新規参加ガイドライン
・まずは役作り
役職ガイドラインを参考に、なりきる役柄・名前(名無しも可)・屋敷との関係・大まかな性格を決めてください。
容姿やセクース時のスタンス(受け入れる嫌がる優しく強引etc)等、細かく決まっていればなお良し。あとで付け足しても良し。
キャラ紹介テンプレは必要ありません。今は役を問わず、責め側を切に希望中(藁
・最初から飛ばす必要は無い
屋敷の人間としても当然新人。役としてはともかく、演じる方は無理なことはさせません。(と言うかさせないように)
屋敷での生活を描きつつ、他人の行為を覗き見る、おもわず自慰する、という程度でも。
表現しにくい(苦手な)行為があれば、あらかじめメアド欄で言うように。
・時間合わせがカギ
参加時間を前もって伝える、早めに待機する、呼びかけてみる等で、開始・終了時間も早くできます。
待機者が出てこないと、ずるずると開始時間・終了時間が遅くなるので注意。情報伝達はメアド欄を活用してください。
・破綻しない程度の裏設定は可
実は粗相をしたところに隠しカメラがあった、隠し通路から先回りした、恥ずかしい写真をもっていたetcetc
お仕置きやエチをするための、雰囲気に合うその場限りの設定は、ある程度許可されます。部屋の創作も自由。
ですが、それにより住人の続行が難しくなる(妊娠とか)ようなものは、当人に確認してからでお願いします。
・技量は問わない。連携ができるか否か
最低限の日本語・文章力は暗黙の必須条件ですが、早さ・緻密さなどはさほど問いません。(あればなお良し)
それよりもまずは、他の参加者とどう連携が取れるかどうかが重要です。
自分が考えた展開に無理に向かせるのではなく、場の流れに乗った行動を心がけてください。
合言葉は「ネタが潰れても泣かない!」
・私信はメアド欄で
役を介して伝えられない素の内容は、メアド欄で行うのが慣例です。待機・撤退宣言、プレイの可否、
制限時間、状況説明など、字数制限が厳しいので、必要な内容を簡潔に分かりやすく。
特に主語や動詞、目的語などを明確にしてすれ違いを避けることがスムーズなプレイにつながります。
本スレを舞台、自分を俳優・女優と思い、表立って雑談・情報伝達が見えるようなことは控えましょう。
役作りガイドライン
役割は(常識の範囲内で)重複可能。メイド以外は「名無しの○○(屋敷との関係)」や本当の名無しも可能です。
なお下記の制限は、「一般的に考えたらこう」という程度です。当事者同士で合意がなされればそちらを優先してください。
・屋敷の住人
血縁関係又は養子縁組、居候、執事等、屋敷で生活しているメイド以外の住人。御主人様は共有の役名です。
屋敷の全権を握っているので、いろいろと強要したり行為を許可したりできます。(致命的なプレイは当然不可)
ただし、ご主人様は「名無しの」ですので、実子などの設定の場合は苗字が付けられません。
・お客様
関係は何でも。住人やメイドの友人知人、取引先関係、公的な仕事や他のお屋敷の関係者などなど。
住人にとって大切な人であるため融通が利き、メイドに対してもある程度強制力が働きます。
・宿泊客(基本的に一時利用のみ)
屋敷に一夜の宿を求めに来た宿泊客。アポ不要。宿泊費無料。もれなくメイドさんのご奉仕が待ってます。
原則として発言に強制力はなく、ソフトプレイ中心です。どうしてもという時は、脅迫を使うなどしましょう。
ただし、メイドによってはハードな要望(アナル・SM・イメージプレイ・女王様etcetc)を聞き届けてくれることも……。
・メイド
屋敷で、ご主人様のお世話とお客様の応対をする、このスレのもう一人の主役。
できる限り名前を設定し、性格・容姿・セクース時のスタンスもできるだけ決めて下さい。そのほうが格段にやりやすいです。
基本的に、入った翌日には新しく入った旨が他の住人に伝わります。が、新人である事をしばらく引っ張ってもかまいません。
採用云々を飛ばして、初日から仕事をしてもいいですし、住人や客人からメイドに変わることもまた可能です。
まず、どんな立場でどういうイメージなのか、漠然とでも決めてみて下さい。詳しい容姿や設定などはあればなお良し。
あまり不必要な設定を作ると逆に泥沼にはまる場合もあるので、後から情報を追加していくのが楽かもしれません。
本スレ内で容姿などを表現しにくい人は、別途雑スレでプロフ形式で公開してもらってもかまいません。
スレの趣旨は「他キャラと絡んでエロい事を楽しむ」ことです。
実生活に近い雰囲気で、役の世界をお楽しみください。
現在の主な屋敷の住人達
・前スレに登場していないキャラに関しては割愛させていただきましたが
再登場を拒むものではありません。復帰される場合にはその折に自己紹介をお願いします。
検索できる過去ログ倉庫の『キャラクター紹介』欄でも、直近スレの登場キャラが確認できます。
名無しの御主人様
言わずもがな、この屋敷の主。 メイドたちの粗相に対して数々の「お仕置き」を下す。
(スレ参加者全員が使用可能である共有の役名です。このキャラ自体は細かい設定を持っていません)
※客人
海野 寅行
たまたま通りがかって以来、時々泊まりに来る学生。
気が弱く、誰に対しても敬語で話す。
柳楽 一季
某財閥総帥の何番目かの御曹司。主人の仕事上のパートナーとして屋敷へ。
若くして外資系企業の支部長を努める人物のはずなのだが、いまいちそうは見えない。
鬼瓦 金造
68歳・邪民党幹事長。最大政党が政権維持のために泣く泣く連立を組んだ、
黒い噂の絶えない弱小政党の幹事長で無類の女好き。
樋瀬 鴻一
樋瀬家当主、半ば居候と化した客人。
神楽坂 俊樹
赤みがかった茶髪で少し短め。名無しのご主人様の知り合いである神楽坂家の一人息子。
屋敷の豪華絢爛さとメイドの多さに驚き、比べるのも恥ずかしい実家もこんな風にしよう、と夢を抱く。
神川悠人
元・屋敷のギャルソン。裏表が無く楽天家。 思いを寄せていた凛香と結婚することに。
神川凛香
明るい性格の、元・高校生バイトメイド。
年齢相応に少し幼さの残る顔立ち、大人の色気は皆無 。
※使用人(メイド)
里村 志保
幼い頃、孤児だったのを拾われて主人を父親のように慕う。
亡き夫・伊達雅彦との間に生まれた息子、雅志(1歳)もすくすくと育っている。
萩野 瑞葉
伯父である主人を慕うあまり実家を飛び出してメイドとなったが
現在は主人の養子の瀬名に気持ちが傾いている。
留萌 みかさ
元気で明るい健康的なメイド。 柔道と合気道合わせて三段。
実家の経営難がきっかけで屋敷のメイドに。地元に恋人がいる。
椿 杏樹
掴みどころのないお姉さん系天然メイド。
退行癖?があり、幼い少女と大人の女が入り混じったようなふわふわ不可思議な性格。
竹内 遥
アルバイトとして屋敷で働いている女子高生メイド
とても子供っぽく、やる事成す事どこか抜けている、彼女を完全に理解するのは難しいだろう…。
谷村 桂
駆け込み同然に屋敷を訪れ、メイドの仕事と引き換えに庇護の約束を取り付ける。
成人を言い張っているが、10代半ばにしか見えない。訪れた経緯などは闇の中。
桜庭 奏@バイトメイド
大学に通いながらここでバイトしているメイド。少々惚れっぽく、しっかりしているようでそうでもない。
童顔で子供体型だが、人に言われるのはイヤらしい。
白河 貴子
雰囲気が大人っぽくないのが悩みの、お姉さんメイド。メガネさん。
大学を卒業後、屋敷で働くことになった。一生懸命だがちょっと抜けている天然系。
倉敷 りく
短大新卒メイドで保育士の資格を持つ。
就職先を探していた時に、入学時からお世話になっていた教授の紹介で屋敷にやってきた。
人懐っこくて子供好きで、よく雅志の面倒を見ている。
神代 恋
今年から名門女子高に進学した社長令嬢で、極度の箱入り。
いつも自分に空虚感を感じていて、本当の自分を見つけたいと思っている。
※使用人(メイド以外)
名無しの執事
謎多き執事。 屋敷の規律を保つのに一役かっている。
柏葉 瀬名
屋敷専属パティシェ&コック兼主人の養子、性格ヘタレな今時の若者。
元学友である同級生の瑞葉に想いを寄せている。実母は元主人の屋敷のメイド。
葦名 由依
主人の傘下の葦名家の娘。主人と父との約束により、屋敷の見習い執事及び秘書となる。
幼少の頃より主人を慕っており、その初めても主人に捧げた。
飯塚 正哉
名無しの執事の下で修行中の執事見習い。
敬語は後付。精神修行も技術も、屋敷の水準と比べるとまだまだ幼い。
山城 雄児
お屋敷専属のコック。
料理の腕は確かなのだが、屋敷に来る前の出来事せいか性格にやや問題あり。
百舌鳥 洋介
綾峰家執事。名無し屋敷で仕事を学び、自分の屋敷でその経験を活かすために派遣される。
しかし肝心の本人は、仕事に対してあまり熱心でないようだ。
「一番‥‥‥‥乗り?」
両手一杯に箱を抱えて、無人の廊下でキョロキョロしている。
壁| <8get!
壁| <ウワッ!何ダコレッ!?痛ッ!?
壁| <ッテ!?何ヲスル!?ヤメ…ギャアアアアアアア!!
壁| <…サイタマー
「よいしょ、よいしょ」
先に持てる限りの荷物を運んで新館へやってくる。
「重…っ。…ふぅ」
>>8 「? なにかしら」
壁の向こうの声に一瞬足が止まるが、首を傾げてまた旧館へパタパタ走り出す。
「まあいいか〜。お引越しお引越しっと」
「誰も来ない‥‥‥‥」
埋め立て終わってないのだから当然である。
玄関を戻ったところで歩き去った杏樹の後姿(直径1ミリ)に気付く。
大慌てで、旧館に向けて走り出した。
11 :
名無しの蕎麦屋:2005/08/30(火) 01:19:47 ID:dly0rU7e
「まいど〜、蕎麦の長寿庵です」
「ご注文のざるそば30人前ここに置いていきますね」
「今後ともご贔屓に」
玄関に30人前のざるそばが山のように積まれてあった。
>>11 「すみません、有難う御座います。……はい、これお代です。
あ、あと領収証下さい… ”名無しのお屋敷”でお願いします」
慌てて玄関にいる蕎麦屋さんに駆け寄っていき、代金を渡す。
13 :
名無しの蕎麦屋:2005/08/30(火) 01:37:31 ID:dly0rU7e
>>12 「いえ、お代はすでに頂いておりますので」
志保の手に代金を戻すとついでにメニューを渡す。
「器は明日取りにうかがいますので。では、今後ともご贔屓に」
深々と一礼するとスーパーカブに乗って館を後にする。
14 :
若菜 チエ:2005/08/30(火) 01:37:45 ID:bLCof+CQ
>>前スレ849
「Σはうあっ」
自分も背が低いという事を指摘され、ショックを受ける。
「あっ…あたしは普通だもん!
あんたの方が胸つるぺただしどう考えたって背も低いでしょぉー、
だから低い方のあんたがちびっこなの!ムキー」
奏と言い争うようにしてムキになり、ぷりぷりしながら新館へと向かってくる。
「ぬあー…瑞葉とは別の意味でムカつくぅ、あのちびっこめー」
「ご、御主人様!? えっと、その、あの……」
どうもおかしいところがあるようにも思えたが、いきなり主人に声をかけられ、完全に驚いてしまっている。
「いえ、別に私はそうした行為を推奨していたのではなくて私の……ええと、それと罰って、いえ、孤独なのは我慢……できると思うんですけど、でも、でもっ」
そんな調子で、先程から完全にパニック状態である。
「ふ〜着いたね〜雅志くん。」
荷物を足下に置き、背中におぶった雅志に声を掛ける。
「さて。このリボンをどうしましょうか…」
手にしたリボンを見つめながら溜め息を付く。
「あ!志保さん!」
志保の姿を見つけ駆け寄る」
「はい、志保さん。これどうぞ」
雅志と共にリボンを渡す。
志保からざるそばを受け取って、とりあえず適当な部屋に入る。
「……さっき、麺類食ったんだよなぁ」
がっくりと項垂れる。
「まぁ、ざるそばだから食えないこともないか」
18 :
樋瀬 鴻一:2005/08/30(火) 01:38:29 ID:axIq+j5f
>>11 「いいなぁ、この新しい匂い」
さっそく新館に足を踏み入れて、まずは深呼吸。
「おっ、都合よく蕎麦まで届いてるときたもんだ…30人前となると、運ぶのも一苦労だな」
慌しく蕎麦屋を追っていった志保の背中を見ながらぼやいた。
肩をすくめて、蕎麦を運び始める。
声だけが、無人の厨房に谺する。
「ほら着いた。あらゆる井戸は繋がっているの‥‥‥ふふふ‥‥‥‥」
哲学的なことを言ってるようだがそうでもない。かも。
「なんだ、蕎麦があるならもっと量を減らすのもアリだったかな」
一通りお茶やらおにぎりやらを配り終え、ほっと一息。
「はぁ……」
荷物の搬入は終わったので、まだ少しアンニュイなままではあるが、
貼り紙を見て休憩室へとやってくる。
「もうどなたかいらしてますかしら……」
「はぁ…」
興奮したせいで少し熱くなり、手で自分を扇ぎながら新館へやってくる、。
途中、どこかから話し声が聞こえ、プッと噴出す。
「うーん…、まあ、元はキレイな顔立ちだから、似合わないこともないかも……?」
「ねえねえ、俊君も一度コレ着てみる?」
歩いているうちに俊を見つけて駆け寄り、首を傾げながら自分の制服を指差して問いかける。
23 :
椿 杏樹:2005/08/30(火) 01:43:42 ID:bLCof+CQ
綺麗なままのエチケット袋をポケットに入れ、新館の休憩室へお菓子の箱と珈琲を持っていく。
>>21 「おつかれさまです〜。お茶菓子持ってきましたので、どうぞー」
「ざるそば?」
真っ先に、(旧館に戻っている間に出現した)そばの山に見入っている。
>>4 「ん?これは・・・?」
玄関近くの机の上に「竹酔館」と書かれたノートを発見。
何の気なしにページをめくると、4ページ目(
>>4)の住人紹介の欄に自分の名が。
「前の館では、あまり(全然)お世話になってないのに・・・。」
覚えて(気づ)いてくれた事にうれしくなり、思わず笑みがこぼれる。
>>13 「あ、そうでしたっけ… わかりました、有難う御座います〜」
蕎麦屋さんから受け取ったメニューをパラパラとめくる。
「次は天ぷらそばでも頼もうかしら…… ん、でもこの山菜そばも…」
メニューに掲載されている料理の写真に見惚れている。
>>16 「ん?」
雅志はいつも通り抱きかかえるが、リボンは怪訝そうな顔つきでもらう。
(……??? 雅志がさっきまで、このリボンで遊んでいたのかしら?)
>>22 「なになに、俊がそういう服着るの?」
どこからか現れると、奏の側からひょいと顔を出す。
好奇心たっぷりな表情をしているのだが、その好奇心の方向性がちょっと危ないような。
>>22 「!」
真面目な表情でとんでもないことを言う姉に一瞬固まるが、すぐに我に返る。
「女装する趣味なんてねーよ、バーカ」
暴言を吐いて姉を追い越す。
以前の遥のように、途中で見かけた貴子に「打ち止め王」と書かれたバッチを
手渡すと、大きなあくびをしながら浴場へ向かう。
「おやおや。私が何人も居るように見えたのか?今日はなんだか沢山話したい気分だったのだよ」
今日は何やら口数が多かったらしい。
「そういう事にでもしておいてくれ」
>>23 「あ、ありがとうございます、杏樹さん」
お礼を言ってお菓子を受け取り、しばしその味を楽しむ。
と、突然、自分が杏樹を探していたことを思い出す。
「あ、杏樹さん! 下着!! 下着返してくださいませっ!!!」
必死の形相で杏樹をガクガクと揺さぶる。
「そうだ、そういうことにしておこう」
蕎麦が続々と運び出されるのにひっついて休憩室へ向かいかける。
途中で思い出したように引き返して、脇取りにいくつかそばを積んだ。
>>27 「みかささんまで変なこと言わない!」
小さく舌打ちをすると、不機嫌な表情を貼り付けてみかさを置いていく。
>>33 「ありゃありゃ、怒っちゃった。面白いと思うんだけどなぁ、似合いそうだし、それに……」
そんなことを言いつつも、後でちゃんとフォローをしようと思うのだった。
35 :
椿 杏樹:2005/08/30(火) 01:56:13 ID:bLCof+CQ
>>30 「チョコ、おいしいですねえー」
高級チョコレートをつまみながら瑞葉とかなり優雅にお茶をしていたが、
>下着!! 下着返してくださいませっ!!!
「え」
「ああぁぁー」
瑞葉にガクガク揺さぶられて揉みあうようになった挙句、彼女と共に椅子から転げ落ちる。
「待って、待ってください瑞葉さんー、命だけはご勘弁を〜。…あっ、きゃ、きゃああっ!?」
メイド服のスカートが乱れ、2人してちょっといやらしい格好になっている。
「ううー…」
休憩室に入るや否や、どん、と脇取りをテーブルの中央に置く。
ざるは6つ。なかなかに頑張ったと言うべきか。
「お蕎麦〜、そーばー」
小声で歌いながら取りかけて、つゆを忘れていたことに気付く。
続けて同時にテーブルの先客、菓子盆の存在を認識。
ついでに二人がくんずほずれつしているのに気付いて、
「‥‥‥‥あ」
正直、運動後だし甘いものは食べたい。でもめんつゆが。あと何か何かが。
‥‥‥‥行動の順番を選び損ねて困っている。
37 :
白河 貴子:2005/08/30(火) 01:59:05 ID:axIq+j5f
>>28 「俊くんお久しぶりー…えっ、なに。『打ち止め王』? ああー…ありがとう」
このバッチをつけなきゃいけないの? と思って恥ずかしくなる。
パチンコの凄腕だと思われたらどうしよう、なんて。
「じゃあね、俊くんの女装を楽しみにしてるわ、私より可愛かったら許さないからね!」
さりげなくプレッシャーを掛けてみる。
「っと…休憩室に行くんだった」
紅茶とケーキを載せたトレイを抱えて歩き出す。
旅行鞄をカートに乗せて、とりあえず自室に運ぼうと廊下を歩いていたが、
ふと自分のリボンがまだ片側だけだったことを思い出す。
「そうだ!あのいじわるなお客様…、じゃなくて柳楽様……!」
まだ彼が持っていると思い、カートを急いで自室において彼を探しに行く。
>>31 「なんだお前は。私の偽者か?」
『一日でマスター!腹話術・スーパー入門編』の文庫本を手に、独り言を続ける。
「私ならば、私が今一番食べたい物を言ってみろ」
「……?」
片付けを終えて戻る途中で、不機嫌そうな俊とすれ違う。
「何か、あったみたいだな」
想像はしない方が良さそうなので、特に考えないことにした。
厨房に行き、一応引越しでお腹を空かせた人間用の夜食を作る準備をしておく。
誰か使用人が来るかもしれないし、あるいは待ち人が来るかもしれない。
だから準備だけして待っていようと思って椅子に腰掛けるのだが、疲れからかいつの間にかうとうととしてしまうのだった。
>>39 「ワタシの好きなモノは、寿司デス。オー、ハラキリ、フジヤマ、ゲイシャ〜
ニンジャニンジャも好きです。 ユーがジャパニーズ屋敷のショーグンですか?」
身体の向きを今までとは反対側に変え、胡散臭い声で喋る。
>>35-36 「きゃああっ!?」
杏樹と一緒に床に倒れて、その豊かな胸の間に顔を埋めることになる。
「んんっ!? あぅ……」
前後不覚に落ちいってしばしそのままでいるのだが、
ハッと気づくと桂がこちらとテーブル上を見ながら右往左往している……ように見える。
「あ、ああっ! こ、これは違いますからっ!!」
慌てて立ち上がると、身づくろいもそこそこに休憩室から出て行ってしまう。
もちろん、まだ杏樹に下着をとられたままで。
43 :
樋瀬 鴻一:2005/08/30(火) 02:06:45 ID:axIq+j5f
「おろ? 誰が屋敷のマスターなんだい」
あちこちに出現した主人もしくは「主人らしきもの」を見てうろたえる。
「御主人様のコスプレが流行っているのか、それとも御主人様のフリをして
メイドを食っちゃえとか企んでるやつもいそうだなぁ。ったく、変態め……あ、本物もそうか」
散々悩んだ挙句、誰が本物でも対して違わないんじゃないかと思い始める。
44 :
椿 杏樹:2005/08/30(火) 02:07:38 ID:bLCof+CQ
>>36 桂が立っているのを見て、特に慌てもせずゆっくり身を起こす。
「ごめんなさいね、お見苦しいところを。…あ、そういえば桂さん〜。気分が悪いのはもう大丈夫なの?
私、袋を……」
エチケット袋を出そうとして、ポケットの中から瑞葉の過激な下着をポロリと落としてしまった。
「あっ」
「瑞葉さん、遅くなったけど返しておきますねー」
同僚たちが集う場所で持ち主をわざわざ言わなくてもいいのだが、つい普通にさらりと言ってしまう。
誰もいない部屋で独り、蕎麦を啜っている。
「〜!!」
だが、めんつゆの中に隠れていた山葵の大きな塊を口の中に入れてしまう。
あまりの刺激に涙し、眉間を指で押さえた。
>>44 「ふぇ?」
数秒間起動停止。
「あ、もう大丈夫、ありがと」
おもむろに杏樹の問いかけに答えてから、
「‥‥‥‥?」
首を傾げて、足元の過激な下着を見る。
「脱がせたの?」
47 :
白河 貴子:2005/08/30(火) 02:11:45 ID:axIq+j5f
>>44 休憩室に入ったとたんに、とんでもないものを目にする。
「あっ、杏樹さんが瑞葉さんの下着…ということは」
目を白黒させながらしばらく考え込む。
「杏樹さんが瑞葉さんの下着を剥ぎ取って、その…なにか、したのかしら。
それで、瑞葉さんはいま下着を着けていな――」
その先は危険すぎる気がして考えるのを止め、さっそくお菓子やケーキをぱくつきはじめる。
>>41 「……ふむ。こんなものだな。これで少しは余興になるだろう」
ゴホンと咳払いをし、文庫本を閉じる。
「まったくどいつが考えたんだ。『各屋敷の当主対抗・一発芸大会』だなんて、無茶にも程がある」
何かの告知文章を憎たらしそうに眺める。
「うちのメイドたちにはとても見せられんぞ」
「ふぅ…。どこに行けばいいのかな…」
エントランスで立ち止まったまま回りを見回す。
「……ちゃんと部屋に着くのかな…」
迷子になると考えてしまいそのまま動けずにいる。
>>39 廊下を急いでいるうちに、少々変な主人を見かける。
>「私ならば、私が今一番食べたい物を言ってみろ」
「御主人様、私、白玉あんみつが食べたいです!」
聞かれてもいないのに、パッと思い浮かんだ自分のリクエストだけ言うと、
早足で通り過ぎる。
「リボンリボン……、あれ?」
厨房をさりげなく覗いた瞬間、急ブレーキをかける。
>>40 「雄児さん…?寝てる?」
椅子に腰掛けたまま寝ている彼を見て、思わず笑みが漏れる。
「ふふふ、お疲れ様」
寝ている彼の頬に口付けをする。
さすがに大人の男性を運ぶことは出来ないので一旦厨房を出、
タオルケットを抱えて戻ってくる。
「このまま寝たら、風邪引いちゃいますよー」
雄児にしっかりタオルケットをかけると、自分も向かいの椅子に腰掛けて
しばらく寝顔を眺めている。
そうしているうちに、リボンのこともすっかり忘れ、次第にうつらうつらとして
自分も眠ってしまうのであった。
52 :
椿 杏樹:2005/08/30(火) 02:21:38 ID:bLCof+CQ
>>46>>47 「ええっ、ぬ、脱がせてなんかいませんよ〜。
なんかね、ちょっとデザインが過激だったから目を引いて…それで、お借りしたんですー」
顔を赤らめながら両手をふりつつ説明。
「別に、今度派手な下着も買ってみたいから
参考にしようとしたとかじゃないですよー。ほんと……」
誤魔化すように口篭り、さっきまで飲みかけだった自分のコーヒーカップを両手で持って口をつける。
「……。(うう。なんか最後になるにつれて必死っぽくなってる。私恥ずかしい…)」
53 :
樋瀬 鴻一:2005/08/30(火) 02:23:59 ID:axIq+j5f
鍵束をジャラジャラ鳴らしながら、屋敷の見取り図を確認しつつ歩き回っている。
「ここが主人の書斎で、こっちが執事の控え室、こっちが…っととととととっ!」
なんとはなしにその辺の壁にもたれた途端、壁がぐるりと回転して裏側へ倒れ込んでしまう。
したたかに腰を打ち付けて呻き声を上げ、ようやく立ち上がって廊下に戻る。
「相変わらず、趣味の悪い仕掛けが多いなぁ…忍者屋敷かよ」
>>49 「おーい、何してるんだい?」
廊下に立ち尽くしているりくを見つけて声を掛ける。
「他のメイドたちなら、休憩室で休憩…を口実にして遊んでるぜ。ほら、あっち」
(めんつゆ‥‥‥‥)
まぁいいか、と決めて、
「一個ください」
とりあえず貴子にケーキを頼む。然る後、渡された皿に没入する。
蕎麦屋のメニューを見ていると、そのうち食欲の我慢ができなくなってくる。
「雅志…… いい、動いちゃダメよ? そこで一歩も動かずにジッとしているの。
…できたら、美味し〜い御褒美あげる。わかる?」
厨房で雅志を身動きの取り難いお子様用椅子に座らせ、自分は中華鍋に油を張る。
「そう、そうそう…… そのままジッと……」
不思議そうにこちらを見上げてくる雅志を見ながら、
ボウルに小麦粉と卵、きりりと冷えた水を混ぜ合わせる。
鍋に張った油も熱しつつ。
「いい子ね〜 その調子、その調子」
こちらが笑顔を見せると、雅志は同じようにして笑顔で応えてくれる。
しかしもちろん手の動きは止めない。
新鮮で、大きな海老を出来上がった衣に絡め――油の灼熱地獄へと静かに入浴させた。
>>53 「……はい?…ぁっ…」
どうしようかと思案を巡らせていたところへ、名前を呼ばれ声のした方へ顔を向ける。
「…樋瀬…さま?」
緊張しながらも、樋瀬のところへ荷物を引きずりながら近付く。
57 :
名無しの若侯爵:2005/08/30(火) 02:34:27 ID:bLCof+CQ
侯爵家で
>>48の告知文章を藍子に見せながら、何か会話している。
「……ああ、この集いですか?
考えたのは僕です。毎回買収工作や政治献金の依頼と、つまらない話題ばかりなのでなんとなく」
メイド達が引きつった顔で様子を眺めている中、全く感情の篭っていない声で
落語の文庫本を読み始める。
「寿限無寿限無 五劫のすりきれ 海砂利水魚の水行末」
58 :
樋瀬 鴻一:2005/08/30(火) 02:42:49 ID:axIq+j5f
>>56 「なんだ、迷ったのか?」
苦笑しながら、りくに屋敷の見取り図を渡す。
「えーと、いまここで、君の部屋はここ、休憩室がここ…」
まるで迷路のようにややこしい屋敷の構造のため、説明しながらも
こんがらがってきそうになる。
「外部からの侵略を防ぐために迷路になっている街ってのは聞いたことがあるけど、
ここもやっぱりそうなんだろうか。だとしたら、一体誰が…」
執事が怪しげな馬鹿でかいスーツケースを運んでいたのを思い出して、ぞくりとした。
「・・・はっ、はくしょん!」
ソファでうたたねしていたところに、
一昨日晩から吹く夜の冷たい風で体が冷え、大きなくしゃみで目を覚ます。
体をゆっくりと起こすと、風が吹き込む窓を閉め、ベッドに横になる。
しばらくすると、以前運ばれたタオルケットに体を包めた状態になっていた。
ケーキ完食。
数名聚まった状態の休憩室で、談笑をよそに丸まって寝息を立て始める。
ここ数日暇さえあれば眠っていたのだけど、
(気持ちい‥‥‥いい夢はひさしぶり、かも‥‥‥‥)
「ふふっ、ふふふっ……」
視線を落とす割合を鍋に多く傾けると、息子はどうやら不満なようだった。
幼児用椅子と一体化している小さなテーブルを両手でバシバシと叩き、
己の憤りを小規模ながら爆発させている。
でも、もう耳に入らない。入ってこない。
聞こえるのは、海老がカラッとサクサクっと揚がっていく音のみ。
「ああ、これぞ味覚や嗅覚では味わえない、音の食よ!」
雅志へ向ける視線の頻度は、完全に途絶えてしまう。
「よし、そろそろ…… ん?」
古新聞の上に引いたクッキングシートへ、その海老の御身を横たえらせる。
だが熱気を孕んだ香ばしい匂いに喜んでいるのも束の間、
皿が怪奇現象のように次々と割れていく嫌な音を聞き取ってしまった。
「雅志――っ!!」
振り返るとなんと、椅子から脱出した息子が泣きながら暴れているではないか。
器用にも引き出しを階段状にして棚へ登り、収められている皿を次々と外へ放り投げていた。
辺りはガラス片の地雷原になって、雅志に近付こうにも無理である。
「30万…… 100万… 300万…… 500万…」
散乱する古伊万里の皿などを見て、ただ鰻上りしていく被害額を呟く他なかった。
>>58 「…ありがとうございます。」
樋瀬から地図を受けとり、説明を聞きながら地図を見る。
「わ…冗談抜きで私迷いますね…。」
屋敷の複雑な構造に、不安を覚えながら樋瀬の話を聞く。
「…色々とありがとうございました。それでは、失礼します。」
少し微笑みながらお礼を言うと、荷物を引きずりながら自室へと歩みを進めて行った。
ふと目が覚めると、知っているようで知らない天井が目に入ってくる。
起き上がって窓から下を見下ろすと、やはり似ているようで違う庭が広がっている。
頭に何個も疑問符を浮かべながら考えていると、机の上に置かれているメモに気付いて、広げる。
「……あぁ、引っ越ししたんだ。じゃあ、ここは新しいお屋敷って事か…。
それにしても、誰が運んでくれたんだろう…ってか、どうやって運んだんだろう」
私物などはすべて収納されているのを確認してから、とりあえずまた寝ようとベッドに潜り込む。
「…家の方にも手紙を出しておかないと。連絡は行ってると思うけど、出さなきゃマズいよな…」
ぶつぶつと呟きながら、だんだんと眠りの世界に落ちていく…。
また一から覚えないとならなくなったため、地図を持って屋敷を歩き回っている。
「そろそろ、月が隠れる‥‥‥‥」
灯りの落ちた食堂の窓辺に立ち、外を眺めながら呟く。
屋敷に来てから、およそ三度目。
呆けていると、うっかり嫌なことを忘れてしまう。
薄い月明かりの下だと無機質な色を帯びる髪を、自戒を込めて引っ張ってみる。ちょっと痛い。
地図を持ってうろうろしていると、灯りの消えた食堂に辿り着く。
扉を開けると、向こう側の窓に人の気配がして、声を掛ける。
「そこ、誰かいるんですかー? 灯りつけちゃいますよー?」
人影が何をしているのかまでは知らないが、とりあえず照明のスイッチに手を伸ばす。
人の気配に振り向く。
「‥‥‥‥?」
食堂の入り口に人の姿を認めて、首を傾げる。
「何か御用ですか?」
スイッチを入れると、照明が一斉に点いて人影が誰なのか判別する。
すれ違う事は度々あったが、まともに話した事もないメイドさん…
「えっと、谷村…桂さん、でしたっけ?神楽坂です、神楽坂俊樹。
用って言うか…屋敷が変わったから、また覚えなおそうと思ってうろついていたんですよ。
そういう桂さんこそ、こんな時間に食堂で、それも灯りも点けずに何してるんですか?」
物取りじゃなくてよかった、と思いながら絨毯の敷かれた床を歩いて桂の方に歩いていく。
斜め上を見上げて思案。
頭の中の情報と眼前の人物を一致させて、答える。
「戸締りに。月が見えたので、桂がここに来て、どれくらいだろうと考えていました」
「月が隠れるのは、ここに来てもうすぐ二回目かな。来た時は三日月だったから」
半分独り言に言う。それから一礼。
「神楽坂様、初めまして」
桂の独り言のようでいて、こちらにも答えると言う話し方に、感心と戸惑いの表情を浮かべる。
その表情を浮かべた事に失敗したと思いながら、桂の横に立って窓枠に背中を預ける。
「じゃあ、桂さんも結構最近に屋敷に来たって事ですか?
俺なんて、まだ世話になり始めて一ヶ月も経ってないですけど…」
指折り数えながら思案しているが、最初の桂の言葉を思い出して、桂に顔を向ける。
「ここ、戸締りに来たんでしょう? お仕事の途中にお邪魔しちゃいました?
…それか、ここで俺とお喋りをするっていうのを今日のお仕事に追加しちゃいます?」
くすくすと笑いながら、腕を伸ばして桂の手を取って身体を寄せる。
「お喋りだけじゃなくて、夜のお仕事ってのもありだと思いますけど…意味、分かります?」
屋敷に来てから、との問いに
「もうすぐ二巡りになります」
答えて、神楽坂に向き直る。
>意味、分かります?」
言葉に、相手を見上げて軽く笑みを浮かべるが、軽く特に返事はせず、カーテンを引こうとする。
上下に高い窓のカーテンは、体躯の小さい彼女が片手で引いたところですべて引けるものでもない。
返された笑みは月の光に照らされて、なんとも綺麗な笑顔に見える。
それに反応してしまった自分を隠すように、カーテンを引こうとする桂を抱き寄せる。
「明日の朝に食事を取るこの場所で…っていうのが、背徳的でいいですね。
…俺のを、口でしてもらえますか? せっかく綺麗な月なんです…照らされながらも、悪くないでしょう?」
掴んだままの手を、ズボン越しに自分の股間に触れさせて、上下に軽く撫でさせながら言う。
手を掴まれてちょっと眉を顰める。
が、すぐにその表情は仕舞いこんだ。股間を撫でさせられるに任せて、すこし背を屈める。
失礼します、と言って、衣服の上から軽く唇を当てた。
掴まれたままの小さな手をずらし、器用に歯先でジッパーを降ろすと、膝をつく。
「‥‥‥‥ん」
空いた手で逸物を取り出しながら、小さく喉を鳴らす。
首を伸ばして、やや高い位置にあるそれを、口に含んだ。
桂が膝をついて肉棒を取り出すのを任せながら、窓枠にもたれかかる。
「…んっ、桂さんの口、ちっちゃいから…全部は入らないかな。
桂さんの好きなようにしてくれていいですよ、任せます…噛んだりしなければ、それで」
口に含まれて呻き声を漏らし、少しずつ肉棒が膨張するのを感じながら桂に奉仕を一任する。
手持ち無沙汰になっていた手を桂の頭に置いて、髪を軽く弄び始める。
「ふぁい‥‥‥‥」
口に含んだまま返事をしたところで、少しだけ歯を立てそうになる。
「ん、くぅっ」
無理のない程度に口を進めて、まだ柔らかい逸物を口腔で包み、軽く呷いながら前後。
ぺちゃりと喉の奥に先端があたる。裏筋に舌を使いながら、ゆっくりと奉仕する。
「ん、ん‥‥‥‥んんっ、ぅ、ずぅっ‥‥‥‥」
次第に硬さを増してくる肉棒をしゃぶっていると、秘所が熱を帯びているのに気付いた。
時折上目遣いを見せていた顔を、根元に視線を落とすフリをして俯かせる。
下唇全部を使って先端を嬲り、また唇を進めたところで、怒張が喉に当たった。
「ふぅ、っ、えはっ‥‥‥‥」
「なかなか、いいですよ桂さん…舌の動かし方が絶妙ですっ…」
先端が喉奥に触れるのを感じ、すっかり硬くなった肉棒からは先走りが垂れ落ちる。
全体を舐め回されて唾液まみれになった肉棒をさらに舐めることで、卑猥な水音が響き始める。
こちらを見上げていた桂の顔が俯いたのに気付いて、爪先で軽く秘所をつつく。
「どうしました、桂さん…舐めながら、疼き始めちゃいました?
俺のも具合がよくなってきましたし…このまま出しちゃってもいいんですけどね…」
言いながら、桂の口からぽたぽたと唾液が零れて絨毯に染みを広げているのを見て、苦笑いを漏らす。
「桂さんの小さな口じゃ、全部は飲み込めないでしょ?でも、下のお口なら大丈夫だと思うんですよね。
それに、お仕事中にお屋敷を汚すなんてよくない事だ。…どうしますか? 判断は桂さんに任せますけど」
爪先でショーツの上からぐりぐりと秘所を刺激しながら、笑顔を浮かべて尋ねる。
「んうっ」
秘所を爪先で突付かれて、唇を離しそうになる。
それでも何度か、意地で数度、顎を前後させる。唾液が溢れだしたために、摩擦は減った。
生理的に溢れ出してきた涙を堪えて、神楽坂を見上げた。
「ふぁ‥‥‥」
「っ、はぅ‥‥‥まだ、です‥‥‥‥」
唇を一旦離すと、零れ落ちた唾液と先走りの混じった液体を舌で舐め取る。
眉根を寄せたまま、薄く笑いを浮かべた。
「このくらいなら‥‥‥」
そう言って、再び唇を付ける。怒張が強まるタイミングを見計らって、軽く刺激の強さを落とし、
「桂はまだ平気ですから‥‥‥‥っ」
言ってる割には時折腰がピクリと動いたりしてはいるものの、今度は浅めの奉仕を始める。
「あっ、うっ…」
涙を目尻に溜めて見上げてくる桂に対して、沸々と罪悪感が沸き起こってくる。
(やめさせるか…いや、途中でやめても不完全燃焼だし…桂さんも意地になるかもしれない。
とりあえず、一回出して、それで解放するかな…っ、でも、この強弱のついた動きはっ…)
このまま強くしてくれれば放出が始まる、というところで弱い刺激を与えられる。
秘所を突付く爪先の動きも鈍り、焦らしているつもりがいつの間にか焦らされる側に回ってしまっている。
「っ…じゃあ、一回出させて下さいっ…平気だと言うなら、それを証明して貰いますからっ…。
このまま、口に出します…だから、もっと激しくして…俺を射精させて下さい…いいですね…?」
「わかり、ました‥‥」
言って、軽く裏側に歯を当てる。
びくん、と即座に反応を返した肉棒を、喉の奥まで一度押し包んでから、手を使い始めた。
先端を舌を根元まで使っていじり、唾液と先走りとその他諸々ですっかりびしょびしょになった竿を手の腹でしごく。
「ふ、れろ、ちゅ、ずっ‥‥‥んく、ふぅ。これで、宜し‥‥‥ですか‥‥‥‥?んはっ」
時折、口全体での刺激で緩急をつけている。
「んっ…いいですよ、その調子でっ…くっ、舌が絡み付いてくるっ…」
舌で舐め回し、指で扱かれて肉棒はびくびくと震えて、膨れ上がる。
自然と手が動いて、桂の頭に手を添えて、快感に少しでも長く耐えていたが…
「ぐっ…も、もうっ…出ますよ、桂さんっ…イ、くぅっ…!!」
呻き声を押し殺しながら、口内に咥え込まれた肉棒から白濁が放出される。
喉奥まで白濁を撃ち込み、その快感に酔いしれながら、ずっと桂の頭を掴んだままでいた。
「ん‥‥‥‥んふふぅっ」
目を細め、奥の粘膜に直撃する白濁を受け入れる。
無意識に頭を引きそうになったが、押さえられているのもあって、凡そは口の中に納まった。
若干飲み込み切れずに口の端から垂れている。軽く残りを呷いだしてから、
「‥‥‥汚しちゃった、あは」
すこし恍惚とした様子で呟く。
余韻を引きずる逸物の根元をまさぐりながら、次を尋ねるように神楽坂を見上げる。
「桂、さんっ…貴女の今の表情、素敵ですよ…くらっと来ちゃいました。
…立ってください、続きをしましょう。貴女もそのままじゃ、疼きがおさまらないでしょう?」
根元を弄られて肉棒を反応させながら、桂の手を取って立ち上がらせる。
「どうせですから、最後まで月に見ていてもらいましょうか。
ショーツを脱いで、そこの窓枠に手を付いて…お尻をこっちに。
後ろからしますから…。桂さんの大事なところは、準備万端みたいですしね…?」
半分ほどの大きさと硬さに萎えた肉棒を自分で扱きながら、桂に態勢を取らせる。
「‥‥‥はい」
窓の方を向いてワンピースを捲り上げ、裾を咥える。下着を降ろして、窓枠に手を付いた。
月明かりは薄く、窓には薄い胸まで曝け出した姿がぼんやりと映る。
上半身をゆっくりと落としていく。濡れた入り口が外気にはっきりと晒され、ひぅっ、と息を呑む。
顎と腰が同じ高さになったところで、硝子に片方の肘をつく。
滑り落ちる長い髪の向こうに、神楽坂を伺う表情は物憂‥‥‥不安げである。
無意識なのか、左の手のひらは、小さな尻の真下で太股を開くように固定している。
桂が態勢を整えて、こちらを見つめてくる。
その表情にまた責められるような気持ちになりながら、そっと桂のお尻に手を這わせる。
「…桂さんのその表情、好きだけど苦手です。罪悪感が沸き起こってくる…。
俺の事を嫌いになるなら、それでも構いません…でも、今夜は抱かせてもらいます」
後ろから桂のあられもない姿に欲情して、肉棒はさっきと変わらないほどに膨張する。
それを少しの間秘裂に擦りつけ、濡れているのを確認してから先端をあてがい、腰を押し進めていく。
「桂さんのここは、俺をすんなりと受け入れるくらいに濡れてる…不思議な人ですね、貴女は」
独り言のように呟きながら、膣内に肉棒を埋め込んで、ゆっくりと腰を動かし始める。
性器が擦れ合う音を食堂に響かせながら、意識的に桂の顔を見るのを避けていた。
神楽坂の腕が腰に伸びるのを確認すると、左の手を離す。
掛けられた言葉に、困り顔を緩ませて笑みを返した。
「んん‥‥‥‥っ」
ぬめった入り口をなぞる感触に、背筋を震わせる。
早くも断続的になった息を幾つか吐き出しながら、爪先立ち気味になる。
「ふぁ‥‥ぁ、ふぅっ」
侵入してくる質感に声を漏らしながら、内部を密着させるように体勢を動かした。
「気持ちいい‥‥‥です」
目を細めて口にしてから、
「んっ、うぁ、入ってっ」
それでも欲しがるように腰を差し上げた。硝子窓に這わせた両腕が、危なっかしく揺らぐ。
「あっ、くっ……桂さんの中、すごく、熱いっ…」
腰を動かすたびに締め付けてくる膣内を感じながら、感想を漏らす。
挿入する直前に見せた笑顔と、か細く漏れる喘ぎ声に否が応でも興奮が高まっている。
「…桂さん、ちょっと乱暴にしますね…先に、謝っておきます…ごめんなさい」
突き入れるたびに揺らいでいる桂の腕を取って、思い切り引き寄せる。
桂の身体を支えるのは足と、挿入している肉棒しかない状態で激しく突き上げる。
「くっ、ふっ…桂さんの中、どんどん締め付けてくるっ…気持ち、いいですよっ…」
腕を取られ、体重を預ける形になる。
「んゃ、あっ」
先端がのめりこむままに奥に当たって、声が大きく洩れる。
擦れる音の合間にもなんとか体重を足で支えようとしているが、
身体を支えることが許されない。縋る先を探して、取られた手首から先、五本の指がわなないた。
「ぅ、はぅっ、あはぁうッ‥‥‥んはっ、あんっ」
口で奉仕している間、我慢しつづけていたのもあって、内部は激しく収縮する。
「っ‥‥‥ぅ、んっ、はぅ‥‥‥‥」
膝が割れそうに笑う。だんだん自重を支えられなくなってくる。
崩れかけると、最奥の敏感な箇所に肉棒が強く当たる。
軽い絶頂がきた。持ち直そうとした上体が、再び崩れる。
「すごっ…さっきよりも、さらに締め付けてくるっ…!
そんなに我慢してたんですか、桂さんっ…行動も、一々俺をそそるっ…」
掴んだ手が支えを求めるように震えるのを見て、さらに腰のペースが速くなる。
肌を激しくぶつけ合いながら、崩れ落ちる身体を腕を引っ張って支えている。
「あぁ、またっ…出しますよ、桂さんっ…貴女の、中にっ…!!」
桂がわずかに身体を崩した瞬間に絶頂を迎えて、子宮口に精液を浴びせかける。
口内に発射したよりも量の多いソレを膣内に注ぎ込み、震えながら桂の身体を支えている。
断続的に精液を吐き出しながら数歩前に進んで、桂の上半身を窓枠に預けて、ようやく腕を放す。
>そんなに我慢して
羞恥に、少し首を振ろうとする。が、振れていない。
支えられた身体をなんとか自分で支えようとして、結局刺激を強める結果になっている。
やがて、神楽坂が達すると、
「んぁ、ふぁぁ‥‥‥うやぁうっ‥‥‥」
神楽坂にやや遅れて、本格的な絶頂を迎えた。叩き込まれる精液を、搾り取るように膣内が震える。
窓に額を軽くぶつけるように崩れて、
「あ、はぅ―――」
左半身、離された腕の左、最後に右の手を窓に当てた。逸物が抜け落ちる。
そのまま、息を整えるように荒い呼吸を全身で繰り返した。
肉棒を引き抜いて、息を落ち着かせながら桂の様子を窺う。
テーブルに置かれていたナプキンを拝借して秘所を軽く拭って、自分も衣服を整える。
「えっと…大丈夫ですか、桂さん…その、辛かったら言ってください。
部屋まで送りますから…いや、その前にこの態勢をなんとかしないとっ…」
椅子を運んできて桂をそこに座らせ、別のナプキンで汗を拭ってやりながら桂が落ち着くのを待つ。
自分と桂用に厨房からコップと水を拝借して、桂に一つ手渡して自分の分を飲んで一息つく。
ゆっくりと気だるげに振り返る。
と、神楽坂に身体を起こされて、秘所を拭われたあたりで、
「あ‥‥‥ちょ、いいです、コレはっ‥‥‥‥ぅ」
秘所を拭うナプキンのうっすら硬い感触に声を漏らす。
静止しかけるが、断りそこねてしまった。
結局しばらく大人しくして、ひとしきり。
食堂にて、向かい合った形。
椅子に座った体勢から神楽坂を見上げ、足元を見て、唇に指を当てて呟く。
「ん‥‥窓を拭いて、床は‥‥‥拭けばなんとかなるでしょう、うん。」
辛かったら、の部分はさらりと流した。
とりあえず、直後の状態からすると、髪が少々乱れているのを覗けば比較的平静である。
軽く笑みを浮かべて、
「桂は、片付けをしないといけないので、少し残ります。神楽坂様はどうなさいますか?」
そう問いかける。
‥‥‥‥どういうわけか、機嫌が良さそうにすら見える。
しばらくして、だいぶ落ち着いた様子の桂に安堵する。
なんとなく上機嫌っぽく見える表情を浮かべる様子に首をかしげながら、水を飲み干す。
「俺も手伝いますよ…半分は、俺が汚したようなものですからね。
それくらいの事はしないと、居心地悪いですから…掃除用具とか、用意してもらえます?」
普段は使う事が無いせいで置かれている場所を知らないため、桂に持って来てくれるように頼む。
「…なんだか、よく分からない人だな。でも、当然だけど悪い人じゃない…。
ま、一回で人が分かるわけも無いか…まだまだこれから、だな」
掃除用具を持って戻ってきた桂を見て独り言をやめて、一緒に掃除に取り組み始める…。
バケツに雑巾。とりあえずこれだけを手に、食堂に戻る。
神楽坂の独り言を小耳に挟みつつ、姿を認めると片手の雑巾を顔の高さに差し上げる。
「〜♪」
精液やら唾液やら指紋やらの痕跡を綺麗に拭っている横顔は、相変わらず妙に楽しそうだった。
その理由は‥‥‥‥当人のみぞ知る。
引越しのとき以来、日々の振る舞いに気をつけて過ごしているのだが……
「ふう……ちょっと、やっぱりつまらないかも……」
ベッドに腰掛けて、子供っぽく足をブラブラさせている。
家族連れで来訪している客人の客室に、食事を運んでいる。
窓を開けると、近くの公園がなにやら賑やかである。
「お祭り……ですかしら?」
羨ましそうに、しばしそちらを見つめている。
「やれやれ、この間はくだらん余興大会で散々だった……。…む?」
外出先から車で帰ってきたが、屋敷に入る前に近くの公園での祭りに気付く。
「なんだあれは…遅い祭りだな。まあいい、私も気晴らしに少し覗いてみよう」
財布のみを取り出した後に鞄を運転手預け、玄関からメイドを呼び寄せる。
「おーい。今から散歩に出るから、誰か一人付いて来てくれないか」
「はーい、今参ります……」
窓を閉めて念のため鍵をかけると、玄関へパタパタと走っていく。
「どちらまで行かれますの?」
自分も靴を履きながら尋ねる。
「今さっき気付いたんだが、あそこの公園で何やら祭りをやっているらしくてな。
私も少し覗いてみようかと思うのだよ」
玄関前の階段を下りつつ瑞葉を振り返る。
「こんな時間だとお前も小腹がすいただろう。屋台の食べ物でも何か買ってやろう」
多少からかうように笑いながら屋敷の敷地から出る。
「やあみなさん。子供も随分いるようだが明日の学校は大丈夫なのかな」
公園に集っている近所の人々に声をかけ、一通り回るとベンチに座る。
「瑞葉、これで適当に何か買ってきなさい。他のメイド達の分もな」
財布は瑞葉に渡し、祭りの様子を眺める。
(ふむ。意外に結構な数の人が集っているものだな……)
>今さっき気付いたんだが〜
「あ、はい。お供いたします」
本当は一緒に行きたかった男の顔が一瞬浮かぶが、
それを振り払うように微笑んで後に従う。
「でも私、こんな時間にお食事はしませんわ」
>これで適当に何か買ってきなさい
「はい。ちょっと多めに買った方がいいですわよね……」
何人かいる食いしん坊たちの顔を頭に浮かべながら
焼きそば、たこ焼き、お好み焼き、りんご飴に鯛焼きなど
定番の商品をそれぞれ二三個買い、途中で大きな袋に入れてもらって帰っていく。
「これだけあれば皆さんに行き渡りますわね」
メイド服で来ているせいで、妙に目だっていることには気づいていない。
「ご苦労ご苦労。重いだろう、ここに座るといい」
ベンチに座ったまま微笑み、自分の隣を指差す。
瑞葉が座ると袋の中の物を適当に物色してタコ焼きを取り出す。
「お前はあまりこういう物を口にしたことは無いだろう。食べてみなさい」
いい匂いのするタコ焼きのパックを開けて差し出す。妙にやたら優しい。
主人のとなりに腰掛けると、袋を渡して成果を見てもらう。
>食べてみなさい
「タコ焼き……はい、子供の頃にお母様に連れて来ていただいて以来かもしれません」
まだ暖かい包みを受け取って、楊枝をつまむ。
「でもお夜食になってしまいますから、ひとつだけ……」
主人の命令でもあることだし、ソースの香ばしい匂いに誘われてひとつだけ食べることにする。
「はふ……ん、美味しいですわ……」
咀嚼し終わると、若干名残惜しそうに主人に包みを返す。
主人の優しい様子に、すっかりリラックスしているようである。
>美味しいですわ
「そうか、よかったな」
頭を撫でてやりすっかり瑞葉が安心しきったところで、
「どれ。私も一口食べてみよう」
瑞葉の頭をぐっと引き寄せ、口内の味を確かめるようにねっとりと唇を奪う。
「ん……む…」
次第に周囲の人間がこちらに気付いてチラチラ見始めるが、口付けを止めない。
却って激しくなり、舌まで侵入させてしまう。
主人に頭を撫でられて、照れ臭そうにしているが
>どれ。私も一口食べてみよう
「んんっ!?」
突然唇を奪われて、瞳を大きく見開く。
辺りをうかがうように視線をさまよわせると、
こちらを見ている人々と目が合ってしまい、あわてて瞼を閉じる。
「……んんぅ……ん、んふうぅぅーーっ!?」
しかし舌が侵入してくると、また驚いて目を開いてしまう。
主人の胸に手を付いて、なんとか離れてもらおうとするが
慣らされきった体では、キスをされただけでも力が入らない。
胸に触れてきた手を掴んで除けさせ、キスを続けたまま自分のネクタイを外す。
「恥ずかしいかね? ならば、こうしてやろう」
唇をやっと話すと、瑞葉が抵抗する前にネクタイで目隠しをしてしまう。
「……これで目を開けても大丈夫だぞ。何も見えないだろう」
さらりと言うと、近くの人が色んな表情をして見る中、メイド服を乱しにかかる。
「やあ、男爵様。…いやいや、気になさらなくとも良い。これは祭りの中の余興みたいなものだ。
折角ですし、皆さんに我が家自慢のメイドをご披露しようと思いましてな」
近くに居た初老の男性と会話しつつ瑞葉の体を抱え上げ、自分の膝の上に乗せる。
上半身がブラだけになった彼女の姿を衆人に晒し、そのブラジャーもすぐに押し上げて乳房を露にさせてしまう。
「胸はそれほど大ぶりではないんだが。肌は綺麗なものですよ」
背後から乳房を揉みしだき、ゆっくりと円を描くように手を動かして観衆に見せ付ける。
>ならば、こうしてやろう
「あっ、そ、そんな……そういう、ことではっ」
何も見えなくなったことで、かえって焦ってしまう。
>やあ、男爵様〜
「っ!? お、おじ様、こんなところで……おやめくださいっ」
目隠しをされていても自分がメイド服を剥がれ、下着までずらされて
胸を露にしていることが分かる。
「んぁっ、ひ……んんっ、見られて……いるなんて、イヤ、ですっ」
しかし、主人の手が乳房を揉みしだくと、この異常な状況に反応してのことか
たちまちその頂きが尖っていく。
>見られて……いるなんて、イヤ、ですっ
「ん?何を言っているんだね。お前が思うほどには、見られていないようだぞ。
みなさんメイドの痴態よりも、夜店に夢中のようだ」
本当は若い男性を中心に続々見る人間が増えて来ているのだが、大嘘をつく。
「安心して存分に乱れなさい」
今度は手の位置を下げてスカートを捲り、ショーツの中に手を入れ秘部を弄る。
「もっとも、お前が乱れているうちにどんどん増えてくるとは思うがね」
指で淫核を挟み、つまむようにして刺激しながら瑞葉の耳元で囁く。
「で、でもっ……」
なんとか主人の手を逃れて、せめて目隠しだけでも外そうとするのだが、
かえって外したあとに目の前にたくさん人がいたらと思うと、動きが止まってしまう。
「お、お願いしますわ……お屋敷に帰ったら、いくらでもお相手いたしますから……っ」
>安心して存分に〜
「い……やぁっ、そこ、そこ、触ったら……ダメ、ですっ」
なんとか膝を閉じようとするが、一向に力が入らず、なすがままにされてしまう。
>お屋敷に帰ったら、いくらでもお相手いたしますから……
の台詞に、一瞬周囲の男性がざわめく。それをニヤニヤしながら一瞥し、指を秘裂の中に侵入。
「確かに…屋敷ではいつも私のモノを喜んで咥えているようだが、いつもそれでは面白みもないだろう。
たまにはこういうのも、刺激的だ」
弄っていない方の手で下着を剥ぎ取り、地面に捨てる。
「ほら、私ももうこんなになってきたぞ。場所を変えるのもいいものだな」
徐々に固く、大きくなってきた股間を背後からゆっくり瑞葉の尻に擦り付ける。
辺りのざわめきが、明らかに自分達を取り巻いているのを感じ取る。
>屋敷ではいつも私のモノを喜んで咥えているようだが
「お、おじ様っ……あ……あっ」
ショーツを何処かへやられてしまったことで、羞恥心も限界に達する。
周りの人々が自分の痴態を見て、口々に罵っているかのように感じられてしまう。
>私ももうこんなになってきたぞ
「いやっ、いやぁっ!! もう、もうおやめ下さい……こんな、ところ……で……っ」
涙ながらに懇願して、主人にすがり付こうとする。
「こんなところで……皆さんに見られながらされたら……私、明日から、どうすれば……」
>私、明日から、どうすれば……
「……おやおや、何を心配しているんだ。大丈夫だぞ。
この近くに住むのは当家と長い付き合いの方ばかりだ。何でもリセット…もとい、融通は利く」
処理として後々金でカタをつけて黙らせる気らしい。
「お前はこんなに愛らしくて魅力的なのに、どうしてそんな事を思うのかね。恥じること無く堂々としていなさい」
優しくそう言ってやり、耳たぶを口で咥えて舌でチロチロと舐める。
「…さ、いくぞ。存分に可愛らしい声を聞かせてくれ」
隙をついて一気に下から肉棒を挿入し、腰を抱えて瑞葉の体を揺さぶり始める。
>恥じること無く堂々としていなさい
「ん、ぅぅ……っ、でも……やっぱり、いけません……っ」
しどろな手つきで何とか着衣の乱れを直そうとする。が。
>いくぞ。存分に可愛らしい声を聞かせてくれ
「ひっ!? あ、あ……きゃあぁぁぁぁぁっっ!!!」
秘唇に熱い滾りを感じたのもつかの間、一息に貫かれて悲鳴を上げる。
「あ、あっ、ふあっ、んんっ、は、ふあぁんっ!」
言葉ではどんなに拒絶していても、主人のそれを感じるだけで
身体は反応して、喉から悩ましい声が漏れてしまう。
そしていつしか、主人に少しでも気持ちよくなってもらおうと、自分でも腰を動かし始める。
>自分でも腰を動かし始める
「そうだ…それでいい。お前がいつもやっているようにやりなさい」
腰を打ちつけるスピードを速め、背後から両胸を乱暴に揉む。
「怖ければ、目隠しを取ってやってもいいんだが……さてどうするかな」
片手を乳房から離し、瑞葉の後頭部でしっかり括っているネクタイを外す素振りを見せる。
「外してしまえば、どれだけの人間に見られているかが丸解りになってしまうなぁ」
笑いの混じったような声で、下から突き上げながら瑞葉をからかう。
「い、痛っ……く……んんぅっ」
胸を強く揉まれると、まだ芯の方が痛む。
しかしそれさえも甘美な悦楽に感じ始めた頃に、主人から声がかけられる。
>怖ければ、目隠しを取ってやってもいいんだが
「ふぁ、あっ……え……?」
言葉の意味を理解するのにしばし時間を要したが、
からかうように言葉が継がれたのを聞いて我に変える。
「い、イヤっ! このまま……このままで、お願いします……」
そしてガックリと項垂れ、主人がおそらくは望んでいるであろう言葉を続ける。
「目隠しの……まま、が……いい……ですわ……」
「そうかね。瑞葉は目隠しのまま犯される方が好きか。ならば」
周囲で更に何やら興奮し始めた外野をよそに
瑞葉の言葉を受けて、急に体勢を変えて前のめりになる。
倒れないようにして彼女の手をゆっくり地面につかせ、バックから改めて突き入れを続ける。
「この格好の方がいいだろう、ん?」
体重がかからなくなった分激しく動かす事ができるようになり、腰をがっしり抱えてズンズンと突き入れる。
「あんっ、ひ……はぁぁんっ、はい……目隠しされた、まま……で」
もう辺りのざわめきすら、自らを責め立て、快楽に誘う道具でしかない。
「後ろから、していただくのが……瑞葉は、大好き……ですわ」
主人も自分でも、名前を口にしてしまったことすら忘れて、ただ淫らな行為に耽る。
「あ……あ、あぁっ、も、もう……私……わ、たし……っ!!」
白い喉をビクンと反らせると、ブルッと全身を震わせて達してしまう。
「……っ、はぁ……っ」
(これで……もう絶対、お外なんて……歩けませんわ……)
内心で奇妙に冷静に、自分のしてしまったことを悔やみながら、グッタリと横たわる。
絶頂に向けて動きを速めていたが、先に瑞葉が達してしまったので
>私……わ、たし……っ!!
