、僕はあまり気にしないよ。
(自分は何なのだろう、いつもの思いが頭を持ち上げるのを押し殺して)
幽霊や異形狩り、いろんな、一言じゃ言えないような巡り会わせが、たくさんあったからね…
僕は、今まで話してみて、島田さんがとても優しい子なんだなって、そんなふうに思う。
それが分かれば、少なくとも僕にとっては充分だよ。
君も、会った人全てが拒否したり冷たい人、ばかりじゃ、なかったんじゃないかな?
466島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/10/01(木) 23:47:56 ID:VvQ0dE3W
……たぶん……たぶん。
(彼の目をみて、呟く。半分、自分に言い聞かせるように)
あなたが、そんなことにあなたの力を使いたくないと、思うなら。
あなたは、ヒトであると。自分でそう強く認識して、思い続けられるのなら。
……あなたは、きっと、だいじょうぶなのです。「いざ」、なんてきっと、来ないのです。
(それは、無責任な発言かもしれなかった――否、「かも」ではない。間違いなくそうだ)
(けれど、六花には確かにそう思えた。彼はきっと、「だいじょうぶ」だと)

――それでも、痛いものは痛い、のです。
あなたが「ただの高校生」なら、なおさら。
(彼にとって、その力は望ましくないものなのだろうか)
(戦いを望む彼。戦いを、少なくとも好んではいないだろう彼)
(どちらかを歩もうとすると、どちらかの望みは叶わない)
(――けれど、そこまで踏み入ることは、六花にはできない)

冷たかった、でしょう?わたしの、手――……っ、
(心。六花のこころ。与えられた、定義された、少女としてのそれ)
(六花の本性を知るひとみなが、同じように言う――ヒトであろうがなかろうが気にしない、と)
――そう、ですね。
みなさん、優しいひと、ばかりでした。わたしのことを、知っても。
(ならば、それにいちばん囚われているのは他の誰でもない、六花なのだろうか)
(優しい世界の中で、それを信じきれないでいるのは)
――あなたも、そのひとり、なのです。
467水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/10/02(金) 00:00:40 ID:ArWf7cVp
(穏やかに六花の目を見返して)
ありがとう、僕もやっぱり、そんな言葉を掛けてもらったことがあるよ。
痛みや辛さを知っている人たちに、たくさん、ね。
(そう言われても自信が持てない自分を何とかして誤魔化す、それもすっかり慣れたもので)

私には『ご主人様』はいないのです。あとにも――先にも。
さっき、そう言っていたね?
じゃあ、「今」はどうなんだろう?
(そんな言葉遊びなら、得意中の得意だ。どのくらい気持ちが伝わるだろう、そんなことを考え考え)

それでも君は、その力を「使いたかった」から、こうしているんだろう?
だったら、他の…みんなと一緒だよ。
みんな、自分が自分の『ご主人様』なんだ。
そういう意思を持った君が君の今の『ご主人様』だってこと、忘れないでね、島田さん。
(そこに自分自身は含まれない。未だかつて、自分が自分の完全な主人だったことはない。
 六花にはそこまで分かってしまっただろうか?
 瞳を覗いて、ためらいと惑い、そしてこちらへの気遣いを浮かべる瞳を、それでもなんとかまっすぐ見れた)

【で、ようやくてんこ盛しすぎな自己紹介も収束に向かいそうです】
【そちらにプラスアルファがなければそろそろ〆る方向で、お願いいたします】
468島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/10/02(金) 00:32:03 ID:3XOIatqq
――「今」?今、ですか?
(言葉をそのまま捉えて、返される。なぜ、そんなことを尋ねる?)
わたしには、最初から、ご主人様なんていないのです。
(手順に則った契約を交わし、人形は主の望む人形になる)
決まっていなかった。生まれる前にはいたけれど、それは今の“わたしの”ではないし、
どちらにしろ、そのひとももう、どこにもいないって。
(この世に生を受ける以前に、それはもう決まっていた)
――だから、わたしには。今までも、今も、これからも。
――――いないのです。ずぅっと。
(悲しみもない。自嘲もない。それは事実。答えて、それだけ)

