1 :
◆8jf4bwF9dE :
舞台はとある学園、人ならぬ『力』を得た少年少女たちの物語である。
彼らはその力の存在に惑い悩みつつも、同じような『力』を持つものたちと、時には敵として、
時には味方として対峙しながら 力を合わせて様々な奇怪な事件に挑み、その闇を暴いていく。
【ルール】
・煽り、荒らしは華麗にスルー。
・民間人やその他能力を持たないキャラハンの参加も可能です。
・スレの性質上、強姦や特殊プレイも可ですが、きちんと相手の了承を得ましょう。
・いくら戦闘モノだからとはいえ、険悪な展開はやめましょう。(相手の了承なく妖魔を殺害など)
・最強設定は勘弁してくださいお願いします。
・能力は使い魔、サーヴァント、念、核金、魔術、法術、変身など基本的になんでもありです。(強力すぎなければ)
・名無しさんは一般生徒、怪物で襲ったりなどがいいかもしれません。
・本校は幼等部から大学部まで有しており、留学生との交流も盛んです。
テンプレ
【名前】(読みも)
【年齢】
【性別】
【身長】
【3サイズ】
【容貌】
【能力】
【希望】
【NG】
【弱点】
【備考】
前スレ【異能】黄昏の学園7【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1222121574/ 避難所【異能】黄昏の学園避難所17【異端】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1224232125/
2 :
春日桜子 ◆IzXu3gqo6w :2008/10/17(金) 21:43:13 ID:jCfXbm2+
2げと
3 :
春日桜子 ◆IzXu3gqo6w :2008/10/17(金) 22:18:33 ID:jCfXbm2+
3ゲトズサー
 ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧ ∧
⊂(゚Д゚⊂⌒^つ≡3
うけたから繰り返してみました
やだー、プロフ貼るの忘れてた。
【名前】雨宮ケイト(あめみや けいと)
【年齢】21 大学3年生
【性別】女
【身長】165センチ
【3サイズ】B92 W60 H90
【容貌】肩ぐらいまでのストレートロングはヘアカラーなしで真っ黒
いつもきっちりばっちりメイクしている
ナイスバディを輸入物ランジェリーでさらにバージョンアップ
かなりの近眼で普段は眼鏡をしている
大きな目、特に黒目が大きくて合うコンタクトレンズが見つからないほど
【能力】自分の声で、ありとあらゆる音が出せる。
声真似(口調まで似るとは限らない)、音真似のほかに
可聴音域外の音声で潜在意識に語りかけ、サブリミナル効果を及ぼすことや
聞いただけで苦痛を感じる音波を発したり、
ソニック・ブームを起こしてガラスのように壊れやすいものを壊したりコンクリートにヒビを入れたりできる。
【希望】雑談・共闘・肉弾戦以外のバトル・和姦
【NG】強姦・百合・スカ・過度のグロ描写・死亡・妊娠
【弱点】音が聞こえない相手には発揮できない能力が多い
肉体的にはちょっとスポーツが得意な程度の普通の女子大生
ド近眼で、合わないコンタクトレンズを無理にはめているためにしょっちゅう落とす
【備考】アメリカ西海岸出身の帰国子女
大学ではチアリーディング部所属 専攻は分子生物学
モットーは「ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン」
普段は眼鏡をかけていて地味な格好をしており、冗談も通じない超合理主義者
超自然現象は絶対に科学的根拠に基づいた説明ができると信じている
眼鏡を外すとイケイケの明るい体育会系ヤリマン姐御
あらゆる面で面倒見が良すぎるお姉さんになってしまう
投下落ちよ。
これからもよろしくね。
【雨宮先輩。新スレありがとうございます】
【名前】迫水 直(さこみず ただし)
【年齢】19/3年生(2回目)
【性別】♂
【身長】185cm/75kg
引き締まった体躯。一見細身だがしっかり筋肉がついている
【容貌】短く刈り込んだ黒髪、わずかにタレ目、日に焼けた肌
【能力】妖魔寄生体
寄生体が宿主を守る為の妖力により様々な能力を持つ
・増幅された新陳代謝による異常な回復力
・常人の数倍に達する筋力と瞬発力、持久力
・皮膚・骨格・筋肉が変質して西洋甲胄に似た姿(220cm/150kg)に変身、更に能力が増幅される
・ただし上記の能力で消費するエネルギーは膨大で、しかもその全てを食事で補わなければならず食事量は桁外れ
【希望】雑談・戦闘etc…
【NG】切断や殺害などのグロ、過度の暴力、衆道
【弱点】
・戦闘技術皆無
・直情径行
・能力の暴走
【備考】
・大切な人を守るため、人が傷つく事を少しでも減らすため、
己の中に巣食う魔物の力を肯定し、戦い続けていくことを決心する
・高等部所属の元野球部のエース
・3年時に寄生体感染の為、自我を失ない、不登校で留年
・現在復学して2回目の3年生
【大丈夫だとは思うけど、念の為トリップ変更】
【プロフ投下落ち】
【名前】島田 六花(しまだ りっか)
【年齢】1年弱/外見年齢15〜6歳
【性別】女
【身長】157センチ
【3サイズ】87/59/85
【容貌】軽く跳ねた腰までの髪は色素が薄く、童顔気味の顔は常にぼんやりしてどこか生気に乏しい。
左腕に銀の腕輪を填めており、また常に学園指定のジャージ姿(拾い物)。
【能力】鉱物や植物を変化させ操ることができる。
(木の枝を木刀並みの強度にする、石を鏃のように尖らせて飛ばす、など)
対象物に直接手を触れない場合の有効範囲は約2メートル。
多少の身体の損傷も魔力が足りれば治癒可能。
また、腕力は並の人の範疇を超える強さ。
主な武器は貰いものの古びたシャベル。
【希望】雑談、戦闘、エロール
【NG】 こちらが回復できないほどの戦闘、妊娠(身体的に不可)
【弱点】能力は自分の存在を維持する魔力を消費するため、使い過ぎると身体が崩壊する。
それは生物の生き血や肉でもなければすぐには補いきれない。
戦闘に関しては大した技術もなく、基本は力押し。
本質的に人間に従属するものであるため、人間を相手にすると強く出られない。
【備考】学園やその周辺をふわふわとぶらついては魔物に襲われた人を助けたり、
手伝いをしたりするなどして日がな過ごしている。
学園の正式な生徒ではなく、正体はヒトと見紛うほど精巧に造られたゴーレム。
創造主の工房が襲撃されたところを一人逃がされ、たまたま辿り着いた学園で妖魔や異能者の
存在に気付き、身を隠すがてらそのまま居ついた。
世間知らずで、とんちんかんな言動もしばしば。しかし中途半端に真面目でやたらお節介。
自らを人間のために在るものとし、妖魔を人間に対する害悪と見做して可能な限り駆逐しようと考えている。
創造主から貰った腕輪は清浄な力から身を守るためのもの。
ちなみに、「島田」という姓はジャージ(あくまで拾い物)の胸に入っていたもの。
【投下落ち、なのです】
>>724 (都の髪を撫でる優しい指)
(綾香の格好と落ち着いた仕草が結びつかない)
(本当に何があったのだろうか)
…………ふぅぅ。
(口を塞いでいた手が外れ、ほっとして息を吐き出す)
(そして後ろを振り返るが、そこには誰も居なかった)
(ここにいるのは自分と綾香だけ)
…………。
(とりあえず、これからどうするのか、まずは綾香がどうするのかを待つしかない)
(都はまなじりにたまった涙を拭い、静かに綾香を見つめる)
【前スレが埋まりましたので移動しました】
(どうやら手の操作には気付いていない様で)
(逆に、この後どうしたらいいか、少し困惑してしまう)
え、と……。ごめん。驚かせて。
…………。
………。
(次の言葉が、続かない)
(何を言えばいいか、何を言ってはいけないか――)
まずは、説明。
……私は、別に変質者に襲われた訳ではなくて。
…その………………。
(正直に言うべきか、迷う)
探偵、みたいな事してるの。それで―。
(間違ってはいない、確かに仇を捜しているから)
ちょっと、危ない目にあって。
大丈夫、服ならスペアがあるから。
(努めて落ち着いてもらえるようにゆっくり話す)
(指先で少し、彼女の髪を弄んだ)
>>9 (綾香の謝罪の言葉に、首を振って構いません、と意志を示す)
(その後に言葉が続かないことから、かなり複雑な事情のように思われ)
……その?
(襲われたのではない、その言葉にほっとするが)
探偵……危ない目って、スペアがあるから大丈夫ってことじゃないです。
(綾香が都の髪を弄っているから、都もゆっくりと思いを言葉にする)
破けているとこは傷だってできてるようですし、ちょっとじゃないです。
(きっと分かりきっていることだと思うが、口にせずにはいられなかった)
聞いていいのか分からないですが、私の口を塞いだ人が関係しているんですか?
(逃げる場所なんか無いのに、振り向いた時には煙のように消え失せていた)
(尋常ではない、まるで、そう、怪異のように)
…………。
(彼女の言う事ももっともだった)
(微妙に、論点をすり替えているのだから)
傷は、平気…もう治療したから、痕も、治るし。
(微細なものを含む傷は、念の為、公園内で大地の力を借りて手当てしておいた)
(この程度なら、一晩寝れば、治ってしまうだろう)
(もっとも、だからといって、彼女は引く姿勢を見せていないのであるが)
……………。
は…ぁ。
関係してない訳じゃない。
…………けど。
私は…みゃこちゃんに…できれば、そっとしておいて欲しい。
心配してくれるのは、嬉しいけれど。
………見過ごせない?
(彼女の性格からして、それは難しそうではあった)
(でも、できれば…自分の事なんかにそんなに気を裂かず)
(平穏に暮らして欲しいと思った、自分みたいに、汚れた人間に、関わらない方がいいと。)
>>11 今回はそれで済んでも、次も大丈夫という保証は誰もしてくれません。
(世の中には完治できない大怪我もあり、ましてや、命を落としてしまったら拾うことはできない)
(それは都自身がよく分かっていることだから)
…………。
(綾香の回答は言い方は微妙だが、有るか無いかと言えば、有る)
(それが怪異なのか分からないが、危険な存在にしか思えない)
(そして、都に関わって欲しくなさそうな綾香の言葉)
……はい、見過ごせません。
私に先輩は止められないかもだけど、心配する気持ちは押さえられない。
だって、私にとって綾香先輩は家族だから、お姉ちゃんだから。
(私が今の私になれたのは、義母さんと、寮のみんなのおかげだから)
義母……寮母さんや学校には言いません。
でも、心配させるようなことは止めて欲しいです。
どうしても止められないなら、止めない。
けど、その代わり、何をしているのか、教えてください。
(都の髪を撫でる綾香の手を取り、頬に当てる)
(離したら、二度と掴めなくなるかもと恐れるように)
分かってる……けれど。
(でも、自分自身を止めることは無理だった)
………。
(思案する様子の彼女を見つめていたが)
(次第に、その意思に押されるような感覚すら覚えて)
(首を振り、自ら気を取り直すように)
…やらないといけないことが、あるから。
止まることは…もう戻ることは、できない。
(はっきりと意思を込めて。)
(それは、彼女にとって勘に触るかもしれないけれど)
…………。
(ゆっくり、膝を更に折り曲げて、お尻を付けないで座るようにして)
(彼女を見上げる)
(手は、彼女の頬に当てられ、冷たい空気の中で僅かに温もりを感じた)
(そんな中、うずくまるような姿勢からちゃんと声が出るように少し背を張って)
私は、私は…両親が死んでいる。死んだ、というより殺された。
それも、目の前で。
その時から、私の人生は変わってしまった。何もかも。
親族に預けられての生活――思い出す、目の前で殺された映像。
知らずのうちに、私は……復讐鬼となって。
仇を、探すようになった。そして――殺す為に。この学園に入った。
異能者の集まるこの学園で何か出掛かりがあれば――と。
………今日の事も、その延長線上。探していた、情報を、仇を。
……………だから、いつ、私が死んでも、おかしくない。
それは、事実。…もしかしたら、明日の夜にはいないかもしれない。
でも、それは私が望んだ上での結果。……全部分かってとは言わない。
…ただ、……私は今ここにいる。生きている。
(少しでも安心させてあげたくて)
(自らの格好に躊躇いながら、中腰になって)
(自分の胸元に、車椅子から浮かせるようにして、彼女の体を引き寄せた)
>>13 (都を見上げる、しっかりとした綾香の瞳)
(都も見つめ返す、綾香が話すことを一語一句聞き漏らさないように)
(綾香の話を聞くこと、それが都ができること、都がしなければならないこと)
……殺された……復讐……仇を……殺す……死。
(話してくれたことは、想像以上に重い物だった)
(たぶん、殺している、目の前の家族と思っている先輩は、殺人者)
(死を覚悟して、人を殺す者)
綾香、先輩……。
(でも、夜に冷えた身体でも、抱きしめられれば、温かくて、抱き返さずには、いられない)
私、復讐する気なのかと、聞かれたことがあります。
その時は、いいえと答えました。
それは今でも変わりません。
(綾香の胸に顔を埋め、背中に回した腕に力を込める)
私は知らない、何も知らないから、だから、知りたい。
知ってしまったら、先輩と同じように、事故じゃなく事件で、犯人がいるなら……私は。
(私も、復讐する?)
分からない、けど、たぶん、しないと思う。
今は義母さんが、綾香先輩が、上級生のお姉ちゃん達が、友達がいるから、一人じゃないから。
(綾香先輩は、私のように、家族がいなかった)
先輩の胸の音が聞こえる、とくっ、とくっ、て。
ねぇ、綾香先輩、私は先輩の家族だよ。
家族でいることぐらいしかできないけど、だから、忘れないで。
ここにいる時は、楽しいことがあることを思い出して。
悲しいことだけに縛られないで。
(すぐに止めさせることなんてできない)
(犯してしまった罪も簡単には償うことはできない)
(今は、ほんの少しずつでも、悲しい氷を温めて溶かすことだけ)
………。全部、話した。
私から話せることは。
(そういえば――こんな事を話したのは)
(彼女が最初だったかもしれない)
…………んっ。
(彼女の寝間着を汚してしまわないだろうか、考えながら)
(胸に当たる顔、力が入っている彼女の腕)
(支えるようにか細い腕ながら、支えるようにして)
目の前で、知ってしまった。
今でも、夢に見るくらい……。
…そして私は、既に、代償を払ってしまった。
生命を、売ったようなもの。
代わりに…力を手に入れた。
もう…身に余ってしまうくらいの力を。
使えば……今日みたいに、殺せるくらいに。
…………。
家族………。
……………。
(首を振る。そう思うことは、弱みになってしまうと思ったから)
(それは、死に直結する事だから)
…………………。
(言っている事が全く分からない訳ではない)
(ただ、その言葉を受け入れるには、境遇が悪すぎた)
……………。
ありがとう、みゃこちゃん。
…………………嬉しいよ、とっても。
……………思わず変な事言いそうになるくらい。
(心配してくれるのは確かに嬉しかったけれど)
(自分がいなくなってしまったら…彼女はどうするのだろう)
(そんな事を考えながら)
【長考、ごめんなさい…。】
>>15 代償……ころ……。
(やはり、人を殺めていた)
(予想していても、直接聞くと衝撃で心臓が止まりそうで)
(いつも悲しそうな、寂しげな先輩が、いつか出会った妖魔退治の少年と同じく、オカルト研究会の魔法使いと同じく、普通の存在ではない)
(それを知っても、都にとって、綾香は綾香で、大切な家族であることは変わりない)
先輩、綾香先輩。
忘れないでください、私は、私たちはここにいます。
今の先輩の帰る場所は、ここだから。
いつか卒業することがあっても、今はここだから。
傷ついて、ボロボロになっても、先輩がどんな事をしても、先輩を温かく迎えます。
鍵を開けて、待ってます。
それを、忘れないで、ください。
(顔を上げて、鼻をすすり、涙を拭う)
扉、開けっ放し……先輩も着替えないと。
(無理にでも笑顔を作る)
(万が一のことは考えない)
お腹空いてるなら、夜食作りますから。
(今は出来る事をする、綾香のサポートをする)
【私の方が遅いので、こちらこそごめんなさい】
【そろそろ締めですね】
……………?
(問いかけに、首を傾げ)
…………………。
……ん、ありがとう…。
みゃこちゃんは、本当に良い子。
そのままで、いて。
私みたいに…、ならないで。
……………………。
(その言葉一つ一つは、どこか嬉しく感じてしまう部分もあって)
(それがきっと、この子の持つ魅力なのだろう、そう考えながら)
(僅かに目を細めた、なんだか、自分の発言を遺言みたい、と思いながら)
…………ん、そうだった…シャワー…。
(彼女をゆっくり車椅子に戻して)
(ひとまず彼女の服が汚れた様子もなく、安心する)
(もう、彼女はいつも通りだった)
(きっと、何かの感情を押し殺してはいるのだろうけれど)
(それはきっと強さに違いなかった)
……ありがとう。簡単なものでいいから。
…、良いお嫁さんになるね、きっと。
(自分はそこまで、生きているだろうか)
(そんな事を思いながら、彼女の様子を見つめていた)
【そんなこと。それじゃあ、こんな感じ……?】
>>17 (「私みたいに…、ならないで。」か……そんなの、悲しすぎるよ)
(まだ、まだ先輩は生きているんだから、きっと、きっと変われるはず)
(ほんの少しでも変えられるなら、ずっとそのままで、私は私のままで、いる)
はい、綾香先輩。
本格的だとみんなにばれちゃうから……そうですね、梅干し茶漬けにしましょう。
梅干しはいいんですよ、健康に。
(そう、ちょっとしたことでいい、ちょっとしたことから始めよう)
(綾香先輩の力になることを)
ふぇ、お嫁さん、ですか?
なれたら、嬉しいなぁ。
(何かを思い出したのか、顔を赤らめて)
本当になれたら、ちゃんと式に呼びますからね。
(そう、こんなたわいもない夢でも、先輩を日常にとどめる糧になるなら)
(願わずには、いられなかった)
【はい、都はこれで締めにします】
【おつき合いありがとうございました】
【先輩とのロールは切なくて胸に残ります】
【都の力が知れたら、また関係が変わるのかもしれませんね】
【では、おやすみなさい】
………そう。
…じゃあ、お願い。
(本当に普段通りの彼女だ)
(もしかしたら、自分よりも精神力が強いのかも知れない)
……顔、赤い。
なれる、みゃこちゃんならきっと。
(その視線は、どこか遠くを見つめていて)
(果てない、先を眺めているかのように)
……ん、そう。ありがとう。
呼ばれたら、行くから。呼んでね。
(流石に死んでまでも、とは言える雰囲気ではなかったから)
(その辺は、口に出さないでおく)
(彼女の幸せだけを、願って。)
【短くなってしまったけれど。】
【私もこれで〆。長い時間ありがとう。】
【……ん、そう…。嬉しい、かな?】
【その辺は、みゃこちゃんの意向も考えて。】
【おやすみなさい。】
【スレをお返しします。】
>>1 スレ立てお疲れ様です。
まずプロフ投下を。
【名前】瀬尾 司(せのお つかさ)
【年齢】18歳/高等部3年生
【性別】男性
【身長】180cm
【容貌】栗色の癖毛にややタレ気味の瞳。インドア派にありがちな色白。
【能力】錬金術士。使い魔の作成と使役。
魔術的な力を秘めた道具の製作。
初歩的な攻撃魔術も使うが使い魔に攻撃させたほうがマシ。
研究の成果なのか肉体の再生能力はそこそこ高い。
黒のローブ:戦闘用の黒いローブ。
自前の強化を施していて魔術、物理攻撃を多少は緩和してくれる。
戦闘時に実体化して身に纏う。
【希望】雑談、戦闘、エロール
【NG】同性愛、スカ
【弱点】肉体的にはたいしたことない人です。
【備考】錬金術師の家系に生まれた青年。
日夜怪しげな研究に没頭していて、頭の中はそればっかり。
学園生活では物腰の静かな優男風。錬金術が絡まないことになら人並みの常識人。
ちょっとした占いなどで、そういうのが好きな生徒には好評なオカ研の部長。
【では少し待機します】
よければ立候補しようと思うんだけど
まだいるかな?
はい。こんばんは。まだいますよ。
さて、邂逅というか先日に話したネタになりますかね?
そうだね。まずは大人しめに邂逅と依頼だけ、と考えているんだけど…
状況としては、俺がオカ研の部室を訪ねるってところでどうだろう?
あ、そうだ。必要かは分からないが
>>6にプロフがあるから
ええ、状況やシチュはそれで構いませんよ。プロフのほうは把握済みです。
書き出しはどちらからにしますか?
俺が書き出そう。少し待ってて貰えるかな
了解しました。ではお待ちしています。
(数日前から、身体に違和感を感じていた。変調を実感したのは今日の朝)
(自分の身体に宿る妖魔が制御の鎖を引き千切ろうと暴れ回っている)
(その様子は何かに抵抗するようで、以前に感じたことのある感覚)
……シード……
(夕方、荒く乱れる呼吸を押さえ、学園に向かう)
(パートナーに知らせることはできない。ならば…誰を頼るのか)
(答えはたったひとつ。学園を去った盗掘屋から聞いた人物を訪ねる為に)
(オカ研の部室の扉をノックして、中の返事を待たずに開ける)
…瀬尾司はここにいるか?
【では、こんな感じでよろしく】
―――ふむ。
(部室の窓から差し込む茜の陽光の中、ロッキンチェアに揺られながら古ぼけた本を読む)
(誰かが自分の名を呼び、部室のドアを開けたが…気付かない)
(目下、読書に没頭し廊下から流れて来た風が頬を撫でて、ようやく視線を遣る)
……む?
ええと、誰でしょうか……いや、たしか…
(本をぱた、と閉じて佇む青年を観察する。自分より背が高い男子など)
(いなくはないが、それほど多くは無い。体格の良いスポーツマン風の)
(およそ自分とは縁の無さそうな人種だが、見覚えはある)
(真賀樹からもたらされた情報にあった………ダメだ。名前が出てこない)
俺は迫水、迫水直---君が…瀬尾…君?
以前、真賀樹漸から君を紹介されたんだが
(目の前の華奢な体格の青年を観察しつつ、名前を知った経緯を述べる)
彼に「何か困った事があったら訪ねてみれば」と言われてね
……相談に来たんだ
(第一印象は穏やかそうな優男。だが「あの」真賀樹漸の頼れと言った人物)
(油断はできないだろうと、心を引き締めつつ)
(どうせ全部話すのだから、と一気にこちらの用件を伝える)
―そう。そうそう、迫水直くんでしたね。
いや、失礼しました。名前をド忘れしてまして。
(ポンと手を打つと大きく頷く)
(元々、同じ三年生。真賀樹の紹介など無くても知っていそうなものだが)
(なにせ、学生としての活動圏内が違い過ぎる。異文化と言ってもいいほどに)
はい。話しは聞いていますよ。
ささ――どうぞ。幸い…と言ってしまうのはアレですが、他には誰もいない部室です。
何なりとご相談下さい。
(そういって自分と机を挟んで置かれた椅子を進める)
(人当たり良く話しがわかる風だが…)
(単純に真賀樹が協力の“報酬”として提供した研究サンプルの一つだから)
(故もなく他人の相談に乗る程に、世話好きな人間では無い)
お邪魔するよ…
(少しだけ目の前の青年から目を離し、薦められた椅子まで移動する短い間に部屋の中を見回す)
(乱雑な、迫水から見ればガラクタにしか見えないような物品が並ぶ棚)
(一般人が購入するのをためらう、「その系統」の雑誌)
(元々狭い部屋が更に狭く感じられる程に汚くて…怪しい雰囲気を醸し出している)
(心の中で苦笑い。あの盗掘屋はしっかりと自分の事を彼に伝えていたようだ)
どんな話を聞いているのか、教えて欲しいな………っ!!
(瀬尾--その部屋の中で最も怪しい--に目を戻そうと視線を巡らせ)
(棚に安置された日本人形が目に止まる)
(否、「本物の妖気」に目が引き寄せられた)
【よく見たら酉が崩れてたね】
【こっちが本当の酉】
真賀樹くんの経由ですからねぇ。
……彼が知ってる君の素性についての全てを伝え聞いてます。
端的に言えば普通の人間では無い…と。
(それでも“どれとどれ”を知ってるか具体的に語ろうとしないのは、細やかな駆け引きだが)
(困って助けを求めに来た…しかも、真賀樹のように狡猾な人種では無い彼にはあまり必要を感じない)
―――ん?
ああ…“お琴さん”ですか。
あまり見たりしないことです。そこでまどろんでるだけですので。
特に…彼女の姿が…首から上が人間の女性のそれに見えてきたり
……着物を着た女性の姿が重なって見えたりしたら、すぐに目を逸して下さい。
(迫水が視線を止めた先に何があるのかは見当がついている)
(だから敢えてそちらには目をやらない)
(……迫水の視線の先、日本人形は静かに闇のような瞳と、暗く澱んだ空気を纏って佇んでいた)
【はい。トリップ了解です】
あ、あぁ…そうだな…
(気をとられながらの上の空な返事をしながら、「お琴さん」から視線を切る)
(背後からの気配をチリチリと感じながら、机を挟んだ向かいの青年に目を向け)
まぁ、そんなところか。全部肯定、とは言いたくないけどね
(自分が真賀樹に見せた能力を思い出し、瀬尾の持つ情報を推察しようとして…止めた)
(いずれ分かることだろうし、こちらは相談しにきたのだから)
(それに駆け引きなどは苦手だ)
さて…何から話せばいいのか…
そもそも、君がどんな人物なのか、彼--真賀樹からは聞いてなくてね…
(わずかに身を乗り出し、机に両肘を置いて)
(正面の瀬尾の目を真っ直ぐに見つめる)
君は、何者なんだ?
(空気から棘が徐々にだが薄らいでゆく。あのままだと、また四苦八苦しながら札を張り直すはめになるところだったが)
……うん?ああ、僕の素性は聞いてない…と。
彼も律義ですねぇ。
(真賀樹は、無償の信頼や友情などでは動く人間では無かった)
(だからこそ契約には律義。こちらの情報は漏らしてないわけだ)
瀬尾司――代々の錬金術師。この街の怪異や魔…そう言った類のものを研究しています。
さて…僕はお力になれそうですか?
錬金術…?
(普段の生活の中で決して聞かない単語の意味を考えて)(自分の知識の中から答えを導く)
あれか?こんな奴…
(身体の前で手を打ちあわせ--柏手--ちょっと有名な漫画のシーンを演じてみせる)
すまない。「こちらの世界」に踏み来んで日が短かくてね
(事実、妖魔との戦いは何度も経験しているが、人間の異能者とははじめ対面する)
もう少し具体的に話しを…いや、こちらの事情を先に話そう
それに協力が可能かどうか、君が判断してくれ
(姿勢をただし、瀬尾の反応を見逃すまいと集中しながら)
君は「シード」と名乗る者達について、何か知っているか?
まあ――そんなところですよ、概ね。はい。
日が浅い…ふむ、僕も代々とは言え
ここまで、異様な怪異の連続に晒されるのは…瀬尾家の歴史でもほぼありませんね。
(彼の仕草から推し量れる認識は、オカルトマニアでも無い人間としては、まあ、そんなもの程度)
(即ちあまり説明の必要はないと言うこと)
(経験は、自分も街が怪異に包まれるまではその辺りのオカルトマニアに毛の生えた程度の研究をしていた身だが)
シード――人類の敵。水を操り、水を介して感染する。
霧原朱音を中心に勢力を拡大。先日、水源地を目指す途中の戦闘にてワクチンを打たれ――死亡。
その際に戦ったのは僕の知る限りでは僕と真賀樹くん。
ちなみにワクチンの制作者は僕です。
…こんなものでよろしいですか?
(一瞬、僅かに表情が固くなったが問いにスラスラと答える)
(少なからず複雑な感情を生じる戦いの記憶ではあるが、いちいち感傷的にもなれない)
(彼が何を知りたいのかは分からぬが、恐らくはこの騒動に関係したのだろうと思われた)
(スラスラと、流れる水のように答えが返ってくる)
(わずかに表現が固くなったのを見て取れたが、それには深く詮索しないことにする)
(瀬尾の答えを聞き終えて、椅子の背に深くもたれると、大きく息を吐く)
…どうやら…俺より詳しく知っているようだね…
そうか…君や真賀樹も関わっていたか…
(霧原朱音…彼女は、津綺子の「姉」はそんな名前だったのか…)
(蘇る記憶を振り払うように俯いて、首を振る)
(顔をあげて気を取り直すと、自分の胸を指でつつきながら瀬尾に告白する)
…どうやら…俺の身体にそのシードが居座っているらしくてね
…君は、ワクチンがある、と言ったが…?
寝食を忘れて研究しましたからねぇ。
資料たるや段ボールで何箱にも……ああ、見せてあげませんよ?
あれは大事な僕の思い出ですので。ふふ。
(自分の得ている知識に話しが及べば、僅かに表情が和らいで笑みを見せ)
(余人には決して興味も無さそうな資料。まして迫水のような人間ならば尚更だろうが)
ほう…まだ感染者が残ってましたか。
で――さしずめワクチンが欲しい…と?
ああ…君が既に支配されてるならワクチンの存在を葬りにきた可能性もありますか。
――どちらで?
(ツッと細めた目を迫水に向ける。シードの感染力の強さは研究過程で知っている)
(彼が霧原のように支配されて尚、人間らしさを保ったまま行動出来るならば…)
(有り得ない話しではない。もし問いの答えが後者ならば厄介なことだ)
(――チェアの揺れが止まる。いつでも動けるように)
……
(瀬尾の顔に浮かぶ笑みに、どこか薄ら寒いものを感じ)
(自分の興味の範囲外の、研究者の資料など、見ても仕方ない)
いや…こちらからも遠慮させて貰いたいね…
(やんわりと、断固として断りながら)
そうだ、ワクチンがあるなら、欲しい
…君が警戒しているような事態ではない
俺は感染者ではあるが、発症はしていない--保菌者、だな
(目の前の青年が、表面上和やかな口調を保ちつつ警戒レベルが上げたことを察知して)
(僅かに身を引きながら、彼の考えを否定する)
君の目の前にいるのは、シードではなく、迫水直と言う人物本人だよ
……さぁて。
ま…貴方が保菌者なら吝かではないですが。
(きぃとチェアの足を鳴らして立ち上がる。膝の上に置いていた本を鞄にしまい)
(迫水の頼みを理解したのかしてないのか、どこか曖昧に)
たしか……妖魔憑き…寄生?そんなものでしたか、貴方は?
何とも興味深い話しですね。
(くくっと喉を鳴らして含み笑いをすると部室のカーテンを閉めてゆく)
(彼の能力…いや、体質に話しを向けた思惑が滲む、見る側からすれば邪な笑み)
(そう。どちらかと言えば迫水よりは真賀樹などに近い側の人間なのだ)
(立ち上がり、部室を去るかのような様子を見せる瀬尾の姿を目で追いながら)
…そこまで真賀樹から聞いているのか…その通りだ…
(含み笑いが耳に届く。邪な意志を持つ者が漏らす、そんな笑いに)
(心の中で舌打ちをしたい気分になる。あの盗掘屋は、自分を彼に「売った」のだと)
(目の前の人物は決して自分と相容れない人種だと、本能で悟る)
……それで…答えをまだ聞いていないが…?
(瀬尾の背中に刺さるような視線を向けて、問い掛ける)
もう一度ワクチンを作ることは出来ますが、手間もかかります。
僕もシードにかまけてばかりで、そろそろ“その研究”のモチベーションが下がり気味です。
何かと他の研究も溜まってますし…
――あれは滅するべき人類の敵ですが
後回しにして、貴方が再起不能な程に自我を蝕まれてからでも…僕にはさして不都合は無いんですよ
…とか。ね?
(ワクチンは使う。しかし、それにも優先順位はある)
(半分は事実で半分は交渉の為のブラフ)
(こんな発想に辿り着く時点で、あまり人道的な人間でないことは隠せない)
(迫水に向けた笑顔は作り物のように穏やかで、邪で…)
協力の見返りに実験にお付き合い頂ければ。
その寄生した妖魔…興味ありまして。
もちろん殺したり後遺症が出るようなことは無い、と保障しますよ。
心が決まればまたお出でなさい。では良い夜を。
(迫水とは視線を合わさず、しかし険悪な空気を)
(まるで涼しい顔で受け流して交換条件を突き付けて、そのまま部室の入り口へと)
(返事を聞かず、背を向けたままヒラヒラと手を振って部屋を出る)
(自分の身に関わるとなれば答えなど待つまでも無さそうだが…ああいう真直ぐな気性の手合いは沸点が低い)
(目の前に気に入らぬ相手がいたらどんな行動に出るか分かったものではない)
(つまり…言うだけ言ってトンズラ。君子危うきに近寄らず、だ)
【ではこんな感じで〆ようかなとー】
【最低限次への布石は完了したかなと】
【お付き合い有り難うございました】
生憎とシードの支配を恐れている訳ではないんでね…
(目の前の錬金術師の言葉に隠すことなく怒りを表すが)
(その怒気は柳を揺らす風のように、笑顔を浮かべる瀬尾を揺るがすことなく躱され)
(視線すら合わせず、まるで興味がないとでも言いたげに)
(さっさと部屋を出る瀬尾の背中に声をかける)
その条件を飲もう。報酬は俺の身体だ
(解答が瀬尾に届いたかどうかは定かではないが)
(彼には、自分が他に選択肢がないことは分かっているはず)
(暫くの間、苦い顔を隠すことなく開いたままの扉を睨み付けていた)
【こちらもこんな感じで〆】
【お相手ありがとう。お疲れ様】
44 :
春日桜子 ◆IzXu3gqo6w :2008/10/20(月) 12:30:17 ID:nw7MXdGG
sageについて
荒らし対策としてsageを推奨しても無意味である
荒らしと呼ばれ反感をかう人なら専ブラを使い新規書き込みをチェックする
賑わってるスレは容易に分かる訳だ
つまりはsageても荒らし対策には成らず
sageの効果として期待出来るのは一見さんお断りな閉鎖的な雰囲気作りだ
【トリップを変更するのにスレをお借りします】
【これからはこのトリップでよろしくお願いします】
【プロフを投下いたします】
【名前】伊織津綺子(いおり つきこ)
【年齢】17
【性別】女
【身長】167センチ
【3サイズ】85−57−83
【容貌】ショートカット、目もとは涼しげに、きりりとした雰囲気
【能力】電気を起こし、放つことができる。
稲妻を起こして攻撃するほかに、微弱な電流で治療行為なども可能。
【希望】バトル 日常ロール エロールは要相談※
【NG】スカ、グロ、死亡、後遺症の残る怪我 相談なしのエロール
【弱点】放出する電力量に比例して、体力の消耗がある。
自然現象の雷と同じぐらいの電力放出で、10分程度気絶することも。
【備考】高等部2年。陸上部のエース。ハイジャンプの中学記録を持っている。
クールに見えるが、恥ずかしがりなだけ。育ちはいいが謙虚で努力家。
厳しくしつけられたので、少し頭が固いところもある。
妖魔に殺された兄の死に責任を感じている部分があり、その原因を突き止めたいと思っている。
*現在の状況
・妖魔による暴行経験あり
・迫水直と恋愛関係
・天羽都の能力によってハイジャンプの学生新記録を出した
※ロールの状況により、お受けできないことがあります
【雨宮先輩、新スレありがとうございました】
【今夜は投下落ちです】
どなたかお話しませんか。
プロフはすぐ上です。
48 :
春日桜子 ◆IzXu3gqo6w :2008/10/21(火) 21:50:58 ID:VnM9gSME
>>47 ちなみに、あなたを暴行した妖魔はどうなったんだろう?
>>49 二体ともそのロール限りで消滅しています。
>>50 時折、人外との行為を思い出して身体がうずいてたまらなくなるとか。夢に見てとか。
恋人が物足りなくなって……というダークな状況が思い浮かんでしまうけど。
そういうエロールってあり?
>>51 今、暴行時のトラウマをどうやって解消するか悩んでいる途中、
という状況なもので、
申し訳ないんですがそのシチュはお受けできないかと。
ごめんなさい。
>>52 陵辱系エロゲー脳の戯れ言ですから、そんなに気にしないでください(w
ご縁がないのに長居しすぎてはいけませんね。
これで失礼します。
【名前】媛名 葵(ひめな あおい)
【年齢】18歳
【性別】 女
【身長】170cm
【3サイズ】スラッとした体型だが、胸が小さめ
【容貌】腰下までのストレートな黒髪。黙っていれば淑やかそうにも見える。
【能力】“剣糸(けんし/ソードストリング)”
日本刀と糸やダガーなどの暗器を得物にすることから、組織内で“剣糸”の名をもつ。
異能はないが、その運動能力・動体視力・反応速度は常人を大きく上回る。
※ 日本刀は≪弐式(にしき)≫という名の霊剣、特殊な糸は拘束・切断などが可能。
【希望】雑談、戦闘、エロール など、相談次第でNG以外は
【NG】スカトロ、妊娠、特殊なものは事前に相談下されば
【弱点】精神干渉・魔術的攻撃。痛覚は多少鈍いが、再生能力は普通の人間。
武器上の問題で、両手を使えなくされると弱い。純粋な力比べにも同じく。
【備考】本性は≪深凪(みなぎ)≫という非合法組織から派遣された、異形狩り。
深凪の当主の意向にただ純粋に従うが為に、異能者を異形と断じ、
昼は普通に女子高生として学校に通い、夜になれば“剣糸”として異形を狩る。
現段階で、“優先して”狩られるのは主に「悪害たる異能者」。
あまり強くは感情を表情に出さないが、感情の起伏はそう小さい方でもない。
外見や丁寧な口調とは裏腹に、真顔で冗談や人を喰ったような発言もしばしば。
NGワードは無い胸に関すること。現代文が苦手。
幼い頃に様々な経緯から組織に拾われる。それからは≪深凪≫に盲目的忠誠を誓い、
命令のままに狩りを行う猟犬として在ることを、自分の至上として生きてきた。
だが、初めて穏やかな日常に触れたことで、今ではその在り方が揺らいでいる。
現在はその葛藤の中にあり、内的にはひどく不安定な状態な部分もある。
※ 彼女の組織における異能者は「血族や種族、また契約などに関わらず突発的に能力を得たもの」を指す
プロフ投下、に加えてしばらく待機させてください。(一礼)
【こんばんは。】
【え、と…私でよければ。】
【名前】御木本 正太郎(みきもと しょうたろう)
【年齢】男
【性別】17
【身長】168cm
【3サイズ】計ってみたら83/65/84だったねえ
【容貌】体重50kg未満説が流れるひょろひょろ体型。
瞑っていると間違われる糸目は自称チャームポイント。
【能力】言語や五感を用いた幻術を操る。
靴底にガムがついていたり指の先を負傷していたりなど
日常的に体験していそうな状態は一言で錯覚させられる。
大出血や行動不能などの高度な幻覚も生み出せるが、
それには元になる痛覚、話術などによる精神操作など
いくらかの条件と確実な準備、多少の運が必要になる。
【希望】雑談、漫談、戦闘
【NG】精神的に痛いこと・汚いこと
【弱点】相手が絶対の確信を持てば、比較的簡単に幻影は破れる。
また、体型が示すとおり体力はあまりない。
【備考】余暇は漫画やアニメに費やすオープンオタク。他にも雑学に長ける。
集中力は目を見張るものがあり、結果観察眼もそこそこ。
生後突発的に現れた幻術能力もこれに関連していると思われる。
本来一人静かに部屋で画面に向かっているタイプなのだが
頼られると嫌と言えず、なし崩しで参戦させられる事多し。
両親が海外出張で一人暮らし、とどこかで見た設定のような生活を送る。
【おおう!? 申し訳ない、リロードミスだったね】
【媛名先輩、北峰さんこんばんは】
【正ちゃんは退散するのでごゆっくりどうぞー】
【あらあら、驚き、です。】
【……私は時間があるのでお二人にさえ問題なければ(無謀にも)三人でも、
と思ったのですけれど、もう、撤退なされてしまったでしょうか…】
【とりあえず、改めまして…こんばんは、北峰さん(一礼)】
【あ、う…正先輩こんばんは、そしてごめんなさい。】
【こんばんは、ひー先輩。】
【プロフ、先に貼った方が良い?】
【ほんの少しの差、でした。(←よくやる奴)】
【改めまして、御木本さんに感謝をもうしあげつつ、です】
【もしも改訂などなく、今に貼れるご様子でしたらそうしていただけると重畳です】
【あとシチュ、ですね。
貴方が自ら噂を撒いているのを聞きつける、とか
校内でふらついているのをお見かけする…などの打ち合わせた日常系か…
他にも案がありましたら、物騒な方向でも構いませんので十全と、です。】
【名前】北峰綾香(きたみねあや)
【年齢】15
【性別】女
【身長】160
【3サイズ】81-60-80
【容貌】黒のボブカットに眼鏡
【能力】大地を操る能力
地面に腕をつけることによって、相手を地面から縄状のものや、腕状のものを出して拘束したり、槍や剣状のものを出して攻撃したりすることができる。
地面がアスファルトだろうが鉄だろうが関係はないが、その地面の硬度によって、体力の消耗が増減する。
また、大地の力により若干ではあるが傷を癒すこともできる。
【希望】雑談、バトル ※エロールは相談の事
【NG】 今の所無し
【弱点】建物内の戦闘及び空中戦、水中
【備考】高等部一年。普通の中流階級の家庭で育っていたが、両親が異能者によって目の前で自らの犠牲になる形で殺害され、
以後は親族の家庭に引き取られ暮らしていた。(現在は寮生活)
目の前で現場を見てしまった為、一時は失語症にまで陥ったが、現在は無口ではあるものの若干は喋る事が出来る。
能力は、両親の復讐の為に魔導書を漁り、見つけた大地の精霊と契約したもの。
但し、それと引き替えに地面と接していない空中及び中空がある建物内等では生命力自体が弱体化する為、病弱と周囲に思われている。
両親を殺害した異能者を探すのには異能者の集団に入った方がよいと考え、学園に入学し情報を求めるが―。
目的のためには手段を厭わず、目の前の敵は全て叩きつぶそうとする固い意志の持ち主。
尚、両親を殺害した者の一派と思われる者に常日頃から襲われているため、能力を使用することを躊躇わない。
【ん………と。】
【前者か後者かと言われれば、前者。】
【後は……何かひー先輩の心(迷い)が揺らぐような事?】
【前者、承りました。それでは、噂を撒いていることを知って、
私の方から十全と会いに行かせていただくということ、にさせていただければ】
【うぅん…、揺らぎについては異能者がどうとか日常がどうとかいった話題だと揺れるかも、ですが
特にこれといったシチュも…ですので、今回は上の日常系(?)で参りましょうか】
【もしも北峰さんさえよろしければ、昼でも夜でも学校でも物騒な場でも、
ふらり、と会いにゆかせていただきますので……問題なければ、書き出しお願いできますか?】
【ん、了解。】
【それじゃあ、少し待ってて。】
【はい。それでは、先んじまして改めて宜しくお願い致します。(一礼)】
【お待ちしておりますので、どうぞごゆっくりとっ、です。】
【ごめんなさい。間違えて消してしまった…。orz】
【もう少しだけ、ごめんなさい。】
【――あります、そういうことってよくあります…(←よくや(ry)】
【了解です。私の方は、今夜は特にリミットもない身でありますから、
本当にどうぞ、ごゆるりと。あ、あと北峰さんにリミットがありましたら御遠慮なくっ。】
(最早夜に限らず、昼、夕刻ですら冷たい風が吹き)
(街を行く人々の服装は秋から冬へと移りつつある)
(そんな季節)
(学生達も、夏服から指定された冬服へとその衣を変えていた)
(今はお昼時)
(学園内はどこも混み合い、喧噪の態をなしていた)
(そんな中、人混みを避けるように校舎から外れた体育館裏のコンクリートの小規模な階段に小さな人影が一つ)
(女子生徒がいた、眼鏡を掛け、既に食べ終わったのか、ハードカバーの本を読んでいた)
(眼鏡がいかにも文学系を想像させる)
(階段の周囲には、これも小さな土手があり雑草を茂らせている)
(その光景は、今にも昼寝してしまいそうな牧歌的なものであったが)
(ただ、どこか非日常的な違和感も持っていた)
(それが何なのかは分からない)
(場には、緩やかな涼しい風が吹き抜けて)
【ごめんなさい、遅れて。】
【昼か夜かも存分に迷って…あうう。】
(緩やかな涼しい風に、無意識に手を擦り合せた)
(こうも涼しければ冬はどうなるのだろうかと思う――…寒さには滅法弱いのだ)
(学園の喧騒から少し離れ、探すのは目的の人)
(自身が夜に過敏になってから特に、情報の波の中に名の浮かびあがる人物を探し、
ふらりと立ち寄ってまわったのはどこも静かそうな場所であった)
……見つけました。
(彼女は、あまり騒がしい喧噪の中にはいない気がして、
いくらか探し回った学園内での静寂。その中の一つにようやく場所の姿を見つける)
(緩やかな風と柔らかな自然の中で、本を読む愛らしい少女)
(普通であれば随分と心和まされる光景であろうが、その身に触れたのは非日常的な違和感)
お久しぶりです、北峰さん。
お隣に、失礼してもよろしいでしょうか。
(風にさらわれる黒髪を片手でとどめながら、女は小首をかしげた)
【いえ。私も思い切りと丸投げ、でしたから…申し訳ありません。】
【ふふ、では次に機会があれば夜にお会いしましょうか。(なでり)】
【それでは、宜しくお願い致します。】
(それほど考えなくても、内容は入ってきてしまうから)
(ふと、何かの気配に気がつき、顔を上げる)
(それは、夜狩る者として備わってしまった感覚)
(本をそのままに、コンクリートに手を付けた)
(そして、視線を先に、少し後に頭を気配の方へと動かす)
……………。
(そこには、一人の背の高い女性)
(その背と艶やかに伸びた髪が印象的だ)
(確か会ったことがある、そう、確か――)
ひー…先輩、か。
ん…、お久しぶり。
…………どうぞ。
(頷くこと身動きする事もなく、そのまま)
(何故なら、敵ではないが、完全に味方でもないから)
(正確には完全な味方など、会話だけであるが一人しかいない)
(近距離では不利、そう考えて警戒は解かない)
【ううん………。】
【ん……夜に途中で移行、という手もあるけれど。】
【宜しくお願いします。】
読書の途中に、お邪魔してしまって申し訳ありません。
それでは、少しばかり失礼させていただきます。
(恭しい一礼。しかしながら、これといった表情をその貌に宿さぬまま、
綾香の手の動き――警戒の行為――を一瞥してから隣に腰を下ろす)
……この度は、少々とお話がありまして。
(黒色の瞳で、どこか無垢ながらも強い意志を秘めた瞳を見つめる。
しかしながらそれは――若干主観を孕んだのか――射るような視線で)
少しばかり、物騒なお話であります。
単刀直入に申し上げれば、貴方の「夜」に関する行動について。
(相手の警戒を見ても、それを解くように促さないのは、
こちらが攻撃しなければ彼女が攻撃してこないと見ているからなのか、
それとも、力でこられたら力で対処するだけの気があるから、なのか)
(彼女はその淡々とした口調とは裏腹に、少しだけ目元を緩めた)
お時間、いただけますか?
…どうせ、暇つぶしだから。
気にしないで。
(その容姿に似つかわしい恭しい態度)
(見る人が見れば和風な淑やかで美しい女性、という事で通るだろう)
(というか、実際男性には人気があるのではないか、と思われた)
……………。
(何となく、飲み込めた)
(その視線に動じることなく)
(…首を傾げながら促すように視線を返して)
……………。
…………。
(案の定、やはり「そっち」の話だった)
(無言で通して)
(僅かに、身じろぎする)
(それは、手をしっかりと地面に接させる為)
(敵でも味方でもなく、こちらをある程度知っている人間)
(自らにとっては、一応仮想敵とでもしておこうか)
(いつでも対応できる様、急ごしらえの作戦も練って)
……分かった。
で……話は?
(一度面識があるとはいえ)
(第一声が敵か味方か、だった彼女だ)
(どんな唐突な話が来るか、分かったものではなかった)
(綾香の、わずかな身じろぎ)
(初対面であれだけ聡く的確な戦闘を魅せた少女のことだから、
こちらへの警戒を怠らず、もしものときのことまで考えているのだろう、と)
(そう思ったのは、獣が――…手負いの獣が見せるような隙のない警戒心を感じた気がしたから)
……貴方の情報の扱い方について。
この頃、「狩り」の情報を集めている際に、違和感を感じたのです。
“異能者”で情報をしぼって、情報をあつめてみても、
その中であまりに貴方の情報が、波の中にまぎれ過ぎている、気がして。
(両の手を自らの膝の上に置く)
(武器を持たぬ手が、これ以上動かぬことを匂わせるかのように)
私の杞憂だったら、それで構いません。重畳です。
―――…もしや、「自ら自分の情報を流して」はおられませんか?
あまりにも、この頃の夜には…この私を含めて“物騒なもの”が多い。
そのような行為は、お勧めできません。
(少女のどこか冷たくも雪解けの水のように澄んだ瞳を見つめながら、問うた)
………。
…………。
(つまりは、彼女もまた情報網を持っていると言う事だろう)
(それに、私がひっかかった、ということだ。)
(……あの時はともかく敵として認識されていたとしても、おかしくない)
(そのまま、黙って聞く)
(彼女の様子からは今の所攻撃の意思は見て取れない)
(しかし、基礎体力に優れた彼女の事)
(まだ、警戒は緩められない)
…………。
(ずばり、ピンポイント)
(だが、別にそれは、自ら求めてやっている事)
(視線を動かすでもなく、じっと彼女を見つめる)
お勧め…できないとして。
ただの警告に来た訳では、ないのでしょう?
それだけなら、わざわざ言いに来る必要だってないはず。
何が、目的?
(首を傾げながら勘ぐるように)
あら。 貴方が心配だったから警告をしにきた――…と、
そのような理由で参ったでは、重畳ではありませんでしょうか?
(勘ぐるように首を傾げる少女に対して、こちらも小首を傾げ返す)
(ただ、その女の瞳にどこか悪戯な色が揺れたのは、何を意味しているのか)
……このような戯れで、お時間をいただくのも失礼ですね。
目的は、純粋に警告です。 そのようなことをなさるのは、お止めなさい、と。
ですが、お聞きしたい事はまた別にできました。
(両の手を膝に置いたまま、ふっと視線を下にふせて)
『貴方が、そこまでして何をなさりたいのか』
初めてお会いしたとき、追われておりましたね。
――あれは、自ら撒いた種が芽を出した。
つまりにこと、貴女がつりさげた餌につられてきた輩だと思うのですけれど。
(それから、視線が綾香に戻る。ひとつ分の呼吸の後、もう再び言葉を紡いだ)
私がこうして動くのに理由が欲しいのでしたら、
「この間のような存在をまた学園に引き込まれては困るから」と、そう解釈なさってください。
(それで十全です、と付け加える)
(この少女に警告に来たのは、本当に純粋な心配があったから。
彼女の身にかかる危険と、その純粋な力を振るう先と、その余波が作り出す被害――)
(他人を心配する、だなんてとは思ったけれど。
「狩らなくていい存在」であるのなら、ほんの少しだけ、と思わずそう思ったのだ)
………心配…?
(こんな事を言われるのは二人目だ)
(もう一人は、同じ寮の後輩――)
(もっとも、その場合はそれまで関わりが無い訳ではなかったが)
(今回の場合は一度しか会っていない状況)
(尚かつ、ほぼ会話をした事がなかった)
(瞳の変化には若干は気付くが、何を意味するかは、よく分からなかった)
……………。
(少し、間を置いてから)
復讐は復讐を生むと言う。
でも、私はそうは思わない。
連鎖しそうなら、根源を絶やせばいい。それだけの事。
(キーワードを言いながら、小さな口から声を出して)
小さな芽を摘んでいけば、最後は上が出てこなければならなくなる。
……………そう。
周囲は直せる範囲は直しているけれど。
それと…巻き添いも今の所はない。
(思い出す、「口」との戦いの時のあの事件を)
(あれは故意じゃない。仕方なかった、と首を振る)
(微妙に論点をずらしているとは思ったが、そう返答をした)
―――……。
(少女の言葉に、女は何を思ったか小さく息を呑んだ)
(それから、零したのは小さな溜息。まるで、困ったとでもいうように)
「本命」を見つけ出すために、それを覆い隠す小さな芽を摘む。
確かに、それは十全な方法ではありましょう。
しかしながら、芽をつまずともかきわけるだけでも探すことはできます。
小さな芽だって、もしかしたら棘や毒を持っているかもしれない。
その手が、無為に傷ついて、汚れてしまう。 私は、それを望まない。
(緩やかな風が、再び髪をさらっていったが彼女は手を動かさない)
(武器を持たぬ手はいまだに、膝に置かれたまま)
出来る限り治して下さっているのは、重畳です。
以前の出来栄えを見る限り、そちらの心配はなさそうですね。
……このまま、“今のところ”はない「巻き添え」が今後も無いことを祈るばかりです。
(彼女が警戒の構えを解いていたのなら、この手は思わずその頭に伸びたかもしれない)
(けれど、右手が思わず小さく揺れただけ。
それから少しばかり戸惑ったように、視線が下に移されて)
――…ねえ、貴方が「奪われたもの」は、貴方が傷つくことを望むようなものでしょうか?
(まるで囁くかのような小さな声でありながら、それは風にのってはっきりと響いた)
(良くも悪くも、どこまでも、純粋で無垢で不器用だったから)
…私は…そんな甘い方法は取れない。
敵ならば、全て潰す。
かきわけて…外れだったら。どうしていいか分からない。
(僅かに、視線を斜め上に上げる)
(前回とは違いピン留めされた前髪が、少し、今までより強く風に揺れた)
(最後の言葉で感情が僅かに困惑揺れたかもしれないのが表されるように)
(しかし、言葉は力強く)
…………。
(自らの手を見る様、一瞬下を向く)
……………もう。
もう、私の手は、どす黒く汚れてしまっているから。
これ以上、汚れても、どうせ一緒。
今更…………これ以上。
(そこで言葉を切る、分かるでしょう、という感じに)
………善処する。私の復讐には…誰も巻き込みたくはないから。
私一人が、背負えばいい。
生きていても、死んでしまっても。
(それは、本心)
(業の深さは、理解しているつもりだった)
(あくまでつもりだけだったかもしれないが)
(自分一人で全てを抱え込み、生きてきた少女の、全て)
…………。
………さぁ。
応援もしてくれないし、叱ってもくれない。
もう、「ここには」いないのだから。
私を苛むのは、闇。どこまでも深い、闇。
(死後の世界で会える、なんて考えたこともない)
(夢で何度も見るのは、両親が殺される瞬間、自らが人を殺める瞬間)
…でも、生きていて、そうだったら…望まないと思う。
(僅かに視線を下に向けて、目を細め)
(寂しげな表情を浮かべた)
………。
(その溜息に疑問を覚える)
(何故なら、その生き方を信じてきたから)
【これを、頭に。ごめんなさい。】
(彼女のすべてに感じたのは――…ひどく身勝手な“共鳴”)
(自分と彼女は、ある意味で似通っているのかもしれないと、一瞬そう感じたのだ)
―――…ねえ。この今に、失いたくないものはありますか?
(彼女が警戒を解くまで、無駄な警戒はさせまいと思った)
(けれど、無理だった。この日常で、人と触れ合ったことで生まれた「感情」が、
女の右手を衝動的に突き動かす。 綾香の方へ延びた繊手が、そっとその頭を撫でた)
………貴方の罪が、災いと転じて降りかかる時、
それが、全て、貴方だけに降りかかるとは限らない。
ひとりで、背負いこんだら、いつか潰れてしまう。
貴方の周りで、貴方の傍で、笑顔を向ける全てを巻き込んで。
(それは、何かしら拠って立つものがある人間の台詞とも取れるだろう)
(綾香を苛むという闇。 きっと種類は違えど、昔、葵もまた闇の中に在った)
(女が闇の中で見つけた光は――深凪は、だからこそ、彼女にとっての全てなのかもしれない。
全てを……自分までも、否定してでも縋ってしまうほどに。依存をしてしまうほどに)
――…やめろとは、申し上げません。
いえ、私には申し上げることはできません。できれば、望まないけれど。
(頭を緩く撫でながら、少しだけ困ったように眼を細めた)
貴女は、それが「望まれないこと」と知っていてもなお、それを貫く。
それは……そう、じゃないと、
そうあることを見据えていないと、貴方が、壊れてしまうからですか?
(最後に呟いた問いだけは、本当は、綾香に向けたものではなかったのかもしれない)
(それは、自身に向けた問いでもあったのかも、しれなかった)
…………。
失いたくない――もの。
(何を言い出すのだろう、頭を巡らす)
(真っ先に思い浮かんだのは、後輩の、泣いていた姿)
(ケーキをくれた、同じく眼鏡の先輩)
(他にも、何人かの顔が浮かぶ)
………全くないとは言わない。
でも……私は…、私は進むしかない。
私が…頑張ればいい。
(結局、そうなのだ)
(どこまでも、抱え込んで、抱え込んで)
(もしかしたら、その鬱屈を、芽を潰すことで、慰めているのかもしれない)
っ………。
(びくっと警戒に震える)
(一瞬、間に防御壁を足下まで出すが)
(それ以上、出すことはなかった)
……………。
(どこか、自虐的に、いっそ潰れてしまえばいいのにと思ったこともある)
(それでも、何度も、血反吐を吐くような気持ちの中で立ち上がってきた)
(それは…彼女の強い、汚れているかもしれない意志故)
(しっかりと、意思の強い瞳は彼女を見つめ)
………………。
(撫でられるままに、涼しい風と温かい手が頭を擽る)
………私が私であるために、かもしれない。
壊れるかは…知らないけれど。
(それでも、最近は少し変わったかもしれない)
(無理に笑顔を作ったこともあった)
(徐々になら、変化していける可能性)
(ただ、根本は、中々揺るぐことはなかったが)
逆に…先輩は、何故戦っている?
自らの優先事項は、何?
私にはこの間…それが分からなかった。
わざわざ敵か味方かを聞いて。
もし今――、私が敵だと言ったら…、殺すの?
(敢えて、聞き返す)
(それは、どこか探りもあって)
(動き鈍くやや離れた所に剣を突き出した)
(本人も特に深い意味をもってしたことではないが)
(強い意志を宿す瞳。綾香はきっと自身のなかに拠るものを持っている)
(自分とは、違う。目的たる為――自身の為に、自身が傷つくことを厭わない。
それは、並大抵ではない。自らに、全くと妥協を許さぬことに近いのだから)
……大切なものがあるのなら、大事にしたい人がいるのなら、
貴方が抱え込んだ罪は、何らかの形で、いつかその人達に飛び火するでしょう。
――「心配」とか、「悲しみ」とか、「貴方を失ってしまう恐れ」という形で彼らを襲う。
(答えを返す綾香の様子を見て、“覚えはないか”というようにその顔を覗き込む)
(その汚れていても「穢れない意志」は、きっと容易く変えることなどできぬだろう。
――だいたい、どうして自分がそんなことができようか。 少しだけ心の中で笑う)
復讐心を、私は否定できない。
私にも大切な至上がある、私はそれを失ったらどうなるか―…分からないから。
ただ、“貴女は”忘れてはいけない。 まだ、伸ばしてくれる温かな手があることを。
(口にした言葉は本音だった。
綾香が傷つくことで、誰かが傷つくのは――嘘ではないと思うから)
(だから、少女がもしも助けを求めたとき、誰かが伸ばしてくれている手を見逃さぬようにと願うのだ)
――…そうですね。
(ゆるく撫でていた手を止めて、次に柔らかく、ぽんぽんと二度ほど頭を叩いた)
貴方が私の敵であるというのなら、私は貴方の喉を裂く。
貴方を私の敵であると断じたのなら、私は貴方の肢体を突き刺す。
……私の敵は、私の至上の敵。 私にとって、≪至上≫に従うことが――…
(不意に、綾香を撫でていた手が震えた。言葉を紡いでいた唇が、動きを止める)
(漆黒の瞳によぎったのは、明らかな揺れだった。まるで、その言葉の先を躊躇うように目を伏せて)
―――私は、自分の主人に従うことが、“全て”です。
“私は”、“そう”じゃないと、きっと存在していられないから。
(そうして、手を離す)
(喉を裂く、肢体を突き刺すと物騒な言葉を吐き出した女のその手に、一片の敵意もなかった)
でも、“貴女は”違う。
貴女は貴女の中に、「自身」を持っている貴女は、壊れずに変化してゆける。
(それから綾香を見た瞳は、揺らいでいなかった)
(少しだけその貌に苦笑いをのせて、女は少し呆れたように言葉を吐き出した)
……まったく、何のお話をしているのでしょうね、私は。
なんで、こんな余計なおせっかいを貴方に焼いているのか自分でも理解ができません。
……………。
…………………。
(後輩を、思い出す)
(あの強い意志と瞳)
(そして、泣き出してしまった事。言葉。)
(それでも、乗り越えていかなければいけない)
(もしかしたら――いつか、幸せな日がそうすれば、来るかもしれないから)
………いつか、終わる日が来る。
その時、私は後悔しないでいたい。
…………そう。
………覚えておく。一度出来た繋がりを失う事は、したくないから。
(どこかで精神が、少し軋んだ)
(それが何なのか――ただ、きっと、やっぱり自分は人なのだ)
(それを、どこかで実感した)
…っん……。
………………。
(至上、と言った。聞き間違いでなければ)
(それは、きっと、彼女にとっての最優先すべきもの)
(ふと、その瞳に何かがよぎる)
(はっきりと何かは分からなかったが)
(ただ、何か歪みが彼女の精神にあることは、見て取れた)
………………。
(そこに自らの意志はないのだろうか)
………ここにいる、先輩は誰?
貴女は、一体……誰?
