強襲。
桂の口の中に、にゅるっと高杉の舌が侵入する。
「むふぅっ」
彼女は嫌悪のあまり、両手で相手の肩を掴み、爪を立てて抵抗する。
がっしりと抱きつかれた身体は、びくりともしなかった。
愛情の交換ではない、一方的な侵略行為。
無遠慮に挿入された高杉の舌が、桂のそれを根本から先端まで、螺旋を描く
ようにして、何度も何度も丹念に撫であげ、歯茎の裏、唇の裏側などに至るま
で、ゆっくりと、ゆっくりと、時間をかけて舐めしだいていく。
「ふぅ………むふっ……………ふぅっ」
桂は、口の中の高杉の舌を噛んでやろうと思った。
が、今朝この高杉から聴かされた「初体験の時の音声」を思い出し、考えを
改める。