はい。わたしにできること、ですから。
(たったひとつの“できること”すらしなければ、六花にはもう何もなくなってしまうから)
(けれど、それを望む想いは、以前と変わらない)
……ち、違……
(人形にとっての『ご主人様』は、『所有者』は、そういう存在ではない)
(契約のもとに、全てを捧げるべき相手なのだ)
…………っ。
(けれど、それ以上の否定も反論も、六花の口からは出てこなかった)
(言葉の意義の問題だけで、彼の言葉自体は十分に理解できたからだ)
(何をすべきか決めるのは自分自身だと、夜の学園で紅い彼は言った)
(あの日六花は、彼からも逃げたけれど)
(逃げれば逃げるだけ、行き場は失われる。どこにも、進めなくなる)
――わたし、は。
(せめて、彼のまっすぐな視線からだけは、逃げてはいけない)
(何とか、それを受け止める。それは進歩と言えるだろうか)

【すみません、少し呼ばれておりました】
【次で〆られればと】
469水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/10/02(金) 00:42:34 ID:qlX0I3Gl
そして、みんな迷うのも考えるのも一緒なんだよ。
「ヒト」だって、自分で自分がどうしたいのか、どうしたらいいのか、いつも考えて悩んで――
それでも答えはなかなか、見つからない。
見つけたと思った答えは、明日になればすぐ逃げていってしまってね…

だから、それを探し続けてるんじゃないかな、誰も。
島田さんに、今、どうしたいか決めろって、そんなことが言いたいわけじゃない。
迷うことは、とても人間らしい、君らしいことなんだよ。
それを覚えておけば、今は充分。

(自分の掌を自分の手に当てて)
でも、ここで感じることを、恐れてもいけない。
今の君なら、分かるはずだから。ゆっくりでいいから、ね。
(視線で追い詰めないように、自分もそうだ、と真摯に語りかける)

今日は、色々お話が出来てよかった、島田さん。
(立ち上がると頭を下げてから、スポーツバッグを抱えて)
僕はアマチュアボクシング部だし、放課後だいたい部室にいるから、
何か困ったことがあったら言伝でも残してもらえれば、いつでも力になるよ。
ほとんど毎晩、街をうろうろしてるから、そこでまた会うかも知れないし。
それまで、気をつけて、それじゃ。
(そんな言葉を残して、手を振って分かれると山を下っていく。
 本当に色々だな、この街の夜の住人は、そんなことを考えながら、
 今日の出会いを思い返して家路を辿って行った)

【ではこちらはこれにて〆です、お相手ありがとうございました】
470島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/10/02(金) 00:58:01 ID:3XOIatqq
……今決めろ、って言われてしまったら、完全にお手上げ、なのです。
(一度視線を外して、もう一度合わせる)
(今度は、ちゃんと「見れて」いるだろうか)

迷う、のと、逃げる、のは。違うこと、なのですよね。
(ふたつは似ているようだけれど、本質はまったく異なるものだ)
(逃げるのではなく、迷う。迷っても、道を歩むことには変わりない)
わたし、そこにいくにもきっと、すっごく時間がかかってしまうと思うのですけれど。
すこし、がんばってみます。逃げちゃだめなのは、分かってる、から。
(彼を真似して、胸に手を当ててみる。貰った硝子のハートを、思い出す)

……はい。わたしも、なのです。
(同じく立ち上がると、シャベルを手にとって)
やっぱり、ボクシングなさってたのですね。
また、ご縁があれば……不知火さんにも、よろしく、と……聞こえてる、のでしょうか。
(逆を考えれば、それも十分ありうる。とりあえず、首を傾げてみた)
はい、水鏡さんも、お気をつけて、です。
(深くお辞儀をすると、六花も別の道を降りて、学園へと向かう)
(お目当てのシャワーを、楽しみにしながら)

【こちらも、これで】
【なんだか、予想以上に前向きになれましたよびっくりです】
【2日にわたり、お疲れさまでした。お相手、ありがとうございました(ぺこり)】
471水鏡 恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2009/10/02(金) 00:59:52 ID:qlX0I3Gl
【うん、ちょっと欲張りすぎたかなと思ったけど、うまく拾ってくれてありがとう】
【とても楽しかった、よかったらまたお相手お願いします、というところでお時間もいいようで】
【おやすみなさいませ、です】

【スレをお返しします】
472郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/02(金) 20:59:29 ID:mXsFWL1l
【先輩とのロール解凍に使わせてもらうぜっ】
473媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/02(金) 21:04:23 ID:faez+e5i
>>382
(普段ならそういうところで言い淀むのは彼らしい、と
 そう笑ってみせるところだったかもしれないけれど、もうそんな余裕はない。
 後ろから獣のように揺すられ、唇から断続的に堪え切れぬ嬌声を零して)
……っ、それは、確かに躾けろと、私は申しましたけれど
でも、こんな躾されたらっ、わ、わたし、本当に――ほんと、に…。
―――やっ、まって、そんな奥っ、ぁんっ! だめっ、だめですっ!!
(恥じらったように四つん這いのまま俯いていたが、
 熱い滾りが奥で更に動きを強めると、喉をのけ反らせ、背をしならせた)