(呼び方を、変えた)
(目の前の人は、今は何だというのだろう)
………。
どうだろう…もう、一度壊れた心だから。
壊れる前は、もう忘れた。
……………さぁ。
……きっと、どこかで…重ねているのかもしれない、私と。
そして、もしかして、私に変わって欲しいと思っているから。
…と、思ったけれど。
…………私は、どうにも勘違いをしていたようです。
貴女は私が思っていたよりも、ずっと強くて、真っ直ぐで――…
(儚い、とは口にしなかった。その美しさを尊ぶ意味では「儚い」のかもしれないけれど
そう称して良いほどに、彼女は脆くない。彼女は彼女自身の為に、何度だって立ち上がれる)
ええ。大切にして下さい。
「後悔したくない」のなら、決してそれから手を離さぬように。
(自分が、この少女に望むことは一体何なのだろう)
(自分は彼女にどう変わって欲しいというのだろう――…自らが持っていたのは、
甘えた生半可な同情と共鳴に似た心だと悟った今、ようやく女はそれを考え始めた)
(誰かと聞かれたら、女は緩く首を振った)
(黒髪が揺れる。それから、膝を抱えるように座りなおして、膝の上に頭を置いた)
……私は、猟狗です。
自らの主人の敵を――…異形を、そうして異能者を狩るための存在。
(綾香の方を見た瞳は、薄く細められていて)
………そうですね。そう、思っているのかもしれない。
貴方に、変わって欲しいのかもしれない。
…少しだけでもいいから、できるだけ、貴方に笑って欲しいのかもしれません。
(純粋な告白は、どこか彼女にしては柔らかな響きをもっていた)
勘違い………?
……………。
(かぶりを振る、自分は決して、強くなんかないと思っているから)
(むしろ、弱いからこそ、強くありたい、と自らは願っているくらいで)
…………ん。
………手から………。
(自らの小さな手を見つめる)
(そして、きゅっと、握った)
(そこから、何も零れないように、願って)
…………。
(その座り替える動作を、見つめながら)
(どこか、その姿勢に可愛らしさの様なものを覚えながら)
……猟狗………。
んん………そう。
今の自分の意思も…主人のもの?
(よく、分からない)
(社会的な上下関係ならまだ分かる)
(だが彼女の発言はそれとは明らかに違う物で)
(つまりは、彼女自身の意思とは何だろうか、という意味での発言)
…………。
同じ事を言われた事がある。
私は…そんなに、不幸せな顔をしているのだろうか。
……私は、心から笑う事は…できるのか、分からない。
苦笑い、に近い物ならできたけれど。
(その声の響きに、長らく地面に付けていた手を外す)
(勿論剣を地面に戻して)
(顔をそっと、寄せてみた)
(少女が握った手を、見つめる)
(その小さな手で彼女が掴んでいるものが、なくならないことをただ祈る。
彼女はちゃんと、その手でつかんでいるものを把握できて、大切にできるから)
………私の、意思は。
(“主人のものか”と聞かれて、口ごもった)
(違う。主人に従っていたいのはただ自分の意思――猟犬としての、自分の意志)
私自身の、意思は――−…。
(それ以上、彼女は何も言えなかった。ただ、首を振っただけだった)
………不幸せ、そうな顔をしている、というわけではないのでしょう。
ただ、貴方の笑ってる顔が、見たいだけで。
(そっと寄せられた彼女の頬に手をあてて、目もとを緩める)
…それなら、私がひとつ、予言して差し上げましょう。
(頬にあてた手を撫ぜるように滑らして――…ふに、と指先でやわらかな頬をつまんだ)
貴方が望むなら、苦笑いなんかじゃなく、笑えるって。
……さて。まったくと余計な長話につき合わせてしまった気が致します。
申し訳ありません。せっかくの、昼休みでしたのに。
(それから、小さく首をかしげてから、その指先を離した)
(時計を見る。もう十数分もすれば、昼休みを終わりを告げてしまう、と)
…………ん。
(ふと、僅か上を見上げる)
(いっそ、何も無ければ、もっと楽なのかも知れない)
(でも、もう抱えてしまったものだ)
(離さないよう、無くならない様)
(しっかり、願うだけでなく意思を持たなければいけない、改めてそう思った)
………………。
……………。
(その様子をじっと見つめる)
(言葉が、途切れた)
(そして彼女は首を振り)
………………よく、分からないけれど。
どこか、欠落しているものを感じる。
それが、何なのか、探せばいい。
もしかしたら、探す事は、怖いかも知れない。
でも……貴女には、必要な事だと思う。
………変な言い方…だけれど。
私は、本物の、「媛名 葵」が見たい。
揺るがない、貴女自身を。
…本当に変。ごめんなさい。
(頭を少し下げて)
…………辛そう、寂しそう、とは言われた。
………私なんかが笑っても、可愛くもなんともないのに。
……皆、私に…温かすぎる。
(それは、本心から)
(その温かさが少し怖くもあったりする)
……予言?んっ………。
(頬を摘まれて、僅かに視線を泳がせ)
(その手の温かさとちょっとした恥ずかしさに頬を赤く染めて)
…………そう、だろうか。
………………っ。
(一瞬だけ、目を閉じ、息を吐くようにして)
(口を、笑みの形にして見せた、勿論無意識に)
…………。
ん……気にしてない。どうせ…本読むくらいしか、潰し方のない時間。
……………貴女こそ…わざわざ探しに来てくれたみたいだし。
……ありがとう。
(何に対してか、は分からなかったが)
(なんとなく、お礼を言わないといけない気がした)
(彼女とは反対側に転がしていた弁当箱を袋に回収して本をその上に乗せで脇に抱え)
(立ち上がると、スカートのお尻の部分を叩いて)
(無防備な状態を、曝け出しながら)
(座っている、彼女に手を伸ばした)
【そろそろ〆…ね。】
(自分はきっと、温かさを怖がっていた)
(温かいものがいずれ冷めて、この手を離れていってしまうことを怖がってた)
…………っ。
(“探すことは怖いことかもしれない、と”)
(綾香の告げた言葉に、続いた言葉に、わずかその漆黒の瞳を見開いた。
「媛名 葵」を、と言われたのは、初めてで。自分は猟狗でしか、ないのに――…)
……いえ、お気にならないで。
(ぐらぐらと、大きく揺れた心を押さえる)
(少し下げた頭に向かって、そうとだけ返すので精いっぱいだったのだけれど)
―――ええ、これでも意外に私の予言って、当たるのです。
(それでも、一瞬だけ、この瞳に映った綾香の表情)
(彼女の口元の形が、笑みをかたどったのを見つけると――…思わずこちらも小さく笑った)
いえ、私はただ、自分の為に貴方に警告をしに参っただけですから。
私を含めて、夜は物騒なものが多いのだから、お気を付け下さい、と――…?
(そうやって答えを返そうとする最中、差し出された綾香の手)
(思わず、きょとんとした様相で―――ゆっくりと、一度それに触れてから、躊躇って離した)
こちらこそ、ありがとうございます。
(差し出された手を握ることは、“今の自分”にはできなくて、自らで立ちあがる)
(それでも、触れた手の温度を確かめるかのように、葵は一度二度と手を握って開いた)
(綾香への心配――そう葵が認識した感情は、実のところ少しばかりそれとは異なっていた)
(葵はおそらく、無意識のうちに自分の深層の感情を、彼女に投影しようとしていた)
(自らとは違う道を歩めるのなら、できれば少しでも茨の少ない道を通って欲しいと。
自身の歩めぬ道を相手に歩ませることで、自らの安心を得ようとするかのように)
(―――全くと、浅ましいことこの上ない、と。彼女はそう気づいていたから)
―――いつか、もしも、私が貴方の手をちゃんとつかめたら、
もしも、自分の意思で、貴方に手を伸ばせるような“人間”になったら、
………その、ときは。
(自らの中でざわめく、感情)
(それを、押し込めるように小さく首を振ってから、
葵はもう一度、「有難う」と感謝を付け加えて、綾香に背を向けたのだった)
【それでは、こちらはこれで〆、で】
【……北峰さんに触れていくはずが、何故がこちらがぐらぐらにされてしまった罠、です】
【本当に、本日もこんな時間までお相手ありがとうございました。とっても、楽しかったです(一礼)】
……………。
(僅かな瞳の見開きをしっかり見て)
(大丈夫、という風に目を少しだけ細め)
見つかるから……絶対。
……ん、そう。
(自分自身、少し出過ぎたかな、とも思った)
(でも、自分が自分の意思で動いているか分からない、なんていう事)
(それは、悲しい事だから)
(黙っている事はもっといけない事の気がした)
……………。
んん………?
(意識していなかったから)
(よく分からずに首を傾げ)
……………そう。
貴女も、気をつけて。
もっとも、そんな心配、いらないかもしれないけれど。
………………。
……………ぁ……。
(その表情は何なのだろうと思いながら)
(差し出したままの手は、しばらく触れられていただけで)
(何か、気に障っただろうか、と考えたが)
(立ち上がった彼女の様子を見ていると、手を握っては開き)
(少し、表情が何か思案しているように見えた)
(手の動きが終わったので、頭一つ分あるかないかくらい高身長の彼女を見上げ)
(その後も、何か考えているようで、少しの間、見つめている時間が続いた)
(動揺、とは違う、別の物)
(何か言うのも憚られたので、ただその様子を見ているしかない)
……………………。
(彼女の紡ぐ言葉を、聞き取る)
(自分の言葉は、どうやらちゃんと彼女自身を捉えていたらしい)
(それに安堵しながら――)
…………ん、待ってる。
……自分の答えを見つけられるのを。
その時に、……続きを教えて。
…それで、十分。
それじゃあまた。……媛名 葵。
(もう一度フルネームで呼ぶ)
(「ひー先輩」と呼ぶのは、今の彼女を表すのに適切でない気がしたから)
(さっき会うまでの、猟狗をしての彼女を表す気がしたから)
(…その、小さなお礼を聞いて、目を閉じて)
(立ち去っていく彼女を影が消えるまで、眺めていた)
(風はどこまでも涼しくて、穏やかなままで)
(頬を、髪を、優しく撫でていった――)
【私はこれで〆】
【…私の事は結構前に喋ってしまっているから。】
【葵(さん)をちょっと、触っておこうかなと思って。】
【次のロールの一助になれば幸い。迷惑だったかもしれないけれど。】
【こちらこそ、楽しかった。珍しく色んな顔が見れたし。】
【長い時間ありがとうございました。】
【名前】久瑠神 灯夜 (くるがみ とうや)
【年齢】 17歳 高等部二年
【性別】男
【身長】 178p 73kg
【容貌】ドス黒く腐敗しきった双眸・茶髪(ミディアム)
右腕に鳥の片翼の刺青
部屋着は作務衣・仕事時は黒いスーツ・私服は様々
【能力】久瑠神流鍼灸術
森羅万象に存在する気脈や点穴を探り、それを針で刺激することにより
様々な現象を引き起こすことができる退魔の技。額に存在する第三の眼を
開眼し、万物の気脈を《視る》ことを初歩にして極意とする。
【希望】 戦闘・日常・探索・エロールなど
【NG】切断・猟奇・汚物
【弱点】身体能力はそれなりだが、 肉体的防御力は生身の人間
針が手元にないと、技術を殆ど発揮できない
【備考】
久瑠神流鍼灸術の現・継承者。表向きは上流階級層の人間相手に針を打っている鍼灸師(無資格)。
裏では暗殺集団《破璃》当主としての顔を持つ退魔にして暗殺者。退魔師として魔を殺し暗殺者として
殺人を請け負っている。常に混沌と破壊衝動を抱えるがそれを軽薄な態度と笑みで隠しながら人を刺す
タイプである。隣人愛や道徳や良心は人並み程度には有しているとは本人は語るが、混沌を求め混沌を
引き起こすことを楽しみとする。《破璃》は退魔師としての活動より暗殺者としての活動の比重が大きいため、
他の同業者からは忌み嫌われている家柄である。仕事として請け負う大半は警察関係者から持ち込まれる
表沙汰にできない事件の始末である。現在、混沌の中で自分の《片翼》と自分自身の《敵》と《戦い》を探している。
【プロフ投下】
待機してみっか、ちょっとの間だけど。
接続状況が悪いな。
短いけど今夜はこれで。また顔出す。
こんばんは。 まだいらっしゃいますか?
こんばんちゃん。
一名様ご案なーい・・・・と言いたいけどな。
なーんか微妙に回線の状況が安定してなくてな。
二重投下とか怖いんで、また今度の機会に・・・・・・orz
いれ違いになってしまいましたか。
せっかくですから待機させていただきます。
プロフは
>>46に。
申し訳ありませんが、今夜のロールは凍結なしの方向でお願いします。
>>96 初めまして。
残念ですが、そういうこともありますね。またの出会いをお待ちしています。
ああ、本当に。
今は安定してるが、さっきまでは読み込めなくてな。
未練がましいが、今度会ったらよろしく。
>>99 せっかくのデビューですから万全を期した方がいいかも知れないです。
よろしかったら
>>1にある避難所をのぞいてみてください。
引き続き
>>97のとおり待機させていただきます。
ま た 出 遅 れ た ! …と、思いましたら。
こちらも避難所も、微妙に重いのです。
と、いうわけで。こんばんは、です(ぺこり)
こちらでは、はじめまして、ですけれど。
お相手、おねがいできますでしょうか?…ネタを、持ってきた訳ではないのですがっ。
こんばんは。
島田さんに関しては、私もまったくの白紙状態で(汗
リミットはどのぐらいになりますか?
凍結できないので、そこで締められるシチュにしないとならないので。
わたしのほうは、特にリミットはないのです。
思いきって飛び込んでみたはのは良いのですが…うぅぅ。
戦闘だと、やはり長くなってしまいそうなので、日常ロール…とは、思うのですけれど。
では待機しておいて申し訳ないんですが、日付が変わったら締めに向かって
1:00にはPC離脱、というタイムスケジュールでよろしいでしょうか。
軽く邂逅シチュで。
夕方、私が部活を終えて部室まで遠回りをした途中で会う、というのはどうでしょう?
そちらは夕方、なにかしていることがあれば、その描写から書き出しをお願いできますか?
了解です。こちらこそ、声かけておいて申し訳ないのです。
では、しばらくお待ちくださいませ(ぺこり)
よろしくお願いします
(陽が落ちて、街は夕闇に包まれる)
(この混沌の坩堝、××学園のおいてもそれは例外ではなく)
(――その薄闇の中で、何やら精を出す人外少女がひとり)
――うぅぅ、落ちてる、気がしないの……
(校舎の脇の水道で、ばしゃばしゃと手に持った布を擦り合わせる六花)
(それは、濡れて黒く重くなった愛用のジャージ)
(前日、葛森利香とともに戦った妖魔の体液で、ひどく汚れてしまったものであった)
(紺色であるため、あの澱んだ緑色は、もう見えない――もう、すっかり落ちている)
(けれど、これが現在の六花にとって唯一のもの)
(しかも、「お出かけ」の予定まで間近に控えている)
(どうも不安で、未だに手洗いに励んでいるのだった)
【お待たせいたしました】
【よろしくおねがいします(ぺこり)】
お疲れ様でした
(コーチや上級生に礼をして、後も見ずにその場を去る)
(新記録を出して以来、周囲の期待は重く、わずらわしい)
(なるべく人を避け、少し遠回りしてロッカールームへ向かう)
(日が暮れて薄暗くなり始めた時刻…黄昏時。逢う魔が刻とも言われる昼と夜のあわい)
(魔の存在を日々実感する者として、心なしか緊張しながら校舎横を通ると、水道のところに人がいた)
何をしてるんだろう……
(水を大切に、と学校から言われればその通りにしようと思う性格なので)
(ばしゃばしゃという遠慮のない水音も気になったが)
(それよりも、この時刻に一人で人気のない所にいることが心配になる)
(声をかけようかかけまいか、と思いながら近寄って行った)
【ジャージの下は何を着ているんでしょうか?】
……ふぅ。
(一度蛇口を止め、半袖のTシャツの袖で顔に跳ねた水滴を拭う)
(この季節においては肌寒い装いではあるが、ヒトたらぬ六花には大して関係のないこと)
よっ、と。
(そして、ジャージの上衣を絞って水気を切り、ばっと音を立てて広げる)
……うーん。
(じぃっとそれを凝視して、すこし臭いを嗅いでみる)
……ん、分かんない……
(呟くと、しかめっ面のまま首を傾げた)
(ざりっ、と)
(少し離れたところから、土を踏む音が聞こえた)
――ッ!
(また、妖魔に襲われでもしたら、堪ったものではない)
(もしそうだとしても、倒すだけだけれど)
(全身に緊張感を孕ませて、六花は後ろを振り返った)
【と、いうわけで。上はTシャツです】
【下は、とりあえずジャージのままで】
(水道のところにいた人影が、身を起してパッとジャージを広げた)
(それでようやく、その人物はジャージを水洗いしていたのだとわかる)
(その人物が緊張し、素早く振りかえった)
……
(こちらが気を緩めるのと入れ替わりに、相手は全身を緊張させているのがわかる)
(仕方なく声をかけた)
あの、それ、汚れちゃったの? その格好じゃ寒いから、上着、貸そうか。
(運動部員の常として、替えの練習着は何枚も置いてある)
(人みしりする性格だけに、普段なら知らない相手にはしり込みしてしまうのだが)
(今はむしろ、自分のことを知らないらしい相手の方が気が楽だった)
【Tシャツとジャージ了解です。ご説明ありがとうございます】
あ……
(振り返った先にいたのは、背の高い、六花と同じようにジャージ姿の少女)
(彼女は気遣わしげな表情をして、こちらを見ていた)
(優しく声をかけられて、六花は急にしどろもどろになってしまう)
……あ、や、はいっ、そうなの、ですけれど。
(別に、やましいことをしていた訳ではないけれど)
(ただのヒト相手に、何だか恥ずかしい姿を見せてしまったような気がした)
べ、別に寒くは……あ、ありがとう、ございますっ。
(穏やかそうな人だ。それに、見ず知らずの六花に、声をかけてくれて)
(とにもかくにも、と頭を下げる……が)
…………あ゛っ。
(その拍子に、せっかく洗った上衣の袖が地面について、再び汚れてしまう)
(しかも、配水管から漏れた水による、泥水で)
【いえいえー】
(少女がしどろもどろに言い訳を始めた)
おどかしちゃって、ごめんね? とりあえず部室まで行こっか。
(相手を委縮させないように、なるべく親しげな態度をとってみる)
(それは最近付き合い始めた、交際相手から見習ったもので)
(いつも礼儀正しくきちんとした態度で他人の心を閉ざしてしまっていた津綺子が)
(ようやく学んだコミュニケーション術とも言える姿勢)
え、あの、お礼なんていいから。まだ何もしてないのに……っ!
(頭を下げる少女に、手を振ってこちらもあわてていると)
(少女が持っていたジャージが泥水に浸ってしまった)
えーと、それ、おうちで洗ってもらうわけにはいかな……そうだね……
(こんなところで日暮れに水洗いしていたということは)
(家族に洗濯を頼めるような境遇ではないのかも知れないと、妙な気を回す)
部室棟に体育会共有の洗濯機があるんだけど、黙って使うと怒られるし……
と、とりあえず、部室に行きましょう。ね?
(自分もどうしたらいいのかわからず、しどろもどろと相手を誘った)
あぅ、ぁ、驚いたとか、いう、訳ではっ。
(言葉と態度が明らかに噛み合っていない)
(ぱたぱたと顔の前で手を振る仕草は、今や癖と言えるかもしれなかった)
……あ、と……部室?
(親しげに、こちらに目線を合わせて話しかけてくれる彼女に、ようやく僅かながら)
(落ち着きを取り戻すと、誘いの言葉に首を傾げた)
……せ。せっかく、洗ったのに……
(ちゃんと洗えば落ちるものとは分かっているが、それまでの努力が水の泡になってしまったかのようで)
(がっくりと肩を落とす)
(それを見かねたのか、再度の誘い)
部室棟……洗濯機……
(それは、しばしば六花が夜中に拝借しているもの)
(やはり、勝手に使うのは不味かったのかと思う)
で、でも……う。おねがい、します。
(相手も、なぜかしどろもどろで)
(断るのも却って、申し訳ないような気がして)
(借りられること自体はありがたいので、厚意を受けることにした)
私、着替えはたくさんあるから気にしないで。
返せる時に返してくれればいいから。
あ、私2年の伊織津綺子です。えーと、あなたは
(ちら、と手にしたジャージを見る。「島田」という名前だけが判読できた)
しまださん、でいいのかな?
(ついてきてくれるようでホッとした)
(つい笑顔になってしまい、珍しく饒舌になる)
外に置いてある洗濯機は音がするから、黙って使うわけにいかないの
(すでに彼女が何度か使っているとは夢にも思わない)
体育館の中に、もう一台部活用の洗濯機があるから、そっちは黙って使ってもわからないけど
部活が終わると体育館のカギを締められちゃうから、今からは使えないわね。
(ぺらぺらとどうでもいいことをしゃべりながら、陸上部のロッカールームに着く)
ちょっとまってて?
(まだ中に数人の部員がいたので島田は入口に待たせておき、急いでロッカーから着替えを出して戻る)
これ、着られると思う。
あと、脱いだのはこれに入れて持って帰って。
(と、綺麗に五角形に畳んだコンビニの袋を手渡した)
は、はい……と、いおり、さん。
(彼女の目線がジャージに行く。やはり自分は「島田」六花なのだと、改めて感じる)
ん、島田、六花と。いうのです。
(答えて、もう一度会釈した)
(彼女について、部室棟へと向かう)
(笑顔が見えて、ほっとする)
へぇ、音が……
(確かに、古い洗濯機は夜には煩くて、誰かに聞こえていやしないかと思うこともあった)
(そんなことを口に出す訳にも行かず、ただうんうんと頷いておく)
(体育館のほうなら、鍵が閉まっていても問題ない)
(鍵開けはお手のものだ。これからは、そちらを使わせて貰おうとこっそり思った)
(そして、ロッカールームに辿り着くと、前で待っているように言われた)
…………うー。
(中にはまだ人がいるようで、今は人目を避けている六花には、落ち着かなくてならない)
(そしてそう経たないうちに、彼女は着替えを持って戻ってきた)
ぁ、あ……ほんとうに、ありがとうございますっ。
(丁寧に畳まれた服と、ビニール袋。几帳面さが、感じられた)
ここで着替えるわけにはいかないか…。
一緒に中で着替える?
(とロッカールームを指さすと、ちょうど最後まで残っていた数人が出てきた)
(伊織さんこれから?とか、待っててあげようか、などと声がかかるのに控えめな笑みを返して)
あ、あの、ありがとう。大丈夫だから、先に帰って?
みんないなくなったし、気を使わないで。
私も一緒に着替えるから。
(島田六花にはもっとあけすけな笑顔で、ぜひ中へ入ってほしいという気持ちで誘った)
(本当は、ロッカールームで一人になるのは怖い)
寒くなってきたから、早く着替えないと風邪ひいちゃう…
(ロッカールームに入り、以前に妖魔に襲われたシャワールームの方を見て嫌な気分になるが)
(今は一人じゃないと自分に言い聞かせる)
(六花が気にしないように、あえて自分もどんどん服を脱ぎはじめた)
【そろそろ締めに向かおうと思いますが、どうでしょうか】
あ、は、はいっ。
(もはや、言われるがままに中に入る)
……ひとが、いっぱい……
(周囲に聞こえないように、ぼそりと呟く)
(六花にとっては、この数人でさえ、「いっぱい」に感じられた)
失礼、します……
(一応、すれ違う部員たちに、頭を下げておく)
……は、はいっ。
(彼女の声音には、単なる勧めとは違う――求め、のような気配が感じられたけれど)
(彼女の「理由」を知らぬ六花には、その訳は分からなかった)
お借り、します……
(彼女について、六花も着替え始める)
(わざわざ上下が揃っており、下も履き替えさせて貰う)
…………
(背中越しに、緊張感)
(ちらと見ると、彼女は無言で着替えていて)
(その表情は、やや強張っているようにも見えた)
……陸上部、って。どんなこと、されてるのですか?
(彼女の引き締まった肢体を見て、そんなことを口にしてみる)
【はい。あと1往復くらいでしょうか】
陸上っていうとみんな走ってるって思うみたいだけど
私はフィールドの方で……って言っても通じないね。
走り高跳びを主にやってるの。
国体やインターハイだと、県のリレーにも出るから走らないわけじゃないんだけど。
人と競争するのは苦手で……
(ちょっと苦笑する。聞かれもしないことまでぺらぺらしゃべる自分が意外で)
気持ち負けしちゃうから。
マイペースに一人でやる種目が合ってるみたい。
(六花という少女は、なぜかどんなことでも耳を傾けてくれそうな気がした)
(そして、聞いてくれる耳に向かって頭に浮かんだことを次々話すうちに、ふと気持ちが楽になる)
…そうか、私、マイペースにやれるからハイジャンが好きなんだ……
(期待に潰されそうになっている思いの下から、陸上が好きだという気持ちが浮かび上がってきた)
(ロッカーをぱちんと締めて鍵をかける。自分の嫌な気持ちにキリをつけるように)
着替え終わった? そろそろ行きましょうか。
(さっきよりも少し軽くなった気持ちで、六花の方を向いた)
(黄昏時はいつしか、すっかり夜の色に変わっている…魔の時間であり、恋の時間でもある刻に)
【ではこちらはここで締めますね】
【そちらの締めを見届けますのでよろしくお願いします】
走り、高跳び……ぁ。
(そうか、あのひとか、と、思い出す)
(陸上部の練習は、たまに覗きに行っていた)
(遠巻きに見ていたから、気づかなかったけれど)
(他の誰よりも、軽やかに、綺麗に跳んでいたひと)
(そして、誰よりも一生懸命に、練習していたひと――あれが、彼女だったのだ)
すき、なんですね。とても。
(生き生きと話す彼女の姿に、そんな言葉が口をついていた)
(じっと彼女の言葉を聞いているうちに、みるみる表情が変わってゆく)
(そして、何かに気付いたらしい)
――?
(まるで憑き物が落ちたかのように、すっきりした様子)
(自分は、何もしていないけれど)
(彼女が話すことで、何か変わったのなら、それはきっと良いことなのだと、思った)
(彼女が着替え終わる頃には、六花も支度を済ませていて)
はい、おっけーなのですっ。
(向けられた表情は、六花が見た中で、いちばん綺麗な顔だと、思った)
(前向きで、頼もしい)
ありがとう、ごさいました。このお礼は、必ずっ。
(彼女は彼女の、向かうところがあるのだろう)
(六花は深々と頭を下げると、夜の中へと駆け出す)
(六花のすべきことを、為すために)
【では、こちらも〆です】
【回線が重くて、遅くなりました。ごめんなさい】
【gdgdにならずに済んだのも、ひとえに伊織さんのお陰で…】
【良い邂逅ができて、良かったと思います】
【ほんとうに、ありがとうございました(ぺこり)】
【こちらこそ、声をかけていただいてありがとうございました!】
【レス時間が一定しなくて済みません】
【こちらはキャラとしても一つ前へ進めましたし、とても楽しかったです】
【もう一度お礼を。そしてお疲れ様でした】
【おやすみなさい】
【や、こちらは安定して遅かったので…】
【そう言っていただけて、なによりなのです】
【はい、おつかれさまでした。おやすみなさいませ(ぺこり)】
待機しますね。プロフは
>>20です。
何やら規制が激しいようですので、避難所からでもお声がかかれば喜んで移動致しますので。
ふむ。避難所にてお呼びがかかりましたのでこれにて待機解除。
失礼致します。
【名前】高峰 椿(たかね つばき)
【年齢】 17
【性別】 ♀
【身長】 163cm
【3サイズ】 75 58 79
【容貌】腰までの茶髪を三つ編みにして一つに束ねている。
自分が起こした風で飛ばないようにいつも片手で帽子を押さえている
【能力】
風使い
突風や小規模な竜巻、風の刃を発生させる。
【希望】日常ロール 戦闘 エロール *特殊なのはご相談を
【NG】死亡やスカ
【弱点】煙
【備考】
高等部2年 女子テニス部所属
変わった事や物が好きで自信家
一族皆医の能力者なのに何故か一人だけ風使い
妖魔とか怪しいのはとりあえず倒してみる派
戦闘では家族の医術に頼って少し無茶しがち
煙が大の苦手。少し吸っただけでも数秒体が麻痺してしまう程
【たかねとたかみね混同してましたがたかねでおねがいします】
【とりあえず投下】
【待機してもいいのかな…?】
【待機してもよさそうなので待機します】
【リミットは最短でも1時過ぎまでは大丈夫です】
>>125 【こんばんは】
【あまり遅くまでは無理ですが、私で良ければ】
【名前】天羽 都(あもう みやこ)
【年齢】13歳(中二)
【性別】女
【身長】150cm未満
【3サイズ】C60、けっこう着痩せする方
【容貌】
栗色のさらさらショートに赤いヘアバンド
色白で目や鼻など顔立ちが全般的に丸い
制服に長めのエプロン、サイハイソックス
ttp://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=420&type=jpg 【能力】
・異能に分類される様々な力の増幅/抑制
都に直接触れている対象の【能力】が増幅したり抑制されたりする。
効果はランダムで強く発揮することもあれば何も起きないこともある。
例:魔法の制御が正確になる、機械の動作が不調になる
・生物が持つ一般的な力の増幅/抑制
都の手料理を食べた者は、異能に限らない様々な力が増減する。
胃に残っている間だけ作用し、効果は都の感情や意志に左右される。
一般的な範疇内であり、生物的限界を越えるようなことはない。
例:マラソンで自己ベストを出す、試験で暗算を間違える
【希望】日常ロール、調査探査ロール ※エロールと戦闘は要相談
【NG】猟奇凌辱、強姦、SM、グロ
【弱点】両足不随で車椅子生活、戦闘能力なし
【備考】
十年前、学園教師である両親と共にどこかから旧校舎の屋上へ転落、
下敷きとなった両親のお陰で命は取り留めたものの後遺症で両足不随となる。
引き取り手がなかったため、学生寮の寮母に引き取られて学園へ通うこととなる。
明朗活発、世話好きで少し頑固、まっすぐ真当な性格。
料理部所属で、寮母仕込みの料理は学内でも評判になっている。
十年前のことは覚えておらず、最近怪事件なのを知って調べはじめている。
自らの能力については瀬尾司に存在を指摘されているが理解できていない。
【プロフまだでした】
>>126 【今晩は。】
【よろしくお願いします】
【ご希望などありますか?】
>>128 【実はあんまり】
【日常か巻き込まれてのどちらかではありますが】
【高嶺先輩の一族には普通のお医者さんもいるのでしょうか?】
【都の主治医が先輩の遠縁の人で、とかぐらいしか思いつかず】
>>129 【普通のお医者様もいることにしましょうw】
【叔父の病院に遊びに行って出会う感じで?】
>>130 【お医者様はお婿さんとかで異能関係は知らないと無理がないかな】
【都の主治医だと整形外科ですね】
【定期検診に行ったら学園の制服を見かけて声をかける、ですね】
【書き出しは私がやりましょうか?】
>>131 【ですね】
【了解です、ついでに何かを感じ取ってもいいかも、ですね】
【ではお言葉に甘えてよろしくお願いします】
>>132 【都の能力は発現と効果ともにお相手の方にお任せです】
【なので、うまく使っていただければ】
【では少々お待ちください】
(最寄り駅を挟んで学園の反対側にある中規模の総合病院)
(時に小児科と整形外科が強いことで有名である)
先生、今日もありがとうございました。
(その病院の診察室から出てくるのは制服を着た車椅子の少女)
(毎年夏休みには何かしらの手術をここで受け、毎月検診を受ける身である)
(今日は授業が午前中だったこともあり、学園から直接来たのだった)
あ、山田さん、こんにちは。
(常連であるため、待合室へ戻る途中も顔見知りに会うことが多く、挨拶はかかせない)
【よろしくお願いします】
全く、なんで私がお使いなの…
そりゃあ、家の仕事の手伝いは出来ないけどさあ
(ぶつぶつと文句を垂れつつ叔父の勤める病院を歩く)
(病院と言う場所の薬臭さ、暗い感じが苦手だけでなく)
(自分に医の力のない負目から、病院、特に一族の病院は特に苦手な場所である)
はぁ、さっさと済ませて帰ろうっと。
ども、椿が来たって言っといて。
(受付に一言だけ伝えてさっさと診察室へ向かう)
(一刻も用を済ませて外に出たい気持ちからぶっきらぼうになった自覚がある。)
(粗雑な言動になる自分に苛立ち、周囲に荒々しく風が渦巻いていた。)
おじさん、これ、お父さんからね。
おばさんによろしくだって。
じゃね。
(用件だけを済ませて風のように去っていく)
(早く外に出たくて病院にも関らず駆け足で出口へ向かう)
……あれ、中等部の……。
ねえ、あなた……。
……わっ!?
(少女の肩に触れた瞬間、突風が病院内に吹き荒れた)
ちょ、ちょっと外でお話しようか、早く外いこ!
(謎の暴風に大騒ぎになる病院内から逃げるように出て行く)
【時間がかかってすいません】
【よろしくおねがいします】
>>135 ……ん、はい?
(声をかけられたので、触れられた肩の方を向いた瞬間だった)
(突然の突風が病院内を駆け巡り、軽い物は簡単に吹き飛ばされてしまう)
ふぇ、きゃぁぁっ!
(お腹から太ももにかけて涼しい感覚)
(それもそのはず、エプロンごとスカートの前がめくり上がっていた)
(診察室で先生や看護士さんに見られるのは慣れたことだが、外の患者の目がある待合室では別問題)
(あわててスカートを押さえるが、風は強くバタバタと音を立てている)
え?
ええっ?
あの、ちょっと!
(都の横を駆け抜けて行く学園の制服を着た少女)
(顔は見えなかったが、知り合いだと思い込んで車椅子を動かす)
ちょっと、待ってくださいって!
(よく分からないまま混乱している病院の外に出て、声をかけた少女を捜して周囲を見回した)
(全力疾走して少女より先に騒動の現場から出る)
(呼吸を落ち着かせながら少女を待っていた)
……風が制御出来なかった。
……なんで?
ひょっとしてあの子の事かな、一緒に渡した手紙……。
天羽さんとかいう人についてだったけど……。
(椿は一族からほぼ部外者扱いされているため内部の情報を知らない)
(苛立ちを感じていると、車椅子の少女が漸く追いついて来たらしい)
や、ごめんごめん。
こっちこっち。
なんだったんだろうねー、あの突風は。はは……。
(白々しさを自覚してか、棒読みのように話してしまう)
(動揺を示すように風が後方でざわめき、落ち葉が舞う)
えーっと……私は高等部の2年、高嶺椿っていうんだ。
もしかして、天羽さんだったりする?
>>137 ええと……あの人、かな?
(少し離れた場所に同じ学園の生徒がいて、都のことを手招きしている)
(顔に覚えはなく、本当に何で連れ出されたのか分からない)
(どのみちたいした速度は出せないので、普段の速さで車椅子を動かした)
空調の故障か、たまたま扉が開いた時に突風が吹いた、とか。
(振り向いた時なので扉が開いていたかは覚えてない)
(それよりも診察料を払わず出て行ってしまったのが気になる)
(何か用事なのだろうが、早く戻らないとと思う)
(何かごまかそうとしている感じで、あまり気分は良くなかった)
……高嶺、先輩ですか。
ええ、私が天羽ですけど、何か御用でしょうか?
(知ってる人は知っているので、特には驚かない)
(カツアゲとか、そうゆうことをしそうには見えないが、少し警戒をする)
……。
(じーっと車椅子の少女を見詰める)
(パっと見普通の少女だ)
(異能者独特の雰囲気や、そういったものを感じない)
(しかしこの子に触れた瞬間風が制御出来なかった)
(やはり、そこに何かがあるのだろう。)
あなたは……。
(すこし言いよどんで)
いや、別にたいした用じゃないんだけど……。
足、悪いの?
ああ、お金は大丈夫、私がなんとかしておくね。
うーんとずばり、何か身の回りで変なことおきてない?
なんて聞ききたかったな、なんて……。
>>139 …………。
(見詰められるので、そのまま見詰め返す)
(好奇の目でもないが、ぶしつけだとは思った)
ええ、そうですけど。
(病気で車椅子の可能性もあるから、質問には答えたが)
でも同じ学園の生徒とは言え、たった今初めて会ったばかりの方にお金をどうのこうのしていただくいわれはありません。
先輩は私のことをご存じのようですが、私はあいにくと記憶にありませんので。
(やっぱりよく分からない、一体全体何なんだろう?)
(変なことと言っても、何がどこから変なんだって決めるのは難しいと思う)
んー、聞かれていることがよく分からないのですが?
あ、もしかして新聞部とかの方ですか?
(最近、寮の先輩が危険なことをしていると知ったばかりである)
(あまりうかつなことは言えなかった)
(だから真意を知らなければと、逆に質問仕返す)
……。
(無理に連れ出したせいか凄く相手の機嫌が悪い)
(なんとかしないと、とは思うが)
そっかあ……。
勿体無い。
私の叔父さんなのね、あなたの先生。
それでたまに話を聞くだけ。
(冗談めかして肩をすくめて見せる)
)
(叔父は異能の事を知らない人間)
(一族がもしかしたら調査しているのだろうか……)
考えすぎ、なのかなあ。
(軽くぼやいてもう一度少女を見詰める)
(特異な能力を持ってそうでもない)
(が、間違いなく何かあるという確信を抱く)
いや、新聞部とかじゃないよ。
最近変な事ばっかり身の回りで起きてさ。
どうしても気になっちゃって。
(自分から足を突っ込んでいる事を棚にあげて)
(迷惑そうな事を楽しげに話す)
わざわざ連れ出して、ごめんね。
じゃあ、車椅子、押してあげるから病院にもどろうか。
受付の人に、椿の友達って言ったらいいことあるかもよ?
なーんて……
(冗談を交えながらそっと肩に手を触れる)
(今度は周囲の風が止んだ)
(いくら力を集めても風が吹かない)
―ッ!
(悪寒。背中に冷たい汗が流れた。)
(もしこの力を制御出来るのなら――)
(少女の能力に彼女自身気付いていないのだろうか)
(一族は皆コレを知ってて……?)
(無言になり黙ってゆっくりと車椅子を押す)
>>141 叔父さん?
高嶺先輩は、先生の姪御さんですか。
(信頼する主治医の親戚と聞いて、都の顔が和らぐ)
(靴下で隠す必要はあるが、それならば動かないが、それが足だと分かるようにしてくれた尊敬する主治医)
(何度も辛い手術を乗り越えられたのは信頼あってこそで、都の恩人と言える人だった)
先生にはいつも大変お世話になっています。
(一転して、深々と非礼をわびるように深々とお辞儀をする)
変なことばかり、ですか。
確かに最近は物騒ですよね。
事件も多いですし、私もこの間引ったくりに襲われましたし。
(車椅子を押してもらいながら、当たり障りのないことを話す)
(真の理由はともかく、恩人の姪に危険な情報を教えると先生に迷惑をかけてしまうから)
いいことって、私はいつも病院の方々によくしていただいていますから。
これ以上は他の患者さん達が不公平になってしまいます。
(にこやかに遠慮する都だが)
…………高嶺先輩?
(椿のしたことに気が付かず、だんまりになったことになぜだろうと振り返って見上げた)
うん
まあ、あんまり話さない叔父だけどね。
……すっごい行儀いいのね。
感心しちゃうなあ。
なるほど、なるほど。
じゃあ別に怪獣に襲われたりだとか
攫われそうになったとかはないんだ?
(わざとおちゃらけてみるが、本当に聞きたいと覆っていた)
そっか。
元々不公平なとこなんだけどな、病院なんて
(遠くをみやりながら寂しげに呟く)
……。
あなた……。
いや、なんでもない
(顔が真っ青になっているのを誤魔化そうとして笑う)
>>143 怪獣ですか?
お化けや幽霊の噂はよく聞きますけど、怪獣って、がぉ〜の怪獣ですよね?
(ちょうど退治されているところの妖魔は見たことがある)
(あんな存在は何かしらの強い力をもっていなければ太刀打ちできず、都のような存在が一人で遭遇すればどうなるか目に見えている)
(都には椿も同じようにしか見えず、だから適当にぼかす)
それを言い出したらきりがないですよ。
どこまで公平になれるかなんて、気持ち次第、心掛け次第なんですから。
(自己満足でも、たぶんそれは性分だから)
先輩、顔色が悪いですよ?
さっきの突風、もしかして変なものでも運んで来ていたりして。
(そう言いながら自分の額に手を当て)
私は大丈夫みたいですけど、熱が出ていたりしていませんか?
(さらに手を椿の額へ伸ばす、が車椅子の上からは届かず)
【私はもう限界なので、あとでどうするか相談でお願いします】
【おやすみなさい】
【マシントラブルで今なんとかなりました】
【本当申し訳ありませんorz】
【避難所の方で再開の相談のほうよろしくお願い致します】
【おやすみなさい】
【名前】葛森 利香(クズモリ リカ)
【年齢】17
【性別】女性
【身長】149p
【3サイズ】禁則事項(本人談)
【容貌】
黒髪のショートカットで少し日に焼けた肌。。
靴下の代わりに足の甲と足首の辺りに布を巻いている事が多い。(地面に肌を触れさせたいため)
護身用の道具(夜は暴力団から盗んだ拳銃、昼はスタンバトン)やメモ帳、鉛筆を常にベルトにつけている。
【能力】
・小型の蟲を生み出し、操ることができる。
・蟲の力を借りる事が出来る。(蜘蛛の糸や蝶の羽、毒など体に付属させる)
・逃げ足が速く、柔術もかなりの腕。(ただし、能力とは関係なし)
【弱点】鳥、トカゲ(これらが相手だと能力は一切使えない。彼女自身もこれらは怖いらしい)
【希望】NG以外
【NG】 死亡、グロ、スカ
【備考】
高等部の文芸誌同好会員。会が月1回発行する会誌のインチキオカルト部門を担当している。
ただし、ネタは近年発生している本物の異形であり、常にそれらを撮影や取材をし、それを改変して記事を書いている。
取材の域は、現場から警察や暴力団、退魔機関の一部など様々であり、いい意味でも悪い意味でも顔を覚えられる事がある。
本人曰く、「面白そうならそれでいい」と、はた迷惑な思考の持ち主。
元は蟲を祭る神社の娘であったが、姉殺しの為に妹によって家を追い出され、今でも妹の追手(蟲や殺し屋)に追われてるとか。
現在は友達の家の庭に居候している。
【プロフ投下のみ】
【名前】 郡 太一朗 (こおり たいちろう)
【年齢】 16歳
【性別】 男
【身長】 168センチ
【容貌】 はねっけのある癖の強い髪型。少々垂れ目。
髪・瞳とも黒。中肉中背。青と黒のチェック柄のバンダナを額に巻いている。
【能力】 無呼吸の瞬き −ゼロ・ブレス−
集中力を高めて、感覚を鋭敏に研ぎ澄ませる。
そのことにより、相手の攻撃を見極めたり、(他者から見れば)高速の連撃を与える。
発動している間は過度の集中のため、無呼吸になる。制限時間は3〜5秒ほど。
【希望】 基本的には何でも。
【NG】 ウホッ
【弱点】 能力発動時は無呼吸になるため、酸素濃度の低い場所では制限時間が縮まったり、
あるいは、能力自体が発動できなかったりする。
また、能力発動後は酸素を取り込むため、隙が大きくなる。
【備考】 高等部所属。家族構成は父・母・姉の四人暮らし。部活動は無所属、委員会は見た目に寄らず図書委員。
性格はテンプレ的な正義漢。ただし、単純で女にはペースを崩されやすい。
特に武術には興味がないのだが、ある日【能力】を得たと同時に、独学なりに学ぶことにした。
今のところ、得物は家の倉庫から見つけた特製のサバイバルナイフ。
特製と言っても、やたらと頑丈なだけ。で、破魔能力もなければ、殺傷能力もそれなりにしかない。
数学が大の苦手。
【預かり品】 刀
プロフ投下&待機っ。
気軽に声をかけてくれよなーっ!
名無しでよければお相手を
>>149 おっ、サンキュー!
んー、どうする?
折角だから、そっちの希望にあわせたいと思ってるけど。
>>150 ありがとうございます。
実は以前お相手してもらって名無しなのですが、
その続編という感じで、以前殺された殺人鬼が妖魔として蘇り
夜の公園で死闘という感じで。どうでしょうか?
>>151 ん、そっちがいいなら、その話乗った!
書き出しはどうすりゃいい? 俺が書けばいいのか?
>>152 それでは書き出しお願いします。
以前と同じ公園、同じ時間帯がよいかと。
(――近くにある馴染みのある公園。
特に用事もないが、ふと彼はここに訪れていた)
……久しぶりに暇だったから、ふらりと来てみたけど、
まぁ、何もないよな。
ここんところ、色々あったからゆっくりする暇なかったけど…
こうしてみると、ここも随分と夜は寂しいもんだな。
(苦笑を漏らしながら周りを見渡してみる。人がいないせいか、
そこはただのがらんとしたスペースにしか過ぎなかった)
155 :
姫樹蒼衣:2008/10/27(月) 21:06:13 ID:sNDWYY1D
(郡太一朗が、そんな風に考えていた時のことである)
(前触れもなく訪れる事故の様に、その男はそこにいた)
よう、大将。実に久しいな。
(その男は以前と変わらない風体でそこに立ち尽くしていた)
(衣装も、血生臭い雰囲気も、寸分も変わらずに)
(違いを挙げるとすれば、禍禍しく紅く光る双眸の色くらいだろうか)
今夜はいい月が出ている。見なよ、あんなに紅くて禍禍しい月が・・・・・
・・・・・どうした?俺が生きてるのがそんなに不思議か?
くはは、どうにも命冥加な男でよ。
生き返っちまったぜ、この糞ったれな世界によ。
(無造作に、缶コーヒーを投げて渡す。まるで友人に対するように)
(ちなみに無糖のコーヒー、所謂ブラックである)
>>155 ……っ、あんた…!
(ごぐりと唾を飲み込み、言葉を失う。
自らの手で闇に葬ったはずの男が目の前に立っていたのだ)
……いや、そうだな。
今更、『なんで?』とは聞かないさ。そういうのがあってもおかしくはねえしな。
(自分が力を手に入れた日から、日常は非日常的なものへと変わった。
そこで出会う人々や異形たちは、その常識というものの範疇外に存在していた。
ならば、今更何が起こってもおかしくはない。そう、死者が甦ることもまた)
はっ、ご苦労なこった。
閻魔の大王も、お前を地獄に落としたら被害が出るとでも踏んだのかね。
だからといって黄泉返らせるのもどうかと思うけどよ。
(悪態をつきながらも、コーヒー缶をキャッチする)
…んで、何しに来たんだよ。
また殺人鬼に復帰、ってか? なら、もう一度地獄に叩き込んでやるよ。
(返答次第では、とおもむろにナイフの入っているポケットに手を突っ込んで)
157 :
姫樹蒼衣:2008/10/27(月) 21:22:38 ID:sNDWYY1D
いきり立つなよ、大将。俺は鬼だ。
だからこそ、閻魔様もお情けかけてくれたんじゃね?
全くもって迷惑極まりない話だがな。俺はあのまま死んでた方がよかったよ。
(やるなら相手になると、臨戦態勢になる郡太一朗に構わず)
(缶コーヒーをぐびりと一口飲む。苦々しい顔になった)
うー、不味い。やっぱブラックは口に合わねーな。
なーんで懲りずに買ったんだろうな、俺。
(心底不思議そうに首を傾げる様子は、それなりに愛嬌はあっただろう)
で、なんの話だっけ?
(ポイっと缶コーヒーを後ろへ放り投げる)
ああ、そうそう。俺はあんたの名前すら知らないんだったよな。
名前を訊かせてくれよ、この間は聞きそびれちまったからな。
俺の名前は姫樹蒼衣(ひめき あおい)ってんだ。
女みたいな名前だが、その辺は突っ込まないでくれ、武士の情けでな。
(殺意は皆無であり、しかし以前より更に危険な雰囲気を漂わせている)
(彼は一度死に、蘇り、本物の鬼となったのだ)
>>157 ……へっ、どうだかな。
ま、お前さんは嘘をつくようなタイプには見えないし。
(下手な嘘をつくより、この男は実際に行動に移すタイプだろう。
そう、殺人鬼と名乗っていたように)
まぁ、あんたがまた人殺しするなら、俺はそれを阻むだけだ。
俺の力でどこまで出来るかわからねーけどな。
(よく、考えてみれば先日この男に打ち勝てたのはぎりぎりのところだった。
少しでも油断していれば、葬られていたのはこちらの方だろう。
だから、何度も殺しあいたい相手とは思わなかった)
分かったよ。俺は郡太一朗。
……ったく、自分が殺した相手に名乗るなんて妙な気分だな。
(仕方がない、と言わんばかりにため息混じりに呟く)
あんた、少し変わったか?
(ふとその雰囲気に気付いて尋ねる。
以前は猛然としていた殺意が、ひとつの『何か』として彼を形成しているように思えたのだ)
159 :
姫樹蒼衣:2008/10/27(月) 21:44:27 ID:sNDWYY1D
人殺しなぁ・・・・
思えば、なんであーんな事してたんだかな。
(遠き日の悪戯を回想するような、そんな表情)
(心底、疑問に思っている様子だった)
仮説なら幾らでも立てられるんだが、今となっては
実証することもできねーし、その必要があるとも思えんが。
(後半に関しては、説明というより独白しているかのようだった)
郡太一朗か。古臭くて勇ましい名前だな。
俺も、そんな名前がよかったよ。
(女のような響きを持つ自分の名前に劣等感を抱いているらしい)
・・・・あん?そうだな・・・・・蘇るのに一ヶ月くらいかかったらしいんだがよ。
なーんか、俺、本物の鬼になったみたいなんだわ。
(あっけらかんと、その事実を話した)
殺すための殺しはもうしねえよ、きっとな。
これからするのは、喰らう為の殺しだろうよ。
俺は、鬼だからな。だから、殺して食らう。食わないなら殺さない。
(以前の様な狂気はそこにはない。何かに対する渇望もない)
(あるのは、鬼という種族の持つ性質、特質、本能である)
馬鹿馬鹿しいよな、今どき鬼だなんてよ、ハハハ。笑えよ。笑えってば。
(ケラケラと笑う。これほど空しい笑い声もないだろうというような、そんな声で)
けどよ、まあ、それは仕方ない。仕方ないと諦めてたんだわ。
実際、あんたにこうして会うまではよ。けどな、やっぱり許せねぇわ。
理不尽だってのはわかるけどな・・・・・
(そこで初めて、蒼衣に殺意じみた何かが宿る)
(懐から、抜き身の短刀が引き抜かれる)
――――俺を殺した責任、とってもらうぜ?
>>159 はっ……。
ああ、そうか。そうか、いや、理不尽じゃねえぜ。それは。
だって、俺はあんたを殺してる。それぐらいの恨みはあって当然だ。
あんたのその殺意、他の誰かに向けられるぐらいなら、
俺にぶつけて来い。とことん付き合ってやるぜ?
(ヒュッとナイフを弄ぶように投げてはキャッチし、不敵な笑みを浮かべる)
あんたの事情は知ったこっちゃねえ。
だがな、これでも俺なりにあれこれ考えてたんだぜ?
……この気持ち悪さ。また感じることになるとはな。
(胸を鷲掴みにしながら、鋭く睨み付け笑う。
ああ、そうだ。これが『人殺し』ってことなんだ。誰かに恨まれる。それが当然だ)
……でも、言ってたんだよ。あの人が。
どんなことがあっても、自分の意思を貫く覚悟をしろってな。
だから――、相手をしても、あんたには殺されねえよ。
俺が俺の意思を貫く…そのために。
(静かに息を吐き出すと、月光に刃を光らせながらナイフをしっかりと握り締める)
161 :
姫樹蒼衣:2008/10/27(月) 22:06:25 ID:sNDWYY1D
はは、あっははははは!
(喉をのけ反らせて笑う。月に向かって哄笑する)
いいね、いいね。その台詞。ハッハァ!
まるで昔懐かしの正義のヒーローみたいじゃねえか。
(馬鹿にしているわけではない。この鬼は、心底感心しているのだ)
俺ぁよ、ずっと知りたいことがあったんだ。
(ふと、声のトーンを落として、真面目な顔つきで鬼は言う)
鬼として生まれたモノは鬼の宿業から逃げられないのか。
だったら、半端な殺人鬼でしかない俺は、何をすればいいのか。
けど、もうそんなことはどうでもいいやな。
(短刀を投げて、空中で回転させて、受け止める)
俺は恨みであんたを殺す。
あんたはあんたの信念の為に俺を止める。
(ピタリと、その切っ先が彼の心臓を正確に狙っている)
さあ、俺を止めてみろ。
俺を殺さなければ、みんなみんな俺の食い物になっちまうぞ?
あんたの家族も、クラスメイトも、大事な人もな。
あんたが倒すべき悪はもここにいるぞ。
(自らを悪と定義して、それを止めるものを正義と定義する。これで構図は決まった)
(あとは、雌雄を決するのみ。悪が倒れ、正義が勝つという結末で)
(そして悪は駆け出す。蛇のようにしなやかな動きで間合いを詰める)
(蠍の尾のような毒性を秘めた突きを、相手の正中線に向けて放つ。瞬きの間に四連続の突き)
姫樹蒼衣。
――ああ、そんなことどうでもいいな。
あんたはあんただ。あんたが決めればいい。
鬼だとか、関係ない。あんたはあんんたの道を進めよ。
俺が全力で阻んで見せるからよ。
(静かに宣言。ああ、全力で止めてみせるとも。
それが、『人殺し』に対する償いであり、己の信念。それが歪むようなことは――ない!)
俺は姫樹蒼衣、お前を止める。
知ってるか? あんたが後押ししてくれたんだぜ?
――躊躇いは捨てた。選択肢も絞った。
あんたが、普通の人間に戻って誰にも危害を加えないというのなら、
こうして殺しあうこともなかっただろうさ。
でも、それは結局、言葉だけの妄想。実現しえない理想。
ならば、俺は存在する選択肢を選ぶまでだ。……あんたを止めてみせる。
(刃を構えて、蛇の刃を待ち受ける。余計な思考は捨てた。
今はただ、この凶刃をどう受け流すか。それに意識を集中させる。
避けることはせず、言葉通り、その四連撃を的確に刃で受け止め、流す)
―――――。
(呼吸を相手の動きとリズムに合わせることで、その流れはより鮮明に感じ取れた。
どれだけ凶悪な突きであろうが、その分だけ、的確に反応すればいい)
(刃と刃が響きあう甲高い音が静寂の闇に響き渡る。)
穿つ―――。
(静かに宣言。最後の四撃目を凌ぐと、ぐっと腰を落とし鋭く勢いのある突きを躊躇いなくまっすぐに繰り出す)
(まるで槍を突き出すように、大きく踏み込んで懐からぐっと刃を煌かせる)
163 :
姫樹蒼衣:2008/10/27(月) 22:37:16 ID:sNDWYY1D
(金属音が都合四つ。防御には向かないナイフで突きが弾かれた)
(正確に急所を狙った分だけ、速度が落ちていたことは否めないとしても)
(その反応速度と動体視力は称賛に値する。何より、捌いただけに留まらず)
ぐぅっ!
(すぐ様に繰り出された反撃の刺突。まるで槍の穂先の様なプレッシャーを)
(伴ったそれを、弾かず捌かず、甘んじて受け入れる。頑強なる鬼の身体で)
くく、いい攻撃だ。だがまだ甘い。
(成り立てとは言え、鬼は鬼。猫の爪が虎の毛皮に通じないのと同様に、その刃は)
(それ以上食い込まない。肉に食い込んで、血が流れるが、それ以上は進まない)
そらよっ!
(左手でナイフを持つ腕を引き寄せ、崩し、肩で突き上げる様にぶちかましを当てる)
くぉっ……!?
(強烈なぶちかましに、派手に吹き飛ばされる。
身体を揺さぶる一撃に、土煙を巻き上げながら身体をバウンドさせ)
ぐっ……てめぇ…、やってくれるじゃねえか。
(ごほ、と咳き込みながら吐き捨て、不敵な笑みを浮かべながら相手を睨み付け)
ちっ…それにしてもその頑丈な身体、もう少し他の使い道はなかったのかよ?
工事現場のアルバイトなら引き手あまただろうぜ?
もう少し有効活用しろよ……なっ!
(走狗。獰猛な犬のように地面を蹴り上げてまっすぐ相手に突っ込む。
そこには迷いはない。細工もない。強靭な身体を打ち崩すためには、
そのようなものは不要。生半可なものは貫き通すことは出来ない)
―――そこだっ!
(一撃。ナイフを順手に持ち、首筋を狙いそのまま振り下ろす。
連撃を加えている暇はない。加えたところで、あの強靭な身体に阻まれてしまうだろう。
それよりは、力を込めた純粋な一撃を鋭く、食込むように放つ)
165 :
姫樹蒼衣:2008/10/27(月) 23:00:35 ID:sNDWYY1D
くはは、残念。
俺の実家資産家だから食うには困らんのよ。
だからバイトなんぞ無縁の長物。
(律儀に答えつつ、短刀を弄ぶ。どうにもしっくりこない。以前の一体感がない)
(爪と牙を持つ鬼が、人間の玩具を扱う事に違和感を覚えているのだろうか)
(それでも、手放す気になれないのは――やはり人間だった時の自分への未練か)
はは、それでいいっ!
(愚直なまでの突進に応じる様に、自分も駆け出す)
(肉体の稼働限界を理解した上で放たれる、自己の最速の突き)
(動作の最適化という概念があるが、簡単に言えば極限までに無駄な動作を省き)
(最適な効率で肉体を動かす行為である。この鬼が生前、日常的に行っていたことである)
ぐがっ!?
(だが―――肉体は彼の意思を裏切った。カウンター気味に突き刺さった相手の刃)
(性能では以前の遥か上をいく自分の肉体を、彼は使いこなしていなかった)
(かつて人間であった時の、その残滓がそれを妨げたのだ)
な、あぁぁぁぁ?ふざ、けるぅ・・・・・なぁ!
(けれど、彼は死なない。この程度では、死ねない。短刀を捨てて殴りかかる)
(血飛沫を上げながら、鬼が遅まきながらその本来の力を発揮しようとしている)
>>165 姫樹蒼衣!
ここが手前の別れどころだ!
本当の鬼になっちまうか! それとも人間の姫樹蒼衣に戻るか!
世界ってのは、残酷で優しくなんかない!
だから、手前が手前の人生を自分で決めろ!!
(息を止める。瞬間、その暴風のような凄まじい殺意と闘志が
空気という空気を薙ぎ払いながら、こちらに向かって振りかざされるのが感じ取れる)
(怯んで、たまるかよ!)
(敢えて向かってくる暴風のなかに、彼は飛び込んだ。
狙うは台風の目。すなわち――相手の懐。そして意識するまえに彼は、
左手の掌でナイフの柄を押し込みながら、右手で握ったナイフを再度『鬼』の身体に向けて突き上げる。
一秒でも早く、僅かにでも力強く。彼の執念を全て殺してしまわんばかりに、激しく。)
――――っぁああああああっ!!!
167 :
姫樹蒼衣:2008/10/27(月) 23:30:27 ID:sNDWYY1D
(その瞬間、全てが停止する。月も星も何も語らず、風すら吹かない)
(深々と突き刺さった刃は、確かに鬼の心の臓腑を抉っていた)
――ああ・・・・・なんだ・・・・・この為に俺は・・・・・
(鬼の全てと、姫樹蒼衣の全てが、その刃に吸い込まれる)
・・・・・おめでとう、郡太一朗・・・・・
これであんたは・・・・正真正銘の鬼殺し・・・・正義の味方だ・・・・・
(納得したような、そんな安らかな顔で、彼は陽炎のように笑った)
(それは祝福である。姫樹蒼衣は悟った。自分は、この為に蘇ったのだと)
は、はは・・・・・
(これにて郡太一朗は、ただの人殺しではなく、鬼殺しとなった)
(弱き者の為に振るわれる刃、そのものとなったのだ)
(故に、これは呪詛である。彼はこのまま戦いつづけなくてはならないのだ)
(かくして、何の変哲もない刃は、鬼殺しの刃に生まれ変わる)
(かくして、異才を持っただけの青年は、鬼を殺した武士となった)
はは、ははは・・・・・おめでとう・・・・
(その返り血で汚れた手で、郡太一朗の頬を撫でる)
ずっと・・・ずぅっと・・・・これからも・・・・・戦い続けるがいい・・・・・
俺は・・・一足先に・・・・・黄泉路の果てで・・・・待ってるから・・・・・な・・・・・
(ドクンと、最後に一際大きく脈打って、心臓が破裂した)
(ずるりと、姫樹蒼衣は崩れ落ち、絶命した)
……姫樹蒼衣。
俺は、謝らないぜ。だけどよ、感謝はする。
あんたは二度も俺の背中を後押ししやがった。
――あんたの命の分まで背負って見せるさ。
最後の最後まで悪あがきを続けて、その分だけ目の前の嫌なものを拭い去ってみせる。
それが、俺のあんたに対する手向けの誓いだ。
あんたを殺したんだ。それぐらいの覚悟がなきゃ、あんたも怒るだろ?
俺は挫けない、諦めない、戦い続ける。
それがどんなに辛かろうが、あんたを殺したんだ。
諦めた時点であんたに失礼だからな。……俺があんたにできる償いはこんなもんだ。
(静かな笑みを浮かべると、血塗れるのも構わず男が事切れるまで見守った)
また、どこかで会おうぜ。
そのときは……別の形で会いたいな。
出会いが出会いなら、あんたと俺とは友達になれたかもな。
(そう呟くと、男の血を拭い綺麗にさせる。それが、今彼に出来る弔いだった)
……じゃあな。姫樹蒼衣。俺はあんたの名前を死ぬまで覚えておくよ。
【こんな感じで締めかな。サンキューっ、付き合ってくれてよ!
楽しかったぜ、また機会があればよろしくな? それじゃおやすみ、お疲れ様っ】
169 :
姫樹蒼衣:2008/10/27(月) 23:53:52 ID:sNDWYY1D
【こっちはさっきので〆です】
【ありがとうございました。都合二回のロール楽しかったです】
【また機会があったらよろしくおねがいします】
【名前】御法川醍醐(みのりかわ だいご)
【年齢】 18 高等部三年
【性別】 男
【身長】 178センチ 75キロ
【3サイズ】 いらなくない?