「こらこら、まだだぞ」
小さく笑いながら彼女の白い尻をペチン!と叩き、達したばかりの体に更に肉棒を出し入れする。
染み出した愛液がグチャグチャと音を立てる中、お構いなしに瑞葉を犯す。
「ん……んっ……私もそろそろだ…。…零さず受け取るんだぞ……っ!」
瑞葉から遅れて達し、最奥まで貫いて射精し白濁を注ぎ込む。
「…ふう……っ」
大きく息を吐き、完全に放出し終えてようやく、瑞葉の膣内から肉棒を抜いてやる。
瑞葉の目隠しを取り去るとベンチに再び座り、
白濁にまみれた股間のモノを握って彼女の顔に擦りつける。
「じゃ…今度は後始末もしてもらおうか。このままでは屋敷にも戻れないのでね」
「ひあああっ、あっ、あっ、おじ……さまぁっ、ダメっ、もう私……から、だ、が……っ!」
力の抜け切った肢体を玩具のように扱われ、犯される。
「あ……あ……」
主人が暴発するころには、意識も朦朧としてしまっている。
>今度は後始末もしてもらおうか
「は……い……あっ!?」
目隠しがとられると、自分を見ていた人々の姿が目に入ってしまう。
「お、お願いします……見ないで、くださいませ……ん、ぴちゃ……ちゅぷ……っ」
涙を流しながらも、命令どおりに主人の逸物の始末を始める。
主人と瑞葉の帰りがあまりにも遅いので、心配になって屋敷から公園にぱたぱた駆けて来る。
すると目の前には
>>119の光景が。
「きゃっ、瑞葉さん!? ……んもう、御主人様ったらー」
状況を理解すると、2人をよそに祭の本部らしき所へ行き
ペコペコと謝りながら、手に持っていた茶封筒(中身は高額の小切手)を
先ほどまでの2人の様子をニヤニヤしながら眺めていた実行係の人間に渡す。
「ごめんなさい、ほんとにご迷惑おかけしまして申し訳ありません〜。
名無し家よりお祭りへの寄付金を持って参りました。ご確認くださいませ」
「このお金を使って、後で御近所の皆さんへのフォローも……ひゃっ!?
な…何するんですかぁっ」
了承した実行係にからかわれるように胸を触られ、赤くなって両手で胸を覆う。
121 :
金髪お嬢:2005/09/02(金) 23:37:07 ID:PYK6Y+G9
「まったく……ここの主人はいつまで人を待たせれば……」
苛立った気持ちを抑えるように、目の前のティーカップを手に取り、紅茶を一口。
色白の肌。そして頭から伸びる髪は金の糸。
日本人とは異なる風貌でありながらも、その面影はある――ハーフなのかもしれない。
顔立ちも可愛く、体は華奢型。成人前という年齢的だが、自己主張し始めた胸もまだ少し控えめに見える。
……ただ、何房にも束ねられた、縦ロールの髪型のおかげで、一般的な評価にも若干の修正が加わるだろう。
「……まあ、この規模の屋敷を持っているだけあって、お茶はなかなか美味しいですわね。
そこだけは褒めて差し上げますわ! ほ〜っほほほほほほっ!」
当人の他に誰も居ない客室の中。やおら、高笑いが響き渡る。
「む、そうか彼女が来たのか」
執事から連絡を受け取ると、遠くから高笑いが聞こえてくる。
それを訊いて一人ほくそえむと、客室へと向かう。
「まあなんだ。少し大人の社会の厳しさは教えてやらねばな」
123 :
金髪お嬢:2005/09/02(金) 23:51:22 ID:PYK6Y+G9
ひとしきり笑い声を上げたあと、気を取り直して部屋を見回す。
――と、不意に自分が持ってきた紙袋が視界に入り、忌々しげな表情になる。
「……まったく、非常識にもほどがありますわ」
ぷんぷん、といわんばかりに頬を膨らませると、再び紅茶を一口。
「失礼、入るよ」
ノックをして扉を開け、中へ入る。
「ええ……君、そこの君。もう夜遅いのでね。奇声は発しないで欲しいものだ。
それで私に用件とは何かな?」
あくまで「大人の余裕」を見せ付けるような態度で応対する。
「……奇声……?!」
ぴぴくっ、と一瞬頬が引き攣るが、さすがにいきなり食って掛かるような教育は受けてない。
「……まあ、理由はともあれ……実際にお会いするのは初めてですし、自己紹介させていただきますわ。
ご存知のことでしょうが、私(わたくし)は男爵の爵位を賜りし、かの棋龍院家の娘。棋龍院魅璃華(ミリカ)と申します」
毅然とした表情で主人の前に立つと、名乗りと同時にペコリと一礼。
「――あと念のため、ディスプレイの前の皆さんにも申し上げておきますが、私の呼称は『ミリカ』と片仮名でよろしいですわ。
わが身のこととは言え、当て字に等しい漢字を変換するのも、楽なことではないでしょうから」
突然カメラ目線になって誰に言っているのかと。
>それで私に用件とは何かな?」
主人の話の切り出しに、待ってましたと言わんばかりに、先ほどの紙袋を持ってくると、中身を主人の目の前に突きつける。
「決まってますわ! 私に送りつけてきたこれは一体何なんですの?!」
言いつつ、突きつけているのはこの屋敷のメイド服。しかもご丁寧に名前の刺繍入りだったりする。
「ああそうだそうだ。ミリカくんだったな。
何やら表記が面ど……ああいや、その、ユニークなので……」
どうやら名前を覚える気もなかったらしい。
「御両親には親しく交際していただけて大変感謝しているよ」
>私に送りつけてきたこれは一体何なんですの?!
「ん? ああ、それは君。君くらいの年になったら
いずれかしずく旦那様のために花嫁修業をするべきだろう。
メイドとしての心得を持ち、経験を積むのもそのためには非常に有効だ」
反論を許さないように、分かるような分からないようなことをペラペラとしゃべる。
「ほら、既に当家では萩野家の……私の姪御も預かっているわけだしな」
「そんな戯言を……いくらとぼけても無駄ですわ!」
落ち着いた主人とは裏腹に、ミリカのほうはエスカレートする。
既に主人の話など聞いちゃいない。
「……まあ確かに、お父様には秘密のまま、私のミスの補填をして下さったことには感謝しておりますわ……
その折、私の出来る範囲でお礼するとも申し上げ……たような気もしないでも……」
確かに言ったセリフなのだが、ちょっと気弱になってあやふやにしてしまう。
「何はともあれ、棋龍院家の娘たる私を使用人としようなどと、ありえませんわ!
大方、私の弱みを握ったと思ってつけ上がっているに違いありません!」
と、言おうとしていたことを、主人の真っ向からぶつけてやる。
そんな相手の元に、自分一人で乗り込んだらどうなるか、は考えず、勢いだけで乗り込んできたっぽい。
ミリカの話を聞くうちに、コトの発端を思い出したらしい。
つまりミリカにとっては薮蛇である。
「ふむ、そうかそうか。あれは弱みではなかったのか。それは失礼した。
では今から棋龍院男爵に御息女のことを御相談申し上げるとしようか。洗いざらい」
内ポケットから携帯電話と取り出すと、アンテナを伸ばしてプッシュし始める。
「まずは何処からお話すべきかな……?」
>では今から棋龍院男爵に御息女のことを御相談申し上げるとしようか。洗いざらい
「……え?」
一瞬、話の流れが理解できない。
とりあえず、服をつき返して言いたいことを言って帰る予定だったので、状況を把握するのにしばしの時間を要した。
「ちょっ……ちょっと待って!」
大慌てで、携帯電話を持つ主人の腕にしがみつく。
「な、何を話すおつもりです!?
理由はどうあれ、お父様のお金を使っただなんて知れたら……厳格なお父様のことですわ、何をされるか!」
本人はまだ少し理解していないが、もう泥沼に両足を突っ込んでいる。
「何をと言って、まあ洗いざらいだな、やはり」
暢気な口調で言うと、ミリカの手を払いのける。
「……しかしまあ、君を困らせるのは本意ではない。
君の態度しだいでは考え直してやらんこともないかもな」
決して言質をとられない言い方でミリカを追い詰めると、
視線でメイド服の入った包みを示す。
「うむ。なんだか誰かがメイド服に着替えるところが見たくなってきたな」
「う……っ!」
ここに来て、ようやく乗せられていたことに気づくがもう遅い。
『脅しには屈しない、と思わせることが大切だ』と交渉術の講義で習ったが、試してみた結果は完全に逆効果らしい。
生兵法は大怪我の元、ということわざ通り。
>「うむ。なんだか誰かがメイド服に着替えるところが見たくなってきたな」
「こっ……! ……うぅ……!
……わ、わかりましたわ……つまり、しばらくの間、使用人として振舞え、ということですわね……」
父には上手く言っておこう、とか思いつつ、納得がいかない表情でメイド服を手に取る。
「……ところで、何をしているんですの?
そんなところで見られていては着替えられませんわ」
どうやらこの客室には別室が無い、と知り、暗に主人に出て行くように言う。
「ん? 何を言っているのだ。私はこの屋敷の主人だぞ。そして君は今からメイドだ」
ミリカの周りをゆっくりと歩き回りながら、諭すように言う。
「この屋敷ではな、メイドとなったその日に私の前で着替えをするのが最初の儀式なのだ」
別段そんなこともないのだが。
「さあ早くしなさい、ミリカ。でないとお前の悪行を全てお父上にバラすぞ」
いつの間にか呼び方まで変わっている。
「そ、そんな儀式などあるはず……!」
反論しかけて……気づく。
おそらく、何を言っても無駄だということに。
少なくとも、状況は限りなく不利である。
――まあだからと言って、いきなり着替えを見せろと言われて、すぐ了承できるわけも無く、
しばらくの間、身を隠せる場所が無いかと部屋の中をしきりに見回す。
しかし、結局ソファのカゲぐらいしか見つからなかった。
「……あとで、後悔しても知りませんわよ……」
後で見ていろ、と牽制しておきつつ、主人に対して背中を向けて、縮こまるように、服を脱いでいく。
「先に後悔する人間の話など聞いたことがないなぁ」
あくまで余裕を最大限に示した態度で接する。
「それよりミリカ。“私の前で”着替えろといったはずだぞ。
そんなところに隠れていないで、しっかり私にその身体を見せなさい」
そこで初めて表情を厳しいものにすると、ゆっくりと歩み寄る。
「それとも私に無理に脱がされたいのかね?」
派手な展開に突入している客室の扉、その斜め向かい。
モップ片手に、壁に背中をひっつけて立っている。すぐ隣の扉には「掃除中」の掛け札。
見つかっても咎められない立ち位置を確保しているあたり、この類の行動に慣れが見える。
彼女の場合、この位置からでも(一際騒がしいというファクターを抜きにしても)中の会話は聞き取れる。
モップの柄で髪の毛を引っ掻き回したりしながら、楽しげに先の展開を待つ。
(‥‥‥‥だって、すごく面白そうなのだもの)
罪悪感ゼロ。
>そんなところに隠れていないで、しっかり私にその身体を見せなさい
「な、なななな、何を言うんですのッ?!」
赤面しうろたえ、困った顔で主人のほうを見やる。
既に上下とも下着になっているのだが、それだけで死にたいくらい恥ずかしい。
なんとか両手で体を隠しているが――
>それとも私に無理に脱がされたいのかね?
「ッ?! 嫌、近づかないで!」
近づいてくる主人から遠ざかるように、屈みながら移動する。
……移動してしまってから、着る服を持ってないことに気づきあわてて振り返るが、着替えは両方とも主人の足元。
ミリカに向かってメイド服を投げつけると、彼女が着てきた服は袋にしまって部屋の隅へ放ってしまう。
「そら、早くこれを来なさい。まずはメイド服を着てもらわないと……」
脱がす楽しみも半減する。そう言いたいのだが、まずはそれは言わずにおく。
「それが終わったらまずは主人への挨拶だ。
私の前に跪いて、『御主人様、ミリカは御主人様のお言いつけに何でも従います。
御主人様の喜びが私の喜びです。ミリカの全てをどうぞ御自由になさって下さい』と言うのだ」
ソファに腰を下ろして、ミリカの肢体を視姦しながら命令する。
>>137 何はともあれ、下着のままでいるのは嫌だった。
自分の服ではないが、肌が隠せるならまだマシに思えた。
主人が余所見をした隙に、急いでメイド服に袖を通す。
「(うっ……変な体勢で着替えたから、なんか服があちこち歪んでますわ……!)」
>それが終わったらまずは主人への挨拶だ。
「なっ……」
あまりの指示。既にミリカの想像を超えた世界である。
「そ、そんなこと口が裂けてもいえませんわ!
……言われた通り、ちゃんとこんな格好もして、一応家事も手伝って差し上げます。それで満足でしょう?」
立ち上がってメイド服の歪みを直しつつ、怒りを秘めた瞳で主人を睨みつける。
「“さしあげる”のではない。“させていただく”のだ。
私としては男爵に御報告申し上げても一向に構わんのだぞ?」
ミリカの手に肩をおいて、顔を覗き込む。
「それを私の好意でミリカの態度ひとつで考え直してやろうというのだ。
この上まだ私の言うことが聞けないのかね?」
表情をだんだんと余裕を持った鷹揚なものから厳しいものへと意識的に変えていく。
「さあ、早く言いたまえ!」
ミリカの肩を強く押して、自分の前に跪かせようとする。
>さあ、早く言いたまえ!
「……ぃっ……!」
主人の勢いに、ミリカの瞳に恐怖の色が浮かぶ。
強がってはいても男と女。力の差も体格の差もある相手に詰め寄られては、恐怖心も浮かぼうというもの。
「うっ……で、でも……
い、言えませんわ!」
主人から離れようともがきながら、首をぶんぶんと横に振る。
「……それに、ご自由にって……第一私まだ……」
怯えた眼差しを主人に向けたまま、ぶつぶつと何かをつぶやく。
「うん? まだ……まだ、何かね?」
察しは付くのだが、わざと訊いてみる。
「ああ、まだ処女ということか。それともキスもしたことがない、などというのではあるまいな?」
そして答えを聞く前に自分から言ってしまう。
「ミリカがそんな奥手なのでは仕方ないな。私がリードしてやらねば」
ミリカの手をとると、自分の股間に押し付ける。
既に熱を持って膨張し始めたそこを、何度か布地の上から撫でさせると、
今度はファスナーを下ろして、その中に秘めた剛直を引きずり出し、握らせる。
「さあ、私の分身に、まずは手で奉仕したまえ」
「なっ……! わ、私だって、キスの一度や二度……ッ!」
反射的にムキになるあたり、経験が無いらしい。
「……って、そんな、リードだなんて……そんなこと、お願いした覚えは――ひっ!」
布地越し――とは言え、初めて触るものである。
経験は無くても知識としては知っている。何より自分の屋敷にもメイドはいるのだから、関係を覗いたこともある。
「(でも……こんな形で……)」
やりたくは無い。が、主人の顔を見ると許してくれそうも無い。
何より、主人の顔を直視していると、理由も無く負けてしまいそうな気になるくらいなのだから。
「…………」
黙って、そっぽを向いたまま、まるで汚らしい物を触るように、適当にやわやわとそこに触れる。
ミリカの手首を握って動かし、自分のモノを扱かせる。
しかしミリカが不満そうなのを見て、その手を止める。
「ふむ。どうやらミリカはやる気がなさそうだな。
手コキも出来ないようでは先が思いやられる。
今夜はたっぷりと教育をする必要があるようだ」
ソファに腰掛けた自分の前にミリカを引っ張ると、次の命令を出す。
「さ、私のモノにキスをしなさい。
その後、舌で何度か舐めたら喉の奥まで飲み込んで、たっぷりとしゃぶるんだ」
「と、当然ですわ!」
あきれる主人に対して、未だに生意気にも食って掛かる。
「いきなり脱げだの触れだの、いくらなんでも調子に乗りすぎだと思いません?」
抵抗感が根強く、主人の命令が聞けないらしい。
>さ、私のモノにキスをしなさい
言われるなり、顔を真っ赤にする。
怒りもあるが、羞恥も少なからず影響しているようである。
「そ、そんなこと、いきなりやれと言われてもできるものではありませんわ!」
「そうか。ミリカは何もできない役立たずのメイドというわけか」
あくまでミリカを離そうとしないままに、見下したような目を向ける。
「我が家のメイドの中には、口でするだけでなく同時に胸も使ってくれる
優秀なメイドもいるのだが……」
ミリカの胸に手を伸ばし、若干キツめに揉みながら挑発する。
「役立たずのミリカ程度では、そんなことは夢のまた夢か」
>そうか。ミリカは何もできない役立たずのメイドというわけか
「なんですって!? それは聞き捨てなりま……痛ッ!」
不意に胸に走った痛みに顔を歪めるも、その主人の手をすぐに叩き、さらに言い募る。
「棋龍院家の娘たるこの私が、使用人にも劣ると仰るんですの?!
私は単に、あなたの命令には従えないと申し上げているに過ぎませんわ!」
安い挑発にもかかわらず、高ぶっているミリカには効果抜群だったらしい。
と、ここで不意にちょっとテレるように視線を外して、
「……もっとも、私が処女を捧げるに値するような殿方ならば話は別、私も夫のために尽くすことも満更ではありませんが……
あなたなどには、その資格すらありませんわ! ほ〜っほほほほほほっ!」
主人が弱気になった(ように見えた)のをいいことに、溜まっていた鬱憤をぶちまける。
「ふむ……」
挑発を聞いても、別段激しく反応する様子も無い。
「ならば力ずくでもそうさせてもらおうか。元々それが狙いなのだしな」
ミリカのスカートの中へと手を伸ばすと、ショーツを破りとってしまう。
「まどろっこしいことはもうやめだ、ミリカよ。お前の処女は私が貰う。
しかしお前も愚かなことだな。少しでも私に従っていれば
それなりに気持ちよくしてやれたものを……」
ソファの上へとミリカを押し倒し、まさに力ずくで押さえつけると、大きく脚を開かせる。
「これでは痛いだけだぞ。まあ仕置きなのだからそれで私は構わんがな」
そして己の剛直を、まだ誰も押し入ることを許したことのない清らかな場所へと宛がい、
一切の容赦なく陵辱を開始する。
「ほほほほほ……ほへ? ……きゃぁぁぁぁぁっ!!」
立場が逆転した――そう錯覚した矢先、ショーツが毟り取られ、思わず悲鳴を上げる
毎度毎度、認識が遅い。それが今回致命的なことになっているが……
>まどろっこしいことはもうやめだ、ミリカよ。お前の処女は私が貰う。
「……えっ、何を言って……痛ッ! ちょっと、そんな力で……ひぃっ!」
力で強引に、ミリカの体が押し開かれていく。
主人が何をするのか、その先に思い当たり、ミリカはようやく後悔と共に息を呑む。
「ま、待って……! あ、あなた、そんな、本気でこんなこと、嫌、や――ああああああああッ!!!」
はしたない声――そう感じる余裕は、今のミリカには無かった。
強引に押し開かれていく割れ目。そこから全身に駆け巡る激痛に、全身をこわばらせる。
自慢の長大なモノでミリカの純潔を押し破ると、破瓜の出血を気にも留めず
激しく腰を動かし始める。
「これで私はお前が純潔を捧げた男になったわけだ。
ということはミリカ、お前は私にただただ尽くすメイドにならねばなぁ」
耳元で囁くと、ねっとりと耳たぶに舌を這わせる。
そして着せたばかりのメイド服を破き、乳房を荒々しく揉んでは鷲づかみにする。
「さあ、私をまずは“御主人様”と呼ぶのだ。そして今までの非礼を詫びなさい!」
胸の膨らみの頂点を、捻り取りそうなくらいに引っ張りながら命令する。
「嫌ッ……痛い、痛い痛い!」
破瓜の痛みに加え、まだ濡れていない所に押し入られ、摩擦による痛みも押し寄せてくる。
初めて感じる感覚に翻弄され、今までの高飛車な性格は一気に吹き飛ぶ。
>これで私はお前が純潔を捧げた男になったわけだ。
「…うっ、あぅっ……そ、そんなの、違……あっ嫌! ダメ、動かな…あぐぅっ!」
主人の言葉に反応こそするが、秘裂から広がる感覚――痛み、吐き気、痺れ――に耐えるのが精一杯。
手で止めようにも手が動かず、体をよじることしか出来ない。
>さあ、私をまずは“御主人様”と呼ぶのだ。そして今までの非礼を詫びなさい!
「……うっく…ぐずっ、嫌ぁ……そんな、絶対呼ばな――あっ、痛ッ!
痛い、やめてそんなところ引っ張らないでぇっ!」
泣きそうにまでなりながら、ただがむしゃらに首を振る。
「あくまでイヤだと言い張る気か? これでも私は手加減しているのだぞ」
脅すような、ドスの聞いた声を出す。
「たとえば……」
ミリカと繋がったまま、尻にてを伸ばすと、ほんの少しだけ指を菊門へと挿入する。
「こちらも犯すとかな。ただ……」
あくまで冷酷に腰を使い、言葉を紡ぐ。
「そこまですると、処女を奪われたくらいで泣き叫ぶミリカでは、死んでしまうかもしれんな。
まあそうしたら事故として処理するだけだが」
>尻にてを伸ばすと、ほんの少しだけ指を菊門へと挿入する。
反射的な反応で、侵入者を押し止めようと、菊門がキュッと収縮する。
「……嘘……」
一瞬、痛みを忘れて顔がこわばる。
ありえない。少なくとも、ミリカの持っている知識にも無いことだったが、どういうことをするのかは想像できた。
>そこまですると、処女を奪われたくらいで泣き叫ぶミリカでは、死んでしまうかもしれんな。
「…あぅぅ…嫌ッ……そんなの、もっと嫌ですわ……うっ、ぐぅっ……」
完全に追い詰められ、うめくように答える。
実際にどうなるかはミリカは知らない。だが、混乱した頭を恐怖心が助け、口を動かす。
「そ、そんなこと…痛ぅっ……やめて……ご、ご主……ま……」
聞き取れないくらいの声だが――観念したらしい。
「聞こえないぞ、ミリカ。それに非礼を詫びてもいないじゃないか」
処女を失ったばかりの肉壷の、特有の締め付けに、自らの絶頂が近いことを悟りながらも
口調だけは冷静さを保ってミリカを弄る。
「さ、私もそろそろ出そうなのでね。最後におねだりをしてもらおうか。
“ミリカの中に精液を下さい”とな。もちろんもっといやらしい言葉で言ってくれても構わんが……」
ミリカがそう言うまで絶対に暴発すまいと、動きは大きいがゆったりとした運動に
腰の動きを巧妙にコントロールしつつ言う。
>聞こえないぞ、ミリカ。それに非礼を詫びてもいないじゃないか
「…ぅぅっ、うぐっ、そ、そんな事…言われても……ああっ! やっ、そんなのやめ…ッ!」
痛みは徐々に薄らいでは来たが、それでもまだ耐性が無いミリカにとっては耐えられない。
>さ、私もそろそろ出そうなのでね。最後におねだりをしてもらおうか。
「……お、おねだり……」
ミリカとて、頭が悪いわけではない。おそらく、言わなければ何も終わらない。そう悟る。
「(……言う……だけなら……)」
もっといやらしい言葉、と言われてもまったく思いつかないが――
「…ひぐっ…わ、わた…くしの、中に……その、うぅっ……せ、精液……
ぐずっ、中に、せ、精液が欲しいですわぁっ!」
半ば自棄になりながら、涙のこぼれる目を思い切りつぶり、そう叫ぶ。
「そうかそうか。ようやくいい子になったなミリカは」
満足げにうなずくと、ラストスパートとばかりに
ミリカのまだ狭い膣道を壊してしまいそうなくらい、激しく腰を使う。
「……そういえばミリカはまだ避妊処置などしていなかったな。
まあいいか。ミリカのせっかくのおねだりを聞かないのも可哀想だしなぁ」
暴発の直前に、耳元でそんなことを囁く。
「さあ、私の子種をたっぷり受け取りたまえ、私のミリカ!!」
そしてミリカの腰をがっしりと固定した上で、膣奥へと大量の欲望を吐き出していく。
「…あぐっ、あぅ、痛ッ……」
気持ちいいなどとは思わない。硬いものが強引に中に押し込まれる感覚に、吐き気すら覚える。
そのおかげか、ミリカは主人の言葉を認識することより、現状を耐え続けるほうを優先していた。
>さあ、私の子種をたっぷり受け取りたまえ、私のミリカ!
「ひぁぁぁぁっ!! ぁっ…熱っ……」
痛みばかりで結局達することなどできなかったが、注ぎ込まれるモノの熱さは十分感じ取れた。
――もっとも、それが何なのかを認識できたのは、また少し先のことだが。
「……ぃっく……し、信じられませんわ……こんな…こんなの……」
破かれ、露出した胸を手で隠し、床にへたり込んだまま――腰が抜けて立てないらしい――のミリカが、主人を睨みつける。
涙と汗で汚れ、髪が乱れていたが、直す気も起きなかった。
「…あとで……そう、今日のことはあとで必ず、絶対に後悔させてあげますわ……ッ!」
処女を無理やり奪われ、一切の避妊なしに膣内射精されても
まだ心の折れないミリカを、むしろ楽しそうに眺める。
「ほう……これはこれからも弄り甲斐がありそうだな。うん?」
そしてとどめとばかりに、その唇を強引に奪い、舌で口腔内を犯す。
「……ふっ、さて、後始末もしなくてはならんが、ミリカにフェラチオはまだ早かったな……そうだ」
落花狼藉の前は綺麗に整っていた縦ロールの髪が今は無残に崩れている。
それを手に取ると、逸物をそこに押し付け、白濁した汚れを拭いとる。
「ちょうど良いものがここにあったな」
ミリカの何の根拠も無い脅迫など意にも介さず、最後まで陵辱を押し通す。
「後悔するのはお前だよ、ミリカ。すぐにお前も快楽に溺れるだろう。
そして最初から私に服従を誓って、素直に気持ちよくしてもらっていればよかったと思うようになるさ」
そして後は振り返りもせずに、客室を出て行くのだった。
ミリカの着てきた服は忘れずに回収して。
「……ぅぅっ……髪は女の命ですのに……」
主人が去ってから、再び目じりに涙が溜まる。
「……でも、負けませんわ。このような暴挙に屈したとあっては、我が棋龍院家の恥ですわ!」
自らを奮い立たせて、立ち上が……れなかった。
足がどうこうというより、貫かれた部分が痛い。
「……痛ッ、うぅ……なんで私がこのような目に……」
自覚は無いらしい。
客室のベッドに背を預けて昼寝中。
「す〜‥‥‥‥」
力関係が明らかになったあたりで、観察する興味を失ったらしい。
耳に引っかかるモノは色々あったりしたのだけど。
タイムリーに部屋のゴミ箱に入っていた「汚された縦ロール〜ヴァージン解剖」の小説が、
机の上、目に付く場所に移動されている。
あくまで気になったから移動しただけで、何かに使う気を起こしてはいない。
‥‥‥はずである。おそらく。
「……で、つまみを作ってくれと。わかったわかった」
メイドの何人かで飲み会をやるらしく、例によってつまみ作りを頼まれたようである。
少しの間考えて、フライパンにオリーブ油を引き、火にかけてからそこに半分の長さに折ったパスタを入れて、炒める。
弱火でじっくり炒め、粉パセリやバジル、唐辛子などで味付けする。
「出来上がり、と。スナックパスタのペペロンチーノ風ってとこか」
適当に盛り付けてから、待ちわびていたそのメイドに渡す。
自分で飲む時もつまみを自作するせいか、こういうのは割と得意らしい。
「あまり手をこまねいてもいられないな。まさか屋外でまであのようなことをさせるとは……」
苦渋に満ちた顔で、祭りの日の報告に目を通すと、自邸を出て密かに名無し家へ向かう。
「彼女はいるだろうか……留萌、みかさ……くん」
「……いいなぁ、飲み会できて」
メイドの誰かの部屋で飲み会をしているのは知っているのだが、ここの所志保が忙しいので少しでもそれを分担すべく、
自分も多くの仕事を頑張っているらしい。
休憩時間に軽くシャワーを浴びて、今夜ももう一頑張りといった感じのようだ。
静かに屋敷に入ると、誰に挨拶をすることもなく使用人たちの部屋のある方へ足を向ける。
ただし娘と顔をあわせないように気を使いながら。
「……ん、いた……か? 彼女だな。間違いない」
手元の資料の写真と見比べた後、何やらまだ仕事をしているメイドに声をかける。
「留萌くん……だね。夜分遅くに失礼するよ」
「んーと、在庫チェックも終わったし、後は掃除をして……。あ、薬も飲まなきゃ」
そんなことを言いながら仕事を手早く片付けていると、背後から声が。
「……っ!?」
驚いて声の反対側へと下がりつつ、その声の主の顔を見て──
「あっ、萩野子爵様……こんばんは。今夜はいかがなさいましたか? 御主人様でしたら執務中ですが……」
以前見かけたことのある萩野子爵の顔であったため、ひとまず挨拶をする。
「覚えていてくれたか……ありがとう。
いや、主人には知らせなくていい。瑞葉にも、里村くんにもだ」
みかさを制して部屋へ入ると静かに戸を閉める。
「今夜は君に話があって来た。君のこれからの身の振り方について」
小脇に抱えたファイルをみかさの前で広げてみせる。
「単刀直入に言おう。私に協力して欲しい。それが君と、そして君の恋人や家族のためにもなる」
開かれたページには、言葉どおりにみかさの大切な人々の写真がプリントアウトされている。
「御主人様にも、志保さんにも伝えなくていいんですか? って、それじゃ何のために……」
と言いかけたところで、そのまま部屋に入ってしまう形になる。
そして、子爵の言葉一つで表情が硬くなってしまった。
>私に協力して欲しい。それが君と、そして君の恋人や家族のためにもなる
「子爵様、どういう……ことですか?」
家族や恋人の写真が貼ってあるそのページを見ながら、慎重に聞いてみた。
「……まあ、こんなところですわね」
手を加えた……というか、外見的には一変した倉庫を前に、満足げに頷く。
「やはり、この私が利用するからには、少なくともこれぐらいの重厚さが欲しいですわね、ほ〜っほほほほほほ!」
……慣れない手でいじったため、思ったより安っぽいが、とりあえず満足したらしい。
「なに、簡単なことだよ。ここの主人……つまりは私の義兄だが、
彼のウィークポイントを探って欲しい」
淡々と要求を告げていく。
「使用人ならいざ知らず、本人のそういった事柄はやはり内部にいるものでないと
なかなか分からないようなのでね。こうして依頼にきたわけだ。
ああ、もちろん彼が破滅するほどのものである必要は無い。
ただ……そう、第一線を退かざるを得なくなる程度の個人的スキャンダルでいいのだ」
そして今度は懐から小切手とメモを取り出す。
「承諾してくれれば、まずは手付金としてこれだけ……そして月額でこれだけの報酬を
君の口座に振り込ませてもらうよ。結果の有無に関わらずね」
決してバカには出来ない金額である。
「ウィークポイント……」
子爵の意図はわからないが、どうやら主人の弱点を探り、報告しろということらしい。
「……」
示された金額は、屋敷での給与よりも遥かに大きい。実家のためにも大きな助けにはなる。
(どうしよう……どうしよう、幸希……)
受ければ、早く帰ることが出来る。しかし、お屋敷への裏切りになる。
考えて考えて、信じられないほど長い一瞬を経て。
「……ごめんなさい。私はこの屋敷のメイドとして、それはできません」
震える声でそう言うと、頭を下げる。
「勤めてすぐの時なら、受けたかもしれません。でも私は、今はもう御主人様やここで働くみんなを……
お屋敷を、簡単にお金につられて売ることは出来ないんです」
メイドとしてそう告げて、胸の奥で故郷の大切な人達にも謝った。
「……それでいいのかね。君は」
みかさの血を吐くような言葉を黙って最後まで聞いた後で言う。
「その身体をいいように弄られてまで、彼を庇うのか?
彼が引退しても名無し家が潰れるわけではない。
幸い跡継ぎ候補もいるようだし、誰も路頭には惑わんさ」
もう一度恋人の写真だけを強調するようにして見せ付ける。
「彼の元に早く帰りたくないか。取り返しの付かないことになる前に。
……言っておくが私は力ずくの手段に出ることもできる。
娘の幸せのためだ。そのくらいは何てことない」
つい口が滑って目的の一端を明かしてしまう。
「君を今この場で犯して写真でも撮って、脅迫することもできるのだぞ?」
ゆらり、と歩み寄ってみかさの身体に手をかける。
「…………っ」
恋人の写真を見て、一度上げた頭がまた俯きがちになってしまう。
「私だって、早く帰りたいです。でも……もうこれ以上誰かを裏切るなんて、できない」
迷いの色が混じりつつも、はっきりとした口調で言う。
「瑞葉さんのこと、確かに親としては辛いかと思います。でも……答えを出すのは、瑞葉さん次第だと思うんです。
例え子爵様が私や他のメイドを使って思い通りの結果を出しても、与えられた結果じゃ瑞葉さんは幸せになれないから……」
身体に手をかけられると小さく震えるが、臆せず言う。
自分と家族、恋人の為にはどうするのが一番いいかなんてわかりきっているのに、持ち前の義理と信念の為にそれができないのだった。
「それで、瑞葉の日々の不幸を見過ごせというのかね。
いや、瑞葉だけではない。君も同じことだろう」
みかさにかけた手に力を込めて、テーブル上へと押し倒す。
「もう一度その身体に確認してもらおうか。今の君と、そして瑞葉の身分を……」
エプロンを引き下ろし、ボタンを引きちぎるようにして肌を露にさせると
自らの逸物を取り出して眼前へと突き出す。
「なかなか立派な身体をしているじゃないか。その胸と口で奉仕しなさい。
家族と恋人の写真に見つめられながら、な」
写真をかざしながら命令する。
「……っ、それは」
テーブルの上に押し倒されて、制服を乱暴に剥ぎ取られる。
>もう一度その身体に確認してもらおうか。今の君と、そして瑞葉の身分を……
「子爵様……」
どこか哀れむような顔をするが、その手にかざされた物を見て絶句する。
命令には逆らえないが、それを見せられたことによる効果は絶大だった。
「……っ、んっ」
まだ十分な硬さを持っていない子爵の逸物を舐め始めるが、視界に入る写真のせいで今ひとつ動きがぎこちない。
それでもこうなることは覚悟していたのか、涙目で奉仕を始める。
指先を絡めながら、丹念に先端を口に含み、刺激していく。
「どうした。私は胸も使うように言ったはずだが」
肌蹴られたメイド服からこぼれ出る白い膨らみに手を這わせ、下着を毟り取る。
「その程度の奉仕、もう何度もしているだろう。それとも焦らしているのかね?」
涙目で口腔奉仕をするみかさから一度モノを取り上げると
無理に乳房の間にそれを挟みこんで、愛撫を再開するよう促す。
「命令通りにしたまえ。それがメイドというものだ。客には……逆らえない」
歯軋りの音がギリっと響く。
「……は、はい」
下着を毟り取られると、豊かな乳房が露わになった。
奉仕していた逸物を乱暴に取り上げられると、その乳房に挟められて。
>命令通りにしたまえ。それがメイドというものだ。客には……逆らえない
「……!」
乳房を使って子爵に無理やり奉仕させられていたが、その言葉でもう逆らえないことを悟る。
(ごめんね……幸希)
一度目を閉じてから、乳房から飛び出た先端を、躊躇いながら舌先で舐める。
「ん、ぅ……んんっ、んぐっ!?」
すると一気に口内まで突かれ、ほとんど強引に胸と口を両方使った奉仕をさせられる形になった。
「ほう、消極的だったから自身がないのかと思ったが……なかなか手馴れているじゃないか」
自分でも腰を動かし、激しくみかさの口と胸を犯す。
「主人にも……いや、恋人の彼にもこうしてあげているのかね?」
みかさの顔に、写真を近づける。
「さぞかし悦んでくれるだろう、いつも。
……君が他の男にもこうしていることも知らずに」
言葉を紡ぐたびに、欲望と怒りとが相乗して高まっていく。
「しかし瑞葉は違う。恋い慕う男に、既にそのことを知られているんだ……!」
もはや責めに容赦は無くなり、最初の一手とばかりに
みかさの顔から胸にかけて白濁を迸らせる。
「んんっ……んうぅっ!」
半ばされるがままになりながらも、早く子爵を達させる為に奉仕を続ける。
>いや、恋人の彼にもこうしてあげているのかね?
>……君が他の男にもこうしていることも知らずに
「!? ……っ、んぐっ!」
いやいやをするように首を振るが、ますます写真を近づけられてしまい、目尻から涙が伝う。
それでも逸物から逃れることは出来ず、熱い先端が口内を突き続ける。
次第に攻めが激しくなり、やがて白濁をぶちまけられて。
顔や胸を白く染められ、呆けたような表情になった。
「あ……ぁ……」
脱力して、どこか焦点の合わない目をしながらも。
「でも……それでも瀬名は、瑞葉さんを幸せにするって言って……います」
ほとんど無意識に、ぽつりとそう呟いた。
>瑞葉さんを幸せにするって
「ほう……それでも幸せに“なれる”と言いたいわけか。では……」
懐から出したデジカメで白濁に汚されたみかさの姿を撮影する。
「今の君の姿、そして……これから私に犯される姿を全て郷里の恋人に見せて、
彼がそれでも君を幸せにする、と言ってくれたらそれで君は満足か?」
スカートを捲くり上げ、ショーツを下げると、みかさの両脚を肩に担ぐようにして挿入を始める。
「なんだったら声も聞かせてやってもいい……みじめだとは思わないかね」
そしてゆっくりと奥を突き始める。
「や、やめ……」
デジカメを取り出した子爵を見て口を開こうとするが、時既に遅し。
何枚か白濁に染まった裸形を撮られてしまう。
>彼がそれでも君を幸せにする、と言ってくれたらそれで君は満足か?
「私は、私は……ぁ、あぁっ」
答えは出ぬまま、ショーツを脱がされて貫かれる。
既にそこが濡れてしまっているのが、悔しかった。
>なんだったら声も聞かせてやってもいい
「そ、それだけはやめて……やめてくださいっ」
力の入らない身体を少し起こして懇願するが、一緒に溢れ出しそうになった涙だけはこらえた。
「ほら見ろ。どんなに綺麗事を言っても、やはりイヤなものはイヤだろう。
おとなしく私に従いたまえ。一言“はい”と言うだけでいい。結果は問わないさ」
みかさを貫いたまま身体を起こさせ、自らは椅子に腰掛けると
座位の体勢で下から突き上げを続ける。
「このままではいずれ君も、瑞葉のように慕う男の前で他の男に犯されることになるぞ。
そうなりたくなければ……答えはひとつしかないはずだ」
胸の膨らみに顔を埋めて柔らかみを楽しみ、先端を唇と歯で啄ばみつつ囁く。
「でも……でもっ……っ!」
はい、と言うことはお屋敷への裏切りと、今まで働いてきた自分を否定することになってしまう。
メイドとして一人前になった今、どうしてもそれはできなかった。
しかし一方で、子爵に従わなければ本当に恋人にこの事をばらされかねない。
答えが出せないまま、突き上げられて翻弄される。
「ひっ、やだっ、あぁっ……んんっ」
突き上げられながら乳房を責められ、我慢していた声が次第に漏れ出してしまう。
接合部からは卑猥な水音が大きくなり、それが羞恥心をも煽った。
「子爵様……お許し、ください……私はっ……そんな」
息も絶え絶えになりつつ、答えられずに許しを乞うしか出来なかった。
「く……なるほど、なかなかの名器だな。
主人が策を弄して手元においているだけのことはある……」
みかさから与えられる快感に溺れかけて、言葉での責めがおろそかになってくる。
「……そろそろ出すぞ、留萌くん。一緒にイくんだ。
そのときの顔……しっかりと記録させてもらう。彼の写真の前で、な」
みかさのアゴを摘んで写真の方へ向かせると、いっそう激しく腰をつかって最後の快感を貪る。
そして、もう片方の手でシャッターを押し、連続撮影しながら
腰を突き出して、みかさの膣内で暴発する。
「ひぁっ、子爵様っ、んーっ!」
奥を続けざまに突かれて、抑え切れない快感に身体をよじらせる。
>……しっかりと記録させてもらう。彼の写真の前で、な
「やっ、だめっ、幸希の前……だめっ」
顔を背けようとしても、子爵にあごを捕まえられていてそれを許されない。
「あぁっ、もう……っく、い……くっ……!」
連続で鳴り続けるシャッター音の中で、望まぬ絶頂に達してしまう。
「っ……ああぁぁぁぁっ……ぁ」
膣奥に白濁を注ぎ込まれて、板ばさみの絶望感でぐったりとしながら。
ぐったりとしたみかさをテーブルに横たえ、その目の前で、撮ったばかりの写真を次々と見せていく。
「まだチャンスはあげよう。次に私が来るまでに考え直してくれれば、この写真は消去する」
後戯に片方の乳房を手で弄び、たまに指で弾いたりもして、その揺れる様を楽しみながら。
「つまらない義理立てなどするのはやめたまえ。
君は君の幸せを第一に考えるべきだ……」
最後に暗示をかけるように耳元で囁くと、身づくろいをしてその場を立ち去っていく。
「色よい返事を待っているよ。君と、君の恋人と家族と、そして瑞葉のためにも……」
「ふぅ……ぁ」
逸物が抜き取られると、溢れた白濁が垂れて床に落ちる。
子爵に弄られる乳房は、その意のままに揺れ、形を変えていた。
>つまらない義理立てなどするのはやめたまえ。君は君の幸せを第一に考えるべきだ…
「子爵様……私は」
弱々しく言う。最初の毅然とした態度は、すでに崩れかけていた。
身体に力が入らず、子爵が立ち去るのも見送ることは出来ず。
最後に囁かれた言葉が重く身体にのしかかり、動けなかったのだった。
ファイルを小脇に抱えて車に乗込むと、自邸へ向かって発車させる。
そして後部座席で、たった今陵辱したメイドのことを考え出す。
「そうだ。別に結果など出さずともいいのだ。私に従ってしまえ。
名無し家に不穏の種を巻くだけでも、私たちの復讐にはなる……」
わざと置いてきた高額の小切手。
それが果たしてどう彼女を動かすか。
それを考えながら目を閉じ、車の振動に身を委ねる。
「瑞葉。もうすぐだ……もうすぐお前を幸せにしてやれる。全てがお前のものに……」
しばらく身体を横たえていたが、少しからだの感覚が戻ってきたため身体を起こす。
「シャワー……浴びよう」
のろのろと身体を動かして浴室に向かい、汗や白濁を洗い落とした。
浴室から出て髪を乾かしていると、ベッドの上に何かがあるのを見つける。
「こ、これって……!」
先程見せられた、高額の小切手。
一度に手にしたことがない金額に、持つ手が震えた。
「どうしよう……私、どうしたらいいんだろ」
ベッドにタオルを巻いただけの身体を預けて、寝転がりながら迷う。
「幸希……私、どうすればいいのかな?」
携帯を手に握りしめ、答えを出せぬまま迷い続けるのだった。
大広間に置かれたソファに身体を沈めている。
「………暇だ」
誰に言うでもなく呟いて、ぼんやりと人の出入りを眺める。
ふと気が付くと、ソファの上で少し寝入っていた。
「…部屋に帰って寝よう。ふぁ…」
あくびをかみ殺し、少しぼうっとしたまま部屋に戻る。
霧吹きで観葉植物に水を振り掛けている。
テレビの台風情報をチェックしている。
ポータブルラジオで台風情報を聞いている。
「ねー、コロッケはもう頼んだんだっけー?」
コロッケ最優先。
「あー、なんだよ。洗車したばっかりなのに台風かよー」
外を見ながら舌打ちする、ちょっと軽めの男。お屋敷の運転手である。
窓の鍵を施錠して回っていると、裏口辺りで人の気配がするのでドアの外に出る。
>>193 「あのぉー」
鍵の束をチャリンと空中に放り投げて手遊びしながら、声をかける。
「もう裏口も鍵閉めたいんですけど。まだ雑用あったら早めに済ませてくんない?」
「んー? あ、チエちゃんか。用? 用ねぇ……」
別に用があってそこにいたわけでもないので、すぐに退こうとするが、ふと思い直す。
「あのさ、ちょっとガレージの様子見たいんだけど、鍵もって一緒に来てよ」
邸内から直通のガレージの方を指差しながら頼む。
>ちょっとガレージの様子見たいんだけど
「? まあ別にいいけど。どしゃぶりになったら濡れちゃうから早くしてよね」
裏口の階段を下り、ガレージの方へ付いていく。
「そういや御主人様の車って、まともに見た事無かったなぁー。やっぱカッコイイのかな」
風が強くなっているので歩いていると若干短いスカートがめくれそうになっている。が、なかなか見えそうで見えない。
「そりゃカッコいいぜー」
チエの太もも辺りをチラチラ見ながらガレージへ。
「さ、濡れちゃうから早く入ろうよ」
二人で中に入ると、音を立てないようにそっと内側から鍵をかける。
「このリムジンは広くて座り心地も最高だぜ? ナイショにしとくからさ、ちょっと乗ってみたら?」
ロックを解除すると、扉を開けてチエを誘ってみる。
「さあどうぞ、チエお嬢様」
「ホント、いいの!? やったー、ありがと! うっわー…こんなになってるんだ」
シートの上で四つん這いのような格好になりながらも、はしゃいだ様子でリムジンに乗り込み
転がっているリモコンを手にしておもむろにボタンを押す。
「…? なんだこりゃ。えいっ」
すると即座に運転席と後部座席との仕切りが出来るのを見て、驚く。
「すごいすごい! コレ超面白いじゃん。えーと次はぁー」
後部座席から運転席へ前のめりになってカーステレオの辺りを弄る。
だが悪戯に夢中なあまり、片桐の存在を忘れている。
「いいよいいよー。乗ってみ乗ってみ」
しゃがみ込んでタバコを吹かしながらチエを上手いこと車内へ入り込ませる。
もちろん四つん這いになったチエの、スカートの中を見るためだ。
と、チエが仕切りの装置やらステレオやらをいじり始めたので、さらに一計を思いつく。
「チエちゃん、こんなのもあるよ」
自分も普段は入ることのない後部席へ入って扉を閉める。もちろん鍵も。
「ほら、DVD見れるんだ」
広い車内にも関わらず、チエに密かににじり寄りながらボタンを押す。
すると流れ出したのは、主人のストックしているメイドたちの痴態を記した映像。
「うわ、すげー。いいよなあ、御主人様って……羨ましい」
>メイドたちの痴態を記した映像
「! これ、羨ましい?趣味悪ー……」
げんなりした表情になりながら映像を見ていると、予想通りその中に自分の姿も。
慌てて画面を手で隠す。
「きゃー。うわわっ、ヤバイヤバイってば! ちょっと、お願い、耳塞いで聞かないようにしてぇー」
さすがにこれは恥ずかしいのか若干赤面している。
「趣味悪とか言うなよー。ほらほら写ってるのチエちゃんじゃん?」
リモコンに手を伸ばしてボリュームを上げると、そのまま自分のポケットにしまってしまう。
「こういうのって男の夢なんだって。チエちゃんがおっかけてる柏葉もきっと好きだぜー」
完全に自分を基準にして物を言っている。
しかし慌てるチエに悪戯心以上のものを覚えてしまったのか
ちょっと本気の目になると、太ももに手を這わせてスカートの中へ進入させてしまう。
「チエちゃん。オレとここでしない?」
そして強引に唇を奪うと、座席へ押し倒す。
慌てながらも内心「男の夢」とやらをバカにしていると――
「んっ…!やぁん、手……出してよぉっ…」
急にスカートの中を弄る手。逃げようとするが、狭い車内では上手くいかない。
大した抵抗もできずに黙って触られるだけになる。
>オレとここでしない?
「っ、く…ぅ…。バカ言わないでよ、もう裏口を閉めなきゃあたしがまた御仕置き…んんっ…」
体型が小柄なせいで突き飛ばす事も無理なので、押し倒されたまま足をバタバタさせる。
だが逆効果で却ってスカートがめくれてしまい、ガーターに包まれた太股までが見えてしまう。
「んー、んーっ」
>裏口を閉めなきゃあたしがまた御仕置き…
「お仕置き? いいじゃん。またビデオ見せてよ」
ネクタイを緩めながらチエを見下ろしてニヤリと笑う。
「知ってる? 御主人様ってさ。オレが運転してる間にも
ここでメイドさんとエッチしたりしてるんだぜ」
チエの尻を撫で回し、布地の上から秘所を突付いたりしながら、自分のモノも取り出す。
「何処かで休憩して来いって小遣いくれるときもあるけどさ。
どちらにしろ妄想膨らんで困るよなぁ。だからチエちゃんでちょっと発散させてよ」
勝手なことを言うと、今度は直接ショーツの中に手を入れて秘裂をまさぐる。
「うわ、もう濡れてんじゃん」
>だからチエちゃんでちょっと発散させてよ
「何が『だから』なのよぉ、バカじゃないのっ…きゃっ!?」
足を大きく開かされて秘裂を探られ、段々力が抜けてくる。
(この前も散々やられちゃったばっかりなのに…。ここに居ると、どんどん変になってきそう…)
悔しそうな表情をしながら、自分をからかっているような様子の片桐を睨みつける。
「なによ、運転手のくせに…っ……。…いっ、いやぁっ…ああぁっ!」
結局容易くあっさり犯されてしまうが、まだわずかに残った力で彼の胸を押したりする。
「ん、はぁっ…あんっ」
>運転手のくせに…っ……
「言うねぇ。チエちゃんだって問題児メイドのくせに」
指についた愛液をペロリと舐める。
「こんなすぐに感じちゃう淫乱だから睨まれるんじゃないの?」
解いたネクタイを手馴れた様子でチエの手首に巻きつけて縛ると
再び四つん這いにさせて、後ろから挿入していく。
「ほぅら……入っちゃった。すげーいいよ、チエちゃんのここ。熱くてヌルヌルしててさ。」
最初はわざと浅めに突きながら様子を伺う。
手首を拘束されたまま挿入され、体が前後に揺さぶられる。
「いや、また変な風に……。あんっ、ん、ひあぁっ、あっ」
だが最初は嫌がっていたが徐々に態度が変わる。目つきもとろんとしてきて、次第に自分も行為にのめり込み始める。
「……」
>熱くてヌルヌルしててさ
「……あぁん…、……ねぇ、気持ちいい?」
腰をゆっくり振りながら、わざと挑発するような言葉を言う。
「御主人様も、えらーい御客様も…みんなあたしのここで遊んだりするんだよ。
あなたが今突っ込んでるとこと、同じところで……」
シートに頬を擦りつけ、扇情的な視線を向ける。本人の意思とは無関係に、声もどことなく厭らしさを増してくる。
「んふっ……♪ ん…あんっ、ほらぁ…もっといっぱい使ってよぉ。ぁんっ…」
(やだぁ…。バカ、何でこんな事言っちゃうのよぉっ。怖い…)
しかし内心は、また淫乱に変貌してしまった自分に怖さを感じている様子。
「すげえ……チエちゃんエロすぎ。お客さんとか喜ぶだろ」
チエの扇情的な様子に、最初は焦らすつもりでゆっくり動いていたのに
途端に釣られて腰の動きが激しくなる。
車体がギシギシ言うのもかまわず、突いて突いて突きまくる。
「いいなあ、オレもすき放題させてくれるメイドさん、欲しいぜ。
あ、でもチエちゃん、これからも頼んだらヤらせてくれる? いいよね? ん?」
チエの反応をうかがいながら激しく責め立てつつ問う。
「ふあぁっ、あ、激しくてすごいっ、気持ちいい…っ」
甘えるような喘ぎ声を出して腰を揺らし、口元に薄く笑みを浮かべる。
「はぁん…はぁっ」
(蹴り飛ばして逃げなさいよ!瀬名でも御主人様でもなんでもない、下っ端っぽい運転手よ!?
何本気で感じちゃってんのよー!)
相変わらず心の中で普段の自分が暴れている。だが体の方はいう事を全く聞かない。
>これからも頼んだらヤらせてくれる?
「うんっ、いい、いいよぉ…チエはお屋敷に居る男の人、みーんなの奴隷なの…。
だからいつでもエッチしていいよ…ふにゃぁっ、あっ、ああん…っ」
秘裂から溢れた愛液が高級そうなシートを汚してしまうのも構わず、必死に返事を返す。
「あぁ、だ、だめっ…んっ…もうだめ、イッちゃうぅっ!」
絶頂が近付いてきたのか息を荒くして、きゅっと目を閉じる。
「――やぁぁんっ!」
>チエはお屋敷に居る男の人、みーんなの奴隷なの…。
「……マジ? マジで? よっしゃ、聞いたよ。チエちゃん……!」
ますます興奮して、チエの腰を鷲づかみにすると、壊してしまそうなくらいに突きまくる。
「じゃあさ……オレの、中に出していいよね? っつーか、もう……出るっ!!」
チエがイクのを見ながら自分も白濁を膣内にぶちまける。
「ふぇー気持ちよかったー」
やがてチエの中から自分のものを抜くと、リムジンのシートに腰を預けて一休みする。
「……ってうわ! チエちゃん、座席汚しすぎだって。これどーすんだよ! オレが叱られるじゃんか!?」
完全に自業自得なのだが。
「んんっ……。あはぁ…まだ出てるぅ…」
勝手に中に出されているのに、それをうっとりとした表情で見つめる。
どうやら性行為にのめり込むと自分で自分が全くコントロールできなくなるらしい。
心の中で自分を激しく罵倒しながら落胆する。
(ホントにいつか誰かに売り飛ばされたらどうすんのよー、このバカバカっ。もう…)
そんな事も構わず、白濁を零しながらゆっくり体を起こすと
>座席汚しすぎだって。これどーすんだよ!
「…ごめんなさぁい。綺麗にするね……ぺろっ…ちゅっ、ちゅっ…ん…っ」
汚れた部分に口を付け、舌で愛液を舐める。
「ぴちゃ、ぴちゃ……んちゅっ」
長い髪を汚しながら時折片桐を上目遣いで見つつ、犬のような格好で。
綺麗になるまで舐め続けるのだった。
「メイドだもん。こう見えてもー、掃除は得意なんだよー…えへへっ」
追加の洗濯物を室内に干している。
「凄い雨だな…こりゃ、今日は一日屋敷にいるしかないか」
部屋の窓を強く叩く雨音に溜め息をつきながら、ベッドに腰掛ける。
一仕事終え、何だか眠くなってきたのか大きなあくびをしながら廊下を歩いている。
「広間に行けば、暇してる人がいるかもな…行ってみるか」
簡単に衣服を整えて廊下に出ると、向かいから歩いてくる人影を見つける。
「…奏さんかな、あれは…少し眠そうだけど」
こちらも廊下の向こう側から歩いてくる人影を見つける。
「神楽坂様、おはようございます。
こういうお天気だと、なんだか眠いですねぇ……」
再びあくびが出そうになったのをなんとか飲み込み、数回瞬きする。
「はい、おはようございます、奏さん。
眠くなるっていうのは分かりますけどね…屋敷の中にこもりっぱなしだし」
奏の様子にこちらもつられてあくびが出て、手の平で口元を隠す。
「まだ昼寝っていう時間には早いですけど…その時間までちょっと付き合ってくれません?
お仕事が忙しかったら無理強いはしませんけど…どうですか?」
さり気なく奏と距離を詰めて、肩に手を置きながら笑顔で言う。
「今休憩になったばかりなので大丈夫ですよー」
肩に手を置いた彼を見上げて、にっこりと微笑む。
「あ、でも眠くなるようなことをするなら寝ちゃうかも……、
ウソです、がんばって起きてます」
「ええと、それでどこへ行けばいいんでしょう?」
「眠くなるような事…かもしれませんね。
まぁ、起きててくれないとこっちとしても悲しいですけど」
苦笑いしながら奏の横に立ち、腰に手を回して歩き始める。
「俺の部屋に行きましょう。今日は皆さん屋敷にいるしかないでしょうから…。
下手なところにいると、見つかっちゃうでしょう?…それとも、そういうのも好きですか?」
からかいの言葉を掛けながら奏を部屋に入れて、鍵を閉める。
そのままベッドのところまで連れて行って、自分はベッドの縁に腰掛ける。
「ここのところ忙しくて、発散させてませんでしたからね…口で、してもらえますか?」
眠気のせいか、『お付き合い』の意味があまりわかっていなかったようなのだが、
>下手なところにいると、見つかっちゃうでしょう?
やっと理解し、慌てて首を横に振る。
鍵の閉まる音で、少し緊張してきたのを感じながら、神楽坂の前に腰を下ろした。
「わかりました。じゃあ、失礼しますね……」
ズボンの上から撫で、ほんの少し硬くなっているのに気付いて、ベルトを外しにかかる。
昼間のこういう仕事は久々なのか、つい無言になってしまいながら、ズボンを下ろし、
下着を下ろして彼のモノを取り出す。
湧き上がるにおいを吸い込みながら、まだ幾分やわらかいそれに指を這わせていく。
少しずつそれが硬度を持っていくのを指先で感じると、そっと顔を下ろし、先端に口づける。
無言で肉棒を取り出そうとしている奏の頭をゆっくりと撫でる。
「やっぱり、いくらお屋敷でもこんな時間から…っていう経験は少ないんですか?