っ、あぁっ、も……っ。
もう、私だめ、です。太一朗さんのことしか、考えられなくて
こんなところ、『犯されてる』のに、すごく感じて……ッ!!
(鮮烈な快楽とその揺さぶりに耐えきれず、がくんっと腕の力が抜ける。
 長い髪ごと上半身を投げ出し、尻を突き出すような形で
 ただ、揺さぶられ、穿たれ、かき混ぜられ、突き上げられるたび――)
……っ、ふぁっ、やんっ、
なか、そんなに削っちゃ、だめっ――やぁっ、私のそこ、
そ、そんなに激しくしたら、壊れて……っ、あぁっ、っ、あぁんっ!
イっちゃうっ、お尻で、やぁっ、っ――っ、ぁあぁっあっ―――ッ!!
(――唇の端から唾液を零し、はしたない嬌声をあげ、そのまま絶頂へ押し上げられ)


【解凍に失礼して場所をお借りいたします】
【っ、まったくとお待たせいたしました、改めて宜しくお願いします(一礼)】
474郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/02(金) 21:17:39 ID:mXsFWL1l
>>473
本当に、何だって?
……っ、待てるものかよ? 俺だって結構、ヤバいんだから…っ!
(眉をハの字にまげて、放出してしまいそうになる快楽に何とか堪えながらも、
 熱い滾りに対して与えられる温もりと淫猥な感触は、彼からも言葉を奪っていく)
ダメ、なこと、ないだろ……!
俺が、葵さんを、『犯して』るんだから…っ!!
――ほら、もっと、お尻、突き出してくれよ…っ、もっと奥まで『犯して』やるからっ…!
(いつになく高圧的な言葉を使いながら、ぐいっと腰を掴んで、楔を奥まで打ちつける。
 彼女が自分の『所有物』である証の楔を打ちつけるように、強く、深く、激しく)
壊れ、ろよっ…! そういうこと、だろ……! 『躾ける』っていうのはさ!!
(はしたなく、自分の前で乱れる彼女の痴態に、興奮は最高潮に達し、同時に力強く肉棒を捻じ込む。
 そして、彼自身二度目の絶頂を迎えて、先ほどと同等の勢いの熱い精液を窄まりのなかへ
 文字の如く『犯す』ほどに注ぎ込んでいく)

……っ、はぁ、はぁ………ぁ。
はぁ………、本当、凄いな。葵さんのエッチな格好って……
(二度目の射精だが、気分が萎えるどころかより性欲は募り、
 本当に一晩中彼女のことを犯してしまうのではないかと、思ってしまうほど、興奮をそそられる)
(今、こうしている間にも、彼女の身体を貪りつくしたいという欲求が再び募っていく)
……でも、可愛かったぜ。葵さん。

【それじゃ、よろしく頼むなっ】
475媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/02(金) 21:38:19 ID:faez+e5i
>>474
っ……イいってるの、にッ、っ、ぁあっ!?
やだっ、そんなに、まだ……つ、突き上げないでっ、お、奥っ、やぁっ、入らなっ……!
(腰を掴んで、さらにお尻を突き出す形になる。
 爪先から痺れに似た快楽が未だにせり上がって、いる状況だというのに――そのまま、奥に打ちつけられて)
―――ッ、っ、ぁあっ、だめ……熱いのっ、で、てる……ッ。
っ、はぁっ、お尻のなか……っ、そんな、ぁっ――っ、太一朗さんので、いっぱいになっちゃうっっ!
(更に達して、突き上げられるそことは違う場所から、とぷっと愛液を零し、プールサイドを穢す。
 あまり表情を浮かべない顔を、それはもうとろとろに蕩けさせ、唾液を唇の端から垂らすのも構えないまま)
(びくんっ、びくんっ、となんとも情けない体勢のまま身体を震わせることしかできなくて)

……っ、はぁっ、はぁ……。
(しばらく、それこそ荒い呼吸だけ。
 それを唇の隙間から零して、何も言葉を吐きだせないまま、茫然とした表情を浮かべている)
(壊された、ようにも見えたかもしれない。
 でも、赤らんだ顔は快楽に浸されて淫蕩にとろけたまま。彼女はしばらく肩で呼吸を繰り返す)
………ん、ぁ……っ、ん。
ふぁ、え………な、なにか、おっしゃいましたか、たいちろう、さん……。
(ようやく、そちらに顔を向けて荒い息とともに言葉を吐きだすものの、
 まだ正気を取り戻すには少しだけ時間がいるようで――ぼんやりとした目を、ゆっくりと彼に向ける)