【容貌】 短髪を軽く茶髪にしているほかは、一見品行方正。
【能力】召喚士。最近学園を騒がしている魔物の何割かは実はこいつのせいw
【希望】日常ロール、戦闘、エロール
【NG】後遺症が残るような怪我、死亡、スカ系プレイ
【弱点】呼び出す能力は超一流だが従わせる能力がイマイチ。
召喚には呪文と印が必要な為、口や手を封じられると召喚できなくなる。
敵が女だと、よほどひどい目に合わない限り反撃しない。
【備考】生徒会長。ケンカっ早いが親分肌で人望はある。
すべての女性は皆美しいと本気で思っているので、
生徒だろうが教師だろうが女に対しては挨拶代わりにくどき文句。
口が上手いので相手を言いくるめるのは得意だが、
軽いという評判も広まっているのでナンパの成功率が高いとは言えない。
現在は親元を離れて召喚士の師匠宅に下宿中。
師匠は人間国宝級の邦楽家。ちなみに同居している他の弟子は全員女性。
【投下落ちだが、このスレでもよろしくたのむぜ】
待機するわね。プロフは
>>4 気軽に声かけてくれるとうれしいな
【名前】隙屋 量子(すきや・りょうこ)
【年齢】17(高等部2年)
【性別】女
【身長】161センチ
【3サイズ】78、55、80
【容貌】黒髪のおかっぱ、眼も黒。夜型なので、いつも眠そう。肌が白いのが自慢。
夜間外出時には、黒いレインコートを着用。装備は刃渡り20センチの刺身包丁。
【能力】名前は『クオンタム』。
連続で最大一分間、幽霊のように、非実体化することができる。
発動中は何者の攻撃もすり抜けて受けつけないが、こちらからも何にも触れることはできない。
一度使用すると、使用時間の倍の時間を置かなくては再始動できない。
(一分使用なら待ち時間は二分、三十秒使用なら一分、一秒使用なら二秒、といった具合)
非実体化中は、身につけているものも非実体化するが、手放せば実体化するようだ。
【希望】雑談、戦闘、エロール
【NG】スカ系、後遺症が出たり見た目に残るような暴力、妊娠など。
【弱点】日光に弱い。非実体化中にこれを浴びると、頭痛とめまいを合わせたような苦痛に襲われる。
月明かりや蛍光灯は平気。苦痛の原因になる波長の光が含まれていないためであろう。
よって、能力を使用できるのは夜間に限定される。
ただし、大きな炎の発する光や、ある種の電磁波兵器でも同じようにダメージを受けるようだ。
また、精神系の魔術攻撃や、魔を払うような術にも影響を受ける。
【備考】普段は、物静かで読書が好きな普通の少女。
一年前、他人の異能を目覚めさせることのできる能力者「ザ・リンクス」と遭遇し、異能に目覚めた。
それによって自分が特別な人間だと思い込み、他人の命を虫けらのように扱うようになった。
具体的には、夜な夜な強盗、殺人を繰り返しており、能力を使って証拠を隠滅し続けている。
「ザ・リンクス」を探し出して殺害し、唯一の「特別な人間」になりたいと思っていた。
が、最近、超常の世界に生きる人々と相次いで遭遇。そのことで、やや考えに変化が現れた模様。
自分と同じように人を超えた力を持つ人々を、仲間に引き入れたいと思い始めている。
「ザ・リンクス」との対決に備えて。そして、その他の目的に利用できることを期待して。
【や、こんばんは】
【立候補してみてもいいだろうか】
ハイ!ようこそ歓迎するわ。
どんなシチュがご希望なのかな?
【では、よろしくお願いします】
【そこが問題で……大学生、ということは、普段はたぶん接触がないでしょうし……】
【やるとしたら、やっぱり夜の戦闘で出会う、ってことになるでしょうか】
昼間キャンパスをうろついていてもいいし、裏山で実験生物を集めていてもいいけど
夜の戦闘もオッケーよ。
そちらが私を襲ってくるのかな?
【こちらは現在、強い味方か敵を探して夜をうろついているような状態ですので】
【あなたを「リンクス」の刺客と勘違いして、先手を打って襲いかかる、という感じになるかと】
ということは、あたしが能力を見せるような状況ね。
そっちから書き出して見てもらえるかな。
【了解しました、では、少々お待ち下さいね】
(私にとっての夜は、ここ最近、狩り場ではなく、檻の中になってしまった)
(少し前までは、見知らぬ一般人を襲って金を奪ったり、どこかにいる『ザ・リンクス』を探して
狙い撃つための、自由な遊び場だったのに、あの……『リンクス』との再会の日から……私は、
一方的に狙われる側になってしまった)
(物理的に殺害不可能だった「宇宙人」『ザ・リンクス』。それは自らの目的のために、なにやら
私を攻撃したいらしい。そして、地球で見つけた異能者たちを、刺客として差し向けてくるのだ)
(この一週間で、私が相手をし、始末した異能者たちは、五人に及ぶ)
(ほぼ毎晩、である……これはキツイ)
(だが、ひとつ救いがある。連中は、一般人には被害を出したくないらしく)
(戦闘をおこなう際には、かならず異空間に、私と刺客……異能者だけを隔離するのだ)
(そして、今日もそうだった)
……電気が、消えたな。
(夜の街を歩いていた私は、すぐに異変に気付いた)
(街灯が、夜の店のネオンが、次々に消えていく。そして、周りにいた関係のない通行人たちも)
(異空間に異能者だけを閉じ込めることのできる能力者が、能力を使うときに起こる現象だ)
(現実そっくりの世界には、異能者以外入ってこれないのだ)
(つまり、今、この世界にいるのは……私と、敵と……関係のない、しかし「異能力者」な、誰か)
(……よし、いつものパターンだ……)
(偶然、敵でもない誰かと出会うとは思えないし……出会ったヤツを、適当に攻撃する)
(私は、懐から包丁を抜いた。そして、あたりに気配がないか、神経を集中させた……)
(商社マンとの合コン、一次会が終わって店の前へ出てきたところで商社側の幹事が素早く近寄って来た)
(二次会に顔を出してほしいという)
そおねー。どうしようかな。
みんなどうするんでしょうか?
(思わせぶりなことを言いつつ、素早く友達の表情をチェックする)
(みんなまんざらでもなさそうで、カラオケにでも流れそうな雰囲気)
(幹事の真剣な視線に気づいて、急いで愛想笑いを返した)
うふふ……
…あら……?
(周囲がすーっと暗くなった)
やだ、停電?なにこれ?
(周りを見回す。電気が消えているのではない)
(周囲の世界すべてが闇に薄れていくではないか)
ちょっ、何……みんな、いる?!
(声を張り上げて呼びかける。返事がない)
(周囲の音も今は何も聞こえない──)
いったい何事──
(声が――聞こえた)
(電灯が消え、星と月しか明かりのない暗闇の中、確かに……女の声が)
(「みんな、いる!?」――そう聞こえた)
(なるほど? 今日の敵は、女か)
(そして、――非常に重要な事実――「みんな、いる!?」――つまり、仲間がいる!)
(それも、みんな、という表現からして、ふたり……いや、三人以上の仲間)
(今日の敵は豪勢だ。叫んだ女も合わせて、最低四人以上はいるらしい)
(ならば、後手に回るのは致命的だ)
(先手を打って、奇襲をかけて……一人でも多く、戦いの前に減らす)
(対複数相手の戦闘など……私は、素人なのだ……そんな恐ろしいことは、したくない)
(クールに行こう)
(声のした方に走る)
(出来るだけ、足音を立てないように)
(闇の中を、さまよっている人影をひとつ見つけた)
(あれが敵か……やはり、女のようだ)
「いったい何事――」
(その言葉の意味はわからなかったが、女は、こっちを見てはいない)
(チャンスだ! 私は、そっと女の背後から回り込み)
(走った――包丁の切っ先を、女に一直線に向けて――)
(唐突に背後に気配を感じた)
そこにいたの、急に何が…
(振りかえるとこちらへ向かって走ってくる人物が見えた)
誰? 何してるの?
(何をしているのかはすぐにわかった。こっちに向けている刃が光ったからだ)
止まって!
(鋭く発する声は人間の肉声を超えて、物的な衝撃波となり、多少は相手を押し返すはずだ)
(――マズったッ!)
(思った時には、もう遅かった。相手は気付いたらしく、こちらを振り返った)
(だが、今さら攻撃は止められない。今止まったり、引き返したりすれば、大きな隙を生む)
(このまま突っ込み、包丁を心臓に突き刺す!)
(向こうが対処できなければ……最初に計画した攻撃が成功したのと、結果は変わらない!)
(だが、包丁は――というより、私そのものが――彼女に到達できなかった)
(「止まって!」という、鋭い一言!)
(それはただの制止の要請ではなく……物理的な威力を持っていた!)
――くおっ、なっ……!
(台風の日に、外へ出た時のことを思い出す)
(目に見えない、痛烈な圧力が、私の全身にぶち当たり……後ろへ通り過ぎていく)
(そのエネルギーは、流れの方向に私の体を忠実に運んだ……いや、ふっ飛ばした)
(といっても、飛ばされた距離は一メートルほど……壁にぶつかって、跳ね返ったという感覚だが……)
(とにかく、襲撃は失敗した)
――目に見えない、圧力……それが、あなたの能力か……!
マズイな……私の能力とは、相性が悪いらしい……。
(身を起こしながら、私は呟く)
……もっとも、だからといって、引くわけにいかないのがつらいところだな……。
まあ、とりあえず、ポジティブにとらえるとするか……。
あなたを始末できれば、私はひとつ苦手を克服できる、という感じで。
(いいながら、私はすっ、と、背後の壁に溶け込む)
(非実体化、そして、いつもの攻撃パターン……壁の向こうから、まわり込んで敵を討つ)
(建物の中を通り抜け、目測で女のいる位置を狙う)
(狙うは、再び、背後)
(――ずるり、と、女の背後の壁から、私は忍び足で現れ、包丁を振り上げた)
【ごめんなさい! 今からちょっと、20分ほど席を外させて下さい!】
【家族からの「さっさとお風呂入れ」コールがやってきました……すぐ戻ります! ごめんなさい!】
(小柄な少女がふっとんだ)
しまった、冗談じゃない……!
いったいあなた、誰?!
ただの強盗じゃないわよね?
何しろ世界中が突然あなたを残して消えてしまったんだから!
(少女に語りかけながらなんとか打開策はないかと周囲を見回して)
答えなさい!
(再び衝撃波を発する)
(だが、相手が消えてしまった!)
(それまで相手がいたはずの壁に、ビシッと音をたててひびがはいる)
逃げられた…?!
(きょろきょろと周りを見回しながら)
(また背後に感じる殺気に、素早く振りかえる)
【私も今から20分ほどお時間いただきますので、どうぞごゆっくり)】
【お待たせしました(ほかほか)】
………………?
(何か、違和感を感じる)
(女が、意味の通らないことを言っているのだ……あなたは誰、だなんて)
(しかも、この隔離された世界についても、戸惑っているらしい)
(リンクスの刺客のはずなのに……事情を聞かされていない、のか?)
(誰を襲うのか、とか……仲間が、どんな能力を使うのか、とか)
(私が壁をすり抜けた途端、今通ってきた壁に、大きなひびが走った)
(これは……大した威力だ。気合いの入ったのを、直に食らったら、死ぬかな……)
……『ミラボー伯爵』の複製空間に入るのは、初めてか?
(壁の裏側から、女に話しかける)
……異能者だけを、現実とそっくりな世界に閉じ込める能力……聞かされていなかったのか?
『リンクス』も、ずいぶんと迂闊だな……。
せっかく仲間をそろえても、それでは、目的を達成できはすまい……!
(私は、少々安心していた)
(この女が、自分の味方の能力も把握していないならば、敵が複数いても、怖くない)
(四人、いや、それ以上いても……連携を取れない烏合の衆ならば、対複数戦とは言いがたい)
(今は、この女ひとりに集中すればいい。こいつひとりに……)
(壁を抜け、女の背後から包丁を振り下ろした瞬間、振り返った彼女と目が合った)
(こいつ……勘の良さが、普通じゃあない……野生動物を思わせる……!)
(一瞬、迷いが生じた)
(この女が、叫びとともに衝撃波を発生させるなら、包丁より、そちらの方がきっと速い)
(私の刺すのが速ければいいが、叫ばれるのが先なら……)
(ゼロ距離でのあの衝撃波は、私の脳を水風船のように破壊してしまうかもしれない!)
――くっ!
(攻撃目標を変更する! 彼女の目線から、衝撃波の狙いから逃れるように、横に飛ぶ)
(転がりながら非実体化! そして、あらためて彼女の横腹を、包丁で狙う!)
(しかも今度は、非実体化したまま……衝撃波を恐れずに済む状態で突撃する)
(彼女の体に包丁を侵入させた状態で実体化すれば、確実に殺せる)
私は、無限に生きる……『リンクス』を出し抜いて……無限に生きる方法を研究しなければならない!
『リンクス』の刺客よ! 私を狙い、殺そうとする者たちのひとりよ!
お前に、お前たちに……私の邪魔はさせない!
(叫びながら地を蹴り、女に……私を狙う刺客に、最後の一撃を繰り出す)
ミラボー伯爵? 複製空間? リンクス?
(少女の声が知らない単語を羅列する)
初めから筋の通った説明はできないのッ!?
(いらいらして怒鳴り返す)
(異能者だけを閉じ込める。複製空間についてはとりあえず説明があった)
道理で。あんた以外に物音も気配もないんだもんね。
後ろを取ろうとしてるみたいだけど、無駄だって。
(本当は必ずしもそうとは言えないが、気配を感じることができるのは事実なのでそういった)
(後はこっちの反応が相手を常に上回ることを祈るのみ)
異能者だなんて簡単にくくらないでくれない?
できることもパワーも影響も全然違うのに!
止まりなさいっ!
(再び音域を変化させ、迫る気配に向かって叫びをあげる)
(鼓膜を破れればその苦痛で相手を足止めできるだろうか)
【お帰りなさい。こちらも遅くなりました】
何を言っているっ!? 説明が出来るのは私より、そっちのはず……!
(相手のいらいらした様子。それにつられて叫びながら、違和感が拡大しているのに気付く)
(筋の通った説明を必要としているのは……本当は、どちらだ?)
(仲間の能力を知らないとしても、名前ぐらいは知っているはず)
(ましてや、『リンクス』という親玉の名すら、聞き覚えがないようにふるまうなど、あり得るのか?)
(複製空間の説明を聞いたあとでの女の態度は、違和感をさらに増幅させた)
(得心がいった、というような表情。この状況におかれることを、少しも知らなかった……のか?)
(…………どういうことだ? リンクスの仲間たちは、そこまで閉鎖的なのか?)
(いや、違う)
(もっとシンプルな答えがある。しかし……まさか……)
「異能者だなんて簡単にくくらないでくれない?」
(ああ、その言葉は……)
「できることもパワーも影響も全然違うのに!」
(そうだ、それが答えだとしたら……)
(攻撃を仕掛けようとする私に、再び強烈な「声」の一撃が加えられる)
(非実体化状態でも、まわりの空気がびりびりと震えて、空間そのものを引き裂くように波打つのがわかる)
(だが、それは私を驚かせる、それ以外の効果はない……私は、今、実体を持っていないのだ)
(存在しない肉体に、音は攻撃を加えられない。存在していない鼓膜は……破れない)
(驚きによる一瞬の戸惑いがあったが、私は変わりなく、女の胸に包丁を差し込んだ)
(ただし、まだ非実体化しているので、刃は女の胸をすり抜けている……)
(実体化させれば、決着はつくが……その前に、今まで感じていた違和感を、解消したいと思った)
……あの、今さら聞くのもおかしいが……ひとつだけ、答えてもらおう。
あなたはまさか……『リンクス』の刺客、ではない……のか?
(非実体化が切れるまで、時間は三十秒)
(この問いに対する答えは重要だが、私は聞くのが少し、怖かった)
(彼女の答えによっては……私は、無駄な戦いをしたかもしれないことになる)
(気配がすぐそばまで迫る)
(目の前から声は聞こえるが、そこにはなにもない)
誰に恨みがあるのか知らないけどさ、勘違いしてるわよ!
あたしはあんたが言ったことを何一つ知らないって言ったらどうする?
リンクスも刺客も全く心当たりがないわね。
人違いもいいとこ!
(いかにも軽蔑したと言わんばかりの口調で肩をすくめる)
(それから可聴音域外の音声で言った)
暴力は無駄。今すぐやめたい。
(音声として認識することはないが、耳は確かにこの言葉を聞いて脳へ伝えている)
(無意識に直接届く語りかけに、どう反応するかはその人次第だが)
勘違い……勘違い……。
そ、そうか……やはり、そうなのか……。
(ふらふらと後ずさりながら、目を閉じて天を仰ぐ)
(その拍子に、女の胸に入り込んでいた包丁も抜ける……もちろん、キズひとつできてはいない)
まさか、こんな偶然があるとは……いや、あっても不思議ではないのか……。
この街は坩堝なんだったな……異能、非常識の坩堝。
それに関わる者が多いってことぐらい、学んでいたはずなのに……。
(怒りと、それ以下の感情をあらわにする女の表情を見ていると、急に罪悪感がわいてくる)
(女の口が、私に聞き取れない何事かを囁いた気もするが、それとこの気持ちとは関係があるだろうか?)
(とにかく私には、もはや戦意はなくなっていた)
(戦いをやめるべきだ、という意識が、急に心に浮かんで、それは私の意志から完全に賛成された)
(包丁を持った腕をダランと垂らし、どうしたものかと女を見る)
す、――すまない、私は……とんでもない間違いをしていたらしい。
あなたを、敵と間違えた……常々、私の命を狙って、襲ってくる連中なんだ。
さっきも言った通り、この空間には、異能者しか入れない……いつもなら、この世界で出会うのは、敵だけ
だったから……つい……。
本当に、ごめんなさい! 何か、償いができれば、いいんだけれど……!
(いつもより素直に、この見知らぬ「巻き込まれた人」に、謝罪したくなった)
(心が、何かに後押しされたように、思った通りのことを言う)
(暴力が急に嫌になり……身を守るためとはいえ、それをふるった自分が、許せなく思えたのだ)
(非実体化状態では、存在するのは心だけである)
(心に、何かが影響したらしいということはわかったが……この状態に、害があるとも思えず)
(私はただ、罪悪感の要請に従った)
(まだ気配はある。声も聞こえる。だがどこにいるのか、まるで見えない)
(その声が動揺した様子で何事かをつぶやいている)
(しばらく独り言を言ったと思うと、ようやく納得したらしく、謝罪が聞こえた)
とにかくあたしの言ったことは聞こえたのね?
(その気配の持ち主は、何も見えないとしても身体能力は人間と同じなのだ)
(聴力も。だから可聴音域もふつうの人間並みだった)
この空間をかたちづくる者がどうやって異能を見分けているか知りたいわね。
(急に少女の説明に興味がわいた)
異能者には、三次元空間上でとらえることのできる共通点があるってことじゃない。
だからそれらを選抜した空間が存在する。
技術的にはともかく、その共通点が何なのか、ものすごく興味あるわ。
あたしこれでも生物学を専攻してるから。
謝罪は受け入れる。あたしはこの件は終わりにするから、
あんたいい加減に姿を現したらどうなの?
そしてそのミラボーだかなんだか、この空間を実現している人に会わせて。
(胸の前で腕組みをし、肩足を突き出して誰もいない空間に向かってしゃべった)
【訂正:肩足→片足】
【よろしくお願いします】
………………ああ、聞こえている………………。
そして、あの衝撃波は、勘弁してもらいたい。
私には、もう攻撃する意志はない……本当だ。
(非実体化を解除する。これで、あと二分以上は、非実体化できない)
(しかし、それでもかまわなかった。向こうも、攻撃の意志はないようだから)
(包丁を懐にしまい、これで完全に非戦闘モードだ)
(わかりやすいように、両手を上げて、降参の意思を示す)
この空間の……異能者を見分ける、方法……?
あ、いや、三次元空間上がどうとか、専門的なところはわからないが……。
私が以前、聞いた限りでは、「共通の秘密」を持った者を、閉じ込めるらしい。
この場合は、「異能を持っている」「異能について、何らかの知識がある」ってところだろう。
だから、空間というより、脳に判別のポイントがあるんじゃないかと。
秘密というんだから、記憶領域だろうから、そのへんの脳波とか……。いや、分からないけど……。
(急に目を輝かせ、質問や仮説をたたき出す彼女に、私は少したじろいだ)
(生物学を専攻している……科学者なのか? 職業的好奇心を、刺激してしまったのか)
ほ、本当に許してくれるの? あ、……ありがとう。
(謝罪が受け入れられ、ほっと胸を撫で下ろす)
(人を殺しても感じなかった罪悪感にさいなまれていた私の心は、重石をのけたように軽くなった)
あ、でも、ミラボーは……あなたが敵、『リンクス』の刺客でなかったから、どこにいるのか……?
まだ、この空間が持続しているからには、どこかにいると思うんだけど、場所はさすがに……。
(と、返答に困っているところに、遠くから爆音が聞こえた)
(西の方角から、オレンジ色の明かりと、鈍い音が届く)
(百メートル以上は離れているところで……なにやら、派手な戦闘が行なわれているらしい)
(それはきっと、今度こそ『リンクス』の刺客によるもので)
(どうやら今回の暗殺の標的は、私ではなく、別の異能者だったらしい)
……200メートルほど向こうに、市民公園がある。
ドンパチやるとしたら、あそこかな。
ミラボーも、きっとあそこにいる。行きますか?
(腕を組み、堂々と立つ彼女に語りかける)
さっきのお詫び。戦闘に巻き込まれたら、私があなたを守ります。
あなたが異能者たちを研究したいなら、きっとすばらしい「資料」が見られるでしょう。
そして、あなたが研究することは……私にとっても、役に立つかもしれない。
(彼女の目を見て、私は言った)
【あ、わかりにくかったら、すみません。非実体化は、透明人間になるわけではないんです】
【姿は見えたままで……触れなくなるだけなんです】
ああ、あんたに答えろって言ってるわけじゃないから。
(こっちの質問にたじろぐ少女を安心させるように手を挙げて言った)
ただね、異能だとか超能力だとか、そういう言葉で片付けるのが大嫌いなの。
現実にあるものなんだから科学的な説明ができるはずなのに
思考停止しちゃって簡単にオカルトを受け入れる人の気がしれないってだけ。
(突然爆音が聞こえてくる)
今度は何事よ!え、市民公園?
(市民公園で戦闘がある、そこにミラボーもいるという説明をうける)
この空間、いったいどこまで広がってんの?
(ぼやきのように質問を口にする)
【非実体化について了解しました】
【誤解していてすみません】
……なるほど?
(つまり、根っからの科学者気質だ。それも、真の意味での)
(異能や超能力を、非科学的と否定せず、存在を認めた上で、説明をつけられると信じている)
(こういう人間は、私の需要にぴたりと一致する)
(異能を研究し……新たなものを開発できる、可能性のある人物)
(リンクスとはまったく関わりのないところから、このような人物に出会えるなんて……)
あなたと似た臭いを持つ人に、会ったことがありますよ。
その人も、方向性は少し違いますが……あなたのような、研究者でした。
(焼けていく西の空。炎と煙が、夜空を濁らせていくさまを、じっと見つめる)
ミラボー伯爵の能力、その有効射程距離は、私も知りません。
なにせ、敵の能力者ですからね。でも、この状況を鑑みるに、とてつもなく広そうだ。
本人に聞いてみるのもいいかもしれません。不思議な人物だったから……案外、答えてくれるかも。
(これは冗談ではない。実際、彼女がミラボーに、そう質問することを期待している)
(彼女に、いろいろな知識を蓄えて欲しい。それはすべて材料になるはずだ)
(研究結果を出すための、材料に)
(そして、その結果が、わたしの利益になりそうならば……私は彼女に、協力を惜しまないだろう)
(特にそれが……「無限」の実現に役立つ研究ならば……)
私の名前は……隙屋量子といいます。
そこの、○○学園の、二年生です。
よければ、私の名を覚えておいて下さい……何か、協力できることがあるかも。
あなたが、私のような能力者たちについて、何か研究しておられるなら……きっと……。
(空はますます赤く燃え、昼と夜が逆転したかのよう)
(私は彼女に目を向けて、答えを待つ――あの戦闘の場に、行くか、行かないか)
【そろそろ、〆に入りましょうか?】
他にも研究者がいるんだ。よかった。
こういう現象を簡単にスピリチュアリズムに結びつけない人が他にもいて。
そのミラボーっていうのはリンクスの人間なんでしょ?
あんたを狙ってるっていう。
異能者を狩るために異能者を抱えているってこと?
どうやら狂信者とか超能力狩りっていう類じゃなさそうね。
(隙屋量子と名乗った少女の在学校名を聞いて驚く)
ちょ、あんた、うちの学校のコなの?
あたしは雨宮ケイト。
そこの大学の理学部3年。生物学科分子生物学教室よ。
学内なら話が早いわ。遊びに来れば?
とにかく今は──そのミラボーとやらに会わせてよ。
(そういって、西の空へと視線を向け、促すような目つきで量子を見た)
【こちらはここで締めます】
【今日は声かけてくれてどうもありがとうー】
【そちらの締めを待ってるね】
いや、スピリチュアリズムというか……それのまま、体系を持っている様子でしたね。
錬金術師と言っていたかな……科学に置き換えず、魔法のまま研究し、扱っている人なんです。
(一時共闘し、一時語らったある人物のことを思い出す)
(科学と錬金術、名前は違うが、両者とも論理に従っていることは間違いなさそうだ)
(どちらも可能性はある。論理の積み重ねは、昔から人の不可能を可能にしてきたから)
そう。組織というか……ひとつの目的のために集まった連中ですね。
異能者への攻撃にも、何か目的があるようなんですが……リーダーがちょっと、異様でね。
真意がちょっとわからない。もしかしたら……従っている連中も、知らないのかも。
雨宮、ケイトさん……あ、あなたも!?
なんだかなぁ……そうか、この街というより、中心はあの学園なのかも……。
坩堝なのは、学園か……そうか……。
生物学科分子生物学教室、ですね。わかりました。
きっと、お訪ねします。
(自分がどういうところに入学したのか知り、憂鬱そうにため息をつき)
(しかし、この雨宮という女性とのつながりを得られたことは、それ以上の幸運で)
(にこりと笑って、頷いた……役に立つ仲間を得られた、という以上の、喜びが表情にあった)
(「遊びに来れば?」実のところ、最も嬉しかったのは、その言葉だった)
ええ、行きましょう――でも、戦闘が行なわれているんですから、いるのはミラボーだけじゃない。
もう二、三人いるでしょうね……異能者が……。
覚悟は決まったようですね……って、聞くまでもなさそうですね。その表情ならば。
(雨宮さんの目に映った赤い炎は、空に燃える炎が映り込んだだけだっただろうか?)
(それとも、好奇心と探究心、燃え盛る心の表れだっただろうか――?)
(私たちは、歩き出した。危険と、敵と、研究材料の待つ場所へ)
【私も、これで締めで! おつかれさまでした】
【じっくり楽しませてもらいました!】
【見届けさせてもらいました】
【あんまり書けなくてごめんなさい】
【楽しかったよー】
【またよろしくお願いします。おやすみなさい】
【まだ、いらっしゃいますか?】
【よろしければ、お相手願いたいのですが】
【プロフは
>>147です】
おっ、こんばんは〜まだいるよ
こちらこそお願いしたいね
とは言ったもののネタがない…そちらに何かあれば乗らせて貰うけど?
【むぅ……昼間に会うか、夜に会うかでだいぶ変わるような……好感度低めなので】
【こちらから提案すると……】
【1・昼間に学校で会誌を渡そうとする(少し、ギスギス)】
【2・夜、なぜか取材対象を助けようとしている所を遭遇(ギスギスを微妙に解消)】
【3・夜、妹に狙われ、撃退したところを目撃(現状維持or関係悪化)】
【こんな感じですかね?】
レスを待っている間に少し考えていたんだけど…
うん、1にしてみよう
昼間の学食、こちらの食事中に声をかける…みたいなの感じでどうかな?
後は臨機応変(出たとこ勝負)で
よければこちらから書き出すよ
【了解です。書き出しもお願いします】
【では、午後の紅茶を片手に待ってます】
(昼間の学生食堂は戦場のように騒がしい)
(友人同士の話し声、食事の注文をする声…その他雑多な音が広大な空間に入り交じる)
(今日も今日とて、そんな騒音の中、大量の料理でテーブルのひとつを占拠して)
(周囲から注がれる奇異の視線も気にせずに、黙々と食事を胃におさめていく)
(A定食とラーメンを片付け、親子丼の器に手を伸ばし)
(「頂きます」と小さく呟いて、出汁を含んだ白米に箸を突き立てる)
【お待たせしたね。こんな感じでよろしくお願いするよ】
おねがいしまーす。
(騒がしい学食の中にそんな声が響く)
(周りは喧騒に満ちているというのに、明らかに異なった雰囲気を醸し出している)
どうぞ。購読をおねがいしまーす。
(彼女の手に持っているのは、簡単なコピー本)
(表紙には『文芸誌同好会誌 見本』と書かれている)
はぁ……嫌な事引き受けちゃったな。
(だが、そのような物を受け取るようなモノ好き決して多くない)
(嫌な顔をされるのも慣れっこになってしまった)
ん? あの人はまだ配ってないな。
(そこで目をつけたのは、どこかで見たような後姿)
(だが、深く考えずに、彼女はゆっくりと近づき、冊子を差し出す)
文芸誌同好会です。現在、見本品を配って……あれ?
(差し出した瞬間に、動きが止まる)
迫水君ではありませんか。
(緊迫した雰囲気もなく、彼に話しかけていた)
【では、よろしくお願いします】
(口に含んだ鶏肉と白米を咀嚼しながら、差し出された冊子を無表情に見て)
(無言のまま--食べ物が口に入っているからだが--冊子から伸びる手に沿って視線を上に)
(その到着点に見知った顔を見つけると、そこではじめて顔に表情が浮かぶ)
………
(戸惑いと僅かな嫌悪をちらつかせる瞳を相手に見せたまま)
(食べていたものをゆっくりと飲み込こんで、再び口を開く)
……葛森さん…何故こんなところに…?
(利香の緊張感のない声とは反対に、感情を押さえたような声で尋ねる)
いやー、あたしはこの学校の生徒ですよ?
いても、別におかしくはないと思うんですけど。
(直とは対照的に、明るいままの表情の利香)
(確かに、制服を着ているし、ここにいてもおかしくないだろう)
それともなんですか?
あたしがここにいてもいけない理由でもあるんでしょうか?
(営業スマイル)
(まさに、そんな言葉が似合うような笑顔)
それよりも、今、会誌の見本を配っているんですけど。
どうですか?
(悪意はない。ただそれだけの行動)
あ?あぁ…確かにそのとおりだね…
(言葉通り、利香は学園の制服を着ているし、制服を着ている以上、学園にいても不思議ではないのだけれど)
いや、いけないとは言わないけど…こんなところで会うとは思っていなかったからね
(利香の「営業スマイル」に合わせるように表情を緩めて見せて)
…会誌…この前俺に取材した話がこれに?
(箸を置くと利香の差し出す冊子を受け取り)
(表と裏をひっくり返したりして眺める)
いやぁ……まさか、学校にいる事を否定されたら、あたしだって困りますし。
(そう言うと、彼女も椅子に座る)
それに、学校どこでもネタを探したり、会誌を配ったりしてますし。
(本当に笑いながらの対応)
いえ、これには載ってませんし、そもそも、事実を載せているわけでもありません。
迫水さんをモデルにした話はまだ載ってませんし……
(そして……)
実際に、『事実』を載せる事は出来ないし。
(小声でそのように呟く)
(その言葉に敬語はなかった)
『事実』を載せたら混乱するから。インチキオカルト話に入れてるだけだよ。
それもそうだ…まぁ、否定はしないよ
(適当な相槌をうちながら空の器を重ねて端に寄せ)
(椅子に座った利香の為にスペースを作る)
そうなんだ…じゃあ、いつ載るのかな?
(感情のこもらない、完全な社交辞令の言葉を口にしながら)
(見るともなしに冊子を拡げ…敬語の消えた利香の言葉に顔をあげる)
そうした方が懸命だね。君はそんなこと百も承知なんだろうけど…
(冷めた瞳で利香の顔を見つめ、表情の変化を伺う)
そう、百も承知。
(冷めた目で見られても表情は変わらない)
だから、あたしは平気で嘘を混ぜる。
だから君もあまり期待しない方がいいよ。自分が載るのを。
(ただ、事実を述べる)
ねぇ?君。
(ふと、話を変えるように口調を変える)
さっきから、何であたしの事をそうやってみるかな?
あたしの事を妙に思ったり、そんな目で見たり。
(先ほどの『営業スマイル』はない)
……あたしが何かした?
したなら言ってくれると嬉しいんだけど。
(困ったような顔をしながら言う)
別に期待はしていないよ
(溜め息をつくように息を吐き出して、冊子を閉じるとテーブルに置く)
それに書かれても困るからね
………
(利香に言われ、何故だろうと自分の心に問い掛けてみる)
(話している相手は、悪意ある異能者でも、ましてや憎むべき妖魔でもない)
(だが、あの夜に利香の発した言葉故に、目の前の少女に対して隔意を抱いてしまう)
君と俺とは同じ--夜の、「向こう側」の人間だ
だが、君の価値観と俺の価値観は決して相容れない
(テーブルに置かれた冊子を指でつつく無意味で無意識な行動をしながら)
君が「何かをした」からではなく、君が「何もしない」から…
(そこまで言うと口を閉じて、利香から顔を背ける)
(彼が何を考えているのかが少し分かる)
(次に発せられた言葉も、ごく普通の意見だ)
価値観の違いは誰でもあるもの。
それは否定しないし、あたしもそれを押しつける気はない。
(何故、そんな事を確認するのか?)
(だが、次に「何もしない」という言葉が出てきた)
何もしない?
あたしが何かをする義務があるのかな?
(本音だ。おそらく彼が嫌うであろう本音)
(それが、彼女の中から出てくる)
あたしはあたし。他の人は他の人。それだけの事。
面白そうな事ならともかく、どうして、あたしが他人の為に何かしないといけないのかな?
俺だって…
(押しつけなどしない、と言いかけて言葉が途切れる)
いや…俺は君と違って狭量でね。違う価値観の存在を全面的には肯定できないんだ
(僅かに目を細めて自嘲気味に笑う)
それこそ価値観の違いだね
(利香の言葉に触発されるように言葉が飛び出る)
俺は誰かの為に力を使う、その為の力だと思っている
君は義務などないと言う
君の考えだって間違いじゃないだろうが、俺は受け入れることができない
だからこそ、君への態度は少し失礼なのかもしれないね
(冷めた、間違いのない嫌悪の色を含んだ目で利香を見つめる)
あはは……それは大変。
でも、それは謙遜だと思うよ。
あたしだって、他人の価値観を全て許容できるわけないし。
(この人は本当に「人を救う」といった)
なるほどね。
人を救う為に、誰かの為に力を使う……か。
(青臭いと言ってしまえばそれで終わってしまいそうな理想)
確かに、そーゆー事から見たら、あたしは嫌な人だよね。
自分勝手で、自分の事しか考えられない。
(自分の事は分かっている。その理由も)
でも、はっきり言えば、失礼だと思うよ。もう少し、女の子を気遣っても罰は当たらないし。
(嫌悪の視線をはっきりと受け止め、その上ではっきりと口にする)
まぁ、強制はできないけどね。
あたしの事を知ってるわけでもないし。
誰だって自分が一番。それは決して間違いではないさ
(それでも…とは繰り返し言うことはなく)
そうかい?うん、確かにもう少し気を遣ってもよかったかもね…
(少し考え顔になり、取り繕ったように作り笑い--利香の見せた「営業スマイル」--を浮かべる)
確かに俺は君を知っている訳じゃない
君だって俺のことを知らないだろう?
どうする?俺についてもっと取材してみるかい?
(ある意味挑発するように、とりようによっては「近付くな」と突き放すように)
(感情を隠す笑みを張り付けたまま利香に問う)
そう、あたしは君を知らない。
君もあたしを知らない。
理由は簡単。根本を知らないし、知ろうともしないから。
そして、あたしはその根本に触れるの嫌な人なんで。
(問われる。是か非かを。答えは……)
今日は止めとくよ。
(非だった)
今の状態じゃ、『面白い事』はなさそうだし。
それに、君の本質には触れたくないしね。
取材はもっと『面白い』時の方が、もっと成果が上がりそうだし。
でも、一つだけ聞きたいかな?
(だが、聞きたい事はある)
もしさ……。
(正義の味方に聞きたい事。多分、彼女が一番聞きたい事)
ある人を救うために、守るべき大事な人を殺さなくちゃいけない。
そーゆー時、君ならどうする?
(体の中にためこんだ毒気を抜くように溜め息を吐き出す)
そうか、それならそれでもいいさ
気が向いたらいつでも…とはいかないが…君が来たら、なるべく取材には協力しよう
(僅かに緩んだ表情を向けて)
………
(利香の質問は悪魔の問題。誰もが迷い、いずれかの答えを出しても納得のできる解答にはなり得ない)
(だが、躊躇うことなく返事を返す。まるで答えを最初から決めておいたように澱みなく)
そんなのは簡単だ。「両方とも助ける」
人を救い、大事な人も殺さない
(強がりではなく、実現が可能であると疑うことなく)
(自信を持ち、真っ直ぐに。まるで正義の味方のように)
おや、これは思わぬところで取材対象ゲット……って、喜んだ方がいいのかな?
(笑いながら、営業用のスマイルではない笑いと共に言葉を吐き出す)
あたしもそれ以上の事は望まない。
相手方から話すのは歓迎だけどね。
(そんな事は多分ない。自分がその証明だから)
相変わらずの、正義感だね。
(その目は何を見ているのか)
理想を見て、自信を持って、それに突きすすんで……
(だが、予想する結末は言わない。彼女には言う事が出来なかった)
(何か小さい事を呟いたが人が聞き取れるほどの声にはならない)
まぁ、君ならそう答えるか……あーあ。
(困ったような顔をしながら頭を掻く)
その辺は頑張れとしか言えないかな?
【そろそろ、眠気が来たので、〆に行きたいのですが】
いつでも歓迎…とは言わないよ
(手近な紙切れに自分のメアドを書き込み差し出す)
受け取るか、破り捨てるかは君に任せよう
…?
(答えを聞いた利香の反応に心の中で首を傾げる)
(冷笑するか、否定するかと考えていたのだけど)
何か答えに不満でも?
(「頑張れ」の言葉に更に違和感を大きくしたところで)(昼休みの終了を告げるチャイムが食堂に鳴り響く)
(周囲はいつの間にか人気が少なくなり、騒がしい音は何処かに消え去っていた)
…やれやれ…すっかり時間を潰しちゃったな…
(話はここまで、と椅子から立ち上がり、重ねた食器を持ち上げる)
じゃあ、今日はこれで
(食器を下げに行こうと席を離れかけたところで振り返り)
そうだ、その見本は置いてって貰えるかな?
あとでちゃんと読んでみたいからね
(そう言い残して利香に背を向ける)
【ではこちらはこんな感じで締めよう】
【そちらのレスを見届けるまでは残っているよ】
こーゆーのは受け取る事にしてるんだよね。
(彼女はメモ帳をベルトのポーチに押し込む)
だから一応もらってく。
あらら、もうお昼が終わりとは……。
時間って早いな〜。
(話を途中で区切ると、彼女も椅子から立ち上がり、出口へと向かう)
見本は置いていきますよ。
よかったら、定期配布も受け取ってくれると嬉しいですけど。
(見本の事になると、途端に敬語に戻る)
(そして、そう大声で言った後に彼女は廊下に出て行った)
(人のいる廊下を歩いて行く)
正義の味方か。
(ボソリと呟く。誰にも聞こえないように)
全員が助かるって理想を掲げて、それを追いかけて……最後には
(誰の事を言うのかは分からない。だが、その独り言は誰にも聞かれることはない)
現実に叩き潰されるんだ。
(その呟きは、少なくても彼に向けられたものではなかった)
【はい、ではこちらも〆ます】
【お相手ありがとうございました〜】
【それではおやすみなさい】
【見届けた〜お疲れ様。こちらこそお相手ありがとう】
【また機会があったら、その時はよろしく】
【では、おやすみノシ】
【スレをお返しします】
【名前】須佐乃 水琴(すさの みこと)
【年齢】17歳 高2
【性別】女
【身長】170cm
【3サイズ】
【容貌】吊り目がちな眼鏡っ娘。顎を過ぎる長さの黒髪。
姿勢は良いが、雰囲気は緩く不真面目げ。制服も崩し着が基本。
均整のとれた締まった身体つき。
【能力】厳密には異能者でなく、自身の運動力・霊力操作に長ける戦士。
一族に伝わるその技能を「勁」とし、剣術や体術を補強する。
中世的暗殺寄りの技能であり、持久力にやや欠ける。
【希望】雑談 エロール 戦闘
【NG】 猟奇 特殊プレイは事前にご相談ください。
【弱点】自然現象を操る能力など 朝 死への恐怖
【備考】帰宅部。出席率が悪いという意味での不良生徒。
学業に全く力を入れていないが、学校にいる事は好き。
人当たりもよく、面倒くさがりで自己中心的なことを
除けばつきあいもいいほう。しかし、深いつきあいは皆無。
留年への危惧や成績は人並みに気にしている。
数代前に廃業した退魔師一族に生まれる。
本来なら平穏に生きる筈だったが、十の頃、突発的に
「殺傷への依存」、麻薬中毒に似た精神障害を患う。
それを悟った水琴の父は、名残のように伝わっていた術と、
須佐乃の退魔師の名を水琴に負わせた。
その倫理観は常人基準。自らの死も、他者を殺めることも良しとしない。
精神の疲弊のなか依存症を自覚し、他を殺める道を選ばざるを得なくなった。
現在は故あって家出中で、未だに葛藤したまま、夜な夜な街を闊歩している。
ちなみに父親は地主で裕福だが、清貧思考のため水琴の小遣いは雀の涙。
【投下落ちね】
【んでもって、久々に待機―と。】
【名前】紅裂 拓兎(べにさき たくと)
【年齢】十七歳
【性別】 男
【身長】 178p 80kg
【容貌】 半端な長さの赤茶色の髪・右耳にリングピアス(10mm)
半分齧られた林檎の意匠が刻まれたベルトのバックル
気分次第でサングラスやゴーグルなど
【能力】契約者
「ある悪魔」と契約して得た能力。珪素を操る力と、再生能力。
珪素で剣や楯・鎧を形成、放出、標的を水晶で固めたりする。
体術に関しては幾つかの関節技や寝技を習得している。
護身用に特殊警棒を持っているが、あくまで玩具程度に考えている。
【希望】戦闘・探索・交流・和姦 ・強姦
【NG】 猟奇・排泄
【弱点】バックルの破壊・・・・修復するまで能力が使えなくなる
聖句に耳を背ける
【備考】
一言で言うと奇人。周囲からは変人として認定されている。闘争狂の資質を見出され中学二年の時
ある人物に誘われて契約者としての能力を授かった。その後は闇社会の傭兵として実戦訓練を積み
現在に至る。闘争本能は退魔師や妖魔との戦いで満たしているので、普段は割合安定した人格をしている。
ただ、「貧乳はステータス」と言い張るが巨乳も好きだと主張する変人である。シリコンはNGらしい。
我を通しつつ人生を楽しむことをモットーとしている。しょうもない事に拘るが言動は大雑把の極み。
《虚影会》という小規模なグループに所属する「契約者」の一人。《虚影会》の活動目的は人間社会に
破壊と混乱と悪徳を撒き散らすことである。街角の画廊が集会場所。
【プロフ投下、と】
時間はあるんだけど、そっちの状況的にどうなんだろうな
や、はじめましてー。んー、状況的に?どうかな。
そっちの属してる組織自体が、どれだけの規模かわからないけど。
お互い素性を全く明かさずに話すことになるんじゃないかな、と。
んー、いやいやいや。そっちは絶賛プチ家出中で
もう戦いたくねーとか言ってるわけじゃん?
こっちはあちこちで悪いことしてるから、それを目撃したら
どうするのかなーって話。殺人衝動が沸騰して殴りかかってくる
という手もあるわけだし。
殺人衝動は、あくまで定期的に殺ってかないとヤバい、っていうモノだからね。
ただ、目の前で無差別でないにせよ、危険だと感じるものがあったら、
除こうとするのが人の性だと考えてるよ−。
なんだね、一種の依存症みたいなもんか。
あー、わかったわかった、こうしよう。
夜の公園で悪いことしてる俺→通りかかるそっち
→なんかヤベーぞコイツ→戦闘か会話。
漠然とし過ぎてるけど、こんなもんでどうか?
無理なら今回は俺、見送るけど。
出来る限り合わせるよ。
で、ひとつ聞いておきたいんだけど、そっちの組織って
知名度とか規模はどんなもんなの?
結構名が知れてそうな活動方針だけど、
内実はアイスキャンディの当たりを除いて全部外れに入れ替えるとか、
出店のタコ焼きの具を全部イカに変えるとかの庶民派組織だったりするのかな?
知名度は皆無だろうなー。名を売る為の活動をしてるわけじゃねえし。
組織というより、小規模なグループだから。人員はボス含めて十四人だ。
会が成立してからまだ日が浅いというのもある。
ちなみに活動内容はピンキリってことで。
じゃあ、書きだしてみるけど、いいか?
はーい。お願いします。
『陰水の種子の運び手は滅びた』
『白い盗掘屋はこの街を去った』
『星の外からの来訪者の活動が活発になっている』
『異形狩り共の活動も注目に値する』
『結論は――そろそろ私たちも動く時期だということね』
(ボスの無邪気な声の一言で、会議は終了した。誰も異論も反論も挟まない)
(この瞬間を待ち続けていた契約者たちは、それぞれの望む方法で、活動を開始する)
・・・・・事前の準備を完全に怠ってたわ、俺。
(そして彼、紅裂拓兎もまた《虚影会》の契約者としての活動を開始する)
(気の赴くまま夜の公園を訪れた彼は、月を仰いでぼやいていた)
あれだな、そもそも計画的な犯行って俺、向いてないんだわ。やりたい時に、やりたいようにやる。
むしろやると思っていた時にはやっていたってぐらいが丁度いいんだが。あんたどう思うよ?
それ、なんてジョジョ?って突っ込みは野暮ってもんだけどよ――ん?ああ、悪い、もうやってたわ。
(凍結したように動かない見知らぬ誰かを前に、一頻り愚痴なんだか雑談なんだかよくわからない)
(類の言葉を垂れ流していた拓兎は、ようやくにして自分が既に「やっていた」事に気づく)
ジョジョは第三部が最高傑作だと思うんだけどなー。
他の連中は第五部がいいとか抜かしやがる。俺もブチャラティ好きだけどな。
(水晶の中に閉じ込めて固めた人間が、公園のあちこちに点在している)
(まるで彫像のように動かない人間だったものたち)
(そんな者たちに委細構わず、拓兎はどうでもいい話を一人続けていた)
(何の気なしに足を踏み入れた夜の公園が呈している奇怪な様相。
既に冬の気配を見せる冷風が、無数の石英のオブジェの隙間を通り抜ける。
空気など入り込む余地のない物質のなかに閉じ込められている様々な姿は、
どうあっても助けようのないことだろう。その表情を直視できるだけの剛胆さは水琴にはない。
悪趣味だと断言できるこの光景のなかにあって、だが水琴は冷静であった。
徒手でありながらも、刺すような風のなかに在って、なお自分の身体の指先までの感覚が鋭敏だった)
――。
(声は出さない。足音は多少潜めてあえて立たせる。
こんなことが出来るのはきっと碌な人間でないことなど、考える筈もない。
故に、殺したって構わない筈だと、冷静に告げる。そこに犯人がいればの話だが。
舗装の上から砂の敷かれた地面を踏み、奥へと進む。)
らんらんるー♪
あー、寒い。
(秋の夜は寒いという大前提を何故か忘れていた拓兎は、寒さに身を震わせながら)
(これからどうするかなーと思案していた。大規模破壊は、他の契約者たちが得意とする)
(多分今頃、大量虐殺を行っている頃だろう。証拠に、遠くからサイレンが聞こえる)
(『火炎魔人』か『爆弾魔』が活動しているのだろう。一体何人の人間が今夜だけで死ぬか)
飯でも食いに行くかなぁ。
(拓兎が本当に求めているのは戦いであって、一方的な虐殺や蹂躙ではない)
(それをしない理由はないが、気が乗らない。それだけの理由)
(コインを投げたら表が出たか、裏が出たかの違い。その程度の理由)
(或いは、大量虐殺を続けていて強い相手が現れるというなら、それもありだろうが)
我ながら悪趣味だぁね。大体俺、芸術には大して興味はないんだよ。
ヌードのデッサンなら喜んで参加すっけどな。あーモデルが美人ならだけど。
あんたなんか、割合別嬪さんだぁね。バイトでやってみるかい、なんてな。
(自分が生み出したオブジェの数々を眺めながら、公園の中を歩く)
(水晶に閉じ込めた女性の頭を撫でながら語りかけるその様は、本人が気さくな態度な)
(だけに状況に相応しくなくて、ギャップが生み出す異様な雰囲気がそこにはあった)
(奇怪なものだと、オブジェを見て思う。
こうした殺し方は類似したものは見たことはあるが、
自らにそれを理解するだけの素養はない。
だが超常の思考速度と知識野がなくとも、目の前でにやける男が
下手人であるということは、隠されぬ故に理解する)
残念だけど、殺人犯と遊んであげる趣味は無いからね……。
そんなに殺したいもんなのか。
力があれば殺したくなるのか、――子供がゲームやって考えるようなもんなのかな。
(故に、考える。男の軽口に応じてやるだけの優しさは、水琴にはない。
周囲に在るものが、純粋に石英から切り出した彫刻であるならばともかく、
如何なる形であれ、これは「殺害」である。許されざることだ。
ポケットから携帯電話を引っ張り出しながら、歩を進める)
たとえばここで警察を呼んだら、あんたは逃げるの?
んー、あんたどっかで会ったことない?気のせいか。
(対面した相手の放つ緊迫感や、周囲の状況を理解した上で)
(日常的な会話のように拓兎は首を傾げた)
おいおい、殺人犯?なんのことだよ。
いきなり人殺し扱いするのが、最近のナンパ方法なのか。
(心外だと言わんばかりに拓兎は、真面目そうな声で言う)
(緊迫感は皆無。罪悪感も皆無。まるで何も感じていないような態度)
警察?なんでそうなるんだよ。逮捕される様なことしてねェぜ、俺。
あー、もしかしてアレか?人間殺して彫像にしたとか、そんな事考えてたりする?
そんなこと、あるわけないじゃないの。
(とんでもない、と言わんばかりに片手をひらひらと振る)
市が秋の芸術月間とか打ち出して公園に無料で寄付した彫像じゃねえの、これってよ。
まーあ、そんなことはどうでもいいんだよ。いいじゃないか。
あんたかぅわいいねェ。一緒にご飯でも食べに行かない?
おじちゃん、こう見えてもお金持ってるんだ、今日は。
寿司でも焼き肉でもモウマンターイだぜ?
(そして何の躊躇いもなくナンパを開始した)
(クラスメイトから、変人扱いされる由縁の一端である)
ナンパが上手い奴は、もーっと違った誘い方するもんだよ。
疚しさは隠さなくてもいいけど、相手の顔色くらいは見るもんだから。
――それと、頭のおかしい奴は好みじゃなくて。
(囃し立てる男が、良心の呵責にとらわれる類の人間でないことは知れた。
根気強い話し合いで解決することなど限られているのだから、
これはこれで話が早い。殴って黙らせるか、殺して黙らせるか、喋らせてから殺すかだ。
そういえば、いつもそうしてきたのだと、水琴は回顧する。
相手が外道ならば、こちらも良心の呵責を考慮せず行ける)
あんたがあくまで違うと言い張るなら、別にそれでも。
大事なのはあんたがどう思うかじゃないから、ね。
あんただって、こっちが何考えてるか、なんてこと、大したことだと思っていないでしょう。
(歩は次第に大きく。こちらを認識されれば、足早に。
相手のパーソナルスペースを侵害せんばかりの勢いで距離を詰める。
眼鏡の奥、ほの暗く濁った双眸が見据えるのは、美しい水晶ではない。)
【水晶ってことは、ケイ素ってより二酸化ケイ素ってことでいいのかな?
単純なケイ素を固めた物質とかも作れる?】
――あっそ。
(その言葉を聞いて無表情になる拓兎。こんな対応には慣れてます)
(挫けたりしないもん俺、と胸中では自分を鼓舞して慰めている)
(問題は、対面する眼鏡っ娘の放つ静かな殺意。この年頃の人間が放てる)
(類の雰囲気では決してなく、むしろこちら側に踏み込んだ人間の放つ空気)
(を自然に纏っていることだ。この空気を纏うまで、どれほど殺してきたというのか)
あー、なんか酷い一方的な事言われてる予感がするんだけど。
(間合いが詰められる。拳や蹴りが届く範囲まで、寸刻の猶予もない)
まあいい。独りで食う飯には慣れてるし。
(カリカリと、ベルトのバックルを爪で引っ掻く。「半分齧られた林檎」の意匠が刻まれた)
(バックルが、音にならない稼働音を立てる。相克魔導機関が異層世界から膨大な力を)
(送り出し、紅裂拓兎に人外の力の行使を可能にさせる。それは或いは魔力と呼ばれる力)
(魔王の作り上げた律法が、人間世界の法則を捻じ曲げる。そして、ここに顕現する力)
蒼氷壁。
(彼を守る様に地面から水晶の壁が、少女の前に立ち塞がった)
(珪素を支配する力は、今拓兎の手の中にある)
【割とフレキシブルに考えておk】
(大質量の出現に、軽く揺れた髪を押さえた。
煌めく六方晶系の連なった壁面に、ぐにゃぐにゃに歪んだ男の顔が透けて見えた。
眼鏡を外してポケットのなかへ落とし込む。
如何なる手品か、そんなことはどうでもいい。原理が知れたところで、理解など出来ない。
そこへ興味を抱くのは酔狂だけでいいと、殺し屋の血はそうした端的な性格に顕れる。)
……。
(手を触れて壁を押してみる。モース硬度7の石英壁を素手で砕くのは、
流石に荷が勝つ。最も、横から回り込めばそれで済むし、四方を囲んでしまえば困るのはあちら。
しかし、この壁が創り出される速度は度外視出来ない。
周囲の石英像を造った能力を省みるに、結晶を造ると一言に言っても、
その用途は多岐にわたるのだろう。こうした能力は幾らでも後出しが利くのも恐いところだ。
素手で砕けぬということは、これを纏われたら勝ち目がなくなるということでもある)
仕方ない。
(僅かに歪曲し凹凸が存在する石英の、微細な凹みにつま先をかけ跳躍する。
そこから向こうへ着地し、腕を横薙ぎに男の首めがけて振るうに躊躇はない。
指先が輝く。厳密には、袖口に仕込んでいたギミックナイフの、抜き出た刃が。)
(紅裂拓兎は稼いだ時間の間に考える。彼女は何者なのか、と)
(このような異様な状況にあり、ある種の冷静さや冷徹さを有している事)
(つまり、この様な状況に慣れているという事だ。導き出される解答は幾つもない)
無理無理、そう簡単には砕けんよ、これはな。
(綿密な術式を構築する時間がなかった為、一定以上の攻撃の前には砕け散る定め)
(にあるとは言え、この壁を素手で壊すには、相当以上の破壊力が必要とされる)
(それが可能だとすれば、彼女はそれに見合うだけの力か技術を有しているという事になる)
(果たして、彼女は破壊を諦め、迂回も諦めて、他の選択肢を選んだ。正面から突破するという手を)
(軽やかに舞い、僅かな凹凸を足場として、壁を飛び越えた。軽やかな着地は見事と言う他ない)
(そして間断の間もなく突き出された抜き身の刃が、こちらの首を狙って輝く)
(だが、拓兎とてその間に寝ていたわけではない。それ相応の対応は瞬時にこなせる)
(拓兎の右手を覆う水晶の篭手。それがナイフの斬撃を弾く)
シュッ!
(鋭く吐息を吐き様、左手が貫手を形作り、少女の鳩尾目掛けて放たれる)
(水晶こそ纏っていないが、当たれば当然痛打となる。少女にとっては、だ)
(甲高い音を立てて、水晶と鋼がぶつかる。
火花が散った後、硬度に劣るナイフの、折れた刃が空中に舞った。
激突の反動は、だが動体視力と反射神経の合わせ技で回避。
衝撃を残したまま、柄から手を離した手がそのままの速度で横へ動く。
手首を返し、右二指が牙のように曲がり、殺到する。剥き出しの眼球へ。)
――!
(次いだ抜き手は、打ち上げた左膝と、打ち下ろした左肘が挟むように防ぐ。
それなりの速度を持った挟撃。
蛇の如く撓る右腕は、その間にも挙動を止めない。
ピアニストが左右の手の異なる動きを完全に制御するように、ひとつの答えを導くために、
ひとつの思考が、複数の動きを完全に制御している形態である。)
(果たして刃はへし折れ宙を舞った、その行く末を見届ける事は)
(しかし叶わなかった。常軌を逸した反応速度で繰り出される次手)
(恐らくその動きは、人間の達し得る限界の速度だろう)
(ナイフの様に突き出される眼球への眼潰し)
(同時、こちらの攻撃は蹴り足挟み殺しで封じられている)
(一連の動きに淀みはなく、巧妙で、変則的だった)
(常軌を逸した訓練と天性と経験が重なって到達できる、至高の技と呼べる)
――――!
(だが、彼女は知らないのだ。紅裂拓兎が何者と契約したのかを)
(そんな事は知らなくとも、現実は常にひとつの答えしか生み出さない)
(つまり、目潰しは見事に決まった。当然としての痛みに、しかし拓兎は動じない)
(空いた左手が、その右腕を掴む。力任せに引き寄せる。後方へ倒れる様に)
(拓兎の足が跳ねる。片方の足が相手の脇へ。もう片方の足が相手の首を刈り取らんとする)
――俺の王国へようこそ。
(それは腕ひしぎ十字固めと呼ばれる関節技。血涙を流しつつ、その技を繰り出す)
(多くの関節技がそうであるように、これは一度極まれば脱出は困難である)
(腕や肘を破壊する無慈悲なる破壊技。体重を掛けて、一気に極めようとする)
【悪い、描写が足りなかった。今はそっちの腕にぶら下るような状態で】
【そこから体重掛けようしてる、って補完しておいてくれ。すまない】
(目を穿った。しかし指は脳まで届くことはなく、逆にその腕を掴まれる。
正面から飛び込む形で成立させる極め技であった。
先程の奇術にこの手管、見事と言って然るべき技である。
――が、水琴はあくまで人間であるが、決して譲れぬものがある。
生物が不得手とするあらゆる自然現象を引き起こすことも毒素も持たぬ身だが、
それ故に、"この距離で敗北を喫する"ということだけは譲れない)
……成る程、ジャングルの王者、ってわけ?
(鋭い呼吸とともに、突き上げた左膝で地面を噛む。
梃子の原理をそのまた上を行く力でねじ曲げるように、拓兎を腕にぶらさげたまま、
くの字にまがった膝を伸ばし、高みから"王"を見下ろす。
その80kgの不可を、腕の角度を変え膝の位置を変え、全身に分散させれば、
こうした"技法"も可能だ。不格好だが、卑怯も非道も技として繋いだ一族である。
割り込んでくる、多数のサイレンは、その血が栄えた時代にはなかったものだが)
――あ、れ。
見られてた、ってこと、か、な……?
(それにしてはパトカーの台数は多い。どちらかといえば、水晶像についての通報が利いたのだろう。
このまま続けても、互いに利はないことは、明白な状況であるが。)
――へぇ、なかなかやるじゃないか。
(口調こそ軽いが、その予想外の回避方法に心底感嘆した)
(それは技術。異能でも魔術でも身体能力でもなく、研鑽した技術)
(ただ打つだけの攻撃より、明確にして冷徹な法則と理論が支配する)
(関節技の方が、回避するのは困難だった。関節の可動範囲を理解し)
(仕掛けられた技の仕組みを理解して、その上で実行する)
(それは、口にする程簡単ではない。彼女は、紛れもなく強敵だった)
あんた、いい女だな。実にタイプだ。
あんたが相手なら、俺も全力でぶつかるのに吝かではない。
(軽薄な口調は成りを潜め、抜き身の刃の様な本性が現れる)
(拓兎は闘争狂である。狩るに相応しい獲物を求める、餓えた獣である)
(その対象に認定してしまえば、老若男女問わずが、拓兎の好みのタイプとなる)
――無粋な国家権力の走狗が。
(だが、その熱に水を差す様に、サイレンの音が近づいてくる)
(固め技を解除して、地面を転がって、素早く立ち上がる)
(血を流していた眼球は少しずつだが、回復していた。これも契約者の特権だ)
おい、覚えておけ。お前は俺が殺す。
いずれその首をねじ切って、水晶で固めてじっくりと愛でてやる。
他の首と同様にな。くふ、くはは・・・・・その日を待っていろ。
(公園の入り口に向けて手を振る。巨大な水晶の壁が地面から突き出て、進路を阻む)
(悠然と踵を返し、反対方向に向けて歩を進める契約者・紅裂拓兎)
(口元に歪んだ笑みを浮かべ、拓兎は上機嫌でその場を去った)
【ここで〆、でいいのかな?】
【ぬあ、そっちが〆の文章書いてくれたら】
【適当に蛇足の〆を書くつもりだったんだが】
【んー、蛇足になっちゃうなら……そだね、こっちもなっちゃいそうだし。
ここで〆、でお願いするよ。おつきあいありがとうー。】
【へい了解】
【いやいや、こっちこそありがとうな】
【またいずれということでノシ】
【名前】伊達 三月(だて みつき)
【年齢】16(高等部一年)
【性別】女
【身長】167cm (147cm)
【体型】82/58/82(77/57/78)
【容貌】一見、凛々しい
肩甲骨まで届く髪を、首根で軽くまとめている
【能力】伸縮自在:触れた物の大きさを2割変化
「梵天丸」を通しても能力は使用可能、巨大化した物質の質量は増加
能力は重複せず、放置すると5分で元に戻る
一度の発動では150cm圏内、体を元に戻せば200cm圏内まで可
【希望】日常、戦闘、エロール、などなど
【除外】スカ、グロ、重度の肉体損傷
【弱点】武器に頼り切りの格闘術
【備考】普段は体を167cmに能力で大きくしている
薙刀部所属の幽霊部員で薙刀袋に「梵天丸」を入れて持ち歩く
お守りと称して首に下げる三角皮袋には「鬼切り」が納めてある
商店街の外れにある伊達骨董品店の一人娘
梵天丸:元骨董品で150cmの金属製の棍
鬼切り:梵天丸に装着可能な正三角形の対魔用の刃
【プロフのみの投下落ちです】
【さて、こんな私でもいいだろうか】
【プロフは
>>172だよ】
そんなお前が大好きSA(満面の笑み
さてさて、シチュとしては
@《虚影会》の一員として勧誘される
某所にある画廊に誘われるように入る隙屋量子
そこで待っていた者とは・・・・・?
