やれやれ……。
…どうせ相手にするなら女の子にしてほしいぜ。
(取り囲まれ、半眼になりながら周りを見渡して。
数は10人ほど。どれもが殺気立っており、各々物騒な得物を手にしている)
ま…このご時勢、お前たちの生き方は否定できねぇけど…
あの孤児院にはよく世話になってるからなー…悪いけど潰させてもらうぜ!
行くぜ…『欠刃』!
(素朴な造りの一振りの剣を抜いて、振り払う)
【じゃ、こんな感じで、よろしくノシ】
・・・・ん?なんだ
(丁度同時刻草一郎達が騒動の中、近くの建物の上でで一休みしている智也は騒ぎの
様子に気づき下を覗きだす)
・・・はぁ・・またか・・・・!・・・ええええ!?
(軽くため息をつき、横になろうとするとそこに草一郎を囲んでいる一人が智也に気づき
めがけて発砲してきた。)
うわぁ・・・っ!・・・・・
(とっさには避けたが体勢を崩してしまい、丁度草一郎の目の前に落ちてきた)
【はい、こんな感じで参戦します;】
………ん? あれ?
おい、兄ちゃん、そんなとこに寝てると風邪引くぞ?
(ため息をつきながら、何処からともなく落ちてきた智也を眺めて)
兄ちゃん、戦えるなら手伝ってくれ。 ……お前さん、俺の味方だと思われてるみたいだぜ?
(言葉の通り、窃盗団の半分の視線は智也に突き刺さっており)
その腰に下げてる刀は玩具じゃねーんだろっ! 手伝ってもらうぜ?!
(そう声をかけると、剣を構えて)
…来るぞ!
(飛び掛ってくる男たち。だが、それを剣で受け流し、さながらその様子は闘牛士の様でもあった。
剣で弾いては、身体を捻り、剣を振るっては強かに男たちの背中に強く打ち付けていく)
……せいっ! あーっ、鬱陶しいッ!? ったく、次から次へと!
・・・・てて・・別に寝てるわけじゃ・・・ったく
(身体に鈍い鈍痛を感じながら立ち上がり、目の前にいる5人を見て
がっくりとうなだれる)
みたいだね・・・・訳はなしても見逃してくれなさそうだ!
(鞘のついた状態の時雨を構え、相手に向かっていく)
(5人の間合いに入り、相手を殴り刀でなぎ払い叩きつける)
はぁ!・・・くっ・・・・キリがないな
こういうのに限って、根性が入ってるんだよなぁー…
どうしてそういうのを良い方向に持っていかないんだか、なっ!!
(また一人剣を鋭く振り払い、地面へと叩き伏せる。
斬、斬、…斬。幾ら斬撃を放っても、連中はしぶとく二人に襲い掛かってくる)
こんな建物の密集したとこじゃ、派手なのは使えねーし…!
おい、兄ちゃん! 何かいい案はねーのかよっ!?
うぉっ! …っと、こんにゃろっ! ……これじゃあこっちが息切れ起こしちまうぜ!?
(なんとか凌ぎながらも、だんだん体力を奪われているのは明確で、このままでは不利になるのは目に見えていた)
いえてる・・・!
(飛び込んでくる男を避け背後から刀で叩く)
いい案か・・・・・・・二つあるけど・・
一つ誰かが囮になってひきつけたところを叩く
二つ目くらましみたいなのを使うか
(真剣に考え案を提案する)
oO(もう一つあるけど・・・さすがにな・・・
(チラッっと時雨を見る)
…目くらましか、囮か。
残念ながら、この人数を相手に目くらましってのはなかなか難しいな。
仕方がねぇ、俺が引き付けておくから、兄ちゃんが叩いてくれよ。
俺は兄ちゃんを信用してるからなっ! 頼むぜ!
(そう言うと、近くに転がせていたスケートボードまで走りその上に乗る)
へっ……スピード勝負なら得意だぜ? ほら、かかって来いよ!