―――っ、その、後ろのなか……ぬいてくれないと、ほんとうに、こわれ、ちゃう。
(大量の精液を吐きだされたまま、奥の奥までまだ彼の滾りが入り込んでいて。
 そこははしたなくひくつくのが、彼女自身にも分かっているのか――顔を隠すように、腕に押し付けた)
476郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/02(金) 22:02:16 ID:mXsFWL1l
>>475
(―――本当に、と思う。本当にこの人は、自分にとって、魅力的な人だと思う。
 勿論、それは彼女の本質的な意味でもあるが、こうした淫靡な彼女も
 その本質のひとつだと思うと、愛しく思えると同時にもっと彼女の本質を暴きたいという欲求に駆られる)

いっぱいにすればいいだろ?
だって、俺は葵さんを『犯して』るんだから。葵さんに、拒否権なんて無いはずだぜ?
(だから、こういう意地悪な言葉も出てくる。彼女の反応がとても可愛らしく、もっと見てみたいから)
……ちゃんと言ってくれないと、抜くものも抜けないぜ?
後ろの中、っていうのもどこか分からないし。
(彼女が快楽に蕩けているのを良いことに、へらりと白々しく言葉をかわして)
ちゃんと言葉にしないってことは、このまま壊れるのが良かったりするんじゃないか?
それとも―――、他の場所を『犯して』欲しいのか? 葵さん
(どちらにしろ、彼女自身の言葉で言わせようとしているのは明確で。
 その間も、ゆっくりとぐちゅぐちゅと精液を奥へ奥へと押し込もうとゆっくりと肉棒を動かし)
……まぁ、俺はどっちでもいいけどな。葵さんの体なら、どこでも魅力的だし。
477媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/02(金) 22:23:04 ID:faez+e5i
>>476
…………っ、っっ。
(背中に浴びせられた言葉に、跳ねるように顔を上げた。
 それから、僅かに潤んだままの目を細めて、後ろを振り返り彼を睨む。もちろん、平時ほどの威力はないけれど)
それは、そうですけれ、ど……。
(まだどこか舌ったらずに言葉を紡ぎながら、睨んでいた目を力なく伏せる。
 犯してほしいとねだってしまったのも、躾けてほしいとねだったのも、言うまでも無い――)

っ、う……ぁ、……ん。
(顔を確かに赤らめ、唇を僅かに動かして言葉を言おうとは試みるのだけれど
 いくら蕩けているとはいえ、そろそろ羞恥心やら正気やらも彼女の身体に戻ってきてしまっている)
(しばらく、言えないままにいたのだが、急にゆっくりと彼が腰を動かし始めれば、
 もう、彼女に一つ以上の選択肢なんて、残されていないも同然だった)
……っ、ひぁっ、ぁっ、
う、動いちゃ、だめ……精液が奥に、やっ……だめ、だめっ…ですッ…!
(ぬちゃっ、と卑猥な音を響かせながら、さらにそこを押し広げられる感覚に耐えられず、自分の腕に顔をまたうずめた)
…っ、――ぬいて、ください……ッ!
わ、わたしの、お尻のあなから、………た、いちろうさん、の――
―――…っ、太一朗さん、の………お、ち――…ん、ちん……抜いて、くださいっ…!!
(今はそれだけを懇願するので精一杯で、
 また確かにせり上がってくる快楽に翻弄されるのが怖くて、自分の言った言葉が恥ずかしくて、
 耳まで真っ赤にして、自分の腕に顔を埋めていた)
478名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 22:26:03 ID:PEVZoQ/s
【ロール中、お邪魔いたします。】

次スレです。
【異能】黄昏の学園19【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1254489250/

【それでは、失礼いたしました。】
479郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/02(金) 22:50:01 ID:mXsFWL1l
>>478
【サンキューっ……って、もうそんなに容量がなかったのか?
すまねぇっ…ありがとうな】

>>477
―――何度も言ってるけどさ、本当に嫌なら言ってくれて構わないんだぜ?
いや、俺ってば調子に乗りやすい性格だから。
葵さんに夢中になりすぎて、どうもこう―――、トランスしやすいっていうか。
(がりがりとバツが悪そうに頭を引っ掻く。恥ずかしそうにする彼女を見て、だんだん冷静さを
 取り戻してきたのか、気まずそうに呟いて)