A恒例行事《リンクス》の異能者たちとの死闘に巻き込まれる俺
――夜。紅裂拓兎は街中を徘徊していた。突如広がる異空間に
閉じ込められた彼がそこで見たものとは・・・・・?
どっちを好み?
【あはははははは、面白い冗談だ。(にっこり)】
【ふむ、そちらからシチュ提供してくれるとはありがた……うわぁ! どうしよう、どっちもやりたい!】
【1ならキミらの組織のことをいろいろ聞かせてもらいたいし、2なら出したい敵も出せるし……】
【正直、ものすごい決めかねる……質問に質問で返すのも失礼だとは思うが……紅鮭くんの好みは、どっち?】
まあな。リップサービスも大事だし。
うむ、そっちの時間と相談しないとな。
ちなみにこっちにはリミット無し、眠くなるまでだ。
@なら、他の日でもできることだし。
Aで闘争本能満たすのも悪くない。
個人的にはAかな。書きだしの折衷案としては、戦闘してるのがこちらの
本拠地の近くで、その関連でやり合うっていうのもあるな。
【ふむ、面倒を言ってすまない。では、2で行かせてもらおう】
【書き出しはこちらから? それとも、キミの本拠地の近くだから、その情景を描写してもらった方がいいかな】
【あ、そうそう。時間は、2時とか3時ぐらいまでだと思う】
そうだな。こっちの本拠地は、魔術的な理由でどうとでも
できるんで、できればそちらからお願いしたい。
理由に関しては、後日明かせるといいなーと薄ら思ってるZE。
【了解。じゃあ、ちょっと待っていてくれたまえ】
リミットに関しては了解。
その辺までなら楽勝なんで、問題ないぜ。
(もう、強盗をして一般人からお金を獲る遊びをやめて、久しい)
(久しいと言っても、せいぜい一ヵ月程度のことだ……)
(しかし、やめても結局、禁断症状など出ず、いつも通りの夜を私は過ごしている)
(結局、私は殺人鬼という柄ではなかったのだろう。人並み以上の力を手に入れ、調子に乗ってみただけ)
(それとも……単に忙しすぎて、禁断症状を感じる間もないのだろうか)
(実際、ここしばらくは、一般人を狙う暇さえない……外に出れば、必ず『リンクス』の手先が襲ってくるから)
(しかし、私は外に出なければならない……『リンクス』の手先をひとりでも減らすために)
(そして、奴らと戦うための、味方を探すために……)
(その日、私が徘徊場所に選んだのは、駅のそばにある大型ショッピングモールだった)
(まだ、夜中という頃合ではない……放課後から一時間ほど、まだ夕方)
(買い物をしている人たちでごったがえしている空間。自分と同じ制服の、学校帰りに寄り道している学生もおい)
(私は夕食の買い物ともに、「襲撃」されるのを待つ)
(そして、その瞬間はやってきた……)
(煌々としていた電飾が消える。人が消える。フロアに鳴っていた、軽快な音楽も――やむ)
(『リンクス』の手先たちの、襲撃だ)
(その現象を確認し、私は辺りをうかがう)
(人影を探し……まずはそれが、敵か、それ以外かを確認しなければならない)
(前回、とんだへまをやらかしたから。今度は……味方と出会えるなら、最初から味方として出会いたかった)
……だれかぁ……いないかぁ……!
(薄闇の中へ叫ぶ)
【じゃ、よろしく頼むよ?】
(隙屋量子が異層空間に閉じ込められる、ほんの少し前のことである)
(――とある画廊。肖像画や風景画が並ぶ、ある種独特の雰囲気を漂わせる)
(不思議な空間。右の壁も左の壁も、只管絵が並んでいる。ずっとずっと入口から)
(果てが見えない暗闇の奥まで。その照明の届かない暗い闇の奥で、会話がなされていた)
『なんて奇縁なのかしら?彼らが近くに来ているわよ。
ふふ、狙いは私たちとは関係ないみたいだけど。
ちょっとご挨拶してみようかしら?誰か行ってみる?』
(その声に邪気というものはなかった。只管に、無垢)
(こんな声を出すのは、人間では有り得ない。人間には、無理だ)
(そして自分も、ある意味人間失格か、などと哲学的な思考を巡らせてみる)
―――俺が行く。
(儚い思想を噛み砕いて、紅裂拓兎が闇の奥から顕れる。半端な長さの赤茶色の髪)
(右耳にはリングピアス。紅いジャケット。ベルトのバックルには半分齧られた林檎の意匠)
(《虚影会》の契約者にして、珪素を支配する戦闘狂が、扉を開ける)
(そこにあるのは、いつもと変わらない街並み。戦闘の気配など、何処にも漂っていない)
『相手は異相空間を展開してるわよ。門を開くから、ちょっと待ってて。
あー、場所は駅前の方よ。ショッピングモール。折角だから、送ってあげて』
(その声と共に、正面に紅い影が広がった。空間使いの契約者の使う゛扉゛である)
(隠密行動の際、移動の為に使うので彼は躊躇なくその影の中に足を踏み込んだ)
―――静かだなぁ。
(とりあえず、到着した。そこには物音がなく、光もなく、人もいなかった)
(その時、遠くから誰かの声が聞こえた。ふんと鼻を鳴らして、その方向に歩き出す)
俺には生き別れの妹がいた気がしたが、実は全然そんなことはなかったんだぜ――!!
(わけのわからないことを叫んで、自分の存在を全力で主張してみる戦闘狂だった)
【こちらこそ、よろしく】
(かん、かん、かん、かん、と足音を響かせて、私はショッピングモールの中を走る)
(普段なら気付かないが、石のタイルを並べた床は、意外に足音を響かせる)
(誰かいるとして、この音はこちらの存在を知らせる合図になるだろうか)
(それとも、さっきのように、叫んで位置を知らせねばならないか)
(と、もう一度叫ぼうとしたところで、遠くから叫び声が聞こえた)
(眉をひそめる。聞き覚えがある、というか……読み覚えのある、漫画のセリフだったのだ)
(オモチャ売り場とかアニメショップでも向こうにあって、DVDのプロモーションでも再生されているのだろうか?)
(いや、違う。停電状態のこの空間では、自動再生のヴィデオ映像は切れているはず)
となると……人か。
それも……ふ、ふ、ふ、ふ。あんなふざけたことを、『リンクス』の手先が言うとは思えないし……。
つまり「敵以外」か。いいぞ、この展開……! 味方……それも、強いヤツだといいが……!
(私は走る。声のした方へと)
実は私は、一回刺されただけで死ぬぞオオオォォォ――ッ!
(未知の人物に向かって、自分もやや悪ふざけた叫びを送りながら)
…………ん? おーい、そこにいるのかぁ……!
(動く人影を見つける。薄暗くて色はわかりにくいが、赤っぽい服を着た、赤っぽい髪の男だ)
(ちょっとばかし奇矯なファッションセンスだが、そんなことはどうでもいい)
(まずは彼と、話し合って……とりあえず、挨拶を……)
――――――危ないッ!
(彼にまともにかけた最初の声は、警告だった)
(見えたのだ……頭上から……ショッピングモールを、最上階まで貫く吹き抜けの、上方の階から)
(男めがけて、まっすぐに、小さなきらめきが三つ、落下していくのを)
(はっきりとはわからないが……あの輝きは……おそらく、ナイフ!)
(彼らのことは便宜上『星の外からの来訪者』と呼んでいる)
(組織としての規模も目的も不明。ただ、異能者を多数抱えている事だけは判明していた)
(その活動内容は虚影会の損得には関わらないので、半ば傍観・放置を決定されていた)
(悠然と歩く。誰もいない、音も光もない、そんな空間を。異層空間の類に足を踏み入れるのは)
(初めてではないが、これは、今まで足を踏み込んだ空間とは根本的に空気が違う、それを肌で感じる)
―――よぉぉぉぉし!俺の新しい脇を見せてやる!
(期待はしてなかったが、返ってきた返事に口元を緩める)
(あの漫画は見ていないが、アニメは見てるんだよねー俺)
(ともあれ、そこに誰かいたのなら、もう殺してもいいだろう。多分敵だろうし)
――おーう、俺はここにいるぞぉおい!
(返事をしつつ、拓兎は駆け寄ってきた人影に向かって、珪素で短剣を生成して)
(鋭い音が三つ響く――拓兎は無造作に頭上からの攻撃を弾いたのだ)
・・・・・・んで、ひとつ聞きたいんだが。
ジョジョの奇妙な冒険は第3部と第5部はどっちが傑作だと思う?
(襲撃のあった上の方を見つめながらもそんなどうでもいい、状況にそぐわない質問を投げつける)
(当然、警告を発した――多分声からして女性――人物に対しても、警戒は怠っていない)
(ちなみにあの作品は、漫画もアニメも見ていないと言ったら、誰か怒るだろうか)
(そんな心底どうでもいいことを脳裏に浮かべながら、男の姿がはっきりとわかる距離まで近付く)
(やっぱり奇妙な風体の男だった。徐々に奇妙ならそれでもいいが、ど真ん中に奇妙な風体だ)
(外国のロック・スターぐらいならこんな格好も許されようが、日本でこれをやるのはどうかと思う)
(だが……どんなに変で赤くても、私と彼は同類なのだ)
(助けなければならない。異能者かどうかも分からないが……頭上からのナイフが、彼を殺さないうちに)
(足では、間に合わない。だから、声を張り上げた)
(しかし、それでも反射神経が鈍ければ、間に合わない)
(私は、反射的に目をつぶった……彼の頭や肩に、刃物の突き刺さる鈍い音を想像しながら)
(しかし、実際に聞いたのは、キンキンキンという、高い、人間に当たった以外の音)
(見ると、男は……いつの間にか短剣を手にしており、それが頭上へ振り上げられていた)
……はじいた、か……三発とも……?
よかった……本当に、よかったぞ……!
(この言葉には、二つの意味があった)
(ひとつは言わずもがな、彼の命が助かったことへの、安堵の意味)
(もうひとつは……少なくとも彼が、とっさに身を守れる程度の、戦う能力を有しているということだ)
「――あかんえー。第何部が好きか、なんて不粋な質問したらー。
あの一大叙事詩は全体でひとつのストーリーやねん。分割して評価するなんてぇのは……やったあかん」
(突然降ってきた声に、私は顔を上げる)
(エスカレーターの綴れ折りを挟んだ先、あれは、四階か……微笑む女の顔が、手すり越しにこちらを見下ろしていた)
(男の目は、そちらを向いている。彼も分かっている……あれが、ナイフを投げた「敵」であると)
「うまいことはじいたなぁ、あんた。やけど、ウチかて負けへんよぅ。
ウチの能力『ノルディックハートMIX』は、そうそう避けきれるモンやあらへんの。
やからおとなしゅう……くらってやぁ♪」
(女の顔が、手すりの向こうに引っ込む。逃げたか……? そう思ったが、それは甘かった)
(音が、聞こえていた……キン、キン、キン、キン)
(その音の正体に気付いたのは、女が消えてから、数秒後のことだった)
(はじかれたナイフが、落下していない)
(壁や床を、はじかれた時と同じ速度で、跳ね返りながら、飛び続けている)
(そして……その三発のうち二発が私に、一発が彼に、再び飛来する!)
くっ!
(慌てて、懐から包丁を出してはじく。しかしそれは、やはり地面に落ちることなく、壁に当たり、反射して、飛来する)
(まさか……人に当たらない限り、永遠に飛び続けるナイフとか言い出すんじゃないだろうな!?)
おい、あんた! ……選んでくれ……逃げるか? それとも、私と一緒に、あの女を始末するか!?
(赤い男に向けて、私は叫んだ。何度はじいても跳ね返って戻ってくるナイフを、さばきながら)
あー?何言ってやがる、おんどれは?少なくとも第6部は認めんぞ、俺は。
どうして承太郎が結婚して娘まで拵えてるんだ。得いかんぞ根本的に!
第5部に至ってはジョルノよりブチャラティが主人公だろう、どう見てもっ!
(頭上から降ってくる声に噛みつく拓兎。他人からはどうでもいいと思われる)
(事柄であっても、自分の拘りや好みに関しては決して譲らない男である)
(拓兎の視力は、四階に位置する「敵」の姿を視認していた)
――って、こら、逃げるのか。まだこっちは全然盛り上がってねえぞ!
降りて来ーい。この胡散臭い関西弁もどきが!キャラの立て方間違ってるぞ!
(一旦身を引いて見せた女に、罵声を浴びせる)
(しかし、拓兎とて闘争狂。発言は馬鹿の極みだが、「敵」を前にして油断はしない)
跳弾もどきかい。
(弾き落としたはずのナイフが壁に反射して、再び襲いかかってくる)
(それをまた無造作に弾き返して――そしてまた同じことの繰り返しだった)
(弾く、弾く、弾く。単調な作業は嫌いだった)
面倒だな。鎧羅!
(ピシリ、と。彼の身体が窒化珪素焼結体の全身鎧で覆われる)
(高熱にも電撃にも強く、鉄より軽いので動きを阻害することもない)
(無造作に歩み、包丁を振るっている少女に近寄る)
つまりあれか?ピンチの美少女を助けるヒーローのポジションなわけか、今回は。
(当然そんなわけはないのだが、強敵と認める相手が出現していない現在、彼はまだ)
(闘争狂としての本質を全開にはしていない。それ故の、軽口。余裕綽々だった)
いいぜ、別に。偶には人助けも悪くない。
で、あの胡散臭い関西弁を潰せばいいんだな?
(背後からの攻撃を無造作に弾き返す鎧を纏い、拓兎は確認した)
(敵の消えた階上に吼える赤い男に、第六部ファンが微妙な苦笑いを見せた)
(個人的には、プッチ神父がものすごい好きなのだ……)
(好みが合うかどうかはともかく、話の合いそうな人間であるらしいとはわかった……誤解かもしれないが)
まあ、ブチャラティのかっこよさについては、のちほどゆっくり語り合うとして!
(乱反射するナイフを、カンカンと地道にはじき返しながら、私は言う)
このナイフを、どうにかしないと……おおっ!?
驚いたな! キミ、なかなか面白い技を持ってるじゃないか!
(単純作業が嫌になりつつあった時に、彼はいきなり、全身を得体の知れない鎧で覆った)
(セラミックみたいな質感のその鎧。さっきの短剣といい、彼の能力は、それらを作り出すことなのか)
(小さなナイフは、これで彼にとって、秋の蚊程度のものに成り下がった)
(もはや安心して、鎧の中からおどけた声を出す彼に、私は微笑む)
美少女、と呼んでもらえるのは嬉しいね。うん。
キミさえよければ、ぜひそのポジションをこなしてもらいたい。
ああ……そうだ。あの関西弁風の変なのを殺す。
できれば……このショッピングモールを無人にした……小さな少女もいると思うが……それも始末したい。
というか、悪い。ちょっと待ってくれ。私もこのナイフどもを、どうにかするから。
(言うが早いか、私は手近なテナントに飛び込み、ナイフが来るのを待ち受ける)
(反射しながら、追ってくるナイフ……が、一応、対策はできていた)
よっと。
(そこには、扉があったのだ。スタッフルーム化、倉庫かは知らないが)
(それを開けて……ナイフがそこに飛び込んだのを確認し……閉める)
……よし、閉じ込めれば、いくら反射しようと追ってこれないようだ。
大した敵ではなさそうだな……キミも、簡単に防御してしまったし……。
早々に始末して、元の人のいるショッピングモールに帰りたいね。そこで、ゆっくり話す時間を持ちたい。
キミさえよければ、だがね。
(言って、私は止まったエスカレーターに向かう。目指すは、敵のいる四階)
(ついてきて、と、一度だけ振り返り、目で合図した)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「……ウチの言葉遣い、おかしいかなあ……ミラボーちゃん」
「――知らない――かつ――どうでもいい。
あなたに望むのは……あのふたりに、命の危険を与えること。
――頑張って――『リンクス』は――今も見てる」
(赤毛の男の言葉に、少なからず凹むノルディックハートMIXに、ミラボーが淡々と声をかける)
(ノルディックは、癒されはしなかったが、それでもやる気を振り絞り……再び能力を使った)
(今度、彼女が投げたのは、ナイフではない)
(電動ノコギリだった――それも、内部動力で、動いているやつだ)
(それが、跳ね返りながら、犠牲者を探し、階下へ降りていった)
(特に手助けすることもなく、その手管を拓兎は見ていた)
(なるほど、頭の回転が早いタイプらしい。ブチャラティの良さについては)
(同感なので、案外話しは合うかも知れない。好みは違うかも知れないが)
(自分に対して飛んできたナイフを掴み、結晶化させて、投げ捨てる)
この程度のお遊戯で契約者を殺そうとは、な。
(小さく吐き捨てて、鎧を解除する。重くはないのだが、敵もいないのに持続して出現させて)
(無駄に魔力を消耗するのも馬鹿らしい話だった。それに、防御より優先すべきは攻撃だ)
おう、おじちゃん期待してるぞ。戻ったら何か食べる?
この店だったら、えーと、何がいいかな?
(いつもの口調に戻りつつ、誘われるままに、エスカレーターに向かう)
(緊迫感皆無。自分の力に対する絶対的な自信から生まれる余裕)
(そして拓兎が求めるのは、その余裕を消し去る強敵だった)
で、君の名前は?俺は紅裂拓兎。××学園の二年。
・・・・ああ、それと、今更確認するのも馬鹿らしいんだが、君は『星の外からの来訪者』の
関係者だよな?襲われてたってことは、少なくとも敵みたいだけど。何で?
(日常会話に混じる非日常の単語。気楽な口調で、重みの欠けらもなく拓兎は問うた)
あー、それと、この異層空間の建造物壊したら、同じ場所も壊れるのか?
(残っていた迷いナイフも、彼が掴み取ると、一瞬で水晶の中に閉ざされ、その動きを止めた)
(これは――思っていた以上に、強力な使い手かもしれない)
(少なくとも、人のレベルではない。テクニックやパワーで強さを上げる、人間では)
(異能者だ……人間を、一歩以上踏み越えた存在……)
(ただし)
……ん、そういう話は、あとにした方が……っていうか、キミ余裕だなぁ……。
(この状況にありながら、くつろいだ様子で語る彼は、戦いなれているのか)
(それとも単なる頭脳がマヌケなヤツなのか)
(どちらなのかで、これから先の付き合い方も変わるだろう……頼りにするか、利用するか)
…………カルボナーラ。この店なら、それが一番いい。
夕食は家で作るつもりだったが、新たなる出会いを祝して、外食もいいだろう……たまにはね。
(彼と同じ方向……明かりの消えたイタリア料理店に目をやって、呟く)
(とりあえず今は、彼の楽天的な精神を見習おう……。怯えるよりは、その方がいい)
(階上へ登りながら、人を探す)
(やはり敵は四階にいるのか、二階、三階には、気配は感じられない)
(ただ、偶然巻き込まれた関係のない異能者なのだろう、体にナイフが刺さって絶命した死体を、三つほど見つけた)
紅裂くんか。覚えておこう……というか、また同じ学園の生徒か……。
私は隙屋だ。隙屋量子。同じ学校の、同じく二年だ。
(歩きながら、時々死体を見物しながら、気軽に自己紹介を交わす)
(が、彼の話題が『星の外からの来訪者』なるものに移った時、私は眉根を寄せた)
それは……『ザ・リンクス』のことか?
いや、それより……キミは、その存在を知っているのか? どうして?
(てっきり、それを知るのは、私と……あの、討ち手だけだと思っていたのに)
(あとで、ゆっくり話をしたいと、私は言った。……今、その軽口が、「是非に」になった)
(よく聞かなければならない。彼が、どこまで知っているか)
関係者というか……実験動物扱い、かな。
あれは、絶対に死なない無限を求めているらしいが……それを実現するための実験に、つき合わされてる。
私や、異能者を攻撃することで、なぜそれが実現できるのかは知らないけど、ヤツなりの論理はあるんだろう。
あ、この空間だがね、どうやら、現実とまったく同じってだけで、コピーの世界らしいんだ。
前、同じ場所で回りを破壊する戦闘をしたけど、戻った時には、どこも傷はついてなかった。
だからキミも、何か派手な攻撃ができるなら、遠慮はしないことだ……ん?
(ぎいいいいん、と、音が近付いてくる)
(さっきのナイフ、と思ったが、違う。もっと大きな……チェーンソー!?)
(その動く刃が、床や壁をずたずたにしななら、向かってくる)
(何が恐ろしいって、たいていのものは破壊していることだ……壁も、家電売り場のテレビも、太い柱も)
(あの重さと破壊力……これは、はじき返すというわけにはいかない……避けないと)
紅裂! 防御か、回避!
(私は容赦なく、避けた。前から迫りくるものを)
(後ろにいる彼に、声をかけてから)
(避けた瞬間、敵の女が、階上からまた我々をのぞいているのに気付いた)
くふ、カルボナーラね。個人的には家で作るたらこスパも捨てがたいが。
オーケーオーケー。一緒に勝利の美酒に酔いしれようではあーりませんか。
(この男がクラスで変人扱いされる由縁は、少し話せばわかるだろう)
(隙屋量子もそろそろ、「こいつは紛れもない変人だ」と思っている頃だろう)
(しかし、当の紅裂拓兎は全く気にしていない。それ故の変人である)
おいおい、死んでるじゃねえかコイツら。
あー、この子別嬪さんだぁな。惜しいことをしたぜ。
(二階、三階と上ってゆく、その途中で幾つかの死体を見て、拓兎は言う)
(死者に対する哀悼はなく、死体に対する嫌悪もない。慣れているからだ)
(何故なら、この男は既に多くの人間を、無意味に無慈悲に殺しているのだ)
『ザ・リンクス』ね。そんな名前だったんかい。あー、どうしてって、言われてもな。
俺のとこのボスっていうか、パトロンが物知りなだけで。別にその『リンクス』とやらはこっちの
損益には関わらないから放置プレイかましてたんだがよ。
(掌に細かい粒子を漂わせながら、隙屋量子の問いに答える)
で、今日はその関係者が近くにいたもんだから、ひとつご挨拶がてら潰しておこうかってことになってな。
(潰す云々は拓兎の独断だが、ボスは止めることはないだろう)
(汝の思うままに成せというのが《虚影会》の根本的な行動指針のひとつである)
はあん・・・・・絶対に死なない存在ね・・・・・・不老不死、永遠の命・・・・・・
(不老不死は、ある。絶対に死なない存在は、ある)
(それは彼が契約した主が仕えていた存在。即ち、神だ)
(だが、その儚い思考は一瞬で途切れた)
くは、くははは、そいつはいいな。偶には全開で戦ってみたかった。
(駆動音。全自動で襲いかかってくるチェーンソーだった。実にシュールである)
(子供が悪夢に見そうな、そんな情景。だが、拓兎にはそんな繊細さは皆無)
(瞬く粒子がチェーンソーを覆う。ギチリ、と。珪素で形成された柩に閉じ込める)
前菜には飽き飽きだ。早くメインを持ってこい。
それとも、全部潰れて真っ平らになるか、ああ!?
(掌を床に着ける。更なる魔力を引き出し、願い祈り、顕現させる。魔王の力を)
偽・凍結地獄
(刹那、床も壁も何もかもが水晶に覆われる。何処と言わず、ありとあらゆる場所が侵食される)
(それはさながら、地獄の底にあると言われる凍結地獄のようで。全てがその力の前では静止する)
―――俺の世界へようこそ――
(そして地面から生える水晶の槍。剣山のように立ち並ぶ槍が浮き上がり、敵に向けて発射される)
(上下だろうが、関係はない。既にここは紅裂拓兎の支配する世界なのだ。当然、消耗も激しく)
(拓兎の扱える能力の中では最上級のひとつ、切り札のひとつである)
(……とりあえず、たらこスパという言葉に思わずぴくりと反応しそうになったのは内緒だ)
(あれはうまい。このショッピングモールではないが、別の街にすごく美味いたらこスパを出す店がある)
(この男が……変人というか、うん、変人だな……信用できるようなら、教えてやろう)
(勝利の美酒は……何度でも味わうべきものだから、きっと、たらこスパを味わいに行く日もあるだろう)
(死体と無生物の中を歩きながら、紅裂の言葉に耳を傾ける)
『リンクス』というのが、本名だとは思わないがね。たぶん本当の名前は、地球外の言葉、我々の発音できないものだろう。
ふむ……キミのボス、か。やはり、組織なのか……やっぱり、フリーランスってのはそういないか……。
物知り、というか……それ自体が能力なのかもしれないな。他に何か知っているか、気になるところだが。
潰……って、また大胆なことを……。
警戒心ってものがないのか、それともよっぽどの自信があるのか……ふ、ふふ。
面白い男だ、キミは。というか、面白い組織だ……キミの属する集団は。
私ですら、『リンクス』そのものは倒せそうにないと諦めているのにな? それを潰しにかかるか。
相手がどういうものかを知っていて、なお……。
永遠の命だ。……いや、永遠の場所、というのが正確かもしれない。
宇宙が終わっても、生存するというのが条件らしいからな……。
病気しない、ずっと若い、寿命がない、程度の不死じゃなく。
そのレベルだと、宇宙が終われば、存在できないだろうから。
(できれば、私もそれに到達したい。『リンクス』が倒せないなら、それに勝つ方法は、私が「不死」になることだ)
(しかし、そのためには、研究したり、仲間を増やすより先に、生き延びないといけない)
(うなるチェーンソーの刃。それが、紅裂の胴にまっすぐ吸い込まれていく)
(さっきの鎧がどれだけ強いのか知らないが、このパワーに打ち勝つことはできるのか)
(それを危惧し、振り向いた、その時……)
(彼の手のひらから、きらめきが広がった)
――――これは――――。
(たとえるなら、それは氷の地獄)
(彼の手のひらから広がり、空間を覆っていく、透明な、氷のような固体)
(ガラス……? 水晶? 透明なものが、一瞬にチェーンソーを捕え……固め……)
(次に起こったのは、爆発だった)
(爆発的な――「透明」の侵食。五本、十本、無数の指を伸ばすように、水晶が四方八方に枝を伸ばし、広がっていく)
(これは――攻撃、や、防御、ですら、ない)
(支配だ)
(彼が、丸ごと、この暗闇の世界を……自分の手の中に……閉ざしていく)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「うまいなぁ。もんのすっごい、うまいわぁ……あの子。
ねえ、見よる? ミラボー。『リンクス』も?」
「見てる。――対処、できる?」
(ミラボーの言葉に、ノルディックは首を横に振る)
(ああん、あれはあかんわ。でも、もう少し続けさせることはできそうや。
ようく観察しとってと、『リンクス』にゆうてぇな?」
(そこまで言うと、ノルディックハートMIXは、エスカレーターの柵を超え、飛び降りた)
(彼女が発射したのは……自分の体)
(彼女の体は、同じ速度で、落下することなく……跳ね返り続ける)
(何に当たっても。お互いに、傷つけることなく)
「……閉じ込められはするけどな……もう、ウチは『傷つけられへん』で?」
(キンキンと、水晶の槍に跳ね返りながら、彼女は落下していく)
(水晶の侵食に捕まり、動けなくなっても……彼女は死なない)
(跳ね返り続ける……閉じ込められたまま……いつでも能力を解除して、ナイフを投げられるように、手の中に凶器を隠して)
はぁ・・・・・しんどいな。まーあ、これくらいはやらんとね。
(支配を完了した拓兎が、額の汗を拭う。大規模な支配はそれ相応の代償が)
(付き纏う。だが、陣地が完成すれば、最早誰も敵ではない。ここは珪素の支配者が)
(君臨する、無慈悲なる世界。 暴君の律法の敷かれる固有の空間である)
んで、その妄言実行シスターズの目的とやらは、それか。
随分とまあ、コズミックなお話ですこと。
(永遠の命。永遠の場所。宇宙の終焉にすら抗う命)
(否、それは最早命と呼べるのだろうか)
神様にでもなろうってのか、そいつはよ。
だが、お生憎様だ。こちとら神とは仲が悪くてね。
(その言葉は隙屋に向けられたもではなく、こちらに突撃してくる胡散臭い関西弁の女に)
(向けられた言葉。瞬時に珪素の壁が地面から出現する。硬度に関しては語るまでもない)
悪魔王サタンの契約者がひとり、紅裂拓兎。俺らの縄張りで変なことするようなら容赦せん!
そっちの親玉に伝えておけ、この偽関西弁が!
(次に、隙屋量子を守る様に、壁が出現する。これで簡単な攻撃は防げるはずだ。問題は)
――おぅい。俺は負けるつもりもねぇが、下手すると千日手になるのもしれん。
いや、こっちにも限度があるから持久力の差で負けるかもな。
で、そろそろそっちの技を見せてくれよ。なぁ、ひとつくらいあるんだろ?
(高らかに啖呵を切った割には、情けない発言かも知れない。だが、状況判断ができるという事)
(でもある。瞬時に、自分の攻撃を無効化して見せた「偽関西弁」。それに対抗する手段を模索する)
(同時、即席の相棒にも手を打つように伝える)
(ぎしりと固められた、水晶の世界)
(それが氷だったら
、私は直接凍らされていなくても、凍死していただろう)
(しかし、温度は常温だ。これは……)
水晶か? ガラス、かも知れないが……もう少し硬そうだ……。
(目の前に現れた、壁をこんこんと拳で叩いて)
(こんなことのできる力は、まだ見たことがない。少なくとも、『リンクス』の差し向ける能力者には)
(その起源は、なんなのか? 私はそれが知りたくなった)
(そして、答えは彼の言葉から読み取れた)
(悪魔王サタン……これはこれは。私の世界がSFなら、彼の世界は魔法の支配するファンタジーというわけだ)
(そして、ふと思う。魔王ということは、魔界に住んでいるのだろうか)
(魔界は、この宇宙に存在するのだろうか……それとも、全然関係のない世界?)
(そこが、通常の物理法則の支配しない世界なら……宇宙の終焉がない世界なら)
(私や、『リンクス』の求める答えを……彼や、彼の契約者は……知っているのかもしれない)
(さて、紅裂の放った、この恐ろしい全方位空間攻撃にもかかわらず、敵は生きているらしい)
(そのことは、さっきの女の動きからもわかる。水晶の槍に当たって、跳ね返っていた)
(さっきのナイフも、叩き落そうとしても跳ね返るばかりで、破壊できなかった。ならばあの女も?)
(紅裂は、敵の生存を確信しているらしく、大袈裟に啖呵を切る)
(もし、これで敵が何もできなかったら、それこそお互い気まずいが……)
(と。……そこで。地面が、揺れた)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
《あー。挑発されとるなぁ。うち》
(ノルディックハートMIXは、閉ざされた水晶の壁の中で、ぼんやりと思っていた)
《このまま、相手の能力切れ待つのもえーけど……どうせ、窒息せえへんし……。でも、やっぱ見せ場欲しいなぁ。
あの子もすごいことしとるし……ウチも、やっぱカッコつけたいもん……やってみよかなぁ。
吉と出るか凶と出るかわからんけど……うん、派手な方が、『リンクス』も観察しがいがあるな!
おし、やるでー。見とけ、トマトヘアー!》
(敵に失礼なあだ名をつけながら、彼女は能力を全開した)
(ぎしり、と、彼女を包む水晶の塊がきしむ)
(彼女は、能力を、その水晶塊全体に使ったのだ)
(ショッピングモールの、吹き抜けの高さを含む、広大な空間を埋める水晶が……動いた)
(その何千トンもあろうかという塊自体が、投げナイフとなり、飛来するチェーンソーと同じになった)
(しかし、それは飛来という言葉には合わない。重量がありすぎて、せいぜい「にじり寄る」動きだ)
(だがそれでも……人間ふたり分の体ぐらい、楽に潰せる、大質量なのだ)
《避けれるか? 自分でこしらえた……ウチのための、弾丸を!?》
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マズい!
(じりじりと迫る水晶の壁。それを避ける隙間は、ほとんどない)
(押し潰されたら、即死だ……何も能力のない人間なら)
(私は、瞬時に非実体化する。そして、迫り来る壁を通り抜けながら、紅裂に走り寄る)
避けきれないなら、掴まれ! すり抜けさせてやる!
珪素を支配する能力。これこそが我が主から授かった権能。
くふ、くふふふ、支配支配。はは、民は搾取されてろ。
(悪乗りのここに極まった感がある。無論、戦闘中なので決して油断は)
(していないし、敵の動きは支配領土にある限りこちらへと伝わってくる)
誰がトマトヘアーだ、この胡散臭い関西弁。
ちっとも萌えねえし、ときめかないんだよ。
(自分に対する悪口も当然のようにキャッチしている)
――――ん?
(その時、ぐらりと、部屋が揺れた)
―――あん?干渉?
ちっ、まさかこんな手が・・・・・俺の支配が及ばないだと!?
(自らの支配領域に干渉する異種なる力。自分とは起源が異なる力が)
(自分の支配領土を脅かそうとしている。これは、屈辱の極みだった)
(水晶の壁が、押し寄せる。拓兎の支配領域は、自らを襲う兵器と成り果てた)
(ふと視線を移すと、壁をすり抜けてやってくる隙屋の姿)
(物質透過か?などと思案する間もなく、その手を取る)
――上に行けるか。直接ぶち喰らわしてやる。
あの腐れ関西弁。内臓からズタズタに引き裂いてやる。
(関西弁の女は、間違いなく強敵だったが――好みのタイプではない)
(そもそも魔術戦というのは、苦手なのだ。直接肉と肉をぶつけ合う戦いこそを望むが故に)
(珪素……珪素か。ああ、やはりガラスや水晶か……)
(能力の正体を知り、なるほどと頷く)
(しかし、自分の手札の意味を高らかに叫ぶというのは、自信があったとしても少々迂闊だ)
(謎が解明されるということは……それを利用できるようになるということ)
(人間は昔から、謎を解くことで、それへの対処法を考案し、大きな力に打ち勝ってきた)
(彼も、また例外ではない)
(もしこの場を生き延びれたら、この「最高にハイってやつだアアァァッ!」的ノリは、何とかさせなければ)
(迫り来る水晶の壁。それは、完全に敵の手に落ちていた)
(形を変えたり、成長させたりはできないようだが、一方向に動かすという単純な行動なら、可能らしい)
(それが、本質なのだろう……敵の能力の)
(その点に関しては負けない、というポイント。それを、能力者は持っている)
(パワーの上下でも、スピードの上下でもない)
(「目標だけを傷つけるよう、一定の方向に動かす」。これが、敵の本質)
よしっ。とりあえずは、これで安心だ。
(うまく紅裂の手を取り、一緒に非実体化する)
(そして、彼の注文……上への移動)
……念のため言っておくが、私の能力は、最大一分しか持続しない。
あと、四十秒ぐらいかな。何とかできるかい? いや……何とかして欲しい。
今からじゃ、逃げるということもできなさそうだ。四十……いや、三十秒以内に、ヤツを殺そう。
(再びエスカレーターに足をかけ、上へ上へと登っていく)
(どこまで行くのか? 何を、彼が企んでいるのか? それは知らない)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
《あや? なんかあの子ら、のぼっとる?》
(ノルディックハートMIXは、辛うじて動く目で、敵二人の動きを追った)
《ま、えーけどな。この水晶の能力が切れるまで、ウチは体当たり一本や。
どっちが先にパワー切れるかなぁ。ウチはこれ動かすん、あと三十秒ぐらいやけど。
解除すれば、ウチだけ生かす分には、しばらくいけるけどなぁ。半日ぐらい。
……問題は、水晶以外のもんで拘束された場合やよなぁ……。
解除されない、物理的な……ロープとかで縛られたら、能力解除しても動けんから。
ま、そこまで頭回らんやろ、あの子ら。特にトマトヘアーは》
(のんびりと眺めていた。ほぼ、勝利を確信して)
なんとも妙な感覚だな、この物質透過ってのは。
・・・まーあ、それはそれは不便ですなぁ。
三十秒ね。余裕だな。欠伸がでるほどに余裕ですな。
(彼女の能力を聞いて、思案する。それでも自分に対する絶対的な自信は崩れない)
(何故なら、布石は既に打ってある。ここはまだ拓兎の支配領域なのだから)
丁度、ここには風がない。室内ならではの術もあるんだぜ。
今からやるから、巻きこまれるなよ。
最初からこうしろよって突っ込みは野暮ってもんだ。
――解けろ、俺の世界。
(パチンと、指を鳴らす。当然、意味はない。単なる演出である)
(同時、珪素で覆われた世界が解けて砕けた。まるで光る霧のように)
(「偽関西弁」を捕縛していた水晶の檻も、同時に砕け散る)
――貪れ、腐霞。
(きらきらと光る粒子が、『偽関西弁』の呼吸器官目掛けて侵入する)
(これは、一度吸い込めば内部から増殖し、内臓や血管をズタズタに切り裂く悪魔の塵)
(風使い相手には通用せず、野外ではまだ回避する方法もあるが、それでも室内で使えば)
(凶悪極まりない、大量虐殺用の魔術である)
――これで生きてたら、どうすっかな・・・・・・
(呟いて、階段を昇る)
本当にね……この時間制限というやつは、本当に不便だ……!
(他にも、不便はある。日光に当たると、激痛を感じるとか)
(魔力や気を使った攻撃には、物によっては、日光に当たったのと同じダメージを受けることがあるとか)
(それさえなければ、一切のケガから身を守れる、無敵の能力なのに……)
(対照的に、この紅裂の自信というのは、底なしであるらしい)
(この状況を、どうにかできると考えているらしい……三十秒以内に)
(しかし、それは根拠のないものではないのだろう。実際「できる」のだと、私自身わかっていた)
(彼は、過剰な人間だが……それを口だけにしない能力を、持っているから)
巻き込まれるなって……何をする気……ん!?
(パチン、という指の音とともに、私たちを脅かしていた水晶の山は、空気に溶けた)
(何もなかったかのように、その場から消え去り、跡形もない……いや)
(輝きが残っている。きらきらとした、霧のようなものが……宙を舞って……)
(それがなんなのか? 彼の思いついた攻撃がどういうものなのか気付き、私は慌てて息を止めた)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ノルディックハートMIXは、「詰み」であることを悟った)
(水晶の檻から解放され、彼女の体は、自由落下と同じ速度で、ショッピングモールのホール内を飛び始めた)
(地面に落ちても、跳ね返り、天井に当たっても、跳ね返り、壁に当たっても、跳ね返る)
(外部からの攻撃には、決して影響されない)
(しかし……自分の中に何かが入ってきたことにぐらいは、気付いていた)
《あー、あかんかったぁ……。いける思うたねんけど。
これ、能力解除したら即死するなぁ……こうやって跳ね返り続けてる間はえーけど……。
………………オーケイ、アウトや。ウチの負けや、トマトヘアー!》
(心の中でやけくそに叫んで、その目は、視界の端にミラボー伯爵を捕えていた)
《『リンクス』は、この戦いを観察したやろ? やったら、このくらいでえーやろ。
……「ウチの戦い」は、これでおしまい!》
(それに同意するように、ミラボーは頷いた……それを確認して、ノルディックハートMIXは、能力を解除した)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(空中を跳ね回っていた女の口から、ごぼり、と、血が噴き出した)
(そして、これまでの直線の反射ではなく、放物線を描き、ホール中央の時計台に突っ込み……墜落した)
(即死であろうことは、見てわかった。死因が内臓を破壊されたことか、墜落による外傷かは、どうでもいい)
……勝った、と見て、いいのかな……。
(見てよかった。薄暗いホールに電灯の光が戻り、一般人たちも、突如としてあふれ返った)
(ミラボー伯爵が、能力を解除し、逃走したのだろう)
(途端に、悲鳴が巻き起こった……時計台の下で死んでいる女は、どうしても人目に触れずにはいられなかったから)
(耳を澄ますと、他の階でも、悲鳴や同様のざわめきが。女に殺された人たちの死体が、見つかったのだろう)
(私はふう、と息を吐いて、近くのベンチに腰かけた……そばにいる、紅裂をちらと見て)
【そろそろ、締めに入ろうか?】
(解除された異層空間。光と音と人が戻ってくる)
(人間の住む世界だった。契約者が破壊するべき世界だった)
所詮、この程度か。やはり児戯だな。器の違いを知れって奴だ。
・・・・・もう聞いちゃいねえだろうけどな。
(何処か、つまらなそうな顔をして、拓兎は呟く)
(まるで、玩具を取り上げられた子供の様な顔だった)
・・・・まーあ、そこそこは楽しめたぜ。あばよ、偽関西弁。
(眼を細めて、殺した「偽関西弁」の死体に向けて別れの言葉)
ん?どうかした?
(振り返って、本日出会った透明人間――ではなく、壁抜け人間に声を掛ける)
(その視線の意味がよくわからなかったが――まあいいかと、切り捨てた)
腹減ったなぁ。どうする?約束通り、飯でも食いに・・・・・・・・?
(ふと、拓兎は足元に馴染んだ感覚を、感じた。四角い板の様な紅い影)
(空間使いの扉。ずるりと、その中に足が沈んでゆく。拓兎は慌てた)
ま、待て時宮?俺は今から美少女と優雅なディナーをををおぉ??
(抗議の言葉は却下された。とぷんと沈み、一瞬にして空間を渡った珪素使いである)
【そうだな、こんな時間だしそろそろ〆かな】
【正直色々やり過ぎた感があるが、悪役なので気にしないでほしい】
【出したいネタもやれたんで、楽しかった。ありがとな】
(相変わらずの態度の紅裂。彼にとっては、この死地でも物足りなかったらしい)
(いや、むしろ、彼にとって死地というものが存在するのか)
(どのような危険でも、このような自信でもって、臨んでいくのではあるまいか)
ああ、いや……大したことじゃない。
キミとは、楽しい話ができそうだと、思っただけさ……。うん。
(ぼんやりと呟く。その言葉は、本音ではあったが、全てではない)
(彼とは大いに話がしたかった。聞きたいことも、たくさんある)
(しかし今、それより気になっているのは、最後に敵が、能力を解除し、死を受け入れたように見えたことだ)
(『リンクス』の言葉によると……ヤツによって目覚めさせられた能力者は、決して死を望まないという)
(なのに、あの女は諦め……最後まであがく努力をせずに……あっさりと命を、手放した)
(これは何を意味するのか? それを説明するある理由を想像し……私は、身の毛がよだつのを感じた)
……え? 何か言った?
ああ、ご飯だね。そうだな、ご一緒してもいい。
このショッピングモールは騒がしいから……別の場所に。たらこスパが美味しいところを知っているけど……。
(言いながら伏せていた目を上げると、そこには誰もいない)
(目をぱちくりさせながら、あたりを見渡すが、あの印象的な赤い男は、霧のように消えていた)
(足元で、赤い影がすっと消えたが、それは一瞬目に映っただけで、私の注意を引きはしなかった……)
(かくして私は、生き残ったものの、新たな友人と親交を深める機会を、よくわからないうちに失ったのだった)
…………とりあえず…………買い物して、帰ろ…………。
(その日の夕食……たらこスパ(冷凍))
(´;ω;`)
【じゃ、私もこれで締めで!】
【いやいや、こういうロールの時は、やり過ぎるぐらいがちょうどいい! いいぞもっとやれ、だ】
【私も楽しかったよ、どうもありがとう】
【それじゃ、おやすみ……いい夢をノシ】
(何処とも知れぬ闇の中。紅裂拓兎は拘束されていた)
(空間断裂にて、手足の自由を奪われた拓兎は、何が起こるのかを)
(予感して、ぶるりと身体が震えた。恐怖と――歓喜で)
(周囲を囲むのは、ボスと空間使いの゛時宮美也゛)
(ちなみに現在、空間断裂にて動きを封じられ土下座しているような体勢だ)
『挨拶だけって言ったのに、困った子ね、拓ちゃんは。
また御仕置きしてほしいの?しょうがないわねー。ボスとしては
心を鬼にして、可愛い部下に愛の鞭を振るってあげるわ』
(ボスは無邪気な声のまま、土下座したその頭をぐりっと踏みつけた)
ぐぁぁぁぁっ!ぐうぅぅっ!ひぎっ・・・・!くぁっ!
(みしりと頭蓋骨が軋む。頚椎が軋む。やばい、致死量に近い)
(だというのに、どうしようもなく拓兎は幸せだった)
(ああ、どうしてこんなにも幸せなのか、自分でもよくわからなかった)
(だが、このボスは、契約者のボスは、どうしようもなく己を心酔させるのだ)
ぐぁっ、やめ、いや、やめないでっ!でも痛いから死ぬから!
けど死ねないけど!もっとやって!もっと踏んでくれっ!ぐあっ!
(ボスは無邪気な声で笑い、拷問を続ける)
(紅裂拓兎は苦悶の声を挙げつつ、それでもそれを求めた)
【じゃあ、蛇足だが俺はこっちで〆】
【お疲れ様、おやすみなさい】
【おおっと、続きがあったか!】
【見届けたよー、おつかれさま。じゃ、おやすみノシノシ】
失礼して、しばらく待機させてください。(一礼)
プロフィールは
>>55。参考にして頂けると、幸いです。
こんばんは。
俺でよければお相手してもらえる?
…突然だけど。
あら。こんばんは、後輩さん。(一礼)
もちろん、私で宜しければ。むしろ断る理由がありましょうか、です。
(小首かしげて、笑いながら)
えっと、問題はシチュ、になるのですけれど…
お昼だったら今はまだ多分、貴方には本当に何事もなく接しようと試みるでしょうし、
夜だったら何かしら、突っかかる形になりそう、なのですけれど。
うーん、あとは「相互協力関係」の破棄を申し出る、とかしそうなくらいでしょうか。
ええっと、後輩さんに何かご提案がありましたら、何なりとっ。
…んー、それじゃ後者で行ってみようか。
やっぱり、今のままじゃどうも中途半端な感じがするしな。
提案ってほどじゃないけど、シチュエーションは
異形の掃討が終わったあとから、って感じでどお?
ふふ。私本人が、中途半端な状態でもありますから。
貴方とは何かしらのケジメもつけられたら、と思っておりましたし重畳です。
異形の掃討が終わったあとから、ですね。了解いたしました。
ああと、私が掃討が終わったあとでしょうか、それとも後輩さんが?
私でしたら、私から書き出させていただきますね。
あと、掃討した「異形」は異能者と妖魔系統と、どちらがいいとかありましたらそちらも十全と、です。
>>290 ……おう。
それじゃそちらから始めてくれるか?
それに合わせようと思うからさっ。
……うーん、それに関してはそちらに任せてもいいかな?
どちらでも、俺の道は決めてあるし。
>>290 ふふ、男らしいお言葉で重畳です。
じゃあ、話が早そうな方で参りましょうか…。
了解いたしました。それでは、失礼して少しばかりお時間を(一礼)
あったかいお茶でもすすりながら、お待ちいただければ幸いです。
あ、あと。いつものごとく、眠気やリミットがありましたら十全と、です。
(いやに、月が明るい夜だった)
(さびれたビル――元は、賑わいのあったその場所も今となっては異形の巣窟。
半壊したその隙間から入り込む月明かりが、女の得物に反射して煌めいた)
―――…っ、は、ぁっ。
(どさり、と人が一人倒れる音は重く鈍かった)
(喉笛を?き切られた男は、異能をもち人ならざる行いに及ぶ、害悪たる異能者。
…否。 みずからにとっては、異能者など全て異形だろう。そう、主人が断じたのだ)
(じぶんは、猟狗であって、それいじょうなど、ない)
(その手に握られたのは、投擲用でないダガー)
(目の前の“異形”の喉笛を掻き切ったそれから、ぽたりと赤い雫が零れおちる。
わずかに手が震えているのは、きっとこの寒さのせいだと自らに言い聞かせて、大きく息を吸った)
(ちがう。これは、異形で、ヒトなんかではないのだから)
(狩りの間に飛ばされた帽子を拾おうと、彼女はようやく、闇を見渡した)
【このような感じ、で失礼いたします】
【それでは、改めまして、今宵は宜しくお願い致しますっ。(一礼)】
>>293 ………先輩。
(その様子を、物陰から見守っていた。
階段を駆け上り、辿り着いた時には既に決着はついていたのだ)
(一歩踏み出し、月明かりに顔が照らされる)
……どうしたんだ、先輩?
いつもの先輩と、少し様子がおかしいぜ?
(悪い予感がする。……その予感が当たらなかったらいいのだが。
いつもそう願うも、的中してしまうのは一種の才能か、それとも呪いか)
(だが、明らかに様子のおかしい彼女に尋ねずにはいられなかった)
【こちらこそよろしくなーっ!】
(聞きなれた声がその呼び名を呼んだ瞬間に、女の身体が震えた。
その拍子に、ぽたりと、またひとつ赤い雫が得物から零れおちて、地面を汚す)
……っ、こ、う…――っ。
(「後輩さん」と、そう呼びそうになってからどうにかその言葉を飲み込んだ)
(その呼び名は、ある種は柔らかな日常の象徴だった。
だから、その呼び名は、もう自分が口にするようなものじゃない)
――…こんばんは、の挨拶が、先なのではないでしょうか。
様子がおかしいもなにも、私は狩りにいそしんでいるにすぎません。
異形狩りが、異形を狩ったことの、何が、おかしいと申されるのですか?
(冷たい外気と同じくらいに、冷ややかな声音がそこに響き渡った)
ぜんぶ、異形ですよ。これも、あれも、―――…貴方も、そう。
(全てを押し込めて、押し込めたすべての代りに殺気だけを吐き出して、
漆黒の瞳が、月明かりに照らされた相手を見つめる――…ダガーは、握られたままだった)
>>295 ……先輩、俺が言ってるのはそういうことじゃねえ。
(やっぱり様子がおかしい。心の中で舌打ちしながら、真っ直ぐ彼女を見据える)
先輩、何があったんだ?
剣呑としてるけどよ……変なものでも食べたのかよ?
(言葉はふざけているが、その口調は彼女を心配しており訝しむ)
先輩………!?
(俺が異形? ……今更驚く言葉ではない。
以前から、自分のことを狩る対象かどうか見定めると発言していた。
その上で、自分は彼女に協力していたのだ)
(だが、驚いているのはその言葉に対してではない。その異様な雰囲気だ。
このような様子、今まで見せたことがない。――少なくとも自分の前では)
たしかに、異形かもしれねぇけど、一応人だぜ?
「あれ」や「これ」で片付けるのはちょっと可哀想じゃねえか?
(張り付いた笑みを浮かべながら、警戒するようにポケットに手を突っ込む)
……姫名葵、答えろ。 一体、あんたに何があった?
(彼女の名前を呼んだのは久しぶりだった。
だが、こんな形で彼女の名前を呼ぶとは――、想像してなかった)
>>296 でも、狩るべきものに余分な情けを持つものではありません。
ヒトじゃない。 異形は、私の敵。 狩るべきものです。
(初めて会ったときの朝のような、事務的な口調。
そうして、あの時の瞳から熱の一片すら奪ったような冷たい瞳)
(彼のちいさな動揺と、警戒を見つけると、その瞳は“形だけ”緩められた)
……もうね。わたし、「先輩」でも「媛名 葵」でも、ありませんよ。
ただの異形狩り、主人の猟狗。
私に与えられた名前は、異形を狩るが為の≪深凪≫が第八席――“剣糸”、それだけ。
(いつもと同じように小首をかしげてみせても、それはどこまでも冷たくて)
(ただ、名乗りをあげるその瞬間、その声はほんのわずかだけ震えた)
私の主人が、組織の…≪深凪≫の当主が、異能者を危険分子と断じました。
あまりにも、このところこの街で“危うい”ことが多すぎた。
異能者は、全てが危険分子です。ですから…だから――…、
(真っ直ぐと太一朗をみつめていた瞳が、ほんの少しだけ、揺れる)
(今まで彼女が、何一つ思うことなく≪主人≫に従っていたのは、
それこそ言うなれば彼女の瞳には、彼しか見えていなかったから)
(――思考など、放棄していた)
(≪彼の言葉≫の如何を吟味することすらしなかった。
その言葉に従うことは、彼女にとって呼吸するのと同じ位に当たり前“だった”から)
――…わたし、は、異形を。
(身体が震えるのを、抑えるようにしてダガーを握りしめた)
(主人の言葉を、すんなりと呑み込むには――今の彼女は、あまりにも多くを知り過ぎていた)
>>297 ……あんたにとっての主人と組織とやらが、
どれだけ絶対的なものかは、散々聞いてきた。
それは俺も理解しているつもりだぜ?
(ふっと息をつくとともに力を抜いて、軽く首を横に振る)
……けどな、あんたは『姫名葵』だ。
俺をからかって、にこにこと楽しそうに笑ってる俺の『先輩』だ。
なーにが、剣糸だ。カッコつけてんじゃねーよっ!!
(唇を横一文字にして、一歩葵に歩み寄る)
……いつか、言ったよな。
俺は郡太一朗。それ以下でもそれ以上でも、ましてやそれ以外の何者でもないと。
それはあんたにも言えることなんだぜ、先輩。
少なくとも――、俺にとっては。
楽しかったぜ、先輩。なんだかんだ言って、あんたと一緒にいられて良かった。
(偽りのない笑みを浮かべて、大きく頷き)
なら、俺も殺すか? ……殺すなら殺せばいいさ。
でも、俺もただじゃ殺されるつもりはない。俺にはまだやることが残ってるしな。
(一歩、二歩と踏みしめて、葵に近づく)
先輩、俺、あんたのこと好きだぜ。ひとりの女の子として。
これだけは言っておかなくちゃ。俺、後悔したくないんだ。
(清清しい笑みを浮かべながら、軽く小首を曲げて)
さあ、決めろ。姫名葵。
……あんたは、あんたのままでいるのか。
それとも、猟狗に戻るのか。ま……あんたの答えがどう出ようと、俺はもう答えを決めてるけどな。
(それ以上、言葉が紡げなかった)
(近づいてきた相手を見ていた黒い瞳が、大きく開かれて。
清々しい笑みを、揺らいだ瞳が見つめ返す。それから、その目が細められて)
――…違う、違うんです。
わたし、貴方に、そんな言葉、言ってもらえるような、存在じゃない。
(首を横に、振った)
(髪が揺らしながら、明らかに震える声で、何度も違うと繰り返す)
……違う。 違うんです、そうじゃない、ちがう、違うんです―――…ッ!!
わたし、あなたにそんな、すてきなことば、言ってもらっていいような、存在じゃ、ない。
(最初は弱々しかった“違う”という言葉が、次第に大きくなって、廃墟の中で反響した)
わたし、小さい頃に、死にかけていたところを組織の当主に拾われました。
何もなかった世界から、あの人が、私を救い上げてくれた。
だから、それだけが、私の全てだった…っ。
今までは、此処に来るまでは…、ずっと――…猟狗であることが、私の存在意義だった。
……わたし、それ以外、何もいらないって、そう思ってた…っ。
だから、わたし、“こうで在ること”以外、なにも、もってないんです。
(両手の投擲には向かぬ長めのダガーを握りしめ、それを構えた。
月光を浴びた鈍色の刀身は、切っ先に相手を捉えて鋭く光を放つ)
たとえば、ここで貴方を殺すことをやめたとして――“猟狗”を辞めたとして、
そんな私が、こんな、人間が…っ、他に。 猟犬以外に、
……いったい「何」として生きていけるというのですか――……ッ!!
(それは悲鳴に似た叫びだった)
(猟狗としてしか、生きることを知らない彼女は、
それ以外の選択肢へ手を伸ばしても、それをつかみ取る自信と勇気がなくて)
(怖がっている、だけなのだ。新しい世界に、手を伸ばすことを)
(彼女は地面を蹴って、その刃を煌めかせた――狙うのは、喉笛)
>>299 馬鹿か、先輩。
(笑いながら一蹴。鋭くポケットからナイフを引き抜いて、ダガーを弾く。
迅速の動きに対応できたのは、それだけ彼女の動きを見てきたから)
……それを探すんだろうが!!
(ナイフを握りなおし、じっと睨み付ける。ああ、我慢できない。この分からず屋め)
何も持っていない?
そりゃお互い様だっつーの! 俺だって学生だぜ?
働いてもないし、勉強だってそんなに真面目にしてねえ。
かと言って具体的な夢や将来を持っているわけでもない。
……けど、生きていくなら、それを探していかなくちゃいけねえだろ?
存在意義なんて、自分で見つけろよ! 甘えてんじゃねーよっ!
(怒声を張り上げる。違う、言いたい言葉はこんな言葉じゃないのに。けれど本音を隠せない)
あんたは何のために生きる? ……それを探すために生きればいいじゃねえか。
何もなけりゃ生きてちゃいけねえのか?…俺はそうじゃないと思うけどな。
誰だって同じだ。自分が何者なのか、何がしたいのか、何ができるのか。
…そんなの全部分かって生きているやつなんていねーよ。
だから、人ってのは失敗するんだろ。だから、成長もするんだ。きっと。
>>300 うるさい、黙って、黙って下さい…ッ!
あなたなんか、大嫌いです。いつだって、私のこと、揺らすから…っ。
きらい、だいきらい。 “こうはいさん”なんて、だいっきらいです…!
(いつだって真っ直ぐに入り込んで、自分の心のずっと奥を揺らしてくる言葉)
(たぶん、初めて太一朗に「嘘」を吐き出しながら、弾かれたダガーを構えなおす。
“嫌い”というには、あまりにもその声は切なくて――行き場のない感情を、得物を振るう力に変える)
(張りあげられた怒声に、彼女に似合わず、体がびくりっと震えた)
(それでも、その言葉を受け入れるのが怖くて、仕方なくて――…彼女は懲りずに、その切っ先を向けた)
(殺さないと。殺して、はやくあの口をふさいでしまわないと。
こわれる、じぶんのせかいが、壊れて、ゆく。じぶんは、それしかもっていないのに…!)
放っておいてください…っ!なんで、そんな、ふうに、いうの。
なんで、わたしなんか気にかけるんですか、好きだとか、いうんですか…!
(右手と左手。手品にもにた、隙のない動きでその両手には得物が握られる。
その切っ先は相手を真っ直ぐに狙っていたけれど、黒い瞳は決して相手の目を見ようとしなかった)
―――探すために、生きて、それで。
みつけられなかったら、なにも、なかったら、わたし…!どうしたら…っ!
(両の手を、振り上げる。
狙ったのは首――どこまでも、相手の声が、言葉が怖かったのだろう)
(けれど、確かに狙いすましたそれは、相手に届く前に勢いを失って―――)
……っ、そんなふうに、わたし、生きられるでしょうか――…ッ。
(切っ先を相手に向けたまま、止まった)
(近い距離で、ようやく相手を見つめた葵の表情は、今にも泣き出しそうで。
今まで、彼女が他の誰にも見せたことのない――明確な弱みであり、ずっと深部の感情だった)
>>301 黙ってやるかよ!嫌いで結構!
………理由なんてねえよ。
言っただろ、いつか。自己満足なんだよ、自己満足。
俺は目の前でこぼれ落ちるのが嫌なんだ。それが正しいとか、間違ってるとかは言わねえ。
けどさ……、それでもやっぱり我慢が出来ないんだよ。
先輩には幸せになって欲しい。そんな俺の自己満足なんだよ。
……!
(流石に眼前まで刃が届くと、覚悟を決めたがその前に勢いを失い)
……見つけられるまで、付き合うさ。
俺だけじゃない。先輩にはいろんな人がいる。
そいつらを頼りにしたらいい。……別に、一人で生きていく必要はないんだ。
不安になれば、誰かを頼りにすればいい。…少しは俺たちも頼ってくれよ、先輩。
(ぐっと腕を取ると、抱き寄せて、泣き止まぬ赤子をあやす様に、ぽんぽんと背中を摩る)
な? ……俺たちが傍にいるから。
【ごめん、あともう少しなんだろうけど眠気が近くて……凍結か、あとは置きレスか頼んでもいい?】
【私も24時くらいになったら、お願いしようと思っておりましたので重畳です】
【ええっと…っ。後輩さんが大丈夫なら我儘で凍結、をお願いしても大丈夫でしょうか?】
【今週は、火曜以外は20時以降なら多分大抵は空いていると思うので、
後輩さんの予定が分かりましたら、避難所にでも書きこんでいただければ幸いです】
【……今日は、本当にお付き合いありがとうございました…っ(大きく一礼)】
【もう、なにやら、いや…続きは凍結後ッって感じですけれど(?)、
今日も本当に楽しませていただきました次第です。十全と、お休みになってくださいね。】
【それじゃとりあえず水曜日の20時半頃から再開ということでいいか?
それで都合が悪かったら連絡入れてくれたらいいし】
【こっちこそ、なんだか中途半端でごめんっ。
どうも付き合ってくれてありがとうな? ありがとう、それじゃおやすみっ】
【了解いたしました。たぶん、今のところは大丈夫なはずですので、
何か変更ありましたら、避難所の方にご連絡させていただきますね。】
【お付き合いいただけただけで、十全に重畳なのですよ?
