【アイラとスレを借りる】
【スレをお借りする。】
さて、のんびりと語り合うのだったな。
月光剣と流星剣について。
にしても…………冒頭のあれでもうすでに決着はついてしまった気がするのだがな。
(こみあげる笑いをこらえようと口元に手を当てて肩を震わせ)
単なる言葉遊びだ。
まぁお前がそうやって笑ってくれるのは嬉しいと言わざるを得ないが…
ところで簡単な雑談でいいのか?
こちらとしては剣技の鍛錬を終え就寝に付く前なのだが…
特に何も無いのなら、それでそれで構わない
(椅子の上で深くリラックスした状態で静かに)
私などを喜ばせてもお前に益があるとは思えないのだが。
そう言ったことに適した女性は他にいるだろうに……
(何とも言えないストレートな物言いに肩の震えは止まり)
(代わりに別の要因で口元に手を当てることになり)
ああ、構わない。
普通にある男女のやり取りなど私には無縁だと思うしな。
そんなことをしても仕方があるまい。何もない、ということでいいよ。
剣と国のために生きる女だからな、アイラは。
まぁそんなところに惹かれたのだが…
とっ…! まぁそんなことは今はいい。
(少し直球だったかなとふと不安を感じつつ)
(口元に手を当てるアイラに懐かしみのようなものを覚え)
ところで、アグストリアの地の闘技場で初めて戦った時のことを覚えているか?
あの時は一人の女と知らず知らずの内に侮っていたが、いざ戦ってみると連激を受け完敗してしまった。
深い印象を与えられたよ、まったく…
ああ、私にはシャナンの成長を見届ける義務があるからな。
だから、その………そういう言葉でからかうのは、やめてもらいたいものだよ。
(自分をただの女として見る言葉に揺らぎそうになる自己を律するように)
(言葉をつなぎ、わずかにうずく鼓動を抑えるように胸元を抑えて)
…………そ、そうだな。「そんなこと」だ、今はいいことだな、うん。
覚えている。あの時はなぜこれほどの剣士がこんなところでくすぶっているのかと
驚かされたものだがな…………
それほどあの時のホリンには何もなかったということだろう。
私も目的は資金繰りだったが、負けられない理由があった。今、同じようにホリンと戦えば――
負けるつもりはないが、どうなることかな…………
(窓際に立ち、夜空を見上げる)
(夜風にさらされた艶やかな黒髪を軽く指先で梳くと、手のひらを握り、また開いて)
そ…そんなに本気にするな…
俺もそういう反応されたら、どう対応したら良いのか分からんぞ…
剣だけを取り得に生きてきたような男だからな…
恋愛や忠義といったものには酷く鈍いのさ…
(戸惑い感情を露にしたアイラに向かって)
(戦場で剣を振るう女とは思えない程の細くしなやかな腕で胸元を抑えているのを凝視しつつ)
そうか、覚えていてくれたか。
だが、そういう風に褒められると照れるな。
あの場で完敗してしまった時点で、お前の方が遥かに上だよ。
資金繰りか… 大方強力な武器を買うためだろうが…
そういえば前に上げた勇者の剣はどうだった?
あれで更にお前の連撃が二倍になったように感じたぞ。
(夜景を見上げる彼女の姿に畏敬の念を覚えつつ)
(開いた窓から吹き上げる風にたなびく黒く優美な髪に目を奪われつつ、それを操るしなやかな指先にも意識を向けながら)
すまない、わかってはいる。わかってはいるんだ。
そう言った扱いは私には不釣り合いだということ、本気にするようなことではないと。
けれども、な…………どうしてもどうしようもない私の「女」の部分がそういう言葉に反応する。
………願わくば男に生まれたかったとすら思ったことがあるというのにな。
(自嘲気味な笑みを浮かべると、胸元にある手を握る。胸元を包む衣服にしわが刻まれ……)
戦友、だからかな…………
ホリンにそういうことを言われると、そういう気分になって、ちゃんとした返事をしなければと思ってしまうんだ。
おだてても何も出せないぞ。
(赤くなった顔をそむけると、引き締まった自分の腕に触れる。)
(女性らしい丸みもあれば、硬さもある半端な腕、その感触にそっと嘆息して)
いや、お前も知っての通り女の非力さを私は手数で補っているだろう?