(が―――、その直後の彼女の言葉を聴いて、そんな気まずさも吹き飛んで、満面の笑みを浮かべる)

――よく、言えました。

(自分の無茶な振りに、言葉を詰まらせながらも果たした彼女に報いるように
 頭を撫でて、身体を伸ばし頬に唇を寄せる)
葵さんのお尻の穴から、俺のおちんちん、抜くぜ?
(わざと、彼女の言った言葉をそのまま復唱し――ただし、彼女よりもよりはっきりと言葉を口にして、
 ずるりともったいぶる様に少しずつ彼女の窄まりから抜いて、白濁した液体の橋を作り)
480郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/02(金) 22:51:02 ID:mXsFWL1l
【んぉっ! ごめんっ、思った以上にレスに時間がかかってたなぁ…
 もう少し短め短めを心がけるぜ。】
481媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/02(金) 23:11:19 ID:faez+e5i
>>479
―――もう、あんなこと二度と言わないって、申しましたのに……ッ。
(顔を腕に埋めたまま、何だかもう自棄っぱち気味にそんな言葉を呟いて。
 うーうー、と唸りながらも彼に向って罵声のひとつも浴びせることができないまま、
 頭を撫でられて、キスを受ければすぐに大人しくなって黙り込んでしまうのだ)

……っ、ぅ―――ッ、
そういうこと、口に出して言うのは意地悪と言うもので、す……――んぅっ。
(ずず、と抜けていく肉棒の感覚に小さくうなりながらも、
 ひくひくとそこがひくつくのを感じてしまい、左右に首を振る――)
(いくらか広がってしまったそこの感覚は彼女自身も自覚があるようで、
 とろりと穴から白い白濁が零れおちるのを感じながら、恥ずかしさにぎゅぅと目をつむる)
……っ、んっ、ぁ――。
(全てが抜けきったところでようやく自分から身体を起こして、目をゆっくりと伏せる)
…………後ろ、すっごく、変な感じがします……。
後輩さんので、広げられちゃった、みたいに……あ、あんなに、するからです。
(指先で自分の臀部に触れながら、顔を真っ赤にしてそう告げる)
482媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/02(金) 23:15:04 ID:faez+e5i
>>478
【……また、容量のこと、すっかりと。
 誠に気を使わせて、しまったようでありましてごめんなさいっ。それと、ありがとうございました(一礼)】
【以前、すっかりさっぱりと迷子になったことがある身としては、十全と助かりました次第です】

>>480
【……み、短くしようとしたら、余計に時間がかかって、しまって。
 えっと、私も随分遅いですからお気になさらないでください――えっと、こう、貴方のレス、長さが減っても
 時間がかかっておられますはつまり、私の返しが……悪いということですから】

【そちらこそ、本当に遠慮なく、やりにくかったら仰ってください】
【あれでしたら、今日はここまで、でも、構いませんし……十全と、ですよ?】
483郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/02(金) 23:28:05 ID:mXsFWL1l
>>481
意地悪にもなるさ。
そんな意地悪を受ける葵さんの姿が可愛いんだから。
ま、俺に好かれたのが運の尽きって思いなよ。
……俺は、とことん意地が悪くなるぜ?
(苦笑いを浮かべながら、彼女の髪を撫でつつ)
ひくひくしてる、お尻の穴も可愛いし。…それって、俺に反応してくれたってことだろ?
(肉棒を引き抜き、未だ白濁液が零れるそこを、わざと指で掻き混ぜ、合えて窄まらせないように、
 指を一本差し込んで蓋をするように)

変な感じがしないぐらいに慣れるよう、何度もするぜ、俺は。
―――さて、と。
(ちらりとプールを一瞥すると、ぐいっと彼女の腕を引っ張り抱き起こす)
折角、此処まで濡れたんだ。折角なら、ふたりで一緒に泳がないか?
まぁ、残りのひとつもまだ『犯して』ないしな
(すっと指を窄まりから抜くと、纏わり付く精液を、前の秘所に塗りつけて)

【いや、やりにくいどころか、俄然やる気が出てきましたがなにか?】
【とことん『躾ける』つもりですので。ええ、もうそれは重畳と言わんばかりに】
484媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/02(金) 23:44:27 ID:faez+e5i
>>483
………っ、狡い。
私としては、からかわれている貴方の方がよっぽどと愛らしいと――っ、ひゃぁっ!?
(しっかりと広げられてしまったそこを恥ずかしそうに撫でていた彼女の指先に先んじて、
 彼の指先がしっかりと入り込み、はしたなく零れていた精液をとどめてしまう)
っ、ぁあっ、も……本当に、意地悪――ですっ。
こ、このまま、こ、こんなだったら……っ、ぜんぶ、貴方の所為ですから。
(指先をしっかり咥えこんだ窄まりは、彼女が恥ずかしがるのに反応するようにひくついて。
 赤い顔でしっかりと彼を睨みつけながら、小さくむくれて見せた)