こちらこそありがとうございました。それでは、お休みなさいませっ。(一礼)】
いい加減時間も遅いし、今日のところはテンプレだけよ。
あたしだって色々忙しいんだから、いつ出てこられるかもわからないけど……。
ま、まあ。もしであうことがあったりするんだったらそのときはよろしく言わせてもらうわ。
年下だからって、舐めてもらっちゃ困るんだからねっ。
【名前】石動 聡莉(いするぎ さとり)
【年齢】13(中学2年生)
【性別】女
【身長】143cm
【3サイズ】70/54/66
【容貌】
髪は金髪だが、周囲の奇異の目を避けるために黒く染めている。肌は白。
同学年のほかの人と比べても明らかに小さく、見た目は完全に小学生。
特に衣類に頓着はせず、季節に合った服装をする程度。
性格は一言で言えば生意気、そしてちょっぴり自信過剰。
【能力】
・天啓
彼女自身がいわゆる天才というやつで、その能力は主に器具の開発の面においてだけ発揮される。
それは日常生活をちょっと便利にしてくれるものだったり、はたまた何の役にも立たないものであったりもする。
そんな彼女も、自分すらも知らず何かの設計図を書き上げ、そのとおりに作り上げてしまうことがある。
それを彼女は天啓(ギフト)と呼んで、それがいったい誰からもたらされたのか、そして作った彼女ですら知らないその仕組みを理解するために彼女は日夜動き続けている。
天啓を与えた存在は、確実に自分よりも優れた知能と技術を持っている。それが悔しいから。そして、天啓によってもたらされるものはすべて、異形や異能の体の一部を素材としているから。
そしてそれらはすべて恐ろしい兵器となって彼女の武器となり、そして彼女を守っているのである。
【希望】
戦闘、雑談等、応相談
【NG】死亡、汚物に関するようなこと
【弱点】基本的にはまだまだ子ども、身体面はカバーできても精神的には脆い部分もある。
【備考】
現在彼女は、ある異能の体を手に入れた事をきっかけに天啓を受け、それを使った発明を完成させるために動き始めている。
307 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/04(火) 10:58:16 ID:NN7C3U9s
お前が他のキャラハンを舐めてんだろ
女王様がやりたけりゃ個スレ立ててやれや
お前のためのホストクラブはどこにもねーよ
308 :
春日桜子 ◆IzXu3gqo6w :2008/11/04(火) 12:19:55 ID:hJhLD0wC
>>306 キャラは天才タイプだが中の人の日本語が不自由で知性を感じられない
成りたい私願望か
【名前】榊原 玲(さかきばらあきら)
【年齢】18歳
【性別】♀
【身長】175cm
【3サイズ】
【容貌】普段は黒髪三つ編みに眼鏡の、一昔前の委員長ルック。
異変や異能と対峙するときは髪を解いて黒いライディングスーツとゴーグルを着け
一目では自分とは解らないような格好をしている。
【能力】衝撃を吸収、放出する能力
【希望】
【NG】妊娠、ハードスカ、切断
【弱点】打撃攻撃に絶対の耐性を持つが、
斬撃や物理的でない異能に対しては完全に無防備。
また、身体能力は高い(後述)が異能の力によるものではないので
衝撃を吸収、放出する能力で誤魔化せる範囲外では、
超常的な動きをすることができない。
【備考】バイクに乗り、夜の街を駆ける謎のヒーロー
に、助けられ彼に異能を押し付けられた二代目ヒーロー。
異能を与えられてからも暫くは先代から修行を受け
高い身体能力と空手をベースにしたシュート系格闘技を身に付ける。
現在は先代は失踪しているが、
先代への微かな感謝と自身の正義の為、異変や異能と戦い続けている。
学園では真面目で大人しい優等生を演じているが
本来は乱暴でがさつな、男のような性格。
(三つ編みに厚い眼鏡、地味なソックスと制服)
(古臭い委員長像をそのままにしたような女学生)
3サイズを忘れていましたが……
ここは「スレンダー」という事で許して頂きます。
それでは、本日は御予約があるようなので失礼します。
皆様に御迷惑をかけぬよう気を付けますので、どうかよろしくお願い致します。
(深々と礼をすると、落ち着いた足取りで暗がりの中へ消えていく)
【復旧につき置きレス
大変遅れてしまい申し訳ありません。】
>>144 そう、そう。
がおーって。
(幼いらしい表現に同調して見せながら注意深く観察する
とても嘘を言っているようにも
何かを隠しているようにも思えない)
ふーん、そっか。
大人なんだね。
……ッ!!
(得体の知れない力への恐れが、身体を飛び退かせた
自分以上の風使いではない。
ならばやはり、他人の能力に干渉する力としか思えない
幼い故の底の知れなさが不気味さを増して
いるように思えた。)
……いや、私蜂が凄く苦手、でさ、
びっくりしちゃった。あはは……。
(偶然飛んでいた虫で笑い、誤魔化す
顔は青ざめ冷えた汗が背を濡らしている)
よし、じゃあ全速力で帰ろう!
(派手な音を立て病院の入口で急ブレーキをかける)
それじゃ、またね!
(入口に少女を止めると逃げるように立ち去った
)
……はあ、はぁ……。なんなのよあの力……。
(立ち止まって後ろを振り返る)
……次は逃げないんだから。
(恐怖への復讐を誓い家路につくのだった)
【ではこれでこちらは〆ます
本当に申し訳ありませんでした】
トリ変更します。
そして、どうやら勘違いしていたようなので少し待機させて頂きます。
悪役参上。
ちょっとやりあってみるか。
プロフは
>>227を参照。
>>313 プロフィール把握しました。
それでは導入をお願いしてもよいですか?
シチュの相談をしようぜ、その前に。
俺としては、共闘がいいと思うんだが。
例えばどこぞで妖魔と戦っているあんたの手助けをするとか。
理由としては、立場的にはどうしても敵対するしかないんだから
その前に接点を作っておいて、その戦いをドラマチックにしたいってところなんだが。
【えーと、トラブルでしょうか?】
>>315 ドラマチック。素敵な響きです。
ではそれでいきましょうか。
それではこちらから……
(時間は深夜、季節は晩秋)
(冷たい風が、玲の唯一と言っていい露出部の頬を撫でる)
っ!
(その頬を走る銀色の軌跡、後に残る赤い傷痕)
(とっさに足から衝撃を放出して回避行動を取るが、完全にかわす事はかなわなかった)……まずいね。
(目の前に立ちはだかるのは熊のような姿をした妖魔)
(飛び道具や特殊な力はない用だが、玲より速く、玲よりパワーがあり)
(爪で斬撃を行える)
(距離を詰めるに詰められない)
(かといって苦手な遠距離攻撃である「衝撃波」ではおそらく仕留めきれない)
(考えを纏める前に妖魔が動く)
(一瞬の出遅れが大きな隙となり、右足のライダースーツと肉が裂かれる)
がああっ!
(なんとか距離をとるも痛みに耐えきれず、無様な声を撒き散らして膝を付いた)
【ああ、そちらから書いてくれたわけですか】
【色々行き違いがあったようで。これからレスしますね】
>>318 【心配させてしまい申し訳ありません】
【つい気持ちが先走ってしまったようで……】
【それではよろしくお願い致します】
(闇を切り裂くヘッドライト。赤茶色の髪をヘルメットに包まず)
(闘争狂が一人、夜を駆け抜ける。単車の排気音と風の音)
くく、かかか。今夜も絶好の戦闘日和だな。
(口元に狂笑を張り付かせ、破滅を齎す為の戦いを求め徘徊する)
(単車を急停車して、感知網に引っ掛かった場所へと赴く)
(そこにいたのは、熊とライダースーツの女)
(山から冬眠に備えて降りてきた、熊のような妖魔だろう)
(否、そもそも熊とは、山神の一柱と崇められる存在だ)
(こんな町中に来た理由は、十中八九冬眠に備えての餌の確保)
(餌――人間だ。なるほど。確かにその方が効率的だろう)
(人間など、腐るほどに存在しているのだから)
とは言うものの、人として人を放っておくのもどうかと思うがよ。
(自分でも信じていない道理を呟いて、素早く駆け出す)
(偶には人助けするのも悪くはない。最終的に殺すとしても、だ)
そこの人、助太刀致す!
(掌で珪素を剣として形成する。芝居かがった台詞を投げて、一人と一匹の間に)
(割り込んで、鋭い斬撃を熊に叩きつける。分厚い毛皮と脂肪を切り裂いて、血飛沫が舞う)
立てるか!?立てるなら戦え!
(反撃のベアクローを叩きつける熊を相手に、時間を稼ぎながら、叱咤激励する)
【いえいえ、こちらこそ。よろしくお願いします】
>>320 (止めの一撃を防いだのは、見知らぬ青年)
(手から剣を出したことから異能者と推定できる)
あ、ありがとう。
(ぐっと歯を喰い縛りながら立ち上がり、か細い声で礼を告げる)
(右腿に刻まれた傷は深い。常人なら痛みでまともに意識を保てないだろう)
(身体的には常人に毛が生えた程度の玲では、立つのがやっとだ)
戦うわ。
(だが、助けられてしまったのだ)
(助けられた命を限界まで使わないわけにはいかない)
(バイク用のグローブを着けた拳でアスファルトを何度も突く)
少しだけでいいから……時間を稼いで貰えるかしら?
……ええと。
(名前を訊くべきか。いや、もっと直感的に――)
カメンライダーさん。
(圧倒的な膂力で振るわれる爪を剣で巧妙に捌く)
(獣相手に正面から力比べを挑むのは、愚の骨頂だ)
(ならばこそ、人の持つ知恵を武器として、技術でそれを捌く)
早くしろよ、俺は気が短い。
(豪と、熊が吠える。更に攻撃の速度が上がる)
(両方の爪が月光を反射して、獲物の命を刈り取らんと煌めく)
生憎と、仮面ライダーは好きじゃないな。
電王は好きだけどよ。キバは名護さんが最高のネタキャラだ。
(くだらないことを言いつつ、華麗に捌く、弾く、そして斬りつける)
とは言え、ハッ!木偶の坊相手はつまらんな!
(素早い攻撃は、その分単調で変化に欠ける)
(気分としては、下手なギターのソロプレイを聴いているようなものだ)
つまらねえよ、お前。
(その単調な攻撃に飽いたのか、カウンター気味に刺突を繰り出す)
(分厚い毛皮と脂肪を貫通して、見事熊の肩に水晶の剣を突き刺す)
(その剣を手放して、もうひとつ武器を生成する。水晶の槍だ)
(その槍で眉間や眼球を狙って突きを連続で放つ)
(熊が呻きつつ、その巨体を後退させた)
>>322 あ、そう……
(助けられたという事柄に馴れていなかったせいか)
(いわゆるつり橋効果というもののせいか、ちょっと彼を過大評価していたようだ)
(こういう、自信満々のかっこつけ男ははっきり言って嫌いだ)
ま、いいわ。
(彼が自分の命を救ってくれたのは事実だし、何より戦闘技術は目を見張る者がある)
(完封、とすら言える一方的な展開から目潰しが決まり)
(どうやら自分が手伝う必要性は無さそうに見えたが)
はああっ!
(脚部に蓄積された衝撃を全放出し、銃弾のような加速で妖魔に接近)
(2mほどの距離まで来たところで、妖魔に向けて拳から衝撃を全放出)
(衝撃が妖魔を砕きながら、玲の身体を減速させる)
こ、これでどう?
(腿に凄まじい痛みを感じながらも)
(息絶えて消えていく妖魔を見下ろした)
(終焉は突然に訪れた。横合いから猛烈な勢いで飛んできた)
(ライダースーツの女は、拳から何かを放った。放たれたそれは)
(空間を伝播して、熊を打ち倒した。恐らくは、衝撃波の類だろうか)
止めはきっちり刺しておけよな。下手に生かすと面倒だ。
(さっくりと、今にも生き絶えんとする熊の喉を槍で突く)
(断末魔の咆哮すら煩わしく、ブーツの靴底で口を踏む、踏む)
(頭蓋骨ごと踏み抜かんばかりの勢いで踏みつける。やがて絶命する熊)
くふ、所詮は獣か。山神とは言えんよなぁ、この程度では。
(あちこちを切り裂かれながらも、拓兎は禍禍しく笑う)
(完封していた様にも見えたが、実はあちこち切り裂かれている)
(紅い皮ジャンが、見るも無残な姿になっている)
――ん?おい。足をやられたか。ちょいと見せてみ?
(今にも倒れそうな女を見やり、いつもの軽薄な態度で屈む)
(脚が、手酷く切り裂かれていた。熊の爪痕だ)
うわ、ざっくりやられたなぁ。応急処置だけでもしとくか?
おじちゃん、こう見えても止血だけは上手いんだが。
(眉を顰めつつ、戦闘狂は申し出た)
(興が殺がれた為、闘争意欲が奥に引っ込んだらしい)
>>324 止めはしっかりと刺すべきね。
被害を増やさないために、ね。
(殺戮や暴力を楽しむような青年の素振りから)
(目を背けながら小声で同意をした)
え?あ……うん。
(かと思えば突然に、こちらの心配をする青年)
(何を言っているのか理解するのに数秒かかってしまった)
(玲の顔はゴーグルで誤魔化されてはいたが、さぞ間抜けな表情をしていただろう)
じゃあ、お願いするわね。
(腰をおろし、脚を青年に差し出す)
(彼に恐ろしさを感じていなかった訳ではないが)
(助けて貰ったことの感謝と、負傷への心遣いが小さな信頼となり)
(少しだけ、彼に心を開いた)
心臓潰すか脳味噌潰すか。それが確実だぁな。昆虫類の場合は、首切っても
暫く生きてやがる場合もあるから、完全に潰すまでは安心しない方がいいぜ。
妖魔の生命力ってのは、人間の陳腐な想像を遥かに超えやがるからよ。
(事実、経験の浅い退魔師や狩人が、倒したと思った妖魔の悪足掻きの一撃を)
(喰らい負傷した例は、後を絶たない。故に完全に殺しきるまで油断してはならない)
(武道や武術にて伝える残心という概念が、殺し合いの場においても必要なのだ)
任しておけ。とは言っても止血だけだから、後からちゃんと消毒しとけよ。
行きつけの医者に行ってちゃんと治療してもらうのが確実だぁな。
(傷に向けて掌を当てて、魔力にて珪素繊維を生成する)
(その繊維が、傷口を強引に縫って癒着させてゆく)
(剣や槍だけでなく、この様に微細なものまで拓兎は生成できる)
(珪素を支配する契約者、それが紅裂拓兎という戦闘狂の正体である)
術式完了っと。
んで、あんた名前は?俺は紅裂拓兎っていうんだけど。
(あっと言う間に、止血を終える。実際に、十秒も経過していないだろう)
(そして早速自己紹介をして、相手の名前を尋ねる。彼はこういう男だ)
>>326 ……そうね。
(正論だ。悪気がない事も解るし、かなり良いことを言っている)
(だが、ちょっと女の子(?)にはきつい話で有るのも事実)
(完全に拒絶することもできず、力無く頷くばかり)
えっ?
(自信満々の言葉から施された止血は)
(予想していた止血とは随分と違うものだった)
(糸を作った、というのが一番近いだろうか)
(剣を産み出した異能の応用だろう)
紅裂、ね。私はアキラでいいわ。
(大雑把なのか、恐いもの知らずなのか)
(どちらにせよ、紅裂の言動は玲の理解を越えた所にあった)
今度は、私が助けてあげるわ。
(が、どこか惹かれる物を感じていた)
【申し訳ないですが、こちらは後1レスで締めとさせて頂きます】
あきら、アキラね。
くふ、それは頼もしい限りだぁな。
俺が困った時には、助けてもらうとしよう。
(苦笑するしかない。どう足掻いても、自分は「倒されるべき悪」であり)
(正しい心と強い力を持つ人間とは、どう転んでも敵対するしかないのだから)
けどな、もう少ぅしだけ、強くなった方がいいな。
そうじゃないと、誰かを助けることなんてできないんだぜ?
(知った風な口を叩く。本当はそんなことはどうでもいい)
(彼女は、自分が戦うに値するほど強くなるのかどうか)
(興味があるとすればそれくらいだ。だが、そんなことは言わない)
ふぁ・・・・・眠いな。
いい加減寒いし、俺、そろそろ帰るわい。じゃあな。
(そう告げるや、何の未練も無さそうに踵を返して、その場を去る)
(やがて単車の排気音が響いて、やがてそれも遠ざかった)
(残ったのは、負傷した正義のヒーロー二代目と、熊の死体だけだった)
【では、こっちはこれで〆で】
【うまくリードできなくてごめんなさい。またよろしく】
>>328 そうね。もう少し力が要るかもしれない。
(紅裂が浮かべた苦笑を真っ直ぐに捉えながら)
(真剣な瞳を向けて口を開く)
強い事と助けがいらないという事は別よ。
私はあなたに出来ないことが出来るし、
あなたに出来ない考え方だって出来るかもしれない。
ええと、だから、その……
うん。またね。
(排気音を鳴らしながら去っていく紅裂を見送り)
(自身もバイクに跨がり、夜の闇の中へ消えていった)
【いえいえ。ありがとうございました】
【またどうか、よろしくお願い致します】
ポッカリと時間が出来てしまった…
現在進行中のロールも気になるけれど、空いているなら待機させて貰おう
プロフは
>>6だったかと
あ、諸々の事情により凍結無し、でよろしく
【〆の置きレスです】
>>311 がおーっ
(気に入ったのか、笑いながらまた怪獣の真似をして)
んー、やっぱりないです。
幽霊の噂はよく耳にしますけど。
(意図が分からないので、結局話さないことにした)
(都も両親の幽霊の噂は気になるが、とは言ってもあまり良い気分ではないから)
そうですか?
たんなる性分だと思います。
ん?
(伸ばした手を避けられて都は首をかしげ)
あ、ほんと、あんなとこに。
気が付かなかったです。
(誤魔化し笑いをそのまま受け取り、都もにっこり微笑む)
(まだ自覚がない故に、高嶺椿の感じている恐怖に気が付かない)
きゃっ!
(車椅子の激しい揺れに身をすくませる都)
もう、あの……はい、さようなら。
(文句を言おうとして、風のように去っていった椿に手を振って見送る)
ふぅぅ、風のような人。
でも大丈夫かなぁ、修理してからそんなにたっていないのに。
(引ったくりに襲われた時に歪んで修理した車椅子)
(また壊れていないか気にしながら院内に戻る都だった)
【いいえ、PCトラブルなら天災のようなものなのでお気になさらず】
【きっと次に会う時は今回とまったく違うロールになるかも、です】
【お付き合いありがとうございました】
【すみません、リロードし忘れていました】
【今夜は立て込んでいるので、やはり土曜になってしまいます】
【ごめんなさい】
まだ待機状態だからね、気にしないでいいよ
うん、土曜に。忙しいのにお疲れ様、おやすみノシ
で、引き続き待機。あと30分くらい
時間だね。待機解除
>>331 【見届けました】
【改めてお相手ありがとうございました】
【了解です、またよろしくお願いしますね】
【それでは書き落ちですノシ】
良く考えたら、戦い方って奴を全く決めてなかったのよね、あたし。
さすがにそれじゃあまずいでしょ、ってわけで、色々修正してみたわよ。
見にくいって意見もあったし、ある程度は改善してみたけど……どーかしらね。
【名前】石動 聡莉(いするぎ さとり)
【年齢】13(中学2年生)
【性別】女
【身長】143cm
【3サイズ】70/54/66
【容貌】
髪は金髪だが、周囲の奇異の目を避けるために黒く染めている。常に赤いカチューシャ(後述)をつけている。
肌は白。同学年のほかの人と比べても明らかに小さく、見た目は完全に小学生。
特に衣類に頓着はせず、季節に合った服装をする程度。
性格は一言で言えば生意気、そしてちょっぴり自信過剰。
【能力】
・天啓
彼女自身がいわゆる天才というやつで、その能力は主に器具の開発の面においてだけ発揮される。
それは日常生活をちょっと便利にしてくれるものだったり、はたまた何の役にも立たないものであったりもする。
そんな彼女も、自分すらも知らず何かの設計図を書き上げ、そのとおりに作り上げてしまうことがある。
それを彼女は天啓(ギフト)と呼んで、それがいったい誰からもたらされたのか、
そして作った彼女ですら知らないその仕組みを理解するために彼女は日夜動き続けている。
天啓を与えた存在は、確実に自分よりも優れた知能と技術を持っている。それが悔しいから。
そして、天啓によってもたらされるものはすべて、異形や異能の体の一部を素材としているからというのがその理由。
そして天啓によってもたらされたものは概ね恐ろしい兵器となって、彼女を守っているのである。
しかし、大きすぎて携行には向かないものや、むやみに威力の大きすぎるものが多く、実際携行しているものは少ない。
・F−トリガー
見た目は普通の赤いカチューシャ。ただ、その中にはカートリッジを挿入するスロットがあり
そこに異能や異形の体の一部から生成したカートリッジを差し込むことで、その能力を複製することができる。
しかしそれも完全ではなく、形を変えたり十分な能力を発揮しなかったり、時には何も起こらないこともある。
基本的にカートリッジは使い捨てで、一定時間以上使用を続けると自動的に排出されて崩壊する。
また、その能力を発現する媒体として装着者の毛髪を利用しており、その保護のための基本機能も搭載されている。
簡単に言えば武器としての実用に耐えうるような硬度と長さを自身の毛髪に与える。
そしてその動きをつかさどる。
痛んだ髪はきちんと再生してくれる機能付き、髪を黒く染めているのもその機能の一つ。
【希望】
戦闘、雑談等、応相談
【NG】死亡、汚物に関するようなこと
【弱点】基本的にはまだまだ子ども、身体面はカバーできても精神的には脆い部分もある。
【備考】
現在彼女は、ある異能の体を手に入れた事をきっかけに天啓を受け、それを使った発明を完成させるために動き始めている。
って言ってもね、暇がないのはどうにもならないのよ。
中学生だって忙しいの。多分、週末辺りには顔を出すわ。
それまで、誰か楽しみにしててくれると嬉しいんだけどね。
>>336 希望にエロールがないってことは、さすがに13歳ではエロールは無理ってことなのかな?
>石動
>>1をよく読もうな。特に↓ここらへん
>最強設定は勘弁してくださいお願いします。
>能力は使い魔、サーヴァント、念、核金、魔術、法術、変身など基本的になんでもありです。(強力すぎなければ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今からトリップ変更。
これでいいはず。
暫く待機。
プロフは
>>227を参照に。
うーむ、待機解除で。
【前のトリップじゃん……orz】
【落ち〜】
【名前】 須佐乃 水琴(すさの みこと)
【年齢】 17
【性別】 女 高等部普通科2年
【身長】 170cm
【3サイズ】
【容貌】 顎を過ぎる長さの黒髪と、つり目がちな瞳の少女。
左目を過ぎる薄い縦一文字傷を持ち、左目はほぼ失明、右目はコンタクト。
制服も崩し着が基本の不真面目げな雰囲気。均整のとれた締まった体つき。
【能力】 「勁」と総称される、自身から生み出す運動力と霊力の操作に天分を持つ。
剣術と体術を補強し、不可視の霊体や異形とも渡り合うことが可能。
しかしどちらかといえば暗殺向きの技能で、持久力に欠ける。
【希望】雑談 エロール 戦闘
【NG】 猟奇 特殊プレイは事前にご相談ください。
【弱点】自然現象を操る能力など 朝 死への恐怖
【備考】 帰宅部。授業態度は悪いが、素行は平凡な典型的なサボり魔。
多少改善はしたが、今も遅刻欠席が多く、進級はほぼ絶望的。
気怠げで面倒くさがり。それなりには人付き合いも良い。夢は平和に暮らすこと。
数代前に廃業した、退魔の力を持つ殺し屋の血筋「須佐乃」の嫡子。
「殺傷への依存」を持つ異常者で、長期に渡り殺人の実感を得ないと精神に異常を来す。
故に数代ぶりに、退魔師としての暗殺稼業を担うことを余儀なくされるが、
度重なる命の遣り取りと自分の奇癖に、睡眠薬頼りの不眠症を患った。
外道である自分が、殺されないためだけに誰かを犠牲にする現状に頭を悩ませている。
【度々失礼――と。最新版。】
待機してみるぜ。
>>227を参照に。
希望としては戦闘・共闘・交流のどれか。
こんばんは。全くのノープランなんですが、よろしいでしょうか?
こんばんは。
ノープラン上等の精神でゴー。
@妖魔退治(共闘)
ある夜、珍しく一人で妖魔退治に繰り出した伊織。
そこで出会った紅い妙な男と共に妖魔を退治する。
A邂逅(交流)
天羽都と別れたあと、紅い妙な男に声をかけられる。
その男は異様な雰囲気を発していた・・・・・
俺が提示できるのはこの程度かな。
着ているものも赤いんですね。了解です。
Aの場合、その直前にあった落雷騒ぎは当然知ってて声をかけてくるんですよね?
ちょうど別スレで天羽さんも同じ時間軸のロールをしてますし、
二つのロールがリアルタイム進行というのも面白いかも。
Aで書き出しをお願いできますか?
Aの場合はちゃんと制服着てるから。紅いのは好きだけどさ。
落雷の件について知っていて、それを感知したって感じで。
確か放課後だったよな、あの時間帯は。
じゃあ、ぼちぼち書き出すんで、よろしく。
お待ちしてますのでよろしくお願いします。
『私は貧乳をやめますよ、後輩さん!』
『やめてくれ先輩!俺は清楚な胸が好きなんだ!』
(――そんな、電波な夢を見た。とても淡く、とても儚く、くだらない夢を)
(周囲は薄闇に包まれていた。誰もいない、カーテンに閉ざされた視聴覚室)
(携帯電話の表示を確認すると、既に放課後であった。随分と眠っていたらしい)
(ゴキゴキと首を鳴らして起き上がり――直後に背筋が震える。遠くから雷鳴が響いた)
なんなんだこりゃ?なーんなーんでーすかァ?
(口調は軽く、しかし身体は明確に動いていた。誰かが強力な力を発したのを感知したのだ)
(部屋を出て、階段をまったりと降りて、学校の外を目指す。この学園が異能と魔術の巣窟で)
(あるのは知っている。だが、この時間から遠慮会釈なく力を開放するモノも稀だった)
(できれば、そんな稀なことをする誰かさんの顔を拝見したかった。面白そうだったからという理由で)
・・・・・・・あっち方が騒がしいな・・・・・・・
(拓兎の感知能力の精度は中の中程度である。力の放出が停止した状態では、見当がつかない)
(人の集まるグラウンドへ行き、落雷を喰らって割れた大木を見物する。その力の残滓からするに)
(紛れもなく「雷」の力だった。それが飛んできた方角を逆算して、そっちの方へ足を向ける)
気をつけて……
(天羽都が去っていくのを見送る)
(天羽は他者の能力を増大させる異能者であり、彼女に触れたために突然、雷を発してしまった)
(大木が裂けて小火騒ぎになり、周囲は騒然としている)
(膝を払って立ちあがる。部活に出る予定だったが、この分では中止だろう)
(軽くロードワークしようかと、とりあえず部室へ戻るために歩きだした)
天羽さんが、本当にわかってくれるといいんだけど……
いえ、わかってくれなかったら大変なことになる。
(独り言をつぶやいてしまうほど、天羽都の能力を警戒していた)
(大木を一気にさいてしまうほどのエネルギーを放出したのに、疲れもだるさも感じない)
(思わず両手を見る。指先に軽くぱちぱちと火花が散った)
まだこんなに力が残ってる……
(正面から歩いてくる女生徒。アスリート的な体格をした彼女は)
(何か浮かない顔をして歩いている――「雷」の力を発しながら)
発見♪探検♪僕の町♪
(案外、あっさりと見つかったものだ。異能者探索もなかなか楽しい娯楽だと)
(思っていたのだが。まあ、話しが速くて助かるという面もあるので納得する)
(さて、この場合、どのように声を掛けたら話しが手っ取り早く済むだろうか)
(@問おう、貴方が私のマスターか)
(A私を殺した責任、取ってもらうわよ)
(B命令(オーダー)を寄こせ、我が主)
(どれも違う気がしたので、無難な第四の選択肢を選ぶ)
おはようございました、御主人様。
(忠誠を誓う騎士の様に片膝をついて、彼女の前に跪いた)
(考え事をしながら歩いていると、目の前に立ちふさがった男子生徒)
(赤茶色の髪に明らかに校則に反しているリングピアスが目につく)
(無意識のうちに彼を迂回しようとしたとたん、その男子生徒がいきなりひざまづいた)
え?何……?
(彼が言っていることは何一つ理解できない。それを言うなら、彼のしていることそのものが)
あの、ごめんなさい。通してくれる?
(ちょっとした悪ふざけだろうと、深く考えずに彼の脇を通ろうとした)
暫し待たれよ、我が姫君。
あーんなことしておいて、バックレるつもりなのか?
木があそこまで育つのに、どれくらいの年月が必要なのか、考えたことある?
(悪ふざけに乗ってくれなかったので、真面目な性格なのだろうと思った)
(騎士ごっこは適当に中止して「あの大木はお前が割ったのだろう」と指摘する)
(立ち上がり、膝を軽く払って背延びをする。寝ていた所為か、背骨が曲がっている気がした)
別にいいんだ。あんたがやったなんて、誰にもわからないだろうから。
それに、こんなこと学校に密告しても誰も信じてくれやしない。
ただ、この学校は何かと物騒だからな。目立つ真似してると、狩られるかもな。
(「狩られる」。日常ではまず使う事のない単語を、気軽に口にする)
(その単語に馴染んだ世界の住人であると、暗に滲ませているのだ)
(少年の脇を通り過ぎようとした刹那、彼の言葉に足を止めて鋭い視線を送る)
……
(すぐには彼の言葉を肯定も否定もしなかった)
(しばらくその言葉の意味を斟酌し、すぐに態度を決める)
何を言ってるのかわかりません。
(とりあえず「バックれる」ことに決めるが、足は止めたまま)
(自分が妖魔を狩ることがあっても、誰かに狩られる可能性を考えたことはなかった)
(…つい先日、北峰綾香に会うまでは)
目立ってるのは否定しないけど、目立ちたくてやってるわけじゃないから。
人がしない努力をしてるって、それだけのこと。
(あえて競技の記録や学業の成績に話をすりかえる)
くふ、くふふ。努力ねえ・・・・・・
(そんな、必死に誤魔化そうとする彼女を笑う)
(ツンケンしているのが逆に可愛らしいと、そう感じたからだ)
否、違うな。人の器は限られている。
努力してもその器以上の物は手に入れられない。
それこそ、人を捨てるほどの努力をしなければ。
(そして、そんな事をできる者もまた限られていると、拓兎は知っている)
ビリビリ来るな。雷のエレメントではない。なら、特異体質の方なんだろうな。
天賦(ギフト)なのか呪い(カース)なのか、そこまでは知らないけどな。
(ここで漸く振り向いて、手を突き出して、魔力を纏わせる。掌に珪素の粒子が集う)
(それは瞬く間に結晶化して、ひとつの形を作る。水晶で形成された鶴だ)
質問。君は、一生懸命努力すれば、こんなことが人にできると思う?
(或いはそれは、努力という言葉を否定する言葉だったのだろう)
(凡夫は努力しても凡夫であり、選ばれ、限られた人間だけが人を超えた力を得るという)
(傲慢で冷徹な論理。それは、努力を怠らない人間にとっては聞き捨てならない理論だろう)
(少年が語るのを聞きながら、背中にじっとりと冷や汗が流れた)
(狩るの狩られるのと剣呑な話をするからには、こちらを「狩る」つもりである可能性が高い)
(少年がこちらを向き、手のひらにきらめく何かを生み出した)
あ……!
(息を呑んで、鶴の形に結晶するきらめきを見る)
あなたも異能者なのね。
だから私も異能だと決めつけている。
目立つと狩られるって言いながら、そんなことをして見せるのはなぜ?
(携帯はロッカールームだ。迫水直を呼ぶわけにはいかない)
(放電しそうになる指先を握り込んで両の拳を固め、少年が何をするのか見極めようと身構えた)
残念。これは異能ではなく魔力。
魔王の律法が敷かれる国から拝領した権能だ。
(その言葉に意味はない。これは、珪素を支配することにのみ)
(特化した、魔王に忠誠を誓った紅裂拓兎の、契約者としての特権だ)
それと、しらばっくれるなら゛貴方も゛なんて言っちゃだめだZO。
遠まわしに゛自分も゛と認めてることになるからな。
(緊迫感を高め、身構える伊織津綺子に、ニィッ・・・・・・と笑い掛ける)
(不遜なまでの、己に対する自信が泰然たる態度をとらせているのだ)
それと、何でこんなことするかって?面白そうだからに決まってるじゃん。
ここまで態々足を運んだのも、こんな時間から遠慮会釈なく力を発揮して
世間に対して激しく自己主張してる誰かさんの顔を拝みたかったからだ。
それ以上もそれ以下もない。もし、俺を狩るって奴がいるなら相手になるしな。
(拓兎の言葉に嘘はない。傲岸不遜なまでに彼は自分の力を信じている)
(ならばこそ、駆け引きや謀略を無為なものとして踏み潰す)
(だからこそ、自分の好奇心の赴くままに行動している。そして自分が狩られること)
(を全く恐れていない。故に、余裕のある態度で彼女に接しているのだ)
(問いはことごとくはぐらかされ、真偽のほどを確かめようもない言葉ばかりが返される)
(大きく息を吸って、これ見よがしな溜息を吐きだした)
その鶴、とっても綺麗。
どうやって作ったのか、説明を聞いても全然わからないけれど。
あなたにそんな能力を与えられる誰かがいて、その人はあなたに何をさせようとしているの?
少なくとも、小火騒ぎを面白がるためだけじゃないでしょう?
目立つことをすると狩られる、ってあなたが言ったのよ。
(北峰綾香のことが頭にあった)
(復讐のために異能をあぶり出そうとしている彼女のことを言っているのかどうか)
あんなことをして何の自己主張になるのか知らないけど、あれは事故よ。
(燃えた大木の方を示して、それでも自分がやったとは言わず)
その証拠に、誰があんなことをしたのか、誰にもわからない。
面白くないでしょう、全然。
(これで彼の関心が自分から逸れてくれるだろうかと思いつつ)
そうだな。抽象的に答えるならば゛悪いことする為゛だな。
(何の為にその力があるのか、という問いに対する答え)
(魔王の下僕の役割など、他にあるはずもない)
俺が小火騒ぎ楽しんでるのは、それとは関係ない事だけどな。
(今回、拓兎を動かしたのは自分の好奇心であり、契約者としての)
(役割とはまるで無縁の場所にある。単なる野次馬根性だ)
まーあ、これで誰かが釣れるなら、それはそれで面白い。
(強者との戦いを望むが故に、狩られることを恐れはしない)
(勝つか負けるかは結果でしかなく、拓兎が求めているのは゛闘争゛)
(という経過であり、凌ぎ削り合い命を散らすその刹那の火花である)
ふぅーん、事故ね。
(にやにやと笑う。この後に及んでの、苦しい言い逃れ。面白くて仕方ない)
君の纏っている強い電気と、君が歩いてきた方角。そして、大木のある位置。
それらを統合して「犯人はお前だ」と指摘できないはずもない。
(推理というのもおこがましい、特殊な力を持つ者にしかわからない感覚を)
(根拠とした、それでも決して的外れではないと自信の持てる断定)
なーにか勘違いしてると思うんだが。俺はそっちを責めてるわけでも、
まーしーてーや、狩ろうとしているわけでもない。
単に君と知り合っておきたかっただけさ。俺は二年×組の紅裂拓兎。
ちょっと珪素をアレやコレする力を持ってる。ひとまず、よ・ろ・し・く・ね。
(自分が作った水晶の鶴を差しだして、それを手土産(?)の代わりとする)
(少年が差し出す水晶の鶴を見つめ、物思わしげな表情になって)
人にはできないことができる能力があって、しかもそれが何のために備わっているのか
わかってるなんて羨ましいわ。
なんでこんなことができるのか、自分は何をするべきなのか
わからない人だっているのに。
(少年の前で拳を開き、指先に電流を走らせる)
事故なのよ。本当に。
能力を増幅する異能者がいて、突然ものすごいエネルギーが蓄積されてしまったから
すぐに放電しなくてはならなかった。
だから……。
(両手をガクリと両脇に垂れ、うつ向いて目を伏せる)
自己主張どころか、誰にも知られないように逃げるのが精いっぱいだったわ。
怪我人が出なくて良かったって思うだけよ。
(もう一度目を上げて拓兎を見る)
珪素、っていうとガラス?水晶とか、そういうものでできているのね。
とても安定した物質で酸にもアルカリにも腐食せず、帯電もしない。
(と化学の時間に習ったことを思い出しながら、鶴を受け取った)
どうもありがとう。本当にとてもきれい。
私も二年。伊織津綺子よ。
(名乗ったが、それから何と言うべきなのか迷った)
…面白くもなんともないでしょ、私なんか。
強い力には大きな責任が伴う、だったか?指針も目標もない力なんて、
安全装置のない爆弾みたいなもんだ。君の言ってることはわからないでもない。
(異能者の苦悩。言葉にすればそれだけだが、それは決して誰にも共有できない)
(解消することの困難な命題である。力無きモノの助言など無意味に聞こえるほどに)
けど、その取捨選択と決定ができるからこその知恵。その知恵さえなければ、
人は今でもエデンの園で、へらへら笑って暮らしてたかもしれないけどな。
(蛇になり済ましたサタンが誘惑しなければ、それは有り得たかもしれない)
話が逸れたが、自分で決めて自分で責任取れるからこそ、神はこの世界の管理を
人類に任せた――そう考えることはできないもんかね。個人レベルでも同じことだろ。
(魔王の下僕が語る、人類の責務。自分自身の決断と決定は尊く、それを背負うのが)
(人として生きることなのだと、拓兎は語る。既に自身は人を外れた存在だからこそ)
あらら・・・・・そーれはそれは災難だぁね。
(そして明かされた事件の真相。何の事はない、これは異能者二人の接触による事故だ)
なんつーか、それこそ天災・・・・・いや、人災か、この場合・・・・・ご愁傷様?
まーあ、確かに怪我人も出なかったみたいだし。不幸中の幸いってやつだぁね。
(物凄く、お座なりな慰めの言葉だった。他に言える言葉が浮かばないのは、そういう人間だからだ)
その硝子だぁね。他にも色々作れるぜ。薔薇とか、熊とか、魚とか。
伊織、伊織津綺子さんね。くふふ、そういうそっちは、体内で電気を増幅して操れるっと。
十分に面白いよ、あんた。己の進むべき道を探してるのかい?いいね、青春だね。
(興が乗ったのか、大盤振舞いで次々と珪素で様々な物を作り出す)
(透き通った薔薇がまるで本物のような精密さで再現される。手に乗るサイズの熊が鮭を口に)
(咥えている。白鳥が優雅に羽を広げ、大空に飛び立とうとしている。嘶く馬の逞しい筋肉の隆起まで)
(再現されているのは、まるで名工の熟練の技を思わせる。それらをどしどしと押し付ける)
ほい、ご家族や友人にもどうぞ。
(拓兎の言葉に眉根を寄せて)
選択を誤ることだってあるわ。
いつでも状況を制御できるわけじゃないから、選択肢がものすごく狭まることだってある。
…ううん、選択することすらできないことの方が多い。
それでも自分で決めて、自分で責任を取らなきゃならないの?
(言葉は問いかけだったが、もうそれはその通りなのだと自分でわかっている)
(拓兎の言うとおりなのだと)
(だが、それは逃げ出したくなるほど重い十字架)
(拓兎が生み出す数々の細工に目を見張っていると、彼がそれを全部くれた)
すごい、これ全部、考えるだけで作れるの?
こういうものの形を、細かく覚えているってことよね……
(その一つをつまみあげ、日に透かすようにしてしげしげと眺めた)
悪いことをするため、というには、ものすごくいいことしてるみたい。
(両手いっぱいの細工ものを手に、拓兎へ問いかけるような視線を向けた)
いっぱいプレゼントをありがとう。
でも、もしあなたがその「悪いこと」をしているところへ行きあったら
私はあなたに電撃を向けなきゃならない。
そんなことを、私にさせないでほしいな。できれば。
やらずに後悔するより、やって後悔する方がなんぼかマシだぁね。
あんただって沢山挫折や後悔味わいつつ、それでもやってきたんだろ。
そんな自分を、認めてやんなきゃよ。誰もあんたの肩代わりはできないんだから。
(自分で決める。自分で背負う。それは程度の差はあれ誰でもやっていている事だ)
(ただ、異能者たる者たちの背負うそれらは、普通の人間の背負うそれより、重い)
(サタンの下僕たることを選んだ拓兎も、同じ事だ。契約者になることを決断した拓兎は)
(その命が尽きる最後の瞬間まで「倒されるべき悪」を張り続けなくてはならない)
(これもまた、特権に伴う義務と責任である。決してその選択を後悔はしていないが)
まぁな。これでも芸術家肌なんだぜ、俺。みんな信用してくれないけど。
こうして遠慮なく人前で力披露できる機会に、なかなか恵まれないから、今日は特別だ。
(時に大量虐殺を可能とするこの力は、こうして美しい物を生み出すこともできる)
(力は使い方次第という、よい手本だろう。問題としては、拓兎は決して芸術家でなく)
(闘争と流血を求める狂戦士であることなりのだが、言っても後の祭りである)
それはあんたの選択と決定。もしそれを選んだなら、俺は俺の意思とし決断であんたと刃を
交える。至極公平で、当たり前のことだろう。誰だって認められない相手はいる。それを言葉で
止められないなら、力で止めるしかない。あんたには、それだけの力がある。だから、最終的に
必要なのは、あんた自身の意志。自分の意思を貫くために誰かを殺して、それを背負って生きる覚悟だぁな。
(何処までも気軽な口調で、「自分で決めろ」と拓兎は言う。意志の伴わない力など、戦う価値がないと)
(考えるが故に。これで強烈な意志と力を備えた『強敵』が生まれたとしても、それこそは彼の望む者だ)
――っと、ヤベ。俺、そろそろ帰るわ。ちょいと用事があるんだわ。そんじゃな。
(ふと我に返って、足早にその場を去る。今日は《虚影会》の会合がある日だった)
(まだ時間には余裕はあるのだが、会合の前に夕食を済ませたいので彼は急ぐ)
(――その日の夜。某駅ビルが爆破されて、大火災となった。)
(その影に隠れるように「人間が水晶に閉じ込められる?」という怪奇事件も、再び起きた)
【これにて〆、ですわ】
【夜遅くまでお相手感謝感謝】
うん、やらずに誰かが傷つくのを見るのはもうたくさん。
それなら、焼け石に水でも行動した方がまし。
(拓兎のセリフにうなずく)
(彼の力の根源が、どれほど邪悪な存在であるかはまだ知らない)
こんな素敵な力なら、いつでも見せてもらいたいな。
この学校には、他にもあなたの力を喜んで見てくれる人がいるから
意外と人前で力を披露できるチャンスは多いかもしれないわ。
(じっと拓兎の手元を見つめながらそう言った)
どうしても「悪いこと」をやめられないってこと?
(目を細めて拓兎を見るが、彼は用事がある、と身をひるがえしてしまった)
(両手いっぱいの水晶細工に複雑な気持ちになる)
(これほど美しいものを生み出す力が、誰かを傷つける武器になるのだろうか)
(その晩、異形を求めて深夜の街をさまよううちに、火の気配を感じ、爆破された駅に呆然とする)
(何の証拠もないが、唐突に拓兎のことをその時思い浮かべたのは偶然だろうか)
【お疲れ様でした】
【こちらもこれにて締めとさせていただきます】
【お相手ありがとうございました。これからもよろしくお願いします】
【おやすみなさい】
(既に街には涼風が舞い、冬が近いことを告げて)
(沿道の人々は厚着をし、その風に耐え歩いている)
(そんな景色の中、人がいる場所からは離れた公園)
(日は落ちきり、秋の夜長を告げていて辺りを照らすのは薄暗い街灯)
(そこは街の中心からはそれほど離れていないにも関わらず、人気はない)
―――。
(そこに、眼鏡をかけた彼女はいた。制服のベスト、シャツ、スカートは破れかけ地面に手を付いている)
(だがそれは彼女の攻撃体勢、続けざまに目標に向けて硬土の矢を放つ)
(それは相手――いかにも活発そうな少女に突き刺さる)
(こちらも手を付くが、これはダメージの分)
(ゆっくり近づくと、片手を地に着け土の剣を地面から引きずり出した)
(これでとどめ、今日の獲物の最期の時間)
………さようなら。
(剣を、地を這うように滑らせ少女へと迫った)
【書き忘れ。よろしくお願い。】
【何かあったら適宜相談して。】
(少し離れた前で肌寒い空気の中、少女が戦っている)
(そして、それを撮る人物が一人)
…………いや〜、恐ろしいな。
(それから、ほんの少し離れた場所にある木の上)
(手には、望遠レンズのついたカメラ、そして枝にはペットボトルの入ったトートバック)
(腰にはいつもどおりの警棒)
(その少女が、前にある悲惨な状況を写真機を通して眺めていた)
まさか、あの子がね……明らかな情報だったからデマかと思ったけど。
(そう言いながら、再びカメラのシャッターを切る)
(カチャリという言う音が、静まった空気に伝わった)
【はい、じゃあお願いしますね】
(そのまま、剣は地面と糸のようなもので繋がりながら、少女の左あばらに強烈に叩き付けられる)
(斬撃と、打撃を兼ね備えた攻撃)
(打撃はあばらをへし折り、切り口は心臓へと突き刺さる)
(少女は吐血しながらその場に崩れ落ちた)
(首筋に手を当て、絶命を確認すると剣を握ったまま立ち上がって)
……っ、はぁ……っ。
(僅かに肩で息をしながら、静寂を感じる)
(最近感じる、殺すときに出る快感に近いものを抑えつけるように首を大きく振り)
(黒い空を見上げる、その刹那、何かの音)
(どっさに、片手を地面につけ、矢をその方向に放射線状に放った)
ってうわっ……容赦ないな。
(何枚か写真を撮ったが、やはり最後のとどめのシーンは気持ちのいいものではない)
さて、今度は直接取材かな?
(この最後の一枚を撮り終わったら、今度は話を聞こうとメモ帳を用意する)
……まぁ、また答えてくれないだろうけど。
(結末も分かってるが)
って……うわっ!
(降りようとした瞬間に飛んでくる矢)
た、タンマ!
(大声で、自分の存在を敢えて明かすと、矢をよける為に地面に飛び降りる)
(地面に裸足の足がぶつかり、すごく痛そうにするも、さらに大声を出す)
あたしは敵じゃありませんよ!
だから……ストップ ザ 攻撃!
(木から下りて、全身を彼女の視界の範囲内に曝している)
(とっさだったので目視の範囲外だったが、改めてその音のした方向を見る)
(すると、薄明かりの中何かが木の上から落ちてきた)
(目をこらすと、それは人で。それも、何やら小さい気がした)
(そして、聞こえてくる声…待ってくれと言っているらしい)
………………。
(言葉をそのまま鵜呑みにすることは出来ない)
(絶命した少女の仲間の可能性もある)
(剣を握ったまま、片手を地面につけ)
(いつ何をされてもいいように、身構えた)
(距離が、遠い。彼女の声はそう遠くへは届かない、控えめな声)
(仕方なく、相手の動きを伺うことにした)
あたしは敵じゃない!
(とりあえず彼女に近づいていく)
(とはいえ、やはり攻撃されて、無防備で行くのはヤバい)
……いざとなったらお願い。
(彼女がつま先で地面を叩く。蟲に待機させているのだろう)
(そして、手はバックの中に入れる)
(そして、彼女に声がぎりぎりとどく範囲に達すると、改めて大声で言った)
あたしは文芸誌同好会の葛森って言います!
取材をお願いしに来ました。
(だが、この言葉がどれだけの効果があるかなんてわからない)
(さらに、どちらとも戦闘態勢な事を考えるとなおさらだ)
とりあえず、そんな緊張状態は止めてほしいんですが。
あたしには戦う意味がありませんし。
(とりあえず、バックから手だけだす。おそらく、少しだけ譲歩したような形だ)
(相手―少女の仕草を目で追う)
(何やらごそごそと動いているが薄明かりでかろうじて分かる程度)
(綾香にはとりあえず、その声だけが聞こえていて)
………くず、もり……?
(少なくとも、聞いた記憶はない名前)
(そもそも帰宅部の彼女に部活や同好会の事など知る由はないのだが)
(そして、取材という意味の分からない言葉)
(この状況を見て、何を取材しようというのだろう)
(分からず、思わず首を傾げて)
…………この状況でそういうお願いの方が難しいと思うけれど。
…少なくとも、私にはこの場にいたというだけで意味はある。
………さっきの音は、何。
(このままでは拉致があかない)
(冷たく瞳を光らせながら葛森を見つめた)
あはは、はい葛森です。
(自分の部活の知名度の低さに嘆きたいところなのだが、それも無理な話だ)
(この状況で怪しい事をしようものなら、火ぶたが切って落とされるんのは当然の事だろう)
いや〜、実はちょっと面白い事を聞いた物で、あなたを探しに来まして。
夜中に地面使いの少女が戦っているって。
そんな情報がわんさかと引っかかりましてね。
で、実際にいるか確認しに来た訳です。……あなたの事ですよね?
(武装解除は不可能)
(その言葉を聞くと、やっぱりなーと苦笑いが出てくる)
あたしもそう言う事で、戦闘解除は出来ませんので。
ごめんなさいね。
あらかじめ断っておきますけど、手を出したらあたしだって抵抗しますので。
(再びバックに手を入れる)
(バックに入っていたウレタンのようなものが入っているペットボトルが手に触れて揺れた)
(彼女もらちが明かないと思ったため、素直に話す)
カメラですよ。あなたの戦っている姿を撮りたいと思いまして。
(同時にもう、フィルムは抜いたカメラを取り出す)
(まるで、新品のように磨かれているカメラが街灯の光に照らされている)
これで、色々と撮っていた訳です。
記事を書くためのネタにしようと。
……これでも、あたしは敵扱いですか?出来れば、そーゆー認識は嫌なんですが。
……………。
……そう。
情報を掴んでいる、ということは。
貴女も異能か………。
(情報は、基本的に異能者間のネットワークでしか流れないように操作している)
(ということは目の前の葛森もその類なのだろう)
………実物は私だけれど、驚いた?
(葛森が自分の情報を持っているかはしらないけれど)
(どす黒い血に濡れた剣の切っ先を向けながら)
…………まあ、妥当だろう。
異能同士、ぶつかる事も詮無き哉。
(その表情にも顔色を変える事はなく)
(ただ淡々と、言葉を発して)
(恐らく、鞄の中に何か入っているのだろう、その様子が見て取れた)
……カメラ………?
(視線はそのカメラに動く)
(それでどうしようというのだろうか)
………………ふむ。
そもそもそれをネタにした所でこれといって面白くもならないと思うのだけれど。
大体、異能以外に知られるのは、余り好ましい事ではない。
一般人を巻き込むのは、御免蒙る。
………敵とは言わないまでも…味方とも思えない。
今までも似たような事をしていたかもしれないが、いい顔はされなかっただろう?
(淡々と、平坦な口調で喋る)
(相手の意図が言葉通りだとしても、やはり良い事だとは思えない)
(それを考えると、好意的な態度はとりにくかった)
まぁ、そっちに関係する方面の人間とだけ言っておきます。
多分、敵が多いのは見たまんまだと思いますので。
(多いってレベルではない)
(殺されそうになる事など日常茶飯事だ)
いえ、別に。
今までも、あれ?って思うような異能者を調べてきましたしね。
(切っ先を向けると腕が動く)
(鞄に手を潜らせて、何かをつかむ様に)
というわけで、いつ来てもいいように。
(同時にペットボトルの底を彼女に向ける)
(口の部分は鞄に隠れたままだ)
こう見えても、あたしは臆病なので。
いやー、別にこの事実をそのまま公開しようとする訳じゃないんで。
ただ、小説のネタにでもしようかな?って感じですよ。
(一般人を無意味に巻き込んでも『面白くはない』からだ)
いや〜、みんないい顔はされませんでしたよ。中には仕掛けてくる人もいましたしね。
……さすがに正当防衛でしたからやっちゃいましたけど。
(平坦な口調とは対照的に、笑い声の混じった声で応対をする)
(元々、慣れている。こういう態度をとられるのはいつもの事だ)
で、本題です。
何をしてるんですか?ここで。
しかも、情報を流して……正直、わざと情報を流してるとしか思えないほどの量なんですが。
(彼女とて、アホだが無能ではない。情報に関してもそれなりの知識を持っている)
(それからすると、彼女のはあまりにも疑わしかった)
当然、黙秘しても構いません。取り調べじゃないですし。
…………そう。
別に、問い詰めるつもりもない。
(関係するという言葉は肯定と受け取れた)
(どんな能力かまでは分からないが)
……………。
(少なくとも、慣れているのは確かなようだった)
(腕の動きは、目で追うだけ)
臆病には、見えないけれど。
だったら、この場自体にこないはず。
…殺人をネタに、なんて面白いことを考える。
ミステリーにもSFにもサスペンスにもならないこんな事。
そんなものになる訳がない。
腕でどうにかなるものでもないだろう。
……だろうな。
その気持ちがよく分かる。
(目を僅かに細める、それはどれかというと呆れの感情表現に近い)
……………何?
見ての通りだけれど。
そして、その推測も正しい。
………強いて言えば、復讐という言葉が適切か。
それ以上でも、以下でもない。
(そうとしか答えようがない)
(目の前に転がる死体は、それを何よりも雄弁に物語っていた)
あはは……そりゃそうですよね。
(自ら危険に飛びこむ臆病者など存在しない)
(だが、利香はここにいる)
(それが何よりの証明だ)
あはは……いや、それを可能にするのがあたしです。
腕とか言う問題じゃないですよ。全部『非現実的』にしてオカルト風味にすればいいんです。
そうすれば、結構面白いものが生まれますよ。
(作家陣を敵に回すような発言である)
(まぁ、同好会程度の会誌ではそれが普通なのだろうが)
あらら。つまり自分の事を意図的に流していたとは。
命知らずな人です。中には、殺し専門の方々もかかるかも知れないのに。
で、復讐と。
ふむ……。
(復讐と聞いて頭を悩ませる)
どういう理由で復讐しているかは聞きませんけど。
その死体は「復讐相手」だったんですか?
もしかしたら、あたしのような無関係の人かもしれませんし。
または、あたしのような無関係でも、容赦しないとか?
…………ほう。
よく分からないけれど。
…ただ、自分の行動をネタにされるのは、心情的にも面白くない。
まがりなりにも、人殺しだし。
(好き好んで殺しているわけではない)
(それを、言い聞かせるように)
……………私なりに考えて出した結論。
どうせ、元々あってないような命なのだから。
(それは、本音でありながら、どこか揺れも含んでいて)
………少なくとも、これは違う。
私が追っているのは……別にいる。
ただ、私に対して襲いかかってきたのは確か。
……何もしなければ、何もしない。
そう思ってくれて構わない。
ふぅ……まぁ、そう言われます。
(今までもそう言う事を言われてきた)
でも、あたしは面白いので。
(自分勝手。そんな言葉が似合う少女がここにいる)
でも、まがいなり……じゃないでしょ?
実際にあなたはこの子を殺した。その時点で人殺しですよ。
なるほど、考え抜いた結論ですか。……復讐なんて、あたしにとっては身震いするような単語ですけれどね。
(その結論にたどり着くのに彼女は反対をしない。彼女自身が決めたものなのだから)
でも、元々あってないような命っていうのはおかしいんじゃないですかね?
今のあなたはここにいる。
少し調べましたけど、学校にも通っているみたいですし。
友達みたいな人はいないんですか?
そして、その人の事も考えてその発言をしていると?
ふ〜ん。
なら、あたしはどうなるんでしょうね?
(少しおどけた形で彼女を見る)
プライバシーは守りますけど、その事を聞いてしまった。
何をするかは分からない。もしかしたら何もしないかも知れない。
そう言う危険因子になってしまった。……まぁ、あたしの結果なんですけど。
……そういうものか。
人を喰っている、とは貴女みたいな人の事を言うのかもしれない。
………ああ、そう。
私は人殺しだ。
(そこに、感情はこもっていない)
(ただ言葉があるだけ)
そう………?
(今更、そこが揺れる事はなくて)
………………。
確かに学校には通っている。
………友達は、分からない。
……………………だったら、何。
何だって言うの……?
(内面は自分でも分からなかった)
(ただ、発音に抑揚はなく冷たく見つめるだけ)
………別に。
別に、何かしようとは思わない。
好きにすればいい……。
死体を二体も作るなんて、御免。
襲ってくるなら、話は別だけれど。
いえいえ、あたしはそんな可愛いものじゃないですよ。
あたしはもっと人でなしなんで。
(けらけらと笑う)
あたしは「人殺し」よりも上の「人でなし」なんで。
ふむ……なら考えてみてください。
あなたは、今あってない命だって言いましたけど、本当にそうですか?
(なぜか、その言葉だけは印象に残っている)
(そして、なぜか少しだけいらつく)
そう思っていて、他の、あなたを知っている人間が納得するでしょうかね?
あなたの事に好意を抱いている人間がいたら?
あなたを友達だと思っている人がいたら?
その人たちは、あなたを「あってない命」だと思ってくれるでしょうか?
本当に分かりやすい性格をしてますよ。
でも、これだとあたしも何も出来ません。
あたしも普通は同じ意味‐正当防衛でしか動きませんので。
………どう違うか、よく分からない。
説明しろとも、言わないけれど。
………………。
何故、貴女に私が責められなければいけない?
少なくとも、私と貴女は今ここで以外何の関係もないはず。
そんなに、捲し立てて何が言いたいの。
(冷たく凍った瞳で睨み付けて)
お褒めに預かり何より。
……なら、このままお開き、何もありませんでした。
それで済む話。
いや〜、一言で言えば、ちょっといらつきと気まぐれでしてね。
「ない命」とか言っている人撲滅週間なんですよ。
(相変わらず茶化すようなことを言う)
(だが、睨みつけられても、彼女は動じていなかった)
もともと、復讐って言うのが気に入らない上に、自分に親しくしてくれる人を軽視してる訳ですから。
何も知らずに、自分の気晴らしだけの為に人を弄んだり。
それで、復讐って名目で命を弄んだり、自分から
(誰の事を言っているのか?)
(だが、その人物が誰であろうと彼女はいらついていた)
(分からない。いや、分かりたくないのだ。認めると嫌になりそうで)
それで、済みたいんですけれどね。
正直、この場で色々聞いてみたいという好奇心も強いんですよ。
何が、復讐を駆り立てているのかとか、どうすれば終わるのかと。
…………そう。
そんな事してる人、聞いたことがない。
…………前半は言いがかりそのもの。
後半は……そうだとしても、私の決めた事。
そこを揺るがすつもりはない。
(相変わらず抑揚のない声で)
(ただ、はっきりと意志を伝えて)
私が居なくても、誰かが変わりになる。
それだけのこと。
……イラつきながら、一体何を聞きたいと?
……………そこまで話す義務はない。
終わりは……奴を殺すまで。
ええ、正直言えば、あたしの個人的、しかも非常に個人的なわがままです。
でもですね、それでもあたしはいらつくんですよ。
(知らない人物に同情する余地はない)
(彼女の人生にケチをつける訳でもない)
(しかし、最後に……)
「誰かが代わりになる」
(その言葉は……)
ふざけるな。
(彼女の、堪忍袋を)
代わりがいたら、だれも苦労しないんだよ。
誰も悩んだりしないんだよ。誰も恨んだりしないんだよ。
(ピンポイントで切っていた)
そうですか……まぁ、義務もないです。
でも、今新しい理由が……できたよ。
訂正して。「代わりがいる」って言葉。他の意味の言葉に。
君がどうなろうと構わない。どう感じようと構わない。
でも……その言葉だけは、訂正して。
【お時間とかは大丈夫ですか?】
……そんなの、私の知ったことじゃない。
勝手にいらついていればいい。
……………。
何、いきなり。
心当たりでもある訳?
(いきなりの態度の豹変に多少驚きながら)
(そう、返事を返した)
………訂正して何になるっていうの。
貴女が思うままに発言している様に、私も同じ様にしているだけ。
責められる謂れは、持っていない。
…言葉は変われど、意味はきっと変わらない。
【え、っと…まだ大丈夫。】
【伸ばせば、なんとでも。】
君にも過去があるように、あたしのも過去があるんだ。
(いらつく。その感情が支配する)
で、その言葉は禁句だったんだよ。あたしにとって。
だからさ、我慢できないんだ。
そうだよね。
あたしが言いたい事を言ってるみたいに、君にも言う事が出来る。
(そして、それを強制することはできない)
(だが、彼女はそれでも、その言葉を、その意味を使われるのが嫌いだった)
ごめんね。あたし……わがままだから。……ごめん、力ずくでも訂正してもらう。
(すると、彼女は鞄から何かを取り出していた)
(ウレタンの入ったペットボトルをくくりつけた拳銃)
もう一度言う。訂正して。
お願いだから。……あたしをわがままにさせないで。
(彼女の腕に向けて、銃口を向け、撃鉄を上げる)
訂正して。
【すいません。少し席を離れます】
………本当に、わがまま。
そこまでして訂正させたいの?
過去を勘ぐりたくはないけれど。
私が疑わざるを得ない。
………今度は、ヒロイン?
………じゃあ、訂正するとして、何て言えばいいの。
それが、分からない。
(いつでも壁を出せるように準備して)
【行ってらっしゃい。】
【私が言わされて、それで〆って形がいいのかな…。】
疑ってもいいよ。
勘ぐったっていい。
(銃口が震えてる。いつもは震えないのに)
何をしたっていい。……でも、その言葉は駄目なんだ。
あいつの代わりはいないから……死んだ人間の代わりはいないから。
人に代わりがいないって事を認めて。
それだけ……それだけが何で分からないの?
(たったそれだけの事だった)
(だが、それだけの事に彼女は拳銃を向けている)
気に食わないけど……君には代わりはいない。それだけ。
(トリガーに指がかかる)
【帰還です】
【多分、そんな感じかな?】
【別に、他のでも構いませんが】
………そう。
あいつ………ね。
よく、分からないけれど。
…………。
分かった。
人に代わりはいない……。
私の代わりもいない。
これでいい?
(ただ淡々と、そう言って)
(拳銃を下ろすように促した)
………私は帰る。
撃つなら撃てばいい。
それじゃあ……。
(剣を土に戻し、背中を向ける)
(当然、撃たれれば狙い撃ち状態で)
(そのまま公園の出口へと向かっていく)
【おかえりなさい。】
【とりあえずあと1レスくらいで〆られると。】
分かんなくたっていいよ。
言っても分からないから。
(掘り出したくない過去がある)
(おそらく、彼女も少女も)
うん……それでいい。
それでいいんだ。
(途端に射線が彼女を外れ、地面へと落ちる)
君の代わりはいない。忘れないで。
少なくても、あたしの前では。
……
(去っていく少女を見送る)
(撃つ気など最初からなかった)
……
(向かっていく少女に言う)
間違ってるとかは言わない。君の生き方にも文句を言わない。
でも、最後にひとつだけ言ってく。
もし、君を親しむ人がいたら、その言葉はその人を傷つける。その事を覚えていて。
(すると、彼女も反対側に去っていく)
(なぜ、いらついたのか?)
(誰と彼女を重ねたのか?)
