>>217 はぁ…はぁ…はぁ…これで、良いでしょう…?
(天子が何を言っているのかよく分かっていない)
(もちろん、何を企んでいるのかもよく分かっていない…)
(突如としてシルクハット型のエフェクトが紫を包み込み…)
えっ…ちょっと、何これ…っ!?
(紫の周りを幕が覆っている。ちょうど、劇場に下げられる幕のようだ)
(半径一メートルを覆うように下げられた幕の中で何か音楽が聞こえてくる)
(忘れもしない、つい先ほどまで鳴り響いていた『天国と地獄』)
(今の紫にとっては地獄への片道切符とも言えるその曲と共に幕が開けられ…)
ちょっと…何、何なの、何よぉ…っ!!
(幕はどこへともなく消える。そして紫は自分の意思によらずフレンチカンカンを強制させられていた)
(全くの困惑の表情を浮かべつつも、足を高々と上げた裸踊りが続けられて)
(疲労困憊していることなど全く感じさせない軽快な踊りは続くのだが)
(先ほどのステージと同じく、このステージも天子の意思一つで床に仕掛けを施せる)
(疲労困憊していた無防備さと、天子の行為に高揚感を感じていた心の隙と)
(二重の隙を漬け込まれて、スペルカードの自分の支配権を封じられてしまった)
(このカードを行使される限り、天子には逆らえないだろう…)
(しかし紫にはこのスペルカードのことは一切分かっていない)
……はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…。
(スペルの力でクタクタになるまで踊らされて倒れ込む)
(床の仕掛けには引っけられて、何度も天子の前で先ほどと同様の生き恥をさらし)
(体力のほとんどを奪われた所でスペルカードの力から解放される)
(妖怪で体力の回復は早いとはいえ、しばらくは動けないだろう…)
【こんな感じの物を、このロールの全体の〆の落ちに使えればと思って用意したの】
【それはともかく、私からの出し物はとりあえず終わりだから】
【後はそちらの考えていた通りで進めて良いわ】