プールに、ですか?
というか、ここまで濡れたのは、どこかの誰かさんが襲いかかってくださった所為であり、
まあ、何処かの誰かさんがそれを許可してしまった、誰かさんの所為であって……。
(ぷっすりとむくれながらも、手をひかれるとどこかおぼつかない足取りで、
 プールの縁まで歩いてゆき――その間に、濡れた秘部を弄られ、わずかに顔を赤らめる)

……ひとつ残されたって、私だって困ってしまいます。
(彼がつかんだ手をそっと離し、自分の脱げ掛けの下着に手をかける。
 半脱げのブラジャーとショーツを乱暴に脱ぐと、まとめてプールの淵に置いて、
 キャミソールやスカートをしっかりと直す――つまりは、下着がない状態、というわけで)
―――早くしないと、気がかわりますよ?私、プール好きじゃないのですから。
(そんなことを言いながら、縁にこしかけ、足を水に浸して)



【だ、だったら十全に重畳、です】
【んと……よし、では、眠気までバッチこいであります、来るがいいです。(?)】
485郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/02(金) 23:53:48 ID:mXsFWL1l
>>484
むしろ、からかわれている反動が、今来てるんだよ。
――ああ、俺のせいだ。俺のせいなんだから、俺が責任を持つ。
このままでも、俺にとっては嬉しいし?
(にっこりと笑顔を浮かべながら、とんでもないことを口にして、くちゅくちゅと指先で掻き混ぜる)

あはは、まあ、文句言わない言わない!
此処まで来れば、全部濡れるのも同じだろ?
それに、このままじゃ収まりつくものもつかなくなって、悶々としなくちゃならないしな
(無邪気に笑いながら、手を引っ張り縁まで歩き)

ああ、最後のひとつだし、たっぷりとその分、奉仕させてもらうよ
此処まで葵さんには付き合ってもらったし、その分のお礼はしないと
(と言っても、やることは同じなのだが。もう面倒臭くなったのか、そのままプールに入ると、
 プールの中から彼女の手を取り、引っ張っていざなう)
486媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/03(土) 00:05:53 ID:E6AWxrxk
>>485
……っ、ん。
(ちゃぷん、と音を立てて、プールの中に入る。
 ひんやりとした水が火照った体に心地よい。キャミソールとスカートが身体にはりつくが
 それもそれでなかなかない感覚だ。薄着だから、そこまで気にする程度でもない)
(むしろ、問題なのは―――)

かような格好で入るって、もう……面倒くさいと、お思いになったのでしょう?
(プールの中で手をひかれつつ、後ろから声をかける。
 だが、この女もやはりやられっぱなしはなんとなく気恥ずかしい、とでも思ったのだろうか。
 自分をひく彼の手をひっぱり、距離をつめて、ぎゅっと背中にひっついて)
………バレたら大事で、ありますね。
(水中なので足を浮かせていても、そこまで相手に重みにならないだろう、と。
 首に手を回す形で背中にひっついて、彼に引っ張られながら、片手をそっと前に回す)

お礼、高くつきますよ?
(後ろから耳元で囁きながら、前に回した手を伸ばし、先ほど散々自分をいじめたそれを軽く握る。
 そしてそれを水中で洗うように、上下にしごきあげて)
487郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/03(土) 00:20:58 ID:a8OZzzyM
>>486
いいじゃん? どうせ、誰も分からないんだから。
それとも、素っ裸になって入ったほうが良かった?
(そう尋ねながら、ちゃぷんと水を立てて)
……ま、そこは全速力で逃げるってことで。


っつ……それぐらいの礼はさせてもらうさ。
葵さんにあれだけの恥を掻かせたんだし。
(だが、言葉だけで悪びれている様子は無く、前のそれを握られびくりと震える)
……葵さんの手って、何だか気持ちい……っ……
(口腔や窄まりほど、強烈な刺激はないものの緩やかな刺激が徐々に興奮を与えて)
葵さんの手で擦られるの、何だか癖になるかもなぁ……んっ、く……
(扱かれるほど、みるみる内に元気を取り戻し再度勃起しはじめて)
はぁ、ぁ………本当、なんだか、ぞくぞくする…っ
488媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/03(土) 00:32:02 ID:E6AWxrxk
>>487
こんな場所で私が見ていられません。そして、全速力で逃げるときに困ります。
(ちゃぷちゃぷと音を立てて水の感覚を楽しみながら、背に身体をさらにくっつける。
 薄着の中の、小さい膨らみや、その頂きを押し付けて――自分の昂りも、示すかのように)
(彼の右肩に首を乗っけると、その首筋を濡れた長い髪がくすぐった)