まぁ、今日は外はあんなに荒れてますし…時計を見ないとお昼とは実感できませんけどね」
強風で木がざわめいているのを見ていると、先端に口付けられてぞくりと身体を震わせる。
だんだんと硬くなり始めて、同時に熱を帯びる肉棒に、撫でていた奏の頭を押し付ける。
「…じゃあ、お願いしますね、奏さん。雨音に負けないくらいのいやらしい音、立てて下さいね?」
>雨音に負けないくらいのいやらしい音、立てて下さいね?」
その言葉を聞いてなぜか顔を赤く染めて俯いたまま、数回頷く。
仕事に慣れたはずなのに、時間が違うだけでこんなに緊張してしまう自分に戸惑う。
「ちゅっ…ちゅ…」
しばらく彼のモノの側面に音を立てて口付けをしていく。
無意識のうちに焦らしているかのようなゆっくり動作になってしまうが、ようやく先端から銜え込む。
唇を滑らし、いつか教えられたように口を膣に模したように口内へ。
一旦口内へ収めると再びギリギリまで引き抜いてきて、ソフトクリームを舐めるように先端をペロペロと舐めていく。
「んっ…気持ちいいですよ、奏さん…くぅっ…」
先端を丹念に舐められて、少し腰を引いてしまい前のめりになる。
先端を舐める奏の舌に先走りが零れ、水音が雨音をかき消すように室内に響く。
「そのまま舌を絡めながら…苦しくない程度でいいですから、口で扱いてくれますか…?
竿の方も、指を絡めて…根元の方を扱いてくれると、もっといいですけどっ…」
発散する機会がなかったせいか、肉棒はびくびくと震えて、今にも達しそうなほどに膨れている。
相手が反応してくれている姿に少しずつスイッチが入ってきたのか、
次第に瞳も潤んできて、頬も緊張だけでなく上気してくる。
溢れてくる液体も余さず飲み込み、ゆっくりと口でしごき始める。
口では入りきらない根元部分を手で刺激しながら、もう一方で袋の方をやわやわと揉む。
「ん…、むぅ……」
時折落ちてくる髪の毛を耳にかけ直しながら、口内で膨れてきたのを感じて
少しずつスピードをあげていく。
たまにその動きに耐え切れず唾液が口の端からこぼれていった。
「くっ…奏さん、すっごいいやらしいですよっ…。
はぁ、まずっ…このまま、出しちゃいますからねっ…」
奏の髪を撫でていた指に力が入り、整えられた髪を掴んだ瞬間に肉棒は脈動して、射精する。
その脈動の反動か、口内に咥えられていた肉棒が一発目を解き放った瞬間に口から飛び出てしまう。
二発、三発と断続的に吐き出される精液は、容赦なく奏の綺麗な顔を白濁に染め上げていく。
「ん……っ」
口内で出してもらおうと思っていたのに、あまりにも勢いがよすぎて口から飛び出してしまう。
反射的にぎゅっと眼を瞑り、射精が終わるのを待つ。
ようやく終わったのに気付いた後、顔につく液体を指ですくう。
「わぁ…、たくさん出ましたね。うれしい」
自分の行為が彼に快感を与えたのだと思うと自然と笑顔になってしまい、顔についた白濁を
何度も指ですくいあげては口に運ぶ。
「ちゅ…」
白濁を浴びたまま微笑み、それを舐め取る仕草に、再び興奮が高まっていく。
「そんな事しながら、嬉しいなんて言われたら俺も恥ずかしいですよ。
でも、俺だけ気持ちよくなるってのも不公平だし…奏さんも、嫌でしょう?」
床に座り込んだ奏のスカートに足を忍ばせ、指でショーツの上から秘裂を弄る。
「俺も奏さんともっと気持ちよくなりたいですから…。
服が汚れたら大変ですから、脱いでベッドに上がって下さい…いいですよね?」
提案はしているが、足で秘裂を弄り続け、逃がさないという意思をちらつかせる。
ショーツの上から手ではなく足でなぞられ、被虐感とともにぞくりとした快感が
背中を駆け上る。
「もう、神楽坂様ったら元気なんだから……。
気持ちいいこと、好きですけど……お腹すかないんですか?」
台詞とは裏腹に、身体にはスイッチが入り、少し潤んだ瞳で見上げる。
足で弄り続けられ、何度かぴくっと反応しながら制服のリボンを解き、ボタンを外していく。
「朝食がちょっと遅かったですから…起きるのも遅かったですけどね。
だから、まだお腹はあんまり…だから、もっと空かせるために協力して下さいよ」
はは、と笑いつつも下ネタを展開しつつ、足で弄るのはやめない。
ゆっくりと脱いでいく奏を視姦しつつ弄っていると、足に湿り気を感じる。
「奏さんも、なんだかんだで濡れてますよ…我慢、できないんじゃないですか?
…それとも、奏さんの方は色気より食い気…ですか?…いや、冗談ですけど」
「だって…、神楽様のを見てたら、どきどきしてきちゃって……」
先ほど自分が奉仕したものの方へ視線を移す。
「ん…っ、神楽坂様は、足の指を動かすのも上手だなんて、器用なんですね」
弄られているうちに今度はショーツの中から水音がしたのが自分でも聞こえ、ごまかすようにそう言う。
なんとか上半身はブラだけになり、スカートの金具を外す。
腰を上げると、ストンとスカートが落ち、下半身もショーツだけに。
そのまま、彼がベッドに座る隣に腰をかける。
「ふふ、神楽坂様もまた大きくなって……」
いやらしいことを言っている自覚があるからか、そう言った途端下腹部の辺りがきゅんとなる。
横に腰掛けた奏の身体を、そのままベッドにゆっくりと押し倒す。
「奏さんに誉められて嬉しいですよ…でも、こっちはもっと自信があるつもりです。
奏さんも、たっぷりと気持ちよくなって下さいね…?」
愛液に濡れたショーツをゆっくりと脱がせて、片足に引っ掛ける。
腰を抱えて肉棒をあてがい、そのまま音をさせながら味あわせるように挿入していく。
「奏さんの中、すごく濡れて…それに、締め付けてきますよ…動きますね…?」
かき回すように腰を動かしながらブラをたくしあげて、硬くなった乳首を指で弄ぶ。
押し倒され、そのまま彼を見上げる。
先端が宛がわれてその快感で小さく震えるが、その後大きなものが自分を埋めていく感触に
背中を反らせる。
「神楽坂様のも、とても大きすぎ……っ」
自分が締め付けるから余計大きく感じるのだろうが、彼のものに奉仕してからすっかり
焦らされていたので、入れられた途端達してしまう。
「んんん…っ」
そのまま腰を動かし始めた神楽坂に翻弄され、ついでに行為後は二人でまどろんでしまい、
結局遅い食事を食べるのは夕食になってしまうのだった。
ゆっくりと目を開けると、横にはすやすやと寝息を立てる奏が眠っていた。
互いに裸で、ベッドのシーツの乱れが行為の激しさを物語っていた。
「…あれ、もうこんな時間…昼飯っていうよりおやつの時間だよなぁ…。
とはいえ、気持ちよさそうに寝てる奏さんを起こすのも可哀想だし…一食抜いても大丈夫かな」
シャツと下着だけ履いてベッドに戻り、奏の裸体にタオルケットをかけて身体が冷えないようにする。
奏が目を覚ますまで髪をそっと梳きながら、穏やかな寝顔を眺め続けていた。
積み木で遊んでいる息子が急に動きを止め、表情を強張らせ始める。
彼はある生理現象のために力んでいるように見えた。
「……新しいおしめ出さなきゃ」
自室で真剣な表情で机に向かっている。
机の上には分厚い本が所狭しと並べられている。
※
「…えほっ! …けほっ、けほっ…」
洗面所で、頑張ってうがいを繰り返すが、喉の奥の不快感が消えないらしい。
「……うぅっ、あの執事、何が『努力が足りない』なんですの?!
私にあんなものを咥えさせ……えほっ」
何やら、ついさっきまで『教育実習』を受けていたらしい。
風呂上りに脱衣所で胸囲を測り、溜息をついている。
「あーあ、もうちょっとスッキリさせたいなぁ……」
落ち着いてから、大きく深呼吸してみる。
「……まだなんか生臭いような気がしますわ……」
出されたことは初めてではない……が、さすがに口の中は効いたらしい。
暇を持て余して庭のベンチで雑誌を読んでいる。
「うーむ、退屈だな。何か楽しめる遊びは無いものか…」
顎をさすってしばし考える。
「仕事に追われていない時間というのも、却って困ってしまうものだ」
「こんな時の暇潰しはやっぱりメイドで遊ぶくらいだな。おーい、誰かいないか」
手をパンパンと叩いてメイドを呼び寄せる。
主人の声と手を叩く音に、びくっと反応する。
「……き、聞かなかったことに……」
思わず反対方向へと振り返り――廊下の曲がり角から、こっちを睨みつけている執事と目が合う。
「……………………」
しばし、無言。
すれ違う視線。
やがて――
「……わかりました、わかりましたわ……うぅぅ……」
どうやらわけの分からない戦いに敗北したらしく、涙を流しつつ主人の部屋のほうへ向かう。
>>241 一瞬躊躇ってから、部屋のドアをノックする。
「……き、来て差し上げましたわ」
初日のアレが尾を引いているのか、ちょっと元気が無いが、虚勢を張る。
>>242 庭で待つが、なぜか自分の近くにある部屋のドアをノックしているミリカに半笑いで突っ込み。
「コラ。私はここだ、ここ」
手招きして呼び寄せる。
「丁度退屈してたのでね、お前達メイドの誰かに相手でもしてもらおうと思って呼んだんだが…」
雑誌をベンチに置き、執事も呼び寄せてこっそり小声で命令する。
「何か適当に持ってきてくれ」
しばらくして何か道具袋のようなものを持ってこさせると、おもむろに中から犬用リードとローターを出す。
「さて、どっちがいいだろうか…。見てみなさい、こういうのも面白そうだぞ」
猿轡を出して見せつけ、ミリカの反応を伺う。
見せ付けられて……少々困ったような顔をする。
「……犬の散歩でもするんですの?」
ローターの存在が気になった――見たことがあるらしい――が、その他の道具はどう使うのか想像できなかったらしい。
「……なるほど、読めましたわ!」
やおら、勝ち誇ったかのように微笑む。
「これから犬の散歩をするから、付き合って欲しい、と言うつもりが、私の前である故に、遠まわしに仰ったのですわね。
それならそうと言ってくれれば、付き合って差し上げますわ、ほ〜っほほほほほ!」
完全に誤解しながらも、了承してしまう。
>犬の散歩をするから
「はっはっは、お前は面白い娘だな」
ミリカにつられて笑う。
「いや、残念ながら不正解だ。ボーセはもう寝ているだろうし、別の者を散歩させよう」
笑顔のままミリカに首輪を付け、リードも慣れた手つきで取り付ける。
紐をぐるぐると手に巻くと、ミリカの頭を上から押さえつける。
「ほら。犬の散歩ごっこだぞ、四つん這いになりなさい」
「今まで大勢の使用人に傅かれていたお前には、新鮮な体験だろう」
「……ふぇ? えっ、ちょっ……!」
抵抗する間も無く、首輪まで付けられてしまう。
>ほら。犬の散歩ごっこだぞ、四つん這いになりなさい
「なっ……何をふざけた事を言っているんですの?!」
さすがに、何をしろと言われたのかを理解すると、主人に食いつく。
「棋龍院家の娘たるこの私を……あのように辱めただけでは飽き足らず……」
強引に四つん這いにさせようとする主人の力に抵抗しながら、そう言う。
……もっとも、力では体格的に絶対に適わないので、最終的には這いつくばる格好になってしまったが。
「さ、行こうか」
紐を引っ張り、庭の植え込みの方まで。
ミリカの状態を時折見ながらゆっくり歩き出す。
「棋龍院家の娘とは言え、今はただのメイドでしかない、という事を忘れないようにしてもらえるかね。
お前を生かすも殺すも私次第だ」
ニヤニヤ笑いながら歩き進めていくと、一度足を止めてしばし考え込むフリをする。
「ふーむ……。ああ、そうだ。屋敷の外にでも散歩に出るのもいいかもしれんな」
本気で実行する気はさらさらないが、ミリカの不安を煽るためにわざとそんな事を言う。
「飢えている街の若者や、公園住まいの者達にメイドとして奉仕させるのも悪くない」
「……ぅっ! …ちょ、ちょっと待……っ!」
主人はゆっくり歩いているが、四つん這いの状態では思うように進めず、結局リードを引かれて急かされるような感じになってしまう。
幾度と無く立ち上がろうと画策するも、巧みにリードを引かれて立ち上がることが出来ないでいる。
>ふーむ……。ああ、そうだ。屋敷の外にでも散歩に出るのもいいかもしれんな
「ええっ?!」
主人の言葉に、面白いように反応する。
「(じょ、冗談ではありませんわ…!)」
そこでようやく、誰かに今の格好を見られてるかもしれない、という意識が働いて、慌てて周囲を見回す。
きちんと服は着ているが……屈辱的な格好であることに変わりは無く、できれば誰にも見てほしくない。
「……え、えぇと……わ、私、それよりもお屋敷の中の木陰とかがいいですわ……」
なんとか屋敷内の、それも人目につきにくそうな場所に誘導しようとする。
>お屋敷の中の木陰とかがいいですわ
「ほう。そうかそうか…」
その返答を待っていたかのように嬉しげに言うと、リードを手近な木の枝に括りつける。
「…では、木陰で色々と楽しませてもらう事にしよう」
拘束したままミリカのメイド服を乱し、乳房を露にさせてから木にしがみつかせる。
「手を離したら即刻、屋敷の外に直行だぞ。外さないように」
そうして後ろを向いた状態になっているところで、スカートを腰まで捲り上げ、
裾をエプロンの結び目あたりに引っ掛けて尻を出させる格好にさせてしまう。
「なかなかいい格好だな。ほらほら、段々下着が下がるぞー」
背後から片手で胸を揉み始めながら、もう片方の手で徐々にショーツをゆっくり下げていく。
「これは誰かに見られたら大変だ」
>手を離したら即刻、屋敷の外に直行だぞ。外さないように
「そ、そんな…! こんなの、悪魔の所業のようですわ!」
口だけは達者だが、さすがに外に連れ出されるのは簡便なのか、木の幹にしがみ付いたまま、手を離せないでいる。
>なかなかいい格好だな。ほらほら、段々下着が下がるぞー
言われなくても、体の感覚で分かる。
というか、自分でも見たくないくらい恥ずかしい。
「そんな、いちいち言われなくてもわかります……それに、そんな所触るなんて……
というか、その……そんなに声を上げたら、本当に見られてしまいますわ……」
こんな状況では虚勢を張ることもできず、ただ周囲を見回し、誰にも見られないことを祈りながら、主人の行動に耐える。
>そんなに声を上げたら、本当に見られてしまいますわ
「何を言うんだ、私の声くらいでは誰も覗きには来やしないだろう。
お前の声ならば、誰かが興味を引いて見に来るかもしれないが…」
完全に露になったミリカの尻をスパンキングし始める。
「どうだね。こうすれば誰かが来るかもしれないぞ。しっかり鳴いてみなさい」
乳房を執拗に揉み続けながら、何度も赤く腫れるまで叩く。
「ひゃぁっ!!」
いきなりお尻を叩かれ、反射的に甲高い声を上げてしまう。
「…ひぐっ!……や、やめ…痛っ! 痛い!」
口をふさぐことができればまだしも、両手は木の幹を掴んだままなので無理な話。
依然として胸を触られてはいるのだが、どうしても意識は叩かれているお尻のほうに行ってしまう。
「…ひ、酷……そんなに叩…ぁぅっ!…叩くなんて……」
目に涙を浮かべつつ、唇を噛んで耐え忍ぶ。
「どうせ実家では誰にも叩かれた事なんか無かったんだろう。
だったらこれも新鮮でいいんじゃないか?ん?」
時折尻を撫で回しながら、また数回叩く。
極め付けにミリカの後ろ髪を掴み、軽く引っ張って顔を近づける。
「ああ、忘れていた。今のお前は散歩中の犬だったのにな。
…可愛らしくワンワンと鳴いてみたらどうだね」
意地悪く言って、叩いていた手を休め、今度は指を秘所の中へ侵入させてグリグリと弄る。
>どうせ実家では誰にも叩かれた事なんか
「……あ、ありますわ……」
ぼそり、と呟いてみるが、主人は信じないらしい。
>極め付けにミリカの後ろ髪を掴み、軽く引っ張って顔を近づける。
無理な体勢で耐えていたせいか、疲れた顔を向けつつも、さすがに鳴くのだけは拒絶する。
「痛っ! ……冗談では…ありませんわ……
あっ、嫌っ! そんなところ、何を…ひぁっ!」
処女を奪われて以来のそこを弄られると、前回も今回も、今まであげたことの無いような甘い声が漏れる。
「うえー忘れもん忘れもん……」
車の中に自分の財布を置き忘れたらしく、ガレージに取りに向かっている。
「ああ、もう面倒だから車でコンビニ行っちまおうかな」
私用の車ではないので本当は怒られるのだが。
「……ん? 御主人様、夜中に犬の散歩……じゃなくてメイドさんかよ!?」
特徴のある巻き毛のメイドに首輪とリード線をつけた上に
木陰で陵辱にまで及んでいる主人を見て目を丸くする。
「相変わらずスゲー。あのメイドさん、確か本当はお嬢様なんだよな」
覗き見たメイド関係のファイルの記述を思い出す。
「いいなあ。オレも育ちのいいお嬢様をメイドさんにして色々エッチしたいぜー。
コンビニにエロ本買いに行ってる場合じゃねーよなぁ」
何かと思えばそんな用事だったらしい。
「そうだ。もう一人お嬢様って噂の子がいたよな。今から御奉仕してもらっちゃおっかなー」
どうせ運転席に入るのは自分だけなので、財布を取りに行くのはやめにして
車の鍵をクルクル指先で回しながら屋敷の方へ戻っていく。
ただし、よからぬことを考えて股間の部分が膨らんでいるので、ちょっと前屈みで。
ミリカが甘い声を上げたので、調子に乗って菊門にも指を入れ、同時に愛撫し始める。
「忘れたのか。お前は今は『お嬢様』ではなく『メイド』だぞ。
私の命令が聞けないとは、悪い子だ」
意地悪く微笑みながら、わざと水音を響かせるように指を動かす。
「まったく、私も非常に心苦しいのだが…。
悪い子のミリカには、やはりそれなりの御仕置きをせねばなるまい」
自分のズボンのジッパーを下ろし、逸物を取り出して軽くしごき固くさせてから
ミリカの尻に押し付ける。
「メイドを育てるには、何と言っても最初の躾が大事だからな」
慣らされてもいない菊門は、主人の手を拒みはしたが、強引にこじ開けられ、弄られてしまう。
「そ、それは……でも私は…っ! …ふぁぁっ…何、何なん…ぁん…」
否定の言葉も、初めて感じる痺れに似た感覚に解けていってしまう。
「(こんな、私の体に何が……ああっ、力が入りませんわ……)」
>メイドを育てるには、何と言っても最初の躾が大事だからな
「……また、私を辱めようというんですの……?」
奥歯をかみ締め、主人の顔を精一杯睨みつける。
というか、そうでもしないと力の抜けていく体を維持できそうもなかった。
きつい体勢による疲れと秘所への刺激で、抵抗できるだけの体力はもう無さそうである。
「もちろん。どちらが良いかな」
軽く逸物の先端を秘裂になぞって擦らせた後、つうっと後ろの穴まで持ってくる。
「…そういえばこちらはまだだったかな。よし……じゃあ、今日はこっちだ」
ぐっと一気に菊門へ肉棒を挿入させ、完全に埋め込んでしまう。
ミリカが暴れる前に片手でしっかりと口を塞ぎ、揺さぶるように動かし始める。
「そういえば、先ほど誰かが見ていたようだな。人の気配がしていた。
…フフ、可哀想だな。あっさりお前の痴態は目撃されてしまったようだぞ」
言葉で詰りながら乱暴に腰をぶつける。
「ええっ、ちょっと、待って、そっち……あぐぅぅぅっ!」
この前とは、ぜんぜん違う――それでいて、同じような嫌悪感。
体を縦に突き刺されたかのような錯覚さえ覚える。
>そういえば、先ほど誰かが見ていたようだな。人の気配がしていた。
「ふむぅっ?!」
主人の言葉に、お尻の痛みや嫌悪感すら一瞬吹き飛んで、信じられないといった顔をする。
「(……見られ…た……? 私の、あの格好を……?!)」
思わず、周囲を見回す。
硬いものがお腹の中を行ったりきたりする感覚……それに、身をすくませてしまい、結果的に主人の逸物を一気に締め付ける。
「おおっと…心配しなくとももう居ないから、安心しなさい」
強めの締め付けに声を上げ、出し入れを続ける。
「反抗的な割には、この子犬はあまり鳴かないのだな。…そら、もっと鳴いてみろ」
言いながら何度も強く肉棒を突き入れ、動きを早くしたり、遅くしたりする。
そうやってねちっこくミリカを犯していたが、不意に手を前に回して淫核あたりを弄り始める。
「……ちょっと聞いてみるのだが、私の元に来る前に用は足しておいたのかね?
もし済ませてないとなれば、あまりこの辺を刺激すると…」
きゅっと摘んでみたり、秘裂を指でなぞったりする。
「もしかしたら、はしたなくこの場で漏らしてしまうかもしれないな。まあ私は別に構わないが」
ミリカがどんな反応をするか見てみたく思ったのか
後ろの穴をどんどん攻めながら、お漏らしまでさせようとしている。
「そんなの…そんな…うぐぅっ…!」
秘所を弄られた時ならともかく、初めて後ろの穴を貫かれた今は、吐き気や嫌悪感で、口も上手く動かない。
>……ちょっと聞いてみるのだが、私の元に来る前に用は足しておいたのかね?
ドキッ、とする。
そもそも、ここに来る前は執事に呼び出されていたのだ。そんな余裕などあるはずも無い。
>もしかしたら、はしたなくこの場で漏らしてしまうかもしれないな。
そう言われなければ我慢できたかもしれないが、意識してしまった今となっては無理というもの。
「ゃっ、そんな……ダメ…力が今…もう……嘘、こんなの嘘ッ!」
首を振り、精一杯拒絶するが……耐え切れなかった。
外で、あろうことか男性の目の前で、失禁してしまった。
あまりのことに、今されていることを忘れて、呆然としてしまう。
>男性の目の前で、失禁してしまった
「おやおや」
チョロチョロと太股を伝って流れる様子を見て、言葉でからかう。
「木にもかかってしまっているな。なかなか犬のマネが上手いじゃないか。…っと、やはり最後はこっちで出させてもらおう」
後ろを犯していた逸物を急に引き抜き、小水でべとべとの秘所に突っ込む。
ダメ押しに今度は秘所の中を掻き回して、存分に逸物を暴れさせる。
そうして叩きつけるように激しく突きまくり、一気に達して中に射精する。
「…っ、くっ」
注ぎ終えると勢い良く逸物を引き抜いて、ミリカの乱れたメイド服で汚れた白濁を拭う。
「……ふう。まあ、こんなものだろう。お嬢様育ちにしてはなかなかの乱れっぷりだ」
ミリカの頭を撫でる。
「淫乱の素質があるんじゃないのかね?お前もすぐに瑞葉のようになりそうだな」
>ダメ押しに今度は秘所の中を掻き回して、存分に逸物を暴れさせる。
「ぁぅあああっ!」
もはや、特別な言葉を返す気力も無いらしい。突かれ、感じるままに声が上がる。
>そうして叩きつけるように激しく突きまくり、一気に達して中に射精する。
「ぅぁ……あくっ……ぁぁ……」
出された白濁に反応して、2.3ど体を震わせると、まるで壊れた西洋人形のように、ぐったりとしたまま地面に崩れ落ちる。
「うぅっ……瑞葉様……? 嫌ですわ……」
既に立ち上がる気力も体力も無いのか、そのままうわ言のように呟くのみ。
身なりを直すと、崩れ落ちてぐったりしているミリカの紐を外す。
それを手に再び巻きつけてから、携帯で邸内に電話をする。
「…まだ起きていたか。いや、済まないな。ちょっと私が遊びすぎたせいで、ミリカが立ち上がれないようなのだよ。
ここに来て後始末をしてやってくれないか」
「しかし…意外に面白かったな」
先ほどまでミリカがしがみついていた木にもたれながら、一言呟くと
執事が迎えに来るまで腕組みしてしばし待つ。
「棋龍院家も、いい素材を育ててくれたよ。
……こうして私の遊び道具になるとも知らずに、娘を蝶よ花よと大事に育てて…全くご苦労な事だ」
ミリカの姿を見ながら、そんな事を呟いたりすのだった。
幼児用せんべいを自分用のおやつにする。
「味が淡白だから飽きなくて、手が止まらない!」
いつの間にか一袋食べ尽くしてしまい、とうとう幼児用のビスケットにまで手を出す。
自室のベッドで横になっている。
本を読んでいる途中で、そのまま寝入ってしまったらしい。
広いベッドの上を、眠ったまま左右に転がっている。
下手をすれば、そのまま床に落ちかねない。
転がりすぎて、とうとうベッドから転げ落ちる。
派手な音と共に思いっきり頭をぶつけて、声をあげる間もなく気を失う。
271 :
水無月 凛 ◆hLbZsZl1hk :2005/09/12(月) 22:31:26 ID:XbpXRpo9
あ、あの、初めまして…私、水無月 凛と申しますが、この館で働かせては頂けないでしょうか…?
神楽坂の部屋のほうから激しい物音がしたので、彼の部屋に向かう。
だがノックをしても無反応。そこで一度執務室に合鍵を取りにゆく。
急いで戻って来て開錠し、神楽坂の部屋の中に入ると、
どうやら彼はベッドから落下して気絶しているようだった。
「俊樹様…… 俊樹様!」
とりあえず呼びかけてみる。
>>272 「う、うぅん…?」
呼びかけられる声と、身体をゆさぶられる感覚にゆっくりと意識が覚醒してくる。
声のする方に視線を送ると、見慣れたメイド姿の女性が視界に入った。
「…あれ、志保さん・・・? なんで俺の部屋に……つっ…!」
ズキリと刺すような痛みに呻き声を漏らして、額を押さえる。
出血こそしていないが、ぶつかった衝撃で額は真っ赤になり、少し腫れあがっていた。
「誰も…いないのかしら…」
>>273 神楽坂の手を退けて患部を観察しながら、彼の問いに答える。
「俊樹様の部屋から大きな音がしたんです。ちょっと待ってて下さいね」
そう言って素早く厨房へ行き、ビニール袋に氷を入れて袋の口を縛る。
「どうぞ… 痛みの他に吐き気等はありませんか?
頭ですし、些細な異常でもすぐに仰って下さい」
戻ってくると氷の入った袋にタオルを添えて、神楽坂に差し出す。
>>276 「あ、ありがとうございます…うわ、冷たっ…」
タオル越しに氷入りの袋を額に当てて、患部を冷やす。
「いや、今のところは痛みだけですけど…ちょっと、動きたくないですね。
なんだか、動くのが億劫って言うか…。えっと、それでお願いがあるんですけど…」
わずかに顔を赤くしながら、横に座っている志保からわずかに目を逸らして。
「…床が、固いんです。だから、出来れば膝枕とかしてもらえると嬉しいかなぁ、って」
クリーニング業者から戻って来た遮光カーテンを、屋敷の窓に取り付けている。
身長が低いのと、椅子の上に乗って作業しているせいで足元が危ない。
「くー。このっ……。
…あああっ!あんた何見てんのよっ、しっしっ」
いつのまにか下からスカートの中を覗く運転手に気付き、怒っていたが
>>274 裏口のあたりで人の気配がしたので椅子から飛び降り、戸を開ける。
「はーいはい。どちらさま?」
>「はーいはい。どちらさま?」
戸が開き、メイド服を着た女性が目の前に現れる。
「あ、あの・・・この館の方でしょうか?」
>>278 「……膝枕ですね、もちろん宜しいですよ。
でも、またさっきみたいに転げ落ちないで下さいね?」
神楽坂の言動から彼はおそらく大丈夫だろうと判断する。
もちろん念のため、明日には精密検査を受けてもらうけれども。
そうして言われた通りに膝枕をする。
彼に憶えた可愛さに微笑みつつ、そっと首筋を撫でてやる。
>>280 戸口の側に立っていたのはどうやら女性のよう。
>あ、あの・・・この館の方でしょうか?
「うん、そうよー。あたしはこの屋敷のメイド。
こっちは裏口になるんだけど、もしかして玄関と間違えたの?
結構ここで長く待たせちゃってたのかな。そうだったらごめんねぇ」
女性に申し訳なさそうに謝るが、
まだどうも敬語が満足に使えていないらしく、とても丁寧とは言いがたい応対をして女性を中へ通す。
「とりあえず、こっちにどうぞ。客室があるから」
「…で?えーと。今日はどんな御用でこの屋敷に?」
廊下を歩きながら話しかける。
>「とりあえず、こっちにどうぞ。客室があるから」
「あ、ありがとうございます」
女性に先導されて、屋敷の中を進む。
>「…で?えーと。今日はどんな御用でこの屋敷に?」
「私、ここでメイドとして働きたくて来たんですけれども…」
自分がこれからなりたいと思っている立場の人間に言っているからか、緊張する。
>>281 少し動かしてもらって、大人しく志保の膝に頭を乗せる。
ほのかに鼻腔をくすぐる甘い香りと、女性の柔らかい感触に思わず頬が緩む。
「志保さん、やっぱり柔らかいですね…それに、すごくいい匂いがします。
…でも、こうやって見上げるとどうしても、視界を覆うこれが気になっちゃいますね…」
言いながら、視界の半分くらいを覆う志保の乳房に手を伸ばす。
首筋を撫でられたくすぐったさに目を細めながら、下から重量感を味わうように揉みしだく。
>>284 「ん… もう、わざわざ見上げるからいけないんですよっ」
胸元を弄られる心地よさを感じながら、ある悪ふざけを決行する。
それは彼の股間にデコピンしてやることだった。
パチン、と確かな手応えに満足する。
「……えっちな俊樹様へのお仕置き、です」
そう微笑みつつ。
>>283 >メイドとして働きたくて来たんですけれども…
「ああー、そうだったの? じゃあ先に御主人様に合わせた方がいいのかなあ。
お疲れのようなら、今晩は客室で休んでもいいけど」
客室のドアを開けて、ベッドメイクをしながら言う。
「ここの御主人様って結構ハードだから、朝まで離してもらえなかったりするのしょっちゅうだしねー」
主人の様子を思い出して苦笑する。
>>285 「でも、この態勢だと上を見上げるしか…痛っ!?」
乳房の柔らかさを堪能していたところに、いきなり股間にデコピンを喰らって情けない声を上げる。
少しずつ硬くなり始めて敏感になったところに思わぬ刺激を受けて、目尻に涙が浮かんでしまう。
「お、お仕置きって…じゃあ、客人の俺に粗相をした志保さんにもお仕置きです!」
自分も悪戯っぽい笑みを浮かべながら、狙いを定めて乳首を摘んで弄り始める。
それと同時に、安静にするべきである頭を動かしてスカート越しに秘所を刺激しようと試みる。
>「ああー、そうだったの? じゃあ先に御主人様に合わせた方がいいのかなあ。 お疲れのようなら、今晩は客室で休んでもいいけど」
「え…どうしましょう…」
>「ここの御主人様って結構ハードだから、朝まで離してもらえなかったりするのしょっちゅうだしねー」
「うぅん…」
考えてみればここまで歩いてきたのだし、身体はだいぶ疲れている。ご主人様の相手をしても、きっと今の自分では満足させられないだろう。
「すいません、今日のところは休ませて頂けますか?」
>>287 「んぁっ、ダメですよ、そんなに頭を動かしちゃ…」
神楽坂に注意はするものの、声色は明らかに艶掛かってしまっている。
これでは単なる挑発にしかならない。
「頭は、ダメ……」
どうにかして彼の患部を保護するため、動いている彼の頭を腕で捕まえる。
「私はもう何も抵抗しませんから、どうか頭だけは安静になさって下さいな」
神楽坂の耳元でそう囁いてやり、自分は衣服をゆっくり脱いでゆく。
「さ、俊樹様。お仕置きの続きを始めましょうか?」
先ほどより強いデコピンを神楽坂の股間に加えてやり、
そして自分は彼のベッドに煽情的な格好で寝そべって見せる。
>>288 >今日のところは休ませて頂けますか?
女性にニコッと笑いかけ、棚から夏用の毛布を出して手渡す。
「はいな。じゃ、執事の人か誰かにあなたが来たこと伝えておくね」
そしてペコリと一礼して部屋を出る。
「そんじゃー、おやすみなさい。失礼いたします」
最後はどうにか先輩らしく、メイドらしいところを見せようとして丁寧に言う。
「……ふ。なんかスッゲー今の、デキるメイドっぽかったわよね。
ひょっとしてあたし、憧れられちゃったりして!? やーだ、もぉー」
勝手に一人で盛り上がりつつ、客室から離れていくのだった。
「さ、一応葦名由依にでも報告しとくかなぁー。
爺さんとメガネは(別の事で)御仕置きされそうだし、百舌鳥っちは忘れそうだしね」
>>290 ドアが閉まった直後、とんでもないことを思い出す。
「名前を聞き忘れちゃった…」
なにやってるんだろ、私。そんなことを思いながらベッドに入る。
「今日は…疲れたな…んぅ…」
かなり疲れていたのだろう、急速に私の意識が離れていった。
>>289 しばらく頭を揺すっていたが、艶交じりの声にこちらを心配する様子を感じて素直に従う。
「分かりました、じゃあ今日は大人しくしておきますね…無理しない程度に…うぁっ!」
再びデコピンを喰らって、すっかり膨れ上がった肉棒はズボンを膨らませて存在を主張する。
志保に少し遅れて衣服を脱ぎ捨てると、ベッドに寝そべった志保の横に身体を横たえる。
「俺は安静にしなきゃいけませんからね…志保さんも、俺を気遣ってくれるでしょう?
だから、続きは志保さんが上になって下さい。俺の方はもう準備出来てますから」
飽きることなく乳房を堪能しながら、志保が自分の身体を跨ぐのを待っている。
>>292 「はい、任せて下さい。俊樹様はそのまま安静に……」
しかし天井に向かってそそり立っている神楽坂の逸物を手で二、三回擦ってやるだけで、
そこへは大した刺激を与えない。むしろ上半身への愛撫を活発にする。
舌を絡め合う濃厚なキスを交わしたり、彼の乳首を舐めてあげたり。
焦らせば焦らすほど、逸物が強固に大きくなっていく光景を楽しむ。
「ふふっ、どうせ明日になったらシーツ交換をするんですし、
このまま一回出しちゃいます? 俊樹様のベッドの上で」
左手で逸物を擦り、もう右手は腹部や胸部を撫でるように這っている。
執拗に上半身を責められて、その度に肉棒は震えるが絶頂にまでは至らない。
口の周りは互いの唾液まみれになり、責められ続けた上半身も部屋の照明に濡れ光る。
「その提案も悪くないですけど…繋がった時以外は、手でしかされてないんですよね。
せっかくだし、その大きな胸に気持ちよくしてもらいたいですよ…挟んで貰えませんか?」
扱かれる肉棒から先走りを溢れさせながら、身体を撫で回す志保の指に指を絡ませる。
「一回だけ挟んで貰いましたけど、イクのはお預けでしたからね…いいでしょ、志保さん?」
「はい…… 私の胸にたくさん出して下さい」
神楽坂の提案を了承し、彼の股間の上に覆い被さるようにしてうつ伏せに寝転がる。
眼前で立派に立っている逸物を左右の乳房で包み、
その肉厚な布団から顔を覗かせる亀頭を優しく舌や唇で慈しんでやる。
「はむ… んっ、ちゅっ、んん……っ」
尿道口に舌を這わせたりして一通り亀頭を刺激し終えると、
手で乳房を押さえたり動かしたりして、逸物を擦ったり圧迫感を与えてゆく。
「…俊樹様、どう…… でしょう? 私の胸、気持ち…いいですか?」
上半身を起き上がらせて、その卑猥な光景を目に焼き付けようとする。
白い谷間からわずかに覗く肉棒というアンバランスな光景に唾を飲み込む。
「改めてみると、すごくいやらしいですねっ…ぅあっ、舌がっ…!
気持ちいいですよ、志保さんっ…志保さんのおっぱい、すごく柔らかいです…」
あふれ出した先走りが隙間に零れ、扱かれるたびに粘着質な音を響かせる。
肉棒は乳房の谷間でびくびくと震えて、今にも爆発しそうである。
「くっ…も、もうすぐ出そうですっ…志保さんは、どこに欲しいですかっ…?」
快感に耐えるためにシーツを握り締めながら、奉仕を続ける志保に尋ねる。
「そのまま、胸にかけて下さい…」
これから胸元に降り注ぐであろう白濁の温かみや匂い、さらには味まで想像してしまう。
欲情して昂ぶってきた自分の思考は秘所から愛液を止め処なく流させて、
神楽坂の精液よりも早くベッドのシーツを汚す。
(きっと、凄く青臭くて美味しくないんだろうな… でも、凄く……)
瞳を恍惚そうに潤ませ、逸物の尿道口を見詰めている。
手は忙しなく乳房を動かし、逸物への刺激を与え続けていた。
「分かりましたっ…じゃあ、お望みどおり…くぅっ!」
呻いた瞬間、白濁の塊を噴出させる。
乳房をべっとりと汚し、何度も脈動しながら白い乳房を濃い白濁で染め上げる。
その勢いはおさまらず、首筋や口元にまで飛び散ってしまう。
シーツにも飛び散ったり、垂れ落ちた精液が点々と染みを作っていく。
「…はぁ…気持ちよかった…です。志保さんのおっぱい、べとべとですね…」
自分の欲望に汚れた乳房を満足そうに見ながら、瞳を潤ませる志保の頭を撫でる。
「後始末も、ちゃんとしておいて下さいね。綺麗にしないと、志保さんにはお預けですよ?」
「はぃ、もちろんです……」
胸元を汚す生温かい液体を指で掬い、口元に運んでよく味わう。
卑猥な味わいに表情を恍惚とさせ、胸元の精液がほぼ無くなるまでそれを繰り返す。
神楽坂を焦らしていたつもりが結局は自分を焦らしていたことになってしまい、
膣口からはだらしなく涎が垂れ続けている。
媚粘膜が蠱惑的に脈動する様は、今にも欲しくて欲しくて堪らないという感情の表れだった。
「それでは俊樹様のものを綺麗にさせて戴きますね。
それにしても…… まだ元気なんですね。少しも衰えないなんて」
愛しげに逸物を咥え込み、白濁を掃除してゆく。
尿道口は強めに吸ってやり、残る残滓すらも丁寧に処理する。
「どうですか、俺の精液の味は…溜まってたから、飲みにくくないですか?」
乳房に付着した精液を舐め取り、肉棒を掃除する志保の髪を撫でながら尋ねる。
敏感な先端を吸われて、残滓を志保の口内に吐き出してから離れるように言う。
「まだ数回は大丈夫だと思いますよ…志保さんの方が先にバテちゃうかな?
さて、と…後始末ご苦労様です…ちゃんと出来てますから、ご褒美をあげますよ、志保さん。
…我慢できないんでしょう?志保さんの顔を見ればすぐに分かります…欲しいんでしょう?」
志保の目の前で、猛々しくそそり立つ肉棒を見せ付けながらベッドに横になる。
「いいですよ、俺のを咥え込んで。俺にまたがって、淫らに腰を振って下さいよ、志保さん…」
「戴きます、俊樹様…… ん…… あぁっ!」
許しが出るとすぐに逸物に跨り、腰を下ろしてゆく。
どんどん逸物が埋められていく膣内の拡張感、圧迫感に甘い悲鳴を上げる。
「あん、あぁっ、たくさん… 奥まで… いっぱいっ、入ってます…」
膣内にある逸物の感触をしばらく味わったあと、ゆっくり腰を動かし始める。
「ひぁ、あ…っ、ん、んんっ、俊樹様ぁ…… 私の、私のあそこが、
俊樹様のものを美味しい、美味しいって言ってます。
本当に、腰が自分のものじゃないみたく勝手に動いてます… 止まらないんです…っ!」
腰をくねらせたり、ベッドのスプリングの反動を利用した腰遣いで逸物の抽送を行う。
「見てますよ、志保さん…俺のをくわえ込んでいく様子が、丸見えですっ…」
すんなりと根元まで咥え込まれて、膣内の柔らかさと狭さに身体を震わせる。
「志保さん、よっぽど欲求不満だったんですね…すごい、激しいですよっ…!
志保さんが動くたびに、おっぱいも揺れて…こっちも、可愛がってあげますねっ…!」
再び身体を起こして、上下左右に揺れる乳房を口に含んで激しく吸い上げる。
背中に手を回して抱き締めながら、瑞々しい尻肉に手を伸ばして菊門を指で弄る。
「後ろが寂しそうですからね…前と後ろを同時にっていうのも悪くないでしょう?」
志保の動きにあわせるように腰を動かしながら、後ろの穴に指を挿入して前後を同時に責め立てる。
「ああぁ…っ、はい、悪くないです… 気持ちいいです…
…そういうの、好きです。ひぁ、あぁ… ん、んぁ、あぁっ!」
激しい性器の打ち付け合いだけでも理性が飛んでしまうのに、
その上、後ろや乳房への愛撫も加えられると耐えられるはずがなかった。
「あぁん、あっ、俊樹様ぁ……っ! あぁ、あぁっ!」
全身が快感の渦に巻き込まれ、理性は放逐されてしまう。
涙を流して純粋に快楽に酔い痴れ、部屋に嬌声を響かせた。
そうして何度も痙攣するうち、疲労のために自分から腰を動かす速度が鈍ってくる。
だが神楽坂の動きは衰えないので、快感からは長時間逃れることができなかった。
「動きがだんだん鈍くなってきてますよ…そろそろ疲れちゃいました?」
完全に主導権を握り、荒々しく突き上げ、尻穴も指で抉りながら喘ぎ続ける志保を見る。
その返事は嬌声で返されただけで、苛めるように乳首を強く噛みながら突き上げ続ける。
「とはいえ、俺もそろそろっ…このまま、出しますよっ…!」
最後に一際強く、奥深くまで突き上げて爆発させるのと同時に、抉っていた尻穴から指を引き抜く。
一度目以上の量を吐き出しながら身体を密着させ、谷間に顔を埋めて荒い息を吐きながら息を落ち着かせる。
「あぁ…まだ出ますよ、志保さんっ…。…ほら、どくどくって…最後の一滴まで、搾り取られてますっ…」
「んぁ……っ! あぁ… ……! ……」
疲労がピークに達すると嬌声すらもどんどん小さくなる。
ただ、身体を弓なりに痙攣させたりするだけである。
しかし秘所は長年の経験からか、はたまた本能からか何をすべきかわかっているようだった。
白濁を放出する逸物の脈動に合わせて膣は締まり、貪欲に子種を受け止めてゆく。
「……」
その後もしばらく快楽の余韻による痙攣に悩まされる。
膣に残る逸物の感触が憎らしいと思えるほど、ひどく甘い快楽。
ようやく痙攣が治まると、そのまま寝入ってしまう。
汗で髪の毛が頬に張り付き、性欲で真っ赤にした表情はとても艶やかだった。
射精を終えて肉棒を引き抜くと、力が抜けた身体はベッドに倒れこむ。
息が整った頃には、すでに目の前の志保は眠りに落ちていた。
張り付いた髪を除けながら、艶やかなまま寝入っているアンバランスな光景に笑みがこぼれる。
「…おやすみなさい、志保さん……可愛かったですよ、とても…」
軽く唇を重ねて、二人分の身体を覆うように毛布を手繰り寄せる。
ぐしゃぐしゃになったシーツもそのままに、そっと志保の手を握って眠りに落ちていく。
ベッドの下では、途中から放り出されて溶けてしまった氷が、床に水溜りを作っていた…。
「ふ…ぁ」
目を覚ますと、外はもう夕方だった。そんなに疲れたのだろうか…私も体力ないなぁ。
「あ…そうだ、私、今日からここで働くんだ…」
ほんの数日前、私の18歳の誕生日に、父さんと母さんは叔父に殺された。
彼は私の家の財産を全て自分の物にして、私を家から追い出したのである。
そして…私はここの存在を聞き、メイドとして働こうと思ったのである。
まぁそんな嫌な話はよして、ふと枕もとを見る。
「…あ、あれ?」
そこには、新品のメイド服が置かれていた。しかも、「Rin」と刺繍されている。もう制服を作ってもらえたのか…
早速着替えてみると、私の身体にぴったりと合う。小ぶりな胸にしっかりフィットしているところが少し空しい。
メイド服のあった場所の隣には、書類と謎のフィルムケースが置いてある。
書類には、ここで働いているメイドの方々と客人、そして使用人の名前、顔写真などなどが載っている。
「あ、昨日の人、若菜 チエって言うんだ…次に会ったらお礼言わなくちゃ」
今度はフィルムケースを手にとる。
中を開けると、錠剤と、丁寧に字が書かれた紙が一枚。
『飲みなさい』
丁寧にそう書かれているのが非常におかしい。
「とりあえず…飲んでみようかな」
水を取りにいき、錠剤を飲む。
自分に当てられた部屋へと荷物を運びしばらくして、異変に気づく。
「あ…れ…?」
なんだろう。身体の奥が、熱い。
凛の後ろを尾行する少年が一人・・・・
「あの人」がくれた薬・・・飲んだかな・・・
凛の後ろを尾行する少年が一人・・・・
「『あの人』がくれた薬・・・飲んだかな・・・ 」
脱童貞を志し、新入りの凛に狙いを定めたはいいが、
口説き方もやり方もさっぱりの少年。
そこで客の一人にこっそり相談したところ、
「そういうことなら、この薬を飲ませるといい。後はおそらく彼女がリードしてくれる。
彼女は僕も目をつけていたが、まあ今回は君に譲ろう。
しっかりやりたまえ。」
とフィルムケースを渡されたわけだ。
とりあえずベッドに正座して心を落ち着けようとするが、どんどん身体が熱くなる。
(おかしい…あの薬のせいなのだろうか…)
「…ぁ…れ?」
私はふと自分の下着が湿り気を帯びていることに気づく。
「僕」は彼女が部屋の扉を閉めたのを確認して、慎重に扉に近寄り、聞き耳をたてた。
「あの人」の話によれば、薬は即効性の物だからすぐにききはじめるはずだ。
その部分――私の性器――を、下着越しに恐る恐る触ってみる。
「ひゃっ!」
今まで経験したことの無いまるで電気が流れるような感覚。そしてその後から急速に訪れる快感。
「あ…なんなの…変……変だよ…っ」
気がつくと、もう私はぐしょ濡れになった秘所を人差し指でかき回していた。
「ううっ、あ…あんっ!……ぅああっ!」
段々、喘ぐ声が大きくなっていく。自分の中で、もう抑えることが出来なくなっているのだ。
くちゅくちゅと、自分の身体がいやらしい音を立てているという恥ずかしさも、もはや快感を高めていくものにしかならなかった。
「僕」が聞き耳をたててから5分もしないうちに(少なくとも「僕」にはそう感じた)、
彼女、凛の部屋から声がした。
「あ…なんなの…変……変だよ…っ」
何か塗れたものを探る音と共に明らかに上ずった彼女の声が聞こえた。
「ううっ、あ…あんっ!……ぅああっ!」
凛の声が少しづづ、はっきりと聞こえてきていた。
「僕」は無意識のうちに股間に手をやっていた。
ズボンの上から固くなったそれを必死にいじり出した。
「あ…あっ…あ、ああぁっ!」
絶頂に達し、ビクンと大きく身体を震わす。
そのまま、全身の力が抜けて、ベッドに倒れこんでしまう。
「はぁ…はぁ…」
「あ…あっ…あ、ああぁっ!」
彼女の声がひときわ大きく聞こえた。
本能的に彼女が絶頂を迎えたことを理解した「僕」は
自分はまだ達していないという自分勝手な怒りと、
彼女に収めてもらいたいという欲望にかられ、
ドアのノブを回した。
普通ならば、鍵もかかっていようものだが、
薬ゆえだろうか、凛は中からの施錠をしていなかった。
322 :
水無月 凛 ◆hLbZsZl1hk :2005/09/13(火) 21:14:37 ID:HsHwQqoh
突然、ドアが開く。
そこにいたのは、顔を真っ赤にした少年。
「あ…っ!」
自分の涎が垂れている脚を見られ、私は急に赤面する。
「あ、あの……あなたは…お客様でしょうか?」
「ああそうだ。」
少年は凛に近づきながら答える。
「・・・俺を・・・俺を・・・」
自分の気持ちをどう表現すればいいのかも分からず、
彼女に近づき、ついに手を伸ばせば触れてしまう距離になった。
「…慰めろ」
童貞で内気である彼にとって精一杯の表現だった。
>「…慰めろ」
少年がとても恥ずかしそうにそう言ったのを聞いて、やっと理解する。
「あなたが…薬を…」
きっと、凄く恥ずかしがりやなんだろうな、と、思うと彼が可愛く見えてくる。
「お客様…」
私はすぐ近くにまで来ていた少年の身体をゆっくり抱きしめる。
「それじゃあ…ご奉仕させていただきますね」
少年の身体は、薬で熱くなっていた私よりもさらに、熱を帯びていた。
「それじゃあ…ご奉仕させていただきますね」
抱きしめられそう言われた瞬間、「僕」は思考が動かせないでいた。
必死に落ち着こうとするが、落ち着くはずも無く
気がつけば、彼女を抱き返していた。
彼女はそれを察してか「僕」の唇に唇を当てた。
私を抱き返した少年の身体はかすかに震えていた。
私は彼の緊張をほぐそうと、静かに自分の唇を彼のそれと重ねる。
しばらくしても、少年は舌を入れようとしてこない。
唇を離して、恐る恐る問い掛ける。
「あの…お客様は…こういうこと、したこと無い…ですか?したこと無かったら…私がリードしますけど…」
自分でもそのせりふに少し赤面する。
童貞であることを悟られ、「僕」は焦りの絶頂に達していた。
彼女のリードに任せるべきか、いや、それじゃカッコ悪い、
それなら失敗するほうが最悪じゃないか。
「う・・うん。」
と答えた。彼女の優しそうな笑顔に興奮は増したが、「僕」は情けなさを感じた。
頷いた少年の顔はちょっと淋しげだったので、私は彼の頭を撫でながら言う。
「童貞がかっこ悪いとか、そういう風には私は思ってませんよ。初体験なんて、誰もが通る道ですから…ね?」
ちょっと少年の表情が変わる。
「お客様、私はお客様に、これから経験することにワクワクしてほしいです。一緒に、気持ちよくなりましょう?」
そう言って、私は少年の服を脱がせはじめる。
彼女の言葉にちょっと安心感を感じた。
「お客様、私はお客様に、これから経験することにワクワクしてほしいです。一緒に、気持ちよくなりましょう?」
そう言った彼女は「僕」の服を脱がし始めた。
あっという間にパンツだけにされ、彼女もメイド服を脱ぎ、下着姿になる。
白の清楚な感じがするブラに興奮する「僕」
「ちっちょっと揉ませてもらうよ。」
「僕」は彼女の胸をブラの上から揉みはじめた。
「どうぞ…」
そう言い終わるか分からないうちに、少年は私の胸をもみ始める。
「あっ…んんぅ…」
薬のせいか、さっきイッたばかりだというのにまた私の声は艶やかになり、吐息が熱くなっているのが分かる。
「あ…ぁ…お客…様…失礼…します」
手探りで彼のパンツをゆっくり下ろし、もう硬くなっている肉棒に指を添え、根元から先端へゆっくりと撫でる。
「ううあ…」
股間の肉棒を撫でられただけだが、僕にとっては未知の快感である。
だが、彼女の胸を揉む行為は忘れなかった。
「僕」の年の男にとって女性の胸は何よりも貴重に感じられる物だ。
なんとも言いかだい柔らかさをもつ彼女の胸は揉み飽きない物だった。
やがて「僕」は乳首をいぢってみることにした。
「こんなの・・・していい?」
彼女の乳首をゆびさきで回してみる。
「んっ…」
くりくりと乳首のあたりを彼の指が撫でる。
「お客様…こうした方が…いいでしょう…?」
彼の肉棒を撫でているのとは逆の手で、自分のブラを外して、胸を露にする。
「どうぞ…見てください…」
彼女の胸があらわになる。
きれいな形の胸部、そして乳首・・・
「僕」の理性ははじけ飛んでしまった。
彼女の胸を揉むのと、乳首をいぢくるのを繰り返す。
どんどんとその力と、サイクルは早くなる。
だが、その間ずっと愛撫を受けていた僕の肉棒は限界が近づいていた。
「僕」は暴発を防ぐべく、彼女に言った。
「下のほうに移っていいかな?」
「あ…いいですよ」
少年の肉棒はもう限界そうだ。
私は彼に聞いた。
「お客様、一度処理させていただきますね…口がいいですか?胸がいいですか?それとも、他の場所で処理しましょうか?」
「む・・胸で」
数秒前に言ったことは忘れるのが童貞らしいところだろう。
ベッドに横になった彼女に「僕」はまたがった。
さっきからの愛撫で、私もかなり感じている。
私の上に乗る少年。その肉棒を、私は自分の胸で挟む。
熱いものが、乳房と乳房の間でうごめいている。
私自身も、両手で胸をぱふぱふさせて、彼を刺激する。
「あぁ…お客様…いかがですか…」
彼を絶頂に導こうと、私の両手ははさらに小刻みにふにふにと胸を動かす。
「ああ…最高だ・・・」
「僕」にとって夢であったパイズリ、それが今現実の物となっている。
さっきからずっとこすられてきた肉棒は更なる刺激を受けて
自分でもみたこと無いほどに大きくなっていた。
「僕も…動かすね。」
>「僕も…動かすね。」
そう言って、少年は恐る恐る、そしてだんだんリズムを上げながら、私の胸の中で肉棒を動かす。
「ああっ…大きいのが…私の胸とこすれてる…」
どんどん少年のリズムは早くなる。もう、そろそろかな。
「お客様…どこに…出したいですか?」
「口…口にお願いします・・・!」
「僕」はそうさけんだ。
やがて5回も彼女に擦られると、頭が白くなっていく感じがした。
「出る!」
そう言った瞬間、彼女はパイズリを止め、「僕」のを口に含んだ。
中の感触に耐えきれず「僕」は盛大に射精した。
「ふぅっ…ううぅ…」
口の中に出された精液を、頑張って全部飲み込もうとする。
「…っ…くん……っくん…」
全部飲み干すと、彼の肉棒の割れ目に舌をチロチロと這わせ、その後中に残っているのを強く吸い上げる。
射精が終わったあとの肉棒を両手で優しく撫でながら少年に笑いかける。
「おいしかったですよ…お客様の…まだピクピクしてる…」
私の秘所はすでに、下着どころかシーツまでぬらすほどに涎でまみれていた…
ドクン!ドクン!
「僕」は彼女の口の中にぶちまけた。彼女はそれを飲み込む。
「僕」が一息付こうとすると彼女に吸い込まれた。
予想外の攻撃に「僕」は全身がしびれた。
中に残っている精液を吸われるごとに脳に電気が走る。
まるで脳も吸われているようにも感じた。
やがて吸引も終わり、彼女に撫でられた肉棒に再び血が通う感覚が戻る。
「僕」は冒険することにした、
「ねえ…いれてもいい?」
>「ねえ、いれてもいい?」
少年の肉棒は、また大きくなり始めている。
「はい…どうぞ」
私は下着を脱ぐと身体を起こし、彼の肉棒の前に両足を開く格好になる。
「もう…濡れてますから、奥まで…入れてください……あっ」
そうだ…彼は初体験だったっけ。
「お客様、よろしければ、入れる前にお名前を…教えていただけますか?」
「美也…みやっていうんだ」
彼女の質問に答えた「僕」は彼女の濡れた秘所を見つめた。
そこを見つめるだけでなぜか「僕」のは硬度を凄い勢いで戻していく。
知識をフル動員し、彼女のそこに「僕」ので狙いをつけた。
「こうかな…」
「美也…様…」
私の入り口にあてがわれた彼の肉棒を見ると、もう大丈夫なようだ。
私は美也の首の後ろに腕を回し、囁く。
「美也様、ゆっくりとでいいですから、私にもたれかかりながらでいいので中に入れてください。後は、きっとどうすればいいか分かりますから」
彼女の指示通り、重心を前に傾けながら、挿入していく。
ずるずると挿入していくにつれ、肉棒の前のほうから
えもいわれぬ快感が襲ってきた。
「うおおおお」
「僕」は自然に叫んでいた。
そして、肉棒のほとんどが彼女の膣のなかに入った。
締め付けられる感触を味わいながら「僕」はしばらくじっとしていたが、
やがて少し引き抜いてみた。
彼女の中で先ほどの快感の逆再生が始まった。
3分の2ほど引き抜いたところで、味をしめた「僕」は
一気にピストンを開始した。
「ふっ、ふっ、ふぅ」
一突きごとに快感が倍増していく。彼女もそういう表情をしてきた。
「僕」は彼女にいつのまにかキスをして、必死に舌と腰を動かしていた。
351 :
350:2005/09/14(水) 00:37:23 ID:6Dm3V9w5
いないようなので、今日(14日)夜の10時ごろにまた出ます。
では。
「あ…あぁ、んぅ…うっ、ん、んん…」
絡みつく舌と膣内を暴れ回る肉棒。
少年の行為は未熟ゆえに大胆で、快感はさらに膨れていく。
「もっと…もっとぉ…美也様…っ」
私は、さらに動きを早くする彼に、最後のおねだりをする。
「はぁ…ん…美也様…私の中に、出してください…」
353 :
美也:2005/09/14(水) 21:53:32 ID:PnOMiRDG
「中に…中にいいんだね…」
肉棒の速度をどんどん速くしてゆく。
「ああ…もう出る…もう出るよ…一番奥に出すよ!」
ドクッ!ドクッ!ドクッ!