そうなると、どうしても剣が痛むのが早いんだ。だから、どうしても修理費がかさんでな………
(恥ずかしげに苦笑を漏らして)
ああ、軽くて良い剣だな。私にあっていると思うよ。
……バルムンクを扱えない私にはちょうどいいと思う。よい剣を見つけてきてくれたな。
どうした、私の顔に何かついているのか?
(何かを意識しているホリンの視線を感じながらも、それが何故意識されているのかわからず)
(きょとんとした表情で首をかしげる。その際に指の合間からこぼれた黒髪がさらりと流れ、重力に従い揺れる。)
男に生まれたかったか…
しかしお前程の強者がそのような独白をもらすとはな…
(悲しげな笑みに胸の奥がざわつき始める)
(胸元に当てた手をもう片方の手で当て祈るようなポーズをしたアイラを抱きしめたい衝動に駆られる)
戦友か…
ふっ… しかしなんとも頼りない戦友だな、俺は。
「それで自分の身を守れ、俺も、おまえを助けてやれるとは限らんからな」
とは言ったが、実質はお前に助けられてるのが現状だからな…
アイラにはいつだって真剣に返事してるさ…
…昔から知っている女だからな、あの時は気付かなかったが。
おだててなんかいない、事実だろう?
(紅潮した頬が横に振れる、その様はなんとも愛おしい)
(白く健康的で筋肉の付いた腕にふっと目奪われつつ)
なるほど修理費か。
鉄の剣でも十二分に戦えるのだから、そちらを使うといい。
勇者の剣は何かと金がかかるからな、使い易さに反比例するようにだ。
(可愛らしくはにかむアイラに向かって)
そうだな、綺麗だなと思ったのさ
いつも凛々しく振舞っているから分からなかったが、笑っている表情もとても魅力的だぞ?
(勘の鋭いアイラに見抜かれている感覚を感じ、それに対し軽く誤魔化しつつ)
(童女のように幼く首を横に振るのを横目で見つつ、鮮やかな黒髪のダンスに息を呑みつつ)
……私は大事なものは自分で守る主義だからな。
こんなくだらない独白に付き合ってもらえるほど信頼している者ならばとくにな。
昔……から………?
(あの時どころか今も気づいていないことに目の前の男は気づいている。)
(それは自分も覚えていなければならないことで、言葉を詰まらせて――)
剣は使いこんでいればそれに応えてくれるだろう?
お前から送ってもらった、こいつもいわば戦友だ。なに、闘技場で稼げるときに稼げば
さほど手間はかからないさ。
…………本気にされたら反応に困るのではなかったのか。
それとも、そんなに私を困らせたいのか。
(赤ら顔で後ろを向くと窓を閉じて、顔に感じる熱を冷まそうとするかのように)
(冷たいガラスの感触に身をゆだねて)
………まぁ、いい。
いろいろなものを吐き出させてもらった、気になることも聞けた。
今宵はこのあたりでお開きにしよう、明日も早い。
それではな…………
(半ば逃げるようにホリンの横をすり抜けると、平静を装いながらその場を後にして――)
【こちらはこれで〆とさせてもらおう。】
【レスが遅れがちですまなかった、また機会があるのならば付き合ってくれるとうれしい。】
【それでは、お疲れ様だ。ホリン。】
シャナンもだな… 大事な者と言うのは。
くく… だが、俺もその内の一人として意識されてるのなら面白い。
ああ、昔からアイラのことは知っているさ、気付けなくとも俺はずっと覚えていた。
(戸惑いを見せ始めたアイラに期待をしてしまうが)
(しかし、この胸中の思いは誰にも知られなくていいことだ)
(俺だけがずっと覚えていればいい)
ははは、剣はあくまで剣だ。
振るえばそれだけ血糊が付く、綻びが出る。
信じられるのは本人のパラメーターとスキルだけさ。
99%は信じるな、そのことをいつも意識しているよ。
アイラと話していると本気になってしまう。
困らせたいとも… もしかしたら思っているのかもしれないな
(無防備な背中を見せ、月に照らされたアイラの影を身に浴びる)
(透明な窓に寄りかかるアイラは非情な戦場の中で生きる者としては、非常に可憐で儚く感じさせるものがあった)
ああ、また明日。
アイラと話せて、とても楽しかったぞ。
今日は良い夜だった。
(浮き足立った素振りに小さく苦笑しつつ、湧き上がる衝動が静かに収まる感覚も感じつつ)
【了解、とても楽しい夜だった。】
【そうでもない、コンセプト通りまったりとしたロールで良かった。】
【ああお疲れ、アイラ】