……まあ、貴方の前だけでかかされたものである、ので、
その点は少しばかり――緩やかに受け止めて差し上げても、構いません。
(声音は、それこそいつもと変わらなかった。
 淡々と、言葉を後ろから耳の奥に注ぎ込みながら、指先で熱くなりはじめたそれをなぞる)
(先ほど淫蕩にとろけた彼女――というより、どちらかというと、彼をからかうときの、声を出す唇で軽く耳を食んだ)
癖に、なってください。
私がするのだけで、貴方は感じてくれたらいいのです――他の、ひとの手で、感じちゃ、嫌です。
(現実にどうこうできるはずもないのに、独占欲を滲ませた言葉を吐息と共に耳に注ぎ込む)
………もっともっと、私だけでいっぱいに、なってしまえばいいのです。
(根元から、上へそっと指が動いたかと思うと、
 急にぎゅっと掴み、激しく上下に扱き、時折、裏筋のところを擦るように指先がすべる)
(ぴちゃり、と。耳を舐めて、プールの水音とは違う音を響かせながら)
489郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/03(土) 00:48:29 ID:a8OZzzyM
>>488
……葵さんこそ、そんな格好で逃げる気かよ?
(薄着、というレベルではない。遠目からでも水に濡れたそれは十分刺激的な格好だ)
まあ、俺は別に構わないけどさ?

……なら、また今度掻かせて貰おうかな
葵さん、可愛いし。
(とはいえ、今現在のこの状況はどちらかと言えば、自分が掻かされている側だが)
癖に、なるか。
その言葉の責任は取ってくれよ? 葵さんで、俺は感じたいしな。
――葵さんが傍に居ないと、我慢できなくなるぐらいに。
(そう軽口を叩きながらも、そろそろと勃起も元通りになり、再び熱を持ち始める)
んくっ……ぁ、くううっ…!? ちょ、い、いきなりかよっ!
(突如、激しく扱かれると震え、思わず先ほどの残りかすが滲み出るところだった)
…っぁ、…ちょ、ちょっと待ってくれ! そんなに激しくされると、すぐにで、出るからっ!
このまま、出しちまうより……その、葵さんの中に、挿入れたいんだけど……っ!

【ごめん、そろそろ眠気がっ……! 明日は昼の12時頃から空いてるけどどうかな?】
490媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/03(土) 00:52:36 ID:E6AWxrxk
【私も、正直、ちょっとこれ以上は頭がまわりそうに、無い感じでっ。
 大丈夫ーで、あります。12時にお願いできたらとても十全です――えっと、好き勝手してますけれど、
 好き勝手しかえしてくだされば、十全です、とだけ】

【今日も、楽しかったです。最初の方とかごたごたして、ごめんなさいっ。(一礼)】
【一応こちらから返しておきますから、何もなければそのまま落ちてくださればと思います。おやすみなさいませ、です】


【それでは、本当にありがとうございました。こちらは、お返しいたします】
491郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/03(土) 01:05:30 ID:a8OZzzyM
【それじゃ、明日の12時に! おやすみっ!】
492郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/03(土) 14:12:02 ID:a8OZzzyM
【解凍にスレを使わせてもらうぜ】
493媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/10/03(土) 14:16:01 ID:E6AWxrxk
>>489
……こんな格好にさせたの、誰でありましょう?
せっかく貴方に褒めていただいた服も、もはやびっしょりです。
(後ろから首筋に顔をうずめながら、少し恥じらったような声をあげる。
 帰りは上着やブーツがあるといえ、それでもやはり随分な格好だろう)
―――下着も、置きっぱなしでありますのに。

苦手です。 そう言う言葉、言うの。
頭の中、真っ白になるし……何を申せばいいか、よく分かりません。
(顔を埋めていた彼の首筋を舌先でなぞって)
まあ、頭が真っ白になるというか……何、でしょうか。
基本的に貴方の傍にいると、私、何だかこう、ぐちゃぐちゃになります。
違うもの、みたいに――自分じゃないみたいな激情とか、沢山、出てくるから。
(ちゅっ、と軽く首筋に口づけながら彼女は独白のようにそう零した)