膣の奥で、彼が熱い精液を放つのがわかる。
「ひゃ…ああっ!美也様…美也様ぁっ!!」
ほとんど同時に私も絶頂に達し、身体をビクンとのけぞらせる。
膣が美也の肉棒を強く締めつけ、一滴も中から溢れさせることなく、搾り出した精液を受け止める。
「美也…様……私……ぅぅ…ん」
もう私の身体にもたれかかって眠っている少年の髪を撫でながら、私は眠りに落ちた…
355 :
美也:2005/09/14(水) 22:26:48 ID:PnOMiRDG
数時間後、「僕」は暖かく、心地よい何かに包まれている感覚を感じながら
目を覚ました。
彼女が「僕」を抱いたまま髪を撫でていてくれていた。
「僕」は優しい彼女の肌触りを感じて、彼女を見つめていたが
ある一つの失敗に気がついた。
それを黙っておく事もできたが素直にいうことにした。
「今更だけど・・・お姉さん・・・名前なんていうの・・・?」
目が覚めると、まだ彼は眠っていた。
その幸せそうな寝顔が愛しくて、また髪を撫でてしまう。
と、彼がゆっくりと目を覚ます。
>「今更だけど・・・お姉さん・・・名前なんていうの・・・?」
「あ…名前ですか?」
私は彼を見つめ、笑顔で名乗った。
「凛…水無月 凛です。」
そして少年の唇に、キスする。
「良かったらまた…来てくださいね」
357 :
美也:2005/09/14(水) 22:42:07 ID:PnOMiRDG
凛さんと唇と唇の軽いキスして「僕」は名前を呟いた。
「水無月 凛さん…」
「勿論…また一緒にしようね。」
>「勿論…また一緒にしようね。」
そういわれたことが凄く嬉しくて…
「はい…美也様……」
また…彼としたいと、そう思った。
私の初めての仕事が終わり、一息つく。
「ここでの生活…頑張っていかないと」
359 :
美也:2005/09/14(水) 23:03:59 ID:PnOMiRDG
361 :
美也:2005/09/15(木) 22:31:25 ID:Pleil5aM
休憩室でアイスバーをかじっている。
363 :
美也:2005/09/15(木) 22:53:14 ID:Pleil5aM
厨房で炊飯器のタイマーをセットしている。
365 :
美也:2005/09/15(木) 22:59:59 ID:Pleil5aM
暇つぶしの散歩の帰りで廊下を歩いている。
「うーわ、さっぱりわかんなーいねぇー」
置きっぱなしにしてあったクロスワードの雑誌を開いて問題を解いている。
367 :
美也:2005/09/15(木) 23:06:00 ID:Pleil5aM
ちょうどメイド達の部屋の近くを通っている。
「ふっふっふ、ついに点灯ね! 今年こそは日本一をいただかなきゃ」
休憩室に広げてあったスポーツ新聞を読みながら、不敵な笑いを漏らす。
志保の部屋で仏壇に手を合わせている。
「伊達さん、はいっ。お饅頭ですよ〜。一個だけ青汁味があるから気をつけてね」
饅頭を供えると部屋の外に出る。
371 :
美也:2005/09/15(木) 23:25:55 ID:Pleil5aM
(ちりり〜ん)
(メイドを呼ぶベルを鳴らす)
執務室の机の上に新聞紙を引き、ピーナッツの殻を剥いている。
「……ったく、騒がしいな。何やってんだ?」
客間で騒いでいる人間がいるらしく、その声を聞いて露骨に眉をしかめる。
ふむ…今度来たメイドは弛んでるな…。
376 :
美也:2005/09/15(木) 23:33:40 ID:Pleil5aM
ちょうど休憩室に通りかかる。
>>373 「…? 何かしら、ここの部屋から物音が」
執務室からカサカサと音が聞こえるので、中を覗いてみると
新聞紙を敷いて百舌鳥が何か食べているのに気付く。
「こんばんはー。お夜食ですか?」
新聞を畳み、片付けて棚に置く。
「さて、後は応接間を軽く掃除して、その後は備品のチェックをしてから明日の……」
色々と仕事を任されているせいか、なかなか忙しいらしい。
379 :
美也:2005/09/15(木) 23:50:57 ID:Pleil5aM
「あれ、携帯どこやったっけ?」
しばらくの沈黙の後、応接間で置き忘れたことを思い出しそこに向かう。
>>377 「夜食ってほどでもないよ、食べるか?」
新聞紙を杏樹のほうに向け、ピーナッツを勧める。
>>379 既に十分綺麗だった応接間をまた掃除して、今すぐにでも大事な客を迎え入れるほどに整える。
と、そこでソファの下に何かが落ちているのを見つけ、手を伸ばして拾ってみる。
「……携帯電話、か。でも私の知ってる人の機種じゃないし……今日ここに訪れたお客様?
でも携帯なんか忘れたら普通すぐに気づくし……うーん、まあいっか」
そんな事を言っていると廊下側から足音が聞こえたので、そちらの方に振り向いた。
>>380 (なんか飯塚さんの机にカラがいっぱい飛んでる)
執務室の机をじーっと眺めた後、おもむろにピーナッツを一つ手に取る。
「これ、どうやって剥くんでしょうー。指で、こう……? …っ、いたっ」
が、上手に剥くことができずに親指の爪が少し割れてしまう。
383 :
美也:2005/09/16(金) 00:02:41 ID:Pleil5aM
>>381 応接間の前に立つ。
(鍵閉まっていたらいやだなあ。)
ノブを回したところ開いていたので入ったところみかささんがいるのを見つける。
「あ、今晩は。その携帯僕のです。」
384 :
美也:2005/09/16(金) 00:06:00 ID:zXVeMlX6
携帯を受け取ろうとした際、手が触れ合う。
「あ…ごめんなさい。」
顔を真っ赤にしてしまう。
>>383 「あら、こんばんは」
丁度携帯の持ち主らしき人物が現れたので、ほっとする。
「確か……美也さん、でしたよね。お屋敷は広いですから今回みたいに一度無くすと大変なので、もう落とさないでくださいね」
彼の物らしい携帯を、手渡しで返してやった。
387 :
美也:2005/09/16(金) 00:10:52 ID:zXVeMlX6
>>382 杏樹が近付いて来ると、彼女のゆったりとしたスカートが靡く。
それによって生まれた風が細かいピーナッツの殻や渋皮を吹き飛ばした。
「痛てっ…!」
顔面へ乾いたような風が吹き込んで来るや否や、
案の定、目の中にゴミが入ってしまう。
「……っ、指、どうかしたのか?」
瞳の異物感に苦しみながらも杏樹の背中を押し、手探りで部屋から出ようとする。
「医務室、行かなきゃな……」
>>384 「……?」
彼の顔が赤くなったので、きょとんとした表情をする。
手が触れ合ったせいとは思っていないのか、にこやかに言葉をかけた。
「いいんですよ、私達メイドはお屋敷で働くのが仕事ですから。あなたが謝る事なんてありません」
にっこりと笑って、言葉を切った。
……壮大な勘違いが含まれているのだが。
390 :
美也:2005/09/16(金) 00:27:16 ID:zXVeMlX6
「う…うん、でもお姉さん綺麗だからつい謝っちゃって。」
改めてみかさを見る。スタイルのいい体つきについ見ほれてしまう。
(仲良くなるきっかけはなんでもいいっていってたけど・・・)
「そういえば、僕の携帯いじっていないだろうね?」
>>388 「え、医務室? いえいえ大丈夫ですよー」
苦笑して指を手で隠すが、あれよあれよと言う間に執務室から連れ出される。
無人の医務室に着くと適当に絆創膏を探し、自分でぺたりと指に貼る。
「とりあえずはこれで大丈夫かしら。でも、水仕事の時だけは気をつけなくちゃ」
手を開いて百舌鳥に見せ、微笑みかける。
>瞳の異物感に苦しみながらも
「百舌鳥さんも、何か目を洗うもの使います?三条先生には後でお伝えすればいいですし――」
医療用具が置いてある棚から、目の洗浄剤を取り出して箱を開ける。
が、手が滑って中の液を大きく零してしまう。
「きゃっ」
「! ご、ごめんなさい〜。服が濡れちゃった…」
自分のメイド服は勿論の事、百舌鳥の服も汚してしまったので申し訳なさそうに謝る。
>>390 「ふふっ、ありがとうございます。……でも、お世辞を言っても何も出ませんよ。私なんかこのお屋敷じゃ、まだまだ」
素に近い調子でそんな事を言うと、笑顔のままでそう答える。
>そういえば、僕の携帯いじっていないだろうね?
「はい、勿論。……でもこれ、かなり最新のですよね? 新機能搭載とかで話題になった、あれ」
少し身を乗り出すようにて、彼の携帯をまじまじと見る。
393 :
美也:2005/09/16(金) 00:40:15 ID:zXVeMlX6
身を乗り出された瞬間、携帯を開けており、待ち受けをを見られる。
そこには着替え中のみかささんの写真が・・・
「あっ!…み・見たな!」
>>391 「いや、いいって… 気にするな」
服に何か液体が染みてきて、ひんやりとするのがわかるが、如何せん視認できない。
この状況をなんとかしようと、よろよろと立ち上がる。
「わざわざ洗浄剤使わなくても、水でいいって、水で。
…それはそうと、洗面台の方向どっちだかわかる?」
杏樹の答えを聞く前に、彼女の声がする方向へ歩を進める。
「……うわっ!」
するとバランスを崩して、杏樹のほうへと倒れこみ――
その後方にあるベッドへと押し倒してしまう。
「ったく、散々だな…」
などと呟いて、手探りで見つけた杏樹の唇にキスをする。
>>393 「……?」
一瞬良くわからなかったものの、すぐにそれが何か気づく。
「むっ。……お客様、そういうのはいかがかと思いますよ。素直に所望されるのならともかく、こうした行動は御主人様の不興を買います」
あくまでメイド然として言う。
「それとも……そこまでして私達のそんな姿が見たかったのですか?」
感情を込めず、相手を試すように言った。
396 :
美也:2005/09/16(金) 00:53:31 ID:zXVeMlX6
「う…うん・・・そうだよ。…お姉さんお世辞って言ったけど僕は
本当に綺麗だと思っているし…それに…似てるから…」
小声で
「僕の初恋の人に…」
>>394 「ごめんなさい。水道ならあっちに……って、え、あの。
百舌鳥さん違いますよう、こっちじゃなくて……ひゃあっ!?」
ベッドに転倒するが、上に乗って来た体の重みのせいで立つ事ができない。
>ったく、散々だな
「本当〜。今日はついてない……んんっ?」
突然唇を奪われて驚き、思わず逃れようと身をよじる。
「ん…っ」
>>396 「そう……ありがとう」
微笑を浮かべながら、彼の話を聞く。
「でもあなたは、それでいいの?」
とん、と肩に手を乗せて言う。
「私を欲しいなら、その覚悟はあるの? その初恋の子の代わりとか、そう子のこととか……考えてる?」
何やら思うところがあるのか、淡々と話す。
「あなたがそういう事をきちんと考えているのなら……メイドとして望みは叶えられるけど、もしそうでないなら……」
脳裏に一人の少年が思い浮かぶのか、微笑は微かに憂いも帯びる。
>>397 「おっと、逃げるなよ?」
自分の上着を使って杏樹の両手を縛り上げ、簡易ベッドに固定する。
そうして改めて洗面台に行き、目を洗う。
「……ふぅっ」
タオルで顔を拭きながら周囲から様々な道具を調達し、ベッドに戻ってくる。
「よし… この位置ならカメラに写るな」
杏樹の両手を拘束していた上着を取り去り、代わりに包帯で彼女を縛り上げる。
「怖いか? 怖いなら泣いてくれよ…… そのほうがこの映像を見る人も喜ぶ」
400 :
美也:2005/09/16(金) 01:12:44 ID:zXVeMlX6
>「あなたがそういう事をきちんと考えているのなら……メイドとして望みは叶えられるけど、もしそうでないなら……」
しばらくの沈黙のあと、僕は口を開いた。
「確かに…お姉さんと、僕の初恋の人は別の存在なんだよね…
御免なさい、僕そういうことを今まで適当にしか考えてこなかった…」
「でも、これからはきちんと考えてみるよ。だからその…今はメイドとしてお願い…」
>>400 「あなたくらいの歳なら、仕方ないと思うよ。……でもちゃんと考えなくちゃダメなんだからね」
この辺りやや説教臭さはあるようだったり。
>だからその…今はメイドとしてお願い…
「……ん、せっかちなんだから、もう」
変わらなかった微笑に、少しだけ苦笑の色が混じる。
>>399 「!」
手早く拘束され、逃げられない状態になってしまう不安がつのる。
(どうしよう…何かいつもと違うみたい)
手を何度か引っ張ってみるが固く縛られていて動けない。
>そのほうがこの映像を見る人も喜ぶ
「……百舌鳥さん?」
目をきょとんとさせていると、包帯が新たに手首にきつく絡みつく。
「んっ…痛…。ごめんなさい、これはきっと御仕置きなのね…」
粗相をしたことへの御仕置きだと思っている様子で、苦しそうな表情をしながらも受け入れようとする。
だがちらりと入り口の方へ目をやると、少しだけ開いているので
多少心配もしつつ。抵抗を止める。
403 :
美也:2005/09/16(金) 01:21:31 ID:zXVeMlX6
404 :
美也:2005/09/16(金) 01:23:40 ID:zXVeMlX6
>>402 「……っ」
状況を呑み込めていない杏樹に軽く苛立ち、舌を打つ。
「違う、お仕置きじゃない。これはレイプ。撮影のための。わかるか?
ここで撮られた映像が雫様に送られて、雫様が満足すれば俺は大儲けってわけだ」
子供に物事を説明するように、わかり易くはっきりとした口調で喋る。
自分でもなんでいちいちバラしてるんだ、という気分になりながら。
「……いいよ、もう。いい映像にはならん」
杏樹の拘束を解いてやり、包帯の痕がついている彼女の手首にキスをする。
「だけどこのまま帰るのは癪だ」
胸の中の蟠りを力に変えて、杏樹の衣服を強引に引き裂いていく。
そして露出した胸元を何回も甘噛みする。まるで獲物を食べる狼のように。
>>406 「『撮影』?」
>……いいよ、もう。いい映像にはならん
「…ご、ごめんなさいね」
強姦されそうになっているのに、なんだか話の流れで自分が悪い事をしてしまったような気分になってしまい、また謝る。
(大儲けって、百舌鳥さん…意外にお金が必要な人なのかしら)
露出させられた肌を噛まれると声が思わず漏れてしまうが、先ほどの事がどうも気になり
「…っ…ん…。あの……」
ふと彼の頬を挟んで自分の方に向け、小声で提案を持ちかける。
「(何か事情があるなら。私なら、大丈夫ですから……。
酷く扱われているように振舞えばいい…んです、よね?)」
そして手を離すと、態度を一変させてもがき始める。
「――い…嫌っ、離してください……!こんな所、御主人様に見られたら…」
>>407 >酷く扱われているように振舞えばいい…んです、よね?
「ま、まぁそうだけど……」
どこか釈然としないものを感じつつも、杏樹の大きく捩られる身体を力任せに押さえつける。
>「――い…嫌っ、離してください……!こんな所、御主人様に見られたら…」
「黙れ、おまえはただ黙って股開いてりゃいいんだよ!」
無理矢理奮起させた激情に任せ、逸物を杏樹に挿入する。
だが伝わってくる彼女の温かで柔らかな感触だけは本物だった。
腰を動かすごとに自分が本来やるべきことを忘れ、行為の心地よさに没頭する。
>>408 「…んぅっ…、いやぁっ…! あっ、だめっ、入れちゃダメですっ…」
強姦されているつもりになって、強引に割り入ってこようとする百舌鳥を手で押さえて抵抗。
力負けして深く貫かれる。
「あぁんっ!」
「んふぅ……。はぁっ…あっ…。百舌鳥さん、抜いて…」
段々と突き入れで与えられる快楽に溺れそうになるが堪え、わざと大胆に振舞う。
「先生が戻って来たら、見られ…。あっ…?ん…あふっ……あぁっ」
だが早まる動きに徐々に何も考えられなくなり、演技を忘れそうになってしまい
「あんっ、どうしよう……やだ、私、気持ちよくなってきちゃっ…ひぁぁっ…!」
ぎゅっとシーツを掴み、足に力が入らなくなってくる。
仕舞には自分で乳房を愛撫し、慰めたりし始めたりもする。
「ああ、俺も気持ちいいよ……っ」
膣上部を擦るようにして逸物を突き上げたり、体重を掛けて奥深くまで挿入させたりする。
ひたすら腰を動かして逸物を抽送させていると、快感のために口数が少なくなる。
杏樹が漏らした感想に相槌を打ったきり口篭り、グッと歯を食い縛って行為を続けた。
逸物の根元で生まれる疼きが次第に大きくなっていくので、そうしないと耐えられないのだ。
限界が近付けば近付くほど腰の動きは力強く、そして素早くなっていく。
自分がどこまで快感に耐えられるか、理性と戦っているかのように。
「……っ!」
そして限界。
杏樹の背中に手を回し、彼女を深く抱きながら射精行為を行う。
逸物が白濁を吐き出すための脈動を彼女に伝えながら。
子種の放出を終えても、余韻が収束するまでは杏樹を抱き続ける。
時には軽いキスを交え、ゆっくりと後戯を終えた。
「……服、ボロボロだな。部屋まではこれ着てくといい」
その辺に置いてあった白衣を杏樹に着せる。
相手も演技を忘れているのか行為にのめり込んでいる様子。だが今は余計な事が考えられず、
より甘く悶えてしまう。
「はぁぁっ……、んっ、んんっ……すごい…中で、おっきくなってる…」
ベッドを軋ませるほどに自分も腰を使い、半裸の状態で乱れる。
秘所はグチャグチャと音を立てつつも、中で暴れる逸物をしっかりと咥えている。
「あはぁん、もっとぉっ…気持ちいいの…もっとくださいっ…。
もう見られてもいい……。あっ、あっ、いっぱい突っ込んでぇっ」
言った後であまりの恥ずかしさにうっすら涙を滲ませながら、絶頂に向けて激しく体を揺さぶられ、遂には達する。
「――んあぁんっ…!!」
強く抱き締められて、放出が終わるまで涙目で体をビクビクと痙攣させる。
「は、あ…っ。はぁ……っ」
行為を終えて、白衣をかけられると
>部屋まではこれ着てくといい
「……。ありがとう…あの」
白衣をかけた姿で、おずおずと彼の下半身に手をやり後始末を始める。
「わたし、ちゃんと協力できてなかったから……せめてこれくらいはちゃんとしますね。
…はむっ……。ちゅっ、ちゅっ…んふ…」
体を屈ませて深く咥え、一生懸命にしゃぶる。
「……」
逸物を咥えている杏樹の頭を優しく撫でてはいるが、瞳の焦点はどこか合っていない。
考え事をしていて周囲の状況には上の空といった感じ。
杏樹が後始末を終えた後も、数秒の間それが続いてしまう。
ハッと気が付いて――
「ん、あ、ああ… 有難う」
再び杏樹の頭を撫で、唇を奪う。
「送っていくよ」
いわゆるお姫様抱っこで彼女を抱き上げて、医務室を後にする。
♪
部屋ごとのベッドメイクを終えて、空いた部屋を回っている。
「すっごい。‥‥何回見てもぜんぶ揃ってる」
客室用の物置部屋を覗いて改めて感心。
(前は、使用人がその度に問屋まで買いに出されたりしてたのに)
和洋の趨きは異なれど以前も今も住んでいるのがばかでかい屋敷、となると、どうしても比べてしまうのが人情。
埃を被った部屋が少ないのにも驚く。引越しをしょっちゅうやっているから当然ではあるのだが。
(‥‥‥でも、沢山、人が居た時期があったはずだよね、あの家にも)
思い出せない記憶が頭の片隅に引っかかる。
自分はその頃からあの大きな、古い屋敷に居た筈なのだが、どうも思い出せない。
それをふるふると頭を振って追いやり、使い捨ての真新しいタオルをひっつかむと扉をしめた。
歩き出せば、ばたん、という音が後からついてくる。
「そろそろ半袖ではちょっと肌寒いですわよね」
肘の辺りをさすりながら、秋用の服を出している。
どこで拾った(捕まえた?)のか、膝をついた姿勢で黒い物体を目の前にぶらぶらさせている。
遠目にはふんわりした毛、くすんだ灰色、白く渾った目。
掃除の合間にみつけたのか、今時珍しい、鼠の死骸だった。
「ふふふー」
摘み上げた本人、無意味に楽しそう。
使用人の控え室でカップ麺をすすっている。
「くそー。ちょっと帰りが遅くなったからって夕飯残しといてくれてもいいじゃねーかよ」
まあ街でのナンパが失敗続きで遅くなっただけなのだが。
「せっかく休みの日が最後まで最悪だぜ……メイドさんにでも癒してもらいたい……」
一仕事終えて、控え室へ向かう。
エプロンのポケットが微妙に膨らんでいるのは気にしてはいけない。
控え室へやってきたメイドを見て顔をほころばせる。
「あ、桂ちゃーん。ね、オレとちょっと遊ばない?」
カップ麺と箸を手に持ったままで、なれなれしく近づいていく。
「‥‥‥‥?」
出会い頭の言葉に怪訝な表情をする。
カップ麺を見て、青年を見て、数秒硬直。
頭の中で数秒駆け巡ったものがあったようだが、
「遊ぶ?」
結局、返す言葉はオウム返しだった。
反応の芳しくない桂を見て、さらに押しを強くする。
「そう。遊ぼうよ、オレと。別にエッチなこととかはしないからさ〜」
そう言いつつも、あからさまに肩を抱いたりしてソファの方へ連れて行こうとする。
「何するかは桂ちゃんが決めてもいいよ。何か面白いもん無い?」
数秒考えて、
「コレとか?」
突き出したのは薄黒い物体。
そこで片桐の反応を見て、目を細める。
「嘘をつくから、人間は嫌いなの」
嫌い、と言いつつ笑っている。嘘、はエッチなこととか、に掛かっているらしい。
「えぇと、それでね」
軽く笑みを消して思案顔。
「今日はちょっと溜まってるから、あなたの相手、できるよ。いいかな?」
ひょいと小柄な身を躱して言う。
「お仕事じゃない、っていうの、あんまりやったことないけど」
>コレとか?
「へ? ……のわっ!?」
大げさな身振りで飛びのく。
「ちょ、桂ちゃん、それ捨てて! 捨てて!」
けっこう苦手だったらしい。
>今日はちょっと溜まってるから〜
「……へ?」
二度目の間抜けな返事をした後、カッコ悪く慌てたことも忘れてまたにじり寄る。
「いいの? マジ? じゃあ……いやその前に、やっぱりそれ、捨ててよ」
気味悪そうにネズミの死骸を目で示す。
「‥‥‥‥えい」
にじり寄る片桐に突きつけてみたり。
「ふふ。‥‥‥くすくす」
そうこうしながら、口元に手を当てて楽しそうに笑っている。
数度遊んでから、ちょっと名残惜しげに物体と化したそれを片手で大きく放り
(ちなみに見事に二人の横を抜けて机向こうのゴミ箱へ飛んだ)、
片桐の行動を興味深げにじぃっと見る。
桂にネズミを突きつけられるたびに大げさに身を引いたりしていたが、
ようやく捨ててくれたので一安心して肩に手をかける。
「ひどいぜ、桂ちゃんー。あんまり苛めないでよ。
もっと楽しいことして遊んで欲しかったな。じゃあ……」
キラリと目を光らせると、桂の胸に手をあてる。
「今度はオレの言うこと聞いてくれる?」
エプロンの上から胸を揉みながら問う。
「桂ちゃんの裸、見たいなー」
馴れ馴れしい調子に戸惑いつつも、
胸元のリボンに手を掛け、強く引っ張るとするりと解ける。
背から落ちてきた髪の毛を齧りつつ、ワンピースのボタンを上から外していく。
くすぐったそうに片目をしかめて、胸元で手を止める。
「それじゃ、脱げない、っ‥‥‥」
硬い胸を揉まれて、わずかに頬に血が上っている。
>それじゃ、脱げない、っ‥‥‥
「あ、うん。じゃあ見てるからさ。好きなように脱いでよ」
胸から手を離すと、桂が服を脱ぎ捨てていくのをジッと見つめている。
「いいなぁ。胸小さいのも結構」
しかし桂の下着を見ると、また興がそそられたのか
手を伸ばしてブラジャーを強引に毟り取ってしまう。
「志保さんみたいな巨乳のメイドさんに相手してもらうのも夢だけど、貧乳もこれはこれで……」
桂の胸に顔を寄せると、先端を舌でチロチロと舐めたり、唇全体で啄ばんで吸ったりし始める。
エプロンを落として、前のボタンを下まで外すと、あとは肩から下ろす。
上半身の作りがぴったりしているため、少し手間取っているうちに下着を毟られてしまった。
「また嘘ついた‥‥‥」
ぽつりと言いつつ、胸に重点的に与えられる刺激に、胸元にじわりと快感が集まってくる。
しばらく堪えていたが、
「んっ」
息を吐くような声が洩れた。片桐の首のあたりにおそるおそる手を伸ばし、
時折スーツの襟元を握り締める。
「ウソなんかついてないよ。ただ桂ちゃんが可愛いから気が変わっただけ」
ソファの上に桂を押し倒すと、スカートの中に手を入れる。
「いいよね? 脱がすからね」
自分の襟を掴んでいる桂に一方的にそう言うと、ショーツを膝下まで下ろし、
細い足を持ち上げるようにして秘所を外気に晒す。
「ちょっとこのまま遊ぼうかな〜?」
脚を持ち上げたままで腿を寄り合わさせると、その間に取り出した逸物を埋め、
太腿と秘裂との間へ擦り付け始める。
「濡れてきたら入れてあげるからね……」
「返事してないっ」
一応言い返してから、やり返しのようにぐいと髪の付け根をひっぱる。
「‥‥‥‥ぁ。『遊ぶ』って‥‥‥‥ふぁ、わ、んぅっ」
太股に擦れる硬い感触に声を挙げる。
ときおり、軽く下半身を捩る。
「あ‥‥‥‥ぅ、あ、こすれてる‥‥‥‥」
軽く目を細める。奥から溢れだしたものが、既に潤滑材となっている。
相手の動きにあわせるように、閉じあわされた足をもぞもぞと動かす。
「痛っ……だから遊んでるじゃんよ。桂ちゃんも気持ちいいだろ? エロい声出してるし」
悶え始めた桂の身体を押さえ込むと、小さく開かれた唇を強引に奪う。
「……もっとエロくて可愛いとこ、見せてよ。桂ちゃん。
オレはこのまま出してもいいんだけどさ。もっとして欲しいこと会ったら、言ってみ?」
焦らすように、わざと水音を立てながら素股を続ける。
「うわ、オレもう出ちゃうかも〜?」
「む」
眉を寄せて、不自然な格好のまま、自由な方の手を片桐の肉棒に伸ばす。
「桂だって欲しいけど‥‥‥そのまま出すっていうなら」
ぐい。
先端から根元に掛けて、指で輪を作って肉棒を扱き降ろすように動かす。
その指は微妙に震えていたりはするが、ともあれ、すこしきつめに根元を締めた。
「へへ。本当。びくびくしてる‥‥‥」
悪戯っぽく笑って、
「出させてあげないんだから。‥‥‥‥ね?」
軽く口の端を伝った唾液を舐めとって、上目遣いに言う。
「ちょうだい」
「お、手コキ……げっ!?」
根元をきつく握られて慌てふためく。
「ち、ちょっと、離してくれよ!? 入れるって。入れるから……!」
>ちょうだい
「あ……う、うん」
なぜか顔を赤らめると、黙って剛直を秘所へとあてがい、ゆっくりと挿入していく。
「うわ……もうトロトロじゃん。ほら、すぐに全部入っちゃったよ……」
深く繋がったままでまた胸に手を伸ばすと、硬く尖った部分を指で弄び出す。
「ね、何処が気持ちいい? オレも長くはもたないと思うし、早いとこ気持ちよくなろうぜ」
自分のやってることが手コキだという意識は特になかったようで、
指摘されて微妙に目線が揺れる。
狭い内部が満たされた心地よさげに目を細める。
「‥‥‥‥ぇ」
が、不意打ちな質問内容に戸惑いを見せた。
「どこ、‥‥‥‥って、‥‥っ、ふ‥‥は、ふぁ‥‥‥」
上気した頬に血が上る。目線を斜めに漂わせる。
軽く体勢を動かして当たる位置を変えたところで、より深く受け入れると、
「んっ、んふぅ‥‥‥‥」
小さな胸を膨らませてひとつ、息をつく。
「そこ」
拗ねたように言った。
「ここ? ここね……よっしゃ」
桂の腰をしっかりと固定すると、小刻みに動いてその場所をこすり続ける。
「はぁ……桂ちゃん、可愛いよ……すげ……いっぱい、出しちまいそうだ……っ」
そのまま徐々に腰の動きを大きなものに変えていき、
桂を壊しそうなくらいに激しく突き上げる。
「桂ちゃん……もう、出すからねっ、たっぷり、かけてあげるよっ……くぅっ!」
射精直前で、桂をソファの上に突き放すと、倒れたその身体の上に白濁を撒き散らしていく。
「ふぅ、気持ちよかったよ。また今度さ、もっと色々させてくれる? いいよね?」
自分の逸物をティッシュで吹くと、桂の髪の毛を撫でながら言う。
「そう‥‥‥‥あ、んっ」
返事するや否や、腰をがっちり固定されて焦りを見せる。
「ちょっと待‥‥わ、ふわ‥‥‥‥あ、あんっ、あ、あ‥‥‥‥!」
眉を寄せて、足の付け根を擦りつけるように快感を貪り始めた。やっぱり声は少し抑えている。
「ん、んん、んんぅっ‥‥‥は、も、すぐ‥‥‥‥ふは」
泣きそうにも見える表情で上り詰める。
「あ‥‥‥‥ん、んっ‥‥‥‥くる‥‥‥‥ああぁあぅっ!」
足を突っ張ったまま、引き抜かれた逸物から撒き散らされる白濁を受け止めた。
「ふぁ‥‥」
灰色の瞳を半開きにして、身体をソファに投げ出す。
「んー‥‥‥‥」
白濁をひっかぶったままごろん、と長い髪を顔から解きながらソファで寝返りを打つ。
猫のように顔を擦ると、べったりと生臭い液体がついた。というか、ますます汚れているのを見て少し不満げ。
とはいえ、嫌悪感があるといわけでもなく、中指と薬指の間で糸を引かせて眺めてみたり。
「人間は嘘つくから嫌いだって言ったんだから」
ごろん、と背もたれに向けてもう一回寝返り。それからもう一回。
気怠げに丸まっていたが、
「あ。人来たら困るんだ」
空白の時間が流れることいか程か、慌てて飛び起きると、脱ぎ捨てられたエプロンを「使って」身づくろいを始めた。
ひとしきり見れる様子になると、髪の毛がべたついたりはしていたが、ともかくも起き上がる。
「なかなかお上手でした、おにーさん」
そういって、ぱたぱたと手を振った。背中で手を組んで礼をする。
「お、オレ上手かった? いやーそうかなー。へへへ」
桂の様子を気にもせずに頭をかくと、ヘラヘラと笑いながら手を振り返す。
「じゃねー。またエッチしようね、桂ちゃん」
桂が出て行くと、まだ少し残っていたカップ麺がすっかり延びてしまったのに気づく。
「んー、まあ仕方ねーか。捨てよ……ってうわあああっ!?」
ゴミ箱のところまで行くと、すっかり忘れていたネズミの死骸が目に入り、
大声を出した挙句に床に残りのラーメンをこぼしてしまうのだった。
439 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/17(土) 17:28:51 ID:FtlFtVIU
自室でネコと戯れている。
「ちゃんと運動しないとセナちゃんも健康に悪いですわよ〜」
とはいえ、客人に失礼がないようにと勝手な散歩は禁止しているのだが。
実家に帰ろうとする途中、ナンパ目的の柄の悪そうな連中に絡まれ
途端に不機嫌な表情になる。
「バカじゃないの?どいてよ」
男の一人を押し退けて黒塗りの車に乗り込み、絆創膏を指に貼り始める。
「お待たせ。いいわ、出して頂戴」
♪
「そうですわ。今度は運動器具で良い物が無いか外商の方に聞いてみましょう」
すっかりお得意様らしい。
空き部屋で客人の子供とチェスをしている。
「う」
笑顔で事も無げに駒を進める子供。実はこちらの方が結構強かったりする。
「と、その前に確かどこかにパンフレットが置いてあったような……」
よく利用するデパートのパンフレットを探しに部屋から出る。
「お客様のお部屋に古い号がまだ置いてあったりしませんかしら」
空き部屋をそっと覗いて回るうちに、
子供の前で腕組みしてうなっている瀬名を発見する。
「……ふふ、真剣そうですわ……」
しばらく表情に見惚れた後、静かに微笑む。
(おかしい。なんでこの子こんなに強いんだろう)
「うーん………」
その後も何度か悩んで進めるものの結局ボロ負けしてしまう。
「あー!もう終わりにしよう、終わり。ホラ、時間も遅いからおしまい。じゃあな」
出て行く子供を見送ろうとして振り返ると、瑞葉と目が合う。
「あ。み…見てたんだ。お疲れ様」
気まずそうな表情で声をかける。
部屋を出て行った子供に笑顔で手を振ると、瀬名の方に向き直る。
「ごめんなさい。途中からちょっと覗き見してしまいましたわ」
誰かに見られないようにと、とりあえず部屋に入って戸を閉める。
「でも瀬名様、チェス苦手なんですのね。それともあの子が強いんですかしら?」
クスクス笑って瀬名の顔を覗き込む。
>チェス苦手なんですのね
「あいつの運が良かったんだよ。悠斗とやる時は結構勝てるのになぁ」
頭に手をやり、参った様子で駒を片付けている。
「御主人様に貸してもらったんだってさ。よく見ると確かに年代物っぽいな」
駒をじっと眺める。
「……そうだ。ちょっとやってみようよ。折角だし」
自分の反対側に座るように指差して、改めてチェス駒を並べ始める。
「で、『1つ取られたら服を脱ぐ』とかにしますか」
そんな事を言うが言い方もどことなく冗談っぽい感じで、大して本気ではなかったり。
>『1つ取られたら服を脱ぐ』とかにしますか
「え……あ、あの、ちょっと、瀬名様!?」
座り込んだ後でそんなことを言われて慌てるが、既に駒は並んでしまった後。
「と、途中で降参するのも、アリ……ですの?」
片手でエプロンの上から胸元を庇うようにしながら
もう片方の手で駒を動かす。
「えっ? いや、その、今のは……」
まさか本気にするとは思わず一瞬驚いた顔をするが、今更冗談とも言い辛く
そのまま始める事に。
>途中で降参するのも、アリ……ですの?
「い、いいよ」
彼女と視線を合わせないままで駒を進めていると…
「……あ」
「よっし、1個目取った」
嬉しそうに1つ取り上げて自分の手元に持ってくるが、すぐ後で脱衣ルールを思い出す。
「あのさ。何だったら無しでもいいよ?さっきのは冗談半分だったし…」
「い、いえ……約束、ですし」
顔を赤らめながらもエプロンを脱ぐと、駒を進める。
しかし遠慮があるのか緊張しているからなのか、駒を取りにはいかない。
「あの……駒の数、今着ている服の数より多いんですけれど、
もし脱ぐものが無くなったら、どうしましょう」
駒を動かしながらも、不安そうに瀬名を見て問う。
>駒の数、今着ている服の数より多いんですけれど〜
「ええっ!? うっわ、ホントだ……えーっと…えーと」
顔を赤らめつつ頭をポリポリ掻きながら、一生懸命考える。
「じゃあ、『一回ごとに何かエロい事をする』ってのは…もっと悪いよな。何言ってんだか」
気付けば更に要求を過激にしてしまうが、瑞葉の様子を見る限り今更『やっぱ無し』にするのも悪いので
「…まあいいや。もうしょうがない、それでいこう。2個目」
情けなく言いながら駒をまた進める。
そうして気付けば、瑞葉がショーツ一枚の姿になるまで勝ち進めてしまう。
「うぅ……」
片腕で胸を庇いつつ、とにかくキングだけは逃そうと四苦八苦する。
途中で降参するという選択肢は既に忘れて久しい。
そのせいで、どんどんと他の駒は取られていってしまったのだが。
「……あ……あの、ひとつ、とっても……いいですかしら?」
なんとかポーンがひとつとれそうなのだが、わざわざ許可を求めている。
「あー、取られたか…」
段々目が慣れてきて、瑞葉が半裸になっているにも関わらず気にならなくなってくる。
「じゃあ一枚。まあスカーフは数えなくてもいいよな」
着ていた調理服のスカーフを取り、上着を脱ぐ。それでも瑞葉とは差がありすぎるのだが。
そして更にゲームを進めて(多少手加減しないと…)と考えていたのだが、
動揺しているのか瑞葉の手順を見ているとどうにもこちらに有利。
「じゃあ、こっちは…こう」
遂には服の枚数を超えた数の駒を奪ってしまった。
「あぅ……」
とられた駒と瀬名を見比べていたが、
やがて黙って立ち上がるとショーツに手をかけ、引き下ろしていく。
さらに何を考えてのか、脱いだ下着を瀬名に向かって差し出す。
「あ、あの……どうぞ……それで、次は……なにを……」
しゃがみ込み、膝を抱えるようにして身体を隠すが、
かえって脚の付け根が垣間見えてしまう。
「うーん…。…え? うわっ、もうそんなに!?」
(ヤバイ、どうしよう)
「…じゃあ。しょうがないから服の代わりに『何か』、お願いします」
曖昧にそう言うと、
結局服の代わりに瑞葉を自分の方へ呼び寄せ、ゲームを進めながら口腔奉仕をさせ始めた。
「…っ、ん…」
チラチラ瑞葉の体に視線を移しながら考え事をしていたが、状況は自分に有利になるばかり。
「…くっ……」
罪悪感と格闘しながらもキングを追い詰める。
「チェ……チェック」
逸物を舐めさせながら進めているので、盤上に伸びる手もかすかに震えてしまう。
「ん……ふ、ちゅ……ぁん……っ、ふぁ……」
瀬名の逸物を舌と唇と指で愛撫しながら、
時折横目で盤面を見て駒を動かす。
もうすっかり意識は集中できていないので、乱脈極まる動かし方である。
>チェ……チェック
「ふぁっ!?」
チェス盤を見ると、もうキングに動ける場所は無い。
「……こ、降参……ですわ。ん、ちゅ……ぅっ」
敗北を認めると同時に瀬名のモノを強く吸う。
まるで負けた者が隷属を誓うような仕草で。
>敗北を認めると同時に瀬名のモノを強く吸う
「うぁっ、い…いいよそんなにしなくっても……っ」
と、悶えてしまいながらもチェックメイト。勝ってしまった。
だが実際この格好を見るとなんとなく自分の方が負けているような気がする。
瑞葉が舐めてしゃぶる度に逸物を硬くさせ、口内でどんどん大きくなっていく。
「…ああもう!」
我慢しきれず口内から一気に引き抜き、カチューシャだけになっている瑞葉を床に押し倒す。
「こんなにされたら……これじゃ、部屋に帰れないんだけど」
下半身の疼きに堪えて辛そうな顔で言うと、瑞葉の唇を乱暴に奪う。
「んんっ…」
邪魔そうにチェスの道具を脇によけ、キスをしたまま手は太股を撫で始める。
>これじゃ、部屋に帰れないんだけど
「はい……私も帰れませんわ、んっ」
唇を重ねて瀬名の舌に自分のそれを絡める。
「せめて……瀬名様のお許しが出て、服を着られないと……」
太股を撫でる手に熱い吐息を漏らしながら囁く。
「ん……御主人様……御主人様、どうしたら、お許しいただけますの?」
「そんなの決まってるだろ、どうにかして収まらせないと……。ちゅ…っ、ぷ…」
瑞葉の首筋から下がって乳房を舌で舐め、先端をはじく。
手はその間も焦った様子で動き、足を大きく開かせて秘裂を数回、ゆっくりと撫でる。
そして逸物を一気に突き入れてしまう。よほど興奮していたらしい。
「…ん、く…っ。…はぁ…」
彼女の腰を引き寄せて密着させ、短い間隔で体を揺する。
「ほら、もっと腰振れよ…っ。早くしないと、人が……」
途切れ途切れに言い、誰かに見られる事を気にしながらも瑞葉の体を貪る。
若いからか動きも激しく、なりふり構わない感じで乱暴に腰をぶつけてしまっている。
「ひ、ぁ……ああっ!」
奥まで一息に貫かれ、その硬く熱い塊の感触に歓喜の悲鳴を上げる。
>ほら、もっと腰振れよ…っ。早くしないと、人が……
「あ……は、はいっ、はい、御主人様……あ、ああっ、あんっ、こ、これで……ひぁっ、
い、いい……いいで、すか……っ、あんっ、き、気持ち、いい……っ!」
激しく突き上げてくる瀬名に自分の脚を絡み付けると
動きを同調させるようにして自分も腰を動かしていく。
「そ、そんなに……う、動いた……ら、あああっ!」
ひと時だけの交わりを全身で愉しもうとして、しっかりと瀬名にしがみつく。
瑞葉の喘ぎ声に触発されて、腰に絡み付いていた足を離して手で抱え、
今度は横向きの体勢で突き入れる。
先ほどとは別の角度から、また強い刺激を与える。
「すごい、いいよ…なんか、全部搾り取られそうなくらい……っ」
腰を動かしながら抱えていた脚を舌で愛撫する。
太股の裏からつうっとふくらはぎにまで舌を這わせ、足先までたどり着くと指を咥えて舐める。
「ちゅっ…」
実はこの背後でこっそり(いつのまにか)チエが部屋の中を覗いていたりするのだが、
自分は背を向けているので気付かず行為にのめり込んでいる。
「ん、ふぁっ、あっ……く、は、あああっ」
太股から指先まで舌が這い回る感触に甘い声で鳴きながら
瀬名のなすがままにされていたが、
さ迷っていた視線がやがて部屋の入り口の戸の隙間辺りで止まる。
「ん……っ」
やがてそこにチエが立って中を覗いていることに気づくと
わざと瀬名のギュッと抱きしめ、行為に没頭しているかのように叫ぶ。
「瀬名様……御主人様っ、好き……大好き、ですわ……っ。
愛してます……お慕い、して……ますぅっ」
瀬名の耳たぶの辺りを舌で舐めると、さらに続ける。
「瀬名様は……私のこと、愛してくださいますか……世界中の、誰よりも」
腰の動きを緩め、焦らすような円運動に変えながら。
「私のこと、ずっと……たった一人の、特別なメイドとして、扱って下さいますか……?」
「…え」
突然瑞葉が大胆な事を言い始めるので戸惑うが、どうせ誰もいないのだからと思い
体を前に倒して彼女の背中を撫でながら返事をする。
「……そんなの当たり前だよ。いつまでこうしていられるか、わからないけど…。
いつも言ってるだろ、瑞葉が……その、一番大事だって」
面と向かって言うのが苦手なのか、若干小声で言うと目を伏せてしまう。
「時々おかしくなるし、御主人様なんて呼ばれる資格もないのに。
…なんか、勿体無いくらいだよ」
主人に隠れて、瑞葉と色々やっている事での罪悪感があるのか、多少眉を顰めたりする。
だが体の方は正直なもので、言い終えると突き入れの激しさが増していき
とどめに思いきり突き入れた最奥で達する。
「ん……っ、やばい、そろそろ……くっ!」
ドクドクと勢い良く精液を注ぎ、終わると一気に秘裂から引き抜く。
「…はぁ…はぁっ…。」
そして息が整わないまま、まだ衰えていない肉棒を瑞葉の口に再度突っ込み
彼女の頭を撫でつつ汚れたモノをしゃぶらせる。
「……嬉しい……」
瀬名を抱きしめる手にさらに力を込めると、また腰の動きを再開する。
「とっても嬉しいですわ……だから、私でもっと、気持ちよくなって下さいませ……」
そろそろ限界を迎えつつあることの分かる瀬名の逸物を、
体内で捻れるように腰を淫らに蠢かせ、絶頂へと誘う。
「ん、んんっ、ぁん、く、ふぁ……あ……あああっ」
精液を注ぎ込まれる間中、心地よさ下に目を細めていたが、
逸物が引き抜かれると、胸の前に瀬名の手を引いて重ねる。
「瀬名、さま……」
自分の高まったままの動悸を伝えるようにして更なる責めをねだると、
すぐに瀬名は未だ硬いままの逸物で口を犯し始めてくれる。
「ふ、ぅむぅぅぅっ! ふ、ぁむ……んん……っ」
嬉しそうに瀬名の剛直についた汚れを口の粘膜全体で吸い取っていく。
>>460あたりからの様子を眺めてヤキモキしている。
「ああんもうっ……瑞葉めー。何よ『御主人様』って、こっそり2人して何なのよぉっ」
恨めしげにしているものの、瑞葉の口内に再び射精する瀬名を見ているうちに
自分の手が勝手にスカートの中へと伸びてしまう。
「……瀬名のやつ、昔はあんなんじゃなかったくせにぃ」
ドアにもたれて中を見ながら、ついつい自慰をしそうになってしまうのだった。
「ん、ふぅ……。…っ…ぁん……」
「ふあ……もう寝よ……ん? あれチエちゃんだよな」
何やらドアの前でやきもきしているチエを見かける。
「……お、マジ? オナニーしてるじゃん」
目ざとくチエの行為を見抜くと、後ろからそっと近づいていくのだった。
「もうー欲求不満ならオレに言ってくれればいいのにー」
「ああああもうー!思いっきり寝坊しましたよと!!」
大きくドアを開け、片桐の部屋から体をフラつかせながら出てくる。
部屋の主は既に仕事のため不在。持っていた置手紙のメモをぐしゃぐしゃにして部屋の中へ投げ捨てる。
「…あのエロ運転手、元気すぎじゃない……?
なんであれだけやっといて普通に仕事行けんのよ………うわわっ」
足がガクガクしてしまい思わず壁にへばりつく。
「はうぅ、部屋に帰るまで執事連中に見つかりませんよーに…」
踏んだり蹴ったり、といった感じで半泣きになりつつフラフラと自室に戻ってゆく。
「与党が圧勝したのは良いが、ワシの邪民党は議席が半減…。
その上、幹事長であるワシが比例区で復活当選とはな…」
選挙戦からしばらく過ぎて、ようやく落ち着いたのか鬼瓦を乗せた黒塗りの車が屋敷へとひた走る。
昨夜コトのあった客室を、頬を赤らめながら掃除している。
「まったく、今夜は溜まった鬱憤を出さねば気が済まんわ!!」
車は屋敷の前に止まり、運転手が恭しく頭を下げながら後部座席のドアを開ける。
「ワシじゃー!!鬼瓦じゃー!!
誰か迎えに出て来んかーっ!!」
思い出して怒りが蘇って来たのか、顔を真っ赤にして、
頭からは湯気を放ちながら、屋敷の玄関前で大声で叫んでいる。
「は、はいっ、ただいま参ります〜」
玄関から大きな怒声が聞こえたので慌てて飛んでいく。
「も、申し訳ありません、お待たせいたしました。
ちょうどお部屋が準備できていますのでどうぞ……」
ビクビクしながら先ほどまで掃除をしていた客室へ案内する。
「ん? お前は確か瑞葉とか言ったか?」
出迎えたメイドに見覚えがあり、まじまじと瑞葉を観察しながら後ろを歩き部屋に通される。
「このワシが何をしにわざわざここまで来たのか、お前はわかっておろうな?」
口元を緩ませてそう言うと、ドスンと勢いよくベッドに座る。
「さぁ、申してみよ」
「はい、瑞葉と申します」
名前を知られていることに驚き、さらにゾクリともする。
>このワシが何をしにわざわざここまで来たのか
「は、はい……お泊りに……」
怯えた様子で、胸元の布地を掴むようにしている。
「……いえ、それと……わ、私共の、御奉仕……ですかしら……?」
見るからに怯えた表情の瑞葉に満足し、大股を開いて瑞葉をねちっこく見つめる。
「ワシはな、一度目をつけた女のことは忘れんのだ。
つまりお前は以前から、ワシの目に適っていたということじゃ」
そう言い終えると突然立ち上がって、突っ立っていた瑞葉の手首を強引に掴む。
「わかっておるなら、いつまでもボーッとしておるな!!
今宵はワシがお前を存分に可愛がってくれるわ。
そぉれ!!」
大学時代にラグビーで培った怪力で、瑞葉を軽々とベッドの上に突き飛ばす。
「ぐふふふふ…。今日は夜が明けるまで、お前の中に注ぎ込んでくれるわ」
ガマガエルのような顔で不気味に笑いながら瑞葉に迫り、そして上になる。
鬼瓦の粘りつくような視線に身体を小刻みに震わせる。
>そぉれ!!
「あっ……きゃあああっ!!」
軽く宙を舞ってベッドに倒れこみ、恐怖のあまり目を閉じていると
上から鬼瓦が圧し掛かってくる。
>今日は夜が明けるまで、お前の中に注ぎ込んでくれるわ
「い……いや……っ、いやぁぁぁぁっ!!」
鬼瓦の胸に手をあてて跳ね除けようと必死になるが、
鍛えられた体力にはとても適わない。
「お、お許しくださいませ……っ、せめて……せめて、もっと優しく……」
怯えて泣きじゃくりながら懇願する。
「ぐふふふふ、メイド風情が政治家であるワシに口答えするかっ!!」
泣き出した瑞葉に、さらにSの心が刺激されて過剰なまでに押し迫る。
「瑞葉にはおしおきが必要なようじゃな…。
ワシの子を孕むまで注いでやろうかのぉ…?
何せ、ワシは少子化問題を専門に扱う政治家じゃからな」
孕むという単語でさらに瑞葉を脅かして、瑞葉のスカートの中に手をいれる。
「怯えながら、お前のここは濡れておるのではないか? んんっ?」
下着の中に滑り込ませた指で瑞葉の秘所の濡れ具合を確認し、瑞葉に顔を近づける。
そして指をクチュクチュと音がするほどに動かして、瑞葉の羞恥心を刺激しようとする。
>ワシの子を孕むまで注いでやろうかのぉ…?
「ひ……っ!?」
その言葉だけで言葉も出なくなってしまう。
一応のこと避妊用の薬は常用しているのだが、
目の前の男にかかっては、それも意味をなさないような恐怖に襲われている。
>怯えながら、お前のここは濡れておるのではないか?
「いやっ、ひ……痛っ……ぅ……あ、あぅ……んっ」
無理に秘所に突きこまれた指が強引に襞を掻き回すと
痛みにも関わらずすぐに淫液が分泌され、音を立て始める。
「ん、んんぅ……っ、あ……ち、違います……これは、気持ちいいんじゃ、ありません……っ」
涙ながらに弁明する。
「ぐふふふふふっ…」
恐怖に満ちた瑞葉の瞳を見て、思わず笑いが込み上げて来る。
しかし本心は悟らせずに、瑞葉には今しばらく恐怖に身をやつしてもらうことにする。
「本当にそうなのかね?
本当は男が欲しくて仕方がないのだろう!?
ワシの逸物が欲しくてたまらないのだろう!!」
ならばワシに懇願するが良い!!
さぁ、瑞葉よ。お前は何が欲しいのじゃ!?」
指は手慣れたように瑞葉の女を引き出しつつ、言葉では高圧的に瑞葉を脅す。
恐怖とともに耐える表情の瑞葉を見ているだけで、股間の逸物ははちきれんばかりに膨張してしまう。
「ち、違いますわっ! 私、そんなにいやらしい娘じゃ……な……ひ、くぅぅ……っ」
言葉を言い終わるよりも早く鬼瓦の指が巧みに性感を掘り起こしていく。
>お前は何が欲しいのじゃ!?
「……ぐすっ、わ、私は……んんっ」
唇を噛んで嬌声を出来る限り漏らすまいとしているが、
その一方で素直に身をゆだねてしまった方が
これ以上怖い思いをせずに済むかもしれないとも考えてしまう。
「……わ、たし……は……」
涙に濡れた目で鬼瓦をチラリと見ると、
その欲望にギラついた瞳から慌てて視線を逸らし、瞼を閉じる。
「お、鬼瓦様……に、だ、抱いて……いただきたい、です……可愛がって……いただきたいです」
抵抗をやめて体から力を抜くと、閉じた瞼から涙が幾筋か零れ落ちる。
「そうか、ワシに抱かれたいか!?
ワシに可愛がってもらいたいか!?」
堕ちた瑞葉に満足し、抵抗を止めた女の股を開かせてそこに腰を割り込ませる。
「では可愛がってやろう…。
お前が孕むまでなぁっ!!」
瑞葉の下着を引きちぎると、いつの間に出したのか、猛る逸物を秘所へと宛がう。
逃げられぬように瑞葉の両足を抱え込んで、腰に巻き付かせる。
そして一気に奥まで、瑞葉の子宮口に到達するほどに逸物を突き入れる。
「どうじゃ? お前が欲しがっていたものじゃぞ?
すぐに孕ませてやるから、待っておれ…ぐふふふふふっ」
大袈裟なくらいに「孕む」という言葉を連呼して、瑞葉にさらに恐怖を植え付けようとする。
そして始めから腰を激しく奮い、瑞葉の奥を何度も何度も突き上げていく。
>では可愛がってやろう…。 お前が孕むまでなぁっ!!
「……っ、や、イヤぁっ!!」
一度は諦め気味に覚悟を決めたものの、その言葉と鬼瓦の猛りきった醜悪な逸物を見て恐怖が蘇る。
しかししっかりと脚をつかまれているため、抵抗も出来ずに奥まで貫かれてしまう。
「ひ……あっ、きゃあああああっ!」
>お前が欲しがっていたものじゃぞ? すぐに孕ませてやるから、待っておれ
「いやっ、いやぁっ、赤ちゃん、ダメ……ですっ、お許し……下さいぃっ!」
昨夜には思い人と甘く激しい一夜を過ごした部屋のベッドで
今夜は違う男に無理やり犯され、さらに妊娠させられるかもしれないという恐怖と屈辱に、
鬼瓦の胸を力のこもらない拳で叩き、声が枯れるくらいまで泣き叫ぶ。
「瑞葉のここは、ワシの逸物をギュウギュウと締め付けて吸い付いて来おるわ!!
それほどまでにこのワシの子種が欲しいと申すか、瑞葉よ!!」
瑞葉の感触を派手に言い放ち、瑞葉を激しく責め立てて行く。
「主人や他の男のことなど、すぐに忘れさせてやるわ!!
ワシの子種でなぁ!!」
その言葉と同時に瑞葉の子宮口を思い切り突き上げて、ドロリと濃い白濁を勢いよく放つ。
「さぁ、孕め!!
瑞葉よ、望みどおり母子ともども可愛がってやるぞ!!」
瑞葉の腰をしっかりと掴んだまま、ドクドクと最後の一滴まで中に注いで行く。
「い、いやっ、いけません……赤ちゃん……ダメぇっ!
お許しください……お許しく、だ、……ひああっ、あっ、あんっ! ダメ……だめぇぇぇっ!!」
枯れかけた声で泣き叫びながら、子宮で鬼瓦の欲望を受け止める。
「あ……あ……イヤぁ……っ、赤ちゃん、できちゃ……ぃ、ゃ……っ」
忘我の状態で呟き、ぐったりとなる。
起き上がることも、後始末をすることも、もちろん逃げることもできないまま
汚された肢体を鬼瓦の前に、ただ横たえてしまう。
「ん? おい瑞葉よ!?」
スッキリできて十分満足して我に返ると、瑞葉が何やら様子がおかしく。
「おい、どうしたのじゃ?
まさか本気にして、ショックを受けたんじゃあるまいな!?
お前達は避妊の薬を常用しておるんだろうに…」
ペチペチと瑞葉の頬を軽く叩いて、目を覚まさせようとする。
「……少しやり過ぎたかのぉ」
どうしたものかと頭をかきながら、しばらくの間、瑞葉が意識を取り戻すまで待っているのであった。
「うわ、スッゲ……あれってたまにテレビで見る政治家だよな」
昨晩にチエをゲットした辺りで二匹目の泥鰌を釣ろうと思っていたら
“接客”の光景をモロに目にしてしまったらしい。
「いいなー、俺もまだあの娘にはヤらせてもらってないのに」
すっかり盛り上がってしまった股間の布地を情けなさそうに見ると
見つからないうちに退散していく。
「あーまたチエちゃんにでもヤらせてもらおっかな。これじゃ眠れないぜ……」
自室でジャズのCDを聞いている。
ん?
何か音楽が聴こえるな…
やっぱりジャズはいいなぁ、とお茶を飲みながらくつろいでいる。
誰か居ませんかぁ〜?
(玄関口で、大きな声で一言)
あれ?玄関から声がする…
「はい!どちらさまですか?」
急いで玄関に向かい、ドアを開ける。
>492
「あぁ、どうもスミマセン
この辺りを車で回っていたのですが、故障してしまいまして…
何とかここまで押して来れたのですが、電話をお借りしてよろしいですか?」
>>494 そこには、一人の男性が立っていた。
「あ…はい。お電話ですね?ご案内いたします。こちらへどうぞ…」
そう言って、私は彼を案内する。
【今は2人いらっしゃるのかな?
ジェシカさんの反応を待ってみます】
【いえ、ジェシカは私のもう一つのハンドルで別スレで使ってたものを誤爆したやつですOTL凛として扱ってやってください】
【あ、ID同じだw。では改めて…】
>495
屋敷の奥からメイドさんがひとり現れる
「ありがとうございます!
いやー助かりました〜」
メイドさんに案内されて屋敷に上がり、後をついて行く
【紛らわしくてすいません^^;】
>>498 廊下を歩いていくと、台の上に置かれた黒い電話が見えた。
「これですね、どうぞお使いください」
そう言って、ぺこりと頭を下げる。
>499
「はい、どうもありがとう!」
メイドさんにお礼を言って電話を借りる
「………、…………」
電話を終えると受話器を置き
「あ〜、申し訳ないのですが業者さんがくるのに時間がかかるらしいので
…一晩泊めては頂けないでしょうか?」
とメイドさんに尋ねる
「宿泊ですか?えーと…」
どうなんだろう…執事たちもいないし、私の一存で客室に泊めていいんだろうか…
(でもチエさんが私を泊めてくれたときもそうだったしなぁ…)
「客室でよろしいですか?」
「あぁ、はい。泊めて頂けるなら部屋はどこでも構いません
突然やってきた上にスミマセンね!」
メイドさんに何度も頭を下げる
「いえいえ、私はメイドですから…そんなに頭を下げられると戸惑っちゃいますよ」
顔を赤らめながら、歩いていると、客室に着いた。
「ええと、何かありましたらご自由にお申し付けくださいね、お客様」
私はまたペコリとお辞儀をする。
「いやいや、助かりますよ」
顔を赤らめるメイドさんを可愛いな〜と思いつつ、後をついて行く
「はい、分かりました。お客様だなんて、こちらこそ恐縮です」
一礼して去っていくメイドさんを見送る
【申し訳ないのですが出かける用事ができてしまったので、中断したいのですがよろしいでしょうか?】
一人で廊下を歩きながら呟く。
「あの人…かっこよかったな…」
かぁっと頬が赤く染まるのを感じながら、部屋に戻っていった。
【了解です。まったりロールでしたね^^ありがとうございました】
「‥‥‥ふむ、客か」
「上手く芝居が運んでいるのは何より。
なのだが‥‥‥一応この屋敷には体面やしきたりというものがあってだな。
このレスのメール欄と、テンプレの
>>2あたりをよく読んで頂きたい」
「屋敷の風情というやつを保つために必要なのでね。以上、>お客様及び凛たんへ」
「いかん、間違って台詞で言ってしまった」
【了解しました】
【では中断ではなくここで一区切りとさせて頂きます。
凛さんは、まだ待機中であれば他の方がいらっしゃったら相手してあげて下さい】
【私の方は期を見てまた来ますので、その時はよろしくお願いします】
【こういう事で宜しいですか、主の方?】
「ご主人様!申し訳ございません」
私はご主人様に深々と頭を下げ、そしておねだりする。
「どうぞ…私にお仕置きしてくださいませ…」
>>509 「ふむ。わたしはまだ仕事があるのでな、客人はそのままお楽しみ頂いて結構だ」
「客人は携帯か。‥‥‥‥まぁ仕方あるまい。凛は、仕事が終わったら来るように」
放送用マイク(主人専用)の電源を切って再び机に向かう。
>>511 「はい…かしこまりました」
仕事が終わったら…か。
私はいまだ直接会ったことの無いご主人様のことをついつい妄想してしまう。
御主人様はどんな事をするんだろう、御主人様との夜はどれだけ気持ちいいんだろう…
「あっ…」
ふと気づくと、私の下着が濡れていることに気づいたのだった。
「…恥ずかしい…」
机に広げられた参考書に向かって、熱心にペンを動かしている。
時々、背伸びをしたり腰を回したりすると、ゴキゴキと骨が鳴る。
※
君はメイドさん?