(ニッ、と不敵な笑みを浮かべると、エレメントを操り、ボードを浮かせる。
ふわりと浮かぶと超低空を滑走し、連中の間を縫うように滑り、連中をかく乱させていく)
信用か・・・・初対面だというのに・・・・
(連中をかく乱する様子を眺め、そして再び時雨を見る)
もう使わないと決めたのに・・・答えないとダメだよねその信頼に!
(智也は何かを決意し時雨に絡みついた鎖を解き刀身をあらわにする)
・・・・・・・
(目を閉じ精神を集中する。刀身から水蒸気を発し徐々に水滴になり智也の周りに渦巻いていく)
っ!いけぇ!
(目を開き刀を振りおろすと、渦巻いた水は10個の弾になり、連中に向かっていく)
【遅くなりました;】
……おっ!
へへっ、このままじゃ俺も巻き込まれちまうな…!
悪いな、オッサンたち! 懺悔は独房のなかで聞くぜ!
……アイ、キャン、フライッ!ってな!!
(水弾が放たれると同時に、勢いよく上空へと向ってループ上に浮き上がり
悲鳴をあげる連中の群れのなかから飛び出し、にっと智也に向けて笑い、サムズアップする)
(全員が気絶し、倒れているのを確認すると、身動きが取れないように丈夫な縄で縛り上げて)
やれやれ、これで依頼完遂っと。
サンキュー、兄ちゃん! 兄ちゃんがいなけりゃ、俺、途中でぶっ倒れてたかもなー。
へへっ、ありがとよっ! あっ…とこれは報酬みたいなもんだ。受取ってくれよ。
(蒼い宝石の埋め込まれている指輪を放り投げて、智也に渡し)
エメレント制御機器のひとつだけど、俺と相性が悪ぃんだよ。
依頼報酬で貰ったはいいけど、使い道もなくて困ってたんだ。よかった使ってくれよ。
兄ちゃんがどれくらいの使い手かは知らないけど、エメレントってのは扱いが難しいからな。
ふぅ・・・
(笑う草一郎を見て、ヤレヤレと時雨を鞘に収め鎖を絡める)
(連中を縛られるのを眺め、飛んでくる指輪を受け取る)
・・・いいのか貰って?たまたまだよ。
でも・・・正直に言えばこんな力なくなってしまったほうがいい・・・
この力事態人には過ぎた代物だよ・・・
(貰った指輪を眺め、物思いにふける)
…ああ、どうせ俺にはいらないもんだしな。
厄介ごとに巻き込んだ責任もあるしな。
……へっ、兄ちゃんは随分とマイナス思考なんだな。
そんなこと言えば道具や機械だってそうだぜ?
包丁だって、人を刺せば殺人道具になるし……
世の中にはその力がなくて泣いているヤツだっているんだ。
(一息ついて、軽く肩を上下に動かし)
道具と同じように持つヤツが扱えるように努力しねぇと。
エレメントだって同じだぜ? どれだけ巨大な力であっても、それを制御して、自分のものにすれば
きっといつか手前の力になってくれる。 …それを疎んじるのは簡単だけどな。
ま、そいつは使うなり売るなり、捨てるなり好きにしてくれよ。
形だけでも謝礼はしておかないとな。
さて……俺はそろそろこいつらを連れて警察なりなんなり連れて行くよ。
っと…名乗り忘れてたな。
俺は刃守草一郎だ! 便利屋をしてるからさ、何か困ったことが俺んとこ来いよ!
特別にサービスしてやるぜ?
(ピッと智也に向けて名刺を飛ばすと、ニッと笑って背を向けその場を立ち去った)
【こんな感じで締めてもいいか? 付き合わせてすまなかったな。ありがとう。
また機会があれば相手をしてくれよなノシ】
・・・・便利屋?僕は月読智也・・・だ。
まぁ、多分会うことはないだろうけどね
(名詞を受け取りその場を去る草一郎に自分も名乗る)
・・・・羨ましいよ・・・君が・・・僕は君のように簡単に割り切れない・・・
割り切れないよ
(しばらくし、草一郎の言葉を思い出しながらその場を去った)
【いえ、こちらこそこちらも機会があればお相手してください ノシ】