>>711 ……そんなことないよ、厳しくは育てられたと思うけど…その分何も出来ないし。
(自分の身の回りのことぐらいは出来るけれど、それだけなのだから)
お餅だから、食べ過ぎるときっとよくないんだろうね。
美味しいけど、ひとつでちょうどいいって思うのが吉だって気がする。
(真響さんは細く見えるけれど、それは日々の気遣いの賜物らしい。…本人がいうのだからそうなのだろう)
……何も出来ていないのに。
(ぼそ、と小さくつぶやく)
(いや、自分にしてみれば大した進歩なのだけれど、普通以下なのは真響さんたちを見ていればわかる)
隠れファン?!
(思いがけない言葉に、思わず俯き加減だった頭を上げた)
……そんな人、いる訳ないよ。真響さんは…私も好きだし、友達だから……。
(いたとしても、真響さんのように何でもないことのように振る舞えるはずもないのだから、いない方がいいのは間違いなかった)
…でも、確かに…何だか訳が分からないことを言ったりするよね。
(和宮くんが高柳一条と似ている理由なんて分からない。たまたまとしか思えないのに、何故そこに拘るんだろう)
真夏くんは…、意地悪言わないし…真響さんを大切にしているじゃない。
真夏くんこそ相良くんと一緒にしたら駄目だよ。
……嫌い…だった、よ…?でも…、嫌いじゃなくなった…、それだけ。
(どこか意味深な真響の口調に、徐々に声が小さくなって…何故か顔が紅潮していくのが分かった)