(しかし、彼女は考えるのをやめた。ただ、『面白くなかった』から)
【じゃあ、私は〆で】
【お相手ありがとうございました】
……そう。
なら、仕方のない事。
(自分も話していないのだ、責める事もできない)
…………。
分かってる、そんな事。
(離れて、彼女に声が聞こえなくなってから)
………でも、それでも。
そうまでしても…私は、目的を忘れちゃいけない。
私は…その為に生きているのだから。
北峰綾香は、その為の存在なのだから。
(自分に言い聞かせるようにそう呟いて)
(寒い風が吹きすさぶ夜の公園を去っていった)
【私はこれで〆。】
【こちらこそ、ありがとうございました。】
【ちょっと強引にもっていってしまってごめんなさい。】
【いや〜、本来なら落とし所で折っておくべきだったのが、スルーしちゃって】
【こっちこそ、すみません】
【それでは落ちます】
【いえ、気にしないで。】
【お疲れ様。】
【以下空室です。】
【暫く待機させていただきます】
連日になるが、誰も立候補しないようなんで。
>>400 【こんばんは。先日はありがとうございました】
【よろしければ、今夜もよろしくお願いします】
【交流か敵対でお願いしたいのですが、どうでしょうか】
【さーて、どうしたもんかね。戦闘はもう少しお互いのこと知ってから】
【・・・・・とは言え、そっちは素性を隠して戦ってるわけだし】
【軽く交流でもしてみるか。昼間に学生として出会うのと、夜に戦士として】
【出会うなら、どっちがそっちの希望に沿うだろうか?】
>>402 【では昼間に学校で委員長モードで接触したいと思いますがどうでしょうか】
【自分は特にこれ以上希望はないので】
【よろしければ書き出しをお願い致します】
【昼間の学校で、なるほど、了解した】
【とは言え、学年が違う二人が顔を合わせる場所が】
【@屋上A図書室くらいしか。おまけにそちらは夜と昼では】
【姿が違っている為、声をかけるのはそちらからになると思う】
【書き出しはこっちからやっても問題はないんだけどな】
【はい、こちらから接触させていただきます】
【それでは@の屋上でお願い致します】
【それでは書き出しををお願いできますか】
【了解、なるたけ声を掛けやすいようなことをしてる】
【では書き出すので少し待ってくれ】
【了解しました】
【それではよろしくお願いします】
(三限目の途中で不意に天婦羅が食べたくなった。だから休憩時間の)
(間に校外へと脱出し、近くのスーパー野菜や肉や油やガスを購入した)
(調理実習室から器具を拝借し、ロッカーに押し込んであったカセットコンロを)
(屋上に持ち運び、料理の準備を整える。材料を切って溶かした小麦粉に漬ける)
んー、やっぱり格別だぁね。こういう昼飯はよ。
(熱した油に茄や肉を落とす。ジュッという小気味よい音がして、よい匂いが漂う)
(普通、ここまでしてやる人間はいないのだが、それを実行するから紅裂拓兎という男は)
(周囲から変人扱いされるのであった。実行力に長ける分だけ始末に悪いという面もある)
んー♪うめぇ♪茄うめぇー♪
(揚げた茄を醤油に漬けて、ふはふはしながら齧る)
(風は寒いが、揚げたての食べ物に、拓兎は至極上機嫌であった)
【トラブルかなぁ・・・・・・】
>>408 「ほら、あんた行きなさいよ」
「いや、あいつ何かやばいって。髪赤いし、ひょっとしたら異能者かも」
どうしたの?
(昼休み、高等部三年生の教室は例日より人が多かった)
(それもそのはず。奇妙な出で立ちをし、変人との風評を持つ生徒が)
(屋上の一角を占拠しているのだ。その隣で楽しくお弁当を食べようなどと考えられる人間はそういない)
(特にこの学園には「異能者」という存在がある)
(いくら腕っぷしに自身が有ろうとも、強力な異能者には勝てない)
(そういう認識から生徒同士がトラブルを避ける)
「ってこと。まあ、別に一日ぐらい教室で食べるけど――」
わかった。少し話をしてくる。
「え?ちょっと危ないって榊原さん」
(クラスメイトの制止を軽く振り払う)
立派な校則違反です。こんなことを許していては、彼のためにもならないと思うわ。
(屋上の扉を開けると、つかつかと彼の前へと進んでいく)
(油と小麦粉の独特の香りに微かに食欲をそそられるも)
(毅然とした態度で赤髪の変人と対峙する)
止めなさい。
防火の観点、風紀の観点の両方から、調理行為は許されていません。
直ちに撤収なさい。
(その赤髪の変人は『思った通り』紅裂だった)
(が、特に動揺もない。ただ純粋に、一人の生徒として彼を注意する)
【お待たせして申し訳ありません】
【一度消えてしまいまして……】
【はて?ちょっと疑問が。確かにこの学園には異能者が存在しますが】
【それは決して公に認められているわけではないんですが】
>>412 【これだけ多ければ一部では、ばれてるんじゃないかな、と思うのですがすいません】
【前半部は無視してください】
【ちょっと、ロールは一度中止しましょう】
【一度避難所で話し合った方がよさそうです】
【了解しました。気分害してしまったようで申し訳ありません】
【伊織さんとのロールに使用させてもらうよ】
【伊織さん、書き出すので、少しだけ待っていてくれたまえ】
紅裂さん、榊原さん、お疲れ様でした
隙屋さん、よろしくお願いします。
(……眠い)
(通学路をだらだらとした足取りで歩きながら、私はただそれだけを思っていた)
(最近急激に激化した『ザ・リンクス』の攻撃。夜、狩りをしようと外に出れば、必ずヤツの刺客に遭遇する)
(おかげで、収入はどんどん減るわ、睡眠時間はどんどん減るわ……いいことは何もない)
(今日も、というか、昨晩も、寝れたのは一時間ほどだった)
(おかげで、もう意識はあるかなしかの状態……)
(だからだろう、猛スピードで曲がり角をかっ飛ばしてきたスポーツカーを、私はギリギリで避けることができなかった)
(もっとも、私には、交通事故なんてものは無縁だ……無敵の能力『クオンタム』を一秒だけ発動)
(暴走スポーツカーの内部を、華麗に透過した)
(何事もなく通学を再開した私の後ろで、スポーツカーは思いっきり電信柱に突っ込み、大破していたが、ざまあみろとしか思わない)
(ただ、ひとつ問題があって……『クオンタム』は日光の中で使うと、私の頭に激痛をもたらすという弱点があったのだ)
(おかげで、私は寝不足の不快感に加え、割れるような頭痛に悩まされることになり……)
……う、学校まで、行けるかな……なんとか……。
敵どもの攻撃に比べたら……これくらい……ん。でも、ちょっと休んで、いこうかな……。
(ぐらぐら揺れ、ねじれる視界の中、私は道端のポストに寄りかかるように腰を下ろし、休んで)
(休みながら……意識を失った)
【じゃ、よろしくお願いするよー】
(きゅるきゅる、と派手なブレーキ音に続いて衝撃音と破砕音が響き渡った)
…なに!?
「事故だ!」「スポーツカーが自爆したぞー」
(たちまち通学路は騒然とする)
(通行人が現場へ駆け寄っていく中、引きずられるようにそちらへ歩を進めて)
(ふとポストに寄り掛かる同じ制服に目がとまった)
どうしたの?大丈夫?
(声をかけるうちに、その少女は気を失う)
あ、どうしよう……!
(貧血だろうか、心なしか顔色が悪いようにも見え、手首の脈に触れるが、弱い)
(周囲を見回すが、みんな事故に気を取られていて、こちらを気にかけるような人はいなかった)
……
(少女の制服の襟を緩め、頸動脈を探る)
(脈拍を測りながら胸元へ手を当て、素早くもう片方の手で心臓を包むように)
(一瞬、心拍数を押し上げるように電流を送った)
(少女の瞼がぴくり、とする)
ねえ、大丈夫?学校まで一緒に行ってあげようか?
【こちらこそ、どうぞよろしく】
(ざわざわと、大勢の人間が、大きな声で話をしている声がする)
(救急車のサイレンなんかも聞こえるけど、正直、全部邪魔な音だ)
(静かに眠りたいんだけどなぁ……)
(ちょっとおふとんが固い気もするけど、このまま、ぐっすりと……)
(びり)
…………み゛ゃうっ!?
(突然胸に走った刺激。そして、どくん、と、頭に血が一気に巡る感覚)
(一瞬、朦朧状態から覚醒するも、もともとの体力低下があるため、長続きしない)
(ゆーっくりと……視界が左右に、揺れている……)
あ、ん……き、み、は?
(ぼんやりとした意識の中、ショートカットの少女が、心配そうに私を見ているのに気付いた)
(そして気付く……ああ、そうか、ここ、家のふとんの中じゃなくて、学校に行く途中で……)
(私は、気絶してしまったというわけか……。うわ、情けないなぁ……)
(しかし、ちょっと気になることもある。今の「びり」は?)
(電気マッサージ器とか、スタンガンでも、彼女が使ったのだろうか? ……後者は嫌だなぁ)
ん、だい、じょうぶ……と、言いたいけど……うん。
ちょっと、頭が、ぐらぐらしてね……風邪か、貧血かなぁ……はは……。
よかったら……うん、肩、貸してもらえると、助かる……。
(首をゆるゆると左右に振りながら、何とか立ち上がろうとする)
タクシー呼んであげたいけど、事故で道路が塞がっちゃってるみたい。
歩ける?
(女生徒の脇の下から背中に手をまわし、ゆっくりと立ち上がる)
学校はすぐそこだけど、高等部は敷地の反対側だから…
一番入口に近い医務室ってどこだっけ。
(高等部から入学したので、学内の他の学部に詳しいとは言えない)
(ゆっくりと学校に向かい、校門のわきの警備員室で、とりあえず休ませてもらうことにした)
(畳に座布団で枕をしつらえ、そこに少女を横たえる)
今、高等部の保健の先生に来てもらうようにお願いしてるから。
水とか、飲む? えーと、確か同じ学年だと思ったけど、名前聞いていいかな。
(枕もと?に座って、その少女に問いかけた)
タクシー……? いや、それには、及ばない……。
単なる、頭痛だと思うから……それプラス、情けない話だが……寝不足でね……。
うん、医務室とか、そういうところに行ければ、いいんだ……。
どこか、落ち着いて休めるところなら……。
(同じ年頃の少女に支えられ、ふらふらと力のない足取り)
(医務室までは少し距離がありすぎるとでも判断したのだろうか、少女は警備員室に、私を連れ込んだ)
(とりあえず、ありがたい選択だった……横になれるし、のんびり休める)
(畳の上というのが、特にいい)
いや、手数をかける……本当に助かった……。
水? ああ、そうだね、是非頂きたい……冷たいのより、ぬるーいヤツを。
同じ、学年……? ん、そういえば、私もキミの顔に、見覚えがあるような……。
とりあえず、私は隙屋……隙屋量子、2年B組だ。
キミは? ……クラスメイトじゃなさそうだが……。
生徒会の人かな? それとも何か、最近、部活ででも良い記録を出した人か何かかな……。
とりあえず、顔には見覚えがある……。
頭痛、よくあるの? 寝不足なんだ……
(そういう自分も、もはや慢性的な寝不足だ)
(この夏以来、夜歩きは新学期が始まっても続いていた)
水、お白湯の方がいいのかな、まっててね。
(警備員室の水屋で湯呑に湯を貰い、水をさして湯ざましにした)
これ、飲める?
(枕もとに戻ると、手を貸して少女の体を起こし、湯呑を手渡した)
私はE組の伊織津綺子。
B組だったら、山口さんているでしょ?同じ陸上部なの。
だからB組にはよく顔出してるし、それで見覚えあるのかな…?
記録…は、うん。御蔭さまで、ちょっと。
(最近出した新記録については、どうしても後ろめたい思いがぬぐえない)
(実は他者の異能を借りて出した記録だったからだ)
(その時、警備員が顔を出して高等部の保健婦はまだ出勤してきていないと告げた)
それじゃ保健の先生が来るまで休ませてもらっていいですか?
……すいません。
保健の先生、まだ来てないんだって。
(隙屋にそう言って、ふとおかれたばかりの朝刊の地方版が目に入った)
先月の県内の連続強盗殺人、まだ犯人捕まってないんだね……
あー……。普段は、頭痛まではいかないんだが。
ここしばらく、眠れない夜が続いててね……やっぱり、規則正しい生活は大事だよ、うん。
(目を閉じたり、開けたり、また閉じたり)
(閉じてる時間の方が3:1ぐらいで長いけど、何とか意識は保っている)
(もう寝てしまってもいいけれど、ちょっとした疑問がある……それを聞いてから寝たい)
あ、ありがと……ん、これくらいがいいや。
冷たすぎたり、熱すぎたりすると、飲めなくて……。
(両手で湯飲みを包むように持ち、こくこくと湯冷ましを飲んでいく)
(おかげで、だいぶ気分はスッキリしてきた……眠気はそのままだが、不快感が除かれた感じだ)
伊織さんね。ん、覚えておくよ。
恩はそうそう忘れない隙屋さんだ。遠からずきっと、お礼はさせてもらおう。
そう、E組……か。須佐乃さんのいるクラスだったかな……。
(ちょっとした縁のある「討ち手」の顔を思い浮かべた)
(あれも最近見ないが、無事でいるだろうか)
山口? ああ、彼女の友達だったか。
そうだな、彼女、運動部仲間でよくだべってるから、その中にキミが混ざっているのを、見たことがあるかもな。
記録は、そうだそうだ。たいそうなレコードを出したのがいるって、山口さんが言ってたっけ。
…………?
(記録の話をする時の彼女は、何故か目をそらし気味だった)
(嬉しいとか、照れているとか、そういうのじゃなくて、どちらかというと避けたい話のようだった)
(なぜだろう、名誉なことなのに……気にはなったが、親しいわけでもないのに突っ込んで聞くのも、不調法か)
そう……まあ、いいさ。警備員さんの邪魔にならないよう、一時間目はここでサボらせてもらうよ。
それに、畳というのが性に合っていてね。案外、医務室よりここの方が、リラックスできるかも。
(休めるなら、別に保健室でなくてもいい)
(んー、と伸びをして、体調を整えるべく、眠りに入ろうとする)
(……が、伊織さんのぽつりと呟いた、ニュース記事の話題に、伸びかけた体が、硬直しそうになった)
……物騒だからね、最近は。
そこのショッピングモールで、四、五人がいきなり殺されて、犯人が捕まっていない事件とかあったみたいだし。
その他にも……この街では、未解決の殺人事件が、いっぱいだ。
……この県、じゃない。物騒な事件が、なぜかこの街に、集中している。知っていたかい?
お礼とか…そんなの。
(思わず笑い出してしまった)
(体育会系部活では怪我をしたり体調を崩したりする部員は後を絶たないが)
(恩だの礼だのと言いだす者はいない)
たいそうな記録って言っても、ハイジャンやってる人が少ないから
ちょっと頑張れば、誰にでもそれなりの記録は出せるから。
(謙遜しているというより、ハイジャンそのものが大した競技ではないような言い方)
(そうでも言わなければ、自分のやってしまったこととの整合性が取れない)
(事実、高体連や陸連からもドーピングの疑いをかけられて何度も検査させられたのだ)
(もちろん、いかなる薬物反応もあるはずがない)
(ドーピングの疑いが晴れると、周囲の期待は一層高まり)
(そのストレスから以前よりも成績が下回るようになっていた)
(もう一度隙屋が横になるのを見守る)
この街に……そうね。それも、この学校を中心として。
(その怪異の一端に触れ、退魔を日常とするようになった今)
(隙屋の言うことには、少なからず責任すら感じるようになっていた)
お礼というのは、まあ、なんだ。気持ちの往復だ。
受け取ってばかりでは、何か落ち着かない気分になる者もいるのさ……。
どんなお礼になるかはわからないが、ま、期待せずに忘れてもらってもいい。
その方がむしろ、私がお礼に言った時、新鮮な気持ちになれるかもね? ふ、ふ、ふ。
(意地悪っぽく笑いながら、湯冷ましを飲み干す)
(少し霧の晴れてきた頭で、伊織さんの自嘲とも、謙遜ともつかない言葉を聞いていた)
(……うーん、あまりわかりたくはなかったが、彼女はちょっと引け目を感じているらしいな)
(誇るべきことではあるはずだが……それが、逆に周りからの期待を集めすぎたといったところか)
……ま、いい記録を出したからといって、そこで折れたりしないことだ。
折れる、というのは……うん、「天狗になる」のと、「潰される」の、両方の意味でとらえてくれ。
あんまりすごいことをしてしまうと、どうしてもプレッシャーに耐えなければならないからな。
自分自身からのプレッシャーがすごいと、天狗になって努力をやめて、時の人で終わってしまうし……。
周りからのプレッシャーがすごいと……焦る。同じレベルを維持しないといけなくなってね。
そんな重しに潰されかけた時、人の耳に悪魔は囁く。スポーツ選手で言うと……ドーピングをしたりかな。
でも、キミのような一流の選手には言うまでもないだろうが、その手の不正は意味がない。
なぜなら、その記録を、自分の手で破らなければならないからね?
不正をして得た記録でも、今度はそれを破らなければ、選手としての存在意義はない。
これは、高校記録でも、世界記録でも同じことだ。
キミはいい記録を出したが……そこで足を止めたら、おしまいだ。
今回の記録を破るべく、努力をしたまえ。周りの声と、自分の心に惑わされることなく。
世界記録だって、毎年のように塗り替えられている。人間技では不可能なような記録でも、だ。
超えられぬ記録なんてない。「無限」に続くのが……アスリートの戦いなんだからね?
……すまない。余計なことを言ったかな。
何となく、キミが自分の記録を誇っていないように感じたもんでね。
どんなものにでも、先はある。私ならば、悔いや期待などは……要らない荷物として、置いていくよ。
(やや申し訳なさそうに、無限を望む存在は言った)
……この街は、なんなんだろうね。この学校は。
何かが、集まっている気がする。未解決の殺人事件は、全部が全部、不可能犯罪に近いものだし。
魔法や、超能力でも使ったような……。
……まさかだね。あるわけないよねぇ……そんなもの。
(は、は、と、乾いた笑いを笑い、伊織さんの顔を見る)
そうだ、そういえば、聞きたかったんだが。
キミ、AEDとか持ってるの?
いやね、さっきキミに介抱してもらった時、「びりっ」と来たもんで……。
それじゃ、期待しないで待ってる。
(いつかお礼に来ると言う隙屋に、珍しく笑顔で答えた)
自分が本当に努力して、それでいい記録を出したって実感があれば
嬉しいと思うことはあっても、記録が重荷だなんて思うことはないんだけど。
(思わず本音を吐露しそうになった)
(あれは実力ではない、と言ったところで、逆に不正があったと証明することができないのだ)
(他者の能力を増幅する異能者がいるなどという話を陸連が信用するわけがない)
偶然、だから。あの記録は。
(それも事実ではある)
(あの日、天羽都の手料理を口にすることになったのは、全くの偶然なのだ)
ドーピング……
(もう一度、天羽都の力を借りてしまおうかと思わなかったわけではない)
(だが、単に不正をしたくないというより、そんなことを都に頼む勇気すらなかったというのが真相)
(今はフィールドから逃げ出したいとさえ思っているが、好きなことをやめてしまう踏ん切りもつかない)
超えられない記録はない、ということは、私の出した記録も
いずれすぐに、誰かが破るだろうってこと……
(急に目の前が晴れたような気がした)
(自分がタイトルホルダーであり続ける可能性も、また皆無なのだと)
(隙屋量子に示唆されたとたん、いきなり気持ちが軽くなった)
そうね、無限に続くんだ……記録を塗り替えることが。
ううん、全然余計な事じゃない!
今、すごいお礼をもらった気分。ありがとう。
私も、他の人と同じスタートラインで挑戦者で居続ければいいだけなんだ。
不可能犯罪、ね。
(連続少女誘拐監禁事件を「解決」したときも、警察でそう言われた)
(犯人が暴行の痕跡だけを残して消え失せるのは不可能だと)
(そして隙屋の次の言葉に、全身が硬直する)
気づいてた……?
(気のせいだとごまかせるだろうか?)
【そろそろ締めるか、凍結でお願いしたいんですが】
(……ふむ?)
(伊織さんの態度は、やや揺れているように思えた)
(自分の記録に対する、周りの期待から来るストレス、それだけかと思っていたのだが……)
(それだけではない、何かが彼女にはある)
(そんな風に思った)
(まさかとは思うが、ドーピングとかじゃ……いや、違う)
(そんなことをするような人柄には見えない。それに、していれば、きっとバレているはず)
(何かがあるのは想像がついたが、何かはわからない)
(……ふむ)
まあ、そうなるね。誰かが、というが、もちろんキミが、ということもあり得るんだよ?
というか、現レコードホルダーなんだから、キミが一番近いところにいるんだろうな。「突破」には。
人間は昔から、いろいろなものを突破して成長してきた。
努力と、試行錯誤を続けてね。……私は、そんな生き方が好きだ。
そして、そんな生き方をしている人が好きだよ。
日々ハードルを越えて、前へ、前へ、高みへ、高みへ……無限に、ね。
いずれ、100メートルを一秒で走る選手とか、高飛び10メートルを超える選手が出たとしても、私は驚かないね。
……千年ぐらいはかかるだろうが。
(本気である)
(例え話ではなく……人間には、その程度の可能性は当たり前だと考えている)
いや、そんな……大げさに言われると、その、恐縮してしまう……。
(突然晴れやかに言った伊織さんに、ややあっけに取られながら、私は頭を掻いた)
(よっぽど悩んでいたのか? それほど、深い悩みが、彼女の中に?)
この世は不思議に満ちているというけれど。
やれやれ。科学はいつかはすべてを解明するだろうが、まだまだ先は長いらしい。
気付いてたか、と聞くってことは、持っている、ということかな。
何でそんなものを携帯しているのかは知らないが、うん、おかげで助かったよ。
でも、今後はあまりやらない方がいいな……AEDは強すぎるから。
(く、く、と苦笑しながら、「能力」ではなく「携帯蘇生機」による現象だったと判断した――)
(ように、話を持っていく)
(「あなた、異能持ってますか? びりっとしたから、電気を操るような?」)
(とか聞いて、ハイと答えてもらえるとは思えないから)
……おや? そろそろ、始業の時間じゃないかな?
もう、あとは休めばいいだけの私につき合わせて、遅刻させるのもかわいそうだ。
早く、教室に行ってくれたまえ。私は大丈夫……きっと、お礼をしに行くから……伊織さん。
(伊織津綺子。彼女に目をつけられただけでも、今日は幸運だ)
(いずれ、しっかりとした接触をしよう。それが、夜のことか、昼のことかは知らないが……)
(私の同類なら……ぜひ、友達にしたいな……)
(思いながら、私は再び、目を閉じた)
【じゃあ、これくらいで締めで、どうだろう?】
【待たせてしまって、申し訳ない】
千年かかって、何かを突破する……それって成長というより進化、よね。
(隙屋量子の話に、ふと違うものを連想する)
人間が代替わりして、進化していくうちに…もしも、それまで誰も持ち得なかったような力を
得てしまう人がいたとしたら……それも「成長」なのかしら。
不可能犯罪を実現してしまうような……
あ、ほら、その一秒で100メートルを走ってしまうとか。
(異能者の出現も、あるいは進化の一過程なのか、と)
(ふとそんな想像にとらわれた)
も、持っている…といえば持っているんだけど
(見せろと言われたら困る)
うん、私運動部だから。
(わけのわからないことを言いながら、始業の時間と言われれば弾かれるように立ちあがって)
そうだ、もうホームルームが始まるわね。
それじゃ、私はお先に失礼します。
(急いで靴をはき、さっと隙屋量子へ会釈して、高等部へと駈け出してゆく)
(心にわだかまる不正へのこだわりが軽くなった分)
(隙屋量子の存在が少し重みを増した)
(電気を流したことに気づかれていたが、うまくごまかせたのだろうかと)
【こちらこそ、お相手ありがとうございました!】
【いつかお会いした時のネタの仕込みも十分です】
【今日はお疲れ様でした。おやすみなさい】
【ん、見届けたよ!】
【やっぱり、日々の暮らしも楽しいね。のんびりさせてもらった】
【お疲れ様。ありがとう、おやすみ……ノシノシ】
さて、休み明けで静かな夜のようですが少し待機致します。
プロフは
>>20に。
>>431 こん。
よければ私が立候補。
何かやりたいことあれば
こんばんは。喜んでお相手致しますよ。
さて…待機はしましたがわりとノープランな人間でして。
互いの能力については多少気付いてますから戦闘なり、なんなりやりやすくはありますが。
高嶺さんは何かご希望などは?
こちらはこちらで声掛けもノープランだったりして。
相手の希望に合わせるのが好きなんだけど・・・
何もない?
前のロールの最後見直してたから
もう一度、私が訪ねて、がやりやすいかな
そこからどうしよう?
ふふ、プランは無いですが希望が無いと言い切ったら話しはお終いです。
即席で何か考えてみますか。
闘うならば貴女は妖魔を倒してますし、異能ですからね。
共闘でも、こちらから貴女に喧嘩仕掛けても…理由はこじつけられます。
日常はこの前やりましたね。大まかに何かないと他愛も無い日常会話に終始する可能性もありますが…。
と、ザッと考えついてこんなところです。
オーケイ、共闘と戦うの、これから両方やるかも、なら
共闘後のほうが楽しそうだね。
仕掛けてくる理由なら十分にあるし、戦っちゃっていいんじゃない、かな
>>435 と…レスが前後しましたか。ええ、それも構いませんよ。
どうするかは貴女が何を目当てに再訪門するかで。
また面白いもの見に来たよ、ってことでいいんじゃないかな?
また前後しちゃったかな、もしかして
いえ、大丈夫。さて戦闘に日常と案が出ましたが。
同じもの続けるのも何ですし、戦闘でいきますか?
適当に使い魔けしかける感じで。
了解っ
書き出しは・・・
やるなら任せるし任せてくれても大丈夫
了解。では戦闘で。
ええ、それではお言葉に甘えて書き出しはお願い致します。
了解、しばしお待ちを
あー……退屈。
(纏う風が冷気を帯びて来たこの季節)
(土砂降りの中太陽が沈み、月が高く雲の裏に潜むまで教室で本を読んでいた)
(読書がことさら好きというわけでもなく、なんとなく時間を潰すのに有効な気がしていた)
天羽ちゃんは迂闊に手を出せないし、あやかちゃんはどこにもいないし。
はあーぁ、何かおもしろいことないかなあ……。
(雨粒が撥ね教室を濡らす)
(面倒臭そうに窓を閉めるとまだ明かりのついている教室が見えた)
オカ研ッ!
(指をパチンとならすと共に突風と化して彼の部室に向かう。)
(勢い良く、部室のドアを開け――)
やっほう!
何か面白いものみせてくださいなっと。
……あれ、瀬尾センパイどこ?
(なるべく例の人形と目をあわさないようにしてキョロキョロと部室を見渡す)
【それではよろしくです】
(高嶺がオカ研の部室に踏み込んだのと“それ”が発動したのはほぼ同時であった)
(空気が何か異質なものに変わり、部室の外と内を隔てる雰囲気が変わる)
(目に見えて何かが違うわけでは無いが確実に違う――魔術に多少、知識があるならば結界と理解したであろう)
『ギャ…ギギ、ガ……ッ!』
――おやおや、たしか…高嶺椿さん…でしたか?
間の悪いことですね…ふふ
(部室の奥に佇む黒いローブを纏った瀬尾が言葉を発した。間の悪いどころか“いいところに来た”と言いたげな口調で)
(普段、雑然としている部室はその時だけはいやに整理されていて)
(大きく空けられた部室の真ん中のスペースの床に闇が…床から黒い泉が沸き出すように闇が滲み…その中から小学生の子供ほどの大きさの小鬼が這い出した)
【改めてよろしくお願い致します】
……あれ、何、この邪気……?
まーた、何か面白いもの……
(口調から軽さが消え、表情が険しくなる)
セン……パイ……。
(弱弱しく呟くその実、身体に力が充実し、風が猛る)
こんなか弱い女の子を部屋に閉じ込めるなんて趣味が悪いですよ……?
(風が吼え数匹の鬼がまとめてふきとばされる)
こんなもので私をどうかできるとでも……?
(いいかけてゾッと背筋に悪寒が走る邪気。子鬼とは比較にならないほどの……)
って!?これ何呼び出して!?
いえね、人目を憚ってこっそりとやろうとしてたら…
勝手に貴女が紛れ込んできただけですよ。タイミング悪く、ね?
(猛る風に吹き飛ばされた小鬼が床を転がり物陰に隠れる)
(次いで這い出てきたのは巨大な腕、そして捩じれた角が頭に生えた巨躯の人間のような…)
『グル…グルゥ、アァアァァァァッ!!』
(咆哮が室内の空気を震わせ、窓ガラスがビリビリと鳴る。結界の内でなければすぐに騒ぎになるだろう大声)
(“鬼”…御伽話しに語られる悪役の代名詞のまさにそれが、手に握った金棒を振り上げ)
……とりあえず避けたほうがいいですよ。
(高嶺目掛けてドスドスと駆け寄るとそれを振り下ろした)
(その様を助けるでも止めるでもなく平然と観察する)
まーたまた、ご冗談を……。
だって、いつでもきていい見たいな感じだったし……。
(額に浮かぶ汗を脱ごうともせず鬼と正対する)
(何しろ本物の鬼だ)
(圧倒的な妖気、存在感に声と足の震えを隠しきれない)
(視線をさまよわせて結界の綻びや隙を見出そうとする)
(が、せまりくる鬼の圧力、焦りが冷静な思考を妨げる)
……こーいうときは術者を倒すのがセオリー!?
どういうつもりか知らないケドッ!
ごめん!
(束ねられた風は透明の槍となる)
(それは簡易な結界ならば易々と貫く力をもっていが――)
(力の行使と共に隙もまたできた)
やばっ……よけッ……!
あうっ
(鬼の武器が肩を掠め、左肩が動かなくなる)
また来てもいいとはいいましたが…安全を保証した覚えはありませんね、ふふ。
(さも楽しそうに。詭弁にも聞こえるが高嶺はそもそも瀬尾の研究対象の位置付けなので)
(そういう意味でまたの来訪を期待していたからには、瀬尾の中では嘘偽りの無い言葉なのだ)
ええ、セオリーですね。セオリーですから……ぐっ…!
――それへの手段も講じてはありますよ。
(疾る風の槍の軌道から体を外して。回避こそ無理ではあったが急所への直撃は避ける)
(右腕の袖が裂けて赤い鮮血が飛び、それでもなお鬼の動きは止まらない)
結構丈夫なんですよ…?自慢の一品でしてね。
その鬼に殴られてもとりあえず生きてられるくらいには――貴女はどうですかね?
(高嶺の左肩を掠めて床に叩き付けられた金棒は部室を揺らし…しかし結界の作用か床に傷一つない)
(ゆっくりと鈍重な動きで高嶺に追撃がなされる。振り上げた掌を、まるで虫を叩き潰すように下ろす)
(動きには何の造作も無いが、そこは鬼の怪力。常人が受ければまさに叩き潰された蝿かなにかのようになること請け合いの平手だ)
あれ、思ったよりも、
けっ……こう、いいカオできるん、じゃんっ……。
(軽やかなステップで間合いをとり、空間の主を振り向く)
(肩をかばいながら辛うじて予想した鬼の射程から飛び退いた)
あー…
やっぱり…?……っととと……。
これは……えーっと、あれ?
どっちが早く倒れるかっていう勝負?
(笑いを含んで力をこめる)
(それは覚悟を決めた表情で――)
(唯一の手段とはいえ、まけたら)
――私の全ての力を込めて……。
吹っ飛ばしてやるんだから!
(鬼の迫り来る巨大な手を避けながら鬼に全ての力を叩き込む!)
(風はむなしく砕け散り――)
(鬼の一撃で気を失っていた)
それはそれは――嬉しい言葉をいただきました。
だからって止めたりしないんですけど…ね。
(意外といえば意外な言葉に口角が笑みを形づくる。鬼を間に挟んでのやり取りにしては、いささか場違いだが)
(次の瞬間、炸裂音がし瀬尾の頬に血液の生温い飛沫が数滴飛んだ)
(高嶺のものでは無い。紫に澱んだ鬼の血液。その主たる鬼は、凄まじい圧力の塊と化した高嶺の風に討たれ)
(胴体に文字通りの風穴を開けてゆっくりと倒れ…地に伏す前に塵となり霧散した)
――お疲れ様でした。色々と楽しいものが見られましたよ。
感謝を…と、おや?
――もしもし?死にましたか?…学校内で死体になられては都合が悪いのですが…脈あり。気絶ですね。
(床に横たわる高嶺に近寄り言葉をかけるが反応がない。とりあえず抱き起こし)
(まさかと思い軽く頬を叩いて、手首の脈を探り…微かな脈動…どうやら色々と不都合な自体にはならずに済んだようだ)
(入った!と会心の笑みをこぼした時には全ての力を使い果たした状態
(鬼に空いた風穴をみやりながら崩れ落ちていた)
(にやり、と最後の強がりの笑みを瀬尾に向ける)
(次の瞬間世界が白くそまった)
(――記憶にあるのはそこまでで)
……ここは……?
(視界もぼんやりとしたまま呟く)
――なんだ。起きたのですか?
貴女、いちいちタイミングの悪い方ですね。
(あれから15分程したか――高嶺を連れて保健室。とりあえず無人ではあったがベッドに寝かせ)
(サッサと退散しようとしたが背後から聞こえた声をさすがに無視できずに振り向いて)
ここは保健室。貴女は高嶺椿。
オカ研の部室に遊びにきた途端に――バナナの皮踏んですっころんで頭打って気絶したんですよ。
ええ。全く間抜けですね。はい。
(椅子を引いてベッド脇に座ると、意識がまだぼやけてそうなのをいいことに)
(デタラメを吹き込む。本気なのか冗談なのか、まったく解らない口調で)
――保健……室?
……タイ……ミング……何……?
(意外にダメージが大きいのか頭がぼんやりしているようで)
(いまいち表情がはっきりしていない)
……うん、うん。
……ッ!
(左肩の痛みに声を上げると、風が渦巻き始める)
(白いカーテンが揺れた)
――で、この傷の邪気と、あなたにこびり付いてるその臭いは
どう説明するのかな。
あたしが間抜けなのはいいとしてさ
(徐々に調子が戻ってきたのか悪戯っぽく笑う)
(風が徐々に猛々しく右の掌を中心に吹き始める)
酷いですねぇ。女性に臭いがするとか言われたら、さすがの僕も傷付きますよ?
(首を傾げてくす、と笑う。傷付いてる気配など微塵も無い笑顔で)
(高嶺のプレッシャーを右から左に受け流す)
あれじゃないですか?倒れてるところをお琴さんに囓られたか
――ああ。または貴女の邪気が滲み出したとか…じゃ、ダメですかね?
(なおも平然と。素直に詫びる気配は無く、かといって戦う気も無い)
(いつものようにポーカーフェイスと人を食った言葉で適当に誤魔化そうと)
ふうん、さっきはイイ顔で笑ってたのに?
うッ……。
(苦しい気な表情を一瞬見せ、傷の具合を確認するように身体を起こす)
(記憶が戻り明晰な光が瞳に戻る)
ダメでしょ。
(ニコリと笑うと同時にカーテンがズタズタに切り裂かれ、舞落ちる)
……で、この傷は、この邪気は……何?
何かのマークになりうるの?
そのまま消えはしないんでしょう?
トラップ仕込んで鬼まで出してセンパイほどの人が何もしないなんて……
考えられないな
(真直ぐ瞳を見つめ、いつでも風が襲いかかれるぞ、というように)
(瀬尾の周りに風を吹きつける)
お褒めの言葉だけは頂いておきますがこの風は…困りましたねぇ。
さぁて…色々出来ますけど何をして欲しいですか?
――昼夜の区別なく鬼の類が次々に襲いかかってくるとか
傷口から徐々に鬼気が流れ込んで心身が蝕まれるとか…?
(含みを持った笑顔で語るも渦巻く風はさすがに警戒せざるを得ない。彼女の身体能力が、風を操る以外は人間並みだとしたら)
(魔術を操る自分とさほど差は無いだろうか。となると、至近で撃ち合えば互いに深手になりかねない)
あまり幸せな未来にはなりそうに無いですね。
ふふ――でも、気付かれたらお終いですが。
(言葉に出した呪詛はやろうと思えばたしかに出来る…が、ここで刺し違えてまでやる程では無い)
(そもそも見破られていては遠からず浄化もされよう。あっさりと認めて肩を竦める)
……そんな事をして、何か目的でも?
仲間いるの?
オカ研ってそういうところ?
(興味半分で立て続けに質問する)
(もう半分は、だったら面白いなという希望だ)
……この呪の類は、体質的に治り難いんだよね。
なおしてくれる?
(再び風を騒がせる笑みを浮かべる)
……まあ、種明かししちゃうけど
私、今すっからかんなの。
ガス欠よ、ガス欠
この風は私について周ってるだけ。
――だ、か、ら、直して?
このままじゃか弱いから夜一人であるけないからさ?
(半分は、当然嘘だ。10%程度の力は無論、回復している)
(本当に力を使い果たしているのなら…まだ深い眠りについているだろう)
いえいえ。
部員はただのオカルトマニアで、部も健全なオカルトマニアの集いです。
個人的な…そう、個人的な研究です。興味があればまたの機会に教えて差し上げます。
(彼女と話しいて、今日初めてかもしれない、素直で何の含みも裏も無い言葉)
(だからといって瀬尾が高嶺に無害かといえばそうでも無さそうだが)
はいはい。怪我させた責任もありますし…常備薬でよければ。
あとこれが浄化の札、と。明日の朝には治ってますよ。
――では、お気をつけて。よい夜を。
(治癒の魔術はあまり得意では無く、代わりに夜歩きに持ち歩く治癒の薬瓶を一つ)
(いわくつきの品々に囲まれる部室で過ごす為の札を一枚、彼女の手に渡して立ち上がる)
(この雨ではもう今夜は夜歩きをする気にはならないが、思わぬ収穫はあったので)
(立ち去る足取りはそれなりに軽やかだった)
【ではこんな感じでこちらは〆ますね】
【遅くまで有り難うございました】
【おやすなさいませーノシ】
……怪しい。
怪しすぎる
ま、いいけど。
ほんと?じゃあ、一応見に行こうかな
(素直な響の声に素直に笑顔で応じて)
……まーた、適当な……。
本当に治るの?これ
身体に何か埋め込まれてない?大丈夫?
(わざとらしくおどけて異常を確かめるように身体を撫でてみせる)
(別にどちらでもよかった)
(異能の深いところ、魔術の根に浸ってみる体験も一度してみたくはあった)
(半分わざと意識を失ったようなものである)
(意識を失わないようにして鬼を倒せる保証は全くなかったが)
……瀬尾センパイ、ね。
面白そ。
……つかれた…なあ……。
(ベットによこになるとすぐに寝息を立て始めた)
【こちらもこれで】
【途中、遅くなってごめんなさい】
【もっと色々やられてもよかったのにw】
【またよろしくお願いしますノシ】
【名前】紅裂 拓兎(べにさき たくと)
【年齢】十七歳
【性別】 男
【身長】 178p 80kg
【容貌】 半端な長さの赤茶色の髪・右耳にリングピアス(10mm)
半分齧られた林檎の意匠が刻まれたベルトのバックル
気分次第でサングラスやゴーグルなど
【能力】
・珪素の支配・・・珪素を生成して支配する能力。能力の用途は多岐に渡る。
・再生能力・・・ある程度の傷を負っても再生を開始する。祝福法儀済みの武器など
ある種の概念的武装に対しては若干回復が阻害される。
・体術・・・投げ、関節、寝技を主体とする。打撃は相手を崩す為に使用する。
【希望】戦闘・探索・交流・和姦 ・強姦
【NG】 猟奇・排泄
【弱点】バックルの破壊・・・・修復するまで能力が使えなくなる
聖句や真言に耳を背ける。聖なる土地では魔力の供給が阻害される。
【備考】
一言で言うと奇人。周囲からは変人として認定されている。悪魔王サタンの契約者のひとりで、闘争狂。
「貧乳はステータス」と言い張るが巨乳も好きだと主張する変人である。シリコンはNGらしい。
我を通しつつ人生を楽しむことをモットーとしている。しょうもない事に拘るが言動は大雑把の極み。
《虚影会》という小規模なグループに所属する「契約者」の一人。《虚影会》の活動目的は人間社会に
破壊と混乱と悪徳を撒き散らすことである。街角の画廊が集会場所。学校に通っているのは半ば趣味。
強い者との戦いを望み、その首をねじ切り水晶に閉じ込めてコレクションするのが、現在の最大の娯楽。
プロフ投下を微調節して投下。
しーばーらーく、待機、と。
はいはいユラヴィカ
され竜を読んでいるな、お主。
ちなみにガガガ文庫に移ってからのは読んでない。
先日はすいませんでした。
私で良ければお相手をお願いしたいのです。プロフィールは
>>309です。
ふぉーい。立候補感謝。
まーあ、昼のパートはまた後日にして。
夜の邂逅でもしてみますかね?
それなりに腹案もあるので。
了解しました。
腹案を伺ってよろしいですか?
と、こちらの希望といいか、情報を。
私は基本的に異変の起きた場所、怪しい噂のある場所に現れます。
対決はまだ先ということで、好感度か敵対心をアップさせたいですね。
シチュエーション説明
◆霧の濃い夜の外人墓地。ある事情で退魔師複数人と決闘してる拓兎。
辛くも勝利を収めたが、満身創痍。そこへ通りかかったのは・・・・・
開始はこんな感じで。腹案というほどでもないけどな。
雑談するのか戦闘するのかそれとも手当するのかは、流れ次第で。
いいならこっちから書き出すけど。
うお、せめてこっちのレスを待ってほしかった。
えーっと、そっちのスタンスは了解。
外人墓地にはゾンビが徘徊するって噂があるってことで辻褄あわせるか。
自分の情報も与えず伺うだけでは失礼かと、考えすぎてしまいまして……
せめて待つべきでしたね。すいません。
それでは
>>469で、書き出しをお願いします。
(霧の濃いある夜のことだった。暦の上では既に冬。この時間に外出したがる)
(物好きもそうはいないだろう。特別な事情を抱え、夜を駆ける者たちを除いては)
くっ、ふ・・・・・はっ・・・・・
畜生、しこたま毒なんぞ塗り込みやがって・・・・・
(痙攣する手で、肩に突き刺さった矢を一気に引き抜く。肉が悲鳴を上げるが無視する)
(たっぷりと神経毒を塗りつけられた矢を数本喰らい、切り傷、刺し傷に至っては考えるのも)
(億劫なほどに身体に刻まれている。傷口の再生も若干遅い。霊刀による一撃は、魔王の与えた)
(再生力を阻害する。それでも尚、紅裂拓兎は生き残った。五人の手垂れの退魔師に囲まれながらも)
(懸命に闘い、勝利し、生き抜いた。死んだ方がマシなくらいの重傷でも、勝ちは勝ちだった)
折角俺を殺すため雇った連中も、無駄だったな。まーあ、結構楽しめたぞ。
じゃあな、一足先で地獄で待ってろ。俺もいずれ逝く。あばよ。
(墓石に身体を預け、同様に満身創痍のリーダー格の男――名前は知っているはずだが、忘れた――に)
(語りかける。その手に水晶の剣を携えて。苦悶と苦痛と憤怒と絶望と彩られた表情の男の喉に一突き)
(あっけなく、男は事切れた。これにて、この男の復讐は無残な結果と相成り、恨まれた男は生き残った)
―――っは・・・・・・くぅ・・・・・
(よろよろよろめき、それでもその場を去るろうとする。翌日には、五人の男の死体が発見されるだろう)
(火の無いところに煙無し。噂や、風評は意外なところで真実と繋がっていたり)
(そうでもなかったり……)
後は外人墓地か。
ま、死体を操る異能者がいても全然不思議じゃないし……
(『幽霊の出る交差点』『突風が吹く街角』を周り、次に向かうのは『ゾンビの出る外人墓地』)
(黒く塗装されたCB400が、低気温のアスファルトの上を駆けて外人墓地へと入っていく)
やばっ……
(人がいる。それも数人)
(バイクで大音を立ててここに来たため、こっちの存在はばればれだろう)
まあ……よし
(開き直ってバイクを降り、ヘルメットを外す)
こんばんは、ええと、紅裂君?
(よく見ればそこに居るのは紅裂一人。残りは死体だ)
簡単に状況を教えて貰える?
(ただただ冷静に、紅裂へ問う)
(その日、フリーの退魔師やハンターの出入りするサイトにデカデカと)
(自分の使っていたコードネームと、決闘を望む趣旨の書き込みを見つけた時)
(胸が躍った。久しぶりの決闘だった。決闘に見せかけた罠――複数人による)
(死刑だというのはわかっていたが、それでも拓兎は決戦に臨んだ。血が滾るが故に)
(わざと恨みを買う様なこともしたし、名を売る為に悪い事もした。全ては効率よく戦う為に)
くふっ・・・・・ふふっ・・・・・・
(楽しかった。どれだけ無様を晒そうと勝ちは勝ち。拓兎は生き残り、また戦う事が出来る)
(それがこの上なく楽しかった。他のことは全部暇つぶしの余興と思えるくらいに)
――ん?
(霧の中から、エンジン音が聞こえた。霧の向こうからやって来たのは、ライダースーツの女)
(以前出会った「アキラ」という女に相違なかった。ゴーグルもスーツも以前と変わりがない)
よぅ、アキラだったか。いやいや、見ての通りだが。命冥加な男でよ、俺も。
(満身創痍の身体を指し示して、まるで悪意のない笑みを浮かべた。状況に相応しくないが)
(故に空恐ろしいほどのギャップがある。霧と墓地と死体。どれひとつ明るい要素がない)
闘うのが好きなのね。
獣か、子供か、それとも私とは違う価値観を持った人間かな、と。
(訊いても無駄と判断したか、紅裂から一旦離れて死体を確認する)
(目立つ切り傷は、恐らく彼の異能が生む剣でつけられたものだろう)
紅裂君が殺したって事で合ってる?
装備から察するに……プロの退魔師。
やっぱり紅裂君は強かったんだねえ。
(答えを聞く前に立ち上がり、紅裂きの前に立つ)
貴方には借りがあるけど、どうする?
(見下ろすその眼は、先日に彼に向けた物とは明らかに違う)
(静かな敵意と、どこかやるせないような苛立ちが滲み出ている)
くふ、生憎と他の楽しみを知らないもんでな。
(嘯いて、ニタリと笑う。別段、誰かにどう思われようが構わない)
(己自身の明確なる意志と衝動に誰かと戦う。その刹那に散る火花が)
(己に生きている自覚を与え、分泌される脳内麻薬が陶酔の境地へと誘う)
(それを誰かに説明することに、拓兎は意味を見出さない。完全なる自己完結だった)
まぁな。コイツらもなかなかの手垂だった。
正直、生き残れたのが不思議なくらいだな。
(正直に、拓兎は彼らの実力を称賛した。地形を有効活用した戦法と精密な連携)
(個々の能力も然ることながら、拓兎が注目したのはその連携であった)
(個々の能力は妖魔に譲るとしても、巧妙な連携がそれを凌駕するのは周知の事実である)
(そういう意味では、本能的に戦う妖魔より、知略の限りを尽くす退魔師は強敵である)
あん?どうするっていってもな・・・・・・俺は貸しを作った覚えはないぜ。
俺は暴れたいから暴れて、戦いたいから戦った。それだけだ。
その時偶然、その場にそっちが居合わせた。この間も今も同じことだ。
(正直、今の状態は危険である。神経毒が身体を蝕み、少なくない出血は思考と行動を鈍らせる)
(それでも、別段どうでもいいと拓兎は考える。死ぬ時は死ぬ、それだけだ。それが早いか遅いかの)
(違いがあるだけで、紅裂拓兎の魂は地獄の底に堕ちる事が既に確定している)
戦いは手段であるべきね。
命の尊さを語るつもりはないけど、
一般的に、殺傷行為は悲しみや理不尽を生みやすいわ。
(なおも不敵な紅裂を、ゴーグルの奥の瞳が睨む)
貴方にとっては戦いの結果や背景に意味がなくとも、私やそこの死体さんにはある。
少なくとも――
(右足を引き腰を落とす)
貴方が居なければ、私はあの夜死んでいた。
だから、戦いが大好きな紅裂君に、少しだけプレゼント。
(右足の裏から衝撃放出)
(ドン、という音と共に超スピードで繰り出される右回し蹴りが満身創痍の紅裂きの頭部を狙う)
(戦いは手段である。何かを得る為の戦い。何かを守る為の戦い)
(戦う為に戦うのは愚かな事である。何の意味も意義もない戦いの)
(果てにあるのは悲しみと理不尽と死体だけだ)
――くふっ・・・・・
(――なんて、正論。正論過ぎてつまらない。だから失笑するしかない)
(誰かから教わった様な正しさなど、拓兎は求めていない)
(だからこそ、襲い来る迅速なる蹴りの方にこそ好意を覚える)
(大気を焦がすような回し蹴りは、拓兎の髪を何本か攫って行った)
(いくら素早く放とうと、初期段階におけるモーションが雑過ぎる)
(ならばこそ、満身創痍のこの状態でも、軌道とタイミングは予測できた)
(後は、運否天賦である。賽の目は、拓兎の方によい目が出た)
(ダッキングで蹴りを避けた後、タックルで間合いを詰めて相手の脚に掴み掛かる)
(一度転がしてしまえば打撃系の戦士など、赤子を捻る様に手玉に取れる)
……っ!
(まさか避けられるとは思わなかった)
(やはり紅裂は戦闘に関しては一流だ)
笑わないでくれる?
どんなに馬鹿馬鹿しくても、誰かが正義を語って――
(左足から衝撃を放出。タックルをかわしながら、紅裂の顔面へ向けて衝撃波を撃ち)
誰かが悪を非難しなきゃならないのよ。
(対面の墓石の上に立つ)
ぶおっ?
(見事タックルは避けられ、足から放たれた不可視の衝撃波が)
(拓兎を打ちのめす。あのタイミングで放ったタックルを見切られるとは)
(予想より腕の立つ戦士のようだった。「アキラ」に対する評価を改める)
くふっ・・・・・なるほど、なるほど。
(ぼたぼたと、潰れた鼻から血が零れ落ちる)
(曲がった鼻をゴキンと強引に矯正して、後は自前の再生能力に任せる)
至極正しい。実に正しい。お前は正しいよ、アキラ。
この世の悪を潰すのが正義。今のお前は紛れもなく正義の代弁者だ。
つまり、お前が正義であるのは、俺が紛れもない悪だから。
つまり、悪がいなければ正義もまた存在しないという事になる。
おめでとう、アキラ。存分に゛正義の味方゛と名乗るがいい。
俺の役目は、正義の味方を探す事だからな。
(朗朗と、舞台役者がそうするように、その台詞を読み上げる)
(悪魔王サタンの契約者は、まだ誰にも理解できない事を言った)
くふ、くふふ。祀りの準備は始まっている。
お前がそれに間に合うかどうかは知らない。
だが、もしそこで会う事があるなら、見事俺の首級を挙げてみるがいい。
(スッと指を挙げて、指揮者の様に振る。地面から水晶の壁が突き立つ)
(そしてアキラを囲むようにして水晶の槍が、宛ら針山地獄の様に張り巡らされる)
待っているぞ。゛正義の味方゛。
(狂笑を浮かべ、戦闘狂がその場を去る)
(やがて霧の奥から、彼の単車の低い排気音が響いて、やがて消えた)
【こっちはこれで〆ですわ。お付き合い感謝ノシ】
(ズタボロの相手に異能をフル活用した結果が)
鼻血だけ、か。
(やはり心身共に、彼我の差は歴然)
(闘いが生き甲斐である人間と、成り行きの正義の味方ではそれも当然か)
……
(自身を囲む水晶の壁は、おそらく紅裂の異能によるもの)
(剣を生み出した事も踏まえると、水晶を自由に生み出せるということだろうか)
……わかったわ。
私が『正義』として貴方を討つ。
(排気音のする方へと拳を向けて誓う)
(暫くすると、もう一台のバイクが霧の中を走って行った)
【お疲れ様でした】
【お相手ありがとうございました】
【名前】紫 一久(むらさき かずひさ)
【年齢】16(高等部二年)
【性別】男
【身長】172
【容貌】
無駄のない体つきに、やや大人びた顔。笑い顔がデフォルト
右手は無骨な義手で、隠すために常に黒い革手袋をしている
【能力】
・身体能力
生身でも、訓練を受けた大人と互角に渡り合える程度の身体能力
ただし、若干足が遅い
・特殊な得物
・ミニオン
ワイヤーつきの弾丸を発射する小銃。装填数四
射程も精度も悪いが、能力の媒介としては充分
・ポゼッション
ワイヤーつきの弾丸を発射する長銃。装填数一
かなりの精度を誇り、専用のバレルを装備すれば狙撃も可能
・グルネル
右の義手。ワイヤーつきで5mほど飛ぶ(操作不可)
飛んでいる間も指は普段通りに動かせるが、制御を失うと爆発する
・ショックボルト(能力)
(ワイヤーや鉄パイプといった武器づたいにでも)手から触れている対象に電流を流しこむ
対象が生物なら身体の制御に不自由が生じるし、対象が機械なら故障する
使用には痛みを伴い、痛みは対象の大きさに比例する(象くらいの相手になると痛みで気絶)
・他にも状況によってナイフや鉄パイプ、捕縛用に普通のワイヤーなど
【希望】基本的に何でも
【NG】グロ、ホモ、大きな後遺症
【弱点】
防御は一般的な回避のみ
饒舌すぎる
集中力が悪く、一度雑念が入ると止まらない
【備考】
異形を捕獲すべく訓練を施された、とある地下組織の構成員。また、異能者のスカウトも行っている(成功率低し)
もともとは孤児だったのだが、身体能力の素養と異能の片鱗を見出されて教育を受けた
ただ、結局異能としては開花せず、ある異能を模倣した電撃能力を、人工的に与えられる
昼間は学生として情報収集を行い、夜になると異形の捕獲に赴く
基本的に異能に対しては友好的だが、捕獲任務を妨げたり、敵意を向けられたりすると、相手を異形と同じように見なし、攻撃ないしは捕獲する
基本的には明るい性格だが、あくまでそれは情報収集のための仮面であり、夜の戦いの最中に現れる残酷な性格が本性
仮面と本性を巧みに使い分けているため、日常に身を置いている内に迷いが生じ・・・という事もない
ただ、自分の立場について深く考えた事がない(異形捕獲の目的、自分の将来)ため、問いかけられると弱い
転校してきたばかりで、周辺の地理には疎いし、人間関係も構成中
【プロフィール投下落ちだ】
【折角なので待機する】
【プロフは……すぐ上だ!】
【ここに待機を解除する!】
待機できる時は待機しておこうかね。
プロフは
>>461を。
うーむ、避難所から電波もとい呼び声が。
では一度避難所に行ってみるかね。
【こんばんは】
【よければお相手をお願いできるかな?】
【とは言ったものの何も無い状態なのだが】
【おお、こんばんはです】
【お相手大歓迎ですよ〜】
【となりますと……日常ロールか共闘かになるんですが……】
【】外すよ
さて、どうしたものかと。日常辺りで少し深い話をしてみるかい?
そちらの身の上を仄めかすとか、俺の身体の事情について語るとか
あたしも【】はずします
そうなるとシチュは……昼の屋上(学校)や屋外(学校内か公園)で会う方がいいのかな?
どっちかが見つけて、話しかけるみたいな感じで……。
あたしだったら取材でもいいですし、
そちらでしたらたまたまあたしが怪しい行動してるから声をかけたって感じで。
放課後の屋上はどうだろう。寒そうだけど
そちらは俺に話しかける理由はあるかな?
あるなら俺から書き出して、そちらが声をかけるって感じで
……異能に関して情報収集とか、校舎の幽霊真偽についてとか話しかけるネタはありますよー。
という事で、分かりました。
では、書き出しをお願いします。
……エスプレッソを片手にお待ちしてます。
(放課後、寒風が吹き付ける屋上に訪れる物好きはなかなかいない)
(そんな訳で思いに耽るには絶好の場所と言える)
(日暮れの近い、弱々しい日差しの当たるベンチに座って、頭に浮かべているのは二人の女性について)
……
(絶好の場所に陣取っていくら考えたところで、結果は変わらないのだが)
(あの時にもっと最善の対応はできなかったのか…と堂々巡りの迷宮にはまり込む)
…ふぅ…
(茜に染まる空に向け、虚しく溜め息を吹きかける)
【お待たせ。では、こんな感じで】
……むぅ、やっぱ駄目かな。外ればっか。
(窓から差し込む光を背に階段を上がっていく制服姿の少女)
(手にはメモ帳、口には鉛筆を咥えながら、屋上へと向かっていく)
寒いけど、頭を冷やすにはちょうどいいかな?
(行き先を考えずに歩いた結果、目の前にあったのは屋上の扉)
(丁度、一息入れるかと言わんばかりに、扉のノブを回した)
(冷たい風が制服と肌に当たる)
さむっ!
(この時期に外にいる物好きはいないだろう。そう思って一歩足を踏み出すと)
……あっ。
(いた。ベンチに座り込んでいる以前にあった少年が)
こんな所で何をたそがれてるの?
風邪ひくよ。
【はい、よろしくおねがいしますね】
ん…
(扉の開く軋んだ金属音。その音に気を引かれて目線を落として、視界に小さな人影を捕らえる)
今の時間の空の色が大好きでね
それに生憎と風邪とは無縁なもので
(おどけた様子で肩を竦めて、心にもないことを言ってみせるが、表情は硬いまま)
(少女から話しかけられる前に警戒心を刺激される自分に心の中で苦笑い)
君こそこんなところに何か用事かい?物好きなんだね
(自分の事を見事に棚に上げた質問を返す)
空の色ねぇ。
(今の時間の空の色を見てみる)
(そこには、薄暗いながらもはっきりと茜色に染まった地平線が見える)
確かにきれいかも。
(自分もモノ好きの癖にという反論をしたくなるが、それは抑えて)
ちょっと、調べものをしてて、その骨休め、あーんど、獲物を見つけたんで急接近中。
(ニヤリとしながら、彼の方を見る)
あたし、この地域での「異能者」や「異形」を調べてるんだよね。
(この学校に多く存在する「異能者」を始めとした事)
(彼女はそれをネタにしてオカルト話を書いているが、最近では別の事を始めたらしい)
で、情報を集めていたけど、空振りばっかり。
そうして、たまたま頭を冷やしに来たら、ちょうどそっち側の人間を発見して、話を聞こうかなって。
(そうすると、彼の近くにより、メモ帳をポケットにしまう)
(これから先は、取材用メモに残してはいけない事実だからだ)
……いいかな?「お話」をしても?
(自分の言葉に反応して少女が空を見上げ…そしてこちらに目線を向けてきて)
(その顔に浮かぶ笑みを見た途端、警戒心の針がピクリと振れる)
…相変わらず何やら精力的に活動しているようで
(警戒心が顔に出さないように気を取り直して「営業すまいる」を作る)
「異能者」や「異形」ね…
確かに俺も、そして君も「あちら側」に足を突っ込んでいるけど…
(メモ帳をしまい、「取材」ではなく「お話」と言った事に微かな違和感を覚えつつ)
知っての通り、俺はどこかの「組織」に属している訳じゃない
だから君の役に立つような事を話せるかは保証しない
それでもよけれは…
(身体をずらしベンチに場所を作り、近寄ってきた利香に薦める)
まぁ、色々と活動しなきゃいけない事情も出来きてね。
(最近では、幽霊についての事まで引き受けてしまった)
(厄介事とはいえ、引きうけた事はやるしかないためか、最近はそっち方面についても調べている)
結構、忙しいんだよね。
役立つ情報をすぐに手に入れられるとは思ってないよ。
でも、何気ない情報の中に手がかりが隠されてる可能性もあるし。
(彼の事は大雑把に取材したことはある。だが、それは表の顔だ)
(裏の顔も知っておきたいというのが彼女の本音)
というわけで、失礼。
(そうして、一礼するとベンチに座った)
さてと、まずは話したいことは山ほどあるけどさ。
正直、話したくない事だったら無理に話さなくてもいいから。
(あらかじめ、これだけは断っておく)
(人の根本を土足で踏みいじるようなことはしたくない)
で、出来る範囲でいいんだけどさ。
君の異能とかがあれば、話せる範囲で聞かせてほしいかな?
正直……普通じゃないかな?って思ったんだけど。
(あの夜、はじめて会い、そこで見せた戦闘。少なくても唯の元野球部には見えなかった)
(「異能者」と言われれば真っ先に恋人の事を思い出して)
(続けて知り合った数人の人物、最後に一人の少女を思い出す)
俺について、か…
(軽々と話せない事を尋ねられるよりはまだ問題はなさそうに思える)
そうだな…実際に見せた方が早いか
(一人ごとのように呟いて、ポケットに手を突っ込むと)
(中に入っていた硬貨--10円玉--を取り出して利香に見せる)
俺の異能は…
(ぎゅっと手を握り、開く。そんな簡単な動作によってくしゃくしゃに丸まった金属の塊を作り出してみせる)
…見ての通りだ
まぁ、他の人の事を聞いてもしょうがないし。
(そもそも、聞いてどうなるのか?という事もある)
へっ?
(唐突に取り出される十円玉。そして、次に現れたのは銅の塊)
……見ての通りって。
(「もったいない」や「それって法律違反で逮捕だよ」という言葉が出そうになるが我慢をして飲み込む)
(よく分からない。単純に考えた結論が)
つまり、銅を潰せるほどの筋力ってこと?
(それ以外に考えられなかった)
……確かにすごいかもしれないけど。
(だが、大した能力ではないように思える)
(だが、異能には違いはない。そう判断する)
つまり、身体能力に優れているってことなのかな?
あたしには、そーゆー異能の仕組みはよくわかんないけどさ。
(考えても結論は出るはずがない)
ん?あぁ、たまたま10円玉だったからね。これ以上のお金を潰すつもりはないけど
(実際に試したことはないがどんな硬貨だろうが潰すことは可能だろう)
そう、筋力、持久力それに瞬発力
全部が人並み以上に向上しているね
(失望の色が呟いた感想と顔に見てとれる)
(しかし見せれる能力はこの程度までで)
仕組みか…俺にもよく分からないよ
何故俺がこんな能力を手にいれることになったのか?
