>>54 そのことは気にするな。
俺の中ではシャミセン=奴の名前、になってるくらいなんだ。
それ以外のというか、元々の意味など気にしなきゃ忘れてられる。
今更別の名前ってわけにもいかんだろうからな。
あぁ。だから「シャミセンに悪い」と言った。
そりゃ大袈裟だ。
古泉や朝比奈さんとは相談に乗ったり乗ってもらったりすることはあるし、
長門にも俺が乗ってもらうことはある。
でも、長門はこうでも言わなきゃ誰にもそんな話をしなさそうだからな。
俺が聞いてみたかっただけさ。
飽きてもないし日常茶飯事になってもないぞ……。
時間ループは飽きたと言えば飽きたが、あれも日常どころか超常現象だ。
驚きが続きすぎていくつかは抜け落ちている、って話だ。
あー……だよな……? 長門らしからぬ話の仕方だな……。
(長門の口からその「設定」が出てくるはずがない)
(初めはそう分かっていたからこそ、そのことに思い当たらなかったのだが)
(長門の言葉で、本人の前でその「設定」を口にしたのかと記憶を上書きしていて)
(やっと長門に振り回されていたことに気づき)
えーと……スマン……何か色々、混乱してきたぞ……。
(恋愛を悩む相手はてっきり古泉か、或いは自分の見知らぬ誰かかと思っていたが)
(その言葉はまるで、自分に好意を向けられているかのようで)
そ、そうか……狩った、のか……。
(相手が自分であるならばそんなはずはない、と、結局考えが堂々巡りになる)
(複雑な心境の一方、長門が男を「狩る」と言うほどに積極的になっているのを想像するとおかしくも思え)
そう、だな……。
(複雑な心境の中、長門のお礼の申し出にどう答えるか迷い)
(どことなく恥ずかしさを感じ頬を掻いて)
悩みを打ち明けたんだから……そろそろ、持病が出る頃合なんじゃないか……?
(極めて遠回しに希望を伝えると、両腕を広げて長門が倒れてくるのを待ち)
【何かもう、何から詫びりゃいいのか分からんのだが……】
【そろそろ、限界でな……凍結は、頼めないか……?】