>>419 (扉を開くと案内役の侍従の他に、ジャーファルの顔を見てぎょっとし)
――――、
(よりによってお前が連れて来たのか?!と言い出したいのをぐっと堪える)
(可愛らしいと形容して差支えのない貌を覗かせた紅玉を一瞬、戸惑うように見下ろし)
(すぐに其の色を消して穏やかな微笑を浮かべた)
(駒として使える姫の心を自身の元に囚えておく事は、策の一つでもあった為で)
いや……私は構わないのですが、姫君ももうあらぬ噂を立てられる事は望まれないでしょう。
――では、庭園へ散歩にでも出ましょうか。
偶には月明かりを眺めながらの散策も悪くない、外なら貴女の身の危険もないでしょうから。
(ジャーファルがどんなつもりで紅玉を連れて来たかは知らないが、後で文句の一つくらい言う事にする)
(とは云えシンドリアの為になると判断したからこその行動と思われるが故に、上手く乗り切るしかない)
(侍従と共にとっとと姿を消した自身の眷属の事は一旦思考から追い出し)
(身の置きどころ無く佇んでいる紅玉を散策に誘って)
そんなに緊張しなくて構いませんよ。
姫の煌帝国に比べれば我がシンドリアなどまだまだ小国に過ぎません。
(淡い想いの宿る紅玉の視線に僅かな後ろめたさを感じながらも、にこりと笑って見せて)
(寝所の扉を潜り後ろ手に閉めると、紅玉の右側に並んで中庭への道を進むように促し)
【ああ、分かったよ】
【姫君が嫌でなければ、こまめに両方使うというのもいいと思っている】
【都合さえ合えば少なくとも週1以上は会えると思うんだが……予定が直前まで決まらない事が多くてな】
【21日以降だな。決まり次第すぐに伝言板か置きレス、相応しい方へ連絡を入れさせて貰うよ】
【其れまでに貴女の気が向けば置きを使ってくれればいいし、其の位の頻度なら会うだけでいいと言うなら其れでも構わないよ】
【さて、そろそろ2時になるが……?】