その辺も分からないしね
(握った銅塊を投げ付けると、ピシッと音を立ててコンクリートの床に小さな罅を作る)
うん、普通にもったいないよ。
(それでも、呟かずにはいられなかった)
あたしだったら絶対にやんない。
つまり、人並み以上の身体能力を持ってるわけだね。
体を鍛えても手にはいらないような。
(彼女もそれなりに体を鍛えてはいたが、とてもではないが彼に追いつけるはずもない)
(それこそが、彼が異能である証明なのだろう)
仕組みが分かれば、あたしも楽ができるんだけどな。
異形の謎や流れている噂の真偽、あの子との約束もあるし。
(罅の入ったコンクリートを眺めながら、愚痴を言うように呟く)
前途多難ってやつかな。
(いつもの癖で鉛筆を噛む)
まぁ、気長にやるしかないのかな?
全ての異能、怪奇に明確な理由があればいいのにね。
(ボソリと独り言を呟く)
(彼女は姉を殺して一つの幸せを失った。その大本は怪奇現象である)
(もし、それも理由があるのならば、何故なのか?)
もし、君の異能が「人を救うために手に入れた」とかだったら、それこそ幸せじゃないかな?
(目の前の少年はどうなのか?)
うん、少しだけ後悔してる。もうやらない
説明しやすいように実演したけど、少し考えればよかった
「あの子」…?
(己の興味のみで動くはずの利香の口から飛び出した「約束」と言う単語)
(鉛筆を囓り、一瞬だけ疲れたような顔を見せる利香の言葉に引っ掛かる)
多分…この世の全てはちゃんとした説明ができるようになってるんだろうけど…
(そんなものには決して手が届かないだろうことも明白で)
今はそう思っている
思おうとしているんじゃない、そうだと信じているよ
(それだけはただひとつの確かな真実だと、利香の台詞に強く頷く)
いやー、実は夜にばったりと会ってしまった子がいまして。
(それは車いすに座って献花をしていた少女。彼も知っている、親しい少女)
で、あたしがその子とある情報交換の約束してしまいまして、で、色々と調べているわけで。
約束とか破れないんだよね。あたし。
(困ったような顔をする。それは、彼女の一つの信条だった)
裏切りとかそーゆーのはもうしないって決めててね。
(過去の贖罪なのか、もしくは戒めなのか分からない決めごと)
(だが、それはずっと従ってきたことだ)
で、困った訳ですよ。
うわ〜、なるほど。
(強く頷く少年がまさに理想だった)
信じるのは大切な事だからね。
あたしには眩しすぎる心だけどさ。
(本当に眩しかった。「信じる」という言葉が)
君が言うと、様になるのはなんでだろーね?
(けらけらと笑う。とにかく笑った。理由なんてわからないが)
(深刻だったかと思えば今度は困ったような顔に)
(目まぐるしく変わる利香の表情と口調の中に彼女の信条のようなものを感じとり)
そうか…なるべく協力してやりたいところだけどな
調べ物は大の苦手なんでね…
(もし利香の求める情報が都に関わる事だと知れば無理矢理にでも協力するだろうが)
まぁ、精々頑張ることだね…
(今はおざなりな激励くらいしか口にしない)
それは俺が心からそう思っているからじゃないかな?
信じていないことを言ったって、そんな言葉にどれだけの価値がある?ってことさ
(軽薄に笑う利香を見つめ、その笑いがこちらを蔑むものではないと感じ)
(表情を緩めて微笑む)
【そろそろ締めですかね?】
まぁ、協力してくれるんなら、あの子も大喜びなんでしょうが。
(実際に名前を出せば、彼も協力したのだろうが)
その時を楽しみにしてますよ。
(残念ながら口にはしなかった)
あたし一人じゃ、どうにもなりませんしね。
あはは、相変わらずかっこいい事をすらすらと。
あたしには本当に真似できないや。
(自分には無理だ)
(でも、それでもそれを蔑むことなく笑って肯定すること事くらいは出来た)
さて、そろそろ行きますか。
(そう言うと、彼女はベンチから立ち上がる。もう日は地平線にほとんど隠れてしまっている)
(そして、直が微笑んだのをみると)
よーやく、そう言う顔をしてくれましたね。
(笑いながらそう言う)
これからも、そう言う顔をずっとしていてくれると嬉しいんですがね。
(皮肉でも、笑いを崩さない)
【はい、じゃあ次あたりで、あたしは〆ます】
困った事があればいつでも頼ってくれて構わない
君にその気があって、連絡をくれれば協力しよう
(ベンチに座ったまま利香の笑い声を受ける)
(その成分にこちらへの肯定と共に自嘲?を感じる)
(彼女には何か彼女なりの事情があるのだろう、正義を真っ直ぐに受け止めれない理由が…)
(皮肉を投げ掛けられて微笑みが苦笑いに変わる)
…おっと…簡単に信用したと思われるのも心外だしな…
(頬を撫で「営業すまいる」を作り)
(微笑みを薄笑いの中に隠し、利香の皮肉に答える)
(薄い闇から本格的な夜の時間に移り変わる)
(「あちら側」での時間は、恋人との時間でもある…)
【では、こちらはこんな感じで締めますね)
それじゃあ、その時は遠慮なくメールしますよ。
(本当に遠慮もなく言いきった)
ふっふっふ、あたしよりは信用できる人ですから。
(軽いおふざけな自嘲を含む悪い笑みを浮かべながら彼女は扉をくぐった)
(今一度思い出して見る)
(彼に出来て、自分にできなかったこと。みんなで幸せになる道を選ばなかったこと)
もし、あたしが彼だったら、ねーさんを助ける事が出来たのかな?
(今更、言ってもしょうがない事を言ってみながら、彼女は階段を下りていく)
(また、面白い事を見つけるために)
【では、あたしも〆ます】
【お相手ありがとうございました】
【それではおやすみなさい】
少しばかり待機致します。プロフは
>>20で。
もしも見落としてて今日、解凍予定などあれば速やかに撤収しますので。
【はい、俺俺! と声をかけてみる! お相手したいっ】
【プロフは
>>482・・・多分!】
【なかったら>>480-あたりかと!】
こんばんは。
迫水先輩に玉砕してひどい状態の都でよければお願いします。
あ、書いてる間に負けちゃいました。
避難所に引っ込みます。
失礼致しました。背後が来客に対応致してまして。
天羽さんは戻られたようですので、紫さんさえよければお相手お願い致します。
天羽さん、是非またお声かけてくださいね?
【良ければ、というか俺から声かけましたし、むしろ俺で良ければ!】
【と、括弧外して・・・・】
シチュエーションについてですが・・・・一応、プロフでは異形捕獲が目的、とは書いてあるけど、異能は異形に繋がる、という思考で異能の調査も行っています
で、その繋がりで、錬金術がどうだ〜という人らしい先輩のオカ研を訪ねて云々、みたいな
あるいは単純に、異形捕獲の一貫で先輩の使い魔とぶつかって戦闘、といった辺りなら問題なく・・・
先輩はどうでしょう
ふふ、これが俗に言う“モテ期”ですかね?
――と。おや…もしかして初ロール…ですか?本スレを検索して気付いたのですが。
大役ですねぇ。頑張らせていただきましょう。
こちらも考えついたのは貴方と同じようなシチュです。
なのでどちらにも対応できます。となると、初ロールの紫くんに選択をお任せしようかと。はい。
はい、初ロールです処女航海です突っ走らないと心臓縮んで漏れなく死にます
うーん・・・だったら、前者の方が良いかなぁ
"オカ研の長は錬金術に関係がある何者からしい、多分嘘だけど"という噂を仕入れて訪ねる、みたいな感じで良いでしょーか
よろしければ、センエツながら俺から書き出したく思います
ではでは、こちらも気持ち多めに気合い入れてお相手致しましょう。
はい。シチュは了解致しました。それでは書き出しお待たせ致します。
――放課後
(今の自分は溺れる者で、このメモは藁か・・・・と、一人自嘲の笑みを浮かべる)
(紫 一久。自分の帯びた使命のため、まずは"何かオカルトな噂"をクラスメートにそれとなく聞いてみたのだ)
(その結果が・・・)
・・・オカルト研究会
部長は悪魔で幽霊で錬金術師で吸血鬼
一家代々そうである。歴史あり
好きな飲み物はトマトジュース・・・・・・ってこれ吸血鬼仮定のデータじゃねえか
(手の中のメモを握り潰し、ポケットにつっこむ)
(一応、手土産にトマトジュース買ったし・・・・ではなく)
(オカルト研究会と言うからには、ケレン味溢れる与太話の一つでも聞けるだろう)
(例えその、部長殿が外れでも、そういう話が聞ければ、またそれも良し・・・・)
・・・さて
転校後初めて足を踏み入れる部室はオカルト研究会
なんだかいきなり駄目人生の第一歩を踏み出している紫 一久・・・どうするどうなる!?
――以下次号!
(独り言ちながら、ぐ、と握った拳に力を込めて)
・・・失礼します!
(思いきり、扉を開いた!)
【お待たせしました、よろしくお願いしますー】
――ふむ…なにが…以下、次号なのでしょうかね?
いえ、そこの部分だけが丁度聞こえたものでして。はい。
(パチリ、と鋏が鳴り部室の棚に据えられた日本人形の髪が一房はらりと零れて落ちる)
(紫が目当てにして来訪した男――瀬尾司は人形の整髪などという奇妙な作業の真っ最中。開いた扉のほうをチラリと一瞥すると言葉を続けた)
ああ…遅れました。ようこそオカルト研究会へ。
部長の瀬尾司です。お見知り置きを。
――で、どのようなご用事で?出来れば次号を待たずに聞きたいものです。ふふ。
(面識の無い男子生徒…そもそも交遊関係が狭く、他人にあまり関心も無いのだが)
(とはいえ、来訪してきたからにはオカルトに何かしら興味があるのだろうと踏んで自己紹介くらいはしてみる)
(超常の坩堝のこの学園に於いて、オカルトに興味がある程度の人間の噂話もバカに出来ないことがあるのだ)
【はい、よろしくお願い致します】
うわ独り言聞かれた・・・明日から学校辞めて社会問題になろうかな俺
(とっさに口を衝いた軽口は、眼前の光景に対する動揺を悟られないため・・・・)
(ある程度混乱した光景を予想していた紫は、むしろ整然とした光景に、むしろ小さな狂気を感じた)
(が、ここで畏縮してもいられない、畏縮しては意味がない)
・・・・っと、瀬尾、先輩? 初めまして、俺は二年の紫という者です
(何気ない動作で、胸ポケットのボールペンに触れる・・・ICレコーダー、録音器のスイッチを入れたのだ)
転校して来たばかりで、まだ左右上下もままならないよーな奴なんですが・・・今、入る部活を検討してまして・・・・
で、オカルト研究会ってのがどんな活動をしてるモンなのかな、と思って、見学に来た次第です
(後ろ手に扉を閉め、何気ない動作で部室を眺め・・・)
(その途中で、日本人形と目が合った、・・・・気がした)
(・・・いかん、雰囲気に呑まれている)
(首を軽く振り、瀬尾と名乗った部長を正面から見据えた)
・・・少し、教えてもらえますか?
先輩の事を
ふふ――働いたら負け…ですか?
非生産的もそこまでいけば信念すら感じますよねぇ。
(横顔に笑みを張り付けて軽口に合わせながら、パチパチと鋏が鳴り…髪が舞う)
(少し注意して見れば気付いたろうか?床に落ちた髪の束が滲むように僅かずつだが消えてることに)
――お止めなさい。
(日本人形の瞳が…いや、気配が動いた瞬間“ズッ”と音を立てて瀬尾の持つ鋏の先が人形の瞳に刺さった)
ああ…失礼。どうにも気難しい子でしてね。
で、僕のことを…?ふむ、今の自己紹介では不服だとおっしゃる?
…まあ、ここで生徒相手に他愛も無い占いをして、たまに舞い込む噂話をおっかけて…
そんな暇人の仕切り役…と。はい。
(瞳に鋏の突き立った人形をそのままに淡々と話す姿は見る人によっては、どこか狂気の沙汰だろうが彼は至って正気)
(故に、相手が今の自己紹介では納得せずに更に問いを重ねたのが引っ掛かった)
(一応、あたり障りのない答えを返してはみるが僅かに心に警戒の色がはしる)
っ・・・・
(息を呑む)
(目があった人形の瞳に鋏が突き刺さったのもそうだが、それを放置して淡々と話を続ける異常さ)
(なんとかして表情を動かさないよう努める・・・むしろ表情が変わらない方が自然なのに、そこまで頭が回らなかった)
(自分はイレギュラー、故に平静を保て・・・普段の暗示が裏目に出た)
っん・・・
(耳に入った言葉を二、三回喉元で反芻し)
いや、不服というか・・・失礼
先輩に関しては、何やら色々噂を聞いていましたので・・・こう、もっとブッ飛んだギガ電波を直接モロに飛ばして来る物だとばかり
いや、重ね重ね失礼
(ここの所、後で聞き返したら枕モノ=枕に顔埋めて足バタバタしちゃうくらい恥ずかしい失敗だな、と思いつつ)
・・・・占いに、噂話。なるほど
俺、そういうの結構好きなんですよ・・・ってか、そうじゃなきゃ見学に来ませんって
(ここに至ってようやく、普段のリズムを取り戻す)
ちょっと、話、聞かせて貰えません? オカ研が明かした怪異の真実・・・! みたいな
あ、トマトジュース飲みます? 血なんかよりずっと綺麗な赤色ですよ・・・なんて
(おどけて、ビニール袋を示す)
(・・・・よし、少なくとも今俺は、ただのオカルトに興味がある高校生だ)
(そう自念しつつ、適当な椅子を引き、腰かけた)
ふふ…火事場でパンを焼いて食べようとする人間は…明らかに異常ですよね?
(遠回しな比喩。遠回しに、紫の平静を保とうとして、事実そう保ったのを“不自然”だと指摘する)
(目の前でいきなり人形の瞳に鋏をぶっ刺せば、普通は多少なり驚くものだ…それくらいの自覚はあった)
(だからと言って紫の腹の底が見えた訳ではない。オカルト好きが、つまらないことで動じたくないと)
(平静を装って見せてもそれは有り得ない話しでは無いのだから)
たまに電波だとは言われますが、まだ話しは通じるつもりですよ?
……なぜトマトジュースかはわかりませんが頂いておきます。
さて…河童の生け捕りとか学園七不思議とか…?
あとは最近頻発の妖魔の探索とか…色々と手広く…
河童は捕まえたといえば信じますか?ふふ…。
(なぜトマトジュース?そんな疑問を考えながらも缶を受け取るとプルタブを開けて口をつける)
(チビチビと啜りながら語る、オカ研の部長として関わってきた非日常の幾つか)
(どれも夢想のように聞こえて全てそれなりに実態ある真実…信じるか信じないかは人によるが)
(多くの人間はガセネタと一笑に伏すだろう)
・・・・や、いや
火事場で命懸けて焼くパンには、魂的何かが宿るかも、分からない
それで生まれたのがこげぱんだったら世話ねーな・・・
(瀬尾の比喩の真意を悟れず、意味不明な返答・・・これも無自覚)
(紫に言わせれば、"枕モノ"である)
(自身もトマトジュースの缶を開け、彼の話を聞く)
(・・・成程、ただ聞いただけではただの妄想の枠を出ないが・・・・)
(自分には、彼の話に出るような"妖魔"との交戦経験も、ある)
(彼の話は、安易に切り捨てられる物ではないと考え、そして・・・・決める)
(仕掛けるか)
(大袈裟に一つ手を打ち)
・・・・凄い! いや、本当に凄い
今まで見てきたオカ研の中でも・・・一番ですよ、先輩
(余談だが、これは嘘ではない。紫がオカルト研究会に接するのは、これが初めてなのだ)
一つ一つの話が、なんというか・・・実に真実臭い! 虚実では出ない味を出してますね
生け捕りした河童も・・・実に興味深い
――だが
俺はむしろ、妖魔や河童やその他諸々よりも・・・貴方の事の方が余程気になるな
異形に相対し、異形を捕獲し――ついでに言うなら
(床を蹴り)
切った人形の髪を消すなんて事は、少なくともそこらの一般人ではできない物だと思っている
――訪ねるが
貴方は何だ?
(紫の眼光は、先程までのそれとは比べようがないくらい、鋭く、ぎらついていた)
―――。
(黙って。ただ黙って紫の言葉を聞く。口を挟まずに静かにトマトジュースを啜りながら)
(印象としては能弁な性質、狡猾さは無いが頭はキレる、軽そうに見えるのはカモフラージュか素か…)
(そんな人間観察をしながら紫の言葉が終わるのを待ち…)
――ご馳走さまでした。
さて…と何だ?ときましたか。
…ふむ、不肖、瀬尾司、生業を錬金術師
魔と怪異の跳梁跋扈する夜の境に、真理と新たな地平を求めて闇を往く――と。
で……“どうしますか?”
(コトッと飲み干した缶を置くと、しばし問いに答えたものか考えて)
(一拍空けて芝居掛かったような名乗りを上げる。射ぬくような鋭い視線)
(ただのオカルト好きでは無いだろう。少なくとも夜の世界に多少なり関わり、その剣呑さをくぐり抜けた…戦う者の瞳だった)
(どうする?その問いには言外に“闘るか?”とも含まれていて。瀬尾の緩そうな目付きが僅かに細くなる)
――ふむ
(顎に手を軽く沿え、何か考える動作を取り、たっぷり十秒)
(何かと尋ねて帰った言葉は錬金術師・・・成程、噂の一つに合致はしている)
(こちらに向けられた鋭い視線もまた、人間的な物で・・・・)
(作ったような名乗りは、自分を鼓舞する物か?)
―――いや、成程
貴方の事は分かりました。錬金術師・・・錬金術師!
やっぱり真理とか賢者の石ころとか、その辺りをお求めになっている感じの人か? 漫画で読みました
――とりあえず、落ち着いて下さい
(両手の平をひらひらと上げる。則ち、"闘る気なし"のポーズ)
(残ったトマトジュースを一息で飲みきり)
えー・・・と、そうだな・・・
(また少しの間、何やら考える・・・いや、本当に何か考えているのか)
(それとも、この油断のならない雰囲気を味わっているのか)
――そうだな
これは提案なんだが――
(カン、と音を立て、空き缶を机に置く)
――友達にならないか?
(言って、口の端に薄い笑みを浮かべた)
ええ、錬金術師の認識はそんなもので構いませんよ?
ふむ…友達ときましたか。さぁて…友達候補見習いくらいからなら。
随時昇格の機会ありで。
何かお得な情報なりなんなりがあれば協力も致しますがね?
僕の興味を惹くものならば……と、条件はつきますが。
(申し出と態度から見るに敵ではない。但し今は、だ。まだ素性は知れない)
(何者かも、行動の理由も分からない。何が目的かも。ただ分かるのは普通では無い…警戒するには充分だ)
悪く思わないでくださいね?
僕にとって友人とは無償の助力をしてもいい、信頼し得る人物です。
正体も知れず目的も見えず……では。ね?
ただ、互いに利害が一致すれば協力は吝かでは無いですよ。
(瀬尾が単に変人で人付き合いが悪いことを差し引いても、この異質な訪問者の提案は素直に食いつくには危険に思えた)
(そもそも錬金術師に用がある人間などロクなもんじゃない…と自分で言うのもなんなので言わないが)
(とはいえ、何者か分からないからというだけで拒否するという安全策を取るには)
(瀬尾の好奇心は強過ぎた。好奇心と警戒の狭間で妥協して、出された提案の半ばだけには手を出した)
・・・・・んー
(腕を組み、膝を組み、唸る)
(当然だ。こちらの懐は見せず相手の懐に迫るなど、有り得ない)
(だが、今の彼の言で分かった事をまとめると・・・別の道が見えてくる)
(全く懐を見せない相手にすら、妥協案を提示する・・・それは情の深さか、好奇心の強さか)
(付け加え、興味惹かれる情報の提示・・・とも来たか)
(どちらにしろ、友人としてではない、もっと別の付き合い方を考えつく)
・・・いいだしっぺは俺だが、友達は止めて置こう
(椅子を引き、立ち上がる)
もっと理想的な関係が俺と貴方との間にはあるな・・・
(二歩ほど、部室を歩き・・・振り向く)
(その瞳は、まるで答えの知っている問題に対しているような、無表情な物)
こういうのはどうだろう
君が情報を提供すれば、その分だけ俺――俺たちが見返りを渡す
純粋な契約関係は・・・どうかな
(一瞬、年齢相応の少年っぽい苦笑を浮かべる。・・・・故意だ)
・・・諦め悪いなどと言ってくれるなよ
こちらは、科学力はそれなり以上にあっても、神秘の知識はほぼゼロなんだ
貴方のような人とは、是非手を組みたいんだよ
(――"貴方"を選んだ理由は、あえて言わないでおいた)
(瀬尾に背を向け、部室の扉に向かってゆらゆらと歩き、扉の直前で立ち止まる)
言っておくが、こちらは、結構色々供与する事ができるぞ。鉱物、植物、生物・・・相応の情報さえ得られればな
これでも駄目だと言うなら、潔く諦めるとしよう。二度と貴方にも接触しない
そして検討してくれ
俺が最初に求める情報は・・・貴方の友人、だ
俗に異能と呼ばれている、な。異形ならば、尚良い
いえいえ。交渉を諦めない姿勢は嫌いではありませんよ?
貴方たちが何者かは知りませんが…言うからには期待出来るのでしょう?
条件としては悪くないですが――…
(そう。決して悪い話しではない。研究に情熱を傾ける生活を送る身としては)
(友人を装った人間との駆け引きで頭を悩めるより、最初から分かりやすい利害関係の方が付き合いやすいのだ)
(――が。紫の最初に提示した要求に言葉を止める)
さて…君と僕では使う言葉が違うのか…或いは僕という人間を理解し損ねましたか?
言った通り、友人は大事にする性質なのですよ…なので“友人の情報”についてなら提供出来るものは何もありません…。
ただ――そうですね。友人以外にも存在を知る異能もいます。
それらについては条件次第ということでお受けしますよ。
準備が整えば、またお出でなさい。貴方たちの協力の申し出、決して無下にはしませんよ?
(割合に律義なものだと自分でも思ったが。数少なくても、信頼出来得る人間を)
(二つ返事で売り渡せるほどの条件を“彼等”が提示出来るのかは疑問だ)
(しかし応えられることもある。別段に売り渡しても構わない人間も何人かはいるのも事実)
(友人は大事だが決して所謂道徳的な人間でもなく。去り行く紫の背に“また来い”と声を掛けた)
【と、こちらはこれで〆ますね】
【情報提供は対象になる方の了解も必要かと思うので、この場は承諾して次に繋げるだけにしておきますね】
【お相手有り難うございます。楽しませていただきましたよー。では失礼します】
・・・・ふふ
成程、良く分かりました。ええ、良く
(一息置いて日常の仮面を被りなおし、振り向かず、しかし明るい声で)
今日はありがとうございました、先輩
次は純粋に・・・オカルト研究会のよりオカルトい所を見せて貰いますよ。ポルターガイスト的な
・・・失礼します
――夕刻、帰宅路
録音を聞きながら
――ふう
結果的に、藁は藁でしかなかったんだな
一見狂っているように見えたあの先輩も、割りかし善良な一般錬金術師だった訳だ
・・・・いやしかし、やはり俺も言葉を選ぶべきだったか?
あそこは友人と言わず知り合いと・・・いやしかし契約と友人を切り離せないようでは・・・・・
・・・・・・・
・・・・・友人、か
・・・そんなに良いかねぇ。恋人以上に意味のない存在が
と、半分負け惜しみを垂れ流していると、ポケットに入れておいた財布がい事に気付く・・・・・!
俺の戦いは明日の生活にあり!?
――以下次号!
【お付きあいありがとうございました・・・・テンパったー】
【というか、うーん、ゆるキャラ面を前に出すつもりだったんだけどなあ、うーん】
【情報に関しては、あれば少し楽しいかもだが、当面は今回みたく"噂"でフォローして行くので、あまり気になさらず】
【では、本当にありがとうございました】
533 :
春日桜子 ◆oG81KKLCao :2008/11/15(土) 12:24:04 ID:UwbZu9pJ
今起きたよぉ
暇なので待機
534 :
春日桜子 ◆0tuK2pxGfQ :2008/11/15(土) 12:32:24 ID:UwbZu9pJ
良いスレだな(笑)
535 :
春日桜子 ◆ys0g9H7Qg. :2008/11/15(土) 12:42:44 ID:UwbZu9pJ
転生元は腐ってるのにな(笑)
こんばんは、待機します。
プロフは
>>127にあります。
都は現在普通じゃない状態ですが、それでも良ければお願いします。
難しければ時間軸を戻しても可です。
ん、声かけたいけど・・・連続はまずいかな?
そうでなければ是非!
>>537 私はあまり気にしませんが。
それで、都は自分の能力を自覚&迫水先輩に振られて茫然自失という状態です。
やりづらいと思われるなら時間を戻して、そうでなければ学校内でそうゆう状態の私を見かけてとなりますが、どうしますか?
っとと、プロフは
>>482だ
そう言ってくれてありがとう
俺は君とは面識ないから・・・・そうだな
君の能力の噂(料理に不思議な効果があるらしい、程度)を聞いて接触して・・・かな
深夜、どこか外で偶然会って、でも良いけど
学内で一人になる機会はある?
>>539 先週好きスレでしたロールの直後ならちょうど一人です。
それ以外だと移動中とか旧校舎へ行く時くらいかな、一人になるのは。
そのロールで能力を自覚したばかりなので、深夜に一人で外出はしないし。
ん、補足ありがとう。部活も、その様子なら出ていないよね
だったら、屋上・・・は辛いか。夕方の校庭なり教室なり、どこかで一人物思いに耽っていてくれれば、こちらから声をかけられる
それで構わないかな?
・・・・ちょっとログを斜め読みして来ます
>>541 面倒なことになっててごめんなさい。
先輩は高等部なので校舎が違うんですよね。
一度寮に帰ると次の日出てくるかも怪しいので、高等部の調理実習室を一人で片付けているところか、その帰りが妥当かも。
それで良ければ書き出しをしますが、どちらがいいですか?
斜め読んできたよ・・・大変だねん
そういう事なら、君が片付けている所に俺がやって来る事にする
手間かけて御免
書き出し、お願いするよ
>>543 お恥ずかしいかぎりです。
では少々お待ちください。
(日は落ちて茜色の空は消え、高等部の料理実習室はもう真っ暗になっていた)
(ただ一人そこに残っている都の心中と同じように)
……ぐすっ…………片付けないと。
(本来は都が一人で使うことなどできない場所で、先輩にお願いして使わせて貰ったのだ)
(好きな人に彼女がいること、好きな人を傷付けてしまったこと、自分に何か得体の知れぬ力があること)
(そのどれにも強いショックを受けていたが、持ち前の真面目さから、ただ泣き続けるだけではいられなかった)
…………ごめんなさい。
(誰に対して謝ったのか)
(身体を起こし、床に散らばった割れた卵など、身近なものから片付け始める)
先輩……。
【こんな感じで】
【よろしくお願いします】
・・・・・ハァ
・・・・・ハァ
(校舎の白い壁にもたれかかり、息も絶え絶えに調理実習室に向かうゾンビ・・・・ではなく、男子高校生が一人)
(財布を落として既に三日・・・組織の上司は半笑いで手助けを拒否し、部屋の僅かな蓄えも尽きた・・・・)
(昨日は友人に頭を下げて食い繋いだ物の、借りを作りすぎるのは好ましくない)
(道草を食らおうかとも考えたが・・・紫一久は文明に囲まれて育った男。サバイバルは最後の手段にしたかった)
(加え、昨晩、一昨晩と複数の異形との戦闘も行っており・・・・つまり、ほとんど限界まで腹を減らしていたのだ)
そこで緊急特別企画・・・!
突撃土下座、隣の調理部・・・・!!
この番組は・・・正真正銘ノーアポで、調理部に突撃、土下座して何か恵んでもらうという・・・・涙なしには見られないメタル・サバイバル・ドキュメンタリー・・・!!
さあ、果たしてキャスター紫のお腹と背中の運命や如何に・・・結果はCMの後で!
失礼するッ!!
(ガタン、と乱暴に調理実習室の扉を開き・・・)
何か食わせてくださ・・・い・・・・・?
(威勢良く声を上げた物の・・・そこには期待していた光景(美味しい物がイッパイ!!)は無く)
(代わりに、沈みきった車椅子の小さな少女が、何やら掃除をしている・・・という、やや不自然な光景)
・・・・・えっと
・・・手伝おうか?
(日常の仮面を被った少年は、無意識にそう言った)
【んでは、こんな感じで】
【よろしく!】
>>546 …………。
(ガタンと大きな音がして、背後の扉が開いた)
(ゆっくりと振り向くと、そこには見知らぬ高等部の男子生徒がいた)
…………。
(手伝いの申し出に少し考え、ふるふると首を横に振る)
(あまり人と話したくなかったし、何より、近くにいたら、また何か起きてしまうかもしれない)
(どうしたら何かの力が起きるのか分からないが、だからこそ、怖い)
…………。
(でも、と都はたまたま拾い上げた板チョコを差し出した)
(どうやらお腹が空いている様子で、このチョコはたぶん砕けて粉々になっているが、食べられるはず)
(捨てるのはもったいないし、可哀想だから)
あ・・・・・そうか
(穏やかな拒絶を受け、少しだけ肩を落とすも)
(チョコレートを差し出され、思わず飛び出す)
・・・っ、チョコか! いやこの際腹に入ればオールオッケー!
いただきます!
(チョコレートをやや乱暴に引ったくり一応少女を配慮してか実習室の隅に移動し)
(ちょっと人には見せられないくらい、乱暴に口に放り込んで行く)
んぐ・・・・あぁむ・・・
っ〜〜〜! これだこの感触だこの食感!
胃袋に入っていくこの感覚! 残念ながらお腹と背中はまだ会えないのだ!
(チョコレートを全て食し、口許をハンカチで拭い・・・・)
(ようやく、少女に意識が向く)
・・・・えぇっと、君は中等部の娘だよな?
どうして高等部の教室の片付けを・・・いじめ? 罰?
(話しながら、チョコレートの糖分は徐徐に脳を巡り)
(ある一つの噂を紫に思い出させていた)
>>548 (崩れたチョコなのに美味しそうに食べる男子生徒をみて、何だか微笑ましく感じる)
(でも、すぐに好きな人に作ったお弁当のことを思い出し、また沈み込む)
…………。
(とりあえず手は動かして掃除を続けるが)
っ!
(チョコを食べ終わった男子生徒の言葉に背筋が凍り付く)
ちっ、ちっ、ちがっ、違うのっ……これは、その……違うの……。
(罰と言えば罰なのかもしれない、人を傷付けたこと、力を知らなかったことについての)
(しかしイジメはまったくの見当違い、場所を貸してくれて、応援してくれた先輩達がそう思われるのは申し訳が立たない)
ちが…う…の……。
(また、涙があふれて、慌ててエプロンの裾で拭う)
(泣きながらでは説得力がないが、涙が抑えられない)
・・・うわっ?
な、何を泣いて・・・・!
(車椅子、中等部、調理部・・・・)
(少女の肩に触れる寸前、思い出した噂)
(食べた者に、奇妙な効果をもたらす料理を作る少女の存在。その効果で記録を作った学生もいるとかいないとか)
(・・・それが事実なら、恐らくは何かしらの異能だろうとアタリをつけていたが、中等部という事で接触を見送っていた・・・・)
(胸中、薄く笑みを浮かべる)
(天恵だな、と)
(慌てた風にポケットを探り)
と、とりあえずこれで涙を拭いて・・・って汚れてるし。誰だよ口拭いた奴
・・・・・・
(ハンカチを引っ込め、暫く立ち尽くしていたが)
(ふと実習室の入り口に向かって歩き出し、パチリ、と電気を点ける)
・・・部屋が暗いと考えまで暗くなるぞ
(その後、箒をもう一本持って来て、掃除を黙って手伝う)
(ある程度片が付き、少女が落ち着いた頃合を見計らい)
(穏やかな声色を作り、刺激しないように話しかける)
・・・罰でもいじめでもないなら、何なんだ?
>>550 (近づく手に一瞬身をすくませるが、手は引っ込められて代わりにハンカチ、結局それも引っ込んで)
ぐすっ……ぁ。
(部屋が明るくなり、汚れた教室の床と、同じく汚れた制服が目に飛び込んで)
(電灯のように、スイッチ一つで心も明るくなれれば良かったのに)
(それでも、黙々と掃除を手伝ってくれる男子生徒を見て、少しだけだが、気を持ち直して)
…………。
(どうせ制服はクリーニングに出さなければ駄目だからと、床に座り込んで雑巾がけをする)
(ほとんどの材料が無駄になってしまっていて、また落ち込みそうになり)
(でも何とか気を保とうとして、その時)
な…何って……そ、その……。
(答えたくないけど、片付けを手伝って貰って、なのに黙っていればどうなるか)
わ、わたし……振られちゃって……。
(自分で振られたと言葉にするのは、思っていたよりも辛くて、胸がズキズキと痛む)
・・・振られた
(少女のか細い告白に・・ほんの一瞬だけ、悪意が引っ込む)
(が、すぐに気を取り直し)
・・・ははん、成程
男に料理を作ってアタック仕掛けようとしたら、先手取られて玉砕か
大変だったな
(話しながらも、てきぱきと掃除を進める)
(あくまで何の気もないように、世間話のように)
(気分は懺悔の神父である)
相手は高等部の人? 先生? よくこの教室、借りれたな
もしかしてその人に借りてもらった・・・って待て
(掃除の手を止め)
・・・・・もしかしてそいつ、君に好かれてると分かって、ここまでして・・・君を振った?
・・・・・大した奴だな
(ぼそりと呟く・・・その、顔も知らない男性を、悪く言っているように思わせる言い方で)
>>552 ぅぅ……。
(男子生徒の言葉に見る影もなく落ち込む都)
(大変だったと言われても、慰めにもならず、傷がズキズキと痛む)
……ち、ちがっ……先輩は、知らなくてっ……ここは、料理部の、先輩に……。
(勘違いされているようなので訂正する)
(が、生徒の独断で顧問の先生には内緒のこと、おおっぴらには言えないので言葉尻がしぼんでいく)
もう……もう、いいですから……手伝ってくださったのは、ありがとうございます。
(自分だけならともかく、他の人を憶測で悪し様に言われるのは嫌)
(頭を振って気を切り替え、引き取ってもらおうとして)
・・・・ん
(少女の様子に、内心驚く)
(慕われている男性に振られて精神的に不安定であろう時に悪意ある言葉を受け・・・)
(泣きも怒りもせず、穏やかにこちらを拒む)
(よくできた、よくできすぎた娘だな、という感想を抱いた)
・・・・あー
気分を損ねたようなら、悪い。ちょっとな、君みたいな娘を見るとつい感情的になるんだ
(適当に言葉を濁しつつ、箒を元あった場所に置く)
男に振られて、落ちる所まで落ちてしまった女の友達がいてね。思い出してしまった
(嘘ではない)
(組織には、そのような経緯で流れつく女性が多いのも、事実)
・・・・ちょっと言い過ぎたのは謝る。ごめん
だからその上で、話をしてくれないか?
(可能な限り穏やかな笑みを浮かべ)
俺は君の事も、相手の事も知らないが・・・だからこそ聞く事ができる事もあると思う
・・・というか、話してくれないと俺は帰れないよ?
(次は悪戯っぽい顔)
命の恩人を、こんな危ない所には置いて行けない
【触った時の効果の現れ方って、一応こっちで決めて構わないんですよね?】
>>554 …………。
(小説家ドラマのような話で、どこまで本気なのか掴めない)
(好奇心なのか、同情なのか、からかっているのか)
(初対面の男子に振られたことを話すのは、気が進まない)
なんで……何で、聞きたいんですか?
命の恩人とか、危ないとか、よく分からないです。
会ったばかりなのに、こんなこと……。
(学校内だから、危ないことはないだろうが、少し警戒する)
【はい、効果や発動は相手の方にお任せです】
【ちなみに都は車椅子の上ではなく、床に座っています】
放っておけない、では納得してくれなさそうかな?
(苦笑し、肩をすくめる)
ま、確かに嘘臭い話だし、共感して貰おうとも思わないけど・・・
・・・・事実は小説よりも奇なり、という言葉もある。少なくとも俺は、嘘は言っていない
(次は誠実さを持った、引き締めた表情・・・)
(明日は顔の筋肉痛かな、と心の隅で思った)
(静かに歩み寄り、手がぎりぎり届かない程度の距離でしゃがみこんで、視線の高さを合わせる)
・・・別に、全部話せと言っている訳じゃない
わだかまりを、相槌打つ壁に向かってぶつける、位の気分で良いんだ
・・・あ、ちなみに命の恩人ってチョコレートの事ね
危ないのは・・・・まあ。最近色々物騒だし。なんか、妖怪が出るとかいう噂、知らない?
・・・と言って、俺が妖怪じゃない保証もないんだが
(そう言って、また苦笑)
(前者は兎角、後者は建前・・・本音としては、少女が自傷に走る事を危惧していた)
【あい了解です】
>>556 ……私、そんなに、ひどいですか?
(たぶん、そうだろうとは思う)
(初対面なのに放っておけない、と言うのだから)
わだかまり、を、ぶつける……。
(吐き出せばすっきりする、ということだろう、たぶん)
(そうなのかもしれない、みんなに迷惑がかからない程度であれば)
チョコ……妖怪!?
(チョコで命の恩人とは大げさな、と思ったところに、不意打ちの言葉)
(好奇心か、そちら関係なのか、どちらか分からないが、今はあまり聞きたくない言葉で)
(男子生徒を避けるように後ずさりする)
ひどいな
具体的に言うと、暫く食事も喉通らないんじゃないか、位にはひどい
吐き出せばすっきりするよ? 加えて言うなら、俺は君や君の関係者の事も知らないから、何を聞いても、不快には感じない
・・・・こんなに適当な壁は、我ながら無いと思うけどね
(少し手間がかかったが、目論み通り少女の態度が少しずつ柔らかくなり、安堵する)
(が、妖怪という言葉に過剰反応したのを見て、目を細め)
・・・・・どうした?
妖怪なんてただの与太話だろ?
(またすぐ、穏やかな笑顔に戻り)
・・・さて、どうしようか?
(またも興味深い反応)
(単なる妖怪嫌いか、それとも・・・と思案する)
>>558 そう、やっぱり。
(このまま寮に帰ったら、すごく心配されるだろう)
(今日、告白することを知っている人たちは結構いるし、どう思われるか)
知らなくても、どう思うかは、分からないです。
実は知っている人、かもしれないし、他の人に言うかもしれないし。
初めて会った、名前も知らない人に、話せることでは、ないです。
(言葉を選んで、選べているか分からないけど、返事をする)
(強く押されてるのではないが、プレッシャーを感じる)
(こんな経験は少なく、そもそも初恋だから振られたのも初めてで)
ふむ・・・真面目な娘だな、君も
俺は転校してきたばかりの人間だから知り合いも少ないし、ついでに言うなら、口は固いんだが・・・
ま、信用されないのもしょうがないか
残念だな
(残念そうに肩をすくめ・・・さっきから同じ動作ばかりだな、と思った)
・・・一応、その、何だ
(少し、迷ったように視線を泳がせ)
・・・・・頑張れ、とだけ言っておく
あと、気負いすぎるな、とも
(言って、そっと歩み寄り手を指しのべる)
>>560 ごめんなさい、私だけの事じゃないから。
(床に座っているので会釈ぐらいではあるが、頭を下げる)
(真面目なのは性分でもあり、そう育てられたからでもあり)
すみません、気を遣わせてしまって。
(たぶん、今の自分は赤点だと思いつつも、差し出された手を目の前にして躊躇する)
(触ったら何か起きる、その可能性は高い)
(でも、誰にも触れない日なんてなく、不思議なことなんて起きていたか覚えもなく)
……ごめんなさい。
(また謝って、かるく、ほんの少しだけ、差し出された手を握った)
いや・・・まあ、弱りきって、無防備になるよりはずっと良い
(心のどこかでほんの少し、しかし確かに本心からの安堵の笑みを浮かべ)
(彼女の手を取り――)
・・・・ッ!?
(瞬間、電流が制御を逃れ、都の身体を走る)
(それは瞬間的な物だったが、暫しの間、体の制御を奪うには十分過ぎる物だった)
(そして紫にとって衝撃的だったのは・・・無意識とは言え電流を放ったにも関わらず、何の痛みも感じなかった事だ)
――今の、は
(戸惑いながらも、仮面を被って生まれてきた感傷がすうっと沈み・・・)
・・・・静電気・・・なんて取り繕っても無駄だな?
(口許に冷笑を浮かべ)
・・・・・おい
何だ、今のは?
(詰問口調で、問うた)
>>562 つっ!
(身体が痺れ、上半身を支えていた腕が崩れて床に倒れる)
(肩を打った痛みで目がくらみ、そのまま床に転がった)
…ぁ……ぅ………っ
(何が起きたのか、最初は分からなかった)
(でも、冷たい顔を目前に見て、何かが起きたことを悟った)
っ……ぅぅ……。
(身体が思うように動かず、言葉にならない)
(話せたとしても、何だと言われても分からないとしか答えようがなく)
(都は何とか首を振ろうとして)
・・・・ふん
(近くにあったキッチンタイマーを手に取り)
(かるく電流を流し、壊れた事を確認する)
・・・制御は利いている
(目を細めて少女を見下ろし)
・・・・・お前も、故意にやった訳ではないんだな?
(無造作に手をさしのべて)
・・・もう一度俺の手を取る勇気はあるか?
(与えられた能力が制御を逃れる事など、今までに一度も無かった)
(故に紫は、眼前の少女が・・・・普通ではない事を悟った)
>>564 ん……んん……っ。
(目の前で壊されたキッチンタイマー)
(原理は分からないが、それは何度か目にしたことがある異能の力)
ぅぅ……んんん。
(故意かには肯き、もう一度には首を振る)
(都には知りたいことがあり、それに怪異が関わっている、と思われる)
(とは言え、異能に関わりたいと思っているのではない)
(異能の力を持つ親しい人がいるが、異能を知ったのはみんな後からのこと)
…………。
(目をつぶり、身体の力が抜けるよう、深呼吸をする)
(元から逃げ出せるわけもなく、出来ることをするしかない)
・・・・ふん
料理がどうこうとかいう事よりも、ずっと面白いネタだな、全く
(呟きながら、強引に少女の手を掴む・・・が、今度は何も起こらない)
(・・・・電流を流そうとしても、流れなかった)
・・・・・ふむ
(手を離してやり、今一度少女を見下ろす)
(ここで力尽くに浚おうかとも考えたが・・・人とも会っていたようだし、流石に無理だ)
(と、頭の中に、むしろ全く逆のアイデアが思いついた)
・・・・・おい、お前
(車椅子を少女のすぐ隣に持ってきてやり)
・・・普通の学生らしく、生きてみたいと思わないか?
>>566 (……料理?)
つっ……ぅぅ。
(料理と聞こえた気がしたが、腕を捕まれて意識を反らされる)
(少し身体の自由が戻って来て、声も出せるようになっていた)
……ぁ…た…し……わ…た…し…は……。
(そこで大きく息を吐き、目を開けて、正体をさらけ出した男子生徒を見つめる)
…わ…た…し…は……ふ…つ…う…に……い…き…て…る……っ。
(脳裏に浮かんだのは大切な人の顔、守りたい人の顔)
(普通とは何か、普通の学生とは何か、そんなことを言われたくない)
(何の意図があって問うたのか分からない、分かるのは、この人は嫌らしい、そう自分が感じていること)
……くっ。
(みなと同じようにしたいと思ったことなんて数え切れないほど)
(歩きたい、泳ぎたい、両親と一緒に過ごしたい)
(でも、だからこそ、なるべく近づけようとしてくれる周囲の人たちへ、感謝の気持ちは絶えることがない)
だ…か…ら……ど…う…な…ん…で…す……か…!?
・・・・くくっ
(心底、心底おかしいと思った)
まさかお前、それを本心で言っている訳じゃないだろうな?
お前はこれ(車椅子を軽く叩く)がないと、満足に移動もできないだろう?
お前、映画館に行ったことはあるか? 遊園地はどうだ? 他人の家に遊びに行けるか? 電車やバスに乗れるか? 山や海に遊びに行けるか? 車椅子が壊れたらどうする? 階段はどうする? ・・・・こうやって、追い詰められた時、どうする?
生きていく事はできるだろう。ただしそれは、周囲に迷惑をかけ、自分も我慢し、互いに遠慮の絶えない生だ。それがお前にとっての普通か? ・・・・普通なのか?
(再びしゃがみこみ、少女の目を視線で射抜く)
・・・今日の事だってそうだ。
お前が好きだった男が・・・お前が車椅子だったから、振ったという可能性がゼロだと思うか?
(静かに、少女ににじりよる)
(傍から見ればそれは、紫が少女に襲いかかっているように見えたかも知れない)
・・・・・そういう危惧、不安を、周りに一切の負担をかける事なく取り除く事ができるとしたら、どうだ?
無論、ただとは言えないが・・・
(ふと右手の手袋を外す。それは一見、普通の手のようだったが・・・)
・・・・確かにお前に、普通を約束するぞ
(無造作に、右手が外れた)
・・・・・少なくとも俺は、救われている
>>568 (分かりきったことを、当たり前のことを、馬鹿にしているように、都へ降り注ぐ男)
(モヤモヤとした思いが心の中に沸き立つ、悔しい、という思いが)
なっ……!
(そして、次に沸き立つ思いは、怒り)
と、と…り…け…し…な……さい……あ…の…ひ…と…は……ちが、うっ!
(そんな人なら、好きになったりしない)
(青臭い考え、でも、振られても、まだ好きであることには変わりなく、侮辱は許せなくて)
……ぎ…しゅ?
(本来であればそうなっており、義手や義足の説明も受けたこともあって、それが義手であると分かる)
(もちろん、それが普通の義手でないことまでは分からないが)
…あ…な…た…と……わ…た…し…は……ちが…う。
(都はゆっくりと首を左右に振り、続けた)
た…とえ…うご…か…なく…て…も……たい…せつ…な……あし。
ほこれる……おもい…が……こもって…る…から……だから……わたし…も…すくわれ…て…る。
(初等部に上がる前はもっと酷い状態だった)
(今のように素肌を隠せば細い足程度に見られるようになったのは中等部に上がる直前)
(何度も辛い手術に耐え、切り落とされるはずだった足をここまで治してくれた主治医の先生には、どんな感謝の言葉を重ねても足りることはない)
(この男子生徒が義手になった経緯は分からなくても、救われたという言葉に嘘は感じられなくても)
(人それぞれ、自分とは違う、どちらが良い悪いではなく、違うのだと)
【お時間は大丈夫ですか?】
【時間は大丈夫だけど・・・御免、間違いで消えてしまった】
【今書き直す。君の時間は?】
>>570 【眠いです、ちょっと、たぶん駄目かも】
【凍結にさせてください】
【日曜夜8時くらいなら再開できるかも、無理なら日曜に避難所で相談しましょう】
【もうだめ、ごめんなさい、おやすみなさい】
【ん、そうだね。長々引っ張って御免、お休み。時間はそれで大丈夫だ】
【・・・なんというか、変な意地を張らなければ、俺がもう少し巧ければ、平和な関係を築けたのかな、と無益な幻想】
【まあ他方ではノリノリな俺もいて】
【俺も落ちる】
>>572 【昨夜はごめんなさい、もう少しもつと思ってたんだけど】
【都は頑固者だし、まだ危機意識が弱いから】
【それに落としどころは決めていなかったし】
【まだ致命的なことも起きてないから、今後変わることもあると思うよ】
【あと、今日は23時くらいがリミットです】
【来たよんー】
【いや、大丈夫・・・・最早どう転んでも後悔はないわ】
【んでは、少々お待ちを】
【開き直って書き貯めてたらえらいこっちゃ】
【一時間でも二時間でも待ってるから、焦らないで良いぜ。今夜もよろしく】
・・・成程
(少女の言葉を聞き、深く頷く)
確かに俺とお前は違うな。好いた人間を盲目・・・いや、一途に信じ、不髄の足を誇りと言える・・・その強さは、正直羨ましく思う
幸せな環境に育ったな
(ふっと寂しげな笑みを浮かべるが)
(すぐにまた、少女を問いつめる冷たい表情に戻り)
・・・・だが、目を見開け。現実社会を見てみろ
お前の誇りは何になる? お前は誇りで腹を満たせるか? 雨風を防げるか?
・・・・・もしお前が自活せねばならなくなった時、お前の足が誇り以上の物になっているとは限らない
その時お前は、雨風に打たれ腹を空かしながらも、その足を誇れるのか?
人間は、寝食足りてようやく礼節を手に入る生物だぞ
・・・・それともう一つ
(右の義手を元に戻し、少女から一旦離れ)
お前の身体の問題は、最早それだけではない
(少女に背を向け、洗い場の周囲をあさり始める)
詳しく調べない事には分からないが・・・お前に触れると、恐らくは身体の能力が変質し、あるいは制御を逃れる
(一度目は勝手に電流が流れ痛みはなく、二度目は電流が流れず痛みだけを感じた)
(電荷に関する何がしかの影響を持つのかとも考えたが、それでは痛みが消えたり消えなかったりの説明がつかない)
それが俺たち異能――簡単に言ってしまうなら、妖怪と人間の中間みたいな存在――にとって、どれ程恐ろしい事か
・・・さっきまでの俺は、少し喋り過ぎてお節介な、だけど普通の高校生だっただろう? ・・・・だったよな? 俺はそのつもりだった。だからその仮定で行こう
俺を始めとする多くの異能は、俺のように、その事実を押し隠し、普通を装って生活している・・・だから俺も苦労してる
・・・・・だがもしお前に触れたら、異能の力が制御を離れ、その結果何が起こるか分かった物じゃない
(ゴム手袋を義手にはめながら、振り返る)
身近な例を出してやろうか・・・そうだな、お前を振った男が異能だったと仮定しよう。お前の友人が異能だとしても構わない
(有り得なくはないと思っていた。どんな因果か、異能は異能に惹かれる物だ)
もしお前がその男や友人に触れ、触れた相手の力が制御を逃れたら・・・どうなると思う?
俺の力は大した物じゃないから、被害を受けるのはお前だけで済んだ。だが、お前が触れた相手がそうである証拠はないな?
・・・・お前が相手に触れたいと願いそれを果たした結果、多くの人が傷つき、触れた相手を傷つけ、触れた相手から日常を奪う・・・そんな最悪のケースも有り得る
お前はそれすらも・・・・・お前の存在によってお前の大切な存在が傷ついたとしても・・・・それを普通とする事ができるのか?
それがお前の強さ、なのか?
・・・・・そして
(再びしゃがみこみ、目線の高さを合わせる)
(紫なりの、誠意の姿勢だ)
お前のその体から生まれる不安、不満をどうにかして、お前が普通に、人並みになる方法を、俺が知って・・・・・いや
(ゴム手袋をはめた右手を差し伸べる)
その手伝いを、俺ができるとしたら?
(異能のスカウトという大目標を忘れた訳ではない。むしろ、少女の力は組織にとって重大な存在になりうると考えられた)
(そのために甘言を弄しているのは、紛れもない事実)
(だが同時に紫は、ほんの小さいながら、目的意識以外の感情によって動いている自分がいる事も感じとっていた)
(この感覚が、先程は場を取り繕うためだけに言った"放っておけない"という感情なのだろうか・・・・とぼんやり考える)
>>576 (幸せな環境に育った、こんな状況でも、そう言われると嬉しく思い、少しだけ表情が和らぐ)
(自分を育ててくれた義母や親しく慕う寮生たちを褒められたと同義だから)
(でも、それは一瞬だけ)
(誇りでお腹はいっぱいにはならない、言わんとしていることは分かる)
(目の前の男に言わせればまだまだ甘いのかもしれないが、将来のことは考えている)
(お嫁さんは単なる夢だが、料理の道で食べていくつもりで色々しているのだ)
(今はそれを伝えてもどうこうではないし、たぶん、今一番重要なことじゃない)
……異能……恐ろしい、こと……。
(思わず口にする)
(空を舞う姿が美しい伊織先輩も、頼もしくて優しい大好きな迫水先輩も、恐ろしかったのかな、私のこと、が)
(伊織先輩は大きな木を焼き払ってしまったし、迫水先輩はとても苦しんでいた)
(異能や怪異をおおっぴらにしてる人なんていないし、普通は隠すもの)
(それを、私はおかしくしてしまった)
(ギュッとエプロンを握りしめる)
(昼過ぎに伊織津綺子から言われた時よりは落ち着いている分、紫の話すことは理解できる)
(話し手の方も落ち着いているし、具体的でもあって分かりやすかった)
(それ故に、きつい)
私が……私に、何かあると、疑いようもなくなったのは、ほんの数時間前。
その間に、もう、二人も傷付けちゃった……謝っても、たぶん、どうにもならない。
(差し出された手をじっと見つめながら)
こんなこと、今までなかった……気がつかなかっただけだけど。
それとも、私が、事故のことを調べ始めた、から、かな。
(紫に話しているのか、それとも独り言なのか、都自身もよく分からず、ぼそぼそと)
普通じゃないことがあって、普通じゃない力を持つ人がいるってこと、それは知ってて。
でも、それが私にどう関わるのか、よく分かってなかった。
(視線を外して床を見て、暗くなった窓の外を見て、再び紫を見る)
ごめんなさい、今、手を取っていいのか、私には分からないです。
だって、私は……先輩、ですよね? の、名前も知らないし、初めて会ったばかりだし。
私だけで決めていいのか、分からないから。
それに、握ったら、また何か起きる、かも、ですよね?
(紫が横に持ってきた車椅子を掴み、自分でよじ登った)
【ええと、お待たせしました】
・・・・数時間に、二人・・・・・事故?
(少女の言葉を小さく反芻する)
(確かに、自分に何かあると知って、それから日の変わらぬ内に二人も傷付けてしまったとしたら・・・彼女の落ちこみぶりも、分かるような気がした)
(きっとタイミング的に、彼女が好いている男も異能なのだろうな、ともアタリをつける)
(そしてそれとは別に・・・二人も異能の知り合いがいて、何故彼女は尚こんなにも苦しんでいるのか、という苛立ちも)
お前は・・・
(自力で、車椅子の上に這上がった少女を見つめ)
・・・・・はぁ
(大きく息をつく。自分に向けた溜息)
(お前はこれから、何の得にもならない事をしようとしている)
・・・・・なあ・・・
・・・・別に良い。俺の手を取らないというなら、それでも。それがお前の選択肢なら
・・・・・・で、これからどうするつもりなんだ?
お前はお前の身体と、どう付き合う? ・・・文献にもない自分の身体と、どうやって
あ、あとついでに言うなら・・・(ゴム手袋をはめた右手をふらふらと振り)・・・この手に触れる限りは、何の問題もない、と思う
多分だけどな
【こっちこそいきなり長々とごめんー】
>>578 どうするって、たぶん……。
(寮に帰って、また泣くだろう)
(そして、そのあと、どうするのか)
考えます、誰に相談するか考えて、相談します。
私は、こうゆうこと、素人だし、餅は餅屋と言うし。
考えて、相談するのは先輩かも、だし。
(あてがないこともない)
(一人は、都の力について最初に示唆した瀬尾司)
(もう一人は、同じ寮生で復讐のため能力者狩りをしている北峯綾香)
(そして、目の前の男も選択肢からまだ外れていない)
込み入ったことを話しているのに、名前を知らないのも変ですよね。
私は中等部二年の天羽都です。
先輩の名前を聞いてもいいですよね?
・・・・ふん
異能にアテがあるなら、構わないが・・・お前、顔広いんだな
それともこの学校は、本気で異能の巣窟か?
(半ば呆れ顔で言った)
名前?
(ここで身分を明かして良いか迷ったが・・・調べればすぐ分かる事だし、何より、彼女とは近しくなって損はないと考えた)
・・・紫だ。紫一久。色の紫に、漢数字の一、久しいの久
高等部二年の至って真面目な一生徒だよ。昼休みならほぼ確実に校舎裏でパン食ってる
・・・・何なら携帯の電話番号かメアドでもくれてやろうか?
>>580 顔は広いかも、ですが、そっちはどうなんだろ?
ここ数ヶ月のことだし、あとからそうだと知った人がほとんどだから。
巣窟……そうなのかも。
私の足がこうなった十年前の事故も、怪異としか言えないし、そのことを調べ始めてから、だから。
(事故と力も関係あるのか、ないと言い切れる証拠は何もない)
むらさき、かずひさ、先輩ですね。
はい、番号とメアドも。
(都も携帯を出して)
そうそう、次は私の名前を出してもいいですよ。
あまり変なことを言わなければ、断られたりはしないと思うし。
(紫が調理実習室へ入ってきたことを思い出して)
・・・まあ、そうであった方が俺もや(闘)りがいがあるし、良いんだが・・・・
(都が何の躊躇いもなく携帯を取り出したのを見て、目を細め)
・・・・・お前は・・・極端な馬鹿か、人格者か、どっちなんだ・・・・
(やはり呆れたように呟き、しかしその後に付け加えられた言葉の意味を悟り)
・・・・・・・なんだただの女神か
(携帯を操作し、登録する(登録名も"女神"))
(作業を終えると、肩をぐるぐる回して)
・・・・はー
なーんか毒、抜かれちまった。何やってるんだか俺は
あ、忘れない内に謝っとく。非道い事を言って悪かった
ごめん
(日常の仮面を被りなおした紫は、その価値観に則って本性により起こした行動も謝らなければならない)
(その方が、相手が気を許すからだ・・・他意は無いと自分にいい聞かせる)
・・・・あ、最後に一つ、教えておいてやる
>>582 ん、めがみ?
何のことですか?
(最初のつぶやきはよく聞こえなかった)
(めがみ、女神、紫の異能関係のことだろうか、とか想像して)
いえ、たぶん、話していて何か落ち着いたし、結局片付けも手伝って貰ったし。
(また泣いてしまうだろうけど、寮に帰った時に取り繕うくらいの余裕はできた)
きっと、何かの縁だと思うし、言われないと分からないこともあるから。
(もしかしたら、言われないだけで、他にも何かしでかしてしまっていたのかも)
(きっと、目に見えないことはいっぱいある、そうゆうことなんだ)
もう一つ?
(紫の意図には気づかず、首をかしげる)
ああ、もう一つ
(傾げた瞳を、半ば睨むように正面から見据え)
・・・例え得体の知れない、自分や他人を傷付ける物であっても、君の力は間違いなく君の一部だ
今は制御の利かない物であっても、いずれ君の物にする事はできる・・・・・かつて、君よりずっと弱い奴もそれを成し遂げたんだから
・・・大切なのは恐れない事。傷付く事、傷付ける事を恐れて自分の能力から逃げ回っていたら、君が永遠に自分の能力に振り回され・・・掴める未来も掴めなくなる
今すぐじゃなくても良い・・・・・しかしいずれ必ず、自分の能力と、自分の能力に対する恐怖に向き合って・・・
(親指を地面に向け、ニヤリと笑って)
屈服させろ
そうすれば君の勝ちだ。自覚と自信を以て能力を制御しようと志せば、必ず君の能力は君に従属するだろう
・・・必ず、必ずだ
(力強く、自信づけるように言った)
(ふ、と視線を逸らし、背を向けて)
・・・・・とっとと出ないと、警備のオッサンに叩き出されるぞ
君は言い訳できないだろ・・・急いだ方が良い
・・・・・送るか?
>>584 …………。
(紫一久の言葉をじっと聞く)
(きっと、これは先輩から後輩への言葉)
(体験と、経験からくる、重い価値のある言葉)
……はい。
ケンカは苦手だけれど、やらないといけないことだから。
(自信は、正直に言って、無い)
(だけど、やらないといけない)
あっ、こんな時間。
(時計の針は夜と言っていい時刻を指していて)
んー、エレベーターを使うと見つかっちゃう、かな。
校門のところまで送っていただければ。
もし警備員さんに見つかったら逃げちゃってください。
【そろそろ〆ですね】
ま、自分との戦いと言って、自分を殴らなきゃいかん訳でもなし
とにかくまずは、自分に自信を持つ事、自分を恐れない事だ
精神さえ何とかなってれば、後は勝手に結果がついて来る
(簡単な事だと、そう思わせるよう、努めて気軽に話す)
(現実は、言う程優しくもないが・・・・)
・・・ん、分かっ・・・・いや待て
(少し考え込み)
・・・・都はエレベーターを使え。警備員は俺が引き留めておくから
・・・車椅子の押し方なんて、俺は知らん
(済まなそうな顔をして、肩をすくめる)
【ですね、時間もオーバーしてますし】
【次か、短く次の次くらいで】
>>586 自信を持つ、か。
料理なら自信満々なんだけどなぁ。
(その料理にも力があることを、都はまだ気付いていない)
えっ、でも……はい、お願いします。
(もう、あまり時間はない)
(都は紫に頭を下げた)
もし捕まっちゃったら、お弁当を差し入れしますよ。
だからといって、ワザと捕まらないでくださいね。
(車椅子を前に進めて)
それじゃ、さようなら、紫先輩。
(調理実習室を出る)
【では、都は次のレスで〆】
ん・・・じゃな
都こそ、俺の尊い犠牲を無駄にしてくれるなよ?
(手をひらひらと振って、都を見送り)
・・・・・っ
(自分もまた、音もなく調理実習室を出る)
・・・・っ、く、ふふっ・・
(活動目的上、予め把握していた最後の警備員を仕留め、右手を巻きとり、手首収める)
(死んでいる訳ではない、ワイヤーで首を絞め、あるいは電流を流し、意識を奪っただけだ)
・・・・・ふ、はぁ
(両腕を軽く振り)
・・・・体に鈍りはない。さすがに俺も、そこまで弱くはなかった、か
・・・・・難しい事じゃない
とにかく今は、天羽都に接近・・可能なら背後の異能とも接触
そして、み・・・天羽都が能力を制御できるようになった暁に・・・・行動を起こせば良い
・・・だろう? そうだよな・・・・?
(窓ガラスに映った自分を睨み、問うも)
(答えが返ってくる訳もなく・・・・・)
・・・・糞ッ!!