夕食の後片付けを終えると、冷蔵庫からでき立てのワインゼリーを取り出す。
この後に訪れるお茶の時間のために拵えたお菓子である。
「ん…… 合格」
皆より一足先に舌を楽しませ、味見をする。
まばらに人が見受けられる大広間の一角で、ソファに座ってくつろいでいる。
…と言うよりも、うたた寝しているらしい。時折、頭がかくんと揺れている。
ワゴンに茶器などを載せ、各所を巡回している。
しばらくの間うたた寝を続けていたが、秋の夜風に当てられて身体が震えて目が覚める。
「うぁ、寝てた…?…はっくしゅんっ!…まずい、風邪引いちゃうな…」
それでもなんとなく部屋に戻るのが億劫で、そのままぼうっとしている。
「あっ、お茶の用意ができましたけれど…… このままお休みになられます?」
紅茶を用意して神楽坂の近くまで来るが、彼のぼうっとした表情を見てしまい、そう尋ねてみる。
「えっ…あぁ、志保さん。こんばん…くしゅんっ!」
声を掛けられてようやく志保の存在に気付き、挨拶するがその途中でくしゃみが出る。
「ちょっと寝ちゃってましたから、身体が冷えちゃって…あ、紅茶は貰いますね。
…そうだなぁ。志保さんはまだお忙しいですか?風呂に入って身体を温めようと思うんですけど…。
一人で入るのも、なんとなく寂しいですし。志保さんが大丈夫なら、一緒にどうですか?」
差し出された紅茶を啜り、周りの人たちに聞かれないように小声で誘いをかける。
「…はい、喜んでご一緒させて戴きます、俊樹様」
神楽坂の耳元で囁き、了承の旨を伝える。
「私もすぐ行きますので、俊樹様は先に……」
手の空いているメイドにお茶の仕事を引き継がせるための時間が欲しい、と考えた。
「どうぞ、お茶菓子です。それでは一旦、失礼しますね」
ワインゼリーを差し出すと、仕事を交代するためにワゴンを押して厨房まで戻ってゆく。
「分かりました、じゃあ先にお湯に浸かって待ってますね。
…っと、ありがとうございます。それじゃあ、また後で」
ワインゼリーを受け取って、いったんソファに座って食べ始める。
数分もしないうちにゼリーと紅茶を平らげて、着替えなどを取りに自室へ向かう。
まだ志保が来ていない事を確認して服を籠に直し、タオルを持って浴室に入る。
かけ湯を済ませてから、とりあえず身体を暖めようとタオルを頭に乗せて湯船に浸かる。
「…はぁ〜、いいお湯だ…。そういえば、志保さんと初めてシタ時もここだったっけ…」
その時の光景を思い出して、慌てて頭を左右に振ってお湯で顔を洗う。
「あ、杏樹さん、各部屋のお茶の給仕お願いできますか〜 宜しくお願いします」
厨房にいた杏樹に仕事を代わってもらうと、自分も浴場へと足を運ぶ。
脱衣所で手早く衣服を脱ぎ、大きめのハンドタオルを携えつつ。
「お待たせしました、お背中流しましょうか? それとも……」
ハンドタオルで身体の前面を隠して神楽坂がいる浴槽に近付き、身を屈めて訊く。
「そうですねぇ…じゃあ、洗ってもらってもいいですか?
身体はとりあえず暖まりましたし…志保さんに洗ってもらえば、もっと熱くなりますから」
笑いながら言って、タオルを頭に乗せたまま隠すことなく浴槽から出る。
風呂椅子に腰掛けて鏡のほうを向いて、その鏡に映る志保を見て口を開く。
「じゃ、お願いしていいですか?…今更、どういう風に洗って欲しいかなんて、言う必要もないでしょう?」
「はい… もちろん、です」
恥ずかしげに声を潜めて応えるが、声色はすでに艶掛かっていた。
泡立てたボディーソープをまず自分の胸元に塗りたくり、それを神楽坂の背中に押し付けてゆく。
彼の首元や腕までも胸の谷間を使って、巧みに。
そうして彼の身体のある部分以外に――ボディーソープを行き渡らせた。
最後に、優しく撫でるようにして神楽坂の逸物へと泡を伝える。
「……どこか、痒いところなどありますか?」
指で円を描いて亀頭を刺激しながら、上目遣いで。
泡まみれになった乳房を背中に押し付けられただけで、快感が身体を駆け抜ける。
柔らかい弾力が背中だけでなく首筋や腕にも押し付けられるのを堪能する。
「うっ…そう、そこは特に念入りに洗ってくださいよ…。
今、志保さんが洗ってくれてるところが痒いですから、ちゃんと…中の膿を吐き出させてください。
……一応言っときますけど、別に病気になってる訳じゃないですからねっ?」
肉棒を泡に包まれ、亀頭を丁寧に洗われながら、質問に答える。
ついでに、聞かれてもいない事を弁明する。
そんなやり取りをしている間にも肉棒はどんどん硬く反り返り、我慢汁が溢れ始める。
「ふふっ、わかってます。ちゃんと搾り出してあげますから。
……嫌って言っても止めませんからね?」
泡から豪快に顔を覗かせる神楽坂の逸物に物怖じすることなく、
シャワーでその周囲や根元にかかっている泡を流してゆく。
神楽坂の局部から泡が流されると、そこから生えるものを静かに咥える。
「んっ、んん……」
さっそく溢れている我慢汁から薄っすらと香る雄の匂い。
身体を火照らせながら、顔をゆっくりとスライドさせる。
時には逸物を甘噛みして軽い痛みを与え、唇を窄めて圧迫感を与えたりと、
様々な刺激を神楽坂に楽しませてやる。
「うっ…志保さん、なんだかちょっと恐いですよ…?
…ん、くぁっ…はぁっ、志保さんの口の中…すごい、暖かい…くぅっ…」
泡を洗い流しながら、妖しく囁く志保に物怖じしていると、肉棒を咥え込まれて呻き声が漏れる。
今までにない様々な刺激に肉棒は歓喜を表すように震え、特に軽く噛まれた瞬間に大きく脈動する。
「くっ…志保さん、気持ちいいですよっ…やばっ、もう出ちゃいそう…。
膿を、全部飲んで、くれますかっ…志保、さん…?」
射精を少しでも耐えようと、無意識に志保の頭に添えた手に力を込めながら、途切れ途切れに尋ねる。
そうしながらも肉棒はどんどん膨張していって、口の中で動きたい衝動を必死に押さえ込む。
「……っ」
限界を告げる神楽坂の言葉に、逸物を咥えたまま頷いてみせる。
どんどん体積を増して口腔内を圧迫する逸物への苦しさからか、
身体の奥底から湧き上がってくる淫らな感情からか、瞳はかなり潤んでいた。
神楽坂に盛大に出してもらおうと、空いている手で彼の子種が入っている袋を軽く揉む。
彼が必死に脈打たせている逸物の律動に合わせて。
それでももちろん頭や口の動きは止めない。
窄めた唇と微細な舌遣いが生み出す快感は、下半身の性器さながらだった。
「くっ…志保さん、そんなにされたらっ…!
あぁっ、もうっ…出ますよ、志保さっ……!!」
言葉は最後まで紡げず、口を金魚のように開閉しながら肉棒を爆発させる。
粘性の白濁を志保の口内に吐き出し、荒い息を吐きながら残滓を啜り取られる。
「……はぁ…おかげで、俺の痒みは消えましたよ、志保さん…。
でも、今度は志保さんが痒みを我慢してるんじゃないですか…ここの、ね?」
余韻に浸っていた意識が戻ってくると、しゃがんだままの志保の秘所を指で上下に擦り始める。
志保の眼前に曝け出されたままの肉棒は、唾液で濡れ光りながらなおもびくびくと小さく震えている。
「んんっ、はぁっ、ぁ、あぁ… たくさん…」
白濁が大量に放出されて、口腔内から鼻腔へと伝わる雄の匂いに心を震わせる。
同時に味覚でも神楽坂の雄を感じて、秘所から愛液が絶えず湧き出してきた。
「申し訳御座いません、あぁ…っ、俊樹様の言う通りです…」
喉にきつく絡みつく粘液の嚥下もまだ終わらないうちに秘裂を貪られ、
触覚までも性の悦びに目覚めようとしている。
「わ、私の…… ここの… 痒みが取れるまで、俊樹様のもので擦って下さい。
…はしたない申し出ですけれど…… お願い致します、俊樹様ぁ…」
とうとう理性が壊れてしまい、震える逸物を必死に舐めて奮い立たせようとする。
まるで主人に媚びる犬のように。
「ははっ…いいですよ、素直におねだりしてくれましたからね。
あぁ、確かここの痒みは中に精液を刷り込まないと治まらないって聞きましたよ。
…仕方ない、志保の痒みが治まるまでいくらでも擦って、何度でも中出ししてあげるよ…」
肉棒を舐めながらお願いしてくる志保の髪をやさしく撫でながら、呼び捨てで志保を呼ぶ。
浴室のタイルにお湯を適当に流してから寝そべらせ、一気に肉棒を埋め込んでいく。
「ほら、これでちゃんと志保の痒みを治してあげるからねっ…!
もっとも、志保なら痒くなくなっても、もっと欲しいっておねだりしちゃうかな?はははっ…」
羞恥心を煽るような言葉で志保を責めながら、何度も何度も奥深くまで貫き、浴室に淫らな音を響かせる。
「ひぁっ! あ、あぁ…… そっ、そんな… あぁ、あぁっ!」
羞恥心を煽ろうとする神楽坂の言葉に心の中で反論しようとする。
だが考えてみると絶えず与え続けられる快感に抗い、
跳ね除けることができないのは自分でもよくわかっていた。
それは彼の言葉の正しさを裏付けることになってしまい、
再確認された淫乱さのおかげで羞恥心や惨めさが高まってくる。
けれどもそれが嫌ではないのだ。
どこか安心して、むしろそれが好きになって病み付きになってしまっていた。
そう、被虐心のせいで。
性欲の暖炉に、今宵も被虐の薪を燃やす。
何度も体位を変え、何度も白濁を吐き出すが、萎える気配は一向に見えない。
むしろ、時間が過ぎるほどに肉棒の猛りは激しくなっていく風にも感じる。
ある意味で異様なその感覚に抗いもせず、欲望のままに志保を犯し続ける。
浴室の中で、という環境を限定された中でも場所を変え、趣向を変えて繋がり続ける。
お湯の中で激しい水しぶきを立てながら、タイルに寝そべり、志保だけを動かせながら…。
「まだまだ、痒いんだろう、志保っ…いくらでも、愛してあげるからねっ…」
純粋な気持ちで抱く言葉を、歪んだ思考に囚われながら呟き、再び吐き出す。
快楽に囚われた二人は、そのまま求め合い、一晩中淫らな宴に興じていた…。
自室のドアに補助鍵を取り付けている。
「ラーラララーラ♪」
まだ半乾きの髪のままお風呂セットを抱えて自室へ向かっている。
「うっさいわよちびっこ」
部屋のドアロックをリモコンで確認しながら奏に悪態をついている。
とはいえ自分も同じくらいの身長ではあるのだが。
兄と二人暮しの自宅。実は兄は今日合宿でいなかったりする。
こちらもお風呂上りなのか、バスタオルを肩に掛け、冷蔵庫を覗く。
こっそり侯爵家に嘘をついて(恐らくバレているのだろうが)俊の家に泊まりこんでいる。
旅行用のボストンバッグから何かの袋を取り出し、おもむろに着替え始める。
「よいしょ、よいしょ」
冷蔵庫から牛乳パックを取り出し、コップに注いで一気飲み。
ついでにもうひとつのコップにオレンジジュースを注いで廊下へ。
兄に用意してもらった客間(こちらももちろん男友達が泊まると言ってある)を覗こうとすると、
藍子の着替え姿が目に飛び込み、慌てて開けかけた扉を閉める。
「あ…、藍ちゃん、何か飲み物いるかと思って……」
扉に背を向けて一応弁解する。
>何か飲み物いるかと思って
「あら。どうもありがとうございます」
微笑むと、胸のボタンを閉じて子供用メイド服に着替え終わる。
「こんなものかしら。どうぞ、開けても構いませんわ……あら?」
ドアの外に声をかけるが、ふと俊の机から写真が落ちる。
名無し家に居た頃の写真のよう。拾い上げて思わずじっと眺める。
「これ、あのお屋敷にいた頃のお写真ですのね。メイドさんがいっぱい」
俊に向かって言う。
とりあえず中に入ると、藍子の格好を見て目を丸くし、一瞬固まる。
だが、藍子がこういう格好をするのは今回がはじめてではないので
気を取り直し、何事も無かったかのように接してしまう。
>「これ、あのお屋敷にいた頃のお写真ですのね〜
「あれ、なんでこんなところに。
そうなんだ、昔お姉ちゃんが出て行くときに写真撮ってて、なんか記念にって」
今より幼い自分も写っていてどこか恥ずかしい。
「ふふふ、これだけメイドがいたら俊くんも大変ですわよね。うちのお屋敷でもいっぱいいて、侯爵様が大変そうですもの」
絨毯にぺたんと座り、写真を次々とめくる。が、その中に一枚気になるものが。
「あ」
俊とみかさが並んで写っている写真である。
「……これ。なんだか表情が他と違いますわ」
写真をチラつかせながら頬を膨らませて、俊を見上げる。
「今日は一緒にお勉強するだけのお約束でしたけれど……。
わたくし、実は今日はこの事でも、お伺いしたいことがあったんですの」
そう言うと少し拗ねた表情になる。
「怒りませんから、正直に答えてくださいませね。…それだけ、お約束してくださる?」
みかさと並んで撮った写真を見て、無意識のうちに表情が柔らかくなる。
しかし、どこか拗ねたような藍子に気付いて顔を上げる。
「何、どうしてほっぺた膨らませてるの?」
大したことではないだろうと藍子の頬をつついて笑う。
>わたくし、実は今日はこの事でも、お伺いしたいことがあったんですの」
>…それだけ、お約束してくださる?」
笑っていた顔が次第に解けていく。
「…いいけど」
あまり自分の過去を掘り返されたくないのか、少し不機嫌になったのを隠そうと我慢する。
藍子の向かい側に座りながら、内心小さく舌打ちしてしまう。
すぐに機嫌が変わる辺りまだまだ子供である。
「わたくしね」
写真のみかさを指差して、少し頬を赤らめる。
「この間名無し家に遊びに行った時に、
金髪の人だったかしら…割と新しいメイドの方からお聞きしたんですけれど…。
この方と俊くんが、特別仲が良かったみたいで…その…」
「もしかしたら、特別な『何か』があったんじゃないかって言われたんですの。
だから」
メイド服のスカートをぎゅっと握り、続ける。
「もしかしてわたくし、とんでもなくお邪魔をしてるんじゃないかしら。
それだったら、こうして一緒に遊ぶのもなんだか申し訳ないですわ」
表情を変えて切なそうに言っていたが、やがて膝に置いていた手で自分の胸元を慰め始める。
「でも……。お屋敷にいると、時々切なくてたまらなくなるんですの。
寝ていてもこうして胸を触って…『俊くんに触れられたら、もっと気持ちいいのに』って……」
(金髪…?誰だよ)
思い出そうとするが全然思い浮かばず、とりあえず話の続きを聞くことに。
>「もしかしてわたくし、とんでもなくお邪魔をしてるんじゃないかしら。
「そんなわけないだろ。みかささんにはちゃんと彼氏がいるんだぞ。
俺なんて弟のように可愛がってもらってただけだよ。藍ちゃんの方こそ、……」
その通りなのだが、色々と省略して話してしまう。
それより侯爵という婚約者がいる藍子の方こそ実際どうなのかと危ぶもうとするが。
>〜自分の胸元を慰め始める。
「!何して……」
慌てて止めようとするが、彼女の口から発せられる言葉に、一瞬で体が熱くなる。
(そうだよな。藍ちゃんをこんな風にしたのは俺なんだ)
複雑な気分の中にどこか満足感があって、急に堂々とした態度をとる。
「藍ちゃん、じゃあそのまま触ってよ。俺が、触ったことあるみたいに」
自分が危惧しているような事はどうやら無いようなので安心するも、
>じゃあそのまま触ってよ
「? ええ。構いませんわ…」
なんとなく流されて、俊の命令通りに自慰を始める。
メイド服を乱してたくし上げ、軽く膨らんでいる程度の胸を両手で揉む。
「っ…はぁ…。は…」
喘ぎ声は出ないが、呼吸が段々大きくなってくる。
今度は体勢を変えて背をベッドにもたれたまま、足を少しだけ開く。
「…ここもね、不思議でしょう…? 大人の人はみんな、『まだ子供だ』って言うのに」
太股の間に片手を入れ、下着をするっと脱いで下半身を露にすると
うっすらと生え始めている茂みをそっと指で撫でてみたりする。
「ここだけ、なんだか変……。…っん……」
指を忍ばせて控えめに弄ると、何故かすぐに愛液が染み出してしまう。
「ほら…。ちょっと触っただけでくちゅくちゅって、なるんですの……」
見るたびに大人っぽくなっていく藍子の身体を見てごくりと唾を飲み込む。
「変……?気持ちよくは、ない?」
するりと藍子の隣へ移動し、耳元で囁く。
「藍ちゃんがいじってる、上の方にちょっと固くなってるところがあるはずなんだけど……」
藍子の手を上から誘導し、陰核のところを抑える。
「ここをゆっくり、擦ってみて……」
重ねた手で言葉のように誘導しながら、耳元で囁きそのまま耳朶を甘噛みする。
「は、はい……。これが『気持ちいい』って気持ちなのかしら…」
小さな指で淫核をつまみ、言われた通りに擦ってみる。
「…! んっ、んん……!」
刺激が伝わり、思わず目を閉じて喘ぎ声すらも我慢しようとしてしまう。
でも指の動きを止める事はせず――
「っあ…。あ…ん…。 ちゅっ、ちゅぅっ…」
自分の秘所を弄りながら、無意識のうちに俊の唇にキスをする。
「ん……ふ」
自分がかなり興奮していると気付かないまま、ついには秘所から手を離してしまうと
裸の胸を俊に押し付けて抱きつき、ねっとりとしたキスをする。
「…。気になってた事がわかって、安心したからかしら…。恥ずかしいですわ」
「さっきは変な事を聞いてごめんなさい。どうぞ…御仕置き、してくださって構いませんわ……」
手を離すと床の上に四つん這いになり(言葉はなんとなくお嬢様のままだが)、いつものメイドさんごっこの要領で俊を誘う。
「御主人様……」
どうせならこのまま自分の手ではじめて達するところを見てみたかったのだが
無理だったようである。ほんの少しがっかりしながらも、口付けに応えて舌を絡める。
「……困ったな、俺は藍ちゃんの御主人様になるより、対等な関係でいたいんだけど」
少々おどけたように片眉を上げながら肩をすくめる。
「でも、俺がそう思ってることも分からない藍ちゃんには確かにお仕置きが必要かも
しれないな……」
そう言いながら、十分に濡れた秘所に指を二本ゆっくりと沈めていく。
十分大きくなった花芽を親指で押しつぶしながら、ゆっくりとピストン運動させていく。
「藍ちゃん…、どんな感じ?」
藍子の様子を眺めながら、次第にスピードを速めていく。
背後から声をかけ、上半身に手を伸ばして胸の先端を指先で転がしたりする。
>対等な関係でいたいんだけど
「だめですわ…あんっ…。それじゃ…メイドごっこに、なりませんもの…」
秘所で蠢く指が動く度に、体が反応して腰が動いてしまう。
「…ふぁ…あっ…! 頭がぼうっとして…。わたくしの体、俊くんの玩具になってるみたいですわ…」
舌足らずな声で言うと、喘ぎ声を徐々に大きくさせる。
「はぁぁっ…あっ…すごいんですの、なんだか……ふぁぁっ…!?」
色んなところに刺激を与える俊の指に耐え切れず、早くも一度達する。
>藍ちゃん…、どんな感じ?
「気持ちいいです……気持ちよくて、どうにかなってしまいそうですわ…っ。…あぁぁんっ!」
ハァハァと忙しなく喘いでいたが絶頂時には床に爪を立てて、軽く体を痙攣させる。
そしてまだ息が整わないうちに、時計をチラリと見てゆっくり立ち上がる。
「あの……。
…お兄様は、まだ戻っていらっしゃらないのでしょう?
もし俊くんが良かったら。もう少しだけ、遊んでくださいません…?」
尻を向けた格好で壁にすがり付いて、再びおねだりをし始めてしまう。
「藍ちゃんイった……?かわいかったよ、すごく」
入れている指を締め付けられた感じで彼女の達するのが分かる。
快感に身体を振るわせる藍子がとてもいとおしく思え、彼女の背中やうなじ
に口付ける。つい力を入れて吸ってしまい、少し跡が残ってしまう。
再びこちらに背を向けて壁に手を付いた藍子を見て笑みを浮かべる。
「お兄ちゃんは今日帰ってこないよ。
こんなかわいい藍ちゃん、誰にも見せたくないな……」
そう言いながら、もう一度彼女の背中に唇を寄せる。
ズボンを脱ぎ、限界まで大きくなったモノを取り出してこれほどなく潤った彼女に宛がう。
「んん……」
眉間に皺を寄せ、快感に耐えながら全て埋める。
「藍ちゃんの中、すごく熱くていいよ……藍ちゃんはどう?」
背後から彼女の耳に口を寄せる。
>お兄ちゃんは今日帰ってこないよ
「あ、そうだったんですのね…だったら、好きなだけ……ん、くぅっ…」
話している最中に挿入され、壁に必死でしがみつきながら悶える。
背後から続けて突き入れが始まると、再び興奮してくる。
「あんっ、い、いいですわっ。さっきの指よりずっと大きくて…あっ、あっ、御主人様ぁっ」
またもやメイドになりきって体をくねらせる。
「…わたくしの中に、あぁんっ、いつもの白いの…たくさん注いで下さいませぇ…っ」
2人しか居ない、という俊の言葉にすっかり安心してしまい、
いつになく大胆に喘ぎ声を出してしまうのだった。
「ふぁぁっ、あっ、俊くん…。もっとぉ……っ」
思ったよりも早く帰ることが出来、疲れた様子で家の鍵を玄関の扉に差し込む。
それを回すとガチャリと反応したものの、扉を開こうとすると途中でガコンと止まる。
そう、ドアチェーンをされてしまったのだ。
「俊のやつ……!」
俊と藍子のいる部屋は二階なのでさすがに玄関にはしっかりとは聞こえてこない。
しかし、かすかに漏れる高い声が女の人の声だと言うのはわかる。
「AVでも見てるのか……?」
何度も俊の携帯に電話するが繋がらず、呆然としそうになる。
こんな時間に連絡できる人は限られているので必死に思考をめぐらせる。
結局奏に電話し、彼女の一人暮らしする部屋へ転がり込むのであった。
同僚数人と厨房で朝の食事中。
「え?あんたの弟?知らないよあたしは。
顔は写真で知ってるけどさー、たぶんまともに話した事ないもん」
きょとんとした表情をしながら奏に話しかけている。
「あー。そういや、この前侯爵家の女の子が泊まりに来た時に、たまたま話題には出たかも。
御主人様のアルバム整理してたら、結構留萌みかさと一緒に写ってる写真が多かったのを思い出して
冗談で『あの2人結構仲良かったみたいよぉー。もしかしたらデキてたりして?』とは言ったけど。
でもホントはどうか知らないけどさあ、侯爵家の子もまさかそのまま冗談を真に受けたりはしないっしょ」
言い終わると大して気にもしてない様子でオレンジジュースをちゅーっとストローで吸う。
「さってと。パンまだかなー。早く焼けろ焼けろ」
「もうー、チエさんったら。
子供は嘘でも何でも信じちゃうものなんだから、そういうこと言ったらダメよ。めーですよ」
心配そうに言うと、焼けたパンにバターを塗ってチエに渡す。
「大体俊くんってここにいる時は小学生だったでしょう?そんな変な関係、あるわけないですよ〜。
ねえ奏ちゃん」
こちらはこちらで完全にありえないと思っているらしく、にこにこと笑いながら奏に紅茶を注ぐ。
「さ、そういう話はここまで。忙しくない今の内にごはん頂いておきましょうー。いただきます♪」
小さな2人に囲まれて、手を合わせる姿はどことなく小学校の先生のようにも見える。
「う〜ん…」
テレビで野球中継を見ている。
「お、野球野球。
どっちが勝っているのかな?」
横からのぞき込む。
「もうっ、チエさんたら毎回毎回"チビ"って言うんだから!」
浴場からぷりぷりしながら出てくる。どうやらそこで彼女と遭遇したらしい。
深夜のスポーツニュースを見ながら複雑な顔をしている。
「優勝して嬉しいのはわかるけど……なんであんなに汚い所に飛び込みだかるんだろ?
ファンじゃない人まで騒ぎに便乗してるみたいだし……」
優勝が近くなって嬉しいのだが、その辺りだけはどうしても引っかかるらしい。
「〜♪」
エプロンを外し、広い庭先で木の一本にもたれて低い月を見上げている。
夜風は涼しすぎるきらいのあるが、それが心地よいのか、時折目を細める。
なぜか最近噂のみかさとのツーショット写真を眺めている。
「……他の人と写っているのと、そんなに俺の顔違うか?」
自分ではよく分からず、首を傾げる。
「やれやれ、忙しい一週間だったな」
国内で色々と動きがあったせいか、商売の方も何かと忙しかったらしい。
自室で一休みして廊下を歩いていると、丁度奏に出会う。
「おお、丁度良かった。少し屋敷を歩いて回りたいのだが……付き合ってくれんか、奏?」
何となく自分の屋敷を巡ってみたい気分のようである。
お風呂セットを抱えたまま歩いていると、バッタリ主人と遭遇し、にっこり微笑む。
「あ、御主人様こんばんはー。お仕事お疲れ様です」
なんとなく恥ずかしくて、お風呂セットの上に乗っていたアヒルをカゴの底へ押し込む。
>少し屋敷を歩いて回りたいのだが〜
「もちろんお付き合いします!」
主人を見上げ、大きく頷くが、何か違和感を覚えて首を傾げる。
「そういえば、御主人様とこうして二人で話すのすごく久し振りな気がします」
バイトであるせいか、しばらく大勢の中でしか主人と顔を合わせていなかったようだ。
「さぁて、そろそろ寝ようかな」
立ち上がって大きな伸びをしつつあくびをする。
ベッドに横になり目を閉じるも、
窓の隙間から入り込む冷たい夜風に身震いしてしまい、眠れずにいる。
「うむ、よろしく頼むぞ」
奏の微笑みに応えると、ゆっくりと歩き始める。
>御主人様とこうして二人で話すのすごく久し振り〜
「……そうだな。最近私が忙しかったせいもあるが……やはり、奏には正式に屋敷に戻ってきて欲しいぞ。
何しろ私は、有能で美しい女性はいくらでも側においておきたいからな、はっはっは」
冗談っぽくそう言うと、他愛のない話に興じる。
そんなこんなでしばらく歩くと、つと立ち止まり耳をすませる。
「む、この声は……?」
厨房の方から微かに女性の嬌声が聞こえたので、奏の手を引いてゆっくりと厨房の側に近寄り、入り口から中を覗く。
「ほう……またあの二人か。仕事場で交わるとは、あいつも本当に若いな」
厨房では誰かが身体を重ねていたらしい。
それを見て、他人が聞いていれば突っ込まれそうな事を口走りつつ、ゆっくりと奏の方を向いてにっと笑った。
「奏も覗いてみなさい。瑞葉がひどく乱れているぞ」
奏の肩に手を回して、その交情の場を見せようとする。
>>570 主人とたわいのない話をしながら歩いていると、厨房に差し掛かる。
明らかに行為中の声が聞こえてきたので、手を引く主人を慌てて止めようとする。
「御主人様……!もう、見ちゃダメですよっ」
小声で抗議するが、手を回されて見える光景に視線が一瞬釘付けになってしまう。
人の行為を見るなんて滅多にないことなので、眺めているうちに変な気分になってくる。
しかし数秒後、我に返って慌てて視線を逸らす。
自分も厨房での行為は数回経験あることなので、このように外から見えるものなのだ
と分かると、恥ずかしさが増して顔が熱くなる。
「御主人様、早く行きましょうー」
厨房の入り口にくるりと背を向けて、主人の手を引っ張る。
>>571 「別に見ても構わんさ。二人も周りのことなど目にも入っていないようだしな。
それよりどうだ? 奏も厨房であんな事をしているんじゃないのか?」
厨房から背を向けようとした奏の身体をぐっと引き寄せると、後ろから抱く。
「顔が赤くなっているな。……ふふっ、図星だろう?」
衣服越しに奏の身体を触り、少し身を屈めて耳元で囁き、耳朶に唇を重ねる。
かなりたまっていた上に厨房での行為にも触発されたらしく、荒っぽい愛撫をするとともに奏の唇を奪う。
「二人で話すのが久しぶりと言っていたな。……ではせっかくだ。ついでにここで私の身体も思い出しなさい」
そう言うと、ゆっくりと服の隙間に手を潜り込ませる。
>>569 ふと、一室の窓が開いていることに気付き、そちらを見上げる。
一瞥して首を傾げてから、つられたように笑う。
「んー‥‥‥‥」
伸び上がった踵を降ろし、小一時間にわたる月光浴(ほぼ日課)に満足したのか、大きく伸び。
微妙に年齢を感じさせる仕草で首を捻ると、夜の庭の散策を続ける。
>>572 >奏も厨房であんな事をしているんじゃないのか?」
嘘はあまり付けない性格なので、何か言おうとするもののいい言葉が見つからず
口を少し開いたまま真っ赤になって俯く。
「御主人様いじわる……」
主人の香りが久し振りで、それに包まれただけで一気に鼓動が早くなり、大きな手で
触れられるだけでぞくぞくした快感が沸き起こる。
潤んだ目で軽く睨んでみるが、唇を奪われてあっという間に足に力が入らなくなってきて
主人にしがみついた。
>ついでにここで私の身体も思い出しなさい」
しかし、この言葉で一瞬我に返り、主人の身体から少し離れようとする。
「ここでなんてダメです…!あとで二人に見られちゃうかも……」
彼らが行為後ここを通るのは確実なので、必死になって顔を横に振る。
>>574 「ふふふ……可愛いな、奏は」
衣服を乱し、ブラの隙間から直接乳房を愛撫する。
なだらかな双丘をゆっくりて愛でると、微かに硬くなっていた先端を挟んで弄くる。
「ここでするからいいんじゃないか。そう言う奏だって、いつも以上に興奮しているだろう?」
厨房がぎりぎり覗けるような位置で奏を責め、彼女も中の様子を見続けられるようにする。
「ほら見なさい。一度果てたのにすぐさま二度目を始めようとしているじゃないか。見つかることなどないさ。……もっとも」
奏の下半身に手を伸ばし、その部分をなぞるように撫でながら囁く。
「私達があの二人よりも燃えて、何度も交わるようなら話は別だがなぁ」
硬くなった逸物を奏の尻に押し当てて、そのまま擦るように動かした。
>いつも以上に興奮しているだろう?」
駄目だと言いながらも、同僚の嬌声が聞こえる中、他の人がいつ通るかもしれない
場所で敏感な場所を刺激されると、普段より早いスピードで体がどんどん熱くなる。
だが、認めたくないのか目をぎゅっと瞑って顔を左右に振る。
「はぁ……っ、でも……」
胸の先端を愛撫され、熱い吐息が漏れる。
せめて声だけは上げないようにと手の甲を口に押し当てる。
>「ほら見なさい。一度果てたのに〜
言われたとおりにそっと中の様子を覗く。
主人の言葉に安心したのか、少し強張っていた身体の力が抜けた。
ずっと下着の上からの刺激だったので焦らされている気持ちになってきたのか、
無意識のうちに腰が動き始める。
「御主人様、……こういうのもスリルがあって、ちょっといいかも……」
次第に理性がどこかへ飛んでいってしまったのかそんな言葉を呟き、自分から
主人に口付けた。
>>573 寒さに堪らず起き上がり、窓越しから外を眺める。
ふと視線を下ろした先に桂の笑う姿が。
先ほどの自分の姿が桂に見られてたかと思うと少し恥ずかしくなり
顔を赤らめると、気付かれぬ様そっと窓を閉める。
それでもまだ寒さ治まらず、
クローゼットの中から発見した一着のガウンを寝衣の上から重ね着すると、
安心した気分で眠りにつくのだった。
>>576 「そうだ、それでいいんだ。……そうやって堕ちた奏は、とても淫らで魅力的だからな」
その気になってきた奏にもう一度キスをすると、奏の下半身を纏うものを全て下ろしてしまう。
完全に勃起した逸物を秘所に擦り付けると、奏の身体をゆっくりと壁にもたれかからせる。
「厨房での交わりが見えているか? ……二人は夢中で聞こえないだろうが、私達も派手にやろうじゃないか。なに、他の者は皆寝入っているさ」
嬌声が響くその場所で囁くと、焦らすように幾度か逸物を動かしてから、ぐっと腰を進めて挿入する。
「う……む、随分濡れているじゃないか。やはり口では嫌がっても、奏の心の中では欲しがっていたのだろう?」
後ろからゆっくりと突きながら、奏の背筋を撫でつつ言う。
「それに相変わらずきつくていい締りだ。男を悦ばすためにあるような……名器だな」
上下に動かしたりかき回してみたりと、久々に交わる奏の身体を楽しむ。
「ほら、もっと鳴くといい。スリルがあるといいんだろう?」
最奥をぐりぐりと強めに刺激すると、次第にペースを上げて奏を責め立てる。
「イキたかったら素直に言うんだ。何度でもイかせてやるからな……」
奏の尻を掴むと、貪るように腰を振り続ける。もちろん、厨房の中にも視線を走らせるのは忘れないが。
>>578 壁にもたれながら、その壁から厨房での声が響いて聞こえてくる。
他の人の行為中の声に更に興奮を高めながら、主人が続きをしやすいように
軽く足を開いた。
「ん……、御主人様、早く……っ」
途中の焦らすような動きについ腰を押し付けてしまいそうに
なりながら、やっと入ってきた熱に大きな息を吐き出す。
>やはり口では嫌がっても、〜
「んんっ…はぁ……だ、だって…御主人様の手が、えっちだから……」
言葉で攻められたり、奥や感じるポイントを攻められるたび、無意識のうちに
きゅうっと主人のものを締め付けてしまう。余計に主人のものの重量を感じ、
次第に余裕がなくなってくる。
「あっ…、御主人様……、い…イっちゃいそうです……っ」
主人の首に腕を絡めてしがみつき、なんとか主人の耳元で切羽詰った声を出す。
>>579 「そうかそうか、褒めてもらえると嬉しいな。では……」
片手で奏の乳房を揉み、指の合間に先端の尖りを挟む。
「膨らみこそないが、先っぽの感度は格別のようだな? ここまで硬くなるとは……」
腰を深く浅く巧みに使いながら、胸を重点的に責める。
奏の秘所から与えられる刺激を楽しみながら、やがて彼女から漏れた言葉を聞いて笑みを浮かべた。
「そうか、イきそうか。……丁度いい、瑞葉も今にもイきそうだ。二人で一緒にイってしまうといい」
体勢を変えて正面から突き上げるようにすると、荒々しく奏を責め立てる。
「さあ、盛大にイってしまえ。屋敷中に声が響くくらいにな! ……くっ!」
上壁から奥まで一気に突き上げると、奏の絶頂を感じてから逸物を引き抜き、射精する。
溜まっていた白濁が次々と奏の身体を白く染め上げ、主人に汚されていく。
「ふふっ……あちらも思いっきりイってしまったようだな」
ぼうっとしている奏を尻目に、ほぼ同時に行為を終えた厨房内のカップルを見る。
主人の大きな動きと声に、中の二人に聞こえてしまうのではないかとぼんやり頭の片隅で
考えるが、今はそれどころではなく、すぐに忘れてしまう。
「やっ、そんなに声出たらダメ……!あっ、あ…っ、御主人様……!」
自分の声が大きいのか小さいのかも分からなくなりながら、喉を逸らし身体を硬直させて
絶頂に達する。主人の熱い白濁が身体にかけられるのを感じて、うっとりと眼を閉じた。
荒い息を整えながら、主人の言葉につられて目だけで中の様子を窺う。
「……って御主人様、今度こそここにいたら見つかっちゃうかも……!
……ねえ、これから一緒にお風呂に行きませんか?」
いつの間にか床に置いていたお風呂セットに気付き、主人に誘いかけるのであった。
>>581 「ふふ……この際見つかっても面白いからいいとは思うがな、私は」
この期に及んでまだそんな事を言っているが、さすがにまずいと思ったのか。
「まあ、それもいいだろう。私ももう一発くらいは出したいところだしな、奏の誘惑に乗るのもいいだろう」
わざとそんな言い方をすると、奏の頭を撫でて。
「ではせっかくレディから誘われたのだ、さっさと行くとするか。はっはっは」
相変わらずの調子で、奏と歩いていくのだった。
食堂の片付けもあらかた終わって休憩中。
空いた部屋の床に座り込み、ベッドに背中を預けた姿勢でうつらうつらしている。
「‥‥‥‥!」
不意にピクっと顔を上げ、
「ぁ‥‥‥」
呟きながら、焦ったように肩を掻き抱く。
しばらくそのままじっとしていたが、また微睡み始めた。
特にすることもなく、屋敷の中をぶらついている。
ふと、通りかかった部屋の中からかすかな物音が聞こえて立ち止まる。
誰かいるのかと思ってわずかにドアを開けて、中を覗き見る。
「あれは、桂さん…? …寝てるのかな」
ベッドにもたれかかっている桂を見つけて、様子を見る。
「ふ‥‥‥‥くぅ、んっ‥‥‥‥」
ワンピースの上から、脚の付け根のある一点を弄っている。
擦れた声が時折漏れ、
「はぁっ」
先ほどまで見ていた夢の延長なのか、半分伏せられたままの灰色の眼は溶けそうに潤んでいる。
スカートを捲り上げているわけではないので遠めには何をやっているがわかりにくいが、
熱を持った吐息が状況を雄弁に物語っていた。
意識を朦朧とさせたまま、一心に指先の快感を貪っている。
普段の耳の聡さにも関わらず、没頭しているのか、まだ半分眠っているのか。
見ている人間がいることに気付いていない。
「…この声……桂さん、もしかして…?」
桂の艶がかった声がかすかに聞こえて、ごくりと唾を飲み込む。
その光景をもっとはっきり見ようと身を乗り出した瞬間に、ガタリとドアを押し開けてしまう。
「あっ…!」
その拍子に部屋に完全に入り込んでしまい、気まずそうに桂から目線を逸らす。
「!」
ドアの開く音に、顔を上げる。まだ少々動作が鈍い。しかし、
「‥‥‥‥ぁ」
数秒後、まともに理性が働いてきたのか。
恐る恐る上げた顔が真っ赤になっている。
「‥‥‥‥っ!」
弾かれたように立ち上がると、先ほどまでの鈍さはどこへやら。
慌てて身を翻し、廊下に駆け出そうとする。
「まったく! 食べ物を料理する厨房であんな行為をするなんて!」
くどくどくどくど……と瑞葉に小言を言っている。
どうやら昨晩、たまたまその場を通りがかったらしい。
視線を逸らした瞬間に桂が立ち上がり、逃げ出そうとする。
ドアから出る前に咄嗟に桂の腕を掴んで、そのまま強引に抱き寄せる。
「…桂さん、何で逃げようとするんですか?…見られたらマズい事でもしてたんですか?
例えば…お仕事をほったらかして、誰もいない部屋でオナニーしてた…とか?」
片腕でがっしりと桂を抱き締めたまま、スカートの中に手を伸ばす。
さっきまで桂の指に弄られていた秘所を指で撫で上げながら、無表情に尋ねる。
「あ‥‥‥放しなさいっ」
神楽坂に声鋭く言葉を放ったはいいが、普段の敬語ではない。命令口調になっている。
腕を振り解こうとしているが、力の差で明らかに不可能。相当に気が動転しているらしい。
不毛な努力に気勢が削がれてか、囁かれた内容に、
「っ、あなたには関係ない‥‥‥‥‥」
消え入りそうな声で応じてから、です、と語尾に付け加える。
とはいえ、つい先ほどまで弄っていたこともあり、秘所を撫でられると身体が反応してしまう。
ひぅっと声を漏らして、身体を硬くする。
>>591 「関係なくはないですよ…メイドさんがお仕事をサボってたら、いけないでしょう?
ご主人様に知られたら、酷いお仕置きされるんじゃないですか…そんなの、嫌でしょう?」
声を漏らす桂に嗜虐心をそそられたのか、秘所を弄る指の動きを激しくしていく。
「でも、サボってたのを知ってるのは俺だけです…桂さんの態度次第ってやつですけど。
…それに、俺の「相手」ならお仕事を出来なかった理由にもなる…悪い取り引きじゃないと思いますよ」
耳元で囁きながら、そのまま耳穴に舌を伸ばしわざと音を立てながら舐め回す。
「ぅ‥‥‥‥」
普段なら意識に止めない、『お仕置き』という単語に、思わずびくりとしてしまう。
(もうっ、あんな夢見るから‥‥‥‥!)
内心で自分を叱咤するも、次の行動に思考が結びつかない。
「っ、あんっ、やめな‥‥‥っ」
抱きすくめられた背を丸める。せめて耳に侵入してくる舌から逃れようとして、
「別に、怖くなんか‥‥‥ないんだから‥‥‥‥」
肩を抱いて小声で呟く。
「ひゃぁっ」
水気を含んだ音と、伝わる悪寒に再び肩を震わせる。
>>593 「ふぅん…恐くないって割には、なんだか震えてますね?」
ぴちゃぴちゃと嘗め回してから、今度は耳たぶを甘噛みし始める。
「…でも、もう逃がしませんから。取り引きじゃなくても、俺は桂さんを抱きますよ」
秘所を弄っていた手を引き抜いて、ズボンから真っ黒のバイブを取り出す。
「何のつもりか知らないけど、父さんが送ってきましてね…せっかくだから、試させて下さいよ」
スイッチを入れて振動させたバイブを持った手を再びスカートの中に突っ込み、
ショーツの上からバイブを当てて、ぐりぐりと弄り始める。
「ここは、こんなに出来上がってるんだ…せっかくだから、俺が寂しさを満たしてあげますよ…」
巧妙に耳たぶを刺激されると、既に入りっぱなしのスイッチに、重ねて信号を送られているに等しい。
落ち着きを取り戻し始めた理性とは裏腹に、身体は必要以上に敏感になっている。
「ぁ‥‥‥あ、う‥‥‥‥あ、うぁぅ」
取り出されたバイブへの目線が物欲しげなものになりかけて、不自然さを隠しながら目を逸らした。
下着の上から、敏感な突起から割れ目にかけて、人間のものより冷たい感触が暴れる。
「さびしい‥‥‥‥?」
問い返してから慌てて口を噤む。
「ちがう‥‥ほしくなんか、ない‥‥‥んぅっ」
です、を付け加え、首を振った直後、またバイブが陰核に触れて息を飲む。
>>595 「でも、ここは動かすたびにくちゅくちゅって音がしてますよ…。
いい加減に素直になっちゃいましょうよ…欲しいんでしょう、本物が」
執拗に耳元で囁きつつ耳を嬲り、抱き締めたまま身体を動かしてベッドに押し倒す。
スカートを捲し上げて、秘所をバイブで責め続けながら桂の服のボタンを外していく。
「桂さんの身体はすっかり出来上がってることですし…それとも、ここで終わりましょうか?」
乳房の頂点を執拗に舐め回しながら、下から桂の顔を見上げて囁く。
バイブは竿の部分と秘所を擦り合わせながら、先端で陰核の辺りを何度もつつく。
「っ‥‥‥‥くぅんっ、は、う‥‥‥‥!」
言えるはずの一言が言えない。喉まで出かかった言葉を押し込んで、、頬をシーツに押し付ける。
しつこく責められている所為で限界が近く、迎えてしまえば多少は楽になるという誘惑がある。
が、それを迎えてしまうことにも抵抗があった。その結果の板ばさみ。
小さな全身をすっぽりと神楽坂の熱が包んでいるため、中途半端に昂ぶったまま、せめてもの抵抗として目線をいっぱいに逸らそうとする。
早くも、脚は擦りつけられるバイブの動きに小刻みに動きはじめていた。下着の上からにも関わらず、水音は高い。
密着した姿勢だと相手の状況もつぶさにわかるため、昂ぶりを直接感じてしまって腰が持ち上がりそうになる。
「だ、め‥‥‥っ」
口元へ差し上げた指が二本。
無意識に口腔をもてあそびながら噛んだり舐めたりしているうちに、唾液で、べたべたになっていた。
>>597 「ふぅん…ここまでやられても、まだ素直にはなれない、と…強情ですね。
こっちはもうショーツもびしょびしょなのに…それに、腰も浮かび上がって…」
乳首を責めながらくすくすと笑い、秘所にあてがっていたバイブをそっと離す。
覆いかぶさっていた身体も離して、ズボンから反り返った肉棒を取り出す。
「素直になりたくないなら、いいですよっ…悪いですけど、勝手に行きますからっ…!」
ぐっしょりと濡れたショーツをわずかにずらして、先端を秘所の入り口にあてがう。
そのまま肉棒をゆっくりと押し込んでいき、リズミカルに腰を打ちつけ始める。
「桂さんの中、すごく暖かくて、絡み付いてきますよっ…ふぅっ、最高だっ…」
膣内をかき回しながら、放っておいたバイブを乳首に押し当て刺激を与え始める。
>>598 「‥‥‥‥」
掛けられた言葉に、逸らした目線がすこし哀しげに歪んだ。
取り出された肉棒を見ないように、瞼を一度強く降ろし、ゆるゆると頭を振る。
(言えない‥‥)
素直に口にするほうが仕事としては正しい、と理解しつつも口に出せない。
この館に来るずっと以前のことを強く思い出してしまった、今では尚更だった。
思考はそこで中断。
「あ‥‥‥‥っ、んっ、んんんっ、ふあっ」
入り込んでくる感触に耐え切れずに声を出してしまう。
「っ、あん、うぁうっ、だめ、こえ‥‥‥‥っ、でもっ‥‥‥‥あぁんっ」
猛烈な熱を伴って押し入る逸物の感触を受け止めながら、それでも静止の言葉を紡ごうとする。
「っ‥‥‥‥ぅあんっ」
「なんでっ‥‥‥‥どうしてっ‥‥‥‥違う違う違うのにっ、やだぁ、ほし‥‥‥‥っ、ああんっ」
本人も自分が何を言っているか意識していない言葉が、うわ言めいて幾つか溢れる。
>>599 「違うって連呼しつつ、俺のはすっかり受け入れてますねっ…。
…深く考えずに、気持ちよくなっちゃいましょうよ…そうすれば、楽ですよっ…!」
うわ言のように声を漏らす桂に優しく語りかけながら、髪を撫でる。
囁きかけながらも突き入れはどんどん激しくなり、手に持ったバイブは乳房の辺りを彷徨わせる。
「桂さんっ…なんか、もう出ちゃいそうですっ…このまま、中で…いいですかっ…?」
無理やり押し倒した事に罪悪感があるのか、肉をぶつけ合いながら放出の前に尋ねる。
上半身を覆い被るように桂に抱きついて、唇を重ねて舌を絡めようとしながら突き上げ続ける。
「んっ‥‥‥‥はっ、やうっ、やぁ‥‥‥‥」
潤いきった膣内は、逸物の中身を搾り取らんばかりにひくひくと蠢く。
がむしゃらに暴れるモノを受け止めようと、神楽坂の尻に当たる細い脚には力が込められている。
「‥‥‥‥」
シーツを握り締めながらも、気持ちよくなっちゃいましょうよ、との言葉に一瞬嬌声を止め、戸惑いを含ませて眉根をわずかに緩ませる。
「らく、に‥‥‥‥?」
小さな呟き。
「ふぁ‥‥‥‥あはぅ――う、ひぅっ、は‥‥‥‥めくれ、る‥‥‥‥ぁんっ、ひゃぁっ」
狭い内部の襞を押し開かれ、逸物が進むたびに腰が跳ねた。感度の上がったままの乳首のあたりでもどかしく徘徊うバイブに、
時折上半身をもぞつかせる。快感に抵抗することにも限界が近く、声が大きくなっている。
「っ‥‥‥‥ぁ」
なんとか相応しい言葉を紡ごうとして、
「大丈夫、です‥‥‥‥どうぞ、くだ‥‥‥‥くださいっ、はぅ、あ、あああッ、くる、きちゃう‥‥‥‥!」
焦らされ続けた身体が絶頂に向かい始め、両目をぎゅっと閉じて上体をわずかに持ち上げ、
指先をぐしゃぐしゃになったシーツの上で徘徊わせる。
>>601 桂の控え目な喘ぎ声を聞きながら、それをかき消すほどの勢いで腰をぶつけていく。
膣内をかき回しながら、囁かれた桂の了承の言葉にわずかに頷いて、奥まで小突くように突き上げる。
「出しますよ、桂さんっ…くっ、あぁっ…!!」
一際深く突き入れて、抱き締めた桂の膣内で肉棒を脈動させて白濁を吐き出す。
白濁を吐き出し終えてから肉棒を引き抜き、だるそうに身体を起こす。
精液と愛液にまみれた肉棒の先端を桂の唇に触れさせて、桂を見下ろす。
「…綺麗に、して下さい。桂さんも、いつまでもここにいる訳にはいかないでしょ…?」
先端から零れた残滓を桂の唇に垂らしながら、ゆっくりと唇の間に肉棒を割り込ませる。
奥に万偏無くぶつけられる生暖かくぬめった感覚を、憂いを拭い去れない表情で受け止める。
入りきらなかった精液が、逸物が抜かれると同時にどろりとあふれ出すが、
「ふぁ‥‥‥‥」
太腿をつたう気配にも感じているらしく、内部が引き抜かれる逸物を締め付ける。
差し出された逸物を見て、殆ど思考を放棄したまま、
「は、い‥‥‥‥」
寝そべったままの姿勢で、唇を汚す白く濁った液体を塗すように、歯列を割って逸物を咥え込み、中身を吸い出しはじめる。
わずかに頭を上げて色素の薄い髪の絡まる指先を添え、残ったものがなくなると、すこし名残惜しげに、唇を放した。
そのまま、放心気味に息を吐く。
「ごめんなさい、ちょっと‥‥‥起きあがらなきゃ‥‥えぇと、お名前は」
そこで言葉を止める。一度身体を重ねて、顔も覚えているのだが、名前を覚え損ねたらしい。
「‥‥‥‥申し訳ありません、普通に、その‥‥‥‥ご奉仕、できなくて」
一通りの行為で思考が落ち着いたのか、非礼を詫びる。
やっぱり力の入らない下半身を見下ろす。まだ白いものが溢れている。
「あは‥‥‥‥いっぱい、貰ってしまいました」
白濁を指で掬い取ると、指先が敏感な場所に触れて吐息を漏らす。
>>603 肉棒に残った残滓を吸い出される感覚に、身体をわずかに震わせる。
すべて吸い出されてから桂の上から身体をどけて、ズボンの中に萎えた肉棒をしまう。
「…覚えてくれてなかったんですか。神楽坂ですよ。神楽坂、俊樹。…今度は覚えて下さいね?」
スイッチを切ったバイブをポケットに押し込んで、ベッドに腰掛ける。
「いいんですよ、俺だってちょっと無理やりしちゃったし…次からは、もう少し普通に…ね。
それに、なんだか抱え込んでるみたいですけど…俺なんかでよかったら、いつでも話を聞きますから」
頭をかきながら言って、生臭さがわずかに残る桂の唇に自分のそれを軽く重ねて、微笑む。
「……だから、そういう恥ずかしい事、普通に言わないで下さい…」
桂の言葉に赤面しながら咳き込んで、ベッドから立ち上がる。
「桂さんも、早く戻った方がいいですよ……そのままの格好でいたら、また襲われちゃいますよ?」
軽く桂の髪を梳いて、乱れた衣服を見た目だけでも整えて、「また今度…」と言い残して、静かに部屋を出る。
ベッドに腰掛けている。
叱られて、軽く頭を下げて苦笑い。
「!」
唇を重ねられて、すこし焦ったように口元に左の手を当てる。こっちが利き手らしい。
その後、神楽坂の反応を首を傾げて見送ってから、ぱたん、と乱れた服装のまま、ベッドの上に倒れる。
その後、数秒の逡巡。
「もう遅いし‥‥‥‥お仕事、ないよね?」
自分を納得させるように呟いて、そのまま改めてベッドに足を乗せて横になる。
‥‥‥今度はちゃんと、ドアには「清掃中」の札と鍵を掛けていた。どっとはらい。
ベッドに寝転んで、文庫本を読みふけっている。
部屋の窓は開けっ放しで、冷たい風が部屋に入り込んでくる。
※
部屋の窓を開けると、涼しい風が中へと入り込んでくる。
「ふぅ……もうすっかり秋だな」
珍しく、感慨に耽ってみる主人。
夕食の残りのパンを坦らげて一息。
玄関前で寛いでいる。
「ん。……郵便?」
ポストが鳴る音に、こんな時間に、と呟いて表へ出ると、郵便受けを覗き込む。
「……すごしやすくなったのはいいんだが……」
不意に、思慮をめぐらす。
「気が緩んだり、居眠りに走ったり、肥えたりするメイドが出てくるのが問題だな……」
問題だ、とか言いつつ、何やら変なことを考えたのか、うれしそうな顔になったり。
旧びたつくりのポストを引き開けて、中身を覗き込む。
宛名を確認するより早く、表情が凍りついた。
「……!」
一通の、白封筒に筆文字で宛名書かれた封書。
「嘘だ……なんで……」
封筒の裏、差出人の姓に『御崎』の文字。
それ自体に違和感は無い。ただの封筒だ。消印だってちゃんと押してある。
(御崎の家だって……名無しのお屋敷だって人の世界じゃそれなりの地位なんだから……)
ただの書簡かもしれない。使用人として勝手に処分するのはマズい。
数秒悩んだ後で、指先にふっと息を吹きかけてポストに手を突っ込む。
(……よかった。ただの封筒だ……って、でも、どうしよう……)
戸惑いを含んで、封筒を凝視する。
内容によってはここにいられなくなる可能性がある。
(燃やしちゃえばバレない、とは思うけど……)
肥えた、などと言ったからなのか、妙に小腹が空いた。
「……まあ、誰かに何か作らせるか」
夜ではあるがそう遅くは無い。食堂へ行く間に誰かに会うだろうと思い、部屋を出る。
玄関前を横切ると、開けっ放しのドアが目に入った。
「……誰だ一体?」
眉をひそめて外を見てみれば、ポストの近くで突っ立っている桂の後姿が。
「桂か……? おい、こんな時間にそんなところで何をしている?」
主人の姿を認めて、
「あ、はい?」
反射的に封筒を後ろ手に隠す。
(最近、桂、鈍くなってる気がする……)
この間もなんだかあるまじき姿を人に見られたりしたし。耳と鼻が聞くのは唯一の取り得なのに。
「御崎」という姓は、上流社会では「そこそこ聞かれる」。
資産や地位で有名、なのではない。端的に言うと、所謂、歴史の影で有名な手合いの家だ。
最近は落ち目なので、上流階級の家に取り入るのに余念が無いらしい、という話は桂もきいている。
なので、ここになんらかの手紙が来ても不自然は無い。無いのだが、
桂が屋敷に逃げ込んできた経緯に、御崎の家は深く絡んでいる。
だから、封筒を主人には見せたくなかった。まだ、ここを出たくはない。
隠し事を見抜くのには自信がある主人である。
何事も無かったかのように桂に近づくと、隙を見てすっと封筒を横取りする。
「誰宛の封筒かは知らないが、こういうマネは良くないな、桂?」
差出人も見ずに、ピラピラと桂の前で封筒を振ってみせる。
まあ主人としては、誰宛だろうとかまわなかったりするのだが。
「とりあえず、屋敷に入りなさい」
言って、半ば強引に桂の手を取ると、玄関の中へと引っ張っていく。
(どうしよう……)
考えて意識が眼前から離れていた隙に、封筒を抜き取られてしまう。
「え?‥‥‥わわっ、わわわわわっ、ちょっと待ってください主様それっ」
反射的に取り返そうと伸び上がるが、身長さにして頭2つ分はゆうにあるわけで、届く筈が無い。
そうこうしているうちに気付いたら屋敷の敷居をまたいでいた。引っ張られて。
数秒前と同様の思考(6行分)が頭の中を駆け巡る。
(……何事も無いかもしれないし。しれないし……)
上の空である。
上の空の桂の顔を、いつの間にかぢっと見つめる。
「……お前、何か隠していないか?
この封筒はまあともかく、妙にそわそわしているようだが……?」
どうやら、他に何か隠してると踏んだらしい。
(よかった)
とりあえず中身については関知されていないようで、内心でほっと胸を撫で下ろす。
(後で燃やしとこ。……掃除の時にでも)
それも問題があるような。
「え?」
何か隠していないか、と言われて顔を上げる。
なにもありませんけど。何も何も」
片手を上げた姿勢のまま、主人と目を合わせて言う。
安堵からか口調は軽いが、言ってから
「‥‥‥」
少しだけ、こっそりと考え込む。
懸念材料は主に先ほどの件なのだがそれがが主人にわかる筈もなく、
その行動が疑いのネタを増やしていることに気付いていない。
「ふむ……」
桂の行動を吟味した結果――
「……いかんぞ、桂。お前も涼しくなって気が抜けたクチか?