……出して。いっぱい。
(そっと指先を離すと、今度は彼の前に回り込む。
 前から指先でかるく撫でる程度の刺激に押さえながら、首を傾げて)
私、貴方のイくところが、見たいです。
私の中じゃないと、駄目ですか?……手の中じゃ、だめ?
――あんまりいっぱい出さないと仰られるのでしたら、
もう一回、口の中という、選択肢も、あるのですけれど。
(ゴムで軽く髪を結いあげ、ポニーテールにしてみせる。
 邪魔にならないように――もぐって、水中で奉仕をしても、構わないというように)
でも、どうしてもナカっていうなら……奥に入る前に暴発しかねませぬ。
(僅かに唇を笑みで歪め、目を細めたまますっと身体を近づける。
 彼の首に手を回し、片手でそれを弄いながら、自分の入り口にその滾りの先端を滑らせて)
他の場所で出すか、二度、私のこの中で出してくださるか……選んで、太一朗さん。




【引き続き、解凍に場所をお借りいたします】
【……その、長く、なったので、好きな長さに縮めていただけると、とてもうれしいです。
 じゃあ、容量見ながら次スレに移動、ということで――改めて、宜しくお願い致します】
494郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/10/03(土) 14:33:34 ID:a8OZzzyM
>>493
…………えーと、俺です。
(面目ない、とバツが悪そうに視線を伏せて苦笑い)

そう? その割には可愛かったと思うけどな。
こう、ぞくぞくするというか……まぁ、そのときはそのときで。
(首元を舌で舐められ、びくりと震えるとぬるりとしたその触感に胸の鼓動が高鳴り)
俺もそうだけどな。葵さんと一緒にいると、変に格好つけたくなったり、
こういうエッチなことをしたり。……いつもの俺じゃ考えられないもん。
(そういう意味では彼女にからかわれているのが、合っているのかもしれない、と内心つぶやき)

思うんだけどさ。…葵さんも俺に劣らず勝らず、へんな趣味があるよな?
俺のイくところが見たいなんて……男のそういう顔見て、いいものか?
(恥ずかしさ紛れに軽口を叩き、視線を逸らす)
いやぁ、流石に三度目だから、そんなに多くは出さないとは思うんだけど―――
(彼女を見ていると、どうもその予想を裏切ってしまいそうな気がする。)
…ん、ここは、葵さんに任せる。このまま手でもいいし、口でも、…中でも。
いい加減、そんなことを考えられないくらいに、そろそろ、限界…というか…っ
(柔らかい彼女の手のひらの感覚に、滾りは暴発しそうになり、寸前のところで何とか持ちこたえていた)

【よろしくなっ! そういうわけで、好き勝手にしてくれていいぜ!】
495媛名 葵 ◆YJKujNK4t6
>>494
それは、貴方が言わせるまでに私を追い詰めるのが悪いのです。
………それに、ヘンになるのですもの。言いたくないのに、言ったら言ったで、すごく、気持ちよくなったり。
(不可解そうに唇を僅かに尖らせながら、目を伏せる。
 そんな感覚、知らなかったから。知っているのは、もっともっと、別の事ばかりで)
―――じゃあ、お互い様、です。
そうですね……うん、性に奔放で積極的になるのは、私の傍にいるときだけでいいのです。
(軽く身体を寄せて、頬をすり合わせるようにして甘えて見せながら、小さく笑った)

いいもの、です。
だいたい、どうして貴方が見て良くて私が見てはいけないという決まりがありましょうか。
……私だけが、知っていていい表情ですから、私が見ても構わぬでしょう?
(さらっと独占欲を織り交ぜた言葉を、いつもと変わらぬように首をかしげて吐きだす。
 その間にもしっかりと、水中で五本の指先が蠢くように彼のそれを弄っていて)
じゃあ、このまま――。
水にもぐると、見れませんから……その時の、太一朗さん。
(淫蕩な微笑。それを浮かべながら、彼女は指の動きを速めた。
 根元からくっと強く扱きあげたかと思うと、今度は両手の平で先端をはさみ、擦るように撫でる)
(それはどんどんと下へおりて、その表面にまんべんなく刺激を与えていった)
………ちゃんと、こっち見て。目をそらさないで、太一朗さん。
(とても近い距離で、手で彼のそれを弄りながら笑う。
 指先が裏筋を捕らえ、親指でぐっと擦り上げる間も、もう片方は幹を扱きあげていて)