(腹立ち紛れに、窓ガラスを殴りつけるも・・・そこにはヒビすら入らなかった)
【では、俺はこれで〆】
【長々付き合わせてごめんなー。また会う事があったらよろしく!】
【んーじゃ、お休みなさい】
>>589 ふぅ、長かったなぁ、今日は……。
(紫が"引き留めた"おかげで、無事に校舎を抜け出した都は、今日あったことを思い返す)
(早起きして迫水直に告白する準備をして)
(午前中は料理部の先輩とメールで打ち合わせして)
(お昼後には伊織津綺子により能力を自覚させられ)
(ショックで予定していた準備は手付かずになり)
(迫水直には恋人の存在を理由に振られてしまい)
(あげくに能力で迫水直を暴走させかけた)
(そして紫一久との出会い)
そういえば、最初から都だったな……ぁ。
(ふと気がつくと、また涙が頬を流れ落ちていた)
(あと、どのくらい泣けばおさまるのだろうか?)
(好きだという気持ちは消えていない)
(事故の真相を知ること、能力が制御できること)
(それらと、失恋の痛みが消えるのと、どちらが早いのだろうか)
そっか、私……失恋したんだ……。
(夏に出会い、秋に恋して、振られ、もう振るが訪れようとしていた)
【こちらこそ、ありがとうございました】
【新しい境地?が開けて良かったです】
【では、おやすみなさい】
まったりと待機してみようか。
>>461にプロフが。
うぃ、そろそろ眠いんで待機解除っと。
お呼ばれしたので、これにて待機解除ーっと。失礼しました。
(三つ編み眼鏡の委員長モード。早くも冬物のコートを羽織っている)
こんばんは。
しばらく待機させていただきます。
プロフィールは
>>309です。
よろしくお願いします。
こんなに時間が早いのに……眠気が。
名残惜しいですが待機を解除します。
また、機会がありましたらどうかよろしく……ぐう。
さぁー……って、いつまでも死人の身体でグダグダやっててもしゃーないからな。
さしあたっての身体というのを用意してみたんだとよ。
ま、本格的にこいつに定着するかどうかはこれから次第……ってことらしいが。
とりあえず今日は顔見せだ、相手がいれば付き合うけどな。
【名前】綿貫 流(わたぬき ながれ)
【性別】男
【年齢】17
【身長】176cm
【容貌】ぼさぼさにのばした黒髪にはっきりとした顔立ち
なぜか学ランがお気に入り、夏服はあまり好きではないらしい。
【能力】
・受け流し
右手(左手)で攻撃を受けて、その威力をそのまま左足(右足)から放出する。
受け流すことができるのは打撃斬撃刺突、炎や雷、果ては魔術の類まで何でも。
ただし、体勢が乱れたり放出をし損なったりするとその威力が身体の内部でそのまま炸裂する。
ふつうに食らうよりも、よっぽど痛い目を見る羽目になってしまう。
基本的には受け流しを生かした徒手空拳での戦闘が主。
相手の攻撃を受けると同時に蹴りをたたき込むことで、蹴りの威力に相手の攻撃の威力を加えたカウンターなんてこともできたりする。
【希望】戦闘、雑談、愛のあるロール等々、なんでもござれ
【NG】やっぱりウホでアッーなものはご勘弁願いたいんだな、これが
【弱点】接近戦以外は全く持って対応不能。一応防御はできるんだけど。
大質量による攻撃、衝撃自体は受け流せても、質量まではそうはいかない。
手以外の部分への攻撃
【備考】
性格は根っからのケンカ好き。
ケンカするのは楽しいし、この街ではケンカの相手に不自由しない。
そんな噂を聞きつけて、この街の高校に進学を決めたのだった。
時間も時間、しゃーないと言えばしゃーないわけだ。
ん、こういうときは決断するのが肝心だ。
よし、今日はこれまでだ。俺は向こうに行くぞっ。
みなさ〜ん・先輩方ぁ!
久々に時間があいたんでテンプレ投下ついでに待機します〜
私でよかったら声掛けてくださ〜い。
【名前】山本翔子(やまもと しょうこ)
【年齢】14 (中等部二年生)
【性別】女
【身長】156
【3サイズ】 80.59.81
【容貌】 普通の女の子 髪型はポニーテール 普通に可愛らしいが美少女というわけではない。
【能力】 無し(一般人)
【希望】 雑談、純愛、強引、魔物の陵辱
【NG】 残虐、死亡
【弱点】 普通の人間の為 怪異等にはまるで歯が立たない。
【備考】どこにでもいる普通の少女。
その為学園の異形にはまったく気がついていない。
【待機しま〜す】
また男キャラハン狙いのファクミか。
>>601 こんばんはぁ〜そんなにカリカリしてると萎れますよ。
はいこれ食べて帰ってください。
つ ソフトクリーム
【冷やかしだったらお引取り下さい】
男狙いじゃないなら、なんでこのスレにいるの?
一般人なら桜第三とかに行けばいいのに。
>>603 いや私だってここがうわさになるほどオッカナイ学校だって知らなかったし…
近くにおいしいお菓子屋があるからとかって理由じゃダメかな?
【能力者ばかりだからあえて一般人で参加したいと思いまして…テンプレとしても大丈夫ですし】
設定的には後輩なのに、スレの参加順でけっこう先輩になってしまったことについて感想をどうぞ
いるんだよね。
そういう目立とう精神旺盛なだけのKYが。
>>1読んでる?
最初の3行を百回読んでください。
つ、つまり古株なのに若い振りをする年寄(げほん
このロリバ(うえっほん
げほごほ、名無しは何も言ってないよ。本当だよ。
昔はそんなに【】多用してなかったと思うけど、ブランクのせいかい?
>>607 基本的にみんなでがんばりましょって事でしょ。
先輩たちみんなで仲良く協力すれば何とかなりますって。
私はせいぜいおいしいお菓子を探すことくらいしかできないただの女の子だけどね!
>>608 年寄りですのぉ私もごほっごほっ
まあいろいろと忙しくて本番やるの久々〜だからあがってるのかな?
まあ幽霊みたいなもんだけど空気が楽しくなるように頑張っちゃう!
>>742 ID:EQIfaq0Kは>>1の6行目、【ルール】の二番目を千回読むといいと思うよ。
3行どころか1行でおk
ふりがなふってあげるね!
みんかんじん ほか のうりょく も さんか かのう
・ 民間人 やその他 能力 を持たないキャラハンの 参加 も 可能 です。
これでよめたかな?
こ、これで中二とは…!
山本翔子、なんて恐ろしい子(AA略
本番って、ロール的な意味で?
それとも性的な意味で、それなら名無しが喜んd
本当に名無しは何も言ってないよ。
たぶん異形か、幻術使いが作り出した幻聴だよ。
>>610-611 【すいませんこれ以上ここでロール以外の話をすると迷惑になりそうなのでこれ以上は…】
【引き続き待機続行します】
【相手が来ないなら真面目に名無しが相手する?】
【性的な(以下略)は冗談として、山本さんのしたいロールに付き合うけど】
>>613 【そうですね…ではロールしましょう】
【こっちがお菓子買っているところで普通の会話とかそんな風なやつを考えてます
かなりブランクありますがよろしくです】
【おkおk、異能や異形の要素はないほうがいいのかな】
【ブランクがあることだし、二時間くらいでさっくり終わる?】
>>615 【そうですね〜あえて普通の日常ということで今回はそういったのが出るとしてもちょっとした事くらいでw】
【それくらいだったらこちらもさっくり終わらす事ができるのでありがたいです】
【わかった、いろいろ考えたけどこっちは弱装能力者でどう?】
【今回は戦闘とかなしで、ちょっとだけ能力のことで悩んでて】
【山本さんとお話しているうちに元気になって帰っていくとか】
【男の子がいいかな、女の子害意かな】
>>617 【はい!私としてはそちらの話の方が面白そうなのでそれでおkです】
【それだったら女の子がいいですね。できる限りがんがります】
【書き始めはどうしましょうか?】
>>618 【ああ、言い方が悪かった。もちろん山本さんのお菓子のことは無視してないよ】
【普通の会話をしているうちに元気になっていく、なんてどうかなと思ったまでで】
【了解、女の子で。ブランクが長くて辛かったらこっちから書き出すよ】
【逆に書き出しのリハビリをしたかったら長めにまっても問題ないから】
【にしても、害意って…ロールでは気をつけよう】
>>619 【いえいえ会話も大事ですからね】
【女の子と話すのは初めてなので、そちらから書き出して頂けますか】
【改めてよろしくです】
(ゲームを目指して走る小さな子供から、病院帰りのお年寄りまで
商店街は今日も賑やかで、町の人たちの笑顔と活気に満ちている)
はああ、今日もやっちゃった…。
(そんな中で、ひとりだけどんよりと暗いオーラを纏っている少女が一人
派手な人間が多いと言われている××学園の中等部において、
地味なおかっぱ頭と言動と服装で埋没している女の子だった)
うう、なんでいっつも暴走しちゃうんだろ。
次は気をつけようって、何度も決めてるのに。
(けれど、その派手な人間と同じように彼女は異能の持ち主だった
爆発の能力者、というといかにも恐ろしい力を持っていそうだけど
実際には、狙って人間の体内で爆発を起こしたりしない限り
風船が割れたり、プリントが散らばったりする程度だったりする)
…こんな時でも惹かれちゃう自分がいやだーっ
(けれど、これで五回連続片思いの男の子と目が合っただけで
周囲に被害―今日はお友達のビーズをばらけさせた―を
与えてしまっては、彼女の自己嫌悪も大きくなる
視界に入った駄菓子屋さんに足を向けてしまったことが、
より一層悩める自称乙女心を悶々とさせてしまったのでした)
【ありがとう、よろしくね。書き出しはこんなところで】
【慣れないようだったら短く返してくれていいから】
>>621 ぬほほ〜大量大量!
(時同じく両手にお菓子を抱えたままニコニコして翔子は歩いていた)
さてと…商店街の駄菓子屋さんで最後〜
(その足で商店街にある行きつけの駄菓子屋に足を運ぼうとすると
自分と同じ中等部の少女が暗い顔で歩いている)
(なんだろうあの子なんか悩みかな〜)
(何となく悩んでいることは察しがついたので、知らない相手とはいえ声をかけようと近寄り)
【書き出しありがとうです】
【じゃあがんがります!】
だめだよ〜、真面目に反省してるのにお菓子なんて〜!
(ぶんぶんぶんぶん、頭を横に振ると短く揃えた黒髪が揺れる
その激しい動きで周囲の視線が集まって、余計に恥ずかしい
心の中ではもうべそをかきつつ、その場から立ち去ろうとする)
はわっ!?
(平常心を失っていたところに、正面には見知った顔)
(同じ学校の人だよね、去年は入学式でぶつかりかけた
慌てていた自分を見られたかと思うと、かーっと頬が赤くなり)
あう、あの、あう。
(また何かを爆発させそうになって、慌てて能力を抑える
気が散った頭じゃ何を言ったらいいのかわからない
ぐるぐるぐる、と目を回しそうながらようやく頭を下げた)
ここここんにちは!
>>623 (近づいて話しかけようとするがおかっぱの女の子がいきなり首を振り出し
べそをかいていたその娘とたまたま視線が合って)
うわっ!
(やっぱりこの子…どこかで見たと思ったら…)
(その少女と突然目が合ってしまいこっちも驚いてしまうも、
入学式でぶつかりそうになった女の子だったことを思い出しながら、その娘の顔がどんどん赤くなっていき)
(顔を真っ赤にしてあわてている少女に対して、動揺しまくりながらも)
はう…あう…ととととりあえず落ち着いて…私も落ち着くから!
(と少女に話しかけながら落ち着くように声をかける、そのためか或いは礼節の正しさか分からないが
可愛らしくも頭を下げてきたので)
ここ…こんにちわっ!
(あわててこちらも頭を下げる)
ああ…あなたもお菓子買いにきたの?
というよりなんか悩み事とかあるの?ちょっち暗い顔してたから話しかける気だったけど?
(と一応こちらの意図を相手に伝え)
へあ、は、はははひ。ごめん!
(自分で慌てているとたしなめるよりは、人から言われると効果があって
こくこくこくっと高速で頷くと、すーはーと何度か深呼吸を繰り返す
跳ね上がっていた心拍数は秋の冷たい空気のおかげで、元に戻った)
あ……ほんとにごめんね。
私、いっつもあわてちゃって。
(見知っているとはいえ、大して親しいわけでもないのに
迷惑をかけちゃったなと思うと、自然とまた頭が下がる
同時に、心配してくれた優しさがちょっとあったかかった)
え、ううん。
買いに来たっていうか、歩いていたら来ちゃったっていうか……。
へ、変だよね。よっぽどぼ〜っとしてたみたい。えへへ。
(改めて口に出す、しかも詳しく説明すると羞恥心が膨れ上がる
悩み悩んで歩いていたら、無意識のうちに駄菓子屋さんの前なんて
このままじゃ朝バナナ生活に逆戻りだよ〜と指をつつきあわす)
う……ちょっと、おんなじ失敗を繰り返したの。
それで、私このままじゃだめだな〜って。
(そんな相手にいきなり悩みを相談するだけでも気が引けるし
まして、自分が異能者だなんてことを明かすわけにはいかない
気が付かないうちに目をそらして、ほっぺをぷにぷにとかいた)
>>625 おお落ち着いて深呼吸しんこきゅう…ふうはあふうはあ。
(自分もあわててしまっていたので彼女に合わせて深呼吸を繰り返す
相手も自分も何とか落ち着き)
ふうだいじょぶだいじょぶ!慌てるより深呼吸ってね。
私も結構慌てることあるからさ。
(そんな知った顔ではなかったが、少なくても同じ中等部ということで相手も普通に会話をしてくれたので
こちらも話しかけながら、反射で頭を下げる少女をなだめながら笑いかけ)
あ〜そうなんだ。
ついお菓子がどうしてもたべた〜いって状態でなくても駄菓子とか結構見るだけで楽しかったしするからね。
(この子もしかしてダイエットやってるから悩んでたのかな?)
(恥ずかしがる少女を見ながら悩みはダイエットなのかな〜と勘違いし
自分もお菓子をよく食べるため太りやすいという乙女の悩みを抱えているのだ)
同じ失敗ねぇ〜。
でもまあ同じ失敗を繰り返すって言うんだったらどうして失敗したのか
ノートとかに書いてみたらどう?その方が何で失敗したのかっていう理由もわかりやすいと思うよっ!
(やっぱダイエットか…レコーディングダイエットだったら時間はかかるけど生半可な食事制限より
カロリー摂取とわかりやすいもんね!)
(とりあえず彼女の悩みがダイエットだと思いこみ、失敗理由(カロリー)を書くレコーディングダイエットを勧めてみる
勿論目の前にいる少女が異能者であることは翔子自身全く気が付いていない)
ふう、はあ、ふう、はあ。
(リードしてくれる相手に合わせるように、ゆっくりと胸を動かす
やっぱり親切な人みたいで、それだけにごまかすのが心苦しい
けれど、いくら人が良さそうでも能力のことを相談するなんて
明るい笑顔に助けられて頭を上げながら、また指をいじる)
わかるわかる〜、見ているうちに買っちゃうんだよね。
ポケットの小銭だけで足りちゃうから、つい…。
(そうやって同調するのは、本気で悩んでいるのに
ここへ来てしまった自分に対する言い訳かもしれない
でも、そんな方法でも気を楽にすることはできる
頼れる人でも、お菓子には勝てないんだなって思うと特に)
ノート、に…理由を書くの?
(○月△日ゆうき君と目が合ってドキドキした、能力が暴発
○月×日ゆうき君が話しかけてきて緊張、また爆発
そんな字面で埋まったページを想像するだけで、赤くなる
確かに、不安定さを再確認するには役立つだろうけれど)
理由も…同じだったら。
私、弱いの…かな。わかってるのに。
(結局それだけ、根本的な解決にはならなそうだった
好きな男の子がいて、恥ずかしくて、周りを爆破する
原因も結果もわかりきったことなのに何もできない
彼女が何を想定して勧めてくれたのかわからないけど
せっかく考えてくれたのに、つい愚痴ってしまった)
【ごめん、実家から電話がかかってきちゃった】
【悪いんだけれど長くなりそうだから続けられそうにないんだ…】
【こっちから誘ったのに、山本さんに迷惑かけちゃってすまない】
【リハビリにちょっとでも役立てたことを祈りつつ】
【これで落ちるね、本当にごめん】
>>627 そうだよね〜駄菓子ってそんなお金はるモンじゃないし新商品とか出るとつい買っちゃうのよね。
その分運動しなきゃすぐ太っちゃうけどね……。
(指をいじりながらだが、こちらを見て微笑みながら話を聞いてくれた上
実際衝動買いをする方なので、おんなじような悩みを抱えてるんだなって思って自分もその後の苦労含みで笑い)
うん!そうすると自分がどういった面で失敗したとか
ここでこうしたから、今は控えようとか対処がしやすくなるからね。
時間はかかるけど結構お勧めだよ!
(…もしもこの子の悩みがダイエットじゃなかったとしてもメモるのは悩みにいい対処になるからね)
(万一彼女の思う悩みがダイエットでなかったとしても、悩みを書き出すことで気持ちが軽くなったらと心から思いながら彼女に話し)
理由ね。
まあ「同じ理由で失敗した」ということが分かるだけでもかなりいいと私は思うよ?
それすら結構気がつかないって結構ありがちだしさ…弱いって言う事が分かっていれば少しでも強くなろうって思えるじゃない!
頑張ろうよ色々とさ!
(ダイエットにしてはちょっと深刻そうだけど…少しでも元気になってくれたら嬉しいな)
(ちょっと沈みがちになった少女を少し心配しながらも、自分の出来る限りで励ましてみる)
>>628 【わかりました】
【ここまで付き合ってくれてこっちはうれしかったです】
【今後も改めて自分の出来る限りで参加しようと思います】
【ではお付き合いありがとうございました。落ちます〜】
しばらく待機してみるぜ。
気軽に声をかけてくれよなー…っつーことで、プロフは
>>148。
さて、一応初めまして、ってなことにしとこうか。
色気の欠片もない野郎で悪いが、暇なら付き合ってもらおうか?
>>632 おう。こちらこそよろしく頼むぜ?
…ん、そうだなー。やっぱりやり易いのは、ケンカ相手を探して、ケンカするって感じか?
バトルとまで行かないけど、そんな感じで。
まあ、大体そんなとこだろうな。
生憎俺は、ケンカばっかりしてるからさ。
多分、それなりに顔は知れてると思うしな。……主に悪い意味で。
さて、どうするかね。場所はどこにしようか。
…そっだなー、ここは定番で放課後のグラウンド?
もしくは校舎裏、あるいは夕方の河川敷。
……定番過ぎる?
いいねえいいねえ、そういう青春ドラマっぽいの。
俺は好きだ。よし、それで決まりだな。
グラウンドだと人目につく、よし、河川敷でやろうぜ。
(むしゃくしゃしていた。今なら冷静にそう考えられる)
……ったく、こう、すっきりしねぇな。
(イライラとした感覚がふつふつと沸いて出てくる。
特に何があったというわけではない。年相応に、こういう感情も抱えているというだけのことだ)
仕方がねえな……気分転換に、寄り道して帰るか。
(いつもの帰り道から道を外れ、河川敷の道を通る。
街の中心から外れたそこは、あまり人の気配がない)
【それじゃ軽くこんな感じで書き出してみるぜ】
(特に何をしていたと言うわけでもなかった)
(ただ、真っ直ぐ家に帰るのもなんだかな、と思ってしまった)
ん〜……夕日が染みるねぇ。
(川辺に立って、しみじみと呟いた。夕日が水面に照り返して、まぶしくて目を細めた)
(ケンカをするのも悪くはないが、こういうものも嫌いじゃない)
(気分は悪くはなかった。しかし、背後にその足音が聞こえてしまった)
こんなところに来る暇人が、俺以外にいるとはね。
よう、こんちは。
(振り向きながら、軽く手を上げた)
>>638 …………ああ。
(ぶっきらぼうに言葉を返す。
こういうときに限って絡まれる。ため息混じりに首を振って)
あんた、こんなところで何してんだよ。
そろそろ寒くなってきたし、とっとと家に帰った方がいいんじゃねーの?
最近じゃ、ここら辺で殺人事件も起きてるっていうじゃねーか。
面倒ごとに巻き込まれなきゃいいけどな。
…俺は気分転換ってやつだ。
たまにはこういう日もある。
なんだよ、つれないな。社交辞令だよ、社交辞令。
こう、にこやかな挨拶の一つもしてくれたっていいんじゃないか?
(少しだけ残念そうに、手を降ろして)
確かに、ちょっと寒いかもな。この分だとそのうち雪でも降りそうだ。
だがね、なかなかいいもんじゃないか。夕暮れの川辺なんてのはさ。
(殺人事件、と聞くと不意に表情を歪めて)
ああ……嫌な話だよな。最近何かおかしいぜ。事件が多すぎる。
まあ、巻き込まれるってのは俺もごめんだ。死ぬのも殺すのも俺は真っ平ごめん。
やるならケンカが一番だ。
(ぱし、と拳を掌に打ち付けて)
気分転換、ね。確かに、なんだか面白くなさそうな面してらぁ。
(足元の石をなにやら見繕って、水面に向かって水平に放り投げた)
(その石は水面を3度跳ね、そして水中に消えた)
水切り。ガキの頃よくやらなかったか?
(少しだけ得意げに、そんな言葉を言い出した)
……悪いが、見ず知らずの人間に、
愛想よく社交辞令を返すほど、器用な人間じゃないんでね。
…機嫌が悪いっていうのもあるけどな。
(やれやれと、仕方がなく言葉を返して)
ロマンチストなんだな、あんたは。
……そうだな。多すぎる。だからかもな、俺が不機嫌なのも。
(実際にそれが原因のひとつではあった。
零れ落ちるように、自分の見えないところで人の命が奪われていく。
それを考えるとどうにもやりきれない気持ちになった)
ま、そういうことで、俺は今絶賛不機嫌中だ。
(勢いよく石を投げて、ぼちゃんと水を上げて川に沈める)
俺は不器用だったんでね。せいぜいこうして石をぶん投げて遊ぶぐらいだな。
やれやれ、人生損するぞ。
ただでさえ素行があまりよろしくないんだ、せめて愛想くらいは……。
って、こりゃ俺のことか。
(自分で言ってりゃ世話ないな、と軽く眉を吊り上げて)
そんなご立派なもんじゃない、でも、いいものを素直にいいと言えるくらいには
ひねくれてはいない、そのくらいの自信はあるぜ。
……なんだぁ、あんたもそーゆー奴かよ。
(どうしようもない、どこかで誰かが死んでいく。否、殺されていくことへの憤り)
(それを言外に感じ取って、奇妙な共感のようなものまで覚えてしまったようで)
で、その不機嫌は晴れそうか?
晴れそうにないなら、一つ俺が気晴らしを提供してやってもいい。
(続けて何度か石を水面に跳ねさせてから)
思いっきり体を動かせば、少しは気も晴れるだろ。
どうよ、付き合わないか?
(握った拳を軽く突き出して、なんとも気軽に言い放った)
>>642 ……へ、あんたのことは幾らか聞いてるぜ?
不良にケンカを売っては、勝ってるってな。
…ま、気晴らしには、いいかもしれねーな。
ちょうどむしゃくしゃしてたところだし。
(ふーと大きく息を吐くと、軽く首を動かしてこきり、と音を鳴らし)
さて、やろうか―――。
……悪ぃけど、手加減は出来ないぜ。
何せ、男同士のケンカだからな。
(く、と笑いながら、大きく足を開き拳を構える)
……へへ、それを知ってて乗ってくるなんざ、よっぽど自信があるんだろうな。
おうよ、その胸ん中のもやもや、全部俺にぶつけて見ろっ!
全部しっかり、受け流してやるからな。
(受けとめる、とは言わなかった)
よーっし、ケンカだケンカぁっ!しかも男同士のケンカだ。
これに燃えずして何に燃えるっ!……と、その前にだ。
(拳を構えていざ飛び掛ろうとした直前、思い出したように手を突き出して)
名前を聞いてなかったな。いや、そっちは知ってるかもしれないが、俺はあんたを知らん。
だからひとまずこちらから名乗らせてもらおうっ!
俺は、綿貫流だっ!
(そして、再び構えを取った)
>>644 …俺の名前?
ああ、俺は郡太一朗。――正義の味方見習い、さっ!
(ニッと笑みを浮かべると流に向かって疾駆。
大地を力強く蹴り上げて、跳躍。ふっと羽でも生えたかのように
身を軽く浮かせて、勢いよく、蹴りを放つ)
……ついでにこれも受け取っておけ!
(ぐるんと身を捩り、拳を振り下ろす。その拳は鉄槌のごとく――)
正義の味方……見習い、ってなところが気に入ったぁっ!
よぉーし、おっぱじめるかっ!
(跳躍に対して、無謀とも思えるほどの勢いで駆け抜ける)
(頭上からの攻撃なんて、何一つ恐れる風でもなく、しっかり両足で大地を踏みしめて)
じゃあ、遠慮なくいただくぜっ!
(振り下ろされた拳を、突き出した左手で受け止めた)
(その衝撃は掌を通り抜け、骨や肉を砕き…・とまでは行かないが、それなりのダメージを与えるはずだった)
(しかし、その衝撃は全て体をすり抜けて、右足から放出された)
(そして一切のダメージもなく、その拳を受け止めてから)
じゃあ、俺からもお返しだっ!!
(受け止めた相手の拳をがっしりつかみ、引き寄せる勢いを乗せて拳を撃ちだした)
……ちっ、やっぱ止められたか…!
(拳を受け止められ、苦笑を浮かべる。
ナイフでの戦いに慣れてしまっているためか、どうにも勘が鈍い)
なっ……ちょ、待て…よっ…!?
(攻撃を失敗した彼は一旦距離を置こうとしたが、相手はそれを許さなかった。
拳を掴まれ、引き寄せられると同時に拳を打ち出され、それは直接肉体へと叩きこまれる。
瞬間反応し、直撃は免れたが脇腹に拳がめり込み、酷く顔を歪ませる)
ぐぁ……っ、て、めぇ……やってくれるじゃねえか、よっ!
(苦々しい笑みを浮かべると、動きを止められているのを利用して、空いている左手で拳を握り、
勢いよく、相手の腹部を狙って撃ちだす)
やっぱり?まあいいや。
(どこか本気を隠していそうだ、なんとなくそんなことを見抜いてわずかに怪訝な表情を浮かべて)
一発で済むと思うなよ、ほらほらっ!
(つかんだ拳は離さない。そのまま立て続けに拳を叩き込もうかとしたところで、反撃が飛んできた)
(とっさに拳を押さえていた手を離して、腕をかざしてガードした。手ではないため受け流すことはできず)
(その一撃は、思っていた以上に重く、痛かった)
(そのまま2、3歩後ろに下がる、振り上げた拳も一度引っ込めて)
ふぅ、痛ってぇ痛ってぇ。一発もらっただけでこれか。
……あんた、かなりやるな。だけど、俺も負けねぇっ!
綿貫……キックっ!
(先ほどのお返し、とばかりに跳躍。今度は拳ではなく、鋭い蹴りが飛んできた)
(まあ、叫んでしまうのはご愛嬌と言う奴だろう)
>>648 ………っつー…!
お互い様だろ、そりゃ……ケンカ慣れしてるだけのことはあるな。
ったく、こりゃ不良じゃ相手にならねーだろうさ。
(鋭く蹴りを放たれる。回避……は間に合わない。
予想以上に彼の跳躍力とスピードが上回り、腕をクロスさせてガードする)
づぁぁぁぁっ―――…!!
(だが、これが判断の誤りだった。強烈な蹴りは、骨が軋みそうになるほど強く、
体が僅かにだが浮き、そしてそのまま吹き飛ばされる)
(よろめきながら、立ち上がり大きく呼吸を繰り返す。鋭く視線は相手に向けられているが、
先ほどの一撃で、腕は痺れ力が入らない)
……本当に手加減がねーな、あんた。
腕が折れちまうかと思ったじゃねえか……
(そう憎まれ口を叩きながらも、その表情には笑みが浮かんでおり)
【そろそろ〆るか?】
そう言ってもらえると、ちょっと嬉しいね。
(蹴りを叩き込み、その反動に逆らわずに後ろに跳ねる)
(そしてそのまま着地、深く膝を曲げてその反動を受け止めて)
俺はいつでも全力さ。
わざわざ面倒なこと考えて、自分を出し惜しみするような奴じゃないんでね。
しかし、今の蹴りを受け止めるだけでも大したもんだけど、それでも立ち上がってくる辺り、驚きだぜ。
だが、次はねぇ。次こそ俺のもう一つの必殺技で……。
(決意を新たに拳を固めたそのときに)
「こらーっ!君たち、何をやっているんだーっ!!」
(と、至極ありがちな横槍が入った。河川敷の向こうから、走ってやってくる警官が一人)
……あらら、時間切れか。
(致し方ない、と言った様子で肩を竦めて)
太一郎、だっけ?この決着、預けるわ。……またやろうぜ。
(言うや否や、すたこらさっさと駆け出した。どうやら逃げ足には自信があるようだ)
(あっという間に、その姿は河川敷の向こうへ消えていったのだった)
【じゃあ、ちょっと強引だがこんな感じに〆てしまおう】
【これも所謂お約束、という奴だからな】
>>650 ちぇっ……。
もう少し体を動かせるかと思ってたのによ。
(駆けてくる警官に舌打ちしながら、苦笑を浮かべて)
ああ、また機会がありゃあな。
…でもあんたとしょっちゅうやりあってたら、身体が持たないって。
ま……また今度な? それじゃ、あばよっ!
(彼が消えた方向と逆に逃げて、警官を煙に巻いた)
【ああ、今日はどうもありがとうな? また機会があれば、よろしく頼むぜ!】
【名前】屋形 静香(やなり しずか)
【年齢】16
【性別】女
【身長】151
【3サイズ】81・56・81
【容貌】膝裏まで伸びた長い黒髪・前髪も長く、顔の上半分を覆い隠す・病的に白い肌
【能力】長い髪を自在に操る・同時に髪の伸縮も可能
【希望】雑談・強姦じみたエロール・戦闘は得意じゃありません
【NG】スカ系・切断系
【弱点】髪だけに火に非常に弱い
【備考】いつも図書室の隅っこで本を読んでいる
異能者たちのゴタゴタにはあまり関わりたがらない
口下手・感情表現が苦手・要は根暗
【こんばんわ、楽しそうなので参加させていただきます。】
【今夜は誰もいないようですね。】
【それでは、今日はこの辺で失礼します。】
【お邪魔しました。】
うい、一度待機解除。
【名前】伊田 満 (イダ ミツル)
【年齢】17歳
【性別】男
【身長】171cm
【容貌】少し目にかかるくらいの黒髪、中肉中背の余りぱっとしない格好。よく呆けている。
夜の時には、皺の寄ったロングコートを着用。
【能力】名称『ジョーズ』
自身の体と、それに直接触れた固体・液体に対して『口』を憑ける能力。
本体が『口』を操作できるものの、その『口』が何の口腔なのか、何処に繋がっているかは謎。
無機質に憑けた場合射程距離は、成長して半径20b程になった、余り変わっていない気もする。
ただし、生命体に憑いた場合は対象のエネルギーを吸収して活動する為その限りではない。
また、裂傷等の外傷に対しては、傷口を『口』と化す事によってダメージを軽減する事が可能。
【希望】戦闘
【NG】汚いもの
【弱点】氷結・電撃に弱い。(凍結・麻痺による『口』の機能停止)
その他の耐性は、物理に多少強い事を除けば人間と同じ。
【備考】
特に家柄とかそういったモノと関係なく、偶然生まれつきに見た目がグロ画像な異能力を持った一般男子。
能力によってテストの先見等の狡猾な手段を行い、必要最低限の努力でグダグダと日々を過ごしていた。
その後、学園に異能者・人外・その他諸々が集まっている事、そして不自然な程事件や事故が頻発している事を知り、
自らの身の保身と、ついでに世の平穏の為、それらの自らの人生の障害となる者を排除する事を決意するも、
今現在、「ある出来事」によって肉体的・精神的性質が妖魔のソレへと近づきつつある。
性質としては、常に平穏な状態を求め、逆にこれを邪魔する障害、
そして、自らの存在を否定する者に対しては、如何なる手段を用いても排除しようとする傾向にある。
また、能力に頼りきりで今までまともに学習をしていなかった為、余り賢くはない。
【ロールの為、プロフを貼らせていただきますね。】
【何となく、若干改定ヴァージョン。】
(――午後二十時の公園。凍てつくような寒さ。吹きつける風に痛みすら感じる)
(夜空に瞬く星座は美しく、半分の欠けた月は白い光を放っている)
(血の様な紅いロングコートを纏った男が、一人佇む。その髪の色もまた紅い)
(水晶の柩に閉じ込められた人間が、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ・・・・・)
(苦悶の表情。驚愕の表情。恐怖の表情。唖然とした表情・・・・・・・)
(全てが停止して、水晶の中に閉じ込められている。当然、全員絶命している)
(自らが作り上げた悪夢のような芸術品を前にして、創造者は浮かない顔をする)
(好きでもない食べ物を前にした子供の顔に近いかも知れない)
―――つまんねえな、やっぱり。
(感想、それだけ。殺害に対する罪悪感は、ない。人の命に価値を見出さない、人間を)
(一歩以上踏み外した外道。冷血という言葉すら足りない、悪魔の所業。魔王の契約者)
(彼、紅裂拓兎は、気が乗らないながらも人を殺し、その痕跡を意図的に残す)
これで釣れてくれりゃいいけどな。
(退魔師、異能者、異形狩り・・・・・・その呼び方に差異はあれ、同じ事)
(人の盾となる力持つ者たちを誘い出す為、連日のように夜を徘徊する)
【というわけでよろしく】
(凍てつくような、刃を含んだ冷たさを含んだ風の中、月が明るく浮かんでいる)
(そんな冬、ボロボロのロングコートを纏ったソレが、ふらり、ふらりと現れ出でる)
(懐の時計を取り出し見れば、時刻は丁度、午後の八時を回った頃合)
(まだ表には人通りも多く、自分にとっては狩りにとっては早い時間、しかし、それなのに)
………ナンダ?『コレ』ハ。
(冷たい氷を思わせるソレを見て、思わず呟くいた―――無色透明の結晶に、何人もの人間が閉じ込められる)
(まるで地獄の最下層、コキュートスを思わせるような光景、けれどもその光景は、残酷でありながらも、美しく)
(苦悶の表情から言って、彼等は生きたままこの透明の棺の中に閉じ込められたのだろう)
(妖魔であれば、こんな洒落た真似はしない、自分の頭で考えられる可能性は、たったの一つ)
能力者、ノ仕業…イヤ、貴様ノ仕業、カ?
……ククククキキキキキキッ!!トテモ、美味シソウダ!
(目の前の、紅い青年に向かって放たれる狂気の言葉)
(その晩は、とても飢えていた。)
(自身の事ではない。腕に張り付いた、自身の能力『ジョーズ』よって作り出された『口』)
(その中でうぞうぞと蠢く大量の、本来この世のモノではない異形の虫達)
(その晩は、とてもとてもとてもとてもとても、飢えていた。目の前の、異能の力を持つ肉塊に。)
【遅くなりまして…こちらこそ宜しくおねがいします】
(ベンチに座って懐から篠笛を取り出し、拙い演奏を始める)
(骨董屋でこれを買ってから、時折こうして暇を見ては笛を吹いている)
(これを吹いていると、昔の事を思い出せる。その理由はもうわかっている)
(交錯する記憶。自分の記憶と他人の記憶。引きずり出される感情と感傷)
(この笛の持ち主は、大事な人に置き去りにされたのだ。その想いが残っているのだ)
(能力の目覚め。恐怖する母親。恐怖は罵倒に変わる。庇ってくれた姉。喧嘩する両親)
(やがて母親は家を出る。行かないでほしかったと、幼い自分は思った。それがどんな人間)
(であれ、子どもにとって最大の保護者は母親なのだから。それこそ、神にも等しい存在だ)
(不意に、公園内に侵入者が来た事を感知する。放たれる妖気。人間とは異なる存在性)
(やがてソレは目の前に現れた。異形という形容がこれほど適格な形相もそれほどあるまいと)
(思わせる、そんな、存在。笛の音が止まる。不敵な笑みを浮かべ笛を仕舞い、腰を上げる)
――釣れたのは化け物が一匹か。まーあ、いいか。
くふ。くふふふ。なあ、あんた。や ら な い か ?
(どんな暗闇よりも冥い漆黒の瞳が、狂気と混沌を宿して異形を見つめる)
(口から牙が覗かないのが不思議なくらいな、餓えた様な、焦がれた様な形相)
(なまじ人間の顔をしているだけに、その異様さと異常性が際立つ)
(異形の前に立つのは、闘争狂であった。掌に珪素の粒子が集う)
シャッ!
(粒子は瞬く間に水晶の剣と成り、鋭い刺突を異形に向かって放つ)
(目の前の、少なくとも自分よりは人間らしい人間は、口の異形を前にしても)
(嫌悪の表情を浮かべる訳でもなく、恐れおののく訳でもなく)
(不敵な、この場においては不適かも知れない笑みを浮かべた)
…キキキッ!
(異形の胸に『口』が現れ、ゴボリ、という水音が響き―――)
(黒い腐液と共に放たれる大量の、赤子程の大きさの蛆虫の姿をした妖魔達)
(その、肉厚な体を盾にして、結晶の剣を、かろうじて防いだ)
(まともに斬り合えば自身も周りの『美術品』と同じ事になる事は、明白)
(幸い相手もまともな人間ではないらしい、元々するつもりもないが、手加減は、無用)
…危ナイ危ナイ、
一旦距離ヲ、取ラセテ貰オウカ…?
(相手の能力は、未だ正確に把握できている訳ではないが、それはあちらとて同じ事だ)
(口を付け蛇腹状に伸ばした腕で、足元の、腐臭の漂う水溜りに、そして地面に触れながら)
(どうけた様子でダンスでも踊るかのように、目の前の青年から離れるような動きで、踊る)
(沸き立つ何か。それが盾となって刺突を防いだ、真っ当な感性の持ち主なら生理的)
(不快感を覚えるような、赤子程度の大きさの蛆虫たち。それが盾のを形成するものの正体)
(だが、戦闘時に分泌される各種脳内物質は拓兎をまっとうな感性から遠ざける。どうやって)
(倒すのか。どうやって殺すのか。拓兎の脳内の大半を占めているのはそれだけである)
随分と逃げ腰じゃねえの、釣れないなぁ。
(奇妙な、呪いのダンスの様な動きで距離を取る異形)
(この手の相手は何をしてくるのかわからない、という点が驚異である)
(口が利けるという点でも、注意は必要だった。闇世界の傭兵として、少なくない数の妖魔を)
(屠ったこともあるが、単純な腕力・膂力・瞬発力より、トリッキーな動きをする妖魔ほど虚を)
(つく攻撃をしてくるので、決して油断をしてはならない。あらゆる動作に注意を払う必要がある)
逃げられると思うなよ?
(バリンと、水晶の剣が砕ける。その粒子が異形の周囲を取り囲む)
(粒子は細い剃刀の刃となり、異形を包囲した。斬殺の包囲網の完成である)
――舞え、霞刃。
(珪素の支配者の号令の下、剃刀の大群が異形に襲いかかる)
(相手の能力がわからないなら、それでも構わない。その距離において最適な手札を切るだけだ)
(腐液で地面に描かれる奇怪な模様こそが、自らの領域であり、仕掛けた罠)
(何も知らずにこの領域に入った敵を自らの能力で始末する、それが、当初の予定であり)
(見たところ青年は近距離型、この誘いに引っ掛かるはずだと、考えていた。)
(だが。)
………ッ!
(剣が砕け、その粒子が自身の周りを取り囲み、また変形する)
(現れたのは大量の剃刀、到底隙間を潜って逃げられるとは思えない)
(内心、舌打ちする。最初に使用した得物で青年を近距離型と考えたのは大きな誤算)
(せめて、少しでも耐え切れれば…っ!)
蟲ヨ…!!
(紅い青年の号令と同時に、雨霰のように襲い掛かる無数の凶刃)
(対抗するかのように、設置した『口』を開き、ゴキブリに似た妖魔を大量に飛ばし、盾にし、打ち落とす)
(結晶の白と、蟲の黒が入り混じって、視界を遮り―――)
(…感じるのは、激しく、鋭い痛み)
(顔が、腕が、腹が、ズタズタに斬られ、生暖かい体液が流れ出す)
(既に視界も聴覚も、水晶の剃刀に奪われて、もはや自身と世界の繋がりは、この身に感じる激痛のみ)
……が……ぎ…っ…。
(体中をズタボロに切り裂かれ、転がるのは、もはや誰とも分からぬ肉の塊)
(誰が、どう見たとしても、その傷と、出血量では助からないと分かるだろう)
(致死に至る傷を受けた、元々人間であっただろう肉の塊、紅い青年の前に見えるのは、ソレだけだった。)
(入り混じり乱舞する二つの軍勢。死を運ぶ白き結晶と、生を宿す黒き蟲たち)
(切り落とす。撃ち落とす。防ぐ。弾く。弾く。斬り裂く。斬・斬・斬・斬・斬・斬・・・・・)
(まるでこの世の終焉のような光景が視界を覆う。入り混じる腐敗と混沌と殺意)
――ふむ・・・・・?
(視界が晴れる。そこに朽ち果てているのは、切り裂かれた肉塊だけ)
(どう見ても致命傷。どう見ても、致死量。強靭な妖魔の肉体は水晶の刃に蹂躙されていた)
(これで終わり。誰が見てもそう思うはずだ。これ以上はない。立てるはずもない)
(―――だが、納得しない。拓兎は納得しない。この程度で終わるはずもないと、感じている)
立てよ、化け物。その程度で死ぬような玉か?霞刃は鋭いが、その分軽いんだよ。
(カツカツと間合いを詰める。靴がピチャリと腐液を跳ねる)
人間ならともかく、妖魔がこの程度で死ぬわけねえ。そうだろ?
首を切り落として、心臓ぶち抜いて、身体をすり潰すまで死なない、それが化け物。
立てよ。腕を斬られたらくっつけて直す。脚を切ってもまた生えてくる。
身体を再生させろ!俺はまだ、お前の手札を見ちゃいねえぞ!
立て! 戦え! 早く! 速く! 迅く!立って戦え!精一杯生きて、足掻いて、そして死ね!
(収まりきらない闘争の炎が、更なる戦いを求める。その捌け口を求める)
(ギチリと収束した珪素が槍を形成する。その槍を振り回して、叫ぶ)
(白と黒の攻防が終わり、紅い青年の周りに溜まった腐液と血液と妖魔の体液が混じった液体)
(その表面が微かに揺れて―――現れるのは、先程発生したものと同じ、大量の、『口』)
(青年を取り囲む多数の口が舌を青年の足に巻きつかせ、余ったモノが勝手に言葉をつむぎ、呟く)
「再生 無理何 ナ それ 、タダ 人間」
「身代ワ 過去 ワタ ヲ殺 ウ シテ襲 タ退魔師」
「正面 ラブツ ル ハ ダノ、無策ニ テ無謀」
(ブツブツとモノを言う声が重なり、その温室はまるで羽虫の群のようで)
(ゾロリ、ゾロリと、姿が、そしてその大きさが現世のものとは異なる蟲が、その奥から湧き出てくる)
(正にその光景は、冥府から、亡者の魂が蟲の姿となって帰ってくる様で)
「貴様 テモ美味ソ 」
「力、ドレ ケ残 ル?」
「大量 蟲 全部倒 ハ 無理、キヒヒッ!」
(笑い、哂い、嗤い、わらい)
(大量の口が放つ哄笑は、その音質のせいか何処か歪なものを感じさせて)
(聞く者に対してもきっと、不快感を与える事に間違いはなく)
「―――ソレデハ―――」
「「「「「イタダキマス。」」」」」
(食前の挨拶と共に、青年に向かって飢えと、狂気を孕んだ黒い嵐が吹きすさぶ)
(普通の人間であれば軽くミンチになるところだが、それでも、この紅い青年は、耐え抜くに違いない)
(と、その蟲達の群の中で、青年の微かに立ち上がる人影が)
(その腕の先端を、鮫によく似た顎に変えて、その後ろ姿に襲い掛かった)
(拘束される脚。腐液から湧きあがる大量の゛口゛)
(ブツブツと、それぞれに念仏のように呟く゛口゛)
(何を言っているのかは、漠然だが、何となく理解できる気がした)
くふ、くふ、くは、くはははは。
クハハハ。ハハッ、破ハ破は破はは破破破ははは!!
なんていかさまだ!なんてペテンだ!なんという詐欺だ!
クハ、ハハハハハハ!グフハハハハハ破破破破破!!!
(開かれる地獄の門を前にして、契約者は哄笑する。これが、これこそが、この死地こそが)
(彼の望んでいた地獄そのものだから。死地を前にして彼は歓喜する。狂ったように笑う)
(ここに亡者の饗宴が始まった。食卓に乗せられるのは紅き珪素使い。黒い嵐が生贄を喰らい)
(尽さんと襲いかかる。コートが斬り裂かれる。食い千切られる。血飛沫が舞う。何処と言わず)
(先刻のお返しと言わんばかりにも亡者の口が紅裂拓兎の身体を蹂躙してゆく。拓兎は浅くない)
(傷を負いつつ、それでも槍を振り回す。口を狙って突きを放つ。頬が裂かれる。耳が千切れる)
(肉体の再生が開始するが、それでも損傷率の方がやや上回っている)
(そしてその背後から襲いかかる、本命の一撃)
(此処に紅裂拓兎の進退は極まったかに見えた)
―――だが温い。
(だが、それを覆してこその闘争狂。槍が伸びる。長く長く伸びる)
(その伸びた槍をぶんぶんと回転させて、それが砕ける。微細な粒子が虫達に纏わりつく)
(その粒子が多数の口にも纏わりつく。キラキラと煌めくそれは、絶命の毒を含んだ悪魔の塵である)
―――停止を命じる。
(珪素の支配者の号令の元、ギチリと粒子が結合し、動きを封じる)
(蟲たちが、口たちが、水晶の柩に閉じ込められて停止する)
(同時、鮫の顎がゾブリと肩に深々と食い込んで、止まる)
ぐふっ・・・・・か・・・・・カハ・・・・・痛いじゃねえか、この野郎!
(動く方の手をどうにか伸ばして、その鮫口に触れる)
(青年の肩に喰らい付いた、鮫の牙。目の前で舞うのは千切れ行く肉片と、鮮やかな色を持つ血液、)
(『人間』が、蟲の顎によって齧られ、斬り取られ、その形を失っていく)
(何時も、この瞬間には快感を感じる、特にそれが美しいものであればあるほどに。)
(だが、若干普通の人間よりも、その形が崩れ去る速度が遅いような気もしたが、)
(どう足掻いたところでこの圧倒的な量と数だ、これでしとめそこなう事は、まずないだろう)
(…そう、思った次の瞬間、目の前で自身の罠、手駒全てが、文字通り、固まった。)
…………………ッ!!!!
(まだ、敵は意識を持っている、その上でのこの至近距離)
(更にはもっと悪い事に歯が肉に食い込んで動けないという、最悪の状況)
(早く離脱しなければ、待っているのはあの『美術品』)
…鮫ハ…一度喰ライ付イタ獲物ハ…決シテ逃ガシハシナイ…ッ!
(だが、逆だ)
(今ここで離脱したところで、大量の蟲を失った今、この青年に勝てる要素はない)
(そして、至近距離という事は、相手にもチャンスだが、此方にとってもチャンスという事)
(腕が、触れられる、結晶化するまでに、この敵の意識を失わせれば―――)
…グルァァァァアアァアッァァアアアッ!!!
(もう一方の腕も顎に変え、青年に止めを刺そうと)
(殺意を乗せて、その首に向かって襲い掛かった)
(痛い痛い痛い。とても痛い。ぶちぶちと肉が食いちぎられてゆく)
(その痛みがとてもとても――心地よい。血液が失われる感覚が――愛おしい)
(ならばこそ、それを与えてくれた相手に好意を抱く。だからこそ――殺す)
くふ・・・・くふふ・・・・
敵よ。強い妖魔よ。お前の首、掻き切って愛でてやろう。
(だからこそ、宣言する。必ず殺してその首級を挙げるのだと)
(顎から手を離す。この体勢では関節技も投げ技も無理だと、悟ったから)
ガアアアアアアアア!!
(もう一度、鮫の顎が背後から襲いかかる、だからこそ、戦鬼は吠える)
(ブチブチと強引に牙から逃れる。左肩の一部が失われ、大量の血が地面にぶち撒けられる)
(それらの代償と引き換えに、行動の自由を得た。足を封じていた舌の拘束も、バキンと粉微塵となる)
(前のめりに転がる。血を撒き散らしながら転がる。拓兎は立ちあがらなかった。その時間すら惜しんだ)
――穿て、槍よ。
(片膝立ちの姿勢で、何かを投擲するように右手を後方に引き絞る)
(掌に粒子が集う。放たれる間合いを潰す一撃。再び生み出された槍が投擲される)
(大気を抉り、貫き、真っ直ぐに、異形の胴体に向けて水晶の槍が飛ばされる)
(肩に喰らいつかれ、噛み砕かれそうなこの状況でさえ嗤う青年)
(その青年の笑顔は何故か、不吉な、なにか、とても、とても、嫌な予感がした)
(筋が千切れる様な音と共に、肉を引き裂く感触が腕に響き、返り血が体を紅く染める)
(だが、それは自身の意思で行ったものでは決してなく)
逃ゲ…ッ!肩ヲ捨テタダトッ!?
(青年の、肩の一部を捨ててまでの勝利への渇望に驚愕する)
(真に恐ろしかったのは、その能力ではなく、人間離れした精神力)
(もはや、拘束は何の役にも立たない、目に映るのは距離をとる青年の姿)
(そして、手に発生した、透明の槍、その姿を確認した、その時には既に)
(腹の脇に、風穴が開き―――『黒い』体液が、噴出した)
…ガ………ギ………?……キ…サマ……貴様…
…貴様…貴様貴様貴様貴様貴様ァァァァッ!!?ワワ私ニナナナ何ヲシタッ!!??
(自らの体から流れ出す体液の色に、痛みすら忘れ、動揺する)
(何故、血の色が赤くないのか、紅くないということは、一体どういう事なのか)
(この血の色を、信じたくなかった、目の前の敵が行ったことだと、信じたかった)
アア…アアアア…嗚呼アアアア嗚Aaaああああ亜あAああ阿ああああAaaッ!!!!
私私ワタシ渡しままMaまだ人人人間間ッ!!!!
嘘嘘嘘嘘嘘そんnななNななななんああな事あっががあがががががッ!!!!
(狂ったように叫びながら、自身の腕で体を深く深く、かきむしる)
(だが、いくら傷をいくら増やそうとも、傷口から漏れ出す体液は、例外無しに、全て、黒く)
(異形から滴り落ちた黒い体液が、服を染め、その足元に溜まっていく)
(それが、その事が示すのは、もはや伊田満という『人間』は、この世に存在しないという、事実)
嫌嫌嫌嫌嫌私ワタシわたシワタシ私ははは妖魔なんかじゃ……!!
(酷い頭痛を抑えるように、頭を抱え、その場にしゃがみこむ)
(と、同時に下に溜まった黒い体液が異形を包むようにして伸び―――)
(そのまま、次の瞬間には軽く飛沫を上げて崩れ落ち、妖魔と共に、その場から消えた)
【此方はこの辺で〆ですかね…】
【こんな深夜までお付き合いいただき&楽しいロールを、本当に有難う御座いました。】
(本能的に食い千切られた左肩を押える。損傷率からするに、魔力による再生に任せても)
(当分は塞がらない。切り傷や刺し傷とはレベルが違うのだ。少なくとも戦闘中に完全回復は)
(不可能。本格的な治療が必要なレベルだ。血が失われたことで肉体的にも限界が近い)
ぐうぅ・・・・・ま、だ・・・・・・
まだ終わって・・・・・ぐふっ・・・・・
(それでも立ち上がる。ふらふらとしながらも立ち上がる。何の為でもなく誰の為でもなく)
(それでも戦うのが闘争狂の闘争狂たる由縁。戦っている時に限って言えば契約者としての役目も)
(《虚影会》の目的もどうでもいい。沸騰する血潮と分泌される脳内麻薬が、それだけがすべてだ)
(それだけが、自分の狂気を鎮め、自分の孤独を癒し、自分の虚無を埋めると知っているからだ)
くふ、くふふ・・・・ふふふ、はは・・・・はは・・・・・
ほら、みてごらん?オリオンの星が堕ちてゆくよ?
あははははは!?あはっ!あはははははははは!!
(切り裂かれた腕。斬り裂かれた脚。垂れ流れる血)
(引き裂かれた紅いコートは、本物の血の色に染まっている)
(出血多量で意識が朦朧としている。だが、それでも歩く。歩く)
(ハイになったのか、意味不明な事を口走っている)
(敵の流す血は、黒かった。まるで呪われているかの様に)
(いや、アレは血なのだろうか?黒い血の兄弟?吸血鬼?)
クハハ。最高にハイって奴だぁな・・・・・・・
(ズチャ、ズチャ。全身血達磨になりつつ、それでも歩くのを止めない)
(狂った悲鳴を上げる妖魔にも、委細構わない。この男に、躊躇という文字はない)
(その姿こそが、本物の化け物だろう。何もかも食い散らかすだけの、紅い戦鬼)
(掌から剣を生み出して振りかぶる。だが、そこには何もない。誰もいない)
ぐえっ・・・・・ぶへっ・・・・・・
(剣は空を空しく切って、そして拓兎は腐液の中に倒れた)
(――正気を取り戻し、その場を立ち去ったのは三十分後だった)
(その間、誰にも見つからなかったのは僥倖だろうか、それとも魔王の加護の賜物か)
(ともあれ紅裂拓兎はこの戦いの後、三日間行動不能の状態に陥ったのであった・・・・・・・)
【うい、お疲れさま】
【こっちも楽しかった。またよろしく】
…。
(読み終わった本を本棚に戻す。)
(時計を見ると午前3時。)
(この時間に開いてるとなるとコンビニくらいだろうか、と思考をめぐらせ外出着に着替え。)
(寒空の下、本を求めて外に出た。)
…何か、出そう…。
(人外の何かが割と普通に存在することは知っている為、そんな疑念を払拭しきれずに呟く。)
(寒さと恐怖にぶるっと身を震わせて、歩き出す。)
【今日はもう誰もいないみたいですね。】
【帰ります、お邪魔しました。】
【馳せ参じるは、戦の痕の夜!】
【プロフは
>>482で、待機ッ】
【おや、避難所で声がかかったかな?】
【ゴロゴロと移動ヨーカドー】
【30分ほど待機します】
【プロフは
>>147です】
【落ちます】
ロールに使う前に話し合いで埋めておこうかと思う。
シチュエーションとしては・・・・・
伊田っちとの戦いの四日後、かな。
身体治した俺がそっちに会いに行くって感じか。
待たせた! ん、それでいいよ。
私は、文芸部室で待っていよう。待ち合わせて会うのかな? それとも、突然の訪問?
つーか、本スレでみんなで雑談すればあっという間に埋まるよな
この程度の容量、とか思ったのは公然の秘密で。
一応、前の会合の後、何度か会っていてその時に文芸部に
所属しているってこと聞いたってことにしておけば不自然ではないか。
待ち合せて行く・・・・・・のかどうか・・・・・
突然の訪問だろうな、多分。ふらりと立ち寄ったという感じで。
いつでも来たまへ、くらいは言いそうだけどな、あんたは。
で、その時には茶菓子でも持参しておけ、ってことになりそうだ。
それは本当に公然の秘密だ。心の中にしまっておきたまえ。
ん、そうだな。では放課後、ぶらりとやってきたまえ。
私は、ひとりで本でも読んでいよう……訪問者など早々いない部活だから、歓迎するよ。
私から書き始めたほうがいい?
ういうい。では書き出しを頼もうか。
限界になったら遠慮なく申し出てほしい。
あいあい、じゃ、ちょっと待っててね……。
(まあ、たまには私も、のんびりとした日を過ごしたくなったりするものだ)
(戦い、殺し合い、無限の研究、そういった非日常的な世界から離れて)
(読書、紅茶、音楽、それらを楽しむ、穏やかな日常を)
(私が今日の放課後を過ごしている、この文芸部室は、その日常の砦だ)
(私ひとりで、今日も過ごす……部長? ちょっと前から幽霊です)
……お湯は……うん、まだ充分あるな……。
ちょっと多めのままでいいか……誰がいつ来てもいいように……。
(電気ポットに入っているお湯の残量を確認して)
(飲みかけの紅茶を、ぐっと飲み干す。紅茶のティーバッグを入れたままのカップに、再び湯を注ぎ)
(一杯目よりほんの少しだけ薄い、出がらし紅茶を作り始める……)
(色が出るまで、本の続きを読み始める。窓の外では、夕陽が赤い)
【じゃ、こんな感じで、よろしく!】
(――公園の死闘から四日が経過した。まだ微妙に軋む身体を引きずり)
(紅裂拓兎は登校した。三日間、ベッドに寝転がり肉を喰らい睡眠を取り)
(起きたら再び肉を食べるという生活を繰り返し、身体の修復に励んだ)
(肩の肉が一部抉られたのだ。本来なら回復するはずもないが、魔王の加護を)
(得た肉体は、条件さえ整えば有り得ない回復力を発揮する。当然限界もあるが)
―――ふぁ・・・・・・
(眠い。時刻は既に放課後となっていた。別段勉強が好きでもなく、会いたい人間が)
(いるわけでもないのに学校に来る理由はよくわからない。強いて言えば、この雰囲気が)
(好きなのだろうと漠然と思う。絶対的な秩序もなければ、それが崩壊する事もない場所)
(モラトリアム。そう、モラトリアムというやつだ。思考停止に安住できる場所、その雰囲気が)
――でも、飽きたかもな・・・・・
(呟いて、立ち上がる。さて、今夜も水晶像の制作に励むとしますか)
(その前に、時間を潰さないとならないが――うむ?そういえば・・・・・)
(携帯電話を取り出して、登録してある番号に掛ける)
(短いやり取りの後、彼の机の上に紙の箱が出現した)
ちぃーす。お邪魔するぜ。
(――数分後。赤茶髪の契約者は文芸部の扉を開けることになった)
(片手に紙の箱――中身はシュークリームとイチゴのタルトである)
【はーい、よろしく!】
(その日、文芸部室は、珍しい人物の訪問を受けた)
(現れたのは、聞き覚えのある声で挨拶する、見覚えのある男)
(私は、その意外性に目を瞬いた。彼が、ここに来るとは、珍しい)
(というか……ちょっと似合わない、かな?)
(文芸部なんて地味な部活の本拠には、彼は派手すぎるもの)
やあやあ。ずいぶん珍しい人が来たものだ。
なんだい? まさかとは思うが、新進の作家として、文芸部に入部しに来たのかい?
(そんなわけないな、と思いつつ、来てくれたことは嬉しい)
(ひとりで本を読む時間も楽しいが、取り留めのない話をするのもすきなのだ)
(ことに、私の正体を知っている彼なら、気楽さはひとしおである)
そこの椅子に座るといい。ちょっと待っていて、お茶を出すから……。
紅茶と緑茶、どっちがいい?
(立ち上がり、戸棚からカップとティーバッグを取り出す)
(砂糖とスプーンも用意しながら、背後の彼に聞く)
この前はスパゲティ、ご馳走様。お話もなかなか興味深かったよ。
キミはあれから、どうだい? 元気にしてたかな?
生憎と、本は書くより読む方が好きなもんで。
くふ、世の中の大半以上の人間は無責任な批評家だ。
そんな批評家の言葉に翻弄される人生は、まっぴらだよ。
(ぴしゃりと後ろ手で扉を閉める。彼女は隙屋量子)
(永遠を求める女。ある存在によって異能に目覚めさせられた存在だ)
(紅裂拓兎にしては珍しい事に、悪くない方向に縁があった人間でもある)
(そして、多分最初で最後の友達なのだろうと、そんな風に思っている)
悪いな、突然。紅茶で頼む。
シュークリームとタルト持って来たんだが。一緒に食べようとか思って。
(昨日、珍しく゛時宮美也゛が見舞いの品として持ってきた手付かずのそれを)
(机の上に置いて、箱を開ける。ちゃんと冷蔵してあったので品質に問題はないはずだ)
ああ、そうか。ボスはあんたのこと気に入ったらしいから、また招待するよ。
今度は鍋パーティーするとか言ってたぞ。
(悪の組織の割にはやたらとアットホームなイベントの多いなと、自分でもそう思う)
(元気にしていたのか、と問われ、自分の左肩に手を置く。もう肉は盛り上がっている)
んー、三日ほどベッドで寝転がってて、退屈だったな。
そっちは何か進展はあったのか?永遠に至る方法はよ。
ま、そうだろうな。キミがペンを持ったり……。
パソコンに向かっている姿というのは、ちょっと、ふふ、想像できないし。
(言いながら、想像して小さく噴き出す)
(案外、彼の奇矯な風貌がアクセントとなって、コミカルな絵になるかもしれない)
(紅裂拓兎、赤い男。魔王の手下。世界を破壊するための尖兵)
(いわゆる「悪」だ。私と同じ……そして、私より「悪」としてのスケールは大きい)
(もっとも、目的が違うから、それらの上下を比べることはできまいが)
(とりあえずは、心強い味方であり……楽しい「友人」である)
ん、わかった。紅茶、紅茶と……。
ほほう!? お土産か! それも、シューとタルトだって?
気がきいている、いいぞいいぞ、ディモールトいいよ!
魔王様のお心遣いかな? それとも、時宮先輩かい?
ふふ、もし、キミの心遣いだとしたら、悪かったと言わせてもらおう。
(振り向いて、箱の中から取り出される甘味を見て、目を輝かせる)
(ケーキ屋のだ! あれはいいスイーツだ! 今日はいい日だ、やっほう!)
ふ、ふ、ふ、それはそれは、光栄の至り。
鍋かあ。これからの時期、いいよなぁ。アンコウ鍋とか食べたいね。
しかしキミの組織、本当に世界を滅ぼす悪の巣窟か?
組織名の頭に「株式会社」とかついたりしないだろうね?
(そんなジョークを言いながら、ティーバッグを入れたカップにお湯を注ぎ、紅裂くんの前に置く)
(スティックシュガーとミルクのカップも。おかわり自由だ)
……おいおい、ケガでもしたのか? 元気そうだが……。
誰かにやられたか? キミのことだ、交通事故とかじゃあるまい。
ん、あれはね……原理自体は、できたと思う。まだ、先は長いが、ね。