何をやったのかは知らんが、やましい事を隠していることが顔に出ている」
確かにやましい事を隠してはいるが。
「今日何回目かはもう数えてないが……まあ、こっちに来なさい」
そう言うと、再び強引に近くの部屋に引っ張っていく。
というか何回も今日やったのかと。
「‥‥‥」
やましいことが他に全く無いとは言うまい。
机の抽出しの中身が人に見せられないことになっているとか。
休憩時間に仮眠をとっては寝過ごしているとか。
(……考えるの、止めよう)
気持ちを切り替えることにした。なんだか重要な懸念まで流している気がするが。
「なんかいめ……」
主人の言葉を耳に挟んで、なんとなく口の中で繰り返す。
「お体に、障りませんか……?」
おずおずと口を挟んでみたりするが、主人の気は変わらないらしい。
>「お体に、障りませんか……?」
「はっはっは! この程度で弱るほど私は老いてはいないぞ?」
冗談抜きで元気らしく、豪快に笑う。
部屋に入ると、無難にドアに鍵をかけ――
不意に桂を突き飛ばし、倒れた彼女に覆いかぶさる。
「ふん、そんなに驚くまでも無いだろう?」
先ほどまでの笑みは何処へ行ったのか。
スゴみを効かせた顔で、桂を睨みつける。
突き飛ばされて、床――といっても絨毯の上だが――に両手をつく。
「いたっ……、ふぁっ?!」
驚いた様子で、圧し掛かってきた「凄みを利かせた表情」の主人をきょとんと見上げる。
いまいち緊迫感が無い。
「主様、この姿勢痛い痛い痛いですっ」
見事に床に付いた片腕が極まってしまい、顔を蹙めて痛みを訴える。
「ち、ちゃんと御奉仕しますからっ、退いて頂けますか……?」
トチり気味に問いかけてから、本気で痛いのかうぅ、と小さく呻いた。
「何を言っている? これは『御仕置き』なんだぞ?
緩んだ気持ちを引き締めようというんだ。奉仕などで直るわけが無いだろう」
とは言え、なんか腕が変に曲がったままでは五月蝿そうなので、一度体勢を楽にさせてやるが、基本的には彼女を仰向けにしたまま。
一息ついたかと思えば、桂の服を肌蹴させ、片手が早くもスカート――その先のショーツ――の中に入り込む。
「……さすがに、まだ濡れていないだろうが……な」
ニヤリと笑いながら、グイッ、と指先を割れ目に押し込んでみる。
中途半端な姿勢で腕を付くのは辛かった。
多少なり楽な体制になって、肺の中を半分ほど吐く。状況はあまり好転していない。
流石に準備はできておらず、ひりつくような痛みに顔を蹙める。
「……つぅ」
圧し掛かった熱量に反応して、秘所の奥が早くも熱くなっている。
「ちょっと、待ってっ……」
脚をもぞつかせて、押し入ってくる指先を止めようとするが、上手く行くはずもない。
「こういうのは嫌っ……っ、んっ」
自由の利かない姿勢は苦手なので、無駄と知りつつもなんとなく抵抗してしまう。
一瞬、このまま入れるかどうか悩んだが、まあ秋の夜長とも言うし、ちょっと慣れさせてやることにする。
本当にちょっとだけだが。
「嫌かね? まあ、御仕置きだからな。
喜んで御仕置きを受けるというのも、それはそれで問題だろう?」
名目上御仕置き、というならまだしも――と心の中で付け加える。
押し付けるように。押し広げるように、指に力を込めてだんだんと桂の割れ目を押し開く。
もう片方の手も休まない。摘み上げるようにして、彼女の胸の先端を嬲る。
「……さて、そろそろかな?」
本当にちょっとだけ慣れさせたので、もう入れる気らしい。
「っ……ぅん、んくんっ、っぅ……はぁっ―――」
絶え間なく胸元を弄られているために声が漏れてしまう。
乾いた内部に割りいれられる、湿り気の無い指先の感触は依然として痛みを伴うが、
痛みと共に刷り込むような快感が交互に襲ってくる。その為に、奥が熱い。
(うー‥‥‥)
『嫌なのはお仕置きだから』と言われればそうなのだが、
陰鬱なのはどちらかというと自分の反応が早さだった。嬉しいということはない、と思う。断じて。
目を細めて脱力したまま、恨めしげな感情を目線に込めて主を見上げる。
なんだかんだでしおらしくなっているあたり、一応メイドの自覚はあるらしい。
指先が、徐々に湿ってきたのを感じ取る。
なんだかんだ言って、無理にやっても感じる体なのだろう。これなら最初から無理に入れても大丈夫かもしれなかった。
「うん? なんだその目は? 何か文句でもあるのかね?」
彼女の視線に気が付いて、指の腹で、秘裂にある突起を押しつぶすように捏ねる。
「胸ももう立っているな……ずいぶんと火付きがいいようだな、桂?」
「さて……」
逸物を取り出して、桂の秘所に宛がい、一気に挿入する……と思いきや。
「もういいぞ、桂」
そう言って手を引き、立ち上がる。既に、放っておけば自室に帰りそうな勢いである。
「?」
いきなり立ち上がられて、数秒硬直。
本当に自室に帰りそうな主の様子に気付いて、慌てて声を上げる。
立ち上がろうとした所で完全にスタンバイ入っていた内壁が勝手に動いてしまい、よろめく。
「ちょっ、待って下さいッ‥‥‥うぁ」
(あぅ、なかが……やだぁ)
気を取り直してなんとか立ち上がると、
「主様ッ」
噛み付かんばかりの勢いで声を張り、主の腕に取りすがるや否や、文字通りに噛みついた。
がぶ。
「痛ッ!」
完全に予想外――というかこの状況でこの展開を想像する人などいないと思うが――の攻撃に、思わず声を漏らす。
「……桂……」
ゆっくり振り向く。その顔は、怒りに満ちていた。
呼び止めて懇願するなら、自室でゆっくり可愛がってやるか……と思っていたのだが。
「そういうつもりなら、容赦はしなくていいな、桂?」
ピクピクと、怒りに満ちた顔を強引に笑顔に見せようとしているような、引き攣った顔で、宣言する。
とりあえず、さっき桂から取り上げた封筒を通りかかった執事に投げつけると、
桂の後ろ首を掴んだまま、今度は地下室に連行するのだった。
気付けば。
唾液を糸と引きつつ、かなり本気でがぶりとやった犬歯がシャツの生地から抜ける。
(……えーと主様の笑顔が恐いんだけどあれ桂、何かした?)
条件反射。本能。そんな言葉が頭に浮かぶ。
というか、言葉より前に手(もとい口)が出るのは人間以前。
「ふわ?」
首根っこ掴まれて地下室行き一名様。
投げつけられた封筒を受け取る執事の目線が怪しい。
桂に向けて、憫れむような色を浮かべつつ、内心にあるものが手に取るようにわかる、そんな笑みを浮かべている。
「ちょ……無理、そんなの、無理ですーーーー!!!うやぁ、やああんっ」
結局、事細やかに何をして欲しいか懇願するまで「はじめから」お仕置きのやり直しを食らって、
夜明け前には封筒のことは心底どうでもいい気がしていた。
「さて…今日の仕事もこれで終いか。
…いや、念のために確認しておくとしよう」
自室で一仕事終えて、一息つきながら手帳をめくる。
びっちりと埋められたそれは、自身の多忙さを如実に表していた。
※
633 :
白河 貴子:2005/10/03(月) 22:01:45 ID:L3UEKXux
食堂の大きな椅子に腰掛けて、片手でぱらぱらと雑誌をめくる。
空いた手の人差し指は、つまらなそうにテーブルを叩いている。
「…お仕置きグッズのカタログだなんて、誰がどこから持ってくるんだろうね」
なぜだか分からないけれど、他人がよがり狂う姿は滑稽に見えてしまう。
自分はすっかりご無沙汰だけどね、なんて思って、溜め息をひとつ。
634 :
白河 貴子:2005/10/04(火) 00:10:17 ID:P+SGJD5q
水仕事で荒れかけた手を撫でながら、そろそろ歳かなぁ、なんて呟いてみた。
夜は遅く朝は早いこの仕事、日付の変わる頃には眠気が押し寄せてくる。
「ふわ…」
欠伸をかみ殺しながら立ち上がって、重い影を引きずるように自室に戻りながら、
まだ明かりのついた窓を見つけてくすりと笑った。
休憩しながら、置いてあった旅行のパンフレットを読んでいる。
「食べ物おいしそう。北海道、いいなぁ」
誰もいない静かな厨房で、ひとり料理の修業。
「いちいち本物を使うわけにはいかないから……」
何も載っていないまな板の上を刺身包丁が巧みな動きで滑らかに滑っていく。
その動きは、数々の材料が実際に存在しているかのよう。
「あら。どうしたの〜、お父さんかお母さんは?」
休憩室に迷い込んできた子供に近寄り、話しかけている。
☆
「…いつまでも、貴方の思い通りになるとは思わない方が宜しくてよ!」
主人の部屋から怒鳴りながら出てくる30代ぐらいの女性。着物の乱れを直して悔しそうに唇を噛む。
「く……っ」
そのまま、屋敷の廊下を無言で歩き始める。
640 :
里村 志保:2005/10/04(火) 23:08:15 ID:0nEfuWMT
シャドークッキングを終えると道具を片付け、厨房を後にする。
自室に戻ろうと廊下を歩いていると、何やら機嫌の悪そうな女伯爵を発見する。
こちらに歩いてくるようなので自分は通路の端に寄り、
深く丁寧に頭を垂れたまま彼女が通り過ぎるのを黙って待つ。
(……くわばらくわばら)
>深く丁寧に頭を垂れたまま〜
「…? あなた、確かメイド長の」
通り過ぎずに足を止め、感情に任せて突然志保の腕を掴む。
「……ちょっと来なさい。主人に話が通じないなら、私にも考えがあるわ」
志保の手を引いて客室に連れて行くと、メイド服の襟元を掴む。
「私、今とても気分が悪いのよ。少し酷い事をするかもしれないけれど、覚悟しなさいね」
ギリギリと首を少しずつ絞めるようにして手に力を込める。
644 :
里村 志保:2005/10/04(火) 23:54:14 ID:0nEfuWMT
刺々しい雰囲気を感じながら、柚子に連れられていく。
すると案の定、その雰囲気が具現化するようにしてこちらに突きつけられる。
「…けほっ、お、奥様、華村様、くっ、苦しいです……っ」
いきなり襟元をきつく掴まれたので、つい彼女の手を制止しようとしてしまう。
だが柚子の表情にその抵抗すらも危ぶまれる気がして、すぐに身体の力を抜く。
「わ……っ、わかり… ま、した」
声を懸命に絞り出して言葉を紡ぎ、彼女に服従する意思を示す。
「奥様ですって?」
志保が『奥様』と言った事に過敏に反応し、胸元から取り出した小さなナイフを志保の頬を当てる。
「ふふ、そうね。つい最近まではそうだったかしら。でももう我が家の主人は…亡くなりましたの」
傷をつけないように刃先をわずかに滑らせ、襟元までナイフを下ろすと
ゆっくりメイド服を裂き始める。
「…あなた、自分の主人が何をやったか。どうせ何も知らないのでしょう?
あの男が裏切ったおかげで、華村伯爵家は滅茶苦茶よ」
どうやら主人の商談相手だったらしいが、何事かをきっかけに捨て駒として切捨てられたらしい。
「……ここの主人も、萩野子爵も、あのいけすかない若侯爵も…みんな許せない。
自暴自棄になった人間がどれだけ恐ろしいか、思い知らせてやるわ」
志保のメイド服をビリビリに破くと、隙間から下着が覗く。
それを強引に剥いでしまってから彼女を床に突き飛ばす。
「ほら、四つん這いになって。主人の非礼を使用人の貴女が詫びなさい!」
厳しい口調で言いながら、露になった志保の尻を、土足のままグリグリと踏みつける。
柚子のナイフによってメイド服が裂かれていき、自分の肢体が次々と外気に晒されてゆく。
恐怖によって身動きができないというより、彼女が語る不幸な出来事に聞き入ってしまっていた。
(……でもたぶん、そうしないと御主人様だって困って、うちの屋敷も…)
相手を蹴落とさないと、自分が蹴落とされてしまうからしょうがない。
そう弱肉強食の理論を使って、心の中で自分の主人を擁護する。
そんな非情な理論には、どこか納得できないことを感じながらも。
今はただ自分の主人を信じ、何とか柚子の機嫌を取るしかない。
「痛…っ、華村様、でも私は、主人が悪いことをしたとは思っていません!
だっ、だから、主人の非礼を詫びるなんて…… できま、せん…」
床に転んだ後、踏みつけられながらも、なんとか上体を起こして反論する。
口に出した後で、”しまった”と思いつつ。
>主人が悪いことをしたとは思っていません!
「そう……。今の私はこんなメイドにも甘く見られているのね」
静かに呟き、半ば蹴るようにして更に踏みつける。
「いいわ。そんなに主人を信じたいなら信じればいい」
自分の着物を少し切り付けて破り、志保の両腕を縛ってから
客室に備え付けてある乗馬鞭を手に取る。
「その心が否定的なものに変わるまで、私は貴女を甚振り続けるだけ……」
そう言うと鞭を振り下ろし、志保の背中や尻や足を強く叩く。
「痛いでしょう?可哀想ね…。でも、これは全部御主人様のせいなのよ。
…ほら!もっと苦しんで痛がりなさい!」
言葉でも詰りながら、志保の体が部分的に赤く腫れるまで鞭を振るい続ける。
「っ! ん、く……っ、あぁ、あぁっ!」
最初の一、二発は歯を食い縛り、悲鳴を押し殺して耐える。
だが連続して何発も叩かれると痛みに負けて声を荒げてしまう。
「…これが、御主人様のせいだと仰るなら… んぁっ! 甘んじて受け入れます。
御主人様は……っ! わ、私を…… ここまで育てて下さったんです。
だ、だから… あぁっ! だから… これぐらい……の、こと……」
鞭を打たれながらも懸命に自分の考えを口に出し、最後まで紡ぎ上げる。
身体のあちこちを包む鞭打の熱が身体を火照らせ、
額から流れた汗が頬に髪の毛をぴったりと張り付かせた。
「……ん、あぁっ、あぁ…」
それでも尚、鞭打たれ続けられていると、悲鳴が先ほどよりもだんだん小さくなってくる。
知らず知らずのうちに声色に艶が混じり始め、柚子に自分の本性を示してしまう。
秘所からは愛液が流れ、太腿までも卑猥に濡らしていた。
叩くうちに志保の声色が変わってくるのに気付き、手を止める。
「はぁ、はぁ…。あら……。あなた、こんな事で感じているの?」
体を屈め、いやらしく愛液を垂らす秘所に顔を近づけてわざと指で広げる。
「男が欲しくてたまらないのかしら。あの男に育ててもらっただけあるわね」
そして一度立ち上がると、今度はまたもや備え付けてあった極太のバイブを持って戻って来る。
「……とことん憎らしい子だわ、勝手に感じたりして…」
志保の膣内に無理矢理深く突っ込み、スイッチを入れる。
バイブが蠢き始めると一旦志保から離れ、ベッドに腰掛けると
自分の靴を脱いで足先を志保の口元に近づけた。
「舐めなさい。甘んじて私の怒りを受け入れると言うのなら」
彼女が口をつける前に頬を足で踏み、足先を押し付けたりする。
「さあ」
表情は相変わらず険しいまま。着物の隙間から白い太股を見せながらも、何度も乱暴に足を押し付ける。
秘所を柚子に指で広げられると奥に溜まっていた愛液が溢れ、彼女の指や床を汚す。
「はしたない身体で申し訳ありません、柚子様… えっ、ひぁ、あぁっ!」
膣内を強引に拡張して入り込んでくるバイブの感触に驚く。
ひどい圧迫感は感じたものの、飢えていた秘所には痛みは全く感じられなかった。
「あぁっ、ゆ、柚子…さ、まぁ……っ、んんぁ、あぁ…っ」
胎内を卑猥に刺激するバイブの蠢きに、悩ましげに声を上げる。
「……んっ、ちゅっ、ちゃぷっ、んぁ、あぁ……っ! あぁ、ん、ちゅっ… ちゃぷ…っ」
下半身にどうしようもない悦楽を受けながら顔を踏まれ、被虐心が激しく燃え上がる。
何度も達して恍惚とした表情で柚子の足を追うが、
身体が震えるためになかなか上手く舐めることができない。
彼女の足を舐め始めることができたときには、口の周囲が涎だらけになってしまっていた。
志保に足を犬のように舐めさせて満足――するはずもなく。
水音だけが響く中、段々と自分がより惨めになるばかり。
「……ん、はぁ……あぁ…。志保………。……くっ、離して!」
従順に舐めている志保を睨んで、また唇を噛み、足先だけで彼女を振り払う。
「あんな男のために、こんな事まで平然とやるなんて…やっぱり許せない。
夫だけじゃない、私は家族全員を失ったのよ。それだけの代償は、どんな事をしてでも払っていただくわ」
志保の髪を掴んでそう言うと、履物を履き直し
「志保、また来るわね。『それ』が終わったら…せいぜい主人と使用人達の身の安全でも心配してなさいな」
まだ悶えている彼女を放置して部屋を出て行く。
主人に陵辱されてから志保を甚振ったので、多少疲れた様子で屋敷を出ると
外で御付きの小さなメイドが自分を待っていた。
「…話は終わったわ。帰りましょうか…」
車に乗り込み、心配するメイドに苦笑しながら返事をしてやる。
「疲れてないから。大丈夫よ、私にはあなたがいるもの」
柚子の言い分が信じられなくて、もっと彼女から話を聞きたかった。
だが自分の意思とは関係なく快楽を生み出す玩具のおかげで、身体の自由が利かない。
また、数え切れないほど快楽の頂を味わったために疲労もあった。
「…あ、あぁ…… あ、あ……っ、ぁ、ぁ…」
部屋から出て行く柚子を、悶えながら視線で追いかけることしかできなかった。
バイブのスイッチを切ろうにも、柚子に腕を縛られているのだ。
彼女と主人のことに思考を回したかったが、否応無しに刺激を発するバイブが憎らしかった。
思考さえも縛られて、強制的に頭の中を快楽で埋め尽くされる。
ただバイブの振動を享受して肢体を弓なりに反らせる、
理性を失った人形に自分が変わるまでそれほど時間は掛からなかった。
電池が切れるか、体力の限界のどちらかが訪れるまで、この拷問のような快楽は続いた。
「さっきの子、華村様の使用人だったなんて。
あんな年齢なのに、すごくしっかりしてるのね〜。びっくり……あら?開いてる」
迷子と勘違いしていたらどうやら他家のメイドだったらしい。感心しながら歩いていると近くの客室から何か物音が。
>>652の志保を見つける。
「…きゃっ!? し…志保さん!志保さん大丈夫!?」
メイド服はボロボロ、顔は全く無事なものの、体の至る所が痣などで赤く腫れている。
その異様な様子に慌ててバイブのスイッチを切り、腕を解放してやると
心配そうな顔で彼女の頭を胸にぎゅっと抱く。
「痛かったでしょう、手当てしてあげなきゃ……」
「はぁ? そりゃまずいだろ」
食事に注文をつけてきたとある執事に、呆れたような顔でそんな事を言っている。
「確かに元気は出るかもしれないけどよ、人と会う時にニンニク料理はないだろ。
……いや、そりゃ無茶だ。どんな一流料理人でも、素材を殺さず臭いも消すなんて無理だっての」
度重なる寝坊の罰当番で風呂掃除中。
クロゼットから毛布を出している。
「そろそろ肌寒い季節になりましたものね」
ついでに小さな毛糸の敷物を、セナのバスケットにも敷いてやる。
「ふう……」
休憩室で、一人紅茶を飲んでいる。
「どこの屋敷の人も立派な執事だったなぁ……。私も、あんなふうになれるかな」
方々の屋敷の執事同士での、定期交流会があったらしい。
「?」
いつのまにか屋敷に置かれている高級マッサージ機に気付く。
「『自由に使ってよし』…。御主人様が買ったのかなあ。スイッチは、えーと……」
座ってみると両脇のあたりに妙な出っ張りが。とりあえずスイッチを押してみる。
「♪〜 …――ふあぁっ!? や、やだ、なにこれぇっ」
マッサージ機が体の両脇から胸を揉み始め、激しく慌てる。
「とっ、止めるボタン止めるボタンっ」
♪
「セクハラ用マッサージ器? おじ様ったら……」
控え室のテーブルに置き忘れられていた納品書を見てため息をつく。
「うっわぁ、あのマッサージ機エロいなあ…」
観葉植物の影に隠れながら
>>659の様子を覗き見している、作業着を着た中年男。
「ちょっと他の部屋も覗いてみっか」
「よいしょっ……ええっと、この部屋は……」
珍しく、真面目に仕事をしていたりする。
普通なら、主人や執事の命令など聞かないのだが――
「……ふぅ、これでチェックは終わりですわね……
あとは、明日にでも瑞葉様にご報告すればおしまいですわ」
瑞葉からの頼まれごとらしい。
親(男爵)の威厳で威張っているだけあって、子爵家の娘である瑞葉に対しては割と従順っぽい。しかも様付け。
階級制度が染み付いているというかなんというか……
「そうですわ、ミリカさんに頼みごとをしていましたっけ……きちんとして下さいましたかしら?」
ちょっと不安そうになる。
「とりあえずこの納品書を届けてから覗いてみましょうか」
「……よし、増えてない」
自室にある体重計に乗った後、ほっと一息。
「最近美味しいものが多すぎるから気をつけないと。久しぶりに会う人に『太った』なんて言われたら嫌だし」
どうやらここの所『食欲の秋』を地で行っていたらしい。
☆
「仕事はキツイのに給料安いし、すぐに営業所にトンボ帰りなんかできるかってんだ。
多少金持ちの家でくつろがせてもらってもバチは当たらねーや」
文句を言いながら廊下を歩くと瑞葉のいる控え室に差し掛かる。
「おっと、一人か。ちょっくら遊んでくかな」
>>665 「お嬢さん。ちょっとお邪魔しますよ」
人のいい中年を演じつつ部屋の中に入り、瑞葉を油断させようとする。
「御主人様が少し休んで行けと言うもんでねぇ。一杯、茶でも貰いたいんだがね」
>>668 「あ、はい。こんばんは……少しお待ちくださいね」
男にソファを進めると、上品な仕草で、しかしテキパキとお茶の用意をする。
「甘いものはお好きですかしら? お茶受けにクッキーがあるのですけれど……」
トレーに乗せたカップとクッキーの乗った皿を差し出し、カップに紅茶を注いでいく。
「こんばんわ。あら……丁度よかった、ちょっとみかさを呼んでもらえる?」
名無し家の玄関にて、以前の顔見知りのメイドに、そう頼む。
今回は、以前のようなスーツ姿ではなく、侯爵家でのメイド姿。
だが、仕事に関してはきっちりする麗のことである。遊びに来た、というわけでもないっぽい。
>>669 瑞葉がお茶の用意で自分から視線を外すと、立ち上がる。
「甘い物?いやいやそれよりも……」
そう言うと突然態度を変えて背後から瑞葉を羽交い絞めにする。
「俺はこっちの方が好きなんだよなあ」
早速手をスカートに入れ、乱暴に弄り始める。
「金持ちじゃない奴は相手しないってわけでもないんだろ?ちょっくら遊んでくれや」
下品な感じで、瑞葉の耳元に顔を近づけて言う。
>>671 「きゃっ!?」
身体の自由を奪われて驚きいて叫ぶ。
「お、おやめください、あの……いけませ……痛っ」
乱暴な指の動きに鋭い悲鳴を上げる。
>金持ちじゃない奴は相手しないってわけでもないんだろ?
「ひ……っ、ご、御奉仕、なら……い、いたしますから……怖く、なさらないで……」
野卑な言葉遣いと、その体臭に竦みあがってしまい、
瞳に涙を浮かべ、イヤイヤをするように頭を振りながら頼み込む。
「えっ、私にお客様……ええっ!?」
部屋に知らせに来た奏に教えられて、慌てて彼女が案内された広間に向かう。
「えっと、服装は大丈夫、髪も乱れてないし……」
一応侯爵家からの使いということも考えられ、間違っても粗相をするわけにはいかない。
「失礼します」
丁寧にそう言って部屋に入ると、麗の顔を見てぱあっと顔を明るくしかけて──戻す。
「お久しぶりです、麗センパイ。……今日は、どうしたんですか?」
完全にメイドとしての対応になりきれていないのは、らしいと言えばらしい。
>>673 >「お久しぶりです、麗センパイ。……今日は、どうしたんですか?」
「残念ながら、今日も仕事。
――とは言っても、個人的な依頼を受けただけだから、今回はそんなにかしこまらないでもいいわよ」
と、みかさが発した自分の呼称に、クスリと笑いつつ。
「ちょっと……あなたの部屋へ行ってもいいかしら?」
髪をかき上げるフリして、周囲に誰も居ないことを確認しつつ、小声で問いかける。
>>674 「個人的な依頼、ですか?」
ひとまず『仕事モード』を解除して麗と話すも、その意味がわからず小首を傾げる。
>あなたの部屋へ行ってもいいかしら?
「……はい! もちろん大丈夫です!」
麗が小声で問い掛けた意味がわかっていないのか、それともそれ以上に嬉しいのか。
広間から出て、自室に着いて。
「どうぞ、一応片付けてありますから」
珍しく完璧に整理整頓している部屋に、麗を招き入れた。
>>672 「『怖くなさらないで』だぁ?ふざけんじゃねーよ、おまえらメイドは黙って客の言う事聞いてりゃいいんだよ!」
食器が倒れるのも構わずに、テーブルの上に勢い良く瑞葉を押し倒し、服を剥ぎ取り始める。
「所詮こんな格好してても飲み屋の女や売春婦みたいな事ばっかりやってんだろ?ケチケチすんなよ…」
侮蔑するような言葉を投げかけつつ、瑞葉の上に圧し掛かりいやらしく笑う。
「すぐに気持ちよくなるぞ、お嬢ちゃん」
言うや否やすぐスカートをたくし上げ、下着をずり下ろして両足を抱えて
まんぐり返しの格好にさせる。
そして顔を近づけ、秘部を貪るようにして舐め始める。
「っ…くちゅっ、くちゅ…」
>>675 「(相変わらず、元気ね……)」
一瞬だけ――表情に影を落としてから、何事も無かったかのようにみかさの後をついて行く。
>珍しく完璧に整理整頓している部屋に、麗を招き入れた。
「あら、本当」
少なからず、同じ屋根の下で生活した身である。
この部屋が比較的どうなっていたか、は知っていたが、確かに今回はかなり片付いていた。
部屋に入り、適当なところに座ると――真面目な顔で、じっ、とみかさの目を見る。
「ねぇみかさ? 単刀直入に聞くけど……
あなた、ここの主人に何か隠し事してない?」
>>676 >飲み屋の女や売春婦みたいな事ばっかりやってんだろ
「ち、違いますわっ! 私は……私たちは……」
怯えて泣きながらも、男の目をまっすぐに見返す。
「ただお客様方と、御主人様のためになるよう、御奉仕をするだけですわ……。
お金をいただいたりするわけじゃありませんから……っ」
>すぐに気持ちよくなるぞ、お嬢ちゃん
「いやっ、いやぁっ!!」
身体を折り曲げられ、秘所を嘗め回され、文字通り屈辱的な行為を強要されたことで
奉仕をすべきだという理性よりも、嫌悪感の方が募る。
「やめて……やめてくださいませっ。もう、イヤ……っ!!」
>>677 「ふふっ、私だっていつまでも子供じゃないんですから。部屋くらいいつも綺麗にできます」
わずかに胸を張って、嬉しそうに言う。
ひとまず麗にお茶を出して、さてどんな話なんだろうと思うと。
>あなた、ここの主人に何か隠し事してない?
「……」
笑顔がかすかに曇り、その場に沈黙が訪れる。
「隠し事、ですか。……御主人様以外になら、これでもかってくらいしてますけど」
どこか自嘲的にそう言って、麗から逸らさずにいた目を一度閉じる。
「今は、特に……何もないですよ。私はただのメイドですし」
麗は信用できる人間であるし、彼女が屋敷に来た内情も知っている。
それでも、あくまで普通に、そんな言葉を紡いだ。
>>678 悶える様子に罪悪感を抱くどころか、却って興奮し更に舐め回す。
ひとしきり舐め回した後でやっと体勢を元に戻し、自分のジッパーを下ろして肉棒を取り出す。
「イヤと言われてもここでやめられますかってんだ。あまり長居はできねえしな」
がっちりと瑞葉の体を逃げないように押さえつけると
手で軽くしごいてから一気に、唾液まみれの秘所に挿入してしまう。
「よ…っと、おおっ、すげぇなこりゃ」
「これでタダだってんだから最高だな…っ、御主人様様だ…!」
今まで実際にこの屋敷のメイドを犯した事が一度も無かったらしく
えらく感動した様子でガンガン突き入れる。
「俺らみたいな庶民の人間にもこうしておこぼれをくれるんだから、さすが器が違うぜ」
>>679 >「隠し事、ですか。……御主人様以外になら、これでもかってくらいしてますけど」
そりゃぁね、などと、みかさの田舎の彼氏のことを考えつつ。
>「今は、特に……何もないですよ。私はただのメイドですし」
「そう……」
そうとだけ答え、麗も目を閉じ、しばし何かを考えるようにする。
やがて再び目を開くと、表情に笑みが浮かぶ。
そして――
「……んっ……」
不意に。
みかさに近づくと、口付ける。
>>680 匂いのキツい男の剛直が、唾液を潤滑油代わりにして一気に入ってきてしまう。
「い……や、ぁっ、あ、あああっ、ひ……ぐすっ……ん、あぁっ、ふ……んんっ!」
いきなり激しく動かれて、悲鳴交じりの声をあげるものの、
徐々に肉襞はほぐれて男のモノを適度に絞り上げはじめる。
愛液も僅かずつながら分泌されて、淫らな水音が立つようになる。
「んっ、んっ、んぁっ、ぁっ、あっ、あ、あっ!」
声もだんだんと高く甘いものへと変わり出し、心ならずも腰が蠢いて快楽を貪り合うるようになる。
>>681 「……っ」
目を閉じて何か考えている麗を見て、心なしか表情が硬くなる。
やがて目を開いて笑みを浮かべた麗を見て、安堵しかけて……。
「……んっー?!」
不意に唇を奪われて、丸い目をさらに見開かせた。
どうやら、期待のようなものはあったものの、無警戒かつ予想外だったらしい。
>>683 >不意に唇を奪われて、丸い目をさらに見開かせた。
キスして抱き合うようにしたまま、みかさをベッドのほうへと押し倒し――
みかさが目を閉じたスキに"口に含んだ甘いもの"を、みかさの口の中に流し込む。
「……ふふふっ、どう? 甘いでしょ?」
唇を離すなり、それが何かは言わず――ただ、両手をみかさの服の隙間に入れ始める。
彼女の上に乗り、割と自由にできる体勢を維持したまま。
>>682 >声もだんだんと高く甘いものへと変わり出し〜
「なかなかいい声上げるようになってきたじゃねえか、ほらっ」
思いっきり奥まで貫きながら、前倒しになって瑞葉の乳房を乱暴にしゃぶる。
「もっと欲しいか?そら、しっかり咥えろよ!」
興奮して大きな声で怒鳴りつけ、瑞葉の足を自分の肩に抱え上げて密着させ
突き入れの間隔も短く早いものになっていく。
結合部からは唾液と、肉棒に強引に掻き出された粘液がテーブルへポタポタと滴り落ちたりする。
>>684 「……ん」
そのまま抱かれるようになり、ベッドへと押し倒される。
そして、何かを口の中に流し込まれた。
「……ふぁ。麗、センパイ?」
口の中で溶けた何かを聞こうとするが、その間にもメイド服の隙間に麗の手が伸びてくる。
「あの、私いきなりこうされても全然いいんですけど……でも、どうして」
微かに染めた頬で、麗を見上げる。
さっきの質問からなぜこの行為に至ったのかが、理解できないらしい。
>>685 「んあっ、ふ……く、んんぅっ!」
胸の膨らみの頂点で震えながら尖っている桜色の蕾が
口臭のキツい男の口腔内で弄られ、唾液まみれになっていく。
「も、もう……やめ、て、くださいまし……もう、いやっ、いやぁ……っ」
顔を覆って弱弱しい声で泣きじゃくる。
しかし逸物が秘所を出入りするたびに、泣き声とともに悩ましい嬌声が喉から漏れ出す。
「ひ……ぐすっ、ふぁっ、あ……んっ、ひくっ、ふ、ぅぅぅっ」
心とは裏腹に、襞は男のモノを巧みに締め上げて、絶頂へと誘っていく。
>>686 「あら、ちょっと考えたらわかると思うけど?」
服の中を突き進み、両手でみかさの胸元を弄りながら、さも当然のように言う。
というか、なんかこういうことをしていると既視感―デジャヴュ―を感じるが、考えないことにする。
そして、手がみかさの胸の先端にたどり着くと、彼女に顔を近づけて、笑ってみせる。
これからすることを楽しみにしているような――『笑顔』ではなく、『笑み』を浮かべる。
「本当に何も無いなら、楽しい思いをしておしまい。
何かを隠しているなら……言いたくなるようにするだけのこと、よ」
言って、両胸の先端を服の中で抓り上げる。
>>687 >も、もう……やめ、て、くださいまし
「そうかそうか、無理したからなあ、最後ぐらいは言う事聞いてやるよ」
にんまり笑うと早さはそのままで、息を更に粗くして声を漏らしたりする。
「あぁ……やめてやるにはまず一発出さないとなぁ、中に出して終わらせるか」
「……ハァ、ハァ、…くぁっ…!」
瑞葉に構わず達し、容赦なく中へ射精してしまう。
「ぅあぁ……」
溜まっていたのか大量の白濁が瑞葉を汚し、秘所からどろっと溢れる。
「おおっと。まだ出るぞ、ほれっ」
引き抜いた逸物からまだ精液が出そうになり、瑞葉の乳房や腹部にわざと振り掛ける。
>>688 「……そ、そんなぁ。だって、私っ」
上ずり気味の声で何か言おうとするが、反論できない。
どうも麗に見下ろされると、以前と同じような状態になってしまうらしい。
そして、久々に見る麗のそういった時に見せる笑い顔に、ぞくりとする。
「わ、私は別に……ひぁっ!?」
快感とは別物の刺激を受けて、思わず声が出てしまう。
まだ少し触られただけだというのに、呼吸が乱れて目も潤んでしまっていた。
>>689 「ひっ……やぁっ、中……は、イヤっ!」
妊娠の心配はないのだが、何やら内部から身体を汚される気がして、儚い抵抗を見せる。
が、男のよく鍛えられた腕力にはとても適わず、内部で逸物が暴発する。
「ひあっ!? あ……はぅ……いやぁぁぁあああっ!!」
白い肢体の内外をべっとりと黄ばんだ精液で汚され、放心状態で横たわる、
陵辱後のその姿は、奇妙に扇情的ですらあった。
>>690 「あら? 痛くしたつもりだったんだけど……?」
片手を彼女の服の中から出すと、みかさの顎を掴み、自分のほうを向かせる。
「どうしたの? このくらいで、そんな声を出して……」
服の中に残した左手で、乱暴に乳房をこね回しながら、とぼけた問いかけをする。
そして、片膝を立てると、膝をみかさの足の間に押し込み、半ば強引に押し開く。
「もしかして、下のこっちも触って欲しいのかしら?」
>>692 「やっ……麗、センパイ」
抵抗することなど全く考えられない相手に、痛みを伴った愛撫を加えられて。
乳房をこね回されながら、荒くなりつつある吐息の中で、自分に言い聞かせるようにごく小さく言う。
「私だって……あれは、だめ」
>もしかして、下のこっちも触って欲しいのかしら?
「っ!」
気づいたときにはもう脚が開かれ、どうしようもない状態に。
「そんな、私こんなときに欲しいなんてこと……ないです」
明らかに迷いが見える表情で、そう告げた。
>>693 もっとも、みかさの回答がどうであれ、結果は同じになっただろうが。
「そう? 胸だけでそんなに気持ちよさそうな声を出しているのに、こっちはいいの?」
と、スカート越しから、優しく焦らす。
割れ目に沿ってなぞり上げてみたり、スカートの中に手を入れるも、太ももを撫でるだけで引っ込めてみたり――
半身をみかさの上に乗せるような格好のまま、ひたすら焦らしていく。
「胸だけでいいの? 下は本当に欲しくないの? 気持ちよくないの?」
みかさの反応を楽しむような微笑を浮かべ、耳元で囁く。
もうほとんど暗示をかけているかのようである。
「あ〜〜〜〜〜、だる。……ん?」
掃除をやっと終えて出てきたところ、
>>691の様子を偶然目撃してしまう。
(おいおいー。また見ちゃいましたよー……。ったくしょうがないなぁ)
いくら(一方的な)ライバルとはいえ強姦魔に襲われているところを見て見ぬふりもできない。
「すぅ……」
一息吸い込むと、
「こらぁぁー!このド変態、さっさと出て行かないと大怪我するわよ!!」
甲高い大声を上げ、小柄にも関わらず
手に持っていたデッキブラシを思いっきり振り回しながら男を追い払うまでは良かったのだが
「このっ、このっ!あっヤバイ電球割れちゃった、いいや気にしない!出てけー!」
暴れて多くの電球や食器を割ってしまうのだった。
>>694 「私、そんなに感じてるわけじゃな……ぁ、んぁっ」
今度は衣服越しに焦らすような愛撫を受けて、甘さの混じった声が漏れ出す。
自分の弱い所を知っている麗に、しつこく、しかしここというポイントは絶妙に外されて。
「はぁっ、あぁん……」
焦らされに焦らされた結果、こうなる。その上。
>胸だけでいいの? 下は本当に欲しくないの? 気持ちよくないの?
「やぁ……ダメ、そんな、ダメです、もう」
いやいやをするように首を振って拒もうとするが……やがて我慢できなくなったのか、潤んだ瞳を麗に向ける。
「お願いです、もう焦らさないで、もっと気持ちよくしてください……麗御姉様」
最初から誘導されていたかのように、屈服を意味するその言葉を口にしてしまう。
>>695 >こらぁぁー!このド変態、さっさと出て行かないと大怪我するわよ!!
「……ぇ……っ、ち、チエ、さん?」
慌てて逃げていく男と、それを追い払うチエを見て、目に生気が戻ってくる。
「あっ、でもそんなに暴れたら……」
身体についた精液を拭い、着衣の乱れを直しながらも、焦って止めようとする。
「……でも、ありがとうございました。助かりましたわ」
いつもは冷たい視線を向けているのだが、今だけは暖かく微笑む。
「割れた電球とお皿は、私がしてしまったことにしておきますから。
それと今度、美味しいお菓子、買ってきますわね」
感謝の心と、借りを作りたくないという拘りと、その半々で、そんなことを言うのだった。
>>696 >「お願いです、もう焦らさないで、もっと気持ちよくしてください……麗御姉様」
このまま、焦らしたまま回答を求めることもできる。
……ちょっと悩んだが、当初の予定通りに進めることにする。
「そう……じゃあ……」
ゆっくりと、再びスカートの中に手が入っていく。
足に沿って這い上がり、ショーツの隙間に入り込み、その指先がみかさの割れ目に触れる。
触れた指が、2,3度割れ目に沿って動いたかと思えば、どんどんその動きが加速されていく。
「ふふふっ、気持ちよくなりたいんでしょ?」
そして、勢い余ったような感じで、指がいきなり2本、割れ目の中に突き入れられる。
>>698 「あっ……あっ、あ……」
期待に満ちた声が、無意識に漏れる。
麗の指が肌を這い回り、布の奥に潜り、微かに湿っているそこに到達する。
こくりと、喉が鳴った。
「っ、くっ、んん……ひっ!」
秘裂を指が擦り続け、そして不意に奥へと挿入される。
身体を走る鋭い感覚に、一瞬身体を硬くした。
「気持ちよくなりたいです、けど……痛っ、まだ、くぅっ」
まだ準備が万端とは言えないそこは、まだ痛みの感覚の方が勝っていたようだった。
>>699 ぴくっ、と一瞬麗の指が動きを止める。
しかしそれもわずかな間で、すぐさま秘裂を弄り始める。
「じゃあ、こうしたら気持ちいいかしら?」
今度は、だんだんと割れ目を押し開くように。感じさせ、濡れさせるように、じっくりと。
無論、気持ちよくさせるだけではなく、時折爪の先で割れ目や秘豆を引っかいてみたりする。
体を少し浮かせて、片手だけで、みかさをその気にさせていく。
「……ねぇみかさ? そろそろいいかしら?」
かき混ぜるように、螺旋を描きながら、ゆっくりと指を押し入れながら、そう聞く。
>>700 >じゃあ、こうしたら気持ちいいかしら?
「んっ。……あ、そこ、いいです……ふぁ、ぁっ」
時折痛みも与えられて痛そうな顔をするも、それに勝る量の快楽を与えられて、次第に麗の手に落ちていく。
やがてすっかり力も抜け、為すがままに近い状態になって。
>……ねぇみかさ? そろそろいいかしら?
ゆっくりと責められながら聞かれると、もうほとんど思考が回らない。腰をくねらせて、ようやく口を開く。
「……やぁっ、でも、私のせいで麗御姉様にまた、迷惑が……ぁん」
蕩けかけた表情から漏れ出した言葉は、もう秘密の存在を肯定しているものだったりするのだが。
>>701 指先の感覚で分かる。
もうみかさの秘所は、十分に濡れていた。
その中にもぐりこませた指を、最初はゆっくりとピストン運動させる。
「……みかさ」
と、力の抜けたみかさとは対照的に、はっきりとした声で麗が言う。
中盤以降使っていなかった手で、みかさの前髪を掴み、半ば強引に自分の顔を見させる。
「変なことは考えないでいいの。何を隠しているのか、言いなさい。いいわね?」
ついには命令形で宣言する。
その途端に、秘所を刺激していた手を、激しく動かし始める。
>>702 「は……あぁっ……麗御姉様っ」
前後運動する指を締めつけて、熱烈に歓迎する。潤った膣内が、まるで男性のものにするように動いていた。
>……みかさ
その言葉とともに、麗の顔が視界に入る。この状態で彼女に逆らうなど、できるわけもなかった。
直後に始まった激しい指の動きに、ついに我慢と秘密を守ってきた心が決壊する。
「ひぁっ……ああっ! すごっ、ああっ!」
快感に踊らされながらも、目からは涙が零れる。
「……私っ、子爵様に、御主人様を売れって……でないと、家族や幸希に、私の事をばらすって」
絶え絶えになりながら、続ける。
「幸希を裏切ってここにいるのに、私、これ以上誰かを裏切るなんて出来ないのに……でも、でもぉっ!」
責め立てられて淫らな顔を見せながらも、わけのわからないままで胸中に押し留めていた言葉を続けた。
>>703 >「幸希を裏切ってここにいるのに、私、これ以上誰かを裏切るなんて出来ないのに……でも、でもぉっ!」
「はいはいはい、わかったから」
と――
髪など掴み、乱暴に命令したのは何処へやら。
いつの間にやら責める手も止まり、片手がみかさの頭を撫でていた。
「……落ち着いた?」
そう問いかけた麗の顔は、責めていたときの冷笑ではなく、笑顔と言うべき物だった。
>>704 「あっ──私」
頭を撫でられて、ようやくわずかではあるが理性が戻ってくる。
そして自分が秘密を口にしてしまったことに気づいてうろたえるが、麗の言葉と表情を見聞きして、顔から負の感情が消えた。
「……はい。ごめんなさい、本当に」
何に対して謝ったのかがわからないのだが、それでもようやく落ち着いたようである。
>>705 「大丈夫。……というか、あなた、あたしが相手だと思い込み激しくならない?
プラシーボ効果でしかないこのエセ媚薬で、アレだけ悶えるんだから」
言って、最初に飲ませた物を入れた小瓶を、ポケットから出して振ってみせる。
プラシーボ効果――簡単に言うと、思い込んだことが実際の体調に表れることである。
要は、それらしい雰囲気に持っていって、そう錯覚させただけなのだが……あの悶えようはこのためか、はたまた別の理由か。
「とりあえず、あたしの仕事は終わり。
依頼主には『適当に』言っておくわね」
立ち上がり、乱れた自分の服を直しつつ、さらりと言う。
>>706 「そ、そんなことないですけど。でもプラシーボ効果って……あっ」
ようやくその意味を理解したのか、収まりかけた顔の紅潮がまた盛り返したり。
「あう……私ってば」
どうやら『薬を飲まされたからちょっとくらい乱れても当たり前』と思っていた節があったらしい。
「……あの、麗センパイ。その……依頼主って、一体」
そんな問題のありそうな単語が耳に届き、思わずベッドから上半身を起こしてしまう。
聞いて教えてくれるはずもないのだが、性格上どうしても聞かずにはいられなかったらしい。
>>707 とりあえず、身支度は整えたが――
>「……あの、麗センパイ。その……依頼主って、一体」
「ん? ああ、萩野子爵その人」
さらりと答える。というか、答えても問題は無いだろうという判断からである。
「あなたがどうするのか、子爵の話に乗った場合、成功するかしないか、そのあたりを見てきて欲しい、って、ね」
つまりは、みかさの隠し事は最初から全て知っていたことになるわけだが。
「……あなたの人生に関わることだから、あたしは別に何も言わないけどね。
ただ、どっちを選ぶにしろ、自分のことなんだから自分でしっかりケジメは付けなさい。後悔しないようにね」
昔の自分に言っているようだ、などと心の中で思ってしまい、思わず苦笑する。
「……それができるのなら、泣いたって甘えたっていいわよ。
泣いた分だけ、女は強くなるんだから」
思い出したかのように、最後にそう付け加える。
>>708 「……そうですか、子爵様が」
依頼主と聞いた時点で、その可能性は考えていたようでもある。
少し考えて、言葉を続けた。
「私……多分もうお屋敷にいる時間はそう長くないような気がするんです。どんな選択をするにしても」
困ったような、それでいて微笑をしたままの顔。
「本当は麗センパイに甘えて色々と言いたいし、身体もこういう状態だけど、今日はやめておきます。
私の決断で他の人に迷惑はかけたくないし、ずっと麗センパイに頼れるわけじゃないと思いますから」
説得力のない格好で、きつぱりと言った。
「でも……頑張りますね、私。だから、もし良かったら……麗センパイもどこかで頑張ってる私を見ててくれると、嬉しいです」
そう言って、今度はしっかりと笑顔を見せた。
>>709 部屋を出て、疲れたような、寂しいような――そんな表情を浮かべる。
「……頑張りなさいね。笑顔浮かべてる裏で、辛い思いしているメイドなんて、山ほどいるんだからね」
そうポツリと呟くと、みかさの部屋の前から離れた。
新しい紅茶の葉を瓶に詰めている。
『御主人様用』と手書きで書いたラベルを瓶に張って、嬉しそうに笑う。
「さぁて。お話を戴いた屋敷というのは、ここの事でしょうか?」
屋敷に前に見窄らしい格好をした背の低い小太りの男が立っている。
「ごめんください、どなたかいらっしゃいますでしょうか?」
インターホンを押して呼びかけてみる。
呼び鈴を聞いて玄関にパタパタ走ってくる。
「はーい、少々お待ち下さいませ〜」
>>715 ドアを開けて男に用件を尋ねる。
「こんばんはー。御客様、今夜は当家にどのような御用件でしょう」
出迎えたメイドを見て、リストに在った女であることを確認する。
「初めまして。ワタクシは流れ者の調教師、毒島 畜男でございます」
メイド服の下にある杏樹の体を想像して笑みを浮かべながら挨拶をし。
「ある依頼主さまの命により、今宵は貴女さまに夜伽をお願いしにあがりました。
是非ともワタクシのお相手をしていただきたいのですが……クヒェヒェヒェヒェ。
では部屋へと案内していただきましょうか」
気味の悪い笑い声を上げると、了解を得る前に勝手に屋敷へと押し入ってしまう。
「調教師?さん、ですか?」
話をよく理解しないまま、屋敷の中へ客人が入ってきてしまうので
後を追うようにして客室の方向へ案内する。
「あっ、あの。お部屋でしたらこちらです〜」
そうして客室に通すが、目的は夜伽とのことなので少し客人から視線を外したりして
恥ずかしがる。
「それで、あの……。どのように御相手すれば良いでしょう」
調教師というのが気になったのか、男をわずかに警戒しながら尋ねるが
普段の接客通りと同じように、男の前に跪いたりして素直に従う素振りを見せる。
「緊張することはありません。
い つ も の ようにしていただいて結構です、ハイ」
ニヤッと意味深な笑み見せて、杏樹をベッドに座らせる。
「では始めます前に、貴女には気分を盛り上げるための薬を飲んでいただきましょう」
持っていたスーツケースの中から、カプセルの薬を数錠取り出す。
そのカプセルの中身の顆粒だけを取り出して、オブラートに包んで杏樹に水の入ったグラスと共に渡す。
「それを思い切って飲んでいただけますか?
怖い薬ではございません。認可されたお薬ですから。クヒェヒェヒェヒェ!!」
目を見開いて気味の悪い声で再度笑いながら、杏樹をまじまじと見つめる。
「ではお互い服を脱ぐといたしましょう」
自ら見窄らしい服を脱ぎ、そこに現れたのは浅黒く毛深くも筋肉質な体つき。
「貴女もはやく脱ぐのですよ。クヒェヒェヒェヒェ」
>それを思い切って飲んでいただけますか?
奇妙な薬を手渡され、かなり迷う。どう見ても怪しい。だが
(うー。でも、ここで嫌ですって言ったらきっと御主人様に迷惑が……ええいっ)
結局こくんと飲んでしまう。
「……ん…」
最初は何も変わらなかったが、徐々に体が火照り始める。
「…ぁ…。あつい……」
>貴女もはやく脱ぐのですよ
「は…はい…。えっと…」
男の目の前でメイド服を自ら脱ごうとするが、布が乳房に擦れるだけで感じてしまい
「――っあんっ! いや…。はぁ…はぁ…だめ、体が変に…」
脱力し床に倒れこんで、中途半端に衣服の乱れた姿を男の前に晒す。
「おやおや、手の掛かるメイドさんだ」
本来は媚薬としての効能などあるはずがない薬で杏樹が反応を示したことで、
杏樹は媚薬を口にした経験があり、それが反射となって自己暗示に陥ったものと診断する。
「手伝ってあげましょう、ねぇ?」
杏樹の体を抱き支えて、ベッドに寝かせてメイド服を脱がせてしまう。
「ではまずは貴女の肢体を隅々まで見せていただきましょう」
裸になった杏樹の上になると耳の裏から腋の下、臍の穴へと粘っこい視線で視姦していく。
「おやぁ?あれだけ乱れていて、中まだそれほど濡れていないようですね」
続いて花弁を指で押し広げて処女ではないことを確認し、膣の中をよく見てみる。
「メイドたるもの、始める前から濡れているのが理想ですよ。
仕方ありませんので今夜はワタクシがご用意したモノを使いましょう」
先程のスーツケースから今度は牛乳ビンほどのアンプルと、針のない太い注射器を取り出す。
アンプルの先を指で折って、中の黄ばんだ白濁を注射器で吸い上げる。
「これはワタクシが一週間かけて溜めました精液でございます。
これを潤滑液といたしましょう」
有無を言わせず白濁の詰まった注射器の先を、杏樹の膣の中に挿入する。
「そうれ、これでヌルヌルになりますでしょう!!」
ゆっくりと冷めた大量の白濁を、杏樹の中へと注いでいく。
本来あるはずのない効果ですっかり悶え切ってしまっている中、また妙なものが出てくるが
頭がぼうっとして来ているせいか、横たわって眺める事しかできない。
「なんですか?それ……」
>一週間かけて溜めました精液
「! いっ、いやぁっ…やめて、やめて下さいっ」
だがあまりの事に驚き、激しく抵抗して男の手を押し返そうとする。
>注射器の先を、杏樹の膣の中に挿入する
「……っ!! やだぁぁっ、あっ…あ…!」
抵抗むなしく白濁が注がれてしまう間も言葉で抵抗し、次第に泣き声混じりなものになる。
「許してください……ぐすっ、こんなの…ひどい…っ」
「抵抗の意志を見せるとはメイドとして…。
いや、これも演出なのだと受け取っておきましょう」
100ccほど注ぎ込んだところで注射器を抜き取り、杏樹の足を手で広げて漏れ出す精液を眺める。
「いやはや、ワタクシも溜めた甲斐があったというものです。
ここに突っ込むのは、さぞ気持ち良いでしょうなぁ」
そう言うと杏樹の真っ白に汚れた花弁に、対称なまでに赤黒いペニスを押し当てる。
「精液は冷たかったでしょうが、すぐに温めてあげます。そぉれ!!」
ドロドロの精液に導かれるように、スムーズに杏樹の膣内に肉棒は根元まで収まってしまう。
「ではそろそろ種明かしと参りましょう」
数度ピストンすると待っていましたとばかりに笑みを浮かべ、自らの唇を舌で舐め擦る。
「先程のお薬ですが、あれは排卵誘発剤です。
カプセルを捨てて直接顆粒で飲んでいただきましたので、すぐに吸収されますでしょう。
どうです、気分が盛り上がって参りましたか?」
勝ち誇ったように言い放つと、白濁に塗れた杏樹の中の怒張を荒々しく前後させる。
「おやおや、先程までよりも締め付けが強くなっていますよ?
どうやら気に入っていただけたようだ!!クヒェヒェヒェヒェ!!」
古い精液を太いカリでかき出し、杏樹の湧き出す愛液の満ちた柔肉を存分に味わう。
「そぉれ、新鮮な精液をすぐに注いで差し上げますよ。
貴女も欲しければ、もっと淫らにおなりなさい!!」
舌を伸ばして杏樹の乳房にしゃぶりつき、余った方も手の平で揉みしだきながら腰を進める。
>抵抗の意志を見せるとはメイドとして
男の言葉に反応し、顔をハッとさせてから抵抗を止めるが
足を広げられるのに耐えられず、黙って手で顔を覆ってしまう。
(どうしよう、私どうしたらいいの…?でも、やっぱり怖い…)
「御主人様…っ」
主人の姿を思い出して泣いていると、更に追い討ちをかけるように肉棒を突き入れられる。
「や、あぁっ! あふっ…あ、んっ、ん…っ!」
泣きながら犯されて困惑していたが、さっきの薬の正体を聞き、喘ぎつつもどうにかして腰を引こうとする。
>新鮮な精液をすぐに注いで差し上げますよ
「――いや……っ」
男に聞こえないような小声で言い、涙をぽろぽろと流す。
「ひあぁっ、あん…あっ…! 怖い…怖いっ、御主人様ぁ…」
この場に居ない主人に助けを求めながら、さっきの薬の偽効果?がまだ残っているのか、体は絶頂へと導かれてゆく。
「どうしてこんな時なのに、私……やだぁっ、あぁんっ、はぁ、はぁっ…!イッちゃう……っ!」
男の乱暴な突き入れで強引にイかされるような形になり、体を軽く震わせる。
主人の名を叫ぶ杏樹に、その主人こそが依頼主なのだとは言うに言えず、
唾液まみれになった胸の膨らみから顔を上げて、杏樹の耳元で別の言葉を呟く。
「一生子供を産めない体にされるよりはマシでしょう…?」
その脅しにも近い言葉で杏樹を精神的に追いやる。
そして何もなかったかのように平然と杏樹の膣壁の熱さと締め付けを味わう。
「良いですよ、その調子です。
もっともっとイッて、ワタクシを感じて下さい。
そして一緒に快楽を味わって下さい!!」
言いながら剛直の鈴口を細い子宮口に押し当て、グリグリと刺激をする。
「ここで射精すれば、10月後には貴女はワタクシの子を産むことになるでしょう。
どうです、この生命の神秘を素敵だと思いませんか?」
今や杏樹には恐怖でしかないであろう生命の神秘を素敵などと言って薄ら笑いを浮かべ。
「では発射!!」
ズンッと一突きした瞬間、怒涛のような勢いで射精が始まる。
ドクッドクッと脈打ち、杏樹の痙攣する胎内へと無残にも白濁が注ぎ込まれていく。
「締めてください。もっと締め付けてください!!
最後の一滴なりとも無駄にしてはなりませんよ!!
貴女はワタクシの子を孕むのですから!!そぉれ、そぉれ!!」
逃げられないように、しっかりと腰を掴んで最後まで精液を子宮の中に注ぎ入れてしまう。
「ふふふ、いつまでもそうやって惚けていて良いのですか?
はやく洗いに行くなり、胃を洗浄して薬を吐き出すなりしなければ本当に妊娠しますよ?」
のっしりと何度となく果てた杏樹の上から退くと、上から杏樹を満足げに笑みを浮かべて見下ろす。
そして杏樹の見せる反応を観察する。
>最後まで精液を子宮の中に注ぎ入れてしまう
「んあ…っ、はぁっ…」
注がれる度に体をぴくんと反応させ、されるがままになった後に体をぐったりとさせる。
>いつまでもそうやって惚けていて良いのですか?
