○○○○スレのプレイゾーン 22

このエントリーをはてなブックマークに追加
362エリザベス ◆PfzMGP.JVtWF
>>361
もう少し経ったら、シエルのお世話は私に任せてね?
セバスチャンも皆も……シエルのこと構いすぎだもの。
……でもね、知ってる。皆シエルのことが好きで心配なんだってこと。

私はお仕事のこと、わからないから。
なるべく……なるべく静かにしてる。
だけど、今はまだ一緒にいる時間が少ないでしょ?
だから纏わりつきたくなっちゃうのっ、シエルにっ!
(シエルのほっそりした指が絡んで、それでも親指を離れない大きな指輪は)
(妖しくて、だけど、どこか哀しい光を放っている)
(ストレートな質問を投げてしまってから、答えを聞くまでの間)
(ほんの僅かな時の流れがとても長く遠く感じられて)

……ほんとっ!?じゃあ、私に……ううん、その指輪にも誓って?
シエルはエリザベスが……好きだって。
誓いが壊れる時は……その指輪も……壊しても構わないって。
(ずっと以前に、この指輪のことで喧嘩したことがあった)
(あの時、シエルは真剣に怒っていて、自分の心はとても痛かった)
(大切なものだと理解していても、小さな心に嫉妬という感情が芽生えてしまったから)
(例えその対象が、人ではなく物、だったとしても)

夫婦。メリッジカップル!なんて素敵な響きっっ!
じゃあ、じゃあ、私はエリザベス・ファントムハイブ。ミス・ファントムハイブ。ね?
(シエルと執事の契約なんてしらない)
(哀しいほど無邪気に、シエルとの未来を想像すれば胸の前で組んだ両手が熱くなって)

…………。
(キスの後で向かえる静寂は、いつか読んだことのある大人びた本の中での出来事のようで)
(初めてのそれが柑橘系の味、という喩えも思いだして)
(でも、実際、触れた唇には二人が愉しんだ紅茶の残り香だけ)
(ただ、脈打つ鼓動に甘く甘く、そして切なく押し流されていくような気がする)
シエル……。もっとしよ……っ。
…………キス。
(再び姿を現した月が柔らかな光で二人を照らし出す)
(風に揺れる桜の花弁が舞い落ちる中で、惚けた顔、潤んだ瞳でシエルを見詰め)
(更に深いキスを、焦がれたようにねだる)

【遅くなっっちゃったけど、シエルは時間かなぁ?】
【無理して返さなくても大丈夫だから、ね?】