「…!」
だがその言葉に慌ててベッドから飛び起き、男に一度ぶつかったりしながら走って部屋から出て行くと
厨房まで行き必死に薬を吐き出そうと試みた。
「ごほっ、ごほっ……はぁ、はぁ…。怖かった…。明日、またお医者さんに見てもらわなきゃ…」
「おっと!?」
ベッドから跳び起きて、脱ぎ捨てられたメイド服を拾い上げて、
それで体を隠しながら杏樹は、コトの終わった部屋を出て行ってしまう。
「くふふふふ…」
室内の監視カメラの方向に目配せをすると、後片付けをして部屋を出て行く。
「さて、またしばらく準備に勤しみましょう。
そして次のメイドは誰にするか……。
ここはなかなか楽しめそうですねぇ…クヒャヒャヒャヒャ!!」
高らかな笑い声をあげて廊下を突き進み、男は屋敷を後にするのだった。
人目につかないように衣類倉庫で服を調達したものの
もうあの客室にも戻る気にもなれず、自室に戻ろうとするが
途中で無意識に主人の部屋前を通りがかってしまう。
(開いてる)
「御主人様……?」
居るなら、今の事は黙ったままで体だけでも抱いて貰おうと、ドアを開けて中を覗く。
だが主人は丁度他のメイドと楽しそうに交わっている最中だった。
「……あ。…いいえ、なんでも…ごめんなさい。
えへ、なんか私お邪魔しちゃったみたいですね〜。ううん、全然なんでもないんです」
(ああ…そっか。これだけメイドが居るんだもの。
どれだけ私が御主人様を好きでも、御主人様にとっては別に特別でもなんでも……)
どうしたのかと手を止めて尋ねる主人に、無理矢理笑顔を作って返事をしようとするが
「……もういいんです。よく、わかりましたから……」
笑顔のままで涙が零れてしまい、それに気付くと手で拭いながら走って部屋から離れる。
夕食の片付けの後、ベッドに腰かけて白い半紙を広げている。
……先日、主に取り上げられた手紙である。といっても、そもそも屋敷宛なのだが。
(ふふん。マーキングを舐めてもらったら困るんだから)
翌日には書面の紛失に気付いた執事に追求を受けることになるのだが、さておき。
「『此度は、当主自らが其方の屋敷を訪れることを所望しており』……」
流麗な文字でしたためられた手元の文章をなんとなく読み上げてみる。
妙に偉そうな文面からは御崎家の使者の訪問は毎年のことらしい、と読み取れた。
「ふぁー……も、行かなきゃ」
欠伸と伸びを一緒にした後で、書面をくしゃりと握りつぶし、廊下に出る。
初めて厨房の手伝いに行くので、ちょっと張り切っていたりするらしい。
はらり、白い灰が広げた細い指の隙間から零れ落ちた。
厨房の近くにある裏玄関で虫取り網の柄を切っている。
「この新兵器さえあれば……」
夜更けなので周囲の迷惑にならないよう、ノコギリを小刻みに動かす。
厨房に入ったが、誰もいない。
翌朝の下ごしらえの途中だったらしく、小分けにしたパン種と麺棒、そして幾つかの丸めかけの種が放置されている。
あとは何やら、激戦の痕跡。凝視してから、とりあえず台上に放置されたブツを丸めに掛かる。
身長の関係で腕がちょっと苦しい。
柄を切り終えると、ようやく厨房の様子に気がつく。
「ごめんなさい、桂さん。忘れないうちにこの作業をやっておかなきゃと思って」
長さが半分になった虫取り網を桂に見せ、パンの放置を詫びる。
「本当はパンを発酵させるときに切れば良かったんですけど、我慢できなくて…」
再び裏玄関に行ってエプロンの木屑や埃などを落としてくる。
厨房に戻ると流し場で手を洗い、桂と一緒にパン種を丸める作業に移る。
「……あみ?」
志保の手元を見て首を傾げる。何に使うんだろう、という様子。
「えぇと、しほさん?」
例によって名前の覚えが怪しいらしい。
しかも、同僚と落ち着いて話すのが初めてなので人見知り気味。
敬語を使うか迷って、結局語尾を渾す。
緊張を収めがてら、手元に目線を落とす。
生地をぺたりと伸ばして巾着にして、抓って止める、と。
(そういえば、昨日のこととか……訊いてみたほうがいいのかな)
杏樹のことを思い出しているらしい。
彼女が、主人の抽出を漁ってきたのは、実は伽の帰りだったりする。
生地を弄りながら、こう話を切り出す。
「明日は三丁目のスーパーの特売日なんですけど、そのために使うんです。
あの網は。特売日のタイムセールなんて、普段のタイムセールの比じゃなくて。
人がもう、たっくさん…… まるで、おしくら饅頭みたいなんです」
そして僅かに考え込む。
「ん…… おしくら饅頭というよりは、押し寿司のシャリという表現が適切かなぁ。
とにかく、そういう状況の中で自分のリーチを伸ばすために使うんです。
人の海でも、みなさんの頭の上だったら空いてますから。
そうしてセール品を配る店員さんの手元に網を伸ばす…… という作戦です」
桂の悩みを他所に熱弁してみせる。
「でも、本当に怖いのは……」
「……?」
志保の熱弁を聞いて、頭上に疑問符が出ている。
三丁目のスーパーの特売、までは理解したのだが、そこからの話が想像可能な範囲を超えていた。
「え?え?えと……え?人間が押し寿司のご飯……?」
何を想像したのか絶句。
次に来るべき『本当に怖い話』を待って、ごくりと唾を飲み込む。
目が本気入っている。……妙な所で世間知らずだった。
「本当に怖いのは、人の数じゃなくて人の質なんです。どんな人が客として来ているか。
……△○会社の社宅に住む主婦たちの錬度は凄まじいものがありますし、
○×団地の主婦連合は夫たちの所得が低いせいか、ハングリー精神にかけてはもう…」
話していて、ついにパン種を丸める手が止まってしまう。
「はぁ… ただ、あの網が通用すると思われるのはスーパーだけなんですよね。
ケーキ屋じゃ、せっかくのケーキがぐちゃぐちゃになっちゃいます。
そうそう、ケーキ屋と言えば××地区の高級マンションに住む××セレブス。
彼女たちには団地の奥様たちも強気には出られないみたいで、ほぼ私たちメイドとの一騎打ち。
そのうち桂さんも駆り出されるかもしれないから、覚悟しておいて下さいね!」
話していると、妙に目が冴えてくるのが自分でも理解できた。
明日の出来事に血が滾っているのだろう。きちんと睡眠をとる事ができるだろうか。
「……?」
外国語かと言わんばかりの単語の羅列。戸惑いがてら、こちらもパンを丸める手が止まっている。
(……さたく?主婦、連合……えと、セレブは確かあたらしい言葉で)
覚悟しておいて下さいね、と言われて「は、はいっ」と肯定くものの、
とりあえず、こういう人に悪い人はいない、と直感は告げているのだが、やっぱり話がよくわからない。
食材の調達の話なのはわかるのだが、それ以上はさっぱりわからない。
何やら色々書きこまれた壁のカレンダー(明日の日付に赤丸)には、くっきりと2005と書いてある。
1940年代だったりはしない。ので、食料調達に困難があるというわけではないだろう。たぶん。
志保の話が終わり、なんとなく胸を撫で下ろす。手が止まっていたことに気付き、
あ、と呟くと、ついでに近くにあったビール箱を持ってきて足台に。あらためて作業に取り掛かった。
暫し、もくもくと丸めていたが、不意に面前の女性に興味を覚えて質問。
「……志保さんはどのくらい、ここに居るの?」
パン種を桂独りでも処理できるような量になると、自分は調理器具などを洗い始める。
「そうですね…… 十年は超えてるはず… う〜ん、十五年ぐらい?」
屋敷に勤めている期間が長すぎて、自分でもいまいち即答することができない。
何年ここに勤めているというよりも、むしろこの屋敷自体が自分の家同然だった。
「桂さんはもうお仕事には慣れました? 色々辛いこともあるし、忙しいけれど、
慣れると楽しいものですよ。お料理の腕がいつの間にか凄くなったりするんです。
その腕を存分に発揮して、そしてお金に糸目をつけず最高の材料を使って調理する。
それがなんだか、自分が別の世界の人間のような気がして。
……もちろん、料理の練習や賄いのときはさっき言ったスーパーの材料になっちゃうんですけど」
これも長年培ったメイドの職業技術のうちと言わんばかりの速さで、
口を動かしながらも洗い物を片付けてしまう。
「15年……」
長いのか短いのか図りかねて、すこし考え込む。
彼女の屋敷への愛着を感じ取って、それなりの歳月なのだろうな、と判断。
「お仕事っていうと、えぇと」
問い返してから、言葉を続ける。
「こういう、仕事は長いの。以前いたところは、ここ何十年か、扱える人間の数が随分減っていて……
それで、桂みたいなのも下働きをさせられたりしていたから。お料理はあまり得意じゃないけれど」
くるくると転がして、最後のパンを鉄板に載せる。
記憶を探って、
(確か、焼く前にもう一回膨らませる、のだっけ)
そんなことを思い出す。取り合えず、勝手知ったる様子の志保を視野に入れながら、傍らにあった布巾で台を拭き始める。
「閨、のほうは……わからない」
「この屋敷に来てから、知ってる筈なのにわからないことがいっぱい。世間知らず、と主様に言われた時は腹が立ちもしたけど、
―――ホント、桂は、里に下りてから何を見て来たのかなって心配になってるくらい」
と、そう言って軽く腕を組む。むぅ、と言いたげな様子。
「さっきの話だって、わかる言葉少なかったし」
やつあたりのようにじゃばじゃばと、志保の横で布巾を洗う。
「いいのいいの、そのときわからなかったって、だんだん覚えていけばいいの。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥っていう言葉があるでしょう。
どんなにゆっくりだって、進んで行きさえすればきっと…… 大丈夫」
パンを載せ終えた数枚の鉄板をオーブンに入れて、タイマーをセットする。
「…ん、これでよし!」
明朝には発酵も済んで焼き上がっているだろうパン。
オーブンを開いた瞬間、熱気とともに芳ばしい香りが立ち昇るのだ。
それを想像してうっとりとする。何度嗅いでも飽きることのない芳しい香りを。
「さて…… 明日の買出し、桂さんも一緒に行ってみません?
何かお仕事があるんだったら、私が都合つけておきますから。
きっと面白いと思いますよ〜 とっても大変ですけど」
改造した虫取り網を力強く振って、風切り音をヒュッヒュッと鳴らす。
「あ、もし桂さんも行くんだったら、これもう一本作らなきゃ」
”確か物置にまだ何本かあったはず”と心の中で付け加えた。
「ふふっ、明日は負けられないなぁ…… 二人だけじゃなくて、もっと応援を頼もうかしら。
それに作戦も練らなきゃ。あと執事様にインカムを貸して戴いて……」
志保の言葉を聞きながら
「‥‥‥」
胸元のスカートを握り締めて業務用はだしの巨大なオーブンを扱う手元を凝視していたが、
話が翌日の買出しに戻ったところで
「桂も?……行く。行く行くっ」
目を輝かせて返事をする。
実は屋敷に来てから、引越しを除けば庭より外に出た事がなかったりする。
屋敷は塀が高いが、門を閉ざされているわけではないので、自らの意思ではあるのだが。
それはそうと、志保のやる気に満ちた仕草を見、
(応援……インカム……?)
何やら不穏な言葉を耳に挟んで、喜んだ後からこっそり不安になっていた。
「そのやり方はどうかと思います。……いえ、御主人様に逆らおうというわけではありません、ただ……」
主人と仕事の話をしているのだが、何やら雲行きが怪しそうである。
「ありゃ、御主人様と由依ちゃんが言い争ってる。珍しー」
同僚とともに主人の部屋の前を通りすがると、小声でそう言った。
「さてと、今夜もあの館のメイドたちを…。くひぇひぇひぇひぇっ!!」
頭髪が薄く背の低い猫背の見窄らしい格好の男が、スーツケースを片手に屋敷に向かって歩いている。
「おや?アレを忘れて来たようです。
ワタクシとしたことが、うっかり者ですね…」
来た道を引き返して行った。
相変わらずの作りの古いメイド服の裾を廊下に滑らせ、音もなく歩いている。
手元にはカート。上に水差し。
「……涼しいですわ、外も……こんな夜は……」
陰鬱な調子で呟く。久しぶりに出てきたらしい。
750 :
黒猫:2005/10/14(金) 22:40:56 ID:i98GmgJV
ゴム紐のように身体をしならせて、屋敷の塀を軽々と飛び越えた。
音もなく着地して体勢を立て直してから、ちょっと前足を持ち上げて目をこする。
ガラスを撒き散らしたように、月夜の芝生は銀色に冷たく輝いている。
「ふーっ!」
鼻を鳴らして、明かりの漏れている窓に近づいていく。
その足取りはどこか優雅にも思える。首には首輪の痕がのこり、育ちのよさが窺われる。
「にゃーお」
ぴんと耳を立ててひと鳴きしてから、少し首をかしげた。
広間の片付け中。残りの皿を引き上げた所で、後はテーブルを拭くばかり。
手を休めると、長い髪を揺らして月を眺めに窓辺に駆けて行く。
小さな背中が暗がりに沈み、しばらくは静かな時間が流れていたが、不意に静寂が破れた。
「だーめー!!」
子供っぽい声が広間に響く。
「あなたが喧嘩売ってきたんでしょうっ、あげない、あげないからっ」
首を傾げる猫相手に、あくまで強硬姿勢。ふーっ、と猫相手に本気で唸っている。
猫と目が合うや否や何やら放り込んで押さえたポケットの中身。それは当人のみぞ知る。
753 :
黒猫:2005/10/14(金) 23:05:22 ID:i98GmgJV
開けっ放しの窓枠に、ひょいと飛び乗って室内を覗き込む。
芝生の上を歩いてきたおかげか、足跡が泥だらけになったりはしていない。
「にゃ…」
室内へ飛び降りかけた体勢のまま、短く声を上げた。
前足をきちんと揃えて、そのままじっと桂の目をみつめる。
「ふにゃー…」
物欲しげに鼻を鳴らす。
何もくれないならこっちから取りにくいよ、とでも言うように。
不意に全身を総毛立たせる。
「ふーっ!?」
鋭い視線が見つめるドアの向こうから、重たげな足音が近づいてくる。
無造作にドアが開く。
「なんだ、猫か? 窓が開けっ放しだなんて無用心だな」
ひょいと覗くのは、この屋敷の主の顔。
「駄目だよ他所の縄張りに入ってきちゃ」
セナが怒るんだから、と言った後で、
「……あの子もホントどこでも入ってくるし。誰も彼も猫には甘いんだから」
不満そうに呟きながら、猫をつまみあげようとする。
猫が唸り始めたので軽く手を引っ込めるが、
「……えい」
それでも結局、猫の首根っこをひょいと捕まえて、軽く背伸び。
容赦無く敷居から落とした。
左手をエプロンで叩きながら。
「あ、主様」
今しがた気付いたかのようにして振り返る。片手で窓を閉めながら。
「なんだ、いつものあいつじゃないのか?」
ちらっと目に入った猫の姿を思い出しながら、そんなことを言う。
桂に並んで窓際に立つと、下を覗き込んでひょいと肩をすくめた。
「あまり苛めると、後で化けて出られるぞ」
「私は猫にもなつかれないのかね…」
視線の先は宙を見つめたまま、ぼんやりと呟く。
「客はみな自分のことしか考えない狡賢い古狸ばかり。執事は腹の中で何を
考えているんだか分かりやしない。メイドはてんでに自分の恋をお楽しみ…ときたもんだ」
日頃の鬱憤がはち切れたのか、桂相手にくだを巻く。
何に酔っているのかと思えば、可哀想な御主人様に、である。
「大衆の中の孤独って、分かるか? まあ、分かるとも思わんが。
桂には文字通り手を噛まれたしな…あれから、少しは気が変わったか?」
古い話を思い出して、しかし腹を立てるでもない。
桂の肩にそっと手を置いた。
主人の姿を改めて目に止めて、一礼。
化けて出るぞ、との主人の言葉に目を細める。
(……年季が違うもの)
内心でごちる。桂にすれば、化けて出られたところで恐くもなんともない。
主人の長口舌。珍しいことだと思いつつも聞き流す。
思い出したのは数日前の執事見習いとの大喧嘩。ここ数日の客の動き。
屋敷の時間はいつもどおりに流れているが、何か上手く行っていないことは、薄々感じ取ってはいる。
が、態度には出さない。主をじっと見上げて聞く姿勢を取っているが、表情は動かさない。
「気が変わるって、何がでしょうか?」
トドメに、首を傾げて問い返した。
そして、接触した手の平に目線を落とし、
「……呑んでいらっしゃいます?」
ごく普通の口調で、それだけ問うた。
「胃薬ならさっき飲んだぞ。それともなんだ、桂も鼻薬を嗅がされたいのか?」
ますます話が難解になって先行きが怪しくなる。
息はかすかにアルコールくさい。まだ顔にも表れていないが、軽く酔っているようである。
「私を酔っ払い扱いするとはいい度胸だな。機嫌が悪ければまた…だぞ」
そう言って床を指差す。どうやら地下室を意味しているらしい。
素っ気無い桂の素振りに気を落とすでもない。
その辺の打たれ強さは経験というかなんというか。
しばらくぼんやりと窓を見つめる。
月明かりに照らされた庭がぼんやりと浮かび上がり、ガラスにはかすかに桂の顔が映る。
「なあ。桂には、なにか好きなものはあるのか?」
なんの脈絡もなく、ふと思いついた質問を投げかけてみる。
「お酒の匂いがする方に酔っているかお聞きするのは間違っているんでしょうか」
顔を伏せて、口元に掌を当て、思考する仕草。
「それでお仕置きでしたら、化けて出ます、桂。……あ、でも」
ふと言葉を止めて首を傾げ、
「それが主様のお望みならば」
そんなことを言う。微妙に筋が通っていない。
「好きなもの、ですか?……油菓子、とか」
そして、窓枠にひょいと腰掛ける。少しだけ目線が上がる。
外は満月まであと少し、の明るい夜空。
「主様、何をしにここへ?酔いを醒ますなら、夜風に当たったほうが……」
そこまで口にしてから、あ、と呟いて、少し笑う。
「ここなら充分ですね。先ほどまで、窓は全て開いていましたから」
>「それが主様のお望みならば」
「誘ってるんだか誘ってないんだか、さっぱり分からんな」
溜め息混じりに苦笑する、なんていうややこしい技をやってのける。
「桂の器量なら、化けて出られたいと思う男は多そうだな。逆効果じゃないか?」
わりと真面目に桂と戯れる。
さりげなくしかし強引に、肩に掛けた手に力を込めて桂を引き寄せてみたり。
>「好きなもの、ですか?……油菓子、とか」
「ほう」
思いがけない返事に、思わず驚きの声を漏らした。
なんとなく、ながーい舌を出して行灯の油を舐める桂の姿を想像した。
もちろんそんなことはおくびにも出さない。
「いや、その格好でその発言はかなりミスマッチだと思ってな」
適当にお茶を濁す。
さっきの猫の一件のせいか、桂までもが毛皮を纏った獣の姿に見えてくる。
化かされているのか。いや――。
>「ここなら充分ですね。先ほどまで、窓は全て開いていましたから」
「何を好き好んで真夜中に窓を開け放してるんだか、泥棒が入るぞ…」
女の子ひとりで何を…と言いかけて、なにか不気味さを感じた。
咳払いをひとつ。
「ともかく、もう用がないなら早く休みなさい。それとも私の相手でもしてくれるか?」
「……小麦粉と卵揚げたの、えーっと、ドーナツや、箱のクッキーの丸いの。
衣のついた揚げ物とかも好いていますけれど、甘いのが一番です」
と、付け加えてから、堪えきれないようにくすくすと笑い始めた。
「何か違うもの、考えてませんか?」
身体を丸めたために、主人に軽く密着した形になる。
引き寄せられた姿勢のまま、首を反らせて主を見上げて、
「お相手致します」
そう言う。そこで、ん、と口元を押さえて、
「連夜、閨でお楽しみのようでしたけれど……」
お体は、と問いかけて、そこで言葉を止めた。
細い指を延わせて、胸元のスカーフ、そしてホックを外しに掛かる。
食べ物の名前を並べられて、これだから女の子は、とでも言うように肩をすくめる。
「いや、なにも」
ふん、と鼻を鳴らして、桂を見上げるように視線を投げかける。
慎重さのせいで普段は頭ばかり見ていたような気がする。
こうして窓辺に腰掛けた桂の姿は、すっかり景色に溶け込んだ絵のようだった。
なんて、そういう表現もあまりに陳腐だとも思う。文字にしたくない気持ち。
「じゃ、今度のパーティで挨拶するときに、最近はそういうものが好きだと言っておく。
そうすれば、翌日から食べきれないほどのドーナツやらクッキーやらが届くぞ」
実はまんざらでもなかったようで、そんなことを口にする。
服を脱ぎに掛かった桂の前でそんなことを言うと、どう見ても、自分が
いとけない少女をたぶらかす悪い中年男のように思えてくる。
連夜お楽しみのようだったと言われて、平然と応える。
「まあ、な。並の男なら腎虚で死んでるんじゃないのか」
そうして、ふと思いついた意地悪な質問を投げ返す。
「桂はまだ男を咥え込んでいないようだが、ひとりではしないのか?」
ふふふっ、と、嫌らしい笑いを浮かべる。
「そんなに食べられません」
どこまで本気と取ったのか、迷惑そうに返すと、
改めて詰襟を喉元から剥がし、喉元から肩口へ、布地を握った指先を伝わらせる。
「主様がしおらしいのって変な感じだ‥‥‥」
小声でそんなことを呟きかけてから、
「……無用な心配でした」
ばさりと色の薄い髪が肩に落ち、白い肌と、質素な下着に覆われた胸元が鳩尾のあたりまで覗いた。
「……? 桂がはじめてでないのはご存知の筈です、けど」
疑問符をつけて言葉を返し、少し手を止めると語尾を濁して軽く目線を泳がせた。
再び、静かな部屋に、ボタンを外す、軽い衣擦れの音。下腹が布地から覗く。
ワンピースを落とせば下着だけだが、腰掛けているので、下半身は未だスカートの中。と、そんな状態で手を止めた。
「いや、特定の男はいないようだからな…」
弁解がましく、口ごもる。
視線は桂の白い肌にしっかりと固定されたまま。
「ああ、別にそうしろと言ってるわけじゃないぞ。変なのを連れ込むなよ」
頭を掻いて、胸ポケットからタバコを取り出す。取り出したつもりが、
口にくわえて火をつけようとして、ココアシガレットだったことに気づく。
「くそ、つまらん悪戯を…きっと執事の誰かの仕業だな」
かすかに眉を顰めたが、すぐに鷹揚な態度に戻る。
冷たい夜の空気に、軽く身震いをする。
しかし体の奥底から、じわじわと熱が込み上げてくるのを感じていた。
「私はしおらしくないほうがいいのか?」
とはいえ調子に乗ってまた噛みつかれてもたまらない、と思い出す。
「では、リクエストにお応えしよう」
素早く桂の唇を奪い、そのまま半裸の桂をひょいと抱き上げると
手近なベッドまで運んでいく。
ココアシガレットを咥えて怒った主人を見て、可笑しくてたまらない様子で笑いを堪える。
しまいに身体を折って笑っている。本気で可笑しかったらしい。
が、抱き上げられた、主の足が向く方向を判断して目の色を変えた。
「って、主様っ、人が通ったらっ……あ……」
夜の廊下に声が響き渡り、慌てて口元を押さえる。じたばた暴れたところで事態が改善するわけでもない。
上体を縮めて、恐る恐る周囲を伺っているうち、手近な部屋に入ったところで堅くなっていた身体から力が抜ける。
シーツの上に降ろされて、心臓の辺りを押さえて丸くなる。
(止まるかと思った‥‥‥)
所在なげに部屋を見回すが、主人の姿を認めて、
「……?」
目線を合わせる。半脱ぎで横たわってるので、何気に凄い様相なのだが、当人はまだ気付いていない。
ゆっくりとした動作で、桂のそばに腰掛ける。
乱れた着衣を眺めながら、手を伸ばして彼女の髪を撫でた。
「好きだ、と言ったら…冗談だと思うか」
どこか投げやりに、そんなことを口にする。
「主人とメイドというのは、歪んだ関係なのかも知れん」
吐き捨てるように。
「それでも今は、桂が欲しい…」
はあ、と息を吐いて、桂の肌に纏わりつく布地を剥ぎ取りにかかる。
動きづらいベッドの上で、それでもなんとか下着だけの姿を晒させた。
「まさか、妻を娶れなんて説教はするまいな?」
こんどは一転して苦笑交じりになる。
それ以上の言葉は、自分の中に仕舞い込んだ。
多く語れば気持ちは薄れて誤解を招くばかり。
「嫌、か…?」
下着に包まれたままの柔らかな胸の膨らみ、それから下半身に手を伸ばす。
やがてその手は邪魔っけな薄い布地をずらし、柔肌を無遠慮に這い回った。
口では優しくしているものの、態度のほうはとてもそうとは思えない。
「誰にも聞こえはしない。遠慮することはない…」
かすかに含み笑いを漏らす。
「人恋しい、というのが今の主様ですか?」
血迷い気味の主の言葉にのんびりと首を傾げると、悪戯っぽく笑う。
「それが、今夜の桂の仕事なら、お付き合い致します。使用人として」
そういって腕を伸ばし、
「『そういう』交わりをコレは知らないので、ご満足いただけるかわかりませんけれど……」
主人の疲労を宿す頬に、子供が壊れ物に手を伸ばす所作で触れた。
下半身を弄り始めた主人の手の存在を気にしないかのように、
矢張りお疲れのようです、と、首から顎に掛けて拙く触れながら言う。
……が、そこまでしてから、ふぅ、と溜めていた息を吐いた。
あがりはじめた呼吸には、既に艶が込められている。
肌を伝う掌に、太股が小さく揺れる。
「どうだろうな、が…いくら人恋しかろうが男は勘弁だ。女でも誰でも
良いわけじゃない。それくらいの高望みはさせてもらうさ」
自分から言い出しておきながら、適当にはぐらかしてしまう。
思い切って身体を起こすと、桂の身体からすっかり下着を剥ぎ取ってしまう。
ショーツを脱がすとき、かすかに光る雫が零れ落ちた気がしたのは錯覚か。
それをからかうには、腕の中の少女はあまりに素直すぎた。
そのまま桂の秘裂に指を潜り込ませ、濡れそぼった柔肉の感触を楽しむ。
自分の手に包み込まれた胸の膨らみ、その頂点がそっと手のひらを押し返す。
桂を抱きかかえるように、しばらくは彼女の身体を弄んでいたが、やがて
「こんなことをすると、私がよけいに疲れるんじゃないか?」
自分の疲れを気遣う桂に、皮肉っぽく笑い返す。
「そう思うのなら、態度で見せてもらわないとな」
秘処を弄る手を止めて、悪戯っぽく囁く。
「っ……ふぁ、っ」
すっぽりと腕に収まったまま、軽く内部を掻き回す動きに軽く声を出す。
穏やかだが、急所に緩やかに触れては通り過ぎる動きがもどかしい。
不意に止まった動きに、
「んっ」
吐息が疑問の響きを含んだ。ぶるっ、と軽く背筋が震える。
「っ、申し訳ありません……」
擦れた声でそう言って、主人のスラックスに震えがちな指先を掛けた。
「腫れてる‥‥‥」
小声で呟く。
「桂はもう大丈夫です。主様、どうぞ楽になって下さい」
身体の熱に浮いた声でそう言って、開きかけだった膝と膝の間を、そろそろと大きくしていく。
指にたっぷりと絡みついた桂の淫液が、夜の冷気に急速に熱を失っていく。
ひんやりとした、粘りつくような指先の感触をしばし楽しんだ。
「ああ…桂がどれほどのものか、見せてもらおう」
四肢を投げ出すようにして、桂に身体を預ける。
すでに股間は痛いほどに膨張し、はっきりと外観から見て取れるほどに
盛り上がっている。それを隠すでもなく、彼女の面前に曝け出す。
「さあ、好きにしていいぞ…ふふふっ」
ジ、とジッパーを降ろす音が軽く響く。暴露かれた怒張を下腹に触れさせて、こくりと軽く喉を鳴らすと、
主人の重みの下で身体を動かすと、シーツに露を垂らす秘所に怒張の先端を触れさせた。
腰を持ち上げたところで、一息に貫かれる。
「‥‥‥ふ、ぅっ」
すこし苦しげな、しかし、それだけではない声音。
溶けた内部にみっちりと主人の逸物を収めて、少女の肉付きの少ない腹が引き攣って震える。
が、軽く奥歯を咀むと、桂は身体を軽く揺すり、目を細めて奥まで、逸物を受け入れた。
内壁の最奥が充たされた感触にひくつく。細い四肢が、シーツの上で突っ張られた。
「は‥‥‥っ、主様、どう、ですか‥‥‥?」
主人を見上げて、快感と苦痛の双方を孕んだ声で告げる。
一生懸命な桂に期待する半面、かすかに不安がよぎった。
「くっ…キツいな…入るのか?」
あまりに苦しげな少女の様子に、こちらのほうが心配になる。
しかしすっかり濡れそぼった秘処はあっさりと肉棒の全てを飲み込んで、
今度は強烈な締め付けが襲いかかってくる。
「ああ、いいぞ…良い気持ちだ」
昂ぶる気持ちを抑えきれず、呼吸が乱れてしまう。
痺れるように、下腹部から鈍痛にも似た快感が広がっていく。
思わず、ゆっくりと抑えた動作ではあったが、下から腰を突き上げてしまう。
そのまま勢いに乗ったように、欲望の迸るままに抽迭を激しくしていく。
卑猥な水音が次第に大きくなり、短い呼吸が部屋に響く。
「ほら、もっと…声を出してみなさい、桂の思うがままに…」
なんとか余裕綽々ぶるも、声が上ずってしまう。
肯定の言葉に頬を緩める。
それから、遅れてと伝わってきた、内部が埋められた感覚に眉を寄せた。
きゅ、と無意識に締め付けてしまって、再び鮮烈な快感が走る。ふぅっともう一度息を吐いた。
「はんっ」
腰を引き上げた主人の所作に合わせて、軽く大きな声を挙げ、引き摺るように幾つか呼吸が続く。
「ふっ、は……ぅ、ぁ……ん……っ」
体内が押し開かれる感覚が反復し、押し抽きが激しくなるにつれて、一層刺激が欲しくなってくる。
今日は主人を喜ばせようと決めたはいいものの、身体のほうの箍が外れかけていた。
「っ‥‥‥は、っ、おく、が‥‥‥っ、もっと‥‥‥ッ」
口に言葉を浮かせながらも、なんとか、と、膝を交差させて逸物をより深く受け入れようとする。
意識するより早く、内壁は収縮を繰り返し、それが余計に快感を産む。
「ふぁ、当たって、っ、……はっ、はぁっ、あんっ」
主人の背に爪を立てないよう、気を使いながら腕を伸ばした。細い腕がゆっくりと回される。
桂の腕が絡みつき、さらに身体が密着する。
もはや声とも呼吸とも分からない、かすれた音が喉を鳴らす。
「ああ、桂の奥まで…いいぞっ、もっとだ…」
緩急を付けながら、入り口から最奥まで肉襞をえぐるように突き上げる。
細い身体に踊る、双乳の頂の蕾をそっと口に含み、舌で転がした。
時折、わざと歯を立てて甘噛みしてみる。
「いいぞっ、もう…出そうだ…」
切羽詰った苦しげな声を上げて、ラストスパートのように激しく腰を振った。
粘膜同士が擦れ合う卑猥な音と、淫臭が鼻をつく。
荒々しく桂を貫きながら、最後にひと突き、ぐいと突き込んだ。
「く、はあっ…うおおおおぉっ!」
押し殺した呻き声と共に、欲望の限りに放たれた白濁が桂を汚していく。
主人の激しい突き上げを受け止めて、シーツが背で幾度となく擦れる。
「っ、ん……気持ちいい、です……っ」
一度軽い絶頂に達してしまったのか、ゆるやかな、棘を無くした快感が、背から脚の付け根に掛けて広がってくる。
「ぁ、あっ、は……ぅふっ、はぅっ、せ‥‥‥」
熱を含んだ呼吸が、不意に乱れた。
「あ、っ、キツいっ―――は、んぁっ」
きゅう、となかがきつく締まる。
>「いいぞっ、もう…出そうだ…」
「っは―――っ、あ、‥‥‥っ、っ、っ……!」
激しくなった動きに、シーツに散った髪がより一層乱れた。
じゅ、じゅ、と断続的に音が響き、汗が散るような錯覚に見舞われる。
「ひぅ、ふぁんっ、くる……」
片手でシーツを握り締めて、片手は主人の背に当てた形。その指先に、おそるおそるながら力が籠もるが、
次第に配慮の無いものとなっていく。子宮の入り口を叩く気配と、導かれるものが強くなる。
「――――――!」
呼気が声となって、途切れた。白濁が奥を叩き、引き抜かれる。
立て続けに襲ってきた絶頂の波に、頭から爪先までが突っ張った。
「は……ぁ……」
虚ろな表情で受け止めきった後で、疲労を露わに、無防備な様子でくったりとなる。
「くっ、はぁ……奥まで…気持ちいいぞ…」
結合部から白濁があふれ出してもまだ足りないとばかりに
何度も身体を震わせて放出を続け、たっぷりと桂に注ぎ込んだ。
この勢いだけでも、妊娠させたかのような征服感を抱いてしまう。
「はぁ…桂、良かった…気持ちよかったよ」
軽く運動して少しはすっきりしたのか、優しく桂の頭を撫でた。
そうして、背中にわずかな痛みを感じる。
手を回してみると、くっきりと桂の爪痕が残っていたが、それすらも
なぜかいとおしく感じてしまった。
「甘いのが好きだったんだろ? あれ、それはお菓子の話だったか?」
まだ少し、意識が朦朧としている。
タオルと取って、淫液で汚れた下半身を丁寧に拭う。自分も、桂も。
それからまたベッドに横になった。
ほんのりと汗ばんだ肌に寒さを感じて、そっと桂を抱き寄せる。
「おやすみ…」
頭をタオルで拭きながら、廊下を歩いている。
「あぁ、いいお湯だった。一日の疲れが取れたよ…ふぁ」
気が抜けたのか、小さく欠伸などしている。
お風呂上りに休憩室でお茶を飲みながら本を読んでいたが、
いつのまにかうたた寝してしまっている。
厨房で、瓶のコーヒー牛乳を一本拝借する。
その場で蓋を開けて、腰に手を当てて一気に半分ほど飲み干す。
「…ぷはーっ。風呂上りの一杯は、やっぱりこれだよなぁ」
口の周りにひげを作っているせいで様になっていない。
しばらく座ったまま寝ていたようだが、いきなりハッとして目が覚める。
「しまった、まだ三行しか読んでないのに……」
本とは言っても大学で使う難しい内容のものらしい。
夏休みが終わってからの仕事との両立は身体が慣れるまで少しハードのようだ。
空になった瓶を水でゆすいでテーブルに置き、厨房を後にする。
自室に戻ると、出るまではあったはずの寝具一式が全てなくなっていた。
「夜は寒くなったから、シーツとか全部変えるのかな…くそっ、ごろごろするつもりだったのに」
タオルを首にかけたまま髪をくしゃくしゃと掻いて、内線電話を繋ぐ。
「あ、神楽坂ですけど…すいません。相談したい事がありまして…メイドさんを、一人呼んでくれませんか?
はい、誰でもいいです。そんな大層な話じゃないんで…はい、お願いします」
電話を切って、特にすることもないので硬いマットだけが敷かれたベッドに腰掛ける。
再び本に挑戦していたら、内線が鳴る。どうやら神楽坂から連絡を受けた飯塚からのようだ。
「はい…はい、神楽坂様のお部屋ですね。分かりました、はい」
休憩室を出、通り道にある自分の部屋に勉強道具を置くと、彼の自室へ直行する。
「うーん、何か忘れていたような気もする……」
部屋へ向かう途中、しばらく考えるが思い出せない。
「神楽坂様、桜庭奏です。こんばんは、お待たせしました」
扉をノックし、返事を待つ。
そして中へ入れてもらうが、中の様子を見て仕事を忘れていたことを思い出す。
「ああ!私ったら……!ごめんなさい、今すぐ用意します」
話を聞く前に、慌てて部屋を出て行こうとする。
ノックの音に立ち上がり、寝巻きのまま扉を開ける。
「あぁ、奏さんが来てくれたんですね。えっと、それで用件なんですけど…」
言い掛けた所で奏が驚いたように声を上げて、出て行こうとするのを、慌てて止める。
「た、確かにベッドの件ですけど…そんなに慌てなくてもいいですからっ。
俺も手伝いますから、案内してくださいよ。一人で寝具一式なんて、大変でしょう?」
思わず握っていた奏の腕を離し、手伝いを申し出る。
「その代わり、後でもう一つ奏さんにお願いがありますから。…じゃ、行きましょう!」
手伝ってくれると聞いて、少々悩むが結局その言葉に甘えることにする。
「ごめんなさい…。お風呂からあがったら、すっかり忘れちゃってて」
正直に理由まで話してしまいながら、一人でするよりは彼も早く寝られるからいいかなと
思い、手伝ってもらう言い訳にしてしまう。
廊下を歩き、布団などがたくさん収納されている部屋にたどり着く。
「ここです。えーと、シーツと、枕と、……」
入り口においてあるカートにそれらをどんどん乗せていく。
必要なものを全て乗せると、部屋の扉を閉め、再び廊下へ。
「私のせいなのに、付き合ってもらってしまってほんとごめんなさい」
申し訳なさそうに深々と頭を下げると、カートを押してもう一度彼の部屋へ向かう。
奏がてきぱきと必要なものを選んでいる横で、いくつか小物を取る。
しかし、その量に圧倒されてほとんど奏にまかせっきりになってしまった。
「いや、俺の方こそ手伝うとか意気込んだくせに何も出来なくて…。
やっぱり、本職には負けますね。俺なんて、寝られればいいや…くらいしか考えてませんから」
苦笑いしながら、部屋の扉を開けてカートを押す奏を招き入れる。
「シーツを敷いたりするのは一緒にやった方が効率いいでしょうから、手伝いますね?」
奏と一緒にシーツを敷いたりするが、隅の方に皺が寄ったりして結局は奏任せになってしまう。
「…うわぁ、俺って本当に役立たずですね。余計な事しないほうがよかったかなぁ…」
寄ってしまった皺を手際よく整える奏の背中を眺めながら、疲れたように呟く。
「ううん、一人よりは心強かったし、ほんと助かりました。
実はあの部屋、夜にひとりで入るのはなんとなく勇気がいるんですよ」
疲れたように呟く彼に、慌ててそうフォローし、後半部分は内緒話のように声を落とす。
「よし、完了。お待たせしました」
綺麗にベッドメイク出来たのを眺め、にっこり微笑む。
「ほんと、遅くなってごめんなさい。寝るのが遅くなっちゃいましたよね」
眉根を寄せ、再び謝りながら、首をかしげる。
「そういえば、お願いがあるっておっしゃってましたよね?何でしょう?」
「そう言ってくれると助かります…っと、お願いですけどね?」
首をかしげる奏の肩を掴んで、整えられたばかりのベッドに押し倒す。
そのまま奏に覆いかぶさり、耳元に口を近づけて囁き始める。
「俺、寝る前にある程度ベッドが暖まってないと寝れないんですよね…この季節は。
でも、今日はシーツとかがなかったせいで、それが出来なかった。
だから、奏さんに暖めるのを手伝ってもらおうかなぁと思って…いいですよね?」
服の上から奏の身体を撫で回しながら、言葉を続ける。
「それに、寝具を整えるのは奏さんの仕事だったみたいですし…奏さんの責任ですよ?
まさかそれを放棄して、ここでさようなら…なんていいませんよね?」
急に視界が変わって目を丸くするも、耳元で囁かれて一気に顔に熱が集まる。
「ええ…、夜は結構寒いですもんね……」
この後の展開を想像して、次第に鼓動が速くなる。
>ここでさようなら…なんていいませんよね?」
「もちろんです。だって、御主人様にお仕事忘れてたなんて言ったらお仕置きものだもの。
神楽坂様の方が……」
慌てて彼のせりふに数回頷くが、言わなくてもいいことまで話したことに気づいて、
なんとなく笑ってごまかす。
「俺の方が…なんですか、奏さん?」
ごまかしの笑みを浮かべる奏を真っ直ぐ見つめるが、それに対する返事はない。
ふぅっと大げさに溜め息をついて、起き上がって寝巻きを脱ぎ始める。
「教えてくれそうにないですから、いいです。ま、不用意な発言は身を滅ぼしますけどね…。
この屋敷、壁に耳あり…だったりしますから。発言には気をつけましょう…お互いに」
下着一枚を残して脱いだ寝巻きを適当に放り投げて、ベッドに潜り込む。
「奏さんも脱いで、入って来て下さいよ。…結構、冷たかったりしますから、早く」
ひんやりとしたシーツや毛布に裸体を包まれて、ぶるりと身震いしながら下着も放り投げる。
>発言には気をつけましょう…お互いに」
「…はーい」
もっともな事を言われてしまい、小さい声で返事をする。
あっという間に服を脱いでベッドの中へ入ってしまった神楽坂にあっけにとられていたが、
慌てて制服を脱ぎ始める。
慌てた所為か、はじめは彼の方を向いてボタンを外し始めたが、視線を感じて背中を向ける。
ひとつひとつ身に纏うものを脱ぎ、下着姿になると自分も毛布の中へ。
「うー、寒いっ。おじゃまします……」
下着だけになるとさすがに耐えられなくなったようだ。
「……神楽坂様あったかい。」
先に入っていた彼のおかげで、布団の中はあたたかくなっていた。
ほっとして彼の胸板に抱きつき、つい睡魔に襲われそうになる。
下着姿で入ってきた奏の背中に手を回して、軽く抱き寄せる。
「こうしてると、だんだん暖かくなってきますね。やっぱり、人肌がちょうどいいです」
奏の髪からほのかに匂うリンスの匂いを嗅ぎながら、互いの身体をぴったりとくっつける。
「…寝たらダメですよ、奏さん。ここで寝られたら、生殺しもいいところですから」
背中に回していた手を下にずらして、小ぶりなお尻を軽く摘んで彼女の意識を連れ戻す。
「でも、まだちょっと寒いですねぇ…もっとも、俺のココだけは他より熱いんですけど」
にやにやと笑いながら、下着越しに奏の秘裂に肉棒を擦りつける。
一回擦り付けるたびにそれは硬さと熱さを増して、滲み出てきた我慢汁で下着を湿らせていく。
彼の身体に顔を寄せると、男の人の匂いをなんとなく意識してしまう。
眠気に誘われてついうとうとしそうになっていたが、彼の熱が自分のそこに擦られて
ぞくぞくした感覚とともに身体が次第に熱くなってくるのを感じる。
「ん…、神楽坂様の……もう、こんなに……」
数回擦られるうちに眠気はいつのまにかなくなり、すっかりその気になって潤んだ瞳で彼を見上げる。
「もっと、神楽坂様のあったかい手であたためてください……」
下着の上からの刺激がもどかしいものの、自分から脱ぐのは恥ずかしくて悩んでいるうちに、
無意識のうちに腰を押し付けてしまう。
奏の言葉と、控え目に刺激を求める行動に笑いながら頷く。
「いいですよ、もっと暖かく…いえ、熱くなりましょうね、奏さん?」
再び手を上にずらして先にブラのホックを外し、枕もとのスタンドにぶら下げる。
シーツの中で彼女の下着に指を引っ掛け、腰を浮かせてゆっくりとショーツを抜き取る。
そのショーツも同じようにスタンドにぶら下げると、スタンドからの光が下着の色に変わる。
「ちょっと間抜けな光景ですけど、雰囲気出てきましたね。…じゃ、続けますよ?」
毛布の中でもぞもぞと手を動かして、片手を乳房に、片手を秘所に押し当てる。
すっかり出来上がってしまった奏の様子を眺めながら、毛布の中で弄り始める。
秘所に指を挿入して掻き回し始めると、毛布の中からわずかに水音が響き始める。
「奏さん、もうこんなに…俺より先に熱くなって、どうするんですか。
ほら、奏さんも…俺をもっと暖めて下さいよ。このまま俺だけ凍死させるつもりですか?」
奏の手を取って肉棒に触れさせ、再び上下同時の愛撫を毛布の中で再開する。
「あっ」
彼の手によって外された下着がスタンドにかけられたのを見上げると、ショーツの濡れた部分まで
見えてしまい慌てて視線を外す。
>「ちょっと間抜けな光景ですけど、雰囲気出てきましたね。
「もう…、やだ、恥ずかしいです」
そう言いながらも、羞恥心が快感を後押しして、更に蜜を溢れさせる。
彼の愛撫にすっかりやられてしまい、シーツを握り締めていたのだが、彼に手をとられ、
硬く大きくなったものを撫でていくうちに淫らな気持ちになってくる。
「んっ……凍死なんて、ウソ……、こんなに、熱くなってるのに……」
自分の中で指が暴れ、身体を震わせながら、それに負けじと彼の先端に溢れる液体を
それに塗りつける。
「うっ、くぅ……でも、ここだけ熱いのも、寂しいじゃないですか。
まぁ、奏さんが撫でてくれるおかげで…身体にも熱が回ってきましたけど」
撫でられ、我慢汁を塗りたくられていくたびに、奏の手の中でびくびくと震える。
その快感に耐えるように、膣内の指を折り曲げ、彼女の中を余す所なく弄り回す。
互いの部分を指で愛撫し合い、すっかり互いに息が荒くなっている。
「奏さんっ…そろそろ、いいですか?
暖めあったところを繋ぎ合わせて、もっと暖かくなりましょう?」
膣内から指を引き抜き、付着した愛液を口紅のように奏の唇に塗りたくりながら呟く。
「やっ…」
中で折り曲げられた指が当たったところが感じるところだったらしく、一際高い声を上げてしまう。
何度か背中を反らせ、もう少し続けられたら達してしまうと言う所で指を引き抜かれる。
胸を上下させながらぼんやりとしていたが、唇に塗りたくられるぬるぬるが自分の愛液だと
気付いて眉間に皺を寄せる。
「いや…!もう、神楽坂様…、そんなの、塗らないでください」
自分の愛液で光る指を目の前で見てしまい、それから顔を背けながら頬を膨らます。
しかし、焦らされまくってどうしようもないので了承の意を込めて彼に身体を寄せながら頷く。
「奏さんは、こういうのは嫌いだったかな…?じゃ、綺麗にしてあげます」
背けられた奏の顔をこちらに向けて、舌を伸ばして奏の唇をぺろりと舐める。
頬を膨らませた奏と正面から見詰め合いながら、喉を鳴らして愛液を飲み込む。
「じゃあ、いきますよ奏さん…奏さんの身体の中まで、暖めてあげますからね…」
奏の上に覆いかぶさり、ゆっくりと肉棒を膣内へと埋め込んでいく。
根元まで埋め込んでから大きく一息ついて、円を描くように腰を動かし始める。
「ははっ…もう暖かいを通り越して、熱いですね…。奏さんは、どうですか?」
きつく締め上げてくる膣内をかき回しながら奏の身体を抱きすくめ、乳房を撫でながら声を掛ける。
「嫌いっていうか…なんか、変な感じです。その、自分のが……、なんて」
言い訳するが、目の前で自分のを飲み込まれるのもやっぱりはずかしく、合わせていた
視線を逸らす。
「もう、神楽坂様えっち……」
おしゃべりしているうちに、彼の大きなものが自分の肉を押し分けて中へ入ってくる。
「…んっ、熱くて……とっても、熱くて……。神楽坂様、大きくなりすぎです…!」
自分が締め付けているせいなのもあったりするのに、人のせいにする。
「お、俺のはいつもと変わりませんよっ…。まぁ、最近はちょっとご無沙汰でしたけど…。
むしろ、奏さんの締め付けがきつくてっ…なんか、喰いちぎられそうですっ…」
少し切羽詰った様子で奏に反論しながら、膣内をかき回し続ける。
一突きの感覚を時には短く、時には時間をかけてと不規則に突き入れながら、快感に酔いしれる。
結合部から漏れる水音と、毛布をかぶったままのせいで汗が滲み始めた身体をぴったりとくっつける。
「奏さんの中だって、すごく熱いですよっ…そんなに、長く持たないかもっ…。
でも、すごく気持ちいいです…奏さんも、俺ので感じてくれてますか…?」
膣内で肉棒をびくびくと震わせ、限界が近づくのを堪えながら一心不乱に突き入れる。
突き入れるたびに跳ねる奏の身体を抱き締め、荒い息を首筋に拭きかける。
「やっ…、だって、私だってしばらくぶりで……」
彼の言葉から、いつもより感じやすいのはそのせいなのかと思ってしまう。
突き入れられる動きに合わせていつの間にか腰を動かしてしまいながら、
跳ねる身体を押さえつけられてしまい、快感を動きで逃せなくなってだんだん絶頂に近づいてくる。
>奏さんも、俺ので感じてくれてますか…?」
「んっ、ん…っ、気持ち……、いいの……もう、もう私……!」
抱きしめられる背中に抱きつき返しながら、背中を逸らせて身体を硬直させる。
「くっ、俺も……奏、さんっ…!」
奏の華奢な身体を強く抱き締めたまま、最奥で白濁を解き放つ。
いつもより量の多いそれを、身震いさせながら奏の胎内に注ぎ込んでいく。
「ふっ、ぁ……おかげで、すっかり熱くなれましたよ…ありがとうございます、奏さん」
まだぐったりとする身体を何とか動かして、奏の横に寝転んで乱れた髪を弄ぶ。
シーツはすっかりぐしゃぐしゃになり、至る所に色々な染みが出来上がってしまっている。
「明日は、忘れずに用意しておいて下さいね…こっちがいいなら、わざと忘れてもいいですけど」
引き抜かれて自分の中から溢れそうになるのを感じるが、シーツを汚さないようにと
そこの部分に力を入れる。
>「明日は、忘れずに用意しておいて下さいね〜
「ふふ、そんなこと言って、筋肉痛になってても知りませんよー」
そんなことを言い返しながら、行為後の疲労感からか、彼に身体を預けたまま、寝息をたてはじめた。
「奏さんの方こそ、立てなくなって仕事に差し支えても知りませんよ?
…って、もう寝ちゃったか。お休みなさい、奏さん」
毛布を自分と奏の身体にしっかりと掛けなおして、枕に頭を預ける。
まどろんできた意識の中で、ふと気になったのは奏のとある一言。
「…ご主人様のお仕置きって、どのくらいのものなんだろう…。
やっぱり、すごい恐いのかな……想像したいような、したくないような…」
なにやら寒気を感じて、暖を求めるように奏と向かい合わせになって眠りに落ちていく…。
ベッドから身を起こし、薬湯をゆっくり飲んでいる。
「うう、にがーい。じわじわ来るわ〜」
前回の行為後から数日間、体調不良になり
メイドの仕事も休んで自室で休養していた様子。
(まあ……御主人様の前に出辛かったし。休む理由が出来て、これもある意味良かったのかなぁ…)
カップの中の湯気に、息をふうっと吹きかける。
「…だめね。みんなに迷惑かけといて、こんな事思っちゃうなんて」
杏樹の部屋から空のカップを回収して出て来る。
「んもー。仕事量多いんだから早く治しなさいよね、おかげであたしの失敗の数も増えまくりなんだから」
さりげに悪態なのか励ましなのかわからない事を言いながらドアを閉め、厨房へと歩いてゆく。
「今年はロッテがパリーグ優勝、ですか」
新聞を読みながら、一息つく。
「来年はどうなるんだろう…」
そういいながら、国際面へと目を移した。
厨房で、洗い終えた食器についている水滴を拭き取っている。
「あ…… 洗い残し発見」
汚れが残っている問題の皿を再びシンクへと戻す。
休憩室に置いてある団子をモリモリ食べている。
♪
仕事が一段落したので、軽く編み物をしている。
「……無理ですよ、なに言ってるんですか。その日は○○貿易の社長が屋敷に来るんです。
御主人様の仕事のためにも、メイドは一人たりとも欠けてはいけません」
何やら短期休暇願いを出してきたメイドに、淡々と説明をしている。
「そもそも、今更いい席のチケットなんて取れないでしょう? ……ダメです、そんなことに当家の権力を使う必要はありませんから」
「ふわ……」
あたりに誰もいないことを確認すると、口を手で覆って欠伸をする。
「最近ちょっと忙しくて、すぐ眠くなってしまいますわね」
「? なにかしら」
自室のドアを開け、同僚達の声で賑やかな方を眺めつつゆっくりと呟く。
「…もしかしてお菓子の差し入れでもあったのかなぁ。チョコレートとか、チョコレートとか」
「行ってみましょっと」
勘違いしたまま、編み物セットを置くと廊下をパタパタと走る。
客人の差し入れのきなこ餅をモリモリパクパク食べている。
「はむっ。ちょっと遥ゴメン、お茶、お茶」
緑茶片手に幸せ一杯腹いっぱい。
「んくんく……ぷはぁー…。やっぱ女の子だもん、甘い物とかどーっしても止められないよねぇー」
などと遥とダイエット雑誌片手に盛り上がっている。
「最近、夕食の残り物が翌朝になると必ずなくなってるんだが……誰が食べてるんだ?」
冷蔵庫の中身をチェックしながら、小首を傾げる。
「もう寝ましょうかしら……」
遠くの方で何やらにぎやかな声が聞こえて来るが
そちらへは足を向けずに廊下を進んでいく。
「ふう、これで終わりか。あとは由依に書類を渡してからメイドと休むだけだな」
書類の束を適当に片付け、由依とメイドを呼ぼうとベルに手をやる。
「…しかし近頃、杏樹のやつだけは何度鳴らしても来ないな。仕方が無いと言えば仕方が無いが」
とりあえず鳴らしてみる。
>>822 「!」
寝具の用意をしているとベルの音が聞こえたので
緩めていたリボンを締めなおして主人の部屋へ向かう。
「おじ様、お待たせしました。何か御用でしょうか……?」
ノックをすると、そっと主人の部屋を覗き込む。
>>822 「まったくもう……」
ようやく説得を終えたのか、自室に戻ろうとする。……と、丁度タイミングよくベルが鳴った。
表情に微かな喜色を浮かべつつ、主人の部屋へ。
「御主人様、お待たせしました。由依です……。あれ?」
どうやら先客がいたらしい。後姿からして瑞葉のようである。
>>823>>824 「ああ、由依の方の用件はこれだけだ」
机の上の書類を封筒に入れ、由依に手渡す。
「瑞葉への用件は……まあ、わかっているだろう。そろそろ私も休もうと思うんだが」
ソファに腰掛け、2人の表情を交互に見ながら両方の反応を伺う。
「さ。いつもの様に相手をしてくれないか、瑞葉」
826 :
萩野 瑞葉:2005/10/22(土) 00:26:40 ID:rfoUzpSX
>>825 >さ。いつもの様に相手をしてくれないか、瑞葉
ギクリ、として由依の方をチラリと見る。
(由依さんの前で、わざわざそんな……)
羞恥心もさることながら、由依が気の毒に思えて躊躇してしまう。
「あ、あの……私、少し体調が、その、悪くて……。
書類の処理は私がしておきますので、その……」
由依の方を見て目配せする。
「由依さん……」
>>825 >>826 「はい、昼間お話しした書類ですね。お預かりします」
瑞葉を注意深く観察しつつ、主人に対する態度はいつもどおりのまま。このあたりは意外と器用である。
>さ。いつもの様に相手をしてくれないか、瑞葉
「……」
表情が変わったのは一瞬だけ。もっとも主人には筒抜けも同然なのだが。
「……萩野さん、なさらないんですか? 御主人様のご命令ですよ?」
口調はいつもに増して冷ややか。目つきはやや鋭い。
「それに萩野さんに書類仕事が出来るわけないでしょう? さあ、私も執事として萩野さんの仕事ぶりを少しの間チェックしていきますから。
私の事は気にせず……存分に、どうぞ」
主人のほうをちらりと見て、少しの間ここにいる事について許しを請う。
>>826>>827 >私、少し体調が、その、悪くて……。
「何を言ってるんだ。今日ぐらいはメイドの嫌がるような事はしやしないから安心しなさい。
私も、さすがに杏樹に泣かれてから多少は懲りた」
言わなくてもいい事までバラしてしまいつつ、軽くため息をつく。
「こういう時は、やはりお前に慰めて貰うのが一番だな。ほら、こっちに来なさい」
由依が近くにいるにも関わらず、そんな事を言ってしまったりする。
>私の事は気にせず……存分に、どうぞ
「……おっと、いかんな。また似たような事の繰り返しだ」
由依がまだその場にいる事を思い出し、彼女も呼び寄せてやる。
「お前も来てくれないか、由依。たまには構ってやろう」
829 :
萩野 瑞葉:2005/10/22(土) 00:52:06 ID:rfoUzpSX
>>827 >御主人様のご命令ですよ?
「う……ゆ、由依さん、でも……」
由依が少し動揺したのは分かったが、その冷たい視線に気おされてしまう。
>>828 >こういう時は、やはりお前に〜
「は、はい。では失礼します……」
主人の胸に寄り添うと、そのまま自らの身体を擦り付けるようにして前に跪く。
「最初はどうしましょう……指、ですか。それとも、お口で?」
主人が由依も呼んだのを聞き、少し安心した様子になって奉仕の手順を問う。
>>828-829 「御主人様……?」
手招きする主人を見て、疑問を感じるが。
>お前も来てくれないか、由依。たまには構ってやろう
「っ!」
すぐにその言葉の意味を悟り、顔を赤らめた。
いつもならここで"執事"の看板は降ろしてしまうのだが、さすがに瑞葉の手前それは出来ない。
「……わかりました。では、萩野さんに教える意味も込めてということで」
無論夜伽の技術では瑞葉に太刀打ちできるわけがないが、そこは執事のプライドがある。
主人の前に同じように跪くと、手順を聞いている瑞葉を見て、こう言う。
「萩野さん、お先に……」
主人の股間を衣服越しに撫で、愛しげに上下に擦る。
事務的でどこか冷たそうだった態度や表情に、甘さの混じった熱が灯った。
>>829>>830 >指、ですか。それとも、お口で?
「…ふむ。そうだな、口がいい。あとはお前に任せよう」
瑞葉の頭を撫でる。
「由依が見ているからと言って恥ずかしがる事は無い。普段の通りに……」
>主人の股間を衣服越しに撫で、愛しげに上下に擦る。
「……っん?これはすごいな。メイドのよりも執事の方が積極的じゃないか。瑞葉、お前も負けられないぞ」
股間を徐々に膨らませながら、瑞葉を言葉で煽る。
「ならばそっちは由依に任せて……瑞葉には、私の胸のあたりでも舐めてもらおうか」
「さて、どっちが私の気分を慰めてくれるか。楽しませて貰うよ」
ソファに座ったままでふんぞり返る。
832 :
萩野 瑞葉:2005/10/22(土) 01:19:16 ID:rfoUzpSX
>>830-831 >萩野さん、お先に……
由依が主人のそこへ愛撫を始めたのを見て、何処かホッとしたような様子で
主人の言葉に従い、そのシャツの前を開くと、頬と舌とで奉仕を始める。
>メイドのよりも執事の方が積極的〜
「申し訳ありません……でも、それでしたら由依さんに御褒美を……」
主人の瞳をねだるように覗き込むと、唾液に濡れた唇を、そっと重ね、舌を絡める。
「ん……ちゅ……」
口付けを終えると、今度は由依に同じようにする。
「由依さん、お裾分け……ですわ……」
>>831-832 「ふふ……執事がメイドに負けるわけにはいきません」
硬く大きくなってきた主人の逸物を露出させると、そっと手で包み、愛撫する。
「御主人様に悦んでいただきたい気持ちは、私が……」
そこまで言って、さすがに言い過ぎたと思ったのか口をつぐむ。
そうしてそそり立った逸物を擦りつつ、時折恭しくキスをする。
やがて、主人と唇を重ねた瑞葉が、同じようにキスしてきた。
「んっ……ぁ。御主人様の、味がします」
蕩けつつある表情。そして甘みの混じっている声。紅潮した頬。
自らの「女」としての部分がより前面に出てくる。そして、主人の逸物を口に含み、丹念に奉仕し始めた。
>>832>>833 >でも、それでしたら由依さんに御褒美を……
「ん……、なぜかね。お前達には平等にしてやらねばならんだろう?」
すぐに唇を離して由依と舌を絡め合う瑞葉を再び引き寄せ、メイド服の胸元を乱して
彼女の反応はお構い無しで、乳首を口に含む。
「胸に奉仕をしろと言ったのに、これじゃ逆だ。譲る事ばかり考えていて消極的なのはいかんな」
チュッと音を立て、瑞葉の胸を吸いながら両手で揉みしだく。
>御主人様に悦んでいただきたい気持ちは、私が……
逸物をしゃぶる由依に聞こえるように、わざとらしく声を出して反応してやる。
「ん、あぁ……。そうだ、上手いぞ。もうすぐにでも、どちらかに入れたい位だな」
まだしつこく瑞葉の胸を弄びながら、逸物を大きく固くさせる。
どっちにするかしばし迷った挙句、由依の体を抱え上げると
「よし。お前が先だ…!」
ソファに寝かせて下着を剥いで足を大きく広げさせ、着衣のままの彼女に逸物を突き入れる。
「……っく、…はぁ、はぁっ…瑞葉、お前も由依を可愛がってやりなさい」
腰を強く打ちつけながら瑞葉に命令する。
835 :
萩野 瑞葉:2005/10/22(土) 01:46:22 ID:rfoUzpSX
>>833-834 >胸に奉仕をしろと〜
「ん……あ、ふぅっ、おじ様……ん、そこ、ダメ……ですっ」
主人の肩に掴まって、快感のあまり崩れ落ちそうになる体を支える。
>もうすぐにでも、どちらかに入れたい位だな
「ふぁ……あっ」
蕩けた視線を、由依の口と手の中で脈打っている逸物に向ける。
しかしそれは呆気なく由依に与えられてしまう。
「……っ」
由依の思いが叶えられて嬉しい一方で、自分の疼きが満たされないことに一人悶える。
>瑞葉、お前も由依を可愛がってやりなさい
「は、はい、おじ様……ん、ぺろ……ちゅぷっ」
ハっと顔を上げてうなずくと、二人の繋がり合う場所へ舌を這わせ始める。
さらに熱く潤んで疼く下肢を、主人の脚に擦り付け、少しでも欲望を解消しようとする。
>>834-835 主人の褒める声が、耳に届く。
それだけで嬉しくてたまらず、一層熱心に主人のものを咥える。
時折吸うようにして、違った刺激も与えた。
>よし。お前が先だ…!
「御主人様っ……ああぁっ!」
荒々しく下着を剥がれ、奉仕だけで蕩けていた秘所に逸物を挿入される。
普段とは違う状況で交わる事や、瑞葉を差し置いて選ばれた事に感激し、思わず達しかけてしまう。
「御主人様、凄っ……あっ、はぁっ」
潤んだ目で主人を見ながら行為に耽るが、接合部と淫核に刺激が走る。
「は、萩野さ……ひぁっ、や……ダメっ、そんなことされたら……由依はっ!」
軽く達してしまったのか、膣が締まって主人にもそのことが伝わる。
>>835>>836 腰を動かす間、瑞葉の舌が時々逸物に触れたりする。
「どうした、…もっと好きに乱れてもいいんだぞ。遠慮は……おおっ」
由依の方は小さく何度も達してしまい、2人からそれぞれ違った刺激を与えられる。
「心配するまでもなかったか…ならば、少し退いていなさい。今度は瑞葉の番だ」
軽く達しただけの由依から逸物を引き抜いて、座りなおすと今度は瑞葉を膝の上に乗せ
スカートを捲り上げ、下着の脇からぐぐっと深く突き入れる。
「……ふぅっ…、ああ、やはり待たせていた分相当濡れているな…。くっ、ぅ…」
出し入れする様子を由依に見せ付ける。
「由依にも、もう一度入れてやりたかったんだが、これは…すぐにイッてしまうかもしれないぞ」
由依が堪りかねて何かしら動くのを期待しているのか、パンパンと肌をぶつけながらもまた言葉で煽る。
838 :
萩野 瑞葉:2005/10/22(土) 02:23:33 ID:rfoUzpSX
>>836-837 最初から激しい主人に突き上げに、由依が達するのに合わせて
淫核を唇で潰すようにして甘噛みする。
>今度は瑞葉の番だ
「え……い、いけませんっ、あ、んんうぅぅぅっ!!」
焦らされつくして淫液を太股まで伝わせていた秘所は、主人の剛直をすぐに受け入れる。
「ひっ、あ、ああっ、ダメっ、いけません……最後は、由依さんに……差し上げ、て、ふああっ!」
そう言いながらも、主人にしっかりとしがみついて腰を振ってしまっている。
>>837-838 「あああっ……あっ、ふあぁ──」
幾度かの小さい快楽の波が続き、逸物を引き抜かれた後、ぐったりと脱力してしまう。
しかし、主人の声に身体が反応した。
「ぁ……由依は……もう一度、御主人様の熱くて固いそれを……欲しいです」
瑞葉に聞かれるのも構わずに、自分の想いをそのまま口にして、主人の側に近づく。
「御主人様が出されても、私がもう一度元気にしてさしあげます。私、孕むくらいに御主人様の子種を注がれたい……」
快楽に押し流されてしまっている瑞葉を見て余計興奮したのか、そんな言葉が次々と紡がれた。
そうして主人の肌に、邪魔にならない程度に舌を這わせ、軽く吸うようなキスをする。
「萩野さんも……早く、イッちゃいなさい。御主人様に愛していただいてイかないなんて、失礼ですよ」
ぽつりとそう言うと、背筋やら乳房やらを刺激する。
もう完全にノッてしまっているようだ。
>最後は、由依さんに……差し上げ、て、ふああっ
「こらこら、言う事とやる事が……困った子だ。これでは私もどうにも……っん、…っ…!」
瑞葉がしっかりしがみついているので、離れるのも面倒になり
そのまま欲望に任せて膣内に射精してしまう。
「…はぁ…っ」
由依の目の前で、瑞葉に次々と白濁を注ぎ込む。
「……ふう。すまないな。あまりに気持ちが良すぎて、つい全部瑞葉の中に出してしまったよ」
さりげなく意地悪な事を言いながら、由依の反応を見る。まったく懲りてない様子。
「これだけ注げば、由依が孕む前に、瑞葉の方が孕んでしまうかもしれんな」
行為を終えた後の瑞葉の秘所に指を突っ込んで、指に白濁を絡めつつ言う。
空いた片手では由依の頭を、若干強引に逸物へと近づけ
「悪いがもう一度欲しいなら、お前の口でまた大きくしてくれ。いや……それより先に掃除からか」
彼女の唇に肉棒を押し付ける。
841 :
萩野 瑞葉:2005/10/22(土) 02:52:41 ID:rfoUzpSX
>>839-840 >萩野さんも……早く、イッちゃいなさい
>困った子だ。これでは私もどうにも
「あ、あああっ、由依さんっ、おじ様、やめて……くださ、い、ませぇっ、
もう……もう、そんなに、いやぁ……っ、おかしく……なっちゃ、う……っ!!」
二人の責めを受けて、たちまち絶頂の高みへと昇りつめ、主人の暴発を膣奥で受け止める。
>これだけ注げば、由依が孕む前に、瑞葉の方が孕んでしまうかもしれんな
「あ……あ……そんな、こと……ダメ……っ」
弱弱しく頭を振ると、ガックリと主人の胸の中へ倒れこむ。
主人の指がドロドロになった秘所の中を捻り回すたびにビクリと動くが、
空ろになった瞳に光が戻ることは、その夜にはなかった。
>>840-841 「ぁ……御主人様……」
瑞葉に勢いよく射精する主人を見て、複雑そうな表情をする。
主人が悦んでもらえるのは嬉しいのだが、その証は自分の体内に注がれたい。
>悪いがもう一度欲しいなら、お前の口でまた大きくしてくれ。
「はい……御主人様のなら、いつでも掃除いたします」
精液と、自分と瑞葉の体液が絡みついた逸物を、少しずつ舐め取り、やがて舌を絡めて力を取り戻させる。
「ぁん、ほら……御主人様の、また元気になりました」
いつも委譲に淫欲に蕩けきった表情で、二度目の挿入へと主人を誘う。
「御主人様、次は萩野さんではなく、由依に注いでください。どちらでもいいんです。
お薬の効き目をなくすくらい、濃くて熱いので……孕むくらいに」
絶頂後の反動でぐったりとしてしまっている瑞葉を尻目に、そう言うのだった。
最近すっかり覗き役になってしまっているが、今宵も例によって目撃中。
部屋の鍵をどこかに落とし、必死で捜索中だったらしい。が。
>>842 >御主人様、次は萩野さんではなく、由依に注いでください
(あーらら……)
「へぇぇー…、やっぱ葦名由依も御主人様の前では一人のオンナってわけですかぁ」
ニヤニヤと小悪魔的な笑みを浮かべながら、ポケットから携帯を取り出す。
「激写激写激写」
何枚か携帯で写真を撮り、うきうきポケットにしまう。
「いっしっし、これで多少失敗とか寝坊してもぉー。脅迫しちゃえば……オール、オッケー♪」
手でOKマークを作り嬉しがるのだった。そんな事をしても今夜は自室には入れないのだが。
「いいのっ。遥の部屋にでも泊めてもらえばいいんだもーん」
「うん、いい感じぃ〜」
自室の鏡の前で、ついさっき染めなおした髪の出来栄えに上機嫌。
完全に黒髪に、所々赤と緑が見え隠れ。どうやらプチイメチェンしたようだ。
「…ふう。なかなかマスが埋まらないなぁ…。」
空白だらけのジャンボクロスワードとにらめっこしている。
「ん〜…。」
シャーペンをくるくると弄び始める。
「こんばんは」
男は屋敷の呼び鈴を押した。
「お邪魔しました」
男は帰っていった。
「茶渋は、お塩をつけた蜜柑の皮で擦ると綺麗に取れますよ」
スポンジでゴシゴシと茶器を擦っている同僚にそう教える。
「ちょっと待っていて下さいね。……ほら、こうやって」
「あーもう、やってらんないわ」
昨晩からやや荒れ気味である。原因は数紙あるスポーツ新聞。
どの新聞にも「惨敗」「連敗」だの「三冠」「最強馬」などの単語が踊り、そのせいで機嫌が悪いらしい。
「ま、でも負けたからって何かにあたるのはダメだと思うんだけど」
そう言うと、小さくため息。
裏玄関で皺くちゃになった新聞を畳み直し、改めて束にしたものを紐で結んでいる。
「ふぅ… これ、きっとみかささんかしら……?」
怪訝な顔をしながら、厨房へと戻ってくる。
855 :
若い男@記者:2005/10/24(月) 21:44:47 ID:MjGLrN+9
「あ、先日連絡した者です。はい、ぜひ里村さんに取材させていただきたいと」
玄関口で、執事と話している男が一人。
「はい、うちの会社が時々メイド広報で取り扱わせてもらってますので」
新社会人をややマシにしたような様子の、どこかの社員らしい。
「OKですか! はい、よろしくお願いします」
執事に案内されて、厨房にいる志保のもとへ。
「えーと、里村さんですか? メイド広報の取材でやってきた者なんですが、お時間いただけますか?」
妙にノリのいい態度で、彼女に挨拶をする。
持っていた牛蒡とアルミホイルをまな板の上に置き、サッと手を洗う。
「こんばんは… はい、私が里村です。いつもお世話になっております」
あたふたした様子のままハンドタオルで手を拭きつつ、
初々しさがやや残る男性記者に一礼。
「ええと、今回はどのような取材で……?」
記者を別な部屋に案内してもいいのだろうかと思い、尋ねてみる。
どんな取材かは聞いていなかったし、調理現場の取材ならこの場を動く必要はないと思ったので。
857 :
笠原@記者:2005/10/24(月) 22:03:38 ID:MjGLrN+9
>>856 「……あ、はい。えーとですね」
どこか芸能人でも見るような目で志保を見ていたのだが、質問されて慌てて胸ポケットから名刺を出す。
「私、メイド広報の編集部に新しく回されました笠原と言います。
今日はですね、メイド広報の読者ページで人気の高かった里村さんにぜひインタビューをしたいと。
写真も何枚か撮りたいですし、ここで立ったままというのもなんなので、どこか適当な部屋に案内させていただけますかね?」
一応、これは「表」のメイド広報の話らしい。
記者の申し出に快く了承した後、同僚のメイドにお茶の用意を頼む。
そうして適当な応接室へと笠原を案内する。
「……どうぞ、お掛けになって下さい」
彼にソファを勧め、自分はテーブルを挟んだ向かい側のソファへと腰掛ける。
「遅れて申し訳ありません、こちらが私の名刺です」
名刺を作ったのが最近のことなので、笠原に名刺を渡すことを忘れていたらしい。
なんだか自分の名刺を渡す、という行為が新鮮でつい笑顔になってしまう。
859 :
笠原@記者:2005/10/24(月) 22:22:07 ID:MjGLrN+9
>>858 応接室に入ると、志保に勧められるままにソファに腰を下ろす。
>遅れて申し訳ありません、こちらが私の名刺です
「ありがとうございます! ……これで同僚の連中にも自慢できそうです、なんて」
こちらもどこか感動しているような笑みを浮かべて、大事にそれをしまう。
運ばれてきたお茶を少しだけ飲むと、少し真剣な顔になって志保を見る。
「では、早速ですがいくつかお話を聞かせてください。一ページ分まるまる使えますので、お話したいことが合ったらいくらででも」
前置きしてから、メイドとして働くことについての基本的な質問をいくつか、
そして「どんな時が仕えているかいがあると思うか」などとある程度突っ込んだ質問もする。
「それと、座ったままで良いので写真を撮らせていただけるとありがたいんですけど」
「ええっと、何からお話したらいいんでしょう。う〜ん、では……
先ほど持っていた牛蒡とアルミホイルですけれど、あれはちょっとしたお料理のコツなんです」
ここまで言ってお茶を口に含み、緊張して乾き始めた口内を湿らせる。
「普通、牛蒡は包丁で皮ごと切って泥や汚れを落としますよね?
でもこのやり方だと、深く切り過ぎたりして牛蒡が無駄になってしまうことが多々あるんです。
けれど、アルミホイルを使えば包丁を使うことなく牛蒡が簡単に綺麗になります。
牛蒡をですね、クシャクシャのシワシワにしたアルミホイルで擦ってあげるんです」
などと言葉を紡いで、次の質問に答えてゆく。
「どんなときに使えている甲斐があるか、ですか……
それは主に、お客様の声を聞いたときですね。お料理の味やお部屋の清潔さなど、
メイドの仕事が御主人様だけでなくお客様からも褒められると、とても遣り甲斐を感じます」
再びお茶を啜る。
「…しゃ、写真ですか? はい、わかりました」
姿勢を改めて正し、どういうポーズがいいか笠原に訊いてみる。
861 :
笠原@記者:2005/10/24(月) 22:55:55 ID:MjGLrN+9
>>860 「ふむふむ、なるほど……」
素早くメモを取りながら、志保の話に相槌を打ち、時には質問をしていく。
「やりがい、ですか。それは大事ですよね」
「そうですね、それじゃ自然なポーズで、こちらを向いてもらえます?」
微妙な注文をつけて、カメラを持つと様々なアングルで写真を撮っていく。
「むう……里村さんならもっと綺麗に写るはずなのに。もっと近づいてみるかな」
どうやら取材用の写真を撮るのには慣れていないらしい。
どこか危なっかしい歩き方で近づき、そして……。
「どわっ!?」
テーブルの脚につま先を引っ掛け、お約束とばかりにバランスを崩して前方へすっ転ぶ。
そして志保にダイブするような形で倒れてしまう。
当然志保の上に被さるような形になってしまい、赤面してパニック状態に。
「わわっ、すみません、いやこれはですね、あのっ、その」
憧れのメイドさんの身体の上に倒れてしまった興奮でか、見る見る間に下も随分元気なことになってしまっていたりする。
「あっ! ……だ、大丈夫ですか?」
倒れてきた笠原に驚いて声を上げ、怪我はないかと訊いてみる。
しかしどうやら彼は怪我よりも、精神的に問題が発生してしまったようだった。
そしてその精神的な問題が、結果的には彼の身体にまで影響を及ぼしている。
「……こら、恥ずかしがらない」
赤面してしまっている笠原に嘆息して、そっと彼の頬を片手で撫でる。
「そんなにすぐ上がっていたんじゃ、記者のお仕事なんかできないでしょう?」
頬を撫でていた手は彼の首筋を這って、襟元まで辿り着く。
そこで両手を使って彼のYシャツのボタンをひとつひとつ外していき、胸元を露わにさせる。
「リラックス、リラックス」
そう言うなり、笠原の乳首に唇をつけてそっと吸い始める。
863 :
笠原@記者:2005/10/24(月) 23:20:02 ID:MjGLrN+9
>>862 「あ……さっ、里村さん」
自分の頬を撫でる手が、そのまま襟元へと進み、そしてワイシャツのボタンを外していく。
誌上で見ただけで、今日初めて会った憧れのメイドさんにそうされているということに頭がついていかず、志保の言葉に頷くのみ。
>リラックス、リラックス
「は、はいっ……っく!」
乳首に吸い付かれてビクッと震え、息を荒げる。
そうしてされるがままになり、時折衣服越しに勃起したものが志保の身体に触れる。
「里村さん……」
どこか現実感のなさそうな声で、恐る恐る乳房に手を伸ばしてみる。
「ふふっ、触りたいの? でも、ダメ」
伸びてきた折原の手を軽く叩いて、彼がしようとしていたことを制止する。
「そんなにそこを立てて、一体何をするつもりなんですか?
……とても取材だとは思えません。もっと大胆なことをしようとしているように思えます」
意地の悪い笑みを浮かべて、布越しに折原の逸物を手で擦ってやる。
「ここに寝て下さいな」
そう言って折原のシャツを脱がしながら、テーブルの上に寝かせる。
彼の足や腕は、シャツなどを使ってテーブルの足に縛り付けてゆく。
「……ほら、なんで立ってるんですか? 平常心を磨かないと、記者は大変でしょう?」
テーブルに腰掛け、寝そべる彼にキスをする。
その間も彼の下着などを脱がせて逸物を露出させ、手で直接何度も優しく擦る。
865 :
笠原@記者:2005/10/24(月) 23:45:54 ID:MjGLrN+9
>>864 乳房に伸ばしかけた手を払われ、慌てて志保の顔を見る。
>そんなにそこを立てて、一体何をするつもりなんですか?
「こっこれは、その…………里村さんが、綺麗だから」
最後の方はほとんど聞こえないくらい小さく言うのだが、逸物を撫でられて我慢していた声が漏れる。
志保の言うがままにテーブルに寝かされ、なんと手足を縛られてしまう。
だが、この一種異様な雰囲気に呑まれ、抗議する間もなく縛り付けられてしまった。
「こ、これは……っ」
ようやく口を開きかけたものの、キスされて言葉を封じられ。後は志保の言葉に責められながら逸物を擦られる。
「だっ、だって、こんな……やばっ、ダメです……出っ!!」
志保の言葉と手に責められて、あっという間に白濁を放ってしまう。
だが、何度も精液を吐き出すものの、逸物はそそり立ったまま。
「さ、里村さんの手に……俺のが」
絶頂の余韻に浸りながら、困惑しつつも申し訳なさそうな顔をする。
「こんなに興奮してちゃ、記者失格ね。いっそのこと私が取材してあげましょう」
手に付着した精液の汚れを当たり前のように舐め取り、笠原のカメラを手にする。
「笠原さん、気持ち良かったですか? 一枚撮りますね〜」
テーブルに緊縛されてしまった笠原の姿をフィルムに収めた。
「それにしても、まだ立ってるなんて。度胸はなくても、元気だけはあるのかしら?」
笑みを浮かべたまま彼を詰り、依然として天井を向いているモノを口に含んでやる。
「んふっ、ん、んん…… ちゅ、ちゃぷ…っ、ん…」
逸物全体に唾液が行き渡るよう深くそれを口腔内に埋めた。
空いている手は笠原の乳首を責めていて、ときどき爪で先端を摘んだりしている。
「ん、ぷはぁっ…… じゃあ、こういうのはどうかしら?」
困惑する彼の表情を楽しみながら、今度は足を使って逸物を擦り始める。
867 :
笠原@記者:2005/10/25(火) 00:12:37 ID:NGT/pWZc
>>866 「あ、あ……。もう、やめ」
平然と精液を舐め取り、自分のカメラを手にする「憧れのメイドさん」。
おまけに緊縛されている写真まで撮られてしまい、屈辱に歯を食いしばる。……が、逸物は勃起したまま。
さらに詰られながらも、志保に咥えられるとますます硬くなる自分のもの。
そしてその行為を行う志保の顔を見て、何か言おうとするが声にならない。
ただ倒錯した快楽に圧倒され、責め続けられるのみ。
そうして、足で逸物を擦られても、ビクッビクッと逸物が歓んでしまう。
「何でこんな……こんな、されてるのに……」
志保に見下ろされて、それでも感じてしまっているようだった。
「ほんと、こんなに硬くしちゃって。どうしましょう…」
言いながら、笠原の股の上に跨る。
そして大事な部分を見せ付けるようにしてエプロンとスカートの裾を唇で咥えた。
「……んっ!」
ショーツを横にずらし、ゆっくりと腰を下ろしてゆく。
当然秘所の真下にあった逸物はどんどん肉壷に飲み込まれていった。
「んんっ、んんん……っ!」
腰を淫らにくねらせるたび、鼻に掛かった妖艶な喘ぎ声が漏れる。
馬乗りにされている男の表情を観察すれば観察するほど、卑猥な欲求が加速する。
869 :
笠原@記者:2005/10/25(火) 00:33:56 ID:NGT/pWZc
>>868 足で弄られても、感じてしまった。そんなことを考えていたのも束の間。
志保が股の上に跨り、エプロンとスカートを咥えた。それによって、これから何が起こるかを理解する。
「……えっ!?」
ショーツがずれて、垣間見える志保の秘所。それが自分の逸物を飲み込んでいく。
「あっ、あああ……里村さん、里村さんっ」
志保に包まれて、逸物は歓喜のあまり何度も震える。
しばらくは信じられないといった表情をしていたが、志保の淫らな表情と、淫靡な音を立てる結合部を見るうちに、本能に忠実に身体が動いていく。
「凄い、凄く気持ちいいですっ、里村さんの中が」
淫らなメイドに見下ろされながら、多少は自由に動く腰がほとんど本能のままに動き始める。
「ん、んん! ん……っ、んんんっ!!」
自分だけではなく笠原も腰を遣い始めたのを感じると、より快感が大きくなる。
逸物がこちらの意思とは無関係に動くため、快感が予想できないのだ。
その予想のできなさが、また行為を甘美なものにしていく。
口に服の裾を咥えていなかったなら、部屋中に嬌声が響き渡っていたところだった。
「んん……っ!! ん、んんぁ、あぁっ、あぁ……っ!」
だが動いているうち、ふと咥えていた服の裾を離してしまう。
結合部が完全にスカートによって隠れるが、そのこともまた卑猥に思えた。
衣服を着用しているという日常の感覚はそのままに、
秘所には凄まじい快楽が送られているのだ。
そのギャップがよりモチベーションを高め、腰の動きや秘所の締まりを強くしていく。
「あぁ、あぁっ、あぁ……っ、凄い、いい… 笠原さん……っ!」
表情は悦楽に緩み、理性の崩壊具合とともに瞳の輝きが失せていった。
871 :
笠原@記者:2005/10/25(火) 00:55:11 ID:NGT/pWZc
>>870 「里村さん……し、志保さんっ、志保さんっ!」
こちらも理性をなくし始めたのか、呼び名も構わず志保を突き上げ続ける。
よく考えてみれば、憧れの美人の女性と交わっているのだ。これほど喜ばしいものはない。
「志保さん、綺麗ですっ、本当にっ」
写真や記事のイメージとは違うが、淫欲に溺れる姿も美しく思う。
衣服に包まれていてもわかる、豊かな乳房。そしてここからは見えないが、結合部は淫らな光景になっているだろう。
逸物に与えられる刺激と快感に、腰が浮きかける。
快楽に狂いかけた志保を見ていると、再び射精が近くなる。
「し、志保さん……もう、出ますっ、またっ!」
荒々しく腰を振ると、逸物を秘奥に突き立てて達する。
二度目とは思えないほどの大量の精液が、志保の中に注がれていった。
笠原のものと深く密着しているせいで、彼の脈動が直接伝わってくる。
人肌の何かが自分の身体の中で注がれ、温かさが広がってゆく感覚。
「あ… すごい、たくさん…… あぁ…っ!」
視覚ではなく、触覚だけで射精を感じることの卑猥さ。
それが彼との行為を新鮮なものとしていた。
「笠原さん、私のここ…… どうなってるか見たい、ですか?」
まだ身体の火照りが収まらない、潤んだ瞳で笠原に訊いてみる。
だが返ってくるであろう答えを聞くのも待たずに、ショーツを脱ぐ。
そしてスカートを捲くったまま、彼の顔の上を跨ぐ。
「……ほら、こんなに出ていたんですよ。後始末きちんとして下さいね」
膣内から逆流してきた笠原の精液を、彼自身に舐め取らせようとする。
873 :
笠原@記者:2005/10/25(火) 01:13:52 ID:NGT/pWZc
>>872 「くっ……あくっ……!」
射精がまだ続くのか、小刻みに腰が動いてしまっている。
やがて、ぐったりと力が抜けてしまった。
>笠原さん、私のここ…… どうなってるか見たい、ですか?
「!」
答えるのも待たずに、顔を跨いで秘所を晒す志保。
さっきまで自分のものが入っていた場所を見て、ごくりと喉を鳴らした。
だが。
>後始末きちんとして下さいね
「え、志保……さん?」
ゆっくりと降りてくる、白濁と愛液にまみれた秘裂。
次第に目がぼうっとなっていき、やがて命ぜられるままに舌を伸ばした。
「そう、上手ですよ… んっ、もう少し奥まで…… そう、あぁん…」
笠原の舌による後戯によって、愛欲の炎は静まっていくかと思われた。
だが鎮火する気配は一向になく、劣情は高まっていくばかり。
一通り秘所を掃除され終わると、笠原の拘束を解いてゆく。
「ごめんなさいね、テーブルの上だったから痛かったでしょう」
彼の上体を手で支えながら起こしてやり、
先ほど身体を重ねたことを確認するように唇を重ねる。
「笠原さん… まだ、夜の取材が残ってますよね。
これで度胸はついたはずですから、どうぞ存分に取材して下さいな」
今度は自分の服を脱ぎ始め、笠原に行為をねだる。
「胸でも、どこでも、好きなところ、を……」
875 :
笠原@記者:2005/10/25(火) 01:41:18 ID:NGT/pWZc
>874
「はぁ……はぁっ」
倒錯した快楽に捕らわれてしまったのか、自分が何をしにきたのかも忘れていそうである。
やがて拘束を解かれると、唇を重ねる。今度は感覚も確かめられた。
>まだ、夜の取材が残ってますよね。
「……はい。それでは……取材の、続きを……志保さん」
一糸纏わぬ姿になった志保を一枚撮ると、後は思うままに、触れたいと焦がれていた志保の身体に歩み寄っていく。
欲望はまだまだ衰える気配もなかった。
……後日、あくまで健全な内容の記事がメイド広報に載った。
何と三ページに渡って書かれたその記事は、これ以上ないほどのベタ褒めながら、大好評を博したんだとか。
「‥‥‥うー」
仕事中。たまたま一人になったところで、こんもりとシーツの載ったカートを止めて何やら唸っている。
年の瀬も近く、屋敷には宿泊する者、しない者問わず客多い。夜の仕事のある客が多くないのが救いといえば救いだ。
いや、救い、とも言いがたい理由が彼女にはある。
ぶるっ、っと軽く背を震わせて、肩を抱く。
単体調が悪いだけに見えなくもないのだが、実際には、吐く息が「体調不良」のそれではない。
「ヤな季節……」
滑り落ちた長い髪で表情を隠すように呟くと、雨に濡れた獣が水を振り落とすような勢いで頭を振る。
のろのろと、カートの把手に手を掛けた。客が食事から戻る前に、この階の仕事は片付けないといけない。
「………?」
トイレの帰り。
屋敷内でちらほらとメイドは見掛けるが、目の前のメイドは何だか様子がおかしい。
「…大丈夫、かい?」
やや、恐る恐るといった風に後ろから尋ねる。
「あ、はい‥‥‥?」
掛けられた声が、数秒前にすれ違った客のものであることに気付いて慌てて振り返る。
「わ、わわわわっ、申し訳ありませんっ」
何回か深呼吸。
「何か御用がおありですか?」
「もう。大変なのは理解しますけれど桂さん、なんでそういうこというんですか‥‥‥」
客とすれ違う前に桂に何か言われたらしく、不貞腐れている。
眼鏡の大きなレンズを指先で押し上げ、
「そりゃぁ私はなかなか気付いていただけませんけど、お手伝いくらいできますよ?」
客と何やらやりとりしている桂を横目に、するすると廊下を滑って暗がりへ消える。
翌日、夜中の誰もいない台所で皿がおそろしい枚数砕け散り、
メイド長が酷く凹んでいたという噂が屋敷を駆け巡ることになるが、それはまた別の話。
休憩室のテレビを使い、防犯用カメラで撮られた厨房の映像を写している。
「??? ??? ……本当に誰もいないのに」
画面へと映し出された昨晩の厨房の様子に唖然とする。
姿を見せないまま書庫の階段に座り、主人と瀬名のためにセーターを編んでいる。
「編んでる姿を、どなたかに見つからないようにしないといけないわね……こういう物は消せないし」
途中で手を止めて紅茶を飲む。
「…まあ。近頃は私と同じような方もいらっしゃるから、見つかっても大丈夫かしら。うふふ」
(n‘∀‘)η
「あら?もうこんな時間…。大変、急がないと〜」
時計を見て慌て、客室のシーツを手早く取り替えようと頑張っている。
A「ここが例のメイド屋敷なんか?」
B「家のクソジジイが足繁く通ってるらしいし、間違いねーよ」
C「せ、先輩たち…。ホントに大丈夫なんスか!?」
A「今更怖じけずいてんな、このタコ」
B「お前、さっさと脱童貞したいって言ってただろ?」
C「そ、そうっスけど…」
それぞれ改造された単車に乗った三人組が屋敷の前に現れた。
B「もっしー?誰か迎えに出てくんないの?」
一人がインターホンを押して呼びかけてみる。
「そういえば、御主人様のところにはなんとなく行けてないけれど……。怒ってらっしゃるかしら」
夜の勤めに関してだけ、主人の相手をわざと避けてしまうような日々が続いたので
ふと心配になって呟く。
「……。こんな私じゃ…いつかお暇を出されてしまうかもしれないわね」
どことなく悲しそうな表情で溜息をつく。
考えるのは止めて、汚れたシーツをあらかた集めると客室から離れ
洗濯し始める。
とにかく広い。おまけに見たような見てないような廊下が続く。
つまり、しょうがない事なんだ。
…自分に対して言い訳しても、部屋の場所を忘れた事に変わりはない。
誰かに聞こうと歩き回り…洗い場。
「…えっと、すみません…今、大丈夫でしょうか?」
洗濯を続ける背中に、弱々しく声をかける。
洗濯機に次々とシーツを入れたりしていると、背後から声がかかる。
>…えっと、すみません…今、大丈夫でしょうか?
「あ。ええ、もちろん。何か御用件でしょうか〜」
洗濯籠を手にしたままで微笑みかける。
見慣れない服で微笑まれ、少々どきどきしながら尋ねる。
「…恥ずかしながら、部屋がどこにあるか忘れてしまいまして。
大丈夫なら、案内して頂きたいのですが…」
照れ隠しに、頭をかく。
「わかりました〜。ご案内しますね、ちょっとこれだけ片付けてから……よいしょ」
籠を置いて、客人を客室まで案内する。
「このお屋敷の中で迷われる方、結構多いみたいなんです。
私たちでもあまり日頃用事の無いお部屋は、時々紙で確認したりしますから」
世間話を混ぜつつ客室の並ぶ廊下へ。
「……あ。もしかして、このお部屋かしら」
一つの部屋のドアを開け、客人に確認してから中へ通す。
「あと他にも何かご用がありましたら、お聞きしますけれど。何かございます?」
「洗濯中だったみたいで…済みません」
謝り、後についていく。
「これだけ広い屋敷ですからね。どこかに秘密の部屋があったり…
また迷いたくはありませんから、探そうとは思いませんけどね」
言いながら見回す。その位で見付かるなら秘密でも何でもないが。
「あ、そうそう…この部屋です。済みませんでした」
自分の荷物があるのを確認し、部屋へ入る。
「あ、えっと……」
特にない、と言いかけて。少し迷った後、
「…少し、お話させて頂いても…良いでしょうか?」
>少し、お話させて頂いても〜
「はい〜。…じゃあ、少しお邪魔させていただきますね」
にこっと笑い、部屋の中へ入るとベッドの隅に軽く腰掛ける。
(うーん……折角だし、どうせだったら……。…そうだわ)
座ってから「客人に何か喜んでもらえる事をしよう」と考えたのか、不意に客人に
「あの。折角ですし、お話しながら耳かきでもどうでしょう」
ポケットからみみかき棒を取り出して見せる。
「ちょっと照れちゃいますけれど。よかったら、お膝にどうぞー」
自分の膝をポンポンと叩いて、恥ずかしそうに言う。
>>898 「あ、はい、いえっ」
笑顔にまたどきりとし、緊張気味に隣へ腰掛ける。
勢いで呼んだものの何を話すべきか分からず、悩み…
「……へ?」
思わず間抜けな声で返す。
「ああ、はいっ、えと……お願いします」
恥ずかしそうに聞かれるものだからこちらまで恥ずかしくなり、
「……あ、はい…」
顔を赤くし、やはり緊張しながら体を倒し、腿へ頭を乗せる
緊張した様子の客人を見て、少しくすくすと笑みを漏らす。
それからそっと男性の髪を掻き分けて、耳掃除を始める。
「痛かったら、おっしゃって下さいね」
優しく声をかけると耳の中をくすぐるような感触を与える。
「…私。御主人様や御客様に時々、こうやってさし上げるのが好きなんです。
とか言っても、得意げに言うほどあまり上手でもありませんけれど。…ふふっ」
少々前屈みになって掃除をしているせいか、胸が客人にぽよぽよと当たる。
「でも、よくこうしてると悪戯なさる方がいらっしゃるんです。不思議ですよねえ。
普通の耳かきなのに……」
耳元でそう言うと、細かい汚れを落とすためにふうっと息を吹きかける。
>>900 笑われると余計に顔を赤くし、体を縮ませる。
「…はい」
声を聞くといくらか緊張が解け、目を閉じる。
「いえいえ、上手ですっ。
…一人だとなかなか耳かきをしようと思い立たなくて。
耳かきも、すぐに無くしてしまうものですから」
頭に柔らかい感謝。腿と胸に挟まれ、幸せな状況だが…言うべきかどうか。
「…悪戯、というとどんな……。
……普通じゃあありませんよ。その、…男なら、皆憧れるでしょうし……
…わっ!」
息を吹きかけられ、身を跳ねさせる。
>悪戯、というとどんな
「…あ。ええと…。体を触って来られたりとか、スカートに手を入れられたり……とか、かしら。そんな感じの…」
そこまで言ったところで、息を吹きかけたせいで客人が跳ねてしまった。
「きゃっ、危な……」
咄嗟に棒を引き抜いて客人に怪我が無いようにするが、
体を離すより先にそちらの方ばかりに気を取られていたので、身を起こした客人の顔を胸でぽよんと受け止めてしまう。
「……! …ぁんっ…」
先端をかすめてしまったのか、軽い刺激に思わず声を漏らす。
「ごっ、ごめんなさい。変な声出したりして…」
顔を赤くし、頬を両手で覆りながら客人に謝る。
>>902 「…そういう、悪戯…いえ、聞いてしまって済みません」
納得出来る気がする。…ちょっとだけ。
「いえっ、こっちこそいきなり跳ねて…済みませんっ」
確かに聞いてしまい、こちらも顔を赤くする。
まだ頭に残る感触に後ろめたさと共に浸り、…何と無く黙ってしまう。
何か声をかけないとと思い、考え、考え…
「……胸、大きいんですね」
思わずこんな事を言ってしまう。
しばらく沈黙が続いていたので、気恥ずかしくなりながらもまた手を動かし始める。
>胸、大きいんですね
沈黙が途切れたからか、そんな言葉にも笑って反応し
「くすくす…。ほら、でも今は割と小さめの女の子の方が愛らしいから、男の方に好まれる感じでしょう?
だから、何かと肩身の狭い思いをしてます」
冗談っぽく言ったりする。
「…なーんて。本当の難点は、服や下着選びで制限があるくらいですねえ。
さ、これで終わりました〜」
そうこうしている内に両方の耳掃除完了。棒をティッシュで拭ってから、客人の髪を数度撫でると
そーっと客人から離れて立ち上がる。
「では御客様、今夜はこれで失礼いたします〜。……あ、今夜はちょっと忘れてた…のですけれど」
「今度また夜の御相手…が必要な時には、私でよければ……。
申し付けて下さいませ」
内容が内容なので途中少し詰まりながら、伝える。
「こちらのお部屋に、すぐお伺いしますので…。…おやすみなさいませ」
ぺこりとお辞儀をして、ドアを閉める前に少し照れくさそうな笑顔を見せつつ客室を後にする。
「…大きくても小さくても、好きですよ」
やはり本音がぽろり。
「…あ、え……冗談。…はい、済みません……」
話は最後まで聞こう。
「ありがとうございました。
……はい?」
「……あー、っと……はいっ。…お休みなさい」
意味を理解し、顔を赤くしながら応える。
つられてお辞儀し、ドアを出るところまで見送り…溜め息。
「…夜の御相手……」
言われた言葉を反芻。…今夜はちゃんと眠れるだろうか。
自室に戻る途中で、ふとある事を思い出す。
「あ〜……」
「名前、伝えるの忘れちゃった。まあいいか、ご縁があったらまたお会いできるわよね」
そう呟いて自己完結し、再び廊下を歩いてゆく。
執務室に寄り、今日の仕事の記録をつけている。
「もうすぐこのノートも終わりかしら。」
「さて、と。残り容量も心許ないし……今日は引越しかな」
早速、新しい館に移る準備を始めている。
ひとけない厨房にて、隅の蛇口から水が垂れる音。それと共にか細い声が響く。
白い皿を重ねつつ、
「いーちまーい、にーまい……あら」
廊下の様子を確認してひとつ息をつく。
「また屋敷が移動するのね……」
屋敷『が』なのがポイント。
藍子と電話で話しながらラケットのグリップにテープを巻いている。
「そろそろお引っ越しか…。」
夜食を求めて、引っ越し準備をし始めた屋敷内を歩き回る。
「ん?…誰か、いますか〜?」
厨房の奥から聞こえてきた微かな声に、ふと呼び掛ける。
どうやら最近は「手伝い」が彼女の中で流行っているらしい。
「ふふ。ふふふ。以前は粗相のたびにお仕置きされていたものでしたけど……」
破れた皿を手のひらから落として証拠堙滅完了。
行き先はどこかというと彼女の寝所である。
不幸属性持ち(ドジに非ず)が仕事をするとロクなことにならないという事実を、当人は気にしていない。
あと、今時の屋敷では至る場所で監視カメラが回っていることも。
書庫の蔵書を片付けている。
「……あー、もう」
贔屓のチームは四連敗で惨敗。実家の生産馬も惜敗。
そんなこんなで、かなりフラストレーションが溜まっているらしい。
ともあれ仕事をしないわけにもいかないので、いつものように先頭に立って仕事を任されている。
「瀬名、これって全部まとめて運んじゃっていいんだっけ?」
厨房の仕事を手伝ったり、
「飯塚さん、これはどうしますか?」
執事陣にあれこれ話を聞いていたり。
「今回は……いつもの引越し屋さんは来ないのかな?」
荷物が詰まったダンボールを軽々と持ち上げると、そんなことを呟いた。
「そろそろ人がいらっしゃる……さて、どうしましょう?」
メイド服の長い裾を揺らして、ふらりと厨房から消える。
執務室にいた流れで、そのままそこで引越しの準備を手伝い始める。
「…?気のせい?」
呼び掛けは、暗い厨房の中に吸い込まれる様にして消え、そして、返事は無く。
「…おかしいなぁ…」
さっき聞いたのは何だったのかと、首を傾げながら、再び夜食を求めて、歩き始めた。
「さーてサクサクいってみよー。待たせてる御客様もいることだし。
名簿の変更と削るところ無い?」
何かをボールペンでチェックした後、必要な業者へ電話を架け始める。
「もうすぐ11月……ってことは霜降館かな。もしもし?そう、霜降牛肉の霜降でね」
「ぇ……もう引越し?んむ……」
何やら眠たそうに目を擦りながら、「サニタリー」と書かれた扉を押し開けて出てくる。
今が従業時間内なのは言う間でもない。
「もしー、霜降館への引越しのお手伝いにあがりましたー」
戸口にトラックが続々と止まり始める。
「……しっかし、執事様の長期出張も長いな……」
長くなる、とは聞いていたが、もう数ヶ月経っている。
今頃、何処の戦場をほっつき歩いているのやら。
執務室の机にいくつか飴を見つけ、勝手にいただく。
その間も、名簿をめくりながらそばで電話をかけるチエの声に耳を傾ける。
「あ、そうだ。ミリカさんのが足りないわ」
「ええっ、うっそぉ」
間違いらしく記録簿で再チェック中。
「え、間違いが間違い? じゃあ合ってるってことかぁ。
ていうか名簿の追加、あたしがやってみてもいいのかなあ。本人居ないっぽいし……」
運転手を先程探してみたが不在だったので、しばし悩む。
「いや、ホントは別にいなくていいんだけどね。アレは」
必要以上に馴れ馴れしい運転手の顔を思い出し、ムカムカしてきたのかチッと舌打ちをする。
「『屋敷の運転手。馴れ馴れしい。』……じゃダメなの?」
何やら話し込んでいる二人の間に首を突っ込んで一言。
「んと、名前何っていったっけ」
「やれやれ……」
面倒くさそうな態度で、引越し定番のおにぎりを作っている。
しかし、態度とは裏腹におにぎりの具は実に多彩だったりするのだが。
「……焼きおにぎりも作っておくか」
しっかりと握ったおにぎりに鮭を入れて、熟成させたにんにく醤油を塗って軽く焦げ目が突く程度に焼く。
「やっぱり買うなら青森産だな。味の深みが違う」
料理人としてのこだわりを口にしつつ、てきぱきと仕事を進める。
>>929 大して身長も変わらないのに先輩ぶり、偉そうに桂の頭を撫でてやる。
「よし、いい事言った。まあアレはこれでいいでしょ」
本人に知られたら仕返しを受けそうだが、不在なのをいい事に物凄くぞんざいな扱いをしながら
ギャル文字で紹介文を書く。
片桐 直人
屋敷の運転手。
誰彼構わず女性に声をかけるナンパな性格。
毒島 畜男
流れのメイド調教師。詳しい目的は謎。
「こんなんでいい?」
「ん?美味しそうな匂いがする…」
醤油が焦げる香ばしい匂いにつられ、匂いをたどって厨房へと入り込んで行った。
引越しと知るや否や奏から引越し要員として呼び出しがかかる。
「なんだよ、俺は都合のいい働き手じゃないのに……」
ぶつぶつ言いながらも、少し楽しみだったりする。
早速屋敷に到着すると奏の部屋へ寄り、もう既にまとまっていた彼女の荷物をカートに乗せる。
棋龍院ミリカ
自分の失敗で使い込んだ屋敷の金を補填するのと引換えに、メイドとして半ば強制的に働くことになる。
金髪縦ロールと高笑いが特徴。自分の屋敷が男爵家なのが自慢だが、上位階級には頭が上がらない。
「――とまあ、こんなところですわね」
渡された用紙に、なぜか毛筆で自己紹介文を書く。しかも達筆だったりする。
「まあ、男爵家の娘ですし、この程度の教養、持ち合わせていて当然ですわ。ほ〜っほほほほほっ!」
意外そうな顔をした女執事を前に、口元に手を沿え高笑い。
書庫から山盛りの本を抱え、のろのろ出て来る。
「あのー。私、ひとつ提案したいことがあるのですけれど…あらら、倒れちゃう倒れちゃう」
本のバランスを直してから続けて言う。
「・私信はメアド欄で っていうの、
>>1の上の方に入れた方が
見る方がチェックしやすくてわかりやすいかもしれませんよ〜。
どうでしょう」
概要:
◎上記シチュエーションに沿った役を演じ、お屋敷で起こる様々なことを役の視点で表現するスレです。
◎中の人同士の交渉は、メアド欄で行います。
◎御主人様や屋敷の住人や屋敷のお客様が、メイドに適当な言い掛かりを付けてセクース、お仕置き、調教することもできます。
◎基本的にsage進行です。
◎エロなりきりスレの性質上「性行為を拒むレス」が長時間続くと相手がレスに困ってしまう場合があります。ほどほどに。
◎基本的にエッチがメイン、雑談はオマケのようなものです。
◎プレイ中は名前欄にトリップ必須。キャラごとでも、1人1つでも構いません。
「こんな感じで、いかがー」
>>931 「運転手さん、すごい言われよう……」
文章を覗き込み苦笑するが、そういう奏もあまり接点がなく名前は覚えていないらしい。
「うん、それでいいんじゃないですか?」
ギャルっぽい文字を見てチエそのまんまだという感想を抱いてしまいながら
にっこり微笑みかける。
>>935 「……もうちょっとこう纏めてみるとか」
◎上記シチュエーションに沿った役を演じ、お屋敷で起こる様々なことを役の視点で表現するスレです。
◎基本的にsage進行です。中の人同士の交渉は、メアド欄で行います。
◎御主人様や屋敷の住人や屋敷のお客様が、メイドに適当な言い掛かりを付けてセクース、お仕置き、調教することもできます。
◎エロなりきりスレの性質上「性行為を拒むレス」が長時間続くと相手がレスに困ってしまう場合があります。ほどほどに。
◎基本的にエッチがメイン、雑談はオマケのようなものです。
◎プレイ中は名前欄にトリップ必須。キャラごとでも、1人1つでも構いません。
「まあ、大差無いけどな」
『女小生レニ声をヵゝレナゑナ冫/ヽoTょ』
(読めない……)
チエの手元のギャル字を判読しようと目を凝らす。
……というか、そもそも字に弱かったり。
そこで、
「!!!」
慌てて胸元を押さえると、勢いに振り返る同僚を尻目に慌てて踵を返す。
こまごましたものを運び出しておこうと入った倉庫に、肝腎のカートを置き忘れてきたらしい。
>936
【横から失礼
>「運転手さん、すごい言われよう……」
運転手さん、すごい割れよう に見えた
なにが割れてるのかな? 割れてるのは女の子です】
「……が反応が無い。
>>937に同意と見てよろしいですか?」
なんか、意見を言った後に沈黙されると気になるらしい。
「
>>2-3は変更ありません
>>4から書き直してみました」
現在の主な屋敷の住人達
・前スレに登場していないキャラに関しては割愛させていただきましたが
再登場を拒むものではありません。復帰される場合にはその折に自己紹介をお願いします。
検索できる過去ログ倉庫の『キャラクター紹介』欄でも、直近スレの登場キャラが確認できます。
名無しの御主人様
言わずもがな、この屋敷の主。 メイドたちの粗相に対して数々の「お仕置き」を下す。
(スレ参加者全員が使用可能である共有の役名です。このキャラ自体は細かい設定を持っていません)
※客人
海野 寅行
たまたま通りがかって以来、時々泊まりに来る学生。
気が弱く、誰に対しても敬語で話す。
柳楽 一季
某財閥総帥の何番目かの御曹司。主人の仕事上のパートナーとして屋敷へ。
若くして外資系企業の支部長を努める人物のはずなのだが、いまいちそうは見えない。
鬼瓦 金造
68歳・邪民党幹事長。最大政党が政権維持のために泣く泣く連立を組んだ、
黒い噂の絶えない弱小政党の幹事長で無類の女好き。
樋瀬 鴻一
樋瀬家当主、半ば居候と化した客人。
神楽坂 俊樹
赤みがかった茶髪で少し短め。名無しのご主人様の知り合いである神楽坂家の一人息子。
屋敷の豪華絢爛さとメイドの多さに驚き、比べるのも恥ずかしい実家もこんな風にしよう、と夢を抱く。
毒島 畜男
流れのメイド調教師。詳しい目的は謎。
>>941 「なんとなく心許なくて悪かったが、とりあえず前スレのアドレス間違ってるぞ」
ジト目で杏樹を見つつ、ツッコミを入れる。
※使用人(メイド)
里村 志保
幼い頃、孤児だったのを拾われて主人を父親のように慕う。
亡き夫・伊達雅彦との間に生まれた息子、雅志(1歳)もすくすくと育っている。
萩野 瑞葉
伯父である主人を慕うあまり実家を飛び出してメイドとなったが
現在は主人の養子の瀬名に気持ちが傾いている。
留萌 みかさ
元気で明るい健康的なメイド。 柔道と合気道合わせて三段。
実家の経営難がきっかけで屋敷のメイドに。地元に恋人がいる。
椿 杏樹
掴みどころのないお姉さん系天然メイド。
退行癖?があり、幼い少女と大人の女が入り混じったようなふわふわ不可思議な性格。
竹内 遥
アルバイトとして屋敷で働いている女子高生メイド
とても子供っぽく、やる事成す事どこか抜けている、彼女を完全に理解するのは難しいだろう…。
谷村 桂
駆け込み同然に屋敷を訪れ、メイドの仕事と引き換えに庇護の約束を取り付ける。
成人を言い張っているが、10代半ばにしか見えない。訪れた経緯などは闇の中。
桜庭 奏@バイトメイド
大学に通いながらここでバイトしているメイド。少々惚れっぽく、しっかりしているようでそうでもない。
童顔で子供体型だが、人に言われるのはイヤらしい。
白河 貴子
雰囲気が大人っぽくないのが悩みの、お姉さんメイド。メガネさん。
大学を卒業後、屋敷で働くことになった。一生懸命だがちょっと抜けている天然系。
倉敷 りく
短大新卒メイドで保育士の資格を持つ。
就職先を探していた時に、入学時からお世話になっていた教授の紹介で屋敷にやってきた。
人懐っこくて子供好きで、よく雅志の面倒を見ている。
棋龍院 ミリカ
自分の失敗で使い込んだ屋敷の金を補填するのと引換えに、メイドとして半ば強制的に働くことになる。
金髪縦ロールと高笑いが特徴。自分の屋敷が男爵家なのが自慢だが、上位階級には頭が上がらない。
>>940 「いいんじゃないでしょうか。飯塚さんにしては上出来だと思います」
通りすがりにさらっと言うと、その資料をコピーして主人の所まで持っていく。
何様なんだという突っ込みは聞く気がないらしい。
「御主人様も、そんな感じで構わないだろう、とのことです」
機嫌良さそうに言うと、すたすたとどこかに向かって歩いていく。
>>939 「割れてる…?」
セクハラ発言をされたというのにイマイチ意味が分からず、首を傾げる。
>>941 「はいはーい、今行きますー」
由依と入れ違いだが急いで彼らのもとに駆け寄り、渡されたものをチェックする。
「…うんうん、これで大丈夫だと思います。杏樹さん飯塚さんお疲れ様」
言うことだけ言うと、自分も引越し用のカートを取りに自室へ戻っていく。
「おいしい…」
できたての焼おにぎりを美味しそうに頬張りながら、厨房から失敬したお菓子を両手に持ち、執務室に歩みを進める。
「えっと…甘い物、いかがですか?」
※使用人(メイド以外)
名無しの執事
謎多き執事。 屋敷の規律を保つのに一役かっている。
柏葉 瀬名
屋敷専属パティシェ&コック兼主人の養子、性格ヘタレな今時の若者。
元学友である同級生の瑞葉に想いを寄せている。実母は元主人の屋敷のメイド。
葦名 由依
主人の傘下の葦名家の娘。主人と父との約束により、屋敷の見習い執事及び秘書となる。
幼少の頃より主人を慕っており、その初めても主人に捧げた。
飯塚 正哉
名無しの執事の下で修行中の執事見習い。
敬語は後付。精神修行も技術も、屋敷の水準と比べるとまだまだ幼い。
山城 雄児
お屋敷専属のコック。
料理の腕は確かなのだが、屋敷に来る前の出来事せいか性格にやや問題あり。
百舌鳥 洋介
綾峰家執事。名無し屋敷で仕事を学び、自分の屋敷でその経験を活かすために派遣される。
しかし肝心の本人は、仕事に対してあまり熱心でないようだ。
片桐 直人
屋敷の運転手。
誰彼構わず女性に声をかけるナンパな性格。
>>943 「え? ……あ、ホントだわ。間違ってますねー」
視線を特に気にもせず(熱中しているので)、メモを確認して慌てて書き直す。
「どうもありがとう〜」
「ふふふふ、割れる、といえばお皿。ずぅっと昔に、暗ぁい井戸の底で割れたのは……ふふふふふふ」
胸元に両手を合わせて声を絞り出す。
襟の大きな、旧びた作りのメイド服から、豊満な身体のラインがくっきりと浮かび上がっているのは、
全身がありえない程に濡れているため。解けかけた三つ編みからは水滴がぽたぽたと垂れて絨毯に汚みをつくる。
でも、引越し前で忙しいのか、人は皆通り過ぎるのみ。
というか、そもそも見える人があんまりいない。
「やっぱりわたくし、気付いていただけないのでしょうか……あ。ですけど。ね、私ひょっとしてお菊さんみたいに見えますか?」
やっぱりその声を聞く人はいなかった。
出来たてのおにぎりをりくに渡すと、大きな皿に各種おにぎりを盛りつけていく。そしてカートに皿とお茶のポットを載せる。
「さて、後は運んでみんなに配るだけか。……そういや瀬名の奴は何処行ったんだ?
まさかこんな時にまでいちゃついてんじゃないだろうな」
愚痴っぽく言うと、厨房を出て適当にその辺りをうろつく。
置き忘れたカートが失踪していたので、引越し業者に行方を尋ねにきている。
「もう移動しちゃったかもねぇ」と言われて、長い前髪をくしゃくしゃと。
奏のカートを持って廊下に出たはいいが彼女となかなか会えないので
眠気に襲われ始め、壁にもたれる。
「なんか今回は、思ったよりすんなり行ったな……」
最近、引越しに時間がかかる場合が多かったような気がするが、
今日は主だったトラブルもなく新しい屋敷ができたようである。
>>951 「そんなに始終イチャつくかっつーの」
膨大な数の請求書の束を持ち、背後から山城を蹴りつける。
「というかこの食材料の金額は何なのか説明してもらおうか!経費で落ちる域を超えてるぞこれは」
怒りついでに明細を突きつける。請求額がハンパじゃないらしい。
「あ…荷物まとめるの忘れてた…」
両手に抱えたお菓子を手近な机に起き、慌てて部屋へと向かう。
>>955 「ああっ、俊君!」
自分で呼んだくせにすっかり忘れており、今思い出したようだ。
慌てて駆け寄り、カートを受け取る。
「さて、と。それじゃあ俺は記録庫に収蔵する準備を始めるか……」
執事の仕事は、古い屋敷が取り壊されるまで続く。
「今回は割とスムーズだったらしいな。さて、お前は先に新しい館に行きなさい」
膝に乗せていたセナを抱き上げ、新館に連れて行く。
「しかしお前自体は可愛いのだが名前がどうにも気に食わんな。呼ぶのを躊躇う」
意地っ張り。
>>957 「なんだ、ちゃんと仕事やってたのか」
年上の余裕か、蹴り飛ばされてもまるで動じない。
「ってか、どの食材が欲しいかってのはリクエストしてるが、発注やってるのは俺じゃないぞ。
大方"無限の別腹"のメイド長か、或いはヘタレ執事のどっちかだろ」
ちょくちょく値の張る食材をリクエストしているのは事実なのだが、全く悪びれもしない。
「まあ……この屋敷にいるのも、いい食材を扱えるっていう理由が大きいしな」
そんな事を言うと、腹ペコな使用人を探して歩き出す。
「さて、と。」
荷物をまとめ、ヨロヨロしながら部屋をでる。
「これでおわかれか…」
感慨深そうにエントランスの天井を見上げ、つぶやく。
「今まで、ありがとうございました。」
くるりと背を向け、新しい館へ向かって歩き出した。
>>963 「え、そうなの?ゴメン」
余裕っぷりに押されて、悪くも無いのに謝ってしまう。が、山城が去ってから冷静に考えると
「……あれ、なんで俺謝ってんの」
しばし考え込んでしまう。運動神経はすこぶる良いものの、やはり頭はあまりよろしくない。
「まったく……こんな短時間で引越しだなんて、非常識な屋敷ですわ」
常識外だと言ってみても、まあ現実に済んでしまったのだから文句も言えないが。
「……とりあえず、私は一足先にあちらに行かせていただきますわね」
むろん、手伝う気は無いらしい。
「……なんかいいにおいが。」
俊と別れ、カートを押しながらにおいにつられて歩いていると、雄児を見かける。
「あ、焼きおにぎりかな」
おいしいにおいにつられておなかがすいてくるが、さすがにこの時間におにぎりを食べるのは
少し悩むようだ。
「あっ…忘れ物!」
門から出たところで、忘れ物に気付いたらしい。
慌てて今来た道を引き返す。
「なんだか、みんなが何かを虎視眈々と狙ってるみたい……」
ふう、とため息を吐くと、白い鞄を抱えて竹酔館を出る。
「さむっ……」
冷え込んだ夜の空気に小さく身震いすると、新館へと向かった。
「おなかすいたし……えと、お餅、ちがう、焼きおにぎり?」
カートの行き先を確認して一段落。
ずっと気になっていたらしく、匂いの源が何か、想像だけでうんうん言っている。
「よしっ。食べようっ」
落ち着いたのか、匂いの発生源、移動中の食物をさがして廊下を歩き始める。
「……埋める速度は相変わらず微妙に遅いな……
やっぱり書き込み制限がかかるからな……」
と、一般人には理解不能なことを呟きつつ、一人頷いてみる。
>>966 「ちょっとぉ」
荷物を運び出すために新館と旧館を行ったりきたりしている最中、ミリカとすれ違う。
「なーにが『あちらに行かせていただきますわね』よ、ったく瑞葉もそうだけどお嬢様っぽい女はこれだから
使 え な い
のよね」
わざとミリカに聞こえるように、意地悪くフフンと笑いながら言う。
根性が悪いのか、ライバルを増やしたいのか。
「あっ!おにぎり…」
再び山城の姿を見掛けて走り寄る。
「また、下さい!」
この時間に食べる事を何とも思わない様子でおにぎりを貰おうと手を伸ばす。
「……て、あ。もう、みな新しい方に向かってる?」
廊下に人気が失くなっていることに気付いて呆然。
「焼きおにぎり……しゃけ入り……」
>>972 「ほ〜っほほほほほっ!
私は単に、そのような雑務はあなたのような人がするものだ、と言っているに過ぎませんわ!」
聞こえたのか、律儀に切り返してから、高笑いして次の屋敷へと向かう。